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 今日のこの1曲コーナー

ペット・サウンズ・レコード店にて、その日に店内でかけていた曲の中から
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”をご紹介いたします。

以前こちらで掲載した“今日のこの1曲”は“今日のこの1曲 アーカイヴス”コーナーにてご覧になれます。

◆こちらでご紹介している商品もご注文いただけます◆

くわしくは通販コーナー、もしくは直接こちらまでご連絡くださいませ。
(廃盤・生産中止になっている商品もございますので、その際はご了承くださいませ)



2025年10月27日(月) 高野寛 「夢の中で会えるでしょう」(アルバム・ヴァージョン)

高野寛は1988年10月、23歳の時にシングル「See You Again」でデビューしました。
それからずっといい曲を作り続け、歌い続けて、今年37周年を迎えています。

今日は彼が2018年に発表した3枚組ベスト・アルバムから聴いてみたいと思います。

高野寛『SPECTRA ~30th All Time & Collaboration Best』
(3枚組CD UPCY-7545 4,290円税込)

「虹の都へ」「ベステンダンク」などソロでのヒットに加えて、田島貴男、坂本龍一、高橋幸宏、忌野清志郎などとコラボした楽曲も入っています。全46曲収録。
高野寛自身の言葉で綴られるライナーノーツ・楽曲解説も魅力です。

今日の1曲は「夢の中で会えるでしょう」を。
1994年に坂本龍一プロデュース&アレンジで録音したシングル曲のヴォーカルを、新しく録り直したアルバム・ヴァージョンです。

元々はキングトーンズのために高野寛が書いた曲。
いろいろな事情から高野寛が自ら歌うヴァージョンが出ましたが、キングトーンズも1年後にこの曲を歌っています。
高野寛というメロディーメーカーとしてのセンスがあふれ出た1曲と言えます。森勉


2025年10月26日(日) Neil Young & Crazy Horse 「Train Of Love」

オアシスの東京ドーム来日公演(2025年10月25、26日)は盛り上がったようですね。

そのオアシスがメジャー・デビューした1994年は、グリーン・デイ、ベックも登場した年です。
洋楽はマライア・キャリー、ボン・ジョヴィ、エイス・オブ・ベイスが日本でヒットしていました。
(ちなみに邦楽はミスチル、ドリカム、B'z、ZARD、小室哲哉関連など。) 華やかな時代ですね。

一方で1994年は、ニルヴァーナのカート・コバーンが自殺した年でもあります。
カート・コバーンが遺書に、「It's better to burn out than to fade away」(色褪せるよりも燃え尽きた方がいい)というニール・ヤング「Hey Hey My My (Out Of The Blue)」の歌詞を引用したことが報じられたのも印象に強く残っています。

大きなショックを受けたニールですが、その4か月後(1994年8月)にアルバムを急遽発表しました。
それが『Sleeps With Angels』です。

暗く重いタイトル曲以外は、カートが亡くなる前から既に録音済だったようですが、長尺「Change Your Mind」や切ない「My Heart」他、カートの追悼盤のような雰囲気も感じさせます。

今日のこの1曲は、5曲目「Western Hero」と同じ美しいメロディを持ち、歌詞は異なる⑨「Train Of Love」。森陽馬


★ニール・ヤング90年代のアルバム4作を収めたアーカイヴ・シリーズ『Official Release Series Discs 26, 27, 28 & 29』が、輸入CD4枚組とLP8枚組BOXで発売されました。『Harvest Moon』(1992)、『Unplugged』(1993)、『Sleeps With Angels』(1994)、『Mirror Ball』(1995)の4作を収録。



2025年10月25日(土) SUPER BELL"Z 「MOTER MAN(秋葉原~南浦和)」

「ドア閉まります。駆け込み乗車はおやめ下さい。電車から離れてください。」

電車に乗るとよく聴くフレーズですよね。
今では自動放送が主ですが、昔は車掌さんがクセの強い声&イントネーションでしていたのが懐かしいですね。

このような車内アナウンスをDJスタイルで歌にし、電子音楽に乗せて仕上げた曲が1999年に大ヒットしました。
それが、SUPER BELL"Z(スーパー・ベルズ)「MOTER MAN」です。

SUPER BELL"Zは、鉄道好きでDJの野月貴弘が中心のユニット。
当時、シングルCDが25万枚以上も売れました。
アイドルではない謎のグループの1stシングルCDがそんなに売れるなんて、今では信じられないですよね。

その「MOTER MAN」が初アナログ化! 7インチ・レコードで発売されました。

SUPER BELL"Z『MOTER MAN(秋葉原~南浦和)』
(国内7インチ・レコード 完全限定盤 PROT-7368 2,420円税込)

久々に聴きましたが、鉄道愛と遊び心が溢れていて最高ですねー。
1999年にはまだ生まれていなかったという世代にも是非聴いてもらいたい1曲。

ちなみに、B面は“最強”ナンバー「MOTER MANⅡ"TRAFFIC JAM"(恵比寿~新宿)」です。森陽馬


2025年10月24日(金) 無果汁団 「ナサリー」

新しくて、懐かしい。
テクノ・ポップ、シティ・ポップ、AOR、ブリティッシュ・ポップなど、様々なジャンルが掛け合わされたテクノロジー・ポップス・ユニット、無果汁団。約2年ぶりとなる新作がリリースされました。

無果汁団『ナサリー』
(国内CD MKJR-004 3,080円税込)

元blue marbleのショック太郎(作詞/アレンジ、ミックス)、とんCHAN(作曲/キーボード、コーラス)、1st『マドロム』、2nd『うみねこゲイザー』でヴォーカルを務め、この最新作4thで復帰したみさきによる男女3人組。

シンセ×生音の緻密なアレンジ、詩の近未来的な世界観は今作でも全開♪
<これが本当の意味でのファーストアルバム>とメンバーの自信がうかがえるコメントも大納得の充実作です。

切ない気持ちを抱えながら夜の街を走る...都会的なアレンジがクール「TOKIOモノクローム」、日常のすべてが無機質に動くさまを描いた「全自動」も面白い曲。
本編ラスト「モノローグ」の、大貫妙子「都会」を想起させる歌い出しにもニヤリとさせられてしまいました。

今日の1曲は、アルバム名にもなっている「ナサリー」。
イノセントな歌声と美しいメロディの感動的なラヴ・ソングです。

これまでのアルバムと同じく、佐藤清喜(microstar)によるマスタリング!

先着特典でリード・トラック「アトモスフィア」のリミックス音源「Atmosphere (Lovers&Dub)」を収録したCD-Rが付きます。
新作CD・サブスクでは聴くことが出来ない7分に及ぶかっこいいトラック!こちらも是非ゲットしてください。東尾沙紀


2025年10月23日(木) 東京ローカル・ホンク 「お手紙」

祝♪放送開始から30周年!テレビ番組『出没!アド街ック天国』。
それを記念して、雑誌『アド街百景』が発売されました。
(当店でも好評発売中! 交通新聞社 1,650円税込)

アド街の30周年メモリアル・ブックとして、今までの名場面・名所が100か所紹介されています。
とても光栄なことに、PET SOUNDS RECORDも掲載していただきました!(No.34、56ページ目)
読み応えのある1冊、よろしければ手に取ってご覧くださいね。

その取材・撮影の時に、イノッチ部長が購入してくれたのがこのレコードです。

東京ローカル・ホンク『東京ローカル・ホンク』
(国内LP2枚組 完全限定盤 TBV-0067 6,600円税込)

当店が応援し続けているバンド、東京ローカル・ホンクの2005年発表作にボーナス曲を追加した2LP。
プロデューサー久保田麻琴さんによる新ミックス&リマスタリングで、内容も音質も素晴らしい作品です。

特にA面1曲目「お手紙」は繰り返し聴きたくなる名曲!
イノッチも気に入って、ラジオ『S.I.N NEXT GENERATION』でオンエアしてくれました。

♪きれいな月を眺めたよ。おいしいラーメン食べたよ。
口笛が上手く吹けたよ。土手に菜の花咲いてたよ。おーい、君は元気かい♪
(東京ローカル・ホンク「お手紙」歌詞より)

ホンク・メンバーのコーラスが重なる瞬間、胸が締め付けられるような気持ちになるのは僕だけでしょうか。森陽馬


2025年10月22日(水) 大滝詠一 「雨のウェンズデイ」

書籍『ALONG A LONG VACATION 大滝詠一、1981年の名盤を探る』が好評発売中です。
(著:湯浅学 レコード・コレクターズ増刊 2,200円税込)

大滝詠一が1981年3月21日に発表した名盤『ロング・バケイション』に関わった人物の証言を集めた1冊。
レコード・コレクターズ誌に連載された項に加え、吉田保と松本隆への新たなインタビューが追加されています。

特にラスト、松本隆の証言は感動的でもありましたね。

「大滝さんの声は悲恋の声で、悲恋の曲だとすごくいい感じに響く声質だ」、ということで、「FUN×4」以外は悲しい歌詞が多いという話や、「雨は好きで、これは外せない、みたいなヒット曲が来ると必ず雨」、等々興味深い話が多くありました。
改めてロンバケの歌詞を読んで聴き直したくなりましたね。

今日のこの1曲は、歌詞のモチーフに小説『微熱少年』の流れも感じさせる「雨のウェンズデイ」を。

ちなみに、松本隆の印税は、大滝詠一に書いた曲が今でも一番売れていて、収入の半分を占めているそうです。森陽馬


2025年10月21日(火) 山下達郎 「Tokyo's A Lonely Town」

山下達郎『ARTISAN』のアナログ盤が本日入荷しました。
2025年最新リマスター&カッティング、180グラム重量盤です。

山下達郎『ARTISAN』
(国内盤レコード WPJL-10262 4,400円税込/カセットテープも発売 WPTL-10011 3,410円税込)
先着特典ポストカード付。更に当店のみのオマケも先着で差し上げています♪

1991年発表。ソロになって第10作目。(ライヴ、企画盤は除いてのカウントです)
2021年の『ARTISAN』30周年の時に、当時のアナログ事情もあり音質重視ということで2枚組アナログ盤が出ましたが、1枚もので本作のアナログ盤が出るのは今回が初めてになります。
A面1曲目は「アトムの子」。B面1曲目は「スプレンダー」です。

今日の1曲は、A面5曲目「Tokyo's A Lonely Town」。
トレイドウインズの「New York's A Lonely Town」を東京に置き換えた歌詞にしてカヴァーした山下達郎ならではのこだわりと、この曲への愛を感じるヴァージョンです。
フェイドアウト寸前の打ち込みドラムスなのに、3連のドンドンドン、お聴き逃しのないように。

