PET SOUNDS RECORD
今日のこの1曲 アーカイヴス


  今日のこの1曲 “Achives”

<2005月5月>

立退き閉店のため、店舗を一時休業していた
2005年5月に更新した
“今日のこの1曲”コーナー。

廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。


<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2005年5月1日(日) Dick Hyman & Howard Alden
  「I 'll See You In My Dreams」

 ウッディ・アレン監督の映画で音楽を扱った作品というと、まず思い浮かぶのが、2001年に日本で公開された『ギター弾きの恋』でしょうか。

 時は1920〜30年代、世界で2番目を自称する天才?ギタリスト、エメット・レイのフィクション・ストーリーで、そのギタリストの役をショーン・ペンが好演。
 音楽はディック・ハイマンが担当。

 劇中のエメット・レイ(ショーン・ペン)が弾くギターは、ハワード・アルデンというギタリストが実際は弾いており、公開当時は、「ショーン・ペンの指と演奏が合っていない」という批判も聞こえましたが、そのような部分を差し引いても、ジャンゴ・ラインハルトが全盛の時代の古き良き雰囲気と、コメディ的要素、そしてエメット・レイというアーティストの哀愁漂う恋愛感情がよく描かれていて、面白い映画でした。

 このサントラ盤(『ギター弾きの恋 OST』 SRCS-2402 \2,520)は、数多いサントラの中でも大好きな1枚で、心地良いスウィング・ジャズ・アルバムとしても楽しめる作品です。

 余談ですが、この映画のプログラムに日本の名ギター・デュオ、ゴンチチのインタビューが載っていたのですが、そのゴンチチもフジ・ロックに出演するようですね。青空の下で聴くアコースティック・ギター・デュオというのもなかなか良さそうです。森 陽馬

2005年5月2日(月) The Beach Boys 「We'll Run Away」

 4月下旬からグーンと気温も上がり、春のポカポカという感じより陽射しも強いし、夏の暑さを感じる今日このごろ。
 そうなると聴きたくなるのは、僕の場合、ビーチ・ボーイズと相場が決まっています。

 1964年発表のアルバム『オール・サマー・ロング』よりこの曲を選びました。

 ビートルズ旋風に刺激を受けながらも、ブライアン・ウィルソンは自分のルーツに根ざしたこんな曲も作っていました。
 ドゥーワップのバラードを基調にしたビーチ・ボーイズ流クワイエット・ロックンロールここにあり!といった曲です。

 1964年4月29、30日に演奏部分を、5月18日にヴォーカル・パートが録音されています。
 今から41年前の今頃の季節、ハリウッドのウエスタン・スタジオでの風景を想像しながら聴くと、感慨もひとしお。森 勉

2005年5月3日(火) George Benson 「Affirmation」

 1976年発表名盤アルバム『ブリージン』の5曲目に収録。
 Jazzファンの方からしてみればベタかもしれませんが、大好きなんです。このアルバム。

 特にこの5曲目「Affirmation」(邦題:私の主張)。
 もともとはあの盲目のシンガーソングライター、ホセ・フェリシアーノの作品で、オリジナルとはまた違った心地良くもファンキーなアレンジが絶妙。
 
 ベンソンのギター・ソロもさることながら、それを受けた中盤〜後半のジョルジ・ダルトのエレピ・ソロがなんとも素晴らしいの一語。
 7分という時間を感じさせないインスト・ナンバーです。

 ちなみに、この作品にボーナス・トラックが3曲追加収録されたRHINO編集デラックス・エディションというのが発売されていたのですが、このボーナス・トラックがまた良いですね。
(現在はすでに生産中止になっているかも)

 7曲目に収録されているラロ・シフリン作「Down Here On The Ground」は、同時期の録音ながら何故にこの作品に収録されなかったのか?(ベンソンがこの曲の出来に満足していなかったかららしいが・・・) 、不思議なくらいの完成度をもった1曲。
 ハーヴィー・メイスンのドラムも最高。森 陽馬

2005年5月4日(水) The Miceteeth 「Sleep On Steps」

 MUSIC DAY 2005 日比谷野音へ行ってきました。

 吾妻光良&スウィンギンバッパーズ、シアター・ブルック、サイゲンジ、マイスティース、ザ・スリル、という、僕にとっては超魅力的なメンツの本日の野音(これで前売\2,500 当日\3,000 安い!)でしたが、一般大衆にとってはコアすぎるのか玄人好みメンツに映るせいか、客席はガラ空きで、半分も入っていなかったですね。
 せっかく天気も良かったのにもったいない!

で、どのバンドも素晴らしかったのですが(特に吾妻さん最高ー!!!)、ポカポカ陽気の野音に一番マッチしていたのは、やっぱりマイスティースでしたね。

 マイスティースは、1999年大阪で結成された10人編成SKAバンド。
 日本語詞のゆったりSKAナンバーが中心で、“SKA”といっても、レゲエやスカ・パンクなどとはまた全然違って、とっつきやすいゴキゲンな唄もの&インストが“SKA”を知らない女の子にも人気のグループです。

 そんな彼らは本日2番目に登場。
 熱すぎず、だからといってぬるくもなく、ちょうどいい湯加減に浸かっているような気分にさせてくれる極上のひと時を野音にいる皆に提供してくれました。

 ちなみに今日のこの1曲は、5月25日に発売予定の新曲(BSCL-35021 \1,000)。とってもゴキゲンな素敵なナンバーでした。森 陽馬

2005年5月5日(木) 吾妻光良&スウィンギンバッパーズ「IT・ブギ」

 昨日の“MUSIC DAY 2005” 日比谷野音での吾妻さんのライヴは、毎度のことながら最高でしたね。

 吾妻光良さん&スウィンギンバッパーズは、1980年代から活躍?している日本ジャンプ・ブルース界の第一人者。
 名ブルース/ブギのパクリ…、ぢゃなくて、わかりにくいジャンプ・ブルースを愛情あふれる?日本語詞にしてオリジナル化している知る人ぞ知る名グループです。

 どの曲も面白かったのですが、特に新曲が良かったですね。
 吾妻さんいわく長年温めていた新曲だそうで、その名も“ITブギ”!
 
