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  今日のこの1曲 “Archives”

<2013月8月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー
2013年8月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2013年8月1日(木) Patty Griffin 「Ohio」

 最近気に入ってよく聴いているシンガー・ソングライター作品。

 ナッシュビル出身女性シンガー・ソングライター、パティ・グリフィン。

 父が生きた時代と記憶、そして想いが込められた美しい2013年新作『American Kid』。
(輸入CD New West NW-6278)

 クレイグ・ロスとの共同プロデュースとなる今作。
カントリーというよりは間を大事にしたアコースティックかつシンプルなバック演奏で清らかな歌を紡ぐアメリカーナな仕上がりです。

 特徴ある高い歌声は好き嫌い別れるかもしれませんが、静かながら重みのある力作だと思います。

 ちなみに、近年は元レッド・ツェッペリンのロバート・プラント2010年作『バンド・オブ・ジョイ』に参加したことをきっかけ(?)に、ロバート・プラントと仲睦まじい関係のようで、今作にも彼がコーラスで参加しています。森 陽馬

★ちなみに今日のこの1曲「Ohio」は、CSN&Yのカヴァーではなく同名異曲のオリジナル曲です。

2013年8月2日(金) アンドリュー・オールダム・オーケストラ 「セイヴ・イット・フォー・ミー」

 ローリング・ストーンズの初代マネージャー、アンドリュー・オールダムは、自身のオーケストラを率いて、1964~66年の間に興味深いインスト・アルバムを4枚発売しています。

 この度その4枚すべてが、国内盤限定紙ジャケ、SHM-CD仕様、リマスターで再発されました。

 ボーナス・トラックも多数追加!
モノ&ステレオで楽しめたり、シングル曲が追加になったり、中には完全未発表の曲があったり、かなり手をかけて再発してくれているのがわかってうれしい限りです。

 今日はまず世界初CD化の『イースト・ミーツ・ウエスト』から。
(国内CD 完全限定盤 解説付 UICY-75673 2,800円)

 1964年にヒット又は発表されたフォーシーズンズとビーチ・ボーイズの楽曲が各5曲と、オールダムが各グループに捧げたオリジナル曲をモノ&ステレオで収録。

 ボーナス・トラックは未発表だった「悲しきラグドール」!!

 フィル・スペクター・フリークでもあるオールダムの要望に応えるべく、アレンジャーのデヴィッド・ウィティカーが腕をふるったブ厚い音の壁は、49年経った現在でも充分な迫力でせまってきます。

・ズ太いベース・ギター音。
・連打されるカスタネット&コンガ
・鋭く優しく切れ込んでくるストリングス&ホーン
・強くしっかりとしたビートを刻むドラムス
・清く澄んだ音で心を休めてくれるヴィブラフォン

 今日のこの1曲は、1曲目に入っているフォー・シーズンズのカヴァー「セイヴ・イット・フォー・ミー」を。

 素晴らしいオーケストレーションにため息が出ます。森 勉


2013年8月3日(土) The Band 「Chest Fever」

 ザ・バンドのキーボーディスト、ガース・ハドソンと妻モード・ハドソンによる来日公演をビルボード・ライヴで昨日見てきました。

 進行はゆったりながら、いかにもガースらしい雰囲気のコンサートでしたね。

 奥方モード・ハリソンは足が悪いため車椅子に座りながらの歌唱ながら、迫力ある歌声でガースと並ぶ存在感。

 ベース、サックス、ピアノ、そしてザ・バンド・ナンバーのヴォーカルも務めたMarty Grebbという人は、元バッキンガムス、元ファビュラス・ラインストーンズのミュージシャンだそうで、このバンドの軸を見事担っていました。

 でも、やっぱり御大ガース・ハドソン。
永遠に終わらないように感じた幻想的なキーボード・ソロ。
 六本木にいながら、深い森の中にトリップさせられました。

 ちなみにこの日(8/2)はガース・ハドソン76歳の誕生日。

 ダニエル・ラノワがバースデイ・ケーキを持って登場し、皆で♪ハッピー・バースデイ・ガース♪を合唱したり、会場に観客として観に来ていた佐野元春が呼ばれステージに上がり、ラストの「I Shall Be Released」を一緒に歌ったり(ラノワもギター参加)と、スペシャルなライヴでしたね。

 長~いタメの効いたハモンド・オルガン・ソロからなだれ込んでいった「Chest Fever」。良かったなぁ~。
(「Chest Fever」はザ・バンド1stアルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』に収録)

 ガースが奏でるアコーディオンも良かったけど、ハモンドが入った曲をもっと聴きたかったです。

 ちなみにザ・バンドの名ライヴ作品『ロック・オブ・エイジズ』がデラックス盤として9月18日発売されることになりました。4CD+DVDの完全限定BOXセット14,700円。ザ・バンド・ファン要チェックのBOXです。森 陽馬


2013年8月4日(日) Benny Sings 「Champagne People」

 日本でも人気のオランダのシンガー・ソングライター/プロデューサー、ベニー・シングス2003年発表1stアルバム『Champagne People』が店頭に入荷しました。(輸入CD DOX-009)

 以降の作品よりクラブ/ヒップ・ホップ寄りな雰囲気ですが、長らく入手困難な状態だったので、お探しだった方は要チェック!

