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  今日のこの1曲 “Archives”

<2019月9月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2019年9月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2019年9月1日(日) Taron Egerton & Kit Conner 「土曜の夜は僕の生きがい」

映画『ロケットマン』を鑑賞してきました。

エルトン・ジョンの半生を、エルトン製作総指揮、デクスター・フレッチャー監督(『ボヘミアン・ラプソディ』最終監督)によってミュージカル映画化。

愛に飢えた子供時代、ロックンロールや盟友バーニー・トーピンとの出会い、下積みからアメリカでの成功、トルバドールでのパフォーマンス、同性との恋、孤独や葛藤からドラッグ/アルコール依存、そこからの復活までが描かれています。

時系列など実際とは異なる部分もあるそうですが、その場面毎に合う楽曲うまく当てはめられ、より人物の心情に入り込めるストーリー展開に。楽曲の良さを改めて知るきっかけとなり、エルトン役タロン・エガートンの熱演&吹き替え無しの熱唱も素晴らしく、とても楽しめました。

サウンドトラックは、ジャイルズ・マーティン(ジョージ・マーティンの息子)がプロデューサーを務めています。
少年からタロン演じる青年期への転換点となる「土曜の夜は僕の生きがい」は数十人のダンサーが舞い踊るザ・ミュージカル!な見所の一つ。スカのリズムを取り入れたり、アレンジの端々にビートルズのテイストも感じさせます。

サントラにはモータウン風編曲が楽しいエルトン&タロンによるデュエット新曲「(I'm Gonna) Love Me Again」を収録。
この曲はグレッグ・カースティン(ザ・バード&ザ・ビー)がプロデュースを担当しています。
劇中には辛く悲しいシーンも多いですが、エンドロールで流れる映像とこの曲のおかげで、より清々しい気持ちで観終えることが出来ました。東尾沙紀

★『ロケットマン』オリジナル・サウンドトラック
(国内CD UICR-1146 2,500円+税)

2019年9月2日(月) ジョアン・ジルベルト 「Chega de Saudade」

映画『ジョアン・ジルベルトを探して』を鑑賞。

ドイツ人ジャーナリストのマーク・フィッシャーが、ジョアン・ジルベルトに会うためブラジルを訪問。
様々な角度からアプローチするが出会えず帰国しジョアン本を執筆。しかし出版前に自殺。
ジョルジュ・ガショ監督がその本を読み、逝去した彼の足跡を辿りながらジョアンに会おうとするドキュメンタリー作。

ジョアン・ジルベルトの物語、というより、ジョアンに会おうとしたマークの想いを探る物語です。
果たして、ジョアン・ジルベルトに逢えるのか?!
それは映画をご覧いただくとして、見て思ったのは彼のような神話的ミュージシャンが少なくなったな、ということ。

近年、アーティスト自身がSNSを始め、気軽にメッセージをやり取りしたり繋がることができるようになりました。
ファンにとっては喜ばしいかもしれませんが身近になりすぎて、、、と考えるのは野暮かもしれませんね。
(昭和プロレス覆面レスラーの神秘性が好きだった、なんて言ったら、やっぱり時代遅れですもんね)

それはさておき、映画には1999年ブラジル旅行時に歩いたリオの街やお店も出てきて懐かしかったです。
そして、ジョアンが日本で3回(2003、2004、2006年)公演を行った、というのが凄いと改めて実感。

その2006年11月ジョアン来日公演の模様が、世界初、唯一の公式ライヴ映像としてブルーレイ発売!
観に行った方も行けなかった方も、ボサノヴァの奇跡を体験してみてください。森 陽馬

ジョアン・ジルベルト『LIVE IN TOKYO』
(国内Blu-ray PEXF-3243 5,000円+税)


2019年9月3日(火) 竹内まりや 「サウスバウンド・トレイン」

竹内まりや、デビュー40周年記念アルバム『ターンテーブル』発売になりました。

竹内まりや『Turntable』
(3枚組CD WPCL-13077 4,000円+税)

3CD全62曲で4,000円+税。1曲あたり65円という配信よりも安い!のが売り文句になっているようです。
そんな安さは別として、内容も充実したものになっていますので、皆で『ターンテーブル』を聴いてまりやさんの40周年をお祝いしましょう。

曲目発表後2019年8月8日の今日のこの1曲で内容を説明させていただきましたが、ディスク毎にテーマがあって、『エクスプレッションズ』だけでは満足できないまりやファンにきっとフィットする選曲になっています。

ブックレットに記載された竹内まりや自身による全62曲の曲目解説は楽曲の興味がより沸いてくる読み物になっていますし、初回盤には『テルマエ・ロマエ』等で御馴染みの漫画家ヤマザキマリによるイラストが表紙を飾る別冊『まりやちゃんスペシャルブック』(全28ページ)が封入されています。

あと、先着特典ポストカードと、当店のみの特典としていつものようにリーフレットを作成いたしました。
今回は1981年12月に行われた休養前ラスト・ライヴのレポート。
その時のちらし&チケットを含め、セットリストを掲載しています。よろしくお願い致します。

