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  今日のこの1曲 “Archives”

<2015月7月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー
2015年7月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2015年7月1日(水) リチャード・トンプソン 「Guitar Heroes」

今日のこの1曲「Guitar Heroes」はギター好きの方必聴!

フェアポート・コンヴェンションのギタリストとして1968年デビュー。
その後も英国を代表するシンガーソングライター/ギタリストとして活躍しているリチャード・トンプソン。

ウィルコのジェフ・トゥイーディーをプロデューサーに迎えた新作アルバム『スティル』を発表しました。
(国内CD 2枚組仕様 解説・歌詞・対訳付 3,000円+税)

トラッドとロック、そしてジェフ・トゥイーディー的スパイスが合わさった絶妙な仕上がりですね。

注目はディスク1のラスト12曲目に収録されている「Guitar Heroes」。

まさに、リチャード・トンプソン版「ギター・ジャンボリー」といった感じでしょうか?
(補足すると「ギター・ジャンボリー」はクリス・スペディングによるギタリスト賛歌名曲。様々なギタリストの名フレーズがクリス・スペディングのギターによって織り込まれているナンバーです)

・ジャンゴ・ラインハルト「Merodie Au Crepuscule」
・デューク・エリントン作「Caravan」
・チャック・ベリー「Brenda Lee」
・デイル・ホーキンス「Susie Q」
・シャドウズ「FBI」

リチャード・トンプソンらしい音色のギターで上記楽曲のフレーズが織り込まれています。

締めが「FBI」というのがイイですね! 森 陽馬



2015年7月2日(木) Neil Young+Promise Of The Real 「BIG BOX」

<ロック>の定義とは?
それは楽曲、サウンド、細かい理論的なことではなく、<姿勢>なのだ!ということを痛感させてくれる1枚。

ニール・ヤング新作オリジナル・アルバム『The Monsanto Years』。
(輸入CD+DVD Warner/Reprise 550586-2  国内盤は解説・歌詞・対訳付で7月29日発売)

バックを務めるのは、長年ニールとFARM AIDを開催しているウィリー・ネルソンの息子2人(ルーカス&マイカ・ネルソン)が在籍しているバンド、Promise Of The Real。

遺伝子組換作物や農薬を販売しているアメリカ大手企業モンサント社への抗議を示した衝撃作です。

2014年ヴァーモント州が遺伝子組み換え食材を規制する法案を通過させたところ、モンサント社がこれを法廷に訴えて覆そうとしていることが明るみに。未来へと続く自然・地球環境、そして子供達のために、モンサント社&スターバックス他大企業を名指しで糾弾した全9曲。

デビューして約50年間。変わらないニール節・歌声&ギター。
いつも通りのニールらしい楽曲群ながら、音楽で戦いを挑むその姿勢に熱いものが込み上げてきます。森 陽馬


★このモンサント社に関する問題、土壌が汚染されていくアメリカの現状。
日本ではあまり知られていません。
音だけではなく国内盤(7/29発売)の歌詞対訳も是非ご覧ください。



2015年7月3日(金) Roman A Clef 「Abandonware (Hannah and Zoe)」

2014年8月16日の今日のこの1曲で、プリファブ・スプラウトそっくりにオリジナル楽曲を奏でるSproutlessというトリビュート・プロジェクトをご紹介しましたが、最近のバンドでプリファブ・スプラウト・フォロワーと呼べる、ロマン・ア・クレのアルバム『アバンダンウェア』も、80's/UK/ギターポップ好きな方にお薦めの一枚です。
(国内CD TUGR-019 2,200円+税 ボーナストラック1曲追加 解説・歌詞・対訳付)

ロマン・ア・クレは、フィラデルフィアのバンド<A Sunny Day IN Glasgow>のライアン・ニューマイヤーを中心に、同バンドの女性シンガー、ジェン・ゴーマ、ブルックリンのインディーポップ・バンド<The Pains Of Being Pure At Heart>の元ドラマー、カート・フェルドマンの3人で始められたプロジェクト。

1曲目「Abandonware (Hannah and Zoe)」は、初めて聴くとプリファブの曲だと勘違いしてしまいそうなくらい、特に強い影響を感じさせるオマージュ的な1曲。

ウェンディ・スミス的な立ち位置である女性ヴォーカル、ジェン・ゴーマの涼しげな歌声が入ると、グッとそれらしいサウンドに近づきます。

曲を書いているライアンは85年生まれだそうで、今作は彼らが生まれた頃=80年代がテーマになっています。

最初はそれっぽい事をやっている面白いグループだなと軽い感覚で聴いていたのですが、曲も良いですし、80年代ぽい音の再現度も高いので、その時代の音楽がお好きな方は是非聴いてみてください。東尾沙紀



2015年7月4日(土) Mooney & His Lucky Rhythm 「Boogie Woogie Baby」

横浜を拠点に1970年代から活動している日本ジャグ・バンド界の雄!
ミュージシャンズ・ミュージシャンなムーニーさん。
(毎年春行われている横浜ジャグバンドフェスを開催しているのもこの人!)

Mooney & His Lucky Rhythm名義での新作『Thanks Jagie Day』を発表しました。
(国内CD AP-1060 2,500円+税)

ムーニーさん独特な解釈によるサッチモやファッツ・ウォーラー含む戦前アメリカン・ルーツ・カヴァー。
JAZZとBOOGIEを合わせた<JAGIE>! カッコイイ!