 ルイ・ジョーダンのブギもののパクリ…ぢゃなかった、それをルーツとしたジャンプ・ブギ・ナンバーに、“ファイアーウォール”やら「好きなあの子を“お気に入り”に追加だぜ」などなど、IT関連の言葉を羅列しながら曲にしてしまうという吾妻さんらしい、無茶苦茶なようでいてホント良くできた歌でした。

 昨日の吾妻さんは5バンド中、一番最後に登場。
 夕暮れ時を過ぎ、更にシアター・ブルックの後だったので、ただでさえ客入り少ない中、吾妻さんの前にお客さんが帰ってしまわないか不安でしょうがなかったのですが、そんな不安もなんのその! 一番盛り上がったのは、吾妻さんのステージでしたね。
 吾妻さんのギターもかっこよかったなあ〜。

 ちなみにジャケットは、2002年に発売された今のところ一番新しいオリジナル・アルバム『Squeezin' & Blowin'』(VICL-60848 \3,000)。森 陽

追記:2006年8月23日にこの「IT・ブギ」収録のアルバムも発売になりました。
更に、2002年発表アルバムなどの旧譜作品も2,310円に値下げされて再発しました。

2005年5月6日(金) saigenji 「Golden Lady」

 5月4日の日比谷野音、予想外?に大盛り上がりだったのが、このサイゲンジでした。

 “ポカポカ陽気の下、ボッサ・ギターでのんびり…”と思いきや、
激ファンキーなブラジリアン・グルーヴあふれるナンバー連発!
 客席もヒートアップして、僕の前に座っていた幼稚園生くらいの小さい男の子も一緒に楽しそうに踊っていました。
 
 サイゲンジは、9歳からケーナという楽器を始め、ブラジル音楽に限らず様々な音楽を吸収し2002年にソロ・デビュー。現在まで3枚のオリジナル・アルバムを発表しているだけでなく、MISIA、アン・サリー、モンド・グロッソ他様々なアーティストの作品にもゲスト参加している屈指の個性を放つギタリスト&ヴォーカリスト。

 そんな彼のギターやヴォーカルもさることながら、バックの演奏が素晴らしかったですね。
 特に、キーボードの丈青、ドラムスの斎藤 良という初めて名前を知ったこの二人のプレイは目を見張るものがありました。

 ちなみに今日のこの1曲は、5月4日のライヴではやりませんでしたが、2004年に発表された3rdアルバム『innocencia』(HRAD-1 \2,520)より、スティーヴィー・ワンダーの名曲を唯一無二のアレンジでカヴァーした「Golden Lady」。
 先月に本国ブラジルで新作を録音してきたとのことなので、その新作のリリースも楽しみですね。森 陽馬

2005年5月7日(土) Dave Edmunds 「Beach Boy Blood」

 ビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソンに捧げられたような雰囲気を持った曲は古今東西いろいろあるが、今回はCDの棚からこれを見つけました。
 
 1994年発売のアルバム『プラグド・イン』に収録。
 タイトルからして直球勝負。
 
♪ 俺にはビーチ・ボーイズの血が流れている
     〜
  彼らの喜びだけじゃなく、彼らの悲しみも心に沁みる ♪
という歌詞もいいし、サウンドも『ペット・サウンズ』以降のビーチ・ボーイズ・テイストがあちこちに。

 曲を作ったのは、Michael Lanning。
 アレンジ・楽器演奏・コーラスは、すべてデイヴ自身。

♪Add Some Music・・・ ♪というバック・コーラスの入るタイミングもバッチリ。森 勉

2005年5月8日(日) The Carpenters 「We've Only Just Begun」

 1970年発表、カーペンターズの3枚目のシングル曲。全米ビルボード2位のヒット。

 もともとは、名ソングライター・コンビ、ポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルスが、ある銀行のCMソングのために作った曲で、ポール・ウィリアムス自らが歌っていたその曲をリチャード・カーペンターが聴いて気に入り、絶妙なコーラスやアレンジを加えて録音したそう。
 (ポール・ウィリアムスのヴァージョンも71年発表のアルバム『Just An Old Fashioned Love Song』で聴くことができます。)

 カーペンターズ自身も、この曲が自分達の最高傑作、と公言しているように、カレンの歌声もさることながら、美しいコーラスの配し方や隠し味的なクラリネットの演奏など、約3分の中に様々なポップスの魅力が詰まった1曲。
(ちなみにドラムはハル・ブレイン、ベースはジョー・オズボーンという名セッション・ミュージシャン・コンビ)

