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  今日のこの1曲 “Archives”

<2018月7月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2018年7月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2018年7月1日(日) cooking songs 「夢の舟乗り(キャプテン・フューチャー)」

<フリージャズ+ポップスでこんなにおいしくできちゃった>
歌と手料理を届ける、cooking songsの約2年ぶりアルバム。

ジャズ、ブラジル、ロック、ポップス、ファンク...いろんな具材をお鍋に詰め込んで美味しく仕上げた2nd『Curry Rice』がリリースされました。

cooking songs『Curry Rice』
(国内CD VSP-0018 2,000円+税)

高橋保行(tb,vo/渋さ知らズ)、伴瀬朝彦(p,g,vo/片想い)の2人を中心に、現在は池澤龍作(dr/スカダイロー)、田島拓(g)、ケイタイモ(b/WUJA BIN BIN)、上運天淳市(a.sax)、パニック大原(t.sax)を加えた7人編成で活動、都内を中心にメンバーによる手料理と共に音楽を楽しめるライヴ・イベントを開催されています。

女性シンガーmmm(ミーマイモー)をフィーチャーしたブラジリアンな風吹く「カレーライス」に始まり、高橋保行の低音ヴォイスがクリス・レアを彷彿とさせる「sunday」、むせびなくようなサックス・ソロが絡むドラマチックな「影と踊る」など、前作以上にごった煮感のあるサウンド!

今日はその中から、ある世代の方には懐かしい?70年代SFアニメ『キャプテン・フューチャー』のテーマ曲(大野雄二作曲)をファンクにアレンジしカヴァーした「夢の舟乗り(キャプテン・フューチャー)」を。(かっこいい!)

先着で、音源ダウンロードやレシピのサイトにアクセスできるQRコード付きマグネットが特典で付きます。

8月に開催されるリリース・ツアーにて、高橋保行シェフによるお手製カレーライスが全会場で食べられる予定とのこと。
良い匂いが漂う空間を想像していたらお腹が空いてきました...。東尾沙紀


2018年7月2日(月) バディ・ガイ 「Cognac」 featジェフ・ベック&キース・リチャーズ

♪今は亡きマディ・ウォーターズがもしここで一緒に飲んでいたら、ボトルの数はこの10倍にもなっていただろう。
マディ、あんたとはもう一緒に飲めないが、でもここにはキース・リチャーズがいる。
そっちはどうだい、ベック? 一緒にやろうじゃないか。<中略>一緒にギターのネックとXOでガンガンやろう♪
(Buddy Guy「Cognac」歌詞対訳より抜粋)

暑い! とにかく暑い!
そんな暑い時に聴きたい、とびきり熱い最高のブルース・アルバムが出ました。

バディ・ガイ『The Blues Is Alive And Well』
(国内CD ボーナス・トラック1曲追加全16曲 解説・歌詞・対訳付 SICP-5798 2,400円+税)

2018年7月で82歳となるブルース・レジェンド、バディ・ガイ。
2015年発表作『Born To Play Guitar』以来約3年ぶりとなる新作オリジナル・アルバムです。

2008年作『Skin Deep』からバディが信頼を寄せている白人ミュージシャンTom Hambridgeによるプロデュース。
本作収録楽曲ほぼ全曲の作曲にも彼が関わっています。

今日のこの1曲は、3曲目「Cognac」(コニャック)を。
キース・リチャーズとジェフ・ベックが参加。歌詞通りの熱く痛快なギターバトル聴きもの!

ちなみに⑧「You Did The Crime」ではミック・ジャガーによるいぶし銀ブルース・ハープを堪能できます。森 陽馬


2018年7月3日(火) リンダ・ケイ「I Can't Stop Thinking About You」(『トニー・マコウレイ作品集』より)

マニアックな内容で定評のあるオーストラリアのレーベルTEENSVILLEから、ソフト・ロック・ファンにはうれしい内容のコンピCDが発売されました。

『Reach The Top! ~Rare Gems From The Tony Macaulay Songbook 1965-1974』
(国内仕様CD『トップをねらえ~あなたの知らないトニー・マコウレイ名曲集1965-1973』 英文ライナー対訳付 MSIG-1216 3,100円+税)

トニー・マコウレイの名前にピンとこなくても、ファウンデーションズ「ベイビー・ナイ・ザット・アイヴ・ファウンド・ユー」、ビルド・ミー・アプ・バターカップ」、フライング・マシーン「笑ってローズマリーちゃん」、エジソン・ライトハウス「ラヴ・グロウズ」、ピケティウィッチ「ザット・セイム・オールド・フィーリング」、フォーチュンズ「ヒア・カムズ・ザット・レイニー・デイ・フィーリング・アゲイン」などのヒット曲は知っているという方が多いのではないでしょうか。これはすべて彼の作品。

今回のCDはレア曲を集めたコンピなので、上記に挙げた曲は収録されていませんが、名の知れぬアーティスト、有名ではない曲でもいい曲が多く、さすが、ブリティッシュ・ポップのヒットメイカー、トニー・マコウレイです。

全28曲みんないい曲。どの曲にしようか迷いましたが、このCDの中では数少ない女性シンガーの歌にしました。

18曲目に入っているリンダ・ケイ。
詳しいことはわからないシンガーですが、声量のあるしっかりしたヴォーカルは魅力的です。
そして派手なドラミングが目立つミドル60'sのブリティッシュらしい迫力ある演奏にも注目です。森 勉


2018年7月4日(水) ウワノソラ 「渚まで」(Off Vocal Version)

PET SOUNDS RECORDが選ぶ2017ベストに選出したウワノソラ『陽だまり』。
2018年に入っても大ロングセラー中のこの名作が限定アナログ・レコード化! 本日入荷しました。

ウワノソラ『陽だまり』
(国内2枚組LP KMKN-013 3,700円+税)

