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  今日のこの1曲 “Archives”

<2014月4月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー
2014年4月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2014年4月1日(火) 伊藤銀次 「ウキウキWATCHING」

 お昼休みの人気テレビ番組『笑っていいとも!』は32年間、8054回という長寿中の長寿番組でした。

 それも生放送!
その『笑っていいとも!』が3月31日に終わりました。

タモリさん、本当に御苦労様でした。

タモリさんが中洲産業大学の教授に扮した、今より脂ぎってアブナイ芸が売りだった頃からテレビで見ていました。

日本テレビ系『今夜は最高!』はコルゲン・バンドと絡んだ歌と演奏、そしてコントも思い出深いものがあります。

『笑っていいとも!』はお昼の時間帯ということもあり、あまり熱心に見ていたわけではありませんでしたが、若手芸人に強引にツッコんで、その人たちの面白さを引き出す話術は毒がなくなったと言われながらもタモリさんならではのものを感じていました。

 そんな『笑っていいとも!』=タモリさんに育てられた昔は若手で今は超大物になった芸人が一同に会した『笑っていいとも! グランド・フィナーレ』の一場面は圧巻でした。

 明石家さんま、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、とんねるず、爆笑問題、ナインティナイン。
他の番組ではゼッタイありえないこのメンバーがタモリさんの最後にかけつけ、テレビ画面に全員が映るんですから驚くべきことです。
 タモリという芸人の凄さを改めて感じた瞬間でした。

 音楽界に例えるなら、エルヴィス・プレスリー、ビーチ・ボーイズ、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ヴェンチャーズ、ジェイムス・ブラウン、レッド・ツェッペリンあたりが同時に同じステージに上がっている感じ?

 プロレス界で言えば、ルー・テーズ、フレッド・ブラッシー、ブルーノ・サンマルチノ、ジン・キニスキー、ボボ・ブラジル、フリッツ・フォン・エリック、ミル・マスカラス、(これじゃちょっと古すぎるのでアブドーラ・ブッチャー、スタン・ハンセンもいれておきましょうか)が、同じリングでバトルロイヤルをやっているような・・・。

 話が大幅に横にそれましたが、タモリさんがひさしぶりに歌ってくれた「ウキウキWATCHING」、良かったなあ。

ということで、今日はその曲の作曲者が自身でセルフ・カヴァーしたこの曲を。
((CD)伊藤銀次 『ゴールデン・ベスト』 2枚組CD全37曲 MHCL-2177 2,857円+税)

 タモリさんお疲れ様でした。森 勉


2014年4月2日(水) Wilko Johnson & Roger Daltrey 「All Through The City」

 ウィルコ・ジョンソンとロジャー・ダルトリーのコラボ・アルバム『ゴーイング・バック・ホーム』国内盤が発売になりました。(国内CD SHM-CD仕様 解説・歌詞・対訳付 UICY-15289 2,200円+税)

 ウィルコが敬愛しているボブ・ディラン・ナンバー「窓からはい出せ」以外は全て、ウィルコ作のドクター・フィールグッドやソロ・ナンバーで占められています。

 ロジャーが歌うフィールグッドはどんな感じになるんだろう、と楽しみにしていたのですが、想像以上にハマっていて、とにかくトゥーマッチなほど熱く気迫溢れる歌声がかっこいい!

 ウィルコのスタイルである指弾きカッティング。
ギター・ソロに入る瞬間...何度聴いてもゾクゾクします。

 参加メンバーはウィルコと長年活動している、ブロックヘッズのノーマン・ワット・ロイ(b)と、スティーヴ・ハウの息子であるディラン・ハウ(ds)の2人に、元スタイル・カウンシルのミック・タルボット(key)、ハーピストのスティーヴ・ウェストンなど。世代がそれぞれ微妙に異なるミュージシャン達の競演は聴きものです。

「えっ!? もう終わり?」と感じるほどあっという間の全11曲34分。

昨年膵臓癌を患っていること、治療しないことを告白し、精力的にライヴ活動を続けているウィルコ・ジョンソン。
3月にも来日してくれました。

来年もその先もずっと元気で来日し、ファンを驚かせてくれることをただただ願っています。東尾沙紀


2014年4月3日(木) ルルルルズ 「街はたそがれ」

“東京インディーズ・ポップの登竜門”と言える、東京・下北沢にあるmona records。

 その店主である行達也さん率いる新ユニット、ルルルルズ。
待望の1stアルバム『色即是空』が発売されました。(ENGW-007 2,000円+税)

 
約1年前(4/16)にこのコーナーで紹介した3曲入り完全自主制作CDR盤がとても良かったのですが、今作も期待通りの仕上がり。

 大貫妙子と一十三十一を合わせたようなモミによる女性ヴォーカル。
アコースティック・シティ・ポップ・サウンドとヴァイオリン&ピアノの音色がうまくブレンドされていて、優しく耳に馴染む1枚です。

 今日のこの1曲は3曲目「街はたそがれ」。

 都会の切なさが、イントロのピアノや歌詞&メロディーで見事に表現されていますね。

 これぞ“東京発・黄昏シティ・ポップ”な1曲です。森 陽馬


★当店のみの先着特典! ルルルルズ・オリジナル・マグネット差し上げてます。


2014年4月4日(金) Bruce Springsteen & Patti Scialfa 「Linda Paloma」

ジャクソン・ブラウンファン、必聴!

