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  今日のこの1曲 “Archives”

<2019月7月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2019年7月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2019年7月1日(月) レインドロップス 「ダ・ドゥ・ロン・ロン」

東京は梅雨真っ只中です。

今年は本当に梅雨らしい梅雨で、このところずっとどんよりした曇又は雨の日が続いています。
これから4~5日も天気予報の欄にはお日さまマークが全くありません。

しかし、雨の日はそんなに嫌いではないので、雨に関する音楽を探して聴いて楽しむことにしましょう。

今日は曲名に雨が関係しているものではなく、アーティスト名に雨が入っているグループを紹介したいと思います。
レインドロップス!

ソングライターのジェフ・バリーとエリー・グリニッチが自分達も歌ってみようかとジュビリー・レーベルから1963年に出したシングルがそれなりにヒット。「じゃアルバム作っちゃえ」てな感じで出来たのがこのアルバムだと思います。

レインドロップス『レインドロップス』
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-27869 952円+税)

1963年発表、レインドロップス名義の唯一のアルバムです。
この中から「ダ・ドゥ・ロン・ロン」を。
ジェフ&エリーがクリスタルズのために書いて大ヒットした曲のセルフ・カヴァー・ヴァージョンです。

この曲を初めて聴いたのは、大滝詠一D.J.によるラジオ番組『ゴー・ゴー・ナイアガラ』でした。
1977年10月に放送された<クリスタルズ特集>。
こんなヴァージョンもあるのかぁ~、と衝撃を受けたことを思い出します。森 勉


2019年7月2日(火) Kelly Finnigan 「Every Time It Rains」

父と同じ職業をしていることもあり、二世ミュージシャンを応援してしまいます。

今日紹介する作品は、出来の悪い僕と違って本当に素晴らしい才能を持った二世ミュージシャンのアルバム!

ケリー・フィニガン『The Tales People Tell』
(国内CD 国内盤ボーナス・トラック2曲追加 解説付 PCD-24834 2,400円+税)

名セッション鍵盤奏者で76年発表ソロ作でも知られるマイク・フィニガンの息子、ケリー・フィニガン。
アメリカ西海岸発新世代ソウル・バンドMonophonicsのシンガー&キーボード奏者である彼のソロ・デビュー作です。

これが1970年代サザン・ソウルの隠れ名盤かと思えるほど、ヴィンテージ感ある仕上がり。
ソウルフルな楽曲、演奏の雰囲気、そしてケリー・フィニガンのサザン・マナーな熱い歌声が最高の1枚。

今日のこの1曲は、雨曲④「Every Time It Rains」にしましたが、後半の展開に痺れる⑨「Freedom」も聴きもの!
なお、ダウンロード・コード封入レッド・カラー輸入アナログLPも店頭にて販売しています。森 陽馬


2019年7月3日(水) DYGL 「Nashville」

現在イギリスに拠点を移し活動している東京発男性4人組インディー・ロック・バンド、DYGL(デイグロー)。
約2年3ヶ月ぶり、2枚目となるフル・アルバムが本日発売になりました。

DYGL『Songs Of Innocence & Experience』
(国内CD 歌詞日本語訳付 HEC-006 2,315円+税)

2018年発表シングル「Bad Kicks/Hard To Love」を手掛けたRory Attwell(Yuck、Palma Violets etv)がプロデュースを担当。
「Bad Kicks」のヒリヒリとしたガレージ・ロック・サウンド、1stの流れを汲むキャッチーな「A Paper Dream」、サックスを絡めたスローナンバー「Only You (An Empty Room)」、サイケデリックなグルーヴが癖になる「Don't You Wanna Dance In This Heaven?」など、楽曲やアレンジの幅も広がり、パワーアップしたDYGLを感じさせてくれる充実作!

本日は、深みを増した歌声、哀愁あるギターソロにグッときたので「Nashville」を今日の1曲に。

7月21日岡山から10月19日最終日東京まで、間に夏フェス出演なども挟み、ジャパン・ツアーが予定されています。
どの会場もきっと熱いライヴになるでしょうね!

今作の限定アナログ盤(HEA-006 3,000円+税)も入荷致しました。
アルバム最後の曲「Behind the Sun」の一節からイメージされたという''宇宙船''ジャケット、LPサイズだとさらにインパクト大です。東尾沙紀


2019年7月4日(木) Joe Barbieri 「Dear Billie」

人種差別を唄った「奇妙な果実」(1939)で知られる黒人女性ジャズ歌手、ビリー・ホリデイ。

酒・ドラッグに溺れ若くして亡くなった彼女は、苦しみや悲しみだけでなく、繊細な恋心を描いた歌も唄っていました。

ビリー没後60年(1959年44歳で逝去)となる2019年。
イタリアの男性シンガーソングライター、ジョー・バルビエリが彼女へ捧げた作品をリリース。

ジョー・バルビエリ『Dear Billie』
(国内CD 日本盤ボーナス・トラック追加 渡辺亨氏による解説付 2,600円+税)

ビリーの愛唱歌9曲に、ジョーのオリジナル2曲を加えた全11曲。
軽やかで温もりある歌声、そしてガブリエラ・ミラバッシによるクラリネットの音色で小粋に聴かせます。

今日のこの1曲は、天国のビリー・ホリデイに向けて歌われているオリジナル曲「Dear Billie」を。森 陽馬


2019年7月5日(金) Jackson Browne 「Running On Empty」(孤独のランナー)

♪ Everyone I Know, Everywhere I Go. People Need Some Reason To Believe♪
(Jackson Browne「Running On Empty」歌詞より抜粋)

