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  今日のこの1曲 “Archives”

<2016月2月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2016年2月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2016年2月1日(月) Moods 「This Magic」

2015年8月末にリリースされ現在もロングセラー中のCD『ワーナー・ガール・グループ・ナゲッツ』。
山下達郎サンデーソングブックで数週にわたり紹介され大好評だったコンピの続編が3月発売決定しました!

3月23日発売『ワーナー・ガール・グループ・ナゲッツ』Vol.6とVol.7。
更に『ワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツ』という新シリーズもVol.1からVol.4まで出ます。

今回もブランディン宮治淳一氏による監修!
内容は良いに決まってますね。

選曲は後日発表になるようです。
オールディーズ・ファンの方々、期待して待ちましょう。

さて、ソウルでも珍しいアルバムが国内盤でCD再発されました。

ムーズ『Moods』
(国内CD 日本語解説付 BBQ104CD 2,200円+税)

ミズーリ州セントルイスで1978年に録音されていた幻の作品。
ソウル・マニア御用達書籍『U.S. BLACK DISK GUIDE』、究極のLPコレクションコーナーに掲載されていた1枚。

こういうタイプの再発は実際に聴いてみると、あんまり大したことないな、というパターンが多いのですが、このMoodsは内容も素晴らしい!

ミズーリ州はアメリカ合衆国のほぼ中央なので、ノーザン・ソウルとサザン・ソウルの美味しいところがちょうどいい頃合いでブレンドされている感じ。どちらかというと、ノーザン・ソウル、フィリー・ソウルに近いのかな。

今日のこの1曲は、スウィート・ソウル/甘茶ソウルファン必聴の4曲目「This Magic」。
最初の44秒くらいのところで聴こえる♪チャリリン♪という煌びやかながら怪しい効果音が、インディー/ローカル・ソウルらしくてよいですね。森 陽馬


2016年2月2日(火) 大橋トリオ 「GOLD FUNK」

冬本番といった厳しい寒さが続いていますが、この人の歌声・楽曲を聴くと、暖炉がある部屋で寛ぐようにホッとしますね。

大橋トリオ『10 TEN』
(CD+DVD RZCD-86006 4,200円+税/CDのみ RZCD-86008 3,000円+税)

デビュー時から追っかけている男性シンガー・ソングライター、大橋トリオ。
10枚目となる新作オリジナル・アルバムが本日入荷。

今作も彼の自宅スタジオにてレコーディング。
神谷洵平(ドラム)以外はほぼ全て大橋トリオ自身による多重録音。

斉藤和義がボーカルorギターで参加している①「恋するライダー」、③「愛で君はきれいになる」他、新機軸を打ち出した楽曲もありますが、軸はブレずに全10曲が大橋トリオ印。
聴く毎に好きな曲が変わる彼らしい作品に仕上がっています。

今日のこの1曲は2曲目「GOLD FUNK」。

曲名通り、大橋トリオ流FUNKを聴かせるキラーチューン。

シック「おしゃれフリーク」を想起させるギター・カッティング♪
ソウルフルな大橋トリオも魅力的です。森 陽馬



2016年2月3日(水) THE LOCH NESS MOUSE 「The Cherry Blossom In Japan」

ノルウェーのプリファブ・スプラウト?!
2015年7月3日今日のこの1曲で紹介したロマン・ア・クレ(アメリカ)に続き、またまたプリファブ・フォロワー・バンド注目の1枚が出ました。

ザ・ロッホ・ネス・マウス、ノルウェーで結成された男女ギター・ポップ・バンド。
99年に1作目を発表、今週リリースされた最新作で日本デビュー盤となる『THE LOCH NESS MOUSE』が通算5作目となります。
(国内CD PCD-24465 2,400円+税)

メロディ、アレンジ、男性ヴォーカルの歌い方、重なる女性ヴォーカルなどいたるところにプリファブの影響が滲み出ていて、1曲目のイントロからもろにそんな音です。

紅一点クリスティーナがメインで歌い、日本の桜やおもてなしの心に触れた
④「The Cherry Blossom In Japan」は、スタイル・カウンシルの「Luck」(『Our Favourite Shop』収録曲)を想起させるイントロ♪
プリファブ以外にも80年代の英国ポップ/ロックがとても好きだというのが伝わってきます。

日本でも人気のソンドレ・ラルケや、北欧AOR注目の男性ミュージシャン、オーレ・ブール―ドなど同郷のミュージシャンもゲスト参加しています。東尾沙紀


2016年2月4日(木) Paris Sisters 「When I'm Alone With You」

2015年12月27日に紹介したマーメイズ以来、1か月ちょっとぶりの60'sガール・ポップスものです。

『The Paris Sisters Anthology ~ Always Heavenly』
(輸入CD ACE CDTOP-1465)

安心のイギリスACEレーベルからの発売です。

パリス・シスターズは今まで何枚かCD化されていますが、1960年代に様々なレーベルから発表した音源を一堂に集めたCDは初めてです。

大ヒット「アイ・ラヴ・ハウ・ユー・ラヴ・ミー」等を出したGregmarkレーベルをはじめ、MGM、Mercury、Reprise、Sidemark、GNP、Capitolなどのレーベルから出たものが全25曲。
今回のCDで初めて発表される楽曲も5曲含まれています。

