PET SOUNDS RECORD
今日のこの1曲 アーカイヴス


  今日のこの1曲 “Achives”

<2007月11月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて、
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2007年11月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。

廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。


<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2007年11月1日(木) 佐野 元春 「星の下 路の上」

 先日10月29日に『佐野元春によるブロガー・ミーティング』というのが都内某所で行なわれたようで、その模様、及び佐野元春自身によるプレゼンテーションが、以下のページにて掲載されています。
<佐野元春 ネット時代の音楽ビジネスを語る>

 これが非常に興味深く素晴らしいプレゼンで、音楽を愛しているミュージシャンの視点、そしてリスナーの立場から、音楽とインターネットとのあり方が語られており、この佐野さんの言葉の端々に、様々な可能性とこれからの音楽ビジネスにおけるヒントが隠されているように感じます。

 ただ、CD店の店員として毎度感じているのは、インターネット人口が増えてきたとはいっても、必ずしも音楽リスナーの皆が皆、インターネットを利用しているわけではない、ということ。あと、たとえインターネットをやっている人だとしても、音楽ダウンロードに関しては魅力を感じていない人が多い、ということです。

 もちろん、全てのリスナーやファンを満足させるのは無理な話で、新曲をダウンロードのみで販売する、などの施策がいい面もあるかもしれませんが、ファンが望んでいる形には至っていないのでは?と感じることも多々あるのです。

 これらのインターネット配信による情報・音楽とパッケージ商品がいい意味で繋がりを保ちつつ、いい音楽を聴きたい、と思っているリスナーにそのいい音楽を届けられるよう、僕等CD店の店員も頑張らないといけませんね。

 ちなみに今日のこの1曲は、佐野元春の2007年発表アルバム『Coyote』(POCE-9381 \3,500)に収録されているかっこいいロックなナンバー。森 陽馬

2007年11月2日(金) Boyz U Men 「Ribbon In The Sky」

 メンバーのマイケル・マッケリーが脱退し、3人となったボーイズUメン。
 ここ最近のアルバムは今ひとつパッとしない出来で、今回の新作はモータウンの名曲をカヴァーしたアルバム・・・ということもあり、人気凋落グループによく見られる定番カヴァー集かな、と思っていたのですが、これがかなり良い出来で、店内でも現在ヘヴィー・ローテーションです。(『モータウン〜ヒッツヴィルUSA』 UCCU-1161 \2,500)

 テンプテーションズ「Just My Imagination」から始まり、マーヴィン・ゲイ「Mercy Mercy Me」、スモーキー・ロビンソン&ミラクルズ「Tracks Of My Tears」などのミディアム〜スロー、そして意外?にもかっこいい「Money」やエドウィン・スター「War」などオリジナルに忠実なアレンジながらも、見事なコーラス&ヴォーカルはやはり魅力的!

 その中でもやはりスティーヴィー・ワンダー「Ribbon In The Sky」。
スティーヴィーのオリジナル・アルバムには収録されておらず、ベスト盤に入ることも少ないながら人気の高いこの曲は個人的に大好きなナンバーなので、この曲をボーイズUメンが選んでカヴァーしてくれただけでもうれしいものです。

 曲本来の美しいメロディーを活かすべく、3人の極上コーラス・ハーモニーによるアカペラでカヴァーしたことにも非常に好感が持てる1曲。ちなみに、“モータウン・カヴァー・アルバム”ながら、DECCAレーベル(ストーンズの作品やクラシック関連のリリースで有名なイギリスのレーベル)から発売というのが面白いですね。森 陽馬

2007年11月3日(土) ザ・ランブル・ストリップス 「Girls And Boys In Love」

 近年似たようなロック・バンドが続々デビューする中、ブラス(サックス、トランペット)が入っているのが意外にも珍しいイギリスのバンド、ザ・ランブル・ストリップス。(『Girls And Weather』 UICI-9022 \1,980)
 
 ボーカル・全体的な音の感じは帯にも名前が挙げられているデキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ風、それにスカっぽい要素もプラスされた小気味良いポップなサウンドで、いかにもイギリスのバンド!といった元気の良さです。
 
 彼等のレビューなどによく書かれている“ソウル”の影響はさほど音にあらわれていない気もしましたが、この4曲目に収録されている「Girls And Boys In Love」のルーツとなっているのはどう聴いてもマーサ&ヴァンデラス「Heat Wave」! そう書かれる所以はこういう所からきているのかと妙に納得してしまいました。(このアルバムには収録されていませんが、9月13日のこのコーナーでも紹介したエイミー・ワインハウスの「Back To Black」をカバーしたこともあるのです。)
 
 更にボーナス・トラックには、こちらもめちゃめちゃポップなシン・リジィの「ザ・ボーイズ・アー・バック・イン・タウン(邦題:ヤツらは町へ)」のカバーが収録されています。東尾 沙紀

2007年11月4日(日) Tommy Morgan 「Rainy Days And Mondays」

 トミー・モーガンの名前をご存知の方は、相当なスタジオ・ミュージシャン研究家かハーモニカ・マニアでしょう。
 ハーモニカという地味な楽器を吹いて50年、様々なアメリカン・ミュージックのレコードにその音を刻んできた彼のなんとソロ・アルバムが日本で今年の初めに出ていました。(トミー・モーガン『シング』 ASCS-2303 \2,625)
 日本企画のCDのようですが、よくぞ、まぁ・・・、ありがたいことです。

