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  今日のこの1曲 “Archives”

<2015月1月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー
2015年1月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>

2015年1月1日(木) エリック・カルメン 「Brand New Year」

新しい年が始まりました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

この曲は昨年7月発売されたエリック・カルメンの2枚組ベストCD『エッセンシャル・エリック・カルメン』に新曲として収められていたものです。
(2枚組CD 日本盤ボーナス・トラック6曲追加 解説・歌詞・対訳付 SICP-30621 2,500円+税)

楽曲タイトル及び歌詞的にも新年にいいのでは、とこの曲を紹介するのをここまで半年間温存していました。

この「Brand New Year」はなんと18年ぶりの新曲。

ビーチ・ボーイズ「イン・マイ・ルーム」をちょっと思い出させてくれるようなメロディーの美しい曲です。

このレコーディングに参加しているのは、ブライアン・ウィルソンのバック・バンドとして活躍しているジェフリー・フォスケットとワンダーミンツのダリアン・サハナジャ、ニック・ワルスコ、マイク・ダミコの面々。

こういうメンツを呼んで録音するなんて、エリックのこの曲への特別な想いを感じますね。

ブライアン・ウィルソンの新曲のようなテイストを持ち、前向きなメッセージを発信してくれるいい曲だと思います。

日本盤にはシンプルなアレンジの別ヴァージョンも収録。
エリック・カルメンには是非新しいアルバムを制作してもらいたいと思います。森 勉


ペット・サウンズ・レコードが選ぶ2014年ベスト・アルバム、更新いたしました。


2015年1月2日(金) トニー・ベネット 「Smile」

近年多くの人たちによってカヴァーされている「スマイル」はとても古い作品。

映画がまだサイレントの時代から監督・俳優として大活躍したチャールズ・チャップリンが1936年の映画『モダン・タイムス』のために作曲した美しい旋律を持った曲です。

その後歌詞が付いて、ナット・キング・コールを始め多くのシンガーが歌っています。

僕が初めてこの曲を意識したのは、1974年でした。

エリック・クラプトン初来日コンサートの1曲目がなんとこの「スマイル」だったのです。

クラプトンはどんなギタープレイを見せてくれるのだろう、と皆が期待しているのをはぐらかすように、アコースティック・ギターを抱えておもむろにゆる~く歌い始めました。

当時は、クラプトンがこんなスタンダード曲を演るなんて、という声もありましたが、僕は気に入り、クラプトンの音楽の幅に感心したものでした。

クラプトンの「スマイル」はオリジナル・アルバム未収録(『461 Ocean Boulevard』デラックス盤ボーナス・ディスクにライヴ音源収録)ということで、今日は1959年にシングルとしてもヒットしたトニー・ベネットの名唱で。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-3346 1,800円+税)

イイ曲をうまい人が歌う。いいもんですね。森 勉



2015年1月3日(土)The Doobie Brothers with Blake Shelton & Hunter Hayes 「Listen To The Music」

年末年始、武蔵小山商店街は例年よりも人出が少ない印象を受けました。

連休が長いので旅行へ行っている人が多いのかな?
それとも、通販で買い物している人が最近増えているからなのか?

とにかくも、小売り業界はこれから更に厳しい状況になっていくでしょうね。

さて、今日は昨年末発売されたドゥービー・ブラザーズ新作『サウスバウンド』から今日のこの1曲。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 2,500円+税)

タイトル『サウスバウンド』(南行き)通り、西海岸のドゥービーが南へ進路を取り、ナッシュビルのカントリー・ミュージシャンとコラボレート。
往年の名曲を新たなアレンジでセルフカヴァーしたアルバムです。

アコースティックなアレンジになっているかと思いきや、基本的にはオリジナルに忠実なサウンド・アレンジ。

「Long Train Runnin'」、「Jesus Is Just Alright」、「Rockin' Down The Highway」などアップテンポな楽曲も、勢いそのままにかっこいい演奏。
ドゥービー・ファンならば納得の1枚ですね。

今日のこの1曲は2曲目「Listen To The Music」。
カントリー界の若き貴公子ハンター・ヘイズがギター参加。

ちなみにドゥービーのメンツは、トム・ジョンストン、パット・シモンズ、ジョン・マクフィーに加え、マイケル・マクドナルドも参加しています。森 陽馬


2015年1月4日(日) CLOVER 「Child Of The Street」

昨日紹介したドゥービー・ブラザーズの新作。
「ロング・トレイン・ランニン」新録ヴァージョンにはヒューイ・ルイスが参加しています。

意外な組み合わせ?、かと思いきや、実は縁深い間柄。
ジョン・マクフィー等が中心となり1967年結成したバンド<クローバー>にヒューイ・ルイスが在籍していたのです。

ということで、ブレイク前のヒューイ・ルイスがいたクローバー。
1975年頃に録音された秘蔵音源から今日のこの1曲。
(『クローバー・アンソロジー』 国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-30659 1,800円+税)

<The Sound City Sessions>とジャケットに記載されている通り、映画化もされたLAにある有名な音楽スタジオ、サウンドシティでの録音。

クローバーのサウンドは、サザン・ロックほど熱くなく、カントリー・ロックほどカントリーでもなく、ドゥービーとイーグルスの間をとったアメリカン・ロック、という感じ。

4曲目「Child Of The Street」では、TOTO結成前のジェフ・ポーカロがドラムを担当。
彼らしいバチ捌きが堪能できます。

70'sアメリカン・ロック好きならば気に入ること間違いなし!のこのナンバー。
ドゥービーっぽい雰囲気もあってかっこいい1曲ですね。森 陽馬


2015年1月5日(月) Paul Weller 「Brand New Start」

♪頭の中を空にさせて 自分自身をはっきりさせるつもりだ
 新しいスタートを切るのに 決して遅すぎることはない♪ 

歌は同じメロディの繰り返しで、CやGなど簡単なコードが弾ければなんとなくサマになるシンプルな曲ですが、久々に聴いてじんわり沁みたとともに、背中を押されたような気がしました。

