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  今日のこの1曲 “Archives”

<2024月6月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2024年6月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2024年6月1日(土) リンダ・ロンシュタット 「セイル・アウェイ」

リンダ・ロンシュタットのことは、ストーンポニーズ時代から知っていましたが、本格的に注目し始めたのは、1973年後半からでした。

初めて買った彼女のLPは、1973年アサイラム・レーベルに移籍し、第1弾として発売された『ドント・クライ・ナウ』でした。

リンダ・ロンシュタット『ドント・クライ・ナウ』
(国内CD 紙ジャケット仕様 解説・歌詞・対訳付 SICP-31376 2,934円税込)

今日はこのアルバムから、ランディ・ニューマンの名曲をカヴァーした「セイル・アウェイ」を。
リンダの表現力の素晴らしさ、張りのある声に感動してしまう1曲です。

それにしても、このジャケット・ポートレート!
こちらを見つめてくれているようなキュートな表情のリンダに、どのくらいの数の男性がノックアウトされたことでしょうか。森 勉


2024年6月2日(日) 高野寛、高田漣ほか 「あの素晴らしい愛をもう一度 ~2024Ver」

映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』を渋谷シネクイントで鑑賞。

写真家・鋤田正義さんの半生を描いた映画『SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬』、銀座の老舗レコーディング・スタジオを題材にした『音響ハウス Melody-Go-Round』を手掛けた相原裕美監督が、加藤和彦に関する証言や生前の映像を纏めたドキュメンタリー映画です。

きたやまおさむ、朝妻一郎、高橋幸宏、高中正義、小原礼、今井裕、つのだひろ、林立夫、泉谷しげる、牧村憲一、松山猛、重実博、清水信之、クリス・トーマスほか多数の関係者が出演。
中でも、全盛期の加藤和彦と一番近い存在であったプロデューサー新田和長氏が語る話は面白かったですね。

「コンサートの音響設備に不満を持ち、PAシステムを海外から自費で購入、PA会社ギンガムを設立」
「ヴィンテージのロールスロイスを買いにロンドンへ買いに行く」
「店で一番高い料理を注文して食べないと、その店の評価は決められない」
等々、加藤和彦にまつわるセレブ逸話は、単なる金持ちの道楽ではなく、音楽・料理・ファッションに関して一流のこだわりを貫いていたことが伝わってきました。

フォーク・クルセイダーズ、サディスティック・ミカ・バンドの話が半分以上を占め、ソロのヨーロッパ3部作(1979~1981)後、キャリアを端折って2009年の急逝へ一気に飛んでしまう展開は、やや性急な印象もありますが、加藤和彦の存在に興味を持ったことがある方は要チェックの映像作品だと思います。
(デビュー直後の竹内まりやと「サイクリング・ブギ」を歌っているTVなど、貴重映像も色々ありましたよ)

なお、映画公開に合わせて、本作で登場した加藤和彦関連楽曲を編集した2枚組CDが発売されました。

『The Works Of TONOBAN ~加藤和彦作品集~』
(国内2枚組CD UICZ-8235 3,850円税込)

今日のこの1曲は、映画のエンドロールで流れる「あの素晴らしい愛をもう一度~2024Ver」を。
高野寛、高田漣を中心に、きたやまおさむ、坂崎幸之助、坂本美雨、石川紅奈などによって新たにレコーディングされたヴァージョンで、本作のみに収録されています。森 陽馬


2024年6月3日(月) Daisuke Kazaoka 「水色の午後」

「この街にも夏至は近い 昨日の雨は夢みたい。」
「用もないけど街をふらり 遠い彼方の月曜日。」
(Daisuke Kazaoka「水色の午後」歌詞より)

レゲエ/ダブをベースにしたサウンドながら、Daisuke Kazaokaが紡ぐ歌はどこか優しい。
さりげなくも尊い日々の生活が、飾らない言葉で描かれている。

Daisuke Kazaoka『サウンドスケープ』
(国内CD 先着特典:「水色の午後」アコースティックVer収録CDR付 WIJ-001 2,750円税込)

Daisuke Kazaokaは、1994年愛知県生まれのミュージシャン。
レゲエ/ダブ・のトラックメイカーであり、作曲・作詞も手掛ける男性シンガー・ソングライター。
本作『サウンドスケープ』は、彼にとっては初のフル・アルバムである。

「雨の音が暗闇に溶ける。(中略) ふとした時に考える。明日から俺はどこへ向かう。
この先にどこの誰と出会う。そしてこれから誰と別れる。」(「一日の終わり」歌詞より)

遠い過去と、今はいなくなってしまった人を想い出させてくれる。
でも、心は未来を向いている。そんな作品だ。森 陽馬

2024年6月4日(火) 松尾清憲 「夢見た少年」

祝!ソロ・デビュー40周年!
松尾清憲さんは、1980年にCINEMA(メンバーは鈴木さえ子、一色進ほか。プロデュースは鈴木慶一)でデビュー。1984年にソロ・シングル「愛しのロージー」を発表しており、2024年でソロ・デビュー40周年を迎えます。

その松尾清憲さんから、通算12作目となるオリジナル・アルバムが届けられました。
マイクロスター佐藤清喜さんをプロデューサーとして迎え、素晴らしい作品に仕上がっています。

松尾清憲『Young and Innocent』
(国内CD 当店のみの特典付 CDSOL-2028 3,300円税込)

今日のこの1曲は、胸が高鳴ってくる1曲目「夢見た少年」を。
「小さなラジオが友達だった」という歌い出しで始まるこの歌の少年は、松尾さん自身の経験も反映されているそう。

なお、当店にてお買い上げの方には、本秀康氏デザインによる40周年記念ロゴ・マグネットを先着でプレゼント!

