トップページ        今日のこの1曲アーカイヴス



  今日のこの1曲 “Archives”

<2015月5月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー
2015年5月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2015年5月1日(金) 尾藤イサオ 「悲しき願い」

ゴールデン・ウィーク中にステキなラジオ番組が放送予定なので、ここで紹介しておきたいと思います。

NHK・FM、5月4日12時15分から22時45分まで放送。
『今日は一日“アナログ時代のアメリカン・ポップス三昧』がそれです。

祝日に放送されている三昧シリーズの<アメリカン・ポップス編>!
楽しみです。

司会は宮治淳一、片岡知子。
ゲストに、尾藤イサオ、湯川れい子、朝妻一郎、草野浩二、ROY、山下達郎という豪華なラインナップ。

ちなみに山下達郎はサーフィン/ホットロッドの秘蔵コレクションから何かをかけてくれる予定だとか。

なお司会の宮治淳一さんは翌日5月5日にも当店地下アゲインにてDJイベント『出張ブランディン』で、相棒の平本肇さんとレア・シングル盤を爆音でかけまくってくれる予定です。

ということで、今日のこの1曲はゲストの御1人として名を連ねている尾藤イサオさんの「悲しき願い」で。

いつまでもお若いビトウさんのお話も楽しみです。森 勉


★掲載ジャケットは、尾藤イサオ『ゴールデン・ベスト』。(TYCN-60113 全21曲 1,905円+税)


2015年5月2日(土) Ned Doheny 「To Prove My Love」

RECORD STORE DAY2015、店頭販売開始4月18日から2週間が経ち、通販での取扱いが開始となりました。

限定盤・残りわずかなタイトルもございます。お早目に。

例年通りレコード・ストア・デイ輸入盤商品の中には遅れて入荷してきたものがありました。
その中からこの1枚。

NED DOHENY『TO PROVE MY LOVE』(輸入EP NUMERO NUM052.75)

ネッド・ドヒニーが1979年発表した3rdアルバム『プローン』。
その1曲目「To Prove My Love」オリジナル・インスト・ヴァージョンをA面に収録し、昨年NUMEROレーベルから発売された編集盤『SEPARATE OCEAN』(
2014年5月6日今日のこの1曲で紹介)で陽の目をみたヴォーカル入りヴァージョンをB面に収録した限定7インチ・アナログEPです。

スティーヴ・クロッパープロデュースによる極上メロウ・グルーヴ・ナンバー。
心地良い日和、この時期聴くのにピッタリですね。

5月5日ビルボードライヴ、ネッド・ドヒニー来日公演では2ndアルバム『ハード・キャンディ』全曲演奏するそうですが、この曲もやってくれるかな? 森 陽馬


2015年5月3日(日) Monkey House 「Revolver」

スティーリー・ダンそっくり!?
これは凄い!

カナダ出身ミュージシャンDon Breithauptによるユニット、Monkey House。
通算4作目『Headquarters』が国内盤で発売されました。
(国内CD モンキー・ハウス『ヘッドクォーターズ』 PCD-93895 解説・歌詞付 2,300円+税)

サウンドの雰囲気、洗練された演奏・楽曲は、まさに<現代のスティーリー・ダン>!

Don Breithaupt(ドン・ブライトハウプト)は、スティーリー・ダン研究本を出しているほどのマニアだそうで、金澤寿和さんが評しているように、<カナダの冨田恵一>という表現もさながら大袈裟ではないかもしれません。

今日のこの1曲は4曲目「Revolver」。

スティーリー・ダンをよりアーバン&メロウにした感じのナンバー。
この曲含めアルバム全体的に、『彩 (Aja)』が更にポップに聴きやすくなったような1枚ですね。

ドナルド・フェイゲンほど歌声・歌詞にトゲがないので、スティーリー・ダンに興味がなくても、AOR好きな方は是非チェックしてみてください。森 陽馬


2015年5月4日(月) 小松秀行 「Night Breezin'」 feat鈴木雅之

ゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしょうか。
武蔵小山は普段の祝日と違い、まったりゆったりとした空気が流れています。

そんな休日の午後聴きたい、メロウ・グルーヴ推薦盤。

小松秀行『Breezin'』
(国内CD COCP-39057 3,000円+税)

小松秀行はオリジナル・ラブの元ベーシストで、現在も鈴木雅之や古内東子などの作品に参加しているセッション・ベーシスト。今作が初のリーダー作になります。

これが本当に気持ち良い1枚!

日本人と侮るなかれ。タイトル『Breezin'』通り、ジョージ・ベンソンが活躍していた70年代フュージョンのグルーヴ感と、シティ・サウンドが見事に絡んだ傑作に仕上がっています。

今日のこの1曲は、1曲目「Night Breezin'」。
メロウなギター・カッティング&エレピの音色、そして上品なサウンド・アレンジ。
ゲスト参加している鈴木雅之のハミング・ヴォーカルも聴きもの♪

他の楽曲も全8曲統一感があって素晴らしいですね!
フュージョン好きのみならず、パリスマッチやインコグニートなどお好きな方にも大推薦したい作品。

ちなみに他の曲では、COSA NOSTRAの女性シンガーで知られる鈴木桃子、名ドラマー佐野康夫、そしてORIGINAL LOVE田島貴男もゲスト参加しています。森 陽馬