海外では春頃に、『Saturn's Pattern』というタイトルの新作がリリースされる予定になっておりまして、曲目も既に発表されています。

近年の作品よりも少しR&B寄りになるのだと本人が発言しており、期待に胸が膨らみます。
2015年の楽しみがひとつ増えました。

掲載ジャケットは、「Brand New Start」を収録したベスト盤『モダン・クラシックス:グレイテスト・ヒッツ』です。
(国内CD UICY-76253 限定価格 926円+税) 東尾沙紀


2015年1月6日(火) 佐藤博 「I CAN'T WAIT」 (Off Vocal)

まだ6日しか経ってませんが、今年一番聴いているのはこの1枚。

佐藤博『アウェイクニング (覚醒)』スペシャル・エディション
(2枚組CD MHCL-30275 ライナーノーツ:冨田ラボ 3,000円+税)

ティンパンのキーボーディストとして有名な佐藤博。
1982年発表名作4thアルバムの2枚組デラックス盤です。

アルバム・タイトル通り、<アウェイクニング=覚醒=めざめ>な作品。
聴いていると、ジャケット写真のような鮮やかな青い空が眼前に広がります。

ボーナス・ディスクには未発表音源としてヴォーカル曲のOff Vocal Track、Off SE(波の音)Track8曲を収録。
更に1986年初CD化時に収録された「BLUE AND MOODY MUSIC」(WENDY'S VERSION)、2005年佐藤博自らリミックスした「IT ISN'T EASY」が追加収録。

そして今回の再発は、冨田ラボによるライナーノーツも注目!
<人生に最大の影響を与えてくれたレコード>と記述があるように、彼の思い入れが伝わってくる文章ですね。

このライナーを読むと、ティンパンのキーボーディストとしてよりも、音職人の佐藤博さんとして、作品に接するように誰しもがなると思います。

ちなみに今作のほとんどは、佐藤博自身による演奏/プログラミングにより作られた楽曲ですが、「SAY GOODBYE」、「BLUE AND MOODY MUSIC」(WENDY'S VERSION)には山下達郎がギター参加しています。森 陽馬



2015年1月7日(水) The Pen Friend Club 「Dusty」

来月出る新譜で大推薦なのがこれっ!

ペンフレンドクラブ『The Spirit Of The Pen Friend Club』
(2月11日発売 SZNM-1055 2,200円+税)

平川雄一を中心とした日本人男女6人組グループ。
2014年発表1st『The Sound Of The Pen Friend Club』も大好評でしたが、新作は更にパワーアップ!

ポップ度&マニア度も10割増し!
ビーチ・ボーイズ、オールディーズ好きの方に是非聴いてもらいたい仕上がりです。

「Please Let Me Wonder」、「Guess I'm Dumb」といったビーチ・ボーイズ関連カヴァー聴きものですが、ガール・ポップ・ファン注目はラグドールズ「Dusty」カヴァー!

ボブ・クリュープロデュースとして知られるガール・ポップ・マニア垂涎の大名曲「Dusty」。
こんな曲をカヴァーするなんて、さすがペンフレンドクラブ!

カヴァーセンスだけでなく、オリジナル曲にもイイ歌入っていますので、グッド・メロディー好きの方はチェックしてくださいね。

ちなみに、当店のみの特典でオリジナル・ペンも先着で差し上げる予定です。森 陽馬



2015年1月8日(木) 大滝詠一 「恋するふたり」(7inch Version)

2015年3月21日発売『NIAGARA CD BOOK Ⅱ』。
(完全生産限定盤 12枚組CD SRCL-8700 25,000円+税)

店頭予約締切日の1月9日が迫ってまいりました。

当店では1月9日を過ぎても早めにご連絡いただければご予約可能です。

ただ、予約特典のジャケット絵柄LPサイズカレンダー(予定)は数に限りがございますので、購入予定の方はお早目にご連絡くださいませ。
(メールや通販ページご注文フォームはもちろんお電話でも承れます)

ということで、今日はその『NIAGARA CD BOOKⅡ』収録予定曲の中からこの1曲。

2003年5月21日発売、最後のシングルとなった「恋するふたり」。

個人的には「幸せな結末」よりも断然こちらの方が好きなんですよね。

軽いようで重厚かつ緻密に計算された楽曲構成。
曲が進行するにつれて、フォルテシモになっていく大滝さんの歌声。
そしてラストのダンドゥビ・コーラス。
本当に何度聴いても飽きない1曲。

ちなみに、『Best Always』にも収録されたオリジナル・ヴァージョンはラストがフェイドアウトされていますが、CD BOOKに収録される7inch Versionはエンディングがあるヴァージョンなのです。

7inch Versionは初CD化。
エンディング以外にも違う箇所があるかどうか、聴き込んで探すのを楽しみに待ちたいと思います。森 陽馬



2015年1月9日(金) Del Shannon 「Keep Searchin'」

新しい年を迎えたと思っていたら、あっという間に松の内も終わり、また早いペースで流れていくであろう1年がどんどん過ぎようとしています。

さて、50年前の年末から正月にかけてヒットしていた曲はどんな曲があったかなぁ、と思い出してみると・・・。

まず頭に浮かんだのはビートルズ「アイ・フィール・ファイン」。
そしてその曲と全米チャートでデッドヒートを繰り広げていたシュプリームス「カム・シー・アバウト・ミー」。

