トップページ        今日のこの1曲アーカイヴス



  今日のこの1曲 “Archives”

<2019月10月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2019年10月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>

2019年10月1日(火) ザ・なつやすみバンド 「自転車」

東京では蒸し暑い日がまだ続いていますが、秋の訪れを少しずつ感じられるようになりました。
夏好きな僕は寂しいですね。

そんな夏の終わりの儚さ・切なさを体現した4人組バンド、ザ・なつやすみバンド。
2012年発表名作1stアルバム『TNB!』が初アナログ化! 本日入荷しました。

ザ・なつやすみバンド『TNB!』
(国内LP TNBVN-0001 2,700円+税)

当店スタッフが選ぶ2012年ベストに選出したほど気に入っていた1枚。

特にA面4曲目「自転車」は名曲ですよね。
センチメンタルなメロディーとMC.sirafuが奏でるスティールパンの音色が晩夏の心に響きます。森 陽馬


2019年10月2日(水) 細野晴臣 「黙って聴け」

今週末10月4日から<細野晴臣デビュー50周年記念展 細野観光1969-2019>が行われます。

場所は六本木ヒルズ展望台52階にある東京シティービュー。
細野さんが世界中で集めてきた民族楽器や大切な想い出が詰まったギター20本も展示されるそうです。
11月4日まで1か月間開催。時間ある時に六本木へ立ち寄って観に行きたいですね。

さて、星野源選曲盤(8月31日今日のこの1曲で紹介)に続き、小山田圭吾選曲による細野晴臣編集盤が発売。

細野晴臣『HOSONO HARUOMI compiled by OYAMADA KEIGO』
(国内2CD 小山田圭吾インタビュー&歌詞付 VICL-65246 4,400円+税)

ブックレット記載のインタビューによると、小山田圭吾は星野源選曲のリストを見てからセレクトしたとのこと。
生楽器中心のディスク1、エレクトロニカ/アンビエントなディスク2、と彼らしい選曲で楽しめます。

中でも珍しいのがディスク1の5曲目「黙って聴け」。
1996年12月15日NHK-BS2で放映された番組『黙って座ってじっと聴け~ネイティブ・アメリカン 音の旅』で使われた細野晴臣楽曲で、今までは当時の番組内でしか聴くことができなかった音源です。

マスターがなく、砂原良徳氏が所持していたMP3音源から収録。
曲名も元々なかったものを「黙って聴け」と小山田圭吾が新たに名付けてこの度お披露目されました。
細野晴臣という大海の広さ・奥深さを感じますね。森 陽馬


2019年10月3日(木) Mooney 「Polk Salad Annie」

2019年で69歳を迎えた横浜ジャグ・バンド界のレジェンド、Mooney(ムーニー)さんの新作が出ました。

Mooney『Greatful Begins』
(国内CD AP-1083 2,500円+税)

アメリカン・ルーツの魅力を凝縮した選曲。(「Small Town Talk」、「Georgia On My Mind」他全13曲)
Mooneyさんの渋~い歌とギターが堪能出来る1枚。

今日のこの1曲は、2018年10月逝去したスワンプ帝王、トニー・ジョー・ホワイトの名曲カヴァーを。

イントロ&曲間に入るMooneyさんの日本語が絶妙なイイ味出してます。森 陽馬


2019年10月4日(金) ジェフリー・フォスケット 「サーフ・メドレー:サーフィン・サファリ~サーフ・シティ~サーフィンUSA」

ビーチ・ボーイズの音楽を愛するジェフリー・フォスケットのすてきなアルバムが発売されました。

ジェフリー・フォスケット『ヴィンテージ・サマー』
(国内CD 解説・歌詞付 VSCD-3984 2,315円+税)

このアルバムはジェフリーが1990~91年頃録音したもので、ビーチ・ボーイズをカヴァーした楽曲中心に10曲(メドレーになっている曲もあるので全14曲収録)。
ボーナス・トラックとして「夏を楽しもう」という日本語も入っている「サマー・ミーンズ・ファン」など、1996年録音の3曲がプラスされたなんとも楽しいアルバムです。

「ドゥ・イット・アゲイン」、「アイ・ゲット・アラウンド」、「イン・マイ・ルーム」、「カリフォルニア・ガールズ」、「ドント・ウォーリー・ベイビー」、「サーファー・ガール」、「ファン・ファン・ファン」など、おなじみのビーチ・ボーイズ・ナンバーがずらっと並んでいますが、今日は4曲目に入っている「サーフ・メドレー」を。

なお、CDブックレットの裏ジャケットには、当店にとってはビックリ・サプライズがありました。
(見てのお楽しみ!)

