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2005年9月1日(木) Rolling Stones 「Rough Justice」 |
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昨日のこのコーナーで“プリザベーション・ホール”とか書いてたら、なんか色々と思い出してきました。タワレコに負けじと毎日のようにインストアをやっていたあのCD店(名前失念)はどうなっちゃてるんだろう、とか、ロン・ウッドの絵画を売っていたあのアトリエとか・・・。ここ数年は行っていないので、とっくに無くなっちゃってるかもしれないけれど、TVニュースでのあの水没した街の映像を見るとやっぱり気になりますね。
で、ロン・ウッドといえば、ストーンズの新作『Bigger Bang』(TOCP-66440 \2,548)が遂に発売。
なんか思ったより話題になっていない感じですが、このアルバム、すんごく良いんですよ〜。うまく表現できないんですが、“ああ、ストーンズだなぁ”という1枚で、ロックンロール! やっぱり聴いていて楽しいですね!
この曲「ラフ・ジャスティス」は、第一弾シングル・カット「Streets Of Love」のB面、というかシングル2曲目の曲なのですが、アルバムでは冒頭(1曲目)を飾るナンバー。
すでに8月下旬にツアーが始まっているのですが、この曲もちゃんとセット・リストに入っていますね。(EMIのHPで初日ボストン公演の映像が見れます)
ちなみにこのアルバムは東芝EMIからのリリースですが、この作品からCCCDではなく、新しいコピーガードを施した仕様のCDになっています。(セキュアCDというらしい)
今のところ、動作状況など問題はないのですが、はたして実際どうなんでしょうか?(セキュアCDに関してはこちらをご覧ください。東芝のサイトに説明が載っています)森 陽馬 |
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2005年9月2日(金) 鈴木 茂 「Brandy Wine」 |
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鈴木茂の最高傑作は、やっぱり75年発表1stアルバム『Band Wagon』ということになるでしょうが、夏に聴くならこちらの76年発表2ndアルバム『Lagoon』の方が合っているかもしれませんね。
『Lagoon』は、礁湖の意で、環礁に囲まれた浅い海のことを言うそうです。
まさにそのタイトル通り、1stのようなFunkyな熱いグルーヴ感とはまた違った、トロピカルな雰囲気、爽やかな涼しい一陣の風を思わせるような1枚。
3曲目「Brandy Wine」は、疾走感あるフュージョン的インスト・ナンバーですが、今聴いてもあまり古さを感じさせず、最近ハヤりのラテン系クラブ・ミュージックのコンピとかに入っていてもあまり違和感なさそうなかっこいいクールな1曲。
バックは、細野晴臣(b)、林立夫(dr)、薩摩光二(sax)、Mark Levine(E.piano)、浜口茂外也(per、flute)。特に、浜口モトヤさんのフルート、Mark Levineのエレピがかなりゴキゲン!
この曲聴いていたら、インスト曲のみの鈴木茂のライヴ、というのもいつか見てみたくなりました。森 陽馬 |
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2005年9月3日(土) 鈴木 茂 「スノー・エキスプレス」 |
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狭山ハイドパーク・フェスティバル 1日目。
この日一番盛り上がっていたのは、まだ明るい陽が残る夕方に登場した鈴木茂!
それまでは、盛り上がっていなかったわけではないのですが、さすがに暑さのせいか観客も、“ゆったり”、“のんびり”、“まったり”な感じで芝生に座りながらの鑑賞。
しかしながら、鈴木茂が出てきて、初っ端からこのナンバーをブチかましたら雰囲気が一変! キターーーって感じで観衆皆のアドレナリンが一気に上がったのが伝わってきましたね〜。
今年30周年記念盤(リマスター&DVD付 CRCP-20374 \3,000)も発売された75年発表の名盤『バンド・ワゴン』に収録されている超ファンキー・ナンバー。
当時の名海外アーティストをバックに従えたオリジナルVerに負けず劣らずの今回のリズム隊(ベースは元ハックル・バックの田中章弘、ドラムは宮田繁雄)が、素晴らしく良かったです。
生で野外でこれだけ熱いファンクを聴かせる演奏技術は、この2日間玄人揃いのメンツの中でも一際目立っていましたね。
もちろん、鈴木茂の若々しい攻撃的なギターも健在でしたよ。
まあでも、わがままを言えば、今回は40分弱の短いステージだったので、正直もう少し聴きたかったなあ。森 陽馬 |
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2005年9月4日(日) 細野晴臣with 小坂忠 「ありがとう」 |
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狭山ハイド・パーク・フェスティバル 2日目。
今日も暑いなあ〜、なんて思っていたら15時あたりから一気に雲行きが怪しくなってしまって、その後19時ぐらいまでハンパじゃない豪雨。パラッとは降るかな、なんて安易な考えで臨んだ観衆&関係者をあざ笑うかのような強烈な降りでしたね。
そんなこんなで、1日目の暑さに参った・・・という方、2日目の過酷な環境に心身ヤラれた、という方もたくさんいらっしゃったと思いますが、そういう方々の疲弊も、ラストの細野さんのやさしい歌声に心底癒されたのではないでしょうか?
