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  今日のこの1曲 “Archives”

<2014月1月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー
2014年1月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2014年1月1日(水) Niagara Fall Of Sound Orchestral 「夢で逢えたら」

新年あけましておめでとうございます。

PET SOUNDS RECORDは1981年OPENですので、今年2014年は33周年目となります。

毎年1月1日開店時の店内BGMは、大滝詠一『ナイアガラ・カレンダー』でした。

1曲目「Rock'n' Roll お年玉」。
大滝さんが唄う“明けましておめでとう”を聴いて新年を迎えていましたが、今年はどうにもそういう気分になれませんでしたね。

ということで、今年の開店時最初にかけたのはこのアルバム。

大滝さんの楽曲を流麗なストリングス・アレンジで聴くインスト作。
Niagara Fall of Sound Orchestral 『NIAGARA SONG BOOK 30th Edition』。(SRCL-8004 2,100円)

ラジオの声ならいいのですが、歌声を聴くのは何故かまだわだかまりがあるのです。

なお、1月9日(木)当店地下
アゲインにて、女性4人組ストリングス・ユニット、Moment String Quartetによる大瀧詠一特集ライヴが開催されます。森 陽馬


2014年1月2日(木) 森は生きている 「回想電車」

イントロのセンスに脱帽です。

なんとも魅力的なゆったりとしたギターの音色に続いて、スライド・ギター、ドラムス、ベースが絡み、それに続いて楽器の特性を発揮したハモンド・オルガンとエレクトリック・ピアノが控えめながら、しかししっかりと主張した音を響かせる。

森は生きている(これがグループ名)。
サイドA3曲目(CDだけどジャケットの曲目表記にはサイドA、サイドBの表示があります)。

「回想電車」はそんな感じの演奏で始まります。

日本語の歌が出てくるまでは、まるで1970年代アメリカ、ウッドストック派のバンドかと思ってしまうサウンドです。

“森は生きている”はなんと日本の20代前半の若者たちがやっているバンド、というから驚きです。

日本語を大切にし、その歌詞をドラムス担当が書き、曲はヴォーカルの人やギターの人が書いていると言えば思い出すのが、風街に生きたあのグループ・・・。

“森は生きている”には、末永く作品を作り続け発表してもらいたいと思っています。

まずは昨年2013年8月に出た初めてのこのアルバム『森は生きている』。(PCD-18750 2,500円)

もっと多くの音楽ファンに知ってもらいたい気持ちです。
まだ一度しか見ていませんが、ライヴもなかなかのものがありました。

先日、“2013年ベスト・アルバム”を選んだのですが、それにこのアルバム『森は生きている』を追加しておきたいと思います。森 勉

PS 大滝詠一さんの突然の訃報、言葉になりません・・・。
気持ちが落ち着いてから、何かここで書けたら、と思っています。森 勉


2014年1月3日(金) チャック・ローブ 「JT」

 今更ながら2013年の私的感想を。

 2013年一番印象に残ったのは、やはりポール・マッカートニーのコンサートでしたね。

 あの多幸感は今まで観たライヴの中でも随一だったように思います。

“2013年ベスト・アルバム”は5枚選びましたが、“2013年の1曲”を選ぶとしたらこの曲を。

 名ジャズ・ギタリスト、チャック・ローブの新作に収録されている「JT」。
(国内CD チャック・ローブ 『シルエット』 AGIP-3519 2,190円+税 
2013年8月15日に紹介しました)

 彼も敬愛しているジェイムス・テイラーをイメージして作られたオリジナル・インスト曲。
郷愁を誘うメロディーとサウンドが心地良くも沁みる1曲です。

フュージョン・ギター好きの方はもちろん、ジェイムス・テイラーファンも是非聴いてみてください。

ちなみに、ジェイムス・テイラー自身の作品もそろそろ聴きたいですね。

今秋ジェイムス・テイラーはヨーロッパ・ツアーが決定しているので久々のアルバムを出すかもしれません。
期待しましょう。森 陽馬


2014年1月4日(土) Phil Everly 「Our Song」

訃報のことを書くのは気が引けるのですが、大好きなミュージシャンだったので取り上げさせてください。

エヴァリー・ブラザーズのフィル・エヴァリー。
2014年1月3日肺疾患で逝去。享年74歳。

今日のこの1曲は、そのフィル・エヴァリーが1973年に発表したソロ作『Star Spangled Springer』から。
(輸入CD BGOCD1048)

犬ジャケ名盤としても密かに人気のこのアルバム(亀渕昭信氏が『無人島レコード』本で今作を挙げてます)は、デュアン・エディがプロデュースを担当。

 ホリーズのカヴァーでも有名な1曲目「The Air That Breathe」以外は、全てフィル・エヴァリー自身によるオリジナル曲。
 更にアレンジはウォーレン・ジヴォンということもあり、カントリーにウエスト・コースト+ナッシュビルをまぶしたようなサウンドで、エヴァリーファンはもちろん、70年代シンガー・ソングライター好きの方に是非聴いてもらいたい1枚です。

中でも7曲目「Our Song」。

エヴァリー・ブラザーズの流れを引き継ぎつつ、より穏やかにした雰囲気のバラード曲。

温かい気持ちにさせてくれますね。

今年の冬~春は改めてエヴァリーを聴きかえそうと思っています。森 陽馬


2014年1月5日(日) ジェイク・バグ 「KINGPIN」

 2014年前半だけでも、フランキー・ヴァリ、テデスキ・トラックス・バンド、エリック・クラプトン、ボブ・ディラン、ストーンズ、マイク・ラヴ&ブルース・ジョンストンのビーチ・ボーイズ、ジェフ・ベック....。

 目玉となるアーティストの来日が続々と決まっていますね!

