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 今日のこの1曲コーナー

ペット・サウンズ・レコード店にて、その日に店内でかけていた曲の中から
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”をご紹介いたします。

以前こちらで掲載した“今日のこの1曲”は“今日のこの1曲 アーカイヴス”コーナーにてご覧になれます。

◆こちらでご紹介している商品もご注文いただけます◆

くわしくは通販コーナー、もしくは直接こちらまでご連絡くださいませ。
(廃盤・生産中止になっている商品もございますので、その際はご了承くださいませ)



2025年2月14日(金) 大滝詠一 「朝からゴキゲン」

3月に発売予定となっている究極のナイアガラ本『All About Niagara』新版。
リットー・ミュージックの通販サイト限定商品とお伝えしていた、ナイアガラTシャツと7インチ・レコードが付いたデラックス仕様が、当店でも数量限定で販売させていただけることになりました。

『All About Niagara 1973-2024 DELUXE EDITION』
書籍+大滝詠一「朝からゴキゲン」7インチ・レコード+ナイアガラTシャツ白orグレー
(2025年3月18日発売 リットー・ミュージック 12,540円税込)

以前に問い合わせをしていただいた方々には申し訳ございません!
リットー・ミュージックとナイアガラ・レーベルのご厚意で、急遽この度取り扱いできることとなりました。

Tシャツ色が白かグレー。サイズはS、M、L、XLがございます。
「気付いたら締切りが過ぎていて注文し忘れてしまった」、「やっぱり限定デラックス仕様が欲しい!」という方がいらっしゃいましたら、当店でご予約いただけますのでよろしくお願いいたします。

なお、付属の7インチは、エレックレコードの目録に掲載されたのみで未発表に終わった幻のシングルを、誤植も含め当時のレーベルデザインで再現した妄想復刻レコード。
SideA「朝からゴキゲン」は、2005年発売『Niagara Moon』30周年盤のボーナス・トラックに入っていましたが、今回の7インチではSideB「FUSSA STRUT(PART1)」両面共に初出となる未公開ヴァージョンで収録されているそうです。森陽馬

通販コーナーにて予約受付中!

★PET SOUNDS RECORDが選ぶ2024年ベスト・アルバム、更新しました。


★現在の営業時間は11時~21時。年中無休です。

2025年2月13日(木) Michael Kiwanuka 「Follow Your Dreams」

ピーター・バラカン氏が2024年ベスト・アルバムに挙げていた1枚。
聴く毎にじわじわと温もりが染みわたってくる傑作です。

Michael Kiwanuka『Small Changes』
(輸入CD Polydor 659-465/輸入LP 659-472)

マイケル・キワヌカは1988年生まれイギリス/ロンドン出身の黒人男性シンガー・ソングライター。
本作『Small Changes』は、2019年発表作『Kiwanuka』以来となる4作目のオリジナル・アルバム。

ノラ・ジョーンズの2012年作『...Little Broken Hearts』等、先鋭的な傑作を多数手掛けているデンジャー・マウスが、前作に引き続きプロデュースを担当。
マイケル・キワヌカのフォーキーで慈愛に満ちたアコースティック・ソウルに、デンジャー・マウスによる現代の空気を震わすサウンド・プロダクションが見事に融合しています。

今日のこの1曲は、7曲目「Follow Your Dreams」を。
2児の父となった彼の、夢を追うこと/生きていくことを見守る優しい眼差しを感じました。森陽馬


2025年2月12日(水) T.Rex 「Cosmic Dancer」

映画『ヒプノシス -レコードジャケットの美学』を鑑賞してきました。

唯一無二のセンスとアイデアで数多くのジャケット・デザインを手掛けた、イギリスのアート集団ヒプノシスのドキュメンタリー。
創設者ストーム・トーガソン、オーブリー・''ポー''・パウエルの出会い、ピンク・フロイド『神秘』からスタートした2人のキャリア、レッド・ツェッペリン、ポール・マッカートニー&ウイングス、10cc、ピーター・ガブリエルなど代表的作品の制作過程、具現化するための行動力、ミュージシャン側からも飛び出すエピソードの数々。

気難しい人として知られるトーガソンがちゃんとイヤな奴(でも愛すべき天才)として語られるのも面白かったですし、ポール・マッカートニーの無茶ぶりでそんな所まで!、ピンク・フロイド『アニマルズ』のこんな映像が!、10cc『愛ゆえに』がなぜ潜水服なのか...
いずれの話も興味深く、アントン・コービン監督の見せ方も良く、とても楽しめました。

時代の変化と共に一時代が終わる。
彼らの光と影に触れて少し切ない気持ちにもなりました。

100分では到底収まりきらないほど象徴的な作品があるなか、本編ではチラッとジャケットが登場するだけなのですが、こちらもヒプノシス作品ということで、本日はT.レックス1971年作『電気の武者』を。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック8曲追加 UICY-20105 1,885円税込)

漆黒に浮かび上がるマーク・ボラン、この構図はどのようにしてうまれたのか?
今作のエピソードも聴いてみたかったなぁ。東尾沙紀



2025年2月11日(火) Donnie Emerson & Nancy Sophia Emerson 「When A Dream Is Beautiful」

映画『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』をkino cinema新宿にて先日鑑賞。

『ドリーミン・ワイルド』は、ブライアン・ウィルソンの半生を描いた映画『ラヴ&マーシー 終わらないメロディー』のビル・ポーラッド監督による2022年製作音楽映画。
ドニー&ジョー・エマーソン兄弟が1979年に10代で自主制作したアルバムが、約30年後の2010年前後に“埋もれた傑作”として再評価されながらも、複雑な心境で苦悩する主人公ドニーと、その家族たちを描いた実話の物語です。

あまり話題になっていませんが、映画自体はなかなかの力作でした。
音楽に関しても、実在するドニー&ジョー・エマーソンの楽曲だけでなく、ザ・バンド、ジャクソン・ブラウン、リンダ・ロンシュタットの名曲が印象的に使われていましたね。

ただ、ケイシー・アフレック演じる弟ドニーが、才能あるが故に繊細で、優しい兄に対して厳しい言葉を浴びせる場面は、観ていて心が痛くなりましたね。ドニーの気持ちもわからなくもないけれど、兄ジョーが可哀想で切なかったなぁ。
ラストの終わり方は良かったので救われたけれど・・・。

今日のこの1曲は、ドニーと彼の妻ナンシーによる新曲「When A Dream Is Beautiful」を。
なお、映画ではナンシーを、『(500)日のサマー』やShe&Himで知られるズーイー・デシャネルが演じています。森陽馬

★掲載ジャケットは、この曲が収録されている映画オリジナル・サウンドトラック『Dreamin' Wild』。
(輸入LP Light In The Attic LITA216)


2025年2月10日(月) キャステルズ 「アイ・ドゥ」

今日はワーナー・ミュージック・ジャパンが2015年から発売している<ナゲッツ>シリーズを話題にしたいと思います。

現在のところ、2020年に発売のものが最後になっていますが、5年間になんと32枚ものコンピレーションCDが発売されました。総曲数は驚きの758曲!

シリーズ別の曲数は
・ガール・グループ・ナゲッツ 8枚-177曲
・ポップ・ロック・ナゲッツ 13枚-316曲
・ソフト・ロック・ナゲッツ 4枚-96曲
・ドゥー・ワップ・ナゲッツ 3枚-73曲
・サーフィン・ホット・ロッド・ナゲッツ 1枚-23曲
・オリジナル・ナゲッツを含むナゲッツ 3枚-73曲

詳細な解説は全種に、歌詞も『ナゲッツ』3枚以外の29種に付いており、良き日本盤の伝統をちゃんと引き継いでいます。
価格も1,600円+税(『ドゥー・ワップ・ナゲッツ』のみ1,852円+税)という盛りだくさんの内容からすると、とてもお手軽なお値段。

今日の1曲は、キャステルズの「アイ・ドゥ」を。
ブライアン・ウィルソン作の隠れた名曲。
山下達郎さんもカヴァーしている曲のオリジナル・ナンバーです。森勉

★『サーフィン・ホット・ロッド・ナゲッツ ~シー・ライズ・ウィズ・ミー』
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-16660 1,760円税込)


2025年2月9日(日) LUTHER 「This Is For Real」

ルーサー・ヴァンドロスが亡くなったのは2005年7月。
早くも20年が経とうとしています。

そのルーサー・ヴァンドロスが1981年にソロ・デビューする前、Cotillion Records(コティリオン)から1976年と1977年にLUTHER名義で2枚のアルバムを発表しましたが、彼自身が版権を買い取り、遺族が所有・管理していたため、長らくCD化されていませんでした。

しかし、様々な権利がクリアになって2024年遂に再発!
レコード・コレクターズ誌2025年2月号掲載<リイシュー・アルバム・ベスト>のブルース/ソウル部門にて、1位に選出されたのがこの1枚です。

ルーサー『This Close To You』
(国内CD 完全生産限定盤 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック3曲追加 SICP-31721 3,300円税込)

本作は、デヴィッド・ボウイ『ヤング・アメリカンズ』のフィラデルフィア録音をきっかけに結成されたユニット、ルーサーによる1977年発表2ndアルバム。全曲をルーサー・ヴァンドロスが書き下ろし、ポール・ライザーがプロデュースを担当。
フィリー・ソウル的な曲もありますが、甘くとろけるようなバラード・ナンバーがいいですね。

今日のこの1曲は、アレサ・フランクリンもカヴァーしているバラード名曲「This Is For Real」を。
美しいストリングスに、ジョージ・ヤングのソプラノ・サックスが感動的♪
シックとしてデビューする頃のナイル・ロジャースが全曲に参加しています。森陽馬


2025年2月8日(土) NOT WONK 「About Foreverness」

寺尾紗穂さんがアルバム『しゅー・しゃいん』(2024)を発表し、インタビューをさせていただいた時のこと。
「最近気になっているアーティストは?」の返答が、Sadfrankでした。

Sadfrankは、北海道苫小牧出身の男性ミュージシャン加藤修平によるソロ・プロジェクト。
寺尾紗穂さんは新代田でのライヴで共演したことがあり、<ツーマンが楽しみな人>とコメントしていました。

その加藤修平が苫小牧で2010年に結成したバンドNOT WONKの2025年新作が発売されました。

NOT WONK『Bout Foreverness』
(国内CD BFCD-1003 3,300円税込)

NOT WONKは、北海道・苫小牧にて加藤修平、藤田航平、高橋尭陸で2010年に結成したバンド。
藤田航平が2024年10月に脱退し、現時点では2人ユニット+サポートという体制ながら、本作に収録されている楽曲は、加藤修平による繊細なソングライティングに、ダイナミックな演奏とアレンジがかっこいい仕上がりです。

今日のこの1曲は、1曲目「About Foreverness」を。
ボン・イヴェールやフリート・フォクシーズをポップに爆裂アレンジしたような凄いナンバー!
言葉では表現できないような、突き抜けた魅力を持っていますね。

なお、ジャケットを手掛けている写真家:吉川周作による写真の一部が、歌詞カードにハンドメイドで貼り付けられている仕様に、インディーズ精神を感じました。森陽馬


2025年2月7日(金) Andre Solomko 「May I buy you a drink, Sadao-san?」

70~80年代AOR/フュージョンお好きな方オススメ♪
ライト・メロウ人気ミュージシャン、アンドレ・ソロンコ7年ぶりの新作がリリースされました。

アンドレ・ソロンコ『ミッドサマー・レイン』
(国内CD 解説・歌詞付 PCD-25457 2,750円税込)

アンドレ・ソロンコは、ウクライナ出身、フィンランド・ヘルシンキを拠点に活躍しているサックス奏者/プロデューサー。

女性ヴォーカルをメインに据えた前作、前々作とは異なり、今作では男性ヴォーカルをフィーチャー&インストを中心とした作品に。

ジャジーなサックス、甘い響きのローズ・ピアノ、軽やかなフルート....曲が流れているだけでその場が極上の空間に変わってしまうような、良いムードが漂います。

今作の中でタイトルで気になった「May I buy you a drink, Sadao-san?」。
渡辺貞夫さんの作品にインスパイアされ、書かれた曲とのこと!
メロウ且つほのかに熱を帯びていく演奏聴きモノです。東尾沙紀


2025年2月6日(木) Jesse Ed Davis 「Caravan」

2024年11月29日RSD/Black Friday(レコード・ストア・デイ秋版)で限定発売された、ジェシ・エド・デイヴィスの2枚組アナログLPが少量再入荷! 店頭で発売中です。

JESSE ED DAVIS『Tomorrow May Not Be Your Day-The Unissued Atco Recordings 1970-1971』
(輸入LP2枚組 Cobalt "Blue Jean" カラー盤 1,500枚限定プレス RGM-1817)

彼が1971年に発表した1stアルバム『JESSE DAVIS』&1972年に発表した名作2nd『ULULU』を録音していた時(1970年5月~1971年6月)の、貴重な未発表音源17トラックを収めた2LP。全世界1,500枚限定プレスのアナログ盤です。

ジェシ・エドが着ているジーンズと同じ色のカラーLPもうれしいですが、内容もマニア垂涎のトラック連発!
「Tracks Of My Tears」(スモーキー・ロビンソン作)や、「Love Minus Zero/No Limit」(ボブ・ディラン)のインスト等々、全曲未発表で聴き応えタップリ!

