PET SOUNDS RECORD
今日のこの1曲 アーカイヴス


  今日のこの1曲 “Achives”

<2011月11月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて、
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2011年11月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。
廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2011年11月1日(火) ビーチ・ボーイズ 『スマイル』

遂にビーチ・ボーイズ名義によるあの『スマイル』が発売になりました。
(国内CD TOCP-71112 解説・歌詞・対訳付 2,500円)

残念ながら1枚ものだけですが・・・。(2枚組デラックス・エディション及び5枚組CD+アナログ盤などが入ったコレクターズ・ボックス国内盤は11/16に延期)

 1966〜67年にかけてブライアン・ウィルソンが精魂込めて完成をめざした『スマイル』は“幻”となり、その後ブライアンは第一線離脱。グループとしてのビーチ・ボーイズは困惑・迷走、そして人気回復など、それはそれは色んなことがありました。

 近年、『スマイル』はロック界で一番有名な未発表アルバム、とまで言われるようになって、個人的にはなんとも複雑な気持ちではありました。

 しかし、なんとなんと、ビーチ・ボーイズのデビュー50周年でもある今年、その記念のような形で企画され、遂に発売に至りました。

 店頭に当時発売される予定だったものと同じデザインのジャケットがディスプレイされるのを見るだけでも夢のような想いです。

 こんな時にCDショップをやれていて良かったな、と思います。

 ファンであるお客様に『スマイル』を直接手渡しできる幸せ。
そんな日が始まりました。森 勉

2011年11月2日(水) キャロル・キング 「Christmas In The Air」

 注目の新譜連発ですね!

キャロル・キングの新作クリスマス・アルバムが入荷してきました。
(輸入CD Hear Music 0888072332683 国内盤は11/16発売)

 今までキャロル・キングが自身のアルバムで他の作家の曲を歌うことはほとんどなかったのですが、今作は全曲他人の曲! クリスマス・アルバムながら彼女にとっては画期的な作品と言えるでしょう。

 キャロルの娘、ルイーズ・ゴフィンがプロデュースを担当。
生バンドを主体にしたサウンドで、期待通りのゴキゲンな1枚です。

 「Sleigh Ride」他トラディショナルなクリスマス・ソングから、ダニー・ハサウェイで有名な「This Christmas」なども歌っていますが、オススメはルイーズ・ゴフィンとジョディ・マーという人のペンによるオリジナル曲H「Christmas In The Air」。

 ラス・カンケル、ダニークーチ、ディーン・パークスが参加。
ホーン隊も入り、ポップなアレンジが素晴らしい良曲です。

 なお、今回のブックレットを見て知りましたが、以前キャロルが単独で来日した際サポートしていたミュージシャン、ルディ・ゲスが昨年末に亡くなったそうです。

 このアルバムは、そのルディ・ゲスと名プロモーターであったドン・カーシュナー、そしてキャロルの母Eugenia Gingoldに捧げられています。森 陽

2011年11月3日(木) Thom Yorke 「After The Gold Rush」 

 ニール・ヤングファンにとっては待望!
そうでないロックファンにも是非手にとってもらいたい1枚が出ました。

 実の息子も障害を持っているニール・ヤングが奥さんのペギ・ヤングと共に主催、毎年11月に行っているチャリティ・コンサート、“ブリッジ・スクール・ベネフィット”。

 障害がある子供を支援する目的で1986年から続けてきたこのライヴも今年で25周年。それを記念して発売された2枚組CDです。(輸入CD 『The Bridge School Concerts 25th Aniversary』 Reprise/Warner 936249537)

 ニールの人徳を象徴するように豪華ミュージシャンが多数出演することで有名なこのライヴ。今回のCDには、今までの名演がタップリ収録。

 ポール・マッカートニー、ブライアン・ウィルソン、フー、ブルース・スプリングスティーン、メタリカ等大御所から、フリート・フォクシーズ、ギリアン・ウェルチ、ノラ・ジョーンズなど比較的最近の人気アーティストも含め全25曲。1曲だけだと物足りなく感じてしまうくらい各々の素晴らしいライヴ・ヴァージョンを堪能できます。

 (ブリッジ・スクールのライヴはアコースティックが基本なので、メタリカのようなバンドでもアンプラグド的演奏アレンジ!それが魅力でもあります。)

 個人的にグッときたのは、トム・ヨークによる「After The Gold Rush」。

 レディオヘッドで今や世界的にカリスマ人気となった彼が、愁いを込めて歌いあげるニール・ヤング・カヴァー。聴きものです。森 陽馬


★なおDVDは11月中旬ごろ入荷予定。CDにはDVD未収録の曲が、DVDにはCD未収録曲が収録されているので、ニール・ファンはどちらも揃えたいところです。

2011年11月4日(金) COUCH 「すべての光を」

山下達郎『Ray Of Hope』の限定アナログLPが発売になりました。
 やっぱりアナログ盤のジャケットは大きくてイイですね。

今週末6日(日)からの“PERFORMANCE 2011”ツアースタートを記念して、<森 勉による山下達郎ツアーセットリスト大予想!>リーフレットも作成いたしました。お買い上げの方にも差し上げてますし、店頭でご自由にお持ちいただけるようにしております。

 「こんな曲やるわけないじゃん!」、「あの曲も久々にやってもらいたい!」といったご意見、お待ちしております(笑)。

 さて、最近リリースされた邦楽で今オススメなのがこの1枚。

 COUCH(カウチ)は、平泉光司(Vo,G)、小島徹也(Ds)、中條卓(B)による3人組バンド。

 全曲の作詞・作曲を手掛けている平泉光司は、“90年代のシュガーベイブ”とも評されたbenzoというバンド(「雨は手のひらにいっぱい」、「Let's Dance Baby」もカヴァーしていましたね)に在籍していた名ソングライター&ヴォーカリスト。(ギターも上手い!)