エリック・アンダーソンが「Blue River」を歌いだした頃から雨も止み、佐野元春さん、そして細野晴臣さんの時には奇跡的に一滴の雨も降らず。虫の鳴き声もバックに、細野さんの暖かくやさしいヴォーカルがじ〜〜〜んと心に染み渡りました。
小坂忠さんをステージ上に呼び寄せて、歌われたこのナンバー。
ラスト後二人の抱擁も感動的でした。
なにはともあれ、このフェスを企画・運営した関係者の皆様方、本当におつかれさまでした。楽しいフェスをありがとうございます。森 陽馬 |
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2005年9月5日(月) Sketch Show 「Stella」 |
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ハイドパーク・フェスティバル・ネタが続いてしまってスミマセン。
まあでもそのくらい細野さんのパフォーマンスが感動的だったということです。
その細野さんがラストにやった曲というのが、はっぴいえんどの頃の曲ではなくて、細野さんのソロの曲でもなくて、現在高橋幸宏と共に組んでいるユニット、スケッチ・ショウのナンバーだったというのはかなり意外でした。
2003年に発表されたスケッチ・ショウ名義の2ndアルバム(CTCR-14278 \3,059)のラスト12曲目に収録されているこの曲「ステラ」。
もともとのアンビエント的な要素に、アコースティック的な生音が融合し、雨上がりの狭山の夜空の下、聴いている皆の心が洗われるような素晴らしい1曲でした。
正直言うと、聴いているその時はこの曲がなんの曲かわかりませんでした。細野さん、不勉強でスミマセン。
それにしても、昔の古い曲ではなく、現在進行形でもあるスケッチ・ショウのナンバーをあえてラストに持ってきたというところに、細野さんが健在である、というのを強く実感しましたね。森 陽馬 |
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2005年9月6日(火) Sheryl Crow 「Love Is A Good Thing」 |
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祝・婚約!
シェリル・クロウが自転車ロード・レースの王者ランス・アームストロングと婚約を発表したそうです。(記事はこちら)
この二人、シェリルが43歳、アームストロングは33歳、だから10歳年上の姉さん女房だなあ、なんて思っていたが、その33歳のアームストロングが、ハリケーン「カトリーナ」被災者支援に50万ドルを寄付した、というからスゴいなあ〜と・・・。(50万ドルというと日本国が寄付した支援金と同額)
さすが、強い男、モテる男というのは、懐も深いというものです。
さて、そのシェリル・クロウ。
実は僕、大ファンで彼女の来日公演は毎回観に行っているほど。
特に約10年前に新宿リキッド・ルームで行われた初来日公演は衝撃的で今でも記憶に残っています。
その初来日公演時は、まだこの2ndアルバムが発売されてなくて、当然のことながらグラミーを受賞した1stアルバム中心の選曲だったのですが、たしか2曲目か3曲目にやったこの曲「ラヴ・イズ・ア・グッド・シング」が最高にかっこよくて、「ウワー!すげえかっこいい曲!」と感動したのが懐かしいですね。
で、その曲は結局96年に発表されたこの2ndアルバムに収録されたのですが、そのヴァージョンはライヴで披露されたのよりもテンポダウンしたヴァージョンになっていて、ちょっとガッカリしたものです。
まあ今聴くとこれはこれでレイドバックした感じで良いのですが、やっぱりあのカッティング・ギターが荒々しかったロッキンなライヴ・アレンジが良かったなあ、と。
ちなみにこの2ndアルバムは、国内盤(UICY-2457 \1,835)と輸入盤ではジャケットが違っていて、これは輸入盤の方のジャケ写。(曲は国内盤の方が2曲多い) 森 陽馬 |
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2005年9月7日(水) Sonya Kitchell 「No Matter What」 |
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“ソウライヴ、カーキ・キングを輩出したレーベル、Velour(ヴェロア)Musicよりデビュー!”
“更にソウライヴのギタリスト、エリック・クラズノーも参加!”
“16歳の新世代女性シンガーソングライター!”