 今月はグレアム・コクソンが復帰して久々の武道館公演を行うブラーや、昨年ウィルコで来日した際小規模な会場でライブを行ったオータム・ディフェンスの単独ツアー、4月に来日するスザンヌ・ヴェガ(今月29日に新作発売予定)などなど個人的に観たいライブも色々と出てきました。

昨年11月の今日のこの1曲、
2013年のベスト・アルバムにも選んだジェイク・バグの『シャングリ・ラ』。
発売から本当に良く聴いています。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック追加 UICR-1111 2,300円)

彼もこのアルバムを引っさげて
4月下旬に来日決定
これまでの弾き語りスタイルとは違ったロックなライブを期待!

2014年も色んなものを見逃さず、ライブで素晴らしい体験ができると良いなと思います。東尾沙紀


2014年1月6日(月) 大滝詠一 「恋のナックルボール」

ニッポン放送ラジオ『オールナイトニッポンGOLDスペシャル~ありがとう大滝詠一さん、NIAGARA Forever』。
聴きながらこれを書いています。

悲報から早くも1週間が過ぎました。

昨年末からインフォメーションが上がっていた3月21日発売予定『EACH TIME』30周年記念盤。
(2枚組CD SRCL-8005 2,500円+税)

本日メーカーに確認したところ、予定通り発売されるようです。

大滝さんは新譜ではなく○○周年盤であっても、毎回締切ギリギリまでリマスター作業をしていたそうですが、(伝え聞きなので不確かながら)、今回は2013年内に作業を終わらせていたとのことです。

大滝詠一さん関連アイテムはまた何か出るかもしれませんが、大滝さんお墨付きの作品はこれが最後だと思うとやはり寂しいですね。

複雑な気持ちもありますが、『ロンバケ』しか聴いたことがない、という方も多いと思うので、『EACH TIME』の素晴らしさを未聴の方や若い世代にも伝えていきたいと思っています。森 陽馬


2014年1月7日(火) ザ・バンド 「Don't Do It」

年末購入して年始に聴きこもう、と思っていたザ・バンドのBOX『ライヴ・アット・アカデミー・オブ・ミュージック 1971』。(国内4CD+DVD 限定盤 日本語ブックレット付 TYCP-60080 14,000円+税)

いつの間にか年が明けてしまい、本日やっと購入。
早速ディスク1から4まで一気に聴きましたが、やっぱりこの時期のザ・バンドは最高!

1971年12月28日から31日の4夜のベスト・トラックをまとめたディスク1と2。
12月31日のライヴを極上サウンドボード音源で曲順そのまま収録したディスク3と4。

 どちらもボブ・ディランが最後に出てきて「ライク・ア・ローリング・ストーン」他4曲をブチかましてますが、個人的にはザ・バンド楽曲をやっている時の方が好きですね。

アラン・トゥーサン指揮するホーン・セクションとザ・バンドの演奏/アンサンブルが本当に素晴らしい。

 今回新たにボブ・クリアマウンテンがミックスを担当し、以前(『ロック・オブ・エイジズ』)よりホーンの音が小さくなった印象はありますが、クリアな音像ながらライヴ感溢れる仕上がりです。

ということで、今日のこの1曲はザ・バンド、メンバー各々の個性とホーンの特色が活かされた「Don't Do It」。

オリジナルはマーヴィン・ゲイで、ホーランド=ドジャー=ホーランド作。
(元のタイトルは「Baby, Don't You Do It」)

昨年8月ビルボードライヴでガース・ハドソンを見て満足していたけれど、これを聴くとやっぱり全盛期のザ・バンドを生で見たくなりますね。

ダニー・ハサウェイ『ライヴ』と並んで、“タイムマシーンがあったら見たいライヴ”に改めて認定! 森 陽馬


2014年1月8日(水) The Alabama State Troupers 「Going Down」

これも購入予定が年明けにズレこみ、やっと聴けた作品。

ジ・アラバマ・ステート・トゥルーパーズ 『ロード・ショー』。
(国内仕様CD 2枚組CD 英文解説対訳付 3,200円+税)

“世界初CD化! これを聴かずしてアメリカン・ロックの歴史を語るなかれ!”
と、帯に書いてあり気になっていた1枚でした。

 The Alabama State Troupersとは、スワンプ・ロック界の雄、ドン・ニックスを中心に、女性シンガーのジーニー・グリーン、当時78歳のブルースマン、ファリー・ルイスが集い、更にそのバック演奏をマスル・ショールズ・スタジオの面々と、メンフィスのミュージシャンが固めた総勢約15名のグループ。

 このメンツが1971年10月に行なったライヴを収録したのが今作です。

 ファリー・ルイス単独部分(Disc1 ①~④)はアコースティック・ブルース弾語りのため、聴いてて眠くなってしまいますが、ドン・ニックスが加わる後半(特にDisc2 ⑧以降)はかっこいいですね。

 このツアー時毎回ラストを飾っていたというドン・ニックス作「Going Down」。

 ジェフ・ベックのカヴァーが有名で、最近ではローリング・ストーンズ50周年記念ライヴ(2012年12月)にてジョン・メイヤー&ゲイリー・クラークJRが客演し披露されたのも記憶に新しい1曲。

 タイトな演奏がどんどん熱くなっていく「Going Down」ライヴ・ヴァージョン。
スワンプ・ロックファンならずとも聴きものです。森 陽馬


2014年1月9日(木) 大貫妙子 「午后の休息」(デモ・セッション)

 今週発売された週刊文春(2014年1月16日号)に、<追悼 大瀧詠一 福生の仙人伝説>という記事が掲載されています。

 見開き2ページのみで特に新しい情報が掲載されているわけではありませんが、当店地下カフェ・アゲインの石川茂樹さんが取材に応じた記事内容になっているので、ご興味ある方はご覧になってみてください。

なお、その週刊文春の定番連載<阿川佐和子のこの人に会いたい>、今号のゲストが大貫妙子さんでした。

デビュー前、五反田の喫茶店でキャロル・キング等を弾き語りしていた話や、四谷のロック喫茶『ディスク・チャート』で山下達郎と出会った話からプライベートな話など、なかなか面白かったです。

 四谷『ディスク・チャート』では、シュガーベイブ結成のきっかけとなったセッションやデモテープ作りをしたそうですが、その雰囲気が伝わってくる音源が今日のこの1曲。

 大貫妙子1976年発表1stアルバム『Grey Skies』。(CRCP-20461 2,100円)

2010年に再発された盤にボーナス・トラックが3曲追加収録されており、その中の1曲がディスクチャートで1973年当時録音していた「午后の休息」デモ音源なのです。

 オリジナルとは歌詞違い。
美しく澄んだ大貫さんの歌声、達郎さん&寺尾次郎さん等によるアコースティックなバック演奏も素晴らしい!