今日のこの1曲は、「Caravan」(ヴァン・モリソン)のインスト・カヴァーを。
ジャズ・スタンダードの「Caravan」と思い針を落としたら、ヴァン・モリソン作の方で狂喜!
1971年1月23日L.A.録音。ジェシ・エドらしさ全開のギターが渋くてかっこいいですね♪ 森陽馬


2025年2月5日(水) 東京ローカル・ホンク 「セキグチくん」

2025年ベスト・アルバム確定!?
東京ローカル・ホンクの新作『夜明け前』は本日2月5日発売日でした。

東京ローカル・ホンク『夜明け前』
(国内CD NNR-002 3,300円税込)

繰り返し何度聴いても飽きない、というより、どんどん深みが増していきますね。
歌詞の一言一言にグッときて、聴く度に好きな曲が変わります。

今日のこの1曲は、ライヴで初めて聴いたとき、目の覚めるような強烈なパンチを食らった「セキグチくん」を。

ニール・ヤングwithクレイジーホースのような武骨なバンド・サウンドがかっこいい!
更に歌詞が面白くもあり、とても痛快!

先生が小学生の子供たちへ「あなたたちはなんにでもなれる」と語り、それに対して“セキグチくん”は「ヘリコプターになりたい」と話します。そして、子供たちは大人の先生へ問います。
「先生、本当になれますか?」、「先生、あなたはどうですか?!」。

最後のフレーズが心に刺さりますね。森陽馬

通販コーナーにて好評発売中。


2025年2月4日(火) 東京ローカル・ホンク 「お手々つないで」

<音楽はアニメのおまけではない。音楽はてめえの趣味をひけらかすアクセサリーでもない。
音楽とは何か、生活とは何か。俺が好きなものってなんだっけ。
ホンクは俺の感性をリセットしてくれる。ホンクには本質しかない。音楽以外には何も付随しない。
ただ音楽そのもの。音楽が聴ける幸せを噛み締めている> (田中ヤコブ a.k.a.家主)

上記は、田中ヤコブ氏による、東京ローカル・ホンクの新作へ寄せた推薦文です。
ホンクへの愛情が伝わり、本質を突いたコメントですね。

その東京ローカル・ホンクの14年ぶりとなる新作『夜明け前』が本日入荷しました。

東京ローカル・ホンク『夜明け前』
(国内CD NNR-002 3,300円税込)

僕が日本一、いや世界一大好きなバンドの新作です。
ただ、コロナ渦以降のホンクのライヴには、井上文貴さん(ギター)が出演せず、本作にも参加していません。
リリース前は期待と不安が入り交じっていましたが、待っていて良かった!と心から思える素晴らしい1枚でした。

今日のこの1曲は、ホンクリズムの真骨頂!な③「お手々つないで」を。
<日本の明るい演歌とエチオピアの音楽が混ざったような、架空のアジアの町のお祭りのつもりでやってみた>(木下弦二さん談)、<セカンドラインと音頭の融合>(田中邦雄さん談)とおっしゃっているように、独特なノリが印象深いですね。

なお、当店のみの特典として、ジャケット・イラストのマグネットと、メンバー3人(木下弦二さん、新井健太さん、田中邦雄さん)へインタビューしたリーフレットを差し上げています。森陽馬



2025年2月3日(月) 竹内まりや 「人生の扉」(ライヴ)

暦の上では本日、立春となりました。
まだ寒い日が続いていますが、美しい桜をもうすぐ眺めることができると思うと気持ちが華やぎますね。

その桜の花が開く2ヶ月後、竹内まりやの新しいアイテムが4月2日発売決定しました。

竹内まりや『Precious Days』(souvenir edition)
(2025年4月2日発売 2枚組CD 初回生産限定盤 WPCL-13640 4,180円税込)

『TRAD』(2014)以来10年ぶりのオリジナル・アルバムとして、2024年に発表された傑作アルバム『Precious Days』に、ライヴCDを付属した2枚組CD盤になります。

ディスク2のライヴCDは、『Precious Days』デラックス盤に付属されていたBlu-ray/DVDのライヴ映像の音源を、再リマスタリング&セレクトした15曲が収められています。
「September」、「元気を出して」、「プラスティック・ラブ」、「駅」、「人生の扉」、「いのちの歌」、etc...。
人気曲をライヴ・バージョンで聴くベスト盤、として楽しめそうな1枚ですね。

♪満開の桜や 色づく山の紅葉を この先いったい何度 見ることになるだろう♪
本作に収録される「人生の扉」ライヴ音源は、2010年<souvenir again>のヴァージョンです。森陽馬

通販コーナーにて予約受付中。


2025年2月2日(日) David Paton 「All I Need」

パイロット/アラン・パーソンズ・プロジェクトで知られる英国のシンガーソングライター、デヴィッド・ペイトン。
本国では2024年に発表された最新作『コミュニケーション』の国内盤がリリースされました。

デヴィッド・ペイトン『コミュニケーション』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 HYCA-8086 2,750円税込)

デビューから50年を超え、現在もなおコンスタントに作品を届けてくれるペイトン。
2022年発表のコラボ作『メロディーズ・アンド・エコーズ』も素晴らしかったSHEEP(田中久義、堀尾忠司)の2人が手掛けた楽曲を取り上げていたり、日本語で歌う曲があったり、ジャジーな雰囲気の素敵なアレンジの曲があったり。
彼らしいグッド・メロディに満ちた1枚となっています。

「君さえいれば他の誰も必要ない」と歌う、今作のリード・トラック「All I Need」はとても多幸感のあるポップなラヴ・ソング。
ハンドクラップに、ウーララ・コーラス、瑞々しいメロディ♪聴いていると心がポカポカしてくる1曲です。

日本盤ボーナス・トラックとして、娘のサディさんが歌うザ・プロクレイマーズ「I'm Gonna Be (500 miles)」のカヴァー(それと気付かないほどの洒落たアレンジ!)など2曲が追加収録されています。東尾沙紀


2025年2月1日(土) ジャッキー・ロス 「セルフィッシュ・ワン」

ジャッキー・ロスは、1964年9月に「セルフィッシュ・ワン」という曲で全米ポップ・チャート11位を3週間続けた黒人女性シンガー。

1週ぐらいベスト10に入れてあげれば良かったのに・・・、と思いますが、当時はイギリスのグループがアメリカのチャートを席巻している時期。アニマルズ、デイヴ・クラーク・ファイヴ、ビートルズ、ジェリー&ザ・ペイスメーカーズがベスト10の中に居座っている状態で、逆に言えばよく11位までのヒットになったなあ、という感じかも。
それだけこの曲に特別なものがあったということなのでしょう。

彼女は当時まだ18歳。
ソウルフルながらも60'sガール・ポップにも通じるキュートさも漂ったヴォーカルが魅力です。

このCDは2014年にユニバーサル・ミュージック・ジャパンがチェス・レーベルの作品を大量に発売した時に出たものですが、まだ1,100円で手に入ります。
60'sのソウル・ファン&ポップス・ファンは是非1枚。森勉

★ジャッキー・ロス『フル・ブルーム』
(国内CD 解説・歌詞付 UICY-76561 1,100円税込)


2025年1月31日(金) Billy Strings 「Turmoil & Tinfoil」(Live)

2025年1月新譜の中では、リンゴ・スターのアルバム『Look Up』が好評でロングセラーとなりました。
(2025年1月12日今日のこの1曲で紹介)

リンゴの朗らかな歌声には癒やされましたね。
T・ボーン・バーネットによるプロデュースも良かったと思います。

それに加え、現代のカントリー界を担うミュージシャンが参加し、色彩豊かなサウンドになっていました。
特に、ビリー・ストリングスとモリー・タトルは老雄の傑作に、新風の華を添えていましたね。

そのビリー・ストリングスが、2024年にリリースしたライヴ盤から熱い1曲を取り上げましょう。

Billy Strings『LIVE Vol.1』
(輸入2枚組CD Warner/Reprise 093624844778)

ビリー・ストリングスはアメリカ/ミシガン州出身1992年生まれのシンガー・ソングライター/ギタリスト。
2019年発表作『Home』が、2020年グラミー賞最優秀ブルーグラス・アルバムを獲得して大ブレイク。
アメリカ本国では若い世代からも大人気で、このライヴ盤からその熱狂ぶりが伝わってきます。

本作には10分以上の曲が4曲入っており、まさに“ブルーグラス・ジャム・バンド”でかっこいいですね。
今日のこの1曲は一番長尺で20分以上に及ぶ「Turmoil & Tinfoil」を。
バンジョーBilly Failing、マンドリンJarrod Walker、フィドルAlex Hargreaves、ベースRoyal Masatも凄い!森陽馬


2025年1月30日(木) 鈴木実貴子ズ 「ファッキンミュージック」

2025年もあっという間に1ヶ月が過ぎようとしている1月末、ロックの初期衝動を感じさせてくれる1枚が出ました!

鈴木実貴子ズ『あばら』
(国内CD CRCP-20613 3,300円税込)

鈴木実貴子ズは、愛知県名古屋を拠点に活動している、女性ヴォーカル&ギターの鈴木美貴子と、ドラマーのズ(高橋イサミ)による2人組ロック・バンド。2012年頃結成しインディーズから作品をリリースし続けていましたが、本作『あばら』がメジャー・レーベルからの1stフル・アルバムになります。

日々の喜び・悲しみ・怒り、言葉にできないような感情が詰まった、鈴木実貴子の歌がとにかくかっこいい!
その歌をグイグイと引っ張るキャッチーなメロディーとバンドの演奏にも勢いがありますね。

今日のこの1曲は、業界の不条理の中で、音楽の力を信じ続ける決意表明のナンバー「ファッキンミュージック」を。

「夢見た所はこんな所かウジ虫みたいな奴らがのさばる」
「ファッキンミュージック誰にも届かなくても くだらない奴の集まりでも この体ひとつ分を隅から隅まで余す事無く燃やし尽くしてしまいたいのさ」(「ファッキンミュージック」歌詞より)

本作を聴いて、僕は小谷美紗子Trioを想い出しました。
なお、2曲目「暁」には、田渕ひさ子がギターで参加しています。森陽馬


2025年1月29日(水) マグネ・フルホルメン 「Living With Ourselves」

「Take On Me」の大ヒットから今年で40年になるのだそうです。

a-haと聞いて多くの方が思い浮かべるのは、あの革新的なビデオ・クリップとキャッチーなサウンドではないでしょうか。
そのa-haが2022年に発表したアルバム『トゥルー・ノース』と、続編とも言える叙情的なメロディに満ちた本作を聴いて、イメージがガラリと変わりました。

マグネ・フルホルメン『リヴィング・ウィズ・アワセルヴス』
(国内CD ボーナス・トラック追加収録 解説・歌詞・対訳付 SICX-206 2,860円税込)

マグネ・フルホルメンは、a-haのキーボーディスト/ギタリスト/ソングライター。
繊細な歌声、ドラマチックなアレンジで聴かせるソロ最新作『リヴィング・ウィズ・アワセルヴス』は、新曲はもちろん、メンバーとの意見の相違で『トゥルー・ノース』には収録されなかった楽曲も取り上げています。

美しいメロディのタイトル曲「Living With Ourselves」、彼のライヴや作品に参加している女性シンガーTini Flaatとのデュエット「This Is On Your Side」、映画音楽のようなインストゥルメンタル「Teo's Theme」、フォーキーで穏やかな「Giving In To Christmas」。
本編最後にはわかった上で聴いてもわからないTOTO「Hold The Line」のとても儚いカヴァーに加え、ボーナス・トラックとして『トゥルー・ノース』収録曲「I'm In」のフルホルメンによるデモ・ヴァージョンが収録されています。東尾沙紀


2025年1月28日(火) Momiji & The Bluestones 「Give Me A Break」

骨太で、ブルージーで、グルーヴィーな新譜が聴きたい!