ということで、今日のこの1曲は洋楽カヴァーを収めたディスク3より「サウスバウンド・トレイン」を。

1972年発表デヴィッド・クロスビー&グラハム・ナッシュのデュオとしてはファーストとなるLPA面1曲目に入っていたナッシュの作品。
バックを担当したセンチメンタル・シティ・ロマンスとまりやさんの息もピッタリの出来です。森 勉


2019年9月4日(水) The Good-Bye 「あの日のまま」

たのきんトリオ(田原俊彦、近藤真彦、野村義男)、浜崎あゆみのギタリストとして知られる野村義男と、曾我泰久、衛藤浩一、加賀八郎で1983年結成、隠れた実力派バンド、THE GOOD-BYE。

加賀八郎が2013年逝去、3名となりましたが悲しみを乗り越え30年ぶりオリジナル・アルバムをリリースしました。

The Good-Bye『Special Thanx』
(国内CD 初回限定DVD付 UICZ-9124 3,500円+税)

これが、日本語ポップン・ロールの大傑作!
野村義男と曾我泰久、二人の優れたソングライティングと、絶妙なポップ・アレンジがとにかく素晴らしい!

ノリノリな前半から、『アビイ・ロード』をも彷彿とさせる後半のドラマチックな展開は感動的ですらあります。
今日のこの1曲は、野村義男のギター・ソロが泣ける⑨「あの日のまま」を。森 陽馬


2019年9月5日(木) Whitney 「Valleys (My Love)」

・ジェイムス・テイラー『October Road』
・ジミー・ウェッブ『Just Across The River』
・ジョーイ・ドーシック『Inside Voice』
この3枚は、僕が秋になると聴きたくなるアルバムです。

今日紹介するこの作品も、秋の香りがしたら棚から引っ張りだして聴き続けていくことになりそうな1枚。

WHITNEY(ホイットニー)『Forever Turned Around』
(国内仕様CD SC377JCD 2,300円+税/輸入CD&LPもあり)

Smith WesternsのMax Kakacekと、Unknown Mortal OrchestraのJulian Ehrlichによるシカゴ発ユニット。
2016年発表1st『Light Upon The Lake』以来、3年ぶり2作目となるオリジナル・アルバムが今作。

前作のフォーキーな音作りから、弦楽器を加えた60's後半ソフト・ロック的なアレンジが印象的に。
<トッド・ラングレンをゲイリー・アッシャーがプロデュースした雰囲気>と表現したくなる全10曲。

今日のこの1曲は5曲目「Valleys (My Love)」を。
どこか物悲しさを含んだ歌声と切なさを伴ったメロディーは郷愁を誘います。森 陽馬


2019年9月6日(金) The Highwomen 「Highwomen」

Highwaymenならぬ、Highwomen(ハイウィメン)。

現代カントリー/アメリカーナ界で活躍する女性アーティスト4人(Brandi Carlile、Natalie Hemby、Maren Morris、Amanda Shires)が組んだグループ、Highwomenのアルバムが本日発売。

The Highwomen『The Highwomen』
(輸入CD Elektra 0075678651748)

1970年代半ば、カントリー界の大御所4人(Willie Nelson、Waylon Jennings、Johnny Cash、Kris Kristfferson)で結成されたThe Highwaymenを下敷きに、アメリカン・ロック/ネオ・カントリーの要素を加味させた全12曲。

ナッシュビルの名プロデューサーDave Cobbが編曲を担当した現代女性を象徴する②「Redesigning Women」他、力強い女性カントリー・ロックを4人のコーラス&キャッチーなアレンジで聴かせます。

今日のこの1曲は、ジミー・ウェッブ作「Highwayman」の歌詞を改作した「Highwomen」を。森 陽馬


2019年9月7日(土) Gangway 「Colourful Combinations」

80年代にデビューし、いまだ根強い人気を誇るデンマークのネオアコ/エレポップ・バンド、ギャングウェイ。

1998年解散してしまいますが、近年再結成を果たし2019年になんと23年ぶりとなる新作をリリース。

ギャングウェイ『ワットエバー・イット・イズ』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 HYCA-3089 2,400円+税)

8枚目となる作品は、後期の流れを汲むエレクトロ/シンセ・ポップ・サウンド。
そこにソフトなアラン・ジャンセンな歌声、先行シングル曲「Colourful Combinations」のような少し切ないメロディが乗り、変わらず瑞々しいギャングウェイ・ワールドが広がっています。

日本盤にはボーナス・トラックとして、「Yellow」「Boys In The River」のライヴ音源(未発表)を追加収録。
高円寺ディスクブルーベリー中村慶氏のギャングウェイ愛が込められた解説付きです。

どこの国の電車かしらとジャケットをマジマジと眺めてみたら、車両にゆりかもめの文字。
どこから撮られたものなのでしょう?詳しい方が居たら教えてください。東尾沙紀


2019年9月8日(日) シルヴァー 「ミュージシャン」

竹内まりやのニュー・アルバム『ターンテーブル』、9月4日発売され好評を博しています。

今日はそのディスク3でカヴァーされた曲のオリジナルを紹介しておきたいと思います。

シルヴァー「ミュージシャン」。
1976年に発表されたシルヴァー唯一のアルバムA面1曲目に収められていました。

シルヴァー『ファースト』
(国内CD 期間限定盤 解説付 SICP-4868 1,000円+税/解説・歌詞・対訳付 SICP-30652 1,800円+税)

