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  今日のこの1曲 “Archives”

<2015月3月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー
2015年3月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2015年3月1日(日) Manic Street Preachers 「Start Me Up」

ゲストが好きな80年代の曲のカバーを披露する、英BBCレディオ2の人気番組<Sounds of the 80s>。

番組音源の中から厳選したカバーを収録したコンピレーションが国内盤でもリリースされています。
(国内CD V.A『サウンズ・オブ the 80s』 WPCR-16245 2,000円+税)

いま旬な男性シンガー、サム・スミスがしっとり歌い上げる「恋はてさぐり」(ホイットニー・ヒューストン)に始まり、
エド・シーランが弾き語る「アトランティック・シティ」(B・スプリングスティーン)、人気女性シンガー、ルーマーが歌う「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」(クリストファー・クロス)、カイリー・ミノーグによる彼女らしいダンス・チューンにアレンジした「ベティ・デイビスの瞳」(キム・カーンズ)、白人5人組コーラス・グループ、ジ・オーヴァートーンズによる「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」ほか、クリッシー・ハインド、ドリー・パートンなど若手からベテランまで多彩なアーティストがずらり。

それぞれの個性が出ていて、どれも完成度が高いですね!

ストレートでかっこいい!と感じたのが、マニック・ストリート・プリーチャーズによる、ローリング・ストーンズのカヴァー「スタート・ミー・アップ」。
ジェームズの勢いのある歌いっぷり必聴です。

個人的には、リサ・スタンスフィールドがスタイル・カウンシルの「ユー・アー・ザ・ベスト」をソウルフルに歌っているのが嬉しかったです。東尾沙紀


2015年3月2日(月) 羅生門 『日本国憲法』より「戦争の放棄」

隠れた名盤、幻の名盤と言われるアルバム『日本国憲法』が待望のCD化!
(国内CD BQGS-103 2,000円+税)

黒沢明監督の映画『羅生門』は有名ですが、日本ロック・グループ<羅生門>は知る人がほとんどいないのが現実だと思います。

それもそのはず、1971年LPレコードが発表されて以来再発されたのは1回あったようななかったような・・・、という状態ですからしょうがないですね。

しかし僕にとってアルバム『日本国憲法』は昔からの愛聴盤。
今回の再発はうれしい限りです。

日本国憲法の条文を歌詞にしてロックにする、というちょっとキワモノ的な企画ではありますが、演奏・ヴォーカルともに、これがかなりのハイグレードなのです。
1971年の日本音楽界でこれだけのものが制作されたのは驚きです。

ハプニングス・フォーのクニ河内が全曲編曲と収録曲の3分の2を作曲。
知る人ぞ知るハーフ・ブリードのポール・リーが残りの3分の1を作曲し、全曲のヴォーカル担当。
グループ・サウンズ後期のユニークなサウンドを売りにしていたグループの精鋭が中心となっています。

ハーフ・ブリードはGS末期とも言える1969年1月にデビューし、シングル2枚しか発表しませんでしたが、ヴォーカルとギターのポール・リーはその頃からいいセンスを持っていた人でした。

R&Bテイストを含ませたヴォーカルは、『日本国憲法』でも様々な曲調を見事に歌いこなしています。森 勉


2015年3月3日(火)ザ・なつやすみバンド「S.S.W(スーパーサマーウィークエンダー)」~「かぜまちライン」

ザ・なつやすみバンドは、中川理沙(ヴォーカル、ピアノ)、MC.sirafu(スティールパン、トランペット)、高木潤(ベース)、村野瑞希(ドラム)による東京発4人組ポップ・バンド。

1st『TNB!』は
PET SOUNDS RECORD森陽馬が選ぶ2012年ベストに選出し、第5回CDショップ大賞でも1票を投じたお気に入りのバンドです。

そのザ・なつやすみバンドがインディーズからメジャーへ移籍。
(それも、くるりや斉藤和義などが在籍するSPEEDSTAR RECORDS!)
新作2ndアルバム『パラード』を発表しました。
(VICL-64297 2,300円+税)

一番最初聴いた時は、インディーズ時代よりも音がくっきり・すっきりしたなあ、と感じましたが、ザ・なつやすみバンドらしいポップ・センスは健在。

センチメンタルな楽曲と疾走感ある演奏はそのままに、よりスケールアップ!
<成長したザ・なつやすみバンド・サウンド>が楽しめる1枚ですね。

ジャック・タチの名映画から取られたタイトル曲②「パラード」、疾走感溢れる③「(春)はどこへいった?」、⑨「鳥は舞いおりた」などキラー・チューン満載ですが、遊び心溢れる⑥「S.S.W(スーパーサマーウィークエンダー)」から叙情的な⑦「かぜまちライン」への流れが僕は好きです。

当店でお買い上げの方には先着で、惣田紗希さんによるジャケット・イラストをかわいい4cm×4cmのサイズにした四角マグネットを差し上げています。森 陽馬


2015年3月4日(水) シャネルズ with 大滝詠一 「クリスマス音頭」~「Who Put The Bomp」

大滝詠一のこんなライヴ音源がCD化になるとは!