今日はその未発表曲の中から選んでみたいと思います。

バリー・マン作品「Play It One More Time」、ジャッキー・デシャノン&ジャック・ニッチェ作品「Baby That's Me」にも惹かれましたが、こんなに出来がいいのになんで発表されなかったんだろうと思ってしまった「When I'm Alone With You」を。

P.F.スローン&スティーヴ・バリ作品で、プロデュースはジャック・ニッチェ。
ちょっとハスキーなプリシラの声がガール・ポップ好きの耳を心地良くくすぐってくれる1曲です。

英文ですが24ページのブックレットも充実。
アルベス、シェレル、プリシラ、3人姉妹の写真がタップリ掲載されています。
(女性って髪形やお化粧によって印象が違ってくるんだなぁ、ということを再認識) 森 勉


2016年2月5日(金) 須藤薫 「思い出のスクール・ラブ」

2013年に逝去した須藤薫さんの未発表ライヴ音源が、彼女の命日である3月3日発売決定しました。

須藤薫『「パラダイス・ツアー」ライヴ1981』
(SONY MUSIC SHOP限定販売CD DQCL-3227 2,500円+税)

2ndアルバム『パラダイス・ツアー』が発売された当日、1981年7月21日東京芝郵便貯金ホールでのライヴ。

カセット・テープ音源のため、音質的劣化及びノイズが入る音質だそうですが、優しくて伸びのある歌声と彼女らしいMCに再び出会えることを喜びたいと思います。

今日のこの1曲は、1981年発表2ndアルバム『パラダイス・ツアー』1曲目「思い出のスクール・ラブ」。
杉真理作曲、伊達歩(伊集院静の変名)作詞、松任谷正隆編曲。
ライヴ盤では本編とアンコールで2回歌っています。

なお、今作はSony Music Shop限定販売商品ですが、ご遺族・制作関係者のご厚意により、当店でも販売できることとなりました。ご遺族の方々、関係者皆様、そして薫さん、謹んで御礼申し上げます。森 陽馬


★掲載ジャケットは須藤薫『パラダイス・ツアー』。
(紙ジャケット仕様CD MHCL-1140 2,381円+税)


2016年2月6日(土) Paul Dano 「God Only Knows」

映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』のDVD/ブルーレイが出たことに関しては1月28日にもお知らせしましたが、本編及びビル・ポーラッド監督と脚本を担当したオーレン・ムーヴァマンが映像を見ながら全編を語っていくオーディオコメンタリー、そして初回盤に付いている特典DVDを見た感想を記しておきたいと思います。

ただ、今回3種類のフォーマット(DVD、ブルーレイ、初回盤と言われるTシャツ付ブルーレイBOX)が出ているのですが、オーディオコメンタリーを含めて、ブルーレイ又はTシャツ&特典DVD付ブルーレイBOXを買わないと見れないという状況が残念でなりません。
ブルーレイを再生するプレイヤーがまだ普及していないことは店をやっているとわかりますので・・・。

さて、そんな現況を憂慮していてもしょうがないので前へ進みます。

特典DVDはとても充実した内容でトータル約50分。
監督/制作者による、ブライアン及び彼が作りだした音楽への愛とリスペクトをたっぷり感じさせてくれます。

ロケ地と衣装のこだわりのパートや、主人公以外の登場人物ひとりひとりに監督が注ぎ込んだものを語るパートが特に印象に残りました。

『ペット・サウンズ』録音時のシーンでのミュージシャンたちはダリアン・サハナジャが口利きをして集められたとか、未公開シーンではフィル・スペクターが登場したりとか、興味深いネタが満載です。

今日のこの1曲は、映画の中で60年代のブライアン・ウィルソンを演じたポール・ダノがピアノを弾きながら歌う「ゴッド・オンリー・ノウズ」。

このシーンの映像も監督によるこんなアイディアが含まれていたんだ、ということがオーディオコメンタリーでわかり、なるほど!と関心しました。森 勉


★掲載ジャケットはポール・ダノ「God Only Knows」が収録されているサントラ盤。
(輸入CD 『Muisc From LOVE & MERCY』 capitol 602547507976)


2016年2月7日(日) The Family Silver 「Peace & Love (Don't It Feel Good)」

90年代Mother Earthに在籍し、解散後もソロやサポート等で活躍してきたマット・デイトンを中心に結成された新バンド、The Family Silver。
2015年にアルバム『ELECTRIC BLEND』がリリースされました。(輸入CD PRIVCD001)

メンバーはデイトンと、スタイル・カウンシル時代からポール・ウェラーのバックを長年支えたドラマーのスティーヴ・ホワイト、元オーシャン・カラー・シーンのベーシスト、デーモン・ミンチェラの3人。

マット・デイトンの過去のソロ作のような、ソウルフルでアーシーで骨太なロックを聴かせてくれます。

3人とも過去にポール・ウェラーのバックを務めていたという共通点もあり、サウンドや楽曲はウェラーのソロ初期(1st『Paul Weller』や『Wild Wood』、『Heavy Soul』あたり)を彷彿とさせます。

ギターがかっこいい1曲目「An Electric Blend」、軽やかな「Peace & Love (Don't It Feel Good)」が良い曲なので、UKロックお好きな方に是非聴いていただきたいです。