 シュガーベイブファンも必聴のトラックですね。森 陽馬


2014年1月10日(金) トロイ・ドナヒュー 「恋のパームスプリングス」

 ここ10年ほど、50's・60'sのヒット曲を収めたオールディーズのオムニバス国内CDの発売がめっきり少なくなったような気がします。

 1990年代は各レコード会社がそのような企画モノを色々と出していたのになぁ~、と思っていたら、昨年12月ワーナーから『60'sプレミアム・ベスト』という3枚組CDが出ました。
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-15390 2,300円+税)

全77曲入で2,300円(税抜)という低価格がうれしいですね。

昨年EMIグループが解体されたことにより、イギリス・パーロフォン・レーベルがなんとワーナーから出せることになり、選曲の幅がグッと広がっています。

それによりワーナーが持つアメリカン・ポップスからビートルズ以前のイギリスのポップス、そしてブリティッシュ・ビートもラインナップに入った面白い60'sコンピが出来上がりました。

フォー・シーズンズ、モンキーズ、ホリーズ、シーカーズ、アルマ・コーガン、ラスカルズ、ディオンヌ・ワーウィック、ルル、アソシエイションなど、ヒット・アーティストの中に、ハニーズ、アポラスなどのレアものがちょっと忍び込んでいるのがなんともいい隠し味に。

今日はその中から、1964年日本ではかなりのヒットを記録したトロイ・ドナヒュー「恋のパームスプリングス」を。

 彼の本業は俳優。当時は『避暑地の出来事』、『恋愛専科』、そしてこの曲が主題歌となった『パームスプリングの週末』などの映画で主役として出演し、女の子に人気があった人です。

 日本でも『サーフサイド6』、『ハワイアン・アイ』のテレビが放送されていたので、この歌はラジオのヒット・パレードで上位にくい込んでいました。

 さて、ここでお知らせです。

1月25日(土)19時から、宮治淳一さんがやっている辻堂(茅ヶ崎)のカフェ
“ブランディン”で、久し振りに僕(森 勉)が好きな曲をかけながら、おしゃべりさせていただくことになりました。

特集は【1964年の洋楽】ですので、きっとこの曲もかかることでしょう。森 勉


2014年1月11日(土) ラブ・ノークス 「クリア・デイ」

レコード・コレクターズ誌最新号(2014年2月号)が本日入荷。

 巻頭特集はビートルズですが、2013リイシュー・アルバム・ベストなど紙面充実。
読み応えありますね。レコスケくんの漫画も相変わらず面白いです。

ただ、リイシュー・アルバム・ベストにレイモンド・スコット作品集が選ばれていないのは残念!
(というか、レイモンド・スコット作品集は新作部門なのかな?)

 あと、貴重音源や大箱モノが優遇されている感もありますね。
購入者側からすると、新・名盤探検隊1,200円シリーズやアトランティック・ソウル1,000円シリーズ、モータウン1,000円シリーズ、サントラ999円シリーズなど、もっと評価されていいと思います。

 僕はこのアルバムの再発がうれしかったですね。

 ラブ・ノークス『レッド・パンプ・スペシャル』。(Rab Noakes 『Red Pump Special』)
(新・名盤探検隊 国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-15119 1,200円)

 英国スコットランド/グラスゴー出身のシンガー・ソングライター、ラブ・ノークスが米国ナッシュビルに渡り、エリア・コード615のメンツとレコーディングして1973年発表した隠れた名作。

待望の世界初CD化! 小尾隆さんによる丁寧な解説と歌詞・対訳もついて1,200円。

派手さはありませんが、アメリカン・ルーツ/シンガー・ソングライター好きの方に超オススメの1枚です。

 今日のこの1曲は、9曲目「クリア・デイ」。
南部っぽい渋い演奏&味わい深い楽曲が多い中で、この「クリア・デイ」はウエスト・コースト的な雰囲気もあるタイトル通りの爽快なナンバー。

ちなみに75年作『ネヴァー・トゥー・レイト』も一緒に出てそちらも世界初CD化。オススメです。森 陽馬


2014年1月12日(日) 綿内克幸 「America」

 88年鈴木慶一・博文主宰のメトロトロンからユニット''webb''でデビュー。
 90年代はソロでメジャーから作品を発表。
 現在は自身のレーベル、mood recordsから作品リリース&精力的にライブ活動を行っている65年生まれの男性シンガーソングライター、綿内克幸。

 昨年秋からのツアーで先行販売されていた最新作『BOYS DON'T CRY』が、当店にも入荷しました。
(MOOD-017 2,381円+税)

 U2のようなギターが印象的な「Better Day」。
「悲しいうわさ」を彷彿とさせ哀愁漂う「Like a Father,Like the Son」。
のんびりフォーク・ソング「旅のうた」など、ポップでメロウでグッド・メロディーな楽曲が詰まった一枚♪

 デレク・トラックス的なギターソロを聴かせる「America」のような骨太なロック・ナンバーも良いですね!

 スピッツ、斎藤和義、奥田民生、オリジナル・ラヴなどがお好きな方にもオススメです。

 昨年末、アゲインで行なわれたビーチ・ボーイズ・トリビュート・ライブに出演。
またアゲインでライブをやるかもしれない??との事なので要チェックです! 東尾沙紀


2014年1月13日(月) パイレーツ・カヌー 「Spider Tattoo」

 今年の初ライヴ鑑賞。
六本木新世界でパイレーツ・カヌーを見てきました。

 うーーーん!素晴らしい!