 僕がトミー・モーガンを知ったのは、ビーチ・ボーイズのセッション(「グッド・ヴァイブレーションズ」やアルバム『フレンズ』など)ですが、とても印象に残っているということでは、ヴァン・ダイク・パークスが1980年代後半に来日公演した際に、彼のハーモニカがかなりフィーチャーされ、ステージ中央でいろいろな大きさや種類のハーモニカを駆使して素晴らしい音を紡ぎ出していたことです。

 この曲はヒットしたカーペンターズのヴァージョンでも彼が吹いていましたが、このように全編ハーモニカ・ソロで聴くのもオツなもんですね。

 せっかくですので、彼が今までに参加した映画音楽を紹介しておきます。
マイ・フェア・レディ/シンシナティ・キッド/ゴッド・ファーザー・パート3/ショーシャンクの空に/駅馬車/おもいでの夏/追憶/マグノリアの花たち/48時間/おかしな二人/などなど・・・。
 
 みんな見た映画ばかり、知らず知らずにトミーさんのハーモニカを聴いていたんですね。森 勉

2007年11月5日(月) 羊毛とおはな 「So Far Away」

 店長の森 勉は、キャロル・キングを見に大阪へ遠征中。

 先程、電話連絡&レポートがありまして、今回のイベント、<キャロル・キング/ファーギー/メアリー・J・ブライジ>の3アーティストなのですが・・・
・大阪初日はなんと、キャロル・キングが一番最初に出演!
・各々約45分のステージ。セットチェンジに約15〜20分。
・ラストに3人で2曲。(セットリストは伏せます)
・ファンが分断されてしまっているため、全体的に盛り上がりに欠ける感じ。
・キャロル・キングが終わって途中で帰るお客さんも・・・。
・客席はほぼ埋まっているものの、招待客多し。
とのこと。やはり、この3アーティストの組み合わせには無理があったか・・・、とも思いますが、まあキャロル・キングが無事ちゃんと来日してくれているようなので一安心です。東京公演が楽しみ♪

 さて、今日のこの1曲には、キャロル・キングのナイス・カヴァーを。

 “羊毛とおはな”は、ギタリスト:市川和則と女性ヴォーカリスト:千葉はなによる二人ユニット。千葉はなの歌声は、アン・サリーとパリスマッチのミズノマリを足して2で割った感じで、なかなかの美声です。基本的にアコースティック・ギターの伴奏のみなので、スタイル的にはnaomi&goroのような雰囲気。ゆったり聴ける1枚です。森 陽馬

2007年11月6日(火) 山崎まさよし 「Raindrops Keep Fallin' On My Head」

 昨日はキャロル・キング来日の話題を挙げましたが、来年2月にはバート・バカラックの来日(東京国際フォーラム)が決まりましたね。

 よく最後の来日、なんて宣伝文句がありますが、バカラックの場合79歳ですからね。ホント最後の来日の可能性高し。(それにしても上記リンクのサン○ポのページの紹介で、「無事来日すれば?最年長記録を更新〜」の“無事”っていうのと“?”マークは失礼な書き方ですな。まったく。)

 さて、バカラック・ネタなので、バカラック・カヴァーを。
 山崎まさよしの新作アルバムが先日2種類発売され、洋楽カヴァーと邦楽カヴァーに分かれているのですが、洋楽カヴァー・アルバム『COVER ALL YO!』(UPCH-20051 \2,800)で、B・J・トーマスで有名なこの曲「雨にぬれても」(邦題)をやっています。

 山崎まさよしファンにはお馴染みの、江川ゲンタ(Dr)、中村キタロー(B)とのトリオによるロック的な演奏に、服部隆之によるストリング・アレンジが被さる構成。ラストの余韻部分、山崎まさよし本人によるウクレレ&口笛がシャレてます。森 陽馬

★ちなみにキャロル・キング他イベント、6日(火)大阪2日目は、やはり出演順が変わったようで、キャロル・キングが一番最後だったそうです。

2007年11月7日(水) SHIME & NISHIUMI 「Whiter Shade Of Pale」

 ハイドパーク・ミュージック・フェスティバルのDVDが当店にも入荷。
早速拝見しましたが、まだ2年前とはいえ懐かしいですね。それと同時に、今年は行なわれなかったこのフェスがまた来年行なわれればいいな、と強く思いました。このDVDの売上が来年の開催に繋がるそうですので、実際に当時は参加されなかった方も興味ある方は是非御覧になってみてくださいね。

 さて、そのハイドパーク2005に出演していたグループ、“テキーラ・サーキット”は昨年末で活動を休止してしまったのですが、先月こんなCDが発売になりました。

 テキーラのSHIMEさんと、名セッション・ギタリストとしても大活躍中の西海孝さんによるユニット、“SHIME & NISHIUMI”。(『Dark Side Of The Moon』 BIT-102 \2,500)

