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  今日のこの1曲 “Archives”

<2023月9月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2023年9月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2023年9月1日(金) 憂歌団 「ハワイアン・ムード」

憂歌団のファースト・アルバムが出た時は、結構な衝撃でしたね。
1975年のことでした。

日本語でブルースする!
それまで、上田正樹と有山淳司の『ぼちぼちいこか』などで、日本語によるブルースを感じるアルバムはほんの少しありましたが、それだけに徹したグループが本格的にレコードを出すということはなかったように思います。

木村秀勝(現:木村充揮)の圧倒的な歌と言葉の力、そして内田勘太郎のキレの良いスローハンド・ボトルネック・ギターは、1970年代中盤の日本音楽界に新しい風を運んでくれたことは確か。

今回、トリオ・ショーボート時代のアルバムが最新リマスターで再発されました。
『憂歌団』、『セカンド・ハンド』、『生聞59分』、そして1975~1981年までのトリオ時代の『ゴールデン・ベスト』が発売中。
9月27日には『四面楚歌』、『ローリング・ステディ』、『夢・憂歌』も発売予定になっています。

この7種から3種買ってハガキで応募すると、もれなく希望する憂歌団のアルバム・ジャケット絵柄のTシャツが1枚もらえるそうです。詳しくは、<
憂歌団Tシャツ・プレゼント>のホームページを。

CDは全アイテム2,200円税込ですから、CD3枚とTシャツで6,600円ならお得な感じしますよね。
今年いっぱい応募受付しているそうです。

さて、今日の1曲は1976年当時、いい感じで意表をつかれたと思ったセカンド・アルバム『セカンド・ハンド』の1曲目「ハワイアン・ムード」を。

憂歌団『セカンド・ハンド』
(国内CD 新規解説付 CDSOL-2011 2,200円税込)

内田勘太郎のギターをフィーチャーした涼しゲなインスト・ナンバーです。森 勉



2023年9月2日(土) 大滝詠一 「風立ちぬ」

「風立ちぬ 今は秋」
9月に入ってから、夜は穏やかな風が吹いて、秋らしくなってきたように感じますね。

さて、10月25日に発売される松田聖子の編集盤『Bible pink & blue special edition』に、<「風立ちぬ」(duet version)が収録!>というニュースが入ってきました。
(2023年10月25日発売 3枚組CD MHCL-30900 4,950円税込)

「風立ちぬ」は、松田聖子が1981年に発表した大瀧詠一作曲/松本隆作詞による楽曲です。
大滝詠一自身が歌っている「風立ちぬ」は、彼の死後に出たアルバム『DEBUT AGAIN』(2016)に、ヘッドフォン・コンサートでのライヴ・ヴァージョンが収録されたことがありました。

今回の案内書には、<大滝詠一が生前、遊び心でエディットし、デュエット・ソングとして新たに誕生した「風立ちぬ」(duet version)>と記述があります。
おそらく、大滝詠一が「風立ちぬ」をスタジオ録音で歌っているヴァージョンが存在したということでしょう。

どんなデュエット・ヴァージョンに仕上がっているのか楽しみですね。森 陽馬

★掲載ジャケットは、大滝詠一『DEBUT AGAIN』
(国内CD SRCL-4716 2,750円税込)



2023年9月3日(日) Neil Young with Crazy Horse 「Drive Back」

CDで持っている音源は、レコードでまた買うのを最近控えていたのですが、、、。
このジャケットだったら手に入れないわけにはいかないですよね。

Neil Young with Crazy Horse『ODEON BUDOKAN』
(輸入LP Warner Records 9362490713)

2021年3月に発売されたニール・ヤングのアーカイヴBOX第2弾『Archives Vol.2 (1972-1976)』(
2021年3月12日今日のこの1曲で紹介)は10枚組CDで、そのディスク10が『ODEON BUDOKAN』でした。

前半1~5曲目(A面)が、1976年3月31日ロンドン・ハマースミス・オデオン公演のアコースティックなライヴ。
後半6~10曲目(B面)が、1976年3月10、11日初来日公演/日本武道館でのエレクトリックなライヴ音源。
CD時とは違う新装ジャケットで、この度初アナログ化されました。

今日のこの1曲は、クレイジー・ホースとの演奏はやっぱり最高!な「Drive Back」を。
ちなみに、表ジャケは勝山泰佑(Hirosuke Katsuyama)が撮影した写真で、内ジャケのかっこいいライヴ時のショットはヘンリー・ディルツによるものです。森 陽馬



2023年9月4日(月) リヴィングストン・テイラー 「Dance With Me」

カーラ・ボノフ&リヴィングストン・テイラーの9/4ビルボード・ライヴ横浜公演を観てきました。

どちらが先かな?と思っていたら、最初から2人一緒に出てきてくれて、うれしい共演が早くも実現!
数曲後、LIV単独のステージになり、いつも通りの和やかな雰囲気に。
中盤でカーラへ交替→名曲を次々披露し、後半&アンコールで再び感動の共演・・・という流れでした。

カーラは以前に比べ痩せた印象ながら、歌声は変わらず素晴らしかったです。
いつも一緒に演奏している女性ギタリスト、ニーナ・ガーバーが今回不参加だったのは少し残念でしたが、そのかわり、LIVがカーラの楽曲に見事なハーモニーを優しく添えてくれて良かったですね。