ということで、音も聴かずに即購入。
ソーニャ・キッチェルは、マサチューセッツ州出身16歳の女性シンガー。
メディア的にはその若さやジャズ的エッセンスも含んだサウンドも含め、ノラ・ジョーンズと比較される向きもあるかもしれませんが、タイプは違えど、ジョス・ストーンをもっと白くジャズっぽくした感じ、といった方が近いかも。
昔のアーティストでいうと、渡辺亨さんのライナーにも書いてありますが、ジョニ・ミッチェルやジャニス・イアン、トレイシー・チャップマンやスザンヌ・ヴェガなどの影響を強く受けている印象ですね。
この曲は先日発売された1stアルバム『Words came back to me』(PVCP-8237 \2,447)の6曲目に収録されている、わりとポップなナンバーで、ジョン・スコフィールドのバンドやレタスというジャズ・ファンク・グループのドラマーとして活躍しているAdam Deitchが参加。
他の曲では、前述のようにエリック・クラズノーなども参加していますが、普段よりも抑え目な演奏(だからといって単純な演奏では決して無い)で、彼女の美声を引き立たせています。
それにしてもこれで16歳。恐るべし。
バカ売れはしないでしょうが、これからが楽しみな女性シンガーです。森 陽馬 |
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2005年9月8日(木) 9コンパス (イトウサチ) 「台風一過」 |
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吉祥寺MANDA-LA2にて、9コンパスのライヴ。
“9コンパス”は、僕が密かに追っかけている女性シンガー・ソングライター、イトウサチさんのユニットで、いつもは、セロファンというグループのメンバーでもある河野薫(B)、中原由貴(Dr)とのトリオでライヴをやっているのですが、今回は、フリクションの後期メンバーでもあった斉藤GOさん(G)、ヒカシューのベーシスト坂出雅海さん(B)、名パーカッショニスト栗山豊二(Per)さんを従えての編成。
アメリカン・ルーツに根ざしたサウンドに、普遍的な日本語詞、彼女の独特な無垢な歌声が魅力なのですが、その魅力に今回は円熟味あふれるバックも加味され、ライヴ・ハウス全体が心地良い空間に包まれていました。
ラスト、アンコールにやったアコギ弾き語りもNICE!
今度、その弾き語りだけのライヴも9月23日にあるそうなので、それも楽しみですね。森 陽馬 |
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2005年9月9日(金) Joss Stone 「God Only Knows」 |
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現在、GAPで7,800円以上の買い物をすると、このGAPオリジナルのスペシャルCD『FAVORITE SONGS』がもれなくプレゼントされるそうだ。
全8曲収録の曲目を見て、まず目にとまったのは、ジョス・ストーンの「ゴッド・オンリー・ノウズ」だ。
ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』に収録されていたあの曲のカヴァー。
ピアノとストリングスをバックに白人女性とは思えないソウルフルなヴィーカルを披露している。
ウレシイね。
ブライアンの作品を選んでくれるなんて。
GAPのスタッフに拍手!
この曲以外にも、ジョン・レジェンドによるトッド・ラングレンの「ハロー・イッツ・ミー」、ブランドン・ボイドによるコステロの「アリスン」、ミッシェル・ウィリアムスによるアル・グリーンの「レッツ・ステイ・トゥゲザー」などのナイス・カヴァーが収録。森 勉 |
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2005年9月10日(土) lotus 「umbilical moonrise」 |
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ロータス初来日公演、新宿ロフトにてオール・ナイト・ライヴ。
当初、ロフトでロータスか?、なんて思ってましたが、あの密閉された空間で深夜に聴く“オーガニック・アンビエント・トランス・ジャズ・ファンク”(こうとしか形容しようがない)は最高でした。
もうとにかく凄い盛り上がり! 深夜、ずっーーーと観客皆が踊りまくり?で、会場中、大波小波うってましたね。
ほぼ全曲10分以上。
ゆっくり立ち上がるように始まったナンバーもどんどんどんどんテンポアップしていき、どこからどこまでがインプロなんだかわからないくらいの不思議な音世界が進行。忘れた頃にその曲の出だしのリフが最後に戻ってきてラスト、という展開はなかなかにスリリングでした。
この曲は、通販ページ(JAZZ/SOUL/FUNKコーナー)でもご紹介している2003年発表ライヴ盤の1曲目。明け方近い4時ごろに演奏されたのですが、全体的にゆったりしたナンバーで、正に夜明けに相応しい1曲でした。
ちなみに終演後、グッズ売り場にlotusのメンバーのドラムの人を見つけたので、少し話をすることができたのですが、その彼のフェイヴァリット・ドラマーは、ギャラクティックのスタントン・ムーアとのことでした。森 陽馬 |
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2005年9月11日(日) Clarence Gatemouth Brown 「Depression Blues」 |
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いぶし銀ブルース・ギタリスト、クラレンス・ゲイトマウス・ブラウンが、先日ニューオリンズを直撃したハリケーンの影響で逝去したそうです。
テキサスに避難し無事、という報告もあったので安心していたのですが、元々持病もあったようですので、様々なストレスなども重なって病状が悪化してしまったのかもしれません。