 グルーヴ感溢れる演奏、平泉光司の伸びのある澄んだ歌声など、COUCHの良さは色々ありますが、なんといっても彼が手掛ける楽曲が素晴らしいですね。約7年ぶりとなる今作3rdアルバムでもメロディーラインの良さはピカイチ!

 ベタな例えで申し訳ないのですが、キリンジの切ないメロディーと、シアター・ブルックのファンキー・ロックな演奏が合わさった感じ。
 シティ・ポップ・ファンや最近のJ-POP好きの方にも是非聴いてもらいたい作品です。森 陽馬


★当店にてお買い上げの方先着で、メンバーのサイン入り未発表トラックCDRを差し上げています。

2011年11月5日(土) 鈴木祥子 「IS MY LOVE WRONG?」

 先月26日、鈴木祥子さんの最新シングル「YOU TAKE ME,YOU MAKE ME」(DDCZ-1780 1,500円)がリリースされました。

 西田大輔氏率いる劇団AND ENDLESS15周年記念公演『美しの水』のために書き下ろされた新曲2曲「YOU TAKE ME,YOU MAKE ME」、「IS MY LOVE WRONG?」と、西田氏リクエストによる「SWALLOW」、「SWEET SWEET BABY」の新録セルフカバー、新曲2曲のインストゥルメンタルを収録。

 ロングセラー「青空のように」、シンディ&ザ・フォレストーンズと同じく、「IS MY LOVE WRONG?」以外の曲はアナログ録音。独特な音の感触を楽しめます。

 ピアノ、オルガン、ドラム等殆どを担当したゴスペル風の多重コーラスが美しいタイトル曲、かわいしのぶ、ジャック達が参加したA「IS MY LOVE WRONG?」の重厚な“祥子風ウォール・オブ・サウンド”も聴きものです。東尾沙紀

2011年11月6日(日) Ketty-K 「Dream」

 最近気に入ってよく聴いているJAZZヴォーカル・アルバムを。

 <不眠症だった人が、彼女の歌を聴いて治った>
という逸話があるほどの美しい歌声が魅力。

日本人女性シンガー、ケティー・ケイ最新作『バット・ビューティフル』(国内CD KGEME-315 2,310円)。

 名ジャズ評論家、瀬川昌久氏が寄稿。
高田敬三氏がライナーノーツを担当し推薦している作品で、シンプルなアコースティック・ギターのみの伴奏に、彼女の美声がやさしく沁みる1枚。

 CMでマキシン・サリヴァンのヴァージョンが使われたことでも有名な「Blue Skies」、ルイス・ボンファ作「Gentle Rain」、ジョビン作「Meditation」、名曲「Tenderly」、泣ける「It Never Entered My Mind」他全9曲。

今日のこの1曲には、ジョニー・マーサー作、パイドパイパーズでヒットしたG「Dream」。
まさにいい夢を見れそうなドリーミーなナンバーだ。森 陽馬

2011年11月7日(月) Mayer Hawthorne 「Get To Know You」

 “白いモータウン男”!

 2009年10月11日にこのコーナーで紹介したことがあった白人シンガー・ソングライター、メイヤー・ホーソーンがメジャーに移籍して新作『How Do You Do』をリリースしました。(国内CDのみボーナス・トラック2曲追加 解説・歌詞・対訳付 UICU-1216 2,500円)

 ロングセラーとなった前作『A Strange Arrangement』のソウルフルな作風はそのままに、スティーリー・ダン的なAOR風味も取り入れた快作に仕上がっています。

 スウィート・ソウル・マナーな@「Get To Know You」、白人ソウルの良さを現代的に抽出したK「No Strings』など良曲揃い。

 やはりモータウンの名曲を下敷きにした楽曲も多くて、E「Finally Falling」はイントロ部分がモロにシュープリームス「Come See About Me」! サビはホール&オーツっぽいかな?

 ちなみに前作で感じた演奏のユルさはだいぶ解消され、全体的に程よく整った印象。

 1st時に<演奏にも重量感・FUNKYなキレがあったら>なんて思いましたが、これでバックに太いグルーヴ感が出るとちょっと重過ぎるのかも。
 ソウル/ファンク好きの方からすると物足りなく感じるでしょうが、このくらいがちょうどいいように思えてきました。

 なお11月16日東京、17日大阪、ビルボード・ライヴにて来日公演があるようです。森 陽馬

2011年11月8日(火) 末光 篤 「百花繚乱 the world」

 2009年に大ヒットした木村カエラ「バタフライ」(個人的にもその年のNo.1ソングだった!)を作曲・プロデュースした末光篤。

 以前は“SUEMITSU & THE SUEMITH”で活動していましたが、この度“末光篤”名義で新作をリリースしました。(『Dear Grand Piano』 CRESC-001 2,100円)

 これが素晴らしいポップ・アルバム!
1曲目のピアノ・インスト以外は全曲めくるめくポップ・ワールド全開の1枚!

