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  今日のこの1曲 “Archives”

<2022月9月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2022年9月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2022年9月1日(木) Chicago 「Our New York Time」

「長い夜」「サタデイ・イン・ザ・パーク」「素直になれなくて」等のヒット曲で知られるシカゴが新作を発表しました。

2019年発表クリスマス・アルバム(
2019年12月17日今日のこの1曲にて紹介)以来約3年ぶり。
オリジナル作としては、2014年発表『Now』以来約8年ぶり。通算38作目となるアルバムです。

Chicago『Born For This Moment』
(輸入CD BMG 538811722 国内盤発売予定なし)

楽曲毎に色んな時代のシカゴ・サウンドが楽しめる五目風味な全14曲。
ブライアン・ウィルソン『イマジネーション』(1998)やビーチ・ボーイズ『ゴッド・メイド・ザ・ラジオ』(2012)を手掛けたジョー・トーマスがプロデュースを担当しており、シカゴファンには賛否分かれるところもあるでしょうが、シカゴらしいホーン・アレンジも随所にあって、僕はなかなかの力作だと感じています。

今日のこの1曲は、5曲目「Our New York Time」を。
アコギ・カッティングからホーンが入る、これぞシカゴ!なイントロ&サビにグッときました。森 陽馬


2022年9月2日(金) The Korgis 「Bringing Back The Spirit Love」

2021年、グッド・メロディーで彩られた約30年ぶりの新作『Kartoon World』(2021年12月16日今日のこの1曲にて紹介)を発表したジェイムズ・ウォーレン率いるイギリスのポップ・グループ、ザ・コーギス。

パロディ×犬(コーギーが可愛い)ジャケも楽しい、日本のファンに贈る特別編集盤をリリースしました。

ザ・コーギス『クールヒッツ、キュリオシティーズ・アンド・コラボレーション』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 HYCA-8039 2,640円税込)

「とどかぬ想い(If I Had You)」、「永遠の想い(Everybody's Got To Learn Something)」ほか代表曲の新録ヴァージョンをはじめ、デジタル・リリース楽曲の初CD化、初出し音源、最新作『Kartoon World』収録曲の別ヴァージョン.などなど。
デモ集でも普通のベスト・アルバムでもない、マニアの方も心くすぐられる選曲となっています。

『Kartoon World』に収録の一際ポップな名曲「Bringing Back The Spirit Love」の別ヴァージョンは、イントロ、アウトロのハーモニーを全面に押し出したアレンジ。こちらのヴァージョンも好きです。

更にボーナス・トラックとして、パブロック・アイドル一色萌(ひいろもえ)による「永遠の想い」日本語カヴァーを追加収録。
トラックは新たにザ・コーギスが制作、鈴木さえ子&掛川陽介が日本語詞を手掛けたスペシャルなコラボです♪ 東尾沙紀


2022年9月3日(土) Wildones 「Valerie」

毎度おなじみ、オーストラリアの超マニアック・レーベル、“ティーンズヴィル”から新しいCDが出ました。
今回はソフト・ロックです。

『ドント・ストップ・ザ・カーニヴァル あなたの知らないソフト・ロック名曲集第9集 ~Sunshune, Soft & Studio Pop 1966-1971』
(国内仕様CD 安田謙一氏による日本語解説付 MSIG-1516 3,410円税込)

全33曲収録されていますが、アーティスト名は知らない名前ばかり。
アラン・オデイ、ケニー・ノーラン、トニー・オーランドあたりが有名ですが、あとはヒット曲なし無名のミュージシャンばかりがラインナップされています。
しかし、曲の出来はすべて素晴らしく、60'sのポップス/ソフト・ロック好きには何かしらグッとくるポイントがある楽曲が並んでいます。

タイムスで有名な「ソー・マッチ・イン・ラヴ」をナイス・カヴァーしたオハイオのバンド、マンクス。
魅力的な高音ヴォーカリストを擁したヒューストンのグループ、サウンド・インヴェストメント。
ガール・コンピに入れても良かったきれいどころのかまととヴォーカルによろめいてしまうラヴド・ワンズ、等々。

今日はこの粒揃いの中から、トレイドウインズ/イノセンスのテイストが感じられる曲を。
ボビー・ブルームと、フィフス・アヴェニュー・バンドのジョン・リンドが共作した「ヴァレリー」を歌う、加瀬邦彦はいないアメリカのワイルドワンズです。森 勉


2022年9月4日(日) 金沢明子 「イエロー・サブマリン音頭」

9月3日(土)夜23時半、NHKで放映された番組『1オクターブ上の音楽会』は面白かったですね。

昭和の時代に生まれた歌謡曲の珍曲を、当時歌っていた本人が実際に出演し生歌披露、という番組内容。
第1夜の1曲目は、海道はじめ「スナッキーで踊ろう」!
2曲目が、金沢明子「イエロー・サブマリン音頭」!!

