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2010年11月1日(月) Secret Sisters 「Tennessee Me」 |
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その名も“秘密姉妹”。
T・ボーン・バーネットやジャック・ホワイトも大のお気に入り!
というアラバマ州マッスルショールズ育ちのローラ&リディア姉妹によるユニット、“The Secret Sisters”の全11曲入りアルバムが発売になりました。(Universal Republic B0014533-02)
今夏はLiving Sisters(2010年6月27日に取り上げました)ばかり聴いていましたが、こちらも現代のユニットながら50〜60'sテイスト。ゆったり和めるカントリー・サウンドと二人のコーラスがゴキゲンな1枚です。
“21世紀のアンドリュー・シスターズ”と評されていますが、どちらかというと“エヴァリー・ブラザーズの現代女性版”といった雰囲気ですね。
ガール・ポップ・ファンにもオススメE「I've Got A Feeling」(ビートルズとは同名異曲)、ハンク・ウィリアムス名曲カヴァーI「Why Don't You Love Me」&J「House Of Gold」、そしてフランク&ナンシー・シナトラで有名な「Something Stupid」カヴァーDなど良いのですが、彼女達のオリジナル曲@「Tennessee Me」もとてもイイ曲。
どんどん新しい曲を書いて、“秘密姉妹”のまま末永く活動して欲しいカントリーニューカマーです。森 陽馬 |
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2010年11月2日(火) Incarnations 「I Should've Known」 |
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新世代AOR/ソウルフルなフォーキー・ポップで、超オススメの1枚。
インカネーションズはダニエル・コラス、バート・ダヴェンポート、ビン・ジ・リンの3人によるユニット。
『With All Due Respect』(国内盤のみボーナス・トラック2曲追加 OTLCD-1440 \2,415)はその彼らの1stアルバムで、スペイン南部ビーチ沿いの田舎町にて僅か2週間で録音された作品です。
波の音が入ったイントロ&オーガニックな演奏とクールな男性ヴォーカル。
ジャケットの雰囲気同様、爽やかに頬をなでる風のように心地良い@「Make You Mine」を一聴しただけで僕はノックアウトされてしまいました。
(サビが印象的でポップなB「Meet Me At Midnight」、G「There Must Be Love」も激必聴トラック!)
昨年のベスト10に選んだスムース・リュニオンは、新世代AORの傑作として今でも愛聴盤ですが、このインカネーションズはそういうAORっぽいメロディーを持ちながらも、ジャック・ジョンソン的なオーガニック要素と、フリー・ソウル系ポップ・センスがうまくかみ合ったグルーヴを持っていますね。
今日のこの1曲A「I Should've Known」は“現代版「グルーヴィン」”!と個人的に思っているソウルフルなナンバー。
“キングス・オブ・コンビニエンスがソウルをやった感じ”、とも表現できそうな1曲です。森 陽馬 |
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2010年11月3日(水) 加山雄三 「スウィーテスト・オブ・オール」 |
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レコード・コレクターズ誌上で今夏に行われた“日本のロック ベスト100 60〜70年代(8月号)、80年代(9月号)”を選考する企画は、選者としても読者の一人としてもとても興味深いものがありました。
このような何十人もの選考者がいて、投票した順位で全体のランキングが決定する場合は、自分なりの信念や音楽を聴いてきた歴史が各々違うわけですから、様々な思惑が交錯するランキングが出来上がるのが面白いんですね。
僕の場合は、リアルタイムで聴いた時の感動を中心に選考し、時代を乗り越えるパワーを持っていたアルバム、そしてまだ未聴の世代にも薦められるアルバムを選びました。
60〜70年代のパートで選んだ25枚のアルバムは、初めて聴いた時から30〜40年以上経っているものですが、今でも25枚全てが愛聴盤としてよく聴いているアルバムです。
加山雄三が1966年に発表した『エキサイティング・オブ・ユウゾー・カヤマ・アンド・ザ・ランチャーズ』は、個人的には60年代で最高の評価をしたのですが、残念ながらランキングに入りませんでした。(MUCD-1005 \2,500)
ということで、遅ればせながらここで紹介しておきたいと思います。
加山雄三はこの時すでに「君といつまでも」の大ヒットを放ち、映画俳優としても『若大将シリーズ』が評判の東宝の大スターでしたが、アルバム単位でこんな素晴らしい作品を1966年に発表していたのです。
全12曲中英語詞によるヴォーカル7曲、エレキ・インスト5曲、すべての作品が加山雄三による作詞・作曲。(“弾厚作”のペンネームではなく“加山雄三”のクレジット)
バラードよし、ロックよし。そして音のミキシングもこの当時の日本の作品としては、ダントツのロック・テイストを感じさせてくれるものなのです。
ということで今日のこの1曲は、イントロのギターのカッティングでヤラレてしまうロケンロールな「スウィーテスト・オブ・オール」。森 勉 |
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2010年11月4日(木) PONTIACS 「STOOGES」 |
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“日本のロック”を聴いて、体中がヒリヒリするように熱くなったのは本当に久々!
元ブランキー・ジェット・シティの浅井健一(Vo.G)と照井利幸(B)が久々に組んだ新バンド、PONTIACS(ポンティアックス)の1stアルバム『Galaxy Head Meeting』(初回DVD付・LPサイズパッケージ限定特殊仕様 VKCP-40 \3,900)。
いやー、これはホントにかっこいい!
ドラマーは中村達也じゃない(バック・ドロップ・ボムに在籍していた有松益男)けれど、ブランキー時を彷彿とさせるような切れ味鋭いベンジーのギターと、照井さんの唸りまくるベースが融合したときの化学反応はやっぱり最高!