デヴィッド・リンドレーの空を翔けるようなギター・ソロ、そしてこの歌詞部分を聴くといつも目頭が熱くなります。

1976年『プリテンダー』制作時にジャクソンの妻フィリスが自殺。
哀しみを乗り越え(と言うか抱えながら)作ったこの歌は、彼自身を奮い立たせるためだったのかもしれません。

力強い内なるメッセージと託したビートがストレートに聴き手へ伝わるからでしょう。
ジャクソンのこの歌は、聴き手にとっても、走ること信じ続けることを鼓舞してくれる曲であり続けているのです。

その「Running On Empty」が収録された1977年発表名作が本人監修による最新リマスターで再発されました。

Jackson Browne『Running On Empty』
(輸入CD 紙ジャケット6面仕様 0603497863327 アナログ盤は7月中旬発売予定)

演奏前30秒間、観衆の声が入った冒頭部分が2005年再発盤ではカットされていましたが、今盤には収録。
この30秒の静寂から曲が始まる瞬間、リー・スクラーのベースとラス・カンケルのドラム低音がドンと響き、「Running On Emptyが始まった」と改めて実感。“孤独のランナー”は時を越え夢を見させてくれます。森 陽馬


2019年7月6日(土) 「ナイアガラ音頭」 『NIAGARA TRIANGLE Vol.1』より 

大滝詠一/ナイアガラ作品を数多く手掛けたデザイナー、中山泰さん。

1976年3月発売『NIAGARA TRIANGLE Vol.1』から2018年発売『GO!GO!ARAGAIN』までのレコード・ジャケットはもちろん、書籍デザインなどを中山泰さんご本人がコラージュして仕上げたデザイン・ブックが8/1発売決定!


2019年8月1日発売
(書籍)『Nakayama Yasushi's Niagara Graphics』
(56ページ H300mm×W300mm LPジャケット・サイズでリング製本した仕様 6,000円+税)
初版1,500部限定!スペシャル・デザイン・トートバック付。

ジャケット・デザインだけでなく、ナイアガラ・カレンダーのすごろく、その文章を手掛けたのも中山泰さんです。
『Let's Ondo Again』含めNiagaraレーベルのユーモアは、彼無しでは語れないと言っても過言ではないでしょうね。

今日のこの1曲は、『ナイアガラ・トライアングルVol.1』から「ナイアガラ音頭」を。森 陽馬
(大滝詠一、山下達郎、伊藤銀次『NIAGARA TRIANGLE Vol.1』30th SRCL-5005 2,000円+税)


2019年7月7日(日)Lukas Nelson & Promise Of The Real 「Turn Off The News (Build A Garden)」 feat Sheryl Crow 

♪Turn off the news and build a garden. Just my neighborhood and me.
We might feel a bit less hardened. We might feel a bit more free.♪
ニュースを消して庭を造ろう。心が少しは和らぐかも。少しは自由を感じられるかもしれないよ。
(「Turn Off The News (Build A Garden)」歌詞より)

ウィリー・ネルソンの息子で1988年生まれ、プロミス・オブ・ザ・リアルとして2010年頃から活動し、ニール・ヤングのバック・バンド、更にはレディー・ガガ主演映画『アリー/スター誕生』出演&演奏も手掛けたルーカス・ネルソン。

冒頭に載せた歌詞は、現在31歳を迎えた彼が魂込め制作した新作アルバムからの1節です。

ルーカス・ネルソン&プロミス・オブ・ザ・リアル『Turn off The News (Build A Garden)』
(国内CD ボーナス・トラック2曲追加 天辰保文氏による解説・歌詞・対訳付 UCCO-1208 2,500円+税)

ボブ・ディラン、ニール・ヤング、トム・ペティ、レーナード・スキナード(⑨「Out In LA」後半は「Free Bird」似)他、アメリカン・ロック先人達のスピリットを受け継ぎつつ、2019年米国の今を見つめその想いを歌った1枚。

今日のこの1曲「Turn Off The News (Build A Garden)」は、アルバム2曲目にシェリル・クロウとのデュエット、12曲目にニール・ヤングがオルガンで参加したアコースティックverの2ヴァージョン収録されています。森 陽馬


2019年7月8日(月) トレイシー・ウルマン 「ゼイ・ドント・ノウ」 

イギリスのレコード会社、スティッフ・レーベルは1976年に設立されたそうですが、自分好みのアーティストがいろいろと在籍していて愛すべきレーベルでした。

エルヴィス・コステロ、ニック・ロウ、イアン・デューリー、ダムド、レイチェル・スウィートなど。

今日紹介するのは1980年代前半大人気だった女性シンガーであり、女優のトレイシー・ウルマン。
1983~85年の間にシングル10枚、アルバム2枚を出して、歌手は早々と引退し女優業に専念してしまった彼女ですが、残された曲はどれも素晴らしいものばかりです。

Tracey Ullman『The Best Of Tracey Ullman』
(輸入CD日本語帯付 全21曲収録 OTCD-2345 933円+税)

ジャッキー・デシャノン&シャロン・シーリー作品でアーマ・トーマスが歌った「ブレイクアウェイ」、テリー・メルチャー作品でドリス・デイの「ムーヴ・オーヴァー・ダーリン」、シャドウ・モートン作品でシャングリラスの「ギヴ・ヒム・ア・グレイト・ビッグ・キス」、ザ・ハードの「二人だけの誓い(I Don't Want Our Loving To Die)」などのカヴァーは絶品で、そのセンスには脱帽でした。