令和に入って、金沢明子さんご本人が歌う「イエロー・サブマリン音頭」を聴けるとは感無量♪
井上鑑さんによる解説で、大瀧詠一さんが織り込んだ曲やフレーズの紹介もあって楽しめました。

この歌に限らず、大滝詠一さんが手掛けた楽曲には様々なオマージュや織り込みソングが詰め込まれています。
番組を観て興味を持った方は是非、大滝詠一/ナイアガラ・ソングをより聴き込み、楽しんでくださいね。

ちなみに、『1オクターブ上の音楽会』9月10日放映の第2夜では、プロレス・ファン悶絶の迷曲!藤波辰巳「マッチョ・ドラゴン」が披露されるとのこと! 昭和プロレス・マニアは要チェック!?です。森 陽馬


★掲載ジャケットは、2022年8月3日に発売された7インチ・レコード『A面で恋をして』のB面。

Niagara Triangle『A面で恋をして』/金沢明子『イエロー・サブマリン音頭(特別変)
(国内7inch 完全限定盤 SRKL-3051 1,980円税込)
なお、A面『A面で恋をして』中心部の溝は、ラストのマシンガン音が無限ループする仕様になっています。



2022年9月5日(月) 加山雄三 「ブラック・サンド・ビーチ」

加山雄三さんが散歩番組の取材で、ペット・サウンズ・レコードへいらしてくださったのは、2013年2月のことでした。

撮影が終わった後、店のメンバー3人と加山さんも一緒にカウンターの中に入って、一緒に写真を撮ってもらえたことは、一生の想い出となりました。

今日は、加山さんのベスト盤から1曲選びたいと思います。

加山雄三『グレイテスト・ヒッツ』 ~アビー・ロード・スタジオ・リマスタリング
(国内CD 加山雄三と山下達郎の対談が掲載されたブックレット付 MUCD-81011 2,828円税込)

全24曲。歌手のベスト・アルバムなのに、1曲だけインスト曲が入っているのが、加山さんらしいですね。
今日は、まさに“エレキの若大将”を象徴するインスト名曲「ブラック・サンド・ビーチ」を。

なお、このCDには、加山さんと彼の大ファンである山下達郎さんの対談が掲載されたスペシャル・ブックレットが付いています。森 勉


2022年9月6日(火) ビーチ・ボーイズ 「It's OK」

映画『ブライアン・ウィルソン 約束の旅路』を、日比谷シャンテシネにて鑑賞。

ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンに密着したドキュメンタリーで、彼が信頼を寄せている元ローリング・ストーン誌の編集者ジェイソン・ファイン(結構若い)と一緒にドライヴしながら、色々と回想・会話する映像作品です。

ビーチ・ボーイズ&ブライアンに関する紆余曲折は、今までにも映画や本などで語られてきましたが、ブライアン本人の口から語られる兄弟への想いや、ユージン・ランディとの暗黒の日々に関する話は、胸に迫るものがありました。

現在でも精神的に危ういブライアンが、スタジオに入ってピアノの前に座ると目つきが変わりシャキッとして、参加メンバーへ指示を出したりする場面は印象的でしたね。

デニス・ウィルソンの1977年発表ソロ名作『Pacific Ocean Blue』を、ブライアンは今まで聴いたことがなかった(意外な新事実)ということで、家へ戻ってから目を閉じてじっくり聴く姿や、コブサラダを食べよう!と行きつけのレストランへ入ったのに、何故かアイスクリームを美味しそうに食べているブライアンが映るシーンも良かったなあ。

今日のこの1曲は、ビーチ・ボーイズ「It's OK」を。
♪外に出るのは最高。楽しもうよ。良くても悪くても嬉しくても悲しくても、そんなのすぐに忘れるさ。さあ遊ぼうぜ、最後まで楽しもうよ。♪(「It's OK」歌詞より)

困ったり行き詰ったら「It's OK」、という感じで、この映画内では何度かかかる重要曲なのです。森 陽馬

★掲載ジャケットは、「It's OK」が収録されたビーチ・ボーイズ1976年発表作『15 BIG ONES』。


2022年9月7日(水) ブルーベリー・ジャム 「ドント・ウォーリー・ベイビー」

遂に初CD化!
ブルーベリー・ジャムが1979年に発表した唯一のアルバム、ボーナス・トラックを追加してCD化されました。

ブルーベリー・ジャム『ブルーベリー・ジャム』
(国内CD 日本語解説付 UPCY-7784 2,750円税込)

ブルーベリー・ジャムは、小室和之(杉真理、松尾清憲とのBOX等で活躍中)、大久保龍、西川一彦、伊東ヒロシ、長田浩一による5人組ポップ・ロック・バンド。

各メンバーの個性を活かしたオリジナル楽曲に加え、1曲目「愛する君に」(ゴールデン・カップスのカヴァー)などを、見事なコーラス・ハーモニーで、ポップに聴かせる1枚です。
メンバーがお手本にしていたチューリップや、杉真理、センチなどお好きな方にオススメしたいですね。

今日のこの1曲は、ボーナス・トラックで追加収録されたシングルB面曲「ドント・ウォーリー・ベイビー」。
ビーチ・ボーイズのカヴァーですが、歌詞は日本語! メンバーの大久保龍が訳詞を手掛けています。森 陽馬



2022年9月8日(木) コーネル・デュプリー 「オン・アンド・オン」

スタッフの二人のギタリスト、コーネル・デュプリーとエリック・ゲイル。
みなさんはどちらがお好みでしょうか?