2015年5月5日(火) 新井正人 「君は今」

80'sシティ・ポップス好きの方、センチメンタル・シティ・ロマンスファン、注目の作品が再発されました。

新井正人1987年発表1stアルバム『MASAHITO ARAI』
(RATCD-4392 ボーナス・トラック1曲追加 2,500円+税)

楽曲アレンジは告井延隆さんが手掛け、バック演奏はセンチメンタル・シティ・ロマンスが全編担当。

24bitリマスターで音質が歴然と良化!
80年代特有のアーバンな魅力溢れるシティ・ポップ・サウンドが楽しめる1枚です。

今日のこの1曲は、当時シングルカットもされた1曲目「君は今」。

村田和人さんもバック・コーラスで参加していますね。

ちなみに1988年発表2nd『ファジー』、1989年発表3rd『ネセサリー』も同時発売されました。
そちらもセンチが全面参加しています。森 陽馬


2015年5月6日(水) Chilli Willi And The Red Hot Peppers 「Astella From The Astral Planet」

のちにザ・レジデンツに参加するフィリップ・リスマンと、アクション~マイティ・ベイビー等に在籍したマーティン・ストーンによって結成され、70年代前半に活動したバンド、チリ・ウィリ・レッド・ホット・ペッパーズ。

英国パブ・ロック好きな方に人気の作品『ボンゴス・オーヴァー・バーラム』(74年発表)が、ジャケットの絵も含めよく知られているかと思いますが、そちらは2作目(そしてラスト・アルバム)。

72年発表の1作目『キングス・オブ・ザ・ロボット・リズム』が最近紙ジャケット仕様で再発されました。
(国内CD VSCD-5581 2,600円+税)

奏でられるのは、カントリー、ブルーグラス、ブルース...バンジョー、フィドル、ペダル・スティールが鳴るグッド・タイム・ミュージック。

この曲のまったり飄々とした雰囲気が、英国版ダン・ヒックスといわれる所以かなと感じます。

今作にはニック・ロウ(b,vo)、ボブ・アンドリュース(piano,vo)、ビリー・ランキン(drums)と、ブリンズリー・シュウォーツのメンバー等が参加しています。東尾沙紀

2015年5月7日(木) アントニオ・カルロス・ジョビン 「ルック・トゥ・ザ・スカイ」

暖かいというか暑いくらいの陽気になってくると、俄然このアルバムが聴きたくなります。

アントニオ・カルロス・ジョビン『ウェイヴ』。

レコード時代からの愛聴盤です。

プロデュースはクリード・テイラー、アレンジはクラウス・オーガマン。

ジョビンが作った曲にピアノ、ギター、ハープシコードの演奏。
更に優しい音色のフレンチホルン、トロンボーン、フルートなども絡めてゆったりと聴かせてくれるインスト・アルバムです。

1967年ニュージャージーでの録音。
1967年といえばロック界ではドアーズ、ジミ・ヘンドリックス、ジェファーソン・エアプレインなどが人気の時代。

その裏側でジョビンはこんなにも寛いだサウンドを作り上げていたんですね。

あらためて、60'sという時代の奥深さを感じてしまいました。森 勉


2015年5月8日(金) ウワノソラ'67 「シェリーに首ったけ」

6月は楽しみな新譜がたくさんあります。
今日はその中からこの1枚!

<大阪の新世代フィル・スペクター!>関西在住20代の角谷博栄と、女性シンガーいえもとめぐみによるユニット、ウワノソラ'67。

6月10日発売予定アルバム『Portrait in Rock'n'Roll』の音資料を一足早く聴かせていただきましたが、これがナイアガラ、マイクロスター、60'sポップスお好きな方に大推薦したい素晴らしい内容でした。

大滝詠一が作りだしたナイアガラ・サウンド。
フィル・スペクターが生み出したウォール・オブ・サウンド。
そして、シティ・ポップの儚いメロディーが合わさった新世代マジカル・ポップ・アルバム♪

正統派ナイアガラ・フォロワーの中でも随一の作品として語られることとなる1枚だと思います。

1曲目「シェリーに首ったけ」は、ツイン・ドラムにツイン・ピアノ、ギターは20本、スズ&タンバリンは20回の録音を重ねたという新世代ウォール・オブ・サウンド・ナンバー!
音のこだわりだけでなく、ポップスへの愛情も伝わってきますね。

公式サイトからこの曲のPVもご覧になれます。要チェック! 森 陽馬


2015年5月9日(土) ジェイムス・テイラー 「Angels Of Fenway」

昨日に続き、6月発売新譜で楽しみな作品をもう1枚ご紹介しましょう。

ジェイムス・テイラー『ビフォア・ディス・ワールド』
(6/17発売 国内CD ボーナス・トラック追加収録予定 UCCO-3057 2,600円+税)

2002年『オクトーバー・ロード』から13年ぶり!
カバー作やクリスマス作はありましたが、本当に久々!待望のオリジナル・スタジオ・アルバムです。

プロデュースはジェイムス・テイラーとデイヴ・オドネル。
マイケル・ランドウ、スティーヴ・ガッド、ジミー・ジョンソン、ラリー・ゴールディングス等お馴染みのバック・メンツで、ワシントンにあるジェイムス・テイラー自身のホーム・スタジオにて録音。