名ミュージシャンがジャクソン・ブラウン作をカヴァーした2枚組全23曲トリビュート・アルバム『Looking Into You ~ A Tribute to Jackson Browne』が発売されました。
(輸入CD MUSIC ROAD RECORDS MRR CD 018)

このアルバムの凄いところは、無名ミュージシャンではなく、ジャクソンと関わりのあった名ミュージシャンが多数参加していて、それもほぼ新録音だということ。

イーグルスのドン・ヘンリーから始まり、ボニー・レイット&デヴィッド・リンドレー、ライル・ラヴェット、カーラ・ボノフ、JDサウザー、ベン・ハーパー、ルシンダ・ウィリアムス、ショーン・コルヴィンなど通なミュージシャンがジャクソン・ブラウンの名曲をナイス・カヴァーしています。

誰が歌ってもやっぱりジャクソン・ブラウンの曲はいいなあ~、と思いながら聴いていたら、僕の大好きな名作『プリテンダー』に収録されている「Linda Paloma」のカヴァーが。

 「おっ、これもいい感じ♪ 誰が歌っているのかな?」と思いクレジットを見たらビックリ!
ブルース・スプリングスティーンとその奥方パティ・スキャルファによる「Linda Paloma」!

 いつもより若干肩の力が抜けたブルース節!
マーク・リボー、スティーヴ・ジョーダン、ニルス・ロフグレン等によるリラックスしたバック演奏もいいですね。

ちなみに内ジャケットには、名作2nd『フォー・エヴリマン』表ジャケに映っている、ジャクソンが幼少期過ごした家の現在の写真が掲載されています。森 陽馬


2014年4月5日(土) 松井一平&寺尾紗穂 「いしとゆき」

CDではなく、配信でもなく、アナログ・レコードでもなく、カセット・テープ!

ダウンロード・コードも付いていないカセット・テープ・コンピが限定500本で発売されました。
(V.A 『カセット・レボリューション Vol.1』 CSRN-2501 2,500円+税)

カセット・テープやアナログ録音にこだわりがある大物ミュージシャンからインディーズ・バンド。
ジャンルもロック、エレポップ、音響、弾き語りまで、バラエティに富む全12トラック。

鈴木慶一(Controversial Spark)、いまみちともたか、寺尾紗穂、直枝政広、他全曲が新曲or未発表音源というのも魅力です。

今日のこの1曲は、寺尾紗穂さんによる「いしとゆき」。(作詞は松井一平)

カセット・テープで聴く深遠な彼女の歌声。太古の時代から伝わる名歌のよう。

ジャケット・イラストを手掛けている漫画家/イラストレーター本秀康による描き下ろし8Pマンガも付いています。本さんファンも要チェックですね。

カセット・テープ再評価/ムーヴメント、これからも徐々に広がっていきそうです。森 陽馬


2014年4月6日(日) Wouter Hamel 「GRETNA GREEN」

5月21日大阪、23日東京ビルボード・ライヴで来日公演を行うオランダの男性シンガー、ウーター・へメル。

約2年半ぶり、4作目となるオリジナル・アルバム『ポンパドール』が日本先行で発売になりました。
(国内CD VICP-65212 2,400円+税 日本盤ボーナストラック2曲収録)

 今作では、1st、2ndでプロデューサーを務めたベニー・シングスとのタッグが復活!

 ベニーは共作、アレンジ、演奏、ミックスなど多くを担当。
前作『ローエングリン』はウーターのセルフ・プロデュースで生楽器にこだわったアレンジがされていましたが、新作ではシンセやプログラミングなどを使い、全体的に80'sな雰囲気。

 民族音楽に、ソウル、ディスコ...と、彼の従来のイメージである''ポップ×ジャズ''とはまた違った曲作り、音作りがされています。

アルバム後半には、弾むようなメロディーの「Live A Little」、AORテイスト「Gretna Green」など、彼らしいポップな曲も♪

「Gretna Green」は皮肉ったような詞とロマンチックなメロディとのギャップが面白い一曲。

歌詞と関係あるのかどうかは読んでもよくわからないですが、「グレトナ・グリーン」はスコットランドにある駆け落ち婚で有名な土地の名前のようです。東尾沙紀


2014年4月7日(月) P.F.スローン 「レット・ミー・ビー」

 ダンヒル・レーベルの再発が始まっています。

 まず。グラス・ルーツ5種、P.F.スローン2種、バリー・マクガイア1種の計8種のオリジナル・アルバムがリマスターされ、日本のユニヴァーサル・ミュージックから紙ジャケット仕様で発売されました。

 今日はその中からP.F.スローンのセカンド・アルバム『孤独の世界』(原題:12 More Times)から「レット・ミー・ビー」を。
(国内CD 完全限定盤 2014年最新リマスター UICY-76094 2,667円+税)

 このアルバムは1966年発表。
当時日本ではファースト・アルバムのジャケット写真を使って、LPが出ていた記憶があります。

 友達が持っていたので、家へ遊びに行った時によく聴かせてもらっていました。

 日本では大ヒットとなった(アメリカではノンヒット)「孤独の世界」(From A Distance)も大好きですが、他にお気に入りが2曲ありました。

 1965年にジャン&ディーンでヒットした「アイ・ファウンド・ザ・ガール」、そして同年タートルズでヒットした「レット・ミー・ビー」。

 P.F.スローンのヴァージョンはセルフ・カヴァーということになりますが、特に「レット・ミー・ビー」は素晴らしい出来で、もっと多くの人々に知られて欲しい名曲だと思います。森 勉