 ライヴでもよく歌われる人気曲「Champagne People」は今作に収録されています♪

 同時に、2005年発表2nd『I Love You』アナログ・レコード盤も入荷しました。

 この2ndにゲスト・ヴォーカルで参加し、後にベニーのプロデュースでデビューする黒人女性シンガー、ジョヴァンカの新作3rd『Satelite Love』が8月7日に日本先行発売されます。(輸入盤は9月予定)

 ジョヴァンカの新作はベニーの元を離れ、別のプロデューサーと組んでいるので、どんな曲調・アレンジに変化しているのか楽しみです。東尾沙紀

★掲載ジャケットはベニー・シングス1st『Champagne People』。

2013年8月5日(月) 山下達郎 「ノスタルジア・オブ・アイランド パートⅠ&Ⅱ」

 1978年にソニー・レコードが発売した好企画アルバム『PACIFIC』の最新リマスターがブルースペックCD2(普通のCDプレイヤーでかかります)で再発になりました。
(MHCL-30126 2013年最新リマスター 1,890円)

 このレコードは本当によく聴きましたね。

 細野晴臣、鈴木茂、山下達郎と興味深いミュージシャンが3人も名を連ねているわけですから当然のことですが。

 パシフィック=太平洋=海、をイメージした楽曲を各々のアーティストが持ち寄り、自分が選んだメンバーで録音したアルバム。

 インストゥルメンタルといえども、すべてこのアルバムのための新録音として発表され、今思うと非常にぜいたくな作りと言えます。

 細野晴臣は『泰安洋行』~『はらいそ』、『YMO』の時期で、独特なエキゾティック・センスを聴かせてくれます。

 鈴木茂は『ラグーン』、『コーション』とヴォーカル主体ソロ作品を発表した頃ですが、ここではタップリ彼のギター・ソロを堪能できます。
 珍しくガット・ギターでのアール・クルー風な楽曲もあります。

 山下達郎は『イッツ・ア・ポッピン・タイム』と『ゴー・アヘッド』の間の時期で、60's風ギター・インストと70's後半フュージョン・サウンドで楽しませてくれます。

 「ノスタルジア・オブ・アイランド パートⅠ バード・ウインド」は、竹内まりやのファースト・アルバム『ビギニングス』のために提供した達郎楽曲「夏の恋人」のギター・インスト・ヴァージョンとも言えるもの。

 低音弦を使ったデュアン・エディ風のギターはもちろん山下達郎によるものです。

 「パートⅡ ウォーキング・オン・ザ・ビーチ」では、ちょっとですが達郎によるビーチ・ボーイズ・カヴァーが聴けます。

 僕にとっては、夏に何度も聴きたくなる1曲であり、1枚です。森 勉


2013年8月6日(火) 片想い 「踊る理由」

 カクバリズムの最終兵器!?

 現在は片岡シン、MC.sirafu、issy、伴瀬朝彦、大河原明子、遠藤里美、あだち麗三郎、オラリーの8人組バンド、片想い。

 活動歴約10年を経て、遂にファースト・フル・アルバム『片想インダハウス』が発売されました。(DDCK-1032 2,500円)

 昨年リリースされたcero、なつやすみバンド、今年に入ってからのyojikとwanda、HAPPLE、さらうんど。
そして、この片想いは、90年代“渋谷系”があったように、“ネオ・トーキョー・ポップ”として大きなムーヴメントになっており、これから更に拡大していくような気がします。

 今作はまさにその“ネオ・トーキョー・ポップ”の勢いを象徴するような1枚。

 7インチEPで発売されながら即完売していた「踊る理由」他、ライヴ定番曲、新曲含む全11曲は、様々な音楽要素が渾然一体となりながら、東京で生まれた新しいポップの形となっています。

 ちなみに、冒頭トラック「管によせて」では、様々なミュージシャン/有名人の名前が連呼されるのですが、ブライアン・ウィルソンの名前も出てきますね。ビーチ・ボーイズ・マニアも要チェック!? 森 陽馬

★当店にてお買い上げの方特典!DVDもまだございます!お早目に!


2013年8月7日(水)ノエリーン・バットレイ 「リトル・トレジャー・フロム・ジャパン」(こんにちは赤ちゃん)

 ワーナー・ミュージック・ジャパンから音楽ファンをまたまた喜ばせてくれるリリースです。

 ジャズ、ソウルに続いて、『マスター・オブ・ポップ1000 ベスト・コレクション』と題された50's、60'sオールディーズ・ポップスの再発をしてくれました。

 価格は1,000円で、歌詞・解説付。そして、2013年最新リマスター!

 8月7日に第1弾として25タイトル、9月4日に第2弾25タイトルが予定されています。

 今まで日本ではCD化されていなかったアソシエイション、ラスカルズ、モンキーズなどのメジャーどころも安くなって出ますが、日本初CD化の珍しい所がいきなり1,000円という低価格で出てしまうのですから驚きです。

 今日はレアなものからオススメの1枚を。
(ノエリーン・バットレイ 『リトル・トレジャー・フロム・ジャパン』 国内CD 完全限定盤 WPCR-27807 1,000円)

 ノエリーン・バットレイは1960年代にオーストラリアで人気のあったガール・シンガー。

 その彼女が1964年、20歳の時に発表したのが「こんにちは赤ちゃん」の英語ヴァージョン、「リトル・トレジャー・フロム・ジャパン」。

 NHKテレビ『夢で逢いましょう』の1963年7月の歌として、梓みちよが歌って話題になり大ヒットした永六輔&中村八大の名曲をカヴァーしたものです。

 その他の収録曲も60'sガール・ポップらしいキュートな楽曲がいろいろと揃っています。

 バリー・ギブが17歳の時に作った秀作「サーファー・ボーイ」。
バリー・マン作「ドント・プレイ No.9」(涙のジューク・ボックス)。
フィル・スペクター作のレア曲「クライン・フール」など。

