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  今日のこの1曲 “Archives”

<2014月7月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー
2014年7月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2014年7月1日(火) ブレイカウェイズ 「That's How It Goes」

おなじみのイギリスACEレーベルから、待望のトニー・ハッチ作品集が発売になりました。
(国内仕様盤 英文解説の対訳付 MSIG-935 3,000円+税)

すべての60'sポップス好きにおすすめしたい1枚です。

トニー・ハッチに駄作なし。
1960年代イギリスの作曲家(時には作詞も)としては最も成功したひとりであるトニー・ハッチの作品を彼のアレンジの妙も合わせて堪能できる全25曲です。

ペトゥラ・クラーク「ダウンタウン」、トニーの奥様ジャッキー・トレント「ホエア・アー・ユー・ナウ」、ボビー・ライデル「フォー・ゲット・ヒム」、クリス・モンテス「コール・ミー」。
そしてバラード名曲スコット・ウォーカー「ジョアンナ」他、マット・モンロー、モンタナズ、サイン・オブ・タイムの珍しいシングル曲も収録。

ブレイカウェイズはイギリスの女性3人組コーラス・グループ。
パンチのある歌い方が魅力で、大迫力のバック・トラックにも引けを取らない見事なヴォーカルです。

いつものソングライター・シリーズ同様、ミック・パトリックによる音楽への興味を増幅させてくれる詳細な解説(日本仕様盤は対訳付)と、ニック・ロビンスによる丁寧なリマスタリングにより、知っているようで知らなかった新しい感動が味わえます。森 勉


2014年7月2日(水) クリッシー・ハインド 「Down The Wrong Way」 feat Neil Young

女性ロッカーといえばこの人!
プリテンダーズのクリッシー・ハインド。

1951年生まれですから、今年で63歳となる彼女。
キャリア初となるソロ作『ストックホルム』が発売されました。
(国内CD HSU-19020 2,371円+税)

ピーター・ビヨーン&ジョンのビヨーン・イットリングがプロデュースを担当。
プリテンダーズとは違いますが、80'sっぽさと現代ポップ/ロックがうまく合わさったサウンド。

ジャケットの凛々しい姿同様、歌声も変わらないですね。
期待通り! かっこいい1枚です。

今日のこの1曲は4曲目「Down The Wrong Way」。

この4曲目、出だしから聴き覚えのあるギターが・・・。
この音色はそう! なんと、ニール・ヤングがギターで参加!

ニールがライヴツアーで英国にいる時に、ロンドンのスタジオでオーバーダヴして録音したとのことですが、クリッシー・ハインド作ながらニール・ヤング的武骨なナンバーなのでギター・ソロもハマってますね。

あと、これまた意外?!
あの名テニス・プレイヤー、ジョン・マッケンローが6曲目「A Plan Too Far」にギターで参加しています。
ニール・ヤングばり?のクドイギター! ある意味聴きものです。森 陽馬


2014年7月3日(木) yojikとwanda 「I Love You」

当店では、アーティストのご厚意でライヴ会場限定CDRを何点か扱っています。

今日紹介するこの1枚も、ライヴ会場で販売している一般流通していないCDRです。

yojikとwanda『楊枝と椀』
(自主制作CDR 6曲入 品番なし 1,000円)

東京在住女性シンガーyojikさんと、大阪在住男性ソングライターwandaさんによる二人ユニット、yojikとwanda。

2013年発表アルバム『Hey!Sa!』は素晴らしいアルバムでしたが、このCDRは昨秋レコーディングした新曲含む計6トラックを収録したミニ・アルバム的作品。

yojikさんによる装丁もかわいいので、yojikとwandaご存じでなくてもまずは手に取ってもらいたいですね。

「Lタワー」、「愛は大きな」、「I Love You」、「祭りの音」、「はなしたくない」、「Talisman」。
NRQの服部将典(コントラバス)も2曲参加。

この中から大好きな1曲「I Love You」。

2010年発表1st『ドリームランド』、2013年『Hey!Sa!』にも収録。
ライヴでも定番! yojikとwandaの代表曲と言える1曲ですが、この歌はやはり名曲ですね。
どんなアレンジで何度聴いても、心に響く不思議な魅力があります。

最後にこの曲の印象的な歌詞の一節で締めることにしましょう。

「町のスピードが上がっても 僕らは豊かになれない」  森 陽馬


2014年7月4日(金) デオダート 「ラヴ・アイランド」

相変わらず引きも切らずに1,000円前後のスペシャル・プライスCDが多数発売されています。

2~3年前までは低価格CDと言えばクラシックかジャズだったのですが、2012年にワーナーが出したアトランティック・レーベルR&B1,000円シリーズが口火を切り、ソウル定盤・名盤・隠れた好盤がお得な値段で手に取れるようになって話題となりました。

その後、ロック/ポップス/ブルース/サントラなどのジャンルも続々と発売になり、好評を博しています。

5~6月も、フリー・ソウル・シリーズを始め、ユニヴァーサルからはサッカー・ワールド・カップ開催ということもありブラジル音楽ものが80タイトル。(7/23に第2弾も発売予定)
ヒット曲タップリのベスト&ベスト・シリーズがなんと150タイトル。
ワーナーからはサントラが50タイトル。(7/9にも更に50タイトル発売予定)
そして、フュージョンも50タイトル(7/23更に50タイトル)、と低価格ものがこれでもかというくらい発売されています。

今日はその中からフュージョンの名盤を。

デオダートのワーナー移籍第1弾、1978年発表アルバム『ラヴ・アイランド』。
(国内CD 完全限定盤 解説付 最新リマスター WPCR-28024 1,000円+税)