今夏会場限定で販売していたシングルには、タイトル曲「Galaxy Head Meeting」と「SHINJUKU」が収録されていましたが、この2曲以外も危険な香りがするROCKな楽曲連発。
今日のこの1曲には初回盤DVDで見れるライヴ映像も必見のF「STOOGES」を。(あのイギー・ポップのストゥージスとは無関係?)
シャーベッツ、ユダ、そしてソロ名義の時とは明らかに違うテンションで録音されたのが、CDを聴いているだけでも伝わってきます。
ちなみに、竹内まりやさんは以前ラジオで公言したことがあるようにベンジー(浅井健一)好きで、昨日発売まりやさんのシングル「ウイスキーが、お好きでしょ」のジャケット・デザインを浅井健一に依頼。内ジャケットも含め、印象的なイラストを提供しています。森 陽馬 |
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2010年11月5日(金) 竹内まりや 「ウイスキーが、お好きでしょ」 |
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僕は下戸ですが、渋くて粋なバー・カウンターで飲むことにあこがれを少し感じています。
そんなカウンターの横にまりやさんが座って、この曲のタイトルを言われたら、「ハイ! ウイスキーは大好きです!」と答えてしまいそうです。
今年はCDの発売はないかな、と思っていたまりやさんですが、サントリー・ウイスキーのCMが話題になり、予想外のうれしいシングル発売となりました。(WPCL-10876 \1,000)
作曲:杉真理、作詞:田口俊の作品。
今回のCDには全部で3ヴァージョン収録(カラオケも入れると5ヴァージョン)され、1曲目に入っているCMアレンジ・ヴァージョンには杉真理がコーラスで参加しています。
なおジャケット・イラストは、浅井健一が手掛けています。森 勉 |
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2010年11月6日(土)ウィリー・ネルソン feat ノラ・ジョーンズ 「Baby, It's Cold Outside」 |
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先日『ノラ・ジョーンズの自由時間』(TOCP-70881 \2,300)というアルバムが日本先行で発売になりました。
デビュー前から一番最近のもの(先月発売ベル&セバスチャン新作に収録の曲)まで、彼女の約10年の活動の中から様々なミュージシャン達との共演曲を一枚に集めたものです。
国内盤はボーナストラック1曲を含む全19曲。
オリジナル作品収録曲以外だと、熱心なファンな方でも無いとなかなかフォローしきれないのでこれは嬉しい一枚!
ウィリー・ネルソン、レイ・チャールズ、ハービー・ハンコック、ライアン・アダムズ、アウトキャスト、Qティップなどジャンルも世代も幅広いですね。
彼女自身のバンド、リトル・ウィリーズやエル・マッドモーの楽曲も収録されています。ヒップホップ・アーティストとの共演は意外でしたが、一つの枠に捉われずに音楽を楽しみながら前に進んでいるんだなと感じました。
ウィリー・ネルソンとの「Baby It's Cold Outside」、ギリアン・ウェルチ&デヴィッド・ローリングスとの「ロレッタ」(タウンズ・ヴァン・ザント)、サーシャ・ダブソンとの「ブル・ライダー」(ジョニー・キャッシュ)などカバーも素晴らしいです。
寒くなってきたのでウィリーとのデュエットでほっこり。
男女の掛け合いが面白いジェイムス・テイラーもカバーしているスタンダード・ナンバーです。東尾沙紀 |
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2010年11月7日(日) Colin Blunstone 「I don't believe in miracles」 |
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5年以上前にも取り上げたことがありましたが、最新リマスター&ボーナス・トラック追加&限定紙ジャケット仕様で再CD化されたので、もう一度この大好きな1曲をご紹介したいと思います。
コリン・ブランストーンは、60年代に「シーズ・ノット・ゼア」、「二人のシーズン」等のヒットを出した事で知られる英国出身グループ、ゾンビーズのヴォーカリスト。
一般的には71年発表ソロ1stアルバム『One Year』(邦題:一年間 EICP-1386 \1,995)の方が有名ですが、この72年発表2nd『エニスモア』も素晴らしい1枚です。(EICP-1387 \1,995)
中でも1曲目「I don't believe in miracles」はホント名曲!
元ゾンビーズのロッド・アージェントを中心にしたグループ、“アージェント”に在籍していたラス・バラード作詞・作曲で、そのラス・バラード本人も自身の作品で歌っていますが、このコリン・ブランストーンのヴァージョンの方が失恋の切ない雰囲気がでていて僕は好きですね。
アージェントによるバック・コーラスも聴きものです。森 陽馬 |
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2010年11月8日(月) 大橋トリオ&手嶌葵 「真夜中のメリーゴーランド 〜 No Music, No Life」 |
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以前から当店で大推薦している日本人男性シンガー・ソングライター、大橋トリオの新作『Newold』が11月17日発売になります。
初回限定盤には、ボーナス・トラック「トリドリ」が追加され、更に絵本『かおノ―ト』の作家である“tupera tupera”とのコラボ絵本が付く予定。(更に当店のみの特典で大橋トリオグッズも差し上げますよ!)
実は音資料が届いたので一足先に拝聴いたしました。
新譜案内書には、<エレクトロニカやCLUB JAZZなどのテイストも盛り込み・・・>というような文面だったので不安が大きかったのですが、実際に聴いてみると今までと変わりない“大橋トリオ・サウンド”! 今作も素晴らしい仕上がりです!