あの飄々したステージでの振る舞いは実に味わい深く、81歳という年齢を感じさせない演奏も魅力でしたので非常に残念です。
ご冥福をお祈りいたします。森 陽馬 |
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2005年9月12日(月) 山下達郎 「MIDAS TOUCH」 |
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山下達郎の新作『SONORITE』がもうすぐ発売。
実は先日サンプル盤(通常プラケース仕様)が届いたので、いち早く聴かさせていただきました。
正直申し上げると、
「なんだか既発曲が多くて、新曲が少ないなあ・・・。」
「星に願いを、とかではなくて他の新しいカヴァー曲が聴きたかったなあ・・・」
などとも思っていたのですが、アルバムを通して聴いていると、当たり前のようですがやっぱりいいですね。
当店作成特典ペーパーにも記載した山下達郎本人による曲解説を読むと、
「おひとりで、じっくりヘッドフォンで聴いてほしいアルバム」
と語っている通り、別にヘッドフォンでなくとも、夜にゆったりとした気分で聴くのに最適な作品と言えるでしょう。
アルバムの1曲目となったこの曲「マイダス・タッチ」も、達郎の歌唱だからこそ、の曲だな、と実感してきました。
でもやっぱりこの曲は、生演奏で聴きたい1曲。
これに沼澤尚的なファンキー生ドラムが加わったら、メチャメチャかっこいいアレンジになりそうな予感がしていて、今から、いつかはやるであろうライヴが楽しみなナンバー。森 陽馬 |
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2005年9月13日(火) Natural Four 「Count On Me」 |
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山下達郎の新作『SONORITE』が入荷。
ここ数日は、夜そればかり聴いていたのですが、達郎さんを聴いていたら連鎖反応で70年代ソウルを無性に聴きたくなってしまって、今はこの曲聴いてます。やっぱりイイですねー。
ナチュラル・フォーは黒人男性4人組のヴォーカル・グループ。
60年代後半に結成したもののメンバーチェンジを経て、72年にカーティス・メイフィールドが主宰していたことで知られる名レーベル、カートム・レーベルと契約。74年にもアルバムを発表していますが、この曲が収録されているのは75年発表の名作『Heaven Right Here On Earth』(VICP-61685 \1,995)。
山下達郎氏も「5本指に入るくらい大好きな曲!」とラジオで何度か紹介している名曲で、曲調はスローではないのですが、ミディアム・テンポの心地良いメロディーとメンバー4人のファルセット・ヴォイスの取り合わせがとにかく絶妙!
フェンダー・ローズの響き&ギターの絡みや、ドラムのブレイク&フィルインのバランスなど演奏もかっこ良くて、メロウなんだけれどもクールな雰囲気がクセになります。
彼らのこのファルセットを聴くと、達郎さんが『ソノリテ』1曲目「マイダス・タッチ」を、“70年代スウィート・ソウル風ファルセットで歌った”というのが良くわかりますね。森 陽馬 |
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2005年9月14日(水) 東京ローカル・ホンク 「引越し娘」 |
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東京ローカル・ホンク、吉祥寺マンダラ2にて“いなかやろう”というグループとの2マンライヴ。
「またこのコーナーでホンクかよー」
と、いいかげんツっこまれそうですが、いいのです!
僕はホンクとは心中するくらいの心構えですから。
どんなに飽きられようが、東京ローカル・ホンクは応援し続けますよー。
ということで、今日やった曲の中で、僕が最近好きな曲はこれ。
アルバム(mona-008 \2,500)2曲目に収録されているこの「引越し娘」。
当初は、「ゆったりした曲」、という印象しかなかったのですが、聴きこむとなんかすごく不思議な曲に感じてくるんですよね。
ニューオリンズ的なリズムのドラムですが、更にゆったりとした雰囲気のメロディー。それに合わさるレイドバックしたギター・ソロと独特な日本語詞&ゲンジさんの歌唱。
それらによってこんな変則的なナンバーが、「引越し娘」っていう日本人的な“うた”に昇華されているというのが理屈的にみると深いなあ〜と。
でもそんな風に深く考えなくても、散歩しながらなんとなく、ゆったりゴキゲンな気分になれちゃう曲でもあるのが、ホンクの素晴らしいところ。
ホント、来年はフジ・ロックで見たいなあ。
なんとかしてくださいよ! スマッシュさん。森 陽馬 |
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2005年9月15日(木) ボビー・ソロ 「ほほにかかる涙」 |
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カンツォーネ。
昭和20年代に生まれた世代にとっては、懐かしくもたくさんの名曲が頭の中をよぎる言葉です。そして、サンレモ音楽祭のことも・・・。
ドメニコ・モドゥーニョ(ヴォラーレ)、ジリオラ・チンクェッティ(夢見る想い/雨)、ウィルマ・ゴイク(花のささやき)、などなど、今聴いても十分通用する名曲が多くありました。
今日のターゲットは、1964年の大ヒット曲、ボビー・ソロの「ほほにかかる涙」です。(『カンツォーネ・ベスト・セレクション』[BVCP-8752 \1,937]にオリジナル・ヴァージョンが収録)
彼は当時、イタリアのエルヴィス・プレスリーと呼ばれていました。
たしか、まだ19歳ぐらいでこの曲を歌ったのではないか、と思います。