そんな方にオススメの1枚です。

Momiji & The Bluestones『Flowin'』
(国内CD MRCD-006 2,750円税込)

Momiji & The Bluestonesは、女性シンガー&ハーピストの大久保紅葉を中心に、竹内朋康(SUPER BUTTER DOG)、前田サラ、大神田智彦、白根佳尚で2019年に結成された日本人5人組バンド。

本盤『Flowin'』は、2021年作『TIME MACHINE』以来となる2枚目のアルバム。
前回はカヴァー中心でしたが、今回は気骨あるオリジナル曲8曲で固めた渾身の傑作です。

今日のこの1曲は、迫力満点な2曲目「Give Me A Break」を。
ブルースをルーツにしたファンキーな演奏、ロック魂感じる彼女の歌声&ハープが最高にかっこいい!森陽馬



2025年1月27日(月) Neil Young And The Chrome Hearts 「Big Change」

1月20日にトランプ新大統領が就任して、様々な報道が連日ありますね。
うんざりだ、と嘆き、海外へ逃げ出したいというアメリカ在住の方も多いようです。

そんな世情の中、ニール・ヤングが「Big Change」という新曲を発表しました。

「大きな変化の時が来ている」
「良いことも悪いことも起こりえるだろう」
「あなたはやるべきことをわかっているはずだ」

オールドブラックをかき鳴らしながら歌われるこの曲には、どんな想いが込められているのでしょうか。

ニールはブッシュ政権だった2006年に、「大統領を弾劾せよ」なんて歌を発表したこともありました。
2006年5月5日今日のこの1曲コーナーで紹介)

今作は、逃げたいと考えているアメリカ人聴衆へ向けて、今こそ向き合おう、と鼓舞している歌なのかもしれません。

Chrome Heartsという新バンド(メンバーはMicah Nelson、Corey McCormick、Anthony Logerfo、Spooner Oldham。若手に混じりスプーナー・オールダムが入っているのがジワる!)と共に、2025年は新アルバムを発表予定だそう。
2025年11月で80歳を迎えるニールの眼光は、まだ前を向いています。森陽馬

★「Big Change」は2025年1月27日時点では配信のみのリリースです。
掲載ジャケットは、「Rockin' In The Free World」収録の1989年発表作『Freedom』。


2025年1月26日(日) レッド・ツェッペリン 「幻惑されて」(ライヴ)

映画『MR JIMMY レッド・ツェッペリンに全てを捧げた男』を、新宿シネマカリテで鑑賞。
レッド・ツェッペリンに魅せられた日本人ギタリスト、ジミー桜井の半生を追ったドキュメンタリー映画です。

ジミー桜井の出演するライヴハウスに、来日中のジミー・ペイジ本人が観客として訪れる興奮の場面があるのですが、それはまだまだ前半。アメリカへ渡り、レッド・ツェッペリンのコピーバンドを結成、日本へ凱旋するところで感動のフィナーレ、と思いきや...。実際のドキュメンタリー映像ながら、脚本がある物語のように感じられるくらい、劇的な展開ですね。

ジミー桜井のツェッペリンへのこだわりはとにかく凄くて、ギタープレイだけでなく、ジミー・ペイジの当時の衣装や他メンバーの歌・演奏・細かいディテールまでとことん追求している姿に圧倒されました。音楽に関わる仕事をしている立場から見て、彼の音楽への情熱には、初心を思い出すきっかけをもらえて、とてもよかったです。

なお、この映画の監督は、まだ40代のボストン出身アメリカ人、ピーター・マイケル・ダウド。
ジミー桜井の出身地、雪深い新潟・十日町の情景も描いていたのが印象的でした。

その映画監督ピーターとジミー桜井の熱意が通じて、レッド・ツェッペリン楽曲使用が奇跡的に格安で許可されたそうです。
ツェッペリン初心者はもちろん、マニアの方がご覧になっても、新しい発見や気付きが見つかると思います。森陽馬

★掲載ジャケットは、1972年LAフォーラムとロングビーチ・アリーナでのライヴ盤。
ジミーがバイオリンの弓でギターを弾く長尺「幻惑されて」収録。
Led Zeppelin『伝説のライヴ-How The West Was Won』(国内3枚組CD WPCR-17986 3,630円税込)


2025年1月25日(土) ビーチ・ボーイズ 「夢のハワイ」

毎年、ものすごく楽しみにしている<サンデー・ソングブック>の山下達郎VS宮治淳一による新春放談放送が、今年も2週間があっという間に過ぎてしまいました。
とても楽しい放送だったので、終わってみるとロス感が結構ありますね。

そのロス感を埋めてくれたのが、1月12日(日)ラジオ日本の<名盤アワー>でした。
特集は、洋楽・日本だけのヒット。
英米ではではヒットしていないのに、日本では大ヒットとなった曲がいろいろありますが、オンエア曲は、まさにポップスを聴き始めた頃のド真ん中の曲ばかり。radikoを駆使して何回も聴いています。

ロイ・オービソン「カム・バック・トゥ・ミー」、ヴェルヴェッツ「愛しのラナ」、ジョニー・シンバル「僕のマショマロちゃん」、ジョニー・ティロットソン「プリンセス・プリンセス」、クリフ・リチャード「レッツ・メイク・ア・メモリー」、etc...。1963年12月~1964年前半に日本のみで大ヒットとなった曲たちです。

そういえば、ビーチ・ボーイズのレコードを初めて買ったのも、アメリカではシングル化されなかった「ハワイ」でした。
日本ではシングル・カットされ、ラジオでもよくかかっていました。

日本タイトルは「夢のハワイ」。
B面はバラードの「サーファー・ムーン」。
このシングルがビーチ・ボーイズにのめり込むきっかけになったことは間違いありません。森勉

★掲載ジャケットは、ビーチ・ボーイズ『サーファー・ガール』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-25589 1,885円税込)


2025年1月24日(金) Small Faces 「The Hungry Intruder」

スモール・フェイセス結成から60周年♪

移籍第一弾『スモール・フェイセス』(1967)、バンド最高傑作と言われる『オグデンズ・ナット・ゴーン・フレイク』(1968)、「Itchcoo Park」、「Tin Soldier」等を収録したUS編集盤『ゼア・アー・バット・フォー・スモール・フェイセス』(1968)ほか、イミディエイト期の作品が、2025年リマスターで再発されました。
各々ボーナス・トラックとしてオリジナル・モノ・バージョンも追加収録されています。

『オグデンズ~』を初めて聴いた時は、コンセプト作ということもありデッカ期のキャッチーな楽曲群に比べると、「Lazy Sunday」以外の曲は少しとっつきづらい印象がありました。(今はもちろん好きです)

インスト「Ogdens' Nut Gone Flake」からのスタートはしびれますね。
マリオット/レインのソングライティング、歌・演奏の爆発力、デビューからほんの数年でここまで進化し、今作をちゃんとヒットさせた彼らは凄いなと改めて感じます。

久々にじっくりと聴いていて、Bサイド収録曲「The Hungry Intruder」間奏のフレーズが、ポール・ウェラー「Peacock Suit」のある部分と似ているなと思いました。(双方詳しい方、そういう記述があればぜひ教えてください) 東尾沙紀

★スモール・フェイセス『オグデンズ・ナット・ゴーン・フレイク+12』
(国内CD 犬伏功氏による解説・歌詞付 ボーナス・トラック追加 2,420円税込)


2025年1月23日(木) America 「Horse With No Name」 with Orchestra

1月7日頃に発生したロサンゼルスの山火事は、現在も延焼中で鎮火の目処が立っていません。
ハリウッド・ボウル(有名なコンサート・ホール)にも火の手が迫る可能性があるようで心配ですね。

そのハリウッド・ボウルで、今から50年前(1975年)に行われたコンサートが発売されました。

America with George Martin conducting The Symphony Orchestra『Live From The Hollywood Bowl 1975』
(輸入CD Primary Wave 015047806324/輸入LPは2024年4月Record Store Dayで発売)

ジェリー・ベックリー、デューイ・バネル、ダン・ピークの3人グループであった時期のアメリカが、ジョージ・マーティン指揮によるシンフォニー・オーケストラをバックに、1975年8月3日ハリウッド・ボウルで行ったライヴ音源です。

プロデュースとミックスは、ジェリー・ベックリーとも親交が深いジェフ・ラーソンが担当。
オーケストラの参加は全編ではなく一部の楽曲ながら、アメリカのかっこいいバンド演奏と見事に融合しています。

今日のこの1曲は、ラストに披露されている彼らの代表曲「Horse With No Name」(名前のない馬)を。
イントロのメロディーがストリングスで奏でられており、ハリウッド・ボウルの熱狂が伝わってきます。森陽馬


2025年1月22日(水) ? 「My Whole World」

ティーンズヴィル・レーベルから新しいCDが出ました。

V.A.『Nothin' Succeeds Like Success ~ Unreleased 1960's Pop gems Record From Acetates』
<ナッシン・サクシーズ・ライク・サクセス 60年代ポップシーンの舞台裏で眠り続けたヒットの原石>
(国内仕様CD 日本語解説付 TV1065CDJ 2,750円税込)

副題にあるように、アセテート盤として残されたものからのコンピレーション。
マニアックなレーベル“ティーンズヴィル”も遂にここまできたか、という感じ。
しかし、よくこれだけのアセテート盤を集めたなぁ~。

アセテート盤とは、テスト・プレス盤のようなもので、少量枚数生産が可能だったために、このCDに収録されているような楽曲をプロモーションするために用いられることも多かったようです。

全34曲。歌っている人がわかっているのは、ラリー・ウェス、エリー・グリニッチ、ロン・ダンテ、ポール・アンカ、ケニー・チャンドラーなど18曲。あとの残り16曲は、歌っている人不明というものですが、結構イイ曲ありました。完成途上作品もありますが、注目曲を挙げておきましょう。
・2曲目、32曲目・・・エリー・グリニッチによるデモ
・6曲目・・・60'sガール・ポップス、シャングリラスあたりに似合いそう。
・8曲目・・・ビリー・J・クレイマー&ダコタスによるジーン・ピットニー作品。
・11曲目・・・ラグドールズのマイキィー・ハリスのナイス・ガールポップ。
・28曲目・・・若き日のヴァン・マッコイ

今日の1曲は、22曲目「My Whole World」。
歌手名のクレジットはありませんが、なかなかいい曲です。
この声、どっかで聴いたように思われるのですが・・・。森勉


2025年1月21日(火) 友部正人 「グッドモーニングブルース」

友部正人のベスト・アルバムが、メジャーレーベル流通で2024年12月11日に発売予定でした。
しかし、収録曲の歌詞が原因で発売中止!
インディーズ流通&品番が変わって、年を越した1月15日にやっと発売されました。

友部正人『シングル・コレクション』
(国内CD 全15曲収録 CXCA-1325 3,080円税込)

発売中止の原因となったのは、「グッドモーニングブルース」という歌です。

<『ライオンのいる場所』に入れるつもりで録音された歌。歌詞のことで急遽アルバムから外され、その音源は自主製作のシングル盤として発売された。このたび、またこの歌にクレームがついて、急遽販売会社を変更して発売することになった。同じ歌詞なのに前回とクレームの箇所は違い、自主規制の基準は曖昧で無責任なことを示している。>
(友部正人さん本人による楽曲解説より)

『ライオンのいる場所』は1991年2月発表作なので、1990年頃に録音された歌でしょうか。
「ヒットラー」という言葉が出てきたり、「君が代無理やり歌わせる」、「日の丸無理やり掲げさせる」、「レコード会社、ミュージシャンの口ふさぐ」など強烈な歌詞が出てくる痛快なナンバーです。森陽馬


2025年1月20日(月) Roomies 「甘い夢 -Retake」

東京発の新世代ソウル/R&Bバンド、新作オススメ盤♪

Roomies『ECHO』
(国内CD 歌詞付 PCD-25452 2,750円税込)

2019年に結成、都内の一軒家<Roomies House>を拠点に、現在は及川創介(syn/ex.CICADA)、Kevin(vo)、斎藤渉(p)、高橋柚一郎(g)の4人組で活動中のRoomies(ルーミーズ)。

2021年に1作目『The Roomies』を配信で発表、2作目となる『ECHO』は、バンド初のCDリリース作品となります。

ソウル/R&B、AOR、フュージョンなどメンバーのルーツをおとし込んだポップ&メロウな楽曲はいずれもキャッチーで、マイケル・ジャクソンに影響を受け歌い始めたというKevinの甘く伸びやかな歌声もとても魅力的。

キラキラとしたイントロのシンセが印象的な「When We'll Be Toghther」、切ない歌声が沁みる「Close To Being In Lovg」、
シティ・ポップ・ファンの方も必聴のミディアム・ナンバー「甘い夢 -Retake」(2023年発表シングルの再録)など、とろけそうなほど甘いバラードから爽やかなポップ・ソングまで、洗練された演奏&アレンジで聴かせてくれます。

全9曲中6曲が英語詞(ブックレットには日本語の詞も掲載)。
洋楽しか聴かないという方にも是非チェックしていただきたい1枚です。東尾沙紀


2025年1月19日(日) シュガー・ベイブ 「今日はなんだか」

祝!ナイアガラ・レコード設立50周年&山下達郎デビュー50周年!