今日の1曲はカヴァーではなく、カースティ・マッコールが書いた名曲「ゼイ・ドント・ノウ」を。
1983年全英で第2位、1984年全米で第8位を記録しています。
フィル・スペクター風サウンドにトレイシー・ウルマンの表情豊かなヴォーカルが乗った80's名曲です。

この曲がヒットしていた頃の他のヒット・ソングとしては、フィル・コリンズ「見つめて欲しい(Against All Odds)」、ケニー・ロギンス「フットルース」、カーズ「ユー・マイト・シンク」、リック・スプリングフィールド「ラヴ・サムバディ」等があった時代です。森 勉


2019年7月9日(火) ドゥービー・ブラザーズ 「Band Intros」~「Long Train Runnin'」(Live) 

ウエスト・コースト・ロックの雄、ドゥービー・ブラザーズによる素晴らしいライヴ盤が発売されました。

ドゥービー・ブラザーズ『Live From The Beacon Theatre』
(輸入国内仕様2CD+DVD 限定盤 天辰保文氏による解説・歌詞・対訳付 WPZR-30860 4,800円+税)

2018年11月15&16日、ニューヨークの名コンサート・ホール、ビーコン・シアターでのライヴ音源&映像。
1972年発表2nd『Toulouse Street』、1973年発表3rd『The Captain And Me』を曲順通りに全曲再現しています。

各オリジナルも名作ですが、ライヴでの迫力あるアレンジがかっこいい!

トム・ジョンストン、パット・シモンズに、ジョン・マクフィー、エド・トス、ジョン・コーワン、マーク・ルッソ、ビル・ペイン(リトル・フィート)の現ツアー・メンバー紹介MCから「Long Train Runnin'」の流れを今日のこの1曲に。

躍動感、グルーヴィーな演奏、そして見事なコーラス・ワーク。心も体も熱くなりますね。森 陽馬



2019年7月10日(水) Macnally Waters 「Chicory Coffee」(Live) 

人と人の相性というのは、年齢・出身・趣味等、重要そうで実は関係ないのかな、と思っています。

同年代・同郷でも気の合わない人はいますし、同じ音楽が好きでも相容れない部分はあったりしますからね。
逆に、それらの要素が全然違っても不思議とウマが合う、なんてことがあるわけです。

Macnally Waters(マクナリー・ウォーターズ)は、1970年代後半から音楽活動をしているアメリカ人男性シンガー・ソングライターLarry John Macnally(ラリー・ジョン・マクナリー)と、ピンク・フロイドにいたロジャー・ウォーターズの息子Harry Waters(ハリー・ウォーターズ)が組んだユニット。

年の差約20年、生まれも米国と英国で違いながら、この1stはずっと昔から一緒に活動しているような仕上がり。

マクナリー・ウォーターズ『Macnally Waters』
(国内CD ボーナス・トラック2曲追加 長門芳郎氏による解説・歌詞・対訳付 HYCA-3086 2,400円+税)

全曲二人の共作。その中から今日のこの1曲は、ボーナス・トラックのラスト13曲目「Chicory Coffee」(live)。
ピーター・ゴールウェイのソロ等、シンガー・ソングライターお好きな方にオススメの1枚です。森 陽馬


2019年7月11日(木) The Charm Park 「花が咲く道」 

2018年12月発表の2枚組アルバム『Timeless Imperfections』から約半年。
87年生まれの男性シンガーソングライター、The Charm Park(ザ・チャーム・パーク)の新作がリリースされました。

The Charm Park『Standing Tall』
(国内CD RZCB-87003 1,600円+税)

最新作は英語詞4曲、日本語詞2曲の全6曲を収録したミニ・アルバム。
今作もCharmさんらしいドラマチックで美しいメロディの楽曲を、多彩なアレンジで聴かせてくれます。

これまでと同じくマルチ・プレイを主軸とし、サポートとして神谷洵平(drums)、武嶋聡(sax)、fifi lègar(Additinal Vocals/Lyric Adviser)が参加。

速弾きを駆使したテクニカルなプレイが光る「Ordinary」、爽やかなアコースティック・ソウル「Still In Love」、聴く者を一気に高揚させる熱の込もったソロがかっこいい「花が咲く道」など、どの曲も表情豊かなギターが印象的!
ギタリストとしての魅力も凝縮された1枚だと思います。東尾沙紀


2019年7月12日(金) エセル・ウォーターズ 「アイ・ガット・リズム」 

「ラプソディ・イン・ブルー」
「サマータイム」
「愛するポーギー」(I Love You,Porgy)
「スワニー」
「誰も奪えぬこの思い」(They Can't Take That Away From Me)
「アイヴ・ガット・ア・クラッシュ・オン・ユー」
「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー」
「スワンダフル」
「バット・ノット・フォー・ミー」...etc

これみんなジョージ・ガーシュインが作曲したスタンダードになっている曲です。
名曲ばかりですね。

ということで、ジョージ・ガーシュイン作品を2枚組CDにたっぷり全41曲に詰め込んだCDを聴いてみましょう。

『エッセンシャル・ジョージ・ガーシュイン』
(国内CD 2枚組CD 歌詞・対訳・英文解説日本語訳付 SICP-353 2,500円+税)

メジャー・メーカーから2003年に発売された公認もののコンピなので、音質・選曲などしっかり作られています。
ガーシュイン自身が1920年代に録音したピアノ演奏が聴ける曲も収録。

今日は「アイ・ガット・リズム」を選んでみました。
1930年ミュージカル「ガール・クレイジー」のために書かれた曲で、このCDでは1930年12月31日に発売されたというエセル・ウォーターズの歌で聴けます。

