4. 7月31日(日) 世界一の晴れ男! ビーチ・ボーイズ 遂に登場!



↑汚れた靴にとんぼが一休み


3日目の朝は、2日目の朝よりも早く起床。
さすがに疲れがたまっているかな、とも思いましたが、案外人間元気なものです。


旅館の朝食をゆっくりいただいた後、10時ごろには旅館を出発。
今日は天気良さそうで、早くも日差しがジリジリという感じ。
ビーチ・ボーイズの時もこのぐらい天気がいいといいなあ、
と思いながらバス乗り場に向かいました。
(2日目の朝もこんな感じのいい天気だったんですよね〜。
なので、本当はこの陽気も半信半疑・・・)




3日間とも朝はいい陽気でした



バス乗り場で列に並んで、友人と2日目に見たMy Morning Jacketのことを話していたら
僕らの前に並んでいたカップルが、「僕らも見ましたよ〜」と話しかけてくれました。
グリーン・ステージでBECKがやっているのと同じ時間帯だったし、
FIELD OF HEAVENにもそれほど人が多くなかったからなあ、と思っていたのですが、
こういう偶然(?)もあるんですね。
彼らはフジ・ロックの1回目から参戦している猛者カップルで、
更にはMy Morning Jacketをもともと知っていて、それ目当てで来た、というから驚き。
ただそんな彼らでも、期待以上のライヴだったようで、
雨中楽しめたことを分かち合えたのがうれしかったです。

 2日目よりも早めに旅館出たものの、
結構バス乗り場で待たされたせいか会場に着いたのは11時すぎ。
朝イチで、グリーン・ステージのナックを見ようと思っていたのですが、
すっかり出遅れてしまいました。




  ★ THE KNACK
  (「マイ・シャローナ」収録 名盤1st)


THE KNACKはダグ・フィージャーを中心に78年結成、
79年にアルバム『ゲット・ザ・ナック』でメジャー・デビュー。
 現在でも映画やTVなどでよく使われる最高にポップなロックンロール・ナンバー!
「マイ・シャローナ」が大ヒットし、全米ビルボード・シングル・チャートでも1位を記録。
一時期は"ビートルズの再来"なんてことも言われていたそうですが、
結局一発ヒット屋に終わってしまいました。
(「マイ・シャローナ」は映画『リアリティ・バイツ』でも使われていましたね。)

その後も90年代に再結成した、ということでアルバムも出したりしていましたが、
まさかフジ・ロックに来日、っていうのは意外でしたね。
それもビーチ・ボーイズと同じ日、同じステージにブッキング。
21世紀にこのラインナップで新旧取り混ぜた音楽ファンに楽しんでもらおう、
という心意気はさすがフジ・ロック!って感じ。
・・・とか言いつつ、ちゃっかり遅刻。

でも「マイ・シャローナ」聴ければいいや、
なんて思いながら、会場入り口からグリーン・ステージに向かう道を歩いていたら、
「マイ・シャローナ」が聴こえてくるぢゃないですか!  
 ということで、急いで走ってグリーン・ステージへ直行。





「マイ・シャローナ」で大盛り上がりのグリーン・ステージ



到着するとグリーン・ステージは超盛り上がり状態
とりあえず、間に合ってよかった〜と一安心。ギター・ソロもバッチリ決まっていました。
この曲だけでも満足です。ハイ。

でも、ご覧になった方のお話を伺うと、
どうやら、ドラムの人が元MR.BIGの人(名前失念、テリー・ボジオではなかったらしい)
だったそうで、MR.BIGの大ヒット・バラード曲「To Be With You」などをやったそうです。
その曲をやったときの微妙な一体感というのも見てみたかったような気がしますが、
まあ遅刻者にとっては「マイ・シャローナ」見れただけでもヨシとしましょう。


 ナック終了後のグリーン・ステージを横切り、ホワイト・ステージ方面へ。
 ちょうど、あふらりんぼがやっている。
 このバンドは、ギターとドラムの女の子二人組で、
早い話がホワイト・ストライプスの日本の女の子版。
でも音はガレージ・ロックではなく、もっとアヴァンギャルドにした感じ。

 ホワイト・ステージの凄まじい轟音が鳴り響いていたが、
なんとなく今日は天気もいいし、のんびり音楽を聴きたいなあ、
という気分だったので、スルーしてGYPSY AVALONステージへ向かう。




  ★ Sanch (佐野史郎、橋本潤、GRACE、エマーソン北村)
                                        (ジャケットは佐野史郎ソロ作 \2,625)
 