 自作曲プラス、ディランの「風に吹かれて」やCCR「Lodi」、カーティス・メイフィールド作「People Get Ready」などの名曲カヴァーを収録した作品で、SHIMEさんの歌声&西海さんのギターが沁みる1枚に仕上がっています。
 アルバムの最後にはプロコル・ハルム「青い影」のアコースティック・ギター弾き語りスタイルでのカヴァーも収録。インディーズ流通ではありますが、テキーラ好きの方は要チェックですよ。森 陽馬

2007年11月8日(木) DAVE LOGGINS 「Please Come To Boston」

 今年のメジャー・リーグ・ベースボールのワールド・シリーズは、対戦する両チームに日本人選手が在籍していたため、日本の報道もいつもより盛り上がっていたような気がします。
 松坂、岡島の両投手 VS バッター松井稼頭央、という対決が見れたのも、日本人にとって、結果とはまた違った感動がありました。<投手と投手>、<バッターとバッター>ではあまり対決という感じではありませんからね。

 シリーズはコロラド・ロッキーズが1勝もできず、ボストン・レッドソックスの4連勝であっという間に終わってしまいました。もう少し見たかった、という感じでしたが、3人とも日本人メジャー・リーガーとしてきちんと存在感はアピールできたし、いいワールド・シリーズだったのではないでしょうか?
(ちなみに、キャロル・キングが大阪公演のMCでその日本人メジャーリーガーのことにも触れていました)

 ということで、ボストンの優勝を祝して、今日は「プリーズ・カム・トゥ・ボストン」という曲。
 1974年夏頃に全米5位まで上昇するヒットになり、当時ラジオでもよく流れていたフォーク調のいい曲です。歌っているデイヴ・ロギンスはあのケニー・ロギンスとはいとこ関係にあるそうです。森 勉

2007年11月9日(金) 青柳 拓次 「右耳」

 “音”を“楽しむ”と書いて、“音楽”のはずなのですが、ここ最近の“音楽”は、楽しめない“音”が過剰に入っているものが多いような気がしてなりません。
 “音”を鳴らすことは難しそうだけれど実は簡単なことで、その“音”を削ぎ落とし最小限の“音”で人を“楽し”ませることがいかに難しいか。このことは、ファイル交換/ダウンロードなど手軽に音楽を楽しめるようになった現代だからこそ、重要視する課題だと思っているのです。

 そういう意味で、今日紹介するこの青柳拓次さんの新作アルバム『たであい』(RZCM-45759 \2,940)は奇跡のような1枚。

 リトル・クリーチャーズ、ダブル・フェイマス、KAMA AINAなど洋邦様々な“音”を“楽しみ”ながら旅をしてきた彼だからこそ成しえた素晴らしい作品。
 OKIによるトンコリ、李波による馬頭琴ほか、二胡、マリンバ、そして様々な打楽器も無駄な音を一切排除して、青柳拓次の無垢な歌声と詞世界をやさしく包み込んでいます。森 陽馬

2007年11月10日(土) ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ 「ドリフター」

 ソフト・ロック・ファンにはバイブルとなっている“ロジャ・ニコ”ことロジャー・ニコルス&スモール・サークル・オブ・フレンズ。そのロジャ・ニコのなんと!新作!が12月19日発売決定しました。(『フル・サークル』 VICP-64023 \2,520)

 ロジャ・ニコ名義で唯一のオリジナル・アルバムは1968年発表ですから、40年を経ての2ndアルバム。オリジナル・メンバーであるロジャー・ニコルスとマレイ&メリンダ・マクレオド兄妹による3人が復活、更にポール・ウィリアムスとの新曲も収録されるようですので楽しみですね。(今のところ、国内盤のみの発売で海外発売は未定のようです)

 収録曲はカーペンターズで有名な「Let Me Be The One」(あなたの影になりたい)、「I Kept On Loving You」(愛しつづけて)ほか、スリー・ドッグ・ナイトがヒットさせた「Out In The Country」など馴染みのある楽曲が多数入るそうですが、もちろん!この「The Drifter」も新録音で収録予定!

 ハーパース・ビザールやサンドパイパーズなど多くのアーティストがカヴァーしていますが、やはりロジャ・ニコ・ヴァージョンが一番!でしたから、40年を経ての「The Drifter」がどうなっているかとても楽しみです。森 陽

2007年11月11日(日) MAIA HIRASAWA 「パレード」

 昨日10日(土)、さいたまスーパー・アリーナでのキャロル・キングほかの公演は、私も店長も見に行けなかったのですが、参加された方、いかがでしたでしょうか?