 カーティス・メイフィールドほか数多くのアーティストがカヴァーしてますが、僕はやっぱりこの曲は、カーペンターズのヴァージョンが一番好きですね。
 
 邦題は「愛のプレリュード」。
 歌詞の内容からも、昔からアメリカでは結婚式の定番曲となっているようです。森 陽馬

2005年5月9日(月) ホルヘ・カルデロン 「シティ・ミュージック」

 ♪ トゥルルルットゥ・トゥ・トゥ トゥルルルットゥ〜 ♪

 出だしのこのゴキゲンなメロディー&コラースでノックアウト♪
 Jorge Calderon と書いてホルヘ・カルデロンと読む彼は、70年代にウォーレン・ジヴォン、デヴィッド・リンドレー、ジャクソン・ブラウンらの作品にセッション・ギタリストとして活躍したミュージシャンで、これは75年に発表された唯一のオリジナル・ソロ・アルバム(WPCR-10566 \2,100 99年に名盤探検隊シリーズで一度CD化。今は生産中止かも・・・)。

 ラス・タイトルマンがプロデュース。
アルバムには、ジム・ケルトナー(ds)、ウィリー・ウィークス(b)、ヴァレリ・カーターなども参加。
 決して有名な盤というわけではないのですが、シンガーソングライターの隠れた名作として密かに僕も愛聴してきた1枚。
 サウンドもウエスト・コースト・ロック的な部分だけでなく、ブルー・アイド・ソウル的なアプローチもあって聴きやすいですね。

 ちなみに最近の仕事としては、数年前に亡くなったウォーレン・ジヴォンの遺作は、ほとんど全曲がジヴォンと彼の共作で、くしくもジヴォンが亡くなった後にグラミーを受賞した際、ホルヘ・カルデロンもジャクソン・ブラウンらと一緒にステージに上がって、ジヴォンの遺作曲を歌っていました。森 陽馬

2005年5月10日(金) 東京ローカル・ホンク 「お手紙」

 東京ローカル・ホンク(元・うずまき)、待望のアルバムが遂に発売!

 そして本日、下北沢Club QUEにて、レコ発ライヴ。

 お客さんもたくさん入っていて、もう感無量!
 CDも会場で売っていたので、自分の店・倉庫にも入荷したのに、ついつい2枚買い!しちゃいました。

 CDの帯に、
「アメリカ南部を感じさせる曲が多く、アイディアも豊富。
 シンプルな音が心地良い」−−−鈴木 茂

 なんて、コメントも入っていて、スゴーイ!

 でもでも、茂さん。
一言物申せば、決して“シンプル”ぢゃないです!
 何度も何度も繰り返して聴きこめば、こっ〜てりした濃厚な味が染み出てくるはず!

 ということで、当店でも発売中ですよ! 森 陽馬

2005年5月11日(水) Jeff Buckley 「Hallelujah」

 ドイツ映画「ベルリン、僕らの革命」を鑑賞。

 昨年日本でもヒットしたドイツ映画「グッバイ、レーニン!」に出演し、人気急上昇中のダニエル・ブリュールが主演しているドイツの新世代青春映画。

 この映画のラストに流れたのが、懐かしい?ジェフ・バックリーが歌うこの曲でした。

 ジェフ・バックリーは1966年生まれ、父はあのアシッド・フォーク/シンガー・ソングライターのティム・バックリーで、94年にメジャー・デビュー・アルバム『Grace』をリリース。その後2ndアルバムの制作中の97年に不慮の事故で急逝。父と同じく、若くしてこの世を去った男性シンガー・ソングライターでした。

 この曲のもともとのオリジナルは、カナダ出身のシンガー・ソングライター、レナード・コーエンの作品(85年発表のアルバムに収録、ベスト盤などにも収録されています)。
 ジェフ・バックリーがカヴァーしたこのヴァージョンは前述のデビュー・アルバム『Grace』に収録。

 彼が95年に日本青年館で来日公演を行なったのを見に行ったのですが、その甘いルックスからか若い女の子の観客が多かったですね。ただ、そういう女の子が引いちゃうくらい、ノイジーなギターをかき鳴らしていたのが印象に残っています。
 「ハレルヤ」はたしかアンコールに弾き語りでやっていました。森 陽馬

2005年5月12日(木) ジェスロ・タル 「アクアラング」

 ブリティッシュ・ロック界の雄、“狂気のフラミンゴ”奏法で、フルートを吹きまくるフロントマン、イアン・アンダーソン率いる、ジェスロ・タル、渋谷公会堂にて行なわれた来日公演を見てまいりました。

 ・観客中の男性比率高っ!(9:1以上で男性、更に年齢層も高い)
 ・外人客も普段のライヴと比べてダントツに多い、
といういかにも、タルらしい?雰囲気の渋谷公会堂。
 2階席は空席がそこそこありましたね。

 さて、ちなみに今日の公演は、なんと71年に彼らが発表した最高傑作との声も誉れ高いアルバム『アクアラング』を全曲演奏するというもの。
 今年1月に行なわれたブライアン・ウィルソン『スマイル』全曲演奏に続き、ジェスロ・タルが再来日して『アクアラング』全曲披露なんて、まさか21世紀になってこんな年が来ようとは夢にも思いませんでしたよ。はたまた、ロック界では将来何が起こってもおかしくないですね、と実感。

 それにしても、イアン・アンダーソン!
 60近いおじさんとはとても思えないほどのパワフルなパフォーマンス! あのフルート演奏は恐るべき肺活量、更に歌って、踊って、ギターまで弾いちゃうんだから恐れ入りました。
 フルートにマイクがついているから、すごく昔のライヴなんかよりもずっと縦横無尽にステージを動き回っていました。