2014年4月8日(火) グラス・ルーツ 「恋は二人のハーモニー」

 昨日紹介したP.F.スローンと同時発売されたグルス・ルーツも取り上げましょう。

 なんてったって5種類(+ベスト盤1枚)も出ましたし、日本でオリジナル・アルバムがCD化されるのは初めてだし、いい曲多いし。

 1960年代後半から1970年代前半ヒットを連発し、日本でもかなりの人気があったグラス・ルーツですが、CDの時代になってからはベスト盤が時々出たぐらいで、ほとんど再評価されることもなくきてしまったのが残念です。

 今回のリマスター、紙ジャケ化で少しでも彼らの楽曲が多くの人の耳に届くことを願っています。

 さて、好きな曲がいっぱいあるので迷いましたが、1971年にヒットしたデニス・ランバート&ブライアン・ポッター作の名曲「恋は二人のハーモニー」(Two Divided By Love)が今日のこの1曲です。

 1972年に出た9枚目のアルバム『ムーヴ・アロング』に収録されています。
(国内CD 完全限定盤 解説・歌詞・対訳付 UICY-76092 2,667円+税)

 今回ボーナス曲として、「恋はすばやく」(Sooner Or Later)、「恋は乾杯」(Love Is What You Make It)の2曲が追加収録されているのが嬉しいところです。森 勉


2014年4月9日(水) リンダ・ロンシュタット with エミルー・ハリス 「I Can't Help It (If I'm Still In Love With You)」

美しく情熱的な歌声で僕らを魅了した女性シンガー、リンダ・ロンシュタット。

パーキンソン病と診断されもう歌うことができない、と昨年秋公表したことは非常に残念な出来事でした。

その彼女が今まで歌ったデュエット曲を集めたCDが本日発売。
(輸入CD Linda Ronstadt 『Duets』 RHINO 8122-79597-1)

70年代恋仲だったJ.D.サウザーとの「Prisoner In Disguise」、ドン・ヘンリーとの「Hasten Down The Wind」、80年代ジェイムス・テイラーとの「I Think It's Gonna Work Out」、映画『アメリカ物語』主題歌でグラミー受賞したジェイムス・イングラムとの「Somewhere Out There」、アーロン・ネヴィルとの名唱バリーマン/シンシア・ワイル作「Don't Know Much」、フランク・シナトラとのジャズ・ナンバー「Moonlight In Vermont」、2000年代アン・サヴォイとのカントリー・アレンジ楽曲まで全15曲。

Laurie Lewisという女性シンガーとアカペラで歌っている未発表トラック「Pretty Bird」も収録されています。

今日のこの1曲は、エミルー・ハリスとのハンク・ウィリアムス・カヴァー「I Can't Help It (If I'm Still In Love With You)」。

今回の全15曲中一番古い録音、1974年発表『Heart Like A Wheel』に収録されていたカントリー・ナンバー。

伸びのある素晴らしい歌声に改めて感動できます。森 陽馬


2014年4月10日(木) バート・バカラック 「アルフィー」

4月10日NHKホール、バート・バカラックのコンサートへ行ってきました。

バカラックのコンサートは何度か観てきましたが、今日の公演は今までで一番感動的でした!

来月で86歳になるバート・バカラック。
ピアノを弾き、指揮をし、MCをして、歌も歌う!

歌いながら咳き込むこともあったけれど、あのピアノのタッチ、そして歌声。
素晴らしかったなあ。

今日聴いた「アルフィー」は記憶に一生残りそうです。

4月11日、12日、14日にビルボードライヴ東京、4月16日大阪、18日京都でも公演があります。

バカラックの音楽への情熱が体現された息を呑むようなステージング。

是非ご覧になってみてください。森 陽馬


★掲載ジャケットは昨年9月に発売されたバカラック最新コンピ。
(2CD『バート・バカラック・ソングブック アトランティック・エディション』 WPCR-15098 3,048円+税)
 このCDには女性シンガー、ルーマーによる「アルフィー」が収録されています。


2014年4月11日(金) Eddi Reader 「Vagabond」

僕が新作を一番待望していた女性シンガー、エディ・リーダー。

2009年発表前作『ラヴ・イズ・ザ・ウェイ』は
その年のベストに挙げたくらい大好きなアルバムでした。

それから約5年ぶり! 待望の新作アルバム『Vagabond』が遂に発売!
(輸入CD reveal records REVEAL022CDX 日本盤は5/21発売予定)

 前作に引き続き、グラスゴー録音による優しいサウンド・アレンジ。
天使のような歌声も健在で、何度リピートしても飽きのこない心地良い1枚です。

 今日のこの1曲は3曲目「Vagabond」。

イギリス作家、ジョン・メイスフィールドの詩に、エディ・リーダーが曲をつけたナンバー。

美しいメロディーと彼女の神々しいまでのヴォーカルが素晴らしい1曲。

5月21日には彼女が在籍していたフェアー・グラウンドアトラクションのアルバムが限定紙ジャケット仕様で再発。6~7月には来日公演も決定しました。

初夏の公演を心待ちにしながら、今春はこのアルバムを何度も聴きかえすことになりそうです。森 陽馬


2014年4月12日(土) Real Estate 「Horizen」

 ニュージャージーを拠点に活動している男性5人組バンド、リアル・エステート。

2009年にデビューし、2枚のアルバムをリリース。


3作目となる新作『アトラス』(国内CD HSE-19175 2,095+税)は、ウィルコ所有のスタジオで録音。

ざっくりいいますと、浮遊感のあるギター・ポップといった感じです。

特に突出してポップな曲というのは無いのですが、ほんのりリバーブの効いたギターに、穏やかなヴォーカル。聴いているととても心地良いサウンドです。

ウィルコを筆頭としたUSオルタナティヴ・ロックや、UKギターポップ、フォーク・ロックなどの影響が感じられます。

近年のアーティストだと、カート・ヴァイルと雰囲気が似ているように思います。
(カートほど気だるい感じではありませんが...)