更に、松尾清憲さんへの最新インタビューを纏めた発売記念リーフレットを差し上げています。森 陽馬


2024年6月5日(水) サニーデイ・サービス 「青春狂走曲」→「セツナ」(Live)

2023年7月に劇場公開された映画『ドキュメント サニーデイ・サービス』は、2020年春からのツアーに密着する予定で撮影が開始されたため、コロナ禍に暗中模索する曽我部恵一の姿から始まります。

そこから過去へ遡り、1992年結成&デビュー、2000年頃活動休止→2008年再結成。
2018年丸山晴茂の死去を経て、大工原幹雄が加入。前へ進み続けるバンドが映画では描かれていました。

本作は、様々な苦難を乗り越えたサニーデイ・サービスの、2023年10月29日に横浜Bay Hallで行ったライヴ音源がCDとLPに真空パックされたものです。

サニーデイ・サービス『Live!』
(国内CD ROSE326 2,200円税込/限定アナログLP ROSE326X 3,300円税込)

息をするのもためらわれるようなコロナ禍の規制や抑制から解き放たれた情熱ほとばしる演奏&歌。
特に、「そっちはどうだい?」と観客or天国の友へ語り叫ぶような「青春狂走曲」から、後半はニール・ヤングwithクレイジーホースを彷彿とさせる「セツナ」! 痛いほど心に響きました。森 陽馬


2024年6月6日(木) Bill Cantos 「Love,To Me」 feat.Herb Alpert

洒脱な演奏、歌声を聴かせるピアニスト/シンガーソングライター、ジャジー&メロウなオススメ盤♪

Bill Cantos『Sensibility』
(輸入CD SNRCD030)

ビル・カントスは1963年サンディエゴ出身のピアニスト/コンポーザー/プロデューサー。
1995年『明日巡り逢う君(Who Are You)』でソロ・デビューを果たし、自身の作品以外にも、2011~2019年までバート・バカラックのバンドでキーボード/ヴォーカルを務めた他、ハーブ・アルパート、ジェイ・グレイドンら沢山のミュージシャンのレコーディング、ツアー・サポート、映画音楽でも活躍しています。

今作は彼の軽やかで美しいピアノを堪能できる最新ソロ・アルバム♪
クールなアレンジに仕上げた「I’m A Believer」(モンキーズ)、「Kiss On My List」(ホール&オーツ)、「Things We Said Today」(ビートルズ)などロック/ポップス名曲や、スタンダードのカヴァーを織り交ぜ全12曲が収録されています。

バート・バカラック作のインスト「Bond Street」をアレンジし、詞を付けた「Bull In A China Shop」、ハーブ・アルパートがトランペットで参加、ジョニー・マンデル作曲の切ないメロディが沁みるバラード「Love,To Me」などレジェンドとのコラボレーションにも注目です。東尾沙紀


2024年6月7日(金) Lake Street Dive 「Twenty-Five」

レイク・ストリート・ダイヴがFANTASYへ移籍して2022年に発表したアルバム『Fun Machine:The Sequel』には、ボニー・レイットの1989年発表名曲「Nick Of Time」のカヴァーが収録されていました。
2022年10月6日今日のこの1曲で紹介)

「Nick Of Time」は歳を重ねた女性の切実な想いが込められたナンバーです。
30代後半を迎えたレイチェル・プライスの歌には、本心が宿っていました。

あれから約2年を経て、レイク・ストリート・ダイヴのオリジナル・アルバム『Good Together』が届けられました。

Lake Street Dive『Good Together』
(輸入CD Fantasy 888072543560)

シェリル・クロウの2024年作『Evolution』も手掛けたMike Elizondoによるプロデュース作。
タイトル曲①「Good Together」含め、陽の気に溢れた素晴らしい楽曲揃いです。

その9曲目に、「Nick Of Time」同様、歳を重ねた女性が主人公の歌「Twenty-Five」が収められています。
作詞・作曲は、女性メンバーBridget Kearney(ブリジット・カーニー)。
青春を駆け抜けた25歳時に付き合っていたパートナーを想う、美しいバラード曲です。

♪I'll be an old woman with somebody else by my side. But I will always be in love with you in my memories. When we were twenty-five.♪
(私が年老いた女性になって、その隣には違う誰かがいるだろう。でも、私たちが25歳だったあの想い出の中では、ずっとあなたを愛しているわ。)

レイチェル・プライスの歌声はより哀愁を帯びて、心に響いてきました。森 陽馬


2024年6月8日(土) Young Rascals 「Marryin' Kind Of Love」

ラスカルズのコンプリートBOXセットが発売されました。
三度目かな?

