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 今日のこの1曲コーナー

ペット・サウンズ・レコード店にて、その日に店内でかけていた曲の中から
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”をご紹介いたします。

以前こちらで掲載した“今日のこの1曲”は“今日のこの1曲 アーカイヴス”コーナーにてご覧になれます。

◆こちらでご紹介している商品もご注文いただけます◆

くわしくは通販コーナー、もしくは直接こちらまでご連絡くださいませ。
(廃盤・生産中止になっている商品もございますので、その際はご了承くださいませ)



2025年10月2日(木) Say She She 「Disco Life」

レトロな雰囲気だけれど新しい。
ヴィンテージ感がありながら、今の時代を震わすグルーヴ。

Say She Sheの3rdアルバム『Cut & Rewind』は、懐かしさと斬新さが同居したかっこいい快作でした。

Say She She『Cut & Rewind』
(国内仕様CD AMIP-382 2,750円税込)

Say She She(セシシ)は、インド系ルーツを持つロンドン生まれの女性シンガーPiya Malik、ニューヨーク出身Sabrina Mileo Cunningham、黒人シンガーNya Gazelle Brownの女性3人を中心に結成され、ブルックリンを拠点に活動しているグループ。

ナイル・ロジャース率いるChicの代表曲「Le Freak」に出てくる歌詞♪C'est Chic♪が、グループ名の由来になっているように、80'sソウル/ディスコのグルーヴと、NY発のNEW WAVEを現代に蘇らせたようなサウンドが新鮮に響きます。

今日のこの1曲は、身体も心も揺らすファンキー・チューン!「Disco Life」。森陽馬


2025年10月1日(水) Kingfishr 「Man On The Moon」

アイルランドの大自然に建つ小さな家。
その家の前で佇む青年たち。

Kingfishr(キングフィッシャー)のデビュー・アルバム『Halcyon』は、ジャケット写真の飾らない美しさと力強さが、演奏と歌から伝わってくる1枚でした。

Kingfishr『Halcyon』
(輸入CD Atlantic/Warner 075678598487)

Kingfishrは、アイルランドの南部にある街リメリックで2022年に結成された男性3人組バンド。
ヴォーカル&ギターのEddie Keogh、バンジョーのEoghan 'McGoo' McGrath、そしてEoin 'Fitz' Fitzgibbonの3人による楽曲は、伝統的なアイリッシュ・フォークに、キャッチーなロック・アレンジが加わって、聴く者の心をおおらかに、そして熱くさせます。

今日のこの1曲は、1曲目「Man On The Moon」を。
U2とマムフォード&サンズの魅力を合わせたようなかっこいいナンバーですね。森陽馬


2025年9月30日(火) Fairground Attraction 「A Smile In A Whisper」(Live)

「人生とは、出会いと縁と別れです。」(瀬戸内寂聴さんの言葉より)

年を重ねると共に、この言葉を実感するようになりました。
若い頃に出会った人たち、当たり前のように交わしていた言葉が、実は大切なひと時であったのだ、と。

フェアーグラウンド・アトラクションが34年ぶりの再結成を果たし、2024年に行った日本公演の音源を聴きながら、そのような想いを改めて感じました。

フェアーグラウンド・アトラクション『Beautiful Happening Live In Japan』
(国内2枚組CD+ブルーレイ 完全限定盤 SICX-30227 8,000円税込/通常2CD盤 SICX-30230 3,800円税込)

フェアーグラウンド・アトラクションは、エディ・リーダーとマーク・ネヴィンを中心に、ロイ・ドッズ、サイモン・エドワーズが加わり1987年に結成したグループ。1stアルバム『The First Of A Million Kisses』(1988)を発表し1989年に来日公演を行った後、1990年に解散していました。

本作は、オリジナル・メンバーに加え、グラハム・ヘンダーソン(アコーディオン)、1989年の来日公演にも帯同していたロジャー・ボジョレー(ヴィブラフォン)も入り、35年ぶりに行った2024日本公演(最終日2024年7月3日、有楽町ヒューリックホール東京での公演)を完全収録した音源&映像作品。

♪愛を語るには多くの言葉はいらない。ささやきかける微笑みがあればいい。♪
(「A Smile In A Whisper」邦題:愛の微笑み 歌詞より)

エディ・リーダーの歌声、バックの演奏、そして観客の歓声には愛が溢れています。

なお、日本盤ブックレットには、メンバーが日本に到着した2024年6月25日から、帰国の途についた7月4日までの10日間を、担当ディレクターがレポートした手記が掲載されています。森陽馬



2025年9月29日(月) Dylan Mondegreen 「To Change Your Heart」

海で佇んでいる女性の後ろ姿。
アルバム名、及びアーティスト名も記載がないジャケット写真を見るだけでもいろんな物語が想像できます。

これまでの作品でもドキッとするような瞬間を切り取った素敵なジャケットが多いノルウェーの男性シンガーソングライター、ボルゲ・シルーネスのプロジェクト<ディラン・モンドグリーン>。
約7年ぶり、6枚目となる新作『A Sound Rings True』がリリースされました。

Dylan Mondegreen『A Sound Rings True』
(国内LP 歌詞付 FCRD098LP 3,960円税込)

今作の中の「君」と「僕」はかつてのパートナーだったのか、想いを伝えられない相手なのか、越えられない心の距離を綴った切ない曲が多いのですが、彼の歌声やサウンドはとても柔らかい雰囲気。
フレンチホルン、フルート、ヴィブラフォン、シンセ、女性ヴォーカル...ギターポップなイメージや前作とはまたひと味違ったメロウな作品に仕上がっています。

暑さも少し落ち着いた今の時期、心落ち着かせてくれる1枚です。

なお、今作はアナログLP(Fastcut Recordsと自身のレーベルSaikoとの共同リリース)と配信のみで、CDは発売されていません。東尾沙紀


2025年9月28日(日) Julia Fordham 「Home (If This Is What Love Is)」

ジュリア・フォーダムの最新アルバム『earth mate』が国内盤CDで発売されました。

ジュリア・フォーダム『earth mate』
(国内CD 日本語解説・歌詞・対訳付 HYCA-8092 2,860円税込)

イギリス/ポーツマス出身で、現在はL.A.を拠点に活動している女性シンガー、ジュリア・フォーダム。
1988年に邦題『ときめきの光の中で』でデビューし、「Happy Ever After」がTVドラマ『ハートに火をつけて!』(浅野ゆう子主演)の主題歌となって、日本でもヒットしましたね。

本作『earth mate』は、愛と喪失を歌った彼女の2024年発表オリジナル・アルバム。
深遠な歌声とサウンドが心に残る①「Home (If This Is What Love Is)」を特に気に入って、真夜中によく聴いています。

ちなみに、彼女は現在来日中!
2025年9月29日(月)ビルボードライヴ東京、9月30日(火)ビルボードライヴ横浜で公演を予定しています。森陽馬



2025年9月27日(土) デイヴ・メイスン 「流れるままに」(Let It Flow)

今月、新譜として発売されたテデスキ・トラックス・バンドの2015年のライヴ盤『マッド・ドッグス&イングリッシュメン・リヴィジテッド』は、ジョー・コッカーとレオン・ラッセルが中心になって行った1970年のライヴをトリビュートしたもので、とてもエキサイティングな作品でした。(2025年9月12日今日のこの1曲で紹介)

その中に、「フィーリン・オーライト」が入っています。
作者であるデイヴ・メイスンがリード・ヴォーカルで参加し、後半にはデレク・トラックスとのギターバトルが聴けました。

ということで、今日はデイヴ・メイスンを。

1970年代に発売された彼の作品は、以前に低価格で色々発売されていました。
残念ながら、それらの大半は生産中止になってしまっています。
が、しかし、このCDは先日注文したら、運良く入荷してきました。

デイヴ・メイスン『流れるままに』(LET IT FLOW)
(国内CD 日本語解説付 SICP-5494 1,100円税込)

1977年発表。
「ウィ・ジャスト・ディスアグリー」が彼のシングルとしては、最大のヒットを記録しました。(全米第12位)
続いてシングル・カットされた「流れるままに」もスマッシュ・ヒット。
アルバム全体でキーボードのマイク・フィニガンがいい仕事をしています。森勉



2025年9月26日(金) 鈴木実貴子ズ 「夕やけ」

「明日も要らない 未来も要らない 安心も要らない 今だけが欲しい
<中略> 来世も要らない 今だけ 今だけ 今だけが欲しい
<中略> 目の前の今をこの今を 抱きしめてみるよ」(鈴木実貴子ズ「夕やけ」歌詞より)

名古屋を拠点に活動している男女二人ロック・バンド、鈴木実貴子ズ。
傑作&大好評だったメジャー1stフルアルバム『あばら』(
2025年1月30日今日のこの1曲で紹介)から、約半年ぶりとなる作品『瞬間的備忘録』をリリースしました。

鈴木実貴子ズ『瞬間的備忘録』
(国内CD+DVD CRCP-20616 5,000円税込)

CDには、インディーズ時代に作られた楽曲を新録音した入魂の5曲。
DVDには、2025年6月28日下北沢SHELTERでのライヴ映像15曲が収録。

心の内から湧き出た真っ直ぐすぎる言葉とメロディーが、音楽なしでは生きられない僕らの心を撃ちぬきます。

今日のこの1曲は、今という瞬間を生きる力を与えてくれる「夕やけ」。森陽馬

★当店にてお買い上げの方、直筆サイン入りポスターを先着でプレゼント中!


2025年9月25日(木) 家主 「YOU」(NO FADE ver)

現代ミュージシャンの中で信頼できる指折りのロック・バンドが、家主だ。

田中ヤコブが鳴らすギターと吐き出す言葉には、一本芯が通っており裏切らない。
ロックという音楽に、夢と力が今もあることを教えてくれる。

その家主が新曲5曲を収めた新作ミニ・アルバムを発表した。

家主『NORM』
(初回CD+Blu-ray付 NFBD-002 4,000円税込/通常CD NFD-21 1,800円税込)

CDには未配信のインストを追加した全10トラック入り。
初回限定盤のBlu-rayには2024年CLUB CITTA'川崎のライヴ映像が収録されている。

中でも5曲目「YOU」は名曲だ。
シングルと違い、フェイドアウトせず約20秒長いアウトロが凄まじい。
ニール・ヤング、J・マスキスを彷彿とさせるギターソロに、魂を込めているのが伝わってきた。森陽馬



2025年9月24日(水) ℃-want you!「ラストナイトは踊らせて」

本秀康氏主宰、雷音レコード10周年記念7インチ・シングル♪
雷音レコード最多リリースを誇るアーティスト、今夏ママになられた℃-want you!(シー・ウォンチュ!)の新曲がリリースされました。

℃-want you!「ラストナイトは踊らせて/モコゾウ・ブギ (Swingy MIX)」
(国内7inch クリア・レッド・カラー盤 RHION-41 1,760円税込)

新曲「ラストナイトは踊らせて」は、℃-want you!作詞・作曲によるビートルズ感満載の超ゴキゲンなロックンロール・ナンバー。

「1、2、3、4!」のカウントから、「I Saw Her Standing There」、「涙の乗車券」、「Day Tripper」、「Slow Down」、「It Won't Be Long」等々、いろんなフレーズが細かく散りばめられて、とにかく楽しい♪武藤星児さんがアレンジを手掛けられています。

さらに、ジャケット・イラストにも登場している杉真理さん&松尾清憲さんがコーラス(&コーラス・アレンジ)で参加!
ウーララ~♪パッシュワ~♪お二人のコーラスもふんだんに入っており、彼女のキュートな歌声と曲の世界観をよりいっそう引き立てています。

7インチと配信ではそれぞれミックスが異なるとのこと、こだわりの''赤盤''(クリア・レッド・カラー)仕様となっています。東尾沙紀

カップリングには、2018年発表の7インチ・シングル「君だけさ」B面曲だった「モコゾウ・ブギ」の武藤星児リミックスを収録。東尾沙紀


2025年9月23日(火) Joni Mitchell 「A Bird that Whistles」

ジョニ・ミッチェルの『ブルー』は好きだけれど、ジャズ色が強くなる『逃避行』以降は・・・。
恥ずかしながら、そのような印象を僕は以前持っていました。

でも最近は、ジャズ・ミュージシャンと一緒に録音している作品の方をよく聴いています。
ジョニのジャズは、視界が広がるような解放感を与えてくれるのです。

そんな不思議な魅力を放つジョニ・ミッチェルの"JAZZ"に特化した4CD編集盤が発売になりました。

ジョニ・ミッチェル『Joni's Jazz』
(国内仕様4枚組CD 完全限定盤 英文解説翻訳・歌詞・対訳付 WPCR-18765 11,000円税込)