9曲目「Horizon」は、なんとなくイントロがニール・ヤング「Old Man」風?
曲調そのものは全然違いますが、ギターのフレーズが似ているなと思いました。
少なからず影響は受けているのかな?? 東尾沙紀


2014年4月13日(日) PIRATES CANOE (パイレーツ・カヌー) 「Crazy Krissie」

 京都発、当店大推薦のバンド、パイレーツ・カヌー。

7月19日(土)、当店地下アゲインでのライヴが決定しました!

題して“パイレーツ・カヌー&中井大介 ほっこりカーニバル Vol.1”!

レーベル“On The Corners Records”代表で、昨年リリースしたソロ作も素晴らしかった中井大介さんにもライヴをやっていただく予定です。

パイレーツ・カヌーは現在新作を制作中とのことですので、そちらも含め楽しみですね。

入場料金や詳細は来月以降にまた告知したいと思います。
とにかくも7月19日(土)は是非アゲインへ!

 ということで今日のこの1曲は、パイレーツ・カヌー最新ライヴ盤から「Crazy Krissie」。

ドブロ・ギター岩城一彦さんによるドブロ・ソロが聴きもののナンバーです。

 ちなみにこの最新ライヴ盤は、先月3月23日京都・拾得で行われたパイレーツ・カヌー恒例イベント<ひょっこりパーティー>第35弾の実況録音盤2枚組CDR。(2,500円+税)

彼女達の魅力は音だけでは伝わりにくいかもしれませんが、7/19の予習に是非チェックしてみてください。森 陽馬


2014年4月14日(月) ペギー・リプトン 「Stoney End」

『ジャケガイノススメ~Beautiful Covers』という本が出たのは、2006年5月ごろでしたでしょうか。

 いわゆるジャケ買いしてしまいそうな魅力的なレコード・ジャケット写真をたっぷり掲載して、その盤の説明もしっかり付いていたので、ジャケットの美しさと共に、音の方も大いに気になってしまう本でした。

 近年は絶版になっていましたが、この度増ページされ復刊されました。
(出版:ラトルズ 編・著:土橋一夫&高瀬康一 256ページ 2,200円+税)

ぱらぱらページをめくっているだけで楽しくなる本ですので、是非お手に取ってご覧いただきたいと思います。

 恥ずかしながら私もジャケ買いについてのコラムを寄せさせてもらっています。
(コスプレ・変装写真?もあり・・・)

 さて、今日のこの1曲は23ページに掲載されている美女ジャケから1曲。

 以前にもここで紹介し、
2013年のベストにも選出したペギー・リプトン。
(国内仕様CD 解説・長門芳郎 VSCD-2536 3,000円+税)

 ジャケもいいけど、音楽も最高です。

 「ストーニー・エンド」はローラ・ニーロ作の名曲。

 ちょっとけだるい雰囲気を出したペギーの歌声はジャケット同様にとても魅力的です。

 なおバックの演奏は前年1967年にブロッサムズがシングルで出したもの(先月3/29に紹介した『ルー・アドラー~ア・ミュージカル・ヒストリー』に収録)と同じオケが使われています。
 共にルー・アドラープロデュースだから、いいんでしょうね。森 勉


2014年4月15日(火) ザ・フロント・ロウ 「Not Giving Up On Love」

 “大人のシティ・ポップ秘宝盤”!として、当店では隠れたロングセラーとなっているザ・フロント・ロウ2011年発表作『白い砂と空のスクリーン』。

 その前作から約2年半ぶりとなる新作『出会えてよかった』がこの度発売されました。
(Island Moon Music IMCT-0006 1,852円+税)

 ザ・フロント・ロウは、ほぼ全曲のソングライテンィングを手掛ける川崎太郎(Vo&G)を中心に、佐藤正彦(G)、川上豪士(B)、人見欣幸(Dr)が脇を固める4人組バンド。

 今作では村田和人さんも楽曲アレンジで参加!
(ブックレット内には川崎太郎さん&村田和人さんの雄々しくも朗らかな2ショット写真も!)

 彼等のルーツである日本シティ・ポップ、ロック、ソウル・ミュージックなどが程良くブレンドされた1枚に仕上がっています。

今日のこの1曲は70's後半のソウル/アイズレー・ブラザーズを彷彿とさせるファンキー・チューン⑥「Not Giving Up On Love」。

 アルバム中唯一の英語詞なのですが、実はこの曲の歌詞!アイズレー・ブラザーズの曲名が随所に織り込まれているのです。

 ♪Take Me To The Next Phase♪、♪Summer Breeze♪、♪I Once Had Your Love♪。
そして、アーニー・アイズレー的なギターソロ!