 ある方から伺った報告によりますと、
・キャロル・キングの出番はこの日はなんと真ん中!2番目。
・客席上部に空席あるもそれなりに客席は埋まっていた模様。
・3人によるアンコールの曲はやはり大阪と同じ。
ということだったそうです。
 キャロル・キングの出番は今までの3日間すべて違うので、日本武道館公演はこの順番でいくと、12日1番目、13日3番目、ということになるのでしょうか? 明日12日は私が見に行く予定なのですが、ちゃんと開演時間には間に合うように到着していないとダメそうですね。

 さて、今日のこの1曲は、シュガーベイブ時代の山下達郎作「パレード」のスウェーデン語カヴァー。
 歌っているのは、マヤ・ヒラサワというスウェーデン人と日本人の間に生まれたハーフの女性シンガー。声と歌い方がビョークに似ています。
 この「パレード」のカヴァーはスウェーデン語ということもあり、結構アレンジもされているので、予備知識なしで「パレード」の曲だと気付く人は少ないかもしれませんね。森 陽馬

2007年11月12日(月) Carole King 「You've Got A Friend」

 キャロル・キング出演の『3 Great American Voices』日本武道館公演を観てまいりました。

 詳細なセットリストなどはまだ13日の公演があるので書きませんが、12日の公演は予想通り(?)キャロル・キングは1番目に出演。19時開演だったので客席に空席もまだ結構あって、キャロル・キング目当てで遅刻してしまった方には気の毒だったと思います。

 肝心のライヴですが、キャロル・キングは非常に陽気で、MCでも日本語をたくさん話してくれました。サービス精神もタップリで、ピアノだけでなく立ってギターを持つ場面も出てきますので13日御覧になる方はお楽しみに。
 おそらく13日の公演でも演奏されると思いますが、イントロのピアノの時点で一番拍手が大きかったのは、今日のこの1曲「君の友だち」。大名盤『つづれおり』(EICP-842 \1,890)に収録の大名曲ですが、やっぱりイイ曲ですね。

 ちなみに、2番目に出てきたファーギーのステージが意外にもとても楽しかったです。曲はさておき、エンターテイメント性あふれるステージングにはプロ根性を感じ、さすがだな、と感心してしまいました。(マイクを持ちながらもう片手で前転をしつつ歌を歌う、という荒技にはビックリしました)
 3番目のメアリーJは僕的にちょっとイマイチ。曲が長すぎるのと音量が大きすぎてトゥーマッチな印象でした。最後、3人によるエンディング・ナンバーは、演奏&歌などが全然合っていないのが残念ではありますが、ある意味珍しい顔合わせということもあり、キャロル・キングのレアな側面も見れたので良かったです。以上簡単な感想まで。森 陽馬

2007年11月13日(火) Frankie Vallli 「Take Good Care Of My Baby」

 『3 Great American Voices』最終日の日本武道館公演では、やはりキャロル・キングが最後のトリ、3番目だったそうです。

 キャロル・キングの今回の来日、ステージ・パフォーマンスは約50分。「Beautiful」と「Home Again」で始まる2パターンあり、途中「Smackwater Jack」でギターを持って歌う以外はピアノの弾き語りで、ラストの「You've Got A Friend」〜「I Feel The Earth Move」まで約11曲という構成。

 たしかに短かった、物足りない、という声もあるかもしれませんが、曲数や時間は関係なく、キャロル姉さんがあんなに気を遣って日本語で色々としゃべって陽気に話しかけてくれて僕等日本人に歌ってくれた、というのが純粋に良かったなあ、と思っています。(ちなみに最終日は「It's Too Late」もやったそうです)

 さて、今日のこの1曲は、フォー・シーズンズのフランキー・ヴァリのなんと新作アルバム!『Romancing The '60s』(universal 9908-2)の1曲目。
 キャロル・キングがソングライター時代の1961年、夫のジェリー・ゴフィンと書いた曲で、ボビー・ヴィーが全米No.1ヒットさせたナンバーのカヴァーです。<あのフランキー・ヴァリが、この曲を新作アルバムの1曲目に取り上げている>、というだけで感涙モノですね。森 陽馬

2007年11月14日(水) CALC 「SWING GANG」

 フランス出身のカルクという4人組バンド、以前2007年6月2日のこのコーナーでもご紹介した事のあるアックス・リヴァーボーイことタヒチ80のグザヴィエ・ボワイエがプロデュース&参加(タヒチ80の他のメンバーも参加)しているというのでなんの予備知識も無く、聴いてみました。
 
 デビューは99年と意外にキャリアは長く、今作(『Dance Of The Nerve』 GQCD-10063 \2,200)は5枚目。日本デビューは2年前の4作目という事なのでまだまだ知名度がほとんど無いであろう彼等なのに、今作には解説が少しなのと、歌詞の対訳が付いていなくて、情報が少なすぎます...。
 
 やはりフランス人だから(?)な張り切り過ぎないソフトな感じのヴォーカルと音は、最近のバンドほどうるさすぎず、個人的に少し前のインディー・ポップを聴いている懐かしさがあります。
 コーラスもなかなか綺麗なので、ハーモニー・ポップ、タヒチ80等のバンドがお好きな方におすすめです。東尾沙紀

2007年11月15日(木) Four Seasons 「Let's hang On」

 あなたは、フォー・シーズンズの曲で何が一番好きですか?