3月にはイギリスでライブもやるようです。
国内盤は出る予定が無いので無理かもしれませんが、来日しないかなぁと密かに期待しています。東尾沙紀


2016年2月8日(月) 山下達郎 「CANDY」

書籍『俺が叩いた。ポンタ、70年代名盤を語る』が先月末発売。
(リットーミュージック 著:村上“ポンタ”秀一 取材・文:村田誠二 2,000円+税)

村上“ポンタ”秀一がスタジオ・ミュージシャンとして参加した1970年代邦楽名盤を、ポンタさん本人がインタビュー形式で語りつくす1冊。

この本は70's音楽好きならば必読ですね。

山下達郎『SPACY』、吉田美奈子『MINAKO』、『FLAPPER』、高中正義『TAKANAKA』、渡辺香津美『KYLYN』他、赤い鳥、五輪真弓、深町純、松岡直也&ウィシングの作品に関して、ドラム技法・当時のスタジオ雰囲気についてはもちろん、ポンタさんの音楽哲学が熱く綴られており、興味深い発言多数!

1970年代セッション仲間との貴重な写真も雄々しくて見応えあります。
(JTのバックで知られるセクションを自宅に招いた時の写真や、ハル・ブレインとのツーショットも!)

山下達郎『SPACY』の章では、「素敵な午後で」~「CANDY」の解説部分にて、あの松木恒秀さんとの思い出話も記されています。

ということで、今日のこの1曲はポンタさん曰く<松木さんの世界>という「CANDY」を。森 陽馬


2016年2月9日(火) カンバス 「この街の夜さ」

春の兆しを予感させてくれる極上ポップ・ソングが出ました。

(EP)カンバス『この街の夜さ/Sunset202』
(完全限定アナログEP ダウンロード・コード付 CITY002 1,500円+税)

小川タカシと菱川浩太郎による福岡出身イケメン男性2人組ユニット、カンバス。

2009年頃結成、2013年にアルバム『流星のベクトル』をリリースしていますが、最新シングルとなる2016年発表の今作はなんと!マイクロスター佐藤清喜さんプロデュース!

これがもう完全にマイクロスター・ワールドな2曲に仕上がっているのです。
(星野みちるさんよりもマイクロスター的な楽曲アレンジかな?)

カンバスをご存知なくても、マイクロスターファン、キリンジ好きの方には是非聴いてもらいたいですね。

CDではなくアナログ盤ですが、ダウンロード・コードも付いてますからポップスフリークは要チェック♪

でも、これ聴くとマイクロスターの新曲をそろそろ聴きたくなってしまうんですよねー。
(2012年発表シングル「夜間飛行」以来、マイクロスター名義の発売はなし)

佐藤清喜さん、マイクロスター新作本当に楽しみにしていますから今年こそはお願いしますっ! 森 陽馬


2016年2月10日(水) Beginning Of The End 「Super Woman」

マイアミはアメリカ東海岸フロリダ州の南端に位置しています。
僕は行ったことがありませんが、きっと2月でも暖かいのでしょうね。

そのマイアミで録音され良質なソウル名盤を多数出していたレーベル、T.K.RECORDS。

ファンキー&メロウな70年代マイアミ・ソウル極上盤がまとめて10枚、最新リマスターで国内CD化されました。

ベティ・ライトのライヴ盤、ジャッキー・ムーア等女性シンガーものから、フォクシー、ブレンダ&ハーブのファンキー・ディスコ名盤、ファクツ・オブ・ライフ、ティミー・トーマス、ファンキー・ブラウン含め、マイアミらしい開放感に溢れたサウンドがゴキゲンです。

今日は、マイアミ・ファンクといえばこのバント!と言えるビギニング・オブ・ジ・エンド。
1976年発表2ndアルバム『Beginning Of The End』からこの1曲。
(国内CD 完全限定生産 日本語解説付 CDSOL-5603 1,800円+税)

1971年発表「ファンキー・ナッソー」が有名ですが、今作の1曲目「スーパー・ウーマン」もかっこいいですね。
このグルーヴ感は何度聴いても身体を熱くさせます。

なお、この2ndアルバムには、60'sオールディーズ好きにも人気の名プロデューサー/アレンジャー、テディ・ランダッツォが制作に関わっていて、ムーディーなメロウ・チューンも聴きものです。森 陽馬


2016年2月11日(木) バートン・クレーン 「僕色男だ!」

バートン・クレーン作品集 新装改訂版CDが遂に発売されました。

バートン・クレーン作品集 2nd Edition
(国内CD 解説・歌詞付 NEACH5578 1,905円+税)

1930年代!面白い日本語で歌う外人歌手第一号と言われるバートン・クレーン。

2006年にCD化されロングセラーとなっていたものの完売、入手困難となっていた1枚。
新たに「僕色男だ!」を追加、2曲を状態の良い音源へ差し替え、全体的にも音質を向上させた全26曲。

更にブックレットには「バートン・クレーン・古川ロッパ ユーモア曾」(昭和22年『主婦の友』7月号掲載)の記事が載録され、解説なども一新。実に聴き応え&読み応えある作品に仕上がっています。

当店地下アゲインの店主、石川茂樹さん監修による入魂作。

元々は当店のお客様で普通の音楽好きサラリーマン、そして本来ならば今頃定年退職し悠々自適な生活を送っていたであろう石川さんの人生を狂わせたバートン・クレーン。

「2006年にこのCDを出さなかったら、ライヴ・カフェ・アゲインもなかった」と言わしめたこのCDを、当店ペット・サウンズ・レコードも全力で売りたいと思っております。