なお今まではほぼ全ての楽器&歌を大橋トリオ自ら手掛けていましたが、新作では他のミュージシャンも色々と参加しており、浜田真理子さんとのデュエット、手嶌葵とのデュエット、布袋寅泰がギターで参加した曲も収録。
どれもイイ曲です。発売までお楽しみに。
ちなみに今日のこの1曲は、“No Music, No Life”をテーマに豪華ミュージシャンが多数参加したコンピ『No Music, No Life』(RZCD-46471 2枚組CD \3,000)から、大橋トリオがこの盤のために書き下ろし手嶌葵と一緒に歌っている「真夜中のメリーゴーランド 〜 No Music, No Life」。
このコンピには、クラムボン、冨田ラボ、羊毛とおはな、スカパラ、カーリージラフなども参加しています。森 陽馬 |
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2010年11月9日(火) 大貫妙子&坂本龍一 「Antinomy」 |
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♪ あなたは私と ふたたびすれ違う
それがこの運命と 知らないままに ♪ (6曲目「Antinomy」歌詞より)
“大貫妙子&坂本龍一”名義による作品『UTAU』が本日発売。
坂本龍一による楽曲に大貫妙子が詞をつけた歌を中心に構成された全11曲。(2枚組仕様には坂本龍一のピアノ・インスト曲9曲が追加収録)
サウンドは坂本龍一のピアノと、大貫妙子による“UTA”のみ。
これが息をのむほどに美しい。
大貫妙子さんの歌詞は、まるで坂本龍一へ宛てたラブレターのようだ。
なお、牧村憲一さんがパッケージ内に素晴らしい解説を寄稿されている。
ネットの情報やレビューなんかより、とにかくこの解説を読んでもらいたい。森 陽馬
★掲載ジャケットは2枚組CD仕様盤(RZCM-46624 \3,500)。
エコ・パッケージ(ディスク1枚のみ)仕様は\1,890。 |
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2010年11月10日(水) シラ・ブラック 「ステップ・インサイド・ラヴ」 |
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シラ・ブラック(本名はプリシラ・“ホワイト”!)は、1960年代中期に活躍したイギリスの女性シンガー。
ダスティ・スプリングフィールド、サンディ・ショー、ルル、マリアンヌ・フェイスフルなどの同時代にヒットを放った同じイギリス出身のライバルたちに比べるとちょっと地味な存在でしたが、歌のうまさは特筆すべきものがありました。
彼女はリヴァプール出身ということもあり、ビートルズのマネージャーとして有名なブライアン・エプスタインに見出されて1963年にデビュー。
マネージャーが同じという利点を活かして、レノン=マッカートニー作品を何曲か歌っています。
このCD『ラヴレター・フロム・ジョン・レノン&ポール・マッカートニー』(ビートルズが公式に発表していないレノン=マッカートニー作品を中心に全17曲収録 TOCP-70890 \2,500)には、3曲収められています。
この「ステップ・インサイド・ラヴ」は、アメリカでは残念ながらノンヒットに終わりましたが、イギリスでは1968年春にベスト・テンに入る大ヒットを記録しました。
プロデュースはジョージ・マーティン。
メリハリのある楽曲で、シラの歌唱力をよく理解したポール・マッカートニーの快心作と言えます。ボサノヴァ調のギターはポール自身が参加したとのことです。
ちなみに彼女は全英チャートイン曲を19曲も持っています。
シラ・ブラック単独のLP、CDが日本では発売されたことがないので、いつか出して欲しいものです。無理かなぁ〜。森 勉 |
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2010年11月11日(木) Jerry Lee Lewis 「Wild One」 |
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先日、映画『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』を鑑賞。
舞台は1950年代のリヴァプール、ジョン・レノンがビートルズを結成する前の物語。
実の母(ジュリア)と育ての親である叔母(ミミ)との関係、そしてジョンが音楽へのめり込む過程が描かれた青春映画として、楽しんで観ることができました。
ジョン役のアーロン・ジョンソンは、風貌だけでなくしゃべり方や仕草もジョン・レノンに似せよう、という努力が感じられてよかったですね。(ポール役の人は全然似ていなかったけれど)
ただ、音楽映画と思って見に行くと、ちょっと物足りなさ感じる方もいらっしゃるかもしれません。
“ジョン・レノンの音楽”よりも“二人の母との関係”にストーリーの重きを置いているため、どちらかというと“母親目線の青春映画”といった作りなのです。
でもだからこそ、音楽に興味がない女性にも共感できる映画に仕上がっている、といえるのかもしれません。(監督も女性ですしね。ちなみにその女性監督は23歳年下の主演のアーロン・ジョンソンとこの映画後結婚!&出産もしたそうです。)
映画の冒頭使われていたのは、ジェリー・リー・ルイス「ワイルド・ワン」。
ジョンの奔放で腕白な学生時代を象徴するかのような選曲でした。森 陽馬
★掲載ジャケットはサントラ盤(全18曲 SICP-2799 \2,520)。 |
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2010年11月12日(金)ジョナサン・リッチマン&ザ・モダン・ラヴァーズ「エジプシャン・レゲエ」 |
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先日『リトル・ランボーズ』という映画を鑑賞してきました。
監督は、映画『銀河ヒッチハイクガイド』やBlur「Coffee & TV」等のPVを手掛けた事で知られるガース・ジェニングス。
本国では2007年に公開された作品です。
82年のイギリス。テレビ等の娯楽を一切禁止されているキリスト教一家に育った11歳の少年ウィルが、学校で出会った問題児リーの家で目にしたシルベスター・スタローンの『ランボー』に衝撃を受け、テレビ番組のコンテスト用に2人で『ランボーの息子』という映画を撮り始め...という風に物語が進んでいきます。
この作品でデビューした主演の二人の演技が自然で、ラストシーンもとても感動的でした。
音楽の方ですが、使用されている曲はデュラン・デュラン、ゲイリー・ニューマン、スージー&ザ・バンシーズ、ザ・キュアー等、80年代のものが中心。上級生の80'sファッションも懐かしさ満点でした。