3月4日発売、鈴木雅之デビュー35周年記念盤『オール・タイム・ベスト』。
(初回限定4枚組CD ESCL-4382 4,167円+税)

CD4枚組初回限定盤には貴重なライヴが収録されていて、その中にな、な、なんと!シャネルズのライヴに大滝詠一が参加した音源が入っているのです。

時は1979年12月24日、新宿ルイードでのシャネルズのライヴ。
「ランナウェイ」でデビューするのは1980年2月ですから、シャネルズはまだ知る人ぞ知る存在でした。

ルイードではドゥワップやオールディーズの名曲を歌い、今週のベストテンなどお笑いコーナーもあって、50~60'sアメリカン・ポップス好きにはたまらない構成の楽しいショーが毎回繰り広げられていましたので、僕もその日観に行っていたのですが、そんな場に予告もなく大滝詠一が登場したのです。

クリスマスだったので、鈴木雅之が「サンタが街にやってくる」を歌い、楽屋からサンタクロースに扮装した人が出てきて、会場の数人にプレゼントを手渡し始めました。
歌が終わるとサンタはステージに。
そして、そのサンタは大滝詠一と紹介されるのでした。
『ロング・バケイション』が出る前の大滝詠一ですが、シャネルズ・ファンは温かくかつ熱く迎えてくれました。

僕自身は『LET'S ONDO AGAIN』での「禁煙音頭」で鈴木雅之がリード・ヴォーカルを担当していたこともあり、大滝詠一とシャネルズの関係を知っていたのですが、まさか新宿ルイードに大滝詠一が飛び入りするとは思ってもいなかったので、本当にビックリした瞬間でした。

この日シャネルズをバックに歌ってくれたのは、「クリスマス音頭」とバリーマン作「Who Put The Bomp(シビレさせたのは誰)」の2曲。

カセットで録音された音源を使用しているため、スタジオ録音に比べると音質的には劣りますが、大滝詠一31歳の溌剌とした歌声は十分楽しめます。

「Who Put The Bomp」エンディングには、大滝得意のオールディーズ・メドレーが織り込まれています。

大滝詠一がゲスト・ヴォーカルで参加した曲のみを重点的に紹介してしまいましたが、<シャネルズ>、<ラッツ&スター>、ソロとしての<鈴木雅之>、マーチンの35年間をたっぷり、じっくり味わえるベスト盤。
いい曲が多くておすすめです。森 勉


2015年3月5日(木) 寺尾紗穂 「楕円の夢」

デビュー時からずっと当店で応援している女性シンガー・ソングライター、寺尾紗穂。

長年在籍したミディからP-VINEへ移籍。
オリジナル・アルバムとしては約3年ぶり7作目となる新作『楕円の夢』が3月18日発売決定しました。

一足先に音資料を聴かせていただきましたが、素晴らしい1枚!

今作はアコースティック・ピアノだけでなくフェンダーローズを弾いていたり、森は生きていると共演するなど新しい面もありながら、深みある彼女独自の世界観は変わらず。

当店のみの特典と、恒例のインタビュー・リーフレットも差し上げる予定です。乞うご期待!

さて先日、その作品のタイトル曲
「楕円の夢」PVがネット上で公開されましたが、これを見てビックリ!
(上記リンクからyoutubeでご覧になれます)

このPV、武蔵小山で撮影されていたのです。
林試の森やその周辺が映っていますね。
(ソケリッサが武蔵小山で踊っているところ、生で観たかったなー。)

まだ彼女の歌を聴いたことがない、という方にもオススメできる楽曲ですので、武蔵小山近隣にお住まいの方もこのPV、是非チェックしてみてください。森 陽馬


2015年3月6日(金) 思い出野郎Aチーム 「雨の街 feat.小林うてな」

<思い出野郎Aチーム>
変わった名前(由来はやはりあの海外ドラマ?)ですが、音はとてもかっこいい!

思い出野郎Aチームは、2009年に多摩美術大学で結成された男性7人組日本語ファンク・バンド。
2月に初のアルバム『WEEKEND SOUL BAND』がリリースされています。
(PECF-1119 2,400円+税)

ファンク、ソウル、ディスコ、レゲエ、アフリカン・ミュージック、パンク等を織り込んだサウンドは、洗練された雰囲気で、その音にのるヴォーカルの歌声は野太く、がなりに近い泥臭いスタイル。
その対比がまた面白いです。

売れないバンドマンを彼に持つ女性の心情を歌った「週末ソウルバンド」。
やけのはら参加のアフロビート・ナンバー「サウンド・システム」。
ギターとベースのワンフレーズで引っ張っていくサイケデリックな「東京迷子」。
mabanuaプロデュースによるメロウな「TIME IS OVER」などなど、どの曲も良いです。

今日の一曲は、スティール・パンをフィーチャーしたラテン・ファンク「雨の街」。
どこか哀愁が漂う日本語の詞も、シンプルなのでダイレクトに聴き手に届きます。東尾沙紀


2015年3月7日(土) マリア・マルダー 「アイム・ア・ウーマン」

マリア・マルダーと言えば、1974年に大ヒットした「真夜中のオアシス」(Midnight At The Oasis)。
そして、その曲が収録されている『オールド・タイム・レディ』(原題はただの『Maria Muldaur』)が一番に挙げられると思います。

今日紹介する曲は、その次に出た彼女のソロ・セカンド『ドーナッツ・ショップのウエイトレス』(1974年発表)からの1曲です。(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-75396 1,714円+税)

このアルバムも前作同様アメリカン・ルーツ・ミュージックに根差した作りで、ジャズ、ブルース、カントリー、ニューオリンズR&Bなどに加え新しいソングライターの楽曲を取り上げたりしています。

「真夜中のオアシス」を書いたデヴィッド・ニクターン作「オー・パパ」は、またもエイモス・ギャレットがとろけるようなギター・ソロを聴かせてくれますし、ファッツ・ウォーラーによる1920年代の古いジャズ・ナンバー「スクィーズ・ミー」をベニー・カーターがアレンジ&指揮したり、アラン・トゥーサン作「ブリックヤード・ブルース」をドクター・ジョンがピアノ&アレンジしたり、と魅力的な組み合わせでマリア・マルダーのヴォーカルを堪能できます。

「アイム・ア・ウーマン」はペギー・リーの歌でヒットしたジェリー・リーバー&マイク・ストーラー作品。

軽快ながらも女性の強さをうまく表現したマリアの歌と、ポール・バタフィールドのハーモニカがいい感じでブレンドしています。

1970年代はこうした昔と今を繋いでくれるアルバムや楽曲がヒット・チャートの上位にくい込んでいた時代でしたね。
「真夜中のオアシス」全米6位。「アイム・ア・ウーマン」全米12位。森 勉