しかし、前回までと違うのは、未発表ものが収録されているところでしょうか。
やはり、彼らのファンとして買わずにはいられませんでした。

The Rascals『It's Wonderful ~ The Complete Atlantic Studio Recordings』
(輸入7枚組CD Now Sounds/Cherry Red Records QCRNOW7BX60 英文60ページブックレット付/日本語帯付き(解説なし)の国内仕様盤もあり CDSOL-71761 12,100円税込)

1966~1971年にかけてアトランティック・レーベルから発売された7枚のアルバムに収録された82曲に加えて、モノラル・ヴァージョン、シングル・エディットの既発曲、さらに、コアなファンにはたまらないプレゼントになった未発表もの・・・合計152曲を収録。

ジャケットは紙ジャケ使用、ボックスも最低限の大きさで収納に便利です。
60ページのブックレットには珍しい写真満載で見ていて楽しい。

今日はディスク2、アルバム『コレクションズ』のボーナス曲として収録されている未発表曲「Marryin' Kind Of Love」を。

なんと、ピート・アンダース、ヴィニ・ポンシア、ドク・ポーマスの共作曲。
ラスカルズ・ミーツ・トレイドウインズ! 素敵な曲です。

アトランティック時代のラスカルズの全部入りのBOX。
価格もそれなりに安いのでオススメです。森 勉


2024年6月9日(日) David Sanborn 「Don't Let Me Be Lonely Tonight」 feat Lizz Wright

サックス奏者デイヴィッド・サンボーンを知るきっかけは何だったでしょうか?

デヴィッド・サンボーンは1975年に1stリーダー作『Taking Off』を発表していますが、ジェイムス・テイラーによるマーヴィン・ゲイカヴァー「How Sweet It Is」(To Be Loved By You)の客演で名前を知ったという方も多いと思います。

ジェイムス・テイラーの1975年発表名盤『Gorilla』に収録されている「How Sweet It Is」(To Be Loved By You)は、JTらしい雰囲気良いアレンジで、サンボーンの伸び伸びとしたソロがゴキゲンですよね。

さて、今日のこの1曲は、デイヴィッド・サンボーンがジェイムス・テイラーの「Don't Let Me Be Lonely Tonight」(邦題:寂しい夜)を2004年に取り上げた名カヴァー・ヴァージョンを。

デイヴィッド・サンボーン『クローサー』
(国内CD 2004年発表アルバム UCCU-5978 1,650円税込)

バックは、スティーヴ・ガッド、ラリー・ゴールディングス、マイク・マイニエリ、ラッセル・マローン他。
女性シンガー、リズ・ライトの味わい深い歌声が、サンボーンのサックスと合わさって、情熱的な余韻を残します。
(デイヴィッド・サンボーンは2024年5月12日癌で永眠いたしました。合掌) 森 陽馬



2024年6月10日(月) Lizz Wright 「Roots Of Mercy」

昨日の今日の1曲にも登場した、アメリカ南部ジョージア州出身のシンガー、リズ・ライト。

デビュー作『ソルト』から約20年、音楽キャリアも25年目を迎える彼女の2024年最新作『Shadow』。
益々深みを増していく美しいアルト・ヴォイスと、ルーツ・ロックに根差した滋味豊かなサウンドに魅了されます。

Lizz Wright『Shadow』
(輸入CD BLUES & GREENS/LIGHTYEAR  00810069450872)

自身で立ち上げたレーベルBlues & Greens Recordsからのスタジオ・アルバム第1弾。
ライヴ・アルバムを含む通算8枚目となる今作のプロデューサーはクリス・ブルースです。

アンジェリーク・キジョーをフィーチャーした「Sparrow」、ミシェル・ンデゲオチェロがベース、ハープ奏者ブランディー・ヤンガー参加「Your Love」など盟友を招いてのオリジナル5曲。
ブルージーにアレンジされた「Sweet Feeling」(キャンディ・ステイトン)、「Who Knows Where The Time Goes」(サンディ・デニー)、「I Made A Lovers Prayer」(ギリアン・ウェルチ&デヴィッド・ローリングス作)等カヴァー6曲で構成されています。

優しく爪弾かれるギター、柔らかなハミング...「Roots Of Mercy」は初めて聴いたときから一番好きな曲です。
ブックレットの背面には家族を愛し、世界をあたたかく包んでくれた祖母Marthaへの想いが綴られています。
祖母が歩んできた長い旅路、歴史に祈りを捧げるように...穏やかな歌声が心に響いてくるこの曲を今日の1曲に。東尾沙紀



2024年6月11日(火) 吉田拓郎 「どうしてこんなに悲しいんだろう」

エレックレコードに在籍していた吉田拓郎は、あるラジオ番組に出演した際、加藤和彦と初めて会いました。

「イギリスのドノヴァンがカラーズという曲で弾いているアコギの音が大好きで、自分もその音を欲しいと思っているんだけれど、今使っているカワセのギターであの音は出ないんだ」
番組終了後、喫茶店でそういう話をしたそうです。

それから数週間後、加藤和彦がギターケースを抱えて、エレックレコードを突然訪れました。
「拓郎!これだよ!君の好きなギターサウンドはこれ!」
加藤和彦はそう言って、持参したギターでドノヴァンの「カラーズ」弾き始めました。
「あ、これ!あの音だ!」 涙が流れるほど嬉しかった、と吉田拓郎は本作品のブックレットで語っています。

吉田拓郎『Another Side Of Takuro 25 1970-1999』
(2枚組CD+60Pブックレット 7インチ・サイズBOX仕様 FLCF-4536 5,500円税込)

