PET SOUNDS RECORD
今日のこの1曲 アーカイヴス


  今日のこの1曲 “Achives”

<2005月2月>

2005年2月に更新した
“今日のこの1曲”コーナー。

廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。


<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2005年2月1日(火)The Beach Boys 「Time To Get Alone」

昨日で一時閉店となりましたが、ブライアンの素晴らしいライヴの余韻に浸る間もなく、残務処理(棚卸・引越しなど)に追われております。隣の店舗もほとんど取り壊され、果たして約1週間ほどで立ち退き準備が完了するのか正直不安になってきましたが、それでも、ブライアンの大阪公演はチケットも取りましたし、ホテルも予約しちゃいましたので、行きますよ〜〜〜! (名古屋公演は自重いたしました。)

 ということで、“今日の1曲”は、大阪公演でブライアンにやってもらいたい曲を選んでみました。

 1969年発表アルバム『20/20』に収録されているブライアン作で、もともとは、スリー・ドッグ・ナイトの前身バンド、レッドウッズのために書かれたナンバーをビーチ・ボーイズ名義で再録音したもの。
 ベスト盤や編集盤などにはまず収録されない小品的な曲ながら、これが、ホント素晴らしい隠れた名曲。カール、ブライアン、そしてビーチ・ボーイズのコーラス・ハーモニーがとにかく美しく、曲調も“スマイル”っぽいですよね。
 現在のブライアンのバンドが、この曲のコーラスをどのように歌うのか、是非生で聴いてみたい1曲です。 森 陽馬 

2005年2月2日(水) エルヴィス・プレスリー 「ハウンド・ドッグ」

 このレコードは1964年中学一年生の時に母親に買ってもらったものです。

 現在発売されているCDは、モノラルで発売されていると思うのですが、このLPはなんとステレオです。この時代よくあった擬似ステレオ(ニセステなんていう呼び方もありました)ですが、この音を最初に聴き、慣れ親しんでしまったので、どうもこのアルバムはステレオでないとダメなカラダになってしまっています。
 モノラルの音を電気的に分解して広がりを持たせ、エコーをきかせ、ちょっと下品だけどなんとも迫力のある音―それが“擬似ステ”の魅力です。

 「ハウンド・ドッグ」を初めて聴いた時、ビーチ・ボーイズ、ビートルズと同じような特別な衝撃が走った記憶がありました。 森 勉

2005年2月3日(木) ブライアン・ウィルソン 「夢のハワイ」

「“夢”のハワイ」が“現実”になった大阪の夜。

正直言って、この日のブライアンの歌声は、今回の日本公演中一番の不出来だった。
 ジェフリーが歌う美しいファルセット・ヴァーカル。当時はこのパートをあのブライアンが歌っていたんだ、と思うと、楽しいアップテンポ・ナンバーのはずなのに余計この曲が心に沁みてきた。

 「父が選んだ5曲+1」中の64年発表のこの曲を最後の最後にやってくれた、という感動ももちろんあるが、完璧なヴァーカル(“完璧”な歌というものは絶対に存在しない、と僕は思っている)/美しいヴォーカルだけが、人の心を動かせるというわけではない、ということを改めて実感したこの日の“美しい夢の歌”であった。 森 陽馬

2005年2月4日(金)ブライアン・ウィルソン「ラヴ&マーシー」

 1988年発表、ブライアン・ウィルソン復活の初ソロ・アルバム1曲目を飾るスロー/ミディアム・ナンバーで、最近のブライアン・ウィルソンのコンサートでは、必ずラストに歌われる、まさに“LOVE-愛”と“MERCY-慈悲”の1曲。
 
 この「ラヴ&マーシー」を聴きながら、感動的だったブライアンのライヴの余韻に浸りつつ引越し作業をしていると、その暖まった心を冷やすかのように、品川区役所担当から「早くどけ、引っ越せ、カギを引き渡せ」の電話が・・・。