シュガー・・ベイブが1975年に発表した名盤『SONGS』の50周年記念盤が、4月23日発売決定いたしました。

<4月23日発売>
シュガー・ベイブ『SONGS 50th Anniversary Edition』
(2枚組CD 4,180円/LP 4,400円/カセット・テープ 3,300円)

50周年盤の目玉は、1994年に行われた伝説のコンサート『山下達郎 Sings SUGAR BABE Live!』の音源が、CD版のディスク2に収録されることですね。

大貫妙子さんのライヴ盤『LIVE'93 Shooting Star In The Blue Sky』(1996年発売)のボーナス・トラックに、『Sings SUGAR BABE Live!』で彼女がゲスト出演した際の3曲(「蜃気楼の街」「約束」「いつも通り」)が収録されました。
しかし、山下達郎ヴォーカルによるシュガー・ベイブ楽曲の1994年ライヴ音源は、今回が初商品化になります。

今日のこの1曲は、山下達郎2024年ツアーでも披露された「今日はなんだか」を。
50周年へ向けての気概溢れるアグレッシヴなアレンジでしたよね。森陽馬


2025年1月18日(土) OCTOBER LONDON 「Mulholland Drive」

新世代メロウR&B/スウィート・ソウル大推薦の1枚!

OCTOBER LONDON『The Rebirth Of Marvin』
(輸入CD Death Row Records DRR949CD/輸入LP DRR949CV他カラー盤3種あり)

OCTOBER LONDONは、1986年生まれアメリカ/インディアナ州サウスベンド出身の黒人男性シンガー。
本作はSnoop Dogg主宰レーベルのDeath Row Recordsから2023年に配信で発表していた1stアルバムです。
この度CD、LP、カセットでフィジカル・リリースされました。

タイトルが<The Rebirth Of Marvin>(マーヴィンの生まれ変わり)!
まさに、マーヴィン・ゲイへのオマージュが全編に感じられる作品ですね。

今日のこの1曲は、マーヴィン・ゲイ「You Are The Way You Are」をサンプリングしている⑤「Mulholland Drive」。
マーヴィンそっくりな彼の歌声&女性シンガーLatoiya Williamsとの掛け合いが甘くムーディーに夜を彩ります。森陽馬


2025年1月17日(金) Roy Orbison 「In Dreams」

♪夢の中では君と歩き、夢の中では君と話し、夢の中では君は僕のもの。
夢の中ではいつも僕らは一緒さ。夢の中では。でも、夜が明けて目が覚めると君はいなくなっているんだ♪
(ロイ・オービソン「In Dreams」歌詞より)

昨夜眠る前に、デヴィッド・リンチが逝去したことを知りました。

2017年の『ツイン・ピークス』シーズン3は、一部で評判が悪かったようですが、僕は熱狂して観ていました。
それだけに、『インランド・エンパイア』(2006)以降、彼が監督する劇場映画作品はなかったのが残念でしたね。

光と影、表と裏、虚像と真実、暗黒と光明、そして、夢と現実。
デヴィッド・リンチは、相反している事象が、実は隣り合わせにあることを教えてくれました。

今日のこの1曲は、映画『ブルー・ベルベット』で使われたロイ・オービソン「In Dreams」。森陽馬

★掲載ジャケットは、2022年レコード・ストア・デイに発売された『Blue Velvet』(Deluxe Edition)。
(輸入3枚組LP 「In Dreams」収録 Concord 72265546)


2025年1月16日(木) 「シャボン玉」(作曲:中山晋平作曲、作詞:野口雨情)

映画『シンペイ ~歌こそすべて』(神山征二郎監督・中村橋之助主演)をTOHOシネマズ日比谷にて鑑賞。
日本の正統派音楽映画として、多くの方に観ていただきたいと感じた1本でした。

明治に生まれ大正・昭和の時代に数多くの名曲を残した名作曲家、中山晋平の物語。
彼が生涯に書いた曲は、「カチューシャの唄」、「ゴンドラの唄」、「東京行進曲」、「東京音頭」など2,000曲!
童謡「シャボン玉」、「てるてる坊主」も彼が手掛けています。

わかりやすい朝ドラ的なストーリー展開で、彼のことを知らない方がご覧になっても、老若男女が口ずさめるメロディーメイカーだったことが伝わると思います。

今日のこの1曲は、日本人皆の心の奥に刻まれている「シャボン玉」を。

♪しゃぼん玉とんだ 屋根までとんだ 屋根までとんで こわれて消えた
しゃぼん玉消えた とばずに消えた うまれてすぐに こわれて消えた♪

この歌詞を書いた野口雨情は、子供を生後7日で亡くした経験があったそうです。
その子を想い書いた「シャボン玉」に、中山晋平が儚くも美しいメロディーを乗せたことを本作で初めて知りました。

今も日本でたくさんの音楽が生まれ、僕らがそれを楽しめる環境にあるのは、戦前に中山晋平のような音楽家が情熱を持って音楽と向き合っていたからだ、ということを実感できました。

なお、映画の最後には、エンディング・テーマとして上條恒彦が歌う「ゴンドラの唄」(新録音)が流れます。森陽馬

★掲載ジャケットは、『中山晋平の童謡』(VDR-5170 3,300円税込)


2025年1月15日(水) ベン・ワット 「ノース・マリン・ドライヴ」

1月10日に、ペット・サウンズ・レコードの<今日のこの1曲>の起源について書きました。
このコーナーも20周年になり、“千里の道も一歩から”という言葉があるように、積み重ねていく事の大切さを感じる毎日です。

御承知のように、<今日のこの1曲>は、森勉、森陽馬、東尾沙紀の当店スタッフ3名で毎日更新しています。
さて、ペット・サウンズ・レコードの紅一点スタッフ東尾沙紀は、彼女独特の感性で、いつも興味深い曲を紹介しています。

ここでクイズです。
東尾沙紀が<今日のこの1曲>に初めて登場したのは、いつ、何の曲だったでしょうか?

お時間がある方は、当店ホームページの
<今日のこの1曲アーカイヴス>で探してみてください。

今日のこの1曲は、今日書いたテーマとつながりはありませんが、ベン・ワットの曲を選んでみました。

エヴリシング・バット・ザ・ガールのアルバムが出る前、1983年発表のベン・ワットのソロ・アルバムからタイトル曲を。森勉

★掲載ジャケットは、ベン・ワット『ノース・マリン・ドライヴ』。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 TRPD2 2,750円税込)


2025年1月14日(火) 青柳拓次 「六弦の音楽」

一般的には連休明けとなる本日は、とても静かな1日でした。
お休みしている店が多く、歩行者も心なしか少なかったですね。

そんな落ち着いた雰囲気の昼下がり、店でかけていたのがこのアルバムです。

青柳拓次『海の中の湖』
(2枚組CD 収録曲と同タイトルの短編小説付 NAGALU-007 4,950円税込)

リトル・クリーチャーズ、ダブル・フェイマス、カマアイナ、そしてソロでも長く活動を続けている青柳拓次。
本作は彼が2024年にリリースしたアコースティック・ギター・インスト作品です。

スペイン発のアコースティック・ギター名器<イグナシオ・フレタ>を使用してのモノラル録音。
一音一音に深みがあり、聴いていてとても気持ち良い音感でした。
今日のこの1曲は、このギターの物語とも想起できるDisc2のラスト曲「六弦の音楽」を。

なお、各曲と同タイトルの書き下ろし短編小説が記された36ページブックレット付。
海や森の生き物・自然の中に生きている人が紡ぐささやかな物語を読みながら、ゆっくりした時間を過ごすことができます。
このブックと2CDを収めた深緑色の紙製ケースがアートな装丁で、手元に置いておきたくなりますね。森陽馬


2025年1月13日(月) シンガーズ・スリー 「愛を歌おう、セイコーで!」

レコード・コレクターズ誌2025年2月号が発売中です。
(ミュージック・マガジン社 930円税込)

第1特集は『この曲のドラムを聴け! ジャズ/フュージョン編』。
そして、新年恒例の『リイシュー・ベスト』、『私の収穫』も掲載されています。

年々マニアックになっていく『私の収穫』コーナーは、コレクター魂が伝わって面白いですね。
『リイシュー・ベスト』に関しては、こんな作品も出ていたんだな、と改めて知ることが多く勉強になります。

今日のこの1曲は、リイシュー・ベストの「歌謡曲/芸能」部門で1位に選出された『山上路夫ソングブック』から。

『山上路夫ソングブック-翼をください』
(国内5CD BOX 監修・選曲・解説:濱田髙志氏 MHCL-30853 14,850円税込)

1960年代から多くの名曲に携わった作詞家:山上路夫さんが手掛けた楽曲を、ヒット中心にレア曲含め全120曲収録。濱田髙志氏による信頼の仕事に、山上路夫氏本人の協力で纏められた5枚組CD BOXです。

特に、CMソング/外国曲を集めたDISC5は、珍しい曲がたくさん入っていて興味深いですね。
DISC5の15曲目シンガーズ・スリー「愛を歌おう、セイコーで!」は市川秀夫作曲/山上路夫作詞、1970年代初期SEIKO(服部時計店)の販促用非売品EPに収録されていたノベルティ・ソング。
ロジャー・ニコルスとバート・バカラックを合わせたような多幸感溢れるソフト・ロック・チューン♪聴きもの!森陽馬


2025年1月12日(日) Ringo Starr 「Thankful」 feat Alison Krauss

2025年7月で85歳を迎えるリンゴ・スター。
2019年作『What's My Name』以来、ソロ21作目となるオリジナル・アルバム『Look Up』が出ました。

リンゴ・スター『Look Up』
(国内CD エルヴィス・コステロによる英文解説の翻訳・解説・歌詞・対訳付 UICY-16264 3,300円税込)

本作は、T・ボーン・バーネットがプロデュース&9曲作曲したカントリー・アルバム。
といっても、カントリー・スタンダードの焼き増しとかではなく、カントリー/ブルーグラス界の新世代ミュージシャン(ビリー・ストリングス、モリー・タトル等)をfeatし、主にナッシュビルで録音した全11曲が収録されています。

これが、和やかな雰囲気ながら、現代の新鮮な空気を感じさせてくれる素晴らしい1枚でした。
リンゴらしいドラミングも健在で、うれしいですね。

今日のこの1曲は、リンゴ自らがブルース・シュガーと共に書き下ろしたラスト11曲目「Thankful」を。

♪空の星に感謝。ピース&ラヴを願って、輝いている太陽に感謝。日々努力しているこの瞬間に感謝。君がここにいることに感謝♪
ビートルズ他3人のメンバーを想起させる歌詞も出てきます。アリソン・クラウスによるハーモニーも沁みますね。

なお、日本盤CDには、エルヴィス・コステロによる愛情溢れるライナーノーツの日本語翻訳と、ザ・ビートルズ・クラブ代表斉藤早苗氏が手掛けた詳細な解説が付いています。森陽馬


2025年1月11日(土) Franz Ferdinand 「Tell Me I Should Stay」

グラスゴー発人気ロック・バンド、フランツ・フェルディナンドの6枚目のアルバムが発売になりました。

1stから約20年、メンバーの脱退/加入を経て現在のラインナップになってからは初、約6年ぶりとなる新作です。

フランツ・フェルディナンド『ザ・ヒューマン・フィアー』
(国内CD 日本先行発売 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック1曲追加 BRC769 2,860円税込 / LPもあり)

何かが崩れおちていくような感覚、恐怖、不安などをテーマにした今作。
キャッチーなリード・シングル「Audacious」、エレクトロなビートがクセになる!?「Hooked」、新宿ゴールデン街に実在するバーが登場する「Bar Lonley」ほか、一筋縄ではいかないフランツらしいポップ・センスが詰まっています。

中でも、厳かなイントロのピアノから、リズムはレゲエに、サビで一気にポップになる展開が面白い「Tell Me I Should Stay」が気に入りました。
ティンパニー的な音がドドンと響くサビのアレンジ、メロディにどこかビーチ・ボーイズのエッセンスを感じました。東尾沙紀


2025年1月10日(金) キャロル・キング 「ミュージック」

当店の<今日のこの1曲>コーナーは、いつから始まったのでしょう?