 それにしても、こんな珍しいものを良い音でCD化してくれたワーナー・ミュージック・ジャパンに賛辞の言葉を贈り、感謝したい気持ちです。
 このCDの解説は、宮治淳一さんです。森 勉


通販ページに、
『オールディーズ1,000円』コーナーも設置しました。
少しずつ追加・更新していきますのでご覧くださいませ。


2013年8月8日(木) ロン・ホールデン 「Love You So」(ラヴ・ユー・ソー)

 昨日に続いてワーナー・レーベル『マスター・オブ・ポップ1000』からのチョイスです。

 とにかく紹介したいものがいっぱい含まれているので、どれにするか迷ってしまうのですが、昔高い値段のLPを買ったことが想い出になっているロン・ホールデンを。

 1960年全米ポップ・チャートで7位を記録し大ヒットした「ラヴ・ユー・ソー」は、若き日のブルース・ジョンストンがプロデュース。

 ドゥー・ワップ・テイストのポップ・ナンバーで、ロン・ホールデン自身の作品です。

 この曲は山下達郎が『オン・ザ・ストリート・コーナー3』の中でカヴァーしていることでも知られていますが、この曲をカヴァーするなんて彼ならではのセンスですね。森 勉


通販ページに、
『オールディーズ1,000円』コーナーも設置しました。
少しずつ追加・更新していきますのでご覧くださいませ。


2013年8月9日(金) ED MOTTA (エヂ・モッタ) 「DONDI」 (feat David T Walker)

 夏真っ盛り! 当店ペット・サウンズはお盆休みなく営業しております。
お近くいらっしゃいましたら是非フラッとお立ち寄りください。

 さて、今日のオススメの1枚は、酷暑の中、冷房の効いた部屋で聴きたい極上AORアルバム!

 エヂ・モッタ『AOR』。
(国内盤 ボーナス・トラック5曲追加 PCD-93742 2,415円)

 80年代後半から活動しているブラジル人ミュージシャン、エヂ・モッタがとことんAORにこだわった作品です。

ハゲ&デブ(失礼・・・)のエヂさんが写っているジャケットはイケてませんが、内容は最高にイケてますね!

 スティーリー・ダン好きの方は気に入ること間違いなし!と断言できるほどの仕上がり!!

 特に4曲目「DONDI」。

 名ギタリスト、デヴィッド・T・ウォーカーがゲスト参加。冒頭から極上のギターを聴かせてくれてます。
 デヴィッド・Tマニアの方は必聴の1曲!

「80年代初めてウォークマンを持った時は、クリストファー・クロスとスティーヴン・ビショップばかり聴いていた」
というエヂ・モッタへの最新インタビューもブックレットに掲載。
 彼のAOR愛も実感できます。森 陽馬


2013年8月10日(土) Booker T 「Fun」

 今日は酷暑な1日でしたが、雨が降らなくて良かったですね。

 サザンのコンサート、サマーソニック、東京湾花火等々、各地で色々なイベントがありましたからね。皆さん、楽しめましたか?

 さて、昨日レコード・コレクターズ誌最新号(2013年9月号)が入荷してきました。

 特集は、<ソウル/ファンクの名曲ベスト100>。
1位はやっぱり!という大名曲。2位も予想通りのアノ曲。3位も納得の1曲でしたね。

 ということで、暑かった今日は、熱いソウルな1曲を。

 ブッカー・Tの新作『サウンド・ジ・アラーム』は、伝説のソウル・レーベル、STAXからのリリース。
(国内CD ボーナス・トラック1曲追加 解説・歌詞付 2,600円)

 メイヤー・ホーソーン、ゲイリー・クラークJr、アンソニー・ハミルトン、ヴィンテージ・トラブルなど最近のミュージシャンが多数ゲスト参加してますが、お気に入りは3曲目「Fun」。

 60'sスタックスを彷彿とさせるハモンド・オルガンの音色がゴキゲンなソウル・インスト!

 サム&デイヴ「ソウルマン」的な出だしからラストまで、まさに「ブッカー・T&MG'sが21世紀にデビューしていたら」と思わせてくれる1曲。

 単なる焼き増しではなく、アップデートされたサウンド・アレンジがいいですね。
 ちなみに、ラファエル・サディークがギターで参加しています。森 陽馬


2013年8月11日(日) 山田稔明 「夏の日の幻」

 約1か月後の9月12日(木)、名シンガーソングライター山田稔明さんのDJ&ライヴ・イベントを当店地下アゲインで行なうことになりました。

 その名も<月あかりのナイトリスニング>。
(山田稔明さん最新作収録曲「月あかりのナイトスイミング」からモジってみました)

 1部は山田さんの好きな曲やルーツとなる音楽などをレコードでかけながら僕とトーク。
2部はスペシャル・ライヴという構成。

 山田さんといえば“R.E.M.大ファン”としても知られているので、R.E.M.話(○○夜語ってもらっても時間が足りない?)はもちろん、想い出のレコードなどを紹介し語っていただこうかなと考えております。

 単なるライヴとは違ったスペシャルなイベントになると思いますので、GOMES THE HITMAN時代からのファンの方から、山田稔明さんのことを最近知ったという方にも是非ご参加いただきたいですね。(
アゲインにて予約受付中)

 ということで、山田稔明さんのアルバムからこの1曲。

 第6回CDショップ大賞候補(!?)の新作『新しい青の時代』は本当に素晴らしいアルバムでオススメですが、7月7日に一度紹介しているので、今日は2009年発表ソロ作『Pirgrim』より。(GTHC-1 3,150円)