ジョニの全作品中からジャズ色が濃い楽曲を未発表含め61トラック集めた4CD盤。
ディスク1の1曲目は「Blue」から始まるように、初期から『Shine』(2007)まで幅広く選曲されています。

今日のこの1曲は、鳥の歌声のように響くウェイン・ショーターによるサックス演奏と、本物の鳥の鳴き声をミックスしたという「A Bird That Whistles」。

最後に、ジョニ・ミッチェルのコメントを。
<ウェイン・ショーターはわたしのお気に入りの共同制作者だった。(中略) 彼がいなくなって寂しくなるけど、彼はこれからも私のこの音楽の中に生き続ける。このアルバムは彼の想い出に捧げます。>(ジョニ・ミッチェル) 森陽馬



2025年9月22日(月) Evie Sands 「I Can't Let Go」

イーヴィ・サンズは現在も活動を続けている女性シンガーであり、ソングライターです。

そんな彼女のレコード・デビューから7年間に出たシングル・コレクションが、ACEレーベルからCDとして発売されました。

Evie Sands『I Can't Let Go』
(輸入CD ACE CDTOP-1658)

1963年から1970年にかけて、ABC-Paramount、Hold、Blue Cat、Cameo、A&Mの各レーベルから出たシングル曲を26曲収録しています。
この時代は自作曲が1曲だけですが、アル・ゴーゴニ、チップ・テイラー、トレイド・マーティンなどの作品をちょっと低めハスキー・ヴォイスで表情豊かに歌っています。

ホリーズでヒットした「アイ・キャント・レット・ゴー」、メリリー・ラッシュでヒットした「エンジェル・オブ・ザ・モーニング」、共に最初に歌ったのは、イーヴィ・サンズでした。
イーヴィのレコードは残念ながらヒットしませんでしたが、時の運ということなのでしょう。

今日の1曲は、Blue Catレーベルから出た「アイ・キャント・レット・ゴー」を。森勉



2025年9月21日(日) スピッツ 「Y」

今から30年前、1995年9月20日に生まれたスピッツ『ハチミツ』の30周年記念盤が発売されました。

スピッツ『ハチミツ』 30th Anniversary Edition
(国内CD+Blu-ray 期間限定生産盤 UPCH-7779 5,808円税込/2枚組LP、カセットテープもあり)

「ロビンソン」、「涙がキラリ☆」、「愛のことば」含むオリジナル11曲に加え、近年のライヴ音源4曲を追加。
更に、付属のブルーレイには、ミュージック・ビデオ4曲+当時のライヴ映像4曲が収録されています。

ニューヨークにあるマスタリング・スタジオThe Lodgeの創設者で、デヴィッド・ボウイやフー・ファイターズ等数多くの作品を手掛けた女性エンジニアEmily Lazarによるリマスター音源は、30年前の作品とは思えないほど、クリアでリアルなサウンドに仕上がっており、昔から愛聴してきた方には、ボーナス・トラックと共に本編の音質の素晴らしさも聴きどころです。

「ロビンソン」の大ヒットによって、多くの人に聴かれることとなった本作は、①「ハチミツ」やジャケットに映っている可愛い女性の雰囲気から、“光”の明るいイメージが先行していましたが、今回の30周年盤を聴いて、“影”の部分もあることに気付きました。

ブックレット内には、鬱蒼としたY字路に、表紙で笑顔だった女性が一人で寂しく佇む写真を掲載。
そして、「ロビンソン」の次には、「Y」という切ないバラード曲が収められています。
「Y」とは、そのブックレット内のY字路の如く、愛する二人が別れ離れていく道”Y”を表現したものなのでしょうか。

スピッツの歌には光と影のコントラストがあり、それが心を動かしていることを改めて実感しました。森陽馬



2025年9月20日(土) 近藤真彦 「ハイティーン・ブギ」

松本隆作詞活動55周年記念コンサート『風街ぽえてぃっく2025』
2025年9月19日(金)東京国際フォーラム、第一夜:風編へ行ってきました。

井上鑑を中心とした素晴らしいバック・バンドと、気持ちが込められた歌。
そして、松本隆が手掛けた名曲の数々が感動的な一夜でした。

約3時間半/2部構成のステージに、井上芳雄、大友康平、木下晴香、近藤真彦、斉藤由貴、鈴木瑛美子、曽我部恵一、橋本環奈、槇原敬之、三浦宏規、水谷豊、宮澤エマ、本仮屋ユイカ、安田成美が出演し2曲ずつ披露。
今回のコンセプトが<歌い継ぐ>だったこともあり、若い世代の出演者が多く、皆歌が上手かったです。

ただ、僕が一番グッときたのは、近藤真彦「スニーカーぶる~す」、「ハイティーン・ブギ」でした。

客席にはペンライトを持った女性もいて、この日一番の盛り上がり。
61歳になったマッチが歌う「ハイティーン・ブギ」には、聴いていて何故か涙が出そうになりましたね。
歌唱力がある人のカヴァーも良いですが、オリジナル歌手が歌うその歌の魅力を改めて実感しました。森陽馬

★なお、『風街ぽえてぃっく2025』コンサートの模様は、WOWOWで11月に放送予定とのこと。
掲載ジャケットは、松本隆作品集『風街図鑑』風編。
(国内CD3枚組 近藤真彦「ハイティーン・ブギ」収録 MHCL-1641 6,915円税込)



2025年9月19日(金) デラニー・ブラムレット 「Guess I Must Be Dreamin'」

オールディーズ&60's音楽好きにはおなじみのティーンズヴィル・レーベルから新譜が出ました。

『Heaven Knows You're Here ~ Sunshine, Soft & Studio Pop 1966~1972』
(輸入CD Teensville 24ページ英文ブックレット付 TV1070/国内仕様盤は10月8日発売予定)

今回もマニアック度大全開! 全32曲収録です。
シングル盤として発売されましたが、残念ながらヒットしなかった30曲と、イノセンス/ピーター・アンダースの未発表デモが2曲の充実内容。
タイトルにあるように、サンシャイン・ポップ/ソフト・ロック満載のティーンズヴィルらしいコンピレーションCDになっています。注目曲を何曲か挙げておきましょう。

・Charlie Russo「Heaven Knows You're Here」
若き日のデニス・ランバート作品。

・Skunks「Small Town Girl」
グループ名らしからぬ、さわやかサウンドでアソシエイション風。

・Bo Gentry And Ritchie Cordell「Love Is Here」
トミー・ジェイムスとの仕事で知られるリッチー・コーデル。

・Rainy Day Friends「Away To Some Other World」
ジョー・サラシーノプロデュース。ジョージ・ティプトンのアレンジ。曲を作ったのはパリス・シスターズのプリシラ。

・今日の1曲は、デラニー&ボニーのデラニー・ブラムレットが1967年にIndependenceというレーベルから出した「Guess I Must Be Dreamin'」を。曲作りにレオン・ラッセルも参加しています。

それにしてもイイ曲ばかり。凄いね、ティーンズヴィル・レーベル。森勉



2025年9月18日(木) Kassa Overall 「Rebirth Of Slick (Cool Like Dat)」

クールでかっこいい新世代JAZZ新譜この1枚。

Kassa Overall『CREAM』
(国内CD ボーナス・トラック追加収録 日本語解説付 BRC795 2,860円税込)

アメリカ/シアトル出身の新世代ジャズ・ドラマー、Kassa Overall(カッサ・オーヴァーオール)。
彼の新作『CREAM』は、過去のHIP HOP楽曲をJAZZの生バンドで再構築(カヴァー)した作品です。

HIP HOPの楽曲はジャズやソウルの曲をサンプリングし、メロディーを引用して制作していることが多いのですが、本作の場合はそのHIP HOP曲をカヴァーすることで、サンプリング元の楽曲を再構築した仕上がりになっているのが面白いところ。

例えば、4曲目「REBIRTH OF SLICK (COOL LIKE DAT)」は、HIP HOPグループDigable Planetsによる1992年ヒット・ナンバーで、Art Blakey & The Jazz Messengers「Stretching」がサンプリングされていますが、このカッサ・オーヴァーオールのヴァージョンは、アート・ブレイキーの演奏・フレーズを活かし、新しい時代にアップデートした「Stretching」とも言える1曲になっています。

HIP HOP楽曲ながら、Rapや歌は入れず全曲ジャズ・インストのみ、というのも潔くてイイですね。
なお、2025年10月8~10日にブルーノートで
カッサの来日公演が予定されています。森陽馬


2025年9月17日(水) PAPIK presents Sea Breeze 「Lotta Love」 feat Dagmar Segbers

涼しくなってきた地域もあるようですが、東京は真夏の暑さが続いています。
昼間だけでなく、夜も約30℃のムシ暑さ。そろそろクーラーをつけずに眠りたいですね。

さて、夏がなかなか終わらないこの時期に、秋の気配を感じられる新譜が発売されました。

PAPIK presents Sea Breeze『GO BACK』
(国内CD 解説・歌詞付 PCD-26130 2,860円税込)

イタリア/ローマ出身のプロデューサー、PAPIK(パピック)が手掛けたAORプロジェクトの新作です。

2023年発表の前作『West Coast Rendez Vous』(
2023年8月25日今日のこの1曲で紹介)は大好評でした。
本作もウエスト・コーストの風を感じられる1枚に仕上がっています。

今日のこの1曲は、ニール・ヤング作でニコレッタ・ラーソンで有名な「Lotta Love」カヴァーを。
イタリアで活動しているドイツ系オランダ人女性シンガーDagmar Segbersがヴォーカルを担当。
爽やかな歌声が心地良い余韻を残しますね。

なお、マリオ・ビオンディの弟Stevie Biondiが歌うボズ・スキャッグス「JOJO」カヴァーも入っています。森陽馬



2025年9月16日(火) 大滝詠一 「幸せな結末」 Album Ver

大滝詠一『All About Niagara』ポスターを当店で販売させていただけることになりました。
 

書籍『All About Niagara 1973-2024』に合わせて作成され、リットーミュージックのイベントスペースにて2025夏に行われた<大滝詠一スタジオライヴ上映会>で販売していた限定ポスターになります。

ナイアガラ・レーベル・デザインがB2サイズ3,000円税込。
All About Niagara表紙デザインがA2サイズ2,000円税込。
10月初旬入荷予定。
通販コーナーにて予約受付中です。
上映会に参加できなかった方、買い逃した方はこの機会にご予約くださいませ。

さて、Eテレで先日放映された
ETV特集『POP 大滝詠一 幸せな結末』はご覧になりましたか?
「幸せな結末」(1997)が完成するまでの話や貴重な音源がとても興味深かったですね。
9月18日午前0時(17日水曜日深夜)に再放送されます。是非チェックしてみてください。森陽馬


★掲載ジャケットは、「幸せな結末」Album Versionが収録された2020年発表作『Happy Ending』。
(国内CD SRCL-11432 2,750円税込)
なお、「幸せな結末」Album Verは、井上鑑が手掛けたストリングスのみのバック・トラックで、大滝詠一の歌声がアカペラのようにくっきりと聴こえるヴァージョンです。



2025年9月15日(月) Cheap Trick 「Gonna Raise Hell」(Live)

チープ・トリック、最後の来日公演があと2週間後となりました。
2022年11月に予定されていた公演が仕切り直しとなったので、前回の来日からおよそ7年。
日本でのライヴはこれで見納め...とは寂しいですが、70代でもばりばりロックしているメンバーの姿を目に焼き付けたいと思います。(公演は9月29日グランキューブ大阪・、10月1日日本武道館の2日間です)

来日を記念して、ノリにノッてる1979年のライヴを収めたCDが発売になりました。

チープ・トリック『ライヴ1979』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-6706 3,000円税込)

『at 武道館』が本国でも売れ、『ドリーム・ポリス』が大ヒットしていた1979年大晦日にLAフォーラムで行われたライヴ音源。2019年レコード・ストア・デイで2LPで発売されたライヴ盤が、日本でのみCD化されました。