朝霧食堂で焼きそば(この焼きそば美味しかった。エビ入り)と
タプオカマンゴー・ジュースを買って、
GYPSY AVALONステージの上の方の芝生でのんびり座りながら、Sanchを鑑賞。





天候も良かったので、この日のGYPSY AVALONは大観衆。


Sanchは、佐野史郎を中心としたユニットで、
メンバーは橋本潤(B)、GRACE(Dr)、そしてシアター・ブルックのエマーソン北村(Key)の4人。
アコースティック・スタイルで、リラックスした演奏。

アントニオ・カルロス・ジョビンのボサノヴァ名曲「WAVE」のカヴァーは、
エマーソンさんのエレピの音がホント心地良くて、
青空の下のGYPSY AVALONに合っていましたね。

途中、ゲスト・ヴォーカルで、いきなり加藤紀子さんが登場。
この時だけは、ああ、もっと前で見とけば良かった、と後悔。

それにしても、晴れているときのこの場所は本当に気持ちいいですね。
とんぼもたくさん飛んでいて、芝生には小さいバッタがぴょんぴょん飛び跳ねている。
いかにも自然の中で音楽を楽しんでいる、という雰囲気で、
こういうところもフジ・ロックの醍醐味なんだと実感。





和みのGYPSY AVALONにて。
汚れた靴にとんぼが一休み。



Sanch終了後は、WEST ROAD BLUES BANDを見にORANGE COURTへ移動。 




 ★ WEST ROAD BLUES BAND

                           (ジャケットは、1975年発表名作アルバム TKCA-72489 \1,800)


FIELD OF HEAVENでのbonobosも気になっていたのですが、なんとなくこちらの方を選択。

ただ、なかなか始まらず、約10分押しくらいの13時40分くらいにメンバー登場







永井ホトケ隆さん、黒いスーツ。すごく暑そう。(MCでも「すごい暑いです!」って言ってた) 
でも存在感たっぷりで大人の魅力満載のブルースを堂々披露。
うーーーんカッコいい。

T・ボーン・ウォーカーナンバーやBBキングで有名な「It's My Own Fault」などでの、
山岸潤史さんの泣きのギターもNice! 

じっくり腰を据えて見たかったのだが、
ホワイト・ステージで14時20分から始まるソウル・フラワー・ユニオンへ。




 ★ ソウル・フラワー・ユニオン

                           (ジャケットは2005年7月発表最新アルバム。 XBCD-1010 \3,150)


メディアにはあまり露出しないので一般的な知名度はないかもしれませんが、
全世界様々なフェスへの精力的な出演もあり、
音楽ファンの間では絶大な信頼を得ているソウル・フラワー・ユニオン

今回のこのライヴも限られた時間ながら、期待以上のステージを披露。

もう1曲目から観客みんな踊りまくりでしたね!

フロントマンの中川敬も
「なんだかたくさん人がいて、人気あるバンドみたいやね。」とゴキゲンのまま、
どんどん連発でアップ・ナンバーを演奏。

 歌っている内容は、世界平和などシビアな内容ながら、ライヴは本当に楽しくて、
"ラヴ&ピース"な雰囲気がホワイト・ステージ全体を包んでいましたね。






黒人のセキュリティが違法撮影の取り締まりで絶えず巡回していて、
やや気分を害した時もありましたが、もうちょっと見たいなあ、というところで終了。
天気も良かったですし、とてもいい汗をかけた1時間でした。




 ★ 押尾コータロー

                          (ジャケットは、2004年発表ライヴ・アルバム TOCT-25552  \3,500)


ソウル・フラワー・ユニオン終了後、やや早足で再びORANGE COURTへ。
フジ・ロックのステージだから、バック・バンドをちゃんとつけてやったりするのかな、
とも予想していた押尾コータロー。
ですが、やはりいつも通り一人でステージ上に立っていましたね。

押尾コータローは、アコースティック・ギターを自在に操る、今や日本を代表するギタリスト。

ギター1本でジャンルを超越した無限の可能性すら感じさせるそのテクニックは、
CDを聴いた時にもスゴイ!と思いましたが、実際に生で見るとそれ以上に衝撃的!
ホント耳だけで聴いていると、3人ぐらいでギター弾いているみたいに聴こえるんですよね。

意外(?)にもORANGE COURTは大観衆&大盛り上がり!

