PET SOUNDS RECORD
今日のこの1曲 アーカイヴス


  今日のこの1曲 “Achives”

<2011月8月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて、
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2011年8月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。
廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2011年8月1日(月) Michael Franks 「Mice」

 8月とは思えないほど穏やかな日和。
柔らかな陽射しを感じながらのBGMとしてピッタリの新譜が出ました。

 「アントニオの唄」でお馴染みのAOR/ジャズ男性シンガー、マイケル・フランクスの新作『Time Together』です。(輸入CD Shanachie 5189 国内盤は9月21日に発売予定)

 プレイ・ボタンを押すと予想通りの音&歌が流れてきて思わずニヤリ。
ジャジーなサウンドとゆるやかな雰囲気は本当に変わりませんね。

 特に素晴らしいのは4曲目「Mice」。

 マイク・マイニエリによるヴィブラフォンの音色、デヴィッド・スピノザのギター・ソロが極上!

 他の曲ではウィル・リー、チャック・ローブ、ティル・ブレナー、ホメロ・ルバンボなども参加しています。森 陽馬

2011年8月2日(火) Justin Adams 「Mariama Trance」

 音楽ライターの小松崎健郎さんがブログで書かれていますが、CD・レコード店の大手チェーンだったWAVEが先月末で全店舗閉店したそうです。

 WAVEといえば、思い出すのはやはり伝説の六本木店。
当時としては品揃えが幅広く革新的で、学生だった僕にとってはちょっと敷居が高いけど未知の音楽で溢れたとてもクールかつ魅力的な店でした。

 WAVEで面白そうな音楽を手に取り、その後六本木シネヴィヴァンという映画館でマニアックなレイトショーを見て行く、というのが当時の僕のおきまりパターン。懐かしいですね。

 今日のこの1曲は、ティナリウェンをプロデュースしたことでも有名な英国人ギタリスト/プロデューサー、ジャステン・アダムズの新リリース作『イン・トランス』から。(国内仕様CD PPR-23032 2,415円)

 WAVEとは直接関係ありませんが、もし六本木WAVEがまだあったら好評だったワールド・ミュージック・コーナーでかかってそうなトランシーかつかっこいい作品です。

 生演奏による反復リズムと縦横無尽に暴れまくる一弦フィドル、西アフリカの言語(フラニ語)による呪術的な歌が、聴く者を異空間へ誘ってくれます。森 陽馬

2011年8月3日(水) 荒牧リョウ 「輝いて」

 村田和人さんの東芝EMI時代3タイトル再発、センチメンタル・シティ・ロマンス新作、山下達郎新作の発売日(8月10日)まで、あと1週間となりました。

 当店のみの特典として、村田和人さん特製エコバック、センチは携帯ストラップ兼キーホルダー、達郎さんは店長森勉が今までのライヴ・ツアーの思い出を綴ったリーフレットを作成。
 エコバックもキーホルダーもとてもイイ感じで出来上がりました。作品共々お楽しみに。

 今日のこの1曲、荒牧リョウは村田和人さん(音楽専門学校で講師も行なっている)の教え子で、今春めでたくソロ・デビュー。(『COLORFULL』 DDCS-4036 2,100円)

 伸びがあって表現力豊かな歌声がとっても魅力的。
野村義男も帯コメントで絶賛しています。森 陽馬

2011年8月4日(木) ブルー・スウェード 「フックト・オン・ア・フィーリング」(ウーガチャガ)

 このところテレビでこの曲が流れているCMによく出くわします。

 あまりテレビは見ない方だと思うのですが、店が終わって帰宅する夜午後23時以降にかなり集中して流れているのではないでしょうか? 
 なんといっても♪ウーガチャガ、ウーガチャガ♪という語感が耳に残りますね。

 歌っているブルー・スウェードというグループはスウェーデンで結成された7人組。この曲は1974年にアメリカでNo.1ヒットを記録し、日本でもそれなりに話題になった曲です。

 元々はB.J.トーマスが1968年に発表してヒットさせた曲ですが、このブルー・スウェードはもうひと工夫してイントロに違うフレーズをくっつけてしまったのですね。

 ♪ウーガチャガ♪のところは、イギリス人のジョナサン・キングのアイディアをうまく借用しtことがハマり、大ヒットに繋がったのではないかと思います。

 店頭に現在ブルー・スウェードのCDがないので、この曲が紹介できないと思っていましたが、収録されているオムニバス(サントラ)CDを見つけました。(『レザボア・ドッグス』 UICY-3555 1,835円)
 さすがクエンティン・タランティーノ!