特に9曲目「Boogie Woogie Baby」。

デイヴ・バーソロミュー作「Dave's Boogie Woogie」に日本語詞も加えた<JAGIE>流アレンジ。
椎野恭一さん、高木克さん(ソウルフラワー)、YANCYさん他バック演奏も最高にゴキゲンですね。

ブルース/ブギ好き、吾妻光良&スウィンギンバッパーズなどお好きな方にもオススメの1枚です。森 陽馬



2015年7月5日(日) ワンダ・ジャクソン 「Fujiyama Mama」

せっかくですから、『レット・イット・ロック~ロックン・ロール60周年』シリーズのユニヴァーサル・ミュージック編からも紹介させてください。

『レット・イット・ロック!~ロックン・ロール60周年 ユニヴァーサル・ミュージック編』
(国内CD UICZ-1603 2,300円+税)

ユニヴァーサル・レーベルは今や名前の通り幅広く多くのレコード会社が傘下に入り、このようなオムニバス盤を作るにはもってこいのレーベルになっています。

今回収録の50曲も、デッカ、コーラル、チェス、モータウン、キャピトル、リバティ、インペリアル、スペシャリティ、マーキュリー、MGMなど、昔では考えられないような夢のラインナップになっています。やはりEMI系が加わったのが大きいですね。

ワンダ・ジャクソンは1937年オクラホマ生まれで、デビュー当時のエルヴィス・プレスリーと一緒にライヴ・ツアーをしたという話も残っている女性シンガー。

今日のこの1曲「フジヤマ・ママ」は1959年頃日本ではかなり話題になったロカビリー名曲。

こぶし回しとパンチの効いたヴォーカルに注目です。森 勉



2015年7月6日(月) Sven Libaek 「Start Growing Up Now」

海辺を駆ける男女のジャケットが素敵です♪

今作は、69年にオーストラリアで公開された『The Set』という映画のサウンド・トラック。
(国内CD スヴェン・リーベク『ザ・セット』 VSCD-9490 2,400円+税)

当時日本では未公開で、映像のソフト化は現在されていないようです。
この映画の音楽を手掛けたスヴェン・リーベクもまた知る人ぞ知る存在とのこと。

スヴェン・リーベクは、1938年ノルウェーに生まれ、60年代初頭にはオーストラリアに拠点を移し、映画やTVスコアなどを手掛け活躍した男性作編曲家。


殆どがインストですが、1曲目「Start Growing Up Now」はソフトロックお好きな方注目の一曲♪

男女ヴォーカル・グループThe Flanagansのハーモニーが心地良い、A&Mを彷彿とさせるナンバー。

パーカッションが入ったテンポの良い曲から、ストリングス、ブラスが入った優雅な音色のもの、ヴィブラフォン主体、ソロ・ギター....などなど、おしゃれなラウンジ・ミュージックとしてもオススメの一枚です。東尾沙紀

2015年7月7日(火) 山田稔明 「my favorite things」

梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばすような風通しの良い1枚。

山田稔明『the loved one』
(GTHC-0007 先着でポストカードプレゼント 2,000円+税)

愛猫ポチ一周忌に合わせ発表した6曲入りミニ・アルバム。
(全6曲歌詞に猫が登場)

2013年発表オリジナル作『青の時代』は本当に素晴らしいアルバムだったので、これを超える作品を作るのは難しいだろうなぁ、と正直思っていましたが杞憂でしたね。

<青の時代>~<緑の時代>を経て、また新しい時代の息吹を感じさせてくれる快心作。

今日のこの1曲は①「my favorite things」。

吹っ切れたような爽快ポップ・チューン!
彼の人生観が反映された詞世界も魅力的です。

約1年前、ポチが亡くなったすぐ後アゲインでのライヴで歌ってくれた「些細なことのように」。
印象深かったあの名曲がCD初収録されたのもうれしいですね。森 陽馬


2015年7月8日(水) Olivia Chaney 「Waxwing」

天辰保文さんも推薦している英国女性シンガー・ソングライター、オリヴィア・チェイニー。

1982年イタリア生まれ英国オックスフォード育ち。
2013年BBC RADIO FOLK AWARDSにノミネートされ、名レーベルNONESUCHと契約。
地道なライヴ活動を経て、今年2015年発表した1stアルバムが今作『The Longest River』です。
(輸入CD nonesuch 7599-79562-7)

彼女自身のギター/ピアノ弾き語りを軸に、チェロやヴァイオリンが加わるバック演奏。

最初通して聴いた時は地味に感じましたが、繰り返し聴く毎に違った風景が見えてくる全12曲。

オリジナル曲中心ながら、英国トラディショナル曲①「False Bride」、17世紀バロック時代の作曲家Henry Purcell作⑨「There's Not A Swain」など、カヴァーのセンスも凡百のシンガーとは一味も二味も違います。

今日のこの1曲は3曲目「Waxwing」。
スコットランドの男性フォーク系シンガー・ソングライター、Alasdair Roberts作のカヴァー。

サンディ・デニーとジョニ・ミッチェルを合わせたような凛とした彼女の歌声。
歌が上手い、声がきれい、だけではない不思議な求心力がありますね。

これからも末永く聴き続けたい注目の女性シンガーです。森 陽馬


2015年7月9日(木) Leon Bridges 「Coming Home」

<21世紀のサム・クック>!?