メンバーがステージに登場した時の大歓声!
その声に応えるように「Hello There」(「Dream Police」のフレーズを少し付け加えて)からバンドのテンションもMAX!
そのまま雪崩れ込む「Clock Strikes Ten」もまた、ライヴならではの勢いのある演奏がいいですね。

「Surrender」、「I Want You To Want Me」等人気曲もまじえ、当時の最新作『ドリーム・ポリス』からは「Writing On The Wall」を除くすべての曲が演奏されています。
「Auld Lang Syne」(「蛍の光」原曲)を歌ったり、「Happy New Year!」のMCがあったり、年越しライヴらしいムードも感じ取れます。

スタジオ盤同様に9分を超える熱演を繰り広げる「Gonna Raise Hell」は前半のハイライト!
ロビンは割と序盤に声が枯れ気味になりますが、体の奥底から絞り出すような力強いヴォーカルとヘヴィな演奏にビリビリきました。

来たるライヴに向け、今作を聴いて盛り上がっていきましょう♪

来日した後の2025年11月には、新作『All Washed Up』のリリースも予定されています。東尾沙紀



2025年9月14日(日) チェアメン・オブ・ザ・ボード 「ギヴ・ミー・ジャスト・ア・リトル・モア・タイム」

モータウン・レーベルの大ヒットを連発したソングライター・チームのエディ・ホーランド、ラモント・ドジャー、ブライアン・ホーランドの3人は、モータウンを去った後、1960年代後半にホット・ワックスとインヴィクタスというレコード会社を設立しました。

そのインヴィクタス・レーベルからデビューしたグループが、チェアメン・オブ・ザ・ボードでした。

1970年、ラジオから流れてきて、いい曲だなぁと思ったのが、チェアメン・オブ・ザ・ボードの「ギヴ・ミー・ジャスト・ア・リトル・・モア・タイム」。
最初聴いた時は、フォー・トップスの新曲と思ってしまいました。
リード・ヴォーカルのジェネラル・ジャクソンの声とか歌い方が、フォー・トップスのリーヴァイ・スタッブスに似ていたんですね。

ウルトラヴァイヴから、<名盤1,100円>シリーズの中の1枚として、チェアメン・オブ・ザ・ボードのベスト盤が発売になりました。全23曲、アメリカのチャートに入った曲は全て収録されています。森勉

★チェアメン・オブ・ザ・ボード『ゴールデン・ベスト:コンプリート・シングル・コレクション』
(国内CD 期間限定盤 ウルトラヴァイヴ UVPR-70061 1,210円税込)



2025年9月13日(土) Devon Allman 「Peace To The World」

グレッグ・オールマンの息子、ディヴォン・オールマンの新作アルバムが発売されました。

Devon Allman『The Blues Summit』
(国内仕様CD 日本語解説付 BSMF-2908 3,410円税込)

2024年はAllman Betts Bandでフジロックに来日し、ソロ作『Miami Moon』も発表したDevonが、サザン・ロック界の雄Jimmy HallとLarry McCray、黒人女性シンガーSierra Greenと組み新たに立ち上げたのが本作『The Blues Summit』です。

タイトルに“Blues”とあるのでブルースな作品かと思いきや、そこまで重くなく、サザン・ロックと言えるほど骨太でもなく、全体的にソウルフルな仕上がりの1枚でした。メンフィス・ホーンズ等も参加してファンキーな楽曲もあり。
デレク&ザ・ドミノスでも有名なジミヘン作「Little Wing」のカヴァーも収録されています。

今日のこの1曲は、Trade Martin作でB.B.Kingも取り上げている「Peace To The World」のカヴァーを。
ロバート・ランドルフがゲスト参加してペダル・スティールを弾いています。森陽馬



2025年9月12日(金) Tedeschi Trucks Band & Leon Russell 「With A Little Help From My Friends」

「レオン・ラッセルやマッド・ドッグスのメンバーと過ごしたあの日々は本当に特別な時間でした。最初のリハーサルから魔法のような空気が流れていて、そこから一気に盛り上がりが加速していった。あの夜のことは一生忘れない。このライヴについて私はまだ夢なんじゃないかと頬をつねっている」(デレク・トラックスのコメント)

「ステージ、観客、演奏すべてが完璧で、私のキャリアの中でも一生残る瞬間」(スーザン・テデスキ)

世界最高のギタリスト夫婦バンド、テデスキ・トラックス・バンドの新アイテムが本日発売されました。

テデスキ・トラックス・バンド&レオン・ラッセル『Mad Dogs & Englishmen Revisited』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UCCO-45007 3,300円税込)

本作は、テデスキ・トラックス・バンド&レオン・ラッセルの2015年ヴァージニア州LOCKN'フェス・ライヴ音源。
ジョー・コッカー&レオン・ラッセル中心による1970年伝説的ツアー『マッド・ドッグス&イングリッシュメン』の45周年を記念したトリビュート・コンサートを公式CD化したアルバムです。

「The Letter」(BOX TOPSカヴァー)、「Feelin' Alright」(デイヴ・メイソンも参加!)、「Sticks And Stones」(ブラック・クロウズのクリス・ロビンソン参加)、「Bird On The Wire」、「The Weight」、「Space Captain」他名演揃い。
翌年2016年に亡くなったレオン・ラッセルに加え、リタ・クーリッジ、クリス・ステイトン、ウォーレン・ヘインズ、アンダース・オズボーン等も参加しています。

今日のこの1曲は、ビートルズ・カヴァーでジョー・コッカー名演アレンジの「With A Little Help From My Friends」。
2016年4月1日日本武道館公演(
2016年4月2日今日のこの1曲参照)のラストに歌われた感動が蘇りました。森陽馬


2025年9月11日(木) GREAT 3 「Summer's Gone」

GREAT3のファースト・アルバム『リッチモンド・ハイ』が発売されたのは、1995年9月6日でした。

それから30年・・・。
先日2025年9月6日に丸の内コットンクラブで、ファースト・アルバムの1曲目から13曲目までを曲順通りに再現する一夜限り(2ステージあり)のライヴがありました。

僕は『リッチモンド・ハイ』がGREAT3の中では一番好きなアルバムなので、なんとも特別な気分で9月6日のライヴを楽しむことができました。
ひさしぶりにライヴで演奏する曲もあったと思いますが、どの曲も30年分パワーアップされた感があり、『リッチモンド・ハイ』の世界に没頭でき、1曲1曲に今のグレート3を感じられました。

「フール&ザ・ギャング」、「オー・ベイビー」、「マッドネス・ブルー」、「ジェットコースター日和」、「アンダー・ザ・ドッグ」など、好きな曲はたくさんありますが、今日は季節柄「サマーズ・ゴーン」を。

CDは生産中止に現在なっていますが、アナログLPは入手可能です。

GREAT3『Richmond High』
(国内2枚組LP 完全限定盤 UPJY-9103 4,950円税込)

片寄明人さんがビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソンについて語っているインタビューが、シンコーミュージックから刊行された『追悼ブライアン・ウィルソン~エンドレス・ハーモニー』(2,530円税込)に掲載されています。
当店PET SOUNDS RECORDでのエピソードも出てきます。森勉



2025年9月10日(水) Danny Wilson 「I Can't Wait (Live)」

全米チャートにもランクインした代表曲「Mary's Prayer」、UKシングル・ヒット「The Second Summer Of Love」などで知られる、スコットランド出身のGary&Kit Clark兄弟とGed Grimesによる男性3人組バンド、ダニー・ウィルソン。

「Mary's Prayer」収録の1987年1st『Meet The Danny Wilson』、よりキャッチーさが増した1989年の2nd『Bebop Moptop』。
フル・アルバムはこの2作のみでバンドは解散してしまいますが、前述の曲以外にも沢山良い曲があります。

長い間廃盤状態が続いていた上記アルバム2作に加え、B面曲、ラジオ・エディット、リミックス、ライヴ音源を収めたディスク③~⑤がセットになった計5枚組のCDボックスが発売されました。

Danny Wilson『Complete Danny Wilson』
(輸入CD5枚組 Cherry Red CRCD5BOX162)

ベストなど編集盤は随分前にいくつか発売されたことがあると思いますが、シングルB面曲など現在は容易に聴くことが出来ないものも色々纏められているのがありがたいです。(嬉しい!)

1989年10月1日London Town&Country Clubでのライヴ音源を収めたディスク⑤、Garyのソウルフルな歌声、バンドの演奏力,,,..当時このクオリティでライヴを行っていたのかと、聴いていてワクワクしました。
本日はそのライヴ音源の中から、イントロのピアノにグッとくる「I Can't Wait」を今日の1曲に。Kitのヴォーカル、バンド共に熱量の高いかっこいいバージョンです。

付属のブックレット(35Pほど)には、メンバー3人が当時のことを振り返りながら1曲1曲コメントしていたり、貴重なオフショット写真なども掲載されていて充実の内容です。東尾沙紀



2025年9月9日(火) Mavis Staples「Beautiful Stranger」

ピーター・バラカン氏が選んだ音楽映画を上映するイベントが9月12日から25日まで行われます。
『ピーター・バラカン's Music Film Festival 2025』

場所は角川シネマ有楽町。(有楽町駅からすぐ、ビックカメラのビル8階)
日本初上映の映像作品が6作、注目作も色々あって楽しみですね。

観たい!のが、『ルイジアナピリ辛 クリフトン・シェニアの世界』と『テックス・メックス、アコーディオン天国』。
女性シンガーの歌手人生にスポットを当てた『ジャニス・イアン 沈黙を破る』、『マリアンヌ・フェイスフル 波乱を越えて』、『メイヴィス・ステイプルズ ゴスペル・ソウルの女王』も気になりますね。

さて、メイヴィス・ステイプルズの新しいアルバムが2025年11月7日発売決定いたしました。

Mavis Staples『Sad And Beautiful World』
(2025年11月7日発売 輸入CD Anti ATI880782/輸入LP)

2025年で86歳を迎えた彼女の包容力ある歌声が素晴らしいですね。
新作をより楽しめるように、メイヴィスの70年以上に及ぶ音楽足跡を映画でチェックしたいと思っています。森陽馬



2025年9月8日(月) Ron Sexsmith 「When Will The Morning Come」

「最近のアルバムには、穏やかな田舎暮らしのような感覚があった。だけど本作には傷を負った感覚がある。」
「パンデミック以降、世界は常軌を逸していて、神経過敏になっていたように思えたんだ。」
「この作品は、時間の経過と共にいかに物事が大切に思えてくるか、ということもテーマにしているんだ。」
<ロン・セクスミスによる本作『Hangover Terrace』に関しての発言より>

2025年で61歳を迎えたカナダ出身男性シンガー・ソングライター、ロン・セクスミス。
通算18作目となるアルバム『Hangover Terrace』が発売されました。

Ron Sexsmith『Hangover Terrace』
(国内仕様CD 英文解説の日本語訳付 COOKCD951J 2,970円税込/輸入LPもあり)

英国ロンドンのイーストコート・スタジオ録音で、マーティン・テレフェによるプロデュース作。
メランコリックなポップ・ナンバーを中心とした14曲入りのオリジナル・アルバムです。

今日のこの1曲は、愛する人を亡くした友人のために書いたという「When Will The Morning Come」。
さりげない日々の中に、一筋の光を与えてくれるような優しさと切なさを感じさせる1曲です。森陽馬



2025年9月7日(日) David Bowie & Mick Jagger 「Dancing In The Street」

アフリカ難民救済を目的に、ボブ・ゲルドフが提唱し実行された『ライヴ・エイド』は、1985年7月に開催され多くのミュージシャンの賛同を得て一大イヴェントとなりました。

日本でも地上波テレビで放送されました。
イギリスとアメリカの中継をうまく処理できなかったり、コマーシャルを入れるタイミングにデリカシーがなかったりで、多少の不満はありましたが、生であれだけのミュージシャンのライヴが見れたのは、洋楽ファンにとっては歴史的なテレビ中継だったと思います。

さて、その『ライヴ・エイド』のセット・チェンジの時間に流れたビデオで忘れられないのが、ミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイの共演でした。

曲は1964年にマーサ&ヴァンデラスが放った全米2位のヒット「ダンシング・イン・ザ・ストリート」のカヴァー。
短い準備期間での撮影だったようですが、初めて見た時は、なんてカッコイイ二人なの・・・と思いましたね。
その共演曲の12インチ・シングルが40周年ということもあり、ホワイト・カラー・レコードで発売になりました。

David Bowie & Mick Jagger『Dancing In The Street』
(輸入12inchアナログ・レコード Parlophone 2173265912)

なお、6月に出たミック・ジャガー『ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー』(国内2枚組CD UICY-80589 4,400円税込)にも、この共演曲が収録されています。森勉


2025年9月6日(土) 東京ローカル・ホンク 「お手紙」

テレビ番組『出没!アド街ック天国』の武蔵小山特集、本日放映されました。
ご覧頂いた皆さま、感想を早速お寄せいただいた方、ありがとうございました。
番組で紹介された店以外にも、武蔵小山にはいい店がたくさんあります。
よろしければ散策してみてくださいね。

ちなみに、当店への番組取材・撮影は7月中旬にありました。
それとは別に、番組司会者のイノッチこと井ノ原快彦さんにもご来店いただきました。
朗らかで気さくなイノッチの音楽愛伝わる話を伺うことができて、とてもうれしかったです。

その時、イノッチが当店でお買い上げしてくれたのがこの1枚!