前作『オクトーバー・ロード』は13年経た現在でもよく聴いている大好きな作品なので新作も楽しみ!
(今日のこの1曲コーナー、記念すべき第1回目も『オクトーバー・ロード』でしたしね♪)

彼の公式サイトにアップされた「Angels Of Fenway」は大好きな野球の精神を歌った1曲。
(PVにはヤンキース時代の松井の雄姿も映ります)

ちなみに今年8月には彼の地元ボストンのFenway Parkでコンサートを行なう予定だそうですが、32,000席が即完売したとのこと。
願!来日! 森 陽馬


2015年5月10日(日) Mumford & Sons 「Believe」

カントリー/フォーク/ブルーグラスを取り入れたサウンドと、熱量の高いライヴ・パフォーマンスで、一躍世界的な人気ロック・バンドとなったUKの男性4人組ロック・バンド、マムフォード&サンズ。

2013年の来日後、しばらくバンドとしての活動を休止していた彼らですが、約2年半ぶり3枚目となる最新アルバム『ワイルダー・マインド』が先日リリースされました。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック4曲追加 UICI-1138 2,450円+税)

フロントマンのマーカス・マムフォードは、映画『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』の音楽や、ボブ・ディランの詩に曲を付け歌うプロジェクト、ザ・ニュー・ベースメント・テープスに参加したりと、バンド活動休止中色んな刺激を受けたのでしょう。

2009年発表1st『サイ・ノー・モア』、2012年2nd『バベル』で確立したといえる彼らのカントリー/ブルーグラス・ロック。
しかしながら新作では、バンジョーや熱く掻き鳴らすアコースティック・ギターはほとんど聴かれません。

ふと音だけ聴いて、マーカス・マムフォードのハスキーな歌声がなければ、同バンドとはわからないかもしれません。

音の雰囲気は変わりましたが、リードトラック「Believe」のようなサビへとだんだん高まっていく感じは健在!

今までのサウンドを隅に置いて挑む第2ステージ。
今後どのように変化していくのかも楽しみですね。東尾沙紀


2015年5月11日(月) Gentle Forest Jazz Band 「Gentle Sisters Boogie」

現在公開中、ジャズ・ドラマーと鬼教官による音楽映画『セッション』。
4月26日のこのコーナーでも書いたように、僕はとっても楽しく鑑賞できたのですが、人によって賛否両論のようですね。

さて、オススメの日本人若手スウィング・ジャズ/ビッグ・バンドがいるのでご紹介したいと思います。

ジェントル・フォレスト・ジャズ・バンド『スリリング・ザ・バンド』
(国内CD MR-024 2,400円+税)

在日ファンクにも在籍しているトロンボーン奏者、ジェントル久保田さんがリーダーを務める総勢21名にも及ぶビッグ・バンドです。

最近のバンドだから、と侮ることなかれ。
この作品、すんごくイイ音で録れてます。

各楽器が程良い音感でバランス良くミックスされており、新しい音ながらヴィンテージ感もある仕上がり。

伝統的/オールドスクールなスウィング・インスト曲から、踊れるナンバーまでゴキゲンな1枚。

今日のこの1曲は、女性シンガー隊をfeatしたキュート&キャッチーな⑧「Gentle Sisters Boogie」。
スウィング・ジャズは敷居が高いと思っている若いリスナーも是非チェックしてみてください。森 陽馬


2015年5月12日(火) クラシックス・フォー 「スプーキー」

ミドル60'sに活躍したアメリカのビート・グループは印象深いヒット曲や隠れ名曲をたくさん残しています。

しかし、同時代のブリティッシュ・ビート・グループに比べると、若い音楽ファンの認知度は今ひとつ薄いような気がします。残念です。

タートルズ、ミッチ・ライダー&デトロイト・ホイールズ、ポール・リヴィア&レイダース、ブルース・マグース、ゲイリー・パケット&ユニオン・ギャップ、アウトサイダーズ、カウント・ファイヴ、シーズ、サム・ザ・シャム&ファラオス、エヴリ・マザーズ・サン、トミー・ジェイムス&ションデルズ、等々。

どれも国内盤CDがあまり出ていませんね。再度残念です。

出ているものの中から、今日はこのクラシックス・フォーを取り上げたいと思います。

「スプーキー」は1967年9月に発売され12月にチャートインし、1968年初頭に大ヒットした曲。

近年日本ではダスティ・スプリングフィールドによるカヴァー・ヴァージョンがCMで使われたりして若い世代にも知られるようになりましたが、僕にはやはりクラシックス・フォーのオリジナルが一番フィットします。

僕が小気味よいギター・ストロークを好きになったのは、この曲で決定づけられたのかもしれません。
イントロから最高! 森 勉


★掲載ジャケットは「スプーキー」他全20曲収録、クラシックス・フォーベスト盤。
(国内CD 限定盤 解説・歌詞・対訳付 UICY-76763 1,000円+税)


2015年5月13日(水) チャットモンチー 「最後の果実」

2006年メジャー・デビュー後、2011年にドラマー高橋久美子が脱退し橋本絵莉子と福岡晃子による2人ユニットとなってからも活動を続けているチャットモンチー。

約2年半ぶり6作目となる新作オリジナル・アルバム『共鳴』を発表しました。
(初回限定DVD付 KSCL-2610 3,400円+税)

ハイスタンダードのドラマー恒岡章とchef cooks meの下村亮介が参加した"男陣"。
世武裕子(P)と北野愛子(Dr)が参加した"乙女団"
はたまた、橋本絵莉子と福岡晃子2人だけで作った楽曲が合わさった、まさに"共鳴"な全12曲。

シングル曲②「こころとあたま」のような直球バンド・サウンド曲から、彼女達らしい憂いのあるポップ・ナンバー、新たな試みでアプローチした楽曲もあって、楽しい作品に仕上がっています。

その中から、"乙女団"のメンバーで録音された⑧「最後の果実」。

この曲は、思いっきりオールディーズ風アレンジ!