シティ・ポップだけでなく、洋楽ロック、ソウル、ジャズ、ブラジル音楽、そしてサントラ等、様々な音楽ルーツを2017年に呼応するサウンドで聴かせる素晴らしい1枚。

2枚組アナログLPながら3,700円+税、と近年の新譜アナログ相場と比べかなり安い値段設定がうれしいですね。

なお、当店にてお買い上げの方には、アルバム未収録トラックが5曲収録された特典CDRを先着プレゼント!
<1.午睡-Prelude- 2.プールサイドにて(いえもとめぐみ demo vocal version) 3.鳥になったようだ(another take version) 4.夏の客船(Off Vocal Version) 5.渚まで(Off Vocal Version)>

本編では角谷さんが歌っていた「プールサイドにて」をいえもとめぐみさんが歌っているヴァージョン等聴きもの!
この特典CDR目当てでも買っておいた方がいいと思いますよ。

今日のこの1曲は、その特典CDRに収録されている「渚まで」(Off Vocal Version)。
ヨーロッパ映画の上質なサウンドトラック盤のような、美しいストリングス&アレンジをご堪能ください。森 陽馬


2018年7月5日(木) Hothouse Flowers 「Dance To Save The World」

「うーーーん、どうしようかな...」と迷っていましたが、、、遂に決めました!
フジロック2018、ボブ・ディランを見に3日目7/29の1日券購入!

いざ決定したら、俄然楽しみになってきましたねー。
フジロックの雰囲気を味わえる、と想像しただけでワクワク感が日々高まってます。

ちなみに、ディラン以外で楽しみにしているのがホットハウス・フラワーズ。
17年ぶり来日となる彼らの約14年ぶり新作オリジナル・アルバムが発売されたので紹介しておきましょう。

ホットハウス・フラワーズ『Let's Do This Thing』
(国内CD 天辰保文氏による解説付 VITO-128 2,500円+税)

アイルランド/ダブリン出身、リアム・オ・メンリィを中心としたロック・バンドHothouse Flowers。
U2ボノに見出され1988年『People』でアルバムデビューしてから30周年という節目にリリースした今作。
夜の闇に染み入るが如く、重厚で深みのある1枚に仕上がっています。

今日のこの1曲は、ラスト10曲目「Dance To Save The World」を。
ニーナ・シモン「Sinnerman」を意識したと思われる緊張感に満ちた演奏アレンジが印象的!

あとは、Green Stageのディランと、Field Of heavenのホットハウスがかぶらないことを祈るばかりです。森 陽馬


2018年7月6日(金) Ray Davies 「Muswell Kills」

<キンクス再結成>というニュースが最近話題となりました。

レイ・デイヴィス、デイヴ・デイヴィス、ドラマーのミック・エイヴォリーの3人によるオリジナル・メンバーで新作レコーディングがあるかも?とのこと。
これまで幾度となくそういう話はあったと思いますが、久々に同じステージに立つ日も近いかもしれませんね。

6月21日で74歳を迎えたレイ・デイヴィス、約1年ぶりの新作がリリースされました。

レイ・デイヴィス『アワ・カントリー:アメリカーナ第二幕』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-31161 2,600円+税)

アメリカの長い旅での体験や想いを歌に込めた、2017年発表『アメリカーナ』の続編となる作品です。
前作と同じく、ギタリストのビル・シャンリー、ジェイホークスが主にバックを務め、ミック・タルボット等の名もクレジットされています。

英国の有名な合唱団が参加した美しい「Our Country」に始まり、語りをメインとした「The Invaders」(前作収録曲)、エディ・コクラン、チェット・アトキンスなどの名が登場し子供の頃を回想する50年代ロックンロール調の「Back In The Day」ほか、カントリー&ブルージーなサウンドが味わい深い1枚。

今日の1曲は、「マスウェル・ヒルビリー・ボーイ!」と高らかに歌う「マスウェル・キルズ」。
アルバムを締める曲が、今作で最もロックなこの曲で嬉しくなりました。東尾沙紀


2018年7月7日(土) Christopher Cross 「Roberta」(for Joni Mitchell)

「どこかで聴いたことがある歌声。今かかっているのは誰ですか?」
「あれっ!?このフラミンゴのジャケット。もしかしてあの人の新作?」

店内でこのCDをかけていると、最近このようによく聞かれるのです。

クリストファー・クロス『Take Me As I Am』
(国内仕様CD PRIMP-0006 2,700円+税)

2014年発表『シークレット・ラダー』(
2014年9月23日今日のこの1曲で紹介)以来の2018年発表オリジナル作。

これが本当に素晴らしい仕上がり!
クリストファー・クロスの澄んだ歌声はもちろんのこと、ポップで切ないメロディーと程よいAORロックなサウンド・アレンジが絶妙なバランス。
『南から来た男』を愛聴していた人ならば、絶対気に入るはずの1枚です。

今日のこの1曲は、ジョニ・ミッチェルへ捧げた3曲目「Roberta」を。森 陽馬


2018年7月8日(日) キャロル・ベイヤー・セイガー 「ホーム・トゥ・マイセルフ」

メリサ・マンチェスター「ミッドナイト・ブルー」が大ヒットしていた1975年。
この曲の作詞に携わっているのが、キャロル・ベイヤー・セイガーだということを知りました。

キャロル・ベイヤー・セイガーって、9年前の1966年に大ヒットしたあの名曲「ア・グルーヴィー・カインド・オブ・ラヴ」をトニィ・ワインと一緒に作ったキャロル・ベイヤーと同じ人なの?と最初思いましたが、めでたく同一人物でした。

それから2年後の1977年、そんな作詞家の彼女のファースト・アルバムがElektlaレーベルから発売されました。

キャロル・ベイヤー・セイガー『私自身』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-17403 1,300円)