 多幸感溢れるサウンドとメロディーで、聴いていて自然とワクワクしてくるような力を持った楽曲揃いです。

 toe、HIATUSのドラマーとして活躍中の柏倉隆、同じくHIATUSの細美武士、クラムボンのMITOが参加し、HAPPYかつちょっぴり切ないテイストも含んだG「Hello Hello」、かっこいいF「陽炎」他、ベルギー録音含めた充実の全8曲。

 特にA「百花繚乱 the world」。
ドラマチックなストリングス・アレンジに、「バタフライ」のような胸躍る曲展開。更にいしわたり淳治による歌詞が乗り、極上のJ-POPに仕上がっています。

この曲を女性シンガーが歌ったヴァージョンも聴いてみたいですね。森 陽馬

2011年11月9日(水) Anita Kerr 「Rockin' Chair」

 アニタ・カー・シンガーズを意識して聴くようになったのは、わりと最近なんです。

 昔、バート・バカラック&ハル・デヴィッド作品をカヴァーしたLPを買ってよく聴いていたのですが、バカラック楽曲を楽しむだけで、歌っている人に関してはほとんど気にとめていませんでした。

 しかし、アニタ・カーという女性はプロデュースもアレンジも自分で行って歌っているということを知ってから、ハーモニーの素晴らしさに耳が反応するようになりました。

 技術的なテクニックもさることながら、複雑な構成なのにとても耳障りのいいハーモニーなのです。

 11月23日には6枚組BOXセットが発売になりますが、このCDはそれとは重複しない曲がタップリ30曲収められています。(輸入CD 『Forever』 ACMEM219CD 1,490円 /国内仕様盤 CDSOL-7645 2,625円)

 初期音源である1958〜59年に発表された2枚のLP24曲と、その他6曲が選ばれて収録されています。

 美しいハーモニーと控えめなジャズ・テイストのオーケストラ演奏がよく馴染み、ゆったりとしたさわやかな時を運んでくれるサウンドです。森 勉


11月23日発売6枚組BOXセット当店にてお買い上げの方には先着でポストカード付! 予約受付中です。

★更に12月4日当店地下アゲインにて、ハイファイ・レコード大江田信氏を招いて、発売記念イベントも行われます。

2011年11月10日(木) ロニー・スペクター&ザ・E・ストリート・バンド 「さよならハリウッド」(Say Goodbye To Hollywood)

 フィル・スペクター関連の発売が続いております。

 ファンとしては買い揃えるのが大変で、うれしい悲鳴が出てしまいそうですが、悲鳴ついでにもうひと悲鳴。

 アルバム・タイトルは『テイスト・オブ・ウォール・オブ・サウンド』。
(国内CD 監修・解説:土橋一夫 歌詞・対訳付 SICP-20314 2,500円)

フィル・スペクター・サウンドに影響を受けた楽曲を集めた日本企画盤です。

 あのサウンドが好きな方なら、楽しめることうけあいの全21曲収録。
改めてフィル・スペクターが及ぼしたサウンド・衝撃の大きさって凄かったんだなぁ〜、って思う次第です。

 その中から今日は1977年にロニー・スペクターがシングルのみで発売したビリー・ジョエルのカヴァー「セイ・グッバイ・トゥ・ハリウッド」を。

 バックを担当しているのはブルース・スプリングスティーンのバック・バンドであるE・ストリート・バンド!
 ハル・ブレインに負けじと迫力あるドラミングを聴かせてくれるマックス・ウェインバーグ! かっこいいです。

 もちろん、ロニーのヴォーカルも当時うれしい復活を感じさせてくれるものでした。

 70年代にロネッツのヴォーカル・スタイルを再現してくれた貴重な音源です。森 勉

2011年11月11日(金) Ben Howard 「Old Pine」

 アイランド・レーベルと契約し、イギリス本国では高い評価を受けている88年生まれの男性シンガーソングライター、ベン・ハワード。

 今年リリースされた1stアルバムのジャケット(海のブルーと差し込む光が美しい写真)に惹かれ聴いてみたのですが、1曲からそのイメージに合う美しいアコースティック・ギターのアルペジオが流れてきました。
(輸入CD 『Every Kingdom』 2771686)

 独特の暗さの中にも力強さ、穏やかさがあり、ニック・ドレイクら60〜70年代英フォークと最近のロックを合わせた雰囲気。

 イントロが美しいリード曲@「Old Pine」。
フリート・フォクシーズ風のやまびこコーラスが印象的なB「The Wolves」。
雨音から始まるI「Promise」。

地味ながら聴き込むほどにじわじわと心地良くなってくるアルバムです。

 メジャーから出ても国内盤が出ないケースが多いので、来日公演の実現は難しいと思いますが、定評のあるライブ・パフォーマンスも是非生で観てみたいと思いました。東尾沙紀

2011年11月12日(土) Neil Young 「Homegrown」

 本日11月12日は、ニール・ヤング66歳の誕生日!
おめでとう! ニール!