 でも日本のCM業界の音楽を選ぶ方って、タランティーノのサントラの中に入っている曲が好きなんですね。

 この『レザボア・ドッグス』の中には、CMによく使われるジョージ・ベイカー・セレクションの「リトル・グリーン・バック」とか、スティーラーズ・ホイール「スタック・イン・ザ・ミドル・ウィズ・ユー」も収録されています。森 勉

2011年8月5日(金) Black Joe Lewis & The Honeybears 「Livin' In The Jungle」

 テキサス・オースティン発。
黒人ヴォーカル/ギタリスト、ジョー・ルイスと、ブラスセクションを要する白人中心の6人組、ザ・ハニーベアーズによるグループ、Balck Joe Lewis & The Honeybears。

 今年2年ぶりに新作『SCANDALOUS』をリリースしました。
(輸入CD LOST HIGHWAY 0602527662091)

 プロデュース、エンジニアを務めるのは、90年代から活動する同郷のバンド、Spoonのジム・イーノ。

 ブルース・ロックをベースに、ファンク、ソウル、70年代ロック、ガレージなどを取り込んだサウンドは50〜60年代の雰囲気を感じさせます。

 JBファンク・マナーなギターカッティングがクールなオープニング曲「Livin' In The Jungle」で瞬殺されることうけあい!

 ノリノリの「Booty City」、ブルースハープがかっこいい「Black Snake」、激渋ブルース・ナンバー「Messin'」など、どれもライブで聴いてみたい曲ばかり!

 熱いロック/ソウルおすすめの一枚です。東尾沙紀

2011年8月6日(土) RCサクセション 「サマータイム・ブルース」

 以前、海外からの旅行者と話をした時、「これから日本のどこに行くの?」と軽く質問した(浅草とかそういう答えを想像していた)ら、「広島」という答えが返ってきてビックリ。

 「広島には行ったことがない」とこちらが話すと逆に驚かれて、「何故行ったことがないの?」と聞かれてしまい、返答に困ったことがありました。

 その時改めて、現代の日本人こそ広島・長崎/原爆に対する考えが希薄なのだな、と実感。
 本日だけでなく、日本人として日々平和への感謝と祈りを捧げなければいけないのかもしれませんね。

 震災後は、傷ついた心を癒し勇気付けるような歌が増えてきましたが、オブラートに包んだありきたりの言葉を並べただけでは心に全く響きません。

 こういう時こそ清志郎が歌う「サマータイム・ブルース」のような魂の歌を聴きたいと思っているのですが・・・。森 陽馬

★「サマータイム・ブルース」はRCサクセション1988年作『カバーズ』に収録。(UPCY-6103 2,000円)

2011年8月7日(日) Leon Haywood 「The Sweet Woman Of Mine」

<ジーン・ペイジ絡みのオススメ盤は?>
と以前お客様から聞かれたことがあります。

 ジーン・ペイジは、ストリングス・アレンジの名手。
60年代はライチャス・ブラザーズ「ふられた気持ち」などのポップスやモータウン系が多かったのですが、70年代に入りバリー・ホワイトと組んでラヴ・アンリミテッドのストリングスを手掛け有名になりました。

 吉田美奈子78年発表名作『愛は思うまま』のプロデューサーもジーン・ペイジですね。

 その質問をされた時にはまだCDが出ていませんでしたが、先日このレオン・ヘイウッドの名作がめでたくCD化されました。(国内仕様CD 『バック・トゥ・ステイ』+『キープ・イット・イン・ザ・ファミリー』 CRCD-3241 2,900円)

 73年作と74年作が両方入り、更にシングル曲も追加された2CD。
ソウル・コア・ファンにとっては渋い歌声が沁みる73年作『Back To Stay』が好き、という方ももちろんいらっしゃるでしょうが、ほぼ全編ジーン・ペイジがストリングス・アレンジを担当している74年作『Keep It In The Family』の方が僕は気に入っています。

 特に7曲目(アルバムとしてはA面3曲目)「The Sweet Woman Of Mine」。

 ストリングスの切ない奏と、時折聴こえるデヴィッド・T・ウォーカー(と思われる)による“らしい”ギターが絡んだメロウ&スウィートなナンバー。
 今秋ヘビーローテーションになりそうな1枚です。森 陽馬

2011年8月8日(月) センチメンタル・シティ・ロマンス 「Natalie」

 10日発売、センチメンタル・シティ・ロマンス約25年ぶりとなるオリジナル新作『やっとかめ』(WPCL-10967 3,150円)のサンプル盤が届いたので、一足先に聴かさせていただきました。

 いやー、これが本当に素晴らしい!

 どこをきってもセンチらしい演奏&楽曲。
感動的な1枚に仕上がっています。

 どの曲も聴きものですが、まずは3曲目「Natalie」。

 そうです! 竹内まりや『ポートレイト』に収録されている名曲「ナタリー」をセンチ・ヴァージョンでカヴァーしているのです。

 告井さんの歌声にかぶる竹内まりや本人のバック・ヴォーカル。
そしてセンチ・メンバーによる美しいコーラスが泣けます。森 陽馬


当店のみの特典として、センチのロゴ入り携帯ストラップ兼キーホルダーを先着で差し上げます。

2011年8月9日(火) 村田 和人 「ラヴ・アゲイン」

 村田和人がEMIレコードに残した6〜8枚目のアルバム『GO POP』(1988年)、『太陽の季節』(1989年)、『空を泳ぐ日』(1990年)の3タイトルが再発になりました。(当店のみの特典 特製エコ・バック&最新インタビューを基にしたリーフレットを先着でプレゼント)