それから、ペトゥラ・クラーク「ダウンタウン」。
ライチャス・ブラザーズ「ふられた気持ち」。
シャーリー・エリス「ネイム・ゲーム」。
インプレッションズ「エーメン」。
ボビー・ヴィントン「ミスター・ロンリー」。
ビーチ・ボーイズ「ダンスダンスダンス」。
ローン・グリーン「リンゴー」(TV西部劇『ボナンザ』に出演していた俳優による語りの曲)。

ブリティッシュものでは、ゾンビーズ「シーズ・ノット・ゼア」。
サーチャーズ「恋の特効薬」、等々挙げていくときりがないほど色々な曲が1964年末から1965年初頭にかけてラジオではよくかかっていました。

あっ!大事な1曲を忘れていました。
アメリカで流行っていた曲ではありませんが、日本では大ヒットしたと言っていいミーナ「砂に消えた涙」。
この曲もちょうど50年前の今ごろラジオからギャンギャン流れていた曲です。

今日はそんな時代の忘れられないこの1曲。
デル・シャノン「キープ・サーチン」。

邦題は「太陽を探せ」。
一般的には大ヒット扱いされませんが、デル・シャノンのレコードで初めて買ったのはこの曲でしたので、自分の中では大ヒットなのです。森 勉

★掲載ジャケットは輸入盤2枚組CD、Del Shannon『The Essential Collection 1961-1991』(MCDLX176)。


2015年1月10日(土) Counting Crows 「Elvis Went To Hollywood」

90年代から活動しているアメリカのロック・バンド、カウンティング・クロウズ。

2012年カバー・アルバム、2013年ライヴ盤などを挟んで、オリジナル・アルバムとしては約6年ぶりとなる新作『SOMEWHERE UNDER WONDERLAND』が2014年にリリースされています。
(輸入CD Capitol Records B002125402)

歌詞カード2ページ分、8分を越える大作「Palisades Park」に始まり、疾走感のあるポップ・ナンバー「Dislocation」、「Elvis Went To Hollywood」、カントリー調の「Cover Of The Sun」、熱量の高いバラード「Possibility Days」で締める、本編40分聴き応えある作品!

特に「Elvis Went To Hollywood」のキレのあるギターや演奏は、聴くとテンションが上がります♪

以前にも''Frankie Miller Goes To Hollywood''という曲がありましたが、タイトルでの遊び心も面白いですね。

デラックス盤には、アルバム収録曲のデモ2曲が収録されています。(全11曲)
デモというよりは、アコースティック・バージョンといった感じです。東尾沙紀



2015年1月11日(日) パイレーツ・カヌー 「Gull Flying North」

ペット・サウンズ・レコードが選ぶ2014年ベストに選出した当店大推薦バンド、パイレーツ・カヌー。
来月2月中旬から3月にかけて、アメリカ・ツアーを敢行することが決定しました。

約1か月に及ぶアメリカ・ツアーは全て自腹!
ということで、彼らのホームページでは
<パイレーツ・カヌーアメリカ・ツアー支援>を募っています。

支援された方には、ファン垂涎?の魅力的なリターンが金額に応じて用意!
彼らの音楽に興味がある方、是非上記ページをチェックしてくださいね。

今日のこの1曲は新作オリジナル・アルバム『One For The Pain In My Heart』から大好きなナンバー。
アルバム・タイトルが歌詞の一部でもある7曲目「Gull Flying North」。
(otcr-007 2,000円+税)

ライヴでも定番となっている1曲。
アメリカでこの曲が大合唱となったらうれしいですね。

大阪一!、いや関西一!、いやいや日本一!
そして世界一目指してはばたけ!パイレーツ・カヌー! 森 陽馬



2015年1月12日(月) ジーン・ペイジ 「Gene's Theme」

レコード・コレクターズ最新号2015年2月号KISS特集には、恒例の<私の収穫2014>(著名人による収穫レコード紹介ページ。これが一番の楽しみ!?)、そして<リイシュー・アルバム・ベスト>が掲載されています。

<私の収穫>の記事では、「海外のディーラーから購入」というのが年々増えてますね。
欲しいレコードを探す場合、全世界的にまずはネットそしてディーラーへオファー、という流れなんでしょう。
レコード店へ行って探す、という行為もたまには楽しんでもらいたいですね。

<リイシュー・アルバム・ベスト>は、レア度やBOXものばかりが近年優遇され過ぎている感があります。
買い手の立場としては、BOXセットをあれもこれもとはなかなか買えないですからね・・・。
“世界初CD化のレア音源!”が魅力で購入しても、結局繰り返し聴かない場合も多々あるし・・・。

と、売れないCD店にいるダメダメな店員による愚痴はこのへんにして、個人的に昨年よく聴いたリイシュー盤から今日のこの1曲。

ジーン・ペイジ『ホット・シティ ~ジーン・ペイジとバリー・ホワイトの世界』
(国内CD 完全限定盤 日本語解説付 WPCR-28113 1,000円+税)

バリー・ホワイトの元で、素晴らしいストリング・アレンジを多く手掛けてきた名アレンジャー、ジーン・ペイジ。
彼が1974年に発表した自身名義の初ソロ・アルバムです。

御大バリー・ホワイトがプロデュース。
デヴィッド・T・ウォーカー、ウィルトン・フェルダー、エド・グリーン、アーニー・ワッツ、クラレンス・マクドナルド他、ラヴ・アンリミテッド・オーケストラのセッション・メンバーが参加。

このメンツで悪いわけがない!
極上のバリー・ホワイト・サウンド/メロウ・グルーヴ・インストが楽しめる1枚!