デオダートとトミー・リピューマの共同プロデュース作品です。

アルバム・タイトルと同じ「ラヴ・アイランド」は波の音から始まるリゾート感いっぱいのデオダートオリジナル曲。

ロバート・ポップウェルによる心地良く跳ねるベースを中心に、エレクトリック・ピアノのソロやジョージ・ベンソンのギターソロが続き、波間を漂っているような気分になれる1曲です。

これが今1,000円+税で買えます。森 勉


2014年7月5日(土) フェアーグラウンド・アトラクション 「Moon On The Rain」

先日7月1日、エディ・リーダーのライヴを渋谷クラブ・クワトロへ見に行ってきました。

フェアーグラウンド・アトラクションとして来日公演を行ったのが、ちょうど25年前、1989年7月。

エディ・リーダー来日公演はここ数年ビルボード・ライヴで行なうことが多かったのですが、25年前名古屋クワトロのこけら落としも行っていたとのことで今回はクワトロ・ツアー。

2時間以上のスタンディングはちょっと疲れましたが、ビルボード公演よりたっぷり色々な曲が聴けてよかったですね。(でもやっぱり椅子席があった方がうれしいかな・・・)

今年発表されたエディ・リーダー新作『ヴァガボンド』からも、彼女自身の丁寧なMCによる曲紹介含め披露されましたが、初来日から25周年ということもあり、フェアーグラウンドの曲が多かったですね。

定番曲「ハレルヤ」、「パーフェクト」はもちろん、「The Moon Is Mine」、「Find My Love」、「Fairground Attraction」、「Station Street」。
そしてアンコールのラストは「Moon On The Rain」。

1989年7月2日川崎クラブ・チッタ公演を収録したライヴ盤、フェアーグラウンド・アトラクション『ライヴ・イン・ジャパン』の最後もこの曲。(国内CD 完全限定盤 ボーナス・ディスク付2CD SICP-30604 2,500円+税)

25年前と変わらぬ、というより更にふくよかなオーラを伴った温かい歌声。
心がやさしくなれる良いコンサートでした。森 陽馬


2014年7月6日(日) Nancy Sinatra 「Bang Bang (My Baby Shot Me Down)」

昨年、ユニヴァーサル・ミュージックから洋邦サントラ名作が<951円+税>で沢山再発されました。

最近ではワーナー・ミュージックから<1000円+税>という、これまたお手頃価格で色々と発売されています。

日本公開から約10年、『キル・ビル』はvol.1&2共に、とてもハマった映画でした。
タランティーノ監督のオタク度MAXな作品でしたが、それまでのタランティーノ作品同様、劇中で流れる音楽がどれも格好良く、サントラも公開時によく聴いていました。

サンタ・エスメラルダ「悲しき願い」、グリーン・ホーネットのテーマ、梶芽衣子、ウエスタン...映画の中と同じく雑多な選曲。

映画の冒頭で流れるナンシー・シナトラの「Bang Bang」は、ストーリーにもぴったりで特に印象的に使われていました。

元々はシェールがヒットさせた曲ですが、ギターの伴奏のみで歌うナンシーのバージョンが物悲しさをより助長しています。

ちなみに映画にはまったく関係ありませんが、ポール・ウェラーが以前にこの曲をカバーしています。東尾沙紀


掲載ジャケットは『キル・ビルvol.1』のオリジナル・サウンドトラック(WPCR-28511 解説付 1000円+税)です


2014年7月7日(月) アート・ガーファンクル 「So Much In Love」

アート・ガーファンクル来日公演が2014年12月に決定しましたね。

最近ではサイモン&ガーファンクルとして2009年7月来日。
僕は7/15日本武道館公演(
当時の今日のこの1曲参照)へ行きましたが、あの感動から約5年半。

ここ数年喉の調子が悪い時期もあったようですが、再び彼の歌声を生で聴けるのはうれしいことですね。
東京公演だけでなく、大阪、名古屋、金沢、広島公演もあるようですから、地方の方もチェックしてみてください。

ということで、アートの歌からこの1曲。

アート・ガーファンクル1988年発表アルバム『レフティー』の3曲目「So Much In Love」。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-20433 2,095円+税)

オリジナルは50年代結成フィラデルフィアの黒人5人組グループ、ザ・タイムスの1963年ヒット。
山下達郎、ティモシー・B・シュミットによるカヴァーでも有名なコーラス名曲。

クレジット見て初めて気付きましたが、この曲と1曲目「This Is The Moment」は、名セッション・ギタリストのジェイ・グレイドンがプロデュースをしているんですね。(ちなみに他の曲はビートルズのワークスでも知られるジェフ・エメリック)

『レフティー』は他の作品に比べると、この時代特有のシンセの音が気になるため敬遠気味でしたが、スティーヴ・ガッドやニッキー・ホプキンスも参加しているし、イイ曲も多いので改めて聴き込んでみたいと思います。森 陽馬


2014年7月8日(火) ベンチャーズ 「YOUR EYES」

ベンチャーズが山下達郎楽曲をカヴァー!

今年2014年で結成55周年!
オリジナル・メンバーのドン・ウィルソンは81歳!!となったベンチャーズ。

新作アルバム『サウンズ・オブ・サマー』が本日入荷しました。
(国内CD 宇田和弘氏による解説付 UICY-15332 2,870円+税)

今作はサーフィン系名曲カヴァーを集めた作品。
ビーチ・ボーイズ「サーフィン・U.S.A」や「サーファー・ガール」、ジャン&ディーン「サーフ・シティ」、ディック・デイル「ミザルー」、ジャック・ニッチェ「ロンリー・サーファー」、加山雄三「ブラック・サンド・ビーチ」などをベンチャーズらしいギター・インストでカヴァーしています。

その中に山下達郎『BIG WAVE』に収められている名曲「THE THEME FROM BIG WAVE」、「JODY」、「YOUR EYES」のカヴァーが収録。

聴きものは「YOUR EYES」!