今までのベスト・アルバムと違い、吉田拓郎本人が選曲した25曲+1曲を2CDに纏めた新編集盤。
2024年最新デジタル・リマスタリングで素晴らしい音質になっています。

なおかつ、吉田拓郎自身による解説文が掲載された60Pブックレットは読み応えタップリ!
1曲毎丁寧にその楽曲の想い出やエピソードが記されていて、ファン必読の内容です。

今日のこの1曲は、加藤和彦も関わった1971年発表名作『人間なんて』収録の「どうしてこんなに悲しいんだろう」。
なお、吉田拓郎&加藤和彦1993年12月発表のシングル「純情」がボーナス曲として追加されています。森陽馬



2024年6月12日(水) 六角精児 「臨港線」

テレビ、ラジオでおなじみの俳優、六角さんの新しいアルバムが発売になりました。

六角精児バンド『ともだちのうた』
(国内CD HW038 2,500円税込)

六角精児バンド名義としては『石ころ人生』『そのまま生きる』に続く3枚目。
作品的には六角精児のソロ作品として2022年4月発表の昭和日本のフォーク&ロックの隠れた名曲をナイス・カヴァーした『人は人を救えない』に続く、約2年ぶりのアルバムです。

バンド・メンバーは高橋悟郎、有馬自由、佐藤克彦。
今回は、伊藤大地、谷口雄、ハンバートハンバートの佐藤良成、バンバンバザールの福島康之、落語芸術協会会長の春風亭昇太などが協力して、六角さんをサポートしています。

ザ・バンドの名曲「ザ・ウェイト」を模したような「偽Weight」。
セリフ入りの「アンタだけさ」。
ムッシュかまやつの名曲をカヴァーした「どうにかなるさ」など全9曲。
六角さんらしい朴訥とした味わいに満ちた1枚です。

今日の1曲は、六角さんならではの鉄道もので、3曲目に入っている「臨港線」(作詞:春風亭昇太、作曲:六角精児)を。森 勉


2024年6月13日(木) 大貫妙子&坂本龍一 「Tango」

2024年4月からFMラジオJ-WAVEの番組『THE UNIVERSE』が始まりました。

水曜日27~29時(深夜3~5時)のナビゲーターは、大貫妙子さんです。
(月曜:安藤裕子、火曜:大橋トリオ、木曜:岸田繁)
大貫さんが選ぶ曲と、さりげないお話が心地良くて、毎週の楽しみになっています。

ジェイムス・テイラーが来日公演を行った4月の放送では、セットリスト順に曲をかけたり、ジョニ・ミッチェル特集、キャロル・キング特集、バート・バカラック特集等々、良い曲がテンポ良くかかって、とてもいいですね。

さて、6月12日放送回の最後に紹介していましたが、大貫妙子さんと坂本龍一さんのコラボによる2010年発表名作『UTAU』が、アナログ・レコードで2024年7月3日発売されることになりました。

大貫妙子&坂本龍一『UTAU』
(2024年7月3日発売 国内LPレコード3枚組 RZJM-77978 12,100円税込)
(2010年11月10日発売中 国内2枚組CD RZCM-46624 3,666円税込)

北海道・札幌の芸森スタジオで2010年に録音されたアルバムで、本編に加え坂本龍一のピアノによるインスト・ヴァージョンも一緒に収録された仕様(アナログ・レコード3枚組)でリリースされます。

この芸森スタジオが素晴らしい音楽スタジオで、宿泊施設もあり、滞在している間は食事も出てくるそう。
坂本龍一も音の鳴りを気に入っていたスタジオでの傑作を、アナログ盤でじっくり楽しみたいですね。森 陽馬



2024年6月14日(金) Crowded House 「The Howl」

音楽を聴いて、心が豊かになったり、幸せな気持ちになる。

ささやかなことかもしれないけれど、そんな大事なことを、改めて実感させてくれる1枚。

Crowded House『Gravity Stairs』
(輸入CD BMG 964027382)

ニール・フィン率いるオーストラリアのロック・バンド、クラウデッド・ハウス。
1986年発表の大ヒット曲「Don't Dream It's Over」で知られる彼らは、オリジナル・メンバーのニールとニック・シーモアに、ミッチェル・フレームとニール・フィンの息子2人(リアム、エルロイ)が加わった5人組で現在活動しています。

本作は2021年作『Dreamers Are Waiting』以来、通算8作目となるオリジナル・アルバム。
今日のこの1曲は、疾走感溢れるポップなメロディーが胸を締め付ける3曲目「The Howl」を。

なお、商品では2曲目が「Life's Imitation」と記載されていますが、タイトルを改題したようで、公式サイト等では「Teenage Summer」になっています。この曲も“青春”に満ちていて、切なくも懐かしい感慨を抱きました。森 陽馬



2024年6月15日(土) Dee C Lee 「Walk Away」

ワム!のバック・コーラス、スタイル・カウンシルのメンバー、ポール・ウェラーの元奥様としても知られるイギリスの女性シンガー、D.C.リー。
1998年作『Smiles』以来、26年ぶりとなるソロ新作がACID JAZZからリリースされました。

Dee C Lee『Just Something』
(輸入CD ACID JAZZ AJXCD735)