来年のグラミー賞には彼のこのアルバムが名を連ねていることでしょう。

Leon Bridges『Coming Home』
(輸入CD Columbia 88875-08914-2)

リオン・ブリッジズはアメリカ/テキサス州出身、1989年生まれの黒人シンガー。
White Denimというロック・バンドのオースティン・ジェンキンスに見出され、彼のスタジオNiles City Soundで録音した1stアルバム『Coming Home』。

一聴するだけだと、1960年代前半のサザン・ソウルのような1枚。

Niles City Sound(スタジオ名がプロデュース名義にもなっています)の音は当時のマッスルショールズ、エコーが少し効いたところはゴールド・スター・スタジオ的な質感がありますね。

そして、ソウルフルながら包容力もあるサム・クック似の歌声。
特に1曲目「Coming Home」は、「You Send Me」を彷彿とさせます。

ちなみに今作は、最新7月11日付ビルボード・アルバム・チャートで初登場6位と早くも躍進中。

僕が購入した輸入盤には歌詞カードが付いていなかったので、歌詞・対訳及びボーナス・トラックも追加した国内盤を早く出してもらいたいですね。森 陽馬


2015年7月10日(金) L.J.Reynolds & Chocolate Syrup 「Let One Hurt Do」

ソウル・ファンの方、お待たせしました!
と言いたくなるようなコンピレーションCDがビクターから発売になりました。

タイトルは『アヴコ・ソウル・エンバシー』。
(国内CD 日本語解説付 VICP-65315 2,900円+税)

現在ビクターが権利を持っているアヴコ、H&L、LAW-TONレーベルのシングル曲から、マニアックだけれどもイイ曲が全21曲。監修はmaskman。

1971~77年ヒットはしなかったけれど、他ではなかなか聴けない隠れた名曲がたっぷり楽しめます。

どの曲も味わい深いものがありますが、今日はその中から名前は甘いけれど、ソウル・ミュージックの神髄に酔えるL.J.レイノルズ&チョコレート・シロップ「レット・ワン・ハート・ドゥ」を。

1971年発表、プロデュース&アレンジがボビー・マーティンなので、フィラデルフィア録音と言われています。

L.J.レイノルズは1973年ドラマティックスに加入しますが、本当にいい声をしていますね。
聴く者の気持ちをどんどん熱くしてくれる♪Baby Baby♪の連呼、サイコーです。

梅雨のジメジメとムシムシした暑さを吹き飛ばしてくれるナイス・ソウル・コンピ『アヴコ・ソウル・エンバシー』。
ヘヴィー・ローテーションが当分続きそうです。森 勉


2015年7月11日(土) Buzz & Bucky 「Bay City」

2015年5月4日NHK-FMで放送された『今日は一日アナログ時代のアメリカン・ポップス三昧』。

サーフィン/ホット・ロッド特集の時間帯では山下達郎さんがゲスト出演。
名曲&レア音源を色々とかけてくれましたが、印象に残った1曲はBuzz&Bucky「Bay City」でした。

ロニー&ザ・デイトナスのメンバーによるBuzz&Bucky、1965年5月発売シングル。

神奈川県出身24歳リスナーからのリクエストでかかったナイス・バラード。
達郎さん自らリマスタリングした音源でオンエア!と気合が入っていましたね。

そのBuzz&Bucky「Bay City」収録のCDが、タイムリーに発売されました。

Ronny And The Daytonas『The Complete Recordings』
(輸入CD Real Gone RGM-0376 国内仕様盤も7月22日発売予定)

ナッシュビル発60'sバンド、ロニー&ザ・デイトナス。
「G.T.O.」、「Sandy」などヒット曲から、初CD化レア音源も2枚組CDにタップリ全48曲収録!

サーフィン/ホット・ロッドファンは必携!の決定版的1枚です。森 陽馬


2015年7月12日(日) デュース・クーペス 「Smooth Stick」

夏と言えばサーフィン&ホット・ロッドのインストです。

<サーフィン/ホット・ロッド1200>というシリーズで、なんと17種類もマニアックなCDが再発されました。

デルファイ・レーベルを中心に日本初CD化のオンパレード!
全て日本語解説がちゃんと付いて1,200円+税というナイス・プライスです。

デュース・クーペス『ホットロッダーズ・チョイス』は、ロリー・ヴェガス(ギター)とパット・ヴェガス(ベース)の兄弟が中心のグループによる1963年発表作品。
(国内CD 日本語解説付 WPCR-16637 1,200円+税)

ビーチ・ボーイズのヒット曲「リトル・デュース・クーペ」にあやかったような名前もいいですが、全曲エレキ・ギターをフォーチャーした演奏もなかなかなものがあります。

一説によると、ハル・ブレイン、トミー・テデスコ、グレン・キャンベル、レオン・ラッセルが参加しているとのこと。

「スムース・スティックス」は車のエンジン音もタップリ入ったゴキゲンなホットロッドナンバーです。

なお、ロリー&パット・ヴェガス兄弟は1968年頃にはレッドボーンというグループを結成。
1970年代に入ってからヒットが出るようになり、1974年には「カム・アンド・ゲット・ユア・ラヴ」が全米5位の大ヒットを記録することになります。
サーフィン/ホット・ロッド/インストでデビューした人たちはしぶとい根性の持ち主が多いようですね。森 勉


2015年7月13日(月) Suchmos 「Miree」

茅ヶ崎発!<湘南のジャミロクワイ!?>

平均年齢23歳、神奈川県育ちの日本人6人組グループ、Suchmos。(サチモス)

スペースシャワーミュージックから1stアルバム『The Bay』を発表しました。
(PECF-3153 2,300円+税)

『ロック、ソウル、ジャズ、ヒップホップからの影響をバンドに落としこみ、アーバンでメロウに仕上げた音楽』
という宣伝文句に偽りなし。

音楽界で近年常態化しているEDM的無機質なサウンドではなく、オーガニックなバンド・アレンジがいいですね。

楽曲もポップで、特にシングル曲③「Miree」は、シティ・ポップファンにもオススメな1曲。
今夏多くの人を虜にしそうなキラーチューンです。

和製ジャミロクワイと評されていますが、ホーンが入ればEW&F、アヴェレージ・ホワイト・バンドな感じになりそう。
これからの活動にも期待したいニューカマー。森 陽馬


2015年7月14日(火) 杉瀬陽子 「悲しみよ、愛を孕め」

当店推薦日本人女性シンガー・ソングライター、今月のこの1枚!