いつかシングル・レコード化して欲しい曲です。森勉


2025年10月20日(月) Gavin James 「Afterlife」 「Afterlife(Reprise)」

2010年代から活躍するアイルランド・ダブリン出身、1991年生まれの男性シンガーソングライター、Gavin James。

本国ではアルバム・チャート1位を何度も獲得している人気シンガーながら、日本ではあまり知られていない存在かと思います。
(2024年10月に初来日公演を行っています。)

シングアロング系から穏やかなフォーク・ソングまで、エモーショナルな歌声とメロディ、ドラマチックな曲展開が彼の魅力。
制作に4年を費やしたという2025年発表4作目が好評発売中です。

Gavin James『Goldrush』
(輸入CD SONY 19802872792)

本作は初めて本格的にセルフ・プロデュースを手掛けている作品。
歌とギターだけでなく、ピアノ、ドラム、ベース、コーラス、アコーディオン他自身もさまざまな楽器をこなしています。

ポップでエネルギッシュなAサイド、内省的かつ温かみのあるBサイドといった、前/後半趣きの違う二部構成的なつくりになっています。
本日はBサイドから、世界が終わりゆく夢を見た時に感じた、愛する人たちと過ごした時間の尊さ・感謝を歌ったフォーキーな「Afterlife」を今日の1曲に。

もし世界が終わっても、どんな形になってもまたどこかで会えるという希望を歌った「Afterlife(Reprise)」で今作は幕を閉じます。
アイリッシュ・トラッドの雰囲気を感じられる歌い出し、穏やかなピアノが深い余韻を残します。東尾沙紀


2025年10月19日(日) ブライアン・ウィルソン 「素敵じゃないか」

昨日10月18日、プライヴェートで来日中のダリアン・サハナジャさんがペット・サウンズ・レコードに来てくれました。
 

・2013年1月ヴァン・ダイク・パークス
・2015年12月ジェフリー・フォスケット
・2016年4月プロビン・グレゴリー
に続く、ビーチ・ボーイズ人脈の方の来店。うれしいですね。

ダリアンは店内をいろいろ見てくれて、レモン・ツイッグスや2025年日本企画として発売された『ロジャー・ニコルス・ソングブック』、大滝詠一の楽曲だけを集めた松田聖子のCDなども、興味深く眺めていました。

店内でかかっていたルラルやマイクロスターにも反応してくれたり、ビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソンの音楽を愛する者同志の共通嗜好を感じられ、本当に有意義な時間を過ごせました。
ダリアンありがとう!

ということで、今日の1曲は、ミュージカル・ディレクター&プロデューサーとしてもクレジットされ、ブライアン・ウィルソンを最大限にサポートしたこのアルバムから、「素敵じゃないか」を。
ブライアンの優しいピアノの音色が心に沁みます。森勉

★ブライアン・ウィルソン『アット・マイ・ピアノ』
(国内CD 日本語解説付 UCCM-1267 2,860円税込)


2025年10月18日(土) Boz Scaggs 「It's Raining」

2025年で81歳を迎えたボズ・スキャッグスが新作『Detour』を発表しました。
今回は、ジャズ・アルバムです。

ボズ・スキャッグス『Detour』
(国内CD ボーナス・トラック追加収録 解説・歌詞・対訳付 UCCO-1247 3,300円税込)

ジャズといっても、ブルージーなアレンジかな?、と思いきや、全体を通して予想以上に静謐な作品でした。
テンポはゆったり目。穏やかなピアノと、ボズの味わい深い歌声が中心で、ドラムはほぼブラシのみ。
夜中に静かな空間でひっそりと聴きたい1枚です。

今日のこの1曲は、アラン・トゥーサン作(Naomi Neville名義)の1曲目「It's Raining」。
オリジナルはニューオリンズの歌姫アーマ・トーマスが1962年に歌った名曲ですが、その元曲とは違った落ち着いたアレンジで歌われており、カヴァーだとは最初全く気付きませんでした。

以前にも、アラン・トゥーサン作「What Do You Want The Girl To Do?」をカヴァーしたことがあったボズ。
南部育ちの彼らしいセレクトですね。森陽馬


2025年10月17日(金) James Taylor 「Deck The Halls」

武蔵小山駅前の樹木に、クリスマス・イルミネーションのライトが設置されました。

朝晩はだいぶ涼しくなってきましたね。
寒さが苦手な僕は、くつ下用カイロを早くも使い出しています。

さて、そんな冬の到来が近いことを告げるように、クリスマス・アルバムが本日入荷しました。

James Taylor『At Christmas』
(輸入CD Columbia/Legacy 19802973262/輸入LP 19802841971)

ジェイムス・テイラーが2006年に発表したクリスマス・アルバム『At Christmas』の再発盤です。
国内盤は廃盤。近年は輸入盤も入手困難になっていました。

デイヴ・グルーシンによるプロデュース作、ジョニ・ミッチェル「River」のカヴァーも素晴らしい傑作
「一番大好きなクリスマス・アルバム」と言える名盤なので、再発はうれしいですね。

2012年に出た本作のExpanded Editionは、オリジナル12曲に「Here Comes The Sun」(ジョージ・ハリスンのカヴァー)と「Mon Beau Sapin」が追加された14曲入りでしたが、今回の再発は更に1曲多い全15曲入りになっています。

今日のこの1曲は、アルバムラストに収録されている追加曲「Deck The Halls」。
本作の元となった2004年Hallmarkストアからの限定発売CD(ジェイムス・テイラーのクリスマス・アルバム『A Christmas Album』)に収録されていたクリスマス・スタンダード曲。約20年の時を経てめでたく収録されました。

なお、アナログLPは黒盤で、オリジナル12曲のみ収録の仕様です。森陽馬


2025年10月16日(木) RCサクセション 「甲州街道はもう秋なのさ」-Another Mix-

「こんな素晴らしいレコードを廃盤にしていて申しわけありません」

この文面は、RCサクセションの1976年2月発表アルバム『シングル・マン』が発売数か月後早々に廃盤となった後、吉見佑子氏を中心に<シングル・マン再発売実行委員会>が立ち上がったことを起因として、1980年に正式に再発された際、LP帯に記載された言葉です。

その『シングル・マン』が、RCサクセションのデビュー55周年を記念して新たに再発売されました。

RCサクセション『シングル・マン』(デラックス・エディション)
(2CD UPCY-8060 4,840円税込/2LP限定クリア・ヴァイナル UPJY-9520 6,820円税込)

オリジナル・マスター・テープからzAk氏による最新デジタル・リマスタリングが施され、更にTVK『ヤングインパルス』スタジオ・ライヴなど貴重音源を追加したボーナス・ディスクが追加。約58Pに及ぶブックレットには、今井智子氏、坂井洋輝氏による解説、ジャケットの元になった南大路一氏による図版17点、当時のマルチテープや資料写真が掲載され、手元に置いておきたい仕様になっています。

今日のこの1曲は、「甲州街道はもう秋なのさ」-Another Mix-を。
オリジナル・ヴァージョンには全く入っていない星勝氏が手掛けたストリングスが全面に入っており、本編とは全く違った印象を受けました。マルチテープからzAk氏が本作用にミックスダウンを行ったそうです。森陽馬


2025年10月15日(水) Don Was & The Pan-Detroit Ensemble 「Nubian Lady」

現ブルーノート・レコード社長/アメリカのミュージシャン/プロデューサー、ドン・ウォズ。
自身の故郷デトロイトを拠点に活躍する音楽家と制作したソウル&ジャズ・アルバムを発表しました。

ドン・ウォズ&パン・デトロイト・アンサンブル『グルーヴ・イン・ザ・フェイス・オブ・アドヴァーシティ』
(国内仕様CD 解説付 BSMF-5140 3,190円税込)

ドン・ウォズ&パン・デトロイト・アンサンブルは、ブラス・セクション、パーカッション、キーボード、女性ヴォーカリスト、ら9人編成によるバンド。
本アルバムを引っ提げ、9月下旬に来日。9月27日・28日に有明アリーナで行われたブルーノート・ジャズ・フェスティバルにも出演、素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

今作にはライヴでも披露されたインプレッションズ「This Is My Country」、ハンク・ウィリアムス「I Ain't Got Nothin' But Time」、カメオ「Insane」などSteffanie Christi'anのパワフルなvoをフィーチャーした歌もの、9分を越える「Nubian Lady」(ユセフ・ラティーフ)などのインストもの...カヴァーを主体にジャズあり、レゲエあり、ファンクありのスタジオ/ライヴ録音による全6曲が収録されています。

初めて生で観ることが出来たドン・ウォズ(ベース)はもちろん、特に存在感を放っていたのが、サックス/フルート奏者デイヴ・マクマレイ。(赤の水玉シャツも素敵でした) 力強いプレイに圧倒されました!
近年自身の名義でグレイトフル・デッドの楽曲を再解釈する作品を発表しており、今回の来日では「Loser」も演奏されました。東尾沙紀


2025年10月14日(火) 松田聖子 「風立ちぬ」

♪風立ちぬ 今は秋 今日から私は心の旅人♪
(松田聖子「風立ちぬ」歌詞より 作詞:松本隆)

店内でCDをかけた瞬間、お花畑を歩いているような華やかな雰囲気に包まれました。

松田聖子『Seiko feelings -Eiichi Ohtaki Works-』
(国内SACDハイブリッド仕様 最新リマスタリング 栗本斉による解説付 MHCL-10191 3,520円税込)

本作は、大瀧詠一が松田聖子に作曲提供した楽曲を集めた全11曲の作品集。
当時出たのは、アルバム『風立ちぬ』(1981)A面5曲と、アルバム『Candy』(1982)の2曲。
それに加え、「いちご畑でつかまえて」と「FUN×4」を組み合わせた「いちご畑でFUN×4」と、大瀧詠一自身が歌ったテイクを編集した「風立ちぬ (duet version)」を収録。
更に、初出の「冬の妖精」(カラオケ)と「四月のラブレター」(カラオケ)が追加で入っています。

松田聖子のキラキラとした歌声。
大瀧詠一が手掛けた光と影の両面を内包した楽曲&サウンド。
約44年の時を越えても、輝きを放ち続けていることに感動を覚えました。森陽馬

★細野晴臣編、呉田軽穂(ユーミン)編、財津和夫編も発売中。


2025年10月13日(月) 大滝詠一 「夢で逢えたら」

大滝詠一/ナイアガラのポスターを当店にて発売中です。
 
・ナイアガラ・レーベル・デザイン B2サイズ 3,000円税込
・All Anout Niagara表紙デザイン A2サイズ 2,000円税込

書籍『All About Niagara 1973-2024』に合わせてリットーミュージックで作成された限定ポスター。
一般店舗で販売しているのは現時点で当店のみ!
店頭及び通販でもお買い上げいただけます。

ナイアガラ関連レコード・CD・カセットのレーベル面が並んでいる『レーベル・デザインB2ポスター』の方は、じっくり眺めると通常作品のレーベルだけでなく、実際には見たことがないプロモ盤のレーベル面が色々載っています。
(例えば、「夢で逢えたら」を集めた『大瀧詠一作品集3』のレーベルは、4CD全86トラック中から9曲を厳選して収めたナンバリング入りサンプラー盤が掲載)

手に入れられた方は、ポスターパネルに入れて是非飾ってくださいね。森陽馬

★掲載ジャケットは、『EIICHI OHTAKI Song BookⅢ 大瀧詠一作品集3 「夢で逢えたら」』。
(国内4枚組CD 「夢で逢えたら」86トラック収録 SRCL-9693 4,378円税込)


2025年10月12日(日) マイケル・フランクス 「ナイトムーヴス」

50年ほど前、都内の輸入盤専門店で、このモノクロ写真のジャケットが気になりました。

マイケル・フランクス。
聞いたことのない名前でした。

裏ジャケットを見ると、歌詞と演奏に参加しているミュージシャン名がいろいろと書いてありました。
その中に、ジョー・サンプル、ウィルトン・フェルダー、ラリー・カールトンと、当時大好きだったクルセイダーズのメンバーだった人も写真付で載っていました。
知らない人でもバックが魅力的であれば「買い!」という方針だったので、買ってみたところこれが大当たり!