歌に入る前のドラム部分はロネッツ「Be My Baby」!
スレイベル(鈴)やグロッケンも使っていて、アナログ感あるサウンドになっていますね。

イントロの歌というかセリフ部分の歌詞は「夢で逢えたら」を少し意識しているような感も・・・?

フィル・スペクター/ナイアガラ・フォロワー好きの方もこの曲は是非チェックしてみてください。森 陽馬


2015年5月14日(木) 南佳孝 「摩天楼のヒロイン」

松本隆作詞活動四十五周年トリビュート『風街であひませう』が6月24日発売予定です。
(初回限定盤 2CD+書籍+風街しおり VIZL-842 4,500円+税)

松本隆が書いた名曲をスピッツ(草野マサムネ)、ハナレグミ、中納良恵、斉藤和義、クラムボンなど現代の様々なミュージシャンがカヴァーした企画盤。

スペシャル・トラックとして、細野晴臣、鈴木茂、松本隆による新録音曲!
はっぴいえんど解散直後に残された幻の未発表曲「驟雨の街」(しゅううのまち)が収録!

松本隆さんが久々にドラムを叩いたスタジオ録音曲ですからね。
この1曲だけでも大注目の作品だと思います。

その企画盤も楽しみですが、更に記念コンサート開催も決定しました。

<風街レジェンド2015>
2015年8月21日、22日東京国際フォーラムA
松本隆/細野晴臣/鈴木茂/伊藤銀次/稲垣潤一/イモ欽トリオ/EPO/太田裕美/大橋純子/小坂忠/斉藤由貴/佐野元春/C-C-B/杉真理/寺尾聰/中川翔子/早見優/原田真二/水谷豊/南佳孝/美勇士/安田成美/矢野顕子/山下久美子/吉田美奈子ほか。
【風街バンド】井上鑑/松原正樹/今剛/吉川忠英/高水健司/林立夫/山木秀夫ほか。

うーん、凄いメンツですね。チケット取るのは大変そうですが・・・。

ということで、今日は松本隆が初プロデュースした名盤、南佳孝1973年発表1stアルバム『摩天楼のヒロイン』から。

はっぴいえんどに続き、松本隆の作詞活動第一歩となった重要作。
ボーナス・トラックが4曲追加、高音質SHM-CDで再発されています。(SWAX-712 2,700円)

なお、南佳孝は『摩天楼のヒロイン』全曲を弾き語りで曲順通りに披露するライヴを全国ツアー中。
そちらも是非チェックしてみてください。森 陽馬


2015年5月15日(金) ジャム 「アート・スクール」

ジャムのファースト・アルバム『イン・ザ・シティ』が聴きたい気分です。

2015年現在でも活躍しているポール・ウェラーのプロ・デビュー盤ということとなるこの『イン・ザ・シティ』が出たのは1977年でした。

1977年といえば、僕は某レコード店に勤めていて、どちらかというとアメリカの音楽を聴くことが多かった時代でした。

しかし、1977年はイギリスから僕の音楽感に合うロックン・ロールを基調としたミュージシャンがどんどんデビューしました。

その中で今でも大好きなアルバムが2枚あります。

1枚はエルヴィス・コステロのファースト『マイ・エイム・イズ・トゥルー』。
そしてもう1枚が今日紹介するジャムのアルバム『イン・ザ・シティ』です。
(国内CD 初回限定価格 解説・歌詞・対訳付 UICY-77057 1,000円+税)

直球勝負の爽快感溢れるロックン・ロール。
19歳ポール・ウェラーの熱い音楽衝動が聴く側にも伝わってくるようです。

1曲目「アート・スクール」は「ワン、トゥ、スリー、フォー」のカウントで始まります。
そう言えば、ビートルズのファースト・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』の1曲目「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」も「1、2、3、4」のカウントで始まりますね。

なおポール・ウェラーの新作『サターンズ・パターン』が5月20日に出ます。
そちらの方は、彼をこよなく愛する当店の紅一点、東尾沙紀がこの<今日のこの1曲コーナー>でレポートすると思いますのでお楽しみに。森 勉


2015年5月16日(土) Tracey Thorn 「Let Me In」

蒸し蒸しもしますが、雨が降って暑さも少し落ち着きましたね。
これから数日パッとしないお天気となりそうですが、そんな日に聴くとほっと一息つけそうな一枚。

エヴリシング・バット・ザ・ガールのトレイシー・ソーン、久々のリリース作が入荷しました。

作曲、ピアノ、ギター、パーカッションなど演奏も自身が手掛け、ベン・ワットと共に自宅スタジオで録音された最新作『Songs From The Falling』。(輸入CD STRANGE FEELING RECORDS 017FEELCD)