この曲はシングルとしてはヒットしていませんが、1曲目ということもあり当時から評判のバラードでした。
ちなみにシルヴァーとしてのシングル・ヒットは「Wham Bam」(恋のバンシャガラン)で全米16位。
日本でもラジオからよく流れていました。

シルヴァーはさわやかなウエスト・コースト・サウンドを聴かせてくれる5人組。
メンバーは全員がヴォーカルを担当できて抜群のハーモニーワークはとても魅力的です。

「ミュージシャン」はバラードですが、彼らのコーラスの実力が如何なく発揮されています。森 勉


2019年9月9日(月) CHIYORI WITH LOSTRAINS 「Floor」

昨夜遅くから明け方にかけての関東直撃台風、窓が割れるかもと思えるほどの強風凄かったですね。
うってかわって今日はまさに台風一過。朝から青空が広がり、35℃を越え真夏の陽気でした。

そんな青く広い空の下で、日々の喧騒から逃れて聴きたい邦楽新譜オススメ盤。

CHIYORI WITH LOSTRAINS 『FIVE WAVES』
(国内CD VBCD-0104 2,000円+税)

CHIYORI(Vo)、ラブアンリミテッドしまだん(G)、西岡直樹(B)、高橋アフィ(Dr)、金子アユミ(key)による5人組。
結成して8年、自主制作盤を何枚か挟み1stオリジナル・フルアルバムをこの度リリース。

オーガニックかつハイブリッドな演奏と、CHIYORIさんの伸びある女性ヴォーカルがとっても良いですね。
グルーヴ感があって、ルーツ・サウンドに80~90年代&現代のエッセンスが加味された全10曲。

その中から、スペイシーかつマジカルな魅力に溢れた⑦「Floor」を今日のこの1曲に。森 陽馬


2019年9月10日(火) フランキー・ヴァリ 「Native New Yorker」

閉店22時前、フランキー・ヴァリ&ザ・フォーシーズンズコンサート帰りの方が立ち寄ってくれました。

想像以上に素晴らしいコンサートだった!とのこと。
9月11日(水)東京、13日(金)大阪公演、当日券もまだあると思います。
80歳を越えなお現役で光り続ける彼の雄姿、お時間ある方は是非!

ということで、フランキー・ヴァリ&ザ・フォーシーズンズ来日記念で発売されたベストCDからこの1曲。

フランキー・ヴァリ&ザ・フォーシーズンズ『Working My Way Back To You ~ニューベスト』
(国内2枚組CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-18256 2,315円+税)

フォーシーズンズのヒット曲「シェリー」からソロ名曲「瞳の面影」、「神に誓って」、「グリース」含め全42曲。
今回の来日に合わせ日本で編集された2CDベスト決定盤です。

ラストには、隠れた名曲「ネイティヴ・ニューヨーカー」も収録。
2018年4月4日今日のこの1曲で紹介したオデッセイと同じく、チャーリー・カレロプロデュースによる1977年作。
(チェーリー・カレロは山下達郎『サーカス・タウン』(1976)をプロデュースしたことでも知られています。)
聴き比べてみましたがどちらも良いですね。森 陽馬


2019年9月11日(水) ポール・リヴィア&ザ・レイダース 「グッド・シング」

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を鑑賞してきました。

レオナルド・ディカプリオ×ブラッド・ピット初共演作としても話題、クエンティン・タランティーノ監督4年ぶり新作。

1969年8月ハリウッドで実際に起こったチャールズ・マンソン信者による女優シャロン・テート殺害事件を基に、ディカプリオやブラピ演じる架空の人物らフィクションの世界が絶妙に交錯するエンターテインメント作品です。

実際の事件が悲惨なだけに重いラストを想像していたのですが、意外にも?!思わず吹き出しちゃう&爽快な展開(曲の使い方も最高!)が待っていて、映画としてとても面白かったです。

今作にも監督自らが選曲した様々な楽曲がシーンを彩ります。
ジョー・コッカー、ディープ・パープル、ビリー・スチュワート、ホセ・フェリシアーノ、ヴァニラ・ファッジ...

シャロン・テートのお気に入りとしてレコードも登場するポール・リヴィア&ザ・レイダースが印象的でした。
今作で楽曲が使われた事もあってか、10月23日には2枚組ベスト『エッセンシャル・ポール・リヴィア&ザ・レイダース』も発売される予定です。東尾沙紀

掲載ジャケットは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』オリジナル・サウンドトラック
(国内CD 解説・歌詞付 2,400円+税)


2019年9月12日(木) フランキー・ヴァリ 「ウィズ・ユー」

フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズ ジャパン・ツアー2019。
9月10日と11日昭和女子大学人見記念講堂でのコンサート、終了いたしました。
(9月13日大阪フェスティヴァル・ホールがツアー最終公演)

待ち遠しいものが終わってしまうとなんとも寂しい空虚感が残ってしまいますが、それよりも本当にいいライヴが観れたという幸福感が勝っている、という感じの心境です。

ここ数日、ご来店いただいたお客様の中にもライヴをご覧になった方が多く、ペット・サウンズ・レコード店頭ではフランキー・ヴァリの来日コンサートの話で花が咲きっぱなし状態です。