 ポップかつ胸がキュンとなるような切ないグッド・メロディー、「夏の日の幻」。

 高野寛などのJ-POP好きなら、グッとくること必至の1曲です。森 陽馬


2013年8月12日(月) SHEEP 「Paranoia」

 ポール&リンダ・マッカートニー『ラム』風のジャケットが目をひく、その名も''SHEEP''。

  SHEEPは、元Beagle Hatのリーダー、田中久義と、元TOM★CATの堀尾忠司によるポップ・ユニット。

デビューアルバム『TOKYO SHEEPEST POP』(MICP-11109 3,000円)が先日リリースされました。
(ジャケットはサリー久保田さん)

 1曲目から、クイーンなギターが飛び出し、ビートルズ、ポール・マッカートニー、パイロット、10cc、ELO、ブライアン・ウィルソン、ジェリーフィッシュほか、60~70年代ブリティッシュ・ロック/ポップやパワーポップ等のあらゆる要素が散りばめられていて、とっても楽しい一枚♪。

全日本語詞ながら、ちょっと捻くれたメロディー、多彩なアレンジやコーラスワークは、洋楽ファンの方にもオススメです。

 ボーナス・トラックとして、デヴィッド・ペイトンがヴォーカルで参加した「Paranoia」を収録。

デヴィッドは、Beagle Hatでもヴォーカルとして作品に全面参加していたことでも話題でしたね。

 この曲は次作のために書かれたものだったそうですが、バンドが解散したため今作で初めて陽の目を見た1曲!
 パイロット・ファンの方も注目です。東尾沙紀

2013年8月13日(火) ブルームーンカルテット 「この夏の終わり」

 当店にてロングセラー中の大推薦盤、相川理沙『ただいま』のバック演奏を務めた黄啓傑(tp)、富永寛之(uke)、木村純士(dr)、工藤精(b)による4人組インスト・ユニット、ブルームーンカルテット。

 彼らの新作アルバム『End of the beginning』が発売されました。 (kmj-0001 2,500円)

 パッと見た目は映画サントラCDのようで、ブルームーンカルテットのCDかもわかりにくい仕様ですが、ちゃんとした新作です。

(“架空映画のサウンドトラック盤”がコンセプトなので、デザインから曲目、内容もサントラ風なのです。)

 ニューオリンズ/スタンダードをルーツにしながらも今現代に呼応した演奏アレンジ&音感。

“ゆるやかな軽音楽”をテーマに小粋なオリジナル曲をインストで聴かせてくれるゴキゲンな1枚。
 イージーリスニング/映画音楽好きの方にもオススメです。

 ちなみに僕は彼らの演奏を聴くと、ニューオリンズにあるPreservation Hall(プリザベーション・ホール)という古き良きジャズ小屋を思い出します。

 もし日本にプリザベーション・ホールができたら、箱バンはブルームーンカルテットで確定ですね。森 陽馬


★当店にてお買い上げの方には、ブルームーンカルテット・バッジを先着でプレゼントしています♪

2013年8月14日(水) ブロウニング・ブライアント 「You Might Say」

 ニューオリンズといえば、“新・名盤探検隊”で再発されたこの1枚。

 ブロウニング・ブライアント1974年発表3rdアルバム。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-15055 1,200円)

 録音された当時16歳だったという彼はサウスカロライナ州出身白人シンガー。

 その彼はもとより、注目はなんといってもバック演奏!

 アラン・トゥーサンプロデュースによるニューオリンズ録音で、ミーターズの面々がほぼ全面参加。
この時代のミーターズらしい、ゆったりした中にもグルーヴ感溢れる演奏が最高!

アラン・トゥーサン『サザン・ナイツ』前後のソロ作お好きな方なら、是非聴いてもらいたいアルバムですね。

 それにしてもこの隠れた名作が、天辰保文さんによる書き下ろし解説・歌詞・対訳付、最新リマスターで1,200円とは・・・。

 一昔前、中古レコード店でやや高めのこのLPを見つけて、買おうかどうしようか悩んでいた当時の自分に教えてあげたい!(笑)  森 陽馬



2013年8月15日(木) Chuck Loeb 「JT」

 メロウ・フュージョン/スムース・ジャズ好きの方に大推薦したい1枚!

 フォープレイの現ギタリスト、様々な名セッション参加、更には
2011年ベストにも挙げたマイケル・フランクス『Time Together』のプロデュースなど、近年大活躍のギタリスト、チャック・ローブ。

 彼の新作『シルエット』が発売されました。
(国内CD 国内盤ボーナス・トラック追加収録 解説付 AGIP-3519 2,300円)

 4つの異なる編成のバンドで録音された楽曲で構成されていますがどの曲も魅力的。

 フォープレイ的②「Silver Lining」、パット・メセニーっぽい③「Present Sense」、ウィル・リー&スティーヴ・ガッドとの⑥「Lockdown」など聴きものですが、オススメは⑤「JT」。

 曲目通り、チャック・ローブも敬愛しているジェイムス・テイラーをイメージして書かれたという1曲。

 郷愁を感じさせる切ないメロディーラインと、美しいギターの音色が沁みる素晴らしいインストです。

 ウクレレ奏者であるチャックの長女クリスティーナ・ローブ。
女性ヴォーカリストとしてデビューしたばかりの次女リジー・ローブ。
 ⑨「My One And Only Love」と⑩「Las Eras」ではその二人の娘と共演もしています。森 陽馬


2013年8月16日(金) フランキー・ヴァリ 「君の瞳に恋してる」

 またまたワーナーの1,000円シリーズ<マスター・オブ・ポップ1000>から。

 別にワーナーのまわし者ではないのですが、いいものが多くて紹介したくなってしまうのです。

 9月の来日が待ち遠しいフランキー・ヴァリのファースト・ソロ・アルバム『君の瞳に恋してる』が出ました!!!(うれしいので、!マークを3つ付けちゃいます)
(国内CD 日本初CD化 解説・歌詞付 最新リマスター WPCR-27825 1,000円)

