PET SOUNDS RECORD
今日のこの1曲 アーカイヴス


  今日のこの1曲 “Achives”

<2007月8月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて、
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2007年8月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。

廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。


<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2007年8月1日(水) THE SHINS 「Wincing The Night Away」

今年のフジロックで密かに注目していたのが、このシンズというグループ。

 ジェイムス・マーサーを中心に1990年代後半に結成されたアメリカ出身4人組ロック・グループなのですが、彼等の音楽評などを読むと、必ず引き合いに出されているのが“ビーチ・ボーイズ”。以前から気にはなっていたので、今回のフジロック、ジョス・ストーンや上原ひろみを蹴ってホワイト・ステージのThe Shinsを見てきました。

 ライヴを見た感想としてはビーチ・ボーイズが引き合いに出されるのは、正直言って“?”マークなのですが、ポップなメロディーや曲の短さはたしかに60's的な雰囲気を持っていましたし、ライヴ自体もエレキ・ギター3本でガンガンかき鳴らすなど、UKギターポップ的な演奏がとてもかっこよかったです。(ちょっとPAの音のバランスが悪かったような気もしますが)

 ちなみに、サポートで入っていたメガネをかけた男性メンバー(様々な楽器を演奏)が、現在のブライアン・ウィルソン・バンドのネルソン(Nelson Bragg)にそっくりだったのです。ライヴ中のメンバー紹介もなく、色々と調べたのですがわからなかったので、もしご存知の方がいらっしゃったら是非教えてください。森 陽馬

★掲載ジャケットは、今年発売された3rdアルバム『Wincing The Night Away』(PCCY-1820 \2,520)

2007年8月2日(木) アイドル・レース 「フォロー・ミー・フォロー」

 ジェフ・リンの華々しいキャリアのスタートとなったアイドル・レース、1968年発表のファースト・アルバムが原盤を忠実に紙ジャケCD化されました。(『バースデイ・パーティ』 TOCP-70271 \2,600)

 見開きジャケット内の写真には、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴのビートルズの各メンバー、ハンク・マーヴィン、ブライアン・ジョーンズ、フランキー・ライモン、バディ・ホリーの顔も見えます。
 かなり『サージャント・ペパーズ〜』を意識したデザインなのです。そして音の方もそのビートルズ中期を意識したものが感じられる作りです。

 この曲「フォロー・ミー・フォロー」は、メロディーも美しく、ジェフ・リンの実力と才能が早くも発揮されていて興味深いですね。他にもサイケでポップな曲がタップリ。ビートルズの『リボルヴァー』以降のファンにはオススメの1枚。

 1968年頃のジェフ・リンはまさか自分がビートルズと関わりを持って、メンバーのプロデュースをするなんて思ってもみなかったでしょうね。森 勉

2007年8月3日(金) Three Dog Night 「Easy To Be A Hard」

 公開されてから結構経ってしまいましたが、先日、デヴィッド・フィンチャー監督・ジェイク・ギレンホール主演の最新作『ゾディアック』を観に行ってきました。

 60年代後期にサンフランシスコで実際に起きた殺人事件を元にしたサスペンス映画で、2時間半を越える長丁場に間は少しだれる所もありましたが、音楽が映画の中の時代とリンクしたもので、非常に興味深い選曲でした。

 冒頭で流れるスリー・ドッグ・ナイトの「Easy To Be A Hard」を筆頭に、サンタナ「Soul Sacrifice」、マーヴィン・ゲイ「Inner City Blues」の他、スライ&ザ・ファミリーストーン、ジョン・コルトレーン、エリック・バードン&アニマルズ、ドノヴァンなどなど。話よりこの曲誰?!とそちらの方が気になってしまいました(笑)。個人的に音の面で楽しめた映画でした。

 ジャケット写真はスリー・ドッグ・ナイトの1969年発表2ndアルバム『融合』(UICY-3371 \2,141)です。東尾沙紀

2007年8月4日(土) 加山雄三 「Demure Damsel」

 ナイアガラ情報コーナーにも掲載しましたが、大滝詠一が“多羅尾伴内楽團”名義で1977年及び1978年に発表したインスト作品の30周年記念盤CDが遂に9/21発売決定しました。

 以前から噂があったものの、長らく廃盤になっていたためナイアガラ・ファンにとっては待望のCD化といえますね。(同時発売で「幸せな結末」と「恋するふたり」のシングル2曲をカップリングした限定アナログも発売になるようです)

 ということで、ギター・インストものを今日のこの1曲で。加山雄三が1966年に発表したアルバム『Exciting Sound Of Yuzo Kayama And The Launchers (邦題:恋は紅いバラ)』より。(MUCD-1005 \2,500)