ペット・サウンズ・レコードは1981年4月22日にオープンしたのですが、もちろんその頃はインターネットというものは存在していませんでした。

初めて当店のホームページが出来て、<今日のこの1曲>がネット上に登場したのは
2004年12月12日
武蔵小山駅前再開発により、旧店舗の立ち退きが決定し、あと1ヶ月半ほどで旧店舗ともお別れという時期でした。

今後のこと-いつまで旧店舗で営業できるのか?とか、仮店舗はいつからできそう、とか、新店舗の場所などを発信していかなければ・・・、ということを考えていた頃です。
それだけでなく、ページを開く方々に楽しんでもらいましょう、ということで、<今日のこの1曲>は始まりました。

仮店舗準備期間は家で聴いていた曲をアップしたりしていましたが、店舗がある時は店でかかった曲をその日に紹介することを基本に続け、なんと、2025年で20年目に入ります。
今まで約7,000曲を紹介してきました。
今後ともよろしくお願いします。

今日のこの1曲は、キャロル・キングの「ミュージック」を選んでみました。森勉

★掲載ジャケットは、キャロル・キング『ミュージック』。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-30071 1,980円税込)


2025年1月9日(木) JD Souther 「Bad News Travels Fast」(Alternate Take)

JDサウザーの1979年発表名作『You're Only Lonely』は、国内CDが1,100円税込で発売中ですが、彼が亡くなった2024年9月直前に、アメリカのレーベルOmnivore Recordingsから最新リマスター&ボーナス・トラック2曲追加で新たにリリースされました。

JD Souther『You're Only Lonely』
(輸入CD ボーナス・トラック2曲追加全11曲収録 OVCD-552)

まずは、最新リマスターの音質が素晴らしい!
ロイ・オービソンへのオマージュが込められたタイトル曲「You're Only Lonely」が、新録音のように光り輝いて響きます。

そして、ボーナス・トラックの2曲は、デモ音源とかではなく完成された未発表音源でした。
特に、「Bad News Travels Fast」(Alternate Take)は聴きもの!

1984年発表作『Home By Dawn』に収録されている同曲とは、アレンジや歌詞も全く違う別ヴァージョンで、本作『You're Only Lonely』と同時期に録音された約6分40秒にも及ぶ初期テイクでした。
デヴィッド・サンボーンの哀愁伝わるサックスが沁みますね。僕はこちらのヴァージョンの方が断然好きです。

なお、ブックレットには、JDのインタビューを基にした読み応えのあるライナーノーツ(英文)と共に、当時の日本盤シングル・ジャケット写真等も掲載されています。森陽馬


2025年1月8日(水) Gillian Welch & David Rawlings 「What We Had」

瞬間湯沸かし器は便利ですが、鉄瓶でゆっくり沸かした湯はまろやかで味わい深いお茶になる感じがします。
加えて、時間をかけ沸かした鉄瓶の湯はなかなか冷めません。

ギリアン・ウェルチ&デヴィッド・ローリングスの2024年作『WOODLAND』は、そのお湯の如く、じっくりと聴き込む毎にじわじわと沁みてくる1枚でした。

Gillian Welch & David Rawlings『WOODLAND』
(輸入CD ACONY ACNY-2416/輸入LP ACNY-2416LP)

ナッシュビル発の傑作を多数生み、現在はギリアンとデヴィッドが所有しているスタジオ、WOODLAND STUDIOS。
2020年にハリケーンの被害で大打撃を受け、コロナ渦もありしばらくは運営できない状態が続きましたが、この度、2人の努力で再建した本スタジオでレコーディングを重ね、素晴らしいアルバムが完成しました。

ポップ寄りなアレンジになっていくアメリカーナ系のアーティストが多い中、この2人は変わらないですね。
シンプルながら深みがあって、フォーキーながらメロディーが美しい全10曲が収録されています。

「あなたや私は亡くなった時にだけ、ハッシュタグが付けられニュースになる」と、友人の死を機に皮肉的に書かれた「Hashtag」も注目ですが、今日のこの1曲は、Russ Pahlのペダルスティールが切なく響く②「What We Had」を。森陽馬


2025年1月7日(火) 日髙麻鈴 「True Colors」

山本精一プロデュースで新世代の女優が名曲をカヴァーするP-VINE社のプロジェクト、Magico(マジコ)。

第1弾は中野有紗「青い魚/MOON RIVER」(
2024年8月20日今日のこの1曲で紹介)。
第2弾は石川瑠華「それはぼくぢゃないよ/ゆうれい」(昨日紹介)でした。

そして、第3弾となる日髙麻鈴「12月の雨の日/True Colors」が本日入荷しました。

日髙麻鈴『12月の雨の日/True Colors』
(国内7inchレコード 完全限定盤 P7-6623 2,750円税込)

A面「12月の雨の日」は、はっぴいえんど(松本隆作詞、大瀧詠一作曲)のカヴァー。
山本精一(ギター、ベース)とsenoo ricky(ドラムス)による演奏でほぼ完コピながら、女性ヴォーカルによるカヴァーは新鮮に響きますね。

B面「True Colors」は、彼女のフェイヴァリットというシンディ・ローパーのカヴァー。
雰囲気が良くて、僕はこちらのB面の方が気に入りました。
なお、印象的なシンセ&リズムトラックはMoooting(むうとん)が手掛けています。森陽馬


2025年1月6日(月) 石川瑠華 「それはぼくぢゃないよ」

究極のナイアガラ本『All About Niagara』が、ナイアガラ・レーベル設立50周年を祝し全面改訂され発売決定しました。


『All About Niagara 1973-2024』 (2025年3月18日発売 リットー・ミュージック 5,940円税込)

白夜書房から増補版が出たのは2005年。
もう20年が経つのですね。時が経つのは早いものです。
この20年間に出た作品群に加え、希少なプロモ、テスト盤、自作カセット&DATなどの写真もオールカラーで追加掲載。
大滝詠一ファンは要チェックの1冊ですね。

なお、この書籍に大滝詠一「朝からゴキゲン」7インチ・レコードと、ナイアガラ・ロゴTシャツが付いた限定セットは、
リットー・ミュージックの通販サイトのみの販売となります。2月11日予約締切、上限に達し次第終了です。
当店や他店舗には入荷せず、一般流通はしないとのこと。ご了承くださいませ。

さて、今日のこの1曲は、2024年末に出た大瀧詠一作のカヴァーを。

石川瑠華『それはぼくぢゃないよ』 c/w「ゆうれい」
(国内7inchレコード 完全限定盤 P7-6617 2,420円税込)

映画『うみべの女の子』、『市子』、『三日月とネコ』等に出演し注目されている女優、石川瑠華が、山本精一によるプロデュースで、大瀧詠一「それはぼくぢゃないよ」をカヴァー♪

彼女の無垢な歌声には、昭和の時代にあったおおらかな雰囲気が感じられますね。
なお、イントロや曲中に聞こえるカラスの鳴き声は、彼女自身がフィールド・レコーディングした音源を使用。
ギター、ウクレレ、ドラム、ベース等のバック演奏は、山本精一が手掛けています。森陽馬


2025年1月5日(日) Nick Lowe 「Different Kind Of Blue」

ヘビがニョロリと顔を出しそうなジャケット...ニック・ロウ作品ではお馴染みとなったナターシャさんがにらみをきかせています。
2024年の作品になりますが、まだ取り上げてなかった1枚を。

Nick Lowe『Indoor Safari』
(輸入LPレコード YEP ROC YEP-3085)

ツアーバンドとしても活躍するロス・ストレイトジャケッツと制作した、ニック・ロウ約11年ぶりの最新作♪

パーティーで踊っていたらあるミュージシャンに間違られた、実話っぽいエピソードが面白い新曲「Went To A Party」ほか、
2018~2020年の間に発表したEP3作品に収録されていた「Tokyo Bay」「Lay It On Me Baby」など既発曲が中心ですが、一部再録/新たにミックスされているので侮れません。

名作『The Convincer』(2001)の頃の楽曲で、本編未収録/ボーナス曲(弾き語り)として発表された「Different Kind Of Blue」が今作で取り上げられているのが嬉しいですね。

愛する人が去ってしまった後の男の孤独、悲哀を歌ったニック・ロウ節全開の1曲。
さみしい歌なのに、ニックの柔らかな息づかいとゆったりとしたバンドの演奏に心が落ち着く隠れた名曲です。東尾沙紀



2025年1月4日(土) 冬にわかれて 「可愛い栗毛」

年末年始は、あの本を読んで、あのレコードを聴いて、あの映画を観よう!
、、、と思っていたのに、三が日があっという間に過ぎてしまいました。

何事も気がついたときに、色々と実行しなければいけませんね。(2025年最初の教訓)

でも、冬にわかれてのこのDVDは年始に観ました。

冬にわかれて『冬にわかれて Live 豊秋の夕べ 於あんざい果樹園』
(国内DVD 3,500円税込)

寺尾紗穂、伊賀航、あだち麗三郎によるバンド“冬にわかれて”が、2021年11月3日福島市あんざい果樹園で行った野外ワンマン・ライヴの模様を、当日の雰囲気が伝わるようなカット割りで、MC含め収めた映像作品です。

木漏れ日が美しい第1部から、次第に陽が陰って暗くなっていく第2部。
強風で肌寒そうな時もありますが、あの日あの時の大切な一瞬が記録されたライヴ映像でした。

今日のこの1曲は、このライヴ映像の中から、モンゴル民謡「可愛い栗毛」を。
寺尾紗穂さんはモンゴル語を習っていて、「可愛い栗毛」は2020年頃からライヴで歌っています。
異世界へ誘うような歌い回し、あだち麗三郎によるサックス、伊賀航の低音ベースが印象深いですね。

なお、本作はライヴ会場で販売されており一般流通していない商品ですが、紗穂さんのご厚意により当店で販売させていただけることになりました。通販も可能です。ご希望の方はお気軽にお問い合わせくださいませ。森陽馬

通販コーナーにも掲載しております。


2025年1月3日(金) The Courettes 「California」 feat La La Brooks(The Crystals)

寒い時は、厚着したり温かいものを飲んだりしますが、かっこいいロックを聴くのも良いですね。
2024年末に出たこのアルバムを聴くと、体温が上がり、身体の中から熱くなってきてオススメです。

ザ・コーレッツ『The Soul Of The Fabulous Courettes』
(国内CD 全13曲収録 解説・歌詞・対訳付 2,750円税込)

ザ・コーレッツは、ブラジル人女性シンガーのフラヴィアと、デンマーク人のマーティンによる夫婦バンド。
2021年発表作『Back In Mono』(
2022年2月19日今日のこの1曲で紹介)は、マイクロスター佐藤清喜さんがミックスを手掛けたこともあり好評で、後に行われた日本公演も大盛況でした。
本作は2024年発表の新作オリジナル・アルバムです。

今回のミックスは共同プロデューサーでもあるセレン・クリステンセンが手掛けていますが、ウォール・オブ・サウンドな60'sポップスに、ノーザン・ソウル+ブリティッシュ・ロックな要素も加わり、ガッツな音圧で楽しめる1枚ですね。