2009年京都で結成した女3人男3人の6人組バンド、Pirates Canoe(パイレーツ・カヌー)。

カントリー、アイリッシュ、ブルーグラス、ポップ、様々な要素が絡んだ最高にHIPなサウンド♪

 アルバム『SAILING HOME』(2013年1月1日にピックアップ)にも収録されている「Spider Tattoo」。
女性3人トリオのシンプルな編成も良いけれど、男性リズム隊&ドブロ・スティールが入ったバンド・ヴァージョン、かっこよかったなあ。

その6人編成バンド・ヴァージョン「Spider Tattoo」は2011年発表1st『Pirates Canoe』に収録。
(2011年発表作 5曲入り 1,000円)

 ちなみにライヴ・アレンジは更にかっこよくなっていました。
京都拾得で毎月やっているので是非ライヴもチェックしてみてください。

ということで今年の目標は、パイレーツ・カヌーにアゲインでライヴをやってもらうことに決定! 森 陽馬


2014年1月14日(火) フランキー・ヴァリ 「燃える初恋」(Our Day Will Come)

 フランキー・ヴァリ&ザ・フォーシーズンズの来日が近づいてきました。

 昨年9月の予定が2014年1月18日(土)へ延期になった時はずいぶん先になったなぁ~、なんて思っていたのに・・・。

 今日はその時に歌ってくれたら、うれし~い!と思う曲を。

 フランキー・ヴァリのソロとして1975年プライヴェート・ストック・レーベルから出た同名タイトルのアルバムから「燃える初恋」(Our Day Will Come)。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-15058 1,143円+税)

 ルビー&ザ・ロマンティックスによる1963年全米No.1ヒットのカヴァーですが、70's中期らしい軽快なリズム・アレンジ(特にアラン・シュワルツバーグのドラムスとジェフ・ミロノフのギター)が最高。

フランキー・ヴァリのヴォーカルも当時38歳、脂の乗った独特な声で、曲の魅力を倍増させています。森 勉


2014年1月15日(水) Brinsley Schwarz 「Hymn To Me」

新・名盤探検隊からパーロフォン・レーベル9作品が紙ジャケ&最新リマスターで再発になりました。

 アーニー・グレアム、サザン・コンフォート、ブリンズリー・シュウォーツ1st&2nd、フランキー・ミラー、デイヴ・エドモンズ、アラン・テイラー、ヘルプ・ユアセルフ、ディーナ・ウェブスターに、書き下ろしの解説、歌詞、対訳が付いて各2,000円+税。 日本初CD化&初紙ジャケ化のものがほとんどです。

 ブリンズリー・シュワーツの1st『Brinsley Schwarz』と2nd『Despite It All』。
CDだと今までなら2in1くらいしか手に入らなかったと思うので嬉しい再発ですね。

 両作品とも1970年に発表され、ほとんどの曲がニック・ロウ作。

 特に1st『Brinsley Schwarz』(国内CD WPCR-15475 2,000円+税)。

 彼らが目指したザ・バンドのような楽曲があったと思えば、英国らしいポップあり、ツインギターが鳴るロックな曲あり....と全体的にまとまりのない所が、まだまだ模索中!といった感じで少し微笑ましかったりします。

 メンバー全員の共作である「Hymn To Me」は、クロスビースティルス&ナッシュ風のハーモニーが美しく、ニック・ロウによるスライド・ギターも相まってゆったりと心地良い一曲です。

 是非、3枚目以降も再発してほしいです! 東尾沙紀


2014年1月16日(木) 大滝詠一 「スピーチ・バルーン」

 SASAKLA、1月14日渋谷伝承ホールでのコンサートを見に行きました。

 檀上はSASAKLA(笹倉慎介)自身が所有する入間市の音楽スタジオguzuri recording houseテラスをイメージしたステージセット演出。

 そのステージ上で、林立夫(Dr)、伊賀航(B)、佐藤克彦(G)、藤原マヒト(P)、武嶋聡(Sax)、朝倉真司(Per)、橋本歩(Cello)、という素晴らしいバック・バンドがフィールド・レコーディングの如く穏やかに曲を紡いでいきます。

 SASAKLAは昨年末アゲインでライヴをやった時とは別人のように、MCらしいMCをせず最後の曲に。
(アンコール後、昨年末他界したエンジニア藤井暁さんへの想い出をMCで少し語りましたが)

 その本編最後の曲は、意外にも大滝詠一「スピーチ・バルーン」カヴァー。

オリジナルよりもややテンポアップさせ、彼らしい明るい陽射しを感じさせるアレンジの「スピーチ・バルーン」。

 そのドラムスは大滝詠一が関わった楽曲の多くに参加していた林立夫。

 こうやって音楽は、そしていい曲は繋がっていくんだな、という感慨がありました。

 このSASAKLAのコンサートを境に、聴くのをためらっていた大滝詠一さんの歌も聴いています。

 今日は「スピーチ・バルーン」が入っている名盤『ロング・バケイション』を。森 陽馬
(30th Edition 2枚組CD SRCL-8000 2,500円+税)


2014年1月17日(金) Sounds Of The City Experience 「Come On And Stay With Me」

 CDが世に出たのは1982年頃。
(ちなみに初めて発売されたCDの中の1枚が大滝詠一『ロング・バケイション』!)

普及したのは80年代後半ですが、とにかくもCDの歴史としては30年前後が経ったわけです。

この約30年の間、50~80年代に発売されたアナログ・レコードも概ねCD化されました。

もちろん、まだ出ていない作品も多数ありますが、最近は“世界初CD化!”でインパクトあるアルバムもさすがに少なくなってきましたね。

しかしながら、オオッ!と思える世界初CD化作品も時折あるのです。

ブロンクス発5人組、サウンズ・オブ・ザ・シティ・エクスペリアンスもそんな1枚。
(国内CD 紙ジャケット仕様 英文解説対訳付 PCD-93781 2,415円)

隠れたソウル名作、ジャクソン・シスターズをリリースしていたことで知られるレーベル、タイガーリリーから1976年に発売された幻の激レア・ソウル盤。

“激レア盤”という売り文句もある意味危険で、期待タップリに聴いてみたらガッカリ、というパターンも多いのですが、このサウンズ・オブ・ザ・シティ・エクスペリアンスは予想以上にかっこいい!