そのバリー・ホワイトがジーン・ペイジのために書き下ろした④「ジーンのテーマ」。
美麗なメロディー&ストリングスに心洗われます。森 陽馬


2015年1月13日(火) ジーン・ペイジ 「Wild Cherry」

昨日に続き、ジーン・ペイジ。
1976年発表ソロ2ndアルバム『ラヴロック』も日本初CD化されました。
(国内CD 完全限定盤 日本語解説付 WPCR-28142 1,000円+税)

1stはバリー・ホワイトプロデュースでしたが、2ndはジーン&ビリー・ペイジプロデュース。
1976年という時代的なこともあり、ディスコ人気の波を感じさせるサウンドですね。

メロウ度は1stよりダウンしましたが、その分ソウルフルな魅力はアップ。

デヴィッド・T・ウォーカー、ウィルトン・フェルダー、リー・リトナー、ジョー・サンプル、レイ・パーカーJr、トム・スコット、アーニー・ワッツ、エドナ・ライト等参加。

ヴォーカル&コーラスが入る楽曲もあり、1曲目「Wild Cherry」では黒人女性シンガー、メリー・クレイトンの歌声を聴くことができます。

もちろん、ジーン・ペイジらしい切なく美しいストリングスも健在。

ワーナー<FUSION BEST COLLECTION 1000>シリーズの中の1枚として再発されましたが、70's後期のソウルお好きな方は要チェックの1枚ですね。森 陽馬


2015年1月14日(水) 中納良恵 「濡れない雨」

名作ソロ1st『ソレイユ』から約7年。
エゴ・ラッピンのヴォーカリスト、中納良恵。待望のソロ新作『窓景(まどけい)』がリリースされました。
(TFCC-86497 初回限定盤DVD付 3,700円+税)

ループを駆使し声で遊ぶ実験的な楽曲と、シンガーソングライター然とした歌心溢れる楽曲の、2つの魅力が詰まった意欲作。

ハナレグミとのデュエット「beautiful island」、坂本慎太郎が作詞のよる「写真の中のあなた」も注目ですが、ミュージック・ビデオも素敵な「濡れない雨」がやはり耳に残ります。

イントロやメロディを聴くと頭の中で自然とユーミンが重なる穏やかな名曲。
中納さんのピアノもすごく良いなぁと再認識しました。

バックには、菅沼雄太(Ds)、徳澤青弦(cello)、伊賀航(b)などが参加。
サンプラーによる声と音の多重録音の面白さも、中納さんの多彩な歌声があってこそだと感じます。

初回盤には、新作の曲を沢山披露された2014年10月に横浜大さん橋ホールでのワンマン・ライヴ(69分)を収録したDVDが付いています。

2月初旬からは、8か所をまわる全国ツアーもスタート!
生のパフォーマンスも観てみたいですね。東尾沙紀


2015年1月15日(木) PATTI LaBELLE & THE BLUEBELLES 「All Or Nothing」

ACEレーベルのソングライター・シリーズから、バート・バーンズの第3弾が出ました。
『ハング・オン・スルービー/ザ・バート・バーンズ・ストーリー Vol.3』
(国内仕様CD 英文解説対訳付 MSIG-970 3,100円+税)

バート・バーンズは白人ながら黒人音楽の良き理解者であり、多くの黒人歌手にヒット曲・名曲を提供したソングライターであり、プロデューサーでした。

1967年に38歳という若さでこの世を去ってしまいましたが、渋いながらも琴線にふれるなめらかなメロディを書いたり、歌手を良い方向へ導くためのプロダクションを整えたり、裏方として数々のいい仕事を残しています。

彼の作品ではありませんが、彼のプロダクションで制作されたパティ・ラベル&ブルーベルズのこの1曲。

「オール・オア・ナッシング」は1965~66年にかけて全米チャートでもスマッシュ・ヒットした彼女達のシングル曲。
(スモール・フェイセズ1966年夏の全英No.1ヒットと同タイトルですが同名異曲。)

ブリル・ビルディング系の若い女性ソングライター・コンビ、パム・ソーヤー&ロリ・バートンの作品です。森 勉


2015年1月16日(金) アレサ・フランクリン 「ROLLING IN THE DEEP」(THE ARETHA VERSION)

<男ならジェイムス・ブラウン、女ならアレサ・フランクリン>

山下達郎さんが以前サンデーソングブックで、「好きな歌い手は?」という質問に答えた発言です。

まさに“レディ・ソウル”、その言葉通りソウルを代表する女性シンガー、アレサ・フランクリン。
2014年末新作アルバム『グレイト・ディーヴァ・クラシックス』を発表しました。
(国内CD 日本語解説・歌詞・対訳付 SICP-4359 2,200円+税)

今年73歳になるアレサ。
最近は病気で入院している時期もあったようですが、包容力溢れる圧倒的な歌声は健在。

今作はカヴァー・アルバムですが、昔からS&G「明日に架ける橋」等のように、他人が歌っていた曲もアレサが歌えばアレサの歌になっていましたからね。アレサらしい全10曲です。

今日のこの1曲は、グラミーも受賞した英国白人女性シンガー、アデルの大ヒット曲「ローリング・イン・ザ・ディープ」カヴァー。

<THE ARETHA VERSION>と副題が付いているように、中間部分にマーヴィン・ゲイ&タミー・テレルで有名な「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」サビが織り込まれるのがミソ。

