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  今日のこの1曲 “Archives”

<2016月1月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2016年1月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>

2016年1月1日(金) はっぴいえんど 「春よ来い」

お正月と云えば・・・、やはり、はっぴいえんど「春よ来い」でしょうか。

はっぴいえんどの代表曲はセカンド・アルバム『風街ろまん』収録の「風をあつめて」が現在では相場となっているようですが、僕はなんといっても、ファースト・アルバム『はっぴいえんど』A面1曲目に入っていたこの曲です。

アルバム『はっぴいえんど』は1970年8月発売。

ジャケットにゆでめんという看板が映っているため、通称『ゆでめん』と呼ばれています。

思えば1970年4月にヴァレンタイン・ブルーからはっぴいえんどになったばかりの彼らのライヴを見て、1970年夏、中津川で行われた全日本フォーク・ジャンボリーにも引き寄せられました。

大学1年の時でした。
あれから46年。

2016年、新しい年が始まりました。
今年もいろいろな音楽と出会う楽しみを共有できたらと思います。森 勉


2016年1月2日(土) ジョニ・ミッチェル 「Furry Sings The Blues」

1981年オープンの当店ペット・サウンズ・レコードは今年2016年で35周年。

今まで通り、人それぞれの“PET SOUNDS"、グッド・ミュージックをご紹介できれば、と思っております。

改めましてペット・サウンズ・レコード、今日のこの1曲コーナーをこれからもよろしくお願い申し上げます。

さて、早速ですがグッド・ミュージックをご紹介する当店企画のイベントが1月18日(月)アゲインにて開催予定。

2016年1月18日(月)
PET SOUNDS RECORD presents
<天辰保文 Talking Man Vol.3>
ライヴ・カフェ・アゲイン 18時半開場 19時半開演 入場料1,500円

PET SOUNDS RECORD企画による天辰保文氏トーク・イベント。
第3回目はジョニ・ミッチェル特集。

病に倒れ活動休止中のジョニ・ミッチェル。
独特な感性で僕らを惹きつけたジョニの楽曲を聴きながら、天辰保文氏に彼女の魅力を語っていただきます。
お楽しみくださいませ。

ということで、年末年始はこのアルバムをよく聴いていました。

ジョニ・ミッチェル『逃避行』(Hejira)
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-80284 1,400円+税)

1975年発表『夏草の誘い』(The Hissing Of Summer Lawns)に続き、ジャズ的要素が深まった1976年発表作。

名曲「Coyote」、「Amelia」、♪私の人生の大半は、愛と音楽を捜し求めることで費やされてきた♪という印象的な歌詞が出てくる「Black Crow」他全9曲。

今日のこの1曲は3曲目「Furry Sings The Blues」。

不思議な魔力を感じるナンバー。
揺らめくようなハーモニカはニール・ヤングが吹いています。森 陽馬


2016年1月3日(日) 近藤研二 「顕微鏡で覗く世界」

年末年始、皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか?

営業時間が短いからノンビリと、なんて思っていたらバタバタと3日が過ぎてしまいました。

年始に毎年いらっしゃっていただけるお客様、遠方からご来店の方、本当にありがとうございました。

お年賀のタオルはまだございますので、引き続きお買い上げの方先着で差し上げております。
お近くお寄りの際はどうぞご来店くださいませ。(通販でもタオル差し上げてます)

さて、今日のこの1曲は、気忙しい日常、心落ち着かせてくれるオススメ盤から。

栗コーダーカルテットに在籍していた(2015年春脱退)近藤研二さんの初ソロ・アルバム。
ギター&ウクレレの独奏で聴かせる穏やかなインスト・アルバムです。

近藤研二『子猫のロンド』
(mmr-0001 2,500円+税)

最近ではNHK Eテレ『0655』『2355』の音楽を色々手掛けており、その番組で使われている「顕微鏡で覗く世界」、「toi toi toi」のセルフ・カヴァーも収録。

愛猫へ捧げた楽曲や、田沢千草のウェブ絵本『しろいおひげのおじいさん』のために書いた「おじいさんの11か月」など、バラエティに富みながらも優しい温もりに溢れた全14曲。

ちなみに、『0655/2355』ソングBestの第2弾が1月27日発売決定!
そちらにも近藤研二さんの楽曲が収録されています。乞うご期待。森 陽馬


2016年1月4日(月) THEM 「Don't Start Crying Now」

ゼムの音源が待望のCD化です。

THEM『The Complete Them 1964~1967』
(輸入3枚組CD SONY LEGACY 88875150542)

ゼムはアイルランドのベルファストで結成された白人リズム&ブルース・バンド。
ヴァン・モリソンがヴォーカリストとして在籍していたことで知られているグループです。

イギリスのデッカ・レコードと契約して1964~67年の間に、シングル8枚、EP1枚、LP2枚を発表しました。
このCDにはそのすべてを収録し、更に未発表デモ、BBCライヴなどレア音源24曲を追加した全69曲を収録。