 今年はバッファロー・スプリングフィールドの再結成ツアーがあり、その後トロント国際映画祭で、ジョナサン・デミ監督によるニール新ドキュメンタリーライヴ映画『JOURNEYS』が公開。日本でも上映されるといいですね。

 さて、最近はビーチ・ボーイズ幻のアルバム『スマイル』の発売で盛り上がっていますが、実はニール・ヤングにも幻の作品があるのです。

 1974〜75年頃にリリース予定だったアルバム『HOMEGROWN』。

 『渚にて』(On The Beach)発売の1974年前後に録音されていた楽曲で構成される予定でしたが、様々な要因が重なって、結局オクラ入りとなったようです。

 海賊盤で“『HOMEGROWN』完成予想盤”が何種類か出ていて、それらを聴くと、カントリー/フォーキーな穏やかな楽曲中心で、実際に出ていたら“味わい深い名盤”と評されていたかもしれません。

 リンダ・ロンシュタットが先に歌い、自身のヴァージョンも後に『DECADE』へ収録された「Love Is A Rose」、『アメリカン・スターズン・バーズ』に収録された「Will To Love」、「Star Of Bethlehem」、そして「Like A Hurricane」が入っていたかもしれません。もちろんタイトル曲「Homegrown」も。

 ちなみに来年2012年は、名盤『ハーヴェスト』40周年。
記念盤か何か発売になるかな? 森 陽馬

★掲載ジャケットは「Homegrown」がラストに収録されている1977年発表作『アメリカン・スターズン・バーズ』。(国内CD WPCR-75094 1,800円)

2011年11月13日(日) ウーター・ヘメル 「Demise」 

 11月14、15日東京ビルボード・ライヴで来日公演を行うオランダのポップ・ジャズ・シンガー、ウーター・へメルの新作3rdアルバム『ローエングリン』がリリースされました。
(国内CD ボーナス2曲追加 UCCU-1345 2,500円)

レーベルを移籍、ベスト盤を挟んで約2年8ヶ月ぶりのオリジナルアルバム。

 1,2作目とタッグを組んできたベニー・シングスは今回不参加。
初のセルフ・プロデュース作となります。(ベニーとは仲違いとかではないようです)

 新ピアニスト加入など新しい環境の中で生み出された新作は、とにかく良いメロディが詰まった充実作!

 ソウル・バラード、イギリスの女性シンガー、ルシンダ・ベルとのポップなデュエットや、ミニ・オペラなど新しい試みもあり、ストリングスやホーン・アレンジも今回は生演奏にこだわって作られています。

 アルバムの1stシングル「Demise」。
“終焉”というタイトルながら、ソウル・テイストのポップで心地良い1曲。
ゴスペル風コーラスとソウルフルなヴォーカルの掛け合いが聴きものです。

 詞がグッとパーソナルなものになったとの事だったので、歌詞・対訳が付いていないのが残念ですが、まだ聴いた事の無い方にも聴いて頂きたいポップス・アルバムです。東尾沙紀

2011年11月14日(月) 櫛引 彩香 「We've Only Just Begun」 

 日本人女性ポップ・シンガー好きの方に、今オススメなのがこの1枚。

 2000年代メジャーで活動していた櫛引彩香がインディーズからリリースした新作アルバムです。(『AOR』 NIW71 3,150円)

 10月20日に取り上げたヒダカトオルとフェッド・ミュージックの新作シングルに、スプリットとして彼女の新録も一緒に収録されていましたが、今作もその流れを汲むようなゴキゲン&心地良いアレンジの楽曲が並んでます。

 それもクレジットを見れば納得。松田岳ニ(キュビズモ・グラフィコ)、鈴木正人、中島ノブユキがプロデュースに関わり、エマーソン北村やヒックスヴィル中森泰弘も参加していますね。

 オリジナル曲ももちろん良かったですが、リンダ・ルイス「Spring Song」や、カーペンターズで有名なポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルス作「We've Only Just Begun」のカヴァーもNice!

特に「We've Only Just Begun」は、2分10秒弱の短いカヴァーながら、ウーリッツァーの温かいキーボードの音色が絶妙!

 後半のウーリッツァー・ソロは、ヤングブラッズ「Ride The Wind」を意識したと思われるアレンジですね。森 陽馬

2011年11月15日(火) ビーチ・ボーイズ 「アワ・プレイヤー」“ダイアログ”

 延期になっていたビーチ・ボーイズ『スマイル』の国内盤2枚組CDデラックス・エディション、アナログLPも入った2万円限定コレクターズBOXが遂に入荷しました。

 輸入盤及び国内1枚ものはすでに出ていましたが、店頭に揃えて並べるとやはり感慨深いものがありますね。

 発売を記念して、当店作成ビーチ・ボーイズ・ペーパーも久々に制作しました。『スマイル』に関する想いを森 勉が語っております。興味ある方は是非一読を。(いつかHP上でも公開したいと思っております) 

 なお、国内盤限定BOX、最初にオーダーした分は入荷してきたのですが、追加分の入荷が大幅に遅れると連絡が入り、1部のお客様にはお待ちいただくことになっております。申し訳ございません。