 川崎太郎さんの“アイズレー愛”が伝わってくる1曲ですね。

切ない“夏”ソング③「陽だまりの夏」、メロウなカッティング・ギターがアクセントになっているシティ・ポップ⑦「輝きのなかで」なども聴きものです。森 陽馬


2014年4月16日(水) So Nice 「光速道路」

今週末4月19日(土)は<RECORD STORE DAY>!

近所のレコード店に直接足を運んで、音楽・アナログ・レコードを楽しもう!と、アメリカで数年前から始まったイベントです。

RECORD STORE DAY限定のレコードが毎年発売されるのですが、今年は日本でもリリース・タイトルが増えて賑やかですね。

Gotch(後藤正文ソロ)、木村カエラ、くるり、きゃりーぱみゅぱみゅ、坂本慎太郎/メイヤー・ホーソーン、サンボマスター、柴田聡子、野佐怜奈、So Nice、Yakenohara×chabe、スカート、大森靖子、band apart等々。(YeYe、Sugar Meは4月下旬に延期)

入荷枚数に限りがありますので、即品切れになってしまう商品もあると思います。
規約によりご予約も受け付けられず申し訳ないのですが(通販も発売後1~2週間後に在庫あるもののみとなります)、4月19日は最寄のレコード店に是非ご来店ください。

掲載ジャケットは、最強のシュガーベイブ・フォロワー!?、So NiceのRECORD STORE DAY限定アナログ盤『So Nice/高速道路/Earth Mover』(EP 1,300円+税)。
 江口寿史氏描き下ろしジャケットです。森 陽馬


★ちなみに、当店では4月19日以降店頭で2,000円以上お買い上げの方に、PET SOUNDS RECORD特製タオルを先着でプレゼントする予定です。


2014年4月17日(木) デオダート 「カーリー&キャロル」

デオダートの名作アルバム『ツァラトゥストラはかく語りき』は1972~73年にかけて本当によく聴いたアルバムです。(国内CD 限定盤 KICJ-2311 952円+税)

クロスオーヴァーとかフュージョンという言葉はまだない時代でしたが、ロック・ファンにも気になる新しいジャズのサウンドでした。

アルバム・タイトル曲は1968年公開映画『2001年宇宙の旅』テーマ曲として有名ですが、エルヴィス・プレスリーのライヴ登場曲としても憶えている方が多いのではないでしょうか。

今日はそのメイン曲ではなくて、A面ラストにひっそりと(?)入っていたデオダートのオリジナル曲「カーリー&キャロル」という曲を。

タイトルから察するにカーリーと言えば、カーリー・サイモン、キャロルと言えばキャロル・キングのことを思い描きますが、作ったデオダートもこの二人の女性シンガー・ソングライターにインスピレーションを得ての曲と思われます。

何の曲に似ている、というわけではありませんが、なんとなく雰囲気はわかるという感じの軽快でイイ曲です。

それにしてもデオダートの弾くエレクトリック・ピアノがなんとも魅惑のサウンドです。森 勉


2014年4月18日(金) ブロッサム・ディアリー 「Like Someone In Love」

 村上春樹9年ぶり短編小説集『女のいない男たち』が本日発売、ということで早速購入してきました。

まえがきを読んだだけですが、そこに<ビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』>という言葉が!

 村上春樹の文章から『ペット・サウンズ』という言葉が出てきただけで僕は満足ですね。

 パラパラめくってみましたが、最近の彼の小説に比べアーティスト名や曲名も多く出てきているのでこれから読むのが楽しみです。

 収録された短編『イエスタデイ』の中に出てくる、ビートルズ「イエスタデイ」の替え歌の歌詞部分が、今回の単行本化にあたって削除されたそうですが、その『イエスタデイ』に出てくる他の曲、「ライク・サムワン・イン・ラヴ」を今日は取り上げましょう。

 「ライク・サムワン・イン・ラヴ」は、1944年アメリカ映画『Belle Of Yukon(邦題:ユーコンの女王)』挿入歌でダイナ・ショアが歌っているのがオリジナル。ジョン・コルトレーン、アート・ブレイキーなど多くのミュージシャンが取り上げているスタンダード名曲です。

♪あなたが近くにいると、私は恋している人みたいになっちゃうのよ♪というキュートなラヴ・ソング。

 小説内では、<若い女性ピアニストが「ライク・サムワン・イン・ラヴ」を弾いていた>と出てくるので、今日のこの1曲は、コケティッシュでかわいい歌声が魅力のニューヨークの歌姫、ブロッサム・ディアリーのヴァージョンで。森 陽馬

★掲載ジャケットは、ブロッサム・ディアリー「ライク・サムワン・イン・ラヴ」収録、1957年録音作名盤『ギヴ・ヒム・ジ・ウー・ラ・ラ』。(国内CD 限定盤 UCCM-9274 1,048円+税)


★4月19日はRECORD STORE DAY!
当店にて2,000円以上お買い上げの方に、オリジナル・タオルを先着でもれなくプレゼント!