 彼らの集大成・決定盤とも言うべき、CD3枚にDVDがプラスされたBOXセット(Frankie Valli & The 4 Seasons 『Jersey Beat』 RHINO R2-74852)が現在マイ・ブーム真っ只中です。

 動くフォー・シーズンズが見れるDVDは本当に感動モノで、独特の歌声を聴かせてくれるフランキー・ヴァリ、そして楽器を演奏しながらコーラスをつけるボブ・ゴーディオをはじめとする各メンバーに視線が釘付けになってしまいます。

 さて、僕の一番好きな曲ですが・・・。僕らの世代なら誰でも知っている「シェリー」、シェパード・シスターズのカヴァーながら素晴らしい出来の「アローン」、フィル・スペクターの影響が感じられる「ラグ・ドール」、その他「マーレーナ」、「ドーン」、「カモン・マリアンヌ」、「ワーキング・マイ・ウェイ・バック・トゥ・ユー」など、挙げているとキリがありませんが、この曲に決めました。

 1965年のヒット!「レッツ・ハング・オン」です。
今回のBOXセットにはなんと!トゥルー・ステレオ・ヴァージョンで収録されています。そんなこともあり、大好き度合がグッとアップしています。森 勉


★コラム・コーナーに、『ぼくらのフォー・シーズンズ』をアップいたしました。

2007年11月16日(金) 佐藤 竹善 「初恋」

 シング・ライク・トーキングの佐藤竹善による好評カヴァー・アルバム・シリーズ最新作、『CORNERSTONES 4』(初回盤のみボーナス・トラック「少年時代」収録 UPCH-9348 \3,000)が発売。

 今回もサザン「真夏の果実」、福山雅治「桜坂」、スピッツ「ロビンソン」などの名曲を、単なるありきたりなカヴァーとは一味違ったアレンジでカヴァーしています。
 その中で印象的だったのが村下孝蔵の名曲「初恋」のカヴァー。

 様々なアーティストが参加していますが、この楽曲は佐橋佳幸によるプロデュース。80年代日本歌謡曲の定番といえる「初恋」を、スティーリー・ダン調のアレンジで絶妙に料理しており、佐藤竹善のハイトーン・ヴォイスと相まって、心にズシンと響く1曲に仕上がっています。

 特に終盤の松原正樹によるギター・ソロが秀逸! オリジナルの切ないメロディーに新しい息吹がまぶされています。森 陽馬

2007年11月17日(土) ハミングキッチン 「夕焼けステイション」

 本日17日(土)は、当店地下にあるライヴ・カフェ・アゲインにて、長門芳郎さんのラジオ番組、K-MIX「ようこそ夢街名曲堂へ」のスペシャル公開録音が行なわれました。
 伊藤銀次さん、元ラリーパパ&カーネギーママのキム・スチョリ、チョウ・ヒュンレ、そしてハミングキッチンのお二人がゲストで参加し、思い出の1曲に関するトークとミニ・ライヴを披露。参加されたお客様、そしてスタッフの皆々様、どうもおつかれさまでした。

さて、そのイベントに出演したハミングキッチンを皆さんご存知でしょうか?
 女性ヴォーカル:イシイモモコとギタリスト&名コンポーザーの眞中やすによるデュオ・グループで、イシイモモコさんはミスチルの桜井和寿率いるBank Bandのコーラス・メンバーとしても活躍中。眞中やすさんは、昨日紹介した佐藤竹善さんのアルバム中(「ロビンソン」、「いちご白書をもう一度」)でプロデュース&ギター参加しており、お二人とも各方面で精力的に活動しているのです。

 今日のこの1曲「夕焼けステイション」は、2005年に発表された彼らのアルバム『虹色ソーダ』(LYCL-2 \2,500)の1曲目に収録されているナンバー。温もりのある歌声とピアノの響きが心地良い1曲です。
 ちなみに11月21日に発売される黒沢秀樹全面プロデュース作『Sunny Rock!』には、ハミングキッチンによる「Last Step」のカヴァー(オリジナルは吉田美奈子)が収録されます。要チェック!森 陽馬

2007年11月18日(日) The Now People 「Find A Way」

 色々なクリスマス・アルバムが発売になってきて、早くも年末・2007年も押し迫ってきた感が出てきました。
 当店HPにて昨年末にもアップした<ペット・サウンズ・レコード店が選ぶ2006年ベスト・アルバム>。今年も各店員が5枚ずつ選んで12月中旬頃にはご紹介したいと思っております。乞うご期待。

 ということで、何のアルバムを選ぼうか今から思案中なのですが、個人的に赤丸急上昇中なのがこの作品。ブライアン・ウィルソン・バンドで活躍しているネルソン・ブラッグとプロビン・グレゴリーが在籍しているバンド、NOW PEOPLEの1stアルバム。

 最初聴いた時は、なかなかポップで聴きやすい1枚だな、ぐらいの印象だったのですが、聴き込むたびにどんどん良くなってきて、もうここ最近はかなりのヘヴィー・ローテーションです。

 ビーチ・ボーイズ「Woundn't It Be Nice」を彷彿とさせるタイトル曲の1曲目「The Last Great 20th Century Love Affair」ももちろん良いのですが、気に入っているのは4曲目「Find A Way」。
 ポップでなおかつちょっぴリ切ないメロディーと演奏が最高! クレジットを見たら、同じくブライアン・バンドのダリアン・サハナジャがこの曲のプロデュースを担当していて、思わずニヤリ♪ ワンダー・ミンツの新作アルバムも来年あたりに発売になるといいですね。森 陽馬

2007年11月19日(月) キャプテン・ハモンド 「Cosmic Candy」

 90年代に活躍していたバンド、マザー・アースに在籍していたオルガン奏者ブリン・バークラム率いる、オルガン、ドラム、ギターのトリオ、キャプテン・ハモンド。(『キャプテン・ハモンド、誕生!』 PCD-22295 \2,310)