杉瀬陽子『肖像』
(国内CD HRVD-007 2,269円+税)

奈良出身、大阪在住の女性シンガー・ソングライター、杉瀬陽子。
2年ぶり3作目となる新作アルバムが本日入荷しました。

バック演奏は中森泰弘(ヒックスヴィル)、安宅浩司、伊賀航、北山ゆう子、シーナアキコ、ローズ高野。
そして堀込泰行(元キリンジ)もゲスト参加。

中納良恵似の母性溢れる歌声が心にスッと入ってくる全9曲。

堀込泰行が作曲したドリーミーな③「五月雨二鳥」、杉瀬陽子自らトロンボーンも吹いている②「マドロスの小瓶」、原田真二カヴァー⑥「キャンディ」他、注目曲が色々ありますが、聴きものは⑧「悲しみよ、愛を孕め」。

荒井由実楽曲を彷彿とさせるミディアム・バラード。
安宅浩司によるペダル・スティールの音色が、彼女の心の声をも表現しているようで琴線に響いてきます。森 陽馬


2015年7月15日(水) The London Souls 「When I'm With You」

ニューヨークを拠点に2008年から活動しているアメリカの男性ロック・デュオ、ザ・ロンドン・ソウルズ。

ニューヨークなのにロンドン・ソウルズ...とは、ちょっと紛らわしい名前のバンドですよね。
メンバーは、黒人ギター/ヴォーカルのTash Neal、ドラム/ヴォーカルのChiris St.Hiraireの2人。

近年で人気のギター&ドラムの男性コンビといえば、ブルース・ロック・ルーツのブラック・キーズが思い浮かびますが、こちらはバンド名からも窺えるように、60~70年代のブリティッシュ・ロックの影響を感じさせるキャッチーさと、アメリカン・ロックの骨太なサウンドが合わさった楽曲が魅力です。

2011年発表1st『The London Souls』から約4年ぶりとなる新作2nd『Here Comes The Girls』は、ソウライヴのギタリスト、エリック・クラズノーがプロデュース。(ベースでも3曲参加)
(輸入CD FEEL MUSIC FM-001)

①「When I'm With You」はコーラスが印象的なビートルズ・テイストのポップなナンバー♪
ソウライヴのキーボーディスト、ニール・エヴァンスがオルガンで参加しています。

熱いヴォーカルがかっこいいファンキーなものから、ザ・バンドを彷彿とさせるレイドバックした曲、牧歌的なものまで。二人ともリード・ヴォーカルがとれるため、様々なタイプの曲が収録。
シンプルなロックが聴きたい方にもお薦めの一枚です。東尾沙紀

2015年7月16日(木) Johnny Wells 「Guess I'm Dumb」

「やっぱりブライアンの曲はいいな」
これがこのCDを通して聴いた感想です。

『ヒア・トゥデイ! ソングズ・オブ・ブライアン・ウィルソン』
(国内CD 英文解説・対訳付 PCD-17724 2,500円+税)

ACEレーベル人気シリーズ、ソングライター作品集の新譜として、遂にブライアン・ウィルソンが登場!

1曲目にダリアン・サハナジャ(ブライアン・ウィルソン・バンドのメンバー)による「Do You Have Any Regrets?」(ブライアン幻の作品『スウィート・インサニティ』に収録されていた曲)を入れるなんて攻めてますね。

全25曲注目曲だらけですが、スリー・ドッグ・ナイトの前身レッドウッド「Time To Get Alone」、あの「So Much In Love」で有名なタイムス「Surf City」、ペギー・マーチ「Aren't You Glad」、ジーン・ペイジがアレンジしたベティ・エヴェレット「God Only Knows」など、ついつい何回も聴きたくなってしまいます。

イギリス編集らしいブリティッシュな選曲もうれしいところです。
トニー・リヴァース&キャスタウェイズ「The Girl From New York City」、ルイ・フィリップス「I Just Wasn't Made For These Times」、カースティ・マッコール「You Still Believe In Me」、この3曲もさすがACEの選曲。

今日フィーチャーしたいのは、ジョニー・ウェルズ「Guess I'm Dumb」。

イギリスのパーロフォンから1967年に発売されたシングル曲。
オリジナルのグレン・キャンベル・ヴァージョンにちょっとメリハリを付けたサウンドです。

歌っているジョニー・ウェルズはマッド・クラシックスというバンドをやっていた人らしいけれど知りませんでした。
まだまだ掘り出し物がいっぱいあります。
やはりこのようなコンピからは目が離せませんね。

日本盤は英文解説の和訳と歌詞付です。森 勉


2015年7月17日(金) フラリー・パッド 「GO! GO! SUMMERTIME」

突然のどしゃぶりからピーカンな暑さになったりと、台風の影響で不安定な天気が続いていますね。

それもこれも含めて夏!ということで、真夏の到来を実感させてくれるオススメBGMがコレ!