プロデュースはジャニス・イアンのヒット・アルバムを手掛けたことでも知られていたブルックス・アーサー。
作曲陣は、メリサ・マンチェスター、マーヴィン・ハムリッシュ、ブルース・ロバーツ、ピーター・アレンなど。
この時代らしい女性シンガー・ソングライター+AOR風味のサウンドもとても耳になじむものでした。

しかし、ひとつだけ普通でなかったのは、彼女の声!
かなりのハスキー・ヴォイスというか、かすれているというか、しゃがれていたんですね。
でもこれが彼女の個性であり、魅力になりました。

70's後半女性シンガー・ソングライター作品の中でも、大人の雰囲気及びアンニュイさではなかなかの作品だと思います。

今日はアルバムのラストに入っている「オーム・トゥ・マイセルフ」を。
共作者のメリサ・マンチェスターがコーラスで参加し、そのアレンジも担当しています。森 勉


2018年7月9日(月) エルトン・ジョン 「Rocket Man (I think it's going to be a long long time)」

祝ベスト8!錦織圭!
サッカーW杯に続き、テニスのウィンブルドンが始まり熱戦が繰り広げられていますね。

学生時代テニス部だった僕は深夜の放送に夢中で、相変わらず寝不足の日々が続いています。
(観出すと目が離せなくなるんですよね。困ったものです。)

さて、そのテニスを背景にした映画『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』を新しくなった渋谷シネクイント(元シネパレス)で先日見てきました。

女子テニス・プレイヤー、ビリー・ジーン・キング役を『ラ・ラ・ランド』の主演女優エマ・ストーンが好演。
男女平等、フェミニズム、LGBTなど様々なテーマが盛り込まれていますが、1973年実際にあった出来事を今作通じて知ることができましたし、テニス・エンターテイメント映画としてとても楽しめました。
ヴァレリー・ファリス&ジョナサン・デイトン夫婦監督がデジタルではなくフィルム撮影、というのも凄いですね。

映画内でかかる音楽では、ジョージ・ハリスン「What Is Life」(美しき人生)、トミー・ジェイムス&ザ・ションデルズ「Crimson And Clover」、エルトン・ジョン「Rocket Man」が使われ印象に残りました。

特に「Rocket Man」は、主人公が心身共に追い詰められていた心境・悲哀を投影したのだと思います。森 陽馬

★「Rocket Man(I think it's going to be a long long time)」は1972年発表シングル曲で全英2位を記録。
掲載ジャケットは「Rocket Man」収録、エルトン・ジョンベスト盤。(国内CD UICY-20310 2,095円+税)


2018年7月10日(火) 山下達郎 「ミライのテーマ」

待ってました!!
「リボーン」以来10カ月ぶりに山下達郎の新曲発売です。

山下達郎『ミライのテーマ/うたのきしゃ』
(初回限定アニメ絵柄盤 CD WPCL-12892 1,000円+税)

今回も大型タイアップ曲です。
(現在、ノンタイアップでシングルを出すなんてありえないことですもんね。)
7月20日公開予定、細田守監督の最新作『未来のミライ』テーマ曲。

なんと、オープニング・テーマ曲とエンディング・テーマ曲の2曲もあります。
細田守監督といえば、2009年『サマーウォーズ』にも「僕らの夏の夢」を書き下ろしていましたね。

今回は細田守特集シングルCDのような感じになっていて、3曲目は2018年4月25日広島クラブ・クワトロで行われた伊藤広規、難波弘之をバックにした通称:城北トリオによる「僕らの夏の夢」ライヴ音源が収めされています。

さて、1曲目「ミライのテーマ」。
軽快なナンバーです。うれしい!
タイアップというとバラードが多かったんでね。決してバラードが良くないという意味ではありませんので...。

ドラムス小笠原拓海、ベース伊藤広規、ピアノ難波弘之、アルト・サックス宮里陽太というライヴ・ツアー・バンドの面々参加もうれしいところです。達郎らしいサウンドがギュッ!ギュッ!と詰まって大満足の新曲です。

映画公開まであと10日。
映画館スクリーンを見ながら、この曲を聴くのが待ち遠しい。

なお、、今日掲載したジャケットは初回盤です。
近日中に通常盤を紹介しがてら、2曲目「うたのきしゃ」及びカラオケについて書いてみたいと思っています。森 勉


2018年7月11日(水) 山下達郎 「うたのきしゃ」

山下達郎のニュー・シングル。
昨日は「ミライのテーマ」を紹介しましたが、今日はカップリング「うたのきしゃ」を取り上げたいと思います。

今回、収録曲の内容は同じ・ジャケット違いで、初回盤(昨日掲載)と通常盤(本日掲載)があります。
みなさん、お好きな方をお選びください。

山下達郎『ミライのテーマ/うたのきしゃ』
(通常盤CD WPCL-12893 1,000円+税)

細田守監督映画『未来のミライ』エンディング・テーマ「うたのきしゃ」も心弾む軽快な曲です。

汽車の汽笛のような音で始まり、達郎自身の小気味よいリズム・ギターがちょっと控えめながら気持ち良く鳴り響く中、存在感あるヴォーカルが映える5分55秒の曲です。

山下達郎のシングルには1995年以降ずっとオリジナル・カラオケが付いていますが、今回も付いていますよ。
「ミライのテーマ」と「うたのきしゃ」のカラオケは達郎自身が演奏している楽器のヴァリエーションが色々なので、達郎サウンドがお好きな方には、歌うというよりか聴いて楽しめるものになっていると思います。

そして、カラオケでははっきり聴こえてくるコーラス。
歌入りヴァージョンでは脇役ですが、カラオケでは主役級のインパクトを与えてくれます。
やっぱり、達郎のコーラスは最高! 森 勉


2018年7月12日(木) The Charts 「Deserie」

山下達郎新曲好評発売中ですが、達郎ファンに是非注目してもらいたいアイテムがあります。

『ドゥーワップ・ナゲッツ』!
Vol.1、Vol.2、Vol.3の3種、8月8日発売が決定しました。
(山下達郎監修・選曲・解説 WPCR-18040、18041、18042 各1,852円+税)

山下達郎コンサート会場では開演前にドゥーワップが毎回かかっています。
これは、達郎さん自身が選曲しているドゥーワップ秘蔵音源なのですが、その中から厳選したコンピがこれ!