あと80年代ではありませんが、ジョナサン・リッチマン&ザ・モダン・ラヴァーズの77年ヒット「エジプシャン・レゲエ」も使われていました。タイトル通り、ゆるい・あやしい・でもクセになるインスト・ナンバーです。東尾沙紀
★掲載ジャケットは「エジプシャン・レゲエ」収録の77年作『ロックンロール・ウィズ・ザ・モダン・ラヴァーズ』(限定紙ジャケット仕様 POCE-1039 \2,940)です。 |
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2010年11月13日(土) ペンギンズ 「アース・エンジェル」 |
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ドゥワップ・コーラスはどんな時期に聴いても良いのですが、やはり一番フィットするのは秋でしょうか。
今日はドゥワップの中でも最も有名な曲のひとつである「アース・エンジェル」を紹介します。
歌っているのはペンギンズ。
なんとも愛しくひょうきんな名前を付けたものですね。
1954年、LAで結成された4人組で、リード・ヴォーカル、テナー、バリトン、ベースと実にバランスの良いハーモニーを聴かせてくれます。
この曲は1955年R&BチャートのNo.1を獲得。
その後同年に、クルーカッツ、グロリア・マン、1960年にジョニー・ティロットソン、1969年ヴォーグス、1986年ニューエディションのカヴァーがチャートを賑わせています。
その他、クレスツ、シャナナ、ボビー・ヴィントン、ニール・セダカ、アーロン・ネヴィルなどもカヴァーを発表しています。
日本でもキングトーンズ、シャネルズのライヴには欠かせない曲として人気がありました。森 勉
★掲載ジャケットは、「アース・エンジェル」他全21曲収録のACE編集、国内仕様盤CD。(VSCD-8235 \2,625) |
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2010年11月14日(日) James Blunt 「Heart Of Gold」 |
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先日11月12日は、大好きなニール・ヤングの65歳の誕生日でした。
おめでとう! ニール!
先月発売になった新作『ル・ノイズ』も年齢を感じさせないROCKな作品でしたし、これからもファンの期待を裏切るような(?)強烈な作品を発表していってほしいですね。
さて今日のこの1曲は、イギリスの新世代男性シンガー・ソングライター、ジェイムス・ブラントの新作3rdアルバム『Some Kind Of Trouble』から。
(国内盤ボーナス・トラック1曲追加収録 WPCR-13962 \2,580)
2007年発表の2ndアルバム(2007年9月19日に取り上げました)は、やや内向的ながら気に入ってよく聴いていた作品でしたが、今作は全体的にその前作よりも外向的で明るい雰囲気の仕上がり。
聴きやすいグッド・メロディーな全14曲。好作です。
ちなみに9曲目「Heart Of Gold」は曲名を見て、ニール・ヤングのカヴァー?と思ったら同名異曲でした。森 陽馬 |
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2010年11月15日(月) Bronco 「Joys And Fears」 |
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UKのブルーアイドソウル・シンガー、ジェス・ローデンが在籍していたBronco(ブロンコ)というバンドのCDが最近再発されました。(BGO RECORDS BGOCD946)
『Country Home』(70年)と『Ace Of Sunlight』(71年)の2in1 CDです。
以前にも輸入盤2in1で出ていましたが、これもいつ無くなるかわかりません。
60年代後半最初のキャリアであるホーン隊のいるグループ、“Alan Bown Set”のモッドなイメージから一転、脱退後組んだこのブロンコでは、フォーク/アメリカ南部的なサウンドへと音楽性をガラッと変化させています。
楽曲はソウルフルなもの、カントリー、ピアノ・バラード等、全体的に地味ながら聴き込む程に味わい深く、かっこいいです。
ジェス関連でちゃんとCDになっているものが殆ど無いのが残念ですが、今月24日にはAOR再発の波に乗って、77年作『愛の狩人』、80年作『ストーンチェイサー』の2作品がSHM-CD紙ジャケ仕様で再発されます。
どちらも世界初CD化。メロウ・ソウル、AORファン注目の作品です。東尾沙紀 |
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2010年11月16日(火) 東京ローカル・ホンク 「いつもいっしょ」 |
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当店がずっと応援し続けているバンド、東京ローカル・ホンク。
2007年に発表したアルバム『生きものについて』は初回生産分が終了し長らく入手困難状態が続いていましたが、この度久保田麻琴リマスターによる新装盤として再発売されました。(MR-004 \2,300)
2007年に発売された作品のリマスターだからそんなに変わんないだろうなぁー、なんて思って聴いてみたら、明らかに音色が変わっていてビックリ!
CDに貼付されているシールに、“限りなくリマスターに近いリミックス”とある通り、原曲の雰囲気はそのままにミックスが変わっていて、ひとつひとつの音がブラッシュアップされています。
特にドラム&ベースの低音が前に出てすごくイイ感じ。
先月J-WAVEで当店が紹介されたときにオンエアしたB「いつもいっしょ」も、イントロの邦雄さんのドラムからしてより太くなっていて、楽曲に厚みが増した印象を受けます。
なお、当店のみの特典で新バッチも作成しました。
まだお持ちでない方は是非この機会に。
ちなみに、12月3日渋谷BYG、18日高円寺JIROKICHIでワンマン・ライヴがありますので、生ホンク未体験の方もチェックしてみてください。森 陽馬 |
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2010年11月17日(水) 大橋トリオ 「きっとそれでいい」 |
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大推薦の男性シンガー・ソングライター、大橋トリオ。
待望の新作オリジナル・アルバム『NEWOLD』が発売になりました。
(初回限定盤 ボーナス曲「トリドリ」+絵本付 RZCD-46634 \3,990 通常盤 RZCD-46635 \2,940)
先週8日のこのコーナーでも書きましたが、今作も素晴らしい出来!