今日のこの1曲は、今回の再発で追加された「僕色男だ!」。
♪恋はビールと同じ 酔わなきゃしょうがない♪ なんて名言も歌詞に登場します。森 陽馬


★当店でお買い上げの方には、バートン・クレーンバッチ(「酒がのみたい」など4種から1ケ)差し上げてます。


2016年2月12日(金) Squeeze 「Happy Days」

魅力的な来日公演が盛り沢山な3~4月。

昨年17年ぶりの新作を発表したスクイーズも4月末に来日が決まりました。
(4月26日・ビルボード・ライヴ東京 / 27日・大阪)

フロントマンのグレン・ティルブルックは昨春や、それ以前にもソロで何度も来日していますが、スクイーズとしては約20年ぶりになるのだそうです。

まだグレン以外のメンバーが発表になっておらず、オリジナル・メンバーでソングライティングの相棒クリス・ディフォードが来ない可能性もあるのですが、日本ではなかなかバンド編成で観る機会が無いので、是非グレンのバンドで現スクイーズのメンバーであるフラッファーズの3人は一緒に来てくれればなぁと思います。

2015年作『Cradle To The Grave』の曲や過去の人気曲を中心に、パワフルで楽しいステージをみせてくれる事でしょう!

掲載ジャケットは、スクイーズの2015年作『Cradle To The Grave』(輸入CD)です。東尾沙紀

2016年2月13日(土) J.J.ケイル 「ヘイ・ベイビー」

ちょっと渋目のゆる~いサウンドに身を委ねたくなったら、この人、J.J.ケイルでしょう。

アメリカ南部オクラホマ・シティ生まれ、ハイスクールではレオン・ラッセルと一緒にバンドをやっていたこともあったといいます。

そんな縁もあってか、レオンが作ったシェルター・レーベルから初のソロ・アルバム『ナチュラリー』を出したのが1971年でした。

エリック・クラプトンがJ.J.ケイルをとても気に入っていましたが、レイドバックしたサウンドはJ.J.ケイルの影響が多くあったんだろうと思います。

「ヘイ・ベイビー」は1976年発表アルバム『トルバドール』1曲目。
地味な曲ですがシングルでもカットされ、ちょびっとヒットしました。

ちなみにそのシングルB面はのちのクラプトンがカヴァーして大ヒットとなる「コカイン」のオリジナル。

朴訥なヴォーカルと渇き枯れたギターの音色。
忘れずにいたいミュージシャン、J.J.ケイルです。

今回ユニバーサルから発売された<名盤発見伝>というシリーズから、『ナチュラリー』と『トルバドール』がリマスターされ再発されました。森 勉


★掲載ジャケットは「ヘイ・ベイビー」、「コカイン」収録4thアルバム、J.J.ケイル『トルバドール』。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-15462 1,800円+税)


2016年2月14日(日) 松尾清憲 「ブルー・ヴァレンタイン・デイ」

ヴァレンタイン・デイの想い出、皆さんは何かありますでしょうか?

個人的には、切ない想い出ばかり(特に学生時代)ですね。
まあでも大人になってみると、楽しかった想い出に引きずられることなく、かえって良かったかな、なんて思ったりもして。(単なる負け惜しみですが・・・)

さて、切ないヴァレンタイン曲といえば大滝詠一「ブルー・ヴァレンタイン・デイ」。

その名曲を松尾清憲が歌詞を変えてカヴァーした楽曲が、一般的に初公式CD化されました。

松尾清憲「ブルー・ヴァレンタイン・デイ」
(CD+書籍『ニュー・ベスト・オブ・松尾清憲』収録 DQC-1504 3,519円+税)

元々は1991年フジパシフィック出版が制作した業者用サンプルCD『25 ANNIVERSARY』に収録されていた曲。

昨年2015年2月10日にRHIONレコードからアナログ盤で初公式音盤化されたものの即完売。
この度、松尾清憲さんのデビュー30周年を記念した新ベスト盤に販売CDとして初収録されました。

大滝詠一さんの歌詞は、出だしの<今日はブルー・ヴァレンタイン・デイ>の後が
♪だって君からのチョコレート もらえそうもないからさ ~ハートのチョコ 君に送る相手がいたらそんなことを考えたらユーウツさ ~たとえほかの女の子からプレゼントされても 僕は君のからのでなきゃ嬉しくないのさ♪

松尾清憲さんの歌詞は
♪君は思い出の向こう ガラス越しに空も止まる あの頃ならこんな特別なチョコレート 終わりのない幸せだと信じた ~♪

というように、大滝さんは現在形の詞、松尾さんは過去を振り返る内容で歌っています。
(松尾清憲ヴァージョンの補作詞はあさくらせいら)

なお、このカヴァーが収録されている松尾清憲ニューベスト盤。
CDだけでなく約100ページにも及ぶ付属の本が超充実! ファン必読です。森 陽馬


2016年2月15日(月) クリス・ケナー 「アイ・ライク・イット・ライク・ザット」

クリス・ケナーと言えば、ウィルソン・ピケットやウォーカー・ブラザーズが歌って1960年代中期に大ヒットした「ダンス天国」の作者でありオリジナルの歌い手です。

そのクリス・ケナーにはもう1曲大ヒット曲があって、それは1961年全米2位まで上昇した「アイ・ライク・イット・ライク・ザット」。

我々の世代は、デイヴ・クラーク・ファイヴが1965年に放ったカヴァー・ヒットによって知りましたが、オリジナルを聴いたのはそれから10年以上経った頃でした。

大滝詠一DJによるラジオ番組『ゴーゴー・ナイアガラ』ニューオリンズ特集でかかり、初めて聴くことが出来ました。
大滝さん、ありがとうございました。

さて、この曲。
オリジナル・シングルには作者のところに、クリス・ケナーの名前しかないのですが、近年はアラン・トゥーサンの名がそこに加わっています。
気が付くとアラン・トゥーサンの名があちこちにある昨今です。