マイケル・フランクスは次の『スリーピング・ジプシー』で、日本では人気が出るのですが、やはり初めて聴いたこの『アート・オブ・ティー』が忘れられません。

裏ジャケには、プロデューサーのトミー・リピューマの写真も載っていて、ここで初めてお顔を拝見したような気がします。

ということで、今日は1曲目「ナイトムーヴス」を。
マイケル・フランクスのソフィスティケートされたヴォーカルのとりこになったきっかけの1曲です。森勉

★マイケル・フランクス『アート・オブ・ティー』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-85137 1,980円税込)


2025年10月11日(土) Tift Merritt 「Time And Patience」(Cabin Recording)

「27歳の自分が歌っているのを今聴くと、夢が聴こえる。自分の意図が聴こえる。
<中略> 曲を書き歌うことは、私が自由になるために行っていたことなのだ。」
(『Time and Patience』の内ジャケットに記載されているティフト・メリット自身の解説より)

大好きな女性シンガー、ティフト・メリットの新アイテムとなるアルバムCDが発売されました。

Teft Merritt『Time And Patience』
(輸入CD One Riot Records/Virgin ORR-1010-CD)

2004年発表名盤3rdアルバム『Tambourine』のリリース20周年を記念して制作された1枚。
2002~2003年に台所やキャビン等で録音していた貴重なデモ音源を中心に全10曲収録されています。

可憐ながらも芯の通った歌声には、魂が込められているのを感じました。
デモ音源はシンプルなアレンジながら、若き志が眩しいほどに輝いています。

今日のこの1曲は、アルバムタイトルにもなっている「Time And Patience」(Cabin Recording)を。
見えそうで見えない夢の光を追う情熱が、歌声に内包されています。森陽馬


2025年10月10日(金) Jeff Tweedy 「Lou Reed Was My Babysitter」

・ジョージ・ハリスン『All Things Must Pass』
・ニール・ヤング『Decade』
・グラッシュ『Sandinista!』
この3作の共通点は何でしょうか?

答えは・・・、<3枚組のアルバム>です。
(CDは2枚になっているものもありますが)

ジェフ・トゥイーディは、この中の1枚クラッシュ『Sandinista!』を聴いて、新作を3枚組に、と思ったそうです。
そして、CD3枚組全30曲のオリジナル・アルバム『Twilight Override』が完成しました。

Jeff Tweedy『Twilight Override』
(輸入3枚組CD dBpm Records/Legacy 0514974925-4)

弾き語り中心かと思いきや、息子二人(スペンサー&サミー)含むバンドで録音された楽曲も収録。
「Lou Reed Was My Babysitter」という曲は、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドっぽい雰囲気がありますね。

彼らしいルーツも感じられて聴き応えある3CD。ウィルコファンならずとも是非聴いてみてください。森陽馬


2025年10月9日(木) 六角精児バンド 「ディーゼル」

NHKの人気テレビ番組『呑み鉄本線・日本旅』でおなじみの六角精児さん。

2014年にCD発売されベストセラー続行中のアルバム『石ころ人生』が、アナログLPとして10月8日発売されました。

六角精児バンド『石ころ人生』
(国内アナログ・レコード TBV0094 5,280円税込)

インパクトのあるジャケットがさらに存在感を増したレコード・ジャケット!
圧巻です。

番組中で使用されている人気曲が「ディーゼル」、「愛のさざなみ」(島倉千代子のカヴァー)、「お父さんが嘘をついた」(♪若い頃からの偏食がたたり、乳酸値が高い~♪という歌詞が話題)と、3曲も収録されています。

今日は、A面1曲目の番組主題歌のような感じになっている「ディーゼル」を。森勉


2025年10月8日(水) The Dare 「Days」

インドネシアのインディー・ポップ・シーンで活躍中の4人組ガールズ・ポップ・バンド♪

ザ・デアー『369日』
(国内CD 歌詞・対訳付 FCRD-090 2,750円税込 / 限定LP FCRD-090LP 3,960円)

「第二のバリ」とも呼ばれるインドネシア中部に位置するロンボク島にて2017年から活動している女性4人組バンド、ザ・デアー。
(ロンボク島で使用されている言語・ササク語で''女の子''を意味するDedareがバンド名の由来だそうです。)

アーティスト写真でメンバーの1人がティーンエイジ・ファンクラブのTシャツを着ていて、それだけでもどんな音楽が好きなのか伝わってくるのですが、実際彼女たちはサラ・レコードほかUKのインディー・ポップや、タイガー・トラップら1980~1990年代のトゥイー・ポップなどに影響を受けているそうで、その時代のサウンドや精神が引き継がれています。

エモーショナルなインスト「White Sand」、死生観をにじませる「Days」、ママとの攻防を歌ったキャッチーな「Hello Mama」、嫉妬深すぎる彼の仕打ちをやさしいメロディにのせて歌う「Jealous Sky」など、ポップでセンチメンタルな全8曲を収録。全編英語詞で歌われています。

今作を引っ提げての日本ツアーも要チェック♪
11月7日(金)大阪、8日(土)京都、9日(日)東京・下北沢、10日(月)新代田の計4公演が予定されています。東尾沙紀


2025年10月7日(火) 古内東子 「満月のせいにして」

古内東子の新作『Long Story Short』が好評発売中です。

1993年メジャー・デビューから、通算21枚目のオリジナル・アルバム。
その中でもベスト5に入る傑作だと感じているくらい、僕は気に入っています。

古内東子『Long Story Short』
(国内CD MHCL-3143 3,850円税込)

プロデュースは、彼女の代表曲「誰より好きなのに」他、90年代の名曲を多く手掛けた小松秀行が担当。
バックメンバーも、石成正人、佐野康夫、中西康晴、斉藤ノブ他、素晴らしいミュージシャンが結集。
スタイリッシュでラグジュアリー、なおかつ琴線を震わせる旋律が織り込まれています。

今日のこの1曲は、日常を過ごす中で募る孤独感や焦燥感を唄にした「満月のせいにして」。
恋愛に関する歌だけでなく、人生の<Long Story>を<Short>に表現した歌が心に響きました。森陽馬


2025年10月6日(月) 鈴木博文 「くれない埠頭」 with Bright Young & Old Wan-Gan Workers

ムーンライダーズ鈴木博文の新作ライヴ4CD盤『Fou FEVER』が入荷しました。
当店では、通常の発売日よりも早く、特別に先行販売しております。

鈴木博文『Fou FEVER』
(国内4枚組CD 24ページフォトブック封入 noteron-1014 8,800円税込)

2017年にカーネーションと共演した貴重ライヴと、2024年古希記念ライヴを収めた4枚組CD。
どちらも新代田にあるライヴハウス、FEVERで行われたライヴ音源です。

今日のこの1曲は、ayU tokiO(猪爪東風)が発案・企画し、鈴木博文本人には直前までサプライズで行われた2024年古希記念ライヴから、大団円のラスト「くれない埠頭」を。

猪爪東風とやなぎさわまちこ、鳥羽修、大田譲、夏秋文尚による”鈴木博文&ムーンライダーズ愛”に溢れた入魂のバック演奏が素晴らしい! 青山陽一、3776、XOXO EXTREME、加藤千晶、emma mizuno、直枝政広、あがた森魚がゲスト参加。

ブックレットにはayU tokiO&鈴木博文のミニ・インタビューも掲載されています。森陽馬


2025年10月5日(日) triosence 「Dear Rainer」

トリオセンス『stories of life』のジャケットは、Rainer Hoffmannという人が描いた絵が使われています。

Rainer Hoffman(ライナー・ホフマン)は、トリオセンスのリーダーでありピアニストBernhard Schuler(ベルンハルト・シューラー)の叔父にあたる人物で、一般的な知名度はないものの、世界中を旅してたくさんの絵を残したそうです。

そのライナー・ホフマンが2023年に亡くなったことをきっかけに、彼を敬愛していたベルンハルト・シューラーが絵画に合わせて作曲し纏めたアルバムが『stories of life』として発表されました。

Triosence『stories of life』
(輸入CD Masterworks/SONY 19802931542/輸入LPもあり)

トリオセンスは、ドイツ人ピアニストのベルンハルト・シューラーを中心としたジャズ・バンド。
通算10作目となる本作のCDブックレットには、収録曲のテーマに沿ったライナーの絵画が10点掲載されています。
ベルンハルト・シューラーが彼のことを想い書き下ろした「Dear Rainer」の流麗な美しいピアノの奏を聴きながら、この絵画を眺めていると、長いようで短い人生の一場面へタイムスリップするような不思議な感覚になります。

最後に、ブックレットに記載されているベルンハルト自身の解説、最後の一文を記します。
「私たちの人生の物語は、無限の広大な時間と空間の中で、風のように過ぎ去っていく束の間の瞬間ではないだろうか?」
森陽馬


2025年10月4日(土) ミシェル・ルグラン 「風のささやき」

映画『ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家』を新宿武蔵野館で先日鑑賞しました。

『シェルブールの雨傘』、『ロシュフォールの恋人たち』等、数多くの名作映画の音楽を手掛けたことで知られる、フランスを代表する音楽家ミシェル・ルグランのドキュメンタリー映画。

彼の足跡を描いた映像作品は今までにもありましたが、本作は、2019年1月に亡くなった彼が最後に行ったコンサート(2018年12月1日パリ)の模様も描いているところが最大の見どころでしょう。
コンサート当日、リハーサル時から明らかに具合が悪かった彼が、奇跡的に舞台へ上がり完遂したコンサート。その裏側と関係者の証言には臨場感があって、とても感動しました。

あと、ミシェル・ルグランがライヴのリハーサル時に、担当者へ激怒したり、演奏者へ厳しい要求をする場面も描かれていて、面白かったですね。(実際の当事者は大変だったでしょうが...)