Vol.1とVol.2は、達郎さんの思い入れタップリなドゥーワップ隠れた名曲が各25曲。
Vol.3には山下達郎『オンスト』シリーズのオリジナル曲&達郎さんが手本とした楽曲を22曲収録。
オールディーズ/ドゥーワップ好きの方垂涎の音源多数!楽しみですね。

今日のこの1曲は、その『ドゥーワップ・ナゲッツ』Vol.1、冒頭1曲目に収録されるThe Charts「Deserie」を。

「人生の数あるドゥーワップの中で最も好きな1曲!」
「何百回、何千回聴いたかわからないくらい大好きな、永遠のオールタイム・フェイヴァリット」
と、山下達郎さんが語り、サンデーソングブックでもオンエアされたナンバーです。森 陽馬


2018年7月13日(金) 坂本慎太郎 「ディスコって」

♪今年も盆にはみんな来る さあ迎えよう 迎え火で♪
(坂本慎太郎「ディスコって」歌詞より)

迎え火とは、お盆に帰ってくる先祖・故人の霊が迷わないよう、火を焚き目印となる煙を出す風習のこと。
盆の入り前となる7月13日(もしくは8月13日)に行います。

現代はしきたり通り行うのが難しくなっているかもしれませんが、行動や言葉に出さなくとも、心の中で想いを込め感謝の気持ちを忘れないようにしたいですね。

坂本慎太郎2016年7月発表アルバム『できれば愛を』に収録されている「ディスコって」。
(国内CD 初回限定盤インストCD付2CD仕様 ZEL-15s 2,600円+税)

スティール・ギターが絡む不思議な浮遊感漂うディスコ讃歌。
それでいて、ディスコって、踊るって、そして生きるってことを考えさせられます。

村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』中の言葉。
「音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ。~踊るんだ、踊り続けるんだ。」
そんな一節も想い出しました。森 陽馬


2018年7月14日(土) Playing For Change 「Listen To The Music」 (feat Char)

日本でも大和証券グループCMで使われ知られることとなったチャリティー・プロジェクト<Playing For Change>。

プロデューサー/エンジニアのマーク・ジョンソンが主宰し、世界各地のミュージシャンが参加。
国境・人種・文化・宗教を越えた繋がりを表現し、音楽を通してチャリティー活動を展開していくコラボ・ユニットです。

2009年に第一弾(「Stand By Me」収録)が出た後、2011年Vol.2、2014年Vol.3がリリース。
そして、この度2018年版『Playing For Change - Listen To The Music』が発売されました。

『Playing For Change - Listen To The Music』
(輸入CD MTM0253)

全12曲中、計25か国/全210アーティストが参加。
(ジャック・ジョンソン、バディ・ガイ、デヴィッド・クロスビー、ドクタージョン、ウォーレン・ヘインズ他)

ボブ・ディラン作「All Along The Watchtower」、ブエナ・ビスト・ソシアル・クラブで有名な「Chan Chan」、サム・クック作「Bring It On Home To Me」等を各ミュージシャンの個性を活かしたアレンジで楽しめます。
ワールド・ミュージックお好きな方にもオススメの1枚。

今日のこの1曲は、ドゥービー・ブラザーズ名曲カヴァー新緑「Listen To The Music」を。
トム・ジョンストン&パトリック・シモンズ他、日本から我らがChar、平井大も参加しています。森 陽馬


2018年7月15日(日) the innocence mission 「records from your room」

2019年でデビュー30周年を迎える米ペンシルベニア州出身男女3人組、ジ・イノセンス・ミッション。

約3年ぶり、10枚目となるオリジナル・アルバム『サン・オン・ザ・スクエア』がリリースされました。

the innocence mission『sun on the square』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 PCD-24742 2,400円+税)

独特の揺らぎを持ったカレン・ぺリスの無垢な歌声、ギターを爪弾くやさしい音色、叙情的なストリングス。
イノセンス・ミッションの楽曲はどこか物悲しさが漂うのに、陽の光のようなあたたかさもあって、いつも聴く者を深く心地良い音の世界へ連れていってくれます。
私はいつも子守唄がわりに聴いています。

ボサノヴァのテイストが加えられたタイトル曲「sun on the square」には、カレンとギタリストのドン・ぺリスの子どもたち2人が、ヴィオラとヴァイオリンで参加。弦の響きにひきこまれます。

今日の1曲は、1曲目の「records from your room」を。

♪きみの部屋からレコードが花咲くようにあふれだす
この曲のカレンの美しい詩がとても素敵です。東尾沙紀


2018年7月16日(月) クリス・レインボウ 「リング・リング」

クリス・レインボウは1970年代後半に優れた作品を残してくれた1946年生まれのイギリス/グラスゴー出身男性シンガー・ソングライター。

近年はソフト・ロックの範疇で語られることも多いブリティッシュ・ハーモニー・ポップの重要アーティストです。
ヒット曲はありませんが、良質なポップスを数多く届けてくれました。

その中から、1979年発表3rdアルバム『ホワイト・トレイルズ』が12インチ・ヴァージョン等をボーナス曲として追加した形で再発されました。

クリス・レインボウ『White Trails』
(国内仕様CD 日本語解説付 ATOZ-110 2,400円+税)

キャッチーな「ラ・ラ・ラ」のコーラスで始まる「ラヴ・ユー・エターナリー」(2018年6月10日放送サンデー・ソングブックでオンエアされましたね)を1曲目に、作り込んだサウンドと多重に重ねられたコーラスが楽しめる極上のポップ・ミュージックになっています。