東京ローカル・ホンク『TOKYO LOCAL HONK』
(国内アナログレコード2枚組 小川真一氏による解説付 TBV-67 6,600円税込)

本作は東京ローカル・ホンクが2005年に発表したアルバムに、ボーナス曲を加えたアナログ・レコード。
A面1曲目「お手紙」は、最近のライヴでも必ず披露される名曲です。
サビのコーラス「おーい、君は元気かい?」の部分で、様々な人を思い出して心にキュンときてしまいますね。
イノッチも気に入ってくれたようで、自身のラジオ番組『S.I.N NEXT GENERATION』でオンエアしてくれました。森陽馬



2025年9月5日(金) New Street Adventure 「The Next Chapter」

スタイル・カウンシル~ポール・ウェラーソロ初期お好きな方にもオススメ♪

ニック・コービン率いるロンドンのソウル・バンド、ニュー・ストリート・アドヴェンチャーがACID JAZZにカムバック。
ニュー・ストリート~名義では約8年ぶりとなる新作をリリースしました。

ニュー・ストリート・アドヴェンチャー『ホワット・カインド・オブ・ワールド?』
(輸入盤国内流通仕様CD 歌詞付 AJXCD846J 3,190円税込)

2017年4月2日今日のこの1曲で取り上げた2ndアルバム『Stubborn Sons』をリリースした翌2018年1月のライヴを最後にバンドは解散。その後、フロントマンのニック・コービンは自身のレーベルを設立、ソロ・アーティスト/プロデューサーとして活動を続けてきました。

2014年発表の1stアルバム『No Hard Feelings』リリース10周年記念し、2024年秋に再結成ツアーを敢行。
その熱を絶やさぬまま、この3rdアルバムへと繋がっていったようです。

彼が影響を受けた70年代ソウルのテイストはそのままに、父親になり変化したものの見方、最愛の人/女性たちへの賛歌、家族との一体感をテーマに、これまでの作品で最もソウルフルで成熟したサウンド&歌声を聴かせてくれます。

本日は、スウィートなソウル・ナンバー「The Next Chapter」を今日の1曲に。
ママズ・ガンのTerry Lewisがこの曲を含め、ゲスト・ギタリストとして5曲参加しています。東尾沙紀


2025年9月4日(木) The Who 「My Wife」

先週から映画館で公開されているライヴ・フィルム『ザ・フー ライヴ・アット・キルバーン1977』を観てきました。

ロンドン北西部キルバーンにある小さな劇場Gaumont State Theatreで、1977年12月15日に一夜限り行われたThe Whoのライヴ映像。2008年にDVD化されたことがありましたが、本作は映像・音源共にデジタル・リストアした作品です。

映画館の大きな画面で観て良かった! The Whoの凄まじいライヴが最高でした。
腕をバンバン振り回すパフォーマンスが健在のピート・タウンゼントは、何故かずっとイライラしていて、ハラハラする場面もありながら、デンジャラスな雰囲気と迫力が伝わってきましたね。

最後から2番目のライヴとなってしまったキース・ムーン(衣装がかわいい)。
超絶なベースを弾きまくって、ある意味一番ロック(死に方も含め)なジョン・エントウィッスルもかっこいい!
ちなみに、
映画『ザ・フー キッズ・アー・オールライト』も今月末から劇場公開されるそうです。

今日のこの1曲は、ジョン・エントウィッスルがヴォーカルを取り、ピートがキレキレだった「My Wife」。森陽馬

★掲載ジャケットは、The Who『Who's Next』発表から約1か月後、1971年9月のライヴ音源が初公式リリース。
The Who『Live At The Oval 1971』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-16308 3,300円税込)



2025年9月3日(水) 東京ローカル・ホンク 「お休みの日」

2025年で30周年を迎えた、テレビ東京の人気番組『出没!アド街ック天国』
今週末2025年9月6日(土)の放送回では、『武蔵小山特集』が放映される予定です。

前回2015年の武蔵小山特集から約10年間で、約40階のタワマンが駅前に2棟建ちました。
更に3棟建つ計画があるそうで、当店向かいの区画も2029年に着工予定になっています。

変化していく東京・武蔵小山。まだ少し下町の風情が残る現在の街を楽しんでください。
(ちなみに、PET SOUNDS REECORDも映るかも?!)

さて、今日のこの1曲は東京ローカル・ホンクが2011年に発表したアルバム『さよならカーゴカルト』から「お休みの日」。
(国内CD MR-011 2,619円税込)

♪アーケードの真ん中にあるジェラート屋さんで~♪
(「お休みの日」歌詞より)

武蔵小山の商店街を散歩している風景が目に浮かぶ、穏やかな日常を切り取ったナンバーです。森陽馬

★東京ローカル・ホンクの新作『夜明け前』に加え、『さよならカーゴカルト』(2011)、『生きものについて』(2007)、うずまき『ヒコーキのうた』(1999)のCD、『TOKYO LOCAL HONK』(2005)のLPも好評発売中。
通販でもお買い上げいただけます。



2025年9月2日(火) Laufey 「Lover Girl」

竹内まりやさんが、「最近購入したCD・レコード」として挙げたのはこの1枚。

Laufey(レイヴェイ)『A Matter Of Time』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICX-30244 2,970円税込)

山下達郎さんのラジオ『サンデー・ソングブック』、毎夏恒例「納涼夫婦放談」(2025年8月31日放送回)に出演した竹内まりやさんが、「最近買ったCD・レコードは何ですか?」というリスナーからの質問に、気に入っているシンガーとしてレイヴェイを紹介しました。

レイヴェイはアイスランド人の父と、クラシック・ヴァイオリニストの母を持つ1999年生まれの女性シンガー。
バークレー音楽院を卒業し、現在はアメリカ/L.A.を拠点に活動しています。

本作『A Matter Of Time』は、彼女の3作目となるオリジナル・アルバム。
ジュリー・ロンドンへのオマージュが感じられるジャケットも素敵ですね。

今日のこの1曲は、♪カウントダウンが東京で始まる♪という歌詞が出てくる「Lover Girl」を。
ジャジーかつムーディー、なおかつ可憐な歌声に惹きつけられます。

なお、「Lover Girl」のミュージック・ビデオは、7月に来日公演を行った時、東京で撮影したとのこと。
場所は下北沢、新宿が中心でしょうか。ビデオ内に出てくるラーメン店は<中華そば勝本>だそうです。森陽馬



2025年9月1日(月) The Hives 「Paint A Picture」(Live)

フジロック・フェスティヴァル2025最終日、レッド・マーキーのトリを務めたスウェーデンの人気ガレージ/パンク・ロック・バンド、ザ・ハイヴス。

前回からの来日から実に11年ぶり!50代が目前に迫ってきたメンバーの変わらぬパフォーマンス、お客さんの大合唱...配信やSNSの反応をさらっただけですが、現地の熱気が十分伝わってきて嬉しくなりました。

彼らの代表曲・人気曲と共に披露された新曲を収録している約2年ぶりの新作が先日リリースされました。

ザ・ハイヴス『ザ・ハイヴス・フォーエヴァー・フォーエヴァー・ザ・ハイヴス』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック2曲追加 PIASR1579CDJ 2,970円税込)

本国1位、全英2位を獲得した2023年発表の前作『The Death Of Randy Fitzsimmons』(日本盤未発売)は、ちょっとヘヴィでザラついたサウンドがかっこいいロックンロール・アルバムでしたが、新作はそれ以上に聴いているだけで汗かきそうなテンションの高さ!

プロデュースは同郷スウェーデンのペレ・ギュナーフェルト、リード・トラック「Paint A Picture」、爆速パンク・ナンバー「O.C.D.O.D」など一部の楽曲に、ビースティ・ボーイズのマイクDもプロデューサーとして携わっています。

いつどこの録音かは明記されていませんが、日本盤ボーナス・トラックとして本編収録曲「Enough Is Enough」、「Paint A Picture」のライヴ音源が追加されています。
ライヴならではのワイルドな演奏、ペレの煽り&伸びのあるヴォーカルがかっこいい「Paint A Picture」を聴いて、厳しい残暑を乗り切りたいと思います。東尾沙紀



2025年8月31日(日) 山屋清 「琉球みやび」(四)

京王線・つつじヶ丘駅にある中古レコード店、GARAGEVILLE(ガレージヴィル)へ先日行きました。

GARAGEVILLEは、僕がディスク・ユニオン上野店に勤めていた時(1998年)の同僚・先輩であった大塚康之さんが2018年に始めた店で、中古レコードとクラフトビールを専門に扱っています。
ELLA RECORDSがアップしている中古レコード店の動画に、
GARAGEVILLEも紹介されているのを拝見し、懐かしい気持ちになって大塚さんに会いに行く感覚で店へ立ち寄りました。

ビール片手に談笑しているお客様もいらっしゃって、店内はとてもアットホームな雰囲気。
大塚さんとも約20年ぶりくらいにお話できてうれしかったなぁ。またフラッと伺いたいですね。

さて、大塚さんが最近気に入ってよく聴いているということで、店でかけていたのがこのアルバムでした。

・『琉球レアグルーヴ CROSSOVER -Okinawa Jazz Funk 1964-1984』
(国内CD COCP-42498 2,750円/国内LP COJA-9545 4,620円)
・『琉球レアグルーヴ REVISITED -Okinawa Pops 1957-1978』
(国内CD COCP-42497 2,750円/国内LP COJA-9544 4,620円)

沖縄の民謡や琉球で古くから伝わる楽曲に、独特な洋楽的アレンジやソウル/ジャズ・グルーヴな編曲が施されているナンバーを集めたコンピレーション作品。『CROSSOVER』はインスト、『REVISITED』は歌モノが入っています。
店でかけていると、南国の空間が生まれますね。
民謡が苦手でも洋楽好きの方には是非聴いてもらいたい1枚です。

今日のこの1曲は、『CROSSOVER』の方から、山屋清「琉球みやび」(四)を。
まさに、沖縄産フィリー・ソウル!
1976年録音。演奏やオーケストラもフィリーな雰囲気で、フィラデルフィア・ソウル好きも必聴ですね。森陽馬



2025年8月30日(土) 坂本九 「上を向いて歩こう」

坂本九のベストCDが新しい編集・選曲で発売になりました。

坂本九『坂本九』
(国内CD3枚組 UPCY-8065 4,950円税込)

今までさまざまなベストCDが出ていますが、今回は一味違う内容です。

代表曲・有名曲はもちろん収録されていますが、1983年に坂本九の名を伏せて出した「ぶっちぎりNO文句」や、昔ソノシートで発売されたライヴでのトークや珍しいライヴ音源も収録されています。

惜しくもラスト・シングルとなってしまった「懐しきlove-song」とc/w「心の瞳」も入っています。
「心の瞳」は<コーラス入り>と<合唱ヴァージョン>の2ヴァージョン入りです。

ライナーノーツは娯楽映画研究家という肩書で有名な佐藤利明氏です。
場所を取らないコンパクトな3枚組CDです。森勉



2025年8月29日(金) Bryan Adams 「Make Up Your Mind」

エネルギッシュで、ポジティヴなパワーに溢れたロック、新譜この1枚!