 さすが、以前にグラミー賞にて新たに設けられた“ハード・ロック/ヘヴィーメタル部門”を、メタリカ、ガンズを押しのけて受賞しただけのことはありますね。
といっても、サウンドはいい意味で“大人のロック”。 
 “ハード&ヘヴィー”なのは、そのサウンドではなく、イアンの“魂”であったことに気付かされた感動の一夜でした。森 陽馬

2005年5月13日(金) Elliott Smith 「waltz #2 (XO)」

 先日鑑賞したドイツ映画「ベルリン、僕らの革命」では、エリオット・スミスの楽曲も使われていましたね。(たぶんエリオット・スミスの声だったと思うのですが。間違っていたらスミマセン)

 彼も数年前に若くして亡くなってしまった希有のシンガー・ソングライターでした。
 1969年生まれ、テキサス州ダラス出身のエリオット・スミスは、ヒートマイザーというバンドを経て、インディーズ・レーベルから3枚ソロ・アルバムを発売。ガス・ヴァン・サント監督の名作映画『グッド・ウィル・ハンティング』に、「Miss Misery」という曲が使われ一躍脚光を浴び、98年メジャー・レーベル、ドリーム・ワークスに移籍。
 今日のこの1曲は、その98年レーベル移籍後発表した4thアルバムに収録されているナンバー。

 ♪ キャシーズ・クラウンをうたっている ♪
という歌詞が冒頭から登場。

 これって、やっぱりエヴァリー・ブラザーズの「キャシーズ・クラウン」ですよね?
 内省的な詞・曲調が多い彼ですが、これを聴いて僕はファンになったといっても過言ではないのです。

 以前、来日公演も見に行ったことがあったのですが、ステージ・アクトも物凄くナイーヴで、弾き語りでニール・ヤングの「ハーヴェスト・ムーン」なども演っていましたが、繊細な人なんだなあ、という印象でした。

 しばらくブランクがあった後、心身ともに復活という噂も聞いていたのですが、結局、数年前に自らの心臓を包丁で突き刺して自殺、というなんとも痛ましい最期だったのが悔やまれます。森 陽馬

2005年5月14日(土) ハイロウズ 「日曜日よりの使者」 

 中学時代の友人の結婚パーティーに参加。
 そのパーティーの最後に友人の新郎が熱唱していたのがこの曲でした。

 ハイロウズは、ブルーハーツ解散後に、ヒロト(甲本ヒロト)とマーシー(真島昌利)が中心になって1995年に結成したロック・バンド。
 この曲「日曜日よりの使者」は、95年そのハイロウズとなって最初のアルバム(KTCR-1350 \3,059)に収録されていたナンバーで、当時シングル化はされなかったものの、ホンダのCMソングなどにも使われファンならばお馴染みの人気曲。(その後、映画『ゼブラーマン』の主題歌に使われ、2004年に遅ればせながらシングル・カットされました。)

 ヒロト&マーシーの曲全てに言えることですが、特にこの曲はサビがとってもポップで、♪ラララーラ♪の部分が合唱できるので、こういうパーティーにはバッチリ合ってますね。
 
 ちなみに、99年に行なわれたビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソン、ソロ初来日公演の大阪初日に、ヒロト&マーシーのお2人も会場にいらっしゃっていて、普通の一般ファンと一緒にコンサート・パンフレット販売の長い列に並んでいたのが、とても微笑ましく印象に残っています。

 ということで、今日良き日を迎えた新婚のお二人、お幸せに。森 陽馬

2005年5月15日(日) サンディ・ラム(林憶蓮)
                「前塵」(パラダイス・イン・マイ・ハート)

 好きな曲を言葉でここがこうだから好き、と説明できるものと、それが難しいものがあるが、今日の曲は後者。

 ジャンル的にもアジアもので、自分でもどうして? という感じですが・・・。

 1990年代初め、香港ブームがあってラジオでも盛んに今まであまり聴きなれない言葉の音楽が流れていました。
その中で気に止まり、一番心に沁みちゃったのが、サンディ・ラムの歌うバラード・タイプの曲でした。

 このアルバム『ラヴ・バラード・コレクション・イン・チャイニーズ』は1991年に発売された日本企画のバラードだけを集めたもの。

 「情人的眼涙(ラヴァーズ・ティアーズ)」、「微雨僕巴黎(パリのこぬか雨)」、などいい曲ばかりなのですが、やはりシングルCDまで買ってしまったこの曲は忘れられない1曲です。
 
 間奏の胡弓の音色もいいし、打ち込みのサウンドもこの時代ならでは、ということで許しちゃいましょう。森 勉

2005年5月16日(月) Jo Mama 「3 A.M. IN L.A.」

 ジョー・ママは、1969年から71年くらい、約2年間にかけて活動していたアメリカの白人5人組グループ。

 中心メンバーは、ジェイムス・テイラーと幼馴染の隠れた名ギタリスト、ダニークーチ(g)と、キャロル・キングの元夫としても知られるチャールズ・ラーキー(b)、メイン・ヴォーカルは主に女性のアビゲイル・ヘイネスが務めています。

 71年に発表された彼らの2ndアルバムは、ドクター・ジョン作のニューオリンズ的ナンバーや、キャロル・キングの名作『つづれおり』にも収録されているキャロル作「Smack Water Jack」(彼女本人もこのジョー・ママの作品に参加)など、アメリカン・ルーツに根ざしたR&B作もありますが、今日のこの1曲(邦題:午前3時のL.A)は、そういう要素がありつつも、不思議な構成をもったとてもプログレッシヴなナンバー。