 いろいろなカヴァーがありますが、オリジナルはフランキー・ヴァリのこのヴァージョンです。

 今作『君の瞳に恋してる』は1967年に全米2位を記録したシングル「君の瞳に恋してる」をフィーチャーしたアルバムで、それ以前に出たシングル曲「太陽はもう輝かない」、「ハート・ユアセルフ」、「プラウド・ワン」も入っています。

 フォー・シーズンズとはちょっと違ったあまりファルセットを使わないヴォーカル・スタイルがソロの特徴ですが、大人の年齢層にも聴いてもらいたいという気持ちがあったのだろうと思います。

「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」、「シークレット・ラヴ」などのスタンダードを歌っているのもその表れなのでしょう。

 ボブ・クルー、チャールズ・カレロ、アーティー・シュロックなどのアレンジ名人による演奏の面白さも、ヴァリの個性あるヴォーカルと共に魅力的です。森 勉


2013年8月17日(土) 青葉市子と妖精たち 「悲しみのラッキースター」

 2013年元旦、NHK-FMでオンエアされ、パッケージ化の要望も多かったという“坂本龍一ニューイヤー・スペシャル”のスタジオ・セッションがCDでリリースされました。
(青葉市子と妖精たち 『ラジヲ』 RZCM-59411 2,625円)

 坂本龍一さんが青葉市子さんに声をかけたことがきっかけだそうで、このセッションには小山田圭吾、U-zahaan、細野晴臣が参加。

 青葉市子さんの楽曲を中心に、コーネリアス「Star Fruits Surf Rider」、細野晴臣さん『HOSONOVA』収録「悲しみのラッキースター」、スタンダード・カヴァー「Smile」も交えた全10曲。

 「悲しみのラッキースター」と「Smile」は細野さんと青葉市子さんによるデュエット。

 彼女の透き通るような歌声と、細野さんの低音は相性抜群♪

 セッション全体の緊張感ある音の中で、お二人のデュエットはとてもほっこりさせてくれます。

 「悲しみのラッキースター」での青葉さんによるハミングがキュート!

 青葉さんは現在4枚目となる新作を制作中なのだそうです。楽しみですね。東尾沙紀


2013年8月18日(日) Shelley Fabares 「Johnny Angel」

 7月23日に紹介したリバティ・レーベルのオムニバス盤と同じシリーズからもう1枚取り上げてみましょう。

 コルピックス・レーベルの2枚組CD『THE COLPIX STORY』。(輸入CD DAY2CD-192)

 コルピックス・レーベルはコロンビア映画の資本で1958年に作られたレコード会社。

 映画会社の関連レーベルということもあり、ジェイムス・ダーレン、シェリー・フェブレー、ポール・ピーターセンなど、俳優が歌ってヒットしたものが多く含まれています。

 珍しいところでは、ニーナ・シモンが在籍していたり、作曲家として大成する以前のテディ・ランダッツォ、フィル・スペクターに見初められる前のロネッツ、シェリー・フェブレーのアレンジャーであるスチュ・フィリップス楽団ものなど、1959年から1962年のシングル曲が50曲収められています。

 今日はその中からベタですが、シェリー・フェブレー「ジョニー・エンジェル」を。

 曲も良かったけれど、ルックスも好きだったなぁ。

 動いているところが見れるオススメは、「ジョニー・エンジェル」のヒットから3年ほど経っていますが、エルヴィス・プレスリーの相手役として出演した映画「フロリダ万才」。

 ルー・アドラーの奥様になってしまっている頃ですが、キュートで声も良かったなぁ。

 何度も映画館に通ったことを思い出します。森 勉


2013年8月19日(月) Beach Boys 「Deirdre」

 ビーチ・ボーイズ50周年記念コンサート、感動の来日公演から早くも1年ですね。

 会場で1時間以上並んで購入したTシャツを着、ビーチ・ボーイズのライヴ盤を聴きながら1年前を懐かしんでいます。

 そうこうしているうちに、ビーチ・ボーイズのBOXセットの発売も来週に迫ってきました。

 6枚組全174曲中、未発表音源もタップリ収録! 楽しみですね。
当店でお買い上げの方には、特製トートバックも先着で差し上げます!

(今回のビーチ・ボーイズBOXが入る大きさの当店ロゴ入りトートバックです。予約受付中!)

さて、ビーチ・ボーイズ関連で他には、「素敵じゃないか」含む4曲入りシングルが発売されました。
(国内CD TOCP-71597 1,000円)

 これは小説&映画『陽だまりの彼女』のテーマソングとなっているビーチ・ボーイズの楽曲4曲(「素敵じゃないか」、「グッド・トゥ・マイ・ベイビー」、「ディードリ」、「神のみぞ知る」)を収録し、原作の越谷オサムさんによる解説・歌詞日本語訳を掲載した1枚です。

 小説や映画(嵐の松本潤主演、今秋公開予定)を見て、嵐ファンの人が手にとってくれたらうれしいですね。

 ビーチ・ボーイズ・マニアの方ならもうご存知の4曲でしょうが、こうやって聴くと新鮮♪
特に3曲目「ディードリ」。

 1970年発表『Sunflower』収録、ブルース・ジョンストン作&歌による隠れた名曲。

 ブルースのソロ77年発表作『Going Public』にも収録されていますが、このビーチ・ボーイズ・ヴァージョンの方がコーラスも厚くて僕は好きですね。

 ちなみにこの曲の元となった「We're Together Again」(ビーチ・ボーイズオリジナル・アルバム未収録曲。後に2in1CDのボーナス・トラックに収録されたことはあり)も、今度のBOXセットに新ステレオ・ヴァージョンで収録されます。聴き比べてみてください。森 陽馬