ミシェル・ルグランに関してよく知らなくても、本作内のほぼ全編で彼が手掛けた音楽が流れ続けているので、流麗な美しい旋律に身を委ねることができて、心地良い気持ちになることができる1本だと思います。

特に印象に残った1曲は、ラストのエンドロールで流れた、ミシェル・ルグラン自身が歌う「風のささやき」。
映画『華麗なる賭け』でのノエル・ハリソンの唄が有名ですが、ミシェルの美声にもグッときました。

なお、映画パンフレットの濱田髙志さんによる寄稿文『素顔のミシェル・ルグラン』には、来日時の興味深いエピソードが色々と書かれています。是非ご覧になってみてください。森陽馬

★掲載ジャケットは、映画『ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家』サウンドトラック盤。
(国内CD フランス語ライナーノーツ対訳付 UCCM-1279 3,300円税込)


2025年10月3日(金) ボー・ブラメルズ 「グッド・タイム・ミュージック」

10月に入りました。
東京もやっと秋らしい気候になってきました。

ということで、【オータム】にこじつけた今日の1曲です。

今回は、曲を発売したレコード会社の名前が【オータム】という所から引っ張ってきました。

1964年にサンフランシスコで結成されたボー・ブラメルズは、オータム・レコードからデビュー。
1965年には「ラーフ・ラーフ」、「ジャスト・ア・リトル」の大ヒットが生まれました。
彼らのバンド・サウンドを一言で表現するなら、「素朴」という言葉が当てはまるかもしれません。

なお、ドラムスのジョン・ピーターセンは、1966年に脱退し、ハーパース・ビザールに参加。
新しいサウンドを模索することになります。

今日の1曲は、オリジナル・メンバーでは最後のヒットとなった「グッド・タイム・ミュージック」を。
イントロとコーダのコーラスには、ハーパース・ビザールに通じるものを感じます。

ボー・ブラメルズ『イントロデューシング・ブラメルズ +10』
(国内CD 日本語解説付 CDSOL-3163 2,420円税込)

2021年に8枚組CDとして発売されたBOXセットBEAU BRUMMELS『Turn Around:The Complete Recordings 1964-1970』も店頭にあります。森勉


2025年10月2日(木) Say She She 「Disco Life」

レトロな雰囲気だけれど新しい。
ヴィンテージ感がありながら、今の時代を震わすグルーヴ。

Say She Sheの3rdアルバム『Cut & Rewind』は、懐かしさと斬新さが同居したかっこいい快作でした。

Say She She『Cut & Rewind』
(国内仕様CD AMIP-382 2,750円税込)

Say She Sheは、インド系ルーツを持つロンドン生まれの女性シンガーPiya Malik、ニューヨーク出身Sabrina Mileo Cunningham、黒人シンガーNya Gazelle Brownの女性3人を中心に結成され、ブルックリンを拠点に活動しているグループ。

ナイル・ロジャース率いるChicの代表曲「Le Freak」に出てくる歌詞♪C'est Chic♪が、グループ名の由来になっているように、80'sソウル/ディスコのグルーヴと、NY発のNEW WAVEを現代に蘇らせたようなサウンドが新鮮に響きます。

今日のこの1曲は、身体も心も揺らすファンキー・チューン!「Disco Life」。森陽馬


2025年10月1日(水) Kingfishr 「Man On The Moon」

アイルランドの大自然に建つ小さな家。
その家の前で佇む青年たち。

Kingfishr(キングフィッシャー)のデビュー・アルバム『Halcyon』は、ジャケット写真の飾らない美しさと力強さが、演奏と歌から伝わってくる1枚でした。

Kingfishr『Halcyon』
(輸入CD Atlantic/Warner 075678598487)

Kingfishrは、アイルランドの南部にある街リメリックで2022年に結成された男性3人組バンド。
ヴォーカル&ギターのEddie Keogh、バンジョーのEoghan 'McGoo' McGrath、そしてEoin 'Fitz' Fitzgibbonの3人による楽曲は、伝統的なアイリッシュ・フォークに、キャッチーなロック・アレンジが加わって、聴く者の心をおおらかに、そして熱くさせます。

今日のこの1曲は、1曲目「Man On The Moon」を。
U2とマムフォード&サンズの魅力を合わせたようなかっこいいナンバーですね。森陽馬


2025年9月30日(火) Fairground Attraction 「A Smile In A Whisper」(Live)

「人生とは、出会いと縁と別れです。」(瀬戸内寂聴さんの言葉より)

年を重ねると共に、この言葉を実感するようになりました。
若い頃に出会った人たち、当たり前のように交わしていた言葉が、実は大切なひと時であったのだ、と。

フェアーグラウンド・アトラクションが34年ぶりの再結成を果たし、2024年に行った日本公演の音源を聴きながら、そのような想いを改めて感じました。

フェアーグラウンド・アトラクション『Beautiful Happening Live In Japan』
(国内2枚組CD+ブルーレイ 完全限定盤 SICX-30227 8,000円税込/通常2CD盤 SICX-30230 3,800円税込)

フェアーグラウンド・アトラクションは、エディ・リーダーとマーク・ネヴィンを中心に、ロイ・ドッズ、サイモン・エドワーズが加わり1987年に結成したグループ。1stアルバム『The First Of A Million Kisses』(1988)を発表し1989年に来日公演を行った後、1990年に解散していました。

本作は、オリジナル・メンバーに加え、グラハム・ヘンダーソン(アコーディオン)、1989年の来日公演にも帯同していたロジャー・ボジョレー(ヴィブラフォン)も入り、35年ぶりに行った2024日本公演(最終日2024年7月3日、有楽町ヒューリックホール東京での公演)を完全収録した音源&映像作品。

♪愛を語るには多くの言葉はいらない。ささやきかける微笑みがあればいい。♪
(「A Smile In A Whisper」邦題:愛の微笑み 歌詞より)

エディ・リーダーの歌声、バックの演奏、そして観客の歓声には愛が溢れています。

なお、日本盤ブックレットには、メンバーが日本に到着した2024年6月25日から、帰国の途についた7月4日までの10日間を、担当ディレクターがレポートした手記が掲載されています。森陽馬



2025年9月29日(月) Dylan Mondegreen 「To Change Your Heart」

海で佇んでいる女性の後ろ姿。
アルバム名、及びアーティスト名も記載がないジャケット写真を見るだけでもいろんな物語が想像できます。

これまでの作品でもドキッとするような瞬間を切り取った素敵なジャケットが多いノルウェーの男性シンガーソングライター、ボルゲ・シルーネスのプロジェクト<ディラン・モンドグリーン>。
約7年ぶり、6枚目となる新作『A Sound Rings True』がリリースされました。

Dylan Mondegreen『A Sound Rings True』
(国内LP 歌詞付 FCRD098LP 3,960円税込)

今作の中の「君」と「僕」はかつてのパートナーだったのか、想いを伝えられない相手なのか、越えられない心の距離を綴った切ない曲が多いのですが、彼の歌声やサウンドはとても柔らかい雰囲気。
フレンチホルン、フルート、ヴィブラフォン、シンセ、女性ヴォーカル...ギターポップなイメージや前作とはまたひと味違ったメロウな作品に仕上がっています。

暑さも少し落ち着いた今の時期、心落ち着かせてくれる1枚です。

なお、今作はアナログLP(Fastcut Recordsと自身のレーベルSaikoとの共同リリース)と配信のみで、CDは発売されていません。東尾沙紀


2025年9月28日(日) Julia Fordham 「Home (If This Is What Love Is)」

ジュリア・フォーダムの最新アルバム『earth mate』が国内盤CDで発売されました。

ジュリア・フォーダム『earth mate』
(国内CD 日本語解説・歌詞・対訳付 HYCA-8092 2,860円税込)

イギリス/ポーツマス出身で、現在はL.A.を拠点に活動している女性シンガー、ジュリア・フォーダム。
1988年に邦題『ときめきの光の中で』でデビューし、「Happy Ever After」がTVドラマ『ハートに火をつけて!』(浅野ゆう子主演)の主題歌となって、日本でもヒットしましたね。

本作『earth mate』は、愛と喪失を歌った彼女の2024年発表オリジナル・アルバム。
深遠な歌声とサウンドが心に残る①「Home (If This Is What Love Is)」を特に気に入って、真夜中によく聴いています。

ちなみに、彼女は現在来日中!
2025年9月29日(月)ビルボードライヴ東京、9月30日(火)ビルボードライヴ横浜で公演を予定しています。森陽馬



2025年9月27日(土) デイヴ・メイスン 「流れるままに」(Let It Flow)

今月、新譜として発売されたテデスキ・トラックス・バンドの2015年のライヴ盤『マッド・ドッグス&イングリッシュメン・リヴィジテッド』は、ジョー・コッカーとレオン・ラッセルが中心になって行った1970年のライヴをトリビュートしたもので、とてもエキサイティングな作品でした。(2025年9月12日今日のこの1曲で紹介)

その中に、「フィーリン・オーライト」が入っています。
作者であるデイヴ・メイスンがリード・ヴォーカルで参加し、後半にはデレク・トラックスとのギターバトルが聴けました。

ということで、今日はデイヴ・メイスンを。

1970年代に発売された彼の作品は、以前に低価格で色々発売されていました。
残念ながら、それらの大半は生産中止になってしまっています。
が、しかし、このCDは先日注文したら、運良く入荷してきました。

デイヴ・メイスン『流れるままに』(LET IT FLOW)
(国内CD 日本語解説付 SICP-5494 1,100円税込)

1977年発表。
「ウィ・ジャスト・ディスアグリー」が彼のシングルとしては、最大のヒットを記録しました。(全米第12位)
続いてシングル・カットされた「流れるままに」もスマッシュ・ヒット。
アルバム全体でキーボードのマイク・フィニガンがいい仕事をしています。森勉



2025年9月26日(金) 鈴木実貴子ズ 「夕やけ」

「明日も要らない 未来も要らない 安心も要らない 今だけが欲しい
<中略> 来世も要らない 今だけ 今だけ 今だけが欲しい
<中略> 目の前の今をこの今を 抱きしめてみるよ」(鈴木実貴子ズ「夕やけ」歌詞より)

名古屋を拠点に活動している男女二人ロック・バンド、鈴木実貴子ズ。
傑作&大好評だったメジャー1stフルアルバム『あばら』(
2025年1月30日今日のこの1曲で紹介)から、約半年ぶりとなる作品『瞬間的備忘録』をリリースしました。

鈴木実貴子ズ『瞬間的備忘録』
(国内CD+DVD CRCP-20616 5,000円税込)

CDには、インディーズ時代に作られた楽曲を新録音した入魂の5曲。
DVDには、2025年6月28日下北沢SHELTERでのライヴ映像15曲が収録。

心の内から湧き出た真っ直ぐすぎる言葉とメロディーが、音楽なしでは生きられない僕らの心を撃ちぬきます。

今日のこの1曲は、今という瞬間を生きる力を与えてくれる「夕やけ」。森陽馬

★当店にてお買い上げの方、直筆サイン入りポスターを先着でプレゼント中!