この十数年、近影を見かけることはあっても特に表立った音楽活動は見受けられなかった彼女ですが、最新作ではブランクを感じさせない貫禄の歌声を披露してくれています。
プロデュースはブランニュー・ヘヴィーズやラヴィールなどACID JAZZ関連作で活躍するSir Tristan Longwarth。
軽妙で華やかでグルーヴィーなバックの演奏も気持ち良く、カムバックに相応しい充実作となっています♪

ウェルドン・アーヴィン「I Love You」、レネ・ゲイヤー「Be Where In The Morning」のカヴァー2曲、娘リア・ウェラーが提供した「Everyday Summer」等11曲を収録。

なんといっても嬉しいのがミック・タルボットとの共作、ピアノ/ウーリッツァーでも参加している「Walk Away」。
スタイル・カウンシル・ファン感涙のポップな名曲です。(長めのアウトロがまたグッときます...) 東尾沙紀



2024年6月16日(日) Neil Young 「Don't Be Denied」

♪When I was a young boy, my mama said to me. Your daddy's leave home today.♪
(僕が少年だった頃、ママが僕に言った。パパは今日家を出て行ったのよ、と。)
<ニール・ヤング「Don't Be Denied」歌詞より>

ニール・ヤングの父、スコット・ヤングはジャーナリストとして、物書きの仕事をしていました。
後にニールが自伝を書いたのはその影響が大きいでしょうが、そもそも音楽の道を志したのは、父からプレゼントしてもらったウクレレを弾き始めたのがきっかけだったようです。

10代前半で両親が離婚し、父と離れ離れになったニールは、父に対しどんな思いを抱いていたのでしょうか。

懐かしい記憶、感謝の心、怒りの念、哀しい気持ち。
一言では表せない複雑な想いが、自伝的な歌詞の「Don't Be Denied」には込められていたのかもしれません。

なお、ノラ・ジョーンズが「Don't Be Denied」をカヴァーしたことがありました。
ラヴィ・シャンカールを父に持つ彼女にとって、この歌の境遇に共鳴したのだと思います。森 陽馬

★掲載ジャケットは、ニール・ヤング1973年発表ライヴ盤『Time Fades Away』
(輸入CD 「Don't Be Denied」収録 Reprise/Warner 9362-491449)



2024年6月17日(月) Pat Metheny 「Watercolors」

パット・メセニーのアルバムで僕が一番好きな作品は、『ウォーターカラーズ』です。

パット・メセニー『Watercolors』
(国内CD 生産限定盤 日本語解説付 UCCE-9412 1,980円税込)

本作は名ギタリストのパット・メセニーが、1977年にECMレーベルから発表したオリジナル・アルバム。
後にパット・メセニー・グループを結成し、共に活動することとなるキーボード奏者ライル・メイズが参加。

メロディアスな「Lakes」、「River Quay」、10分にも及び叙情的なラスト「Sea Song」。
そして、心が洗われるようなタイトル曲「Watercolors」(=水彩画の意)。

清涼感あるパットのギター&ライル・メイズの美しいピアノの奏が、水辺を漂うようにやさしく響いてきます。

なお、ECMは1969年にマンフレート・アイヒャーがドイツのミュンヘンに創立したレーベル。
本年はECM創立55周年記念ということで、関連アーティストの来日公演や、ドキュメンタリー映画『ECMレコード - サウンズ&サイレンス』も2024年秋に公開予定だそうです。森 陽馬



2024年6月18日(火) リー・リトナー&デイヴ・グルーシン 「Vitoriosa」 feat イヴァン・リンス&タチアナ・バーハ

リー・リトナー72歳、デイヴ・グルーシン90歳!
この2人が組んだ2024年新作が素晴らしい!

リー・リトナー&デイヴ・グルーシン『ブラジル』
(国内CD 中原仁による日本語解説付 PCCY-1996 3,000円税込)

1985年にアルバム『ハーレクイン』を発表した2人が、約40年を経て再び手を取り合った傑作です。

ブラジル録音で、若い世代のミュージシャン(エドゥ・ヒベイロ(Dr).ブルーノ・ミゴット(B).マルセロ・コスタ(Per))に加え、イヴァン・リンス、タチアナ・バーハ、シコ・ピニュイロ、セルソ・フォンセカ、グレゴア・マレが参加。

各々の演奏もさることながら、リー・リトナー&デイヴ・グルーシンの2人が自ら手掛けたアレンジが絶妙ですね。
店内でかけていると、澄んだ心地良い空気が流れます。

今日のこの1曲は、イヴァン・リンス&タチアナ・バーハがゲスト参加しているリンス作④「Vitoriosa」を。
瑞々しいサウンド&美しいデュエット・ヴォーカルに、涙が込み上げるほど感動しました。森 陽馬



2024年6月19日(水) ポール・マッカートニー&ウィングス 「The Long And Winding Road~Lady Madonna」

6月18日はポール・マッカートニー、6月20日はブライアン・ウィルソンの誕生日♪
2人とも2024年で82歳!
おめでとう! ポール&ブライアン♪

ビートルズ、ビーチ・ボーイズ、そして2人が作ったたくさんの曲たちは、人生において悲しいことや辛いことがあっても、僕らにやさしく寄り添ってくれました。
長生きしてこれからも多くの人たちに夢や希望を与え続けてほしいですね。