フラリー・パッド『SUMMERDAYS』
(国内CD APAR-1003 2,000円+税)

fulare_pad(フラリー・パッド)は、前田大輔(ウクレレ)と清水英之(ギター)による京都発アコースティック・インスト・デュオ。

2014年発表前作『O・MO・TE・NA・SHI』は当店でも大好評ロングセラー中。
村田和人さんや杉真理さんもお気に入りのユニットで、アゲインで二名敦子さんとのコラボ・ライヴをやっていただいたこともありました。

今作はタイトル通り<夏>な雰囲気がタップリ味わえる全10曲。

BS-TBS『湘南タイム』テーマ曲として使われている快活なナンバー①「GO!GO! SUMMERTIME」。
ポップなメロディにウクレレの清涼感ある音色が魅力ですね。

二人の優しいお人柄が表れた温もりあるサウンドが心地良い作品。
山弦、ゴンチチなどのギター・デュオ、ウクレレ好きの方にもオススメの1枚です。森 陽馬


2015年7月18日(土) The Strypes 「Get Into It」

まだ幼さも残る平均年齢16歳という若さで発表したデビュー作から約2年。

アイルランド出身の4人組、ザ・ストライプス2作目となる新作『リトル・ヴィクトリーズ』がリリースになりました。
(国内CD 日本独自企画デラックス盤 UICR-1118 3,100円+税)

高い演奏力、クールなパフォーマンス、かっこかわいいルックスで、一気に日本でも人気となった彼ら。

前作は渋いR&Bナンバー他カバーも多数収録されていましたが、新作ではボーナストラックのMC5「Kick Out The Jams」のカバーを除けば、全てオリジナル曲です。

ジャミロクワイやトレヴァー・ホーンらと仕事をしてきたWTNSSという2人組がプロデュース。
彼ららしいパンキッシュな曲からバラードまでサウンドの幅も広がり、、ロス・ファレリー(vo.)の歌の表現力も増しているように感じます。

オアシスっぽいかも?と感じたリードトラック「Get Into It」。
色んな時代の音楽を聴いていると思いますが、やはり90年代ロックからの影響は大きいのかなと思わずにはいられない曲です。

日本独自企画デラックス盤には、2013年の来日公演2曲を含むライヴ映像を収めたDVD付。(約19分)
海外/日本合わせて、ボーナストラック7曲が追加収録されています。

先日1日限りの来日公演を行ったばかりの彼らですが、11月にはジャパンツアーが決定しています。
前回の来日時もあっという間に売り切れたので今回も完売必至です!東尾沙紀

2015年7月19日(日) ヤンガーズ 「マイ・ラブ・マイ・ラブ」

グループ・サウンズのコンピはいろいろ出ていますが、オススメはこのCDです。

『GSア・ゴー・ゴー』
(2枚組CD 全55曲 TECH-32412 3,000円+税)

スパイダース、ジャッキー吉川とブルー・コメッツ、タイガース、テンプターズ、ヴィレッジ・シンガーズ、カーナビーツ、ジャガーズ、ゴールデン・カップス、サベージ、モップス、オックス、ワイルド・ワンズ、パープル・シャドウズなど、GS時代を彩った主要ヒット曲/名曲がオリジナル音源でたっぷり入っています。

あと、ちょっとマニアックなダイナマイツ、リンド&リンダース、スウィング・ウエスト、ランチャーズ、そして是非とも知ってもらいたいヤンガーズも入っているんですねぇ。ウレシイ~。

ヤンガーズは銀座ACBで1968年頃観たことがあります。
僕が高校生の時です。

遠い昔のことですが、女の子たちのキャーキャー声がうるさい中でも、とてもしっかりとした演奏を聴かせてくれた記憶が残っています。

その時も歌ってくれた「マイ・ラブ・マイ・ラブ」は、メンバーの鈴木陽一(リード・ギター担当)が作詞・作曲。

職業作家作品が多かったGSの中にあって、見事なオリジナル作品として評価したい1曲です。

ヤンガーズは残念ながらLPが出なかったグループ。
こういったオムニバスCDでお楽しみください。森 勉


2015年7月20日(月) 細野晴臣 「チャタヌガ・チュー・チュー」

・シュガーベイブ『ソングス』
・大滝詠一『ナイアガラ・ムーン』
・小坂忠『ほうろう』
・鈴木茂『バンドワゴン』
・荒井由実『コバルト・アワー』
・憂歌団『憂歌団(ファースト)』

上記が発売されたのは1975年でした。
40年経った今でも世代を超えて聴かれ、評価されている作品が多いですね。

そう、もう1枚忘れてはいけないのが、細野晴臣『トロピカル・ダンディー』です。
ブルースペックCD仕様で先日再発されました。(CRCP-20524 2,300円+税)

オリジナルの『トロピカル・ダンディー』は全10曲ですが、このCDは全16曲。
ティン・パン・アレー『キャラメルママ』より、「チュー・チュー・ガタゴト'75」、「イエロー・マジック・カーニヴァル」、「アヤのバラード」の3曲。ティン・パン・アレー『2』より「薔薇と野獣」(インスト)。あと、ティン・パン・アレーの演奏による「宵待草のテーマ」パート1&2の計6曲がボーナス・トラックとして追加されています。

音源的には2007年発売『ハリー細野 クラウン・イヤーズ 1974-1977』に収められていたもののバラ売り的な感じですが、1975年あたりの細野さんのワークスが俯瞰できる1枚です。