ベイビー・フェイスが中心となって手掛けた演奏、及びエグゼクティヴ・プロデューサー、クライヴ・デイヴィスによる質感には全体的に軽さを感じさせるものの、シシー・ヒューストン(ホイットニーの母)等のコーラスと一体になるサビ♪エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ♪が出てくる部分にはジーンとさせられます。森 陽馬


2015年1月17日(土) she & him 「Stars Fell On Alabama」

ズーイー・デシャネルとM・ウォードによるユニット、シー・アンド・ヒム。
新作は『クラシックス』というタイトルのカヴァー・アルバム。
(輸入CD COLUMBIA 88875-01599-2)

キャロル・キング作品「Oh No, Not My Baby」、バート・バカラック作品「This Girl's In Love With You」、ダスティ・スプリングフィールドのヒット「Stay Awhile」など、60'sカヴァーも入っていますが、もっと古い30's~40'sあたりのスタンダード曲が多く選曲されています。

彼女と彼がどうしてこういう曲を取り上げようと思ったのかはわかりませんが、面白いアプローチですね。

個人的には修行&勉強不足のため、どの曲も知っているというわけにはいきませんが、聴いてイイ曲ばかりなので、原曲を知らなくても自然体で楽しめるアルバムだと思います。

ジョー・スタッフォードでヒットした「Teach Me Tonight」、ハリー・ウォーレン作「Would You Like To Take A Walk?」等も良いのですが、今日は1曲目に入っている「Stars Fell On Alabama」を。

エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロングの名盤『エラ&ルイ』に収録されていた実にロマンティックな曲。
「アラバマに星落ちて」、「星降るアラバマ」など、邦題はいろいろあるようです。

ズーイー・デシャネルのルックスも魅力♪と思っているファンとしては、彼女の写真がジャケットで使われているのがうれしいところです。森 勉



2015年1月18日(日) 高田渡 「私の青空」

高田渡がURCレーベルからベルウッド・レーベルに移り、『ごあいさつ』、『系図』に続いて発表したアルバム『石』からの1曲です。

1973年発表作品。
(高田渡 『石』 KICS-2563 ライナーノーツ:天辰保文 1,429円+税)

「私の青空」は1920年代に作られたアメリカのスタンダード曲。

多くの人々に歌われていますが、高田渡は薗田憲一とデキシー・キングスをバックに彼らしい独特の間を感じさせてくれる日本語詞(訳詞:堀内敬三)で聴かせてくれます。

イントロと間奏のピアノは柳田ヒロ。

ひさしぶりに『石』を通して聴いて思ったのですが、高田渡の歌の存在感は唯一無二! 凄い! 森 勉


2015年1月19日(月) キティー・デイジー&ルイス 「Feeling of Wonder」

新作を最も楽しみにしていたロンドン発3人兄弟(長女&次女&長男)バンド、キティー・デイジー&ルイス!

待望の新作『ザ・サード』が遂に出ました!
(国内CD ボーナス・トラック1曲追加 高田漣による解説、歌詞・対訳付 BRC-450 2,200円+税)

前作2nd『スモーキング・イン・ヘヴン』は
2011年ベストに選出。
お気に入りのアルバムで、今でもよく聴いている1枚です。

4年を経て発表された新作『ザ・サード』。
最初聴いた印象は、「前作に比べて音がきれいになってしまったなぁ~」でしたが、繰り返し聴くほどに、新しい音が色々と聴こえてきて楽しくなってきましたね。

実際3人とも演奏が上手くなったでしょうし、彼ら自身の新しいスタジオで録音を行ったことも音質がすっきりした要因でしょうが、よりポップになったオリジナル楽曲に、ストリングスとの相性は良くなった感があります。

使われている楽器もシタール、タブラ、クラヴィネットなどマニアックに。
でも、彼らのルーツは変わらず、軸はブレていないのが全体を通して伝わってきます。

今日のこの1曲は、グルーヴィーでかっこいい3曲目「Feeling Of Wonder」。
プロデューサーでもある元クラッシュのミック・ジョーンズ(今年で60歳!)がギター参加。

なお、高田漣によるライナーノーツが素晴らしいですね。
ミュージシャン及びファン目線からの的確な解説文は必読!
これを読んでから改めて聴いて、今作の良さを再認識できました。森 陽馬



2015年1月20日(火) NRQ 「sui」

牧野琢磨(ギター)、吉田悠樹(二胡)、服部将典(コントラバス)、中尾勘二(ドラム、クラリネット他)。
男性4人組インスト・バンド、<New Residential Quarters>ことNRQ。

3作目となる新作『ワズヒア』が発売されました。
(PCD-24384 2,400円+税)

ロック、ジャズ、ファンク、イージーリスニング、etc、渾然一体となった独特な音世界のインスト全10曲。

4人の演奏は独特なタイム感があって、どこか異国の地に誘われるような不思議な魅力がありますね。

昨日のキティ・デイジー&ルイスとはタイプが若干異なりますが、音楽への探求心やルーツの面ではどこかで繋がっている印象を受けます。

今日のこの1曲は、MC.sirafuがスティールパンで参加した5曲目「sui」。

2分20秒にも満たないインスト曲ながら、NRQのこの4人(+MC.sirafu)でしか成立しないと思われる演奏。
ライヴでもお馴染みの牧野さんによる♪ハイ♪という掛け声が、サウンドの一部になっていると同時に、一発録りを証明しているようですね。

ちなみに、MC.sirafuが在籍しているザ・なつやすみバンドの新作も3月4日発売が決定しました。
なんと、メジャーレーベルのビクターへ移籍! こちらも楽しみなリリースです。森 陽馬