オリジナルに忠実なスローな出だしかと思いきや・・・。途中からこれぞベンチャーズなスネア・ドラムが爆発!
このアレンジは面白いですね。

ベンチャーズファンはもちろん、山下達郎ファンにも是非聴いてもらいたい1曲です。森 陽馬


★7月9日(水)当店地下
アゲインにて、『山下達郎マニアック・ツアー これが聴きたいぞ!達郎さん特集』というイベントが行われます。森勉もゲスト参加予定です。


2014年7月9日(水) デュークス・オブ・サーフ 「Surf, Love & Rock'n Roll」

“ハワイのビーチ・ボーイズ”! デュークス・オブ・サーフ。

2013年発表アルバム『サーフィン・ワ・イ・キ・キ』は大好評!(
2013年7月28日の今日のこの1曲でも紹介)
当店でも大ロングセラーとなっていますが、この度新作アルバムが発売されました。

タイトルは『サーフ、ラヴ&ロックン・ロール』!
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 VICP-65244 2,500円+税)

前作の流れを引き継ぎ、ビーチ・ボーイズ・マナーな楽曲とメロディー&ハーモニーがたっぷり詰まった作品に仕上がっています。

レゲエ・リズムでメンバー3人が若々しく掛け合う曲や、最近の洋楽エッセンスを盛り込んだフレーズの歌もありますが、そういう楽曲にもビーチ・ボーイズ的コーラス・ハーモニーを取り入れているのがいいですね。

今日のこの1曲は、タイトル曲①「サーフ、ラヴ&ロックン・ロール」。

歌詞の中にハワイのサーフ・スポット(ワイメア)やサーフィン用語も出てきます。
<デュークス・オブ・サーフ版サーフィンU.S.A.>、<サーフィン・ハワイ>といった感じでしょうか。

とにかくも今夏ビーチ・ボーイズファン必聴の1枚ですね。森 陽馬


★今週末7月12、13日代々木公園で行われる
OCEAN PEOPLESというイベントにデュークス・オブ・サーフも出演予定! フリーコンサートですが野外なので天気が良くなるといいですね。


2014年7月10日(木) ディーン・マーティン 「誰かが誰かを愛してる」

映画は見ていませんが、役所広司主演映画『渇き』のエンディング・テーマ曲として、なんと!「誰かが誰かを愛してる」(Everybody Loves Somebody)が使われているそうです。

そんなこともあってか、その曲を収録したディーン・マーティンのベストCDが新しく発売になりました。
(国内CD 『ヴェリー・ベスト・オブ・ディーン・マーティン』 全25曲 解説・歌詞・対訳付 SICP-4149 1,800円+税)

1964年全米にビートルズ旋風が吹き荒れる中、No.1ヒットとなったこの曲は、当時を知るヒットソング・ファン以外にも曲の良さが充分伝わる名曲ではないかと思います。

プロデュースはジミー・ボーエン、アレンジはアーニー・フリーマン。
プロフェッショナルな仕事に脱帽です。

ディーン・マーティンはこの曲を録音した時、46歳。
ルーズながらもしっかり自分の個性を出した酔いどれ唱法は、ほれぼれするような効果を生んでいます。

ヒットして20年以上経ってから知った事ですが、この曲、フランク・シナトラの1948年に歌った曲をカヴァーしたものだったんですね。

親分の古いレパートリーで、親分のレコード会社を潤した、孝行者のディーン・マーティンだったのです。森 勉


2014年7月11日(金) Passenger 「Thunder」

2012年にリリースしたシングル「Let Her Go」がヨーロッパやオーストラリアなど各国で大ヒットした、イギリスの男性ミュージシャン、Passenger(パッセンジャー)。

全米チャート5位にもランクインした大ヒット曲を持ちながら、日本での知名度はまだまだ知る人ぞ知る存在です。(国内盤も出ていないし、仕方ないかもしれませんが...)

以前はバンドとして活動していましたが、2009年に解散。
名前はそのままで現在はマイク・ローゼンバーグのソロとして活動中です。

2014年リリースの新作『Whispers』で5枚目となります。
(輸入CD 2枚組CD Limited Edition 378051-3)

イギリスらしい叙情的なフォーク・ソング、軽快なカントリーポップなサウンド。
そしてジェイムス・ブラント似のちょっと鼻にかかった特徴的な歌声が耳に残ります。

静かな曲も味わい深くて良いですが、かっこいいカントリー・ロック・ナンバー「Thunder」も聴き応えがあります。
エド・シーランやマムフォード&サンズ好きな方にもハマるのではないでしょうか。

限定盤はボーナス・ディスクが付いた2枚組。
本編の楽曲から7曲を弾き語りしたものが収録されています。

ハードカバーブック仕様で挿絵もかわいいですし、ジェスロ・タル『スタンドアップ』のように開くと絵が飛び出したりと、とても凝った装丁になっています。東尾沙紀

2014年7月12日(土) ブルー・ノーツ 「The Truth Has Come To Light」

大好評発売中!ワーナーのソウル/R&B1,000円シリーズ。

残念ながら8月6日発売第8弾25タイトルで終了とのことですが、その最終章を前に第7弾25タイトルがリリースされました。

カーティス・メイフィールド『バック・トゥ・ザ・ワールド』、リトル・ビーヴァー『パーティ・ダウン』等の名盤から、ルー・カートン、ビル・ドゲットの世界初CD化など、今回も充実のラインナップ。

その中でオススメはこの1枚。

ブルー・ノーツ『ザ・トゥルース・ハズ・カム・トゥ・ライト』。
(国内CD 完全限定生産 解説・歌詞付 WPCR-27767 952円+税)

フィラデルフィア・ソウルの名グループ、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ。
今日紹介するこのブルー・ノーツはそのシンガーだったテディ・ペンダーグラスが抜けた後のユニットなのかな?と思っていたらそうではなくて、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツが人気になる前1970年頃に脱退したメンバーによる別派のグループだそうです。

一般的にもあまり知られていない彼ら唯一の1977年発表作品ですが、内容は最高!