2015年3月8日(日) クロスビー、スティルス&ナッシュ 「Almost Cut My Hair」

3月6日(金)東京国際フォーラムホールA、クロスビー、スティルス&ナッシュ来日公演を見てきました。

約20年前来日した時はバック・バンドなしの3人でのステージでした(改装前の川崎クラブ・チッタで見ました)が、今回はバンドを引き連れての公演。

デヴィッド・クロスビーの息子であるジェイムス・レイモンド(キーボード)、ピーター・バラカンさんの弟シェーン・フォンテーン(ギター)、ジャクソン・ブラウン等のバックで知られるケビン・マコーミック(ベース)を中心とした演奏は良かったですね。
休憩を挟んで約3時間。平日ながら予想以上に(?)お客さんも入っていて盛り上がりました。

代表曲・人気曲もたくさん聴けて楽しかったのですが、少しモヤモヤした思いが残った、というのが僕の正直な感想です。

70歳を越えた3人が来日してくれたことだけでもありがたいと思わなければいけないでしょうし、ニール・ヤングがいなくてもCSNらしい温かな魅力が伝わるパフォーマンスであったことは重々承知しているのですが・・・。
うーーーん、なんでなのか言葉で表現しにくいのですが、あえていえば現実を見てしまった/夢から醒めてしまった、ということなのでしょうか。

まあでも、繰り返しますがライヴ自体は良かったです。
ステージ上裸足で元気な姿を見せたグラハム・ナッシュ(73歳!)が全体を引っ張っていましたね。

中国のチベット弾圧に対して抗議の意思を示したナッシュ作新曲「Burning For The Buddha」から、雄々しい姿・歌声に心震えたデヴィッド・クロスビー「Almost Cut My Hair」への流れは感動的でした。

東京公演は終了しましたが、3月9日大阪、10日福岡、12日名古屋公演はまだあります。
日本ではもう2度と見ることができないかもしれませんので、気になった方は是非会場へ足を運んでみてください。森 陽馬


★掲載ジャケットは廉価で再発されたクロスビー・スティルス&ナッシュ4枚組CD BOX。
(『CSN』 国内CD WPCR-16361 4,000円+税)


2015年3月9日(月) 大滝詠一 「幸せな結末」

第7回CDショップ大賞2015>、受賞作品が発表になりました。

全国のCDショップ店員の投票により選ばれる各賞。
(僕はCDショップ店員会議に出席していますが、本当に得票数で選ばれています!)

大賞受賞はBABYMETAL『BABYMETAL』でした。
(バック・バンドのドラムは青山純の息子、青山英樹さんが担当しています。)

準大賞にあたるBEST ARTIST賞は、ゲスの極み乙女。が受賞。
2作品ノミネートされ、今最も旬なバンドと言えますからね。

洋楽賞はファレル・ウィリアムス、ジャズ賞は上原ひろみが選出。

そして、永年にわたり第一線で活躍しているミュージシャンの新作オリジナル・アルバムに与えられるマエストロ賞には竹内まりや『TRAD』が受賞。

創り手の思いが伝わってくる編集盤へ与えられるリビジテッド賞には、大滝詠一『BEST ALWAYS』が受賞!
ナイアガラ愛を感じられる1枚がCDショップ大賞のひとつに選ばれてうれしいですね。

選ばれた作品以外にも良い作品はたくさん出ています。
人それぞれ、自分にとっての良い音楽を見つけてみてください。森 陽馬


2015年3月10日(火) ジャンクフジヤマ 「あの空の向こうがわへ」

<大手ではないレコード店へ直接足を運び、レコードを聴いて音楽を楽しもう!>
という主旨の元、アメリカで2008年から始まったイベント、<RECORD STORE DAY>。

今年は4月18日(土)に開催が決定!

この日限定のアナログ・レコードが今年も色々発売される予定です。
入荷枚数がまだ確定していませんが、リリース予定の一部をご紹介しましょう。

・(EP)The Pen Friend Club『I Like You』(c/w 「Wichita Lineman」)
・(EP)ジャンクフジヤマ『あの空の向こうがわへ』
・(12inch)Especia『Primavera』
・(EP)カジヒデキとTHE SUZAN『young folks』
・(EP)LEARNERS(松田chabe岳二 エディ・リーダー参加)
・(EP)テイトウワwith椎名林檎『アップル』
・(EP)野佐怜奈とブルーヴァレンタインズ『ロマンティック今夜』
・(EP)tofubeats『lost decade PVC』
・(EP)シンリズム『心理の森』
・(LP)檸檬『檸檬』
・(LP)キノコホテル『マリアンヌの呪縛』
・(EP)THE BAWDIES『NO WAY/KICKS!』含め2種

他にも発売予定タイトル多数!
4月18日(土)から店頭販売開始で、予約/取り置きは受け付けできませんのでご了承くださいませ。
(通販は在庫ある商品に関して5月2日からとなります)

掲載ジャケットは、ジャンクフジヤマ『あの空の向こうがわへ』。
大滝詠一『ロング・バケイション』のジャケットを手掛けたことで知られる永井博さんによるイラスト。
もちろん初アナログ化です。
ジャンクファン、永井さんのデザインお好きな方も必携のプレミア・アイテムとなりそうですね。森 陽馬


2015年3月11日(水) The Pen Friend Club 「I Like You」

レコード・コレクターズ2015年4月号大滝詠一特集が入荷しました。


<『NIAGARA CD BOOKⅡ』と未来に受け継がれてゆくナイアガラ・サウンド>と題され、あがた森魚さんへのインタビュー、大滝詠一楽曲カヴァー作品リスト、大滝詠一的を感じる30曲など、多角的に特集。

更に、当店オススメ・バンド、The Pen Friend Clubのリーダーである平川雄一さんへのインタビューも掲載。

彼らの最新2ndアルバム『Spirit Of The Pen Friend Club』(国内CD SZNM-1055 2,200円+税)に収録されている「I Like You」イントロのカウント部分は、ナイアガラ・サウンドに影響を受けて作られたそうです。

ビーチ・ボーイズ、オールディーズファンのみならず、幅広いポップス・ファンに聴いてもらいたいですね。

そのThe Pen Friend Club「I Like You」が、4/18Record Store Day限定商品として7inchアナログ化決定!
(B面はジミー・ウェッブ作「Wichita Lineman」カヴァー!)