今日のこの1曲は、2曲目「California」を。
エルヴィス・コステロっぽいイントロから、ガール・ポップスなサビが最高にゴキゲンなロック・ナンバー♪
なんと!ザ・クリスタルズのシンガーであったラ・ラ・ブルックスがゲスト参加!
更に、ダリアン・サハナジャがヴォーカル・プロデュース&ミックスを手掛けています。

散歩しながら聴いたら、心も身体も温まって、気持ちもウキウキしてきますよ。森陽馬



2025年1月2日(木) シュガー・ベイブ 「DOWN TOWN」

新年あけましておめでとうございます。
2025年、令和7年になりました。
本年もペット・サウンズ・レコードをよろしくお願いいたします。

今年もいろいろな○○周年が予定されていますが、まずはこれでしょうか。

<山下達郎、シュガー・ベイブ『SONGS』でレコード・デビューして50周年!>

どんなものが発売されるかは、まだ決定していませんが、期待して待ちたいと思います。

さて、昨年12月というか1週間ほど前に、池袋シアターグリーン(普段はお芝居を演っている所です)で、50年ぶりに<ホーボーズ・コンサート>が行われました。

12月26日に会場へ足を運びました。
ナスポンズ→いとうたかお→センチメンタル・シティ・ロマンスという順の出演で、それぞれ素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

センチメンタル・シティ・ロマンスのステージでは、村松邦男がゲスト参加し、「DOWN TOWN」が演奏されました。
センチのドラムスは元シュガー・ベイブの野口明彦!
その隣には、この曲だけナスポンズのドラマー上原'YUKARI'裕がバス・ドラムを担当。
シュガー・ベイブの新旧ドラマー2人が並んで「DOWN TOWN」を・・・。

50周年を前に、いい場面を観ることができました。森勉

★掲載ジャケットは、シュガー・ベイブ『SONGS』
(国内2枚組CD WPCL-12160 3,080円税込)



2025年1月1日(水) 吾妻光良&The Swinging Boppers 「正月はワンダフル・タイム」

PET SOUNDS RECORDは、2025年1月1日14時から営業を開始いたしました。

東京はすっきりとした青空の1日。
晴れやかな気分で新年を迎え、店をオープンすることができました。
ご来店・ご連絡いただいたお客様皆様、重ねてありがとうございました。

さて、1月1日に紹介する1曲は、2024年末から“この曲!”と決めていました。

吾妻光良&ザ・スウィンギン・パッパーズの2024年発表新作『Sustainable Banquet』(
2024年11月19日今日のこの1曲で紹介)、9曲目に収録されている「正月はワンダフル・タイム」!
(国内CD MHCL-3059 3,300円税込)

神社、福引、門松、破魔矢、お屠蘇、お賽銭、鏡開き、紅白の餅、小吉、末吉、中吉、大吉、賀正、etc...。
元旦・正月の定番ワードが歌詞に織り込まれている、とっても楽しい正月ソングです。

これから毎年、1月1日にはこの歌を店でかけようと思っています♪

2025年の1年間、悲しいこと・辛いこともあるかもしれませんが、この歌のように楽しく笑顔で過ごしたいですね。森陽馬


2024年12月31日(火) 仲井戸麗市 「音楽」

2024年にご来店・お買い上げいただいた皆様、ありがとうございました。

2025年は1月1日14時から営業を開始いたします。
1,000円以上お買い上げの方には、当店ロゴ入りお年賀タオルを先着でプレゼント♪
よろしければ、お気に入りの音を探しにお立ち寄りくださいませ。

今日のこの1曲は、仲井戸麗市が2024年12月25日に発表した新作『Experience』から「音楽」を。

仲井戸麗市『Experience』
(国内2枚組CD ボーナス・トラック4曲含む全20曲収録 LNCM-1526 4,950円税込)

本作は、2025年にデビュー55周年を迎える仲井戸麗市が、CHABO BAND(早川岳晴、河村カースケ智康、Dr.kyOn)でレコーディングした快心の新作アルバムです。

中でも印象に強く残ったのは、ディスク2のボーナス曲前・本編ラストに収録されている「音楽」。
戦禍の銃撃音が鳴り、そしてバンドの演奏、CHABOの願いにも似た武骨な歌が弾き出されます。

「音楽がある この街には 当たり前のように。
音楽がない あの街には 音楽さえない。(中略)
返せ暮しを 返せ生活を 返せあの街に せめて音楽を あの瓦礫の街へ」(「音楽」歌詞より)

悲痛な叫びのように轟く、梅津和時のサックス・ソロが心に響きました。

2025年も良い音楽に巡り会えますように。森陽馬


2024年12月30日(月) デイヴ・クラーク・ファイヴ 「Any Way You Want It」

デイヴ・クラーク・ファイヴは我々世代にとっては、その名前を出すだけでごはん三杯いけちゃう存在です。

「ビコーズ」を聴いてファンになり、「ドゥ・ユー・ラヴ・ミー」「ビッツ&ピーセズ」の迫力あるサウンド&ヴォーカル、そしてドラムの連打に興奮し、「エヴリバディ・ノウズ(アイ・スティル・ラヴ・ユー)」「カム・ホーム」のセンチメンタルなバラードに魅了されました。

これは2年ほど前に発売された7インチ・シングル10枚を収めたBOXセット。
このボックスのためにカップリングされた全20曲を収録。
彼らの1963~1970年までの代表曲がシングル・レコードで聴けます。
全てピクチャー・スリーヴ付です。

Dave Clark Five『All The Hits ~ The 7" Collection』
(輸入7inch Single10枚組 BMG CAT574BOX)

今日の1曲は、彼らの曲の中でも一番の音圧で迫ってくる「エニー・ウェイ・ユー・ウォント・イット」を。
ちょうど60年前の今頃の時期に流行っていた名曲です。森勉


2024年12月29日(日) Tangarine 「The World We Live In」

70年代ウエスト・コースト・ロック、フォーク・ミュージックを現代に鳴らすオランダの双子ユニット、タンジェリン。

日本デビュー盤となる『Blank Cassette』(
2024年3月13日の今日のこの1曲で取り上げました)は、ハーモニーの気持ちよさを実感させてくれる作品でした。
どの曲も自然と口ずさめるくらい、店頭だけでなく普段もよく聴いていた1枚です。

タンジェリン『Blank Cassette』
(国内CD ボーナス・トラック1曲追加 解説・歌詞付 PCD-26108 2,860円税込)

柔らかな旋律にのせ人生についての深いテーマを歌った「The World We Live In」は美しいハーモニーに引き込まれます。
哀愁を帯びたメロディ、アコースティック・ギターの和やかな音色、心地良いグルーヴは、季節を通して穏やかな気持ちにさせてくれました。

彼らのyoutubeチャンネルで、ビーチ・ボーイズ「God Only Knows」をパフォーマンスした映像がアップされています。
女性コーラス、ストリングスをバックにした美しいカヴァー。こちらもぜひチェックしてみてください。東尾沙紀


2024年12月28日(土) 東京ローカル・ホンク 「あおいとりをたべる」

「よいお年を」と別れ際に声を掛け合うことが多くなり、年末らしくなってきましたね。

当店は年末年始も営業いたします。
12月30日まで 11時~21時
12月31日 11時~20時
2025年1月1日 14時~18時
1月2日 12時~18時
1月3日 12時~18時
1月4~6日 11時~20時
1月7日(火)以降は、11時~21時。

よろしければ、お気に入りの音を探しにご来店くださいませ。

さて、当店がずっと応援し続けているバンド、東京ローカル・ホンクが14年ぶりに新作を発表することが決まりました。

<2025年2月5日発売>
東京ローカル・ホンク『夜明け前』
(国内CD NNR-002 3,300円税込)

近年のライヴで必ず披露している「みもふたもない」、「セキグチくん」、「僕は大丈夫」も収録されています。

♪さよならがなければ しあわせなのかな♪
♪しあわせじゃない日は いらない日なのかな♪ (「あおいとりをたべる」歌詞より)
ライヴで初めて聴いた時から印象深かった「あおいとりをたべる」も、この度初めて公式音源化!
とても楽しみですね。森陽馬

★通販コーナーにて予約受付中!


2024年12月27日(金) ルルルルズ 「ゆらめき」

当店スタッフが選んだ2024年のベスト・アルバム。
ご覧になっていただけましたでしょうか?

今年出たルルルルズの5年ぶり4枚目のアルバムを気に入ってよく聴きました。

ルルルルズ『ひとびと』
(国内CD SOYL-3001 3,300円税込)

アルバムを出す度に気持ち良い風を運んでくれる彼ら&彼女らが醸し出すサウンドは、心持を良くしてくれます。

今回のアルバムは、そこに新しい風を歌詞の面で送り込んでくれているような・・・。
世相をしっかりした目線で切り取り、世の中の矛盾を静かにプロテストしてくれています。

全10曲、どの曲でもルルルルズの良さが感じられますが、今日の1曲は「ゆらめき」を選びました。
過去の作品もまた聴きたくなりました。森勉


2024年12月26日(木) Bobby Darin 「Beyond The Sea」

2024年は、「ありきたりな日常の中にある、かけがえのない大切な瞬間」を感じた3作の映画に出逢うことができました。

1本目は、『PERFECT DAYS』(ヴィム・ヴェンダース監督)。
役所広司演じる公衆トイレ清掃員・平山の、同じようで違う日々の生活には、木漏れ日のようなささやかな奇跡が確かに存在することを教えてくれました。平山がニーナ・シモン「Feeling Good」を聴いて去来する想いとは何だったのでしょうか。

2本目は、『本日公休』(フー・ティエンユー監督)。
理髪店で40年以上働いている女性美容師を描いた台湾映画です。
日常の積み重ねで訪れる出逢いと別れを経て、商売を続けていくことの信念に身が引き締まる思いでした。

そして3本目は、『SUPER HAPPY FOREVER』(五十嵐耕平監督)。
妻を亡くした男性が、その妻と出逢った熱海へ友人と再び訪れます。そこで5年前に起きたこととは...?
よくある普通の日常が、喪失の時を経て、とても幸せな瞬間だったのだ、ということに気付かされます。
カップラーメンを夜中に食べるシーン。何気ない場面のようで、人生における大事な1ページに感じられグッときました。

今日のこの1曲は、『SUPER HAPPY FOREVER』の劇内でかかった「Beyond The Sea」を。
「Beyond The Sea」はフランス人歌手シャルル・トレネ「La Mar」に、ジャック・ローレンスが英語詞をつけ、ボビー・ダーリンが1960年にヒットさせた名曲。映画では主人公や出演者が歌うなど、様々なシーンで使われていました。

なお、『SUPER HAPPY FOREVER』の音楽は、櫻木大悟(D.A.N.)が手掛けています。森陽馬


2024年12月25日(水) Earth,Wind & Fire 「September」

2025年4月に8年ぶりの来日ツアーが決定したアース、ウィンド&ファイアーの名曲「セプテンバー」。
現在劇場公開中の海外アニメーション映画『ロボット・ドリームズ』で、この曲がとても印象的に使われてます。

ニューヨークで孤独に暮らす<ドッグ>が、テレビ通販で購入したともだち<ロボット>。
いつも一緒だったのに、ある夏の日の出来事から離ればなれになってしまった2人。
再会を夢見るロボットら、キャラクターの胸中や日常がセリフ無しで描かれています。

「セプテンバー」は2人の楽しかった日々の中にあった曲。
今まで幾度となく耳にしてきた「セプテンバー」が、ラストこんなに切なく温かく胸に響いてくるとは思いませんでした。

経験や思い出の中に音楽が強く紐付いていること、誰かを思い遣る気持ち、今ある幸せを大切にすること,,,
いろんなことを気付かせてくれる作品でした。

他にも劇中ではバック・オーウェンズ、ウィリアム・ベル、ブッカー&ザ・MGズ、ザ・フィーリーズなどが良い曲が使われています。小ネタも色々転がっているのも楽しいので、ぜひチェックしてみてください。

2025年1月29日には日本独自企画として、『ロボット・ドリームズ』オリジナル・サウンドトラックの発売が決定しています。
音楽を担当したアルフォンソ・デ・ヴィラロンガのスコアがメインで、上記アーティストの楽曲は入っていませんが、ボーナス・トラックとして「セプテンバー」が収録される予定です。