曲中こそ皆、固唾を呑んで彼のプレイを見守っているものの、
曲終了後は大きな拍手に大歓声。
ラストには、なんとアンコール、
更には期せずして"押尾コール"まで起こっちゃうぐらいの盛況ぶり。

予定外のアンコールに出てきた押尾コータローは、
その場で即興で作った『フジ・ロックのうた』を
観客の手拍子でなんと"歌っちゃう"という珍しい演出も。

最後には新曲をやってバッチリ締めてくれました。
必ずしもこのORANGE COURTにいる皆が押尾コータローのファンではないはずなのですが、
彼の誠実さが観客一人一人に伝わった素晴らしいステージでしたね。




押尾コータロー後、ビーチ・ボーイズに備えて腹ごしらえ。


         



このORANGE COURTにあるタイ料理の屋台で、
初日も食べたメーアン・セット(\1,000)をオーダー。




今回一番のお気に入り♪ メーアン・セット。


ちょっと高いけれど、ボリューム満点!

大きい焼き串に、太麺のタイ焼きそばに、グリーン・カレーがたっぷりのプレート。

元来辛いのはちょっと苦手なのですが、これは僕的に、今回のフジ・ロックNo.1料理でした。


しばらくはのんびり座って食べていたのですが、
例によって行儀悪く、食べながら他のステージへ移動・・・。




  ★THE BEAUTIFUL LOSERS

  (ジャケットは彼らのデビュー・アルバムにボーナス曲を追加した2005年発表作 NPPX-86 \2,625)


ビューティフル・ルーザーズ、訳して"美しき負け犬ども"。

GYPSY AVALONステージ横を通り過ぎようとしたら、彼らのライヴが聴こえてきました。
彼らのことについては全く知らなかったのですが、
ちょろっ見ていくかな、と思って立ち寄ったら、結局最後まで楽しんで見ちゃいましたね。

THE BEAUTIFUL LOSERSは、インド&カナダ人のRAJと
アメリカはサンフランシスコ出身のBRETTの二人を中心にしたバンド。

二人共それなりに活躍の場を広げていて、
RAJはCLUB MUSIC界で人気のCAPTAIN FUNKというユニットのヴォーカリストをしていたり、
BRETTも様々なバンドへ楽曲提供&ギターを弾いているようだ。

そんな二人が日本で出会い、日本で結成したのがこのTHE BEAUTIFUL LOSERSだそうで、
サウンドは極めてシンプルかつわかりやすいポップ/ロック・サウンド。
RAJのヴォーカルもソウルフルながら嫌味がなく、聴きやすかったです。

ドラマーが遠目でリヴォン・ヘルム似。
黒人ベースの人がいい味出していました。フィードルの使い方もNICE!

ラストはブッシュ批判のナンバーで締め。
「来年はグリーン・ステージで会いましょう」というMCに、
言った本人も笑っていましたが、是非いつか"美しき負け犬"が
一番大きいステージでブレイクするところを本当に見てみたいと思いましたね。




 ★ くるり

                              (ジャケットは記念すべきデビュー・マキシ「東京」 \1,200)


GYPSY AVALONからホワイト・ステージを横切り、グリーン・ステージへ移動。
本当はくるりを最初から見る計画だったのですが、
ついついTHE BEAUTIFUL LOSERSを見てしまったため、もう時間ぎりぎり。
案外道も混んでいて、グリーン・ステージに着いたときには、
くるりのステージも終盤に差し掛かっていました。


ヴォーカル&ギターの岸田繁を中心にしたロック・バンド、くるり

実は今までライヴ見たことありませんでした。
結構、お店での購入層は女性が多くて、
もちろん曲も良いのですが、なんでそこまで人気あるのかなあ、なんて思っていたのです。
でもやっぱり、さすがでしたね。(数曲しか見てないくせに態度でかいですね。スミマセン・・・)

おそらくこの日一番の大観衆を前に堂々たるステージ。
決して派手な曲ではないラストの「東京」(彼らのデビュー曲)では、
大きいグリーン・ステージが見事に一体感に包まれていて、ホントかっこよかった。
さすが! 女の子から人気出るのがわかる感じ。

途中から来たくせにもうちょっと聴きたかったなあ、というところでくるり終了。
ついに次はビーチ・ボーイズ登場です!