今日のこの1曲は、リヴィングストン・テイラーが1980年に発表したアルバム『マンズ・ベスト・フレンド』から、オーリアンズの人気曲カヴァー「Dance With Me」を。
本日の公演では序盤に歌ってくれて、客席も盛り上がっていましたね。

リヴィングストン・テイラー『Man's Best Friend』
(国内CD 天辰保文氏による解説付 SICP-4873 1,100円税込)

なお、今回の2人による来日ツアーは9月6日(水)ビルボード・ライヴ大阪がラスト。
心温まる懐かしい想い出が湧き上がってくるコンサートです。
都合が合いそうな関西圏の方は是非ご覧になってくださいね。森 陽馬



2023年9月5日(火) 山下達郎 「雨の女王」

山下達郎RCA/AIRイヤーズ・ヴァイナル・コレクション第5弾は、『IT'S A POPPIN' TIME』(2枚組)と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
このアナログ盤再発プロジェクトも、この第5弾でラストになります。
一度にど~んと出るより、毎月のお楽しみという感じで分けて発売するのは正解でしたね。

さて、今日はまず、ライヴ2枚組の『IT'S A POPPIN' TIME』を。
ライヴと言っておきながら、1曲目はスタジオ録音の新曲(当時は)で、初めて聴いた時は少しびっくりしました。
特に理由はなく、その時の気分でそうなったそうです。

最後の曲もスタジオ録音ですが、これはライヴ・アルバムを作るならば、絶対、一人アカペラのオリジナル曲にしたい、という確固たる思いがあったそうです。

あとの12曲はすべて、1978年3月8日、9日に、六本木PIT INNで行われたライヴを収めたものです。

1978年当時は、山下達郎もまだ売れる前、ライヴ・ハウスでのライヴ・レコーディング、そしてそれを2枚組で発売するという苦肉の策が、発売から45年を経て、多くの人々に望まれる形でアナログ盤で復刻。
なんともいやはや、ライヴ録音しておいてありがとう、と言いたい名演・名唱が収められたライヴ名盤です。

今日の1曲は、“本当”は4曲目に歌われた「雨の女王」を。

今回も当店作成のリーフレット付です。
特集は<コンプリート・イッツ・ア・ポッピン・タイム>。
1978年3月9日の六本木PIT INNの状況をノーカットで誌面再現しました。森 勉



2023年9月6日(水) 山下達郎 「ファンキー・フラッシン」(別ヴァージョン)

昨日に続いて、山下達郎RCA/AIRイヤーズ・ヴァイナル・コレクション第5弾。
今日は『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』です。

1982年に発売された山下達郎本人の選曲によるベスト・アルバムの復刻盤ということになります。
山下達郎が新しく設立されるムーン・レコードへ移籍が決まり、それまで所属していたRCA/AIRレーベル時代の有名曲を全12曲収録したのがこのアルバムです。

オリジナル・アルバムでは聴けない曲、及びヴァージョンが4つ収録されています。
まず、『FOR YOU』が出た後に、RCA/AIR時代のラスト・シングルとして発売された「あまく危険な香り」。
その曲と共にLPレコードで聴けるのはこのアルバムだけということになる「ライド・オン・タイム」シングル・ヴァージョン。
「ファンキー・フラッシン」の別ヴァージョンは、青山純&伊藤広規のリズム隊に変わり、浜口茂外也のティンバレス・ソロも入っています。
「ソリッド・スライダー」は『SPACY』に収録されているのは7分以上ありましたが、ここでは3分30秒程に縮めたヴァージョンになっています。
あと、違うと言えば、「ボンバー」のイントロのS.E.がカットされていることでしょうか。

オリジナルのブックレットに掲載されていた様々な写真は再現されていますが、情報的に古くなっているバイオグラフィー、ディスコグラフィー、ソング・リストは今回カットされています。そのかわり、本人による新しい解説が付いています。

RCA/AIR時代のアナログ再発もこれで終わり。来月からさびしくなります。
しかし、『JOY 2』が待っています。今からワクワクしてきますね。森 勉



2023年9月7日(木) ローリング・ストーンズ 「Midnight Rambler」
ローリング・ストーンズ18年ぶりの新作オリジナル・アルバム『Hackney Diamonds』が、2023年10月20日世界同時発売決定しました。

(国内CDのみボーナス・トラック1曲追加 解説・歌詞・対訳付 デジパック仕様2,860円税込 他種あり)

先行シングル「Angry」のミュージック・ビデオが早速公開!
ストーンズらしいかっこいい曲ですね。

このドラムはスティーヴ・ジョーダンっぽい感じですが、昨年亡くなったチャーリー・ワッツが叩いているトラックも2曲収められているようです。
更に、ビル・ワイマン(!)や、ポール・マッカートニー(!!)も参加しているとのこと。
リリースまであと1ヶ月、楽しみに待ちましょう。

さて、ストーンズ熱が沸騰したので、今日はストーンズばかり聴いていました。
繰り返しかけていたのはこの1枚です。

ローリング・ストーンズ『Licked Live In NYC』
(国内2枚組CD UICY-16076 3,960円税込)

2003年1月18日ニューヨーク、マジソン・スクエア・ガーデンでのライヴ音源ですが、この2か月後(2003年3月)にストーンズ初の日本武道館公演が行われ、それを見に行っていたので、懐かしい記憶が一気に蘇りましたね。
(開演時間を45分以上過ぎてもなかなか始まらなかったけれど、会場の盛り上がりは凄かったなぁ)