2025年9月25日(木) 家主 「YOU」(NO FADE ver)

現代ミュージシャンの中で信頼できる指折りのロック・バンドが、家主だ。

田中ヤコブが鳴らすギターと吐き出す言葉には、一本芯が通っており裏切らない。
ロックという音楽に、夢と力が今もあることを教えてくれる。

その家主が新曲5曲を収めた新作ミニ・アルバムを発表した。

家主『NORM』
(初回CD+Blu-ray付 NFBD-002 4,000円税込/通常CD NFD-21 1,800円税込)

CDには未配信のインストを追加した全10トラック入り。
初回限定盤のBlu-rayには2024年CLUB CITTA'川崎のライヴ映像が収録されている。

中でも5曲目「YOU」は名曲だ。
シングルと違い、フェイドアウトせず約20秒長いアウトロが凄まじい。
ニール・ヤング、J・マスキスを彷彿とさせるギターソロに、魂を込めているのが伝わってきた。森陽馬



2025年9月24日(水) ℃-want you!「ラストナイトは踊らせて」

本秀康氏主宰、雷音レコード10周年記念7インチ・シングル♪
雷音レコード最多リリースを誇るアーティスト、今夏ママになられた℃-want you!(シー・ウォンチュ!)の新曲がリリースされました。

℃-want you!「ラストナイトは踊らせて/モコゾウ・ブギ (Swingy MIX)」
(国内7inch クリア・レッド・カラー盤 RHION-41 1,760円税込)

新曲「ラストナイトは踊らせて」は、℃-want you!作詞・作曲によるビートルズ感満載の超ゴキゲンなロックンロール・ナンバー。

「1、2、3、4!」のカウントから、「I Saw Her Standing There」、「涙の乗車券」、「Day Tripper」、「Slow Down」、「It Won't Be Long」等々、いろんなフレーズが細かく散りばめられて、とにかく楽しい♪武藤星児さんがアレンジを手掛けられています。

さらに、ジャケット・イラストにも登場している杉真理さん&松尾清憲さんがコーラス(&コーラス・アレンジ)で参加!
ウーララ~♪パッシュワ~♪お二人のコーラスもふんだんに入っており、彼女のキュートな歌声と曲の世界観をよりいっそう引き立てています。

7インチと配信ではそれぞれミックスが異なるとのこと、こだわりの''赤盤''(クリア・レッド・カラー)仕様となっています。東尾沙紀

カップリングには、2018年発表の7インチ・シングル「君だけさ」B面曲だった「モコゾウ・ブギ」の武藤星児リミックスを収録。東尾沙紀


2025年9月23日(火) Joni Mitchell 「A Bird that Whistles」

ジョニ・ミッチェルの『ブルー』は好きだけれど、ジャズ色が強くなる『逃避行』以降は・・・。
恥ずかしながら、そのような印象を僕は以前持っていました。

でも最近は、ジャズ・ミュージシャンと一緒に録音している作品の方をよく聴いています。
ジョニのジャズは、視界が広がるような解放感を与えてくれるのです。

そんな不思議な魅力を放つジョニ・ミッチェルの"JAZZ"に特化した4CD編集盤が発売になりました。

ジョニ・ミッチェル『Joni's Jazz』
(国内仕様4枚組CD 完全限定盤 英文解説翻訳・歌詞・対訳付 WPCR-18765 11,000円税込)

ジョニの全作品中からジャズ色が濃い楽曲を未発表含め61トラック集めた4CD盤。
ディスク1の1曲目は「Blue」から始まるように、初期から『Shine』(2007)まで幅広く選曲されています。

今日のこの1曲は、鳥の歌声のように響くウェイン・ショーターによるサックス演奏と、本物の鳥の鳴き声をミックスしたという「A Bird That Whistles」。

最後に、ジョニ・ミッチェルのコメントを。
<ウェイン・ショーターはわたしのお気に入りの共同制作者だった。(中略) 彼がいなくなって寂しくなるけど、彼はこれからも私のこの音楽の中に生き続ける。このアルバムは彼の想い出に捧げます。>(ジョニ・ミッチェル) 森陽馬



2025年9月22日(月) Evie Sands 「I Can't Let Go」

イーヴィ・サンズは現在も活動を続けている女性シンガーであり、ソングライターです。

そんな彼女のレコード・デビューから7年間に出たシングル・コレクションが、ACEレーベルからCDとして発売されました。

Evie Sands『I Can't Let Go』
(輸入CD ACE CDTOP-1658)

1963年から1970年にかけて、ABC-Paramount、Hold、Blue Cat、Cameo、A&Mの各レーベルから出たシングル曲を26曲収録しています。
この時代は自作曲が1曲だけですが、アル・ゴーゴニ、チップ・テイラー、トレイド・マーティンなどの作品をちょっと低めハスキー・ヴォイスで表情豊かに歌っています。

ホリーズでヒットした「アイ・キャント・レット・ゴー」、メリリー・ラッシュでヒットした「エンジェル・オブ・ザ・モーニング」、共に最初に歌ったのは、イーヴィ・サンズでした。
イーヴィのレコードは残念ながらヒットしませんでしたが、時の運ということなのでしょう。

今日の1曲は、Blue Catレーベルから出た「アイ・キャント・レット・ゴー」を。森勉



2025年9月21日(日) スピッツ 「Y」

今から30年前、1995年9月20日に生まれたスピッツ『ハチミツ』の30周年記念盤が発売されました。

スピッツ『ハチミツ』 30th Anniversary Edition
(国内CD+Blu-ray 期間限定生産盤 UPCH-7779 5,808円税込/2枚組LP、カセットテープもあり)

「ロビンソン」、「涙がキラリ☆」、「愛のことば」含むオリジナル11曲に加え、近年のライヴ音源4曲を追加。
更に、付属のブルーレイには、ミュージック・ビデオ4曲+当時のライヴ映像4曲が収録されています。

ニューヨークにあるマスタリング・スタジオThe Lodgeの創設者で、デヴィッド・ボウイやフー・ファイターズ等数多くの作品を手掛けた女性エンジニアEmily Lazarによるリマスター音源は、30年前の作品とは思えないほど、クリアでリアルなサウンドに仕上がっており、昔から愛聴してきた方には、ボーナス・トラックと共に本編の音質の素晴らしさも聴きどころです。

「ロビンソン」の大ヒットによって、多くの人に聴かれることとなった本作は、①「ハチミツ」やジャケットに映っている可愛い女性の雰囲気から、“光”の明るいイメージが先行していましたが、今回の30周年盤を聴いて、“影”の部分もあることに気付きました。

ブックレット内には、鬱蒼としたY字路に、表紙で笑顔だった女性が一人で寂しく佇む写真を掲載。
そして、「ロビンソン」の次には、「Y」という切ないバラード曲が収められています。
「Y」とは、そのブックレット内のY字路の如く、愛する二人が別れ離れていく道”Y”を表現したものなのでしょうか。

スピッツの歌には光と影のコントラストがあり、それが心を動かしていることを改めて実感しました。森陽馬



2025年9月20日(土) 近藤真彦 「ハイティーン・ブギ」

松本隆作詞活動55周年記念コンサート『風街ぽえてぃっく2025』
2025年9月19日(金)東京国際フォーラム、第一夜:風編へ行ってきました。

井上鑑を中心とした素晴らしいバック・バンドと、気持ちが込められた歌。
そして、松本隆が手掛けた名曲の数々が感動的な一夜でした。

約3時間半/2部構成のステージに、井上芳雄、大友康平、木下晴香、近藤真彦、斉藤由貴、鈴木瑛美子、曽我部恵一、橋本環奈、槇原敬之、三浦宏規、水谷豊、宮澤エマ、本仮屋ユイカ、安田成美が出演し2曲ずつ披露。
今回のコンセプトが<歌い継ぐ>だったこともあり、若い世代の出演者が多く、皆歌が上手かったです。

ただ、僕が一番グッときたのは、近藤真彦「スニーカーぶる~す」、「ハイティーン・ブギ」でした。

客席にはペンライトを持った女性もいて、この日一番の盛り上がり。
61歳になったマッチが歌う「ハイティーン・ブギ」には、聴いていて何故か涙が出そうになりましたね。
歌唱力がある人のカヴァーも良いですが、オリジナル歌手が歌うその歌の魅力を改めて実感しました。森陽馬

★なお、『風街ぽえてぃっく2025』コンサートの模様は、WOWOWで11月に放送予定とのこと。
掲載ジャケットは、松本隆作品集『風街図鑑』風編。
(国内CD3枚組 近藤真彦「ハイティーン・ブギ」収録 MHCL-1641 6,915円税込)



2025年9月19日(金) デラニー・ブラムレット 「Guess I Must Be Dreamin'」

オールディーズ&60's音楽好きにはおなじみのティーンズヴィル・レーベルから新譜が出ました。

『Heaven Knows You're Here ~ Sunshine, Soft & Studio Pop 1966~1972』
(輸入CD Teensville 24ページ英文ブックレット付 TV1070/国内仕様盤は10月8日発売予定)

今回もマニアック度大全開! 全32曲収録です。
シングル盤として発売されましたが、残念ながらヒットしなかった30曲と、イノセンス/ピーター・アンダースの未発表デモが2曲の充実内容。
タイトルにあるように、サンシャイン・ポップ/ソフト・ロック満載のティーンズヴィルらしいコンピレーションCDになっています。注目曲を何曲か挙げておきましょう。

・Charlie Russo「Heaven Knows You're Here」
若き日のデニス・ランバート作品。

・Skunks「Small Town Girl」
グループ名らしからぬ、さわやかサウンドでアソシエイション風。

・Bo Gentry And Ritchie Cordell「Love Is Here」
トミー・ジェイムスとの仕事で知られるリッチー・コーデル。

・Rainy Day Friends「Away To Some Other World」
ジョー・サラシーノプロデュース。ジョージ・ティプトンのアレンジ。曲を作ったのはパリス・シスターズのプリシラ。