「チャタヌガ・チュー・チュー」は『トロピカル・ダンディー』1曲目。
この躍動感、スピード感たまりません。

1975年当時、この曲にハマって、カルメン・ミランダのLPも買ったことを思い出しました。森 勉


2015年7月21日(火) BLACK WAX 「Drum Song」~「AWA」

ピーター・バラカン主催ライヴ・イベントLIVE MAGIC!
第2回目となる今年は10月24日、25日恵比寿ガーデンホールでの開催が決定しました。

ポール・バレル&フレッド・タケット(リトル・フィート)のキャンセルは残念ですが、ティンパン、サラ・ワトキンスのバンド、OKI DUB AINU BAND、ランキン・タクシーなど楽しみですね。

さて、昨年行われた第1回目10月25日(土)。
初日メイン・ステージのトップバッターで快演を見せてくれたのが、ブラック・ワックスでした。

ブラック・ワックスは宮古島出身、サックスとキーボードの女性2人とリズム隊の男性2人による4人組バンド。
ジャズ、ロック、ファンク、レゲエ、ブラジル、そして宮古島グルーヴをミックスさせたインストがかっこよかったです。

そのブラック・ワックス4作目となる新作アルバム『VIGOR』が本日入荷。
(HCCD-9559 2,500円+税)

前作に引き続き、久保田麻琴がプロデュース!
タイトルの『ヴィゴー』は、宮古島の古語で「ゾクゾクする」、「鳥肌が立つ」という意だそう。
その言葉通り、南国の土着的グルーヴは更に深みを増した感がありますね。

特に、7曲目ジャッキー・ミットゥ「Drum Song」カヴァーから、泡盛と阿波踊りから着想したというオリジナル8曲目「Awa」への流れ。聴きもの!

こういう作品こそ、CDショップ大賞で選出され多くの人に聴いてもらいたいものです。森 陽馬


2015年7月22日(水) GALACTIC feat MACY GRAY 「Into The Deep」

今週末はフジロック・フェス'15がありますね。

ビーチ・ボーイズが出演したフジロックは2005年でした。
こちらのページに森勉によるビーチ・ボーイズ観戦記が掲載してあります。3日間のレポートはこちら

あれから早10年。
僕は今回行けませんが、参戦される方、存分に楽しんできてください。

さて、7月25日(土)フィールド・オブ・ヘヴン・ステージのトリを務めるギャラクティック feat メイシー・グレイ。

そのギャラクティックの新作アルバム『Into The Deep』が先日発売されました。
(国内CD ボーナス・トラックとしてライヴ音源3曲追加 PCD-93927 2,300円+税)

ニューオリンズ発の新世代ファンク・バンドとして1994年デビュー。
ロック、ジャズ、HIP HOPなど様々な音楽を咀嚼し呑み込みながら活動し続けてきましたが、今作は初期ルーツ的なサウンドと、近年の新しい方向性がちょうどうまく合わさった感じの仕上がり。

個人的には5曲目「Long Live The Borgne」のようなミーターズっぽいインストがあるのがうれしいですね。

今日のこの1曲は、フジロックで共演するメイシー・グレイをfeatした3曲目「Into The Deep」。
60~70年代のサザン・ソウル/スタックスを彷彿とさせる味わい深いミディアム・ソウル・ナンバー。

ちなみに国内盤ライナーノーツは、マウンテン・モカ・キリマンジャロのギタリスト、小林"Bobsan"直一氏が寄稿しています。森 陽馬


2015年7月23日(木) スライ&ザ・ファミリー・ストーン 「Love City」

このライヴ盤が当時リリースされていたら、スライの評価/ソウルの歴史も違っていたものになったのでは?

大袈裟かもしれませんが、そう思わされるくらい凄い発掘ライヴ音源が発売されました。

スライ&ザ・ファミリー・ストーン『ライヴ・アット・ザ・フィルモア・イースト』
(国内CD 完全生産限定盤 4枚組CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-30767 4,500円+税)

1968年10月4日、5日の2日間、ニューヨークの有名なライヴ・ハウス、フィルモア・イーストで行われた計4ステージ、スライ&ザ・ファミリー・ストーン絶頂期とも言える熱狂ライヴ音源です。

期待して聴きましたが、その期待を大きく上回る内容!
音質も1968年のライヴとは思えないほど素晴らしい!!

演奏の質、選曲的には4ステージ目となるディスク4が一番完成度高いかもしれませんが、冒頭からハウリング・ノイズが入ってしまったり、ラリー・グラハムのベースがボコボコいっているディスク1が、臨場感あって僕は好きですね。

そのディスク1のラスト、同年発売されたスライの名作『LIFE』に収録されている「Love City」。

L(エル)、O(オー)、V(ヴイ)、E(イー)のコール&レスポンスがあるなど、男女&黒人・白人混成バンドらしいピースフルなライヴ・パフォーマンス。

この盛り上がり、熱い演奏は聴きもの! 森 陽馬


2015年7月24日(金) 佐野元春&ザ・コヨーテ・バンド 「紅い月」

佐野元春&ザ・コヨーテ・バンド、約2年ぶりの新作『BLOOD MOON』が今週リリースされました。
(初回限定盤 CD+DVD+100Pブックレット POCE-9390 4,500円+税)

ヒプノシスの流れを汲むデザイン・チーム<StormStudios>が手掛けたジャケットを初めて見た時は、どんなサウンドだろう?ジャケットのイメージからちょっとプログレぽいのかな?等、色んな想像を掻き立てられました。

前作『Zooey』も素晴らしい作品でしたが、今作も混じりっ気なしのロック・アルバム!