 全編オルガンを全面に押し出したインストで、スモール・フェイセスのカバーが収録されているあたり、やはりその時代のモッズやファンクの影響を受けているようですが、第一印象はディープ・パープルを連想させます。ジョン・ロードが弾くオルガンに似ているような気が...。
 他にもJ.ガイルズ・バンドっぽいイントロがあったりと、どこかで聴いた事のあるフレーズがちらほら。

 この曲もどこかの有名曲のリフをそのまま拝借したような・・・。でもとてもかっこいい曲です。最近のジャズ・ファンクなどを想像して聴くとちょっと違うかもしれませんが、オルガン・ロック好きな方はジャケットで「え!?」と思われるかもしれませんが(失礼)、いい曲もあるので一度聴いてみて下さい。東尾沙紀

2007年11月20日(火) デル・シャノン 「ウォーク・アウェイ」

 2年ぐらい前、移転のため一時店舗休業していた頃(2005年3月3日)にこのコーナーでこのアルバムから「アイ・ゴー・トゥ・ピーセス」を取り上げたのですが、その時はCDが廃盤状態でした。
 しかしうれしいことに最近、5曲のボーナス・トラックが追加され、いい形で再発されました。(『ロック・オン』 MSIG-411 \2,940)

 デル・シャノンといえば、なんといってもデビュー・ヒットとなった1961年の「ランナウェイ」(悲しき街角)が有名なのですが、その他にも多くのヒット曲や名曲を残したシンガーでありソングライターです。
 そんな彼が残念ながら他界してしまった1年後の1991年に、遺作のような形で発売になったのがこのアルバムです。

 プロデュースはジェフ・リン(曲によってはマイク・キャンベル)で、トム・ペティも参加。“ミニ・トラヴェリング・ウィルベリーズ”という感じで、1988〜9年にかけての録音と思われます。自作曲の出来も素晴らしいものがありますし、ヴォーカルも往年のスタイルである地声と裏声をうまくミックスしたこの曲のような雰囲気も最高です。森 勉

2007年11月21日(水) YANCY 「ハリケーン・ドロシー」

 今、当店でヘヴィー・ローテーション中なのが、エルアールの黒沢秀樹さんが全面プロデュースしたカヴァー・アルバム『SUNNY ROCK!』(SRCD-1001 \2,500)。

 カヴァー・アルバム、といっても単なる普通のヒット曲カヴァー作品とは一味も二味も違って、70年代日本シティ・ポップの名曲を色々と取り上げていて、選曲もアレンジも素晴らしい出来の1枚に仕上がっています。

 山下達郎「Let's Dance baby」、ブレ・バタ「ピンク・シャドウ」、小坂忠「ありがとう」、大貫妙子「海と少年」、ティンパン「スノー・エキスプレス」、「ソバカスのある少女」などなど、聴きもののカヴァーが多くあるのですが、特にビックリなのが、男性シンガー・ソングライター、YANCYによる細野晴臣さんのカヴァー「ハリケーン・ドロシー」。

 細野さんのオリジナルは1975年発表『トロピカル・ダンディー』に収録されているのですが、このYANCYさんのカヴァーは、細野さんの当時の歌声とほとんど同じ声色で、言い方は悪いのですが、カヴァーというより“物まね”と表現したくなるくらい似ているのです。

 オリジナルを聴いたことがある細野さん好きの方はもちろん、オリジナルをご存知でない方はこれを聴いていただいてから、細野さんの元々のヴァージョンも是非聴いてみてくださいね。森 陽馬

2007年11月22日(木) David Lynch and Angelr Badalamenti 「Twin Peaks Theme」

 いやはや、今月は何かと散財してしまいました。
 その出費の中のひとつが、今月半ばに発売された(DVD)『ツインピークス』ゴールド・ボックス。31,500円也。

 『ツイン・ピークス』はデヴィッド・リンチが製作に関わった1990年初頭のテレビ・シリーズで、日本でも当時話題になりましたが、DVDは一度出たことがあったものの長らく廃盤になっていたのです。この度、全エピソードがリマスターされ、10枚組DVD・限定BOXという仕様で発売になりました。

 デヴィッド・リンチ本人が監督として手掛けたエピソード1、及びリンチ・ワールド爆発のラストは今見ても刺激的ではありますが、今回の見モノはやはり4時間以上にもわたる特典映像でしょう。
 デヴィッド・リンチ&主演のカイル・マクラクラン等による回顧録や、当時ドラマが大ヒットしていた時にカイル・マクラクランが出演した『サタデー・ナイト・ライヴ』でのパロディ、更には熱狂的なツイン・ピークス・マニアによる“ツイン・ピークス・フェスティヴァル”の模様などかなり面白い内容。毎夜ちょこちょこ楽しんでいます。

 その映像特典の中には、音楽を手掛けたアンジェロ・バダラメンティによるインタビューも収録されていて、この印象的なツイン・ピークスのテーマ曲をリンチと共に製作した時の秘話なども明かされており、とても興味深い話でした。リンチ好きの方なら必見ですよ。森 陽馬