 全曲英語詞もしくはベンチャーズを意識したギター・インストで占められている異色の作品で、古き良きアメリカン・ポップス的な歌詞入りの歌ものだけでなく、この「Demure Damsel 」(邦題に「麗しき乙女たち」というタイトルも付いています)のようなエレキ・インストがいいメロディーの曲が多くて良いのです。

 全曲加山雄三本人による作曲で彼のメロディーメイカーぶりも存分に発揮された名作。ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』と同じ発売年(1966年)でもありますね。森 陽馬

2007年8月5日(日) Immigrant's Bossa Band 「Samba De Flora」

 暑い日が続いていますが、今夏当店でオススメしているのがこのグループ。

 “イミグランツ・ボッサ・バンド”は、日本人5人による現代ブラジリアン・ジャズ・バンドで、先日発売されたこの『MESSAGE』(DG-31 \2,000)が2ndアルバム。

 日本CLUB MUSIC界の重鎮、須永辰緒や小林径が絶賛しているように、グルーヴィーかつクールな音作りが魅力。そのかっこいいサウンドと温もりのある日本語詞が絶妙にブレンドしていて、爽やか、かつ心地良く聴くことができます。

 ちなみにこの「Samba De Flora」はブラジルの名パーカッショニスト、アイアート・モレイラのカヴァー。センスの良さも抜群です。サイゲンジがお好きな方には特にオススメの1枚! 森 陽馬

2007年8月6日(月) Ray Harris & The Fusion Experience 「Riders On The Storm」

 昨日に続いて、最近店でCLUB JAZZ好きの方にもオススメしているアルバムがこの1枚。
レイ・ハリスはスコットランド・グラスゴー出身のキーボード奏者でこれがデビュー・アルバム。(PCD-23917 \2,415)

 現代ジャズとハウスビートを融合させた最高にクールな@「Scaramunga」、スリープ・ウォーカーなどがお好きな方にも超オススメなトラックB「Freedom」、ハモンド・オルガン好き必聴のGなど、ニュー・ジャズ・ファンだけでなく、CLUB MUSICファンにも推薦の作品に仕上がっています。

 その中で意外だったのが、ラストに収録されているあの有名なドアーズのカヴァーJ「Riders On The Storm」。

 中心人物のジム・モリソンがヘロイン中毒で急死した1971年、実質的なラスト・アルバムとなった『L.A.ウーマン』に収録されているナンバーで、この曲ではレイ・ハリスがヴォーカルも披露。基本的にはオリジナルに忠実なカヴァーですが、ちょっとオシャレなアレンジになっています。森 陽

2007年8月7日(火) テリー&フランシスコ 「こぬか雨」

 先日大滝詠一さんの9/21多羅尾伴内再発に関して触れましたが、なんと伊藤銀次さんのアルバムも1982年発表作『Baby Blue』含め8タイトル限定紙ジャケット仕様で10月24日に再発が決定。細野晴臣さんが在籍していたエイプリル・フールもリマスター&紙ジャケで9/19に再発予定で、今年の秋は再発ラッシュになりそうな感じです。

 さて、その伊藤銀次さんが現在大のお気に入り、というのがこの“テリー&フランシスコ”。2006年にメジャーデビューしたばかりですが、良質なポップスを聴かせてくれる日本人2人組ユニットです。
 
 その彼らの最新シングル「線香花火」(YICD-70032 \1,050)の3曲目では、なんと伊藤銀次さん自らが参加し、山下達郎ファンにはお馴染みの銀次作名曲「こぬか雨」をカヴァーしているのです。

 話題性から今日のこの1曲では「こぬか雨」を取り上げましたが、1曲目「線香花火」の方がポップな仕上がりのアレンジでNice。ママレイド・ラグなど喫茶ロック系がお好きな方にオススメのグループです。森 陽馬

2007年8月8日(水) ペリー・コモ 「アンド・アイ・ラヴ・ユー・ソー」

 ペリー・コモって本当にいい声をしているんです。そして歌い方もまろやか。1930年代から歌い始め、ミュージカルなどでも活躍し、1970年代に入っても大人の歌手としてイイ曲をたくさん残してくれました。この曲は1973年の全米スマッシュ・ヒット。

 「アメリカン・パイ」のヒットで有名なドン・マクリーンがオリジナルですが、ペリー・コモのために書かれたように手の内に入れた歌い方が見事です。

 日本でも翌年にかけてラジオでもよく流れていました。結局ラジオで聴くだけではあきたらず、LPを買ったことを思い出します。

 この曲以外にも、「やさしく歌って」、「シング」、「オーブリー」などナイス・カヴァー満載の“なごみヴォーカル・アルバム”です。
 現在、インディーズの会社から紙ジャケ/リマスター盤(XQAM-1001 \2,800)で発売されています。森 勉