ブライアン・ウィルソン・バンドに復帰したジェフリー。
また来日して元気な声を聴かせてほしいなーと思います。森 勉


2019年10月5日(土) Quiet Starkie 「Where I Belong」

秋風のように心地良い、聴いていてホッと一息つけるアルバム。

クイント・スターキー『ゴースト・イン・マイ・ハート』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 PCD-24868 2,400円+税)

クイント・スターキーは英国出身、スウェーデン/ストックホルム在住の男性シンガー・ソングライター。
2016年自主リリースされていた作品にボーナス・トラックを追加し、金澤寿和氏監修<Light Mellow Searches>シリーズから国内CD化されました。

フランシス・ダナリー(ex.イット・バイツ)が総合プロデュースを手掛けている本作。
アコースティックを基調とした落ち着いたサウンドや歌声からは70~80年代ウエスト・コースト・ロックの薫りがします。

カントリーやAORのアダルトな雰囲気も少し織り交ぜ、爽やかで美しいメロディを聴かせてくれる1枚。
ジェフ・ラーソンやジャクソン・ブラウンお好きな方にもおすすめです。東尾沙紀


2019年10月6日(日) Herb Alpert 「What A Wonderful World」

先月来日公演を行ったフランキー・ヴァリ、85歳にして素晴らしいコンサートでしたね。

2015年久々の来日公演を行い2019年で84歳を迎えるハーブ・アルパートも音楽活動を続けています。
ハーブの場合は作品制作を精力的に行っていて、新作をほぼ毎年出しているのが凄いところ。
その彼の2019年新作アルバムが発売されました。

Herb Alpert『Over The Rainbow』
(輸入CD Herb Alpert Presents HRB207)

ハーブ本人によるプロデュース。エンジニアのJochem Van Der Saagがミックス&サウンド・アレンジ担当。
快活なオリジナル新曲①「Skinny Dip」に、ビル・ウィザース作「Ain't No Sunshine」(ヴォーカルは奥方ラニ・ホール)、バリー・マニロウ作「Copacabana」、ビリー・プレストン作「You Are So Beautiful」、名曲「Nature Boy」、「Somewhere Over The Rainbow」等全12曲。

その中からラスト12曲目「What A Wonderful World」を今日のこの1曲に。
ハーブ自身の口上後、ルイ・アームストロングの歌声をイントロ部分に使用。
トランペットに加え、シタール、スティールパン、パンフルート、二胡、尺八等がメロディーを奏で、ラニ・ホールのコーラス&子供達の歌声で締め括られる、まさにワンダフル・ワールドなカヴァーです。森 陽馬


2019年10月7日(月) ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラス 「ホワット・ナウ・マイ・ラヴ」

ハーブ・アルパートは1962年にジェリー・モスと設立したA&Mレコードからティファナ・ブラスや自分名義の作品を出し続け、多くのヒット曲を生み出しました。

近年その音源はA&Mの手を離れ、ハーブ・アルパートの個人レーベルから発表されています。
オリジナル・アナログ・テープからリマスターされた純正音源での再発盤。
今日は1966年発表アルバムから紹介したいと思います。

Herb Alpert & The Tijuana Brass 『What Now My Love』
(輸入CD Herb Alpert Presents HRB035)

曲はアルバム・タイトルになった「What Now My Love」。
フランスの曲で1962年頃ジルベール・ベコーによって作曲された「Et Maintenant」がオリジナルとのことです。

英語詞が付けられアメリカのヒットチャートでは1966年ソニー&シェールのヴァージョンでヒット。
インストゥルメンタルではこのティファナ・ブラス・ヴァージョンもヒットしました。

日本でも「そして今は」という邦題が付けられ、越路吹雪、岸洋子、布施明、加藤登紀子、長谷川きよし等によって歌い継がれている名曲です。
ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラスの演奏は、アルパートのトランペットが中心ですが、マリンバのソロ・パート等もあり、ナイス・アメリアッチ・サウンドになっています。森 勉


2019年10月8日(火) 高野寛 「TOKYO SKY BLUE」

2019年6月19日渋谷クワトロ、冬にわかれて×山崎ゆかり(空気公団)2マンライヴを見に行った時のこと。

各々のステージが終わり、アンコールで最後一緒に歌われたのは、高野寛「Change」カヴァーでした。
♪変わらないものを守るため わたしたちは変わってゆくよ 光射す坂の途中で♪(「Change」歌詞より)
寺尾紗穂&山崎ゆかりの志と歌の世界観がピッタリ合い、印象深いひと時だったのを憶えています。

優しくて、思いやりがあって、そして切ないソング・ライティング。
素晴らしい楽曲を30年書き続けてきた高野寛の新作が本日届けられました。

高野寛『City Folklore』
(CD 高野寛セルフライナーノーツ付 SBST-009 3,000円+税)

冨田恵一プロデュースによる今作は、<シティ・ポップ>ならぬ<シティ・フォークロア>な1枚。

詞は大滝詠一をイメージして書いたという①「魔法のメロディ」、ハース・マルティネスカヴァー④「Altogether Alone」、歌詞を一部変えて歌っている⑨「ベステンダンク(2019)」他、様々なモノや想いが交錯する21世紀東京の大都会で生まれた9曲+ボーナス・トラック7曲。

<オリンピックへ向けて破壊的に変わっていく東京の街を横目に見ながら、平成~令和の東京を描いた>
という⑦「TOKYO SKY BLUE」を今日のこの1曲に。
ちなみにジャケットには忌野清志郎の長女momoyoによる消しゴムハンコ作品が使われています。森 陽馬