 追加分が入ってくることは確実だそうですが、その入荷時期は未定で、今のところ年内の出荷を目指している、という状況のようです。

 遅れてもいいからどうしても欲しい!という方は、店頭で少量受け付けております。お問い合わせください。森 陽馬

2011年11月16日(水) 東京ローカル・ホンク 「お散歩人生」

 当店が応援し続けている4人組日本語ロック・バンド、東京ローカル・ホンク。

 オリジナル・アルバムとしては約4年ぶりとなる新作CD『さよならカーゴカルト』が本日発売になりました。(MR-11 2,500円)

 配信先行シングルとしてすでに発売され、ここ最近のライヴでも演奏されていた「はじまりのうた」、「目と手」、「昼休み」含む全11曲。

 彼らのライヴへ通い続けている“ホンク・ヘッズ”や長年追っかけている僕らでも、まだ聴いたことがない曲がたくさん入っていて、本当に楽しみにしていましたが、全曲“ホンク節”全開の渾身の1枚です。

 特に印象深いのが10曲目「お散歩人生」。

 この曲は数年前のライヴで一度だけ聴いたことがありました。
不思議な曲展開・世界観、そして衝撃的な歌詞で、その一度しか聴いていないにも関わらず脳裏に焼きついていたナンバー。

 夏の夕方“僕”が散歩に出掛ける、という普遍的な歌詞のようでいて、ラストにその“僕”が行き着く場所が<桐ヶ谷の●●●>なのです! (桐ヶ谷でわかってしまうかもしれませんがあえて伏字にしました)

 歌詞の途中に出てくる石榴(ざくろ)の実と、“桐ヶ谷へ行ってしまう僕”の心が繋がっているようにも感じられます。

 何故“僕”は行ってしまうのか?
独特な余韻が残る1曲ですね。森 陽馬

2011年11月17日(木) ジャック・ニッチェ 「ロンリー・サーファー」

 今年は“フィル・スペクター祭”!というくらいに、ここ最近発売されていなかった“ウォール・オブ・サウンド”関連アイテムが一挙に発売されますね。

 とどめとしてBOXセットの国内盤が年末12月21日発売予定になっていますが、それとあわせてジャック・ニッチェ『ロンリー・サーファー』、パリス・シスターズ1967年発表名作が、最新リマスター&限定紙ジャケット&高音質SHM-CD仕様で12月21日に発売決定いたしました。(VSCD-1731、VSCD-1732 各2,730円)

 どちらも輸入盤に帯を付けた仕様では出たことがありましたが、国内盤として正式に出るのは初!

 ジャック・ニッチェ『ロンリー・サーファー』はしばらく入手困難な時期が続いていましたし、更に2011年最新リマスターを施されているとのこと。

 大瀧詠一が1977年にリリースした多羅尾伴内楽團の元ネタとしても有名なこの作品。

 ナイアガラ・ファンで買い逃した方はもちろん、“フィル・スペクターの片腕”だったジャック・ニッチェが1963年にリリースした貴重な初ソロ作として、フィル・スペクターBOX内のB面集と共に愛聴してもらいたい1枚です。森 陽馬

2011年11月18日(金) ヴァン・ダイク・パークス 「カム・トゥ・ザ・サンシャイン」

 11月2日にビーチ・ボーイズ『スマイル』1枚ものが発売され、2週間が経ちました。

 今週は発売が延期になっていた『スマイル』コレクターズBOX(5CD+2LP+2EP+ハードカヴァー・ブックレット)、2枚組デラックス・エディションが入荷。

 ここ1ヶ月は公私共にこのオフィシャル『スマイル』に振り回されているといった感じですが、こんな時はまた来るわけではないのでもっと振り回してもらいましょう・・・。

 ヴァン・ダイク・パークスがブライアン・ウィルソンに初めて会ったのは1966年2月。二人はまだ23歳でした。

 音楽的に二人は惹かれ合い、『スマイル』の中の楽曲が生まれたわけですが、ヴァン・ダイクもソロとして活動を始めたのが、同じ1966年でした。

 そしてソロ・シングルとして出したのがこの曲です。

 ハーパース・ビザールが1967年1stアルバムA面1曲目として取り上げた、なかなかの名曲です。

 このCDはヴァン・ダイクがアレンジャーとして携わった曲を集めた好コンピです。(輸入CD 『Arrangements Volume 1』 BANANASTAN B1000)

 ソロ作品の他、ディノ・マーティン、ボニー・レイット、リトル・フィート、モジョメンなど1966〜1979年の楽曲が収録されてヴァン・ダイクならではのアレンジの妙が楽しめる趣向のCDです。

 この『スマイル』吹き荒れる(?)季節に、この1枚も加えて、『スマイル』の時代を楽しみたいと思います。森 勉

2011年11月19日(土) Marc Benno 「Rainin In My Mind」

 東京では、これでもか!というくらい一日中どしゃ降りの雨。

 今日はしっとりとした雨の曲を、と思ってましたが、繊細な雨の歌だと雨音&強風に吹き飛ばされそうなので、ちょっと骨太なこの1曲。

 先月末行われた“徳武弘文(Dr.K)還暦記念ツアー”でゲスト参加したアメリカのシンガー・ソングライター/スワンプ・ロッカー、マーク・ベノ。
 今のところの最新作『From The Vault』が国内盤で正式発売されました。(解説文:徳武弘文 RATCD-4294 全16曲 2,500円)