2007年8月9日(木) yanokami 「La La Means I Love You」

 矢野顕子とエレクトロニカ・ミュージシャンのレイ・ハラカミ、2人によるユニット、“yanokami”のアルバムが発売。(YCCW-10034 \2,625)

 基本的にはレイ・ハラカミのアルバム。それに矢野顕子が歌を付けた、という仕上がりで、一聴した時にはもっと矢野顕子のピアノをフィチャーして欲しかったな、とも思いましたが、『天然コケッコー』のサントラ同様、ヒーリング・アルバムのように心地良く聴ける作品です。

 矢野顕子の名曲「気球にのって」、細野晴臣作品2曲「終りの季節」、「恋は桃色」の独特な浮遊感あるカヴァーも良かったのですが、意外な選曲だったのがスウィート・ソウル名曲、デルフォニックスの「ララ・ミーンズ・アイ・ラヴ・ユー」のカヴァー。

 オリジナルの原形をほとんど留めていないものの、彼女の歌声が温か味のあるエレクトロニカと見事に融合しています。8月25日には恵比寿リキッドルームでyanokami名義のライヴもあるので、どのような形式で行われるかとても楽しみです。森 陽馬

2007年8月10日(金) 大貫 妙子 「都会」 

 昨年末大貫妙子さんのRCA時代の作品がまとめて再発されとても評判が良かったのですが、シュガーベイブ解散後にリリースしたPANAM時代の2作も僕は大好きです。

 若き瑞々しい感性に溢れていて、なおかつイノセンスと危うさが同居しているこの時代の彼女の音楽は、毎度聴くたびに新鮮な気持ちにさせてくれます。
 そんな彼女のPANAM時代の2作『Grey Skies』、『Sunshower』が10月3日にクラウン社より限定紙ジャケット仕様、最新リマスター、ボーナス・トラック追加、本人によるセルフ・ライナーノーツ付で再発されることになりました。

 どちらの作品も魅力的なアルバムですが、1977年発表作『Sunshower』(CRCP-20409 \2,300)の方は坂本龍一が全曲アレンジ・プロデュースしており、バックメンバーも、細野晴臣(B)、大村憲司(G)、クリス・パーカー(Dr)!<スタッフなどで有名な名ドラマー>など豪華メンツ!

 特に「都会」は30年近く経った今でも色褪せない隠れた名曲。イントロがマーヴィン・ゲイ「ホワッツ・ゴーイン・オン」にそっくりですね。ここ最近はライヴなどでは取り上げていないようですが、ティンパンをバックにやっているのを見てみたいです。森 陽馬

2007年8月11日(土) 東京ローカル・ホンク 「生きものについて」

 当店が以前から大推薦しているバンド、“東京ローカル・ホンク”の待望の新作が9月30日に発売決定しました。

 実は一足先にアルバムの音を聴かせてもらったのですが、いやー、これが本当に素晴らしい作品に仕上がっていて、本当にオススメな1枚なのです。

 更には、当店にてお買い上げの方先着で、10月6日(土)に当店の地下LIVE CAFE AGAINで行われるスペシャル・ライヴにご招待!というすんばらしいイベント企画も決定!

 当店が2005年1月に一時閉店する際、感動的なライヴをやってくれた彼等が、こうして新しい店舗でも新作発売を機にライヴをやってくれるということが本当に感慨深いです。
 とにかくも10月6日(土)時間が取れそうな方もそうでない方も、是非、東京ローカル・ホンク9月30日発売の新作『生きものについて』を聴いてみてください! 森 陽馬

2007年8月12日(日) 高田渡 「漣」

本当に待望! 細野晴臣さんの新作が9月26日発売決定しました。

 名義は、“ハリー・ホソノ&ザ・ワールド・シャイネス”。バック・メンバーは浜口茂外也 、徳武弘文、高田漣、伊賀航、コシミハルで、2005年の“東京シャイネス”、2006年フジロックでの“ハリー・ホソノ・クインテット”の流れを汲んだ編成です。

 今回のアルバム・コンセプトは“カントリー”ということでカヴァー曲が中心になるようなのですが、そこで期待されるのが7月29日のトリビュート・コンサートでも大活躍だった高田漣のペダル・スティール。徳武さんとのツイン・ギターの絡みも楽しみです。

 ということで今日は、高田渡が1976年に細野晴臣さんプロデュースで発表したアルバム『Fishin' On Sunday』から1曲。
 曲名通り、当時3歳に満たなかった息子、漣に向けて語りかけるように歌われる1曲。約1分半の小品ではありますが、高田渡らしいウィットに富んだ歌詞と温かみある息子への愛情がその1分半に凝縮されていて、細野さんプロデュースということもあり、今だからこそ心に沁みます。森 陽