掲載ジャケットは「セプテンバー」収録、アース、ウィンド&ファイアー『ジャパニーズ・シングル・コレクション -グレイテスト・ヒッツ-』(国内CD 解説・歌詞・対訳付 2CD+DVD SICP-31381 3,960円税込)です。東尾沙紀


2024年12月24日(火) 小田和正 「すべて去りがたき日々」

クリスマス、そして年末が近づいてくると、小田和正さんの歌声が心に響いてきます。

さりげない会話のような歌詞でも、小田さんが歌うと沁みますよね。

その彼の名曲を集め、新曲3曲を追加し収めた『自己ベスト3』が発売されました。

小田和正『自己ベスト3』
(国内CD 全16曲収録 FHCL-3019 3,300円税込)
(『自己ベスト』、『自己ベスト2』含む3枚組CD 初回限定盤 FHCL-3016 7,700円税込)

今日のこの1曲は、1曲目に収録されている新曲「すべて去りがたき日々」を。
明治安田企業CM曲として書き下ろされた2024年楽曲。

バック演奏は、木村万作(ドラムス)、ネイザン・イースト(ベース)、佐橋佳幸(ギター)、朝川朋之(ハープ)、金原千恵子ストリングス。更に、松たか子、和田唱がコーラスで参加。
人生における出逢いと別れ、大切な想い出への感謝が込められたナンバーです。

なお、2001年から続いていたTV番組『クリスマスの約束』は、20回目となる2024年の放送で終了になりました。
名アーティスト達による見事な合唱・コーラスが楽しめた素晴らしい音楽番組でした。
またいつか、違う形でも企画・放映されることを祈っています。森陽馬


2024年12月23日(月) カーペンターズ 「Merry Christmas Darling」(ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団ヴァージョン)

「『クリスマス・ワンス・モア』の準備にあたり、ボリュームを上げて一人きりで両方のクリスマス・アルバムを通して聴きました。カレン(1983年急逝)の比類ない声に改めて驚かされました。<中略> あなたとあなたの大切な人にメリー・クリスマス。」
(リチャード・カーペンターのメッセージより)

カーペンターズには2枚のクリスマス・アルバムがあります。
本作は、その2作(『クリスマス・ポートレイト』(1978)、『オールド・ファッションド・クリスマス』(1984))から16曲を選出。
リチャード・カーペンターが監修して、オリジナル・マスターテープから新たにミックスし直した1枚です。

カーペンターズ『クリスマス・ワンス・モア』
(国内CD リチャード・カーペンターのメッセージ&歌詞・対訳付 UICY-16256 2,750円税込)

今日のこの1曲は、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のバック演奏を加えた「Merry Christmas Darling」。

リチャード自らがストリングス・アレンジ&指揮を担当した2018年発表アルバム『カーペンターズ・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』に収録されていたトラックながら、新ミックスの他クリスマス・ソングとの流れで聴くと、より感動的に響きますね。

切なくなるほど温かく優しいカレンの歌声は、時を越えてイノセントな夢を運んでくれます。森陽馬


2024年12月22日(日) 竹内まりや 「リンダ」(1981年12月22日厚生年金ホール SO LONG LIVE音源)

竹内まりや初期5作のアナログ化に、ボーナス・ディスクを付けたBOXが3月19日発売決定しました。

<2025年3月19日発売>
竹内まりや『Mariya Takeuchi RCA YEARS Vinyl Box Collection』
(6LP BOX 完全限定盤 BVJL-110~115 19,800円税込)
2025年最新リマスター&カッティング、各180g重量盤。
くるみ三方背BOX、紙ジャケ、解説・内袋・ポスター・フォトカード復刻封入。

・Disc1『BEGINNING』(1978)
・Disc2『UNIVERSITY STREET』(1979)
・Disc3『LOVE SONGS』(1980)
・Disc4『MISS M』(1980)
・Disc5『Portrait』(1981)
・Disc6『Special Bonus Disc』
SideA 1.戻っておいで・私の時間(オーケストラVer) 2.J-Boy(LIVE Ver) 3.SEPTEMBER(LIVE Ver) 4.Special Delivery~特別航空便~(LIVE Ver) 5.象牙海岸(LIVE Ver) 6.すてきなヒット・ソング(LIVE Ver) ※2~6 1981年8月25日中野サンプラザ MARIYA POPPING TOUR音源
SideB 1.Sweetest Music(LIVE ver) 2.二人のバカンス(LIVE Ver) 3.Natalie(LIVE Ver) 4.リンダ(LIVE Ver) 5.五線紙(LIVE Ver) 6.Ask Me Why(ビートルズカヴァー) ※1~3 1981年8月25日中野サンプラザ音源 4~5 1981年12月22日厚生年金ホール SO LONG LIVE音源

竹内まりやの初期、RCA時代の5作最新リマスター音源をヴァイナル・カッティング。
更に貴重なライヴ音源など収録のボーナス・ディスクを追加した6枚組アナログLP BOXです。

43年前の今日、1981年12月22日のライヴ音源「リンダ」と「五線紙」がボーナス・ディスクに収録されます。
このライヴ音源は当時レコードに入っていなかったので初アナログ化ですね。予約受付中です。森陽馬


2024年12月21日(土) セルジオ・メンデス&ブラジル'66 「恋のおもかげ」

2024年9月に83才で惜しくも亡くなってしまったセルジオ・メンデス。
A&Mレーベルでのアルバムが8タイトル、アンコール・プレス&再発されました。

今日はその中から、1967年発表のアルバムの曲を。

セルジオ・メンデス&ブラジル'66『ルック・アラウンド~恋のおもかげ』
(国内CD ユニヴァーサル 解説・歌詞付 UCCV-3082 2,178円税込)

ブラジル生まれのセルジオ・メンデスが、ブラジル'66で登場したのが1966年。
ロック・ファンも注目し、大変な話題になったサウンドでした。

セルメン(みんな縮めるのが好きですね)は、日本に何度も来てくれて、ファンを楽しませてくれました。
ブラジル'66時代にも来日し、その模様がテレビ中継されたのを観た記憶が残っています。

今日の1曲は、ブラジル'66時代のサード・アルバムから、シングル・カットされ1968年に大ヒットとなった「ルック・オブ・ラヴ」(恋のおもかげ)を。

バート・バカラック作品で、1967年にはダスティ・スプリングフィールドの歌でヒットしましたが、セルメン・ヴァージョンはそれを越えるヒットとなりました。
後に、ハープ・アルパート婦人になるラニ・ホールの歌声が素敵です。森勉


2024年12月20日(金) DYGL 「Drug」

2024年10月に配信リリースされた新作EP『Cut The Coller』を引っさげての国内ツアーを終えたばかりのDYGL(デイグロー)。

そのツアー会場で先行販売されていた『Cut The Coller』の限定12インチ・レコードが、先日入荷しました。

DYGL『Cut The Coller』
(国内12インチ・レコード Orange Opaqueカラー盤 歌詞付 EEA-001 3,300円税込)

2022年発表の4thアルバム『Thirst』以来となるフィジカル・リリースである最新作は、「Crawl」、「Drug」、「Evil」、「Point Of View」の4曲が収録されたEP。

新境地となった『Thirst』を含め、90年代オルタナ・ロックの影響を滲ませた2021年作『A Daze In A Haze』以降の流れを汲んだヘヴィさも残しつつ、バンドの原点に立ち返ったという本作。

小気味良いリズムに身体が自然と揺れる「Crawl」、重厚な「Drug」...
レコーディングには初参加、サポート・ドラマーとして活動を共にする鈴木健人(never young beach)との5人で鳴らすシンプルなバンド・サウンドがかっこいい1枚です。東尾沙紀


2024年12月19日(木) 畠山美由紀 「Travelin' Light ~旅する気持ち」

昨日に続いて、12月18日新譜をピックアップしましょう♪

畠山美由紀『Travelin' Light』
(国内CD HRBR-030 3,000円税込)

畠山美由紀の新作は、自身がDJを務めるFMヨコハマの番組『Travelin' Light』をタイトルに冠した1枚。

そのタイトル曲①「Travelin' Light」と⑥「きっと、大丈夫」は、高野寛がサウンド・プロデュース&演奏を担当。
最近は大橋トリオ等との仕事で知られる高木大丈夫や、千葉広樹、藤本一馬、林正樹、江藤有希、徳澤青弦、仲野麻紀、斉藤哲也、伊吹文裕などもアルバムに参加しています。

今日のこの1曲は、高野寛が作詞・作曲も手掛けている①「Travelin' Light ~旅する気持ち」を。

♪今日もやりきれないニュースが、おだやかな夢を切り裂いて。
そう幸せはいつでもここにある。うつむかないで、胸に問いかけて。♪(「Travelin' Light」歌詞より)

高野寛らしいグッド・メロディーに、さりげない日常へのメッセージ。
彼女の包容力ある歌声が、ジャケット写真(高野寛撮影)の羽ばたく鳥のように、心の空へ広がります。森陽馬


2024年12月18日(水) CaSSETTE CON-LOS 「フランクシナトラ」

PET SOUNDS RECORDが選ぶ2024年ベストアップしましたが、今年これから出る新譜がまだあります。

ということで、本日発売されたオススメ盤を紹介しましょう。

CaSSETTE CON-LOS『Calypso EXPRESS』
(国内CD CLJI-4 2,750円税込/国内LP CLJI-5 4,400円税込)

カセットコンロスは、2000年頃に結成された日本人カリプソ/ラテン/多国籍音楽バンド。
メンバーは、ワダマコト、アンドウケンジロウ、辻コースケ、田名網ダイスケによる4人組。
本作は、内田直之を迎え廃校を改装したスタジオで録音した約13年ぶりの新作アルバムです。

細野晴臣さんのラジオ『デイジー・ホリデー』2024年11月24日放送回(『カリプソ特集)で、カセットコンロスによる「Four Mills Brothers」のカヴァーがオンエアされましたよね。
「Four Mills Brothers」は入っていませんが、あの雰囲気が気に入った方ならば是非手に取ってもらいたい1枚です。

今日のこの1曲は、サビの♪ああー、フランク・シナトラ♪が耳に残る4曲目「フランクシナトラ」を。
フランクシナトラがカリプソを歌っていたら・・・?!
ちなみに、アンドリューシスターズも歌詞に登場します。森陽馬


2024年12月17日(火) Fairground Attraction 「Miracles」

PET SOUNDS RECORDが選ぶ2024年ベスト・アルバムコラム・コーナーに更新いたしました。

当店スタッフが2024年に気に入っていた作品を紹介しています。
よろしければご覧になって、音楽と共に1年の出来事を振り返ってみてください。
皆さんの2024年ベストは何でしたか?

さて、僕が2024年に1番気に入ってよく聴いたのは、このアルバムでした。

フェアーグラウンド・アトラクション『Beautiful Happening』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICX-30208 2,970円/国内LP SIJP-1099 4,950円)

エディ・リーダーとマーク・ネヴィンを中心としたグループ、フェアーグラウンド・アトラクション。
1988年発表1stアルバム『The First Of Million Kisses』以来、36年ぶり!の新作です。

内容的にも素晴らしく、まさに“Beautiful Happening”でしたね。
マークが書いた歌からは、色々な気付きを感じることができました。

今日はリズミカルなナンバー「Miracles」から、印象に残った歌詞のフレーズを。
「Miracles start in the heart.」(奇跡は心の中で始まるものよ) 森陽馬


2024年12月16日(月) ブーガルー・ジョー・ジョーンズ 「ノー・ウェイ」

PET SOUNDS RECORD年末恒例、スタッフによるベスト・アルバム選出。
無事3名分出揃いました。

そこでわたくし森勉が取り上げたCDの内、1枚を紹介したいと思います。

『進撃のジャズファンク』
(国内2枚組CD ユニヴァーサル UCCU-1683 解説付 2,420円税込)

ギター・マガジン監修で、選曲とくわしい解説は、ジャズ・ギタリストに関しての著書も出版している久保木靖氏。
1960~1970年代のファンキー&グルーヴィーなギター名演が、CD2枚に全20曲、約140分収録。

1枚目には、ブーガルー・ジョー・ジョーンズ、メルヴィン・スパークス、ジョージ・ベンソン、ビリー・バトラー、メル・ブラウン、スティーヴ・ウィークリー、アーサー・アダムスのプレイを。

2枚目には、この分野ではこの人ということで、グラント・グリーンのプレイをたっぷり。

ギターだけでなく、オルガン、サックス、ドラムスなどのプレイにも引き込まれます。

ユニヴァーサル・ミュージックが現在所有しているプレステッジ、ヴァーヴ、ブルー・ノート、インパルスなどのレーベルからの選曲です。
レコード会社にしまっておくだけではもったいない。
いろいろ工夫して面白い企画をこれからも期待しています。
ガンバレ! 日本のレコード会社!