★掲載ジャケットは『ツイン・ピークス』のサントラ盤(輸入盤 Warner 26316-2)。現在国内盤は生産中止になっています。

2007年11月23日(金) Lenny Kravitz with Rebirth Brass Band,Troy Andrews,Fred Wesley, and Maceo Parker 「Whole Lotta Loving」

 これは買いっ!の1枚です! 『ファッツ・ドミノ・トリビュート・アルバム』(KICP-1274 \3,500)。

 とにかく参加アーティストが超豪華で、ざっと名前を挙げると、ポール・マッカートニー&アラン・トゥーサン、ニール・ヤング、ロバート・プラント、ランディー・ニューマン、ノラ・ジョーンズ、ベン・ハーパー&スカタライツ、ドクター・ジョン、ハービー・ハンコック、ボニー・レイット&ジョン・クリアリー、B.Bキング、ロビー・ロバートソンwithギャラクティク、ロス・ロボス、コリーヌ・ベイリー・レイなどなど、(更にジョン・レノンの『ロックンロール』に収録されていた「Ain't That A Shame」も収録)、どの曲も聴きモノの2枚組全30曲コンピなのです。

この名曲&秀カヴァーの中で一際ファンキーでかっこよかったのがこの曲。
あのレニー・クラヴィッツとニューオリンズを代表するブラス・バンド“リヴァース・ブラス・バンド”、同じくニューオリンズを代表するトロンボーン奏者であるトロイ・アンドリュース、そしてJB'sのフレッドとメイシオ、ピー・ウィーを迎えて録音されたナンバーで、レニーの歌声&ギター・ソロ、そして各々のホーン隊が最っ高にFUNKY!
 ホント、このメンツで1枚アルバム作って欲しいくらいです。

 ちなみに、国内盤の湯浅学さんによる入魂のライナー・ノーツは一読の価値あり! すでに先月輸入盤は発売されていたのですが、「我慢して国内盤を待っていて本当に良かった!」と心の底から思える詳細な楽曲解説! 手抜きの国内仕様が乱発されている現世において必読の国内ライナーです。森 陽馬

2007年11月24日(土) The Satisfactions 「I Didn't Have Any Summer Romance」

 キャロル・キング、17年ぶり2度目の来日コンサートの熱がまだ残っているのに、素晴らしい内容の彼女の作品集が出ちゃって、もう大変なんですから。(林家三平調に呼んでください。どうもすみません・・・)

 このアルバム『ゴフィン&キング ソング・コレクション』(MSIG-423 \3,150)には、1961〜67年にジェリー・ゴフィンが詞を書いて、キャロル・キングが曲を作った作品の、ごく一部ですが26曲が収められています。有名曲も少し収録されていますが、どちらかというと“中級者以上用”といったマニアックな曲が多く、価値ある編集盤です。

 その中から今日は、なんと!なんと!未発表曲だったサティスファクションズ。ジャック・ニッチェの当時奥さんだったグラシア・ニッチェが在籍していたグループの1966年頃に録音されたものだそうです。元は“歌手キャロル・キング”がディメンション・レーベルから1962年に出したシングル「スクール・ベルズ・アーリンギング」のB面曲。ですが名曲なのです。(ヒットはしませんでしたが、個人的にはキャロル・キング作品のベスト5に入るバラードです。)

 アレンジ&プロデュースがジャック・ニッチェだけあって、このヴァージョンはフィル・スペクター調のアレンジ&エコー感がたまりません。森 勉

2007年11月25日(日) Bob B. Soxx And The Blue Jeans 「Here Comes Santa Claus」

 本日、当店地下にあるアゲインに大滝詠一さんがいらっしゃいました。

 “ラジオデイズ”(リンク先は音が出ます)という落語・対談・文芸のダウンロード・サイトの企画で、作家の内田樹さんと大滝詠一さんの対談がアゲインにて録音と相成ったのです。
 対談がアップされるのは1月頃の予定ですので、是非ラジオデイズのHPもチェックしてみてくださいね。

 お帰りになる際に、当店にも立ち寄っていただいたのですが、その際に店長の勉と話題にあがっていたのがこのフィル・スペクターのクリスマス・アルバム。やはり、クリスマス永遠の定番アイテムですね。

 国内盤の限定紙ジャケットCDは12月5日に発売予定となっています。森 陽馬

2007年11月26日(月) Derek Trucks Band 「My Favorite Things」

 デレク・トラックス・バンド 東京公演(恵比寿リキッド・ルーム)を見てきました。

 現オールマン・ブラザーズ・バンドのリード・ギタリストとして活躍、そして昨年はエリック・クラプトンのツアー・ギタリストとしても来日し、今や“現代の世界三大ギタリストの一人”として語られるデレク・トラックス。約2時間弱、痛快なライヴを見せてくれました。

 彼はまだ28歳なのですが、タメの効いたプレイは円熟の極み! スイッチが入ると縦横無尽に放たれる閃きのスライド・プレイはとにかく圧巻の一語。特に、ジョン・コルトレーンで有名なジャズ・スタンダード「My Favorite Things」のカヴァーは凄かった!
 カヴァーというよりは、もう完全にデレクのオリジナルと表現してもいいくらいに独創性に溢れていて、この1曲を聴けただけでも見に行ったかいがあったという感じです。