今日は4曲目に収録されている「リング・リング」を。
エリック・カルメンと70'sビーチ・ボーイズが合体したような軽快なテレフォン・ソングです。森 勉


2018年7月17日(火) ボブ・ディラン 「くよくよするなよ」(Don't Think Twice, It's All Right)

地域に根差した活動を行っているコミュニティや、様々なフェスの魅力を紹介しているフリーペーパー、DEAL
元Switchの菊地崇さんが責任編集し年3~4回作られる冊子、僕も愛読しています。

そのDEAL新号が入ってきました。
(欲しい方はレジで「DEALが欲しい!」とおっしゃってくださいね。)

また、DEALに関わる写真&アートの展覧会がbasement Ginza(Ploom Sho銀座店B1F)で行われています。
フェスでライヴペインティングを行っているGravityfreeの絵や、宇宙大使☆スターによるフェス写真等を展示中。
7月14日~7月24日まで入場無料です。

さて、フェスと言えばフジロックまであと10日と近づいてきました。
今年の目玉はボブ・ディランだと思いますが、日本のフェス初参戦となるディランの来日記念盤が本日入荷。

ボブ・ディラン『ライヴ:1962-1966~追憶のレア・パフォーマンス』
(国内2枚組CD 日本盤のみボーナス・トラック追加 解説・歌詞・対訳付 SICP-31180 2,800円+税)

近年ヨーロッパで発売されていたレア・ライヴ音源収録アナログ盤から主にセレクトした2枚組CD。
1966年のライヴ音源以外は全て世界初CD化!

「ディランとホットハウスがかぶらないことを祈る」(2018年7月5日今日のこの1曲参照)と書いた直後タイムテーブル発表→ややかぶりで落胆していましたが、この曲を聴いてディランに慰めてもらいましょうか。森 陽馬


2018年7月18日(水) ジョアン・サビア 「na casa de sol」

こんなに猛暑が続くと、ブラジル音楽が聴きたくなりますね。

でも、ボサノヴァだとまったりしてちょい食い足りない、という方に超オススメのアルバムが本日発売!

ジョアン・サビア『JOAN』
(国内CD 中原仁さんによる解説付 PCD-24747 2,400円+税)

JOAO SABIAは1981年生まれリオ出身、現在はサンパウロを中心に活動している男性シンガー・ソングライター。
2000年代は俳優として活動し2006年歌手デビュー。今作が4枚目のオリジナル・アルバムです。

2015年発表作『Nossa Copacabana』に続き、聴いていて心地良い雰囲気になる仕上がり。

生音の温もりが伝わってくる落ち着いたサウンドと優しい歌声。
<1980~90年代ジェイムス・テイラー的なアーバン・メロウMPB>と評したくなる1枚ですね。

今日のこの1曲は、エレピの音色が和む③「na casa de sol」(太陽の家)を。森 陽馬


2018年7月19日(木) カンバス 「ラバー」

日本のポップス新譜、キリンジお好きな方にオススメです。

2009年結成、小川タカシと菱川浩太郎による福岡出身男性2人組ユニット、カンバス。
2013年発表前作『流星のベクトル』から約5年ぶりとなる新作2ndアルバムが入荷しました。

カンバス『アイランド』
(国内CD HRBR-009 2,300円+税)

Vo,の小川さんはウワノソラ『陽だまり』収録曲「遅梅雨のパレード」にゲスト参加など話題もありましたが、次のアルバムはまだかな?と首を長くして待っていた方も多いではないでしょうか。

待望の2ndも、爽やかなヴォーカル&ハーモニー、胸弾むメロディが詰まった渾身の1枚!

北山ゆう子(drs)、月の満ちかけの今井カズヤ(key)、ayU tokiOのサポート等でも活躍する大石陽介(g)、高木沙耶(sax)、
山田翔一(trombone)が参加。

2016年2月に7インチ・シングルでリリースされ、当店でも評判だったマイクロスター佐藤清喜プロデュース曲「この街の夜さ」と、カップリング「Sunset202」の2曲も収録されています。

愛する人へ向けた想い溢れる詞と、オフコース風懐かしいメロディにグッときたラヴソング「ラバー」を今日の1曲に。

お買い上げの方には先着特典として、未発表音源「ディナー」収録CD-Rが付きます!
(フォーキーで落ち着く1曲です。) 東尾沙紀


2018年7月20日(金) Charles Lloyd & The Marvels 「Defiant」

CDorレコードを開封し、音楽をかけた瞬間の出音。

この瞬間、その作品の印象が決まると言っても過言ではないと思います。

今日紹介するこのアルバムも、その第一音から引き込まれた1枚。

Charles LLoyd & The Marvels + Lucinda Williams『Vanished Gardens』
(輸入CD Blue Note B002843502)

チャールス・ロイドは1938年アメリカ/メンフィス・テネシー出身、1960年代から活動しているジャズ・サックス奏者。
2018年で80歳を迎えた彼が、女性シンガーのルシンダ・ウィリアムスを迎えて制作したアルバムです。

2016年発表『I Long To See You』(
2017年1月21日今日のこの1曲で紹介)に続き、The Marvels(ビル・フリーゼル、グレッグ・リーズ、ルーベン・ロジャース、エリック・ハーランド)をバックに、奥深いサックスの音色を響かせる傑作。

ジミヘンカヴァー「Angel」等で聴けるルシンダの歌も魅力ですが、チャールス・ロイドのテナー・サックスが、グレッグ・リーズのペダル・スティールと重なり更に味わいが増している①「Defiant」を今日のこの1曲に。森 陽馬


2018年7月21日(土) クール・キャッツ 「あの娘のスタイル」(She's Just My Style)

60'sはまだまだネタの宝庫だなぁ、と思いました。

1964年にビートルズ「プリーズ・プリーズ・ミー」を日本語詞でカヴァーして、日本コロンビアからデビューした4人組コーラス・グループ、クール・キャッツ。
当時名前は目にしたことがありましたが、色々な曲を今回初めて聴いて、その選曲の面白さにびっくりしました。