各々ライヴ・ヴァージョンがボーナス・トラックとして追加収録されています。

 ムーン時代の1stから5thアルバム5タイトルが2006年に、ビクター時代の9〜11枚目の3タイトルが2007年に再発されているので、今回のEMI時代の3種で全て再CD化されたことになります。

 (なお先にふれたムーン時代の1〜5枚目『また明日』、『ひとかけらの夏』、『MY CREW』、『Showdown』、『Boy's Life』は残念ながら、現在入手困難状態になっています)

 アメリカン・ウエスト・コースト・ロックを継承する夏男・村田和人の村田メロディーは、移籍しても変わらず健在!

 サウンド面に関して発売当時は少し違和感があったのですが、今回のリマスターにより音が締まり、純粋にメロディー・センスが楽しめるようになったと思います。

 ということで今日のこの1曲は、『GO POP』から「ラヴ・アゲイン」。

 擬似ライヴ仕立てのアレンジもシャレていますが、なんといっても曲がイイ! 森 勉

2011年8月10日(水) 山下達郎 「俺の空」

 山下達郎が待望のニュー・アルバムを発売。
(『Ray Of Hope』 初回限定盤JOY1.5CD付 WPCL-10964 3,500円)

 今回はプロモーションのため新聞・雑誌などの取材も多く、ラジオなどの放送媒体にもかなり出演する予定だそうです。
 本日10日の発売日にはFM東京の番組に出ずっぱり、8月14日には渋谷スペイン坂スタジオにも出没するとか・・・。力が入っています!

 前作『ソノリテ』から6年、その間に出たシングルが5枚あり、ナイアガラ・レーベルからの関連CD2枚(シュガー・ベイブ『SONGS』と『TATSURO FROM NIAGARA』)もあったので、間が空いた感覚はあまりありません。ですが、やはり待ち遠しかったニュー・アルバムです。

 ニュー・アルバム『Ray Of Hope』は短いプレリュード的なものを除くと実質全12曲。

 シングルA面5曲、カップリング2曲、そして新曲が5曲という構成。
半分以上は既発曲と思うか、新しい作品が5曲も聴けると思うかは、人それぞれの考え方だと思いますが、今回僕は後者です。
 新しい曲、本当に楽しみにしていました。

 今日はその中から一番派手な「俺の空」を。

 達郎らしくないタイトルに、サンデー・ソングブックでは「おまえは本宮ひろ志か?」というリスナーのつっこみも入ったそうですが、曲は実に山下達郎らしいファンク・チューン。
 曲を聴けば、タイトルも納得です。

 「イエローキャブ」、「HEY REPORTER!」、「"Queen Of Hype" Blues」のようなタイプの曲調で、詞のテーマは<怒り>です。

 山下のギター、小笠原拓海のドラムス、伊藤広規のベース、難波弘之<ピアノ>のフォーリズムのタイトな演奏。

 11月から始まるライヴ・ツアーでも聴けたらいいなぁ。森 勉

2011年8月11日(木) オーサカ=モノレール 「Mother Popcorn」

 日本が誇れるFUNKバンド、中田亮率いるオーサカ=モノレールの新作『State Of The World』が昨日発売。(KICS-1684 2,500円)

 見る者皆を圧倒させるライヴ・パフォーマンスとは対照的に、一聴するだけでは地味に感じるオリジナル・アルバムですが、聴けば聴くほどに味が沁み出てくる1枚。

 中田亮の60'sファンクへの愛情が伝わってきます。

 ジェイムス・ブラウンの名曲「Mother Popcorn」のカヴァーは、オーサカ=モノレールのライヴでも定番ナンバー。

 今作に収録のヴァージョンは、ジワーと湧き出るようなファンク色をグッと内側に抑えたようなオルガン・メイン・ヴァージョン。かっこいいです。森 陽馬

2011年8月12日(金) The Rascals 「Ray Of Hope」

 山下達郎の新作『Ray Of Hope』。

 順調に売れており、ボーナスCD付初回限定盤はメーカー在庫が無くなったそうです。店頭在庫分のみとなりますので、ご入用の方はお早めに。

 さて、タイトル『Ray Of Hope』は、「希望という名の光」歌詞に出てくるフレーズですが、元々は山下達郎も大好きなラスカルズ1967年のヒット「Ray Of Hope」から取られています。

 中心人物であったフェリックス・キャヴァリエ&エディ・ブリガッティ作。

 1969年発表5作目『Freedom Suite』(輸入CD CCM-804)に収録され、ベスト盤/編集盤にも収録されている楽曲です。

 ただ、2007年に再発されたラスカルズのアルバム各種は、販売元コレクターズ・チョイス社が年初に吸収合併された(らしい?)影響か、再生産されていないタイトルが増え入手困難になってきています。