昨日紹介したジャンク・フジヤマと共に、今年のRSD目玉アイテムとなりそうです。森 陽馬


★掲載ジャケットは4/18レコード・ストア・デイ限定で発売予定のアナログ盤。


2015年3月12日(木) 山田稔明 「猫町オーケストラ」

まだまだ寒い日が続いていますが、暖かい日だと自宅の裏に猫がひと休みしにやってきます。

室外機の上で気持ちよさそうに寝ているのを驚かさないように眺めるのが、最近の楽しみの1つです。

さて、猫といえば2013年にリリースされ当店でも好評の、
猫好きミュージシャンによる、猫好きのための、猫をテーマにした作品集『猫と音楽の蜜月』。
(国内CD VSCD-1746 2,381円+税)

参加ミュージシャンのファンだけでなく、純粋に猫が好き!という方にも好評だった今作の第2弾が、ユニバーサル社より4月15日に発売されます。

タイトルは『猫と音楽の休日』♪
(4月15日発売 国内CD UICZ-4322 2,315円+税)

この第2弾には、杉真理、山田稔明、玉城ちはるの書き下ろし楽曲を中心に、EPO、Chocolat&Akito、庄野真代、piano trio chou-chou、さらさ等12組が参加。

第1弾と同じく、1曲目を飾るのは山田稔明さん。
本日音資料を聴かせていただきましたが、山田さんらしいポップなメロディーとルーツ色濃いアレンジが合わさった素敵な曲でした。

リリースは1か月ほど先ですが、愛情たっぷり詰まった猫ソング、楽しみですね。東尾沙紀


2015年3月13日(金) ジミー・ウェッブ 「Moment In A Shadow」

山下達郎の長寿ラジオ番組『サンデー・ソングブック』で現在特集をやっているジミー・ウェッブ。

僕も大好きなシンガー・ソングライターです。
(近年の作品も良いアルバムが多く、
当店の2010年ベストに選出したことがありましたね。)

彼の1977年発表名作『エル・ミラージュ』が新・名盤探険隊シリーズから再発されました。
(国内CD 新規解説:天辰保文 歌詞・対訳付 WPCR-16282 1,143円+税)

ヘンリー・ディスツによるジャケット写真も印象的な今作。
ビートルズワークスで有名なあのジョージ・マーティンがプロデュース・編曲を担当。
(ジェリー・ベックリー在籍バンド、アメリカのジョージ・マーティンプロデュース作をジミー・ウェッブが聴いて気に入り、プロデュースを依頼したとのこと)

絶妙なサウンド・アレンジが施され、全体的に統一感があって聴きやすい仕上がりですね。

「The Highwayman」、「P.F.Sloan」、「月はいじわる (The moon is a harsh mistress)」等の名曲はもちろん良いのですが、僕が好きなのは5曲目「Moment In A Shadow」。

コレ本当にすごくイイ曲!

ジミー・ウェッブらしい美しくも切ない失恋ソング。
アート・ガーファンクルに是非カヴァーしてもらいたい1曲!

ちなみに1974年作『ランズ・エンド』も新・名盤探険隊シリーズで発売になりました。
こちらにはアートの名カヴァーで知られる「Crying In My Sleep」が収録されています。森 陽馬


2015年3月14日(土) 江利チエミ 「アゲイン」

3月15日は新店舗に移ってからの開店記念日です。

武蔵小山駅前のロータリーは完成前、2007年でしたのでもう8年。(まだ8年。)

ちょうど同じ日にオープンしたのが、地下にあるカフェ・アゲイン。

そう『アゲイン』と新『ペット・サウンズ』は誕生日が一緒なのですね。

アゲインの石川茂樹さんと知り合いになって、もうかれこれ20年近くになるでしょうか。

きっかけは、デイヴ・クラーク・ファイヴ→ナイアガラ、という感じだったと思います。

石川さんは僕よりひとつ年上ですが、聴いてきた音楽がほとんど同じ、行ったコンサートも同じものが多く、後でわかったことですが、学校も同じ。
キャンパス内ですれ違っていたかも、学生食堂でとなりにいて70円のカレーを食べていたかも・・・。
そして、なんと同じ星座のもとに生まれているんですね。御縁なんですね。

ということで、今日は「アゲイン」という曲を。

スタンダードの有名曲で、いろいろなカヴァーがありますが、意外と日本人のカヴァーも多い曲です。
美空ひばり、ナンシー梅木、石原裕次郎、マーサ三宅、そして今日紹介の江利チエミ。
(国内CD 江利チエミ『King Re-Jazz Swing』 KICS-2468 「アゲイン」収録 2,190円+税)

『アゲイン』8周年おめでとうございます。
石川さん、これからもよろしくお願いいたします。森 勉


2015年3月15日(日) アラン・コープランド・コンスピレイシー 「The Warmth Of The Sun」

3月15日はマイク・ラブ(ビーチ・ボーイズ)の誕生日。
今年で74歳! おめでとうマイク!