ブライアン・アダムス『Roll With The Punches』
(国内盤 ボーナス・トラック3曲追加 初回限定デラックス・エディション2CD仕様 解説・歌詞・対訳付 SICX-30242 3,850円税込/通常盤1CD SICX-30241 2,970円税込)

1980年代から活動し続けているカナダ出身男性ロック・シンガー、ブライアン・アダムス。
通算17作目となるオリジナル・スタジオ・アルバム『Roll With The Punches』が本日発売されました。

本作はブライアン自身によるインディーズ・レーベルBad Recordsからのリリース。
それを日本のみソニー・ミュージックがライセンスを取り、独自で国内盤を制作した1枚です。

彼の名盤を多数手掛けたロバート・ジョン"マット"ラング、ジム・ヴァランスが共同ソングライターとして参加しており、楽曲や音の雰囲気は今までと変わらずながら、自主レーベルからの発売ということもあり、気合を感じますね。

今日のこの1曲は、Bryan節全開でかっこいい「Make Up Your Mind」。
なお、2026年1月26&27日日本武道館、28日Asueアリーナ大阪での来日公演が決定しています。森陽馬



2025年8月28日(木) Buddy Guy 「How Blues Is That」 feat.Joe Walsh

<今月のブルース 新譜この1枚!>

バディ・ガイ『Ain't Done With The Blues』(終わりなきブルースの旅)
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-6709 2,860円税込)

2025年7月で89歳を迎えたブルース界の重鎮、バディ・ガイ。
2022年作『The Blues Don't Lie』(
2022年10月25日今日のこの1曲で紹介)以来の新作を発表しました。

前作に引き続き、若き白人ソングライターの盟友トム・ハンブリッジがプロデュースを担当。
ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマ、ジョー・ウォルシュ、ピーター・フランプトン、ジョー・ボナマッサ他参加。
活気ある演奏+バディ・ガイのかっこいいギターと渋い歌声が、心も身体も熱くさせる1枚です。

今日のこの1曲は、ジョー・ウォルシュがスライド・ギター&ヴォーカルで参加した「How Blues Is That」!
アルバム・タイトル<終わりなきブルースの旅>の本質を深く感じ取ることができるナンバーです。森陽馬



2025年8月27日(水) TOPS 「ICU2」

2022年8月10日今日のこの1曲で紹介/スタッフが選ぶ2022年ベスト・アルバムにも選出した女性シンガー/キーボード奏者、Marci(マルシ)ことマルタ・シコイェヴィッチが在籍する、カナダ・モントリオールの男女4人組バンド、TOPS(トップス)。

メンバー各々のソロ活動を経て、5年ぶり5枚目となる新作『バリー・ザ・キー』を先日発表しました。
(ジンジャー・ルート、ケイト・ボリンジャーらの作品をリリースしている、アメリカのレーベルGhostly Internationalから♪)

トップス『バリー・ザ・キー』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ARTPL-240 2,420円税込)

従来のドリーミーなシンセ・ポップ・サウンド、女性vo.ジェーン・ペニーの魅惑的なウィスパー・ヴォーカルは健在ながら、本人達が<邪悪なトップス>と評しているのも納得のダークなテイストを盛り込んだ中毒性の高い1枚。

サビのリフレイン、メロディ展開がクセになるリード・トラック「ICU2」(サイケ×レトロなMVも楽しい)、エッジの効いたギター・ロック・ナンバー「Falling on my Sward」、坂本龍一が亡くなった後に書いたという「Annihilation」...
80~90年代風のアレンジ、ビートを強調した曲が増え、今までとはまたひと味違う<かっこいいTOPS>を堪能できます!
東尾沙紀



2025年8月26日(火) The Cranberries 「I Can't Be With You」

「I can't be with you. 'Cause you're not here. Baby still in love with you.」
(あなたと一緒にいられない。なぜなら、あなたはここにいないから。まだ私はあなたを愛しているというのに)
The Cranberries「I Can't Be With You」歌詞より

1990年代半ば、クランベリーズを聴いた時の胸のざわめきは強く印象に残っています。
ドロレス・オリオーダンの歌声は、儚くて壊れてしまいそうなのに、僕らの心をギュッと力強く抱きしめてくれました。

アイルランドのリムリックから世界へ、1990年代に羽ばたいたクランベリーズの2ndアルバム『No Need To Argue』(1994)が最新リマスターを施され、更に未発表トラックを追加した30周年記念盤として発売されました。

クランベリーズ『No Need To Argue』(30周年記念エディション)
(国内2枚組CD 英文ライナー翻訳・歌詞・対訳付 UICY-16281 4,400円税込)

30年という時の流れは、あっという間のようでいて、様々な変化をもたらしました。
バンドの活動休止、再結成、脱退、離婚を経て、ドロレスは4人の子供を残し2018年に急逝します。
アルコール中毒が原因による溺死でした。

ドロレスの新しい歌声はもう聴くことはできません。
でも彼女の魂の歌は、約30年の時を経ても変わらず、僕らを勇気づけてくれることを実感できました。森陽馬


2025年8月25日(月) ビートルズ 「フリー・アズ・ア・バード」(2025ミックス)

2025年ビートルズの新しいアイテムは、『アンソロジー』に決定!

『アンソロジー1』は1995年11月。
『アンソロジー2』は1996年3月。
『アンソロジー3』は1996年10月にそれぞれCD2枚組で発売されました。

今回は『1』、『2』、『3』をリマスターした上で、更に『アンソロジー4』を加えてセット販売という仕様です。
CDは8枚組、アナログLPは12枚組というものです。

『4』だけ単品発売して欲しかったけれど・・・。
しかたないです。ビートルズだからね。

さて、注目の『アンソロジー4』ですが、2023年の新曲「ナウ・アンド・ゼン」をはじめ全17曲収録。
気になるのは、『アンソロジー』での目玉曲であった「フリー・アズ・ア・バード」と「リアル・ラヴ」が2025年ミックスでどうなっているか?

現在、ネット上で「フリー・アズ・ア・バード」の新しい2025ミックスが試聴できるので聴いてみました。

これはいいですね。
ひとつひとつの楽器の粒立ちが抜群に良くなり、ジョンのヴォーカルもくっきりして、モコモコ感がなくなりました。
ジョージ・ファンの僕としては、スライド・ギターの間奏に入る前、ジョージのリード・ヴォーカルの所がより彼の泣き節が強調されたミックスでうれしかったなぁ。(2分40秒~あたり)

発売は11月21日金曜日です。待ち遠しいですね。森勉

★ビートルズ『アンソロジー・コレクション』
(国内CD8枚組 英文解説対訳・歌詞・対訳付 UICY-80700 22,000円税込/国内LP12枚組 UIJY-75340 69,300円税込)

予約受付中


2025年8月24日(日) 松田聖子 「ガラスの入江」(大瀧詠一作)

お盆も高校野球夏大会も終わりましたが、ナイアガラの夏はまだこれから!?
大滝詠一/ナイアガラ関連リリースが発表になりました。

まずは、『Niagara Song Book』と『Niagara Song Book2』のイラスト・ブックが、新規イラストと共にリニューアル&永井博氏/河田久雄氏がナイアガラ・ワークスに関して語ったミニ・インタビューも追加掲載され、2025 Editionとして9月17日に発売します。
 
(2025年9月17日発売 A4変形判書籍 リットー・ミュージック 40ページ 3,300円税込)

音源に関しては、松田聖子デビュー45周年を記念し、作曲家別企画の編集盤4種が10月15日発売決定。
大瀧詠一、細野晴臣、財津和夫、呉田軽穂(松任谷由実)が松田聖子へ楽曲提供した楽曲を集めた作品集です。

大瀧詠一ワークスの作品集には、シングル曲「風立ちぬ」の他、「いちご畑でつかまえて」と「FUN×4」を1つの楽曲に編集した「いちご畑でFUN×4」や、「風立ちぬ」(デュエット・ヴァージョン)。更には、初出音源として「冬の妖精」(オリジナル・カラオケ)と「四月のラブレター」(オリジナル・カラオケ)が追加収録予定です。

松田聖子『Seiko feelings -Eiichi Ohtaki Works-』
(国内CD SACDハイブリッド仕様 ライナーノーツ掲載 SRCL-10191 3,520円税込)

今日のこの1曲は、『Niagara Song Book 3』に入っていたインストが美しい旋律で印象的だった「ガラスの入江」。
<遠い夏>の夢を見させてくれるナンバーです。森陽馬



2025年8月23日(土) ラーセン・フェイトン・バンド 「今夜はきまぐれ」

ワーナー・ミュージック・ジャパンが権利を所有している洋楽の名盤が、いろいろと再発売になっています。

気がつくと生産中止や廃盤になっているCDも多くあったので、小売店としてはこのようなカタログがきちんと出ていてくれると、大変ありがたいのです。
“フォーエヴァー・ヤング”シリーズ、ありがとう!

先月7月には、フリートウッド・マック9W、CSN&Y関連5W、ドアーズ6Wが再発されています。
今日は5月に再発になったラーセン・フェイトン・バンドを。

ラーセン・フェイトン・バンド『ラーセン・フェイトン・バンド』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-85139 1,980円税込)

1980年発表のファンキーでロックでソウルフルな傑作アルバム。
1970年代前半に結成していたバンド=フルムーン時代の仲間であったバジー・フェイトンとニール・ラーセンが再び出会い、すばらしいアルバムを残してくれました。

ラーセンのキーボードと、フェイトンのギターをフィーチャーしたインスト曲も聴きものですが、今日は1980年にシングルとしてもスマッシュ・ヒットした「今夜はきまぐれ」(Who'll Be The Fool Tonight)を。森勉



2025年8月22日(金) ジョン・フォガティ 「雨を見たかい」(Have You Ever Seen The Rain)

<ジョンにとって、自分の音楽出版権を取り戻すことが、どれだけ大きな意味を持っていたか。
取り戻せてからの彼が、そのことを本当に喜んでいたことを、私はこの目で見ていました。>

<だからこれは、ジョン自身の80歳の誕生日に贈るプレゼント、彼のレガシー。
家族や友人、そして愛に囲まれて、これらの曲は録音されました。(中略)
これは、彼が人生をかけて残してきた作品を讃えるアルバム。>
(ジョン・フォガティの妻、ジェリー・フォガティによるコメントより)

ジョン・フォガティは、50年にも及ぶ法廷闘争の末、CCRで自身が作った楽曲の音楽出版権を取り戻しました。
そして、2025年5月28日で80歳を迎えた彼が、CCRの楽曲を自ら歌うアルバムを発表しました。

ジョン・フォガティ『LEGACY the CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL years』
(国内CD 日本盤のみボーナス・トラック2曲追加 解説・歌詞・対訳付 UCCO-45006 3,300円税込)

全20曲(+日本盤ボーナス・トラックには2024年のライヴ音源2曲追加)がCCRの名曲。
バックは、ジョンの息子兄弟シェーン&タイラー・フォガティを中心としたバンドによるもの。
オリジナルのアレンジに忠実な演奏と歌で、力強さと熱い想いが伝わってきます。

今日のこの1曲は、2010年フジロックでの快演(
2010年8月2日今日のこの1曲参照)を思い出させてくれた「雨を見たかい」(Have You Ever Seen The Rain)を。森陽馬


2025年8月21日(木) Eric Clapton 「Tears In Heaven」

ミュージック・マガジン2025年9月号は、『1990年代洋楽ヒット・ソングス・ベスト100』特集です。
(ミュージック・マガジン社 930円税込)

1990年代は様々なジャンルのヒット曲やムーヴメントがあったことを思い出させてくれましたね。
映画やテレビのタイアップ曲で使われた洋楽も一般的にヒットすることが多い時代でした。

あと、『アンプラグド』のシリーズは日本でも大人気でした。
特に、エリック・クラプトン『アンプラグド』のアルバムはよく売れましたね。

しかしながら、1990年代のヒット作が現在CD化されていないものが意外と多いことにも気付かされます。
エリック・クラプトン『アンプラグド』は、ワーナー・ミュージックから以前発売されていましたが、現在はクラプトン自身のレーベルSurfdog Recordsからのリリースで、権利の関係上国内盤が出ていない状況です。

Eric Clapton『Unplugged』(Enhanced Version)
(輸入2枚組CD Bushbranch/Surfdog Records 63187-2)

この『アンプラグド』2CD盤はマニア泣かせな内容で、当時の盤には入っていなかった楽曲も収録。
更に、各楽曲の頭に、クラプトン自身の音声解説が約30秒~1分ずつ入っているという仕様です。
(ミックスも以前のヴァージョンとは少し違う感じ・・・?)