 『Freedom Suite』も店頭ラスト1枚で今のところ再入荷予定なし。
気になった方はお早めに。森 陽馬

2011年8月13日(土) 矢舟テツロー 「Sunshine」

 東京出身のピアノマン/シンガーソングライター、矢舟テツロー。
新作『ソングス』をリリースしました。(HCCD-9534 \2,625)

 5作目で初の全編オリジナル楽曲だという本作は、耳馴染みの良いメロディーが詰まった良質な日本語ポップス・アルバム。

 ヒックスヴィルの木暮晋也/真城めぐみ、辻凡人(bonobos)、山下洋、鈴木克人などが参加。ジャズをベースに、ニューオリンズやラテンっぽいアレンジのものがあったりと様々なルーツを感じさせます。

 今日の一曲は、スタイル・カウンシル好きな方なら反応せざるを得ない「Sunshine」。

 イントロが「Shout To The Top」!
更に全体の雰囲気が「My Ever Changing Moods」!、というとにかくポップな一曲♪

 ストリングスの旋律が素敵な「Tokyo State Of Mind」も良い曲!
今作のストリングス・アレンジをマイクロスターの佐藤清喜さんが手掛けています。

 大橋トリオやオリジナル・ラヴなどお好きな方にもオススメ!
今作からの先行限定7インチ「誰も知らない/ENDLESS CIRCLE」も店頭にて発売中です。東尾沙紀

2011年8月14日(日) ホワイト・シューズ&ザ・カップルズ・カンパニー 「スランカ・クスプラン」

 “飛行機ジャケ”好きの方はもちろん、現代ソフト・ロック/女性ポップ好きにもオススメしたいのがこの1枚。

 ホワイト・シューズ&ザ・カップルズ・カンパニー『Album Vakansi』。(国内CD VSCD-9396 2,415円)

 2002年ジャカルタで結成されたインドネシアの6人組で、今作は新作となる2ndアルバム。

 歌はインドネシア語ながら、ソフト・ロック的アレンジとギターポップ&ディスコがミックスされた超ポップなサウンド・センス、そして美しいコーラス・ワークが最高にイカした作品です。 

 特に4曲目「スランカ・クスプラン」。
♪パパパパパッパラ♪というスキャットのHAPPAYなイントロで瞬殺必至!
 フルートの音使いも素晴らしい! 今夏のラウンジー・ポップNO.1確定!

ちなみに、グループ名の通り、メンバーが皆白い靴を履いているのが面白いですね。森 陽馬

2011年8月15日(月) リップ・コーズ 「ビーチ・ガール」

 暦の上では立秋も過ぎましたので、<残暑お見舞い申し上げます>ということになりますね。

 それにしても、なんともジリジリと暑い猛暑日が続いています。
氷宇治金時(白玉5コ入り)が食べたくなる暑さ、という感じでしょうか。

 そして、サマー・サウンド=サーフィン・ホッド・ロッド・ソングがとても聴きたくなる季節です。

 今日は1964年の作品。リップ・コーズ『スリー・ウィンドウ・クーペ』(国内CD MHCP-1045 1,890円)から「ビーチ・ガール」を。

 ジャケットなどにメンバーの写真が載っていますが、レコーディングのメインはそれとは別人のブルース・ジョンストンとテリー・メルチャーがほとんどを担当しています。

 この曲のリード・ヴォーカルはブルース・ジョンストンで、中間部分で少しテリー・メルチャーが出てきます。

 以前(2007年9月16日)にパット・ブーンのヴァージョンを取り上げましたが、リップ・コーズのヴァージョンはそのオリジナルということになると思います。
 リップ・コーズは1964年5月録音、パット・ブーンの方はおそらく8月か9月の録音と思われます。

 このヴァージョンの方がのったりした「ビーチ・ガール」になっていますが、ヴィブラフォンの音色がなんともいい味を付け加えています。森 勉

2011年8月16日(火) マイクロスター 「SUNSHINE GIRL」

 当店で大推薦の日本ポップ・ユニット、マイクロスター。

 2008年発表『microstar album』は超ロングセラーで、フィル・スペクター/ガール・ポップ好きの方から、J-POP/ナイアガラ・ファンの方まで幅広い層から大評判ですが、来月9月7日に待望の新曲「SUNSET GIRL」が発売されることになりました。

 VIVID SOUNDのHPで試聴できるのですが、これがまたすごくイイ曲!

 オリジナル・サバンナ・バンド風ソウルフルな魅力も加味されたサウンドとポップ・ワールドが全開のキラーチューン!

 高瀬康一氏によるジャケット・デザインも最高!