2019年10月9日(水) 竹内まりや 「旅のつづき」

竹内まりやの新曲シングルCD「旅のつづき」発売になりました。
10月11日から全国公開になる映画『最高の人生の見つけ方』の主題歌です。

竹内まりや『旅のつづき』 c/w「OL'55」
(初回限定CD+DVD付 WPZL-31681 1,500円+税/通常CDのみ WPCL-13106 1,000円+税)
<各種初回仕様のみ『ターンテーブル』との連動企画ライヴハウスイベント招待応募ハガキ封入>

まりやさんの一人多重アカペラ・コーラスで始まるアップテンポで爽快なナンバー。公開前なので映画を観たわけではありませんが、きっと映画のエンディングで流れると、ぴったりはまった曲なのだろうと思います。

演奏には山下達郎、伊藤広規も参加していますが、アレンジが若手の牧戸太郎(竹内まりや作品では「アロハ式恋愛指南」のストリングス・アレンジを担当したことがあります)ということこともあってか、リード・ギターにはAKB、乃木坂、ジャニーズ関連の様々な楽曲でスタジオ・ミュージシャンとして参加している若手の堀崎翔が抜擢されています。

カップリング曲もとてもいい出来なので紹介させてもらいます。
トム・ウェイツ1973年発表ファースト・アルバム『クロージング・タイム』に収録されていた「オール'55」をセンチメンタル・シティ・ロマンスをバックに息の合ったカヴァーを聴かせてくれます。
イーグルスのヴァージョンも有名な1曲です。森 勉


2019年10月10日(木) スピッツ 「ラジオデイズ」

スピッツ2016年発表作『醒めない』から約3年ぶりの新作『見っけ』が今週発売になりました。

スピッツ『見っけ』
(CD初回のみボーナストラック1曲+DVD付 UPCH-7519 4,780円+税 / BD付、通常盤もあり)

2019年6月シングル化され、幅広い世代に評判となった朝ドラ『なつぞら』主題歌「優しいあの子」含む16枚目のアルバム。新鮮さを感じさせるアレンジや曲展開、ファンタジックな詞世界を織り交ぜながら、ポップでロックでちょっとほろ苦いスピッツらしい楽曲が満載です♪

1曲に絞るのは難しいですが本日は、日々の支えとなり、色んな音楽に出会えたり、顔も知らない誰かと共有するワクワクを提供してくれるラジオへの感謝を歌ったラジオ讃歌「ラジオデイズ」を今日の1曲に。

間奏では耳をすますと「お便りを紹介します...」「ラジオネーム...」など草野さんらしき話し声が聴こえてきます。
(草野さんがパーソナリティを務める
「ロック大陸漫遊記」(2018年1月~)も様々な観点から組まれる特集、毎週楽しませてもらっています。)

DVDorブルーレイ付き初回盤には、ボーナス・トラックとして「ブランケット」を追加収録。
DVD/BDには、「優しいあの子」「ありがとさん」「見っけ」3曲のミュージック・ビデオと、撮影のため訪れたフランスでのオフショットムービーを収録。(33分)
フランスの美しい街並や風景、しりとりしたり、猫と戯れたりする4人の姿が楽しめます。東尾沙紀


2019年10月11日(金) Wilco 「We Were Lucky」

台風19号が近づいていますね。
武蔵小山の商店街も<10月12日は臨時休業いたします>の張り紙が目立ちました。

当店は営業予定ですが、これはお客さんも来れないな、と感じたら早めに店を閉めるかもしれません。
その際はご了承くださいませ。

さて、昨日のスピッツと同じく約3年ぶり、2016年作『Schimilco』以来となる新作をリリースしたウィルコ。
不思議な魅力を放つ久々のオリジナル作『Ode To Joy』をご紹介。

ウィルコ『Ode To Joy』
(国内CD 日本盤ボーナス・トラック追加 歌詞・対訳付 WPCR-18260 2,200円+税)

バンドとして無駄な音は極力削いだような演奏ながら、聴くほどに深みが増してくるウィルコ・サウンドは健在。

映画『カーマイン・ストリート・ギター』に出演し印象深かったネルス・クラインのギター・ソロが、ニール・ヤングを彷彿とさせる⑧「We Were Lucky」を今日のこの1曲に。森 陽馬


2019年10月12日(土) The Band 「In A Station」

台風19号の影響で最寄りの武蔵小山駅を通る目黒線は昼前に運転終了。
商店街や周辺の店舗もほとんど臨時休業で、人がほとんど歩いていない状況の1日でした。

お客さんゼロかなぁ、、、と思いつつ店を開けていたのですが、悪天候の中数名ご来店いただきました。
初めてご来店の80代の方もいらっしゃって、図書館で借りたCDを紛失したので同じ物が欲しいとのこと。
お探しのCDが見つかり「とても安心した」とおっしゃってくださって、僕もうれしかったですね。
今日店を開けていてよかったなぁ、と実感できました。