・今日の1曲は、デラニー&ボニーのデラニー・ブラムレットが1967年にIndependenceというレーベルから出した「Guess I Must Be Dreamin'」を。曲作りにレオン・ラッセルも参加しています。

それにしてもイイ曲ばかり。凄いね、ティーンズヴィル・レーベル。森勉



2025年9月18日(木) Kassa Overall 「Rebirth Of Slick (Cool Like Dat)」

クールでかっこいい新世代JAZZ新譜この1枚。

Kassa Overall『CREAM』
(国内CD ボーナス・トラック追加収録 日本語解説付 BRC795 2,860円税込)

アメリカ/シアトル出身の新世代ジャズ・ドラマー、Kassa Overall(カッサ・オーヴァーオール)。
彼の新作『CREAM』は、過去のHIP HOP楽曲をJAZZの生バンドで再構築(カヴァー)した作品です。

HIP HOPの楽曲はジャズやソウルの曲をサンプリングし、メロディーを引用して制作していることが多いのですが、本作の場合はそのHIP HOP曲をカヴァーすることで、サンプリング元の楽曲を再構築した仕上がりになっているのが面白いところ。

例えば、4曲目「REBIRTH OF SLICK (COOL LIKE DAT)」は、HIP HOPグループDigable Planetsによる1992年ヒット・ナンバーで、Art Blakey & The Jazz Messengers「Stretching」がサンプリングされていますが、このカッサ・オーヴァーオールのヴァージョンは、アート・ブレイキーの演奏・フレーズを活かし、新しい時代にアップデートした「Stretching」とも言える1曲になっています。

HIP HOP楽曲ながら、Rapや歌は入れず全曲ジャズ・インストのみ、というのも潔くてイイですね。
なお、2025年10月8~10日にブルーノートで
カッサの来日公演が予定されています。森陽馬


2025年9月17日(水) PAPIK presents Sea Breeze 「Lotta Love」 feat Dagmar Segbers

涼しくなってきた地域もあるようですが、東京は真夏の暑さが続いています。
昼間だけでなく、夜も約30℃のムシ暑さ。そろそろクーラーをつけずに眠りたいですね。

さて、夏がなかなか終わらないこの時期に、秋の気配を感じられる新譜が発売されました。

PAPIK presents Sea Breeze『GO BACK』
(国内CD 解説・歌詞付 PCD-26130 2,860円税込)

イタリア/ローマ出身のプロデューサー、PAPIK(パピック)が手掛けたAORプロジェクトの新作です。

2023年発表の前作『West Coast Rendez Vous』(
2023年8月25日今日のこの1曲で紹介)は大好評でした。
本作もウエスト・コーストの風を感じられる1枚に仕上がっています。

今日のこの1曲は、ニール・ヤング作でニコレッタ・ラーソンで有名な「Lotta Love」カヴァーを。
イタリアで活動しているドイツ系オランダ人女性シンガーDagmar Segbersがヴォーカルを担当。
爽やかな歌声が心地良い余韻を残しますね。

なお、マリオ・ビオンディの弟Stevie Biondiが歌うボズ・スキャッグス「JOJO」カヴァーも入っています。森陽馬



2025年9月16日(火) 大滝詠一 「幸せな結末」 Album Ver

大滝詠一『All About Niagara』ポスターを当店で販売させていただけることになりました。
 

書籍『All About Niagara 1973-2024』に合わせて作成され、リットーミュージックのイベントスペースにて2025夏に行われた<大滝詠一スタジオライヴ上映会>で販売していた限定ポスターになります。

ナイアガラ・レーベル・デザインがB2サイズ3,000円税込。
All About Niagara表紙デザインがA2サイズ2,000円税込。
10月初旬入荷予定。
通販コーナーにて予約受付中です。
上映会に参加できなかった方、買い逃した方はこの機会にご予約くださいませ。

さて、Eテレで先日放映された
ETV特集『POP 大滝詠一 幸せな結末』はご覧になりましたか?
「幸せな結末」(1997)が完成するまでの話や貴重な音源がとても興味深かったですね。
9月18日午前0時(17日水曜日深夜)に再放送されます。是非チェックしてみてください。森陽馬


★掲載ジャケットは、「幸せな結末」Album Versionが収録された2020年発表作『Happy Ending』。
(国内CD SRCL-11432 2,750円税込)
なお、「幸せな結末」Album Verは、井上鑑が手掛けたストリングスのみのバック・トラックで、大滝詠一の歌声がアカペラのようにくっきりと聴こえるヴァージョンです。



2025年9月15日(月) Cheap Trick 「Gonna Raise Hell」(Live)

チープ・トリック、最後の来日公演があと2週間後となりました。
2022年11月に予定されていた公演が仕切り直しとなったので、前回の来日からおよそ7年。
日本でのライヴはこれで見納め...とは寂しいですが、70代でもばりばりロックしているメンバーの姿を目に焼き付けたいと思います。(公演は9月29日グランキューブ大阪・、10月1日日本武道館の2日間です)

来日を記念して、ノリにノッてる1979年のライヴを収めたCDが発売になりました。

チープ・トリック『ライヴ1979』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-6706 3,000円税込)

『at 武道館』が本国でも売れ、『ドリーム・ポリス』が大ヒットしていた1979年大晦日にLAフォーラムで行われたライヴ音源。2019年レコード・ストア・デイで2LPで発売されたライヴ盤が、日本でのみCD化されました。

メンバーがステージに登場した時の大歓声!
その声に応えるように「Hello There」(「Dream Police」のフレーズを少し付け加えて)からバンドのテンションもMAX!
そのまま雪崩れ込む「Clock Strikes Ten」もまた、ライヴならではの勢いのある演奏がいいですね。

「Surrender」、「I Want You To Want Me」等人気曲もまじえ、当時の最新作『ドリーム・ポリス』からは「Writing On The Wall」を除くすべての曲が演奏されています。
「Auld Lang Syne」(「蛍の光」原曲)を歌ったり、「Happy New Year!」のMCがあったり、年越しライヴらしいムードも感じ取れます。

スタジオ盤同様に9分を超える熱演を繰り広げる「Gonna Raise Hell」は前半のハイライト!
ロビンは割と序盤に声が枯れ気味になりますが、体の奥底から絞り出すような力強いヴォーカルとヘヴィな演奏にビリビリきました。

来たるライヴに向け、今作を聴いて盛り上がっていきましょう♪

来日した後の2025年11月には、新作『All Washed Up』のリリースも予定されています。東尾沙紀



2025年9月14日(日) チェアメン・オブ・ザ・ボード 「ギヴ・ミー・ジャスト・ア・リトル・モア・タイム」

モータウン・レーベルの大ヒットを連発したソングライター・チームのエディ・ホーランド、ラモント・ドジャー、ブライアン・ホーランドの3人は、モータウンを去った後、1960年代後半にホット・ワックスとインヴィクタスというレコード会社を設立しました。

そのインヴィクタス・レーベルからデビューしたグループが、チェアメン・オブ・ザ・ボードでした。

1970年、ラジオから流れてきて、いい曲だなぁと思ったのが、チェアメン・オブ・ザ・ボードの「ギヴ・ミー・ジャスト・ア・リトル・・モア・タイム」。
最初聴いた時は、フォー・トップスの新曲と思ってしまいました。
リード・ヴォーカルのジェネラル・ジャクソンの声とか歌い方が、フォー・トップスのリーヴァイ・スタッブスに似ていたんですね。

ウルトラヴァイヴから、<名盤1,100円>シリーズの中の1枚として、チェアメン・オブ・ザ・ボードのベスト盤が発売になりました。全23曲、アメリカのチャートに入った曲は全て収録されています。森勉

★チェアメン・オブ・ザ・ボード『ゴールデン・ベスト:コンプリート・シングル・コレクション』
(国内CD 期間限定盤 ウルトラヴァイヴ UVPR-70061 1,210円税込)



2025年9月13日(土) Devon Allman 「Peace To The World」

グレッグ・オールマンの息子、ディヴォン・オールマンの新作アルバムが発売されました。

Devon Allman『The Blues Summit』
(国内仕様CD 日本語解説付 BSMF-2908 3,410円税込)

2024年はAllman Betts Bandでフジロックに来日し、ソロ作『Miami Moon』も発表したDevonが、サザン・ロック界の雄Jimmy HallとLarry McCray、黒人女性シンガーSierra Greenと組み新たに立ち上げたのが本作『The Blues Summit』です。

タイトルに“Blues”とあるのでブルースな作品かと思いきや、そこまで重くなく、サザン・ロックと言えるほど骨太でもなく、全体的にソウルフルな仕上がりの1枚でした。メンフィス・ホーンズ等も参加してファンキーな楽曲もあり。
デレク&ザ・ドミノスでも有名なジミヘン作「Little Wing」のカヴァーも収録されています。

今日のこの1曲は、Trade Martin作でB.B.Kingも取り上げている「Peace To The World」のカヴァーを。
ロバート・ランドルフがゲスト参加してペダル・スティールを弾いています。森陽馬



2025年9月12日(金) Tedeschi Trucks Band & Leon Russell 「With A Little Help From My Friends」

「レオン・ラッセルやマッド・ドッグスのメンバーと過ごしたあの日々は本当に特別な時間でした。最初のリハーサルから魔法のような空気が流れていて、そこから一気に盛り上がりが加速していった。あの夜のことは一生忘れない。このライヴについて私はまだ夢なんじゃないかと頬をつねっている」(デレク・トラックスのコメント)

「ステージ、観客、演奏すべてが完璧で、私のキャリアの中でも一生残る瞬間」(スーザン・テデスキ)

世界最高のギタリスト夫婦バンド、テデスキ・トラックス・バンドの新アイテムが本日発売されました。

テデスキ・トラックス・バンド&レオン・ラッセル『Mad Dogs & Englishmen Revisited』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UCCO-45007 3,300円税込)

本作は、テデスキ・トラックス・バンド&レオン・ラッセルの2015年ヴァージニア州LOCKN'フェス・ライヴ音源。
ジョー・コッカー&レオン・ラッセル中心による1970年伝説的ツアー『マッド・ドッグス&イングリッシュメン』の45周年を記念したトリビュート・コンサートを公式CD化したアルバムです。

「The Letter」(BOX TOPSカヴァー)、「Feelin' Alright」(デイヴ・メイソンも参加!)、「Sticks And Stones」(ブラック・クロウズのクリス・ロビンソン参加)、「Bird On The Wire」、「The Weight」、「Space Captain」他名演揃い。
翌年2016年に亡くなったレオン・ラッセルに加え、リタ・クーリッジ、クリス・ステイトン、ウォーレン・ヘインズ、アンダース・オズボーン等も参加しています。