2007年8月13日(月) Kate Taylor 「Ain't No Love In The Heart Of City」

 自分のレコードを持って満面の笑みを浮かべているジャケットがなんともかわいらしい、ケイト・テイラー(ジェイムス・テイラーの妹です)の79年発表作「ケイト・テイラーズ・クック・ブック」(MHCP-1197 \1,890)は、彼女が好きな曲を自身のスタイルでアレンジし歌った全編カバー・アルバム。
 
 カバーしているアーティストは、オーティス・レディング、テンプテーションズ、シュプリームス、リヴォン・ヘルム、クリス・クリストファーソンなどなど。
 
 その中でも50年代の黒人R&Bシンガー、ボビー・ブルー・ブランドの「エイント・ノー・ラブ・イン・ザ・ハート・オブ・シティ」。(ホワイトスネイクのカバーが有名でしょうか?)
 ブランドの重みのあるヴォーカルもいいですが、女性のケイトが歌うシンプルなアコースティックのヴァージョンもなかなかいいです。
 
 男性の歌もたくましいヴォーカルで歌いこなしているこのアルバムは聴いているとなんだかとても爽快です。近年のバンドやシンガーもこのようなカバーアルバムを出してくれると面白いのになといつも思うのですが・・・。東尾沙紀

2007年8月14日(火) ビーチ・ボーイズ 「素敵じゃないか」

 明日8月15日は、1966年ビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』が日本発売された記念日です。(本国アメリカでは5月16日発売)

 それを祝して久々に、『ペット・サウンズ・セッションズ』(TOCP-70007 4枚組CD \10,000 昨年2006年に『ペット・サウンズ』40周年を記念して値下げして再発になっているのです)を引っ張り出して聴いてみました。

 このBOXを聴くと、毎度のことながらブライアン・ウィルソンの“音”に対するこだわりの凄さを再認識できるのです。バッキング・トラックの録音では、様々な楽器に対してテイクごとに細かい指示を出して、トラックを完成に近づけていく、若き天才プロデューサーであったブライアン・ウィルソンの熱い意気込みが伝わってきます。

 ビーチ・ボーイズのメンバーによるバック・ヴォーカルの録音も含め、このアルバムでの歌声/演奏/コーラスは偶然の産物で出来上がったものではないのだ、ということを改めて実感できました。森 陽馬

2007年8月15日(水) スキマスイッチ 「雨待ち風」

 記録的な猛暑が続いている今年のお盆。毎年のことではありますが、この時期は街のCD店にとっては新譜も少なく売上も上がらない時期なのです。

 そんな中、発売してからコンスタントに売れ続けているのが、スキマスイッチのベスト盤(AUCK-11009 \3,059)。全15曲どれもいい曲なのですが、今日のこの1曲「雨待ち風」はちょっと切ない夏ソングです。

 2005年発表シングルで2ndアルバム『空創クリップ』に収録されたこのナンバーは、一聴するだけではちょっと地味なバラード曲、という印象にしか感じないかもしれません。
 しかしながら、“蜃気楼に溶けていく蝉達の叫び”、“何も言わない入道雲”、“夕立から逃げた時にはぐれないようにつないだ手”、というように、夏の風物と切ない歌詞が見事に調和されており、聴きかえす度にじわじわと沁みてくる名曲なのです。常田真太郎の素晴らしいストリングス・アレンジもその感動をより深いものに誘ってくれています。

 個人的には、1stアルバムの1曲目「螺旋」、3rdアルバムに収録「ズラチナルーカ」、「願い言」なども大好きな曲なので入れて欲しかったのですが、まあそれは各々のオリジナル・アルバムで聴きかえすことにしましょう。森 陽馬

2007年8月16日(木) Andrea Carroll 「It Hurts To Be 16」

 1963年アメリカのビッグ・トップ・レーベルから発売されたシングル「イット・ハーツ・ビー・シックスティーン」は、全米チャート45位という中堅クラスのヒットですが、竹内まりやがカヴァーしたことでも有名で、ガール・ポップス・ファンには1位を獲得したぐらいに重要性が高く、愛すべき楽曲なのです。

 歌っているアンドレア・キャロルが16歳の時にレコーディング。ティーンネイジャーの揺れ動く恋心を可愛らしく表現しています。

 このCD『It Hurts To Be 16』(輸入CD B.F.#501)は少し怪しげなものですが、全24曲収録。1961年から1966年までに彼女がエピック、ビッグ・トップ、RCA、ユナイテッド・アーティスト・レーベルで出したシングル曲などがCDで聴ける便利なものです。