ファンキー&グルーヴィーなだけでなく、メロウな楽曲が入っているのがいいですね。

特に4曲目「Come On And Stay With Me」。

 女性シンガーの歌声がローラ・ニーロを彷彿とさせるところもあって、ソウル・ファンならずともオススメの1曲。
フリー・ソウル系お好きな方も要チェックの1枚ですね。森 陽馬


2014年1月18日(土) Amos Milburn 「I'll Make It Up To You Somehow」

昨日に続いて、世界初CD化されたソウルレア盤注目アイテムを。

モータウン・マニアならば、こんな盤も1,000円!?とビックリの1枚です。

 エイモス・ミルバーン『ザ・リターン・オブ・ザ・ブルース・ボス』。
(国内CD 限定盤 2013年最新リマスター 解説・歌詞付 UICY-75847 952円+税)

 エイモス・ミルバーンは1940年代から活動していたブルース/R&Bシンガー。
その彼がモータウンに移籍し1963年発表したアルバムがこれ。

 当時あまり売れなかったせいか、“モータウン屈指のレア盤”と言われているLP。
僕も今回初めて聴きました。

 全体的にブルージーな仕上がりで、他のモータウン人気盤と比べると渋すぎるかもしれませんが、サザン・ソウル好きの方ならばこの味わいがじんわりと沁みるハズ。

 4曲目「In The Middle Of The Night」とか僕は好きですね。

今日のこの1曲は、アルバム中唯一モータウンっぽさを少し感じさせる①「I'll Make It Up To You Somehow」。

 それもそのはず、この曲のみラモン・ドジャーが共作しています。
ベン・E・キング1960年ヒット「Spanish Harlem」っぽい雰囲気のアレンジですね。

 ちなみに、バレット・ストロングやビートルズのカヴァーで有名なモータウン定番曲「Money」もやってますが、意外にもほぼインスト(途中掛け声的な歌が少し)でした。ある意味珍しくて聴きもの!? 森 陽馬


2014年1月19日(日) Four Lovers 「You're The Apple Of My Eye」

フランキー・ヴァリ初日本公演の心地良い余韻がまだ身体の中に残っている感じ。

 1月18日(土)、レトロな建築がいい雰囲気を醸し出している日比谷公会堂にて、フランキー・ヴァリ一夜限りの初来日コンサートへ行ってまいりました。

 昨年9月13日から延期になっていた公演で、待ちに待った待望のコンサートでした。

 端の方ながら前から7番目という前の方の席をゲットできたにも関わらず、フランキー・ヴァリが歌うアップの顔を見たい!ということで双眼鏡を持参。
 ちょっとした表情を見逃すまいと、もちろん音と共に楽しんできました。

 ドラムス、ベース、ギター2人、パーカッション、サックス、バンマス的役割のキーボード、それに日本人5人によるホーン・セクションがプラスされた12人編成のバンドに、若いお兄さん4人のコーラスがバックに参加。

 フランキー・ヴァリならではのヴォーカルは、ほぼ満員(2,000人)の観客を魅了しました。

 3分間ほど(だったと思う)のヒストリー・ビデオの後に、フランキー・ヴァリが登場して1曲目「グリース」からラスト「レッツ・ハング・オン」まで夢のような約2時間!

 あっという間でしたが、とても充実したコンサートでした。

日本のファンの温かい拍手はきっとフランキー・ヴァリにも届いたと思いますので、再度の来日を期待したいと願うばかりです。

 今日のこの1曲は、コンサートでは歌われませんでしたが、ヴァリの初ヒットとなったフォー・シーズンズ前に結成していたフォー・ラヴァーズ1956年ヒット曲「ユーアー・ジ・アップル・オブ・マイ・アイ」を。森 勉

★掲載ジャケットはFour Loversベスト盤(『The Very Best Of The Four Lovers』 TARAGON TARCD-1107)


2014年1月20日(月) Crowded House 「Don't Dream It's Over」

映画『ウォールフラワー』を先日鑑賞。

山田稔明さんが「昨年一番印象に残った映画」と話していた1本。
遅ればせながらやっと観に行くことができました。

僕の率直な感想としては、久々に観た“甘酸っぱい青春映画”!
(ストーリーは上記公式サイトへのリンク参照)

原作者スティーヴン・チョボスキーが自ら監督・脚本も手掛け、音楽や演出にもこだわりが感じられましたね。
自分で編集したカセット・テープを好きな子に渡すシーンとか懐かしくてグッときたなあ。

映画の舞台は<1991年のアメリカ>ですが、スミスやデキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ等英国ロックが中心に使われており、ストーリー展開ともうまく結びついていました。
序盤&ラストにかかった一番重要な1曲は、見てのお楽しみということで伏せておきましょう。)

 映画内で使われていた楽曲中、個人的にツボだったのはこの曲。
クラウデッド・ハウス「Don't Dream It's Over」。
(掲載ジャケットは1986年発表1stアルバム 国内CD 解説・歌詞・対訳付 TOCP-54241 1,500円)

クラウデッド・ハウスはニュージーランド出身ニール・フィンが中心となってオーストラリアで結成したロック・バンド。

 1986年大ヒット・ナンバー「Don't Dream It's Over」は、80年代ヒット曲をあまり知らない方でもおそらくどこかで耳にしたことがあるハズの人気曲。♪Hey Now Hey Now♪と歌われるサビが印象的ですね。

ちなみに3月10日(月)、山田稔明トーク&ライヴ<月あかりのナイトリスニング Vol.3>。
当店地下
アゲインにて開催決定いたしました。

3回目となる今回のテーマは、“映画音楽”!
山田稔明さんお気に入り映画&音楽、そして『ウォールフラワー』についても語っていただく予定です。森 陽馬


2014年1月21日(火) SAKEROCK 「Emerald Music」

 星野源、浜野謙太、伊藤大地が在籍するインスト・バンド、SAKEROCK。
初のベスト・アルバム『SAKEROCKの季節』が発売になりました。
(初回限定DVD付 DDCK-9002 3,429円+税)


 2000年のバンド結成から2013年までの活動を凝縮した2枚組全32曲!