・1曲目は2014年の来日と違う曲だったけれど良かった
・衣装替えはロング・ヴァージョンのあの曲
・若いバック・コーラス隊=今のフォー・シーズンズと並んで軽快な85歳のステップ
・超有名なあの曲のサビは観客に歌わせていたけれど、フランキー・ヴァリの歌でも聴きたかった、等々。

今日のこの1曲はライヴとは関係ない曲ですが、1977年に出たソロ・アルバムからの1曲。
モーメンツのスウィートなバラードをカヴァーした「ウィズ・ユー」を。

フランキー・ヴァリの独特の声に、チャーリー・カレロのアレンジが絶妙なマッチング。
バックにはおそらく、リチャード・ティ(ピアノ)、スティーヴ・ガッド(ドラムス)、ゴードン・エドワーズ(ベース)が参加していると思われます。(1曲毎のミュージシャン・クレジットがないので不確かですが、ピアノはリチャード・ティの手癖が出ている感じです。) 森 勉

★掲載ジャケットは、フランキー・ヴァリ『恋人たちの調べ』(Lady Put The Light Out)
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-15060 1,143円+税)


2019年9月13日(金) Allman Betts Band 「Autumn Breeze」

サザン・ロック/オールマン・ブラザーズ・バンドファン必聴!

・Devon Allman(グレッグ・オールマンの息子)
・Duane Betts(ディッキー・ベッツの息子)
・Berry Oakley Jr(オールマン・ブラザーズ・バンドのベーシストだったベリー・オークリーの息子)

真にオールマンのDNAを継ぐ3人を中心としたバンド、その名もオールマン・ベッツ・バンド。
初のオリジナル・アルバムは、サザン魂宿る素晴らしい1枚!

The Allman Betts Band『Down To The River』
(輸入CD BMG 538504962)

オールマンのサウンド&ルーツを込めたオリジナル&トム・ペティ「Southern Accents」カヴァー含む全9曲。
Chuck Leavell(元オールマン、R・ストーンズ)、Peter Levin(グレッグ・オールマン・バンド在籍)も参加。
単なるコピーや真似事にならず、新時代のサザン・ロックを感じさせてくれる傑作です。

今日のこの1曲は「エリザベス・リードの追憶」を彷彿させる長尺ギターソロが印象的な⑤「Autumn Breeze」。
広大なアメリカの大地が目に浮かんできます。森 陽馬


2019年9月14日(土) Goo Goo Dolls 「Indestructible」

音楽が聴きたくなるのは、楽しい時? 悲しい時? 想い出に浸りたい時?
それとも、音楽に元気づけてもらいたい時?

その時の境遇や気持ちで聴きたい音楽は変化するでしょうが、前向きになりたい時はこの1曲を。
Goo Goo Dolls「Indestructible」
(アルバム『Miracle Pill』に収録 輸入CD Warner 0093624899683)

グー・グー・ドールズはJohn RzeznikとRobby Takacを中心にニューヨーク州で1986年結成。
デビュー30周年を越えた今も精力的に活動しているアメリカン・ロック・バンド。

通算12作目となる今作『Miracle Pill』は、彼ららしいグッド・メロディーと力強いメッセージが詰まった1枚。
特に1曲目「Indestructible」の希望に満ちたポップなサウンドは、前へ一歩踏み出す力を与えてくれます。

なお、アルバム中6曲はDerek Fuhrmannがプロデュースしていますが、「Indestructible」とタイトル曲「Miracle Pill」はSam Hollander&Grant Michaelsによるプロデュース。
Sam Hollanderはキャロル・キング後期名曲「Love Makes The World」も手掛けています。森 陽馬


2019年9月15日(日) triosence 「the stars, the sun & the moon」

秋~冬にかけてじっくり聴き込みたいジャズ新譜オススメ盤。

トリオセンス『Scorpio Rising』
(国内CD 日本語解説付 RPOZ-10049 2,400円+税)

トリオセンスは1979年生まれのドイツ人ピアニスト、ベルンハルト・シューラーを中心としたジャズ・ピアノ・トリオ。
『Scorpio Rising』は2019年で結成20周年を迎える彼らの通算8作目となるオリジナル・アルバム。

秋風が爽快に吹くようなピアノ・トリオの魅力が詰まったインスト全11曲。
その中から叙情感溢れるバラード⑤「the stars, the sun & the moon」を今日のこの1曲に。

名月を眺めながらゆったり聴きたい、ピアノの旋律が美しいナンバーです。森 陽馬



2019年9月16日(月) George Winston 「Autumn Wind (Pixie #11)」

秋のピアノ名作、といえば、ジョージ・ウィンストン『Autumn』(1980年発表作)。
「Longing/Love」(あこがれ/愛)をTV番組のBGMで聴き、ご存知の方も多いかもしれませんね。

そのジョージ・ウィンストンが2019年発表新作アルバムを発表しました。

ジョージ・ウィンストン『Restless Wind』
(国内CD 日本語解説付 SICP-6099 2,400円+税)