これを自分自身に投げかけてみると、・・・むずかしいですねぇ。
それぞれ個性的なプレイが身上の二人。
今日のところは、コーネル・デュプリーのアルバムを紹介しますが、僕の結論としてはどちらも好きです。同じくらいに。

ということで、コーネル・デュプリーのギタープレイがたっぷり聴けるこのアルバム。

コーネル・デュプリー『シャドウ・ダンシング』
(国内CD 期間限定価格盤 UVPR-50127 1,210円税込)

ニューヨークのレコード会社Versatile(ヴァーサタイル)から1978年に発売されました。
録音は1978年8月ニューヨークにて。

バックには、クリス・パーカー、ウィル・リー、ハンク・クロフォードなども参加していますが、意外と淡白な演奏で、そのネイムヴァリューにはあまり期待しない方がいいかも、といった感じです。

しかし、メインのコーネル・デュプリーのギターはいいです。
ロバータ・フラック&ダニー・ハサウェイの「ザ・クローサー・アイ・ゲット・トゥ・ユー」、スティーリー・ダン「ペグ」、アンディ・ギブ「シャドウ・ダンシング」、キャロル・キング&ジェリー・ゴフィン作「ヘイ・ガール」などが、独特のギター・プレイでカヴァーされています。

今日は、スティーヴン・ビショップ「オン・アンド・オン」のカヴァーを。
ブルージーな「オン・アンド・オン」もオツです。森 勉



2022年9月9日(金) The Pen Friend Club 「People In The Distance」

2022年で結成10周年!
オリジナル・アルバムとしては約4年ぶり、8作目にしてセルフタイトルを冠したザ・ペンフレンドクラブの最新作がリリースされました。

The Pen Friend Club『The Pen Friend Club』
(国内CD 歌詞付/英詞曲の和訳も掲載 SZDW-1105 2,970円税込)

これまでの華やかなイメージから一転、クールな眼差しが印象的なジャケットからしてひと味違う!
ペンフレンドクラブらしい60'sルーツなポップ・サウンドはもちろん、ウエスト・コースト・ロック、サイケなど70年代ロックのテイストも加味された全曲オリジナルによる意欲作。
5代目ヴォーカリストMegumi加入後(2020~)初のオリジナル・アルバムでもあります。

「Gimme Shelter」を想起させる「Our Overture」、西岡理恵(b)作曲/シタールが絡む新境地な先行シングル「The Sun Is Up」、Ricca(A.Guitar)作詞・作曲による唯一の日本語詞曲「Mind Connection」など、リーダー平川雄一以外のメンバーがソングライティングに関わっていることにも注目です。

本日は前向きなメッセージが込められたYouth Yamada作詞/西岡理恵作曲の「People In The Distance」を今日の1曲に。東尾沙紀



2022年9月10日(土) Cowboy Junkies 「Don't Let It Bring You Down」

シンセを多用したサウンドが全盛だった1980年代に結成し、60~70'sのルーツに根差したアコースティック・ロックを奏でたカナダ/トロント発のバンド、Cowboy Junkies(カウボーイ・ジャンキーズ)。
名前を聞いて、懐かしいな、と感じる方も多いのではないでしょうか。

マイケル・ティミンズ(G)、女性シンガーのマーゴ・ティミンズを中心に、結成30年を越えた今も活動中です。
その彼らが敬愛するアーティストの楽曲をカヴァーしたアルバムが発売されました。

Cowboy Junkies『Songs Of The Recollection』
(輸入CD Proper Records PRPCD160)

デヴィッド・ボウイ「Five Years」から始まり、グラム・パーソンズ「Ooh Las Vegas」、ローリング・ストーンズ「No Expectations」、ボブ・ディラン「I've Made Up My Mind To Give Myself To You」他、同郷の先輩ニール・ヤングの「Don't Let It Bring You Down」と「Love In Mind」をカヴァーしています。

今日は中秋の名月ということで、歌詞にMoonが入っている「Don't Let It Bring You Down」を"この1曲"に。
アコースティックなオリジナルと違い、ニール・ヤングの激情を表現したようなエレクトリック・アレンジにグッときました。森 陽馬


2022年9月11日(日) 片岡知子 「ronronner」(ホンホンネル)

片岡知子=作曲家・レコードイーター

上記は、同人誌『月刊てりとりぃ』に彼女が執筆したコラム『すこぽこネコ談義』で、記載していた名前&職業です。
レコードコレクターならぬ、マンイーターならぬ、<レコードイーター>。
レコードを食べちゃう?ほど大好きだった片岡知子さんらしい表記ですね。

さて、片岡知子さんによるネコ企画アルバムが、彼女の命日である10月20日に発売決定しました。

<2022年10月20日発売>
片岡知子『ネコとミーシャのアルバム』
(国内10inchアナログ 完全限定盤 LDLP-016 3,520円/国内CD LDCD-017 2,750円)
当店にてお買い上げの方、ジャケット・イラストのマグネット付♪

彼女が手掛けたネコにまつわる楽曲5曲+犬のぬいぐるみ「ミーシャ」がパリを散歩する絵本『ミーシャのパリ散歩』のために書き下ろした4曲、計9曲入りのネコード作品。
当店では、かわいい10インチ限定アナログ盤と、一般流通しないCDも取り扱い予定です。ご予約受付中!

今日のこの1曲は、A面の1曲目「ronronner」(ホンホンネル)。
彼女の愛猫グリちゃんも一緒に歌っているそうです。乞うご期待♪

なお、今回のアナログ盤のブックレットに、コラム『すこぽこネコ談義』全6篇が掲載されます。
岡田崇さんによるライナーノーツやデザイン含め楽しみですね。森 陽馬



2022年9月12日(月) James Darren 「Didn't We」

8月24日の今日のこの1曲で紹介したゲイリー・アッシャーの作品集に続いて、ジミー・ウェッブ作品集が出ました。
ACEレーベル、ノッテきましたね。待望のジミー・ウェッブ作品集!