ディスク①には代表的な楽曲を厳選プラス最初期に録音された貴重なデモや新録曲など20曲。
ディスク②には「Pom Pom 蒸気」や「スーダラ節」等カバー、コラボ、オムニバス提供曲など12曲。

 コアなファンの方はもちろん、これから聴いてみようという方も楽しめる一枚です。

 さらに初回盤はDVD付♪
7曲のミュージック・ビデオ、星野源&映像作家の山岸聖太による副音声が収録されています。

 ブックレットには星野源によるライナーノーツ(曲に関するエピソード等読み応え十分!)。
更には、バンドにまつわる様々な出来事が網羅されたサケロック年表が掲載されています。

 今日の一曲はディスク①に収録された新録「エメラルド・ミュージック」。

エレキギター、ドラム、トランペット、マリンバ...全ての楽器がパワフルに前へ前へと出てくる感じで、ロックなかっこいい一曲!

 星野源は2月に武道館公演、3月から復活ソロツアー.など、しばらくは個々の活動が忙しそうですが、2014年末にはバンドとしての新作も予定しているそうなので、そちらも楽しみですね!東尾沙紀


2014年1月22日(水) ジャンクフジヤマ 「ONE」

ジャンクフジヤマが1stアルバム『A Color』を発表したのは2009年。
(当店でも
2009年8月31日に今日のこの1曲で取り上げてましたね)

あれから5年間、コンスタントに作品を発表し、2011年にはメジャー・レーベルのビクターへ移籍。
昨年3月に力強いアルバム『JUNK SCAPE』をリリース、と着実にキャリアを重ねてきた彼。

初ベスト盤『風街ドライヴ』が本日発売になりました。(VICL-64100 3,000円+税)

『ハートカクテル』で有名なイラストレーターわたせせいぞう氏によるジャケット・イメージ通り、“ドライヴをコンセプトにした”BESTアルバムですが、インディーズ時代の楽曲やライヴ定番曲、更には新曲も5曲追加された全16曲収録作。

「ジャンクフジヤマは気になっていたけれどまだ1枚も持っていない」、という方にこそ聴いてもらいたいアルバムです。

<山下達郎ソックリな歌声>というのは、ジャンクフジヤマを聴く上及び語る上で避けては通れないことですが、今回収録された新曲を聴く限りでは、そういう枠から脱皮した感がありますね。

 歌声が達郎さんに似ているのは確かだし、サウンドもシティ・ポップ調な曲があるけれど、それを<今この時代の音>で響かせているということ。
そして、良い曲を良い演奏で聴かせようという想いが込められていることが各楽曲から伝わってきます。
(そもそも総体的に、“○○似”という表現は聴き手が拘っているだけかもしれませんしね。)

今日のこの1曲は9曲目に収録されている新曲「ONE」。

天野清継が時折奏でるジョージ・ベンソンorデヴィッド・Tを彷彿とさせる甘いギター。
村上“ポンタ”秀一が叩き出す深いリズム。そして心地良いエレピの音色。

熱さやファンキーな歌声が売りのジャンクですが、このメロウなスローナンバーでは程良く力が抜けているのもイイです。

これから先、彼が自己をより確立し成長していくのを期待したいと思います。森 陽馬



★ジャンクフジヤマ、3月15日当店地下
アゲインでソロ弾き語りライヴが決定!


2014年1月23日(木) ピーター&ゴードン 「愛なき世界」

『オール・アバウト・ザ・ブリティッシュ・ビート』というタイトルの2枚組CDがワーナーから発売になりました。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 1,800円+税)

パーロフォン・レーベルだけでこれだけ充実したコンピができるのですから、1960年代中期イギリスのグループの勢いがいかに凄かったかがわかりますね。

ディスク1は『No.1ヒッツ』と題して、英米及びヨーロッパ各国でチャート1位を獲得した楽曲を全28曲。
ディスク2は『ヒッツ&トレジャーズ』と題して、かなりレアな曲を含めて全25曲を収録。

どの曲も当時の息吹が聴こえてくるイイ曲ばかりです。

ジェリー&ザ・ペイスメイカーズ、ビリー・J・クレイマー&ダコタス、スウィンギン・ブルー・ジーンズ、アニマルズ、マンフレッド・マン、シーカーズ、ハーマンズ・ハーミッツ、ホリーズなどの有名どころ。

ピート・タウンゼント作を歌うナチュラルズ、ジェントル・ジャイアントの前身サイモン・デュプリー&ビッグ・サウンズ、ラス・バラードが在籍していたルーレッツ、後にバッドカンパニーのベーシストになるボズ・バレルのボズ、レノン&マッカートニー作を歌うフォーモスト等々、魅力的なラインナップがずらり。

今日はその中からベタですが、ピーター&ゴードンのデビュー曲「愛なき世界」を。

ピーター・アッシャーの妹ジェーンがポール・マッカートニーとお付き合いをしていたこともあり、ポールが彼らのために書き下ろした名曲です。
1964年、全英・全米ともにチャート1位を獲得しました。

なお、ディスク2には、ピーター&ゴードン1969年ラスト・シングルがAB面共に収録されています。
(なんと!2曲とも世界初CD化です。)

このナイス・コンピ、2枚組で税抜1,800円といううれしいナイス・プライスです。森 勉



2014年1月24日(金) The Pen Friend Club 「Don't Run Away」

ビーチ・ボーイズ、オールディーズファンにも大推薦の日本人6人組バンド、The Pen Friend Club。

待望の新作が出ました!(国内CDR 『Four By The Pen Friend Club』 1,000円+税)

今回も絶妙なカヴァー・センス&サウンド・アレンジ♪

ロネッツで有名なアンダース&ポンシア作「Do I Love You」!
ブルース&テリーの切ない名曲「Don't Run Away」!!
ビーチ・ボーイズカヴァー「When I Grow Up (To Be A Man)」!!!
ドリーミーなオリジナル曲「I Fell In Love」もイイ感じ!