一気に現実に引き戻されましたが、ブライアンが歌うこの“愛と慈悲”を忘れずに、これからはより気合を入れて頑張らなきゃいけませんね。 森 陽馬

2005年2月5日(土) 斎藤誠 「Waltz In Blue」

 2003年でデビュー20周年を迎えた名ギタリスト&シンガー、斎藤誠さんが昨年10月に発売したバラード・ベスト・アルバム(MHCL-429 \3,059)よりラストを飾る美しいバラード・ナンバーを。

 最近は、サザンオールスターズ・桑田佳祐関連セッションやライヴでお馴染みのロック・ギタリストとして知られる誠さんですが、やはり一番の持ち味はその暖かい歌声。桑田佳祐主催AAAコンサートなどで、豪放に弾くエレキ・ギターももちろん魅力ですが、それ以上にアコースティック・ギターを繊細につまびかせ歌われる心暖まるヴォーカルが僕は大好きです。

 この曲は2003年発売のカヴァー・アルバム『Waltz In Blue』(MHCL-314 \3,059)の中で、唯一のオリジナル曲として収録されていた名曲で、この年の僕の中での邦楽No.1ソングでもありました。
 ちなみにその『Waltz In Blue』のアルバムもオススメで、ビーチボーイズ・ファンも注目のブルース・ジョンストン作「歌の贈り物」やオールマン・ブラザーズ・バンド「メリッサ」の渋いカヴァー、はたまた、サザンのナンバーなどを味わい深くカヴァーしてます。 森 陽馬

2005年2月6日(日) イーグルス 「テイク・イット・イージー」

 現在引越し作業中ですが・・・、いや〜〜〜、ヤバイですね。 
午前中から夜22時くらいまでここ最近毎日やっているのですが、はかどっているようで、果たして終わりがあるのか、という感じ。10日あたりまでに土地の明渡し完了をしなければならないのですが、なんとも気が滅入りますな。
 ということで?「気楽にいこうぜ」というこの曲を。

 イーグルスの72年発表デビュー・シングルで、ジャクソン・ブラウンとグレン・フライの共作曲。
昨年は、時期は違えどジャクソン・ブラウンもイーグルスも来日したので、この曲を作った2人の、それぞれが歌うライヴ・ヴァージョンを聴くことができたわけです。

 ジャクソン・ブラウンのアコースティックVerも良かったですが、やはりイーグルスの爽快なバンド・サウンド&コーラス・ハーモニーが素晴らしかったですね。“フェアエル・ツアー”ではありましたが、あの大会場であれだけ素晴らしいコーラス・ワークができるのならば、まだまだ当分現役でやっていけるな、と感じました。 森 陽馬

2005年2月7日(月) ジェイ・ホークス 「スマイル」

 マーク・オルソンを中心に1980年代中期にアメリカはミネアポリスで結成されたThe Jayhawks。

 イーグルスやオーリアンズ的な古き良き爽やかなポップ・サウンドを聴かせてくれるグループとして、それほど知名度はないものの、コア・ファン/隠れファンも多い彼らは、やはりマーク・オルソンが在籍(95年脱退)していた92年発表作「Hollywood Town Hal」l、95年発表作「Tomorrow the Green Grass」が名盤と誉れ高いですが、『SMiLE』繋がり(?)で久々に2000年発表の本作『SMILE』を聴いてみると・・・、
これがかなり良いですね〜。
 発表当時は、やはり「Tomorrow the Green Grass」とかと比べると・・・、なんて思っていたのですが、改めて聴くと超ポップでコーラスも見事。やっぱりこのグループ、侮れません。
 
 ちなみに2003年には、現時点における最新アルバム『Rainy Day Music』も発売。何故か国内盤が発売にならず、輸入盤のみでしたが、これももう最高に聴きやすいポップな名曲揃い! 全作品超オススメです。森 陽馬

2005年2月8日(火)エンゲルベルト・フンパーティング「ラスト・ワルツ」

 店及びビルの明渡しの日がせまってきました。

ということで、“ラスト”モードに突入。ラストという言葉で一番最初に思い浮かぶのが、1967年ヒットのこの曲。
 エンゲルベルト・フンパーティングは同年「リリース・ミー」の大ヒットが有名になりましたが、日本では「ラスト・ワルツ」の方が評判良かった感じがします。