『Clowns Exit Laughing ~ The JIMMY WEBB Songbook』
(輸入CD ACE CDTOP-1620 20ページ英文ブックレット付)

全24曲収録。
全曲、作曲も作詞もジミー・ウェッブです。

彼の名前がいろいろな所で引き合いに出されるようになったのは、1967年フィフス・ディメンション、グレン・キャンベルのヒット曲の作者としてでした。
ジミーは1946年生まれですから、なんとまだ20~21歳の頃でした。

このCDにはこんな曲が入っています。
・「恋はフェニックス」(By The Time I Get To Phoenix)・・・グレン・キャンベル
・「ビートでジャンプ」(Up Up And Away)・・・ディオンヌ・ワーウィック
・「ウィチタ・ラインマン」・・・トニー・ジョー・ホワイト
・「マッカーサー・パーク」・・・ウェイロン・ジェニングス&キンバリーズ
・「ガルベストン」・・・ドン・ホー
・「マジック・ガーデン」・・・ダスティ・スプリングフィールド
・「恋のハプニング」(The Worst That Could Happen)・・・B.J.トーマス
・「P.F.スローン」・・・ルーマー
ウォーカー・ブラザーズ、ニーナ・シモン、エヴァリー・ブラザーズ、メル・トーメ等、ACEらしいマニアックな選曲です。

今日は、ジェイムス・ダーレンが歌う「ディドゥント・ウィー」を。
リチャード・ハリスの名盤『トランプ・シャイニング』に収録されていた名曲です。森 勉



2022年9月13日(火) Swing Out Sister 「Twilight World」

恵比寿ガーデンプレイス、オープンした1994年頃は本当によく訪れたものです。

恵比寿ガーデン・ホールのこけら落としは、スウィング・アウト・シスター。
ヴァレリーカーターの来日公演も印象深いなあ。

恵比寿ガーデン・シネマ(現在休館中)には、色々な名画を教えてもらいました。
『スモーク』(哀悼ウィリアム・ハート...)は、ここで5回くらい観たかも。

それにしても、三越が撤退して随分変わったなあ、と先日訪れた際に感じました。
まあ、オープンから30年近く経っているからしょうがないかな...。

さて、場内はおしゃれなカップルだらけだった、スウィング・アウト・シスターの1994年来日公演に想いを馳せながら、今日はこのBOXの8CDを繰り返し聴いていました。

Swing Out Sister『Blue Mood, Breakout & Beyond』
(輸入8枚組CD BOX Cherry Pop CRPOPBOX259)

スウィング・アウト・シスターの初期アルバム『It's better to travel』、『Kaleidoscope World』、『Get In Touch With Yourself』、『Live At The Jazz Cafe』に、REMIXやB面曲、レア音源などを含むディスク含めたCD8枚組。
各ディスクが入ったスリーヴは、オリジナル・ジャケではなく、一筆書きのような簡素なタッチによるイラストで、そこがまたシャレててイイですね。
当時はあまりピンとこなかったREMIXヴァージョン等も、今の耳で聴くと新鮮に響きます。

今日のこの1曲は、1993年に日本で発売されたライヴ盤『Live At The Jazz Cafe』から、大好きな1曲「Twilight World」を。森 陽馬



2022年9月14日(水) Ali Thomson 「Through The Storm」

1980年のヒット曲「恋はリズムにのって(Take A Little Rhythm)」で知られるスコットランド出身のシンガーソングライター、アリ・トムソン。

1981年発表の2作目から実に38年ぶりとなった前作『Songs From The Playroom』(日本盤は2020年3月発売)は、長い年月を感じさせない瑞々しい歌声とポップなメロディが詰まった、とても良いアルバムでした。
そして今回は約2年半という短いインターバルで4作目となる新作を届けてくれました。

アリ・トムソン『ザ・ラスト・ロデオ』
(国内CD 解説・歌詞付 ボーナス・トラック1曲 PCD-26089 2,860円税込)

ホーン・アレンジがかっこいい「Wolves」、マーク・ジョーダン共作/バック・ヴォーカルで参加した「Real World」ほか、前作同様にAOR寄りの洗練されたアレンジの楽曲を中心に、ギター・ポップ好きな方にも刺さる爽やかでちょっぴり切ないメロディが散りばめられている1枚。

今日の1曲は2020年10月に配信リリースされた曲ですが、日本盤ボーナス・トラックとして収録された「Through The Storm」を。
気持ちのいいハーモニーと、南アフリカ出身のハーモニカ奏者アダム・グラッサーのハーモニカ・ソロ聴きものです。東尾沙紀



2022年9月15日(木) Fonteyn 「These Days」

レコード・コレクターズ2022年10月号は、『1972年の音楽地図』特集。
今から50年前の1972年に発表された作品を、当時の社会状況や音楽シーンを振り返りながら紹介しています。
(ミュージック・マガジン社 880円税込)

ジャンル毎に選盤・解説が分かれていますが、アルバムの内容というより、ちょうどこの頃(1972年)の音の雰囲気が全体的に好きなのかもしれませんね。
楽器の生音や温もりが伝わってくる作品が多いように感じます。

さて、今日紹介するFonteynは、英国出身で現在は米国ユタ州ソルトレイクシティを拠点に活動している最近の女性シンガーながら、音だけ聴くと、1972年に発表されたアルバムだ、と言われても信じてしまうかもしれません。

Fonteyn(フォンテイン)『Trip The Light Fantastic』
(国内仕様CD 日本語解説付 BLR037CDJP 2,750円税込)

<現代ソフトロック奇跡の傑作誕生! マーゴ・ガーヤン、ローラ・ニーロ、トッド・ラングレン好き卒倒必至!>
と、日本盤帯に記載されていますが、僕は、<現代のレスリー・ダンカン>という印象を持ちました。