こんな曲をカヴァーしてレコードとして発売していたんだぁ~~。
「プリーズ・ミスター・ポストマン」(マーヴェレッツ、ビートルズ)、「ドゥ・ユー・ラヴ・ミー」(コントゥアーズ、デイヴ・クラーク・ファイヴ)あたりは常識的な範囲としても、「もっと寄りそって~Come A Little Bit Closer」(ジェイ&アメリカンズ)、「ルック・オブ・ラヴ」(レスリー・ゴーア)、「ウーマン」(ゾンビーズLPの中の1曲)、「アイ・キャント・ストップ」(ハニーカムズ)、「シンキング・オブ・ユー・ベイビー」(デイヴ・クラーク・ファイヴ)、「涙のクラウン~Everybody Loves A Clown」「あの娘のスタイル~She's Just My Style」(2曲ともゲイリー・ルイス&プレイボーイズ)、そして「孤独の世界~The Sounds Of Silence」(サイモン&ガーファンクル)。

スゴイです。全部シングルとして発売しているんですからね。
当時レコード屋さんでジャケット見たのかもしれないけど、全く記憶に残っていませんでした。失礼しました。

今日のこの1曲は、エリー・グリニッチ作品「ルック・オブ・ラヴ」も捨て難かったのですが、漣健児の♪僕のこのみに 全部ピタコン♪という歌詞にハマった「あの娘のスタイル」を挙げておきます。

クールキャッツ『プリーズ・プリーズ・ミー ~ベスト・コレクション1964-1966』
(国内CD 限定盤 解説・歌詞付16ページブックレット 全25曲 UVPR-10019 1,000円+税)
以前2,500円でしたが、グッと値下げして今なら1,000円+税です。森 勉


2018年7月22日(日) Jennifer Warnes 「Why Worry」

2018年上半期にリリースされた女性シンガー作品の中で、5本指に入る1枚。

Jennifer Warnes『Another Time, Another Place』
(輸入CD BMG 538358052)

ジェニファー・ウォーンズは1947年生まれシアトル出身の女性シンガー。
一般的には映画『愛と青春の旅立ち』主題歌「Up Where We Belong」(ジョー・コッカーとのデュエット)で有名ですが、僕はジャクソン・ブラウン作「These Days」等を歌っている1972年発表作『ジェニファー』が愛聴盤です。

今作は、2018年デビュー50周年を迎えた彼女が17年ぶりにリリースした新録アルバム。

テキサス/オースティン録音、レナード・コーエンとの仕事でも知られるRoscoe Beckとの共同プロデュース。
グレッグ・リーズ、サニー・ランドレス、ディーン・パークス、レニー・カストロ、ヴィニー・カリウタ等参加。

人間味、温もりをより纏った歌声は、一服の清涼剤となり心に安らぎを与えてくれます。

パール・ジャム「Just Breathe」(エディ・ヴェダー作)、デレク・トラック・バンド「Back Where I Started」(ウォーレン・ヘインズ&デレク・トラックスの共作)、ジョン・レジェンド「Once I Was Loved」等カヴァーの中から、沁みるダイアー・ストレイツ「Why Worry」(マーク・ノップラー作)を今日のこの1曲に。森 陽馬


2018年7月23日(月) スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト 「コルコヴァド」

文芸誌『文學界』2018年7月号に村上春樹の最新短編が3作掲載、興味深い仕上がりでした。

特に、『チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ』という短編がとても面白い!

「チャーリー・パーカーがボサノヴァ作品をもしも発表していたら」という"僕"の想像が様々な形となって表れ、そしてチャーリー・パーカーが"僕"の夢に出てくる、というジャズ好き垂涎のなんとも不思議な小説。

「もしこのアーティストがこんな作品を録音していたら、...」という架空のアルバムに対する憧れは、音楽ファンなら誰しも想像したことがあるはず。そんな楽しい想像と夢の世界を春樹自らの世界観で描いています。

現代ネット社会におけるデマ発信とその反応も皮肉っているのかな。長編も書いて欲しいですね。

ちなみに、短編内で紹介された<チャーリー・パーカー幻のボサノヴァ作>は1963年夏録音の設定。
実際に1963年春には、アメリカの名サックス奏者スタン・ゲッツが、ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビンと共にボサノヴァ・アルバムを制作。『ゲッツ・ジルベルト』というタイトルの名盤を残しました。
チャーリー・パーカーが夢の中で演奏してくれたという「コルコヴァド」もこの名作に収録されています。森 陽馬

★掲載ジャケットはスタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト『ゲッツ・ジルベルト』
(国内CD UCCU-5555 1,500円+税)


2018年7月24日(火) イトウサチ&ブンケンバレエ団 「きぼうのうた」

<夢を追いかけながら 道に迷った半そで半ズボンの風の子は、
哀しみや痛みを乗り越えて、もう一度前を向く。そして歩き出す。
「きぼうのうた」は、そんな“ぼく”の背中をそっと押してくれる。> PET SOUNDS RECORD 森 陽馬

女性シンガー・ソングライターのイトウサチさん。
そして、東京ローカル・ホンク新井健太(B)&井上文貴(G)が脇を固めるバンド、イトウサチ&ブンケンバレエ団。

待望のアルバムが7月31日発売決定いたしました。

イトウサチ&ブンケンバレエ団『きぼうのうた』
(2018年7月31日発売 国内CD KZNK-0001 2,300円+税)

彼女の凛とした歌声と、心の隙間を優しく埋めてくれるようなバック演奏が滋味深く沁みる素晴らしい1枚。

8月18日(土)高円寺JIROKICHI、8月29日(水)武蔵小山アゲイン、9月1日(土)新高円寺STAX FRED。
上記にて発売記念ライヴがあり、7月31日より当店及びイトウサチさんのサイトでも先行発売される予定。
ライヴへ足を運べない方には、通販でお買い上げいただけます。