 新作といっても録音自体は1992年。地元テキサスのスタジオで録られたややラフな仕上がりの音源ですが、彼の滋味深い歌声とブルージーなギター、そしてスワンピーな魅力は存分に味わえます。

 いぶし銀全開に歌い上げるN「Rainin In My Heart」。
マークの歌声はブルース魂がありながらそれほど暑苦しくなく、ジワーと心に沁みるのです。森 陽馬

2011年11月20日(日) Bobby Charles 「Better Days」

 アメリカン・ルーツ・ロック好き必聴!
渋〜いオススメ盤をもう1枚ご紹介。

 といってもリリースは来月12月14日発売予定ですが、届いた音資料が素晴らしい音源だったので、こちらでいち早く取り上げることにしました。

 「スモール・タウン・トーク」で知られるウッドストック・サウンドの重鎮シンガー・ソングライター、ボビー・チャールズ。

 1972年名作1st『ボビー・チャールズ』発表後、1974年にザ・バンドのメンバー、Dr.ジョン、ベン・キース、ポール・バターフィールドを招き録音されていたセッションの音源が、ビリーヴ・イン・マジックの長門芳郎氏監修でCD化。(日本独自企画 全19曲 VICP-75033 2,800円)

 こういう類のアルバムは、デモっぽいスタジオ・ライヴ的な音源であることが多々ありますが、これはまさに“ボビー・チャールズ幻の2ndアルバム”!

 1stアルバムの延長線上にあって、なおかつ深みを増したサウンド・演奏が最高!

 残念ながら2010年1月に急逝してしまったボビー・チャールズ。
この1枚で再評価されることを望みます。森 陽馬

2011年11月21日(月) She & Him 「Little Saint Nick」

 女優ズーイー・デシャネルとM・ウォードの男女デュオ、初のクリスマス作品『彼女と彼のクリスマス (A Very She & Him Christmas)』。(国内CD PCD-93463 2,415円)

 3作目で初めて二人が登場したアルバム・ジャケットも良い感じです。
(裏ジャケットでのズーイーのサンタ姿もキュート!) 

 2人による演奏&コーラス(ギター、ウクレレ、オルガンなど)に、ジム・ケルトナーがパーカッションで加わるシンプルな構成。

 二人が大好きなビーチ・ボーイズ「Chirstmas Day」、「Little Saint Nick」、マットがリードヴォーカルをとるNRBQ「Christmas Wish」ほか、ズーイーのウクレレ弾き語りによる「Silver Bells」、「Baby It's Cold Outside」などスタンダード曲を取り上げています。

お家でのんびりと聴きたい和やかなムード漂うハートウォーミングな作品。

限定アナログ・レコード(レッド・カラーヴィニール)も発売中です。東尾沙

2011年11月22日(火) 左とん平 「とん平のヘイ・ユウ・ブルース」

 発表されてから38年。今なお日本歌謡史上最高のグルーヴを感じさせてくれる「とん平のヘイ・ユウ・ブルース」が7インチ・シングル・レコードで復刻されました。

 ひさしぶりのアナログでの再発です。(CREP-5714 1,575円)

 1973年11月にトリオ・レコードで発売された時からそのスジの好きものにはとても評判の良かった曲ですが、当時を知らない方まで巻き込みながら、この曲のファンが増殖し続けているようです。

 深町純によるアレンジの演奏も見事ですが、主役である喜劇人、左とん平のヴォーカルがなんといっても強烈なインパクトを聴く者に与えてくれます。

 B面「東京っていい街だな」もいい歌だなぁ。森 勉

2011年11月23日(水) アニタ・カー・シンガーズ 「グッド・ヴァイブレーション」

 アニタ・カー・シンガーズのCDボックスが発売されました。
(国内BOX TR101 12,600円)

これからの季節、愛聴しそうな曲がたっぷり詰め込まれた6枚組全92曲。

 アニタ・カーのアルバムは、1958年から1988年までかなりの数が様々なレーベルから発売されていますが、今回のBOXは1960年代末から1970年代前半にフィリップス・レーベルから発売された作品が中心となっています。

 1969年にドット・レーベル及び1971年アンペックス・レーベルから出たクリスマス作品や、最新録音でもある2003年ロンドン録音の4曲も聴けるうれしいBOXセットです。

 スイス、ジュネーヴまで出向いてインタビューした大江田信さんの詳しい解説が読めるのも、このBOXの楽しみのひとつです。

 今日は全92曲中から、『スマイル』も出たことですし、ビーチ・ボーイズのカヴァーを。

 アニタ・カーならではのコーラス・アレンジメントが楽しめます。

 歌詞は、“彼女”が“彼”に置き換えられて歌われています。

 BOXタイトル『Relaxin' Moments With Anita』とあるように、くつろぎのひと時を与えてくれるアニタ・カー・シンガーズ。当分店頭で数多く流れそうです。森 勉

★先着でポスト・カードを差し上げています。

2011年11月24日(木) アバランチ・シティ 「Love Love Love」

 “2010年ベスト”に挙げた『NEWOLD』から約1年。
大橋トリオ待望の新作アルバムが12月7日発売になります。

 なんと今回は『L』と『R』、2タイトル発売。(当店のみの特典付!)
最近はCMにも出演(そのCM曲も収録予定)して、一般的認知度も上ってきた彼。時代・世相を問わないイイ音楽を期待したいですね。

 さて、今日紹介するのは、“ニュージーランドの大橋トリオ”!?