今日のこの1曲は、ビートルズ・カヴァーでジョー・コッカー名演アレンジの「With A Little Help From My Friends」。
2016年4月1日日本武道館公演(
2016年4月2日今日のこの1曲参照)のラストに歌われた感動が蘇りました。森陽馬


2025年9月11日(木) GREAT 3 「Summer's Gone」

GREAT3のファースト・アルバム『リッチモンド・ハイ』が発売されたのは、1995年9月6日でした。

それから30年・・・。
先日2025年9月6日に丸の内コットンクラブで、ファースト・アルバムの1曲目から13曲目までを曲順通りに再現する一夜限り(2ステージあり)のライヴがありました。

僕は『リッチモンド・ハイ』がGREAT3の中では一番好きなアルバムなので、なんとも特別な気分で9月6日のライヴを楽しむことができました。
ひさしぶりにライヴで演奏する曲もあったと思いますが、どの曲も30年分パワーアップされた感があり、『リッチモンド・ハイ』の世界に没頭でき、1曲1曲に今のグレート3を感じられました。

「フール&ザ・ギャング」、「オー・ベイビー」、「マッドネス・ブルー」、「ジェットコースター日和」、「アンダー・ザ・ドッグ」など、好きな曲はたくさんありますが、今日は季節柄「サマーズ・ゴーン」を。

CDは生産中止に現在なっていますが、アナログLPは入手可能です。

GREAT3『Richmond High』
(国内2枚組LP 完全限定盤 UPJY-9103 4,950円税込)

片寄明人さんがビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソンについて語っているインタビューが、シンコーミュージックから刊行された『追悼ブライアン・ウィルソン~エンドレス・ハーモニー』(2,530円税込)に掲載されています。
当店PET SOUNDS RECORDでのエピソードも出てきます。森勉



2025年9月10日(水) Danny Wilson 「I Can't Wait (Live)」

全米チャートにもランクインした代表曲「Mary's Prayer」、UKシングル・ヒット「The Second Summer Of Love」などで知られる、スコットランド出身のGary&Kit Clark兄弟とGed Grimesによる男性3人組バンド、ダニー・ウィルソン。

「Mary's Prayer」収録の1987年1st『Meet The Danny Wilson』、よりキャッチーさが増した1989年の2nd『Bebop Moptop』。
フル・アルバムはこの2作のみでバンドは解散してしまいますが、前述の曲以外にも沢山良い曲があります。

長い間廃盤状態が続いていた上記アルバム2作に加え、B面曲、ラジオ・エディット、リミックス、ライヴ音源を収めたディスク③~⑤がセットになった計5枚組のCDボックスが発売されました。

Danny Wilson『Complete Danny Wilson』
(輸入CD5枚組 Cherry Red CRCD5BOX162)

ベストなど編集盤は随分前にいくつか発売されたことがあると思いますが、シングルB面曲など現在は容易に聴くことが出来ないものも色々纏められているのがありがたいです。(嬉しい!)

1989年10月1日London Town&Country Clubでのライヴ音源を収めたディスク⑤、Garyのソウルフルな歌声、バンドの演奏力,,,..当時このクオリティでライヴを行っていたのかと、聴いていてワクワクしました。
本日はそのライヴ音源の中から、イントロのピアノにグッとくる「I Can't Wait」を今日の1曲に。Kitのヴォーカル、バンド共に熱量の高いかっこいいバージョンです。

付属のブックレット(35Pほど)には、メンバー3人が当時のことを振り返りながら1曲1曲コメントしていたり、貴重なオフショット写真なども掲載されていて充実の内容です。東尾沙紀



2025年9月9日(火) Mavis Staples「Beautiful Stranger」

ピーター・バラカン氏が選んだ音楽映画を上映するイベントが9月12日から25日まで行われます。
『ピーター・バラカン's Music Film Festival 2025』

場所は角川シネマ有楽町。(有楽町駅からすぐ、ビックカメラのビル8階)
日本初上映の映像作品が6作、注目作も色々あって楽しみですね。

観たい!のが、『ルイジアナピリ辛 クリフトン・シェニアの世界』と『テックス・メックス、アコーディオン天国』。
女性シンガーの歌手人生にスポットを当てた『ジャニス・イアン 沈黙を破る』、『マリアンヌ・フェイスフル 波乱を越えて』、『メイヴィス・ステイプルズ ゴスペル・ソウルの女王』も気になりますね。

さて、メイヴィス・ステイプルズの新しいアルバムが2025年11月7日発売決定いたしました。

Mavis Staples『Sad And Beautiful World』
(2025年11月7日発売 輸入CD Anti ATI880782/輸入LP)

2025年で86歳を迎えた彼女の包容力ある歌声が素晴らしいですね。
新作をより楽しめるように、メイヴィスの70年以上に及ぶ音楽足跡を映画でチェックしたいと思っています。森陽馬



2025年9月8日(月) Ron Sexsmith 「When Will The Morning Come」

「最近のアルバムには、穏やかな田舎暮らしのような感覚があった。だけど本作には傷を負った感覚がある。」
「パンデミック以降、世界は常軌を逸していて、神経過敏になっていたように思えたんだ。」
「この作品は、時間の経過と共にいかに物事が大切に思えてくるか、ということもテーマにしているんだ。」
<ロン・セクスミスによる本作『Hangover Terrace』に関しての発言より>

2025年で61歳を迎えたカナダ出身男性シンガー・ソングライター、ロン・セクスミス。
通算18作目となるアルバム『Hangover Terrace』が発売されました。

Ron Sexsmith『Hangover Terrace』
(国内仕様CD 英文解説の日本語訳付 COOKCD951J 2,970円税込/輸入LPもあり)

英国ロンドンのイーストコート・スタジオ録音で、マーティン・テレフェによるプロデュース作。
メランコリックなポップ・ナンバーを中心とした14曲入りのオリジナル・アルバムです。

今日のこの1曲は、愛する人を亡くした友人のために書いたという「When Will The Morning Come」。
さりげない日々の中に、一筋の光を与えてくれるような優しさと切なさを感じさせる1曲です。森陽馬



2025年9月7日(日) David Bowie & Mick Jagger 「Dancing In The Street」

アフリカ難民救済を目的に、ボブ・ゲルドフが提唱し実行された『ライヴ・エイド』は、1985年7月に開催され多くのミュージシャンの賛同を得て一大イヴェントとなりました。

日本でも地上波テレビで放送されました。
イギリスとアメリカの中継をうまく処理できなかったり、コマーシャルを入れるタイミングにデリカシーがなかったりで、多少の不満はありましたが、生であれだけのミュージシャンのライヴが見れたのは、洋楽ファンにとっては歴史的なテレビ中継だったと思います。

さて、その『ライヴ・エイド』のセット・チェンジの時間に流れたビデオで忘れられないのが、ミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイの共演でした。

曲は1964年にマーサ&ヴァンデラスが放った全米2位のヒット「ダンシング・イン・ザ・ストリート」のカヴァー。
短い準備期間での撮影だったようですが、初めて見た時は、なんてカッコイイ二人なの・・・と思いましたね。
その共演曲の12インチ・シングルが40周年ということもあり、ホワイト・カラー・レコードで発売になりました。

David Bowie & Mick Jagger『Dancing In The Street』
(輸入12inchアナログ・レコード Parlophone 2173265912)

なお、6月に出たミック・ジャガー『ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー』(国内2枚組CD UICY-80589 4,400円税込)にも、この共演曲が収録されています。森勉


2025年9月6日(土) 東京ローカル・ホンク 「お手紙」

テレビ番組『出没!アド街ック天国』の武蔵小山特集、本日放映されました。
ご覧頂いた皆さま、感想を早速お寄せいただいた方、ありがとうございました。
番組で紹介された店以外にも、武蔵小山にはいい店がたくさんあります。
よろしければ散策してみてくださいね。

ちなみに、当店への番組取材・撮影は7月中旬にありました。
それとは別に、番組司会者のイノッチこと井ノ原快彦さんにもご来店いただきました。
朗らかで気さくなイノッチの音楽愛伝わる話を伺うことができて、とてもうれしかったです。

その時、イノッチが当店でお買い上げしてくれたのがこの1枚!

東京ローカル・ホンク『TOKYO LOCAL HONK』
(国内アナログレコード2枚組 小川真一氏による解説付 TBV-67 6,600円税込)

本作は東京ローカル・ホンクが2005年に発表したアルバムに、ボーナス曲を加えたアナログ・レコード。
A面1曲目「お手紙」は、最近のライヴでも必ず披露される名曲です。
サビのコーラス「おーい、君は元気かい?」の部分で、様々な人を思い出して心にキュンときてしまいますね。
イノッチも気に入ってくれたようで、自身のラジオ番組『S.I.N NEXT GENERATION』でオンエアしてくれました。森陽馬



2025年9月5日(金) New Street Adventure 「The Next Chapter」

スタイル・カウンシル~ポール・ウェラーソロ初期お好きな方にもオススメ♪

ニック・コービン率いるロンドンのソウル・バンド、ニュー・ストリート・アドヴェンチャーがACID JAZZにカムバック。
ニュー・ストリート~名義では約8年ぶりとなる新作をリリースしました。

ニュー・ストリート・アドヴェンチャー『ホワット・カインド・オブ・ワールド?』
(輸入盤国内流通仕様CD 歌詞付 AJXCD846J 3,190円税込)

2017年4月2日今日のこの1曲で取り上げた2ndアルバム『Stubborn Sons』をリリースした翌2018年1月のライヴを最後にバンドは解散。その後、フロントマンのニック・コービンは自身のレーベルを設立、ソロ・アーティスト/プロデューサーとして活動を続けてきました。

2014年発表の1stアルバム『No Hard Feelings』リリース10周年記念し、2024年秋に再結成ツアーを敢行。
その熱を絶やさぬまま、この3rdアルバムへと繋がっていったようです。

彼が影響を受けた70年代ソウルのテイストはそのままに、父親になり変化したものの見方、最愛の人/女性たちへの賛歌、家族との一体感をテーマに、これまでの作品で最もソウルフルで成熟したサウンド&歌声を聴かせてくれます。

本日は、スウィートなソウル・ナンバー「The Next Chapter」を今日の1曲に。
ママズ・ガンのTerry Lewisがこの曲を含め、ゲスト・ギタリストとして5曲参加しています。東尾沙紀


2025年9月4日(木) The Who 「My Wife」

先週から映画館で公開されているライヴ・フィルム『ザ・フー ライヴ・アット・キルバーン1977』を観てきました。

ロンドン北西部キルバーンにある小さな劇場Gaumont State Theatreで、1977年12月15日に一夜限り行われたThe Whoのライヴ映像。2008年にDVD化されたことがありましたが、本作は映像・音源共にデジタル・リストアした作品です。

映画館の大きな画面で観て良かった! The Whoの凄まじいライヴが最高でした。
腕をバンバン振り回すパフォーマンスが健在のピート・タウンゼントは、何故かずっとイライラしていて、ハラハラする場面もありながら、デンジャラスな雰囲気と迫力が伝わってきましたね。

最後から2番目のライヴとなってしまったキース・ムーン(衣装がかわいい)。
超絶なベースを弾きまくって、ある意味一番ロック(死に方も含め)なジョン・エントウィッスルもかっこいい!
ちなみに、
映画『ザ・フー キッズ・アー・オールライト』も今月末から劇場公開されるそうです。

今日のこの1曲は、ジョン・エントウィッスルがヴォーカルを取り、ピートがキレキレだった「My Wife」。森陽馬

★掲載ジャケットは、The Who『Who's Next』発表から約1か月後、1971年9月のライヴ音源が初公式リリース。
The Who『Live At The Oval 1971』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-16308 3,300円税込)



2025年9月3日(水) 東京ローカル・ホンク 「お休みの日」

2025年で30周年を迎えた、テレビ東京の人気番組『出没!アド街ック天国』
今週末2025年9月6日(土)の放送回では、『武蔵小山特集』が放映される予定です。

前回2015年の武蔵小山特集から約10年間で、約40階のタワマンが駅前に2棟建ちました。
更に3棟建つ計画があるそうで、当店向かいの区画も2029年に着工予定になっています。

変化していく東京・武蔵小山。まだ少し下町の風情が残る現在の街を楽しんでください。
(ちなみに、PET SOUNDS REECORDも映るかも?!)