 客層は年齢層が高くて男性ばかりでしたが、是非若い音楽ファン(ジャンル問わず!)にも見てもらいたいなと思いました。森 陽馬

★ジャケットは今のところの最新オリジナル・アルバム『ソングラインズ』。ライヴDVD付で再発になりました。(SICP-1645 \4,410)

2007年11月27日(火) Derek And The Dominos 「Anyday」

 昨日に引き続き、27日もデレク・トラックス・バンドのライヴへ。

 ほぼ予想はしていましたが、セットリストが全然違ってビックリ!
 ハイライトはなんといっても、ブルース名曲「Key To The Highway」とクラプトン作「Anyday」というデレク・アンド・ドミノスで有名なこの2曲のカヴァーをやったことでしょう。

 デュアンの魂が乗り移ったかのような、たたみかけるようなデレクのギター・ソロには本当に圧倒されました。ライヴから戻ってきて、デレク・アンド・ドミノスのこの名作『レイラ』を思わず聴きかえしてしまいましたね。

 ちなみに本日のラストは前回の来日公演でもやっていて彼のライヴ盤にも収録されているカーティス・メイフィールドのカヴァー「Freddie's Dead」(名作『スーパーフライ』に収録)だったのですが、肝心のデレクのギター・ソロ途中で弦が切れてしまい、ちょっとあっけなく終わってしまいました。うーん惜しいっ! 森 陽馬

2007年11月28日(水) エリック・バードン&アニマルズ 「スカイ・パイロット」

 アニマルズ後期のアルバム4枚(『ウインズ・オブ・チェンジ』、『トウェイン・シャル・ミート』、『エヴリ・ワン・オブ・アス』、『ラヴ・イズ』)がボーナス曲入りで待望のCD化です。
 
 どれも当時よく聴いたので愛着があるのですが、今日は1968年に出た『トウェイン・シャル・ミート』(UICY-93375 \2,700)から「スカイ・パイロット」を。

 ヴェトナム戦争を背景にした反戦歌をジェットマシーン、バグパイプ、戦闘機の飛行音、マーチングバンドなどの音を交えながら、サイケに味付けしたこの曲は全米14位のヒットを記録しました。
 日本でもラジオなどではよくかかっていたような気がします。アルバム・ヴァージョンは7分以上もあるので、ラジオでは半分ほどになったシングル・ヴァージョン「スカイ・パイロット part.1」でしたが・・・。
 ちなみに今回出た紙ジャケット・リマスター盤では、その両方のヴァージョンが聴けます。森 勉

2007年11月29日(木) ワークシャイ 「Hello, It's Me」

 89年のデビュー以来、ベストなどを含めてもう10枚ものアルバムを発表しているロンドンの白人男女デュオ、ワークシャイ。

 5年ぶりとなる新作『Smile Again』(TECI-24448 \2,600)で初めて聴いたのですが、1曲目のトッド・ラングレンの「Hello,It's Me」の爽やかなカバーから掴みはOKといった感じで、なんだかとても気に入っています。(ちなみにデビュー作でもトッドの『I Saw The Light』をカバーしているそうです。)

 彼らの音を表現するのによく、スウィング・アウト・シスターの名前が挙げられていますが、80年代の雰囲気を残しつつ、2人の好きなソウルやジャズなどに影響を受けたハイセンスな音の作りはまさに“おしゃれな大人の音楽”といった感じです。

 こういう音楽を聴きながらおいしいコーヒーでも飲みたい気分です。(と言いながら、コーヒーあまり飲めません...そういうのが似合う大人の女性になりたいものです(笑)) 東尾沙紀

2007年11月30日(金) 原田 芳宏 「戦場のメリー・クリスマス」

 早いもので明日から12月。どの街でもそうかもしれませんが、武蔵小山商店街内もすでにクリスマス仕様になっていて、いたるところでクリスマス・ナンバーがかかっています。

 当店も遅ればせながら、店内中央特設コーナーにクリスマス特集を設置。様々なクリスマス・アルバムを集めてみました。(クリスマス・コーナーを設置しました。商品も徐々に追加したいと思っています)

 例年に比べて今年は超大物のクリスマス・アルバムというのがないのですが、本日はちょっと変わったクリスマス作品をご紹介しましょう。
 フジロックへの出演でも話題となった日本が誇るスティール・パン集団、“PANORAMA STEEL ORCHESTRA”のメンバーである原田芳宏によるクリスマス・アルバム『Steelpan Christmas』(BRGA-8 \1,575)。

 他の楽器は入っておらず、スティールパンの演奏のみ! なのですが、これが意外にもハマっていて、聖夜の深遠な雰囲気とスティールパンの音色が絶妙にマッチしています。
 定番曲「ウインター・ワンダーランド」、「サイレント・ナイト」ほか、ワム「ラスト・クリスマス」、山下達郎「クリスマス・イヴ」、そして今日のこの1曲、坂本龍一「戦場のメリー・クリスマス」のカヴァーも収録されていて、値段もお手頃価格(\1,575)。今年オススメのクリスマス・アルバムです。森 陽馬



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