さて、当店地下で来月行う予定のイベント告知を。

-----------------------
2019年11月25日(月)
PET SOUNDS RECORD presents
天辰保文 Talking Man Vol.14 ザ・バンド特集
ライヴ・カフェ アゲイン(武蔵小山 当店地下)
18時半開場 19時半開演 入場料1,500円
------------------------

PET SOUNDS RECORD企画によるトーク・イベント。
天辰保文氏をお迎えしてミュージシャンの魅力を存分に語っていただきます。
14回目となる今回はザ・バンド特集!
ウッドストック出演及び2ndアルバム発売から2019年で50周年となるザ・バンド。
ロビー・ロバートソン久々の新作『シネマティック』発売も祝って、天辰保文氏のお話と共に彼らの音楽を皆さんで楽しみたいと思っております。乞うご期待! 森 陽馬


2019年10月13日(日) テディ・ランダッツォ 「You Don't Need A Heart」

新しく発売になったACEレーベルのソングライター・シリーズCDを紹介したいと思います。
これはいいですよ!

『Yesterday Has Gone ~ The Songs Of Teddy Randazzo』
(輸入CD ACE CDTOP-1556 写真満載の24ページ英文解説ブックレット付)

ACEレーベルからの待望のテディ・ランダッツォ作品集です。
ミドル60'sを中心に1964~1979年の曲が全25曲収められています。

リトル・アンソニー&インペリアルズ「I'm On The Outside (Looking In)」、ロイヤレッツ「It's Gonna Take A Miracle」、マンハッタンズ「A Million To One」など鉄板曲の他にも、1965年Atcoレーベルからのトニー・オーランド「Think Before You Act」、1966年Satinからのアル・ヒブラー「Good For A Lifetime」、1971年Bellからのヴォーグス「We're On Our Way」などのレア・シングルものも収録。
これらの曲はすべてテディ・ランダッツォ自身がプロデュース&アレンジも担当していて、より彼ならではの優雅な曲調が映えています。

フランク・シナトラ、メル・トーメ、エスター・フィリップスなどのジャズ・シンガーによる曲や、ディオンヌ・ワーウィック「Goin' Out Of My Head」、デルフォニックス「ハート・ソー・バッド」など、テディの定番曲の興味深いカヴァーも選曲されています。

その中から今日はテディ自身が1965年DCPから出したシングル「You Don't Need A Heart」を。
テディが得意とする壮麗なアレンジに乗せて、美しいメロディがドラマティックに展開する楽曲です。
とにかくどの曲も繰り返し聴きたくなる素晴らしいコンピCDです。森 勉


2019年10月14日(月) 吉田美奈子 「Rainy Day」

雑誌『POPEYE』2019年11月号は、<いま、聴きたい音楽ってなんだろう?>特集。
様々な方がテーマを決め<今聴きたい5曲>を選んでいます。

PET SOUNDS RECORD(選曲:森陽馬)も『秋の夜長聴きたい5曲』をテーマに掲載していただきました。
よろしければご覧になってみてくださいね。

さて、取材時は思いついた曲から挙げていったのですが、"今"に限らず"ずっと"聴きたい音楽もあります。
今日はそんな、<これからも末永く、夜長に聴き続けたい1曲>を。

吉田美奈子「Rainy Day」
(掲載ジャケットは『ゴールデン・ベスト』 2CD MHCL-2138 2,857円+税)

吉田美奈子1980年発表作『MONOCHROME』収録。作曲:山下達郎、作詞:吉田美奈子。
少ない歌詞とその行間に、言葉では尽くせない感情が込められている雨の名曲。

2017年逝去した松木恒秀氏による、哀しみを包み込むようなギターの音色。
雨降る夜、切なさと温もりが同居したこの曲を物想いに耽りながらこれからも聴き続けると思います。森 陽馬


2019年10月15日(火) ザ・ミスティーズ 「Good Things」

今月のロック/ポップスこの1枚!

ザ・ミスティーズ『ドリフトウッド』
(国内CD ボーナス・トラック3曲追加 解説・歌詞・対訳付 SICX-130 2,400円+税)

トランポリンズというバンドで90年代活動していたスウェーデン出身ヨハン・ステントープによるユニット。
作詞・作曲・演奏・アレンジ・ミックス等ほぼ全てを彼1人で手掛けた入魂のポップ・アルバムです。

ビートルズはもちろん、XTC、スクイーズ他英国ロックのグッド・メロディーに、スウェディッシュ・ポップスの洗練されたサウンド・メイキング、更にはアメリカン・ロックのキャッチーな部分も加味された全15曲。
ジェリー・フィッシュに角砂糖を3個入れたような甘いポップ・スパイスが効いた1枚ですね。

今日のこの1曲は①「Good Things」を。
歌声はジェフ・ラーソンやジェリー・ベックリー的な感じもあって、この曲はアメリカ西海岸の香りもします。森 陽馬


2019年10月16日(水) 佐野元春 「或る秋の日」

ジャケットに映るイチョウの黄色い絨毯が印象的な、佐野元春の最新作『或る秋の日』。
先週発売になりました。

佐野元春『或る秋の日』
(CD 受注生産限定盤 DMA-023 2,500円+税)

約2年ぶり新作には、過去6年の間に配信リリースされ、いずれも初CD化となる4曲と新曲4曲の全8曲を収録。
ザ・コヨーテ・バンドのメンバーがレコーディングに参加した8つのラヴ・ストーリー。

15歳の頃に書かれたという瑞々しいメロディの「君がいなくちゃ」、妻と子供たちの別れを綴った「最後の手紙」、ひとりになって迎える朝の切なさを歌う「いつかの空」、大切だった人に想いを馳せる「或る秋の日(Alternate Mix)」など...