今日のこの1曲は、1991年に不慮の事故で急逝した息子コナーへ捧げられた「Tears In Heaven」を。
映画『ラッシュ』の主題歌として発表され、『アンプラグド』のヴァージョンで広く知られるようになりました。

ちなみに、「Tears In Heaven」は、上記の『90年代洋楽ヒット・ベスト100』には入っていませんでした。森陽馬



2025年8月20日(水) Annie & The Caldwells 「Can't Lose My Soul」

フジロック・フェスを主催するスマッシュが手掛ける秋の人気フェス、朝霧ジャムに出演予定で注目しているアーティストが、アニー&ザ・コールドウェルズです。

アニー&コールドウェルズは、1970年代からミシシッピ州ウエスト・ポイントの教会を拠点に活動している黒人女性シンガー、アニー・コールドウェル中心のゴスペル・ソウル・ファミリー・バンド。

この度、彼女たちの2025年発表新作『Can't Lose My (Soul)』が、トーキング・ヘッズのデヴィッド・バーンが主宰するレーベルLUAKA BOPからリリースされました。

Annie & The Caldwells『Can't Lose My (Soul)』
(国内CD 日本盤のみボーナス・トラック2曲追加収録 解説・歌詞・対訳付 BRC791 2,860円税込)

地元の教会にて生演奏一発録りで制作された本作は、ゴスペルをルーツにした土着的な黒人音楽でありながら、親しみやすいファンキーなソウル・サウンドで、重々しさをそこまで感じずに楽しめる1枚です。
特に1曲目「Wrong」はディスコっぽい雰囲気もありますね。

今日のこの1曲は、約10分以上に及ぶゴスペル・ソウルな「Can't Lose My Soul」を。
なお、単独公演も10月20日東京duo MUSIC EXCHANGEで行われる予定です。
ステイプル・シンガーズお好きな方は是非チェックしてみてください。森陽馬



2025年8月19日(火) Cory Wong 「Starship Syncopation」

お盆が過ぎて、夏もそろそろ終わり・・・、とは簡単にならなそうな暑さですね。

まあでも、8月後半に差し掛かりました。
皆さんの今夏の想い出は何でしょうか?

僕は、フジロック・フェスティバルへ行ったことが印象深いです。
大雨が止んだ後に観た山下達郎、そして、ヴルフペックのライヴは盛り上がりましたね。

7月26日(土)夜21時過ぎ、グリーン・ステージのトリとして出演したヴルフペックは、バンドとしては初来日でした。
観ていてハッピーになれるパフォーマンスが、楽しい想い出として記憶に残っています。

そのヴルフペックのギタリスト、コリー・ウォンの最新ソロ作品『Starship Syncopation』がCD発売されました。

Cory Wong『Starship Syncopation』
(輸入CD DGGF032)

本作はオランダのジャズ楽団メトロポール・オーケストラと組んだインスト・アルバム。
約50人に及ぶビッグ・バンド・サウンドと、コリー・ウォンの軽快なギターが融合したゴキゲンな1枚です。

今日のこの1曲は、1曲目「Starship Syncopation」。
メロウ・グルーヴなフュージョンお好きな方にもオススメのナンバーです。森陽馬



2025年8月18日(月) Currant Kraze 「Lady Pearl」

英国ACEからリリースされている、70年代サンシャイン・ポップ/バブルガム・ポップのコンピレーション推薦盤。

V.A.『Bob Stanley Presents Chip Shop Pop -The Sound of Denmark Street 1970-1975』
(輸入CD ACE CDTOP1663)

タイトルにあるデンマーク・ストリートは、出版社・スタジオ・楽器店等が集まる、ロンドン中心部にある''英国版ティン・パン・アレー''と呼ばれる場所。

ジョン・カーター、トニー・マコウレイ、リンジー・ディ・ポール、バリー・ブルー、ロジャー・クック&ロジャー・グリーナウェイ、トニー・リヴァースら、デンマーク・ストリートを拠点としていたミュージシャン/ソングライターたちが1970~1975年に送り出した曲の中から、<ヒットには至らなかった楽曲>を集めたコンピレーションです。

選曲・監修はイギリスのグループ、セイント・エティエンヌのボブ・スタンリー。
ソフト・ロック、バブルガム・ポップ、ディスコ/ソウル・テイストのものまで、彼のコレクションからセレクトされた24曲が収録されています。

トニー・バロウズ「いとしのメラニー(Melanie Makes Me Smile)」、ビルボード・チャートでは上位に昇ったものの、本国ではそこまでだったというザ・フォーチュンズ「Here Comes That Rainy Day Feeling Again」、アラン・クラーク&トニー・マコウレイ共作/トニー・リヴァース・プロデュースによるホリーズ・カヴァー「A Little Thing Like Love」(River名義)など、ポップで良い曲がいろいろ♪

本日は今作で最も収録数が多い、クック&グリーナウェイ作の中から、2人に加えトニー・バロウズらによる匿名バンドCurrant Krazeによる「Lady Pearl」(1970年)を。
ブックレットには、トップ・オブ・ザ・ポップスにまつわる当時の苦いエピソードが掲載されており、もっと上手く立ち回ればヒットに繋がったかも??と思わせるソウルフルなナンバーです。東尾沙紀



2025年8月17日(日) ジョー・ウォルシュ 「ウォーク・アウェイ」(ライヴ)

森勉が大好きな曲をかけて、少しおしゃべりをするD.J.イヴェントのお知らせです。

2025年8月22日金曜日午後7時スタート、恵比寿セイリンシューズにて。
テーマは1970年代のアメリカン・ロックです。

セイリンシューズのオーナー原裕章さんと二人で楽しみながらのんびり音楽をかけていこうと思っています。
予約は必要ありませんので、お気軽にお越しください。夜11時頃までやっています。

1970年代のアメリカン・ロック。
みなさんは、どんなミュージシャン、どんな曲を頭に思い浮かべるでしょうか?

ハード・ロック、カントリー・ロック、AOR、シンガー・ソングライター、etc...。
ロックが多様化していった時代ですね。

いつものように僕はすべてシングル・レコードでかけるつもりです。
現在、選盤中ですが、この曲は是非かけたいと思っています。
・ジョー・ウォルシュ「ウォーク・アウェイ」(ライヴ録音)

1976年ジョー・ウォルシュがイーグルスに加入してすぐに発表されたライヴ・アルバムからの1曲です。

ジョー・ウォルシュ『ジョー・ウォルシュ・ライヴ』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-25678 1,885円税込)

ドン・フェルダー、アンディー・ニューマーク、ウィリー・ウィークスなど参加。森勉



2025年8月16日(土) Jeffrey Foskett with Brian Wilson 「Mary Honey」

ジェフリー・フォスケットが来店したのは、2015年12月23日のことでした。


同月に発表した新作ソロ・アルバム『クラシック・ハーモニー』のプロモーションで来日し、ラジオ出演などのスケジュールの合間に当店へ立ち寄ってくれました。
ビーチ・ボーイズ、ブライアン・ウィルソン・バンドで活躍した彼は、偉ぶることが全くなく、音楽が大好きな少年のような瞳で、エリック・カルメンの日本企画ベスト盤を店内から目ざとく見つけお買い上げいただきました。
僕が書いた<ジェフリー・フォスケット参加!>のポップも欲しい、とおっしゃって差し上げたのも良い思い出です。

ジェフリー・フォスケットは2023年12月11日に癌で逝去しました。(享年67歳)
来店してから約10年、亡くなってから1年半が経ちました。時の流れを感じますね。

その彼の音楽活動を辿り、讃える目的で制作されたのがこのCDです。

Jeffrey Foskett『Something There』
(輸入CD Omnivore Recordings 810075115338)

ビーチ・ボーイズに加入する前のバンドThe Pranks、Papa Doo Run Runや、ブライアン・ウィルソン、アメリカ、ジェフ・ラーソン、クリストファー・クロス等との共作、ソロ楽曲の未発表音源含め全25曲収録。
ブックレットには、ブライアン、マイク・ラヴ、ジェリー・ベックリー等、縁の深かった方のコメントも記載されています。

今日のこの1曲は、ブライアン・ウィルソンとジェフリーの共作による未発表曲「Mary Honey」を。
プロデュースは、Brian Wilson、Gary Griffin & Jeffrey Foskett。
そのプロデュース・クレジットに(1994)の記載があり、1994年頃に録音された音源と思われます。

優しい微笑みと歌声をありがとう、ジェフリー♪ 森陽馬



2025年8月15日(金) 寺尾紗穂 「しゅー・しゃいん」

「死んだ仲間もいるよ。しゅーしゃいん。ガード下で飢えて。」
「僕も死ねばよかったろうか。爆弾でみんな死んだ日に。」
「僕の生きる意味はどこさ。あの日からずっと探している。」
(寺尾紗穂「しゅー・しゃいん」歌詞より)

寺尾紗穂さんが2024年9月18日に発表したアルバム『しゅー・しゃいん』(国内CD KHGCD-004 3,300円)のタイトル曲は、靴磨きで生計をたてていた戦争孤児のことを歌っています。

紗穂さんは、戦争孤児が孤児院で書いていた作文と出会い、米兵を相手に靴磨きの仕事をしていた子供たちがたくさんいたことを知りました。そして、原爆孤児であった川本さんというおじいさんの話を思い出しました。
川本さん曰く、戦争に生き残った子供でも、飢えで道端に落ちている新聞紙を食べて死んだ子もいたそうです。

「夢に見るよ。あの日の炎を。返しておくれよ。僕の家族を。」
「一人で生きる意味は何さ。あの日からずっと探している。」

「しゅー・しゃいん」の主人公は運良く生き残ることができました。
しかしながら、戦争で亡くなった人だけでなく、生き残った者も苦悩を抱え続けたことをこの歌は伝えています。森陽馬



2025年8月14日(木) DYGL 「Just Another Day」

フジ・ロック・フェス'25でのパフォーマンスも評判となった日本人男性4人組ロック・バンド、DYGL(デイグロー)。
前作『Thirst』から約3年ぶり、5thアルバム『Who's In The House?』が発売になりました。

DYGL『Who's In The House?』
(国内CD 全編英語詞/日本語詞付 EEC-002 3,300円税込)

サポート・ドラマー鈴木健人を含め、5人での<全曲メトロノームなし、全楽器一発レコーディング!>
前作『Thirst』、前々作『A Daze In The Haze』の90'sオルタナ、アンビエント/音響系を通過した、ちょっとダウナーな雰囲気もよかったですが、今作は体全体で感じろ!といわんばかりのドライヴ感あるガレージ、パンクなサウンドに回帰。
ライヴで培ってきた演奏力、バンド・セッションの勢い・生々しさがギュッと凝縮されていて、めちゃめちゃかっこいいアルバムです。

リード・トラック「Just Another Day」の疾走感、スカの要素も感じられる「Everyday Conversation」、ヘヴィなイントロで切り込んでいく「One O One」ほか全9曲を収録。

いろんな装飾はいったん外して、タイトな演奏でグイグイと突っ走っていく熱量の高い作品!
是非デカイ音で聴いてほしいです。東尾沙紀



2025年8月13日(水) Lukas Nelson 「Born Runnin' Outta Time」

ウィリー・ネルソンの息子、ルーカス・ネルソンがソロ名義のアルバムを発表しました。

Lukas Nelson『American Romance』
(輸入CD 6 ACE Records/Sony 19802-89450-2)

ルーカスが中心になり率いてきたバンド、プロミス・オブ・ザ・リアルが休止を発表したのは2024年6月。
ニール・ヤングのバック・バンドだけでなく、ルーカス&プロミス・オブ・ザ・リアル名義の作品をリリースしたり、レディー・ガガ主演映画『アリー/スター誕生』音楽担当及び出演など、活動は順風満帆に見えましたが、ルーカス自身は色々と悩んでいたのかもしれませんね。

弟マイカ・ネルソンや、プロミス・オブ・ザ・リアルのアンソニー・ロガーフォとコーリー・マコーミックは、ニール・ヤングと再び組み(The Chrome Hearts)、アルバム『Talkin To The Trees』を発表、ツアーも行いました。
そこにルーカスは合流せず、新たな一歩として発表したのが初ソロとなる本作です。

父ウィリーの盟友でもあったWaylon Jenningsの息子、Shooter Jenningsによるプロデュース。
アメリカン・ロック/70'sシンガー・ソングライターのルーツを下敷きに、父が辿ってきたカントリーの路を引き継ぎ、歩んでいく意気込みを感じられる1枚に仕上がっています。

今日のこの1曲は、トム・ペティ的な雰囲気の⑥「Born Runnin' Outta Time」を。
Stephen Wilson Jrと共作し一緒に歌っている⑤「Disappearing Light」も哀愁深くて気に入っています。森陽馬



2025年8月12日(火) Rolling Stones and Steve Riley 「Zydeco Sont Pas Salés」

ジョン・クリアリーの2025年9月来日公演チケットがあっという間に売り切れてしまいました。
(特に9月24日東京公演は、早々にSold Outとなりましたね。)
正直いって、油断していたなぁ・・・。観に行かれる方、楽しんできてください!