なお、
<ポール・マッカートニー写真展>が7月19日から六本木の東京シティビューで開催決定しました。
1963年末から1964年2月の間に、ポール本人が撮影した写真を250枚展示する写真展です。
本開催のために録音したポール自身による音声ガイドも楽しめるようで楽しみですね。

さて、今日のこの1曲は、2024年6月14日に発売されたポール・マッカートニー&ウィングスの1974年録音スタジオ・ライヴ音源『ワン・ハンド・クラッピング』から、「The Long And Winding Road」と「Lady Madonna」のメドレーを。

ポールの弾き語りですが、ピアノのアタックが強くて、繰り返し聴きたくなるトラックです。森 陽馬

★ポール・マッカートニー&ウィングス『ワン・ハンド・クラッピング』
(国内2枚組CD UICY-80488 3,960円税込/国内仕様2枚組LP UIJY-75277 9,900円税込)



2024年6月20日(木) Fairground Attraction 「Beautiful Happening」

<祝・再結成>フェアーグラウンド・アトラクションの来日公演がいよいよ来週にせまってきました。

バンドとしては35年ぶりとなる来日に合わせて、日本のファンだけに素敵なプレゼントが届けられました。

フェアーグラウンド・アトラクション『ビューティフル・ハプニング (Limited Edition Four Track EP)』
(国内12インチ・アナログ 歌詞・対訳付 2,000枚限定/ピンク・カラー SIJP-1098 3,500円税込)

<何か素敵なことが起こっているのね>...いまの彼らのことが歌われているような穏やかな「Beautiful Happening」をはじめ、再始動を機に制作された新曲4曲を収録した日本限定スペシャル12インチ・シングル♪
きれいなクリア・ピンク・カラー盤です。

エディ・リーダーの歌声も、マーク・ネヴィンが手掛けた新曲も、フォーキーで柔らかな演奏もより深みを増して、とても良い雰囲気です。アコーディオンやヴィブラフォンのやさしい音色にも癒されます。
9月頃に予定されているフェアーグラウンドとしての新作フル・アルバム『Beautiful Happning』が一層楽しみになりました。

1988年発表作『ファースト・キッス』も国内初アナログ化!上記12インチと同時発売されました。
こちらは1,000枚限定、鮮やかなクリア・レッド・カラー盤です。東尾沙紀



2024年6月21日(金) プロコル・ハルム 「ヴァルプルギスの後悔」

今日の主役はオルガンです。

1960年代中期から後期にかけて、ロック界ではオルガンが花形の楽器でした。
1966~68年の間には、ビーチ・ボーイズ「グッド・ヴァイブレーション」、ヤング・ラスカルズ「グッド・ラヴィン」、ドアーズ「ハートに火をつけて」、ディープ・パープル「ハッシュ」など、オルガンが印象的に使われた曲が大ヒットしました。
ヒットソングを聴いているだけでも、オルガンのいろいろな音色が楽しめました。

もう1曲、忘れてはいけない曲が・・・。
プロコル・ハルムの「青い影」がありましたね。
この曲は、他のヒット曲とはまた違った荘厳なオルガンの響きが耳に残りました。

「青い影」でオルガンを弾いていたのは、マシュー・フィッシャーという人。
今日は、そのマシュー・フィッシャーの作品で、彼のオルガンをフィーチャーしたインストゥルメンタル曲「ヴァルプルギスの後悔」を1stアルバム『青い影』から。
途中のロビン・トロワーによるギター・ソロも聴きものです。森 勉



2024年6月22日(土) Little Feat 「Spanish Moon」

リトル・フィートの代表作といえば、1973年発表の3rdアルバム『ディキシー・チキン』、もしくは1972年発表の2ndアルバム『セイリン・シューズ』を挙げる方が多いでしょう。

しかしながら、1974年に発表した4thアルバム『Feats Don't Fail Me Now』(邦題:アメイジング!)も傑作です。
この度、2024年で50周年を迎えた本作のデラックス盤が発売されました。

Little Feat『Feats Don't Fail Me Now』 Limited Edition Deluxe 3-CD Set
(輸入3枚組CD Warner/Rhino R2726196)

デラックス盤は本編ディスク1に加え、別テイク等を収録したディスク2、そして、1975年2月1日フランス/パリ公演のライヴ音源を加えたディスク3含む、3枚組CD仕様です。

高音質とは言えないものの、フィートらしい音の塊のような熱いライヴが楽しめるディスク3も魅力ですが、今日のこの1曲は、最新リマスタリングされた本編ディスク1から、満月ということもあり「Spanish Moon」を。

「Spanish Moon」はヴァン・ダイク・パークスによるプロデュース楽曲。
タワー・オブ・パワーのホーン隊、エミルー・ハリス&ボニー・レイットが参加しています。
ニューオリンズ的土着的なリズムがかっこいいですね。森 陽馬



2024年6月23日(日) デイヴ・グルーシン&リー・リトナー 「Beyond The Storm」(Depois Dos Temporais) feat イヴァン・リンス

6月18日(火)に紹介したリー・リトナー&デイヴ・グルーシンの新作『ブラジル』が、あまりにも素晴らしいので、このアルバムもCDで取り寄せして購入しました。

デイヴ・グルーシン&リー・リトナー『ハーレクイン』
(国内CD SHM-CD仕様 解説・歌詞付 UCCU-6292 1,650円税込)