イギリスのキャロル・モーリー監督の作品で、本国では4月に公開された映画『The Falling』(日本公開未定)のために書き下ろされた楽曲が収録されています。

詳しいストーリーはわかりませんが、60年代後半の女学校を舞台としたお話のようで、トレーラーの数分の映像でも独特の空気が感じられます。
深く響くようなピアノ、ギターの音色と、音の隙間が心地良い、切ないメロディが印象的な全8曲。

殆どが2分にも満たない短いものですが、木琴(?)をなぞるような音が印象的な1曲目「Follow Me Down」と、最後の「Let Me In」では、トレイシ―の味わいある歌声を聴くことができます。東尾沙紀

2015年5月17日(日) Blake Mills 「Seven」

ジャクソン・ブラウンも大推薦しているミュージシャン、ブレイク・ミルズ。

レコード・コレクターズ誌2015年6月号(ローリング・ストーンズ『スティッキー・フィンガーズ』特集)に掲載されているジャクソン・ブラウンのインタビュー記事はご覧になられましたでしょうか。
自身のことそっちのけで、「今LAでは時の人だよ」と彼のことを絶賛しているのです。

ブレイク・ミルズは1986年生まれの男性ギタリスト/シンガー/プロデューサー。
最近ではアラバマ・シェイクスの2nd『サウンド&カラー』(4月24日当コーナーでも紹介)が彼によるプロデュース作品でしたね。

ということで、ブレイク・ミルズが2014年発表した2ndアルバム『Heigh Ho』を早速聴いてみました。
(輸入CD Blake Mills 『Heigh Ho』 Verve 4700110)

第一印象は、うーん、渋い!
音を重ねるのではなく、極限まで音を削って仕上げられた全12曲。

ジム・ケルトナー(Ds)、ドン・ウォズ(B)、ベンモント・テンチ(Key)他による贅肉を削ぎ落とした演奏。
ブレイク・ミルズの歌声(ベンモント・テンチを若くした感じ?)とギターも聴くほどに深みを感じます。

今日のこの1曲はフィオナ・アップルがコーラスで参加している④「Seven」。

Tボーン・バーネットプロデュース作やルーツ色ある作品お好きな方にオススメの1枚です。森 陽馬


2015年5月18日(月) Emile Haynie 「Falling Apart」 feat Andrew Wyatt and Brian Wilson

ブライアン・ウィルソン2015年最新作にして大傑作『No Pier Pressure』。
限定アナログ盤も好評発売中です。

アナログは2枚組全16曲入。(「In The Back Of My Mind」と「Love And Mercy」は未収録)
更に、国内盤CDと曲順が違うのです。
国内盤CD5曲目「Half Moon Bay」と6曲目「Our Special Love」がsideDラストに収録という流れ。
これがある意味正しい曲順なのかもしれませんね。マニアの方はアナログ盤も是非!

さて、ビーチ・ボーイズ/ブライアン・マニアは今日紹介するこのアルバムも要チェックです。

Emile Haynie『We Fall』
(輸入CD Interscope Records 0602547228079)

ニューヨークを拠点に活動している1980年生まれの男性プロデューサー、エミル・ヘイニー。
ラナ・デル・レイ、エミネム、カニエ・ウエスト、ブルーノ・マーズ等の楽曲を手掛け、近年アメリカを代表する売れっ子プロデューサーの彼がソロ名義アルバムがリリースしました。

今作での彼は楽曲制作&プロデュースを担当し、各曲様々なミュージシャンを招いているのですがそのゲストが超豪華!

ブライアン・ウィルソン、ランディ・ニューマン、コリン・ブランストーン、ルーファス・ウェインライト、ラナ・デル・レイ、シャルロット・ゲンズブール、ネイト・ルイス、マーク・ロンソン、グレッグ・リーズ等々!

ブライアン・ウィルソンは1曲目「Falling Apart」にバック・コーラス参加。
ブライアン新作でも素晴らしい歌声を聴かせてくれたネイト・ルイスが今作のエグゼクティヴ・プロデューサーなので、その繋がりもあり参加したのかもしれません。

ちなみにロジャー・マニング(ジェリー・フィッシュ)がストリングス・アレンジを担当。
これまた通好みな人選ですね。森 陽馬


2015年5月19日(火) Paul Weller 「These City Streets」

5月25日に57歳の誕生日を迎えるポール・ウェラー。
約3年ぶり12枚目となる新作『サターンズ・パターン』が発売になりました。
(国内CDボーナス・トラック2曲追加 解説・歌詞・対訳付 WPZR-30637 スペシャル・エディションDVD付 3,124円+税)

今作からパーロフォンに移籍。サイケデリックで実験的な面を押し出した前作『ソニック・キックス』の流れを汲み、ここ数作の集大成ともいえる1枚。

ウェラー自身も''今までやってきたものの中では最高の出来栄え''と語っています。

どう展開していくのかわからない面白さと、従来のウェラーらしいメロディアスな部分が共存している感じで、前作と同じくアレンジの好き嫌いはあるかと思いますが、後半のコーラスが美しいバラード③「Going My Way」や、ジャム・デビュー前バンドに在籍していた旧友スティーヴ・ブルックスが参加したソウル・テイスト⑨「These City Streets」は、前作は馴染めなかったという方も是非聴いてほしいです。

ウェラー・バンドお馴染みのスティーヴ・クラドックは数曲、近年ベースを担当するアンディ・ルイスは不参加だったりと、従来のかたちに捉われず、若いミュージシャンを起用しています。