今日のこの1曲は、1曲目「These Days』を。
歌とサウンドがほっこりとした雰囲気で、心地良く聴くことができます。森 陽馬



2022年9月16日(金) 大滝詠一 「いかすぜ!この恋」

大滝詠一1stソロ・アルバムの50周年盤が、当時の発売日と同じ11月25日に発売決定しました。

大滝詠一『大瀧詠一 乗合馬車(Omnibus) 50th Anniversary Edition』
(2022年11月25日発売 国内2枚組CD 豪華ブックレット封入 SRCL-12345 4,290円税込)
先着特典:ジャケット・デザイン・スマホサイズ・ステッカー

大滝詠一がはっぴいえんど在籍中の1972年11月25日に発表した1stソロ・アルバム『大瀧詠一』。
10年前(2012年)に、大滝詠一本人が40周年盤を企画し、大滝さん本人によるリマスター&収録曲も決まっていたものの、諸事情あり発売に至らなかったそうです。

今回の50周年記念盤は、その大滝さん本人が手掛けたリマスター音源に、シングル・ヴァージョン、インスト・ヴァージョン、更に未発表音源も追加された2枚組CD仕様で発売される予定。

キング・レコードからベルウッド・レーベルの40&45周年盤として2012年と2017年に再発されましたが、本作はナイアガラ・レーベルからのリリースですし、大滝さんによるリマスタリングならば聴き逃せないですね。

今日のこの1曲は、NHKの番組『1オクターブ上の音楽会』で西田敏行がいつか生歌披露してくれること期待して、「いかすぜ!この恋」を。森 陽馬


2022年9月17日(土) ビートルズ 「タックスマン」

今年もビートルズの再発が決まりました。
噂がいろいろありましたが、みなさんの予想通り『リヴォルヴァー』になりました。
10月28日金曜日発売です。

『リヴォルヴァー』はレコードを聴く前から衝撃的でした。
日本では1966年10月5日発売。(だったらしい。当時は発売日をあまり意識していませんでした。)

まず、今まで見たこともないジャケットのアートワーク、そして裏ジャケットを見ると、大好きなジョージ・ハリスンが14曲中3曲もリード・ヴォーカルを歌っている!との表記が・・・。
それまでのLPはジョージのリード・ヴォーカルは1曲か2曲と相場が決まっていたのに3曲!
うれしかったなぁー。

そして、なんと、初めてA面の1曲目に、ジョージの曲が入っている。
まだ音を聴いていないのに、大興奮状態だった中学3年生2学期の森少年でした。

さてさて、56年前の出来事はそれくらいにして、今回の『リヴォルヴァー』について簡単に説明しておきましょう。

まずCDは3種類。税込2,860円の1CD、3,960円の2CD、21,450円の5CD。
アナログは2種類。6,380円の1LP(円安の影響?1枚にしてはかなりの高額)、32,450円の4LP+1EP。

さあ、どれにしましょう?
やはり、ジョージのヴォーカル曲が3曲も入った記念の作品ですから、BOX仕様の5CDですかね。

『リヴォルヴァー』はホーン・セクションの導入、テープの逆回転を利用したサウンドのアイディア、シタール&タブラなどインド楽器の使用、そして、なんといっても各楽曲の充実度など聴き所満載ですからね。
グッとくる未発表音源期待しています。
シングル「ペーパーバックライター」、「レイン」のニュー・ステレオ・ミックスも入る予定とか・・・。森 勉



2022年9月18日(日) かまやつひろし 「あの時君は若かった」(1981ヴァージョン)

かまやつひろしさんが亡くなって、もう5年以上経ちます。

かまやつさんの長きに渡った音楽活動をアーカイヴするようなCDが出ることを期待しましたが、今のところ出ていません。残念です。
色々なレーベルから作品が出ているので、それをまとめるのは御苦労が多いのかもしれませんが、日本音楽界発展の功労者であるかまやつさんを忘れないでいて欲しいと思います。

ということで、今日はかまやつさんの曲を。

「あの時君は若かった」と「ノー・ノー・ボーイ」、このスパイダーズ時代に書いた2曲をセルフ・カヴァーして、1981年に東芝EMIからシングル発売しました。
AB面ともにアレンジは今剛、林立夫の名前が。
バックの演奏もクレジットはありませんがこの2人やパラシュート関係の人が入っていると思います。

特に、「あの時君は若かった」のアレンジがかっこいい。
かまやつさんの歌も味がありますね。

この2曲が収録されているこのベスト盤で。森 勉

かまやつひろし『ゴールデン・ベスト』
(国内CD 全17曲入 TOCT-11290 2,096円税込)



2022年9月19日(月) 阪本正義 「さすらい」

今日の東京は、台風の影響で突風からゲリラ豪雨、と思いきや、晴れ間が覗いたり、と忙しい天気でした。
蒸し暑いものの、夜になると秋の虫の音も聞こえてきます。
気付いた時には秋が深まっているのかもしれませんね。

さて、現時点では一般流通していない、阪本正義さんの2022年新作CD『晩秋』を、当店にて販売させていただけることになりました。

阪本正義『晩秋』
(国内CD RV-1959 2,000円税込)

阪本正義さんは、1959年生まれ東京在住の自称“シンガー・ソング・デザイナー”。
約20年ぶりのオリジナル・アルバムとなる本作は、加川良さんのフォーク精神を継ぐ入魂作。
温かな人間味が伝わる歌声と詞世界。ゆっくりと時間が刻まれていくような、じんわりと沁みてくる1枚です。

今日のこの1曲は、ジョー長岡さんによるセンチメンタルなピアノが印象的な「さすらい」を。
加川良、高田渡、70'sフォークお好きな方に是非聴いてもらいたいですね。
ブックレット内の写真や文章(ジョー長岡さんの推薦文が素晴らしい!)も素敵♪