『New York's A Lonely Town』カヴァーを収録した前作に引き続き、今作もこだわりのMONO&STEREOによる全8トラック入りです。

今日のこの1曲は
ビーチ・ボーイズとして3月来日するブルース・ジョンストン&マイク・ラヴ共作による「Don't Run Away」。

山下達郎が「Only With You」(1984年発表作『BIG WAVE』収録)を作るきっかけになった曲、と言われているブルース&テリーの美しくも切ないスロー・キラーチューン。
 女性ヴォーカルによるカヴァーなんて初めてなのではないでしょうか!?

マイクロスターやチャーリー&ザ・ホット・ホイールズお好きな方にもオススメ!

ちなみに
こちら(youtubeのサイト)で収録曲をダイジェストで聴けます。
気に入った方は、是非この自主制作盤を購入して、ペンフレンドクラブを応援してくださいね! 森 陽馬


2014年1月25日(土) The Beach Boys 「Wouldn't It Be Nice」

昨年劇場公開され大ヒット! ビーチ・ボーイズが大々的に使われたことでも印象深い『陽だまりの彼女』。

その原作を手掛けた越谷オサム氏による小説『いとみち』はご覧になったでしょうか?

 『いとみち』は、青森県にある津軽メイド・カフェでアルバイトすることになった女子高校生の物語ですが、この小説にまたビーチ・ボーイズの楽曲が出てくるのです!

どの曲が使われているかは読んでからのお楽しみ♪ですが、後半かなり重要な場面で出てきます。

『陽だまりの彼女』に続いて『いとみち』も映画化されたらいいのになあ~、と勝手に夢想しちゃいますね。

昨年末文庫化されたので、ビーチ・ボーイズ・マニアの方、『いとみち』もチェックしてみてください。

ということで、今日のこの1曲は最近住宅のCMでも使われている「Wouldn't It Be Nice」。

 掲載ジャケットは昨年ユニバーサル・ミュージックから発売されたビーチ・ボーイズお買得廉価盤5枚組CD。
(輸入CD 『The Beach Boys 5 Classic Albums』 602537580651)

 『SURFIN' USA』、『LITTLE DEUCE COUPE』、『ALL SUMMER LONG』、『SUMMER DAYS (AND SUMMER NIGHTS』、『PET SOUNDS』のオリジナル・アルバム5枚が紙ジャケット仕様で簡素な箱に収納されています。

 記載は特にありませんが、『PET SOUNDS』に関してはステレオ・ヴァージョンでした。
音質はかなり良いので、おそらく最新2012年デジタル・リマスターだと思います。

 入門編としてはベスト盤の方がいいような気もしますが、これならアルバム中のイイ曲もたくさん聴けるので、『PET SOUNDS』含めてオリジナル・アルバムとして楽しみたい方はお得盤ということで是非。森 陽馬


2014年1月26日(日) Vladimir Chetkar 「I remember」

ソウル、AOR、ファンク、ディスコ、フュージョン、クラブ・ジャズお好きな方、注目の男性アーティスト!

 ヴラディミール・チェトカーは、ギリシャやブルガリアなどに囲まれたマケドニア共和国出身で、ニューヨークを拠点に活動している77年生まれのギタリスト/シンガー/コンポーザー。

 小さい頃から、ジョージ・ベンソン、アース・ウィンド&ファイアー、クインシー・ジョーンズなどを聴いて育ち、それら先達の要素を吸収したサウンドは、洗練されていてとってもクール!

今作『Heavenly』は、2008年発表前作の曲と最新楽曲からなる日本編集盤です。
国内CD 日本語解説付 BBQ75CD 2,200円+税)

ジョージ・ベンソンの弟子に師事したギターの腕前もさる事ながら、ファルセットも巧みに操る表現力豊かな歌声にも注目。

AOR/フュージョンファンはもちろん、インコグニートや新世代CLUB JAZZ好きにもオススメです♪

 参加ミュージシャンのクレジットには、モト・フクシマさんというベーシスト他、日本人の名前も。
今一番行ってみたい国は日本、とのことなので、いつか来日もあるかもしれませんね。東尾沙紀


2014年1月27日(月) カーメン・マクレエ 「パリのめぐり逢い」

 1967年映画『パリのめぐり逢い』は、『男と女』に続いて<監督:クロード・ルルーシュ、音楽:フランシス・レイ>で制作された名作です。

 男女間のなんとも複雑な感情のもつれを、イヴ・モンタン、アニー・ジラルド、キャンディス・バーゲンが大人の演技で見せてくれた映画でした。

 そして物語にぴったりマッチしたフレンシス・レイの作ったメロディーに胸が締めつけられもしました。

今日紹介する「パリのめぐり逢い」はサントラ盤ではなくカヴァーですが、カーメン・マクレエが雰囲気タップリに歌っています。

 1967年にシングル盤で発売されましたが、現在では1968年発表アルバム『サウンド・オブ・サイレンス』の再発CDにボーナス・トラックとして収録されています。
(国内CD 完全限定盤 歌詞付 WPCR-27200 1,000円)

 クールな演奏は、ハービーマンのカルテットです。森 勉


2014年1月28日(火) スリー・ディグリーズ 「メイビー」

 1月23日の今日のこの1曲でピーター&ゴードンを取り上げた時にも書きましたが、ワーナーがパーロフォン・レーベルの販売権を獲得しています。

 パーロフォンと言えばブリティッシュ・ビートの印象が強いのですが、実は色々なレーベルを買収していて、なんと!ルーレット、TKレーベルなども出せる体制になっているとのこと。