今日の1曲は、ブーガルー・ジョー・ジョーンズに弾き倒してもらいましょう。森勉


2024年12月15日(日) Michael Buble 「Feeling Good」

2024年も残り少なくなってきましたね。
年末恒例となっている「当店スタッフの2024年お気に入り盤紹介」も近日中に公開予定です。
皆さんの2024年ベストは何でしたか?

さて、2024年のスポーツ界では、大谷翔平の話題でずっと賑わっていましたね。
暗いニュースが多い中、何かしらの凄い記録や試合で楽しませてくれました。

その大谷翔平率いるドジャースがナ・リーグ優勝決定シリーズへ進出した後、彼の入場曲が変わりました。
それが今日のこの1曲、マイケル・ブーブレ「Feeling Good」です。

「Feeling Good」のオリジナルは、ニーナ・シモン1965年発表作『I Put A Spell On You』に収録。
映画『パーフェクト・デイズ』(ヴィム・ヴェンダース監督、役所広司主演)でも使われたのが印象深いですね。

マイケル・ブーブレの「Feeling Good」は、2005年発表作『It's Time』に収録され当時シングルカットもされました。
マイケルと同郷のカナダ出身名プロデューサー、デヴィッド・フォスターが編曲を手掛けています。森陽馬

★掲載ジャケットは、「Feeling Good」が1曲目に収録されているマイケル・ブーブレの新ベスト盤。
マイケル・ブーブレ『The Best Of Buble』
(国内CD 全21曲入 歌詞・対訳・解説付 WPCR-18710 2,970円税込)


2024年12月14日(土) Whitney Houston 「I Will Always Love You」(LIVE)

1990年代初めまで、南アフリカはアパルトヘイト(人種隔離)が敷かれ、不安定な政情でした。
しかし、1994年4月に全人種が参加できる民主的な選挙が行われ、ネルソン・マンデラ大統領が誕生します。

そして、初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ大統領就任を記念したコンサートが開かれました。
本作は、ホイットニー・ヒューストンが1994年11月8日にDURBAN(Kings Park Stadium)で行った時のライヴ音源です。

Whitney Houston『The Concert For A New South Africa (Durban)』
(輸入2枚組CD 「Love Is」スタジオ・トラック2024mix追加収録 1980281983-2 Arista/Legacy)

映画『ボディガード』(1992)が大ヒットし、同年にボビー・ブラウンと結婚、1993年に娘を出産。
その翌年のライヴで歌声には伸びがあり、素晴らしいバック演奏含め、当時の勢いを感じさせますね。
「I Will Always Love You」の歌い出しに起こる大歓声が凄くて、この部分だけでも感動してしまいます。

なお、本作の映像も2024年10月23&27日に海外の一部の映画館で公開されました。
日本でも劇場公開されるといいですね。森陽馬


2024年12月13日(金) Wack Wack Rhythm Band 「My Ever Changing Moods」

Monday満ちる、naomi & goro、Bonnie Pink、錦織一清など、日本のミュージシャン/シンガーにもカヴァーされているスタイル・カウンシルの名曲「My Ever Changing Moods」。

結成30年を超える東京発パーティー・バンド、WACK WACK RHYTHM BAND(ワック・ワック・リズム・バンド)がこの曲をカヴァー♪2024年の新録です。

WACK WACK RHYTHM BAND/Dee C Lee「My Ever Changing Moods/I Love you」
(国内7インチ・シングル・レコード IMWVR-1058 2,200円税込)

山下洋メイン・ヴォーカル、Takako(The Drops)のコーラスをフィーチャー。
オリジナルに近いアレンジながらも、シンセの音色が新鮮に響くゴキゲンなカヴァーです。

さらにAAサイドには、元スタイル・カウンシルのDee C Lee(ディー・シー・リー)が26年ぶりに発表した2024年新作『Just Something』から、ウェルドン・アーヴィンの「I Love You」カヴァーを収録。嬉しいカップリングです。

今作は、25周年を迎えるカフェ・アプレミディとインテリア・ブランドACME Furnitureのダブル・ネーム・コンピレーション『Interior Music』からの7インチ・シングル・カットされたものです。
『Interior Music』のLPレコードも同時発売されています。東尾沙紀


2024年12月12日(木) 高野寛 「青い鳥飛んだ」

「2024年、35周年が巡ってきた。
この数年書き続けた曲には、YMOや高橋幸宏さんの影響が強く滲んでいた」(高野寛コメントより)

「今、彼はモダンであり、ヴィンテージであり、未来的だ。」(トッド・ラングレンによる推薦コメントより)

2024年でデビュー35周年を迎えた高野寛の、5年ぶり新作アルバム『Modern Vintage Future』が発売されました。

高野寛『Modern Vintage Future』
(国内CD 高野寛自身によるライナーノーツ・楽曲解説付 UMA-1151 3,000円税込)

本作は、2020年~コロナ渦に打ち込みで制作した楽曲を収めたアルバムです。
プログラミングと楽器は全て高野寛自身。ミックスはAOKI takamasaと高野寛。
マスタリングは砂原良徳が手掛けており、クールでドライな高音質がVIVIDに響く1枚に仕上がっています。

本編11曲+ボーナス4曲には、YMOへのオマージュが随所に感じられるものの、高野寛らしいポップネスは健在♪

今日のこの1曲は、2曲目「青い鳥飛んだ」。
高橋幸宏氏も好きでよく使っていたTwitterがXとなった時、走り書きした歌詞を元に作った1曲だそうです。森陽馬



2024年12月11日(水) 山下達郎 「クリスマス・イブ」

2024年の今年も山下達郎「クリスマス・イブ」の季節がやってきました。

1983年発表のアルバム『メロディーズ』のB面5曲目に収録されて以来、今年で41年。
さまざまな記録を作った「クリスマス・イブ」ですが、発売当初は達郎のコアなファンのみが注目した楽曲だったと思います。

中間部分の幾重にも重ねられたアカペラ・コーラスは衝撃でした。
しかし、シングル曲でもありませんでしたし、『メロディーズ』の発売日は6月8日。季節はこれから夏に、、、という時期にクリスマス・ソング?と一般の人は面喰らったでしょうね。

この「クリスマス・イブ」、個人的にはアルバムのラストに入っている三大名曲のひとつになっています。
あと二つは、ビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』の「キャロライン・ノー」と、ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」です。

ということで、今年の「クリスマス・イブ」のシングルCDの紹介を。

山下達郎『クリスマス・イブ』 2024 Version
(国内CD 期間限定盤 先着特典スマホサイズステッカー WPCL-13619 1,430円税込)

2024年仕様盤の初出音源は、ライヴ3曲です。
2013年12月19日大阪フェスティバル・ホールでのテイクで、アカペラ・コーナーでの3曲が収録されています。
全8トラック入り。トータル約30分収録。森勉


2024年12月10日(火) 坂本龍一 「Merry Christmas Mr. Lawrence」~「opus - ending」

坂本龍一による最後の“芸術作品”『opus』。
2枚組CD、4枚組LP、Blu-rayのフォーマットで本日入荷しました。
(2枚組CD RZCM-67100 4,950円税込/4枚組LP RZJM-67096 15,950円税込/Blu-ray 8,250円税込)
先着特典クリアファイル付

本作は、2023年3月に亡くなった坂本龍一が、NHK509スタジオで2022年9月に撮影・録音したソロ・ピアノ作品です。

この演奏の一部が2022年12月中旬に『Ryuichi Sakamoto:Playing the Piano 2022』として初めて配信された時は、彼が存命中だったため、「ずいぶんと痩せてしまって、余命はあまり長くないのかもしれない」と、切なく感じたのを想い出しました。

しかし、改めて聴くと、燃え尽きる直前の一瞬の炎のような、気迫が伝わる演奏だったことを実感します。

最後に演奏された「Merry Christmas Mr. Lawrence」(戦場のメリー・クリスマス)。
そして、ラスト「opus - ending」。
人生が走馬灯のように駆け巡る、そして魂が浄化された気持ちになりました。森陽馬


2024年12月9日(月) Ben Folds 「Me And Maurice」

東京は週末から少し気温が下がり、ようやくひんやりとした冬らしい寒さに。
店頭ではクリスマスのCDを手に取られるお客様も少しずつ増えてきました。

本日は2024年発表の新作クリスマス・アルバム、オススメ盤を紹介します。

ベン・フォールズ『スレイヤー』
(国内流通仕様CD CD-NW-6602J 3,190円税込)

アメリカのシンガーソングライター、ベン・フォールズがキャリア初のクリスマス・アルバムを発表しました。

定番曲「The Christmas Song」、バカラック作「The Bell That Couldn't Jingle」等カヴァーを交え、オリジナルを中心とした全10曲。
全編カヴァーにする計画もあったとのことですが、オリジナルが本当に素敵な曲ばかり♪

ハーモニカとコーラスが心地良い「Sleepwalking Through Christmas」、愛犬と過ごすイヴの雪道を描いた「Me and Maurice」.、穏やかなピアノ・インスト「Waiting for Snow」...ハートフルなのに少しセンチメンタルな気分になる前半の流れが特にお気に入りです。

ちなみに、ベンと愛犬モーリスが雪道を歩く、ほのぼのと可愛らしいジャケット・イラストを手掛けているのは、SNSでベンを題材にしたイラストを沢山発信されている日本人のYusuke Matsumotoさん。


2024年12月8日(日) ブレッカー・ブラザーズ・バンド 「キープ・イット・ステディ」

ランディ・ブレッカーとマイケル・ブレッカーの兄弟が、ブレッカー・ブラザーズを結成して、ファースト・アルバムをアリスタ・レコードから発表したのは1975年でした。

ジャズ、ソウル、ロック、・・・、ジャンルを越えた新しい息吹を感じさせてくれるサウンドでした。

このアルバムは、そんな彼らの1976年発表のセカンド・アルバム。
メンバーは、ランディ&マイケル・ブレッカー、ドン・グロルニック、ウィル・リー、クリス・パーカー、スティーヴ・カーン、デヴィッド・サンボーン。曲によってはスティーヴ・ガットも参加しています。

ブレッカー・ブラザーズ・バンド『バック・トゥ・バック』
(国内CD 解説付 SICJ-173 1,100円税込)

今日は1曲目に入っている「キープ・イット・ステディ」を。
アヴェレイジ・ホワイト・バンドの「ピック・アップ・ザ・ピーセズ」を思わせるファンキーな曲で、ランディのトランペット、マイケルのテナー・サックス、デヴィッド・サンボーンのアルト・サックスによる3本のホーンがゴキゲンな響きです。

サンボーンはこのアルバムを最後にグループのメンバーからは抜けてしまうので、貴重な時期の作品と言えるかもしれませんね。森勉


2024年12月7日(土) Foreign Correspondent 「Pacific Detailers」

マイクロスターファン、グッド・タイム・ミュージック好きの方、要チェック!

オーストラリア/メルボルンで活動するポップバンド、Foreign Correspondent(フォリン・コレスポンデント)。
本日発売の2ndシングルは、マイクロスターの佐藤清喜さんがマスタリングを担当。
B面1曲目「Pacific Detailers」には、飯泉裕子さんがコーラスで参加しています♪

Foreign Correspondent『Sonnets for a Serviette』
(国内7inchアナログ blvd-045 2,420円税込)

良質なネオアコやグッド・ミュージックを紹介し続けているblue-very labelと、The Bookmarcs近藤健太郎氏が新たに設立したADVAN MUSICがタッグを組みリリースする第1弾作品。

甘酸っぱい青春と多幸感に溢れた3曲(「Tea With Sugar」、「Pacific Detailers」、「Blues in C」)+デジタル・ダウンロードできるボーナス曲「Quiet Of Time」が楽しめる7インチです。

嫌なことがあっても、耳にすると優しい気持ちになれるような「Pacific Detailers」♪
是非7インチを手に取って聴いてもらいたいですね。森陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■

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