出会い、別れ、また出会う人々の切ない心情を、アコースティック・ギターを主とした柔らかく温もりのあるサウンドで聴かせるシンガーソングライター作品です。

佐野さんは現在、ザ・コヨーテ・バンドとのツアー真っ最中。
2020年のデビュー40周年に向けて、新たなアルバムを制作中とのことで、そちらも楽しみですね!東尾沙紀


2019年10月17日(木) Sebastian Macchi Trio 「El reves de la funcion」

武蔵小山駅前の再開発工事、だいぶ進んできました。

タワマンはほぼ出来上がり、周辺広場や商店街沿い店舗の整備を現在行っています。
駅周辺店舗は11月頃にはオープンしそう。1F路面含め2~3Fもあり、どんな店舗が入るか楽しみですね。

あと、武蔵小山から徒歩10分の場所に、スクエア荏原ひらつかホール(約350名収容)が数年前出来て、コンサート/落語/演劇等様々な催しが近年よく行われるようになりました。

今日はそのスクエア荏原にて、10/21コンサートを行うアルゼンチン(!)のミュージシャンの新譜をご紹介。

セバスティアン・マッキ・トリオ『Aguasilabas』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 RCIP-294 2,700円+税)

アルゼンチンのパラナ川沿いにある街パラナを拠点に活動している音楽ユニット、Luz De Agua。
そのピアニストであり、新世代アルゼンチン・フォルクローレの系譜を継ぐセバスティアン・マッキが、師であるカルロス・アギーレとゴンサロ・ディアスと共に組んでリリースした2019年作。
陽の光や川のせせらぎが感じられるような、オーガニックなサウンドと唄が心地良い1枚です。森 陽馬


2019年10月18日(金) ジョナサン・クラウド 「Jonathan Cloud」

ソフト・ロックが日本でリヴァイヴァル・ブームのような形で多くの音楽ファンに認知されるようになったのは、1990年代後半だったような気がします。それ以降20数年経って、ヒットしたメジャーな曲含めマイナーな発掘ものなどいろいろCD化され、珍しいものは出尽くしたかな?と思っていました。

しかし、オーストラリアのレーベルTeensvilleが2018年発売した『あなたの知らないソフト・ロック名曲選』(原題:Sunshine Soft & Studio Pop 1966-1972)を聴いてビックリ! まだ人知れず埋もれているイイ曲がいっぱいあるんだぁ~。

そして、今日紹介するCDはそのシリーズの第3弾。

『お楽しみはこれから~あなたの知らないソフト・ロック名曲選第三集』
(国内仕様CD 英文解説対訳付 MSIG-1314 3,100円+税)

少し枯れてくるような感じがしますが、そんなことは全くなし!
今までの2枚に引けを取らないというか、今までで一番イイ内容に感じました。(個人的な感想です)
ガール・ポップ、ドゥーワップなどと同じようにソフト・ロックの埋蔵量も相当な数がまだまだありそうです。

このCDでは、アーティスト名に馴染みがなくても、ソングライティング・スタッフには有名どころが名を連ねている曲が色々と入っています。ニール・セダカ、ジェフ・バリー、ゲイリー・アッシャー、ジョージ・フィショフ、ミッキー・ニューベリー、ピーター・アレン、デヴィッド・サンドラー、P.F.スローン、スティーヴ・バリ、etc...。

全33曲収録なので、どの曲にしようか目移りしますが、今日はアーティスト名と曲名が同じ変わり種を。
1971年vigorというレーベルから出たジョナサン・クラウド。

1967年ヒットしたイエロー・バルーン「Yellow Balloon」の線を狙ったのでしょうか。
ヒットはしていませんが、曲も声も印象に残る軽快なナンバーです。森 勉


2019年10月19日(土) 細野晴臣 「はらいそ」

六本木ヒルズ展望台・東京シティビューで行われている<細野観光1969-2019>へ先日行ってきました。

細野晴臣デビュー50周年記念展として、愛用の楽器や貴重なノート等様々な私物も展示。
(インド旅行中愛猫へ宛てた手紙、ギタリスト&ベーシスト名を羅列し一言コメントを付けたノート面白い!)
50年の活動の軌跡が丁寧に紹介されていて、細野ワールドを堪能できる内容でした。
有料の音声ガイドでは星野源、高橋幸宏、原田郁子、水原希子、塙宣之(ナイツ)のコメントも楽しめますよ。

バスキア展&森美術館も同じビル内で開催中のため、入場口&エレベーターが休日は混雑しているかも。
でも、充実した展示なので、細野さんに興味ある方は是非ご覧いただきたいですね。
(休日に行く場合は前売りチケットをどこかで入手してから行った方がいいかもしれません)