1985年にリー・リトナー(33才)とデイヴ・グルーシン(51才)が組んでロサンゼルスで録音。
GRP Recordsから発表した名盤です。

バック・ミュージシャンは、カルロス・ヴェガ(Dr)、ジミー・ジョンソン(B)、エイブラハム・ラボリエル(B)、パウリーニョ・ダ・コスタ(Per)他が参加。更に、イヴァン・リンスがヴォーカル&コンポーザーとして3曲(「Harlequin」、「Before It's Too Late」、「Beyond The Storm」)に関わっています。

今日のこの1曲は、イヴァン・リンスが参加している「Beyond The Storm」(Depois Dos Temporais)を。
曲後半で聴けるリー・リトナーのギターと、イヴァン・リンスによるスキャットとのアンサンブルは、梅雨の季節に時折広がる青空のように、晴れやかで心地良い気分にさせてくれます。森 陽馬



2024年6月24日(月) Jimi Tenor 「What Are You Doing?」

フルート、サックス、シンセを操る、キャリア35年越えのフィンランド奇才、ジミ・テナー。
ヘルシンキのインディ・レーベルTimmion Recordsからリリースされたコズミック・ソウル・アルバム!

Jimi Tenor『Is There Love in Outer Space?』
(輸入CD Timmion Records TRCD-12014)

ヤマハやKORGなど幾つかのシンセサイザーを駆使した怪しげで浮遊感ある音色が全編を彩る今作。
Timmionのハウス・バンド、Cold Diamond & Minkと生み出すゆったりとしたグルーヴ、ローファイなサウンドがクセになる1枚です。
(Cold Diamond & Minkは、ボビー・オローザ、ジェブ・ロイ・ニコルズとの共演でも知られ、ベーシストのSami KantelinenはThe Soul Investigatorsのメンバーとしても活躍しています。)

本編最後の「What Are You Doing?」は店頭で流れているとお客さんからの反応が特に多い曲!
ブレイクビーツ的なタイトで乾いたドラム、歪なシンセ音、終盤のフルート&サックス、挑発的な歌声がかっこいいファンク・チューン♪

クルアンビンなどお好きな方もぜひチェックしてみてください。東尾沙紀



2024年6月25日(火) 折坂悠太 「スペル」

現代で最も存在感ある歌声を響かせている日本人歌手、
と言えば、折坂悠太を僕は挙げます。

その彼の4thアルバム『呪文』が本日入荷しました。

折坂悠太『呪文』
(国内CD インストCD付2枚組限定盤 ORSK-20 4,400円税込/通常盤CD ORSK-21 3,300円税込)
<特典音源CD『折坂悠太ツアー2024あいず ライヴ盤』をお買い上げの方に先着でプレゼント中>

2021年10月に発表した3rdアルバム『心理』以来となる4thオリジナル・アルバム。
タイトル『呪文』からして重そうなイメージでしたが、歌声及びサウンドも全体的に穏やかな1枚でした。

誰かを“呪う文”ではなく、“祈る文”としての呪文(=スペル)。
圧倒するのではなく、包み込むような歌声が、聴く者の日常にやさしく寄り添ってくれます。

なお、レコーディング・エンジニアは、池間由布子やNRQを手掛けている大城真が担当。
折坂悠太が池間由布子の作品を聴き、いい音だなと感じて依頼したそうです。森 陽馬



2024年6月26日(水) 松任谷由実 「真夏の夜の夢」

2022年10月にリリースし大ヒットした松任谷由実の50周年記念ベスト・アルバム『ユーミン万歳!』が、アナログ・レコード6枚組+ブックレットを付属した5,000セット限定豪華BOX仕様で本日発売されました。

松任谷由実『ユーミン万歳! 完全限定盤アナログ・ボックス』
(6枚組LP 5,000セット限定生産 UPJH-20051 33,000円税込)

美しい真っ赤な装丁(盤面もレッド・カラー)のBOXは、手に取った時のワクワク感がありますね。
肝心の音質も、新たにカッティング用マスタリングを施しアナログ化!
更に、CD未収録だった7曲を新たに追加(「ブリザード」、「コバルトアワー」、「14番目の月」他、「ダイヤモンドダストが消えぬまに GOH HOTODA 2024 REMIX」も収録)しており、マニア泣かせな内容です。

ユーミンは1990年代以降のオリジナル・アルバムをレコード盤では出していないので、初アナログ化の楽曲も「Hello, my Friend」、「春よ、来い」、「輪舞曲」など色々入っています。
今日のこの1曲は、初アナログ化の中から、ディスク1の1曲目「真夏の夜の夢」を。

「真夏の夜の夢」は、今から約31年前の1993年にドラマ『誰にも言えない』主題歌としてシングル発売。
当時、8cmシングルCDが飛ぶように売れたことを懐かしく思い出しました。
ラテン調の躍動感あるサウンドに呼応した、中間のかっこいいギターソロは、鈴木茂による名演です。森 陽馬



2024年6月27日(木) Weldon Irvine 「What's Goin' On」

イハラカンタロウ、45trio、Dee C Lee、etc...。
ウェルドン・アーヴィンの「I Love You」が人気で、近年色々なアーティストがカヴァーしました。

しかしながら、そのオリジナルが入っているアルバム『シンバット』は永らく生産中止状態・・・。
歯がゆい思いでしたが、久々に国内盤CDで再発売されました。

ウェルドン・アーヴィン『Sinbad』
(国内CD 極HiFi CD仕様 日本語解説付 SICJ-40030 1,760円税込)