2013年8月20日(火) テデスキ・トラックス・バンド 「Do I Look Worried」

 今日は色々な新譜が入荷しました。

 ヴァン・ダイク・パークス2013年新作第2弾、ジョン・メイヤー新作、チャック・レイニー新作、フランツ・フェルディナンド新作、カメラ・オブスキューラ新作、ロナルド・アイズレー新作。

 邦楽では、新世代注目バンドの“森は生きている”新作、SASAKLA&John John Festival、スキマスイッチベスト、マキタスポーツ、AKB48シングルなどなど。

 その中から2013年アメリカン・ロックを代表する1枚になるであろうこのアルバムを。

 デレク・トラックス&スーザン・テデスキ、ロック史上最強夫婦によるバンド、テデスキ・トラックス・バンドの新作『メイク・アップ・マインド』。(国内CD 解説・歌詞・対訳付 国内盤ボーナス・トラック1曲追加 SICP-3873 2,520円)

 2011年発表1st『レヴェレイター』
(2011年6月7日にピックアップ)、そして2012年2月来日公演(2012年2月10日にピックアップ)も素晴らしかったので今作も期待していましたが、その期待を上回る出来!

 ベーシストのオテイル(オールマンの現ベーシスト)が抜けてしまったのは残念ですが、10人(+1名)編成のバンドがより熟したサウンドを聴かせてくれています。

 今日のこの1曲には、2曲目「Do I Look Worried」。

 後半爆発するデレクのギター・ソロが聴きもの!
スーザンの歌声に呼応して熱くなっていくスライドの唸りは感動的ですらあります。
 (途中でフェイドアウトしてしまうのが惜しい!)

 ちなみに国内盤ライナーノーツは天辰保文氏が書かれています。森 陽馬


2013年8月21日(水) Camera Obscura 「Desire Lines」

 デビューから16年。女性ヴォーカル、トレイシーアン・キャンベルを中心としたグラスゴーのポップ・バンド、カメラ・オブスキューラの新作『DESIRE LINES』がリリースされました。(国内CD BGJ-19359 2,200円)

 今作で5作目となる新作は、シー&ヒムのM・ウォードの紹介で知り合ったという、タッカー・マーティン(ザ・ディセンバリスツ、マイ・モーニング・ジャケット etc...)をプロデューサーに迎え、タッカー経由の人選か、ジム・ジェイムス(マイ・モーニング・ジャケット)、ニーコ・ケースがコーラスでゲスト参加しています。

 80年代ニューウェーブっぽいアレンジの曲や、カスケーズ「悲しき雨音」のようなメロディー(だけどトロピカルな雰囲気)の曲、ぺダル・スティールが入ったカントリー・ソングがあったり...。

 基本的にはメンバーの演奏を主体としたシンプルなバンド・サウンドとなっています。

 シー&ヒムのようなドリーミー・ポップがお好きな方にもオススメです。♪

 彼女達は先月まで、シー&ヒムと一緒にアメリカでツアー行なっていた様子。
この組み合わせ、日本でも実現させてほしいです! 東尾沙紀


2013年8月22日(木) 笹倉慎介 「顕微鏡で覗く世界~ミカヅキモ編」

 NHK・Eテレで放送されているわずか5分間の番組。
朝6時55分からの『0655 (ゼロロクゴーゴー)』と、夜23時55分からの『2355(ニイサンゴーゴー)』。

 この2番組で使われているオリジナル・ソングを集めたCDが発売されました。

 題して、『2355 0655ソング Best!』。
(全30曲収録 COCX-38178 2,310円)

 テレビでおなじみのあの曲、この曲がいつでも聴けるようになりました。

 宵っ張りなもんですから2355はしょっちゅう見ているのですが、0655の方はなかなか見れないので、録画したりして時々見ています。

 この番組、本当にのんびりしていてイイですね。
NHKは面白いものを作るなぁ、というのが実感です。

 ♪みなさん、こんばんは♪で始まる2355オープニングを飾る細野晴臣「氏、帰る」。
思わずカラダを伸ばしたくなる小泉今日子「三日月ストレッチ」。
雨の日でも楽しくなりそうな木村カエラ「アマモリズム」、etc...。

 名曲揃いの中で僕が特に気に入っているのは、「顕微鏡で覗く世界~ミカヅキモ編」。

 ペット・サウンズ・レコードおすすめのシンガー・ソングライター、笹倉慎介がほのぼのと歌い、ギターをつま弾いてます。森 勉


2013年8月23日(金) SASAKLA & John John Festival 「Trek Trek」

 昨日紹介した『2355 0655ソング Best!』に参加している笹倉慎介さん。

 
5月14日の今日のこの1曲でもピックアップした2ndアルバム『SPRING HAS COME』に続き、今年2枚目となる作品がリリースされました。

SASAKLA & John John Festval 『Trek Trek』。(PFNR-3 2,100円)

 John John Festvalはアイリッシュ・ミュージックを奏でる日本人3人ユニット。
(女性フィドル奏者のJohn、男性ギタリストannie、アイルランド太鼓バウロン奏者トシバウロン)