さて、はっぴいえんど、YMOで語られることが多い細野晴臣さんですが、ソロ活動も凄い!というのを再認識。
1978年が濃縮!『はらいそ』,横尾忠則との『コチンの月』,山下達郎・鈴木茂との『Pacific』,そしてYMO1st!
その頃大滝詠一さんは、『Let's Ondo Again』発表し、『ロンバケ』前夜に色々と挑戦していた時期。
当時直接交わることはなかったものの、お互いを少しは意識しながら刺激し合っていたのかもしれません。

ということで、今日のこの1曲は「はらいそ」を。
この唄の最後「この次はモアベターよ」の言葉に、細野さんの音楽人生哲学が集約されていますね。森 陽馬

細野晴臣&イエロー・マジック・バンド『はらいそ』
(国内CD ハイブリッドディスク MHCL-10114 3,000円+税)


2019年10月20日(日) Los Lobos 「Christmas and You」

夏が終わったと思いきや台風続きのご時世ですが、2019年も残り約2ヶ月...。
ということで、2019年新録クリスマス・アルバムをいち早くご紹介しておきましょう!

Los Lobos『LLEGO NAVIDAD』
(輸入CD RHINO R2 604538)

1973年頃メキシコ系アメリカ人の同士が集まり結成、L.A.拠点に活動を続けているバンド、ロス・ロボス。
彼らにとっては初となるクリスマス/ホリデイ・アルバムです。

タイトル『LLEGO NAVIDAD』は、スペイン語で「クリスマスがやってきた!」の意。
厳選された中南米のクリスマス曲を彼らの特色を活かしたラテン/メキシカン/ロックなアレンジで料理。
よく知るスタンダード曲ではないので、クリスマスっぽい雰囲気でないのが逆にイイですね。

今日のこの1曲は、全12曲中唯一のロス・ロボスによるオリジナル新曲「Christmas and You」を。
ロイ・オービソンが歌っていたような琴線に触れるバラード・ナンバーです。森 陽馬


2019年10月21日(月) Geraint Watkins 「Another Days Over」

ニック・ロウ、デイヴ・エドモンズ、ヴァン・モリソン、ポール・マッカートニー他、数々のミュージシャンのバックやレコーディングで活躍してきた英ウェールズ出身、現在68歳のシンガー・ソングライター/ピアニスト/アコーディオン奏者、ゲラント・ワトキンス。

近年1人で来ることが多くなったニック・ロウが最後にバンド・メンバーを連れて来日したのが2011年8月。
ワトキンスさんもキーボード&コーラスで参加。背中を丸め目を閉じ演奏する姿が非常にチャーミングで、アンコールではニック・ロウとのデュエットも披露してくれました。

40年を越えるキャリアの中で自身のアルバムも数枚リリース。
90年代以降のニック・ロウに通ずるリズム&ブルース、カントリー、ロックンロール、ジャズをベースとした軽妙かつ味わい深い楽曲、素朴な歌声とピアノが魅力です。(歌の語尾で喉をグルルと鳴らすような低い唸り声も特徴的)

およそ5年ぶりとなる2019年最新作『Rush Of Blood』は、イギリスのダンス・ユニット、ベースメント・ジャックスのサイモン・ラトクリフが共作/プロデュースで参加しています。

Geraint Watkins『Rush Of Blood』
(輸入CD LMCD212)

カントリー・ウエスタン調やスワンプ・ロックな渋い曲があったりと、今作はどちらかと言えばギターがメインとなる楽曲が多めですが、アルバム最後を飾る「Another Day Over」(Reprise含む)を今日のこの1曲に。

♪Dance with me, darlin' in the moonlight♪のフレーズ、柔らかなストリングスとピアノが美しく響き調和するロマンティックなバラードです。東尾沙紀


2019年10月22日(火) Spampinato Brothers 「Be Here Now」

This is グッドタイムミュージック&ロックンロール!

元NRBQのジョーイ&ジョニー・スパンピナート兄弟によるバンド、Spampinato Brothersが今週来日!
(10月24日下北沢THREE、25日幡ヶ谷CLUB HEAVY SICK、26日渋谷LOFT HEAVEN。)

兄ジョーイはガン闘病中ですが、代わりに元ROCKPILEのギタリストBilly Bremnerが参加決定!
パブ・ロック好きの方も必見のステージですね。

さて、そのSpampinato Brothers来日記念盤が本日入荷しました。

スパンピナート・ブラザーズ『Decorangements』
(国内CD TE-038CD 1,500円+税)

療養中のジョーイによるプレイ&作曲ナンバー含む全4曲が新録音。
このCDを手に取って来日公演も是非! 森 陽馬


2019年10月23日(水) Billy Bremner's Rockfiles 「Heart」

スパンピナート・ブラザーズと同時リリース!
明日24日からの来日公演SPゲストとして参加するビリー・ブレムナー来日記念盤も発売になりました。

元ロックパイルのギタリストによる、ロックパイル・トリビュート♪

ビリー・ブレムナーズ・ロックファイル『カヴァー・イット・ウェル トリビュート・トゥ・ロックファイル』
(国内CD 解説付 TE-037CD 2,300円+税)

ロックパイル『Second Of Pleasure』(1980)収録の楽曲だけでなく、ニック・ロウ「Heart Of The City」、「Born Fighter」、「Love So Fine」や、デイヴ・エドモンズのレパートリーである「Down Down Down」等も取り上げ、自身のソロ曲「Loud Music In Cars」、ブルースのカヴァーなどで構成された全12曲!