 イントロのピアノがまずキモです。そして、彼の声。太くていい声、ほれぼれする歌唱力。ラスト近くの“ララララララ・・・♪”というフレーズもきまっています。(UICY-1544のベスト盤に収録されています。)
 フランスの女性歌手ミレーヌ・マチューのヴァージョンもオススメ。 森 

2005年2月9、10日 ザ・バンド 「アウト・オブ・ザ・ブルー」

 ザ・バンド『ラスト・ワルツ』は1976年11月25日に行なわれた解散ライヴの模様を収録したアルバムと知られているが、スタジオ録音もちょっと入っている。今日はその中の1曲がテーマ。「アウト・オブ・ザ・ブルー」は珍しくロビー・ロバートソンがちょっと頼りないが味わい深いヴォーカルを聴かせてくれる曲だ。

 以前から好きな曲だったが、最近はあまり聴いていなかった。しかし昨年末、サンデー・ソングブックで披露された竹内まりやのヴァージョンでこの曲の良さを再確認。放送のためにレコーディングしたとのことだが、商品化してもまったく問題ない素晴らしい出来だった。あらためて彼女のヴォーカル・センスに脱帽。 森 勉


★引越し作業がなんとか完了いたしました。 現在の住所、電話番号、FAXなどは、転送される予定です。
詳しくはまた明日。

2005年2月11日(金) ナンシー梅木 「サヨナラ」

 ナンシー梅木は1957年作映画『サヨナラ』で、日本人初のオスカー女優となり、アカデミー助演女優賞を受賞したことでよく知られているかもしれませんが、その歌声も素敵ですね。(VICJ-60714 \2,520)

 さて、当店の引越しもだいたい完了。来週には現住所・電話番号は変更になります。
 ちなみに倉庫としての住所は、
ペット・サウンズ 〒142-0061 品川区小山台1-29-8 横山ビル1F
 電話番号は、03-5721-3637
に、2月15日より変更となります。
郵送物などございましたら、こちらまでよろしくお願い申し上げます。

 ちなみに、この倉庫にはお店と同じようにずっと1日中いるわけではありません。
 ですので、お電話いただいても出れない場合、来ていただいてもいない場合の方が多いと思われますので、ご了承くださいませ。

2005年2月12日(土) トム・ウェイツ 「クロージング・タイム」

 酔いどれ吟遊詩人、トム・ウェイツの73年発表デビュー・アルバム『クロージング・タイム』より、アルバム最後を飾るインスト・ナンバー。

 トム・ウェイツの魅力は、やはりその特徴的な“しわがれ声”かもしれませんが、僕としてはこういうインストなどを聴いても彼のそれとわかる“感性”かな、とも思っています。

 誰かが彼のしわがれ声をどんなにうまく真似しようが、トム・ウェイツには絶対になれないしわけだし、イーグルスを筆頭に多くの人にカヴァーされている「OL'55」も、やはり誰がカヴァーしようが、冒頭の「ワン・ツースリー・フォー・・・」というトムのつぶやき声、ならぬカウント・ヴォイスが入っていないと、やっぱり「OL'55」ぢゃないのです。 願来日。 森 陽馬 

2005年2月13日(日) The Beach Boys 「Here Today」

 本日、電気・水道もストップし引越しを終えた店舗ビルに長年の感謝を込めて、御神酒、御水、御米、御塩を屋上も含めた各階にまいてきました。

 電気が落ちたせいもありますが、CD・LPだけでなく什器も無くなりガランとした店内は、やはり淋しいですね。
あらためて、営業していた時の店内は“気”に満ちていたなあ、と感じております。

 その“気”というのは、もちろん様々なCD、LP、貼付してあるポスター、店長などに拠るところも大きいかもしれませんが、やはり僕は、ご来店されるお客様が発している“気”というのが一番大きくて、その暖かいうちのお客様の“気”がペット・サウンズ・レコード店を長年支えてきてくれたのだなあ、と本日確信いたしました。