なお、洋楽のRSD商品はダニー・ハサウェイ以外は入ってきておらず、おそらく来週以降少しずつ入荷してくると思われます。申し訳ございません。


2014年4月19日(土) 坂本慎太郎 「Wine Grass Woman」

 4月19日RECORD STORE DAY2014、たくさんのお客様にご来店いただき誠にありがとうございました。

RECORD STORE DAYは<CD・レコード店へ直接足を運んで、音楽・レコードを探す楽しみを実感しよう>という主旨のため、RSD限定商品に関しては通販及び予約も行っておらず、お客様にはご面倒お掛けして大変申し訳ございませんでした。

 でもこれを機会に、自分の守備範囲以外の音楽を店頭で見つける楽しさを再発見していただけたらうれしいです。

 当店ペット・サウンズ・レコードは2014年4月22日でオープン33周年ということもあり、今店頭で2,000円以上お買い上げの方にはオリジナル記念タオルを先着で差し上げております。
 4月25日くらいまではタオル残っていると思いますので、お近くお寄りの際は是非ご来店くださいませ。

 ちなみに今回のRSD限定商品、一番人気はなんといっても坂本慎太郎/メイヤー・ホーソーンによるスプリット7インチですね。他商品も残りわずかとなっておりますのでお早めに。森 陽馬
(木村カエラ、so niceなどは完売いたしました。申し訳ございません)

★4/19夕方、RECORD STORE DAYイメージ・イラストを手掛けられたジャケット・デザイン/イラストレーターの巨匠!永井博さんにわざわざご来店いただきました! 永井さんありがとうございました!)


2014年4月20日(日) A.J.Croce 「Tarnished and Shining」

4月20日日曜日、武蔵小山駅前ロータリー広場では、1年に1回の<第3回ムサコたけのこ祭り>が行われました。

一昨年及び昨年は雨に祟られましたが、今年はギリギリ雨も降らず天候に恵まれ、多くの人で賑わっていましたね。(タケノコ汁も美味しかった!)

当店も昨日に引き続きRECORD STORE DAY関連商品を購入しに多くの方にご来店いただきました。

坂本慎太郎、大森靖子は品切れとなってしまい、遠方からお越しいただいたお客様には申し訳ございませんでしたが、ご来店いただけただけでもありがたいことだと感謝しております。重ねて御礼申し上げます。

さて、今日のこの1曲は最近気に入って店でよく聴いているA.J.クロウチの新作『Twelve Tales』から。
(国内仕様CD 日本語解説付 MSMF-6046 2,400円+税)

A.J.クロウチは、70年代名シンガー・ソングライター、ジム・クロウチの息子で、90年代半ばから活動をしているミュージシャン。

父のジムとはまた違って、アメリカン・ルーツに根ざした味わい深い旨味を感じさせる楽曲、ニック・ロウやコステロを彷彿とさせる渋い歌声、そして見事なピアノの腕前が魅力です。

今作は6人のプロデューサーを迎え、全12曲多様なアレンジで聴かせる1枚。

中でも、アラン・トゥーサンプロデュースによるソウルフルなバラード5曲目「Tarnished and Shining」は聴きもの。

派手さはなくとも、末永く活動してもらいたいですね。森 陽馬


2014年4月21日(月) バート・バカラック 「ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム」

先週は大阪と京都でバート・バカラックのコンサートを楽しんできました。

4月16日はNHK大阪ホールでの公演。

 大阪城公演の西側、谷町四丁目駅近くのNHK大阪ホールは、12年前に一度訪れたことがある場所でした。
2002年2月27日ブライアン・ウィルソン『ペット・サウンズ・ツアー』、日本での最終日が大阪で、場所はNHK大阪ホールでした。

 2001年秋に来日する予定があの9.11の影響で延期となり、会場も厚生年金ホールからNHK大阪ホールへ変更になった時のことです。

 ブライアン・ウィルソンを想い出しながら聴くバート・バカラックもオツなものでした。

 スニーカーにジーンズ、ネクタイなしのワイシャツにブレザー、というスタイルの、もうすぐ86歳になるバート・バカラック。素敵でした。

 双眼鏡で見てわかったのですが、ブレザーには馬のデザインのピンバッチが・・・。

 シンコー・ミュージック刊『バート・バカラック自伝』によると、彼は馬が大好きで、競走馬を持っていたこともあるそうです。次の来日には、是非日本の美しい競馬場にお連れしたいですね。

 さて、今日のこの1曲は、アンコール前、本編最後の曲として演奏された「ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム」。イイ曲ですね。森 勉


★掲載ジャケットは、書籍『バート・バカラック自伝』。(シンコー・ミュージック 2,800円+税)


2014年4月22日(火) シルヴィ・バルタン feat ジェフリー・フォスケット 「Mr John B」

本日4月22日で当店ペット・サウンズ・レコードは33周年を迎えました。

これもお客様皆々様のおかげです。ありがとうございます。

ビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』関連楽曲を今日のこの1曲に、と思い、この作品から選んでみました。

シルヴィ・バルタンの新作『シルヴィ・イン・ナッシュビル』。
(国内CD ボーナス・トラック3曲追加(内1曲は国内盤のみ) KICP-1686 2,500円+税)

 フランスの歌姫、シルヴィ・バルタンも今年で70歳。
その彼女が1964年発表作「アイドルを探せ」を録音したアメリカ/ナッシュビルにて、50年振り!に録音したロックな新作です。

 ナッシュビルなのでカントリーっぽいのかな、と思いきや、メリハリの効いたポップ/ロックな演奏がゴキゲン♪ なかなかに楽しい1枚ですね。

何故にこれが『ペット・サウンズ』関連か?というと、「ミスター・ジョンB」という曲が収録されているのです。

 ビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』に収録されている「スループ・ジョンB」のカヴァーで、なんと!ブライアン・ウィルソン・バンドには欠かせない存在と言えるジェフリー・フォスケットがコーラスで参加!