女性シンガー好きの方、そして東京ローカル・ホンクファンの方々には是非聴いてもらいたいですね。森 陽馬


2018年7月25日(水) GOMES THE HITMAN 「虹とスニーカー」

結成25周年!そして2019年でデビュー20周年を迎えるGOMES THE HITMAN <ゴメス・ザ・ヒットマン>。

山田稔明(vo,g)、高橋結子(drs)、堀越和子(key)、須藤俊明(b)。
それぞれソロやサポートで活躍してきた4人が集結!バンドとしては13年ぶりとなる新録盤がリリースされました。

GOMES THE HITMAN『SONG LIMBO』
(国内CD GTHC-0013 2,778円+税)

90年代~2000年代前半に書かれ、会場限定CDRでの発売やライヴで披露され人気となりながらも、正式なリリースはされてこなかった楽曲をメンバー4人のみで新録した作品。

センチメンタルな夏から、心地良い風吹く秋、鈴の音が鳴り響く冬、旅立ちの季節に物想う春....
澄んだメロディと気持ち良いバンド・アンサンブルと共に駆け抜けていく四季の歌の数々。

今日の一曲は、疾走感溢れるサウンドが、スカッと広がる夏空にぴったりの「虹とスニーカー」を。

2019年12月頃に<ネオアコ>をテーマとした、バンドの完全なる新作もリリースする予定とのことで楽しみですね。

GOMES THE HITMANが2000年代リリースした『mono』(2002年)、『omni』(2003年)、『ripple』(2005年)の3作品に未発表音源などボーナス7曲をプラスしたリイシューBOX『00-ism(ノーティーイズム)』も本日発売。
山田稔明2013年の名作ソロ3rd『新しい青の時代』、5周年記念アナログ盤も入荷しました!東尾沙紀


2018年7月26日(木) THE JAYHAWKS 「Carry You To Safety」(邦題:約束するよ、君に)

2018年アメリカン・ロック・アルバム・ベスト確定!

僕の大好きなバンド、ジェイホークス。
2016年『Paging Mr. Proust』以来、約2年ぶり新作アルバムを発表しました。

ザ・ジェイホークス『寂れたモーテルとズッと続く道と』(Back Roads And Abandoned Motels)
(国内CD 天辰保文解説・歌詞・対訳付 SICP-5814 2,400円+税)

1990年代メジャー・デビューした頃、<正統派アメリカン・ロックを継承する新星バンド>的なイメージでしたが、そんな彼らも2018年で結成33周年。
メンバー・チェンジもありましたが、グッドメロディー&見事なコーラス・ワークは変わらず健在です。

特に今回のアルバムは、近作中でも出色な素晴らしい仕上がり。
1995年発表名作『Tomorrow The Green Grass』気に入っていた方、イーグルスやウエスト・コースト・ロックお好きな方にも是非聴いてもらいたい傑作!

フリートウッドマックやエイミーマンを彷彿とさせる①「Come Cryin' to Me」等、女性メンバーのカレン・グロットバーグがリード・ヴォーカルをとる新味もありますが、ジェイホークスらしい叙情感漂う新曲⑩「Carry You To Safety」(邦題:約束するよ、君に)を今日のこの1曲に。森 陽馬


2018年7月27日(金) The Wild Feathers 「Big Sky」

昨日紹介したジェイホークス新作の5曲目「Backwards Women」。
とりわけカントリー・ロックな仕上がりのこのナンバーは、The Wild Feathersとの共作楽曲でした。

そのThe Wild Feathersの新作も先日発売されたので取り上げておきましょう。

The Wild Feathers『Greeting From The Neon Frontier』
(輸入CD Reprise 9362-49061-3)

The Wild Feathersは2013年メジャー・デビュー、ナッシュビルを拠点に活動中の男性4人組ロック・バンド。
今作は彼らの3作目となる2018年発表オリジナル・アルバム。

2016年発表2nd『Lonely Is A Lifetime』はニール・ヤング&ザ・クレイジーホース的な演奏・楽曲もありましたが、今回は<正統派アメリカン・ロックをより実直に正統化した>ようなカントリー・アメリカン・ロックな1枚です。

今日のこの1曲は、ジェイホークスっぽいコーラス&展開で聴かせる⑦「Big Sky」を。森 陽馬


2018年7月28日(土) ASA-CHANG エマーソン北村 「丘を越えて」

寺尾紗穂さんが編集した書籍『音楽のまわり』が当店に入荷しました。

・(書籍)『音楽のまわり』(1,800円+税)

寺尾紗穂さんが繋がりのあるミュージシャン9名へ声をかけ各々エッセイを寄稿。
紗穂さんによるコメントと小林エリカさんの画を添え、そして紗穂さん自身のエッセイも加えて纏めた1冊。
(ユザーンによる『十月二十一日の昼ごはん』がとても面白かった!)

その『音楽のまわり』で執筆しているエマーソン北村が、ASA-CHANGと組んだCDを発表したので紹介しましょう。

ASA-CHANG エマーソン北村『Debut』
(CD AP1076 2,000円+税)

エマーソン北村の浮遊感あるキーボードと、ASA-CHANGによるタブラボンゴ&トランペットがゴキゲンな1枚。

今日のこの1曲は、2曲目に収録されている「丘を越えて」。
この曲は、小泉今日子1990年発表シングル曲ですが、ASA-CHANG在籍時の東京スカパラダイスオーケストラが編曲・演奏を担当していたナンバーとのこと。ASA-CHANGの歌声とトランペットがとってもイイ感じです。

なお、ジャケットは細野晴臣『トロピカル・ダンディー』等で知られるヤギヤスオ氏が手掛けています。森 陽馬


2018年7月29日(日) ayU tokiO 「一人暮らし」

男性シンガーソングライター、猪爪東風(イノツメアユ)によるソロ・プロジェクト、ayU tokiO(アユ・トーキョー)。

名作『新たなる解』以来、約2年ぶりとなる新作2nd『遊撃手』が先日リリースされました。

ayU tokiO『遊撃手』
(国内CD AICP-012 2,500円+税)

アルバム終盤に収録された「一人暮らし」という曲が特に好きで、発売以来繰り返し聴いています。

どこか奇妙さ、寂しさを漂わせ、美しいストリングスの旋律が、不思議な余韻を残すこの曲。
ヴォーカル&コーラスで参加した、やなぎさわまちこ、佐久間幸子(SaToA)、松本従子(MISOLA)、3人の声の重なりの気持ち良さ、ひねりの効いたアレンジが聴きどころ!