特に、「ミッドナイト・ランブラー」に大興奮! とにかく最高!森 陽馬



2023年9月8日(金) KIRINJI 「指先ひとつで」 

2023年4月に設立された自身の新レーベル<syncokin(シンコキン)>からの第1弾!
堀込高樹ソロ・プロジェクトとして活動中のKIRINJI、16枚目となる新作がリリースされました。

KIRINJI『Steppin' Out』
(国内CD SCKN-0001 3,850円税込)

身体中の血が駆け巡り、どこまでもいけそうと歌う「Runner's High」に始まり、弾むビートに心躍るドラマ主題歌「nestling」、<素敵な予感しかしない!>と締めくくられる「Rainy Runaway」...ポップなメロディと前向きな言葉が耳に残ります。

そんなポップなムードの中に、韓国の人気バンドSE SO NEON(セソニョン)をフィーチャーした「ほのめかし」では恋の駆け引きを歌い、BREIMENのリズム隊が参加/トー横キッズを題材とした「I ♡ 歌舞伎町」、星になった先達への想いが込められた「不恰好な星座」など、グサリと刺さる堀込さん節も。

本日は10ccなどを意識したというブリティッシュな雰囲気の「指先ひとつで」を今日の1曲に。
中指を立てるか、ハートをつくるか、指先の表現ひとつでも見方や物事はかわるという詞がステキだと思いました。。
この曲でも<素敵な予感>というフレーズが印象的に使われています。東尾沙紀


2023年9月9日(土) Creedence Clearwater Revival 「Keep On Chooglin'」 

角川シネマ有楽町で今行われている<Peter Barakan's Music Film Festival 2023>
ピーター・バラカンさんが選んだ音楽映画を上映しているこのイベントで、
『クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル:トラヴェリン・バンド』の先行上映を観てきました。

クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル(CCR)が英国ロンドンの名コンサート・ホール、ロイヤル・アルバート・ホールで1970年4月14日に行ったライヴを描いたドキュメンタリー映像作品です。

前半は、初のヨーロッパ・ツアーということでベルリンの壁の前で記念写真を撮ったりしているオフショットや、メンバーへのインタビュー中心の構成。(ナレーターは、名俳優ジェフ・ブリッジス!)
後半は、ロイヤル・アルバート・ホールでの素晴らしいライヴを全編初公開、という流れでした。

そのライヴ音源は、2022年9月16日発売のCD『ライヴ・アット・ロイヤル・アルバート・ホール』(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UCCO-45005 3,300円税込)と同じですが、映像で観ると迫力をより感じました。
約50年以上を経て遂に出たこのライヴ映像、CCRお好きな方には是非観て頂きたいですね。

今日のこの1曲は、長尺のラスト「Keep On Chooglin'」を。
終演後のトーク・イベントでピーターさんは、この曲を「一番つまらない曲」とおっしゃっていましたが、CCRの武骨なかっこよさが活かされた演奏で、観客の熱狂ぶりが画面上から伝わってきました。

なお、本作は2023年9月22日から全国の映画館で順次一般公開される予定になっています。森 陽馬


2023年9月10日(日) 上原ひろみ Hiromi's Sonicwonder 「Up」 

バスケW杯2023もあって、映画『THE FIRST SLAM DUNK』は大評判&ロング上映でしたが、本年公開されたアニメ映画としては、『BLUE GIANT』がとても印象に残っています。

僕は2回観に行きましたが、何故か2回目の方が泣けましたねー。
物語がわかっているハズなのになんでだろう? 音楽が合っていたのかもしれませんね。

さて、映画『BLUE GIANT』の音楽を手掛けた名ピアニスト、上原ひろみの新作が発売されました。

上原ひろみ Hiromi's Sonicwonder『Sonicwonderland』
(国内CD 初回限定DVD付 UCCO-8046 3,630円税込/通常盤 UCCO-1240 2,860円税込)

本作は、上原ひろみを中心とした新バンドHiromi's Sonicwonder名義の初オリジナル・アルバム。
アドリアン・フェロー(ベース)、ジーン・コイ(ドラムス)、アダム・オファリル(トランペット)と上原ひろみ(ピアノ)の4人編成による演奏がプログレッシヴになり過ぎず、サウンドはオーガニックで、とても聴きやすい仕上がりでした。
ジャズに詳しくない方でも楽しめる1枚だと思います。

今日のこの1曲は、『BLUE GIANT』を想起させるキメがかっこいいナンバー「Up」を。

ちなみに、上原ひろみは大のフランク・ザッパ・マニアで、ピーター・バラカン音楽映画祭9月18日(月・祝)19時公開『ZAPPA』上映終了後のトーク・イベントにゲスト出演するそう。ファンは要チェックですね。 森 陽馬


2023年9月11日(月) Blind Boys Of Alabama 「Send It On Down」 

“ゴスペル”というと、とっつきにくいイメージがありますが、ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマの作品はソウルフルで、耳馴染みのよいアレンジが多い印象です。

そのブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマが2023年オリジナル・アルバムを発表しました。

The Blind Boys Of Alabama『Echoes Of The South』
(輸入CD Single Lock Records SLO71)

ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマは、約80年以上のキャリアを誇るゴスペル界のレジェンド・グループ。
唯一のオリジナル・メンバーであったクラレンス・ファウンテンは既に脱退しており、現状では最も長く在籍していたジミー・カーターも本作が最後。更にメンバー二人(Ben Moore、Paul Beasley)が録音中に亡くなってしまいました。
しかしながら、素晴らしい歌声とコーラス・アンサンブルを聴かせる素晴らしい1枚に仕上がっています。

今日のこの1曲は、1曲目「Send It On Down」を。
重厚なコーラス・ワークとグルーヴ感あるリズムが、心と体を熱くします。森 陽馬


2023年9月12日(火) 村田和人 「JUST A LOVE SONG」 

村田和人さんのMOONレーベルから発表された名盤2種が再CD化されました。
8月に出た3種(『また明日』、『ひとかけらの夏』、『MY CREW』)に続き、今回は『SHOWDOWN』(1986)、『BOY'S LIFE』(1987)になります。

前回に引き続き、村田和人さんと親交が深かった川崎太郎さんによる新規解説付!
ロサンゼルス録音での面白いエピソードや秘話が満載で、この解説だけでも買う価値ありですね。
当店のみの特典ジャケット・デザインのマグネットを先着で差し上げています。

ボーナス・トラックは2006年にワーナー・ミュージックからCD化された時と同じ曲が追加・・・と思いきや、『BOY'S LIFE』には、「JUST A LOVE SONG」と「TIME FOR LOVE」の2曲が更に追加収録されていました。

村田和人『BOY'S LIFE』+9
(国内CD 2023年最新リマスタリング ボーナス・トラック9曲追加 BRIDGE384 2,530円税込)

「JUST A LOVE SONG」は1987年9月に発売されたムーン・レコード最後のシングル曲。
加藤和彦作曲、安井かずみ作詞による壮大なスロー・ナンバーで、映画『ハワイアン・ドリーム』(主演:時任三郎)のエンディング・テーマとして使われました。(「TIME FOR LOVE」はそのシングルのB面曲で村田和人作曲)

真夏が大好きだった村田さんの歌声とサウンドは、夏の終わりに聴くと切なく響きますね。

ちなみに、村田和人さんが英語詞で歌った曲をFM風DJで繋いだコンセプト・アルバム『K-A-Z-U HIT RADIO』が、10月4日発売決定しました。1986年プロモーション・カセットで配布された作品で初CD化! 要チェックです。森 陽馬


2023年9月13日(水) BONNIE PINK 「宝さがし」 

リズムの気持ち良さ&グッド・メロディーは健在♪
活動休止期間を経て、BONNIE PINK約11年ぶりとなる待望の新作『Infinity』がリリースされました。

BONNIE PINK『Infinity』
(国内CD QYCL-10038 3,300円税込)

ほろ苦い恋の歌、グッと背中を押してくれるような勇気をくれる曲...普遍的なテーマでありながら、彼女の言葉選びやメロディー・センス、それをより良いものにするプロデューサー陣(ヒット曲「A Perfect Sky」でお馴染みBurning Chicken、鈴木正人、八橋義幸、Shingo Suzuki、西田修大らが参加!)のアレンジが光る、カムバックに相応しい力作♪

今作で特に耳に残るのは、「世界」、「エレジー」など、2017年に生まれた娘さんや次世代への想いが強く反映された曲です。本日はその中から<みんなのうた>OA曲でもあった「宝さがし」を今日の1曲に。

♪無くしたものをさがすより 笑い 耐えて 分かち 愛でて 作り出せるのも宝物♪
高桑圭(Curly Giraffe)による牧歌的なアレンジと、彼女のやさしい歌声が印象的な1曲です。東尾沙紀


2023年9月14日(木) ANZAiFURUTA 「おもひで」 

『タモリ倶楽部』が終了し「空耳アワー」がなくなったため、安齋肇さんの御姿をテレビで拝見する機会が減って寂しい想いをしているアナタに朗報! 安齋さんの歌が聴ける奇盤が出ました!

ANZAiFURUTA『う~ゆばりあ』
(国内CD TRJC-1137 3,000円税込)

ANZAiFURUTAは、安齋肇さんと名ドラマーの古田たかしさんが組んだユニット。
Chokobabyz、FOOLLENSなどで共に活動してきましたが、今作は二人だけのコンビ・アルバムです。

バックの演奏・編曲はほぼ全て古田たかしさんによるもの。
ロック大好き少年?の2人による趣味趣味音楽が遊び心たっぷりに詰まった全9曲!

今日のこの1曲はラスト9曲目「おもひで」を。
安齋肇さんの奥様・香代子さんが2019年に亡くなり、その報を聞いてショックを受けた古田たかしさんが、自らの心を癒すために曲を作って安齋さんへ贈った、という鎮魂歌です。

ちなみに、タイトル『う~ゆばりあ』は、逆回転させると「アイ・ラヴ・ユー」と聞こえることから付けたそう。
「アイ・ラヴ・ユー」をローマ字で書くと「AI RABU YU」。なるほど! 森 陽馬


2023年9月15日(金) PRETENDERS 「Just Let It Go」 

東京では今日昼過ぎに尋常じゃないほどのゲリラ豪雨がありました。
これで今夜は涼しくなるかな、と思いましたが、全然そんなことなくて、かえって蒸し暑くなりましたね。

暑さ寒さも彼岸まで、と言いますから、来週いっぱいまでは残暑が続きそう・・・。
そんな夏の暑さを吹き飛ばすような、熟成されたロックな1枚が本日入荷しました。

クリッシー・ハインド率いるプリテンダーズ。
2020年作『Hate For Sale』(
2020年7月27日今日のこの1曲紹介)以来、約3年ぶりのオリジナル・アルバムです。