 それにしても60'sガール・ポップス。なんでこんなにいい曲が多いのでしょう。森 勉

2007年8月17日(金) Brian Wilson feat Paul McCartney 「A Friend Like You」

 ブライアン・ウィルソンのコンサート・ツアーが来月9月10、11、12、14、15、16日の6日間、イギリスのロイヤル・アルバート・ホールで行われるのですが、そのライヴにポール・マッカートニーがゲスト参加する!、というビッグ・ニュースが先日海外のサイトでアップされました。

 どうやら共演は1回限り(?)とのこと。どの日に出演するのか詳細は明らかになっていないのですが、今回を逃したら2度と見れない可能性大ですね。見たいのは山々ですがさすがにこの時期の遠征は難しそうなので、見に行かれる方は是非レポートをよろしくお願い致します。

 さて、その共演の際、おそらく2人で歌うと思われるのがこの曲「A Friend like You」。
 
 2004年発表アルバム『Gettin' In Over may Head』に収録されているブライアンとポールのデュエット曲。発売当時は皆の期待が大きすぎたせいか、「2人のデュエット曲としては地味」という声も聞かれましたが、いやいや、とてもいい曲ですよね。ビートルズ・ナンバーもやるのか?、など期待がふくらみます。森 陽馬

2007年8月18日(土) ベンチャーズ 「ダイアモンド・ヘッド」

 本来は“ヴェンチャーズ”という表記なのですが、ベンチャーズで一般化しているので今日はそちらでいきます。

 日本での彼等の人気はこの曲で始まったと言えるでしょう。
 1965年、ラジオでもよくかかっていましたし、シングル盤を買ったので、自分の家の小さな電蓄でも毎日のように聴いていました。
 ベンチャーズをはじめ、エレキ・インスト・グループのトレードマークとも言える、♪テケテケテケ♪が前半・中盤・後半と3回も出てくるのが嬉しく、また待ち遠しい曲でした。

 カヴァーが多いベンチャーズですが、この曲はダン・ハミルトンが彼らのために書いた曲です。ダンは1965〜66年に「ビートでOK」や「真っ赤な太陽」のヒットを放ったTボーンズのメンバーでもあり、1971年にはハミルトン、ジョー・フランク&レイノルズとして、「恋のかけひき〜Don't Pull Your Love」の大ヒットを放ったその人です。

 このベスト盤『ゴーゴー・ベンチャーズ』(TOCP-70235 DVD付 \3,000)にはなんと新録の「ダイアモンド・ヘッド2007」も収録。なかなかの出来です。森 勉

2007年8月19日(日) Joe Jackson 「You Can't Get What You Want」

 先日ジョー・ジャクソンの9枚組紙ジャケボックスなるものが発売されました。(『A&Mイヤーズ』 UICY-90535 \22,500) 一体いくつ売れるのだろう...とそんな心配をしてしまいますが、廃盤になっていたものも多いのでこうして再発されるのは嬉しい事です。

 パンク・ニューウェーブの時代にデビューし、レゲエ、ジャイブ、ラテン、ジャズ、オーケストラとの共演等、作品毎にスタイルを変え、近年の作品ではロックに原点回帰したり...来年早々に出るだろうと言われている新作もどういった感じになるのか今からとても楽しみです。

 この中でも「ソニー.ロリンズ Vol.2」のパロディ・ジャケでも有名な84年6作目の「ボディ&ソウル」。

古いスタジオで録られたというこのアルバムはライブ録音のような質感もあり、ホーン・セクションを取り入れた気持ちのいいサウンドです。この曲はオムニバスに入る事も多い彼の人気曲。

 1分ほどある間奏のスラップ・ベース、キレのあるギターが聴きものです。東尾沙紀

2007年8月20日(月)NOA NOA 「You Kiss Is Sweet」(シリータのカヴァー)

 “Noa Noa (ノアノア)”は、ブラジリアン/ソウルフルな雰囲気が魅力のソングライターBENを中心とした日本人グループ。人気コンピ『Tokyo Bossa Nova』に以前収録されたことでも知られており、オレンジペコーなどがお好きな方にはオススメのユニットです。

 今年7月にaperitivoレーベルから発売された今作『Sunshine Holiday』はノアノアの4thアルバムで、ソウルフル&キュートな歌声が魅力の女性ヴォーカル、Chihiroが大活躍。 ブラジリアンCLUB的でサイゲンジも参加したB「Somewhere In The Sky」からマイアミ・ソウル的なナンバーなど様々な楽曲をその独特な魅力で歌いこなしています。

 特にアルバムのラストに収録されているシリータのカヴァー「Your Kiss Is Sweet」。アレンジはレゲエ的なのですが、オリジナルに忠実にカヴァーしても良かったのでは?と思えるほど、彼女の歌声はシリータそっくりでハマっています。

 ちなみにシリータは1970年代のスティーヴィー・ワンダーの奥さん。この曲「Your Kiss Is Sweet」もスティーヴィー・ワンダー作曲の隠れた名曲です。森 陽馬