2007年3月15日、新店舗オープンの時。
開店準備に追われていて、恥ずかしながらそのことを知りませんでした。

「マイク・ラブの誕生日にオープンを合わせたんですね」とお客様に言われて初めて気付いたのです。
それ以降、自分の誕生日以上にマイク・ラブの誕生日は意識できるようになりましたね。(笑)

ということで、今日はビーチ・ボーイズ楽曲のカヴァーでこの1曲。

アラン・コープランドは、メル・トーメが組織したコーラス・グループ、メルトーンズにも一時在籍したことがあるアレンジャー/編曲家。

今作は1967年The Alan Copeland Conspiracy名義で発表したアルバム。
(国内CD アラン・コープランド・コンスピレイシー『ア・バブル・コールド・ユー』 初回限定盤 解説・歌詞付 UICY-76727 1,000円+税)

ビーチ・ボーイズ「The Warmth Of The Sun」、アソシエイション「Windy」、フランキー・ヴァリ「君の瞳に恋してる」、ビートルズ「Here, There And Everywhere」などの名曲を、超ゴキゲンな男女混成コーラスでナイス・カヴァーしています。

ラテン楽曲「Frenesi」(フレネシ)の多幸感溢れるカヴァーも春にピッタリ♪
ロジャー・ニコルス、アニタ・カー・シンガーズなどお好きな方にオススメです。森 陽馬


2015年3月16日(月) ジャニス・ジョプリン 「Piece Of My Heart」

少し前からオンエアされていますが、ナタリー・ポートマン出演の香水TVコマーシャルが流れると、ついつい用事の手を止めて聴き(見)入ってしまいます。

そのCMで使われているジャニス・ジョプリン「Piece Of My Heart」。
圧倒的な歌声がとってもかっこいいですよね。

花嫁が結婚式を抜け出し、駆け落ちするというストーリー。

♪Come on, come on. come on, take it!♪
私の心のかけらを奪って(連れ去って)的な歌詞がぴったりです。

ジェリー・ラゴヴォイ&バート・バーンズの共作で、日本だとSuperflyがカバーしていますね。

掲載ジャケットは、「Piece Of My Heart」収録の2枚組ベスト『エッセンシャル』です。
(国内CD MHCP-1 3,600円+税) 東尾沙紀


2015年3月17日(火) 寺尾紗穂 「停電哀歌」

当店おすすめの女性シンガー・ソングライター、寺尾紗穂。
約3年ぶり7作目となる新作『楕円の夢』が入荷。(PCD-28026 2,800円+税)

発売を記念して、当店のみの特典マグネットと、独占インタビューをまとめたリーフレットを作成しました。

このインタビューリーフレット、今作を聴いてから読むと、楽曲の深みがより増すと思います。
寺尾紗穂ファンは是非ご覧ください。

今日のこの1曲は1曲目「停電哀歌」。

『どくとるマンボウ航海記』で有名な作家、北杜夫の詩に、紗穂さんが曲をつけたナンバー。

彼女の歌とピアノの間が、詩の寂寥感を見事に表現していて絶妙ですね。

あと、3曲目「風と小説」もあだち麗三郎、伊賀航、寺尾紗穂、3人の演奏が独特なタイム感があって好きな曲です。森 陽馬


2015年3月18日(水) 大滝詠一 「雨のウエンズデイ」

大滝詠一/ナイアガラ・レーベルから何かしらのリリースがある場合、ペット・サウンズ・レコードでは恒例行事として、オリジナルのナイアガラ・リーフレットを制作し、お買い上げの方にお配りしています。

(今年のリーフレットのテーマは、<大滝詠一1978年東京での唯一のライヴ>です。
盛りだくさんの楽しいライヴでした。)

このナイアガラ・リーフレットを本格的に作成し始めたのは、30周年記念エディションが最初に発売された2005年『ナイアガラ・ムーン』からでした。

2005年といえば当店も旧店舗を立ち退きのため1月31日に閉店し、新店舗準備のために休業中でした。
店舗がない状態でしたが、秘密の部屋のような仮倉庫で3月21日あたりの数日間こっそり店として営業し、ナイアガラーの方々と久し振りにお会いできた楽しい出来事が、2005年の記憶として残っています。

あれから10年、早く過ぎたような気もしますが、色々なことがありました・・・。
10年間という時が、過ぎ去った意味のある10年であったと思います。

ということで今年もナイアガラ記念日3月21日が近付いてきました。
今年は12枚組CD!ヴォリュームたっぷり『NIAGARA CD BOOKⅡ』と、912ページ!究極のナイアガラ書籍『大瀧詠一Writing&Talking』の発売です。

店頭での販売開始は3月17日でしたが、発売日の設定は3月21日。

今日はその『NIAGARA CD BOOKⅡ』の中から大好きな1曲「雨のウエンズデイ」です。
(完全生産限定盤 SRCL-8700 25,000円+税)

DISC8『B-EACH TIME L-ONG』に収録されているヴァージョンで聴きたい気分。
流麗なストリングスから、キャラメルママの演奏に切り替わるところが意外と好きだったりします。森 勉


2015年3月19日(木) うずまき(東京ローカル・ホンク) 「弱気なアマノさん」

当店がずっーーと応援しているバンド、東京ローカル・ホンク。

1999年うずまき名義でリリースしたデビュー・アルバム『ヒコーキのうた』は、長い間生産中止状態でしたが、ボーナス・トラックが2曲追加され4月29日再発売が決定いたしました。

初回限定生産、最新リマスター音源使用、紙ジャケット仕様。

ボーナス・トラックは、1997年春に発売された6曲入りカセットミニアルバム『うずまき』の中から「弱気なアマノさん」、「君のこと」の2曲が収録予定。(どちらも未発表ヴァージョン!)

問い合わせが多かった作品なので、うれしい再発ですね。
当店のみの特典も何かしら作成したいと思っております。ご予約受付中!