さて、チケットを取り損ねた方(そうでない方も)、このアルバムを聴いて気分を上げましょう!

『A Tribute To The King Of Zydeco』
(輸入CD Valcour Records VALCD0058)

ニューオリンズ/ルイジアナ南西部の伝統的ダンス音楽、ザディコ。
本作は、ザディコ界を代表するミュージシャンであったクリフトン・シェニエ(1987年逝去)のトリビュート盤です。

これが最高!!!
1曲目がいきなりローリング・ストーンズ&スティーヴ・ライリーで鼻血必至!
ジョン・クリアリー、タジ・マハール、ジミー・ヴォーン、ジョン・ハイアット、スティーヴ・アール、ルシンダ・ウィリアムス、シャノン・マクナリー、モリー・タトル、マーシャ・ボール、サニー・ランドレス、息子のCJシェニエ含め、ルーツに根ざしたミュージシャンが多数参加しています。

今日のこの1曲は、熱狂の①!ローリング・ストーンズ&スティーヴ・ライリー「Zydeco Sont Pas Salés」。
チャーリー・ワッツはメンバーに入っていないので、ここ数年の間に録音した音源と思われます。
(ドラマーのクレジットは、Robert St.JulienとRuss Broussard) アイヴァン・ネヴィル、ザッカリー・リチャードも参加。
聴いていると、気温&体温が大幅アップしてしまう、熱中症危険アラートなナンバーですね。

なお、本作の収益は、ルイジアナ大学のクリフトン・シェニエ記念奨学金基金へ寄付されるそうです。森陽馬


2025年8月11日(月) Cat Stevens 「Oh Very Young」(Live In Tokyo)

<愛の言葉を抱いて行け>
(Carry the words of love)

キャット・スティーヴンスが1974年6月22日に中野サンプラザで行ったコンサートの音源が初CD化されました。
そのCDの見開きジャケット1ページ目に、上記の言葉が日本語で書かれています。

Cat Stevens『SATURNIGHT (Live In Tokyo)』
(輸入CD A&M 00602468083047)

1974年作『Buddha & The Chocolate Box』(仏陀とチョコレート・ボックス)を発表した時の世界ツアーでの音源。
日本では6/21、22中野サンプラザ、6/26京都会館、6/27大阪厚生年金会館で公演を行いました。

本作は約51年前のライヴ音源ながら、とてもクリアで素晴らしい音質ですね。
ブックレットには、当時のツアーマネージャーだったCarl Millerと、ベーシストとして来日したBruce Lynchによる日本ツアーでの想い出が記されていました。(京都へ行った時のことや、焼肉店へ入って食べたこと等)
想い出は色褪せる、と言われますが、音楽と共に蘇る想い出もあることを教えてくれます。

今日のこの1曲は、「Will you carry the word of love with you?」という歌詞が出てくる「Oh Very Young」。森陽馬



2025年8月10日(日) Caetano Veloso 「If You Hold A Stone」

第97回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した『アイム・スティル・ヒア』を新宿武蔵野館で鑑賞しました。

『セントラル・ステーション』(1998)、『モーター・サイクル・ダイアリーズ』(2004)で知られるブラジル/リオ出身のウォルター・サレス監督が、約12年ぶりに手掛けた長編映画です。

舞台は軍事独裁政権であった1970年代のブラジル。
幸せに暮らしていたパイヴァ家の長であった夫が政府に連行され、そのまま行方不明になった実話を基に、残った妻エウニセと子供たちが歩む人生が描かれています。

政治的背景が反映した悲劇であり、切なく哀しい場面もあります。
しかしながら、妻エウニセの優しく力強い人生に、勇気づけられる方も多いのではないでしょうか。
当たり前のようで奇跡である、家族の幸せな瞬間を、さりげない日常の中で実感できる傑作だと思います。

あと、音楽も印象的に使われていますね。
レコードで音楽をかけて家族で楽しく踊る情景や、LPジャケットが大きく映される場面もありました。

今日のこの1曲は、映画内ではかかりませんが、カエターノ・ヴェローゾがイギリスに亡命していた1971年に発表したアルバム『イン・ロンドン』から、「If You Hold A Stone」を。
とある英国ロックの大名盤と一緒に本作のジャケが登場する場面は、物語の時代背景を如実に表していました。

なお、ウォルター・サレス監督は、カエターノの映像作品『Circuladô Vico』(1992)を手掛けたこともありました。
本作の中で、カエターノ以外にガル・コスタ、トン・ゼー、エラズモ・カルロス等もかかります。
ブラジル音楽ファンも映画『アイム・スティル・ヒア』を是非チェックしてみてください。森陽馬



2025年8月9日(土) Autocamper 「Again」

再結成ツアーで大いに盛り上がっているオアシスの故郷マンチェスター発の新人バンド、デビュー作♪

Autocamper『What Do You Do All Day?』
(輸入CD Safe Suburban Home sir294/ssh055)

Autocamperは2022年に結成されたJack(vo,g)、Niamh(key,vo)、Harry(b)、Arthur(drs)による男女4人組インディー・ロック・バンド。彼らの1stアルバムは、グラスゴー出身でCatholic Actionのフロントマンとしても活動するChris McRoryをプロデューサー/エンジニアに迎え、グラスゴーにあるGreen Door Studiosでレコーディングされています。

Autocamperのポップな楽曲&サウンド、男女ヴォーカルのスタイルは、カメラ・オブスキュラ、オレンジ・ジュース、ヴァセリンズ、パステルズなど、引き合いに出されるこれら80~90年代バンドのエッセンスを感じさせます。
疾走感のある曲もかっこよくて、個人的には「音をマイルドにした初期Ash」みたいな印象も受けました。

本日は今作のリード・シングルで、オープニングを飾る「Again」を今日の1曲に。
キャッチーな曲ながら、意中の女性は自分の気持ちにまったく届いていない,,,ナイーヴな心情が歌われています。東尾沙紀



2025年8月8日(金) 村田和人 「So Long, Mrs.」

今日は、永遠の夏男、村田和人の曲を。

村田さんの曲はどんな季節に聴いてもいい気分になれるのですが、やはり夏、暑い季節が一番似合う気がします。
村田さん自身も夏が大好きでしたね。

村田さんのCDは2023年にブリッジ・レーベルからムーン時代の5枚とビクター時代の3枚がリマスターされ、ボーナス・トラックも加えられ、充実したライナーノーツも掲載した形で再発されました。
そう、ムーン時代のプロモーション用カセット音源も初CD化されましたね。
(当店ではこのブリッジからの9種CDに、各ジャケ写絵柄のマグネットをお付けしています。)

さて、今日の1曲は、1983年発表の名作『ひとかけらの夏』から「So Long, Mrs.」を。

後半、山下達郎~村田和人~椎名和夫~竹内まりやのコーラスがいいですね。

そういえば、村田さんがライヴでこの曲を歌う時、エンディングに「ビッグ・ウェイヴのテーマ」を一節入れてくれるのが、たまらなく好きでした。森勉

★村田和人『ひとかけらの夏』
(国内CD BRIDGE381 2,530円税込)



2025年8月7日(木) paris match 「backdoor」

レインボー・ブリッジを渡り、浜崎橋ジャンクションを左折してしばらく走ると、ビルの間から東京タワーが見えてきます。
カーブが続くわりに飛ばしている車も多く、やや緊張感も伴いますが、夜は東京タワーと都会の灯りがきれいで、運転していて心がときめきますね。

paris matchの新曲「Backdoor」Music Videoには、上記のような車中から見える都会の景色が色々出てきます。

その「Backdoor」を収録したparis match13枚目のオリジナル・アルバム『Le 13e』が発売されました。

paris match『Le 13e』(ル・トレズィエム)
(国内CD VICL-66084 3,740円税込)

杉山洋介が手掛けるスタイリッシュながら切なさも感じさせる旋律を含んだサウンド・アレンジと、ミズノマリのクールかつセクシーな歌声が、都会の夜に抱く恋心を高ぶらせるナンバー。

佐々木史郎(トランペット)、山本一(サックス)、佐野聡(トロンボーン)によるホーン隊の演奏も聴き所です。森陽馬



2025年8月6日(水) ニーナ・ショウ 「ラヴ・ソー・ファイン」

2025年6月8日付今日のこの1曲コーナーでお知らせしていた、ロジャー・ニコルス作品集が発売になりました。

『ロジャー・ニコルス・ソングブック』
(国内2枚組CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-31776~7 2,860円税込)

日本独自企画、2枚組のCDに全42曲。
ロジャー・ニコルスが作った数々の名曲を、様々なミュージシャンによって聴くことができる最高の作品集です。
監修の濱田高志さん、こんなすばらしい選曲のCDをありがとうございます。

朝妻一郎さん、ポール・ウィリアムスさんの寄稿文、濱田さんの曲目解説など、ブックレットに掲載された文章はどれもロジャー・ニコルス作品への愛に溢れたもので、読みながら聴くと楽曲の味わいがより深まりますね。

全曲お気に入りですが、今日は8曲だけ挙げておきます。
①ニーナ・ショウ「ラヴ・ソー・ファイン」
②ホセ・フェリシアーノ「シーズ・トゥ・グッド・トゥ・ミー」
③サンダウナーズ「オールウェイズ・ユー」(大・大好きなイントロ・ストリングス入り)
④ニュー・ドゥードゥルタウン・パイパーズ「オンリー・ミー」
⑤スティーヴ・ローレンス「アイム・ゴナ・ファインド・ハー」
⑥カレン・ワイマン「サムバディ・ウェイティング」
⑦森山良子「サムシングス・ネヴァー・チェンジ」
⑧ミシェル・ルグラン「タイムズ・オブ・ユア・ライフ」
<①、④、⑤、⑥は世界初CD化> 森勉


2025年8月5日(火) Yellow Magic Orchestra 「TONG POO」(LIVE)

今から46年前(1979年8月2、3、4日)、YMOは初めて海を渡り、海外でライヴを行いました。

それを記録したアメリカ/ロサンゼルスにあるグリーク・シアターでのライヴ音源が、細野晴臣監修・GOH HOTODAによるマルチトラックからの最新ミックス&マスタリングを施され、再CD化及びアナログ・レコード化となりました。

Yellow Magic Orchestra『YMO LIVE AT THE GREEK THEATRE 08/04/1979』
(国内CD MHCL-31041 3,300円/国内LP MHJL-441 4,950円)

坂本龍一(キーボード)、細野晴臣(ベース)、高橋幸宏(ドラムス)に加え、渡辺香津美(ギター)、矢野顕子(キーボード)、そして松武秀樹(プログラミング)による演奏が、より洗練されたクリアなサウンドになり、46年という時の隙間を感じさせない熱が伝わってきます。

今日のこの1曲は、アンコールで披露されたラスト「TONG POO」。
渡辺香津美のギター・ソロ、坂本龍一キーボード・ソロがキレキレでかっこいい!