我々の世代では、1967年にヒットしたハプニングスのヴァージョンで知った曲です。森 勉


2019年7月13日(土) Punch Brothers 「Movement And Location」 

Punch Brothers、ブルーノート東京での2019年来日公演を見てきました。

Punch Brothers(パンチ・ブラザーズ)は現代アメリカのブルーグラス界を代表する5人組グループ。
名マンドリン奏者クリス・シーリーはソロでも活動中。(
当店スタッフが選ぶ2018年ベストにも選出)
2016年来日公演の大評判もあり、4日間計8公演ほぼ満席で大盛り上がりでした。

デジタル化されていく世界において、人間が生み出す生の演奏が持つ熱・深遠さを改めて実感。
ステージ中央1本のマイクのみながら、無限大に広がっていくような音楽の可能性を享受できました。

5人各々の演奏力も見事ですが、殊にクリス・シーリーの太陽の如き存在感が素晴らしかったです。
温かい人柄が伝わってくる歌と演奏、そして、さりげない立ち振る舞い。
タイプは違えど日本でいうと同じ歳の星野源と同じ雰囲気のオーラを感じましたね。

今日のこの1曲は、2012年発表作『Who's Feeling Young Now?』から①「Movement and Location』。
(輸入CD Nonesuch 7559-79627-7)
僕が見に行った回はこの曲が1曲目でした。森 陽馬


2019年7月14日(日) The Dirty Mac 「Yer Blues」 

あなたは見たか?!聴いたか?!!『ロックン・ロール・サーカス』!
ということで、ロック・ファン要チェックのリリースです。

1968年12月録音されながらお蔵入り、1996年突如発表された名スタジオ・ライヴ『ロックン・ロール・サーカス』。
この度新たなミックスを施され、ボーナス曲も追加し再CD化。更に初ブルーレイ化&初アナログ化されました。

ローリング・ストーンズ他『ROCK AND ROLL CIRCUS』
(2CD UICY-78953 3,600円+税/BD+DVD+2CD UIXY-75010 12,000円+税/3LP UIJY-75118 9,000円+税)

ジェスロ・タル、The Whoの快演、動くジェシ・エド・デイヴィス(タジ・マハールのバック)等々見所満載。
ブライアン・ジョーンズ在籍時のストーンズ「悪魔を憐れむ歌」もかっこいいですよね。

でも、繰り返し聴きたく(見たく)なってしまうのはThe Dirty Mac(ダーティ・マック)!
ジョン・レノン、エリック・クラプトン、キース・リチャーズ、ミッチ・ミッチェルが組んだこの場限りのバンド。

「Yer Blues」の破壊力たるや筆舌に尽くし難し、、、で今回は「Revolution」リハーサルが追加!
更にこの4人らしい演奏が繰り広げられる「Warmup Jam」!、「Yer Blues」(テイク2)も!必聴! 森 陽馬


2019年7月15日(月) Hamish Petal 「Yesterday」 

''もしも自分以外がビートルズを知らない世界になってしまっていたとしたら...''

海外では2019年6月末から公開されている、ダニー・ボイル監督映画『イエスタデイ』。
売れないシンガーソングライターである主人公がある日事故に遭い、昏睡状態から目覚めると世界からザ・ビートルズが消えていた...というストーリーからして面白そうですよね!

日本での上映はまだ少し先の10月11日、今から公開がとても楽しみです。

その『イエスタデイ』サウンドトラックCDが公開に先駆けて入荷致しました。
『YESTERDAY』(輸入CD Universal/Polydor 602577850141)

プロデュースは、数々の映画音楽を手掛けてきたイギリスの作曲家Daniel Pemberton。
いくつかのインタールードを挟み、主人公役Himesh Petalが歌うビートルズ名曲の数々が収録されています。

売れないシンガーが誰も知らないビートルズの楽曲を歌うことで評価され、やがて大きな会場でライヴが出来るほどの人気者になっていく...サントラを聴いているだけでそんなストーリーが想像できます。
コメディ要素も強いとのことですが、果たしてどんな結末を迎えるのか、サントラを聴いて楽しみに待ちたいと思います。東尾沙紀


2019年7月16日(火) SOLEIL 「Red Balloon」 

祝!16歳の望月慎太郎がテニスのウィンブルドン・ジュニア優勝!

錦織圭ウィンブルドン2年連続ベスト8も凄いけれど、ジュニア優勝は素晴らしい快挙!
自分が16歳だった時のこと(麻雀好きの鼻タレ小僧)を考えると、彼の大人びたプレイ&対応にホント驚きですよ。
これからプロとして苦難も多々あるでしょうが、テニス界を盛り上げていって欲しいですね。

さて、音楽界にも期待の16歳がいます!

SOLEIL『LOLLIPOP SIXTEEN』
(国内CD VICL-65209 2,500円+税)

2019年4月から高校生、16歳になったハーフ美少女それいゆ率いるSOLEIL。快心の3作目です。
2018年発表1st、2ndに続き今回もポップな60'sスタイル、mono録音。
先行シングルEP曲「メロトロンガール」、「ハイスクールララバイ」カヴァーも収録。

今日のこの1曲⑤「Red Balloon」はマイクロスター作!(作曲:佐藤清喜、作詞:飯泉裕子)
キュートな歌声は変わらずですが、大人の階段を一歩ずつ上がっている雰囲気が伝わるナンバーです。森 陽馬

★当店のみの先着特典缶バッチ付!
←ジャケット写真とは違うデザイン♪


2019年7月17日(水) Marcos Valle 「Olha Quem Ta Chegando」 

昨日紹介した16歳の新譜に続き、今日は2019年で76歳を迎えるミュージシャンの新作です。

Marcos Valle『Sempre』
(国内仕様CD 中原仁氏による解説付 UNCD023 2,100円+税/輸入CD、LPもあり)

<ブラジルの貴公子>、名キーボーディスト/シンガー/プロデューサーのマルコス・ヴァーリ。
年齢を感じさせない瑞々しい感性に溢れたクールでかっこいいオリジナル作!