 シルヴィ・バルタンは1966年当時にもこの曲をカヴァーしているので、約47年を経ての再カヴァーとなるわけですが、ジェフリーを迎えてよりビーチ・ボーイズ的アレンジに。

 ちなみに国内盤ボーナス・トラックとして、この「ミスター・ジョンB」をフランスの男性シンガー・ソングライター、Laurent Voulzy(ローラン・ブルジー)とデュエットしたヴァージョンも収録されています。森 陽馬


2014年4月23日(水) はっぴいえんど 「花いちもんめ」

GOOD TIMINコラム・コーナーに、『武蔵小山駅前にあった桜の物語 続報2014』を更新しました。

駅前開発のため、当店の旧店舗前から千葉へ移植された桜の木に関してのレポートです。

このコラムを書くにあたって、当時(2004年頃)の武蔵小山駅前の写真を久々に見ましたが懐かしいですね。

2004年3月~4月、ちょうど桜が咲いていた時、はっぴいえんどBOXが出たことを思い出しました。

2004年3月は大滝詠一『EACH TIME』20周年記念盤も発売されましたが、はっぴいえんどBOXの方が初CD化音源がたくさん収録されていることもあり、話題になっていた記憶があります。

あれから10年。当店は移転しましたが、こうやって営業を続けられていることは本当にありがたいことだと思っております。皆様には重ねて御礼申し上げます。

今日のこの1曲ははっぴいえんど「花いちもんめ」。
(掲載ジャケットははっぴいえんどベスト・アルバム『CITY』 新規ライナー:小倉エージ KICS-2567 1,429円+税)

鈴木茂作曲、ヴォーカルによるナンバー。

ちなみに、5月13日渋谷WWWにて、鈴木茂が名作『バンドワゴン』を全曲演奏するコンサートを行なう予定です。森 陽馬


2014年4月24日(木)  伴瀬朝彦 「カリハラのうた」

MC.sirafu(なつやすみバンドetc)、あだち麗三郎(ソロ/ceroサポートetc)を擁する男女混成バンド、片想い。(2013年8月6日の今日のこの1曲で取り上げました)

その片想いではベーシストとして在籍、ホライズン山下宅配便(片想いと共に''とんちれこーど''を設立)というユニットではギタリストとして在籍し活動している79年生まれの男性ミュージシャン、伴瀬朝彦(ばんせともひこ)。

 今月リリースされた初のソロ・アルバム『カリハラ』は、正統派シンガーソングライター作品のようで、どこか不思議な魅力を持った日本語ロック/フォーク/ブルース・アルバムでした。(TNCR-0016 1,852円+税)

ドラム、ベース、ギター、ピアノ、コーラスなどもこなすマルチプレイヤーであり、今作は1人での多重録音。

落ち着いたトーンの歌声は、少し枯れた感じもあってすごく良いですね!

 ギターが唸るブルース・ナンバーやジャズっぽいアレンジのもの、60~70年代フォーク...様々なルーツが垣間見える楽曲は、聴けば聴くほどに味が出そうです。

今日の一曲は、穏やかな曲調から、終盤ガラッと雰囲気を変える「カリハラのうた」。
ニール・ヤング的なエレキ・ギターの音色がかっこいい一曲です。東尾沙紀


2014年4月25日(金)  布谷文夫 「冷たい女」

 3月21日を過ぎてナイアガラ関連のリリースは一休み・・・、と思いきや、6月に注目のタイトルが発売されることになりました。

 布谷文夫『悲しき夏バテ』デラックス・エディション!
(6月4日発売予定 10曲+ボーナス7曲追加 全17トラック UPCY-6862 2,593円+税)

 1973年発表、大瀧詠一プロデュースによる布谷文夫1stソロ・アルバム『悲しき夏バテ』。

 今作のバック演奏<ココナツ・バンク>に在籍していた伊藤銀次さんによるインタビューを元にした詳細なライナーノーツ付。

 更に貴重なシングル・ヴァージョンやライヴ音源もボーナス・トラックとして大量に追加収録予定です。

 「台風13号」や「冷たい女」のシングル・ヴァージョン、シングル「からのベッドのブルース」、「台風」等の収録もうれしいのですが、聴きものは貴重なライヴ音源でしょうね。

 ココナツ・バンクをバックに従えた「冷たい女」ライヴ・ヴァージョン!
『NIAGARA VOX』に収録されていたのと同じかな?違うのかな?

 布谷さんファンはもちろん、ナイアガラー、銀次さんファンの方も要チェックの1枚になりそうです。森 陽馬


2014年4月26日(土)  サンタナ 「風は歌う」

 いい季節になってきました。

 この時期になると聴きたくなるのがこの曲です。

1972年発表、サンタナの名作『キャラバンサライ』に収録されている「風は歌う」(原題:Song Of The Wind)。

 「ブラック・マジック・ウーマン」、「僕のリズムを聞いとくれ」、「君に捧げるサンバ」、「哀愁のヨーロッパ」などに比べると一般的な知名度は低い曲ですが、なんとも情感豊かなギター・インスト曲です。

 風が歌い始める最初は、優しくメロウに。

徐々に風は躍動的になり、エモーショナルなリズムを含みつつ、我々のからだの中に吸い込まれて・・・。

 気持ちのいい朝に、昼に、そして春の宵に、いつまでも聴いていたくなる僕のフェイヴァリット曲のひとつです。森 勉


★掲載ジャケットはサンタナ『キャラバンサライ』。(国内CD SICP-30052 1,800円+税)


2014年4月27日(日) Kwesi K 「Long Days, Short Nights」

<黒い大橋トリオ>!?