 長〜いインストのあとに唄、白人とは思えないようなファンキーな演奏が続き、ラストに再び冒頭のインストに戻るというアルバム中でも異質なこの曲。

 ダニークーチのギターもこの当時は、聴いているとなんか神懸り的でスゴイですね。 
ジョー・ママとしてのアルバムは結局2枚のみですが、どちらもオススメです。森 陽馬

2005年5月17日(火) Soulive 「Crosstown Traffic」

 現在、人気・実力共No.1との呼び声高いジャズ・ファンク・グループ、ソウライヴの最新スタジオ・アルバムが、とりあえず国内盤のみで発売(TOCP-67607 \2,548)。

 ソウライヴは、ニール・エヴァンス(Key)、アラン・エヴァンス(Ds)、エリック・クラズノー(G)の3人組。2001年にジャズの老舗レーベル、ブルー・ノートより発売された『Doin Something』で大ブレイク。“新世代ジャズ・ファンク”ブームの火付け役といっても過言ではないくらい国内外で活躍。ここ最近、日本にも毎年のように来日していますね。(フジ・ロックにも来日予定)

 そのソウライヴのスタジオ録音作としては3年ぶりのアルバムは、チャカ・カーン、アイヴァン・ネヴィル、レジー・ワッツがゲスト・ヴォーカルで参加。ジャズ・ファンク的な要素はそのままにソウルフルな雰囲気も加味した内容。一時期、クラブ・ミュージック寄りの作品も出していましたが、今作では原点に戻りつつもまた新たな一面も見せる1枚。

 で、そのアルバムから、“一度聴き”でピンッときたのが、やっぱりこのジミ・ヘンのカヴァー。
 ゲストにペダル・スティール・ギター奏者のロバート・ランドルフを迎え、ソウル・ジャズというよりはロッキンなかっこいい仕上がり。名ロック・ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスを知らない方でも、インターFMのジングルなどで時々使われている印象的なナンバーなので、聴いたことがあるという方もおそらくいらっしゃるでしょう。

 それにしても、この国内盤CD。
 歌が入っている曲もあるのに、英語の歌詞カードはおろか、日本語解説すら付いていないチンケな作りのブックレット。それでこの値段。東芝EMIからの発売なので、CCCDにはならなかったのがせめてもの救いか…。森 陽馬

2005年5月18日(水) Bebel Gilberto 「Sem Contencao」

 父は、“ボサノヴァの神様”と呼ばれているジョアン・ジルベルト、母は、シコ・ブアルキの姉であり、70年代にブラジルで活躍した名女性シンガーでもあるミウシャ、という血統書付きのベベウ・ジルベルト。

 1966年生まれの彼女は、小さい頃から父、母とステージ上でデュエットしたり、様々なアーティストの作品に参加。
 86年に実質的なソロ・デビューとなるミニ・アルバム、91年にはレコード会社の企画ものでポルトガル語による松任谷由実カヴァー作品をこっそり発売してたりもしたそうですが、(その後もテイ・トウワやヴィニシウス・カントゥリアなどとの交流もあり)そんな彼女が2000年に発表した、事実上のワールド・デビュー・オリジナル・アルバム『tanto tempo』(KICP-5004 \2,500)がこれ。

 ジョアン・ドナート、マルコス・スザーノ、カルリーニョス・ブラウン他、ブラジル内外の名アーティストが多数参加したこの作品ですが、全体的にごちゃごちゃした感じはそれほどなく、割とシンプルなボサノヴァ・アルバムに仕上がっています。

 そんな中でもこの曲は、ジルベルト・ジルとの交流でも知られるセルソ・フォンテカがギターを弾き、ベベウのスキャットも素敵な心地良いナンバー。
 単なるボサノヴァというよりは、ドライヴなどにも最適なイージー・リスニング、フュージョン感覚の作としても楽しめる1枚ですね。

 ちなみに2004年にも彼女はアルバムを発売。
 クラブ・ミュージック的なアプローチもあり、クラブDJによるリミックス盤やアナログ12inchなども最近は何枚かリリース。
”ジョアンの父”という看板はもう彼女には必要ないかもしれません。森 陽馬 

2005年5月19日(木) Louis Marcel powell 「Qua qua ra qua qua」

 昨日に引き続き、ブラジルの2世アーティスト推薦盤。

 このルイ・マルセル・パウエルは、ブラジルを代表する名ギタリスト、バーデン・パウエル(2000年に永眠)を父に持つ若き天才ギタリスト。
 彼も若干9歳からギターを始め、なんと12歳で父のコンサート・ツアーに同行。
 父亡き後、20歳になった2002年にこの記念すべきデビュー・アルバム『Samba Novo』(VICP-61888 \2,835)を発売しました。

 いや〜。それにしてもこの人のギター、ホント凄いです!
 僕的には、もうとっくに父を超えていると思いますね。
 狂気すら感じるソロ・ギターのタイトル曲「Samba Novo」も圧巻ですが、ラストのこのスピード感あふれるナンバーも最高にクール! 痺れます。(曲自体は、父バーデン・パウエルと詩人パウロ・セーザル・ピニュイロの共作)

 ちなみにこのアルバムには、様々な2世アーティストが参加。
 ブラジル女性シンガー、ジョイスの娘であるアナ・マルチンス、同じく名女性シンガー、シルヴィア・テリスの娘であるクラウジア・テリス、そしてサンバ界の重鎮、ジョアン・ノゲイラの息子であるジアゴ・ノゲイラ、と若き才能の熱き炎がほとばしる名作です。森 陽馬

