
VOL.19 ブライアン・ウィルソン 『ラッキー・オールド・サンDVD』
(2009.3.12)

(国内DVD)ブライアン・ウィルソン 『ラッキー・オールド・サンDVD』
TOBW-3363 \3,800(税込)
ブライアン・ウィルソンの最新映像を見ることができるDVDが発売されました。
ブライアンがソロとして初めて来日したのは1999年7月。
今年はその来日から10周年ということになります。
この10年間、ブライアンは実に多くの作品を生み出しつつ、世界各国でライヴを行い、
ファンを退屈させない活動を続けてくれています。
本当によく働いてくれますよね。

ブライアン初来日頃のコンサートの雰囲気が伝わるライヴ盤『Live At Roxy Theatre』
2008年は意欲的な新作『ザット・ラッキー・オールド・サン』が評判を呼びましたが、
今回はその映像の登場です。
1枚ものですが、本編、ボーナス映像のすべてのコンテンツを合計すると、
なんと約3時間近く収録!というタップリさ。
その内容を簡単に説明しておきましょう。
ちなみにDVDを見るためにパッケージを開けると、
まずブライアンが最高の微笑みで迎えてくれるポートレイトが目に入ってきます。
いつものしかめっ面ではなく、なんともいい笑顔なのです。
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DVDの内容は、ライヴとインタビューを含むドキュメンタリーで構成されており、
長短7つのパートに分かれています。
最初は『ザット・ラッキー・オールド・サン』の全曲通しのライヴが約36分。
2008年5月にキャピトル・レコードのスタジオで収録されたものです。
CDの音源とは微妙に違い、何よりもブライアンが表情豊かに歌っている姿が印象的です。

これは2005年『ライヴ8』時のゴキゲン・ブライアン♪
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次のパートは『ゴーイング・ホーム』と題されたドキュメンタリーが68分。
これは盛りだくさんな内容です。
その一部をご紹介すると、
★アルバム録音時、ブライアンのスタジオでの様子とバック・ミュージシャンへのインタビュー。
★ハリウッドにある<アメーバ・ミュージック>というCDショップでのサイン会の模様。
(参加した人々の満足顔・・・うらやましい!)
★ビーチ・ボーイズに影響を受けたというFLEET FOXES(フリート・フォクシズ)
というバンドのライヴ映像とメンバーであるロビン・ペックノールドへのインタビュー。

・アメリカのBillboard誌“批評家が選ぶ2008ベスト・アルバム”にていきなり1位を獲得。
・日本の名音楽誌、CDジャーナル誌にて“2008ベスト・アルバム大賞”を獲得。
と、現在注目度No.1のアメリカはシアトルを拠点に活動しているバンド、FLEET FOXES。
国内盤の発売もやっと決定しました。
(3月25日発売 TRCP-53 \2,100 デビューEP5曲をプラスし更にボーナス・トラックも収録した全17曲収録)
★2008年8月16日に開催されたワイオミングでの
<ジャクソン・ホール・ミュージック・フェスティヴァル>に参加した模様。
(チャーターしたジェット機でバンドメンバーと遠足しに行くような雰囲気がなんともイイ感じ)
上記にロサンゼルスの歴史をちょっと織り込みながらの興味深い内容です。
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あと、ボーナス映像の一つ目は、
前の『ゴーイング・ゴーム』とは別に編集されたアルバム録音時のスタジオ風景が25分。
ブライアンが各ミュージシャンに指示を出す模様が強調されて映し出されています。
ボーナス映像二つ目は、
<ヤフー・ライヴ>と題された少人数の観客を前にしたスペシャル・ライヴと
観客のブライアンへの質疑応答(28分)。
あなたならブライアンにどんな質問をしたいですか?
ボーナス映像三つ目は、
若手女優ズーイ・デシャネルとの対談。
「あの頃、ペニーレーンと」、「ハプニング」などに出演してキュートな魅力を振りまいている彼女
とブライアンという異色の組み合わせは、なんとも微妙な雰囲気ですが、新鮮な5分間。
ボーナス映像四つ目は、
<ブラック・キャブ・セッション>。
ロンドンのタクシーの中で、ジェフリー・フォスケットとダリアン・サハナジャに挟まれ、
窮屈そうに後部座席で歌うブライアン。
ちょっとカメラの露出が良くないが、楽しい3分間。
ボーナス映像のラスト五つ目は、
今回のアルバムの楽曲を共作したスコット・ベネットとブライアンによる曲解説が6分間。
作った本人が語る制作過程は、やはり貴重な資料と言えそうです。
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ということで、かなり長い映像でしたが、一気に見るもよし。少しずつ見るもよし。
まだまだ元気なブライアン、
また来日してくれることを祈りたいと思います。
< ペット・サウンズ・レコード 森 勉 >
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