<ピアノで綴るアメリカ史>と日本盤帯記載通り、オリジナルに加えアメリカ産楽曲をカヴァーした全11曲。
サム・クック「Change Is Gonna Come」、ドアーズ「The Unknown Soldier」、バッファロー・スプリングフィールド「For What It's Worth」、ガーシュウィン作「Summertime」等、独創的なソロ・ピアノ・アレンジで聴かせます。

今日のこの1曲は、オリジナル作の1曲目「Autumn Wind」(Pixie #11)を。

彼はニューオリンズの名ピアニスト、ジェイムス・ブッカーに大きな影響を受けているとのこと。
この楽曲もジェイムス・ブッカー1976年作『Junco Partner』収録曲「Pixie」にインスパイアされたナンバー。
快活に転がるピアノの奏は、秋風にざわめく心の内を表現しているように響いてきます。森 陽馬


2019年9月17日(火) The New Mastersounds 「Live Life Free」

The New Mastersoundsの1stアルバム『Keb Darge Presents』(2001)は衝撃でしたね。
熱いファンク魂宿ったヴィンテージ感あるサウンドがとにかく最高!
アメリカ発3人組ジャズバンドSouliveが放った名盤『Doin' Something』と共に本当によく聴いたものです。

そのThe New Mastersoundsも2019年で結成20周年。
ギタリストEddie Robertsを中心に活動を続けてきた彼らの新作オリジナル・アルバムが発売されました。

The New Mastersounds『Shake It』
(国内CD 日本語解説付 PCD-24869 2,400円+税)

洗練されたUK発ジャズ・ファンク・サウンドに、今作はLamar Williams Jrの男性ヴォーカルをfeat。
これが絶妙なブレンドで、持ち味であるグルーヴィーな曲&演奏にソウルフルな味わいが加味。
近作の中では最も聴き応えがあって、ヘヴィーローテーションとなりそうな1枚です。

今日のこの1曲は、1st収録曲「Bondo Sama」を彷彿とさせるイントロから70'sファンキーソウル的展開がかっこいい⑦「Live Life Free」を。森 陽馬


2019年9月18日(水) Belle And Sebastian 「This Letter」

前作から約1年半、ベル・アンド・セバスチャンの最新作が先日リリースされました。

ベル・アンド・セバスチャン『デイズ・オブ・ザ・バグノルド・サマー』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 OLE1455CDJP 2,200円+税)

最新作は彼らが音楽を手掛けた2020年公開予定の映画『Days Of The Bagnold Summer』サウンドトラック。
ニック・ケイヴの息子アール演じるへヴィメタ好き思春期の少年と、関係がうまくいっていない母親とのひと夏を描く物語。

サウンドトラックの楽曲は、リードトラック「Sister Buddha」のようなキャッチーな曲もありながら、主人公達の複雑な心模様に寄り添うような、淡く繊細なメロディが印象的です。
ハーモニカ(?)の音色が耳に残るインスト「Jill Pole」、ギター弾き語りに近い「This Letter」などを聴くと、夏が終わっていくさびしさと相まって、よりセンチメンタルな気分になってしまいました...。

インストを含む全14曲の中には、「I Know Where The Summer Goes」、「Get Me Away From Here Dying」、90年代の楽曲のセルフ・カヴァーも収録されています。

日本公開は現状未定との事ですが、2020年の今頃にでも上映してもらえたら嬉しいなと思います。東尾沙紀


2019年9月19日(木) ジェリー・ベックリー 「Life Lessons」

「あれ?この曲聴いたことある!」
アメリカのジェリー・ベックリー、2019年発表最新アルバムが入荷し店内でかけた瞬間そう思いました。

ジェリー・ベックリー『Five Mile Road』
(国内CD 金澤寿和氏による解説・歌詞付 VSCD-3985 2,315円+税)

解説文を読んだら、今作はジェフ・ラーソン2009年発表作『Heart Of The Valley』が基になっているとのこと。
1曲目「Life Lessons」は、その『Heart Of The Valley』収録曲「Minus Marci」の歌詞違い楽曲でした。

ジェフ・ラーソン『Heart Of The Valley』は
2009年ベストにも選出したくらい大好きだった1枚。
ジェリー・ベックリーが全面プロデュースしており、その内6曲をジェリー本人が今回歌っています。
(「Five Mile Road」、「Heart Of The Valley」、「Calling」、「Sudden Soldier」、「two People At One」)

どうりで聴き覚えがあるはずですね。
バック・トラックもほぼ同じですが、2019年9月で67歳ながら甘く瑞々しいジェリーの歌声で楽しみましょう。

なお、新緑曲「So Long Marni」にはファウンテインズ・オブ・ウェインのブライアン・ヤング(ds)が参加。
元シカゴのジェイソン・シェフが参加した新緑曲「Home Again」もジェリーらしいイイ曲です。森 陽馬


2019年9月20日(金) Bruce Cockburn 「Blind Willie」

ブルース・コバーンによるギターの爪弾き。心惹かれるのは何故?