このCDには、テナー・サックスとピアノの演奏を強調したシングルB面「アイ・ライク・イット・ライク・ザット パート2」も収録されています。森 勉


★掲載ジャケットは、クリス・ケナー『アイ・ライク・イット・ライク・ザット~ディフィニティヴ・コレクション』。
(国内仕様CD 英文ライナー日本語翻訳付 CDSOL-7805 2,500円+税)


2016年2月16日(火) Chocolat&Akito meets the mattson 2 「Velvet in Room」

3月21日発売大滝詠一『DEBUT AGAIN』、初回限定盤ボーナス・ディスクの曲目が決まりましたね。

伝説の1997年ナイアガラ・リハビリ・セッションから洋楽カヴァーが収録決定!
「私の天竺」、「陽気に行こうぜ~恋にしびれて」(2015村松2世登場!version)、「Tall Tall Trees~Nothing Can Stop Me」、「針切じいさんのロケン・ロール」。
3月17日(木)夕方前には入荷予定。本編共々楽しみですね。

他にもリリース予定色々ありますが、当店ペット・サウンズ・レコードがデビュー時から応援している片寄明人さんとショコラさんによる夫婦ユニット、ショコラ&アキト4年ぶりのアルバムも3月2日発売決定しました。

Chocolat&Akito meets the mattson 2
(2016年3月2日発売 当店のみの特典マグネット付 RYECD-237 2,500円+税)

トロ・イ・モア、トミー・ゲレロ等との活動で知られるカリフォルニアの双子サーフ・ジャズ・バンド、ザ・マットソン2とのコラボレーションから生まれた作品。

これがとっても素晴らしい!

ショコラ&アキトのメロウかつキャッチーなメロディーと、ジャジー&ネオアコなサウンドが見事にブレンド。
トータスのジョン・マッケンタイアによるミックス含め、ドリーミーな音世界が聴いていて本当に心地良いです。

『Chocolat&Akito meets the mattson 2』公式サイトで試聴もできます。是非チェックしてみてください。

なお、当店のみの特典で、かわいいジャケット・デザイン・マグネットを先着でプレゼント♪

更に更に!2016年4月22日(金)当店地下アゲインにて、片寄明人さんトーク・イベントも決定しました!
ちょうどその日はペット・サウンズ・レコード35周年記念日!
詳細は後日発表予定です。乞うご期待。森 陽馬


2016年2月17日(水) 木下弦二 「夏みかん」

東京ローカル・ホンクのリーダー、木下弦二さんの初ソロ・アルバム『natural fool』。
(MR-026 2,800円+税)

昨年12月からライヴ会場やマインズ・レコードの通販で販売されていた今作!
全国流通は3月16日からの予定となっていますが、当店では1か月早く入荷致しました。

「お手紙」「生きものについて」「ブラック里帰り」「昼休み」など東京ローカル・ホンクの楽曲を中心に、ライヴで以前から歌われている全13曲が収録されています。

基本は、歌とギター。
以前から聴いているホンクの楽曲も、よりパーソナルな雰囲気を放って、また違った印象を受けます。

河野沙羅さん(パイレーツ・カヌー)とのギター×マンドリンのアンサンブルが気持ち良い「夏みかん」や、ホンクのメンバーとの「みもふたもない」、春日博文さん、小滝みつるさんらもゲストで参加。

今日店内でかけていたら、「良い声ですね。」と興味を持ってくれた方がいらっしゃいました。
この『natural fool』が木下さん及びホンクを知るきっかけになればと思います。

''natural fool 読本''(谷川俊太郎さん、川村恭子さんら5名の寄稿文掲載した冊子)もお買い上げの方へお付けしています。東尾沙紀


2016年2月18日(木) ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン 「Loan Me A Dime」

最近発売された洋楽新譜の中では、テデスキ・トラックス・バンド『レット・ミー・ゲット・バイ』が大好評。
(2016年1月31日今日のこの1曲で紹介)

<現代3大ギタリスト>の1人、デレク・トラックスのギター・プレイは本当にかっこいいですよね。

でも、1960~70年代当時の音楽をリアルタイムで聴いていた先輩方の中には、「デレクは上手いけれど、デュアン・オールマンほどの求心力を感じないんだよねー」とおっしゃる人が多いことも事実。

後追いの僕にとってはデレクを応援したいですし、技術的にはデュアンをすでに超えていると思うのですが、このアルバムなんかを聴くと、やはりデュアンの凄さを実感するのです。

“ミスターAOR”、ボズ・スキャッグス。
スティーヴ・ミラー・バンド脱退後、1969年実質的なファースト・ソロ・アルバム。

ボズ・スキャッグス『ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-17063 1,143円+税)

これは70'sのボズとまた違って、味わい深くて良いですねー。
マッスル・ショールズ録音、アメリカ南部のブルージーなルーツ・ロックお好きな方は必聴の1枚!