よくよく聴くとこの曲の演奏・アレンジが結構凝っているんですね。
間奏がバンジョーだったりして。
そういえば、この間観た映画で「ふたりの5つの分かれ道」というフランス映画がありましたが、なんとイタリア語のこの曲が印象的なシーンで使われていました。不思議にちゃんとフィットしていました。森 勉 |
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2005年9月16日(金) Honeymunch 「drops」 |
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“デュッセルドルフのロータス”
と、僕は勝手に名付けているのが、このハニームンク。
ドイツは、デュッセルドルフ出身の5人組フューチャー・ジャズ・ユニットで、ギター、ドラム、パーカッション、フェンダー・ローズ、シンセサイザーの楽器を操り、<生演奏でクラブ・ジャズを演奏する>、というのがコンセプト。
2003年にイタリアの名レーベルIRMAより発売された1stアルバム『solon』が、発売当時当店でも非常に好評だったのですが、それに続くこの2ndは地元ドイツのインフラコム・レーベルよりリリース。
前回よりも全体的にジャズ色がやや強くなったかな、という感じもしますが、この曲は疾走感あるクラブ・ジャズ的サウンドに仕上がっていて、途中シンセのみのゆったりした演奏(ブレイク的?)から、パーカッションの早打ちを合図に再びテンポ・アップする、という構成もナイス。
このアルバムの最後には、この曲のBEN HUMAN(元コーデュロイ)によるREMIXも収録されていて、そちらはもっとトライバルな雰囲気のCLUB仕様なリミックス・アレンジになっています。森 陽馬 |
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2005年9月17日(土) Colin Blunstone 「I don't believe in miracles」 |
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今日も残暑を感じる1日でしたが、だいぶ暑さもやわらいできましたね。
誰でも、“涼しくなると聴きたくなる曲”、“秋になるとよく聴く曲”があると思いますが、僕の場合は、主にシンガー・ソングライター系のサウンドがヘヴィー・ローテーションになる傾向があります。
コリン・ブランストーンは、60年代に活躍したイギリス出身のグループ、ゾンビーズ(「シーズ・ノット・ゼア」、「テル・ハー・ノウ」や「二人のシーズン」などのヒット曲が有名)のヴォーカリストだった人。
68年にゾンビーズを脱退した後、71年にEPICよりソロ1stアルバム『One Year』をリリース。その作品が先に国内でもCD化されたので、1stの方が有名かもしれませんが、僕はどちらかというとこの72年に発表した2nd『Ennismore』の方が好きな1枚。
特に1曲目に収録されているこの「I don't believe in miracle」!
切ない失恋のバラード曲なのですが、これが本当にいい曲で、何度聴いても泣きそうになりますね。
(一応、当時シングル・カットされて、英チャート31位だったらしい)
この曲のバックは、コリンと同じく元ゾンビーズのロッド・アージェントを中心にしたアージェントというグループが担当していて、彼らの美しいバック・コーラスも聴きもの。コリン自身も決して高い声が出たりするような人ではないのですが、その繊細な歌声が逆に魅力的です。ちなみに作詞・作曲はそのアージェントに在籍していたラス・バラード。
2001年に世界初CD化(ESCA-7877 \1,785)されたのですが、残念ながらメーカーではもう生産中止のようです。森 陽馬 |
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2005年9月18日(日) ハナレグミ 「夢で逢いましょう」 |
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以前から問い合わせが多かったこの曲のカヴァーがやっとリリースされました。
「夢で逢いましょう」は、1961年から約5年間NHKにて放映されていた良質なバラエティ番組で、このテレビ番組のテーマ・ソングとして、永六輔が作詞、中村八大が作曲を手掛けた古き良き名曲。
ちょうど1年前くらいにウイスキーのCMでこのハナレグミがカバーしたヴァージョンが流れていて、僕も気にはなっていたのですが、今年1月に発売された彼のオリジナル・アルバムには収録されず、いつかフル・コーラスで聴きたいなあ、と思っていたので待望の初収録です。
ちなみにハナレグミは、以前もこちらで紹介したことがありましたが、スーパーバタードッグというグループに在籍していた永積タカシのソロ・ユニット。
今回発売されたこの作品は、シングル曲&代表曲、そして、この曲や大沢誉志幸のカバー「そして僕は途方に暮れる」などのボーナス曲まで収録したベスト盤です。(初回DVD付 TOCT-25816 \3,500 通常盤\2,500も発売中) 森 陽馬 |
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2005年9月19日(月) エリック・クラプトン 「ラヴ・カムズ・トゥ・エヴリワン」 |
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ひさしぶりにCDを聴いて、泣けてしまいました。
この感動を言葉で伝えるのは難しいのですが、ジョージ・ハリスンの名曲をエリック・クラプトンがカヴァーしてくれました。
オリジナルに関しては以前(2005年1月24日)、この“今日のこの1曲”コーナーでふれましたが、ジョージとは音楽を越えた友人関係のクラプトンが、こんな素晴らしい形でニュー・アルバム(『バック・ホーム』WPCR-12080 \2,580)に収めてくれるなんて・・・。
クラプトン、あんたはエライ!