2007年8月21日(火) HASYMO 「RESCUE / Rydeen 79/07」

 本日は様々な新譜商品が発売されましたが、話題性ではなんといってもコレでしょう! 坂本龍一、高橋幸宏、細野晴臣の3人によるHASYMO(最近3人でやっていたユニット名、ヒューマン・オーディオ・スポンジの“HAS”と“YMO”をくっつけたのが名前の由来?)による最新シングル(RZCM-45642 \1,050)。

 書き下ろしの新曲「RESCUE」とすでに先行で配信販売はされていた「Rydeen 79/07」の両A面シングル。ラジオやネット上でチラッと聴いたときは「正直言ってちょっと地味だな」という第1印象だったのですが、こうやってCDで通して何度か聴きかえすと、不思議とリピートを繰り返してしまう中毒性がありますね。

 「RESCUE」の方は、細野晴臣、高橋幸宏の2人でやっていたスケッチショウの雰囲気に、更に細野さん的なエスニック風味の効いたスパイスをまぶし、そこに坂本龍一の味付けが全体に成された、といった感がある1曲。「Rydeen 79/07」共々、YMO時代とは違い、タイトル通り“救済”されるような温もりを感じさせる音作りです。

 この最新シングルを聴いて、僕は最近のコーネリアスの作品に通じるものを感じました。単なる懐古趣味ではなく、新しい世代にもアピールできる“音”だと思います。森 陽馬

2007年8月22日(水) Lucky Soul 「Give Me Love」

 7月2日のこのコーナーでも紹介したイギリスのガール・ポップ・グループ、ラッキー・ソウルの国内盤がやっと発売されました。(『恋はゴージャスに』 SICP-1499 \2,520)

 正直言って邦題も含め輸入盤のジャケットの方が良かったと思うのですが、この国内盤にはシングルのB面曲だったボーナス・トラックが2曲追加収録。どちらも素晴らしい楽曲なので、輸入盤をまだ買っていなかったガール・ポップ・ファンは要GET!の1枚でしょう。

 特にラスト15曲目に収録されているこの「Give Me Love」。
 出だしからガール・ポップ・ファンお馴染みのリズムで、前半のスローからだんだんとテンポアップしていく後半の高揚感。必要以上に効いているスネアのエコー。そしてサビ後、ロネッツ「Be My Baby」的な「ウォッウォッウォッーウォウ♪」の歌声など、まさにフィル・スペクターへのオマージュがビンビン伝わってくる1曲です。森 陽馬

2007年8月23日(木) ピエール・バルー 「男と女のサンバ」

 クロード・ルルーシュ監督による1966年制作のフランス映画『男と女』は日本でも当時かなり話題になりました。

 主題歌もラジオなどではチャート上位に入り、作曲家フランシス・レイの名もこれで有名になりました。♪ダバ・ダバ・ダァ・・・♪というスキャットが印象的な曲です。

 今日はそのサントラ盤(『男と女』 OMCX-1122 \2,310)の中から、映画にも主演していたピエール・バルーが歌うこの曲。彼とバーデン・パウエル、ヴィニシウスヂ・モラエルの共作による心地良いボサノヴァ・ナンバーです。

 映画は高校生の時に2本立か3本立で見ましたが、全然わかりませんでした。ジャン=ルイ・トランティニヤンとアヌーク・エーメの大人の恋。やはり高校生には早すぎました。
 その後20年ぐらい経ってから見直したとき、男と女の機敏が少しわかるようになったと感じました。50を越えた今見ると、どんな感想になるのでしょうか? 森 勉

2007年8月24日(金) Kay Lyra 「Domingo Azul」 

 先日渋谷の映画館で映画『This Is Bossa Nova』を鑑賞。

 ブラジルのリオデジャネイロを舞台として、ボサノヴァ誕生期の証言や貴重映像、更にはボッサを現代へ受け継いでいるアーティストの撮り下ろしライヴやインタビューなどで綴ったドキュメンタリー映画で、今は亡きアントニオ・カルロス・ジョビンやナラ・レオンなどの貴重な映像や当時の様子が伺える証言が非常に興味深かったです。

 このドキュメンタリー映画のナビゲーター役を務めているのが、当時のそのボサノヴァ・ムーヴメント期から現在も活躍中のカルロス・リラ。
 とても70歳間近とは思えないほど若々しく、その歌声も健在だったのですが、映画内で娘のケイ・リラ(美人!)と共演しており、その場面がとても印象的でした。

 映画自体はとても丁寧な作りで貴重なライヴもふんだんにあって良かったのですが、ただドキュメンタリーのわりには2時間以上もあり、ちょっと長く感じてしまった、というのも正直な感想です。森 陽馬