 限定7インチ・アナログ(たった300枚!?)ですが、CDRも同封されているそうなので、アナログ聴けないという方も是非発売されたら手にしてみてください。(当店のみの特典でミニ・ステッカーもお付けできる予定です)

 なお、今月末にP-VINE BOOKSから『プライベート・スタジオ作曲術 〜音楽が生まれる場所を訪ねて』という書籍が発売。
 これにマイクロスター佐藤清喜さんのすごーーくかっこいいスタジオ写真とインタビューが掲載されます。森 陽馬

2011年8月17日(水) 桑田 佳祐 「Let's try again」

復活アルバム『MUSICMAN』から約半年、桑田佳祐のNEWシングルが本日発売。(VICL-37500 初回タオル付 1,760円)

 NTTドコモCMソング「明日へのマーチ」と、チームアミューズ名義で出した「Let's try again」桑田ヴァージョン、そして桑田流音頭ナンバー「ハダカDE音頭〜祭りだ!! Naked〜」の3曲入。

 サザンオールスターズ、KUWATA BAND、ソロと長年彼の曲を聴いてきた僕にとって、2曲目「Let's try again」の直接的な歌詞表現には目新しさを感じました。

 今までは、自己主張/伝えたいことがあっても歌詞内の一部、もしくはオブラートに包んで全体的にはどのようにも受け取れるような詞が多かったのですが、この歌は被災された方々に直接向けられています。

 最初は違和感ありましたが、桑田さんの言葉と歌声が耳にスッと入ってきて、難解な言い回しでなくこういう歌も彼に合っているな、と思えてきました。

 斎藤誠さん、カースケさん、角田さんなどお馴染みのメンバーによるバンド・サウンドもかっこよくて、僕は桑田ヴァージョンの方が好きですね。

 ちなみに、3曲目「ハダカDE音頭〜祭りだ!! Naked〜」は、前2曲と全然違っていかにも桑田らしいバカバカしい音頭曲。
 1、2曲目とのバランス(?)が絶妙の3曲入シングルです。森 陽馬

2011年8月18日(木) Jimmy Webb 「Song For My Brother」

 ミュージック・マガジン最新号(2011年9月号)は、山下達郎特集。
 能地祐子さんによる達郎インタビューが面白かったです。

 そのインタビュー内、「音楽は肉体的にも精神的にも平穏な状態の時でないと機能しない」ということに言及している箇所で、<本当に煮詰まった時に聴けるアルバム>として達郎さんが1枚の作品を挙げていらっしゃいました。

 そのアルバムとは・・・。
それは是非、誌面でご覧ください。

 自分自身そういう状況で聴けるアルバム、として考えると、今年1月1日にも取り上げたアート・ガーファンクル『ウォーター・マーク』ですね。

 その『ウォーター・マーク』のラストに収録されている「木製飛行機」(原題:Wooden Planes)。
 この曲の作者であるジミー・ウェッブ本人による初期ヴァージョンを最近知りました。

 1972年4月6日、ロイヤル・アルバート・ホールで行われ、ジミー・ウェッブのライヴで演奏&歌われていた「Song For My Brother」。
 このタイトルの楽曲が「木製飛行機」と同じ曲なのです。
(ちなみに『ウォーター・マーク』は78年発表作)

 本当に地味〜な1曲ですが、ジミー・ウェッブらしい郷愁を誘う切ない1曲。遠い過去、子どもの頃遊んでいた時に見た真夏の青い空を思い出させます。森 陽馬

★掲載ジャケットは、『Archives』と『At The Albert Hall 1972』の2作が入った編集盤。(輸入CD Warner 81227136522)

2011年8月19日(金) Joe & Bing  「Summer Sound」

美しいハーモニーと、シンプルなアコースティック・サウンドが爽やかな70年代のアメリカ人男性デュオ、Joe & Bing (ジョー&ビング)。

 71年発表彼等のデビュー作『Daybreak』(国内CD VSCD-2291 \2,625)。
様々な名義で幾度かリリースされCDでも以前再発されていますが、今回は当時初めて発売された際のアートワークに、ボーナス・トラック8曲を追加した紙ジャケで発売されました。

 二人の共作曲を中心に、スティーヴン・スティルス「Love The One You're With」、ボーナス・トラックにはニルソン「Without Her」のカバーなどを収録。

 初めて聴きましたが、息の合ったハーモニーが強調された楽曲はどれも素晴らしく、プロデュースしたデオダード、その人脈のミュージシャンによるアレンジ/演奏はフォーキーなだけでなく、ボサノヴァ・タッチのものや、グルーヴィーな演奏を堪能できる曲もあります。

 今日のこの1曲はタイトルで選びました。「Summer Sound」。
ちょっとした空耳ソングでもあります。

 サビのメロディが「While My Guitar Gently Weeps」に似ている「If Love's In Season」なんてのもあります。

 ソフト・ロック・ファンの方にも人気の隠れた名盤です。東尾沙紀

2011年8月20日(土) Ronee Blakley 「Idaho Home」

ロバート・アルトマン監督による伝説の映画『ナッシュビル』('75)。

 アゲイン店主、石川さんの生涯ベスト・ムービー!であり、映画/音楽ファンの間でも語り継がれていながら、今まで一度も国内でDVD化されていない幻の1作。

 新宿武蔵野館にて期間限定8月26日まで上映されているとのことで、先日観てまいりました。

 カントリーの聖地ナッシュビルを舞台に、個性的な24名のキャストが様々な場面で絡んでいくアルトマンらしいストーリー展開。
 2時間40分と長めの映画ながら、演奏シーンも随所にあるので、飽きずに楽しんで観ることができました。