④「Long Time」ではザ・ストライプスのギタリスト、ジョシュ・マクローリーがスライド・ギターで参加。

10月に東京・横浜・大阪で単独来日公演決定と嬉しいニュースも♪
ライブではどんな風に曲が進化していくのか、新作を聴き込んで楽しみに待ちたいと思います。東尾沙紀

2015年5月20日(水) 黒木真由美 「恋人と呼ばれて」「北極回り」

7月8日発売予定になっているシュガーベイブ『ソングス』40周年記念エディション、楽しみです。

シュガーベイブは活動期間中発表したアルバムが『ソングス』だけなので、彼らの演奏はかなり貴重な音源と言っていいと思います。

今日紹介する黒木真由美は、そのシュガーベイブの貴重な演奏とコーラスが聴ける曲です。

アイドルの黒木真由美が1975年11月に発表したアルバム『12のらくがき』には、山下達郎作曲・編曲作品が2曲収録されていました。
(達郎に依頼したキングのディレクターさん!エライ!)

「恋人と呼ばれて」と「北極回り」ともに達郎らしいポップさを持った楽曲。
シュガーベイブの演奏・コーラスは予算も時間も制限された中で、よくがんばりました!と言いたい出来です。

録音当時、黒木真由美はまだ15歳!
そのキュートな歌声と山下達郎22歳の情熱が絶妙にブレンドした名曲2曲だと思います。森 勉


★掲載ジャケットは「恋人と呼ばれて」と「北極回り」収録、黒木真由美『パーフェクト・ベスト』(KICS-1575 1,886円+税)


2015年5月21日(木) Walter Jackson 「Coldest Days Of My Life」(『ユージン・レコード・ソングブック第1集』より)

紹介したい新譜が色々あるのですが、内容の良い再発もたくさん出ています。

今日はその中から、ソウル好きの方へ特にオススメしたいこの1枚。

『ユージン・レコード・ソングブック 第1集』
(国内CD 解説・歌詞付 CDSOL-5819 2,300円+税)

シカゴ・ソウルを代表する名グループ、シャイライツのヴォーカリスト、ユージン・レコード。

ソングライターとしてもたくさんのイイ曲を作っている彼が、他アーティストへ提供した名曲を集めたコンピです。

シャイライツ/70年代ソウルだけでなく、スウィング・アウト・シスターがリヴァイヴァル・ヒットさせた「Am I The Same Girl」や、ポール・ヤングが歌った「Oh Girl」なども収録。(意外なところではMCハマーも入っていますね。でもそれもイイ曲♪)

今日のこの1曲はWalter Jacksonによる「Coldest Days Of My Life」。

シャイライツで有名な名バラード・ナンバー。これは本当にイイ曲ですよね。
Walter Jacksonの雄々しい歌声にも合っています。森 陽馬


2015年5月22日(金)The Promises 「Oh Boy」(『ユージン・レコード・ソングブック第2集』より)

昨日に続いて『ユージン・レコード・ソングブック』。
本日は第2集からこの1曲

『ユージン・レコード・ソングブック 第2集』
(国内CD 解説・歌詞付 CDSOL-5820 2,300円+税)

シャイライツの代表曲といえば、なんといっても「Oh Girl」。

甘くとろけるようなこの名バラードを女性コーラス・グループがカヴァーしているのです。

それが14曲目に収録されているThe Promises「Oh Boy」。

1972年発売シングル盤のみに収録されているレア音源。
「Girl」が「Boy」に変わったくらいで、メロディーやサウンド・アレンジはほぼ同じですが、女性歌唱のヴァージョンも良いですね。

ラヴ・アンリミテッドなど女性ソウル・コーラス・グループ好きの方は必聴の1曲です。森 陽馬


2015年5月23日(土) スライ&ザ・ファミリー・ストーン 「Underdog」

映画『スライ・ストーン』を新宿K's cinemaで先日観てきました。

オランダのスライ・ファンがスライ・ストーンの過去及び現在を追ったドキュメンタリー映像作品。
予想を超えてすごく面白かったです。

スライのことを変人・奇人と思っている方(僕も元々はそういう印象でした)、必見!
スライ愛が感じられる名ドキュメンタリーに仕上がっていますね。
彼への印象が大きく変わると思います。

2006年グラミー賞へのサプライズ出演。
そして2008年9月驚きの来日公演。(
2008年9月2日今日のこの1曲参照
この後更に紆余曲折があったとは・・・。詳しくは映画を是非ご覧ください。

今日のこの1曲は1967年発表1stアルバム『A Whole New Thing』からシングル・カットされた「Underdog」。

最近のインタビューで「自身の最高傑作は?」の問いに対し「次作だ」と答えているというスライ。
Underdog(負け犬)とはならなかった彼の今後に注目です。森 陽馬


★掲載ジャケットは「Underdog」収録。
『エッセンシャル・スライ&ザ・ファミリー・ストーン』 MHCP-1311 2,500円+税)


2015年5月24日(日) Jelly Beans 「Whisper Sweet Things」(『エリー&ジェフ作品集第3弾』より)

ブリル・ビルディング系ソングライターの中でも、とりわけ名曲の多いエリー・グリニッチ&ジェフ・バリー。

二人のコンビによる作品集第3弾が発売されました。
(『スウィート・シングス エリー・グリニッチ&ジェフ・バリー・ソングブック』 国内仕様CD 英文解説対訳付 MSIG-1001 3,100円+税)

ロネッツ、クリスタルズ、レスリー・ゴーア、シャングリラス、レインドロップスなど、おなじみのアーティストはもちろん、レアな楽曲も収録された全24曲入り。

エリーのバック・コーラスがフィーチャーされている1966年Tony Pass「Spring Fever」。
ジェフ・バリーが1965年ソロで発表した「Our Love Can Still Be Saved」。
ブライアン・ウィルソンとも関わりがあるアンディ・ペイリーが弟ジョナサンと結成していたPaley Brothersのフィル・スペクタープロデュースによる未発表曲「Baby, Let's Stick Together」など注目曲が色々!