UK名レーベルFar Out Recordingからのリリースで、1998年作『Nova Bossa Nova』を彷彿とさせる仕上がり。
<アーバンな大人のCLUBフュージョン>とも言える小粋でブリージンなサウンドが心地良いですね。

今日のこの1曲は、イントロのギターカッティングから惹き込まれる①「Olha Quem Ta Chegando」を。
近年の80'sディスコ/ブギーリバイバルの流れとブラジリアン・ジャズをミックスさせたキラーチューン♪森 陽馬


2019年7月18日(木) Coelho & Ridnell 「Something About Lovers」 

今週末7月20日(土)・21日(日)、ブラジル・フェスティバル2019が代々木公園イベント広場にて開催予定。
良い天気になるといいですね。

ということで、昨日に続きブラジル音楽関連の新譜をご紹介。

Coelho & Ridnell (コエーリョ&リドネル)『Sunny Day』
(国内CD 歌詞・対訳付 ZLCP-379 1,980円+税)

ブラジル/サンパウロ州ピカシカーバ出身男性ミュージシャンChico Coelho(シコ・コエーリョ)。
アメリカ人ギタリストでJB等のセッションにも参加したことがあるというDave Ridnell(デイヴ・リドネル)。

この二人が2010年米国にて結成したユニット、コエーリョ&リドネル。
アメリカ西海岸及びブラジル/サンパウロで約30名ものミュージシャンと共に録音した1stアルバムです。

ボッサなブラジリアン・サウンドに、オーガニックかつメロウなAOR的エッセンスを加味した1枚。
1曲目「Something About Love」含め全15トラック、さりげないBGMとしてラウンジ感覚で楽しめます。森 陽馬


2019年7月19日(金) フィフス・ディメンション 「パペット・マン」 

2019年7月24日ソニー・ミュージックから日本編集による『ハル・ブレイン・ワークス~華麗なるドラミング』というCDが出る予定になっています。
(国内CD SICP-31279 2,000円+税)

文字通り、ハル・ブレインがドラムスを担当している楽曲を集めたものです。
このCDに関しては発売日後にまた詳しく紹介したいと思っていますが、今日は『ハル・ブレイン・ワークス』にも「ビートでジャンプ」、「輝く星座~レット・ザ・サンシャイン・イン」の2曲が収録されているフィフス・ディメンションのベスト・アルバムを取り上げてみましょう。

フィフス・ディメンション『ヴェリー・ベスト・オブ・フィフス・ディメンション』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-3710 1,800円+税)

フィフス・ディメンションはジョニー・リヴァースに見出されて1960年代中期から1970年代前半にかけて大活躍した女性2人男性3人で構成された黒人5人組コーラス・グループ。
ジミー・ウェッブ、ローラ・ニーロ、バート・バカラック、ニール・セダカなど曲を書いた作家陣の良さと、彼らのコーラス・ワークの面白さ、そして。L.A.の腕利きスタジオ・ミュージシャンによる演奏の素晴らしさが三位一体となって聴き手の耳に飛び込んできます。

大半でハル・ブレインのドラム・プレイが聴けるCDで、副題に『ハル・ブレイン・ワークス』と付けても良いくらいの選曲です。

今日はハル・ブレインが叩くイントロのタムの音を何度もリピートしたくなってしまう1970年ヒット「パペット・マン」を。
ニール・セダカ&ハワード・グリーンフィールドの作品です。森 勉


2019年7月20日(土) KEEPON(キーポン) 「真夜中ボーイ」 

<令和のナイアガラ・ムーン>!?
<KEEPON流ニューオリンズ+チャンキーサウンド>!

新世代ミュージシャンが大滝詠一楽曲をカヴァーした2018年末発売コンピ『Go!Go!Aragain』。
2018年11月2日12月3日今日のこの1曲で紹介)
その中でも特に異彩を放っていた2003年生まれの天才少年KEEPONの2019年発表作が入荷しました。

KEEPON(キーポン)『真夜中ボーイ』
(国内CD KEEPON本人による楽曲解説付 KPNS-004 3,000円+税)

「ロックン・ロール・マーチ」(『Go!Go!Aragain』)での大滝詠一愛には驚嘆しましたが、今作も凄いです。

大滝詠一『ナイアガラ・ムーン』に細野晴臣チャンキーミュージックをブレンドしたような味わいの全11曲。
作詞・作曲・演奏・ミックス、ジャケットやブックレットのデザインまで全て自ら手掛けています。

タイトル曲「真夜中ボーイ」は、彼が中学2年生時に作った楽曲で、オケも全てその時に録音していたそう。
中学2年生でこんなマニアックな曲を作ってしまうとはKEEPON恐るべし! 森 陽馬


2019年7月21日(日) YMO 「Fire Cracker」 

星野源選曲による細野晴臣2CDベスト『HOSONO HARUOMI Compiled by HOSHINO GEN』が8月28日発売。
9月25日には、小山田圭吾選曲2CDベスト『HOSONO HARUOMI Compiled by OYAMADA KEIGO』に加え、各々の限定アナログ(2LP)、配信のみのリリースだった『万引き家族』サントラ(音楽:細野晴臣)アナログ盤も発売予定です。