 他愛のない会話のようでいて衝撃のラスト・シーンに繋がったり、さりげない場面で風刺に富んでいたりして、もう一度じっくり見直したくなりましたね。

 ちなみに、この映画で女性カントリー・シンガー、バーバラ役を演じたのが、ロニー・ブレイクリー。
 ボブ・ディランのローリング・サンダー・レビューにもコーラスで参加していた女性シンガーです。

 今日のこの1曲「Idaho Home」は、映画『ナッシュビル』でもアレンジされて歌われた印象的なナンバー。森 陽馬


★掲載ジャケットは「Idaho Home」収録、1975年発表2ndアルバム『Welcome』。(CCM-670)
 2006年にCD化されましたが、Collector's Choiceレーベルが倒産してしまったようで現在のところ再入荷の予定はありません。店頭在庫のみです。

2011年8月21日(日) 竹内 まりや 「砂に消えた涙」

この曲が収録されている2003年発表アルバム『ロングタイム・フェイバリッツ』(WPCL-10048 2,940円)は、竹内まりやが長年のお気に入り曲をカヴァーした、曲への愛情と気持ちがたっぷり詰まった名作。

 1960年代に流行っていた洋楽は、アメリカの曲もあれば、イギリスやフランスやイタリアなど実にヴァラエティーに富んだ色々な国の曲がありました。

 コニー・フランシス「ボーイ・ハント」、シェリー・フェブレー「ジョニー・エンジェル」、ヘレン・シャピロ「悲しき片想い」、マジョリー・ノエル「そよ風にのって」。
 そしてこの曲、ミーナ「砂に消えた涙」。

 外国の曲でも日本語の歌詞が付けられ、日本人がカヴァーしたり、はたまたオリジナル歌手がわざわざ日本語で歌ってくれたりしたものも数多くありました。

 そんな楽曲を、<60'sを歌わせたら右に出る者はいない!>という竹内まりやが歌うのですから、聴く者にとっても長年聴き続けることが出来るアルバムになるのは当たり前なのですね。

 「砂に消えた涙」は、イタリア人女性シンガー、ミーナのヒット曲。

 イタリアでもヒットした曲ですが、日本では漣健児のペンによる日本語詞が親しまれ、60年代から現在まで様々なアーティストによってカヴァーされています。

 この竹内まりやヴァージョンは、原曲のイメージを大切にした絶妙なサジ加減のアレンジ(山下達郎が担当)と、まりやの歌声が見事にブレンドした素晴らしい出来に仕上がっています。森 勉

2011年8月22日(月)フェントン・ロビンソン 「サムバディ・ローン・ミー・ア・ダイム」

 普段はポップなものを好む僕ですが、時にはブルーズ(ピーター・バラカンさんの教えに従ってこの表記にします)も聴きたくなります。

 1970年代半ば、トリオ・レコードから日本盤としてブルーズのレコードがたくさん出るようになり、このフェントン・ロビンソンの盤もその頃に初めて聴いて気に入った1枚でした。(PCD-23958 2,415円)

 当時も現在もブルーズに関しては詳しいことはあまり知らないので、知識・理論より感覚で聴く感じです。

 典型的なシカゴ・ブルーズ・スタイル(だと思うのですが)が、本当に気持ちよくさせてくれるフェントン・ロビンソン『サムバディ・ローン・ミー・ア・ダイム』。

 どの曲もうるさ過ぎず、静か過ぎず、なんともいい程合いのブルーズ塩梅が味わえます。

 フェントンのヴォーカルもギターも歌心を感じさせてくれるんです。

 なおこの曲、ボズ・スキャッグスがデュアン・オールマンをギターに迎えて1969年に発表したファースト・アルバムでカヴァーしていたので、そんなことも話題になっていたな、と思い出しました。森 勉

2011年8月23日(火) Candi Staton 「We Had It All」

 今日は暑さの中にも“秋”の気配が感じられました。

 味わい深いサザン・ソウルが沁みる季節。
SOUL今年のベスト・リイシュー!となりそうな1枚を紹介しましょう。

 女性南部ソウル・シンガーの代表格、キャンディ・ステイトンの一番イイ時期、1969年から1974年のフェイム・レーベルでの全音源に、更に未発表曲も追加した2枚組全48曲。(国内解説・歌詞付 PCD-17470 2,940円)

 ACE傘下KENTレーベルらしい丁寧な仕事ぶりが感じられる編集盤。
名盤『スタンド・バイ・ユア・マン』全曲はもちろん、ジョージ・ジャクソン作によるシングル曲や未発表曲も聴きもの!です。

 アメリカン・ルーツ・ロック・ファンにもオススメなのが、Disc2ラストに収録されている「We Had It All」。

 あのスワンプ・ロックの雄、ドニー・フリッツ作のキャンディ・ステイトン・ヴァージョン!