彼の故郷カナダの広々とした大地や空気がそのギターの音色から不思議と伝わってくるからでしょうか。

カナダの名シンガー・ソングライター、ブルース・コバーン2019年最新作はインスト・アルバム。
ブルース・コバーン『Crowing Ignites』
(国内仕様CD 解説付 BSMF-8034 2,400円+税)

2005年発表インスト作『Speechless』(
2009年7月3日今日のこの1曲で紹介)は、様々な年代&場所で録音された楽曲が収録されていましたが、今回はColin Lindenをプロデューサーに迎え全曲書き下ろし。

ロック、フォーク、ジャズ、ブルース等、楽曲スタイルは多様ながらギターの求心力は一貫。
歌はなくとも心に響くものを感じる1枚。

今日のこの1曲は、ブラインド・ウィリー・ジョンソンを意識して書かれたという「Blind Willie」を。
Colin Lindenが弾くドブロとのアンサンブルは音の隙間の奥深さを教えてくれます。森 陽馬


2019年9月21日(土) ロビー・ロバートソン 「Remembrance」

アメリカン・ルーツ・ロックの雄、ザ・バンド。
メンバーだったリック・ダンコ、リチャード・マニュエル、リヴォン・ヘルムは逝去。
ロビー・ロバートソンとガース・ハドソンは各々ソロ活動を続けています。

そのロビー・ロバートソンが2011年発表『How To Become Clairvoyant』以来8年ぶり新作を発表しました。

ロビー・ロバートソン『Sinematic』
(国内CD 天辰保文氏による解説・歌詞・対訳付 UICY-15839 2,500円+税)

『ラスト・ワルツ』から交流あるマーティン・スコセッシ監督映画『The Irishman』(2019年11月Netflix公開)と、ロビーの自伝本に基づくドキュメンタリー映画『Once Were Brothers: Robbie Robertson And The Band』。
2本の映画にインスパイアされ制作したという今作は、まさにシネマティックな雰囲気の1枚。

ブックレットには各曲毎にテーマを設けロビー本人が手掛けた絵や写真が配置。
ダークな世界観ながら彼の美意識をより深化させたアート的志向を感じさせる作品に仕上がっています。

「以前は兄弟だったがもう兄弟でない。復活&アンコールもない。カーテンが降りたら、過去を手放そう。」
と歌われ、ザ・バンドへの想いを綴った②「Once Were Brothers」や、ヴァン・モリソンがヴォーカル参加した①「I Hear You Paint Houses」が印象的ですが、今日のこの1曲はマイクロソフト社Paul Allen(2018年10月逝去)へ捧げられたインスト曲⑬「Remembrance」を。

デレク・トラックス、ドイル・ブラムホールⅡが参加。重厚感ある深い祈りのようなナンバーです。森 陽馬


2019年9月22日(日) スーザン・モーン 「メイク・ヒム・マイン」

ACEレーベルが編集したガール・ポップ・コンピCD、新しい盤が発売されました。

『LIVE IT UP! Bayswater Beat Girls 1964-1967』
(輸入CD ACE CDTOP-1550 28ページ写真満載の英文解説ブックレット付)

フィリップス、フォンタナ、マーキュリー・レーベルから出たイギリス女性シンガーの有名無名あわせ全25曲収録。
いかにもミドル60'sらしいビートとスウィートでポップな楽曲が目白押しです。
選曲者ミック・パトリックの知識と感性が伝わってくる好編集CDと言っていいと思います。

有名どころではシャロン・タンディ、キキ・ディ、マデリーン・ベル、カラヴェルズ、ミリー(スモール)、そしてジャケットにも登場しているダスティ・スプリングフィールド等の曲が収録されていますが、あまり知られていないけれどイイ曲が選曲されています。

アンジェリーナ、フライデー・ブラウン、マリリン・パウエル、キャロル・キーズ等、ほとんど耳にしなかったシンガーの曲にも注目です。

今日の1曲は9曲目に入っている1964年発表スーザン・モーン「メイク・ヒム・マイン」を選びました。

1964年制作され日本では1965年に公開された音楽映画『ポップ・ギア』の紅二点(女性シンガーは彼女とビリー・デイヴィスのみであとは、ビートルズ、アニマルズ、ハーマンズ・ハーミッツ、フォーペニーズ、ピーター&ゴードン、ロッキンベリーズ、ハニーカムズ等ブリティッシュ・ビート・グループ多数出演)として、とても印象に残っている美人シンガーの知る人ぞ知る曲なのです。

この時期のイギリスならではのビートの効いたサウンド、そして、ちょっとスペクター・チックなアレンジもいいですね。森 勉


2019年9月23日(月) Heather Maloney 「We Were Together」

最近、1日に1回は聴きたくなるお気に入り曲!
Heather Maloney「We Were Together」

ヘザー・マローニーは1985年生まれニュージャージー育ち、マサチューセッツ拠点に活動中の女性シンガー。
2019年発表5枚目となるフル・アルバム『Soil In The Sky』の6曲目に収録されています。

ヘザー・マローニー『Soil In The Sky』
(国内仕様CD 日本語解説付 BSMF-6173 2,400円+税)

「We Were Together」で彼女とデュエットしている男性シンガーはDawes(ドーズ)のTaylor Goldsmith。
曲調もDawesっぽい雰囲気。二人の歌が重なる部分で毎度キュンしてしまいますね。

なお、CDジャケットに記載されている曲目と実際の曲目が多少ズレています。ご注意を。森 陽馬


2019年9月24日(火) 細野晴臣 「Image & Collage」(『万引き家族』サントラLP盤より)

最近リリースされたアナログ盤で注目のアイテムがこれっ!