ロウ・ソウル・エクスプレスを手掛けたチョコレイトクレイのジョージ・ペリーがプロデュース。

フィリー・ソウルっぽさとマイアミ・ファンクが合わさったようなグルーヴィーなサウンドがかっこいいですね。
バラード曲も程好く配置されていて聴き応えある隠れた名作だと思います。森 陽馬


2014年7月13日(日) ローズ・ロイス 「Wishing On A Star (邦題:星に祈りを)」

昨日に引き続きワーナーのソウル/R&B1,000円シリーズ最新リリースからオススメ盤。

ローズ・ロイス『バラの妖精 (原題:IN FULL BLOOM)』
(国内CD 完全限定生産 解説・歌詞付 WPCR-27774 952円+税)

ローズ・ロイスは、1970年代初頭ロサンゼルスで結成された9人編成ユニット。
モータウン・レーベルでヒット曲を多数量産したプロデューサー/作曲家ノーマン・ウィットフィールドが制作に携わり、1976年全米ビルボード・シングル・チャート1位となった大ヒット曲「Car Wash」(映画『CAR WASH』サントラ収録)で有名なグループです。

今作はその「Car Wash」のヒットを受けて翌年1977年に発表した実質的なデビュー・アルバム。
意外にも今回の再発が日本初CD化だそうです。

時代的にもディスコ的な枠で語られることが多いローズ・ロイスですが、メロウな楽曲がいいですね。

特に1曲目「星に祈りを (原題:Wishing On A Star)」。

紅一点ローズ・ノーウォルトの可憐な歌声と美しいストリングス・アレンジが素晴らしい!
後半リズムが強調されテンポ・アップする部分はグッときます。

ラヴ・アンリミテッドやバリー・ホワイト系お好きな方も必聴の1曲ですね。
ちなみに、ポール・ウェラー、ランディ・クロフォードもこの曲をカヴァーしています。森 陽馬


2014年7月14日(月) セルジオ・メンデス&ブラジル'66 「ザ・ルック・オブ・ラヴ」

 セルジオ・メンデス&ブラジル'66のサウンドは、1960年代中期、ビートルズなどを聴いている十代のポップス/ロック・ファンにも強烈な印象を与えてくれました。

ファースト・アルバムの中の「マシュ・ケ・ナーダ」、「ジョーカー」、「デイトリッパー」や、セカンド・アルバム『分岐点』の「コンスタント・レイン」、「ナイト&デイ」、「フォー・ミー」なども大のお気に入りでしたが、今日はサード・アルバム『ルック・アラウンド』から。
(国内CD UCCU-90033 解説・歌詞付 1,000円+税)

バート・バカラック&ハル・デイヴィッドの名曲「ザ・ルック・オブ・ラヴ」のカヴァーを。

ボサノヴァのゆったりしたやわらかい音感に、少し強めのビートをプラスしたセルメン・サウンドは、いつ聴いても気分をさわやかにしてくれます。

リード・ヴォーカルはラニ・ホール。
プロデューサーはそのダンナさんのハーブ・アルパートです。森 勉



2014年7月15日(火) PUSSUNBOOTS 「Down By The River」(ニール・ヤングカヴァー)

ノラ・ジョーンズがキャサリン・ポッパー、サーシャ・ダブリンと組んだ女性3人組ユニット、プスンブーツ。
デビュー・アルバムを発表しました。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UCCO-1017 2,500円+税)

CDが出るのは今回が初めてですが、ノラ・ジョーンズがグラミー受賞して一躍脚光を浴びるようになった2000年代から時々ライヴ活動をやっていたそうです。

形式にとらわれず好きな曲をカヴァーする、というコンセプト。
ジョニー・キャッシュやトム・パクストン、ザ・バンドなどカントリー的な楽曲から、ウィルコやジェブ・ロイ・ニコルスの最近のアーティストの曲まで色々やっていますが注目はこの曲。

ニール・ヤング初期の名曲「Down By The River」カヴァー!

ニールのオリジナルとほぼ同じアレンジ。(5分強とやや短め?ですが)
エレキ・ギター・ソロもニールと同じようなフレーズをノラ・ジョーンズ自ら弾いています。

ニール・ヤングファンも聴きもののカヴァーですね。森 陽馬


2014年7月16日(水) Jason Mraz 「Love Someone」

2014年11月東京・大阪での来日公演を予定しているアメリカの男性シンガーソングライター、ジェイソン・ムラーズ。

約2年ぶり5枚目となる新作アルバム『イエス!』がリリースになりました。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 国内盤ボーナストラック2曲 WPCR-15813 2,457+税)