ビリーがリード・ヴォーカルを務めたロックパイル名曲「Heart」新バージョンが聴けたのも嬉しかったです。
ライヴでもきっと、ごきげんなロックンロールを聴かせてくれることでしょう

今作には、ゲラント・ワトキンスがピアノで参加しています。東尾沙紀


2019年10月24日(木) ダイナソーJr 「Out There」

1990年代ロック名盤、というとニルヴァーナ『ネヴァーマインド』が有名ですよね。
でも僕はダイナソーJrの方が好きで、当時も今もよく聴いています。

そのダイナソーJr、当時の4作品が2CDデラックス・エディションで再発されました。

「Wagon」収録91年発表作『Green Mind』が人気ですが、93年作『Where You Been』から今日のこの1曲!
<ロック・イントロ私的ベスト5!>に入る1曲目「Out There」!

ダイナソーJr『Where You Been』デラックス・エディション
(国内仕様2枚組CD 解説付 AW-061 2,500円+税/輸入LP限定カラー盤も発売中)

出だし数秒聴いただけで、体中熱くなるんですよね。
心の中にかかった霧を一瞬で吹き飛ばすようなJのギターは何時聴いても最高!

ちなみに、今回のデラックス盤にはB面&レア、そして1993年未発表ライヴ音源が追加収録。
「Out There」の荒々しいライヴ音源も入っています。森 陽馬


2019年10月25日(金) ニール・ヤング 「Milky Way」

これぞ!ニール・ヤング・ウィズ・クレイジー・ホース!

若い世代のバンド、プロミス・オブ・ザ・リアルを率いての活動が近年多かったニール・ヤング。
古くからの盟友クレイジー・ホースを引き連れた新作オリジナル・アルバムが久々に出ました。

ニール・ヤング・ウィズ・クレイジー・ホース『Colorado』
(国内CD 高音質SHM-CD仕様 大鷹俊一氏による解説・歌詞・対訳付 WPCR-18279 2,500円+税)

2012年『サイケデリック・ピル』以降のツアーで、ベーシストのビリー・タルボットが脳卒中を発症。
フランク・サンペドロ(G)はリタイア状態で、クレイジー・ホース名義の活動はしばらく行われませんでした。
が、ビリーが復活&ニルス・ロフグレンを加え2018年春ライヴを急遽敢行! そして遂に出たのが今作です。

やっぱり、というかなんというか、これがクレイジー・ホースなんですよね。
譜面とかでは表れない演奏の間、独特な揺れ。不思議としっくりくる感覚があるのです。

今日の1曲は90年代名盤『Sleeps With Angels』収録曲「Change Your Mind」を想起させる「Milky Way」。
約6分でフェイドアウトしてしまいますが、10分以上の長尺ヴァージョンもあったら聴きたい! 森 陽馬


2019年10月26日(土) ラヴド・ワンズ 「It's Not Gonna Take Too Long」

1960年代ガール・ポップス・ファンがにやりとするCDがまた出ました。

『グッバイ・ボーイズ ~60'sガールズ・ポップ蔵出し名曲選第2集』
(国内仕様CD 20ページブックレット&英文解説和訳付 MSIG-1337 3,100円+税)

全35曲、約80分収録のガール・ポップス大盛コンピCDです。
今まで未発表だったものがなんと8曲も入って、それぞれ聴き所がある曲です。

中でも、あのエリー・グリニッチが他の人が作った曲をデモのような形で歌っている2曲は絶品です。

その他の曲も発売されたと言っても不幸にも全くヒットしなかった無名の曲ばかり。
しかし、ガール・ポップ好きならば琴線にふれる曲が目白押しです。

今日はその中から6曲目に入っているラヴド・ワンズという3人組の「It's Not Gonna Take Too Long」を。
1967年夏にKAPPレーベルから出たシングルだそうです。

曲を作ったのはピート・アンダース&ヴィニ・ポンシア。
トレイドウインズ、イノセンスのサウンドがお好きな方には堪らない雰囲気をもった曲だと思います。

なお、このラヴド・ワンズには、マンハッタン・トランスファーのリード・ヴォーカリスト、ジャニス・シーゲルが在籍していたそうです。人に歴史ありですね。森 勉


2019年10月27日(日) ヴァン・モリソン 「Dark Night Of The Soul」

ニール・ヤングのリリースラッシュに負けず劣らず、ヴァン・モリソンの多作ぶりも近年凄いですね。

2015年『Duets』、2016年『Keep Me Thinking』(名作!)、2017年『Roll With The Punches』、『Versatile』、2018年『Your Driving Me Daisy』、『The Prophet Speaks』と続き、2019年も素晴らしい作品を届けてくれました。