 今日紹介するスリー・ディグリーズは、日本で1974年以降人気爆発しますが、それ以前1970年発表ルーレット・レーベル時代のアルバムが日本初CD化されました。
(国内CD 歌詞・解説付 完全限定盤 WPCR-27710 952円+税)

 「メイビー」はシャンテルズのカヴァーですが、イントロに長い語りを入れ、スリー・ディグリーズのカラーを出したヴァージョンになっています。

 プロデュースはシャンテルズも手掛けたリチャード・バレット。

 このCDは<アトランティックR&Bベスト・コレクション1000>シリーズの1枚として本日入荷しました。

 全部で25種類!
ミーターズ、キャンディ・ステイトン、ジョージ・マックレイ、ティミー・トーマス等に加えて、カーティス・メイフィールド含むカートム・レーベルのタイトルもラインナップ入りしています。森 勉


2014年1月29日(水) Joe Jones 「You Talk Too Much」

大滝詠一ファン永遠のバイブル、書籍『オール・アバウト・ナイアガラ 増補改訂版』。

販売元でも完売し問い合わせも多かった1冊が限定増刷決定しました。

2005年に刊行したものと内容は同じですが、本の帯は新装されるそうです。

ボリュームたっぷり787ページ、最後の限定増刷とのこと。
2月12日頃発売予定です。(店頭及び通販コーナーで予約受付中)

さて、オールディーズのオリジナル・アルバム名盤を廉価でCD化することをコンセプトとしたOLDAYS RECORDSから2タイトル本日入荷しました。

ガール・ポップスファンに大推薦のリンダ・スコット名作1stアルバムと、オールディーズ/ニューオリンズR&B名盤で日本初CD化となるジョー・ジョーンズ。

今日のこの1曲はジョー・ジョーンズ1960年発表唯一のアルバムから「You Talk Too Much」。
(国内CD 紙ジャケット仕様 ODR6002 1,500円+税)

ニューオリンズ出身男性シンガー、ジョー・ジョーンズ。
「You Talk Too Much」はR&Bチャートだけでなく、ポップ・チャートでも3位まで上がった1960年ヒット曲。

大滝詠一「楽しい夜更かし」の元ネタは、Ernie K-Doe(アーニー・K・ドゥー)「Mother-In-Law」のことがよく語られますが、このジョー・ジョーンズ「You Talk Too Much」も織り込まれているように感じますね。

アラン・トゥーサンやファッツ・ドミノなどお好きな方にもオススメの1枚です。森 陽馬


2014年1月30日(木) スザンヌ・ヴェガ 「Crack In The Wall」

4月に来日公演が予定されているスザンヌ・ヴェガ。

新作『ペンタクルの女王の物語 - Tales From Realm Of The Queen Of Pentacles -』が日本先行で発売になりました。(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック2曲追加 BRC-406 2,200円+税)

 オリジナル・アルバムとしては約7年ぶり!

タロット・ガードが鍵になっているという今作。詞の中にも関連用語が随所に登場します。

 『微熱』の頃のようなヘヴィなナンバーもあれば、ラップ調(50セントの曲をサンプリング)もあり。
 彼女の弾き語りで始まるオープニング・ナンバー「Crack In The Wall」他では、ラリー・キャンベルがバンジョー/マンドリンで参加。シンプルながら印象深い演奏を聴かせてくれます。

 2010~2012年にかけて発表されたセルフカヴァー・シリーズがとてもシンプルな作りだっただけに、今作では多彩なアレンジに挑戦し、また新しいものを生み出そう!という意欲を感じさせます。

 4月7日(月)東京、9日(水)大阪の公演は、2012年ビルボード・ライヴ及び2013年フジロックと同様、ジェリー・レナード(新作のプロデュース&共作者)と2人でのパフォーマンスになるそうです。東尾沙紀


2014年1月31日(金) Timmy Thomas 「Why Can't We Live Together」

今年の1月は、なんともスッキリしない1か月でしたね。

 武蔵小山駅前にある小山台高校が選抜高校野球出場決定!など、うれしい話題もありましたが、昨年末に急逝した大滝詠一氏のショックを引きずりつつ、フィル・エヴァリー、佐久間正英さんの逝去、
フラップノーツ閉店の報含め、寂しい話題が多かったです。

 フラップノーツは、僕も父もディスクユニオン時代にお世話になった方が2001年三軒茶屋でオープンさせた新品&中古CD/レコード店。
 昨年秋渋谷へ移転し営業を続けていましたが、2月6日で完全閉店してしまうそうです。

 同業者でもビックリの良心的な中古CD価格設定で、行くとたくさん買ってしまうからあまり近寄らないように・・・、と思いつつ、近隣に来たら立ち寄りたくなる音楽好きにはうれしいお店でした。

 あれだけのサービスと魅力的な商品構成でも集客が難しいのですから、本当にCD店って厳しい時代だよなぁ、と実感。
 うちの店も明日、そして明後日、日々勝負でなんとか続けていきたいと思います。

 さて、こんな気分なので、今日はこの1曲。
黒人シンガー、ティミー・トーマスが1972年に放った名曲「Why Can't We Live Together」。

 この曲が入った彼の1972年発表デビュー・アルバム『Why Can't We Live Together』。
最新リマスターが施され、<アトランティックR&Bベスト・コレクション1000>シリーズの中の1枚として再発されました。
(国内CD 解説・歌詞付 完全限定盤 WPCR-27711 952円+税)

 ♪何故みんな一緒に生きていけないの?♪
オルガン&リズムボックスによるシンプルな演奏をバックに歌われるこの曲は、当時アメリカが抱えていた問題(公民権運動やベトナム戦争)
を背景に生まれた1曲ですが、40年以上経た現在でも聴く者の心に迫ってきます。

スティーヴ・ウィンウッドが2003年発表作『アバウト・タイム』でカヴァーしていたのも記憶に新しいですね。森 陽馬

ペット・サウンズ・レコードが選ぶ2013年ベスト・アルバム、更新いたしました。




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■


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