 個人的に最近一番気に入っているアバランチ・シティのデビュー・アルバム『未来旅行』です。(国内CD WPCR-14274 1,980円)

 アバランチ・シティは、ニュージーランドのシンガー・ソングライター、デイヴ・バクスターによるユニット。

 大橋トリオと同じように、アルバム中の楽曲・演奏は彼がほぼ一人で作り上げたようで、アレンジや世界観も相通じるところがあるように感じます。

 1曲目「Love Love Love」は、今年2月ニュージーランド/クライストチャーチでの震災後にシングル・ヒットし、多くのニュージーランド人の心を癒したとのこと。

ポップだけれど、ちょっと胸の奥がキュンとするようなメロディーが魅力。

 前向きだけど、聴いていて不思議と切ない気持ちになる1枚です。森 陽馬

2011年11月25日(金) 矢野顕子×上原ひろみ 「ラーメン食べたい」

 今一番勢いがある旬なピアニスト、といえば上原ひろみ。

 そして、唯一無二の感性を持つピアニスト/シンガー、矢野顕子。

この二人が、2011年9月9日昭和女子大学人見記念講堂で行なったライヴがCDで発売になりました。(初回DVD付 UCCT-9022 3,500円)

 ライヴCDを出す前提で行われたこのコンサート。
実際に観に行った方の話によると、予定曲が終了し二人がステージ脇に下がった後、矢野顕子自身が再び出てきて、「今までの演奏が納得いかなかったのでもう一度演奏させてください」と話し、再び同じ曲を演奏し直したそうです。

 その話を聞いていたせいか、冒頭から“熱”が伝わってくるような演奏。
スパッと切れ込むような上原ひろみのピアノが躍動すればするほど、矢野さんの歌とピアノのアタックもどんどん強くなっていきます。

 「あんたがたどこさ」と「アフロ・ブルー」が合わさったA「あんたがたアフロ」、作曲だけでなく作詞も上原ひろみが手掛けた感動のE「月と太陽」など聴きもの。

 特にラストG「ラーメン食べたい」。
矢野さんの歌が終わってから上原ひろみのピアノ・ソロが続く展開は鳥肌ものです。森 陽馬

2011年11月26日(土) ジョニー・ソマーズ 「I'd Be So Good For You」

 アメリカの再発レーベル、コレクターズ・チョイスというレコード会社が事実上無くなってしまったため、2011年2月頃リリース予定だったこのCDが発売延期になっていましたが、リアル・ゴーン・ミュージックというレーベルから、この度やっと発売になりました。(国内仕様CD CDSOL-7669 2,940円)

 ジョニー・ソマーズがワーナー・ブラザーズ・レコードに残したシングルを全て収録した2枚組全36曲を収録したCDです。

 1960年から1968年にかけて彼女が発表したシングルA・B面がすべて聴けるようになりました。

 ジョニー・ソマーズのCDは色々出てはいるのですがジャズを歌っているものがほとんどだったので、そういう意味では60'sガール・ポップス・テイストのシングル集は待ち望まれたものでした。

 「ワン・ボーイ」、「内気なジョニー」、「すてきなメモリー」など、日本でも当時ヒットした曲などがオリジナル・モノラル・ヴァージョンで楽しめます。

 歌のあまりうまくないガール・ポップスもいいのですが、ジョニー・ソマーズのように本当に歌のうまいガール・ポップスもイイですね。

 いい曲が多いのですが、今日は1964年に出たこの曲を。
バリー・マン&シンシア・ワイル作品です。森 勉

2011年11月27日(日) Rickie Lee Jones 「Living It Up」

 東京ローカル・ホンク新作『さよならカーゴカルト』購入者限定ライヴ・イベントが、当店地下アゲインで行われました。

 過酷なツアー(22、23日九州、24日広島、25日京都、26日大阪)を乗り越え、素晴らしいライヴ見せてくれたメンバーの方々、そしていらっしゃっていただいたお客様皆様、本当にありがとうございました!