今日のこの1曲はあれこれある中から、エリー&ジェフと言えばミドル・テンポの軽快なガール・ポップス、ということで9曲目に収録されているJelly Beans「Whisper Sweet Things」。

この曲は1964年に録音されながら、当時は色々あって発表されなかった楽曲です。

ライナーノーツ(日本語対訳付)には、そんな裏事情がちらっと明かされてたりします。森 勉


2015年5月25日(月) シンリズム 「処方箋」

''新世代のポップ・マエストロ''として注目の男性シンガーソングライター、シンリズム。

神戸在住、97年生まれの17歳現役高校生!
作詞・作曲・編曲・歌・演奏諸々を自身でこなす、若きポップ・メーカーの初の全国流通盤1st『NEW RHYTHM』が、先日リリースされました。
(XQFQ-1501 2,500円+税)

4月にRSDにて7インチでリリースされたリード・トラック「心理の森/Beautiful Sunday Morning」をはじめ、爽やかなメロディと、ホーンやストリングスなど生に拘った卓越したアレンジ力が素晴らしい全10曲。

自身の作・編曲・演奏に加えて、サウンド・プロデュースに高野勲(ex..benzo)、小松シゲル(drs./NONA REEVES)、ダブゾンビ(trumpet/SOIL&''PIMP SESSIONS)などが参加しています。

キリンジを想起させる「放人主義」、女性ヴォーカルaoriをフィーチャーした「カクテルの歌」、自身が弾くギターが心地良いボッサ・テイストのインスト「喫茶aori」など、シティ・ポップの影響を感じさせる「処方箋」のようなかっこいいナンバーなど、聴けば聴くほどこんな17歳がいるなんて...と驚いてしまいます。

オフィシャル・サイトにはシンリズムのレコメンドを紹介するページがあり、開くとキリンジやスタイル・カウンシルが。彼のルーツにも非常に興味が湧きました。

7月には初の東名阪ワンマンツアーも開催!東尾沙紀

2015年5月26日(火) 笹倉慎介 「僕らが旅に出る夜」

ジェイムス・テイラー新作発売を記念して、スペシャルなトーク・イベントが決まりました!

6月22日(月)18時半開場 19時半開演
PET SOUNDS RECORD presents
『天辰保文 Talking Man Vol.1 ジェイムス・テイラー特集』
カフェ・アゲイン 入場料1,500円 限定40名

当店企画による新トーク・イベント。
天辰保文さんをお迎えしてジェイムス・テイラーの魅力を存分に語っていただきます。

音楽愛伝わる天辰さんのジェイムス・テイラー話。
企画した自分が言うのもなんですが、誰よりも僕自身が一番楽しみにしています!乞うご期待。
(ご予約は当店地下
アゲインへお願いいたします。)

今日のこの1曲は<入間のジェイムス・テイラー>
笹倉慎介さん2015年第一弾となる新作『TIME STREAM season1』から。
(笹倉慎介『TIME STREAM season1 TOCL-0001 1,500円+税)

約2年ぶりとなる新作は2014年冬~2015年年明けに書き下ろした楽曲を中心、全編弾き語り全7曲。

彼らしい温かい歌声と、ジェイムス・テイラー的ピッキングのギターがすぐ隣で鳴っているような音像。

当店のみの特典としてPUFFIN recordsロゴ丸型マグネットを先着で差し上げてます。森 陽馬



2015年5月27日(水) cero 「Roji」

5月30日(土)放映予定、テレビ東京『アド街ック天国』は<武蔵小山特集>!

武蔵小山駅周辺は再開発事業が今後進行していく予定です。
駅前・路地裏の飲み屋通り、現在の街並みは数年後大きく変わっていると思われます。

下町の風情が残された今の武蔵小山をどうぞご覧ください。
(ちなみに当店ペット・サウンズ・レコードも映るかもしれません♪)

さて、今日紹介するアルバムは、第8回CDショップ大賞2015候補といっても過言ではないでしょう。

cero『Obscure Ride』
(初回DVD付 DDCK-9005 3,148円)

“Contemporary Exotica Rock Orchestra”
略してcero(セロ)は、高城晶平、荒内佑、柳智之による3人組バンド。

渋谷系から連なる日本ポップスとクールなHIP HOP感覚が見事に調和した快作に仕上がっています。

ディアンジェロが2014年末リリースした新作『ブラック・メサイア』からの影響も感じさせますね。

8曲目「Roji」はボーカリスト高城晶平が働いている阿佐ヶ谷カフェ・バー<Roji>の店名を冠した1曲。
阿佐ヶ谷へは最近行ってませんが、<Roji>目当てに今度行ってみたいと思っています。森 陽馬


2015年5月28日(木) Superfly 「Sweetest Music」

祝!竹内まりや『岩谷時子賞』受賞!