今作で全面的にバックを務めているのが女性4人組フォーク・ロック・バンド、レイニング・ジェーン。

互いの作品に参加したりと以前から親交のある彼女達がバックを務めたことで、バンジョー、ペダル・スティール、シタールなどが絡み、さらにフォーキーなサウンドに。

前作のアコースティックな雰囲気も残しつつ、愛や環境などについて歌い、ゆったりとした中にも生命力に溢れた1枚に仕上がっています。

今日のこの一曲はシングル曲「Love Someone」。
ミュージック・ビデオにはレイニング・ジェーンのメンバーも参加しています。

なお自作曲以外では、BoyzⅡMenの歌唱で知られる「It's So Hard To Say Goodbye To Yesterday」を取り上げています。東尾沙紀

2014年7月17日(木) ayU tokiO 「恋する団地」

キリンジ、冨田ラボ、はたまたマイクロスターお好きな方にも大推薦のJ-POP!

ayU tokiO『恋する団地』。
(国内CD AICP-001 1,600円+税)

ayU tokiO(アユ・トーキョー)は、MAHOΩ(マホー)やthe chef cooks meに在籍していた男性ソングライター、猪爪東風(イノツメアユ)を中心にした日本人ポップ・ユニット。

カセットテープ作品を自主リリースしたことがありましたが、CD作品は今回が初。
この5曲入りミニ・アルバムが素晴らしい仕上がりなのです。

ポップなメロディーとギター、ベース、ドラム、ヴィオラ、フルートなどが合わさった質の高い演奏。

そしてなんといっても、マイクロスター佐藤清喜さんが手掛けた多幸感溢れるマスタリング!

楽曲や彼の歌声ももちろんですが、さすが佐藤清喜ワークス!と実感できる音世界が素晴らしい1枚。

ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズが大好き、という彼のサウンド・センスも見事!

シティ・ポップ、メロウ・ポップ好きの方は、“ayU tokiO”これからも要チェックです。森 陽馬


2014年7月18日(金) 村田和人 「Brand New Day, Brand New Song」

本日はお知らせというかたちで申し訳ございません。

村田和人さんの2014年新作アルバム『P-CAN』。

当店へも問い合わせを多くいただいているのですが、ライヴ会場限定販売の商品となります。

そのため、当店含め店舗では流通しない予定だそうです。

村田和人さんのオフィシャル・ブログに詳細が掲載されていくと思いますので、そちらをご参照くださいませ。
(なお、販売元アイランドムーン・レーベルから通販も行う予定だそうです。不明な点は
アイランドムーン・レーベルのメールアドレスまでお問合せください)

ということで、村田和人さんの新作『P-CAN』は私達もまだ聴いていない(曲名なども知らない)のですが、1曲だけ山田稔明さんの歌で先日聴くことができました。

「Brand New Day, Brand New Song」。

GOMES THE HITMAN(ゴメス・ザ・ヒットマン)名義で作品を出していたときから村田和人さんと関係があった山田稔明さんが、村田さんから直接依頼を受け作詞を担当した1曲。

先月6/23当店地下アゲインで山田稔明さんのイベントがあった際、自身による弾き語りで聴くことができましたがスゴくイイ曲でした! 村田さんが歌うヴァージョンも楽しみです。森 陽馬


2014年7月19日(土) 宮里陽太 「Horizon Blue」

山下達郎のツアー・バンドでサックスを担当している宮里陽太のファースト・ソロ・アルバムが発売になりました。
(国内CD 山下達郎による解説付 QYCL-10003 2,500円+税)

宮里陽太の名を初めて耳にしたのは2011年11月6日(日)。
どうして日付をきちんとわかっているかというと、山下達郎ライヴ・ツアー<PERFORMANCE 2011-2012>(アルバム『RAY OF HOPE』発売後のツアー)初日だったのです。

まだ20代だろうなというその若い風貌ながらも、百戦錬磨の達郎バンドのメンバーに入って懸命にプレイし、「ソリッドスライダー」などで見事なソロを披露していたことを想い出します。

今回のアルバム『プレジャー』はニューヨークで精鋭を集めての録音。
50's、60'sの時代を蘇らせてくれるようなストレートなモダン・ジャズは、「音楽の会話」(©山下達郎・・・くわしくはCDの山下達郎の解説を)が聴こえてくる作品です。

アップテンポ、バラードともにイイ曲が並んでいますが、今日はラスト12曲目「ホライズン・ブルー」という宮里陽太オリジナル曲を。

この曲では山下達郎のコンサートのラストで必ず歌われる「YOUR EYES」同様、ソプラノ・サックスを使っています。いい音色です。森 勉



2014年7月20日(日) 中井大介 「あいづち」

7月19日(土)アゲインで行なわれたPET SOUNDS RECORD presents パイレーツ・カヌー&中井大介のライヴ。
定員を上回るたくさんのご来場!ありがとうございました。

ヴォーカルのエリザベス・エタが8月末で日本を離れアメリカ移住する、とのことで、パイレーツ・カヌーを東京で見れる機会は当分ないかもしれませんが、是非またアゲインでやってもらいたいですね。

そのパイレーツ・カヌーももちろん素晴らしかったのですが、パイレーツ・カヌーの男3人(岩城一彦、吉岡孝、谷口潤)をバックに従えた中井大介(と&The Pirates)も良かったですね。

アゲインでのライヴということもあり、大瀧詠一作「指切り」カヴァーも披露。
中井大介さん曰く、<アル・グリーン「レッツ・ステイ・トゥゲザー」+山下達郎的アレンジ>の「指切り」!
最高にかっこよかったです。

そして、昨年発表された中井大介『nowhere』収録曲「あいづち」のバンド・ヴァージョン。
カーティス・メイフィールド『ライヴ』を彷彿とさせる雰囲気の演奏が懐の深さを感じました。