 ライヴ前には、森勉とメンバー4人によるトークをお聞きいただきましたが楽しんでもらえたでしょうか?
 そのトークでは各々<人生を変えたこの1曲>を選曲してもらい、それを皆で聴きながらその曲に対する思い出を語っていただきました。

ヴォーカルの木下弦二さんはジョン・レノン「Mother」。
ベースの新井健太さんはリッキー・リー・ジョーンズ「Living It Up」
ギターの井上文貴さんはディーヴォ「Mongoloid」。
ドラムの田中邦雄さんはローリング・ストーンズ「Hang Fire」。

 メンバー各々の好きな音楽ひとつひとつがホンク・ミュージックのエッセンスとなっているのだな、と感じることができましたね。

 個人的には、リッキー・リー・ジョーンズ「Living It Up」。
このアルバムが入った『パイレーツ』を店でもかけて久々に聴きましたが、やっぱりイイ曲ですねー。(国内CD WPCR-75434 1,800円)

 “女トム・ウェイツ”的なイメージを持つリッキー・リー・ジョーンズ(実際当時二人は付き合っていたらしい)の歌声ばかり今までは注目していましたが、チャック・レイニー、スティーヴ・ガッド、デヴィッド・サンボーン、ドナルド・フェイゲン等による演奏、ニック・デカロによるアレンジの素晴らしさも再認識!
 音楽ってイイな!と改めて思えた1日でした。森 陽馬

2011年11月28日(月) ジャック・ジョンソン 「エンジェル (ホリデイ)」 

 ジャック・ジョンソン主宰のレーベル、ブラッシュファイアー・レコーズから新作クリスマス・コンピレーション『ディス・ウォーム・ディセンバー:ブラッシュファイアー・ホリデイ Vol.2』がリリースされました。(国内CD UICU-1215 2,500円)

 Gラヴ、マニー・マーク、マット・コスタ、ALO、ニール・ハルステッド(スロウダイヴ)など、所属アーティストらによるオリジナル楽曲を中心に、ローグ・ウェーヴによる「ジングル・ベル・ロック」、マレーシア出身の女性SSWジィ・アーヴィによる「フロスティ・ザ・スノーマン」、バハマス「今宵はクリスマス」(ザ・バンドのカバー)など全13曲を収録。

 ジャック・ジョンソンは新曲「イン・ザ・モーニング」と、自身の2008年発表アルバム『スリープ・スルー・ザ・スタティック』に入っている「エンジェル (ホリデイ)」をアレンジを変えて収録。

 両曲共、家族や愛する人に向けたラヴソングで優しさに溢れた歌声とサウンドが聴いていてとても心暖まります。

 このレーベルらしいゆったりのんびりとしたアコースティック・サウンドが心地良く、シー&ヒムの作品同様に、お家でくつろぎながら聴ける一枚です♪ 東尾沙紀

2011年11月29日(火) The Beatles 「Something」

アメリカのレコード店で年2回行われているイベント、“レコード・ストア・デイ”。

 春(2011年4月16日)はビーチ・ボーイズ78回転10インチなどがリリースされ好評でしたが、11月25日にも開催されました。

 今回の目玉はなんといっても、ビートルズでしょう!

 なんと!全世界1万枚限定!
ほとんど入ってこないかな、と思ったら入荷してきました。

 コンパクトな赤いEPサイズのBOXに4枚のEPが封入。
・「Ticket To Ride」/「Yes It Is」
・「Yellow Submarine」/「Eleanor Rigby」
・「Hey Jude」/「Revolution」
・「Something」/「Come Together」

更に、ミニ・ポスターとかわいいデザインのEP用アダプターが入った仕様。
なんともマニア心をくすぐりますね。

 本日はジョージの命日ということで「Something」を。

 ジョージが亡くなって早10年。
時が経つのはあっという間ですね。森 陽馬

2011年11月30日(水) 忌野清志郎 「君が僕を知ってる」

 映画『忌野清志郎 ナニワ・サリバン・ショー ?感度サイコー!!!?』を先日見てきました。

 2001年4月26日、2004年2月27日、2006年2月25日、大阪城ホールにて行われた忌野清志郎によるライヴ・イベント、“ナニワ・サリバン・ショー”。

 その3回分から厳選された貴重ライヴ映像と、当時出演したミュージシャンがラジオDJ的に曲紹介した撮り下ろし映像、更には間寛平や清水ミチコが絡んだコメディー・タッチなやり取りも含んだ約2時間の音楽ドキュメンタリー映画。

 映画館の大画面で見ると、2001年&2004年のライヴ映像はやや粗さが目立ちましたが、音量が通常の映画よりも大きい感じで、演奏と歌の迫力がビンビン伝わってきてよかったです。

 村上ポンタ秀一や高水健司を擁するナニワ・スウィング・オーケストラと布袋寅泰の競演、若き斉藤和義との「空がまた暗くなる」、矢野顕子との「ひとつだけ」、宮藤官九郎が参加した「ナニワ・サリバン・ショーのテーマ」などが印象深いですね。

 特にハナレグミとの「君が僕を知ってる」。
RCサクセション時代のナンバーですが、ハナレグミの歌声とマッチしていて良かったなあ。

 ラスト、仲井戸麗市と二人だけでやった曲も沁みました。
(曲は見てからのお楽しみ?)

 12月9日まで上映されているそうなので、“動いている清志郎”を是非見に行ってみてください。年末の疲れが吹き飛びますよ。森 陽馬


★掲載ジャケットは代表曲が網羅されている2CD+DVDのベスト盤『青山ロックンロール・ショー 2009.5.9』(UMCC-1037 3,800円)。
 ちなみに映画プログラム(1,000円)には、斉藤和義とゆずの最新インタビュー、イベント開催のきっかけとなったチャボとのラジオ番組『ナニワ・サリバン・ショー』(1996年FM802)文字起こし、出演者の一言サイン等が掲載されています。






トップへ
戻る