ギターの音色もいい。
ヴォーカルにもこの曲に対する慈愛があふれている。
そして間奏、ジョージのオリジナルでも参加しているステーヴ・ウィンウッドが同じ音で参加。
ウィンウッドを連れてくるなんて、本当にニクい演出。
ここでも、泣かされてしまいました。
永遠に終わって欲しくない曲。
この文を書いているうちにもう何回目のリピート?
8回目・・・。森 勉 |
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2005年9月20日(火)カウンティング・クロウズ「ビッグ・イエロー・タクシー」 |
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この曲「Big Yellow Taxi」のオリジナルは、女性シンガー・ソングライター、ジョニ・ミッチェルの名曲。
1970年発表の彼女の3rdアルバム『Ladies Of The Canyon』に収録されているナンバーなのですが、何故かここ最近(というか90年代以降)、HIP HOPのサンプリングに使われたり、REMIXされたアナログ12インチが発売されたりと、人気の1曲。
その中でも一番いい使われ方、というか良質だなと思ったカヴァーはこれ。
カウンティング・クロウズは、カリフォルニアを拠点に活動している93年デビューの正統派アメリカン・ロック・グループ。
ヴォーカルのアダム・デュリッツの声が、ヴァン・モリソン的、というか、渋くていい声しているのが特徴。
もともとは、サンドラ・ブロック主演映画『トゥー・ウィークス・ノーティス』に使用された曲なのですが、2002年発表彼らのオリジナル・アルバム『Hard Candy』のREVISED VERSION盤(UICF-1013 \2,548)が2003年に発売され、そのCDのボーナス・トラックに、ヴァネッサ・カールトンも参加したヴァージョンが収録されました。
日本での知名度はイマイチの彼らですが、他の曲もいい曲が多いので、末永く追っかけたいグループです。森 陽馬 |
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2005年9月21日(水) ルビナーズ 「Go Go Go TOKYO」 |
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“100% Natural PowerPop!!”
裏ジャケのイラストにこう書かれている通り、王道ポップのど真ん中を突き進むルビナーズ、待望の新作!
“パワー・ポップ”の一言で片付けられないのが、このグループの凄いところで、それを裏付けるようにこのアルバムの1曲目は、ドゥーワップ的なコーラスが素晴らしいアカペラで幕を開けるという意表を突いた出だし。
しかしながら、この後は正に“キング・オブ・パワー・ポップ”!
メロディアスなゴキゲン・ナンバー連発です。
特に3曲目「The Other Side Of The Rain」という曲なんて、めちゃくちゃ切ないメロウな泣けるポップ・ソングで、何度も聴きまくっちゃいましたが、“今日のこの1曲”ではあえて、次の来日では大合唱になること間違いなし!(多分・・・)のこの曲を。
アルバムのラストに収録されているこの「Go Go Go TOKYO」。
もうそのタイトル通りのおバカ・・・いや、わかりやすいポップ・ナンバーで、なんてったってサビが、
♪ Go! Go! Go! Back To Tokyo!
Go! Go! Go! Back To Tokyo!!
T-O-K-Y-O----!!! ♪
という西城秀樹(YMCA)ばりのベタさ加減。
曲途中、「サーフィンUSA」を彷彿とさせるキーボード・ソロが出てきたり、と、ライヴでやったら、盛り上がり必至のナンバーですね。
初回1000枚のみのボーナスCDもたっぷり収録でオススメです。森 陽馬 |
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2005年9月22日(木) Richie Furay 「(I've Been) Lonely Too Long」 |
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元バッファロー・スプリングフィールド、ポコに在籍していたリッチー・フューレイの1979年に発表したソロ・アルバムに、こんな曲が入っています。
1967年にヤング・ラスカルズがヒットさせた曲のカヴァーです。
オルガンもちゃんとフィーチャーされ、オリジナルの良さをそのまま受け継いだサウンドが、ラス・カンケル、リーランド・スクラー、ワディ・ワクテルなどによって展開されています。
そしてリッチー・フューレイのヴォーカルが一番の魅力。
いい声してますね。
当時勤めていたレコード店で、このアルバムが入荷して何気なく試聴した時のことを思い出します。この曲をカヴァーしていることなんて知らなかったのですが、A面2曲目で予期せぬ感激。
「リッチーもラスカルズ好きだったのかぁ〜! 嬉しい!」
という感じでした。森 勉 |
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2005年9月23日(金) Paul Weller 「From The Floorboads Up」 |
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ラジオから流れてきた曲が、ポール・ウェラーの声に似ているなあ、と思ったら、やっぱり本人でした。
ジャム、スタイル・カウンシルで活躍していた彼もすでに47歳。
最近は僕の勝手な思い込みで、なんとなく落ち着いてきた印象を受けていたんですけれど、この新曲はとてもイキイキした感じで、かっこいいナンバーでした。
前作がカヴァー曲を集めた『Studio 150』というアルバムで、ギル・スコット・ヘロンの曲など彼のソウルフルなルーツや魅力も存分に楽しめた作品ではありましたが、僕としてはやっぱり彼はロックしているのが一番合っているような気がするので、来週発売される新作アルバム『As Is Now』(V2CP-250 \2,520)は期待大。
観客がノッてこないと機嫌が悪くなる性格はあまり変わっていなそうなので、来日公演はホールではなく、ライヴ・ハウスで観たいなあ、と。森 陽馬 |
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2005年9月24日(土) クリフ・リチャード 「ラッキー・リップス」 |
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本日はある方の計らいで、中山競馬場のロイヤル・シートにて競馬観戦。
あいにくの天気ではありましたが、楽しんでまいりました。
出馬表を眺めていると、阪神の新馬戦になんと、こんな馬名の競走馬が発見!