どの曲も味があって、温もりある“大橋トリオ”サウンドが全開の1枚。
布袋寅泰がギターを弾いてスティーリーダンっぽい雰囲気のD「JASMINE」、浜田真理子とのデュエットC「This Is The Love」、手嶌葵とのデュエットF「真夜中のメリーゴーランド」などゲストが参加した曲も、見事“大橋トリオ・ワールド”に仕上がっています。
初回限定盤のみに収録されている「トリドリ」という曲は、音だけだと伝わりにくいものの同封されているtupera tuperaとのコラボ絵本を読みながら聴くと、より深みが感じられます。通常盤よりも1,000円ほど高くなってしまいますが、是非絵本と共に楽しんでもらいたい1曲。
その「トリドリ」も含め全曲良いのですが、個人的には1曲目「きっとそれでいい」が一番気にいっています。
まさに“和製ジェイムス・テイラー”な趣きを感じさせてくれる名曲!
歌詞の内容も含め、これからの彼を代表するナンバーとなりそうです。森 陽馬 |
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2010年11月18日(木) ウィルマ・ゴイク 「花のささやき」 |
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来たかチョーさん、待ってたホイ!
待ちに待っていたこと(人)がやってきた時に思わず口から出てくるギャグがポロリ・・・。古い古いギャグで申し訳ない・・・。それほど嬉しい再発です。
『ヴィヴァ・サンレモ!〜カンツォーネ・コレクション』 全80曲収録の4枚組CDです。(国内CD WQCP-731 \8,400)
1950年代から1970年代前半にイタリアのサンレモ音楽祭で優勝・入賞した曲、及び参加曲を中心にイタリアの古き良き時代の名曲を収録。
日本企画ということで、日本のカンツォーネ・ファンにもきちんとフィットする選曲・内容です。
なにしろ80曲も入っているので、今日のこの1曲は何にしようか迷いましたが、1966年のヒット曲ウィルマ・ゴイクの「花のささやき」を。
日本でもラジオのヒットパレードではかなり評判になっていた曲です。
ショート・カットの髪形がとても似合っていた可憐な姿と、繊細でキュートな歌声が印象的でした。
その他の注目曲を挙げておきます。
「ほほにかかる涙」、「君に涙とほほえみを」(ボビー・ソロ)、「夢みる想い」、「雨」(ジリオラ・チンクェッティ)、「ヴォラーレ」、「愛は限りなく (ディオ・コメ・ティ・アモ)」(ドメニコ・モドゥーニョ)、「タンゴ・イタリアーノ」、「フラメンコ・ロック」(ミルバ)、「君を歌う」、「瞳はるかに」(セルジョ・エンドリゴ)、「愛のわかれ」(クラウディオ・ビルラ)、「サンライト・ツイスト」(ジャンニ・モランディ)、「いったい何を教えたいの?」(ソフィア・ローレン)、「砂に消えた涙 (日本語)」(ミーナ)、そして竹内まりやが『ロング・タイム・フェイヴァリッツ』でカヴァーした「恋する瞳 (イタリア語)」(伊東ゆかり)などなど。
全曲に歌詞・対訳、そして解説が付いているのもウレシイ! 森 勉
★ちなみに、アル・ジャーディン2月18、19日ビルボード・ライヴ東京公演が決定したそうです! 来年のあたまもビーチ・ボーイズ・サウンドで暑くなれそうですね。 |
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2010年11月19日(金) Tammy 「SPARKLE」 (山下達郎カヴァー) |
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店でも家でも大橋トリオの新作『NEWOLD』をヘビーローテーション。
一昨日のこのコーナーでも紹介しましたが、このアルバムは本当にいい作品で、何度聴いても飽きないですね。
さて、その大橋トリオ(大橋好規)もプロデュースで参加しているTammyの新作『虹』(PWSR-1023 \2,100)から今日のこの1曲。
山下達郎のライヴ定番曲「SPARKLE」のカヴァーです。
原嘉朗という人がプロデュースを担当。アコースティック・ボッサ調のイントロから、穏やかな雰囲気のアレンジです。
ちなみに、大橋トリオがインディーズ時代に所属していたPATCHWORKS LABELから発売ということもあり、彼女が2005年にリリースした作品は大橋トリオが全面プロデュースしていましたが、今作は各曲様々な人が参加。
大橋さんが関わっているのは3曲のみ(15曲目「SINGLE NOTE」、16曲目「glassware」、17曲目「ギターとラブレター」)ですが、彼らしいサウンド・アレンジになっています。森 陽馬 |
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2010年11月20日(土) バッドフィンガー 「嵐の恋」(ノー・マター・ホワット) |
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イントロがかっこいい曲はいろいろとありますが、この曲のギター・リフのイントロは特別カッコイイ部類に入るものだと思います。
フレーズ自体も素晴らしいのですが、歪んだ荒々しいギター・ストロークの音がたまりません。
邦題の「嵐の恋」、というのもなかなか衝撃的でしたし。
この曲がラジオからよく流れていたのは、1970年代の季節はちょうど今ぐらいの秋でした。
アイビーズ時代から日本では音楽雑誌<ミュージック・ライフ>にて、アイドルのようにプッシュされていたので、バッドフィンガーになってもファンの支持は結構熱かったように記憶しています。
もちろん曲が良かったから男性ファンも多かったのですが。
さて、バッドフィンガーを始め、アップル・レーベルのアルバムがリマスター&ボーナス曲追加でいろいろと再発売されました。(掲載ジャケットは、「嵐の恋」収録の『ノーダイス』 未発表など5曲追加 TOCP-70885 \2,600)
そんなアップル繋がりでビートルズの話題へ。
11月25日(木)夜8時より、当店地下アゲインにてビートルズ関連のイベントを行います。
ゲストはCDジャーナル編集長の藤本国彦さんです。
香川利一(カツキトシカズ)さんが1974年に出した『ビートルズ事典』を改訂・増補新版して復刊した藤本さんにいろいろとお話を伺いながら、ビートルズの曲を聴こうというDJイベントです。
進行役はわたくし森 勉が行います。
平日ですが、開始時間を8時にしました。是非お越しください。森 勉 |