 秋というと甘茶スウィート・ソウル、という方が多いでしょうが、たまには渋〜いソウルも是非。森 陽馬

2011年8月24日(水) ニック・ロウ 「Restless Feeling」

 約2週間前に行われた来日公演が大盛況だったニック・ロウ。

 新旧、カバーを織り交ぜたセットは短めながらとても濃い内容でした。
ゲラント・ワトキンス(key)、ボヴィー・アーウィン(Drs)ら、長年ライブ、制作活動を共にするメンバーの心地良い演奏と、歌心に触れた素晴らしいライブ。
 また元気なうちに来て欲しいですね!

 リリースされたばかりの新作『The Old Magic』(MSIG-0744 \2,940)からも4曲ほど演奏されました。(本国では9月中旬予定で国内盤がいち早く本日リリース!)

 小気味良いピアノが印象的な「Sensitive Man」、ワトキンスとの共作「Somebody Cares For Me」、ライブではアドリブかと思われた''Peace,Love And Understanding''のフレーズを歌詞に引用した「House For Sale」など、味わい深く美しいメロディの曲が並びます。

 ライブで聴けませんでしたが、きらびやかなイントロ、ハーモニー、オルガンの音色がポップで瑞々しい「Restless Feeling」もアルバムの聴き所!

 エルヴィス・コステロ「The Poisoned Roses」他、カントリー系のカバーも披露。ポール・キャラック、ロン・セクスミス、ジミー・ヴォーン等が客演しています。東尾沙紀

2011年8月25日(木) Carole King feat James Taylor 「You've Got A Friend」

 山下達郎の新作『Ray Of Hope』の完全限定アナログ盤が11月2日発売決定いたしました。

 楽器をコラージュしたジャケット・アートワークも素晴らしいので、アナログ盤で欲しいなと思っていた矢先のうれしいニュース! 「俺の空」12インチ・アナログカット、とかもやってほしいですね。

 日本で新譜アナログ盤が出るのは珍しくなりましたが、海外では新譜のみならず旧譜再発でも頻繁に出ています。

 最近アナログで出てうれしかったのがこの1枚。

 キャロル・キング、1971年カーネギー・ホールでの感動のライヴ盤。
音質重視のMobile Fidelity社から限定ナンバリング入りで初アナログ化。
(輸入LP Mobile Fidelity MFSL 2-351)

 何故これが今アナログで?と思う方が多いかもしれませんが、この音源自体は1990年代に発掘&CDで初音源化されたものなので、71年録音のライヴ盤ながら今までレコードでは出たことがなかったのです。

 ジェイムス・テイラーを迎えての「君の友だち」は、昨年のキャロル・キング&ジェイムス・テイラー感動の来日公演を思い起こさせ、40年前のカーネギー・ホールへも誘ってくれます。森 陽馬

2011年8月26日(金) シュガー・ベイブ 「夏の終りに」

 もうすぐ8月が終ります。
結構好きな夏が終ってしまうのはなんとなくもの悲しい感じ。

 毎年この時期、聴きたくなるのがこの曲です。

 レコード時代『ソングス』には収録されていない貴重なデモ音源で、1974年4月にニッポン放送のスタジオでレコーディングされました。(CDになってからはボーナス曲としていつでも聴けるようになっています。)

 2005年に発売された30周年記念エディション(SRCL-5003 2,100円)に収録されたものは、以前より数段音質も良くなり、当時のシュガー・ベイブのウブながら純な歌と演奏がダイレクトに伝わってくるものです。

 初めて彼らのライヴを見たのも、このレコーディングが行われた頃。

その時池袋のシアターグリーンで聴いた「夏の終りに」に想いを馳せてしまいます。森 勉

2011年8月27日(土) Dionne Bromfield 「Remember Our Love」

先月急逝したエイミー・ワインハウスの遺志を継ぐ新ソウル・クイーン!

 英国出身15歳、ディオンヌ・ブロムフィールドの新作『Good For The Soul』が発売。(エイミーが設立したLionessレーベル 2765823)

 2009年末発表1stアルバム『introducing Dionne Bromfield』(2010年2月6日のこのコーナーでも取り上げました)は、13歳とは思えない歌声でビックリさせられましたが、約2年を経て色気と迫力が格段にパワーアップ!

 更にバックのサウンドも、打ち込み特有のライトな印象があった1stと比べ、生演奏を軸にしたリズムにグルーヴ感が加わり、モータウン・アレンジと現代ノーザン・ソウル風味を合わせたようなオリジナル楽曲も秀曲揃い!

 特に、アデルやジェイムス・モリソンを手掛けたEGことPaul O'Duffyがプロデュースを手掛けた4曲が聴きもの!