2005年5月20日(金) Ana Martins 「Berimbau」

 今日のこの1曲もブラジル2世アーティスト。

 日本にもここ最近何度か来日しているブラジルMPB界の歌姫、ジョイスの娘としてすでに3枚のアルバムを発売しているアナ・マルチンス。
 彼女が2001年に発表した2ndアルバム『LINDA』(RCIP-40 \2,500)より、数多くのアーティストがカヴァーしているバーデン・パウエル&ヴィニシウス・ヂ・モラエス作「ビリンバウ」。

 彼女の可憐でキュートな歌声と、研ぎ澄まされたギターの音色が絶妙。
 このギターを弾いているのが、昨日取り上げたこの曲の作者でもあるバーデン・パウエルの息子、ルイ・マルセル・パウエルです。

 ちなみにこのアルバムの作品には、アナ・マルチンスの実の父親でもあるネルソン・アンジェロがアレンジ、ギター、ピアノなどで参加。7曲目に収録されているアルバムタイトル曲「Linda」は、ネルソンの作でもあります。森 陽馬

2005年5月21日(土) Dan Fogelberg 「Part Of The Plan」

 ダン・フォーゲルバーグというと、テレビ“ベスト・ヒット・USA”ファンは、プロモーション・ビデオがなくて、いつも静止画像のあの人か、と思うかもしれません。

 1979年〜1982年に、「ロンガー」、「ハード・トゥ・セイ」、「リーダー・オブ・ザ・バンド」など、ベスト10ヒットを続けていたのに、ビデオなしでの紹介でした。
 そんな地味な印象とともに、時の波に流されないぞ、という強い意志を感じました。

 彼を知ったのは、1975年にこの曲がちょっとヒットしている頃でした。
 イントロの小気味よい生ギターのカッティングにイチコロでした。

 プロデュース&ギターにジョー・ウォルシュ、ドラムスにラス・カンケル、パーカッションにジョー・ララ、バック・コーラスにグラハム・ナッシュ。

 アルバムも全曲良し。
 ソニーの紙ジャケ・シリーズでCD化して欲しいな。森 勉 

2005年5月22日(日) 古内東子 「誰より好きなのに」

トーチ・ソング(失恋ソング)を歌わせたら、この人の右に出るものはいないでしょう。

そんな彼女が1996年に発表した名作『Hourglass』(SRCL-3520 \2,854)に収録されている失恋ソングの名曲中の名曲(勝手に僕が決め付けているだけですが…)がこのナンバー。
 
もちろん曲も良いのですが、バックの演奏が素晴らしい。

 オリジナル・ラヴの元メンバーだった小松秀行がプロデュース、アレンジ、ベースを担当。彼をバンマスとして、斎藤誠(g)、浜口茂外也(perc)、中西康晴(p)、佐野康夫(ds)という豪華メンツ。特に中西康晴の美しくも切ないピアノの奏と佐野康夫の抑えめながらも絶妙のドラミングが最高。

 これに古内東子の切ない詞世界が見事に調和。
♪やさしくされると切なくなる
     冷たくされると泣きたくなる
        〜
 追いかけられると逃げたくなる
     背を向けられると不安になる♪

 彼女の他の曲で、ほんの少し怨念こもったちょっと恐くなっちゃうような詞も時々ありますが、これは名フレーズですね。
ちなみにジャケットは98年に発売した、初期5作からのベスト盤。(SRCL-4189 \3,059)森 陽馬

2005年5月23日(月) The Baker Brothers 「Ready...Aim...」

 ♪ ファイアー!!! ♪ の掛け声のもと繰り広げられる荒々しい轟音。

 ベイカー・ブラザーズは、イギリス出身のジャズ・ファンク・バンド。
 ダン・ベイカー(G,Key)、リチャード・ベイカー(Ds)の兄弟とクリス・ペドリー(B)の3人組で、2003年末に発売したファースト・アルバム『Ten Paces』(PCD-23455 \2,415)が、コアなジャズ・ファンク・ファンの間で人気を呼び、2004年には日本にも来日。当店でも発売当時、とても評判が良かった1枚でした。
 今日のこの1曲は、そんな彼らが最近発表したライヴ・アルバム(PCD-23633 \2,415)から。

 “新世代ジャズ・ファンク”、“兄弟を含む3人組”、
という共通点から、アメリカのソウライヴと比較されることもある彼らですが、そのサウンドは、クールでファンキーな演奏が持ち味のソウライヴと比べて、荒削りかつ爆裂ロック的演奏が魅力でもあり、その激しい焦げ付くような臨場感が、このライヴ盤CDからも伝わってきます。

 ヴォーカル・ナンバーはないのですが、僕的には、ジャズ・ファンクというよりも“男臭い魂のロック”というイメージも感じさせるベイカー・ブラザーズ。
 とかく小さくまとまりがちのイギリス出身バンドにおいて、これからが楽しみなグループです。森 陽馬

2005年5月24日(火) George Harrison 「I Live For You」

 ジョージ・ハリスンの中で今僕が一番好きな曲がこれっ!