2015年1月21日(水) 福原希己江 「ロールキャベツ」

安部夜郎原作のコミックをドラマ化した『深夜食堂』の挿入歌&出演で注目を集めた女性シンガー・ソングライター、福原希己江(きみえ)。

物語にそっと寄り添うような歌、帽子を深々と被った彼女がめしやの前に腰かけてギターをつま弾く姿がとても印象的でした。

デビューアルバム『おいしいうた』から約3年ぶり新作2nd『よりそうものたち』が全国発売されています。
(TT-014 2,000円+税)

ニューアルバムには、 昨年10月から年末に放送されたドラマ『深夜食堂3』、1月31日(土)から全国公開される映画版『深夜食堂』の挿入歌、未発表音源などを収録。

劇中音楽を担当する男性シンガー日南京佐(ひなみきょうすけ)との共作曲、劇中で流れるインストも収録されているので、サウンドトラックとしても楽しめる一枚になっています。

今晩は寒いので、「ロールキャベツ」でほっこりと。

♪ふるさとを想う ロールキャベツ♪
ゆったり、あったかな歌声が沁みる一曲です。

不動のオープニング・テーマ、鈴木常吉さん「思ひで」、スーマーさん「人生行きあたりばったり」など...
めしやに集う人々の人間ドラマと、素朴で美味しそうな料理はもちろん、音楽も注目です。東尾沙紀



2015年1月22日(木) 大瀧詠一 「いかすぜ!この恋」

1月26日(月)19時半より、当店地下アゲインにてPET SOUNDS RECORD presents 山田稔明<月あかりのナイトリスニング vol.6>がございます。

毎回テーマを決め、1部はトーク、2部はライヴを山田稔明さんにやっていただくイベント。
今回のテーマは<レコードショップ>!

山田稔明さんによる<私の収穫2014>や最近手に入れたお気に入りレコードを紹介していただいたり、レコードショップへの想い等お伺いしたいと思っています。
ライヴもどんな曲をやってくれるか楽しみですね。

さて、最近はアナログ・レコードの新譜も色々出ています。
今週もayU tokiO、THE BAWDIES、ジム・オルークのバカラック・カヴァー作アナログ化、現役高校生シティ・ポップ注目株SHIN RIZUMUなどが入荷。

そして延期になっていたこのアナログ盤もやっと発売されました。

大瀧詠一『大瀧詠一』 (国内LP KIJS-90005 3,600円+税)

はっぴいえんど在籍中1972年に発表した初ソロとなるファーストアルバム。
松本隆、細野晴臣、鈴木茂を中心に吉田美奈子や松任谷正隆も参加。

初発売時のジャケット、帯、インナースリーヴを出来る限り再現。
180g重量盤にカッティングした限定アナログ再発盤です。

オリジナル盤初回プレスには、B面ラスト「いかすぜ!この恋」が終わった後、カセットのボタンが上がる♪カチャッ♪という音が最後の送り溝部分に入っていましたが、今回はそれもちゃんと収録されていますね。

当店のみの特典として、ジャケット・イラストのマグネットも先着で差し上げております。
オリジナル盤は中古市場で高くなってますから、気になった方はこの機会に是非! 森 陽馬



2015年1月23日(金) 斎藤誠 「I Sing My Song For You」

斎藤誠の新しいアルバムが2種類発売されました。

『斎藤誠の「嬉し恥ずかしセルフカバー集」』と、『斎藤誠の「幸せを呼ぶ洋楽カバー集」』の2枚です。

今日はまずセルフカバー集を紹介したいと思います。
(斎藤誠『嬉し恥ずかしセルフカバー集』 TECI-1439 2,778円+税)

彼が過去に発表したアルバムの中から選んだ全14曲を新録音した楽曲はどれも新鮮さいっぱい。
永らく廃盤になったままの80年代アルファ・レコードから発売された作品から、多く取り上げられているのがうれしいところです。

「I Sing My Song For You」は1987年発表名盤『CHANGE IT』に収められていた曲。

マコトくんの優しさがあふれているメロディーです。

特にサビの部分
♪だけどI Feel You. I See You.♪あたりは何回聴いてもぐっときてしまいます。

なお今回発売の2種を一緒に収め、3曲入りDVDが付いたお買得価格の『PUT YOUR HANDS TOGETHER! デラックス・ボックス』も発売されています。
(限定盤 2CD+DVD タブ譜(各1曲)付 TECI-1441 4,630円+税)

DVDには、この曲のミュージック・ビデオの他、気心の知れたバック・メンバーとの楽しいレコーディング風景も収められています。森 勉


2015年1月24日(土) 斎藤誠 「I Love Her, She Loves Me」(NRBQカバー)

昨日に続いて斎藤誠の新しいアルバム。
今日は『斎藤誠の「幸せを呼ぶ洋楽カバー集」』の方からこの1曲。
(斎藤誠『幸せを呼ぶ洋楽カバー集』 TECI-1440 2,778円+税)

ライヴでも様々な曲をやったり、ラジオのD.J.としても幅広い選曲をしたりと、洋楽にも精通している彼ならではの全12曲。

ブックレットに記載されている各曲のコメントを読みながら聴くと、味わいがより深まる感じです。

モンキーズ、ビル・ウィザース、ドゥービー・ブラザーズ、スタイリスティックス、ホール&オーツ、ポール・マッカートニー、ローリング・ストーンズ、そしてファレル・ウィリアムスなど、振り幅たっぷりの選曲は色々なところで共感してしまいます。

その中から、ノンヒットながら一部の洋楽ファンからは隠れ大名曲として評価の高い、NRBQ「アイ・ラブ・ハー、シー・ラブズ・ミー」。

この曲をカヴァーしてくれるなんて、さすが斎藤誠! エライ!