まだまだ聴き込みが足りませんが、『遊撃手』はとても中毒性のある作品なのかもと感じています。

平見文生(b)、小川タカシ(g/カンバス)、すずきみすず(cho)などが参加。
ミックスは自身のほか、ayU tokiO作品でお馴染みの佐藤清喜(microstar)、森達彦(hammerlabel)が担当しています。

アナログ・レコード、カセットも同時にリリースされました。

レコードは、頭脳警察の1stのLPを参考にされたそうで、通常より少し大きめなサイズとなっています!
いでたつろうによる独特なイラスト・ジャケットも、CD、レコード、カセットでそれぞれちょっとした違いが...。
パッケージにも猪爪さんのこだわりが詰まっています。東尾沙紀

2018年7月30日(月) リッチー・ヴァレンス 「ラ・バンバ」

リッチー・ヴァレンスの生涯をルー・ダイアモンド・フィリップスが演じて映画化された『ラ・バンバ』(1987)は、とても感激した映画でした。

現在のように映像がすぐ商品化される時代ではなかったので、3回ほど映画館へ通った記憶があります。

映画の中で「ラ・バンバ」をはじめ、リッチー・ヴァレンスの歌を歌っていたのは、ロス・ロボスでした。
適任といった素晴らしい出来でした。

そう、ステージで演奏するシーンでは、バディ・ホリー役のマーシャル・クレンショーや、エディ・コクラン役のブライアン・セツァーの熱演も忘れられませんね。

ということで今日は、オリジナルのリッチー・ヴァレンスを聴いてみたくなりました。

リッチー・ヴァレンス『ラ・バンバ』
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-27801 952円+税)

「ラ・バンバ」の他にもノリノリの「カム・オン・レッツ・ゴー」、ナイス・バラード「ドナ」など名曲も収録されています。

リッチーって、どの写真見ても貫禄があって、とても17歳に見えないんですよね。森 勉


2018年7月31日(火) ボブ・ディラン 「Make You Feel My Love」

フジロック・フェス3日目(2018年7月29日)、行ってきました。

あーー、楽しかったー!
個人的に思いついたこと、記憶していることを箇条書きにしてみますね。

・越後湯沢駅シャトルバス待ちが長蛇の列。例年より電車で来た人が多かったのかも。(外国人も多い)
・会場到着直後11時頃、半端じゃない暴風雨。レインコート着用にも関わらずあっという間に全身びしょ濡れに。
・暴風雨→曇り→カンカン照り→弱雨→天気強雨→晴れ、とヴァラエティに富んだ苗場らしい天候の1日。
・WESTERN CARAVAN、フィールド・オブ・ヘヴン昼時にピッタリな雰囲気。
・今年グラストンベリー・フェスがないため、元オレンジコートの場所に英国からUNFAIRGROUNDテント登場。
・Smash日高さん推薦のキューバ多人数バンド、INTERACTIVO。めちゃくちゃな感じで面白かった。
・KACEY MUSGRAVES、超ミニスカートに男性釘づけ!?  ラスト何故か日本舞踊とコラボ。
・ANDERSON PAAK、見に行けなかったが大人気で好評だったとのこと。
・JACK JOHNSON、夕暮れ前のグリーン、最高に心地良い!GREENSKY BLUEGRASSの人もゲスト出演。
・BOB DYLAN前「多くの人が見れるように立ってください」とスタッフが呼びかけ、芝生で座っていた人起立。
・BOB DYLAN、ギターのインスト演奏中、ステージ上に御大突然登場。珍しくビジョンにディラン映し出される。
・BOB DYLAN、ピアノを立って弾きながら歌うスタイル。歌の途中ニヤリと微笑むシーンも。
・BOB DYLAN、2016年来日時よりロックな選曲&演奏アレンジ。ジャズ・スタンダードカヴァー無し。
・BOB DYLAN、ギターは持たなかった(数日前の韓国公演ではギター披露したらしい)。
・BOB DYLAN、ラストは「Ballad Of A Thin Man」→「Blowin' In The Wind」。最近のセットリストとは逆に。
・DYLANで感無量だったが終了後すぐ移動。ホワイトのceroを横目にヘヴンのGREENSKY BLUEGRASSへ。
・GREENSKY BLUEGRASSはドラムレスのジャム・バンド。ラストにPHISHカヴァーも。最高!
・夜のフィールド・オブ・ヘヴンはやはり格別。またこの場へ戻ってきたい、と毎度ながら名残惜しく思う。
ちょっと長くなってしまったのでこのへんで。

ボブ・ディランのステージで一番印象に残ったのは、中盤あたりで披露した「Make You Feel My Love」。
この曲のディラン本人によるハーモニカ・ソロ、徐々に消えていく夕陽とシンクロして、とても感動的でした。
長いようで短かった1日を労ってくれているような、そんな優しい音色でした。

オリジナル・アルバムとしては1997年発表作『Time Out Of Mind』に収録されていますが、アデルやビリー・ジョエルのヴァージョンも有名。ベスト盤にも収録されています。森 陽馬

★掲載ジャケットは「Make You Feel My Love」収録『ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ボブ・ディラン』。
(国内2枚組CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-31035 2,500円+税)




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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