デュアン・オールマン、ロジャー・ホーキンス、デヴィッド・フッド、エディ・ヒントン、バリー・ベケット等による重厚感ある演奏・サウンドとソウルフルなボズの歌声が見事にマッチしています。

特に12分以上に及ぶ「Loan Me A Dime」。
フェントン・ロビンソンで有名なシカゴ・ブルース名曲カヴァー、聴きもの!

ちなみに今回の再発は、新・名盤探険隊として2016年リマスターを施され久々の国内CD化。
最新リマスターは、かなりクリアでスッキリした音になったな、という印象です。森 陽馬


2016年2月19日(金) ボビー・キーズ 「Altar Rock」

ワーナーの新・名盤探険隊シリーズ。
昨年2015年11月に再発されたこのアルバムをまだ取り上げていませんでしたね。

ボビー・キーズ『ボビー・キーズ』
(国内CD 日本語解説付 WPCR-16470 1,143円+税)

名前だけ聞くとピンとこない方もいらっしゃるでしょうが、あのローリング・ストーンズのツアー・メンバーとして長い間活動していた名サックス・プレイヤーです。

ストーンズのコンサートでメンバー紹介の際、正式メンバーと同じくらいの大歓声を毎度浴びていましたね。

その彼も2014年12月に病気で亡くなりましたが、1972年発表唯一のソロ作が日本初正規CD化されました。

全編インストながら、これはストーンズ・ファン以外にもオススメしたいかっこいい1枚!

ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター、エリック・クラプトン、デイヴ・メイスン等も参加しているようです。(ノンクレジット)

僕のお気に入りは4曲目「Altar Rock」。

フェリックス・パパラルディ作でおそらく彼もベーシストとして参加していると思われますが、個人的聴きどころは、ニッキー・ホプキンスのピアノ!

ニッキー・ホプキンスもノンクレジットですが、このピアノの響きは彼で間違いないでしょう。

この曲がテンポアップする展開やメロディーは、ニッキー・ホプキンス「Edward」(1973年発表作『夢見る人 The Tin Man Was A Dreamer』収録)にそっくりですしね。是非この「Altar Rock」と聴き比べてみてください。森 陽馬


2016年2月20日(土) フレディ&ザ・ドリーマーズ 「How's About Trying Your Luck With Me」

60'sブリティッシュ・ビート・グループにはいろいろなタイプのバンドがいました。

当時は単純に曲の良し悪しで音楽ファンが判断し評価していましたが、近年は情報がたくさん入ることもあり、生き様的なものも加味した上でR&B色が濃いバンドや、サウンドに趣向を凝らしたサイケ色が強いグループの方が人気あるようです。

しかし僕は、「もちろん、それもいいけれど、1963~65年ごろのポップでストレートなギタ・サウンドのブリティッシュ・ビートも好きなんだ」と今日言いたくて選んだのがコレです。

フレディ&ザ・ドリーマーズ!
なんと彼らのCDがワーナーから4種も発売になりました。

すべて最新リマスターされ、ボーナス・トラックもタップリ!
この4枚で彼らが残したほぼ全ての音源が聴けるという優れモノの日本編集盤です。
解説・歌詞・対訳が付いて各1,800円+税。

ヴォーカルでリーダーのフレディ・ガリティによるコミカルでおどけた雰囲気ばかりが取りざたされますが、楽曲的にいいものをたくさん残している彼らをこの機会に知ってくださる方が少しでも増えるとうれしいなと思っています。

イギリスのヴォーカル&インストゥルメンタル・グループとしては、ビートルズ、ピーター&ゴードン、アニマルズ、マンフレッド・マンに続いて5番目に全米No.1ヒットを出したグループが彼らなのです。

曲は「アイム・テリング・ユー・ナウ (好きなんだ)」でした。
本当に素敵な曲なんです。

本来ならばファーストに入っているこの曲を取り上げるべきですが、知られていない曲でも注目すべき曲があるということで、セカンド・アルバム『ユー・ワー・マッド・フォー・ミー +17』に収録されている「ハウズ・アバウト・トライング・ユア・ラック・ウィズ・ミー」を。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-17004 1,800円+税)

この曲はなんと、キャロル・キング&ジェリー・ゴフィン作品!
1965年アメリカだけで発売したLPに入っていた曲。

フレディたち以外に歌っている人が見つからないことや、彼らのスタイルっぽい曲に仕上がっているので、書き下ろし曲かもしれませんね。森 勉


2016年2月21日(日) ポール・キャラック 「Sweet Soul Legacy」

2014年と同じく、エリック・クラプトンのバンド・メンバーとして4月に再来日が予定されているポール・キャラック。

約2年ぶりの最新作『ソウル・シャドウズ』がリリースされました。
(国内CD PPR-8018 2,800円+税 日本語解説付)

新作も彼らしいソウル・テイストの楽曲と艶のある歌声が堪能できる1枚です。

息子のジャック・キャラックがほぼ全曲でドラムを叩いている以外は、ギター、ベース、キーボードなどを自身で担当し、今作でもマルチ・プレイヤーぶりを発揮。

ジェイムス・ブラウンとの仕事で有名なサックス奏者ピー・ウィー・エリス参加③「Sweet Soul Legacy」、スクイーズのクリス・ディフォードが作詞を手掛けた⑤「Bet Your Life」など、ゲスト陣にも注目です。