 といっても、この曲「I Live For You」は、1970年当時録音はされたものの、もともとのオリジナル・アルバムには収録なかった楽曲で、2001年に発売された『オール・シングス・マスト・パス ニュー・センチュリー・エディション』(TOCP-65547 \3,670)のボーナス・トラックにてやっと陽の目を見た未発表曲。

 ジョージの楽曲らしく?派手なサビがあるわけでもなく地味なじわじわくるタイプの曲ではありますが、この新エディションが発売になった時に聴いて、「なんでこんないい曲がオリジナル・アルバムには入らなかったのか?!」と、ホント感動したものです。

 この曲を今日改めて聴きなおしたのは、実は、当店の一時閉店時に色々と手伝っていただいた石川茂樹さまがここ最近ペダル・スティールに凝っていらっしゃっていて、ピート・ドレイクというペダル・スティール奏者のことを力説されていたからです。

 『オール・シングス・マスト・パス』のアルバムはほとんどそのピート・ドレイクがペダル・スティールを弾いている、とのことだったので、CD聴いて解説なども読み直したのですが、改めてこの曲の良さを実感!

 ジョージ・ハリスン自身の収録楽曲解説にも、この曲の部分で
“ピート・ドレイクのペダル・スティールが素晴らしい!”
と書いてありました。
 このアルバムに収録されている他の楽曲に関しても新たな視点で聴きかえそうと思っています。森 陽馬

2005年5月25日(水) Robert John 「Sherry」

 「シェリー」といえばフォー・シーズンズですが、1980年にロバート・ジョンがカヴァーしたものもちょっとヒットしました。

 裏声を得意とする彼にピッタリの選曲。

 1946年にニューヨーク、ブルックリンで生まれた彼は、12歳の時に早くもレコード・デビュー。
 その後は苦労しながらも歌手を続け、1972年「ライオンは寝ている」のカヴァーが全米3位の大ヒット。
 少しブランクがあって、1979年には自作の「サッド・アイズ」が全米1位。
 その印象に残る声と楽曲選びのうまさがポップス・ファンの琴線にふれたのだろう。

 彼の素晴らしいファルセットが聴けるこの「シェリー」が収められているアルバム『Back On The Street』は、いい曲の目白押し。
 自作の「Just One More Try」、「Winner Take All」もいいし、ハマリ曲と言える「Hey There Lonely Girl」のカヴァーもアレンジ最高。

 リマスターしてCD出して欲しいなあ。森 勉

2005年5月26日(木)Jeff Healey Band 「While My Guitar Gently Weeps」

 ここ最近は表立った活動をあまりしてはいませんが、ちょっと歳くった?ギター・ファンならご存知のはず! トロント出身の盲目ギタリスト、ジェフ・ヒーリー。

 音を聴くだけではわかりにくいのですが、盲目の彼は、椅子に座りギターを太腿の上に乗せて弾く独特の奏法(ベン・ハーパーのワイゼンボーン弾き、もしくはちょっと違いますが琴を弾くような感じですかね)。そのトリッキーな奏法からは想像できないような速弾きで、ブルース・ロックをベースに骨太な男気ロックを聴かせてくれます。

 そんな彼のバンドが90年に発表した2ndアルバム『Hell To Pay』より、一昨日のジョージ・ハリスン繋がりということで、この名曲カヴァーを。(オリジナルはビートルズ『ホワイト・アルバム』に収録、ジョージ・ハリスンの代表作)

 何気なくアルバムのクレジットを見たら、ジョージ・ハリスンもバック・ヴォーカルとアコースティック・ギターで参加してたんですね。更にオマケってわけではないですが、ジェフ・リンまでコーラス&ギターで参加。
 ジェフ・ヒーリーのギター・ソロは、さすがにクラプトンのそれを凌ぐほどではないですが、彼らしい味付けもされています。

 ちなみに最近の彼は、ジョン・メイオールのアルバムに参加してたり、今月には輸入盤のみですがEagleというレーベルから1999年モントルーでのライヴ盤が発売になったばかり。
 この99年モントルー・ライヴのDVDが国内盤でも6月下旬に発売される予定です。(今日のこの1曲の「While My Guitar 〜」もやってます!) 森 陽馬

2005年5月27日(金) ティラノザウルス・レックス「Child Star」

 正直言ってT・LEXはあまりくわしくないのですが、このアルバムは、一時期アシッド・フォークにはまっていた頃にアナログ盤でよく聴いた作品。

 最近、紙ジャケ&リマスター&ボーナス・トラック付き(元は12曲収録のアルバムなのに、今回の再発ではモノ&ステレオ&テイク違い含め合計28トラック収録!)で発売になったので購入。久々に聴いてみました。<『ティラノザウルス・レックス登場』 UICY-9493 \2,141>

 この作品は後のT・LEXとなるマーク・ボランが、スティーヴ・トゥックというパーカッション奏者と組みティラノザウルス・レックス名義で68年に発表した1stアルバム。
 当時、ジョンズ・チルドレンというグループに属していたマーク・ボランが、インドの名シタール奏者(今ではノラ・ジョーンズの父、といった方が有名?)ラヴィ・シャンカールのコンサートに触発され作り上げた、というこの独特な音世界。僕が初めてこの作品を聴いたときには、なんかわけわかんなくて変なアルバムだけれど・・・面白い、という印象でしたが、やはり今聴いてもその不思議な印象はあまり変わりません。

 今日のこの1曲「Child Star」も、ギターでシタールっぽい音を出して、パーカッションと共にお経のように進んでいく曲構成。
♪ドビュッシー メンデルスゾーン ヘンデル ドボルザーク 〜 ベートーベン・・・♪ とクラシックの名作曲家の名前が連呼されたりと、なんとも不思議な世界ですが、ある意味これもロックだな、と。