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2010年11月21日(日) エルトン・ジョン&レオン・ラッセル feat ブライアン・ウィルソン 「When Love Is Dying」 |
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名ソングライターであり、また名ピアニストでもあるエルトン・ジョンとレオン・ラッセル。
この二人が連名による新作アルバムを発表しました。(エルトン・ジョン&レオン・ラッセル 『ザ・ユニオン』 国内盤CD+DVD UICR-1087 \3,800)
今まで接点があったっけ?、と思ったら案の定、70年代に顔を合わせて以来37年間も交流がなかったとのこと。
エルトン・ジョンの方からレオン・ラッセルへ声をかけ、2台のピアノを用いてデュエットするスタイルのスタジオ・ライヴ形式で録音は行われたそうです。
ヴィンテージ感あるサウンドを作り上げているのは、名プロデューサー、T・ボーン・バーネット!
T・ボーン作品にはお馴染みのジェイ・ベルローズ(Dr)と、凄腕ジム・ケルトナーによる全面ダブル・ドラム!という鉄壁の編成に、T・ボーン作常連ギタリストのマーク・リボー、更には、ブッカー・T・ジョーンズやロバート・ランドルフ他もセッション参加しています。
そしてビックリ!なのは、12曲目「When Love Is Dying」にブライアン・ウィルソン、4曲目「Gone To Shiloh」にニール・ヤングがヴォーカル参加していることでしょう。
ニール参加曲はニールが歌っている箇所があるのでわかりやすいのですが、ブライアン参加曲はバック・コーラス、及びコーラス・アレンジを担当しているものの、ちょっとわかりにくいですね。(でもブライアンらしいコーラスは出てきますよ)
80年代以降は裏街道を歩んでいたレオン。これをきっかけに再び表舞台に出てくる機会が増えることを期待します。森 陽馬 |
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2010年11月22日(月) Stephen Bishop 「Rock And Roll Slave」 |
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水曜日発売の新譜は通常前日の火曜日に入荷するのですが、明日23日(火)が祝日のため、今週は珍しく本日・前々日の月曜日に入荷しました。
今週の新譜は、宇多田ヒカルベスト2種、KARA、久保田利伸、ゆらゆら帝国ライヴ、ジャンクフジヤマ新作、YUIシングル、マイケル・ジャクソンDVD、アイズレー紙ジャケ、スティーヴン・ビショップ等AOR系紙ジャケ再発等。
入荷処理をしながら、買おうかどうしようか迷っていたスティーヴン・ビショップ『ケアレス』限定紙ジャケに目をやると、なんと2010年最新リマスターの表記が! ついつい封を開けて聴いてしまいましたね。
(新譜案内書には“最新リマスター”とは書いてなかったのです)
手元にあった旧規格盤(ワーナーから出ていた18P2-3101の番号のCD)と聴き比べてみると、リマスター効果が歴然で、最近の録音のようなくっきりとしたクリアな音像!
歌声もミックスを変えたように感じるほど前に出ていて、逆に違和感があるくらい。個人的に大好きなアルバム(2006年1月14日のこのコーナーで取り上げていました)なので、インナースリーヴの復刻もうれしいですね。
11曲目「ロックン・ロール・スレイヴ」は、彼らしい切ないメロディー・ラインが魅力の甘いラヴ・ソング。アート・ガーファンクルとリア・カンケルのコーラスも美しいです。(UICY-94708 限定 \2,800) 森 陽馬 |
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2010年11月23日(火) ルビナーズ 「Zombie Night In Madrid」 |
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パワーポップ・ファン待望、ルビナーズが新作『オートマティック・ルースター』(AIRCD-107 \2,625)をリリースしました。
今年半ばには『スクール・オブ・ロック』という子供向けの企画アルバムをリリースしていますが、オリジナル作品としては2005年『Twist Pop Sin』以来5年ぶり!
もうすぐ還暦を迎えようかという人達のサウンドとは思えない、とびきりポップで活気に満ち溢れた楽曲の数々に心躍りっぱなしです。
ライブで大合唱となりそうな「Earth Number One」、美しいコーラスが堪能できるちょっとセンチメンタルな「Same Old Heartache」、最後にゾンビに襲われてしまう遊び心たっぷりの「Zombie Night In Madrid」など、カバー、ボーナス・トラックを含む全12曲。
ポップ好きな方は是非聴いて欲しい一枚です。
来年2月には4年ぶりの来日が決定しています。
オリジナル・ドラマーがバンドに復帰したそうで、きっと楽しくて貴重なライブになる事間違いなしですね。
新作をお買い上げの方、先着でルビナーズ・タンブラーをプレゼント中です! (メンバーの若い頃の写真が入ったものです) 東尾沙紀 |
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2010年11月24日(水) アイズレー・ブラザーズ 「That Lady」 |
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1960年代から活動している名ソウル・グループ、アイズレー・ブラザーズのオリジナル・アルバムがCD化されました。
11月10日に5タイトル、24日に6タイトル、そして来月12月22日に6タイトル、と発売枚数が多いため、アイズレーをまだよく知らない方には何から聴けばよいか迷ってしまうと思いますが、「まず1枚!」といったら、このアルバムでしょう。
1973年、自主レーベル“Tネック・レコード”(CBS/エピック配給)からリリースした名盤『3+3』。
この度、紙ジャケット仕様、2001年リマスタリング音源、ボーナス・トラック追加で再発されました。(SICP-2865 完全限定盤 \1,995)
国内盤はリマスタリングされる前の古い規格のものしか出ていなかったので待望の国内CD化です。
なんといっても、1曲目「That Lady」!