ということで、今日のこの1曲はそのうずまき『ヒコーキのうた』から。

「弱気なアマノさん」はホンク楽曲中最もテンポが速いかっこいい1曲。
一時期ライヴでは封印?されていましたが、約4年前くらいから時々やってくれるようになりました。

ボーナス・トラックに入っている「弱気なアマノさん」がどんなヴァージョンか楽しみですね。森 陽馬


2015年3月20日(金) TWEEDEES 「KLING!KLANG (album mix)」

沖井礼二(ex.シンバルズ)の新ユニットがいよいよ本格始動♪

90年生まれの歌手/女優、ラジオ・パーソナリティなど多方面で活躍する清浦夏実をヴォーカルに迎え、結成されたポップ・ユニット、TWEEDEES(トゥイーディーズ)。

1stアルバム『The Sound Sounds』が今週リリースされました。
(COCP-39060 2,800円+税)

今年の1月に配信リリースされた1stシングル「KLING!KLANG!」(CDにはalbum mixを収録)が、とにかくとびきりポップ!
サビの♪クリン~クラン~ トゥートゥットゥットゥ~♪のフレーズ、一度聴くと頭から離れません。

「Over The Rainbow」、意外や意外?!なジミ・ヘンドリックス「Crosstown Traffic」などカバー曲も交えた全12曲。

清浦さんのスウィートな歌声と、沖井さんのポップでロックな躍動的な楽曲&アレンジに、心弾みっぱなしの一枚です。東尾沙紀


2015年3月21日(土) 矢野顕子+TIN PAN  「大いなる椎の木」

毎年12月に行なわれる矢野顕子『さとがえるコンサート』は、ファンにとって特別なコンサート。

忙しない年末、都合をやりくりしてコンサートの席につくと、その1年の出来事が感慨深く、矢野さんの歌声と共に胸に迫ってくるのです。

凄腕アンソニー・ジャクソン&クリフ・アーモンドとのコラボ、清水ミチコとの共演など、その年によってバック・ミュージシャンが違いましたが、昨年2014年はティンパンとの共演でした。

そのさとがえるコンサート2014、最終日12月14日NHKホールのライヴ盤が発売。
(矢野顕子+TIN PAN 『さとがえるコンサート』 完全限定2CD+ブルーレイ付 VIZL-803 5,600円+税)

細野晴臣(ベース)、鈴木茂(ギター)、林立夫(ドラム)。
そして、矢野顕子さんのピアノと歌声。

音が鳴っていない瞬間も、“音楽”が聴こえてくるこの4人でしか成しえないライヴ。

大滝詠一作「水彩画の街」~「乱れ髪」弾き語りカヴァーや、ジミー・ウェッブ作「Wichita Lineman」も魅力ですが、今日のこの1曲は①「大いなる椎の木」。

矢野顕子1976年発表1stアルバム『JAPANESE GIRL』収録、ティン・パン・アレーがバックの名曲。

約40年の時を経ての、この4人での演奏。
1曲目にこの曲が演奏されたことは意義深いことだと思います。森 陽馬


2015年3月22日(日) ブリンズリー・シュウォーツ 「ザ・スロー・ワン」

僕がブリンズリー・シュウォーツを初めて聴いたのは、メンバーだったニック・ロウがスティッフ・レーベルからソロ・シングルを出した後でした。

1970年発表2ndアルバム『ディスパイト・イット・オール』が出て、7年ぐらいが過ぎていました。

当然のことですが、1977年頃のニック・ロウの尖った感じと、1970年代初頭のブリンズリー・シュウォーツの音は違っていて、びっくりするぐらいに牧歌的。
ザ・バンドを思わせるゆったりとした演奏が印象に残りました。

70年代イギリスのバンドというと、ハード・ロックかプログレかという感じでしたが、このバンドはカントリー・テイストのロックで、もっと早く知りたかったと当時は思ったものでした。

ブリンズリー・シュウォーツ『ディスパイト・イット・オール』。
(国内CD 新名盤探険隊 解説・歌詞・対訳付 WPCR-15476 2,000円+税)

1曲目「カントリー・ガール」もいいのですが、よりほんわかムードの2曲目「ザ・スロー・ワン」を。

ハモンド・オルガンの音、シビレます。森 勉


2015年3月23日(月) フェリックス・キャヴァリエ 「ネヴァー・フェルト・ラヴ・ビフォア」

ラスカルズのフェリックス・キャヴァリエが来日しライヴをやってくれたのは2010年9月でした。

もう4年半も経つんですね。
連れてきたバンドの雰囲気も良くて、ラスカルズのヒット曲満載!
誠実でソウルフルなステージ、また見たいなぁ。

新・名盤探険隊シリーズから、フェリックス・キャヴァリエ『デスティニー』が再発になりました。
(国内CD WPCR-16120 解説・歌詞・対訳付 1,143円+税)

彼にとってのセカンド・ソロ・アルバムで1975年発表ベアズヴィル・レーベルからのリリース作品。

商業的な成功は得られませんでしたが、ブルー・アイド・ソウルの隠れた名盤、と言われている1枚です。

バジー・フェイトン、スティーヴ・カーン、ウィル・リー、リック・マロッタ、ジョー・ファレル、デヴィッド・サンボーンなどが参加したニューヨーク録音。

ローラ・ニーロがバック・コーラスをしたり、ラスカルズのディノ・ダネリがドラムスで参加している曲もありますが、今日のこの1曲は、一番ポップなメロディーを持った「ネヴァー・フェルト・ラヴ・ビフォア」を。森 勉


2015年3月24日(火) ヴァン・モリソン 「Some Peace Of Mind」 with Bobby Womack

アイルランド/ベルファストの雄。
今年70歳を迎える名シンガー、ヴァン・モリソン。

RCAレーベルから約2年半ぶり35作目となる新作『デュエッツ:リワーキング・ザ・カタログ』を発表しました。
(国内CD 大鷹俊一氏による解説、歌詞・対訳付 SICP-4418 2,400円+税)