 ゴミが散らばるだけで何も無くなってしまった旧店内、
 什器・ダンボールだらけで雑然とした倉庫、

という現状ではありますが、暖かい“気”に満ちた店を再び、との思いを強くした「Here Today」でした。 森 陽馬

2005年2月14日(月) The Beach Boys 「Don't Talk」

 品川区側に、当店ビルのカギ引渡し。
文書による引渡し確定日はまた後日ですが、これで、もう当ビルには入れなくなりました。
 最後に屋上から見えた富士山、武蔵小山の街並がきれいでした。

 “ヴァレンタイン”のタイトルがついたシャレた曲を、とも考えましたが、いい曲が浮かばずスミマセン。
 明日からは、普段どおり色んな曲をご紹介したいと思っております。
 森 陽馬


 第47回 グラミー賞 Best Rock Instrumental Performance部門にて、
ブライアン・ウィルソン「Mrs. O'Leary's Cow」が見事受賞!
 おめでとう! ブライアン!!

2005年2月15日(火)Blues Magoos 「(We Ain't Got) Nothin' Yet」

 1960年代中期はいろいろな細かなジャンル分けした呼び名の音楽が流行っていました。その中でも一番刺激的なネイミングが“サイケデリック”という言葉でした。当時は何がサイケなのか、よくわかりませんでしたが、そのアーティストの風貌、曲の雰囲気、ジャケットの独特な字体などにサイケなものを感じては好んで聴いていました。

 1967年2月に全米TOP10入りしたこの曲は、今でも大好きな1曲。
 彼らがすべて演奏しているのかは不明ですが、イントロからして素晴らしいインパクトがあります。間奏のギターも数回重ねてうまく厚みを持たせ、チープなオルガンも実にサイケ! 

 邦題はいかにも日本的な「恋する青春」でした。 森 勉

2005年2月16日(水) Count Five 「Psychotic Reaction」

 昨日に続いて、サイケデリックものを。

 1966年秋にアメリカでは大ヒットした「サイコティック・リアクション」。

 荒削りなカッティングのギターにドラムスが絡んでくるところにゾクゾクきてしまう1曲。途中、変な転調をしてでてくるファズをきかせたギターもこの時期の臭いがプンプン。
 ニルヴァーナの「スメルズ・ライク・ティーン・スピリッツ」がラジオからよく流れていた1990年代はじめ、なぜかこのカウント・ファイヴをよく思い出していました。

 彼らはカリフォルニア出身で、ローリング・ストーンズやヤードバーズなどのブリティッシュ・グループの影響を受けてバンド活動を始めたようです。
 愛すべき一発ヒットであります。 森 勉

2005年2月17日(木) Ned Doheny 「I Know Sorrow」

 店舗営業中のこのコーナーは、店頭に在庫がある商品を優先してご紹介していたのですが、(店内演奏していた曲から選んでいたので必然的にそうなってしまうのですが)、現在CDが生産中止になってしまっているこのような名盤をご紹介できなかったので、最近はこういう店頭演奏できなかった大好きな曲ばっかり聴いています♪

 LA出身のシンガー・ソングライター、ネッド・ドヒニーが名門レーベルのアサイラム・レコードより、73年に発表した記念すべき1stアルバムの2曲目に収録されているナンバー。
 後半アコースティックギター〜ピアノ・ソロへの美しくも切ないメロディー展開に号泣! 
 この曲のピアノの響きは、僕の中では、<ロック・ポップス楽曲内でfeatされているピアノ・ベスト5>に入るほど大好きなのです。

 彼の76年発表2nd『ハード・キャンディ』もいい意味で洗練されていて、素晴らしく完成された1枚ではありますが、僕はこの初々しさが残るファースト・アルバムの方が何故か好きで、日々愛聴しているのです。
 願・国内盤再CD化。 森 陽馬

2005年2月18日(金) Nicky Hopkins 「Edward」

 ローリング・ストーンズ「悪魔を憐れむ歌」、「アンジー」、ジョン・レノン「ジェラス・ガイ」など数々のロックの名曲で素晴らしいピアノを弾いている名ピアニスト、ニッキー・ホプキンスが73年に発表したソロ・アルバム(SRCS-9270 \1,631)より、最高にかっこいいインスト・ナンバー。