黒人キーボード奏者のウェルドン・アーヴィンが、RCAレーベルから1976年に発表した名盤。
スピリチュアル/ブラック・ジャズな彼の他作品に比べ、本作はソウルフルでとても聴きやすい1枚です。

スティーヴ・ガッド、クリス・パーカー、コーネル・デュプリー、エリック・ゲイル、ゴードン・エドワーズ、リチャード・ティー、マイケル&ランディ・ブレッカー等々、スタッフ人脈がバック・ミュージシャンとして参加しており、グルーヴィーでメロウな演奏がかっこいいですね。

今日のこの1曲は、「I Love You」の前に入っているマーヴィン・ゲイ「What's Goin' On」のインスト・カヴァーを。
エリック・ゲイルによる味のあるギター・ソロ、聴きものです。森 陽馬



2024年6月28日(金) フランク・シナトラ 「夜のストレンジャー」

フランク・シナトラが「夜のストレンジャー」(ストレンジャー・イン・ザ・ナイト)で全米チャート1位を獲得したのは1966年でした。

僕はまだ中学生だったので、その時50歳のシナトラのことは、ずいぶん年のおじさんが歌っているんだなぁ、と思ったものです。
でも、同時にいい曲だな、とも・・・。
それ以来大好きな1曲となっています。

アーニー・フリーマンの豊潤なアレンジに、御大シナトラの円熟のヴォーカルが乗った絶品の1曲です。

フランク・シナトラ『マイウェイ/夜のストレンジャー フランク・シナトラ・ベスト』
(国内CD 解説・歌詞付 TYCJ-60031 1,046円税込)

余談ですが、ベット・ミドラーが1976年に「夜のストレンジャー」をカヴァーしています。
アレンジはちょっとディスコ調になっていますが、ナイス・カヴァーです。

それが収録されたアルバムは持っていたのですが、最近、そのシングル盤を手に入れました!
聴いてビックリ、なんと、シングル・エディット・ヴァージョンになっているではありませんか。
シングル盤を追いかける旅は、まだまだ続きそうです。森 勉



2024年6月29日(土) 豆巨人 「Serendipity」 feat 有坂美香

ハミングキッチンというユニット(2009年5月4日今日のこの1曲で紹介)で活動していた眞中やすさんは、神奈川県横須賀市でSYOKU-YABO農園を現在営んでいます。

晴れの日(基本的に雨の日以外)は農園で採れた野菜中心のランチを出しており、音楽イベントも時折行っているそうなので、お近くへ行かれる方は是非立ち寄ってみてくださいね。

さて、眞中やすさんを中心に約25年活動しているバンド、豆巨人が初のアルバムを完成させました。

豆巨人『斜に構えたニヒルな男達』
(国内CD 人見欣幸のライナーノーツ&眞中やすによる曲解説付 RKDR-001 2,500円税込)

豆巨人は、眞中やす、三浦じゅんご、今井ごう、高橋雅裕、掛川おじさんによる5人組ロック・バンド。
彼らが敬愛する70's音楽をルーツに、和風かつオーガニックに料理した13曲が収録されています。

今日のこの1曲は、女性シンガー有坂美香をfeatした7曲目「Serendipity」を。
ハミングキッチン時に作られた曲で、この度、SYOKU-YABO農園内にある山小屋で録音され陽の目をみました。

いつまでも青春を忘れない大人の熟したロックを味わってみてください。森 陽馬

★一般流通していないこのCDを、当店で販売させていただけることになりました。
通販コーナーでもご購入いただけます。


2024年6月30日(日) Skeeter Davis & NRBQ 「I Want You Bad」

雨の日はのんびりと、ロッキン&カントリー・ポップな1枚を♪

Skeeter Davis & NRBQ『She Sings,They Play』
(輸入CD omnivore OVCD-546)

名曲「The End Of The World」で知られるスキーター・デイヴィスが、NRBQとコラボレーションした1985年発表作が、ボーナス・トラック6曲を追加し再発されました。

<キャリアの中で多くのことを成し遂げてきましたが、NRBQと作ったこの作品は、私の人生の旅におけるマイルストーンのひとつであると感じています。> (スキーターが今作に寄せたコメントより)

1950年代から活躍していたスキーター・デイヴィスはこの頃50代前半。
70年代初頭テリー・アダムスと親交を深めたことから今作へと繋がり、のちにメンバーのジョーイ・スパンピナートと結婚と...彼女にとってさまざまな意味で特別な作品であったことが感じとれます。

テリー・アダムスが彼女のために書いた「How Many Tears」、『白雪姫』から「いつか王子様が」をはじめ、ピュアな歌声と彼ららしい演奏でホッと和ませてくれます。
オリジナルには未収録だったNRBQの楽曲「I Want You Bad」(『アット・ヤンキー・スタジアム』収録曲)、ワンダ・ジャクソン「I Gotta Know」カヴァーのロックンロールな2曲も聴きものです。

ボーナス・トラックには同年10月18日に行われたニューヨーク・ボトム・ラインでのライヴ音源も追加!
60年代の楽曲「Gonna Get Along Without You Now」、「The End Of The World」も披露されており、スキーターの楽し気なMCも含め4曲が収録されています。東尾沙紀





これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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