1曲目で流れてきたのは、「ヤングブラッズ」を想起させる軽快なナンバー「境界線」。

この曲を筆頭に、聴き手に委ねるような詩的な表現で綴られたメッセージ性溢れる詞と、ビート感あるサウンド。

最初に聴いた時はクールな印象を受けましたが、どの曲もジワジワと聴き手の胸に迫る熱さを秘めています。

初回盤付属のDVDにPVも収録されている「紅い月」。

「夢は破れて すべてが壊れてしまった」
絶望さえ感じさせるこの一節でも、佐野さんの歌とコヨーテ・バンドが奏でる音には希望に満ちている気がしました。東尾沙紀


2015年7月25日(土) ビーチ・ボーイズ 「ビジー・ドゥイン・ナッシン」

「ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソン、知られざる真実をついに映画化!」
(宣伝用の文をそのまま使わせてもらいました)
の、
映画『ラヴ&マーシー』

8月1日劇場公開まであと1週間です。

試写会は見たのですが、劇場で見るのも楽しみです。

まだ見に行く予定がないという方、是非!是非!是非!見てほしい映画です。

初日8月1日は映画の日で料金もお安くなっていますし、その日が無理な方には前売り鑑賞券もありますので。
(前売り鑑賞券は1,400円。当店でも7月31日まで売っています)

さて、映画公開ということもあり、ビーチ・ボーイズのCDが2種再発になりました。

『USシングル・コレクション』(3CD+CD-ROM)と、今日紹介する『カリフォルニア・フィーリン~ベスト・オブ・ビーチ・ボーイズ』です。
(国内CD UICY-15389 2,037円+税)

ブライアン・ウィルソンが選曲し、このCDが出た2002年当時の新録音曲「カリフォルニア・フィーリン」が収められたことで話題になった全20曲入りのベスト盤。

マニア心を気持ち良くくすぐってくれる「ワンダフル」、「ビジー・ドゥイン・ナッシン」、「タイム・トゥ・ゲット・アローン」、「ディス・ホール・ワールド」なども収録。

「ビジー・ドィイン・ナッシン」はアルバム『フレンズ』に収録されていた曲。
珍しくコーラスなし、ブライアンが一人で歌っている軽快なボサノヴァ風ナンバー。

なお、ライナーノーツは村上春樹による「ブライアンの宇宙」と題された3,000字特別エッセイです。森 勉


★7月21日までに出荷されたこのCD、19曲目と20曲目に音飛びがあることが判明しております。
すでにお買い上げの方は、お手数ですが以下までお問合せくださいませ。
(ユニバーサル・ミュージック・カスタマー・サービスセンター 045-330-7213)
良品は7月30日頃再入荷予定となっております。



2015年7月26日(日) バリー・マン 「Who Put The Bomp」

今日のこの1曲コーナーで先日紹介したロックンロール60周年記念『レット・イット・ロック』シリーズ。

様々なアーティストを収録したオムニバス盤でしたが、アーティスト単体でのCDもいろいろと発売されました。

まずその中から1番のオススメ盤!

バリー・マンが1961年に発表したアルバム『フー・プット・ザ・ボンプ』です。
(国内CD UICY-77326 解説・歌詞付 1,000円+税)

全米7位まで上昇した同名曲をフィーチャーしたオールディーズ名盤がなんと1,000円+税で買えます。

4曲のボーナス・トラックも追加され、バリー・マンがABCパラマウント・レーベルで録音した曲がすべて収録!

バリー・マンの声って魅力的ですよね。
オリジナルを聴くと、鈴木雅之『オール・タイム・ベスト』初回盤に入っていた大滝詠一&シャネルズによるライヴ録音「フー・プット・ザ・ボンプ」もまた聴きたくなりますねぇ。森 勉


2015年7月27日(月) 村田和人 「brother」

村田和人さんが昨年7月25日発表した最新オリジナル・アルバム『ピーカン』。

ライヴ会場及び公式サイト通販のみの販売でしたが、当店でも販売開始いたしました!

それを記念して、『ピーカン』収録曲について語っていただいた村田和人最新インタビュー・リーフレットを作成。

店頭でご自由にお持ちいただけるようにしておりますので、CDは会場で購入したという方も是非ご覧ください。

今日のこの1曲は、『ピーカン』3曲目に収録されている「brother」。

今作唯一の村田和人単独での作詞・作曲ナンバー。
ちょうど20年前1995年発表作『スウィート・ヴァイブレーション』レコーディングの際に、村田バンドでも録音されたことがあった楽曲だそうです。

「<人間同士を隔てているものは何?>がテーマです。
あと何千年かかろうと、人間はそれを越えていくって信じてる気持ちの表れです」
(村田和人最新インタビューより抜粋)

タイトなサウンドと共に、雄々しい村田さんの熱いメッセージが伝わってくる1曲。
後半のアメリカン・ロックな展開もかっこいいですね。森 陽馬


2015年7月28日(火) 大滝詠一 「ハンド・クラッピン・ルンバ」(ライヴ)

大滝詠一が設立したナイアガラ・レーベルの作品が世に出てから、今年2015年で40周年を迎えました。

現在ではミュージシャンが自分のレーベルを作ることは当たり前に行われていますが、40年前はかなり状況が違っていました。
改めて大滝さんの先見の明に脱帽するとともに、夢を実現するためには若さと勢いと無鉄砲さも必要だったんだな、と思う次第です。