 前述の通り、多くの名曲のセッションに参加している彼ですが、主に一定のグループに属さず(“クイックシルヴァー・メッセンジャー・サービス”というグループに60年代後半在籍していたことはあり)、このようにセッション中心の活動であったのは、彼自身が身体が弱く、ライヴ・ツアーなどに出ることができなかった、という要因もあるようです。
 ただ、そういう面とは対照的な、この曲のような激情あふれるピアノの響きには、何度聴いても心動かされます。

 ちなみにこの曲でギターを弾いているのは、クレジット上は“George O'Hara”となっていますが、ギターの音色でわかるとおり、ビートルズのジョージ・ハリスン、Saxは、ストーンズなどでお馴染み、ボビー・キーズが参加しています。森 陽馬

2005年2月19日(土) Quicksilver Messenger Service
               「Edward, The Mad Shirt Grinder」

 昨日ご紹介した「Edward」、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サービスのVersionも気になって今日聴いてみました。

 グレイトフル・デッド、ジェファーソン・エアプレインなどと並んで、60年代サンフランシスコ・サウンドを担ってきたグループ、<クイックシルヴァー・メッセンジャー・サービス>、ニッキー・ホプキンス(p)が加入した後、69年に発表した3rd Album『Shady Grove』より、ラストに収録されているのが、このオリジナル?の約9分に及ぶ「Edward」。
 曲名が若干違いますが、曲自体の構成はほとんど同じ。しかしながら、こちらの方がやはり、69年という時代からかサイケっぽいアレンジで、歪んだギターの音色も60年代の雰囲気が出ています。

 ちなみに、ニッキー・ホプキンスのピアノは、このアルバムの冒頭ナンバー「Shady Grove」から全開! 久々に聴きましたが、かっこいいですね〜。 この当時、ライヴでこの曲や「Edward」も実際やっていたそうですが、生で見てみたかったですね。まあ今となっては無理な話ではありますが・・・。森 陽馬

2005年2月20日(日) The Rolling Stones 「Gimme Shelter」

 本日、久々の余暇を利用して友人と東京競馬場へ。
 競馬ファンの方ならご存知かもしれませんが、“ギミーシェルター”という名前の馬がいて、本日第7レースに出走。武豊騎乗で見事1着でした。

 というわけ?で、今日の1曲はストーンズの「ギミー・シェルター」。
 69年発表の名作アルバム『Let It Bleed』収録曲で、ライヴでも定番の名曲。ミックのヴォーカルに負けないリサ・フィッシャーの強烈なシャウトが見所・ハイライトのナンバーでもあります。(スタジオのオリジナルVerではメリー・クレイトンという女性Voが参加) 
 ちなみにこの曲もニッキー・ホプキンス(p)が参加してますね。

 蛇足ではありますが、第10レースでは“カゼニフカレテ”という馬も出走。残念ながらこちらは負けちゃいました。森 陽馬

2005年2月21日(月) Sweet Thursday 「Side Of The Road」

 ニッキー・ホプキンスが在籍していたバンド、まだありましたね。
といっても、この作品が彼らが残した唯一のアルバムなのですが・・・。

 スウィート・サーズデイは、後にマーク=アーモンドを結成するジョン・マーク他、セッション・マンとして共に活動していたアラン・デイヴィス、ハーヴェイ・バーンズ、ブライアン・オジャーズ、そして、ニッキー・ホプキンスの5名で結成され、このアルバムは69年にロンドンで録音。

 アルバム収録曲は、ブリティッシュ的ナンバーからソフト・サイケ、フォーク、ディランに影響を受けたような曲などに、ニッキー・ホプキンスのピアノではなく、彼のキーボードが味付けされたナンバーが中心ですが、この今日の1曲は、彼らしい流麗なピアノ・ソロがフューチャーされています。
 あまり売れなかった盤だったようで、しばらく入手困難でしたが、数年前廉価でCD化(ESCA-7878 \1,785)されました。