さて、今日のこの1曲は東京ローカル・ホンクが2011年に発表したアルバム『さよならカーゴカルト』から「お休みの日」。
(国内CD MR-011 2,619円税込)

♪アーケードの真ん中にあるジェラート屋さんで~♪
(「お休みの日」歌詞より)

武蔵小山の商店街を散歩している風景が目に浮かぶ、穏やかな日常を切り取ったナンバーです。森陽馬

★東京ローカル・ホンクの新作『夜明け前』に加え、『さよならカーゴカルト』(2011)、『生きものについて』(2007)、うずまき『ヒコーキのうた』(1999)のCD、『TOKYO LOCAL HONK』(2005)のLPも好評発売中。
通販でもお買い上げいただけます。



2025年9月2日(火) Laufey 「Lover Girl」

竹内まりやさんが、「最近購入したCD・レコード」として挙げたのはこの1枚。

Laufey(レイヴェイ)『A Matter Of Time』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICX-30244 2,970円税込)

山下達郎さんのラジオ『サンデー・ソングブック』、毎夏恒例「納涼夫婦放談」(2025年8月31日放送回)に出演した竹内まりやさんが、「最近買ったCD・レコードは何ですか?」というリスナーからの質問に、気に入っているシンガーとしてレイヴェイを紹介しました。

レイヴェイはアイスランド人の父と、クラシック・ヴァイオリニストの母を持つ1999年生まれの女性シンガー。
バークレー音楽院を卒業し、現在はアメリカ/L.A.を拠点に活動しています。

本作『A Matter Of Time』は、彼女の3作目となるオリジナル・アルバム。
ジュリー・ロンドンへのオマージュが感じられるジャケットも素敵ですね。

今日のこの1曲は、♪カウントダウンが東京で始まる♪という歌詞が出てくる「Lover Girl」を。
ジャジーかつムーディー、なおかつ可憐な歌声に惹きつけられます。

なお、「Lover Girl」のミュージック・ビデオは、7月に来日公演を行った時、東京で撮影したとのこと。
場所は下北沢、新宿が中心でしょうか。ビデオ内に出てくるラーメン店は<中華そば勝本>だそうです。森陽馬



2025年9月1日(月) The Hives 「Paint A Picture」(Live)

フジロック・フェスティヴァル2025最終日、レッド・マーキーのトリを務めたスウェーデンの人気ガレージ/パンク・ロック・バンド、ザ・ハイヴス。

前回からの来日から実に11年ぶり!50代が目前に迫ってきたメンバーの変わらぬパフォーマンス、お客さんの大合唱...配信やSNSの反応をさらっただけですが、現地の熱気が十分伝わってきて嬉しくなりました。

彼らの代表曲・人気曲と共に披露された新曲を収録している約2年ぶりの新作が先日リリースされました。

ザ・ハイヴス『ザ・ハイヴス・フォーエヴァー・フォーエヴァー・ザ・ハイヴス』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック2曲追加 PIASR1579CDJ 2,970円税込)

本国1位、全英2位を獲得した2023年発表の前作『The Death Of Randy Fitzsimmons』(日本盤未発売)は、ちょっとヘヴィでザラついたサウンドがかっこいいロックンロール・アルバムでしたが、新作はそれ以上に聴いているだけで汗かきそうなテンションの高さ!

プロデュースは同郷スウェーデンのペレ・ギュナーフェルト、リード・トラック「Paint A Picture」、爆速パンク・ナンバー「O.C.D.O.D」など一部の楽曲に、ビースティ・ボーイズのマイクDもプロデューサーとして携わっています。

いつどこの録音かは明記されていませんが、日本盤ボーナス・トラックとして本編収録曲「Enough Is Enough」、「Paint A Picture」のライヴ音源が追加されています。
ライヴならではのワイルドな演奏、ペレの煽り&伸びのあるヴォーカルがかっこいい「Paint A Picture」を聴いて、厳しい残暑を乗り切りたいと思います。東尾沙紀



2025年8月31日(日) 山屋清 「琉球みやび」(四)

京王線・つつじヶ丘駅にある中古レコード店、GARAGEVILLE(ガレージヴィル)へ先日行きました。

GARAGEVILLEは、僕がディスク・ユニオン上野店に勤めていた時(1998年)の同僚・先輩であった大塚康之さんが2018年に始めた店で、中古レコードとクラフトビールを専門に扱っています。
ELLA RECORDSがアップしている中古レコード店の動画に、
GARAGEVILLEも紹介されているのを拝見し、懐かしい気持ちになって大塚さんに会いに行く感覚で店へ立ち寄りました。

ビール片手に談笑しているお客様もいらっしゃって、店内はとてもアットホームな雰囲気。
大塚さんとも約20年ぶりくらいにお話できてうれしかったなぁ。またフラッと伺いたいですね。

さて、大塚さんが最近気に入ってよく聴いているということで、店でかけていたのがこのアルバムでした。

・『琉球レアグルーヴ CROSSOVER -Okinawa Jazz Funk 1964-1984』
(国内CD COCP-42498 2,750円/国内LP COJA-9545 4,620円)
・『琉球レアグルーヴ REVISITED -Okinawa Pops 1957-1978』
(国内CD COCP-42497 2,750円/国内LP COJA-9544 4,620円)

沖縄の民謡や琉球で古くから伝わる楽曲に、独特な洋楽的アレンジやソウル/ジャズ・グルーヴな編曲が施されているナンバーを集めたコンピレーション作品。『CROSSOVER』はインスト、『REVISITED』は歌モノが入っています。
店でかけていると、南国の空間が生まれますね。
民謡が苦手でも洋楽好きの方には是非聴いてもらいたい1枚です。

今日のこの1曲は、『CROSSOVER』の方から、山屋清「琉球みやび」(四)を。
まさに、沖縄産フィリー・ソウル!
1976年録音。演奏やオーケストラもフィリーな雰囲気で、フィラデルフィア・ソウル好きも必聴ですね。森陽馬



2025年8月30日(土) 坂本九 「上を向いて歩こう」

坂本九のベストCDが新しい編集・選曲で発売になりました。

坂本九『坂本九』
(国内CD3枚組 UPCY-8065 4,950円税込)

今までさまざまなベストCDが出ていますが、今回は一味違う内容です。

代表曲・有名曲はもちろん収録されていますが、1983年に坂本九の名を伏せて出した「ぶっちぎりNO文句」や、昔ソノシートで発売されたライヴでのトークや珍しいライヴ音源も収録されています。

惜しくもラスト・シングルとなってしまった「懐しきlove-song」とc/w「心の瞳」も入っています。
「心の瞳」は<コーラス入り>と<合唱ヴァージョン>の2ヴァージョン入りです。

ライナーノーツは娯楽映画研究家という肩書で有名な佐藤利明氏です。
場所を取らないコンパクトな3枚組CDです。森勉



2025年8月29日(金) Bryan Adams 「Make Up Your Mind」

エネルギッシュで、ポジティヴなパワーに溢れたロック、新譜この1枚!

ブライアン・アダムス『Roll With The Punches』
(国内盤 ボーナス・トラック3曲追加 初回限定デラックス・エディション2CD仕様 解説・歌詞・対訳付 SICX-30242 3,850円税込/通常盤1CD SICX-30241 2,970円税込)

1980年代から活動し続けているカナダ出身男性ロック・シンガー、ブライアン・アダムス。
通算17作目となるオリジナル・スタジオ・アルバム『Roll With The Punches』が本日発売されました。

本作はブライアン自身によるインディーズ・レーベルBad Recordsからのリリース。
それを日本のみソニー・ミュージックがライセンスを取り、独自で国内盤を制作した1枚です。

彼の名盤を多数手掛けたロバート・ジョン"マット"ラング、ジム・ヴァランスが共同ソングライターとして参加しており、楽曲や音の雰囲気は今までと変わらずながら、自主レーベルからの発売ということもあり、気合を感じますね。

今日のこの1曲は、Bryan節全開でかっこいい「Make Up Your Mind」。
なお、2026年1月26&27日日本武道館、28日Asueアリーナ大阪での来日公演が決定しています。森陽馬



2025年8月28日(木) Buddy Guy 「How Blues Is That」 feat.Joe Walsh

<今月のブルース 新譜この1枚!>

バディ・ガイ『Ain't Done With The Blues』(終わりなきブルースの旅)
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-6709 2,860円税込)

2025年7月で89歳を迎えたブルース界の重鎮、バディ・ガイ。
2022年作『The Blues Don't Lie』(
2022年10月25日今日のこの1曲で紹介)以来の新作を発表しました。

前作に引き続き、若き白人ソングライターの盟友トム・ハンブリッジがプロデュースを担当。
ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマ、ジョー・ウォルシュ、ピーター・フランプトン、ジョー・ボナマッサ他参加。
活気ある演奏+バディ・ガイのかっこいいギターと渋い歌声が、心も身体も熱くさせる1枚です。

今日のこの1曲は、ジョー・ウォルシュがスライド・ギター&ヴォーカルで参加した「How Blues Is That」!
アルバム・タイトル<終わりなきブルースの旅>の本質を深く感じ取ることができるナンバーです。森陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■

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