アイズレーの魅力のひとつとして、痛快ファンキーな楽曲と甘いスロー・ナンバーとの対比、が挙げられますが、この曲はファンキーなアイズレーを象徴する代表曲といえます。
元々は、1964年に4枚目のシングルとして発売した「Who's That Lady」のセルフ・カヴァーで、オリジナルはアコースティックかつラテン風味の効いたアレンジでした。それをアーニー・アイズレーのギターを大胆に前に押し出し、マッシュアップしたのがこの「That Lady」。
今回ボーナス・トラックとして収録されている超テンポアップしたライヴ・ヴァージョンも聴きものです。
ちなみにこのアルバムには、シュガーベイブ「ダウンタウン」に影響を与えたと言われているB「If You Were There」(すごくイイ曲!)や、シールズ&クロフツの名曲「Summer Breeze」のカヴァーも収録。
ソウル好きの方はもちろん、ロック・ファンにこそ聴いてもらいたいオススメ盤です。森 陽馬 |
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2010年11月25日(木) Junior Gordon 「Blow Wind Blow」 |
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今夏ACEレーベルから出て大好評だったコンピ『ACE STORY』の続編が発売になりました。(『ACE STORY VOL.2』 CDCHD-1281)
7月25日にこのコーナーでも紹介したVOL.1はロングセラーで、ニューオリンズ・サウンド好きの方なら絶対に気にいること間違いなし!の内容でしたが、VOL.2も超ゴキゲンな選曲。
1950〜60年代ニューオリンズのガンボ・スパイスがタップリ詰め込まれた全24曲。英国ACEからのリリースなのでブックレットの英文解説も充実♪ 聴いて読んで美味しい1枚です。
そのしょっぱなに収録されているのが「Blow Wind Blow」。
曲名だけだとピンとこないかもしれませんが、ドクター・ジョンの名作『ガンボ』2曲目に収録されていたヒューイ・スミス作なので、聴けば「おお、これか!」とわかる方も多いはず。
Junior Gordonという人が1957年にシングルEPでリリースしたヴァージョンが今回のCDには収録されています。
ちなみにこのバック・トラック(演奏部分)は、1959年にフランキー・フォードがカヴァーしたヴァージョンでも再利用されたそう。
なるほど、Junior Gordonのソウルフルな歌声も魅力ですが、実際EPにクレジットもされていたヒューイ・スミス・オーケストラによる演奏も迫力満点! 聴きものです。森 陽馬 |
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2010年11月26日(金) ジョージ・ハリスン 「ラヴ・カムズ・トゥ・エヴリワン」 |
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2001年11月28日にジョージ・ハリスンが亡くなってから、早くも9年が過ぎました。
それにしても58歳だったんですねぇ、ジョージは・・・。
自分がその歳を越えてしまうと、若かったのに・・・、という想いが一層強くなってきます。
ファンとしてはまだ新しい作品を出して欲しかったし、あのスライド・ギターをもっと聴きたかったし。残念です。淋しいです。
遠くにいるファンがこれだけ淋しく感じるのですから、奥様のオリヴィアをはじめ身内の方々は本当に淋しい思いをしていることだろうと察せられます。
ということで今日は、ジョージを想いつつこの1曲。
個人的にはジョージの曲の中では一番好きな曲と公言している「ラヴ・カムズ・トゥ・エヴリワン」です。
心地良いビートをキープするアンディ・ニューマークとウィリー・ウィークスのリズム隊に、スティーヴ・ウィンウッドらしいシンセとジョージの細かなスライド・ギターが幾重にも織り込まれた演奏に、ジョージの慈愛ヴォーカルが乗る絶品曲。
イントロに少しだけエリック・クラプトンのソロも入っています。森 勉
★掲載ジャケットは、「Love Comes To Everyone」収録の79年発表名作『慈愛の輝き』。以前国内盤はCCCDでしたが、通常CDで再発売されました。(TOCP-70876 \2,500) |
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2010年11月27日(土) Ronnie Spector 「Try Some, Buy Some」 |
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ジョン・レノンBOXやポール『バンド・オン・ザ・ラン』新エディション発売、そして映画『ノルウェイの森』公開など、ビートルズ関連の話題&リリースが相変わらず続いています。
ファンの方でも追いつかない、といった感じですが、このコンピは熱心なビートルズ好きでない方にもオススメしたい1枚。
『ベスト・オブ・アップル・レコード』(TOCP-70889 \2,600)。
ビートルズが設立したレーベル“アップル・レコード”のシングルを集めた全21曲収録のコンピです。
メリー・ホプキン「悲しき天使」、バッド・フィンガー、ビリー・プレストンの人気楽曲から、バッドフィンガー前身アイビーズ「メイビー・トゥモロウ」、ジョージプロデュースのラダ・クリシュナ・テンプル「Govinda」(クーラシェイカーもカヴァー)、サンダウン・プレイボーイズ「Saturday Nite Special」など、珍しい曲も色々と収録。
特にオールディーズ/フィル・スペクター・ファン注目!なのは15曲目。
ロニー・スペクター「トライ・サム・バイ・サム」でしょう。
ロネッツのリード・シンガーで、フィル・スペクターの奥方だったロニーが1971年に録音したシングル曲。