なお、阪本正義さんはデザイナーであり、自身のデザイン社名を、Tin Pan Alleyと命名しています。森 陽馬



2022年9月20日(火) 浜田真理子 「カノン」

青山・月見ル君想フにて、<2PIANO4HANDS2022秋 浜田真理子×寺尾紗穂>公演を観てきました。

2PIANO4HANDSは、会場のフロア真ん中(通常は客席部分)にグランドピアノ2台を向き合うように配置し、2名のピアニストが交互にもしくは同時に演奏する、という月見ル君想フによる企画ライヴ。

浜田真理子さんと寺尾紗穂さんの美しい歌声とピアノの奏は、息を呑むような厳粛さがあり、休憩含む2時間半があっという間に過ぎるほど心奪われました。

他人の曲のカヴァーでも、オリジナルのように聴こえてくるほど歌に説得力があって、特に、浜田真理子さんが歌う遠藤ミチロウ作「カノン」は印象深かったです。

「カノン」は、自身をフタのついた狭いビンの中で泳ぐ金魚に例えた歌。
歌の最後の方で歌われる以下の詞に、ハッとさせられます。
「ボクを愛してると言うのなら、このビンを手に取って、あの硬いコンクリートの壁に叩きつけて下さい」

二人の歌を聴きながら、生きること、死ぬこと、そして愛することを考えさせられた一夜でした。森 陽馬


★掲載ジャケットは、「カノン」のライヴ音源が収録された浜田真理子のCD『LIVE 2017-2019 VOL.1』。
(国内CD CAM001 2,200円税込)


2022年9月21日(水) 玲里 「雨とステップ」 feat 根本要

名キーボード奏者、難波弘之の娘で、今年2022年にデビュー11周年を迎えた女性シンガーの玲里が、通算5枚目となるフル・アルバム『Fifth Album』を発表しました。

玲里『Fifth Album』
(国内CD PSRC-8803 3,300円税込)

3rd『OPEN WORLD』(2016)、4th『Emotional Armor』(2018)に続き、彼女のセルフ・プロデュース作。

難波弘之が全曲で鍵盤を弾き、山下達郎バンドの面々(伊藤広規、佐橋佳幸、宮里陽太、小笠原拓海)がバックを固め、映画『音響ハウス』にも出演していた名エンジニア飯尾芳史がサウンドを手掛けた入魂の14曲が収められています。

今日のこの1曲は、根本要(スターダスト・レビュー)がヴォーカル参加している7曲目「雨とステップ」を。
宮里陽太のソプラノ・サックス・ソロが優しく高らかに響き、心地良い風を感じさせます。森 陽馬



2022年9月22日(木) Michelle Branch 「When That Somebody Is You」

ミシェル・ブランチをフィーチャーしたサンタナの大ヒット名曲「The Game Of Love」(当店店長・森勉も大好きな1曲♪)がシングル・リリースされて、2022年9月でちょうど20年。
楽曲や演奏の良さはもちろん、ミシェルの伸びやかな歌声が好きで今でもふと口ずさんでしまいます。

当時18~19歳だった彼女も今や3児の母。2作目以降のんびりとしたペースで作品を発表していますが、先日約5年ぶりに5作目となる新作がリリースされました。

ミシェル・ブランチ『ザ・トラブル・ウィズ・フィーヴァー』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック1曲 WPCR-18551 2,860円税込)

Nonesuch移籍第1弾となる今作は、ブラック・キーズのドラマーで彼女の夫(先頃離婚が発表されましたが...)であるパトリック・カーニーと共に、2020年春夏にかけてホーム・スタジオでレコーディングされた作品。

ロックダウンの最中ということもあり、チェロ以外の楽器をミシェルとカーニー2人だけで演奏しており、ラップ・スティール・ギターにキーボード、コーラスやアレンジなど彼女の挑戦とアイデアが詰めこまれたロック・アルバムとなっています。

重いテーマの詞が多いですが、若い頃の自分に向けて諭すように歌われるアコースティック・バラード「When That Somebody Is You」は深みが加わった今の彼女だからこそ歌える曲だと感じました。東尾沙紀



2022年9月23日(金) Neil Young 「Last Dance」

多作で知られるニール・ヤングのアルバムで、長らくCDで発売していなかった『Time Fades Away』が、遂に単独CD化されました。(2017年発売アーカイヴ・シリーズのBOXには入っていましたが、単独は初!)

Neil Young『Time Fades Away』
(輸入CD Reprise/Warner 9362491449)

全米1位となった1972年発表名作『Harvest』の翌年1973年に発売されたライヴ盤。
バックは、ティム・ドラムンド(B)、ジョニー・バーバタ(Ds)、ベン・キース(G)、ジャック・ニッチェ(Key)で、デヴィッド・クロスビー&グラハム・ナッシュがコーラスで参加しています。

収録曲はヒット曲や有名なナンバーではなく、当時は初出の新曲でほぼほぼ占められ、一般的には不評だったことも未CD化だった要因かもしれませんが、ニールとしてはこのツアーに悪い印象が残っていたようです。
更にこの頃(1973~74年)、盟友ダニー・ウィットン、ブルース・ペリーがドラッグで命を落としたり、内縁の妻キャリー・スノッドグレスとの不仲もあって、思い出したくない過去だったのかもしれませんね。

今日のこの1曲は、ラスト8曲目「Last Dance」。ニールらしさ全開でかっこいい!