中井大介唯一の作『nowhere』は一般流通していませんが、これはホントに名盤!
(otcr-005 7曲入 952円+税)

星野源、高田漣、おおはた雄一などお好きな方、騙されたと思って聴いてみてください。森 陽馬


2014年7月21日(月) エリック・カルメン 「ヘイ・ディニー」

エリック・カルメン、待望のオールタイム・ベストが出ました。
(国内CD SICP-30621 日本盤ボーナス・トラック6曲追加 2枚組 2,500円+税)

ヒットを連発した1975~88年のソロ時代(アリスタ・レーベル音源)を中心に、ラズベリーズのキャピトル音源、ゲフィン・レーベルから出たサントラ『ダーティ・ダンシング』収録曲だった1987年ヒット「ハングリーアイズ」等も収録し、更に新曲も入った充実の2枚組CD全35曲。

今日はこのベスト盤から「ヘイ・ディニー」。
イントロのコーラスが素敵なポップでロックンロールな1曲です。

コーラスにはブルース・ジョンストン、カート・ベッチャーなどが参加して、とてもいい雰囲気を作り出しています。
あと個人的に好きなナイジェル・オルソン(エルトン・ジョン・バンドのドラマー)のドラムスを聴けるのがうれしいところ。

この曲は1978年ヒット「チェンジ・オブ・ハート」のB面曲でした。

A面として発表してもいい曲だなと思うのですが、前年にヒットした「シー・ディド・イット」と同じタイプの曲なので、二番煎じと思われるのが嫌だったのでしょうね。
エリック・カルメンもかなりこだわりの人ですからね。

ちなみに、このベスト盤に収録されている新曲「ブランド・ニュー・イヤー」には、ビーチ・ボーイズのジェフリー・フォスケット、ブライアン・バンドのダリアン・サハナジャが参加しています。森 勉


2014年7月22日(火) クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング「Pushed It Over The End」

遂に出ました! CSN&Y1974年ライヴ音源!
(国内CD 3CD+DVD 英文ライナー対訳・歌詞翻訳付 WPZR-30524 7,000円+税)

デヴィッド・クロスビー、スティーヴン・スティルス、グラハム・ナッシュ、そしてニール・ヤングが集まり、名盤『デジャヴ』をリリースしたのが1970年。その後行なった1970年ライヴ・ツアーは『4 WAY STREET』というタイトルで作品化されていましたが、1974年のはオフィシャルでは今回初めて!

海賊盤CD(一時期よく買ってました・・・。スミマセン!)を聴く度に、クリアな音で聴いてみたいな、と思っていたのですが、グラハム・ナッシュ監修の下、素晴らしい音質でリリース! 『4 WAY STREER』に比べると、音質がきれいすぎて臨場感が足りないんじゃないか、と感じるくらいです。

聴きどころがたくさんありますが、目玉の一つは「Pushed It Over The End」が収録されたことでしょう。

ニール・ヤング作のレア曲で今回初CD化!
後に『ZUMA』に収録された「Cortez The Killer」っぽい雰囲気を持った1曲。DVD映像にも入っています!
ニール・ヤングファンは必聴&必見のナンバーですね。
(ちなみに「On The Beach」CSNYライヴ・ヴァージョンも聴きもの!)

なお音、映像も魅力ですが、ブックレットも凄いですね。
初めて見た写真ばっかりでこれを眺めているだけでも1974年へタイムスリップできそう。
自分が生まれた1974年に想いを馳せながら、今夏はこの盤を何度も聴きかえすことになりそうです。森 陽馬


2014年7月23日(水) 山下達郎 「Please Let Me Wonder」

梅雨も明け夏本番という暑さになってきましたが、そういう時期にピッタリのCDが最新リマスターで再発されました。

山下達郎『ビッグ・ウェイヴ』30周年盤がそれです。
(CD 
当店作成発売記念リーフレット付! WPCL-11930 2,200円+税)

1984年公開、サーフィンを中心としたスポーツ・ドキュメンタリー映画のサウンド・トラックとして制作された全曲英語詞のアルバムです。

レコード時代はA面が山下達郎オリジナル・ソング、B面がビーチ・ボーイズを中心とした関連カヴァー曲、というラインナップ。今回はその12曲に7曲のボーナス・トラックを追加収録し、最新リマスターで音もすこぶる良くなっています。達郎さん自身により新しく執筆された全曲解説などライナーノーツも楽曲をより楽しむうえでの助けになります。

「プリーズ・レット・ミー・ワンダー」はビーチ・ボーイズが1965年2月に発表したシングル『踊ろよ、ベイビー (Do You Wanna Dance)』のB面でまずお目見えし、その後3月に発表された名作『トゥデイ』に収録された名曲です。大ヒット曲ではありませんが、ビーチ・ボーイズ・ファンとしてはいつも心にしまっておきたい曲のひとつだと思います。
 それを1人多重録音コーラス及び楽器演奏もマルチ・プレイで再現してくれたのが山下達郎です。

十代の時にビーチ・ボーイズのレコードを聴きながらコーラス譜面を書いてしまうほどビーチ・ボーイズ・フリークの山下達郎。その意地と心意気が表現された素晴らしいカヴァーだと思います。

ボーナス・トラックとして今回初めて発表された「プリーズ・レット・ミー・ワンダー」カラオケ・ヴァージョンも聴きものです。緻密なサウンド作りにも注目。

ビーチ・ボーイズ愛をたっぷりサウンドで表現してくれた『BIG WAVE』ですが、これを縮めるとB.W。
あら不思議、BRIAN WILSONのイニシャルになるんですね。