彼らの演奏と、笹倉さんの温かくて包容力のある歌声&アメリカン・ルーツなソングライティングは相性バツグン♪

笹倉さん自身が入間市で運営している
guzuriスタジオ(ハナレグミ『はなのわ』等もレコーディング)での録音。

 都会の喧騒から離れ、穏やかな空気を吸い込める1枚。

 木や緑の匂いが音から伝わってきます。森 陽馬


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2013年8月24日(土) 森は生きている 「帰り道」

 自主制作盤やライブが話題となり、正式デビュー前から注目されていた邦楽新世代バンド、“森は生きている”が1stアルバムをリリースしました。(『森は生きている』 PCD-18750 2,500円)

 福生在住のリーダー岡田拓郎(g,cho etc)を中心に、ヴォーカル/ギター、キーボード、ベース、ドラム、サックス編成の男性6人組。

 まだ20代前半という若さながら、卓越した演奏力で、はっぴいえんど、ザ・バンドなど60~70年代の音楽に影響を受けた楽曲/サウンドを聴かせてくれます。
(HPには影響を受けたミュージシャン等の名が洋邦問わずたくさん羅列されており、メンバーの雑多な音楽性が窺えます。)

 今日のこの一曲は、インディー時代のCDにも収録されていた「帰り道」。

みんみん蝉、入道雲...など、この曲だけでなく情景が浮かぶシンプルな日本語詞も魅力です。

キリンジ、男性ヴォーカル版の空気公団という印象を受けた楽曲もありました。
ただ渋いだけでない現代的なエッセンスも感じられます。

8月29日(木)には、“東京ローカル・ホンク×オオルタイチ+ウタモの旅2013 with 森は生きている”、3組でのライブが、吉祥寺スターパインズカフェで行われます。東尾沙紀


2013年8月25日(日) Pirates Canoe 「Fake」

 京都発男女6人組、日本が誇れるカントリー・ルーツ・バンド、パイレーツ・カヌー。

 新しい作品が到着しました。(『Three』 OTCR-006 1,000円)

 
2013年1発目の<今日のこの1曲>でピックアップした『SAILING HOME』も素晴らしいアルバムでしたが、今作も最高!

 3月テキサス州オースティンで行われたフェス、SXSW(サウス・バイ・サウス・ウエスト)に日本から出演し喝采を浴びたことによって、より頼もしくなった感がありますね。

 3人の女性コーラスも魅力ですが、今日は1曲目のインスト「Fake」を。

 凛々しいフィドルが主旋律を奏でるかっこいいインスト・ナンバー。

 後半マンドリン等とソロを取り合う展開に痺れます。
アイリッシュ好きの方にも聴いてもらいたい1曲ですね。森 陽馬



2013年8月26日(月) フランキー・ヴァリ 「神に誓って」(Swearin' To God)

1970年代中期にプライヴェート・ストック・レーベルから発売されたフランキー・ヴァリのソロ・アルバムが4種類、日本初CD化されました。

 やってくれますね、<新・名盤探検隊>シリーズは!

 価格も税込1,200円という低価格ながら、新規書き下ろしの解説、歌詞、そしてその対訳まで付いている日本盤ならではの親切発売なのです。

 4種どれもがフランキー・ヴァリ30代後半の脂の乗ったヴォーカルと、充実した演奏陣のグルーヴが絶妙に合体したサウンドが聴きものです。

 その中から1975年発表のアルバム『瞳の面影』(原題:Close Up)より今日のこの1曲「神に誓って」。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-15057 1,200円)

 シングルは4分ほどの長さにエディットされていましたが、アルバムはなんと10分半に及ぶロング・ヴァージョン。

 レコーディングはニューヨークのメディア・サウンド・スタジオ。
プロデュースはボブ・クルー、アレンジはチャールズ・カレロ。

 ゴードン・エドワーズ、リック・マロッタ、エリオット・ランドール、ジェフ・ミロノフ、ケニー・アッシャー、ジョン・ファディス、ジョージ・ヤングなど、豪華なメンバーによるファンキーな演奏の中を、フランキー・ヴァリ独特の魅惑ヴォイスが縦横無尽に泳ぎまわっています。

 この曲は“神に誓って”名曲です。森 勉


2013年8月27日(火) ビーチ・ボーイズ 「ワイルド・ハニー」(ライヴ)

 ビーチ・ボーイズ、待望のBOXセットが入荷しました。
(国内仕様CD 完全限定盤 6枚組CD TOCP-71591 16,800円)

 いやー、これはスゴイ!

 まずは付属のハードカヴァー本に感激!

 まだこんなにあるの!?という今まで見たことがなかった貴重写真の数々。

その写真に寄せた各メンバーの回想コメント、及び様々なエピソードも面白いですね。(国内盤にはその対訳付)

 そして6枚組CD収録曲も超充実!
彼らの代表曲を時代順に収録し、更に60曲以上の未発表トラックを各ディスク80分弱ギリギリまで詰め込んでいます。

 貴重レア音源をタップリ収録したディスク6は初出音源ばかりで目移りしますが、他ディスクにもマニア垂涎トラックが入っていて、まさに“素敵じゃないか”な気分になれるBOXですね。

 今日の1曲は、ディスク5から「ワイルド・ハニー」1972年未発表ライヴ音源を。

 スタジオ・ヴァージョンよりも早いテンポかつ荒々しくも勢いある演奏、そして、カール・ウィルソンのシャウトに胸が熱くなります。森 陽馬


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2013年8月28日(水) ビーチ・ボーイズ 「ソウル・サーチン」

 晩夏は“ビーチ・ボーイズ三昧”♪

ということで、今日もビーチ・ボーイズBOXから。
(国内仕様CD 完全限定盤 6枚組CD TOCP-71591 16,800円)

 個人的にも楽しみにしていた隠れた名曲「ソウル・サーチン」。

 「ソウル・サーチン」は、ブライアン・ウィルソン2004年発表ソロ・アルバム『Gettin' in Over My Head』に、“ビーチ・ボーイズの未発表曲をセルフ・カヴァー”ということで収録されていた1曲。

 ビーチ・ボーイズ・ヴァージョンは今回が初お披露目ということになります。

 クレジットによると1995年に録音されていたようですが、これが期待以上の完成度!