PRETENDERS『RELENTLESS』
(輸入CD Parlophone 5054197615351)

クリッシーも72歳になりましたが、魅力的なヴォーカルとロック魂は健在ですね。
武骨なロック・ナンバーもかっこいいですが、今日のこの1曲は味わい深く聴かせる10曲目「Just Let It Go」を。

サビのメロディーと切なげな歌声、そしてJames Walbourneによる後半のギター・ソロが素晴らしい! 森 陽馬


2023年9月16日(土) スペンサー・デイヴィス・グループ 「ブルース・イン・F」 

スティーヴ・ウィンウッドは、1948年5月12日が誕生日だそうです。
彼がスペンサー・デイヴィス・グループのリード・ヴォーカル/リード・ギター/キーボード担当としてレコード・デビューしたのが1964年、なんと16歳の時でした。

そのスペンサー・デイヴィス・グループが1964~1967年に発表したシングル・レコードAB面をCD2枚組にしたものが出ました。

The Spencer Davis Group『A's and B's 1964~1967』
(輸入2枚組CD BGO BGOCD1492)

スティーヴ・ウィンウッドが在籍していた時代のシングルはすべて入っています。全37曲収録。
「アイ・キャント・スタンド・イット」、「エヴリ・リトル・ビット・ハーツ」、「ストロング・ラヴ」、「キープ・オン・ランニング」、「サムバディ・ヘルプ・ミー」、「ホエン・アイ・カム・ホーム」、「ギミ・サム・ラヴィン」、「アイム・ア・マン」、そしてウィンウッド脱退時のシングル「タイム・セラー」など、イギリスでチャートインした曲はもちろん、オリジナル・アルバムに入らなかったB面曲も聴けるのがうれしいCDです。

ということで、今日はあの大ヒット曲「ギミ・サム・ラヴィン」のB面曲だった「ブルース・イン・F」を。
ウィンウッドのかっこいいハモンド・オルガンをフィーチャーしたインストです。

それにしても、おそるべし16~18歳のスティーヴ・ウィンウッドの音楽センス。森 勉


2023年9月17日(日) Max Beesley's High Vibes 「FIRE」 

マックス・ビーズリーと聞いてピンときたという方は、アシッド・ジャズor海外ドラマ/映画マニア!?
イギリスの俳優/マルチ・ミュージシャン、約30年ぶりとなる最新作が日本先行でリリースされました。

マックス・ビーズリーズ・ハイ・ヴァイブズ『ゼウス』
(国内CD 解説付 日本先行発売 PCD-26102 2,860円税込)

1971年生まれのビーズリーは、ロンドンの由緒ある音楽演劇学校でジャズやクラシックを学び、90年代前半にはポール・ウェラー・ムーヴメント、インコグニート、ブラン・ニュー・ヘヴィーズのツアー等でプレイ。

その後俳優業をメインに活躍(日本でも有名な米人気ドラマ『SUITS』にも出演)、90年代に残した12インチ2作品以来となる新作は、自身のヴィブラフォンをメインに、キレのあるホーンが絡むファンク・フュージョン・アルバム♪
スティーヴ・ガッド(dr)、ディーン・パークス(g)、ルイス・コンテ(per)、クリスチャン・サンズ(key)、ジェリー・ミーハン(b)、ホーン・ハウスら豪華な面々が参加しています。

ヴィブラフォンとトランペットとのユニゾン、グルーヴィーなオルガンがかっこいい「Fire」を今日の1曲に。
この曲をはじめ、今作の半分はビーズリー自身がドラムを叩いています。

今作は全編インストですが、ヴォーカリストをフィーチャーしたアルバムが控えているとのこと。
次回作も楽しみです!東尾沙紀


2023年9月18日(月) IVAN LINS 「I'm Not Alone」(Anjo de Mim) 

本日9月18日(月・祝)は敬老の日。
高齢ミュージシャンの新譜を紹介しよう、と思い、イヴァン・リンスの本作を選びましたが、年齢を感じさせない瑞々しさを放つ素晴らしい1枚でした。

IVAN LINS『My Heart Speaks』
(輸入CD Resonance Records RCD-1040)

ブラジル/リオ出身1945年生まれの男性シンガー・ソングライター、イヴァン・リンス。
2023年で78歳を迎えた彼の新作は、グルジア共和国の首都トビリシの91人編成交響楽団をバックに従え、Kuno Schmidが編曲を手掛けたアルバムです。

アルバム全体のサウンドを包む込むトビリシ交響楽団の流麗なストリングスがとにかく感動的!
イヴァン・リンスの洗練された切なく美しいメロディーをより際立たせています。

今日のこの1曲は、イヴァン・リンス作の名曲「Anjo de Mim」の英語ヴァージョンで、女性シンガーTowandoをfeatした4曲目「I'm Not Alone」(Anjo de Mim)を。
⑨「Missing Miles」にRandy Brecker、⑩「Rio(Rio de Maio)」にはJane Monheitも参加しています。森 陽馬