 ★ THE BEACH BOYS

                                (ジャケットは、ヒット曲満載全30曲収録ベスト盤 \2,300)

くるり終了後、グリーン・ステージ前方にあるスタンディング専用の囲い内に入るため、
早めに移動。
案外すぐに入れて、ステージ向ってやや左側、前から2列目あたりをキープ。


サウンド・チェック中は、ずっとジャクソン・ブラウンがかかっていましたね。
フジ・ロックの青空の下、ジャクソン・ブラウンを聴く、というのもなかなかいい感じ。

途中、サウンド・チェックの人がキーボードで、
「GOD ONLY KNOWS」の一節を弾くと歓声が起こったりするなど、
待ち時間中も盛り上がっていました。


1961年、カリフォルニアはホーソンで、ウィルソン3兄弟に従兄弟のマイク・ラヴ、
更に級友のアル・ジャーディンと結成したビーチ・ボーイズ。

 だが、様々な紆余曲折を経て、
ウィルソン3兄弟のうち、デニスとカールの2兄弟はすでに亡くなってしまい、
残ったブライアン・ウィルソンは現在、自身のバンドで活動。
(昨年には、幻のアルバム『スマイル』を発売。2005年1月来日もしました。)


よって、現在の"THE BEACH BOYS"と呼ばれるグループは、
マイク・ラヴとブルース・ジョンストンを中心にしたバンドということになります。
(ちなみに、アル・ジャーディンもビーチ・ボーイズのナンバーを歌っているバンドを結成して、
アメリカでは活動中。ですので、実質的に現在、
分散した3つの"ビーチ・ボーイズ"が実在するといっても過言ではない状態なのです。)


 一般的な華やかな印象とは裏腹に、
そのような暗い一面をも併せ持つ"THE BEACH BOYS"ではありますが、
そういう事情を知っているコアなファンも、
そんなことは露知らずのくるりファンの女の子も、
結果的には皆が楽しめるいいライヴでしたね。


(セット・リストは以下)



1. Do It Again (Mike)
2. Surfin' Safari (Mike)
3. Catch A Wave (Mike,Randell)
4. Hawaii (Randell,Mike)
5. Dance Dance Dance (Mike,Randell)
6. Do You Wanna Dance (Bruce)
7. Surfer Girl (All,Bruce)
8. Don't Worry Baby (Randell)
9. Little Deuce Coupe (Mike)
10. I Get Around (Mike,Randell)
11. Good Vibrations (Randell)
12. Kokomo (Mike,John)
13. Sloop John B. (Chris,Mike)
14. Wouldn't It Be Nice (Randell,Mike)
15. California Girls (Mike,Randell)
16. Rock And Roll Music (Mike)
17. Help Me Rhonda (John)
18. Barbara Ann (Randell) <Mike&Bruceの踊りあり>
19. Surfin' USA (Mike)
[encore]
20. Summertime Blues (Mike,Chris)
21. Fun Fun Fun (Mike)


それぞれの楽曲の詳しい解説もしたいところですが、
正直言って僕はあまり憶えていないので、こちらのレビューをご参照ください。

<父、森 勉のレビューをこちらにアップいたしましたので、是非ご覧ください>


とにかく余分なMCを入れず、とことんヒット曲メドレー!。
間髪入れずに次の曲へ行くものなので、
見ている(踊っている)方は休む暇がない、という感じ。

ビール腹のマイク、やさしい笑顔のブルースも元気そうでうれしいかぎり!
会場もお客さんいっぱいでかなり盛り上がっていました。

行けなかった方には大変申し訳ないのですが、
来日公演がフジ・ロックで良かった!というのが正直な感想。
もしこれが東京の屋内ホール公演などだったら、全然印象が違っていたと思います。

マイクが観客席のかわいい女の子に目を付け、
"飛びます"ポーズ(by 坂上二郎)を連発するのが、個人的にかなりツボ。
あっという間の1時間でした。




 ★ Yonder Mountain String Band

                                            (ジャケットは99年発表アルバム)


ビーチ・ボーイズが終わった瞬間、あー、終わった・・・という虚脱感がズシッときましたね。

当初はビーチ・ボーイズ終わった後も
ガンガン移動して時間いっぱいまでフジ・ロック楽しもうと思っていたのに、
一気に足取りが重くなった感じ。

空色も怪しくなってきて、今にも雨が降りそうな雲行きになってきたのですが、
それでも名残惜しいグリーン・ステージを後にして、FIELD OF HEAVENへ。


Yonder Mountain String Bandは、若い人たちがやっている新世代ブルー・グラス・バンド。
98年ごろに結成された4人組で、基本的にはカントリー/ブルー・グラスなのですが、
超絶速弾きのマンドリン、バンジョーが圧巻で、
ジャム・バンド的なエッセンスも加味されているグループ。

しばらくして、昨日と同じような強い雨が降ってきましたが、
そんな状況下、地面がドロドロになったFIELD OF HEAVENで、
若者が一般的には地味な扱いでもある"ブルー・グラス"を聴きながら、
踊り狂っている光景というのは、なんか一種異様な感じでしたね。