ヴァン・モリソンが作ってきた名曲を、名ミュージシャンと共演・再録音した全16曲。

流行りのデュエット作ではありますが、ヴァン・モリソンの今作は一味違いますね。

取り上げている曲も超有名曲ではなく中・後期の隠れた名曲が多いですし、参加ミュージシャンの歌声もヴァン・モリソンへの敬愛を感じさせる内容です。

近年マイケル・ブーブルのプロデュースを担当しているボブ・ロックがミックスを担当(Co-Producerはドン・ウォズ)しており、ブルージー&ジャジーな楽曲も現代に呼応したサウンドに仕上がっていますね。

スティーヴ・ウィンウッド、ジョージィ・フェイム、マーク・ノップラー、タジ・マハール、ナタリー・コール、ジョージ・ベンソン、マイケル・ブーブレ、メイヴィス・ステイプルズ、そしてヴァンの娘シャナ・モリソン等聴きどころ満載ですが、今日のこの1曲は、冒頭1曲目。

昨年急逝したソウル・シンガー、ボビー・ウーマックをfeatした「Some Peace Of Mind」。
(オリジナルは1991年名盤『オーディナリー・ライフ(Some Peace Of Mind)』収録)

後半、二人の掛け合いに胸が熱くなります。森 陽馬


2015年3月25日(水) ボズ・スキャッグス 「Love Don't Love Nobody」

昨日に続いて、ベテラン・シンガーの新作オススメ盤を。

今年71歳を迎え、6月来日公演も予定されているボズ・スキャッグス。

2013年発表『メンフィス』
(2013年3月9日の今日のこの1曲で紹介)に続き、スティーヴ・ジョーダンプロデュースによる新作アルバム『A Fool To Care』を発表しました。
(国内CD COCB-54155 ボーナス・トラック3曲追加 解説・歌詞・対訳付 2,300円+税)

ナッシュビル録音の今作ですが、レイ・パーカーJr(ギター)、ウィリー・ウィークス(ベース)、スティーヴ・ジョーダン(ドラム)を中心としたバック演奏は前作とほぼ同じ。
ボズの温かい歌声も変わらずで、聴いていてホッとする1枚ですね。

ボビー・チャールズ作「Small Town Talk」、ザ・バンド「Whispering Pines」(ルシンダ・ウィリアムス参加)、カーティス・メイフィールド作名曲「I'm So Proud」等のカヴァーや、ボニー・レイット参加のオリジナル曲③「Hell To Pay」も聴きものですが、今日のこの1曲は11曲目「Love Don't Love Nobody」。

ソウル・グループ、スピナーズで有名なバラード名曲のカヴァー。
エリック・クラプトンが2005年発表作『バック・ホーム』で取り上げたことでも知られていますが、このボズ・スキャッグスのヴァージョンも素晴らしいですね。

サビの歌声、ホント泣けます。森 陽馬


2015年3月26日(木) Truly Smith 「The Boy From Chelsea」

おなじみACEレーベルのソングライター・シリーズから、ジェリー・ゴフィン&キャロル・キングの作品を集めたCDがまたまた発売されました。

さすが、人気ソングライター・コンビ!
今回の『ハング・オン・ユー~モア・フロム・ザ・ジェリー・ゴフィン&キャロル・キング・ソングブック』は第4弾ということになります。(国内仕様CD 英文解説の対訳付 MSIG-990 3,100円+税)

やはり数々の名曲を生んだゴフィン&キングは凄いですね。
第4弾になっても作品の質が全く落ちることなく、今回も全26曲入り。

ライチャス・ブラザーズ「ハング・オン・ユー」、ボビー・ヴィー「シェアリング・ユー」、ディオン「ディス・リトル・ガール」、ドリフターズ「ホエン・マイ・リトル・ガール・イズ・スマイリング」などヒット曲も収録されていますが、隠れた名曲をたくさん聴けるのが、この第4弾のいい所だと思います。

耳馴染みのないタイトルやシンガーの楽曲でも、繰り返し聴きたくなる曲が多数あります。

23曲目に収録されているトゥルーリー・スミスは初めて知ったイギリスの女性シンガー。
これがなかなかイイんです。

CDの解説によると、この曲を録音した1967年頃、まだ17歳ぐらいだったとのこと。
イギリスのガール・ポップも奥深いです。

それにしても底知れぬゴフィン&キング作品。
しばらくはこのCDで楽しめそうです。

春、桜咲く季節にキャロル・キングのメロディー。いいですねぇ。森 勉


2015年3月27日(金) ロン・セクスミス 「All Our Tomorrows」

カナダ出身の男性シンガーソングライター、ロン・セクスミス。

約2年ぶり、14枚目となる新作『カルーセル・ワン』が、日本先行で今週リリースになりました。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 TECI-24702 2,400円+税)

前々作はボブ・ロック、前作ではミッチェル・フルーム、そして新作ではウィルコ他エンジニアとしての仕事も経験豊富なジム・スコットをプロデューサーに迎え、バックには、長年活躍しているドン・ハフィントン(drs)、ボブ・グローブ(b)や、ライアン・アダムス&ザ・カーディナルズに在籍していたジョン・グラボフ(g)らが参加しています。

彼らしい内省的な詞は変わらずですが、歌声もメロディも柔らかい雰囲気で、抑えめなバンドの演奏も聴いていてとても気持ち良いです。

ポップな1曲目も良いですが、ゆったりと味わい深い「All Our Tomorrows」。
ジョン・グラボフの流れるようなペダル・スティールの音色も聴きものです。

日本盤には、20年前に発表した1stに収録されている名曲「Secret Heart」弾き語りなど、ボーナス・トラックが4曲追加収録されています。東尾沙紀


2015年3月28日(土) アストロノウツ 「太陽の彼方に」(モノラル・ヴァージョン)

『NIAGARA CD BOOKⅡ』と同時発売で、書籍『大瀧詠一Writing&Talking』も大好評発売中です。

当店でお買い上げの方には、中山泰デザイン・オリジナル・ポスターを先着でプレゼント中!
(『NIAGARA CD BOOKⅡ』発売記念で作成したリーフレットもお付けしております)


912ページにも及ぶこのブ厚い書籍に何が掲載されているかというと、大瀧詠一さんが手掛けたエッセイや評論、ライナーノーツ、インタビュー、対談などが出版元を問わずほとんど掲載!