 いや〜〜〜。それにしても記憶に残っていたのと違って、音が超クリアでビックリ! パーカッションの音とかクリアすぎちゃって、贅沢な話ですが、もっと音がこもっていた方が生々しくて良かったかも・・・なーんて。森 陽馬

2005年5月28日(土) Van Mccoy 「The Hustle」

 1975年の全米No.1ヒット。
 日本でも流行りましたねぇ。本当にどこに行っても流れていた感じ。

 しかし個人的にはディスコとは無縁だったもので、どちらかと言えば、あまり好きではない曲でした。最初は…。

 でも、ある一時期からこの曲のアレンジ、演奏などに耳が向くようになって、ジャケットのミュージシャン・クレジットを見たところ、なんと、スティーヴ・ガッド(ドラムス)、ゴードン・エドワーズ(ベース)、リチャード・ティー(ピアノ)、エリック・ゲイル(ギター)・・・という豪華メンバー。1976年後半にスタッフとしてアルバムを出すことになるメンバーじゃありませんか。
 それを知ってから聴くと、また一段と味わいが深まったりしてしまうものです。

 イントロのベースを聴けば心ワクワク、
 さりげないギターのフレーズに耳はピクピク、
 ハイハットとスネアとタムのコンビネーションにもう気持ちは「ドゥ・ザ・ハッスル」。

 作曲はヴァン・マッコイ自身。
 ちなみにバーバラ・ルイスの名曲「ベイビー・アイム・ユアーズ」も彼の作品。ただのディスコの人と思ったら、大間違い。いい曲いっぱい書いている人です。森 勉

2005年5月29日(日) Eddi Reader 「My Old Friend The Blues」

 フジ・ロック・フェスティヴァルのチケットを購入。
 行くとは決めていたものの、実際にチケットを買ったらなんか盛り上がってきちゃいました。

 ということで、今日は出演予定アーティストのアルバムを手持ちのCDでチェック。

 エディ・リーダーは、スコットランド、グラスゴー出身の女性ヴォーカリスト。
 このアルバムは、80年代後半に活動してしたフェアーグラウンド・アトラクションというグループのリード・ヴォーカリストだった彼女が、そのグループの解散後、1992年に初めて発表した1stソロ・アルバム。

 フェアーグラウンド・アトラクションでもそうでしたが、アコースティックな爽やかなサウンドを基に、彼女の高く澄んだ美しい歌声がなんとも心地良い作品。
 ちなみにこの曲はスティーヴ・アール作。

 最近の彼女のライヴは見てないのですが、フェアグラウンド・アトラクション時の曲もやっているのでしょうか? すっきりとした青空の下、彼女の美声が聴けるのを楽しみにしています。森 陽馬

2005年5月30日(月) Kathleen Edwards 「In State」

 たまには、最近発売され自ら購入した新譜をご紹介。

 キャサリーン・エドワーズは、カナダのオタワ出身、26歳。
 2003年に発表された前作、1stアルバムの『Failer』は、もう“女・ニール・ヤング”っていう感じの音作りで、僕的にはかなり気に入っていたのですが、今作2ndアルバム『Back To Me』(Zoe 01143-1047-2)は、更に王道アメリカン・ロックを突き進んだ楽曲中心で、言うなれば、“女・トム・ペティ”という雰囲気でしょうか?
 (例えがなんか古臭いですかね。スミマセン)

 女性ヴォーカルで例えれば、シェリル・クロウを更にわかりやすいアメリカン・ロックにした感じ。1stも2ndも国内盤が発売になっておらず、知名度はあまりありませんが、後々アメリカン・ロックの名盤と謳われる可能性も大。

 こういう安心して聴けるロックって最近少ないですよね。
っていうか、自分が歳とっただけかも…。森 陽馬

2005年5月31日(火) 山岸 潤史 「Big Chief」

 東急ワールドミュージックスペシャル in Bunkamura “ザ・ヒストリー・オブ・ブルース”を、渋谷オーチャード・ホールにて見てまいりました。

 ハガキ抽選による招待券プレゼント、というイベントでしたので、客層は皆が皆ブルース大好き!という感じでもなく、男女含め年配の方々中心。
 しかしながら、ウエスト・ロード・ブルーズ・バンド、ブルー・ヘヴンに在籍していた永井“ホトケ”隆さんによるスムーズな司会・進行のもと、普段は難しいイメージがあるブルースをわかりやすく解説、そして演奏。
 とても有意義なイベントでした。

 メンツもなかなかに豪華な顔ぶれで、メインとしては、木村充揮、塩次伸二、浅野祥之、コーリー・ハリス、鮎川誠、山岸潤史、近藤房之助らがかわるがわる登場。
 バック・バンドも、沼澤尚(ds)、松原秀樹(b)、小島良喜(p)、KOTEZ(harm)、BIG HORNS BEE、という贅沢なメンツ。

 中でも、ブルースのイベントにおいて、異色という感じだった鮎川誠によるロック・ナンバーや、山岸潤史によるニューオリンズ定番曲、プロフェッサー・ロングヘアの「Big Chief」での、豪放なギターは印象に残りました。

 ちなみにジャケットは、現在、山岸潤史が在籍しているニューオリンズ・ファンク・バンド、“PaPa Grows Funk”(パパ・グロウズ・ファンク、と読みます)が2001年に自主レーベル発売したアルバム。(「Big Chief」は収録されていません)
 ブリブリなファンク・ナンバー満載。森 陽馬




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