当店で今オススメしているクエシ・ケーの1stアルバム『ランナウェイ・フロム・ミー』。
(国内CD AGIP-3522 2,000円+税)

クエシ・ケーは1988年オハイオ生まれ。
現在はフィラデルフィアを拠点に活動している黒人男性シンガー・ソングライター。

アコースティック/オーガニックなサウンドと、ソウルフルながら熱過ぎない歌声が心地良く沁みる1枚です。

今日のこの1曲は①「Long Days, Short Nights」を選びましたが、曲展開がかっこいいアップテンポ②「Fold」、沁みるスローナンバー⑦「Lovely」他、全9曲捨て曲なし!

本業はフォトグラファーだそうですが、これだけのイイ曲を書けるのですから、音楽活動にも本腰を入れてもらいたいですね。

大橋トリオ、ジャック・ジョンソン、ベン・ハーパーお好きな方にも大推薦!

木漏れ日溢れる穏やかな休日。
聴いていると心が優しくなってくる名作です。森 陽馬


2014年4月28日(月) Jamestown Revival 「Home」

<ジェイホークスのカントリー版?>

昨日に続き、シンガー・ソングライター系のオススメ盤をもう1枚。

Jamestown Revivalはテキサス出身ジョナサン・クレイ(Jonathan Clay)とザック・チャンス(Zach Chance)による二人ユニット。

今作『Utah』は最近発売された1stアルバムです。(輸入CD WBR002)

最初聴いて想起したのは、ジェイホークス。

二人のユニゾン・コーラス・ヴォーカルは、まさにジェイホークスを下敷きにした感じですね。

バンジョーやスティール・ギターが全編に入っており、ジェイホークスがよりカントリー&ルーツ色濃くなった雰囲気です。

今日のこの1曲はラスト11曲目「Home」。

最後の方は、ビートルズ「ヘイ・ジュード」とそっくりの展開&メロディー!?
歌詞は違うしカヴァーでもないけれど、ある意味聴きもののナンバー。

全体的にメロディーや楽曲アレンジのせいか、もしくはミックスが悪いためか、正直言うともうひと押し欲しいところですが、アメリカン・ルーツ好きの方ならば聴いておいて損なし。これからが楽しみなユニットです。森 陽馬


2014年4月29日(火) ドアーズ 「Alabama Song (Whisky Bar)」

先日『ワールド・エンド~酔っ払いが世界を救う!』という映画を鑑賞しました。

イギリス郊外出身の幼馴染5人が、学生時代に達成できなかった<1晩で12軒のハシゴ酒>を成功させるため、20年振りに再び故郷に集まり...、という感じでお話は進んでいきます。

1軒1軒呑み歩きその度に店でちょっとした事件が起こる...、みたいな話かと思いきや、途中から予期せぬ急展開にびっくり!

主人公たち(40代)が青春時代を過ごした80~90年代UKのバンド(ブラー、スウェード、ティーンエイジ・ファンクラブ、プライマル・スクリームなど)を中心に選曲されていて、音楽面でも楽しむことができました。

ビューティフル・サウス「Old Red Eyes Is Back」(アルコール中毒の男の事を歌った曲)や、ドアーズによる「アラバマ・ソング」(♪次のウイスキー・バーへの道を教えてくれ~♪)など、お酒にひっかけた楽曲も。

映画も音楽もいろんなネタが散らばっているので、映画通、UK音楽通の方はより楽しめるかと思います。

 今日のこの一曲はドアーズ「アラバマ・ソング」。
掲載ジャケットは、「アラバマ・ソング」収録、1967年発表1stアルバム『ハートに火をつけて』です。東尾沙紀


2014年4月30日(水) 山下達郎 「GUILTY」

 山下達郎の新しいライヴ・ツアーの日程が発表になりました。

7月25日(金)パルテノン多摩から始まる全国29回のツアー・タイトルは、『Maniac Tour~Performance 2014』。

 文字通りマニアックな普段あまりやっていない曲が聴けることになりそうなコア・ファン大喜びのライヴが予想されます。

 サンデーソングブックの放送でも「ヒット曲はやらない」と言っていましたが、「クリスマス・イヴ」、「希望という名の光」、「レッツ・ダンス・ベイビー」、「ライド・オン・タイム」、「アトムの子」など今まで後半の目玉曲だった曲は何の曲に変わるのでしょうか?

 「この曲か?あの曲か?!」
と今からそれを考えるだけで興奮して眠れなくなってしまうファンの方も多いのではないでしょうか。

 久し振りの曲、初めてステージで歌われる曲、どんな曲を・・・?と考えている時間が楽しいんですよね。

 <この曲をやってくれたらいいな♪>第一弾としては「GUILTY」。

鈴木雅之に提供した曲ですが、『OPUS』初回盤のボーナス・ディスクに達郎ヴァージョンが収められてます。
(山下達郎『OPUS』初回限定CD4枚組 WPCL-11201 3,790円+税)

それにしても、諸事情色々あるのでしょうが関西圏に比べると関東圏のライヴが少ないので、チケット争奪戦激しくなりそうですね。森 勉






これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■


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