ちなみに、LPと同じ上側から盤を取り出す紙ジャケット仕様で、手書きの歌詞カードも再現されています。森 陽馬



2022年9月24日(土) James Taylor 「Shower The People」

今日はジェイムス・テイラーが聴きたい気分。

そんな日にはこの6枚組CDがピッタリ。
ワーナー在籍時代の6作品が低価格(1枚1,000円以下の値段です)で楽しめます。

James Taylor『The Warner Bros Albums 1970-1976』
(輸入6枚組CD RHINO R2-587550)

『Sweet Baby James』、『Mud Slide Slim And The Blue Horizon』、『One Man Dog』、『Walking Man』、『Gorilla』、『In The Pocket』の6枚が、ピーター・アッシャー監修のもとリマスターされ、ライノから2019年に発売されたものです。
全75曲、“今日は1日ジェイムス・テイラー三昧”の放送があったら、大活躍しそうなCDです。

今日はその中から、1976年発表『In The Pocket』に収録のカーリー・サイモンがハーモニー・コーラスを付けている「Shower The People」を。

「あなたが愛している人々に、愛のシャワーを・・・」のリフレインが耳に残る、ジェイムス・テイラーならではのすてきな曲です。

そう、この曲で思い出すのは、1995年のジェイムス・テイラー来日コンサートです。
この曲を歌った時のバック・コーラスには、なんと、当時まだ10代だったカーリー・サイモンとの間に生まれた息子ベン・テイラーが参加して、このリフレインを歌っていました。森 勉



2022年9月25日(日) Joni Mitchell 「Woodstock」(Live)

難病を乗り越え、今夏のニュー・ポート・ジャズ・フェスで感動のパフォーマンスを見せてくれたジョニ・ミッチェル。
1972年から1975年の間に公式リリースされた彼女のアルバム4枚(『For The Roses』、『Court And Spark』、『Miles Of Aisles』、『The Hissing Of Summer Lawns』)が、バーニー・グランドマンによる最新リマスタリングが施され、4CD/5LP BOXセットで再発されました。

Joni Mitchell『The Asylum Albums (1972-1975)』
(輸入4枚組CD 0349784096/輸入5枚組LP 0349784135)

BOXの外箱は、ジョニ本人が手掛けた未発表アートの装丁。
更に、ニール・ヤングによるライナーノーツが掲載!
(そのライナーが記載されている用紙には、ジョニによるニールの肖像画が描かれています。)
当時のLPや今までの再発盤をお持ちでも、手に取ったらうれしくなる仕様ですね。

今回の再発で僕が楽しみにしていたのは、なんといっても、『Miles Of Aisles』!
1974年L.A.でのライヴ盤で、ジョニの歌もバックの演奏も、『Shadows And Light』とは違った良さがあります。
トム・スコット、ロベン・フォード、マックス・ベネット、ラリー・ナッシュ、ジョン・ゲランとジョニが一緒に映っている内ジャケットの写真も素敵ですね。

今日のこの1曲は、オリジナルとはアレンジが全然違って、最高にクールな「Woodstock」を。
「Woodstockの最後、休憩へ入る旨を早口で言うジョニの語りがかっこいい!」と、天辰保文さんが以前おっしゃっていたのを思い出しました。その部分もお聴き逃しなく。森 陽馬



2022年9月26日(月) microstar 「sweet song」

映画『アザー・ミュージック』を渋谷シアター・イメージフォーラムにて鑑賞。

<アザー・ミュージック>は、ニューヨークにあった伝説のレコード店。
タワー・レコードの向かいに90年代オープンし、タワレコには置いていないようなマニアックな商品を中心とした品揃えで人気がありましたが、2016年に閉店してしまいました。
映画は、その店の歴史と閉店までを追ったドキュメンタリー映像作品です。

様々なアーティストやジャンルの音楽がかかり、レコード・ジャケットが映り、インストア・ライヴの貴重映像が流れて、在りし日のアザー・ミュージックを疑似体験できる楽しさはありますが、最後は閉店に追い込まれるので、なんとも切ないというか、店員目線としてとても考えさせられました。

あんなに栄えていた店でも閉めたら無となって、いつかは忘れ去られる。
閉店直後は惜しまれたとしても、結局は皆今を生きているので、当時の繋がりとは離れてしまうんですよね。
継続することの大事さと難しさを改めて実感させられました。

まあでも、映画はアザー・ミュージックのことだけでなく、音楽ビジネスの変遷であったり、CD・レコード店の意義も描かれているので、音楽に魅せられたことがある方ならば、是非チェックしてもらいたいですね。

さて、映画の中では、アザー・ミュージックのトップ・セラー・ベスト100が紹介されています。
ベスト1はあのアルバムで、19位にはコーネリアスの名前もありました。

ちなみに、ペット・サウンズ・レコードでベスト100を選んだとしたら、マイクロスターは10位以内に絶対入るでしょう!
・マイクロスター『microstar album』(国内CD VSCD-3382 2,750円税込)
2008年発表から約14年が経ちましたが、エヴァーグリーンの輝きを放ち続ける永遠の名盤です。森 陽馬



2022年9月27日(火) Dr. John 「End Of The Line」

ニューオリンズ音楽の魅力を多くの人に伝えた立役者、ドクター・ジョン。
2019年6月に逝去した彼が、亡くなる前にニューオリンズで録音していた遺作が遂に発売されました。

Dr.John『Things Happen That Way』
(輸入CD rounder 00888072427433 現在のところ国内盤発売予定なし)

ジョニー・キャッシュで有名な「Guess Things Happen That Way」、ウィリー・ネルソン「Funny How Time Slips Away」、ハンク・ウィリアムス「Ramblin' Man」、「I'm So Lonesome I Could Cry」等カントリーのカヴァーを中心に、自身のオリジナル曲も含めた全10曲入。
声は弱々しいのですが、ゆったりと時間が進むような味わい深いバックの演奏が心に沁みる1枚です。