アレサ・フランクリンの歌唱で知られるボビー・ブランド「Share Your Love With Me」の味わいのあるカバーで締めくくられています。

クラプトンの今回の公演でもきっと良い声を聴かせてくれるのでしょう。

単独公演もいつか実現するといいなぁと思います。東尾沙紀

2016年2月22日(月) Glen Campbell 「Wichita Lineman」

映画『レッキング・クルー』を鑑賞。

1960~70年代アメリカ西海岸で活躍したセッション・ミュージシャンに関する物語。
これはオールディーズ・ファン必見の映画ですね。

アメリカン・ポップス好きならば一度は聴いたことがある名曲が息つく暇もないほど連発でかかり、その曲にまつわる逸話がこれまた憶えきれないほど怒涛のように語られるドキュメンタリー作。

一般の人が見ても?マークのうちに終了してしまうかもしれませんが、音楽ファンはご覧になって損はないと思います。

トミー・テデスコの息子が監督したこともあり、父トミー・テデスコの生涯が語られる部分グッときますが、ハル・ブレイン(Ds)による人生波瀾万丈話、そしてキャロル・ケイ(B)のセッション話も面白かったですね。

ビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』のレコーディングに参加していたことで有名な女性ベーシスト、キャロル・ケイは元々ギタリストで、50年代サム・クックのセッションに参加していた、というのは初耳でした。

多くの人がカヴァーしているグレン・キャンベル「ウィチタ・ラインマン」のセッションでは、ベースから始まる印象的なイントロのメロディーをキャロル・ケイ自らが提案して採用された逸話が興味深かったです。

新宿シネマカリテ、横浜シネマリンにて3月4日までの公開です。お早目に。森 陽馬


★掲載ジャケットは、レッキング・クルーが手掛けた楽曲を集めた4枚組CDコンピ『Wrecking Crew』
(輸入4枚組CD 全74曲収録 Rockbeats Records 33082)



2016年2月23日(火) 村田和人 「Brand New Day/Brand New Song」

2016年2月22日夕方、村田和人さんが亡くなりました。

享年62歳。

言葉がないですね。。。
悲しいというより、まだ受けとめられない、というのが偽らざる気持ちです。

先月1月24日、当店地下アゲインで定例ライヴを行ったばかり。

「またねー!」と終演後必ず声をかけてくれた村田さん。
どんな時でもこちらの顔がほころんでしまう温かな笑顔にはもう逢えない。。。

キーワードとして、<夏>、<太陽>と形容されていた村田さんの音楽。

でもそれは、曲とか、サウンドとか、メロディーがというのではなく、"村田和人"の存在そのものでした。


♪ 昔のままの彼は もう 戻らない旅に出た
時計の針は前へ前へ 二度と巻き戻ることはない
夢を見て夜が明けて また新しい日々だ ♪
(村田和人『ピーカン』 8曲目「Brand New Day/Brand New Song」歌詞より抜粋 作詞:山田稔明) 森 陽馬


2016年2月24日(水) 松雪泰子 「Running In The Sun」

『杉真理WORKS』というCDがユニバーサルから発売になりました。
(UICZ-8175 3,000円+税)

杉真理が他のアーティストへ提供した曲を中心に、プロデュースした楽曲やコーラス又はデュエット参加した隠れた名曲を集めた作品集です。

レコード会社の枠を越えて全18曲収録。
とても充実した内容になっています。

一番古い作品は1978年竹内まりやのデビュー・アルバムに提供した「ホールド・オン」。
一番新しいのは1999年発表RIZCO(黒沢律子)「heaven on earth」。(コレが凄いイイ曲!)

その他、西田ひかる、川島なお美、岡田有希子、早見優、松田聖子などの有名どころもあれば、島崎和歌子、設楽りさ子、志賀真理子、石岡美紀など興味深い提供曲もあります。

今日は、杉真理&松尾清憲作曲による松雪泰子「Running In The Sun」。

今や大女優と言ってもいい彼女が1995年に発表したアルバム『pray』の中の1曲。
伸びのある綺麗な声が印象に残ります。

とにかく、杉真理作品の確かさを認識できる1枚です。森 勉


2016年2月25日(木) 湯川トーベン 「天国行きのバス」

♪今日という日も ああ 悪くはないぜ♪
(「天国行きのバス」歌詞より)

湯川トーベンさんが2005年に発表した3rdアルバム『そら』に収録されている名曲「天国行きのバス」。

発売10周年記念限定7インチ・アナログ盤がリリースされました。
(EP 湯川トーベン『天国行きのバス』 HANA4060-0003 1,389円+税)

トーベンさんの男気が伝わってくるグッドメロディーなイイ曲なんですよね。

1973年神無月から数えると、今年デビュー43年目。
村田バンド、子供バンドやエンケンバンド(遠藤賢司)のベーシストとして有名ですが、心優しさが伝わってくる歌声も魅力です。

今回のアナログ盤用に永井ルイ氏が新たにミックス。
B面には未発表曲「一週間」を新録音で収録しています。

なお、2016年3月11日当店地下アゲインにて、湯川トーベンさんによるリリース記念トーク&ライヴ・イベントが開催決定。

村田和人さんと30年以上親交があったトーベンさん。
村田バンド想い出話もしていただけるそうです。森 陽馬


2016年2月26日(金) アン・ルイス「BOOGIE WOOGIE LOVE TRAIN」(「恋のブギウギトレイン」英語ヴァージョン)