ちなみに、フジロック2025でGINGER ROOTが「TONG POO」のカヴァーを披露したそうです。
YMO1979海外公演が起点となり、彼らの音楽が様々な国と人に広がって引き継がれたのだと実感しました。森陽馬



2025年8月4日(月) Paul Carrack 「Love Will Keep Us Alive」

エース、スクイーズ、マイク&ザ・メカニクス、近年はエリック・クラプトンのバンドなど、70年代から活躍を続けるイギリスのミュージシャン、ポール・キャラック。

<ブルーアイドソウルシンガー>というイメージが強い彼が、2025年の最新作ではカントリー・ミュージックに取り組んでいます。

Paul Carrack『The Country Side Of Paul Carrack Vol.1』
(輸入CD Carrack-UK PCARCD38)

「キャラックさんの曲をカヴァーしてもいいですか?」と、ノースカロライナのカントリー・ミュージシャンSteven Woodからの連絡をきっかけに動き出した今作の制作。Stevenにプロデュースを任せ、彼が集めたナッシュヴィルのプレイヤーが参加しています。

ハンク・ウィリアムズ、マール・ハガード、ジョージ・ジョーンズ...昔から大好きだというカントリーのカヴァーを中心とした作品。スクイーズのクリス・ディフォードが歌詞を手掛けた「In The Cold Light Of Day」、90年代にイーグルスへ提供された「Love Will Keep Us Alive」セルフカヴァー、オリジナル曲も織り交ぜています。

「Love Will Keep Us Alive」は、キャラック、ジム・キャパルディ、ピーター・ヴェイルの共作で、イーグルス1994年作『ヘル・フリーゼズ・オーヴァー』に収録されていた曲。
フィドル、バンジョー、スチール・ギター...カントリーのアレンジもこの曲にとてもマッチ、ナッシュヴィルのバンドの穏やかな演奏が柔らかな歌声を引き立たせています。東尾沙紀



2025年8月3日(日) Madeline Bell 「I'm Gonna Make You Love Me」

フィラデルフィア・ソウルの数々の名曲を作ったソングライター、ケニー・ギャンブルとレオン・ハフの作品集が出ました。

『LOVE TRAIN ~ The GAMBLE AND HUFF SONGBOOK』
(輸入CD KENT/ACE CDTOP534 28ページ英文ブックレット付)

オージェイズ、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ、ルウ・ロウルズなどのフィラデルフィア・インターナショナル・レーベルでのヒット曲はもちろん、かなり幅広いレーベルから選ばれています。

1970年代を中心に全24曲。
ギャンブル&ハフの珠玉の名曲を堪能できる内容になっていると思います。

この中から、僕なりのオススメ3曲は、
・マデリン・ベル「I'm Gonna Make You Love Me」
・マーゴ・サンダー「Expressway To Your Heart」
・ボニー・ブラムレット&ドビー・グレイ「Never Gonna Give You Up」 森勉


2025年8月2日(土) Grateful Dead 「Scarlet Begonias」~「Touch Of Grey」~「Fire On The Mountain」

グレイトフル・デッドは今年2025年に結成60周年を迎えました。

それを記念し、60時間の未発表ライヴ音源を収めたCD60枚組BOXが6,000セット限定で5月30日に発売。
(公式サイトのみの販売ながら、現時点で完売しています)
デッドは好きだけれど、60枚組BOXはちょっと・・・、という方のために出たのが、この3枚組CDです。

Grateful Dead『The Music Never Stopped』
(輸入3枚組CD RHINO 603497815791)

デッドのライヴ音源を多数所有し『Dick's Pick』としてリリースしていた伝説のアーカイヴァーDick Latvala亡き後、音源を管理しているDave Lemieuxが纏めた未発表ライヴ集。1969年フィルモア・ウエストから、1970年代レッドロックス、1980年代マジソン・スクエア・ガーデン、1990年代まで、様々な年代と場所からファン垂涎の名演が選ばれています。

今日のこの1曲は、「Scarlet Begonias」から「Touch Of Grey」、そして「Fire On The Mountain」へ繋がっていくデッドらしい長尺、1984年7月13日カリフォルニア/グリーク・シアターでのライヴを。

「(嫌なことも色々あるけれど)、なんとかなるさ。俺たちみんな生き残っていこうぜ。」
(「Touch Of Grey」歌詞より)

なお、昨日8月1日はジェリー・ガルシアの誕生日。1週間後の8月9日は彼の命日になります。森陽馬


2025年8月1日(金) 大貫妙子 「4:00 A.M.」(2025 Re-edit Version)

8/2発売開始の<CITY POP ON VINYL 2025>アイテムで当店一番人気はコレです!

大貫妙子『4:00 A.M./じゃじゃ馬娘』
(国内7inch 完全生産限定盤 MHKL-102 2,640円税込)

1978年発表作『ミニヨン』収録曲で、サブスク再生が1億回を越す近年の大人気曲「4:00A.M.」。
夜明け前午前4時に目覚めた時の刹那、夢と現実の狭間に行き交う切ない恋心が描かれた名曲。

坂本龍一が編曲とキーボードを担当し、松木恒秀(ギター)、渡嘉敷祐一(ドラムス)、細野晴臣(ベース)、浜口茂外也(パーカッション)、Jake H Conception(フルート)、伊集加代子、和田夏代子、鈴木宏子、梅垣達志、ヒデ・コウタロウ(コーラス)、更にトランペット&トロンボーン等ホーン8名によるバンドで録音されたナンバーです。

元々は5分36秒ありますが、今回のシングル・カット用に4分43秒に縮めた2025 Re-edit Versionで収録。
アウトロの松木恒秀さんによるギター・ソロが、真ん中あたりをうまくeditして短くなっています。
(違和感はありませんが、松木さんが生きていたら怒りそう・・・?!)
このRe-editはGREAT TRACKSプロデューサーの清瀬茂(元音響ハウス)が手掛けています。

なお、本アナログは名エンジニア、バーニー・グランドマンがカッティングを担当。イイ音していますね。森陽馬


2025年7月31日(木) CINDY 「Fall In Love」

2025年8月2日(土)は、アナログ・レコードのイベント<CITY POP ON VINYL>!
シティ・ポップ系の色々な作品が、アナログ・レコードで発売されます。

大貫妙子『4;00A.M.』初7inch、大貫妙子『SUNSHOWER』(クリアパープルヴァイナル)、CINDY『Angel Touch』、一十三十一『Telepa Telepa』、DE DE MOUSE & 一十三十一『摩天楼Starlight』7inch、一十三十一『YOUR TIME Route #1』、早見優7inch(恋のブギ・ウギ・トレイン英語ヴァージョン収録)、ジャンクフジヤマ、浪速エキスプレス、村松健、鳥山雄司、大村憲司、菊池ひみこ、間宮貴子、池田典代、松下誠、濱田金吾、安川宙志『核分裂』、Ska Jazz Messengers 7inch、DJ NOTOYA(永井博イラストジャケ)。

上記商品が当店に入荷し、8月2日から販売開始となります。
ご予約も可能です。ご希望商品ございましたらお早めにお問合せください。

今日のこの1曲は、CITY POP ON VINYL2025アイテムから、CINDY「Fall In Love」を。

CINDY『Angel Touch』
(国内LP MHJL-436 4,950円税込/国内CDもあり)

1980年代後半に山下達郎のバック・コーラスを務めていた(『JOY』収録楽曲に参加)ことでも知られる女性シンガーのCINDYが、1990年に発表したソロ2ndアルバム『Angel Touch』。

そのB面4曲目に収録されている「Fall In Love」(作詞・作曲:Cindy)は、鳴海寛と山下達郎が編曲を担当。
メロディアスなミディアム・バラードで、山下達郎によるコーラス・アレンジが素晴らしいナンバーです。
なお、山下達郎はギターでも参加しており、らしいギターの音色を随所で聴くことができます。森陽馬


2025年7月30日(水) アン・サリー 「ディズニー・ガールズ」

暑い日が続きますが、そんな時は清涼感のあるサウンドやヴォ-カルを聴きたくなるものですね。
今日はそんな1枚を。

アン・サリー『デイ・ドリーム』
(国内CD BVCR-14008 2,970円税込)

このアルバムが発売されたのは2003年。
店がもっと駅近にあった頃でした。
それ以来ずっと、わがペット・サウンズ・レコードのベスト・セラーです。

プロデュースはゴンザレス鈴木とアン・サリー自身。
アン・サリーのヴォーカルをサポートするミュージシャンは、高田漣、中村善郎、笹子重治、saigenjiなど。
声の個性をうまく活かして、シンプルでありながら、心に沁みる演奏になっています。

今日の1曲は、ビーチ・ボーイズのブルース・ジョンストンが書いて、1971年発表のアルバム『サーフズ・アップ』の中で発表した名曲「ディズニー・ガールズ」のカヴァーです。森勉


2025年7月29日(火) 山下達郎 「プラスティック・ラブ」(LIVE)

フジ・ロック・フェス2025、7月26日(土)19時~20時10分、GREEN STAGEに山下達郎は出演しました。

この日の入場者数は39,000人(主催者発表)。
最も大きなGREEN STAGEには3万人以上が集まっていたと思います。
山下達郎のコンサートとしては、過去最大規模の観客だったと言って良いでしょう。

フジロックを主催しているSMASH取締役社長:佐潟敏博氏のインタビューによると、山下達郎へは10年前からオファーし続けて、今まではスケジュールが合わなかったが、2024年末に調整できそうとの連絡があり、やっと実現できたとのこと。
達郎さん自身もMCで話していたように、デビュー50周年というメモリアルイヤーに出演できたのはよかったですね。
セットリスト含め、当日会場で感じたことなどを以下に記します。

1.「Move On」…新曲からスタート!ダイハツ軽自動車『MOVE』CMソング。歌詞はMove Onのみ。
2.「Sparkle」…イントロのカッティングが鳴った瞬間、地鳴りのような歓声!
3.「甘く危険な香り」
MC…(「デビュー50周年を迎えました」で大歓声)
4.「ドーナツ・ソング」…手拍子レスポンス&「IKO IKO」カヴァーも中間にあり。
MC…(「雨が降り足元が悪くなりましたが、私のせいではありません」)
5.「僕らの夏の夢」…曲途中ブレイクでの、一瞬の静寂がよかった。
MC…(「50年もやっているとこういうところで何をやるか迷って...。オールドスクールなファンク・ミュージックを。)
6.「Silent Screamer」…伊藤広規ベース見せ場。そのまま「Bomber」へ繋がる。
7.「Bomber」…鳥山雄司が前に出てきてのギターソロ&山下達郎カッティング・ギターコーナーあり。
ラストは「Silent Screamer」へ戻る。
8.「プラスティック・ラブ」…竹内まりやがマイクを持って曲途中から登場。歌い始めてからも歓声止まず。
9.「Ride On Time」…竹内まりやはそのままコーラスへ加わる。マイク無し生歌披露はなし。
10.「アトムの子」…曲中に「鉄腕アトム」主題歌(作詞:谷川俊太郎)カヴァー&メンバー紹介あり。
11.「恋のブギ・ウギ・トレイン」…達郎カッティング・ギターコーナーあり。気志團万博時より短め。
MC…(「また呼んでくれれば出たいと思います」で大歓声。「まだ7月でこれから本格的な夏ですが、一足早い夏の終わりの歌で」から、「さよなら夏の日」が始まる)
12.「さよなら夏の日」…ラストMC「みなさんどうもありがとう。よい夏を、よい週末を。」で終了。

<雑記>
・山下達郎ホールツアーの恒例、客入れ音楽Doo Wopはなし。
・出演前のPAチェックの時、伊藤広規さん出てきて観客席をスマホでパチリ。
・当日15~17時に強烈な雨が降ったが、山下達郎開始時にはきれいな夕焼けも見えた。
・ステージ脇の大ビジョンには、達郎のギターカッティングシーンなどが大きく映り、とてもよかった。
・その大ビジョンに、山下達郎を横から映したショットの時、奥にいる竹内まりやさんを発見!
・「また呼んでくれれば出たいと思います」のMCで、周辺の観客から「ホントかー!?」の声多数上がる。
・19時から20時10分、きっちり70分間のステージ。
・終演後の「That's My Desire」はなし。クラッカー鳴らしている人が数名いた。
難波弘之Facebookによると、モニターの音がでかくそれを掻き消すぐらいの歓声でステージ上はカオス状態だったそう。
・しかしながら、野外の大会場を感じさせない素晴らしい音響。各楽器・歌もバランスよくクリアに聴こえました。

通常のホールツアーより時間は短いながら、普段にはない大ビジョンもあり、とても満足度が高いライヴ。
会場に詰めかけた観客は外国人も多く、山下達郎を初めて見た人が多かったと思います。
またいつか、野外フェスでの山下達郎パフォーマンスを観たいですね。

最後に、達郎さんの後に行われた、vulfpeckによる多幸感溢れるライヴも素晴らしかったです。
(コリー・ウォンのカッティング・ギターかっこよかった!) 森陽馬

★掲載ジャケットは、山下達郎が歌う「プラスティック・ラブ」収録の1989年発表ライヴ・アルバム『JOY』。
(2枚組CD WPCV-10024 5,016円税込)



これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■

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