やっぱり深いものがありますね。
30周年盤『ビッグ・ウェイヴ』、そんなこともふまえてじっくり味わいたい1枚です。森 勉


2014年7月24日(木) 竹内まりや 「Tell Me Why」

竹内まりやの新曲がシングルCDとして発売になりました。
(CD 初回限定盤 DVD付 WPZL-30894 1,600円+税)

フジテレビ系で放送されている『ワンダフルライフ』テーマ曲「静かな伝説(レジェンド)」がメイン楽曲です。
曲後半に出てくる桑田佳祐・原由子・山下達郎・竹内まりやの♪ラララ♪コーラスが話題になっている曲ですね。

ですが、今日のこの1曲はそれではなく、前回のシングルにも収められていたビートルズ・カヴァーです。

杉真理、松尾清憲を中心としたBOXをバックに、前回は「Your Mother Should Know」と「This Boy」でした。
今回もビートルズをたっぷり感じさせてくれるBOXをバックに、待ってました!の「Tell Me Why」!!

映画『ア・ハード・デイズ・ナイト』公開から今年は50年。
そんなこともあっての「Tell Me Why」だと思います。

なんてったってまりやさんの声はビートルズ楽曲と相性バツグンなんですから。
「Telll Me Why」の聴きどころは、後半の「Is There Anything I Can Do~」のところのファルセット。
お聴き逃しなく。

なおビートルズ・カヴァー曲ともう1曲のカップリング曲「戻っておいで・私の時間(2011Ver)」は9/10発売のアルバム『TRAD』には入らないということです。

それから今回の初回盤に付いているDVD『アロハ式恋愛指南』のミュージシャン・クレジットを見ると、間奏の渋くカッコイイギターソロは山下達郎ではなく御大!松木恒秀でした。いいフレーズなんですヨ。森 勉


2014年7月25日(金) シネマ 「サイエンス・フィクション・マン」

2007年に再結成し26年振り復活作をリリースしたシネマ。

前作から7年振り3枚目となる新作オリジナル・アルバム『サイエンス・フィクション・マン』が発売になりました。
(CDSOL-1588 3,000円+税)

オリジナル・メンバーの松尾清憲、一色進の2人に、松田信男(Key/ジャック達)、澄田健(g)、大槻敏彦(Ds)を加えた5人新生シネマ。

メンバーそれぞれが曲を書き歌った新作は、タイトル『サイエンス・フィクション・マン』、宇宙船の入り口(?)を連想させるジャケット、「ロックンロール・プラネット」、「紅タイムマシーン」、「赤い第3惑星」など、SFが題材となった楽曲の世界観が楽しく、メロディーはキャッチー、そしてサウンドは更にロックに!

特に1曲目のタイトル・トラック「サイエンス・フィクション・マン」がとってもかっこいい!

今作もメンバーのブリティッシュ・ロック愛全開です。

鈴木慶一がギターで、鈴木さえ子がコーラスで、シネマゆかりの2人がゲスト参加。

更にシネマのファンであるという澤部渡(スカート)もコーラスで1曲参加しています。東尾沙紀


2014年7月26日(土) ホレス・シルヴァー 「Song For My Father」

7月26日は、父、森 勉の誕生日。

昭和26年生まれだったと思うので63歳!(かな?) 祝!

とか言いつつ、僕は店をほっぽり出して今日からフジロックです。
親不孝者をお許しください・・・。

今日は祝いの言葉の替わりにこの1曲「Song For My Father」。

名ジャズ・ピアニスト、ホレス・シルヴァーが1964年録音した名曲。

このアルバムは、村上春樹が高校生だった昭和40年代、コーヒーが60円で飲めた時代に神戸YAMAHAレコードにて2,800円で買ったレコード、として村上春樹&和田誠著『ポートレイト・イン・ジャズ』でも紹介されていましたね。
(国内CD 限定盤 TOCJ-8527 1,048円+税)

なお、このジャケットに写っているのは、ホレス・シルヴァーの実父だそうです。森 陽馬


2014年7月27日(日) ウワノソラ 「摩天楼」

流線形、あっぷるぱいなどお好きな方注目!の新世代シティ・ポップ・バンド、ウワノソラ。

2012年に<いえもとめぐみ(vo)、桶田知道(g,cho)、角谷博栄(g,cho,perc)>の3人によって関西で結成。
メンバー全員まだ20代前半ながら、シュガーベイブ、荒井由実などを彷彿とさせるクオリティの高いサウンドを聴かせてくれます。

1stアルバム『ウワノソラ』が先日リリースされました。(HRVD-004 2,300円+税)

アル・クーパー「ジョリー」っぽいフレーズが印象的な「摩天楼」、シュガーべイブ「SUGAR」を連想させるイントロからの展開がおもしろい「現金に体を張れ」、コーラスのみで聴かせる美しい「うわのそら」など、楽曲にもアレンジにもさりげなく70年代オマージュが盛り込まれています。

曲によって印象は変わりますが、ユーミンに似た女性ヴォーカルも聴きものです。
千ヶ崎学(KIRINJI)、シーナアキコなどが参加しています。東尾沙紀


2014年7月28日(月) シリア・ポール 「ドリーミング・デイ」

今日7月28日は大滝詠一さんの誕生日。

もしご存命ならば66歳でした。
昨年末急逝の報から半年以上が過ぎもうすぐ8月。時が経つのは本当に早いものですね。

ということで、店内でも大滝詠一さんの曲を多めにかけていました。

今日のこの1曲は、シリア・ポールが歌う山下達郎作「ドリーミング・デイ」。

シリア・ポール1977年発表アルバム『夢で逢えたら』のブックレットには、<“打ちのめされっ放し”のフィル・スペクターのサウンドに捧げたい>という大瀧詠一氏の一文があるように、この「ドリーミング・デイ」も『ナイアガラ・トライアングル』のオリジナル・ヴァージョンよりウォール・オブ・サウンドを深めたサウンド・アレンジ。