 ちなみに“スウィート・サーズデイ”というバンド名は、ノーベル賞受賞作家ジョン・スタインベックの小説のタイトルに因んでつけられたようです。森 陽馬

2005年2月22日(火) ソンディ・ソッサイ 「ブッダ・ノウズ」

 彼女はタイのバンコク出身。1950年代後半タイではかなりの人気を博した歌手・タレントだったようで、アメリカのショー・ビジネス界にもその後進出したようです。そんなこともあり、アメリカのリバティ・レーベルから1960年前後に発売されたのが、このアルバム。
 なんと10年程前にCD化されていました。(現在は廃盤)

 英語とタイ語がチャンポンされた歌声はなんともエキゾチックな響き。
 木琴、ドラなどの打楽器類が独特な雰囲気を演出してくれます。

 細野晴臣の『トロピカル・ダンディー』、『泰安洋行』あたりがお好きな方は、マーティン・デニーとともに要チェック!

 乞、再度CD化。 森 勉

2005年2月23日(水) パーシー・フェイス・オーケストラ「夏の日の恋」

 数日前、新聞の片隅の死亡欄に1950年代後半から70年代後半にかけて女優として活躍していたサンドラ・ディーが2月20日に腎臓病のため、62歳で亡くなったことが記されていました。

 日本ではサンドラ・ディーといえば、なんといっても『避暑地の出来事』(原題“A Summer Place”)で有名。共演トロイ・ドナヒュー、1959年制作のまじめな恋愛映画でした。個人的には、1965年、中学生のときに渋谷の全線座で見た記憶が残っています。主題歌はこの名曲でした。
 今日は美しいストリングスの音色を聴きながら彼女の冥福を祈りたいと思います。
 
 そういえば、サンドラは一時、ボビー・ダーリンと結婚していたので、もうすぐ公開になるボビー・ダーリンの人生を描いた映画『ビヨンド・ザ・シー』(ケビン・スペイシー監督・主演)では、ケイト・ボスワースという女優さんがサンドラ役を演じているそうです。 森 勉

2005年2月24日(木) ジャック・ジョンソン 「グッド・ピープル」

 最近のこのコ−ナ−を見返してみると、旧譜ばかりですね。
たまには、イキのいい新譜も聴かなきゃ、ということで、ジャック・ジョンソンの新作をやや遅ればせながら購入。前2作と変わらず、ゆったり&ゴキゲンな気分にさせてくれるサウンド・歌声は健在ですね。

 ジャック・ジョンソンは、ハワイはオアフ島出身の29歳、もともとは世界最高峰のサ−フィン大会にも出場する名サ−ファ−だったそうですが、サ−フィン中の大けがをきっかけに音楽・映像に開眼。
2001年発表デビュー作「ブラッシュファイア−・フェアリ−テイルズ」以来、マイペースで活動を続け、2005年2月日本先行発売の今作(UICU-1085 \2,548 限定DVD付き\3,300もあり)で3作目。
 それまでの一般的なサ−ファ−・ミュージック(ハ−ドコアパンクなど)とは一線を画した、音の隙間を活用したアコースティック・サウンドと70年代シンガーソングライター的な穏やかな語り口の歌声が魅力です。

 ただそれだけでなく、この曲のような社会的なシリアルな歌詞
“良い人々はどこに行ってしまったのか? チャンネルをかえても、テレビ番組にはでていない”
などややシニカルな側面も彼が多くの若いファンに支持されている一因でしょうね。森 陽馬

2005年2月25日(金) 東京ローカル・ホンク 「いきものについて」

 “ペット・サウンズ感謝祭ライヴ”でもお世話になった東京ローカル・ホンクのワンマン・ライヴが、本日、新宿のレッド・クロスというライヴ・ハウスであり、見に行ってきました。

 “木下弦二 退院記念コンサート”と銘打たれていましたが、本日はそのヴォーカルの木下弦二さんの喉の調子が悪く、私が今まで見てきた彼らのライヴの中では聴いたことがなかったようなガラガラ声に中盤以降はなってしまっていましたが、2曲目にやったこの曲は、だんだんと盛り上がっていく演奏につられるように、かすれながらもシャウトする彼のヴォーカルが非常にワイルドで、ホンクのまた違う一面を見た思いでした。