そして7月初旬には、細野さんが帯文を書かれた素敵な写真集『LONDON RHAPSODY』が発売になりました。
(書籍 204ページ トシ矢嶋『LONDON RHAPSODY』 3,800円+税)

1975年に渡英、2000年代初頭までロンドンを拠点に活躍、80年代にはシャーデーの専属フォトグラファーを務めた日本人写真家/プロデューサー、トシ矢嶋。初の作品集『LONDON RHAPSODY』には、1975~83年頃に撮影されたミュージシャンやロンドンの街が、当時の貴重なエピソードと共にたっぷり収められています。

猫とジェフ・ベック、ロニー・レインと家族、加藤和彦&安井かずみ夫妻、79年ロンドン公演楽屋でのYMO&矢野顕子...ステージやスタジオだけでなく、とても近い距離感でミュージシャン達の自然体をとらえた写真がなんとも魅力的です。

後半に掲載されている15組のアーティストとのエピソードも面白く、特に映画のワンシーンのようなシャーデーとのお話にはドキドキしてしまいました。

表紙は1983年9月、スタイル・カウンシル『Introducing』発表後間もない若きポール・ウェラー。
最後の<トシ矢嶋×小山田圭吾>特別対談の中でもウェラーのお話が色々出てきますよ。東尾沙紀

★掲載ジャケットは、1979年発売YMO『イエロー・マジック・オーケストラ(US ver.)』。
(国内CD SACDハイブリッド MHCL-10108 3,000円+税)


2019年7月22日(月) スリー・ディグリーズ 「ミッドナイト・トレイン」 

細野晴臣さん、あなたは凄い人ですね。

今日はスリー・ディグリーズをネタに細野さんの偉大さを感じてみたいと思います。

スリー・ディグリーズの日本での人気が爆発したのは、アメリカやイギリスと同様に1974年のことでした。
東京音楽祭のために来日してテレビにバンバン出演したことが大きかったと思います。

その時に日本で日本人が作った曲を、日本人ミュージシャンをバックに録音していきました。
それが「ミッドナイト・トレイン」です。

作詞(英語詞):松本隆、作曲:細野晴臣、編曲:矢野誠。
演奏は細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆によるキャラメル・ママ。

一筋縄ではいかない大変な録音現場だったらしいのですが、仕上がった音は極上のものになっています。
フィラデルフィア・サウンドのグルーヴもちゃんと感じられるメイド・イン・ジャパンの洋楽なのです。

スリー・ディグリーズのメンバーもさすがに苦労人(かなりのキャリアがあるのに1974年までは大ヒットが生まれなかった)だけあって、楽曲を十分理解する時間がなかった割にはヴォーカルのノリが見事です。

「ミッドナイト・トレイン」は日本編集盤にしか収録されていないので、今日はこのCDを選んでみました。森 勉

スリー・ディグリーズ『ベスト・イン・スリー・ディグリーズ』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SRCS-6611 2,427円+税)


2019年7月23日(火) SPARKLING☆CHERRY 「キオクの薫」 

2018年発表作『Mirage』(杉真理、村田和人アレンジ参加)が当店でもロングセラー中。
女性シンガーcherry、yoshio(B)、青木岳(key)を中心としたSPARKLING☆CHERRY。

約1年ぶりとなる新作『Roxy』が入荷しました。

SPARKLING☆CHERRY『Roxy』
(国内CD VSCF-1771 2,300円+税)

前作『Mirage』に引き続き、AORマエストロの金澤寿和氏による総合プロデュース。
ジャケットのイメージそのままに、柔らかく温かい夕陽のようなサウンドが心地良い1枚です。

今日のこの1曲はミディアム~スローナンバー④「キオクの薫」。
山川恵津子(東北新幹線)、小川タカシ(カンバス)、外園一馬他がゲスト参加。

なお、お買い上げの方先着で特典CDR付(「キオクの薫る」(Demo Ver)含む3トラック収録)です。森 陽馬


2019年7月24日(水) アン・マーグレット 「ヘイ・リトル・スター」 

長門芳郎氏監修・選曲による『パイド・パイパー・デイズ』シリーズの新しい編集盤が出ました。

『RCAグルーヴィー・ソングバーズ』
(国内CD 長門芳郎解説・歌詞・対訳付 SICP-31277 2,000円+税)

RCAレーベルより1960年代に発売された女性シンガーたちの曲を13アーティスト厳選し各2曲、全26曲収録した60'sガール・ポップのナイス・コンピレーションです。

2018年11月に出た『コロンビア・グルーヴィー・ソングバーズ』(
2018年11月27日今日のこの1曲で紹介)は今でもベストセラー続行中という評判の良さですが、今回もイイ曲満載です。

アン・マーグレット、スキーター・デイヴィス、ペギー・マーチ、リンダ・スコット、レパルタ&デルロンズ、エンジェルスなどヒットチャートに名を連ねた有名どころ(と言っても、ヒット曲ではない隠れた良い曲が選曲されていたりします)と、名前は知られていないけれど魅力のある曲を歌っている女性が絶妙なバランスで並んでいます。

無名の中でも、後にスティーリー・ダンのアルバムにも参加するレスリー・ミラー(今回収録の2曲とも自作曲で最高にグルーヴィー!)、ウィミンフォークというグループでヒットを持つバーバラ・クーパー、若き日のデヴィッド・ゲイツが曲作りなどスタッフとして関わったスージー・ウォリス、細かなことがまるでわからないけれど素敵な曲を歌っているタミ・ヴィンセント等、聴き逃せない歌がたっぷり。