ローリング・ストーンズ「アイム・フリー」(「ひとりぼっちの世界」のB面)もナイス・セレクション!ナイス・カヴァー! 森 勉



2015年1月25日(日) ジェイムス・テイラー 「Don't Let Me Be Lonely Tonight」

ジェイムス・テイラー、1974年カーネギー・ホールでのライヴ音源が発売されました。

ジェイムス・テイラー『ライヴ・アット・ザ・カーネギー・ホール1974』
(国内仕様2枚組CD 日本語解説付 MSIG-979 3,300円+税)

MSIから昨年末発売されたジョニ・ミッチェルのライヴCD(
2014年12月22日今日のこの1曲で紹介)は音質が悪かったので、今作もあまり期待していなかったのですが、ラジオ音源が元ということもあり、音質は良好でライヴ自体の内容もかなり良いですね。

1974年というとジェイムス・テイラーが『ウォーキング・マン』というアルバムを発表した年。
このライヴ盤のバック・バンドはお馴染みのセクションではなく、その『ウォーキング・マン』に参加していたメンバーが務めています。

名ギタリストのデヴィッド・スピノザ、ヒュー・マクラッケン。
ハイハット使いに定評のあるドラマー、リック・マロッタ。
そして、後にジェイムス・テイラーと深く交流することとなるキーボーディスト、ドン・グロルニックという編成。
ホーンも含めたこのバック・バンドは、セクションとはまた違った魅力があり素晴らしい演奏です。

今日のこの1曲「Don't Let Me Be Lonely Tonight」(寂しい夜)。
ジェイムス・テイラー定番の1曲ですが、ドン・グロルニックによるメロウなエレピ・ソロが秀逸!
これは聴きものですね。

ちなみに、当時の奥さんカーリー・サイモンがデュエット参加した貴重音源(「Mockingbird」、「Ain't No Song」)も収録されています。森 陽馬



2015年1月26日(月) Jools Holland & Rumer 「Lost Mind」

元スクイーズのメンバーとしても知られ、BBC人気音楽番組『LATER(ジュールズ倶楽部)』の司会を務めるイギリスのキーボーディスト、ジュールズ・ホランド。

彼が率いるビッグ・バンド、<Jools Holland & his Rhythm & Blues Orchestra>としての最新作『Sirens Of Song』が昨年末リリースされています。(輸入CD East West Records 82564618075)

これまでに様々なミュージシャンが参加し、ジュールズのオーケストラと共演していますが、今作は女性ヴォーカル集♪

ジュールズとジョス・ストーンによる共作「Letting Me Down」等オリジナル曲ほか、ルビー・ターナー「Jumpin' In The Morning」(レイ・チャールズ)、KTタンストール「Night And Day」(コール・ポーター作)、元スパイス・ガールズのメラニー・C「I Wish」(スティーヴィー・ワンダー)など。
ジャズやリズム&ブルースの名曲を中心にカバーしています。
(ロックだとザ・クラッシュの「Should I Stay Or Should I Go」なども)

UK人気女性シンガー、ルーマーも参加し、パーシー・メイフィールド作「Lost Mind」をカバー。
彼女の優しい歌声とバンドの演奏がマッチしています。東尾沙紀



2015年1月27日(火) ニール・ヤング 「ウォーク・オン」

1月26日(月)PET SOUNDS RECORD presents 山田稔明『月あかりのナイトリスニングVol.6』。
ご来場のお客様、ありがとうございました。

<レコードショップ>というテーマでのトーク&ライヴ、本当に楽しかったですね。
山田稔明さんのR.E.M.コレクター話、音楽愛が伝わってきて面白かったなあ。

大阪タイムボム・レコードでR.E.M.レア盤を㊙千円で購入したエピソードや、50円で買ったスティーヴ・ヴァン・ザント(Little Steven)星条旗ジャケEPを皆で聴いたり、マニアックなトークでしたが大丈夫だったかな?

ライヴでは、山田さんのハジレコ(初めて買ったレコード)である「ハイスクールララバイ」もやってくれて、それも最高でしたね。

ということで、僕のレコード想い出話もここでさせていただきたいと思います。

ニール・ヤングにハマりかけていた学生時代、神保町のレコード店でニール・ヤング『オン・ザ・ビーチ』のアナログ盤を初めて見つけました。

今でこそ少し探せばすぐ手に入るレコードですが、当時はまだCD化されておらず、音を聴いたこともなかったのです。(youtubeも当然ありませんでしたからね)

見た瞬間欲しい!と思ったものの、値段は4,500円!!
手持ちがなかったためすごく悩んで、とりあえず取り置きしてもらい、銀行からお金を下してやっと購入。
帰宅して聴いたときの感動は今も記憶に残っています。

でも、こういう時に限って、数週間後他のレコード店にて同じレコードが2,500円で売っているのを発見・・・。
悔しいので、それを買ってしまったのも良い想い出です。森 陽馬


★ニール・ヤング『オン・ザ・ビーチ』、国内盤解説・歌詞・対訳付1,714円+税でCD化されています。
現在店頭には、期間限定価格盤(国内CD WPCR-78089 1,314円+税)がございます。


2015年1月28日(水) 大橋トリオ 「くるみ」

♪ 冷たい風が吹くと 思い出すことがある
寒がりな君が入れた 温かい紅茶とくるみ ♪

大橋トリオ、オリジナル・アルバムとしては約2年ぶりとなる新作『PARODY』。
(RZCD-59698 3,000円+税)