『万引き家族オリジナル・サウンドトラック』 音楽:細野晴臣
(国内LP 細野晴臣本人による楽曲解説付 VIJL-60210 4,000円+税)

2018年カンヌ国際映画祭にて最高賞パルムドール受賞した是枝裕和監督映画のサントラ盤。
細野晴臣氏が音楽を担当していますが、今まで配信のみでCDやLPは出ていませんでした。

今回のLP化に際し、本編音楽に加えアウトテイクや別ミックスを追加し全18トラック収録。
細野晴臣氏自身による楽曲解説も記載されているのがうれしいですね。

今日のこの1曲は、ボーナス・トラックとして収録されている「Image & Collage」を。

細野さんはエンドクレジット用に制作したそうですが、本編では結局使用されなかったとのこと。
しかしながら、カンヌのレッドカーペットで監督&出演者が登場する際この曲が使われたそうです。森 陽馬


2019年9月25日(水) HARASHIN.CHINO&FRIENDS 「Feel Hot」

グッド・ヴァイヴを感じる日本産ブルース・ロック&ソウル♪

HARASHIN.CHINO&FRIENDS(ハラシン、チノ&フレンズ)『Two Pieces Of Soul』
(国内CD HCREC-0001 2,000円+税)

石川二三夫氏に師事しその後シカゴへ渡って技を磨いた男性ブルース・ハープ奏者HARASHIN。
彼のバンドに女性シンガーCHINOが加入し、東京・千葉を中心に活動しているバンドの1stフルアルバム。

古き良きロック&ソウルのルーツを引き継いだ日本語詞オリジナル楽曲による全13曲。
HARASHINのハープ&歌声とファンキーかつグルーヴィーな演奏から熱い音楽愛が伝わってきます。

今日のこの1曲は②「Feel Hot」を。
JBファンク的カッティング・ギターのイントロから、ブルース・ハープ&CHINOの歌声がかっこいい!森 陽馬


2019年9月26日(木) Tahiti 80 「DOWN TOWN」(シュガー・ベイブカヴァー)

フランスのポップ・バンド、タヒチ80が名作1st『パズル』を発表してから約20年。
代表曲のひとつ「Heartbeat」他、これまで発表した楽曲をアコースティック・アレンジで新録したアニバーサリー・アルバムがリリースされました。

タヒチ80『フィア・オブ・アン・アコースティック・プラネット』
(国内CD 日本先行発売 歌詞・対訳・グザヴィエ・ボワイエ(vo)による曲解説付 VICP-65547 2,500円)

各曲とてもシンプルなアレンジになり、よりメロディの良さや親しみやすさ、バンドの魅力が伝わってきます。
タヒチ80を聴いた事が無いという方にも是非オススメしたい1枚ですね。

そしてボーナス・トラックとして、シュガー・ベイブ「DOWN TOWN」日本語カヴァーが収録されています。

ライナーノーツによると、以前来日した際訪れた渋谷道玄坂のロックバーでこの曲を聴き虜になったのだとか。
演奏はオリジナルに忠実に、グザヴィエの滑らかな日本語も見事♪
彼のスウィートな歌声&ハーモニーにキュンとする素敵なカヴァー、聴きものです。

11月3日レコードの日には、今作収録「Heartbeat (Acoustic ver.)」と、「DOWN TOWN」カヴァーの2曲をカップリングした7インチ・レコード『Fear Of An Acoustic Planet EP』が発売!ご予約受付中です。東尾沙紀


2019年9月27日(金) ビートルズ 「ザ・ロング・ワン」

ビートルズとしてのラスト・レコーディング・アルバムとなった『アビイ・ロード』発売50周年記念盤出ました。

2019年9月27日世界同時発売!
1969年当時は、イギリス9月26日、アメリカ10月1日、日本10月21日発売だったそうです。

さて、今回の『アビイ・ロード』、CDは3種発売されています。
安い順に紹介していきます。

①『2019ステレオ・ミックス』 1CDエディション 2,600円+税
ジャイルズ・マーティン&サム・オケルによってリミックスされた新たなミックスが聴き所。
ヴォーカル及び楽器の定位を変えることによって、より鮮明な音像が実現。わかりやすい一例をあげると、「ジ・エンド」後半でのギター・ソロ回しの所。以前は全部中央から聴こえてきましたが、今回はポール(左)→ジョージ(右)→ジョン(中央)に割り振ってあるので、ギターの音色の違いなど含めより感動の度合いが高まりました。

②2CDエディション 3,600円+税
上記①と、曲順通りに別テイク・別ミックスを集めた『セッションズ』含む2CD。
完成品になる前の試行錯誤さえ愛おしくなってしまう貴重なセッションが『アビイ・ロード』曲順通りに聴けます。

③3CD+1ブルーレイ・オーディオ&100ページブックレット付スーパー・デラックス・エディション 12,800円+税
①と録音順に『アビイ・ロード』レコーディングを辿れる『セッションズ』を2枚のCDに収録。(1969年2~8月録音)
それにプラスしてサラウンド、ハイレゾ音源が楽しめるブルーレイ・オーディオ(抜群の映像で楽しめる「サムシング」プロモ・ビデオがオマケで見れます)。更に、貴重な写真や資料が満載の100ページブックレット付。