その名も“ラッキー・リップス”!
オリジナルは、アトランティック・レーベルにて50〜60年代初期活躍したR&B女性シンガー、ルース・ブラウンのポップ・ナンバー。
しかしながら、日本ではクリフ・リチャードのヒット曲として有名です。
楽しく心踊るアレンジがナイス。
ちなみに、そのラッキー・リップスという馬、本日が初出走だったのですが、武豊騎手が騎乗して見事1着!
関西馬ですが、今後が楽しみな1頭になりました。森 陽馬 |
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2005年9月25日(日) Meltone 「So」 |
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先日、lotusの初来日公演、新宿loftでのオールナイトを観に行った際、lotusが夜中の3時半くらいに終了し、帰ろうかどうしようか迷ったときにステージに登場したのが、このmeltone(“メルトン”と読むのかな)。
オールナイトゆえ疲労困憊になっているはずの観客をlotus以上に踊らせまくって、帰宅しようとしていた人たちの足を止めさせた彼らは、日本人4人グループ。
すでに昨年フジ・ロックに出演していたり、アメリカはオハイオ州で開催されたグレイトフル・デッドの意志を継ぐジャム・バンドが集ったグレイトフル・フェスにも出演。そして今年の夏には、北カリフォルニアで開催された若手ジャム・バンド屈指の祭典、ハシエイラ・フェスにも出演したそうです。
初めてそのライヴを観て、次の日すぐに彼らのアルバムを注文&購入。このアルバムは、今年7月に発売された彼らの2ndアルバム『Wonderful View』(RTPC-9 \2,415)。
lotusよりもギターやドラムの鳴り方がロック的ではありますが、幅広い音楽ジャンルを呑み込んだサウンドで、ジャム・バンド特有の長尺のナンバーが魅力。唄もののナンバーもありますが、いい意味でポップで聴きやすいメロディーとジャム・バンド的なインプロがうまくマッチしたサウンドに仕上がっています。
来週行われるフェス、朝霧ジャムにも出演予定だそうで、一般的な知名度はまだ低いかもしれませんが、洋楽ジャム・バンドがお好きな方には、日本にもこういうバンドがいるということで是非チェックしてもらいたいバンドです。森 陽馬 |
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2005年9月26日(月)黒沢秀樹&リトル・ギャング「ウェルカム・トゥ・ドリームズヴィル」 |
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この曲が発表されたのが2003年4月ですから、もう2年半経つんですねえ。
それなのに、いまだに毎日聴きたくなってしまうんです。
本当にいい曲! 好きだなあ。
黒沢秀樹は素晴らしいメロディメイカーであり、ヴォーカリストであり、アレンジャーであると思っていました。
この曲では、生ギターとエレキ・ギターのアンサンブルも素晴らしく、ギタリストとしての魅力もたっぷり聴かせてくれます。
バック・コーラスはヒックスヴィルの真城めぐみさんとインスタント・シトロンの片岡和子。(彼女の弾くトイ・ピアノもこの曲にいいアクセントを加えています。)
この曲は、夢ある良心のレコード会社“ドリームズヴィル”のコンピレーション第5弾『ようこそ夢街名曲堂へ!』(YDCD-93 \2,500)に収録されています。
他にもゴキゲンな曲多数入っています。森 勉 |
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2005年9月27日(火) Brandon Ross 「Peace Flows」 |
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昨年末にこのアルバムが発売されたときに、音楽ライターの渡辺亨さんが音楽誌で“大人のための音楽”というふうな表現で大絶賛していたので気になって購入。
しかしながら、その購入当時はちょうど当店の一時閉店セールなどの真っ最中で、更にはブライアン・ウィルソン『スマイル・ツアー』公演の前でもあり、全体的に静かな雰囲気のこのアルバムは数回聴いて、「う〜〜ん、地味だなあ」という印象。
そのままあまり聴かずに数ヶ月が経ってしまったのですが、ここ最近はかなりヘヴィーローテーションの1枚。
ブランドン・ロスは、人気女性ジャズ・シンガー、カサンドラ・ウィルソンの作品などに関わってきた黒人ギタリスト。見た目はレゲエ・ミュージシャンのようなドレッド・ヘアーながらも活動歴は長く、1975年アーチー・シェップの作品に参加していたというから、もう50代近い?