2007年8月25日(土) Candie Payne 「One More Chance」

 リヴァプールの粋のいい若手アーティストを次々輩出しているデルタソニックから昨年デビューした、24歳容姿端麗な女性シンガー、キャンディ・ペイン。
 今作は彼女の1stアルバム(EICP-830 \2,520)で、プロデューサーはUKのクラブ・ユニット、ヌーンデイ・アンダーグラウンドのサイモン・ダイン(ポール・ウェラーの作品をプロデュースした事もあります)が担当しています。

 先日このコーナーでも紹介されていたラッキーソウルと同じく、60年代ガール・ポップがベースになっているものの、そのラッキーソウルの生き生きした明るいメロディとはまた違った独特な暗さがあって、サイモン・ダインらしい音作りがアルバム全体になされています。

 その中にあって8曲目に収録されているこの「One More Chance」という曲は異色な明るい雰囲気の1曲で、コーラスの厚みやエコーが出色のナンバー。ドラマチックなバック・トラックがとても印象的です。

 そのバック・メンツには、ズートンズのドラマーで彼女の実兄であるショーン・ペインやバンドのメンバーがコーラスに参加。ちなみに日本盤ボーナス・トラックでこの曲のライヴ・ヴァージョンも収録されています。東尾沙

2007年8月26日(日) Little Feat 「Willin'」

 ワーナーから発売され昨年大ヒットを記録したオムニバス・アルバム『Beautiful Songs』というコンピ。その第2弾が先日発売(WPCR-12640 \2,630)されたのですが、その選曲が変な意味でなんだかすごい。

 ワーナーが最近イチ押ししている新人バンド、メイレイや人気シンガー・ソングライターのダニエル・パウター、ジェイムス・ブラントなどはさておき、エルヴィス・コステロ「London's Brilliant Parade」やエリック・カズ、ジュディ・シルからビージーズ、はたまたラモーンズの曲まで収録されているという幅広さ。ちょっと奇をてらい過ぎの感さえあります。

 その中でこんな曲も収録。ローウェル・ジョージが在籍し70'sに活躍した名バンド、リトル・フィートの代表曲「ウィリン」。
 裏道をひた走るアウトサイダーなトラック運転手の悲哀を表現した1曲で、印象に残るメロディー&楽曲なのですが、実は、
♪ ありとあらゆる手段を使って検閲を避けて裏街道を走り続けてきた 〜 俺にマリファナと白い粉(コカイン)とワインをくれるなら合図をしてくれ。喜んでやってやるさ ♪
 なんていう歌詞の曲なのです。

 もちろんいい曲で僕も大好きなナンバーなのですが、はたしてこんな歌詞の曲を“Beautiful Songs”のコンピに入れていいものなのでしょうか? ワーナーならば他にもイイ曲はたくさんあるのでもうちょっと考えて選曲して欲しいものです。森 陽馬

2007年8月27日(月) asana 「le le」

 ペンギン・カフェ・オーケストラのベスト盤&トリビュート盤発売、レイ・ハラカミ(Yanokami、天然コケッコーサントラなど)、青柳拓次(KAMA AINA)、高田漣、等の幅広い活動、YMOの復活など、ここ最近は音響もの、オーガニック・インストが一ジャンルとして確立され一般のリスナーにも浸透してきた感がありますが、その中でも当店ではロングセラーなのがこの1枚。

 asana(アサナ)は、名古屋在住の浅野裕介を中心としたオーガニック・ポストロック・プロジェクト。
 他の音響・オーガニック・インスト・グループと決定的に違うのは、エレクトロニカ&打ち込みを基本的には使わず、全曲生楽器による演奏だということです。

 それも単なるキーボードやシンセというのではなく、ジャンベ、ガムラン、カリンバ、ウクレレ、シタール、トランペットなど、様々な楽器を駆使して1曲1曲を作り上げており、自然音とは別の新しい安らぎと、音響を越えたグルーヴ感を不思議と併せ持った音楽を構築しているのです。

 このアルバム『le le』(EASL-1 \2,520)は昨年発売された作品ではありますが、この残暑〜秋にかけてもピッタリのオススメ盤なので、音響もの好きの方は是非チェックしてみてください。森 陽馬

2007年8月28日(火) Ben Harper 「Put It On Me」

 はっきり言って、ここ最近のベン・ハーパーのアルバムはつまらない作品が多かった。誤解なきように付け加えると、僕は1stアルバムからベンのファンで、来日公演はもちろんニューオリンズでも彼の公演を見たことがあるくらい好きでしたが、コピー・コントロールでアルバムを出されたりしているうちに、正直熱が冷めてきてしまっていたのです。