ヴァン・モリソン『Three Chords & The Truth』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICB-1003 2,500円+税)

カヴァー曲が多かった近作ですが、今作は全曲ヴァンのオリジナル曲。
自身によるプロデュース/盟友を従えたバック演奏にも気合いが感じられますね。

今日のこの1曲は、後半のヴァン節全開の歌いっぷりに痺れる③「Dark Night Of The Soul」を。
なお、2曲目「Fame Will Eat The Soul」にはビル・メドレーがヴォーカル参加しています。森 陽馬


2019年10月28日(月)P.P.Arnold 「Shoot The Dove」

2019年10月3日で73歳の誕生日を迎えた、60年代Immdiateの歌姫P.P.アーノルド。
ソロ名義のオリジナル・アルバムとしては約50年ぶりとなる2019年最新作が入荷しました。

P.P.Arnold『The New Adventure Of...P.P.Arnold』
(輸入CD 0214038EMU)

2007年に発表したDr.ロバートとのアーシーな連名作『Five In The Afternoon』がとても素敵なコラボで、ずっと好きなアルバムです。久々の新作でも彼女の伸びやかでハリのある歌声は健在です。

プロデュースはオーシャン・カラー・シーンのギタリスト、スティーヴ・クラドック。
ストリングス、ブラスを用いた豊かなアレンジ、曲提供、演奏他で活躍しています。

ストーン・ポニーズで有名な「Different Drum」再演や、ポール・ウェラー作&参加「When I Was Part Of Your Picture」、さらにポール・ウェラーの90年代隠れた名曲「Shoot The Dove」カヴァーも嬉しいところ♪

スペシャルズのHorace PanterやTim Smart、彼女の息子KODZOも参加しています。東尾沙紀

2019年10月29日(火) The Salsoul Orchestra feat Loleatta Holloway 「Run Away」

最近店内でヘヴィー・ローテーション中のソウル推薦盤がこれっ!

V.A『SALSOUL DISCO 1975-1979』 compiled by T-GROOVE
(国内CD T-GROOVE選曲・解説付 OTLCD-5558 2,300円+税)

ソウル/ディスコ名レーベルSALSOUL RECORDSのキラー・トラックを、日本が誇れる若きディスコ・プロデューサー/トラックメイカーT-GROOVEが選曲したナイス・コンピ。
全曲7インチ・ヴァージョンで収録!というこだわりながら、サルソウル入門編としてもオススメの1枚ですね。

The Salsoul Orchestra人気曲から、電気グルーヴ「シャングリラ」ネタで有名なSilvetti「Spring Rain」、Loleatta Holloway、First Choice、Ripple、Instant Funk、Double Exposure、Metropolis、Charo等隠れた名曲まで全24曲。

今日のこの1曲は、Nuyorican Soulによるカヴァー(1997)でも有名なThe Salsoul Orchestra feat Loleatta Holloway「Run Away」(1977)を。イントロのギター・カッテイングからサビの多幸感が最高!
なお、このコンピに収録されたシングル・ヴァージョンは世界初CD化とのことです。森 陽馬


2019年10月30日(水) SKYY 「When You Touch Me」

昨日紹介したコンピと一緒に、名ディスコ・レーベルSALSOUL RECORDSの名盤も復刻されました。

その中から、これぞサルソウル!なオススメ盤がこの1枚。

スカイ『SKYY LINE』
(国内CD 解説・歌詞付 OTLCD-5560 1,850円+税)

SKYY(スカイ)はニューヨーク発男性5人女性3人ソウル・グループ。
Brass ConstructionのRandy Mullerプロデュースによるサウンドがファンキーな1981年発表名作です。

HIP HOPネタとしても知られるダンス・クラシック①「Let's Celebrate」、ヒット曲「Call Me」等、80'sダンサブルなナンバーが人気ですが、メロウなバラード曲⑤「When You Touch Me」を今日のこの1曲に。

ソウル/女性シンガー好きの方に是非聴いてもらいたい甘く切ない名バラードです。森 陽馬


2019年10月31日(木) PETROLZ 「TANOC」

2019年10月初旬放送された星野源によるNHKの番組『おげんさんといっしょ』第3弾。
ユルユルな進行のようでいて、歌と演奏シーンもタップリ、あっという間の90分生放送でしたね。

その番組にも出演、星野源及び椎名林檎のバック・ギタリストとして近年大活躍の長岡亮介と、三浦淳悟、河村俊秀が2005年結成した3人バンド、PETROLZ(ペトロールズ)2019年新作アルバムが出ました。

PETROLZ『GGKKNRSSSTW』
(国内CD ENCD-42 3,000円+税)

洗練されたミニマムなファンク・ポップが不思議とクセになる全11曲。

今日のこの1曲は、「楽しい」と読ませる10曲目「TANOC」を。
J-POP/シティ・ポップでなく、ソウル&AORでもないような、都会的な香り漂うナンバーです。森 陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



トップページ