さて、シュガー・ベイブ『ソングス』に続いて、ナイアガラ・レーベル第2弾アルバムとして出たのが『ナイアガラ・ムーン』です。

大滝詠一さんの誕生日である7月28日。
ナイアガラ・レーベル設立40周年記念盤としてCD2枚組仕様の『ナイアガラ・ムーン』が入荷いたしました。
(SRCL-8712 2,800円+税)

ディスク1は<'95ミックス・ヴァージョン>。
1曲目が「福生ストラット(パートⅡ)」から始まるのもミソです。

ディスク2は<'77ライヴ・ヴァージョン>として、1977年6月20日東京・渋谷公会堂で行われた〝ファースト・ナイアガラ・ツアー”のライヴ音源が8曲!
更に、<デモンストレーション・ラフ・ミックス・ヴァージョン>が12曲収録されています。

今日はライヴ・ヴァージョンの中から「ハンド・クラッピン・ルンバ」を。
大滝さんのライヴはいつもいつも楽しかったなぁ~。森 勉


★当店にてお買い上げの方には、当時のライヴを回想した発売記念リーフレット差し上げています。

★アナログ盤も在庫まだございます。CDにはない超豪華ブックレット!必見です。


2015年7月29日(水)エルヴィス・プレスリー「アイ・ウォント・ユー、アイ・ニード・ユー、アイ・ラヴ・ユー」

エルヴィス・プレスリーが1956年から1957年にかけて放ったヒット曲を全14曲詰め込んだLPが『エルヴィスのゴールデン・レコード第1集』でした。

ビートルズ旋風が日本に上陸して、『ア・ハード・デイズ・ナイト』の映画が公開された夏の終わり頃、初めてエルヴィス・プレスリーの映画を3本立てで見ました。

『G.I.ブルース』、『ブルー・ハワイ』、『アカプルコの海』の3本だったと思います。

どの映画の中でもエルヴィスの歌はイイ感じだったので、早速レコード屋さんへ行って物色。

ヒット曲がいっぱい入っているということと、金色のレコードが上から吊るされてジャケットが気に入ったので、『ゴールデン・レコード第1集』を購入。

7~8年前の曲なのにみんなイイ曲ばかり。
エルヴィス・プレスリーってやっぱり凄い人なんだ、と当時の中学1年生は思ったわけです。

その当時一番のお気に入りは、B面ラストに入っていた「アイ・ウォント・ユー、アイ・ニード・ユー、アイ・ラヴ・ユー」。
エルヴィスの荒い息遣い、たまりません。

なお、先週再発売された国内盤CDは6曲追加され、なんと!1,000円+税といううれしい価格です。森 勉

(国内CD エルヴィス・プレスリー『エルヴィスのゴールデン・レコード第1集』 SICP-4493 1,000円+税)


2015年7月30日(木)寺尾紗穂と松井一平 「幻のありか」

当店がデビュー時から応援している女性シンガー・ソングライター、寺尾紗穂。

今年3月発売された新作アルバム『楕円の夢』はロングセラー中。
各方面で絶賛され、今までよりも注目度が上がっているのがファンである僕らでも実感できてうれしいですね。

その彼女のプレミアムな限定アナログ+CDが8月11日発売決定しました。

寺尾紗穂と松井一平『いしとゆき/幻のありか』
(国内EP+CD NRSP-722 1,500円+税)

TEASI、わすれろ草、BREAKfASTといったバンドや画家として活動している松井一平が手掛けたドローイング&歌詞に、寺尾紗穂さんが曲をつけ歌った2曲「いしとゆき」、「幻のありか」。

どちらもCD/アナログ化されていなかった音源です。

今日のこの1曲「幻のありか」。
寺尾紗穂さんはいつものグランド・ピアノではなく、エレクトリック・ピアノを演奏。

エレピ音色&彼女の歌声が、真夏の暑さを消し去ってくれる静寂を湛えたナンバー。

数百枚限定というこのアナログはCD付き。一般流通の予定もございません。
ターンテーブル/プレイヤーを持っていない方も是非。
当店のみのオリジナル特典も作成予定です。 森 陽馬


2015年7月31日(金)ニール・ヤング+プロミス・オブ・ザ・リアル「People want To Hear About Love」

♪ 皆が聴きたいのは愛の歌 愛の話を聴きたがっている ♪

ニール・ヤング新作『モンサント・イヤーズ』3曲目に収録「People Want To Hear About Love」歌詞の一節だ。

そして、こうも歌っている。

♪ シェブロンの大金の話などするな パイプライン絡みの政治家に流れているけれど
皆が聴きたいのは愛の話なんだから ♪

♪美しい魚の話などするな 深く青い海の中でどんどん死んでいるけれど 
皆が聴きたいのは愛の話なんだから ♪

ニール・ヤングらしい武骨なサウンドにのせて、上記のようなフレーズを畳み掛けていく1曲。

おそらく、ニール・ヤングの本心なんだろう。

聴衆が愛の歌を聴きたがっていることをニール本人もわかっている。
でも歌わずにはいられない。

遺伝子組換作物の健康被害、そして大企業モンサントがもたらしている農家の厳しい現況。

モンサントの問題をどう捉えるかは人それぞれだが、同じ地球に住む者として、新しい世代へ想いを繋いでいくことの重要さを実感させられる1枚だ。森 陽馬

(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPZR-30662 3,124円+税)





これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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