こんなアナログ盤も発売されました。

アン・ルイス『BOOGIE WOOGIE LOVE TRAIN』(c/w 恋のブギウギトレイン)
(7インチEP JET SET JS7S123 1,800円+税)

山下達郎作曲・プロデュース、吉田美奈子作詞による1979年発表ファンキー・ディスコ名曲♪

達郎さんのコンサートでも定番(ライヴ・アルバム『JOY』にも収録)のキラーチューンですね。

その「恋のブギウギトレイン」、レアな英語ヴァージョンと日本語ヴァージョンをカップリングした7インチEP。
1980年リリースのアン・ルイス人気盤が限定復刻!

松木恒秀、岡沢章、渡嘉敷祐一、清水信之によるグルーヴィーな演奏がより楽しめる6分超のロング・ヴァージョンで収録されています。

JET SETからリリースされるアナログ盤は流通枚数が少なく、すぐに売り切れてしまうことが多いので、コレクターの方はお早目にどうぞ。森 陽馬



2016年2月27日(土) フォアモスト 「ア・リトル・ラヴィング」

ビートルズに代表されるイギリスのビート・グループのことを、ロンドンやマンチェスター出身でも総称として<リヴァプール・サウンド>と昔は呼んでいました。

スウィンギン・ブルージーンズ、ビリー・J・クレイマー&ダコタス、サーチャーズ、ジェリー&ザ・ペースメイカーズ、マージービーツ、ビッグスリー、レモ・フォーなど実際にリヴァプール出身のグループが多くいたことも確かです。

今日紹介するフォアモストも正調リヴァプール・サウンドと言っていい4人組。

1963年6月にブライアン・エプスタインとマネージメント契約を結んだことにより、デビューからの2作「ハロー・リトル・ガール」と「アイム・イン・ラヴ」はジョン・レノンの書き下ろし曲(クレジットはレノン=マッカートニー作)が提供されました。

アメリカで成功を収めることはできませんでしたが、この曲を含めて1963~65年の間にイギリスでは6曲のヒットを放ちました。

ギター2本とベース、ドラムスのアンサンブルにコーラス・ハーモニーが気持ち良く絡むサウンドは、ビートルズ初期が好きな方は絶対のおすすめです。

このアルバムは1965年に発表した彼ら唯一のアルバムに、シングル曲や4曲入りEP音源を加えた全32曲収録の日本編集盤です。
(国内CD フォアモスト『ファースト・アンド・フォアモスト +18』 WPCR-17002 1,800円+税)

今日はその中から映画『ポップ・ギア』でも歌われた「ア・リトル・ラヴィング」。
ハネたビートに心も弾む1曲です。森 勉



2016年2月28日(日) ヴァシュティ・バニアン 「Coldest Night Of The Year」

昨年2015年には来日公演も行った英国女性フォーク・シンガー、ヴァシュティ・バニアン。

彼女がアンドリュー・オールダムのプロデュースでデッカからデビュー曲「Some Things Just Stick In Your Mind」を発表したのが65年、ミック・ジャガー&キース・リチャーズが提供した曲でした。

ストリングスやホーンが入った豪華なアレンジによるポップス...その後のフォーク・シンガーとしてのイメージとはだいぶ違いますね。

この曲ほか、70年発表の1st『Just Another Diamond Day』以前、64~67年の未発表音源などを収録した2枚組の初期作品集(2007年発売)が再発になりました。
(『Some Things Just Stick In Your Mind ~SINGLES and DEMOS 1964 to 1967~』
国内CD YAIPi-6035 2,180円+税)

2枚組全25曲、前回は無かったヴァシュティ自身のライナーノーツ日本語対訳も付いています。

66年当時未発表に終わってしまった楽曲も数曲収録されていますが、バリー・マン&シンシア・ワイル作、ニノ・テンポ&エイプリル・スティーヴンスで知られる「Coldset Night Of The Year」も。 

オーケストレーションが豪華なアレンジながら、どこかさみしげなヴォーカルが印象的な1曲です。東尾沙紀



2016年2月29日(月) 村田和人 「LAST TRAIN」

例年より1日多かった2月も今日で終わり。
短かったような、長く感じたような不思議な1か月でしたね。

特に村田和人さんが亡くなってからのこの1週間。

今までにも好きなアーティストや知り合いが逝去した際、悲しい思いになったことはありましたが、今回に関してはまた違った深い悲しみがあり、それがなかなか消えません。

村田さんのライヴを見たり触れ合ったことがある方ならば、皆同じ想いなのではないでしょうか。

このショックは癒えることが当分ないと思いますが、それを抱えながら日々感謝を込めて生活していきたいですね。

今日のこの1曲「LAST TRAIN」。

1984年発表3rdアルバム『MY CREW』は、竹内まりやさんとのデュエット曲「SUMMER VACATION」が有名ですが、誰がなんと言おうと僕は「LAST TRAIN」!

何時聴いても身体が熱くなる村田さんの熱唱♪Gonna Comeback♪
そして、3分5秒あたりで一瞬ブレイクした後に炸裂する山本圭右さんのギター・ソロ。

今は聴く毎に、切なく胸に迫ります。森 陽馬



これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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