2023年9月19日(火) トニー・ベネット 「霧のサンフランシスコ」

1960年代中期から後期にかけて、音楽界においてはアメリカ西海岸の都市サンフランシスコがトレンドになっていたのだろうと思われます。
サンフランシスコがタイトルに付いた曲がいろいろヒットしていました。

特に1967年は、スコット・マッケンジー「San Francisco (Be Sure To Wear Flowers In Your Hair)」(花のサンフランシスコ)、エリック・バードン&アニマルズ「San Franciscan Nights」(サンフランシスコの夜)の2曲が、全米ベスト10内にランクインしました。

あと、ブラザース・フォーなどフォーク系の人たちがカヴァーしていた「San Francisco Bay Blues」などもありましたし、未聴曲ですが、フィーヴィー・トゥリー「San Francisco Girls」や、1968年にR&Bシンガーのジョー・サイモンが「San Francisco Is A Lonely Town」という曲も出していたみたいです。

ということで、今日は一番有名なサンフランシスコの歌です。
トニー・ベネットが歌って世界的にヒットとなった「I Left My Heart Is San Francisco」。
この曲、日本ではいろいろな邦題が付けられていますね。
「想い出のサンフランシスコ」、「我が心のサンフランシスコ」・・・。
トニー・ベネットの邦題は、「霧のサンフランシスコ」となっています。

トニー・ベネット『霧のサンフランシスコ』
(国内CD 期間生産限定盤 解説付 SICP-4204 1,100円税込)

歌詞・対訳付がイイと言う方には、『トニー・ベネットのすべて』(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-3346 1,980円税込)もあります。森 勉


2023年9月20日(水) 大滝詠一 「雨のウェンズデイ」

(C)THE NIAGARA ENTERPRISES INC
大滝詠一『A LONG VACATION』40周年記念盤のレコードが、クリアブルーヴァイナル仕様で再プレス!
本日発売されました。

大滝詠一『A LONG VACATION』 40th Anniversary Edition クリアブルーヴァイナル仕様
(国内LP 完全生産限定盤 SRJL-1234 3,850円税込)

2021年3月21日に発売された時と品番は同じですが、黒盤からクリアブルーヴァイナル仕様にチェンジ!
<完全生産限定盤 アンコールプレス クリアブルーヴァイナル仕様 Sony Music Studios Tokyoによる2023年最新カッティング音源>、と記された青いシールがジャケット外ビニール貼付されています。

水色の透明カラー・レコードで、実際に手に取りジャケットに乗せてみると、シースルーになって綺麗ですね。

なお、帯に<2023年最新カッティング音源>の文字が加わっていますが、帯裏の発売日は<21.3.21>のまま。
マトリックス番号は、A面が<SRJL-1234-B #1 A1 (14)>、B面が<SRJL-1234-B #2 B2 (22)>でした。
ご入用の方はお早めにどうぞ。

今日のこの1曲は、晩夏~秋冬に聴きたくなるB面から、晴れているけれど「雨のウェンズデイ」を。
(ちなみに、2021年3月21日に出た時の初版は、レーベル面の曲目が誤植で「雨のウィンズデイ」になっていましたが、今回はちゃんと正しく記されていますね。) 森 陽馬


2023年9月21日(木) ははの気まぐれ 「陽のあたる小径」

京都で結成され、インディーズ/MIDIからアルバム計4作を発表、関西を拠点にマイペースに活動を続ける4人組ロック・バンド、ははの気まぐれ。

バンド約15年くらいぶりという新曲は、片寄明人(GREAT3、Chocolat&Akito)プロデュース♪
7インチ・シングルが今週リリースされました。

ははの気まぐれ「かっこいい赤ちゃん/陽のあたる小径」
(国内7inchアナログ・レコード MDJL-1016 1,980円税込)

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドら60'sロック、USオルタナ、ブリティッシュ・ポップなどに影響を受けた洋楽的なバンド・サウンドと、聴き手にしっかりと伝わる日本語の詞が魅力の通称''ははきま''。

ポップなメロディにひずませたギター、ちょっぴりサイケなロック・ナンバー「かっこいい赤ちゃん」、
夕暮れ時の夏のにおいや懐かしい風景が甦る「陽のあたる小径」の両A面シングルです。

今日はたくさん「陽のあたる小径」を聴きました。
ゆったりとしたメロディに、さりげないけれど絶妙なコーラス・ワークも聴きものです。東尾沙紀



2023年9月22日(金) ジャクソン・ブラウン 「From Silver Lake」

ジャクソン・ブラウン感動の2023来日公演から、約半年が経ちました。
この半年間で、音楽界も野球界も色々ありましたね。

さて、ジャクソン・ブラウンの1972年発表1stアルバムが、ジャクソン自身による監修でこの度再発されました。

Jackson Browne『Jackson Browne』
(輸入CD Inside Recordings 696751012227/輸入LP Inside Recordings 国内盤は発売予定なし)

今回の再発盤は、CD・LP共に紙ジャケットの質感・手触りがオリジナルに近くなりました。
(印刷は若干濃いめかな。)

2023年リマスターが施された音質は、全体的に音圧が上がって、ヴォーカルが前に出てきた印象。
アナログ的なサウンドの質はそのままに、モヤッとしていたところはクリアに改善されています。

特に、レコードだとA面5曲目で、音が霞んで聴こえていた「From Silver Lake」。
曲後半、歌声&コーラスが重なるところは、目の前で歌ってくれているような臨場感がありますね。