今日のこの1曲は、僕の中の永遠のアイドルであるところのアン・マーグレット女史を。
ささやきヴォーカルがたまらない「ヘイ・リトル・シスター」はデヴィッド・ゲイツ作品。
もう1曲はビートルズがBBCセッションでカヴァーしたジョン・レノンお気に入り「アイ・ワズ・オンリー・キディング」でジェリー・ゴフィン&キャロル・キング作品。

店でのオンエアーが当分続きそうなCDです。森 勉


2019年7月25日(木) ジェフリー・フォスケット 「Everything That Touches You」 

東京はまだ梅雨明けしていませんが、<夏>の到来を実感する暑い1日でしたね。
ジメジメとした蒸し暑さですから、アメリカ西海岸の爽やかな風を与えてくれる新譜を紹介しましょう。

ジェフリー・フォスケット『LOVE SONGS』
(国内CD 長門芳郎氏による解説付 VSCD-3983 2,315円+税)

元ブライアン・ウィルソン・バンドで、マイク・ラブ率いるビーチ・ボーイズの現メンバー、ジェフリー・フォスケット。
カヴァー10曲、オリジナル2曲の全12曲。そのカヴァーがなかなかにうれしい選曲なのです。

2018年アナログEP発売された山下達郎「Only With You」、「Love Can Go The Distance」カヴァー。
アソシエイション人気曲「Everything That Touches You」、「Never My Love」。
父の森勉も大のフェイヴァリットのマインドベンダーズ「Groovy Kind Of Love」も!

今日のこの1曲は、アソシエイション1968年発表名盤『Birthday』収録曲「Everything That Touches You」を。森 陽馬


2019年7月26日(金) Mike Love 「It's OK」 feat Hanson

<夏>と言えば、やっぱりビーチ・ボーイズ!
そのビーチ・ボーイズの大将マイク・ラブ、2019年で78歳を迎えた彼の新作アルバムが本日発売。

Mike Love『12 SIDES OF SUMMER』
(輸入CD BMG 4050538515787)

<夏>をコンセプトにしたカヴァー中心の全12曲。
Sam Hollander & Josh Edmondson、そして現ビーチ・ボーイズメンバーScott Tottenによるプロデュース。

ラモーンズ「Rockaway Beach」、ビートルズ「Here Comes The Sun」、エディ・コクラン「Summertime Blues」、ジョー・ジョーンズやリヴィエラズで知られる「California Sun」、更にはボサノヴァ名曲「Girl From Ipanema」(イパネマの娘)等をビーチ・ボーイズ風アレンジで楽しめます。

ビーチ・ボーイズ楽曲は「Surfin」、「Surfin' Safari」、「It's OK」、「keepin' The Summer Alive」。
今日のこの1曲は、Hansonをfeatした「It's OK」を。
ブライアン・ウィルソンとの共作、1976年発表『15 Big Ones』収録曲を取り上げたのがうれしいですね。森 陽馬


2019年7月27日(土) 小坂忠 「上を向いて歩こう」

当店のすぐ近くにある武蔵小山駅前の公立高校、小山台高校。
本日、高校野球東京都決勝戦が神宮球場でありましたが、惜しくも敗れてしまいました、、、。

でも、専用グラウンドもなくあの校庭で、限られた時間のみの練習なのに2年連続準優勝は本当に立派!
この悔しさと充実感を後輩へ受け継ぎ、上を向いて人生を歩んでいってほしいですね。

ということで、今日のこの1曲は、小坂忠さんが歌う坂本九名曲カヴァー「上を向いて歩こう」を。

小坂忠『モーニング』デラックス・エディション
(国内2枚組CD 2019年最新リマスター 長門芳郎氏監修 CDSOL-1846 3,500円+税)

小坂忠がティン・パン・アレー周辺メンバーとトラ・スタジオで制作した1977年発表名盤『モーニング』。

『気まぐれ天使』主題歌&挿入歌や、「いっさつの本があれば」等初音盤化のCM曲も追加したボーナスCD付。
ブックレットには、長門芳郎&除川哲朗による小坂忠最新インタビューも掲載された充実の再発盤です。森 陽馬


2019年7月28日(日) アル・ウィルソン 「ザ・スネイク」(『ハル・ブレイン・ワークス』より)

先日7月24日にちょこっと紹介した『ハル・ブレイン・ワークス』、出ました!

『ハル・ブレイン・ワークス ~華麗なるドラミング』
(国内CD 選曲・解説:萩原健太 歌詞・対訳付 SICP-31279 2,000円+税)

ハル・ブレインというドラム奏者の名前を初めて意識したのは、1971年に発売された江利チエミのシングル盤「旅立つ朝(あした)」を買った時でした。

村井邦彦作曲によるこの曲は日本の歌謡曲とは違う質感がありました。
それもそのはずでL.A.録音、現地ミュージシャンを起用した洋楽テイストの曲だったのです。

そのセッションの中心人物がドラムスのハル・ブレインだということをシングル盤のジャケット内に掲載されていた写真などで知ることになり、この後ハル・ブレインの名を見かけると、江利チエミのあの曲でドラムスを叩いていた人、という認識になりました。(この時はまだ「Be My Baby」イントロのドラムスをハル・ブレインが叩いているということは知りませんでした。)

1975年以降は大滝詠一D.J.によるラジオ番組『ゴー・ゴー・ナイアガラ』で、フィル・スペクター関連の曲がかかる毎にハル・ブレインの話が出ることによって、彼のドラミングを強く意識することになりました。