とにかくもこれが記念すべき初のソロ・アルバム(『Costume』 intx-1004 \2,600)で、最近のジャズ・アルバムというと、ジャカジャカした技巧的、もしくはファンキーなものを想像してしまいますが、この作品は、まさに音と音の隙間を楽しむような音数の少ないジャズ・アルバム。
前衛的なナンバーもありますが、ソプラノ・ギターといわれるギターで特殊な音世界を作り出す各曲は独特な肌触り。
今日のこの曲「Peace Flows」は、アルバム中でも数少ないヴォーカル入りナンバーで、この曲にかぎっては、ジャズというよりは、シンガー・ソングライター的な感覚の聴きやすい1曲です。
“スイート”というよりは“ビター”な味わいのこの曲が心に沁みるようになれば、僕も“大人”の仲間入りかな? 森 陽馬 |
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2005年9月28日(水) Kermit Ruffins 「Mardi Gras Day」 |
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ニューオリンズ観光地の中心街であるフレンチクォーター内にて一部の老舗店舗が営業を再開した、というニュースが新聞に載っていましたね。
まあ復興事業の政府との結びつきやら何やら裏の側面も色々と語られていますが、ニューオリンズの良さは、やはり“住んでいる人・働いている人達の音楽に対する愛情”&“観光客に楽しんでもらおうとするサービス精神”にある、と思っているので、当事者の方々は大変だとは思いますが、是非再びニューオリンズにそのルーツを取り戻してもらいたいものです。
カーミット・ラフィンは、“ルイ・アームストロングの後継者”と評されるニューオリンズ在住のトランペット奏者。独特なトランペットの音色とルイばりの低音ヴォーカルが観ている者の心を暖めてくれるニューオリンズの良心を感じるアーティスト。
今までのアルバムもそういうルイを意識したようなオールドタイムな雰囲気の作品が多かったのですが、今年発売されたこのアルバム『Throwback』(BSR 105-2)では、ニューオリンズの名ブラス・バンドであるRebirth Brass Bandを従え、ほぼ全曲ファンキーな仕上がり。カーミットのトランペット・ソロもいつになく弾んだ雰囲気でNice!
ちなみにこの曲「Mardi Gras Day」はMac Rebennack(ドクター・ジョンの変名)作。陽気でニューオリンズらしいゴキゲンなナンバー&アレンジです。森 陽馬 |
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先週発売された新譜なのですが、どこか不思議な魅力を持ったこの作品。
“馬の骨”は、キリンジ(堀込高樹、堀込泰行、二人による兄弟ユニット)の弟の方、堀込泰行によるソロ・プロジェクト。
実は、かなり前に初めてキリンジを聴いた時の印象が、
「オフコース、小田和正に雰囲気が似ているな」
というものだったのですが、それはこの堀込泰行のヴォーカルによるところが大きかったと思います。
シャウトすることはないのですが、その高音ヴォーカルはどことなく心に響くものを持っていますよね。
このソロ作では、キリンジとはまた違ったタイプの曲にチャレンジし、エルヴィス・プレスリーの名曲カヴァー「I Want You, I Need You, I Love You」なども歌ってたりするのですが、僕としてはやはりキリンジ的?なこの曲が気に入りました。
郷愁を感じる切ないスローなナンバー「燃え殻」。
彼のヴォーカルだからこそ映える名曲だとは思うのですが、ちょっと一味足りないかな、と感じるのはコーラスが入ってないから?
キリンジ名義でコーラスも入ったヴァージョンも聴いてみたいな、と思ってしまうのは、わがままな欲求ですね。
ちなみに“馬の骨”とは、中国の古い言葉で、“役に立たない者”を意味するそうです。森 陽馬 |
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2005年9月30日(金) ラリー・カールトン 「ルーム335」 |
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カリフォルニア生まれの彼は、1970年代前半よりアメリカ西海岸のスタジオ・セッション・ギタリストとして活躍。
アンディ・ウィリアムス、レイ・チャールズ、ジョニー・リヴァース、フィフス・ディメンション、デヴィッド・キャシディなど、本当に数々のセッションに呼ばれ腕前を披露していました。
僕にとっては、1972年頃、“ジャズ・クルセイダーズ”のジャズを取った名前になった“クルセイダーズ”が、ブルーサム・レーベル移籍第一弾として出した『クルセイダーズ T』あたりから、ラリー・カールトンの名前が気になり出しました。
1974年に出て歌も歌った彼のソロ・アルバム『シンギング/プレインング』や、その当時出たスティーリー・ダンのアルバムでのプレイも楽しめましたが、やはりギタリストとしてのラリーをたっぷり感じたのは、1978年ワーナーから発売になったこのソロ・アルバム『夜の彷徨』(WPCR-758 \1,835)です。
1曲目の「ルーム335」。
フュージョン・ファンのほとんどが好きになった曲ではないでしょうか。
粘りのある音色での軽快なソロ、後半の早弾きソロ。
こんな風に弾けたら気持ちいいだろうな。森 勉 |
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