ジョージ・ハリスンとフィル・スペクターが共同プロデュースしており、ジョージ本人も後にこのバック・トラックを使って『リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』に収録しています。
ロニー・スペクターのオリジナル・アルバムにも収録されていない曲なので、フィル・スペクター・ファンの方も要チェック! 2010年リマスターで音質も良くなっています。森 陽馬 |
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2010年11月28日(日) Linda Ronstadt 「Rock Me On The Water」 |
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イーグルスの来日が決まりましたね。(リンク先はウドーのHP)
前回2004年の来日公演は“フェアウェル・ツアー”と題されていたので、今回が最後!?と言われていましたが、6年ぶりの今回。グレン・フライやドン・ヘンリー他メンバーも62〜3歳なので、本当に今回が最後!?の可能性が高いかもしれません。
2011年3月1日大阪、3日名古屋、5、6日東京ドーム、という日程。
ドーム公演というのは悩むところですが・・・。(高くなってもいいから武道館で見たいな)
さて、イーグルスが結成前にリンダ・ロンシュタットのバックをやっていた、というのは有名な話ですが、その参加アルバムが久々に再CD化されました。(輸入CD RAVEN RVCD-325)
71年作『Linda Ronstadt』がその1枚で、グレン・フライ、ドン・ヘンリーを中心に、ランディ・マイズナー、バーニー・リードンも参加。全体的にカントリー・フレーヴァーに満ちた仕上がりで、カントリー・ナンバー他、ニール・ヤング「Bird」、リヴィング・ストンテイラー、エリック・カズのカヴァーをやっています。
特に聴きものは1曲目「Rock Me On The Water」。
ジャクソン・ブラウン作の名曲で、リンダの伸びやかな歌声が存分に発揮されています。フライング・ブリトゥ・ブラザーズのスニーキー・ピートによるペダル・スティールも絶品! 他の曲ではバディ・シモンズも参加しており、ペダル・スティール好きの方には聴き所の多い作品です。
ちなみに今回の再発盤は74年作『Heart Like A Wheel』との2in1仕様。全米No.1ヒットとなった「You're No Good」(邦題:悪いあなた)やジェイムス・テイラー・カヴァー、更にレアなボーナス・トラックも3曲収録されています。森 陽馬 |
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2010年11月29日(月) エリザベス・ミッチェル 「Elephants All Over The World」 |
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ジャケットに写っているのは、Ida(アイダ)というインディーズ・バンドの女性シンガー、エリザベス・ミッチェルと、Idaのメンバーで彼女の夫ダニエル・リトルトンに、9歳の愛娘ストーリーちゃん。
ファミリー3人を中心に作り上げたフォーク・アルバム『Sunny Day』(FOUR-103 \2,310)。
ビル・ウィザース「Lovely Day」、チャック・ベリー「School Days」、ジョン・マーティン、オーガスタス・パブロ、ムーンドッグ、 日本語を交えた「大きな栗の木の下で」、「月」など幅広いカバー選曲も面白いです。
リヴォン・ヘルム、エイミー・ヘルム、クリス・ウッド(メデスキ,マーチン&ウッド)、ラリー・キャンベル等が参加。
優しいママの歌声とストーリーちゃんのハーモニー&歌声に思わず頬がゆるみます。ストーリーちゃん自作の曲(!)も一曲収録。
小さいお子様と一緒に聴くのにも最適の一枚!
フォーク/カントリー、女性シンガーお好きな方にオススメです。
日本盤にはボーナストラック4曲を追加収録。
エリザベスによる各曲毎のライナーノーツ付きです。東尾沙紀 |
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2010年11月30日(火) ホリーズ 「イエス・アイ・ウィル」 |
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先日いつものように店でお客様と音楽談義に花を咲かせていました。
いろいろと話しているうちになぜかホリーズの話題になり、リード・ギタリストのトニー・ヒックスが弾くギターフレーズはいいものが多いのに評価が低すぎるのでは?、というかなり突っ込んだトークに発展してしまいました。
ということで今日はホリーズ。
「バス・ストップ」だけでなく、名曲・名演が多くあります。
トニー・ヒックスのギターが耳に残る曲を何曲か紹介したいと思います。
まずは12弦ギターの音色が鮮烈な印象を与えてくれる「ルック・スルー・エニイ・ウインドー」、「アイ・キャント・レット・ゴー」。初期の勢いあるロックンロール・フレーズがたまらない「ステイ」、ジェイムス・バートンばりのカントリー・フレーヴァーな間奏が聴ける1969年イギリスでの大ヒット曲「ソーリー・スザンヌ」など、ヴォーカルとよく馴染み、曲全体に彩りを添えるギターを聴かせてくれるのがトニー・ヒックスなのです。
この「イエス・アイ・ウィル」(シングル・ヴァージョン)は、ジェリー・ゴフィン&ラス・タイトルマン作品を取り上げたもので、曲もいいし、アラン&グレアムのハーモニーも素晴らしい!
そして、短いながらもトニーのトゥワンギーな間奏!最高!! 森 勉
★掲載ジャケットは全25曲ベスト盤『On A Carousel 1963-1974:The Ultimate Hollies』。(RAVEN RVCD-240) |
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