ということで、今日はスペシャルなこの1曲。

Superflyの新作『WHITE』初回限定盤ボーナスCDに竹内まりや「Sweetest Music」カヴァーが収録。
(初回限定盤のみボーナスCD付 WPCL-12089 3,600円+税)

なんと、竹内まりやもデュエットで参加しているのです。

Superfly越智志帆は「Sweetest Music」を、2014年末竹内まりや日本武道館公演で初めて知ったそうですね。
この曲のかっこよさにシビれ、カヴァー許諾を依頼したところ、まりやさんの方から一緒に歌おうか、とおっしゃったとのこと。

越智志帆の力強さ、竹内まりやの凛々しさ、二人の歌声がシンクロしたナイス・カヴァーに仕上がっています。

ちなみにボーナスCDにはこの曲以外に、桑田佳祐「Blue~こんな夜には踊れない」をスウィング・アレンジ(編曲:塩谷哲)したカヴァーや、井上陽水「帰れない二人」、RC/忌野清志郎「スローバラード」、佐野元春「楽しい時-Fun Time」のカヴァーも収録されています。森 陽馬


2015年5月29日(金) The Leisure Society 「I'm Setting Sun」

日本ではまだまだマイナーな存在ですが、レイ・デイヴィスやブライアン・イーノなど大御所に愛されるイギリスの6人組バンド、レジャー・ソサエティ。

前作『Alone Aboard The Ark』は、
2013年ベストに選んだお気に入りの一枚でした♪

その前作から約2年ぶり、4枚目となる新作『THE FINE ART OF HANGING ON』が今年リリースされています。
(国内CD AMIP-0061 2,315円+税)

前作と同じく、レイ・デイヴィス所有のコンク・スタジオでアナログ録音。
マスタリングはアビー・ロード・スタジオ。

中心人物ニック・ヘミングの書く楽曲はメロディアスで、ホッと心和ませてくれる温かさがあります。
今作も変わらず、良いメロディ、ハーモニーを聴かせてくれる作品です。

紅一点ヘレンのフルートが印象的なドリーミー・ポップ「Nothing Like This」、ホーンがかっこいいロックからバンジョーを擁した牧歌的な展開が面白い「I'm Setting Sun」など、聴くほどに魅力が増していきます。

国内流通盤のみボーナストラック2曲、歌詞対訳がダウンロードできるコード付です。東尾沙紀


2015年5月30日(土) 大滝詠一 「ナイアガラ・ムーンがまた輝けば」

大滝詠一が1975年発表した名盤『ナイアガラ・ムーン』。

その40周年記念盤が7月29日発売決定しました。
(2枚組CD SRCL-8712 2,800円+税)
(2枚組LP SRJL-1092 4,000円+税)

CD2枚組で、ディスク1には1995年大滝詠一自身による未発表リミックス音源を当初の構想にあった曲順で収録。
ディスク2には、そのリミックス音源のカラオケ、更に未発表デモ音源を8~10曲収録予定。

限定アナログ盤はCDとまた違って、ディスク1にオリジナル・フォーマットでのアナログ化。
ディスク2に1995年未発表リミックス音源を収録する予定だそうです。

詳細は未定ですが、ビジュアル要素満載の豪華ブックレットも添付予定とのこと。

先行き不透明で、パッケージ文化がいつ崩壊しても驚けない今の音楽業界。
配信ではなくモノとして40周年盤がリリースされることを素直に喜びたいと思います。

NIAGARA MOON再発の時は恒例!裏ジャケットに掲載される大滝詠一スタジオ内の写真はどうなるのでしょうね。

7/8シュガーベイブ40周年盤、6/10ウワノソラ'67含めお楽しみに。森 陽馬

通販コーナーに掲載しました。予約受付中!


2015年5月31日(日) サウンズ・ナイス 「ラヴ・アット・ファースト・サイト」(ジュテーム)

ワーナーの『新・名盤探検隊』シリーズから面白いCDが出たのでご紹介したいと思います。

いかにもこのシリーズらしい“くせもの”な1枚と言えましょう。

僕は今回初めて聴きましたが、サウンズ・ナイスというグループ名義。
『ラヴ・アット・ファースト・サイト』というオルガン・インスト・アルバムです。
(国内CD WPCR-16287 1,143円+税)

オルガンというとジャズっぽいものを想像しますが、これは英国産イージー・リスニング・テイストな1枚。

オルガン担当はティム・マイクロフト。
その他はクリス・スペディング(ギター)、ペンタングルのテリー・コックス(ドラムス)、マンフレッド・マンのデイヴ・リッチモンド(ベース)、トーネイドースのクレム・カッティニ(ドラムス)などが参加。
アレンジはポール・バックマスター、プロデュースはガス・ダッジョン。

「ラヴ・アット・ファースト・サイト」はこの英語タイトルだとピンときませんが、原題は「ジュテーム」。

色っぽい曲の極致とも言えるあの曲をオルガンでカヴァーしたものです。

オリジナルのようなタメ息や呻き声は入っていませんので、よい子も楽しめるヴァージョンになっています。

ジャケット写真及びデザインはあのヒプノシスです。森 勉




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



トップページ