シリア・ポールは単体で今出ていませんが、『NIAGARA CD BOOK』に入っています。
(CD12枚組 SRCL-8000 25,000円+税)
単独でもまた発売されるといいですね。

ちなみに、8月30日(土)。
大滝詠一氏の生まれ故郷である岩手県江刺で
<第2回大瀧詠一音楽祭>というイベントが開催予定です。

東北のナイアガラーの方は是非チェックしてみてください。森 陽馬


2014年7月29日(火) グレイトフル・デッド 「Turn On Your Lovelight」

7月26日(土)&27日(日)、フジロックフェスティヴァルへ行ってきました。

今年は例年ほどの混雑はなし。(ボードウォークが渋滞したことはありましたが)
26日は酷暑、27日は雨、とある意味フジロックらしさを満喫できてとても楽しかったです。

緑に囲まれた開放感ある環境の中で聴く音楽は、普段とは違って響いてきますね。
快適なフェスは他にもあるでしょうが、アクセス/移動が過酷な分、フジロックは終わった後の達成感が大きいです。

ということで、今年のフジロックで一番印象に残ったのはやはりこれ!
フィル・レッシュ&ザ・テラピン・ファミリー・バンド! @フィールド・オブ・ヘヴン!

ヒッピー文化を象徴する伝説のアメリカンロック・バンド、グレイトフル・デッド。
そのオリジナル・メンバー/ベーシストであるフィル・レッシュ。74歳にして初来日のステージでした。

山奥/森の中、ミラーボールが輝くフィールド・オブ・ヘヴンのステージにバンドが登場して曲が始まった瞬間、色とりどりのサイリウム(グロウスティック)が散開!
デッドヘッズの観客が大量に持ち込み頭上へ投げていました(それをまた拾って投げるという図)。
あの光景はフィールド・オブ・ヘヴンらしくて壮観でしたね。

フィル・レッシュのファミリー・バンドの演奏も最高!
デッド・ナンバーはもちろん、ニール・ヤング「Down By The River」、ルー・リード作「スウィート・ジェーン」、ザ・バンドカヴァーも飛び出しました。

「Turn On Your Lovelight」で盛り上がりも最高潮。まさに“ヘヴン”!
フジロックのあのフィールド・オブ・ヘヴンというステージで見れたことが幸せでしたね。

予定より早く22時半頃終了しましたが、あの場にいた方は皆感無量だったと思います。

今日のこの1曲はグレイトフル・デッドのライヴでは定番ナンバー。
ソウル/R&Bシンガー、ボビー・ブランドのカヴァー「Turn On Your Lovelight」。森 陽馬

(掲載ジャケットは1969年作『ライヴ・デッド』 紙ジャケット仕様 WPCR-15139 2,381円+税)


2014年7月30日(水)  加山雄三 「君といつまでも」

今年のフジロック、昨日挙げたフィル・レッシュ以外では、26日ルミニアーズ、27日ストライプスが良かったですね。

ルミニアーズは、観客との一体感あるライヴ・パフォーマンス。
ストライプスは10代とは思えないほど貫禄のステージング。
出身国は違えど、どちらもこれからの音楽界を担う楽しみなバンドであることが実感できました。

あと、僕が見た中で最も歓声が上がっていたのはこの歌でしたね。

King ALL STARS(加山雄三)による「君といつまでも」!
(この歌がフジロックで聴けるとはっ!)

King ALL STASは加山雄三を中心に、佐藤タイジ、ウエノコウジ、武藤昭平、モンゴル800のキヨサク他がバックを固めたスペシャル・バンド。

77歳になる加山雄三が歌うエルヴィス・プレスリーカヴァーや「ミザルー」、そして新曲等に続き歌われたのが「君といつまでも」。中間のMC「幸せだなぁ」の部分もフジロック・ヴァージョンでした。

山奥にあるオレンジコートには多くの観衆が集まっていましたが、この曲の時は皆“幸せだなぁ”な表情をしていましたね。

掲載ジャケットは7月9日に発売されたKing ALL STARSのアルバム『ROCK FEST』。
(TRJC-1035 2,778円+税 「君といつまでも」は収録されていません) 森 陽馬


2014年7月31日(木)  エルヴィス・プレスリー 「バーニング・ラヴ」(LIVE)

ストレートなロックンロールが聴きたい気分なので今日はエルヴィス・プレスリー!
いってみたいと思います。

「バーニング・ラヴ」! 1972年の大ヒット曲です。

スタジオ録音も充分良いのですが、より熱いヴォーカルが伝わってくるライヴ盤『アロハ・フロム・ハワイ』からのヴァージョンで。

1973年1月ハワイ/ホノルルでのライヴは衛星生中継で全世界に届けられ、その後ライヴ・レコーディングのレコードも発売になりました。

現在はそのコンサートの模様にリハーサル音源も加えた2枚組レガシー・エディションが発売されています。
(国内2CD 完全生産限定盤 解説・歌詞・対訳付 SICP-3804 2,800円+税)

リハーサル・ヴァージョンは本番のショーとほぼ同じ曲目ですが、エルヴィスならではのその一瞬一瞬のキラメキがたまりません。

前の曲「シー・シー・ライダー」から「バーニング・ラヴ」への流れ! 最高です。森 勉




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■


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