 カール・ウィルソンの歌声とビーチ・ボーイズらしいコーラスが活かされたブライアン&アンディ・ペイリー&ドン・ウォズによるプロデュース、ソウルフルなサウンド・アレンジも素晴らしい!

 カールがガンで亡くなってしまったのは1998年。
ビーチ・ボーイズ名義でカールが録音した最後の方の録音、と言えるでしょう。

 ブライアンが2004年にセルフカヴァーした際は、話題的な面では同アルバムに収録されていたポール・マッカートニーとの共演曲等の影に隠れてしまった感もありましたが、今改めて聴くと、ブライアンの弟(カール)への愛が感じられますね。森 陽馬


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2013年8月29日(木) ヴァン・ダイク・パークス 「ジョーン・クローフォード」

 ビーチ・ボーイズBOXを2日連続で取り上げたのに、この人の新作はまだでしたね。

 今年1月26日当店に来店しお買い上げまでしていただいたヴァン・ダイク・パークス。

 5月発売『ソングス・サイクルド』に続き、2013年2作目となる新作『スーパー・チーフ』がリリース。
(国内CD ヴァン・ライク本人によるライナーノーツ対訳付 VFR-2 2,730円)

“スーパー・チーフ”とは、1936~71年までシカゴ~ロサンゼルス間を走っていた伝説のアメリカ大陸横断客車。
 ハリウッドを経由していたこともあり、映画関係者の利用が多かったとのこと。

 1950年代初頭、まだ10歳前後だったヴァン・ダイクは子役として様々映画やドラマに出演していたそうで、今作は1955年にその豪華客車“スーパー・チーフ”に乗車した時の出来事や風景をオーケストラルなサウンドで表現したアルバムです。

 全曲インストゥルメンタル。
当時ヴァン・ダイクが客車内で体験した出来事や車窓からの風景が曲目になっており、さながら映画のサウンド・トラックのよう。

 というか、まさに“スーパー・チーフ”というヴァン・ダイクの心象風景を描いたサウンド・トラックそのものと言えるでしょう。

 冒頭こそ重厚なストリングスで始まりますが、繊細かつ穏やかなイージー・リスニング風あり、自然と調和したような美しいクラシカル・サウンドあり、で、ヴァン・ダイクの叙情的音世界が沁みますね。
 僕は『ソングス・サイクルド』よりこっちの方が好きかも。

 今日のこの1曲は、実在の女優の名前を曲目にした⑥「ジョーン・クローフォード」を。森 陽馬



2013年8月30日(金) Steve Matin & Edie Brickell 「Siamese Cat」

 昨日、映画俳優がタイトルに付いた曲を紹介したので、今日は映画俳優がリリースした新作を。

 コメディ俳優として有名なスティーヴ・マーティンと、ポール・サイモンの奥方エディ・ブリケルによる共演作『Love Has Come For You』。
(輸入CD Rounder 11661-9150-2) 

 スティーヴ・マーティンはバンジョー弾きとしてその界隈でも有名だそうで、今作でも彼のバンジョー・プレイを全編で楽しむことができます。

 ジェイムス・テイラー『JT』などで知られる名プロデューサー、ピーター・アッシャーがプロデュース。

 人気女性ベーシストのエスペランサや、ワディ・ワクテルなどの腕利きも参加していますが、バック・サウンドは最小限で、あくまでスティーヴのバンジョーとエディの歌声がメイン。

 一聴したときは、地味な印象であっという間にアルバムが終わってしまった感もありましたが、聴きこむほどに味わいが出てきました。

 バンジョーの音色、ブルーグラス好きの方にオススメですね。森 陽馬


2013年8月31日(土) 山下達郎 「メリー・ゴー・ラウンド」  

山下達郎が1983年に発表したアルバム『メロディーズ』がリマスターされ、ボーナス・トラック5曲を追加して再発されました。
(WPCR-11539 山下達郎本人によるライナーノーツ付 2,310円)

 以前出ていたCDと聴き比べをしてみたのですが、音の良さは歴然!

 ひとつひとつ楽器の音がきれいに粒立っているのがわかりますし、リード・ヴォーカル、バック・コーラスなどヴォーカルの音も抜群の鮮明さで迫ってきます。

 さすが、山下達郎ブランドのリマスターです。
現在考え得る最高の音を体感できると思います。

 ボーナス曲も初出の貴重音源「クリスマス・イブ」キー違いのファルセット・ヴァージョンを始め、待望のCD化「サウンズ・ウィズ・コークのテーマ」(「悲しみのJODY」ギター・インスト)、「高気圧ガール」ロング・ヴァージョンなど魅力タップリです。

 今日のこの1曲はレコード時代、B面1曲目で存在感を誇っていた「メリー・ゴー・ラウンド」。

 CDでは6曲目ですが、今回リマスター効果増大で、青山純のドラムス&伊藤広規のベースが迫力増量しているように感じます。

 なお、1993年に発表された『シーズンズ・グリーティングス』も、ボーナス・トラック7曲プラスで最新リマスター盤が同時発売されています。森 勉

★当店にてお買い上げの方には、山下達郎発売記念リーフレット&PET SOUNDS RECORDロゴ入り特製クリアファイルを先着でプレゼント中!



これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■


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