『オール・アバウト・ナイアガラ』も凄い本でしたが、これはそれ以上のヴォリューム!
どこからでも読めるので、大瀧詠一ファンでなくても一度手に取ってみてください。

さて、この書籍に掲載されているライナーノーツ(CD・レコードの解説文)のCDは、現在生産中止になっているものも多いのですが、この1枚はまだ発売されています。

アストロノウツ『太陽の彼方に』
(国内CD BVCM-35376 全22曲 1,800円+税)

「夏だ!エレキだ!!サーフィンだ!!!」
「大瀧詠一氏により1990年に監修’リマスターされた伝説のベスト盤復刻!」
と、帯にも記載されている通り、世界一充実したアストロノウツのベスト盤。

<解説・厚家羅漢>というのは大瀧詠一さんの変名ですね。

エレキ・インストはベンチャーズorディック・デイル、という方は、アストロノウツもこの機会に是非。森 陽馬


2015年3月29日(日) STEVE TYRELL 「Groovy Kind Of Love」

スティーヴ・タイレルの新しいアルバム『ザット・ラヴィン・フィーリング』が出ました。
(輸入CD STEVE TYRELL 『THAT LOVIN' FEELING』 CRE36467-02)

CONCORDレーベルからの発売ですが、今回も日本盤としては出ない可能性が高いかもしれません。
まあ渋いシンガーですからしょうがないですね。

でもこのアルバムは話題満載です。

キャロル・キング&ジェリー・ゴフィン、バリー・マン&シンシア・ワイル、ジェフ・バリー&エリー・グリニッチ、ジェリー・リーバー&マイク・ストーラー、ニール・セダカ、バート・バカラックなど、有名ソングライター達の名曲を雰囲気良くカヴァーしているんです。

そして、ニール・セダカ、ビル・メドレー、バリー・マン、B.J.トーマス等がゲスト・ヴォーカリストとして参加したりもしています。

ギターのボブ・マン、ベースのリー・スクラー、ドラムスのジョン・ロビンソン等バックを固めるミュージシャンがいい音を出していますし、スティーヴ・タイレルの声・歌い方が楽曲に対しての敬意に溢れていることが伝わってくる好盤だと思います。

僕のフェイヴァリット・ソングのひとつ、「グルーヴィー・カインド・オブ・ラヴ」をすてきなアレンジで歌ってくれています。森 勉


2015年3月30日(月) Richard Harris 「MacArthur Park」

ジミー・ウェッブは1946年8月15日生まれといいますから、リチャード・ハリスの「マッカーサー・パーク」がアメリカでヒットし始めた1968年6月ごろはまだ21歳という若さだったんですね。

7分20秒にも及ぶ変化に富んだ大作「マッカーサー・パーク」を収録したリチャード・ハリスのアルバム『A Tramp Shining』全曲の作詞・作曲、更にプロデュース、アレンジも担当。
ジミー・ウェッブの才能は生半可なものではなかったのです。
(輸入CD Richard Harris 『A Tramp Shinning』 MCAD-10780)

山下達郎のラジオ<サンデー・ソングブック>にて、今月5週にわたって紹介されたジミー・ウェッブ特集でも、このアルバムから何曲もオンエアーされましたが、重要度・内容からいっても当然のチョイスだったと思います。

ジミー・ウェッブ入魂の楽曲に応えるように、当時37歳だった俳優リチャード・ハリスの情感溢れるヴォーカルが心に沁みます。

ハル・ブレイン、ジョー・オズボーン、ラリー・ネクテル、トミー・テデスコなど、名うてのスタジオ・ミュージシャンによる演奏も見事。

途中転調してアップ・テンポになる部分は、いつ聴いても耳をそばだててしまいます。森 勉


2015年3月31日(火) サザンオールスターズ 「はっぴいえんど」

3月31日はサザンオールスターズ10年ぶり新作『葡萄』の発売日でした。

当店でもほぼ1日中『葡萄』をかけていましたが、繰り返し聴いても飽きないですね。

アルバムの中に様々な味の実が成っていて、それが聴き込む毎に新味をも感じられる仕上がり。
まさに<葡萄>の房のような1枚。

今日のこの1曲は、3曲目「はっぴいえんど」。

桑田佳祐が妻の原由子やメンバーへ感謝の想いを綴った味わい深い1曲。

サザンの楽曲ではありますが、桑田さんのシンガーソングライター的側面が感じられますね。

シングル曲「ピースとハイライト」、1曲目「アロエ」もかっこよくて好きな楽曲ですが、個人的にはこの「はっぴいえんど」が一番気に入っています。森 陽馬


★掲載ジャケットはCD+DVD+桑田佳祐本人による解説付の本にTシャツも付いた初回A VIZL-1000 6,500円+税。初回BはCD+DVD+本 4,500円+税、通常盤CDのみ3,300円+税も発売中。アナログ盤は4月8日発売。

★8月17日(月)、18日(火)。サザンオールスターズ日本武道館公演決定!
新作CD『葡萄』に封入りされているチラシを切り取っての応募抽選となるようです。




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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