ちなみに東京ローカル・ホンクのアルバムが、5月11日、遂に発売決定!
個人的にはもう何年も待ちわびた1枚なので、5月がとても楽しみになりました。
 なんとかその発売日をメドに、まだ全く未定ではありますが当店の仮店舗もなんとかしたい、と思っております。 森 陽馬

2005年2月26日(土)高田 漣 「Only Love Can Break Your Heart」

 名フォーク・シンガー高田渡の息子、高田漣が2002年に発表したファースト・アルバム『Lullaby』(NGCA-1008 \2,300)のラストに収録されているニール・ヤングの名曲カヴァー。

 彼の作品は全てペダル・スティール/スライド・ギターのインストで歌はありませんが、父・高田渡の独特なフラ&楽曲の空気感が、そのペダル・スティールの音色全てに引き継がれていて、不思議な魅力をもったその響きは、ハナレグミ、アン・サリーなどの作品でも楽曲の良さをより引き立たせていますね。

 ニール・ヤングファンの僕にとって、最近多いニール・ヤングのカヴァーはイマイチ、ピンとくるものがないのですが、このカヴァーはインストながら、原曲の本質を本当に理解した上での愛あるカヴァーだな、と思い愛聴しています。森 陽馬

2005年2月27日(日) ジョー・サンプル 「サンライズ」

 本日は友人と早朝テニスをしたので、朝5時起床。
 朝早くに起きた時には、この曲を聴きながら身支度をしています。

 1970年代(結成は60年代)から活躍しているジャズ/フュージョン・グループ、“クルセイダーズ”のピアニストとして有名なジョー・サンプルが、1979年に発表したソロ・リーダー作『渚にて(原題Carmel)』(UCCU-5242 \1,995)からの1曲。

 発売当時よく売れたため、現在中古LPは100円コーナーの常連になっているからかもしれませんが、どうもお堅いジャズ・ファンからは軽くみられてしまっていますね。
 でもジョー・サンプルの切なくも透明感あふれるピアノはもちろん、スティックス・フーバー(ds)の目立たないまでもバックに徹したリズム感&スネアの響きが僕は好きで、このアルバムは心地良く聴きながすのもいいですし、聴き込んでも意外と味が出てきます。

 ちなみに3月初旬にクルセイダーズ名義で来日、ブルーノート東京で1週間ライヴをやる予定になっています。森 陽馬

2005年2月28日(月) キンドレッド・ザ・ファミリー・ソウル 「Stars」

 “最近のソウル/R&Bと呼ばれるBlack Musicはちょっとなあ〜・・・”とお嘆きのソウル・ファンの方々、このアーティストはお聴きになったことありますか?

 70年代、ギャンブル&ハフが中心となって名曲を多数送り出したフィラデルフィアのソウル・ミュージック(ハロルド・メルヴィン&ブルーノーツ、スピナーズなどetc…、60年代のデルフォニックスなども含む)を総称して“フィリー・ソウル”と呼んでいますが、その精神を引き継ぐ現代のフィラデルフィアのソウル・シーンを“ネオ・フィリー”と言います。

 このキンドレッド・ザ・ファミリーソウルもその“ネオ・フィリー”シーンの中のひとつで、フィラデルフィア出身の男女デュオを中心とした約10人編成のソウル・ユニット。作品はまだ2003年発表『Surrender To Love』(EICP-232 \2,520)のみですが、今作が本当に素晴らしく、特に7曲目に収録されているこの「スターズ」は、もう何度も何度もリピートして聴いて、おそらく百回以上は聴き込んだ大好きなナンバーです。

 言葉が汚い最近のHip Hopと対照的に、家族愛溢れる美しい歌詞と男女デュオの掛け合い、打ち込みに頼らない生演奏のバック・サウンドなど“フィリーの良心”ともいえる1枚。肌寒い夜に愛聴しているアルバムです。森 陽馬


トップへ
戻る