70'sシンガー・ソングライターの名盤と言えば、ジェイムス・テイラー『ワン・マン・ドッグ』、キャロル・キング『つづれおり』、ジョニ・ミッチェル『ブルー』等が一般的に挙げられますが、ジャクソン・ブラウンの本作も色褪せない青春の輝きを放っている1枚だと、改めて感じました。森 陽馬



2023年9月23日(土) Nils Lofgren 「Nothin's Easy」(For Amy)

コロナ禍の間、ライヴ活動を控えていたニール・ヤングですが、最近は再び活発になってきました。

今週9月20&21日は、アメリカ/ロサンゼルスにあるロキシー・シアターの50周年記念コンサートを行い、名作『Tonight The Night』とソロ2nd『Everybody Knows This Is Nowhere』の全曲を演奏したそうです。
もうすぐ78歳、まだまだ元気ですね。

さて、そのロキシーでのライヴで、クレイジー・ホースの現メンバーとしてニールをサポートしたニルス・ロフグレンが、快心のオリジナル・ソロ・アルバムをリリースしました。

Nils Lofgren『Mountains』
(輸入CD Cattle Track Road Records CTRR1023)

ほぼ全ての楽器をニルス自身が多重録音で手掛けていますが、リンゴ・スターやアンディ・ニューマークがドラムを叩いたり、ロン・カーター、デヴィッド・クロスビー等が各楽曲に参加しています。
ゲスト参加はリモートでの録音だと思いますが、全体的にはバンドっぽくて良い仕上がりですね。

今日のこの1曲は、ニール・ヤングがヴォーカルで参加している5曲目「Nothin's Easy」を。
ニルスの妻Amyへの愛が込められたナンバー。味わい深いイイ曲です。森 陽馬



2023年9月24日(日) BANDA BLACK RIO 「Miss Cheryl」

“ブラジルのEW&F(アース・ウィンド&ファイアー)”!?

ブラジリアン・ファンクの1980年発表名盤が日本初CD化されました。

バンダ・ブラック・リオ『SACI PERERE』(サッシ・ペレレ)
(国内CD 日本語解説付 2023年リマスター SICP-6528 1,400円税込)

バンダ・ブラック・リオはサックス奏者オベルダン・マガリャンイスが中心となって1976年に結成したブラジルのバンド。
1977年発表1st『マリア・フマーサ』は全編インストのアルバムでしたが、EW&Fやクール&ザ・ギャング等欧米のディスコ・ファンクから影響を受けた1980年発表の本作は、ソウルフルかつポップな楽曲とヴォーカルが楽しめる1枚です。

今日のこの1曲は、シェリル・リンへ捧げられたナンバーである②「Miss Cheryl」を。
EW&F「セプテンバー」を彷彿とさせる♪パーリヤー♪コーラスが中盤~後半に出てきますね。森 陽馬



2023年9月25日(月) CHAINS 「California」

爽やかな風と陽射しを浴び、穏やかな道を運転しながら、今までの人生で出会った人たちのことを想う。

CHAINSの「California」を聴いていたら、そんな情景が目に浮かんできました。

CHAINS『decades on』
(国内CD HYCA-8056 2,750円税込)

1993年京都で結成した5人組ロック・バンド、CHAINS。
(チェインズ:新村敦史、横山道明、丸山桂、ラリー藤本、伊藤拓史)
本作は、2023年で30周年を迎えた彼らの約20年ぶりオリジナル・フル・アルバムです。

長く一緒にやっているバンドらしい味わい深い演奏と、儚い夢の中から聞こえてくるような新村敦史の歌声が、繰り返し聴く毎に心の奥へじんわりと沁みわたってきますね。

以下は、今日のこの1曲「California」に出てくる、印象に残った歌詞のフレーズです。
「いつかは僕らも年老いていく。移ろいゆくもの全ては、あるがまま。」 森 陽馬



2023年9月26日(火) アヴェレイジ・ホワイト・バンド 「ピック・アップ・ザ・ピーセズ」

今も昔も、ラジオから自分の知っている好きな曲や初めて聴くけれど自分の感性にピッタリの曲が流れると、気持ちがウキウキするものです。

今日ご紹介する曲も昔・・・、もう50年近く前にそんな気分にさせてくれた曲です。
もちろん、長い年月がたった現在でも大好きな曲です。

1975年春頃だったと思います。
なんともノリがいい曲がラジオから流れてきて、アヴェレイジ・ホワイト・バンドというグループの「ピック・アップ・ザ・ピーセズ」とのこと。

小気味よいギターのカッティングにサックスが絡んでくるインスト。JB'sとかクール&ザ・ギャングのような黒人のグループだと思っていたら、なんと、ロンドンで結成された白人のグループだと知ってビックリ!した記憶があります。

その曲を収録した彼らのアトランティックに移籍しての第1作(通算では2作目)のアルバムが、移籍のきっかけにもなったクローバー・セッションと呼ばれるデモ録音9曲も追加した全19曲で現在CD化されています。

アヴェレイジ・ホワイト・バンド『アヴェレイジ・ホワイト・バンド』
(国内CD 解説付 CDSOL-5182 1,540円税込)

アイズレー・ブラザーズの「ワーク・トゥ・ドゥ」のカヴァー以外は、すべてメンバーのオリジナル曲で、インストの「ピック・アップ・ザ・ピーセズ」以外はすべてヴォーカル入りです。