その8曲目に収録されている「くるみ」。
この曲の歌詞は切なくて沁みますね。

♪ 君は元気でいますか 幸せに暮らしているかな
僕は相変わらず忙しい日々を 埋もれて生きています ♪

<現代の和製ジェイムス・テイラー>と評したい大橋トリオらしい憂いに満ちた歌声。
温もりあるピアノの音色。そして優しいメロディー。

♪ 君と良く通ったあの店 今もあるのかな
二人でよく聴いたあの曲のメロディー 蘇る町の匂い ♪

誰しもが心の奥底に秘めているであろう深い郷愁に駆られる1曲。

10曲目「君のいない冬」と共に、冬の名曲として聴き続けていくことになりそうです。森 陽馬



2015年1月29日(木) ダイアナ・クラール 「If I Take You Home Tonight」

ダイアナ・クラールの新作アルバム『ウォールフラワー』が発売になりました。
(国内CD UCCV-1150 2,600円+税)

デヴィッド・フォスターがプロデュース&アレンジを担当(地味目です)。

「夢のカリフォルニア」、「デスペラード」、「スーパースター」、「アイム・ノット・イン・ラヴ」、「オペレーター」、「イン・マイ・ライフ」、「イエー・イエー」など60~70'sの名曲をカヴァー。

「アローン・アゲイン」ではマイケル・ブーブレとデュエットを。
アルバム・タイトル曲「ウォールフラワー」はボブ・ディランのカヴァー。
等、色々な話題がつまっているアルバムですが、目玉はやはりこれでしょうか。

「If I Take You Home Tonight」はポール・マッカートニーの書き下ろし曲。

ダイアナ・クラールがポール2012年発表ジャズ・テイスト・アルバム『キス・オン・ザ・ボトム』(
2012年2月7日今日のこの1曲で紹介)にピアノ・プレイヤー&リズム・アレンジャーとして参加した際繋がった縁で歌うことになった1曲だそうです。

さすがポール・マッカートニー、いい曲です。
そしてダイアナのしっとりとしたハスキー・ヴォイス、映えています。

それにしても、旦那様のエルヴィス・コステロもポールと共演しているし、夫婦でサー・ポールと音楽友達なんて、エルヴィス&ダイアナ、凄いね!

今作収録のカヴァー曲で現在気に入っているベスト3は以下です。
・「Alone Again」(ギルバート・オサリバン名曲)
・「I Can't Tell You Why」(1980年イーグルスのヒット曲)
・「Don't Dream It's Over」(1987年クラウデッド・ハウスの大ヒット曲)

なお、ライヴ・ヴァージョン3曲を収録したDVD付初回限定盤も発売されています。
(国内CD 初回限定DVD付 UCCV-9577 3,300円+税) 森 勉


ポール・マッカートニー2015年来日公演が本日発表されました。
<4月21日大阪 23、25、27日東京ドーム>



2015年1月30日(金) Belle & Sebastian 「Perfect Couples」

グラスゴーの人気ギター・ポップ・バンド、ベル&セバスチャン。

2月末に来日、ベルセバ本発売、フロントマンのスチュワート・マードック初監督映画『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』が日本でも8月公開予定...と2015年に入り色々話題になっておりますが、2010年発表『ライト・アバウト・ラヴ~愛の手紙』以来約5年ぶりとなる新作が今月発売になりました。

ベル&セバスチャン『ガールズ・イン・ピースタイム・ウォント・トゥ・ダンス』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 BGJ-10229 2,371円+税)

ナールズ・バークレイ、アニマル・コレクティヴで知られるベン・アレンをプロデューサーに迎え、アメリカで録音された本作。

今までのバンドのイメージにはあまりなかったシンセや打ち込みのサウンドと、ベルセバらしいポップなメロディが合わさった''踊れるベルセバ''な楽曲が目立ちます。唸るべースも聴きどころ♪

中でも8曲目「Perfect Couples」。
ポコポコとリズミカルなパーカッションに始まり、なんだかクセになるギターリフ、語り口調の中盤から、サビで華ひらいたように一気にキャッチーになる展開が面白く凄くポップな一曲。

国内盤にはボーナス・トラック4曲追加収録。
本編に劣らず、ポップな良い曲ばかりなので国内盤がおすすめです。東尾沙紀



2015年1月31日(土)ティム・ハウザー「Prisoner Of Love」 feat.フランキー・ヴァリ、ケニー・ランキン

ポール・マッカートニー再来日公演が決まりましたが、ブロードウェイミュージカル『ジャージー・ボーイズ』日本公演も楽しみです。

6月25日から7月5日まで渋谷東急シアターオーブにて10日間。
すでにチケットは主催者先行販売が行われています!

僕も早速購入&発券してチケット確保しました。
各日まだ余裕あるようです。
映画ご覧になって感動した方はミュージカルも是非チェックしてみてください。

ということで、今日はフランキー・ヴァリが参加しているこの1曲。

名ジャズ・コーラス・グループ、マンハッタン・トランスファーのリーダーであるティム・ハウザー。
2007年リリースした唯一のソロ・アルバム『ラブ・ストーリーズ』。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 KICJ-522 2,857円+税)

全体的にゆったりとした大人のヴォーカル作。
ムーディーかつ落ち着いたサウンド・アレンジで、安心して聴ける1枚ですね。

3曲目「Prisoner Of Love」にフランキー・ヴァリとケニー・ランキンがゲスト参加。

昨年10月16日逝去したティム・ハウザーのヴォーカルは、マンハッタン・トランスファーの低音ヴォイスとは違った魅惑の歌声で、一語一句を大事に優しく歌い紡いでいます。森 陽馬





これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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