雨の中、トランス的に繰り出されるマンドリンのリフに大きく沸き、踊る観衆。
いかにもフジ・ロックならでは、の雰囲気で、
都心のライヴ・ハウスではこうは盛り上がらないだろうなあ、とも思いました。




 ★ Strange Love Psychedelico

                                (ジャケットはラヴ・サイケデリコ 2001年発表1stアルバム)


ご存知ラヴ・サイケデリコのバックを
Dr Strange Love(根岸孝旨(B)、長田進(G))が担当するというユニット。

19時50分からだったのですが、ちょうどこのぐらいの時がこの日一番雨が強い時間帯。
ぬかるんだ道が更にぬかるんでいくものの、このフジ・ロックの会場で一番奥に位置する
ORANGE COURTには、結構人が集まっていました。

彼らのデビュー当時に見たライヴの記憶から、
野外だしもっと荒くガツンガツンやってくれるかな、とも思ったのですが、
意外とカッチリとまとまった印象。
ボブ・ディラン「ライク・ア・ローリング・ストーン」のカヴァーもやっていましたが、
この曲終了後、当初から本日のラスト、と決めていたホワイト・ステージのマーズ・ヴォルタへ。




 ★ The Mars Volta

                                         (ジャケットは、2003年発表 1stアルバム)

90年代、アット・ザ・ドライヴ・インというバンドに在籍していたオマーとセドリック、
アフロ・ヘアーが目立つ二人によるユニット、マーズ・ヴォルタ

ほぼ同じ時間帯、FIELD OF HEAVENにて、
ソウライヴがやっているのももちろん知っていたのですが、
何度も観たことがあるソウライヴよりも、まだ観たことがない彼らを選びました。

アメリカはテキサスのメキシコ色の強いエル・パソ出身ながら、
その音楽性は先鋭的にして、革新的。

ロック、ジャズ、ファンクら様々な音楽ジャンルを飲み込んで、
インプロヴィゼーションとして吐き出したようなその楽曲は説明不可。
各ナンバー10分以上にも及ぶ曲中で、波のように変化する展開も予測不可。
時として押し寄せるような音の洪水は圧巻でしたね。
(ちょっと1曲が長すぎって感もありましたが・・・)

アフロのオマーとセドリックは、本当に存在感抜群!
ラストは、ヴォーカリストのセドリックが、マイク・スタンドを両手で掴むや、
思いっきり振りかぶって叩き折るパフォーマンス!
そんなに前で見ていたわけではなかったのですが、
思わず「おー!スゲー!」と声が出てしまいましたね。




怪しい照明が暗闇に浮かぶマーズ・ヴォルタのステージ



約1時間ほどのマーズ・ヴォルタのステージも終了。

雨は小降りになってはいましたが、
行き(新宿発苗場着)のようにバスで1時間以上待つのは、もうさすがにうんざり・・・
という気分だったので、
盛り上がっているグリーン・ステージのニュー・オーダーを横目に、苗場食堂へ。
ロコモコ(ハンバーグ・ライスのようなハワイ料理)を食べた後、バス停へ向かう。

苗場発東京行の深夜バスは夜中1時発予定。
ですが、混雑を避けるため、23時には集まった人から乗っていって、
席が埋まったらどんどん発車していく、というシステム。

雨は止んでいましたが、結構帰り支度を整えている人が結構集まっていて、
すぐに発車となり、感動の3日間を過ごした苗場を後にしました。




ちなみにこれは後日談ではありますが、
この3日目、ORANGE COURTでのラスト、ロス・ロボスは、
バスの時間なども考えてパスしてしまったのですが、
ゲストにマーズ・ヴォルタのステージを終えたばかりのギタリスト、オマーが飛び入りで参加!
ラストには「ラ・バンバ」をブチかましたそうで・・・。
(くわしくはこちらにて)

いやはや・・・、観たかったなあ・・・。というより、観に行けばよかったなあ、と後悔しきり。

さすがに、あの時点では疲れていましたが、
「無理して観に行けないこともなかったハズ!」
と、これだけ3日間で十二分に楽しんだにも関わらず、
悔やんでしまうのだから欲深いものです。

まあこのツケは、また来年、もしくはいつかまたフジ・ロックに来るまで、
取っておくことにしましょう。





またいつかこの道を。




“フジ・ロック3日間を通しての感想” へ。




ペット・サウンズ・レコード 森 陽馬

トップへ
トップへ
戻る
戻る


PET SOUNDS RECORD
Good Timin' (コラム)
VOL.6  FUJI ROCK FESTIVAL '05 観戦記