本当にかっこいいグルーヴを持ったグループで、その後の大活躍が納得の出世作と言えますね。森 勉



2023年9月27日(水) Three Berry Icecream 「If you could speak」

<ネオアコとは初期衝動のフレッシュさと太陽のキラメキだ!正にこの作品の事だ!― カジヒデキ>

上記帯文を書いたカジヒデキ等とのバンドBRIDGEのメンバーとしても知られるイケミズマユミのソロ・ユニットThree Berry Icecreamが2023年でソロ・デビュー25周年!
2021年11月にLPレコードのみで発売された初のフル・アルバムが、ボーナス・トラックを追加してCD化されました。

Three Berry Icecream『Three Berry Icecream』
(国内CD PCMR-0025 初回限定DVD付 ボーナス・トラック2曲追加 3,300円税込)

ネオアコ/ギターポップ・ファンはイントロのギターでもう胸キュン「Rainbow mountain road」、ソフト・ロックな「Another World」、フランス語のナンバー「Jour bleu pâle」など、イケミズさんのキュートな歌声とサウンドが軽やかでとっても瑞々しい♪

CDのボーナス・トラックには、ベル&セバスチャンのスチュワート・マードック作・監督を務めた映画『God Help The Girl』サントラから「If you could speak」カヴァーと、Brent Kenjiさんがメイン・ヴォーカルver.の「Another World」が追加収録されています。

さらに!初回限定で特典DVDが付いています。
ライヴ映像、写真、ライヴのフライヤー等々、楽曲にのせて25周年を振り返る約1時間ほどの''3BIヒストリー''を収録♪
かわいいイラストを交えた手づくり感のある映像となっています。東尾沙紀



2023年9月28日(木) Jalen Ngonda 「Come Around And Love Me」

<マーヴィン・ゲイがノーザン・ソウルをバックに歌っている感じ>!?

アメリカのワシントンD.C.出身で、現在は英国に在住しUK拠点に活動している黒人男性シンガー、Jalen Ngonda(ジャレン・ンゴンダ)の1stアルバムがとにかく素晴らしい!

Jalen Ngonda『Come Around and Love Me』
(輸入CD DAPTONE DAP076CD/輸入LP DAP076LP)

Michael BuckleyとVincent Chiaritoがプロデュース&アレンジを担当。
DAPTONE Recordingsのミュージシャンがバックを務め、ブルックリンのHIVE MIND Studioでの録音。

店でかけていると、「今かかっているのは誰ですか?」と聞かれること多数!
躍動感ある演奏とヴィンテージ感溢れるサウンド、そして、彼のソウルフルな歌声がとても魅力的な1枚です。

今日のこの1曲は、「What's Going On」を彷彿とさせるストリングスの①「Come Around And Love Me」を。森 陽馬



2023年9月29日(金) 路地 「月は今でも明るいが」

当店の入口すぐ横にある試聴機に今入っていて大好評♪
日本のインディー・ポップ、オススメの1枚です。

路地『KOURO』
(国内CD-R CD-R限定ボーナス・トラック「健康的な生活」含む全10曲入 1,800円税込)

路地(ロジ)は、多摩田園都市(東京・神奈川)を拠点に活動している5人組バンド。
女性シンガー飯島梢の真っ直ぐな歌声に、久保田敦(ギター)、鈴木雄三(ギター)、高橋鐘(ベース)、中島雄士(ドラムス)によるフレッシュな演奏がとっても心地良く響いてくる作品ですね。

本日は中秋の名月。
♪夏の終わり 淡く揺らめいて♪という歌い出しの2曲目「月は今でも明るいが」を今日のこの1曲に。
シティ・ポップな「君はボタニカル」、音はUKロック的ながら懐かしさを感じる「名残」も気に入っています。

ちなみにジャケットは、スカート『SONGS』も手掛けたyasuo-rangeによるアート・ワークです。森 陽馬



2023年9月30日(土) インスタント・シトロン 「Had To Phone Ya ~ Guess I'm Dumb」

近年は昭和ブームというか、昭和の文化が若い世代に人気のようですが、平成が始まった頃(1990年代前半)の活気も強烈なものがありましたよね。
日本の音楽業界はたくさんの大ヒットが生まれ、渋谷系の波と新しい風も吹いていました。

ちょうどその頃、インスタント・シトロン(片岡知子+長瀬五郎+松尾宗能)が3人体制で福岡を拠点に活動&制作していた音源が、片岡知子さんの命日である10月20日に発売決定しました。

インスタント・シトロン『IT'S A FANCY DAY 1993-1994』
(2023年10月20日発売 CD 全11トラック LDCD-019 2,750円税込/LP 全10曲 LDLP018 4,400円税込)

ミニアルバム『BABY, YOU'RE LOVE』、オムニバス『the birth of the true Ⅱ』収録曲、『Cytron's Fancy Manifesto』、当時商品化されなかった「American Citron」のレアなオリジナル・ヴァージョン等、近年は入手困難だった音源が収録。
ビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソン作「Guess I'm Dumb」のカヴァーも入っていますね。

なお、お買い上げの方には、当店のみの特典マグネットを先着でプレゼント!
1994年に南フランスで撮影された片岡知子さんお気に入り写真を採用した新装ジャケのマグネットです。森 陽馬





これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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