今日は③スーパー・デラックス・エディションでしか聴けない音源を。
(国内盤 英文ライナー翻訳・歌詞・対訳付 3CD+BD UICY-79050 12,800円+税)

ディスク3に入っている「ザ・ロング・ワン」はいわゆるB面メドレーの試作エディット&ミックス。
「ハー・マジェスティ」が当初の位置に収まっているヴァージョンです。森 勉


2019年9月28日(土) Chrissie Hynde 「Caroline, No」

明日は秋競馬で最初のGⅠ、スプリンターズ・ステークス。
タワーオブロンドン、ダノンスマッシュが人気ですが、混戦模様ですね。

さて、プリテンダーズの女性シンガー、ロック界の姉御クリッシー・ハインドがソロ作を発売しました。

Chrissie Hynde『Valve Bone Woe』
(輸入CD BMG 538504482)

ロックンロールな作品?と思いきや、意外にもジャジーなカヴァーアルバム。
映画『ラ・ラ・ランド』の音楽などを手掛けたMarius de Vries & Eldad Guettaがプロデュースを担当。
約45名のValve Bone Woe Orchestraをバックに、上品な弦楽器が入ったアレンジでムーディーに聴かせます。

ホーギー・カーマイケル作やフランク・シナトラが歌っていたジャズ・ナンバーも魅力ですが、ビーチ・ボーイズ「Caroline, No」(ブライアン・ウィルソン作 『PET SOUNDS』収録曲)カヴァーを今日のこの1曲に。

ちなみにスプリンターズS。現役スプリンター界の姉御馬、7歳牝馬レッツゴードンキを応援しようかな。森 陽馬


2019年9月29日(日) Liam Gallagher 「Glimmer」

9月21日に47歳の誕生日を迎えたリアム・ギャラガー。
2020年には自身のドキュメンタリー映画公開も控えており、オアシス周辺のニュースが賑やかになりそうですね。

約2年ぶり、ソロとしては2枚目となる新作『ホワイ・ミー?ホワイ・ノット』が先日リリースされました。

リアム・ギャラガー『ホワイ・ミー?ホワイ・ノット』
(国内CD 歌詞・解説・対訳付 WPCR-18253 2,300円+税)

アルバムのタイトルは、リアム所有のジョン・レノンのドローイング作品に描かれた言葉から取られたのだそう。

グレッグ・カースティン(ザ・バード&ザ・ビー)、アンドリュー・ワイアット、サイモン・アルドレッド(チェリー・ゴースト)、マイケル・タイら前作にも参加したプロデューサー/ソングライター陣が再集結。
共作も増え、耳に残るメロディアスな良曲も色々収められ、前作よりもリピートする回数が多くなりそうです。

ボーナス・トラックの曲になりますが、特に一番最後の「Glimmer」は軽快なメロディと、リアムの瑞々しいヴォーカルが素晴らしい、ひときわポップな1曲♪

この曲は80年代Cherry Redからデビューした兄弟デュオ、ファンタスティック・サムシング「The Thousand Guitars Of St.Dominiques」(ギターが爽やかなインスト)をベースに、リアム/アンドリュー/マイケルが共作。
個人的にはこの路線の心躍るようなポップ・ソングをもっと彼の声で聴いてみたいなと思いました。東尾沙紀


2019年9月30日(月) ビートルズ 「サンキング~ミーン・ミスター・マスタード」

ビートルズ『アビイ・ロード』50周年記念盤の話題が続きます。

先日ご紹介した<スーパー・デラックス・エディション>は、前回書き漏らしましたが『アビイ・ロード』収録曲以外にも、ポールがメリー・ホプキンへ提供した「グッドバイ」、バッドフィンガーへ提供した「カム&ゲット・イット」のポール自身による歌のデモ、「ジョンとヨーコのバラード」、「オールド・ブラウン・シュー」初期テイク等も収録されていて、それも注目どころとなっています。

さて、今日は2枚組CD<2CDデラックス・エディション>を取り上げてみたいと思います。
ビートルズ『アビイ・ロード』(2CDデラックス・エディション)
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-79051 3,600円+税)

この2CDの良さは、ディスク2で曲順通りに並んだ別テイクが聴けることでしょう。
一応全曲<スーパー・デラックス・エディション>で聴くことが出来る音源なのですが、「セッションズ」23曲中17曲が聴けてしまうわけですから、3,600円+税はお買い得と言えるかもしれません。20ページのCDサイズブックレットも付いていますし。

その中から、「サンキング」~「ミーン・ミスター・マスタード」を。

今日は「サンキング」のギターに注目してみましょう。
この曲で最初に弾き始めるのはトレモロを効かせたジョージのギター。その後に出てくるのがレスリー・スピーカーを通したジョンのギターとのことです。
このギターの雰囲気はジョン、ジョージ共に、1968年12月発表され5カ月間もチャートを賑わせ全英No.1も獲得したフリートウッド・マックのギターインスト曲「アルバトロス」を意識していたとのことです。

そう言われれば納得のギター・フレーズです。
このセッションは1969年7月24日でした。森 勉




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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