 だが、今日発売されたこの新作『Lifeline』(TOCP-66700 \2,500)。
 これがもう本当に素晴らしい出来でビックリ! ちょっとした音の質感からしてもう近作とは全然違って、そのためか1曲1曲に彼の魂・スピリットが込められているのが感じられます。

 録音は前作のツアー終了直後にパリのスタジオでわずか1週間!、アナログ機材のみでレコーディングしたそうで、そのためか音に独特の“温もり”というか“匂い”が感じられます。

 ワイゼンボーンの響きからも彼のパッションがビンビン伝わってきて、まさに「ベンのこういうのが聴きたかったんだ」という1枚。 あえて彼の最高傑作!と言い切りましょう! 森 陽馬

2007年8月29日(水) ウェイウェイ・ウー 「カーメル」

 武蔵小山には中国人経営の店が増えてきており、(当店のあるビル4Fにも中国整体が入っています)、そのような店に入ると中国をイメージさせる二胡の音楽がかかっていることが多いのですが、先日入った中華料理店でも同様に二胡の音楽がかかっていました。
 
そこでついつい聴き入ってしまったのが、名ジャズ・ピアニスト、ジョー・サンプルの名曲「Carmel」のウェイウェイ・ウーによる二胡カヴァー。

 ウェイウェイ・ウーは中国・上海出身ながら、10年以上前から日本で活躍している美人二胡奏者。すでに7枚近くアルバムを発表しているのですが、今年6月に発表した『チャイナ・ブルー』(BVCF-34117 \2,835)というタイトルのアルバムに、この「Carmel」のカヴァーが収録されています。

 アレンジを竹田元という日本人が手掛けており、バックの演奏(ドラム、ベース、ギター、ピアノ)も全て日本人によるもの。基本的に完コピで、オリジナルのジョー・サンプルによるピアノのパートを二胡に置き換えているだけなのですが、その二胡の響きが曲本来の哀愁漂う情景を見事に描いていて見事にマッチしています。

 アルバムには他にもケニーGがプロデュース&Saxで参加した「ボイジャーズ」という楽曲や、尾崎豊「I Love You」カヴァーなども収録。ポップなフュージョン感覚で聴ける1枚です。森 陽馬

2007年8月30日(木) 園まり 「マッシュ・ポテト・タイム」

<美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ>
<天地真理、小柳ルミ子、南沙織>
<山口百恵、桜田淳子、森昌子>など、いろいろな時代に“三人娘”と呼ばれた女性歌手がいましたが、1960年代中期の
<中尾ミエ、伊東ゆかり、園まり>が個人的には一番印象に残っています。当時のテレビ番組にもよく一緒に出演して歌っていました。みんな可憐でしたね。

 今日はその三人の中から園まりを。
 数ヶ月前にデビュー45周年を記念して3枚組CD(UPCY-9106 \4,500)が発売されました。「何も云わないで」、「逢いたくて逢いたくて」のオリジナル・ヒットもいいのですが、やはり原点のカヴァー・ポップスを紹介したくなります。

 ディー・ディー・シャープが1962年に全米第2位を記録した「Mashed Potato Time」をカヴァーした「マッシュ・ポテト・タイム」。
 「ダンス天国」の歌詞にも出てくるダンスのスタイル「マッシュ・ポテト」をテーマにしたなんとも素敵なガール・ポップスです。森 勉

2007年8月31日(金) Luciana Souza feat James Taylor 「Never Die Young」

 ビーチ・ボーイズ「ゴッド・オンリー・ノウズ」をカヴァーしている、とのことで購入し聴いてみたのですが、アルバム全体的に聴き心地が良く、更に他の曲も素晴らしかったので、こちらでも紹介しオススメしたいと思います。

 ルシアーナ・ソウザはブラジル/サンパウロ出身の女性ジャズ・ヴォーカリスト。夫があのラリー・クライン!(ジョニ・ミッチェルの元夫。ジョニの名作も多数手掛けています)で、彼がプロデュースも担当。そのせいか、彼女の歌声は所々でジョニ・ミッチェル的な雰囲気を醸し出しています。

 更にはアルバム1曲目からいきなりジョニ・ミッチェル「Down To You」のカヴァーから始まり、スティング、エリオット・スミス、スティーリー・ダン、ジョビン、バカラック&コステロの隠れた名曲など選曲も渋くて最高! バックにはクリス・ポッターなども参加していて、これで悪いわけがありません。

 特にグッときたのが2曲目、ジェイムス・テイラーのカヴァー「Never Die Young」。なんと!ジェイムス・テイラー自身もヴォーカルで参加しており、まるでジョニとデュエットしているかのような錯覚を覚える心温まる1曲に仕上がっています。

 女性ヴォーカル好きの方にも大推薦の1枚です。(UCCY-1098 国内盤のみボーナス・トラック収録 \2,500)森 陽馬



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