さて、前置きが長くなりましたが、日本編集のこのコンピCD、ハル・ブレインの活躍が派手にわかるものから地味なものまで全25曲が楽しめます。

CDの選曲を担当した萩原健太さんによる各曲の解説は楽曲の説明と共に、ハルのドラム・プレイのどんな所が聴きものなのかを1曲1曲書いてくれているのがうれしいですね。

今日のこの1曲は17曲目ジョニー・リヴァース・プロデュースによる1968年作品、アル・ウィルソン「ザ・スネイク」。
タムを特盛にしたセッティングでのイントロの連打が鮮烈な印象を与えてくれます。森 勉


2019年7月29日(月)イ・ラン 「東京の友達」

シンガーソングライター、文筆家、イラストレーターなど様々な顔を持つ韓国の女性アーティスト、イ・ラン。

日本にも度々来日、この7月上旬には柴田聡子との再・双頭ツアー(大阪/東京)が開催されました。

先日、彼女の魅力が詰まったライヴ盤が発売。

イ・ラン『クロミョン ~Live in Tokyo 2018~』
(国内CD ライナーノーツ(エッセイ))付き縦型デジパック SDCD-046 2,500円+税)

2枚組のCDに、2018年に那須塩原他4ヵ所で行われたジャパン・ツアーの中から、東京・武蔵小山にあるひらつかホール公演の模様をMCも含め2時間以上ノーカットで収録。

チェロ、ベース、ドラム、キーボードら5人編成によるバンドの素朴でポップで力強い歌と演奏が堪能できます。

日本人の彼の事、食べ物の事、「イムジン河」を歌う前にした韓国の話、会場に来られなかった大切な友人の話。
どこか愛らしい「クロミョン(それじゃあ)...」で始まる流暢な日本語MCからは、人との交流を大事にし、涙もろくまっすぐな彼女の人柄が窺えます。

本日は彼女が出会った日本人の名前が沢山並べられた詞が面白いポップな「東京の友達」を今日の1曲に。

イ・ランさんは、10月3日からスタートする折坂悠太弾き語りツーマン・ツアー(仙台・札幌・東京公演)に参加される予定です。東尾沙紀


2019年7月30日(火) The Choice Four 「If I Don't Love You」

ヴァン・マッコイと言えば1975年世界的大ヒット「ハッスル」が有名です。
ディスコで当時かからない日はないと言われた日本でも大人気の曲です。
そんなこともあり、ヴァン・マッコイのイメージは、ディスコ/ダンス・ミュージックの人という印象ですが、彼は実に素晴らしいソングライターでもあるのです。そんな彼の裏方としての仕事にクローズアップしたコンピCDが出ました。

V.A『This Is It! More From The VAN McCOY Songbook 1962~1977』
(輸入CD KENT CDTOP489 20ページ英文ブックレット付)

1979年39歳という若さで心臓麻痺のために亡くなり40年が過ぎたタイミングで発売された、レーベルを越えたヴァン・マッコイ作品集です。

作曲だけでなく、ほとんどの曲で作詞、アレンジ、プロデュース、そしてバックの演奏の指揮もしているというマルチな活躍ぶりです。
ヒットはしていませんが、出来の良い曲ばかりです。
全24曲収録の中から、とりあえずオススメの3曲を紹介しておこうと思います。

まず8曲目に入っているスペルビンダーズ。
男4人女1人、1966年にコロンビア・レーベルから出たLPの中の1曲。
リード・ヴォーカルのハイ・テナー・ヴォイスがヴァンのソウルフルなのにポップな楽曲に映えています。

16曲目シャロン・リドリー「ホエア・ディド・ユー・ラーン・トゥ・メイク・ラヴ・ザ・ウェイ・ユー・ドゥ」は、1971年サセックス・レーベルからのLPより。
イントロの演奏からグッと引き込まれてしまうなんとも心地良いビート、そして存在感タップリのヴォーカルに何度もリピートしたくなってしまう曲。

18曲目はワシントンD.C.出身4人組チョイス・フォーの1974年RCAレーベルからのLPより、「イフ・アイ・ドント・ラヴ・ユー」。
リード・ヴォーカルのボビー・ハミルトンの美声にエレクトリック・シタールを絡める、というヴァンのアレンジは極上のスウィート・ソウルの世界に誘ってくれます。その他にも隠れた名曲多数。森 勉


2019年7月31日(水) James Taylor 「Instrumental Ⅰ」

暖炉に火をくべるようなジェイムス・テイラーの温もりある歌声は、寒い冬だけでなく暑い夏でも優しく響きます。

その彼が1970~76年の間にWarnerから発表したスタジオ・アルバム6作をリマスターし収めた6CDBOXが発売。

James Taylor『The Warner Bros.Album 1970-1976』
(輸入6CD RHINO R2-587550/輸入LP BOXもあり)

BOXといってもCD2枚分の厚さに紙ジャケ6枚がコンパクトに収納。各曲のミュージシャン・クレジットも記載。
2019年最新リマスター音源は、彼の名作に多く携わってきたピーター・アッシャーが監修を担当しています。

『Sweet Baby James』.『Mud Slide Slim ~』.『One Man Dog』.『Walking Man』.『Gorilla』.『In The Pocket』。
この6作中、最もリマスター効果が感じられたのは『One Man Dog』ですね。

モヤがかかったようなこもった印象だった今作が、温もりある質感はそのままにクリアな音色で楽しめます。
今日のこの1曲は、JTの歌は入っていないけれど大好きなギターインスト曲「Instrumental Ⅰ」。森 陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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