今日のこの1曲は、トラヴェリング・ウィルベリーズ「End Of The Line」のカヴァーを。
ニューオリンズの盟友アーロン・ネヴィルや、ジョン・クリアリー、ウィル・リーも参加しています。森 陽馬



2022年9月28日(水) エル・デバージ 「ラヴ・オールウェイズ」

2022年9月21日にユニヴァーサル・ミュージックから、<Throwback Soul ソウル/ファンク定番・裏名盤・入手困難盤>の新しいシリーズが発売になりました。

今回は<打ち込み導入~NJC(ニュージャック・スウィング)前夜>ということで、1980年代のR&Bシーンを彩った作品が、税込1,320円でど~んと51タイトル出ました。

アシュフォート&シンプソン、アレキサンダー・オニール、SOSバンド、コン・ファンク・シャン、シェレール、ジョディ・ワトリー、バイ・オール・ミーンズ、フレディ・ジャクソン、メリッサ・モーガンなどなど。
中には、サブスクでまだ配信されていないアトランティック・スター、コントローラーズ、ダズ・バンド、デイトン、バート・ロビンソン、レイ、グッドマン&ブラウンのアルバムも含まれています。全部聴いてみたくなりますね。

今日はこのシリーズで再発された1枚。エル・デバージを。

エル・デバージ『エル・デバージ』
(国内CD 日本語解説付 UICY-80131 1,320円税込)

1980年中期、「リズム・オブ・ザ・ナイト」などヒットを連発したファミリー・グループ、デバージのメンバー、エル・デバージの1986年発表ソロ作です。

このアルバムからは、「フーズ・ジョニー」が全米3位の大ヒットを記録。
その次にヒットしたのが、「ラヴ・オールウェイズ」でした。

女の子の声のようなエル・デバージが歌う絶品バラードです。
作者はバート・バカラック/キャロル・ベイヤー・セイガー/ブルース・ロバーツ。
バカラックの隠れた名曲です。

この曲、なんと発売されてすぐ山下達郎さんが六本木ピットインでのステージでカヴァーしてくれたことがあります。森 勉



2022年9月29日(木) Cheap Trick 「Hello There~Come On Come On」

2022年でデビュー45周年を迎えたチープ・トリック。
11月下旬~12月初旬には、東京・仙台・名古屋・大阪を回る約4年ぶりの来日ツアーが予定されています。

45周年&来日を記念して、デビュー間もない1977年6月3・4日ウィスキー・ア・ゴー・ゴーでのライヴ音源が<世界初CD化>でリリースされました。

チープ・トリック『ライヴ1977』
(国内2枚組CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-6484 3,000円税込)

今作は2020年のレコード・ストア・デイで発売された『Out To Get You ! Live1977』に、ボックスやデラックス盤などで既に発表されている同会場の音源6曲を追加したもの。海外ではLPかデジタルのみだったのでこの仕様でのリリースは嬉しい限りです。

リマスターで音質もバッチリ♪
『at武道館』ブレイク前夜...まだ20代だった4人の勢い、迫力ある演奏、ライヴハウスならではの熱気が臨場感ある音から伝わってきます。
「Ladies & Gentleman...Epic Recording Artist....CHEAP TRICK!」の紹介から、オープニングといえばこの曲「Hello There」、バーニーのキレキレのドラムからそのまま「Come On Come On」になだれ込む流れは何度聴いてもワクワクしてしまいます。

上記の2曲をはじめ、のちに2nd『蒼ざめたハイウェイ』、3rd『天国の罠』に収録される楽曲もこの時点でバンバン演奏されており、曲によってはメロディやアレンジのちょっとした違いも楽しめます。

一番年下のロビン・ザンダーも70代目前。約2ヶ月後、とにかく皆元気で来日してもらえますように!東尾沙紀



2022年9月30日(金) The Beach Boys 「Leaving This Town」

ビーチ・ボーイズ・ファン要チェックのアイテムが、11月18日発売決定しました!

ビーチ・ボーイズ『セイル・オン・セイラー1972』(6CD)
(国内盤6枚組CD 完全生産限定盤 解説・歌詞・対訳付 UICY-80213 20,900円税込)
(2022年11月18日発売予定 国内2CD、輸入5LP+7inch BOXなどもあり)

『カール&ザ・パッションズ~ソー・タフ』(1972年発表作)、『オランダ』(1973年発表作)に、ライヴやセッションなど未発表音源を80曲も含んだ全105曲収録の6枚組CD限定BOXです。

50周年盤とはいえ、『ソー・タフ』、『オランダ』は重めな曲が多いしなぁ、、、と最初思いましたが、ディスク3と4の『ビーチ・ボーイズ・ライヴ・アット・カーネギー・ホール』は全曲未発表!
それを知って、俄然楽しみになってきましたね。

この頃は、ブロンディ・チャプリン、リッキー・ファターがバンド・メンバーで加入していて、タイトな演奏とソウルフルな歌がとってもイイんですよね。
『ビーチ・ボーイズ・イン・コンサート』(1973年発表ライヴ盤)も大好きなアルバムなので期待が高まります。

今日のこの1曲は、そのブロンディとリッキーが作った、じわじわと盛り上がる「Leaving This Town」を。
オリジナルは『オランダ』に収録。カーネギー・ホールのライヴ音源ディスクにも収録される予定です。森 陽馬

★国内盤BOX予約受付中。2021年に出たBOX同様入荷枚数が限られます。ご予約はお早めに。




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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