 その4曲は、名ベーシスト、ピノ・パラディーノとプライマル・スクリームのドラマー、ダリン・ムーニーが参加。
 シングル曲@「Yeah Right」を筆頭に、聴いていてワクワクするような高揚感溢れるリズム感が最高です。

 個人的には切ないメロディー・ラインを持つ11曲目「Remember Our Love」が気に入っています。森 陽馬

2011年8月28日(日) Nina Vidal 「Dreams」

“シャーデーっぽい雰囲気の女性シンガーで他にオススメの人いますか?
と聞かれることが時々あります。

 これがたくさんありそうで、意外とないんですよね。
女性シンガー・ソングライターやR&Bなど色々と出ているのですが、ロック色が強すぎたり、ソウル色が濃かったり、スムースで程よくジャジーな演奏&歌ものはなかなか見つかりません。

 しかしながら、最近ではこれが一番のオススメです。

 アメリカの黒人女性シンガー、ニーナ・ヴィダルの新作カヴァー・アルバム『Love,Pop & Soul - The Cover Sessions:Vol.1』。(国内CD VAUR-11 1,500円)

 心地良いメロウでクールな生演奏と彼女の黒すぎないスムースな歌声が絶妙にブレンド。彼女自身が好きな曲を歌った、という選曲もセンス抜群。

 アイズレー・ブラザーズ「For The Love Of You」、ジェイムス・テイラー「Don't Let Me Be Lonely Tonight」、シンディ・ローパー「Time After Time」など。

 1曲目「Dreams」(フリート・ウッドマックのカヴァー)が上品なアレンジで気に入っています。森 陽馬

2011年8月29日(月) Beach Boys 「Surf's Up」

 ビーチ・ボーイズ『SMiLE』が遂に発売になるようです。

 11月1日発売。5枚組CD+2枚組アナログLP+2枚の7インチEPが入った豪華BOXセットと、2枚組CD仕様、アナログ盤2枚組もリリース予定。当時出る予定だったあのオリジナル・ジャケットでのリリースとなる模様。

 FacebookのMike Loveページからも告知があったようなので、今回は本当に出そうですね。

 アメリカのamazonにパッケージ写真や曲順が掲載されていたのでチェックしてみましたが、ブライアン・ウィルソン名義で2004年にリリースされた『SMiLE』と比べ、今回のビーチ・ボーイズ名義『SMiLE』。誤植でなければ、「I'm In Great Shape」という楽曲が、ブライアン版は「サーフズ・アップ」の次、つまり中盤以降に位置されていたのですが、今回は「英雄と悪漢」の次の次、前半に組み込まれているようです。

 ボーナス・トラックも様々なデモ・ヴァージョンがどっちゃり入るようですが、聴きたいような聴きたくないような・・・。
 やっと発売!といううれしさ反面、幻のままで終わっていた方が良かったのかも、という不安もあって、なんとも複雑な心持ちですね。

 まあとにかくも、発売までにブライアン版の『SMiLE』(国内CD WPCR-11916 2,625円)を聴いて、じっくり予習しておきましょう。森 陽馬

2011年8月30日(火) レッド・ホット・チリ・ペッパーズ 「Goodbye Hooray」

 レッチリ待望の新作『I'm With You』が本日入荷。
(国内盤 解説・歌詞・対訳付 WPCR-14182 2,580円 輸入盤 1,490円)

 名ギタリスト、ジョン・フルシアンテが脱退し、ジョシュ・クリングホッファーというまだ31歳の若きギタリストが新加入してからの初アルバム。

 ハエジャケットの悪印象もあってか、あまり期待していなかったのですが、予想以上にポップで聴きやすい仕上がり!

 フリーのベースもチャドのドラミングも、そしてアンソニーの歌もレッチリ節! リック・ルービンプロデュース。やっぱりかっこいいです。

ただジョンが抜けたせいか、ギターの見せ場が少ないように感じました。
ギター・ソロで引っ張るような楽曲はあまりなかったですね。

 グッときたのは疾走感溢れるキラーなH「Goodbye Hooray」。

 フリーの超絶ベース・ソロに導かれるかのように、ジョシュのギターも後半暴れまくってます。森 陽馬


PS:ちなみに2ndシングルは6曲目「Look Around」と予想。

2011年8月31日(水) The HITS!? 「Pararell Universe」

 レッチリ新作発売日と同日8月31日。
難波弘之率いる新オルガン・トリオ、The HITS!?によるレッチリのヒット&人気曲をカバーしたインスト・アルバム『Hot Chili』がリリースされました。(XQBZ-1020 \1,700)

 昨年から始動したロックやポップスのヒット曲をカバーしていくプロジェクトの第一弾!

 メンバーは、山下達郎のバックで長年活躍している名キーボーディスト難波弘之を中心に、Kyoto Jazz MassiveやROOT SOUL等で活躍するベーシスト池田憲一、元くるりのドラマー森信行という布陣。

 「Dani California」に始まり、ラテン・アレンジ「Aeroplane」、リズムが際立つ「My Friends」、レゲエを取り入れた「Under The Bridge」他、「By The Way」、「Californication」、ファンキーなオリジナル曲「Doggie Bag」含む全10曲。

 どの曲もグルーヴィーでかっこいいアレンジに生まれ変わっていて、特にチェンバロのような音色が印象的な「Pararell Universe」は、60年代サイケロック風に大変身していて面白いですね!

 レッチリ好きな方は勿論、オルガン・ロック/ジャズ・ファンク好きな方も要チェックの一枚です!東尾沙紀






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