「ベイビー・プリーズ・ドント・ゴー」、「グロリア」、「ヒア・カムズ・ザ・ナイト」、「ミスティック・アイズ」などのヒット曲はもちろん、黒人アーティストの楽曲をカヴァーした「アイ・プット・スペル・オ・ユー」、「ブライト・ライツ・ビック・シティ」、「ハロー・ジョセフィン」、「ターン・オン・ユア・ラヴ・ライト」なども60'sビート・ブループらしい解釈で聴かせてくれます。

ヴァン・モリソンの自作曲にも惹かれますが、今日のこの1曲はデビュー・シングルでカヴァー曲の「ドント・スタート・クライング・ナウ」。
ルイジアナのブルースマン、スリム・ハーポの作品です。

この曲を録音した時、ヴァン・モリソンはなんと、まだ18歳!
若さゆえの荒々しさ。 うれしいCD化です。森 勉


2016年1月5日(火) JAY DEE 「Come On In Love」

「最近の今日のこの1曲はソウルが少ないっ!」
と、あるお客様から叱咤激励をいただきましたので、今年はソウルの良質盤も色々紹介したいと思ってます。

ということで、2015年末リリースされたソウル再発で最近気に入ってよく聴いているこの1枚。

JAY DEE『Come On In Love』
(輸入CD REAL GONE MUSIC RGM-391)

「Harlem Shuffle」のヒットで知られるBob&EarlのEarl Nelsonが、1974年にJAY DEEという名義/バリー・ホワイトプロデュースでリリースしたアルバムが初CD化。

9曲中7曲がバリー・ホワイト作。
全曲バリー・ホワイトプロデュース、なおかつジーン・ペイジがアレンジ担当ですから悪いはずがありませんね。

70年代中期のバリー・ホワイト仕事がお好きな方は必聴の作品!

今日のこの1曲は、バリー・ホワイト節全開の込み上げ系ミディアム・キラー!5曲目「Come On In Love」。

ちなみにこのCDには②「Strange Funky Games And Things」のシングル・ヴァージョンと、そのインストで曲名が微妙に違う「Games And Funky Things」の2曲がボーナス・トラックとして追加されています。森 陽馬


2016年1月6日(水) The Bobby Fuller Four 「Let Her Dance」

スターウォーズ、007など大作映画が盛り上がってますが、皆さんの今年最初に見た映画は何でしたでしょうか?

私の最初の1本は家でのんびりと鑑賞しました。
イギリスの作家ロアルド・ダールの児童文学『すばらしき父さん狐』を、ウェス・アンダーソン監督が映像化した
『ファンタスティック・Mr.フォックス』(2009)。

意地悪でクセのある農夫とキツネを中心とした動物達の攻防がコミカルで楽しく、全編ミニチュアセットによるコマ撮りの手作り感がなんとも良い感じです。

何気なく観た1本でしたが、初っ端から「英雄と悪漢」ほかビーチ・ボーイズが数曲、ローリング・ストーンズなど意外な曲が流れ、音楽の面でも楽しめました。

ボビー・フラー・フォーの「Let Her Dance」も劇中で印象的に使われています。
動物達がこの曲に合わせてダンスダンス♪

2013年9月4日の今日の一曲で店長が取り上げた「I Fought The Law」がやはり有名かと思いますが、「Let Her Dance」をはじめ、「Little Annie Lou」、「Take My Word」などアルバムに収録された楽曲を聴くと、ボビー・フラーという人はとてもキャッチーな曲を書く優れたソングライターだったんだなぁと改めて思いました。東尾沙紀


2016年1月7日(木) 小林旭 「熱き心に」

大滝詠一さんの凄いアルバムが3月21日発売決定しました。

2016年3月21日発売
・(CD)大滝詠一『DEBUT AGAIN』
(初回生産限定盤2枚組CD SRCL-8714 3,000円+税 / 通常盤SRCL-8716 2,500円+税)

・小林旭「熱き心に」
・渡辺満里奈「うれしい予感」
・小泉今日子「快盗ルビイ」
・ラッツ&スター「星空のサーカス」、「Tシャツに口紅」
・薬師丸ひろ子「すこしだけやさしく」、「探偵物語」
・森進一「冬のリヴィエラ」の英語詞版「夏のリビエラ」
・松田聖子「風立ちぬ」
・吉田美奈子「夢で逢えたら」

他アーティストへ提供した上記曲を大滝詠一自らが歌っている1枚!

新聞記事によると、<2015年大滝さんのプライベート・スタジオでマスターテープが発見され、レコーディング・スタジオで本格的に録音された音源>とのこと。
以前ネット上に違法で上がったことがあったデモとは、また違う新しい音源だと思われます。

ベストとBOX同時購入者から抽選だったアナログEPのみの収録楽曲「夢で逢えたら」ストリングス・ミックスも今作にめでたく収録。(初回盤のディスク2は収録曲未定)
小出しではなく、まとめてリリースされることを素直に喜びたいですね。

今日はおさらいということで、『大瀧詠一作品集 VOL.2 (1971-1988)』(VICL-2154 1,942円+税)から。

このCD、ビクターからの発売ですが大滝作品がレーベルを越えて入っていてとっても良いコンピ。
吉田美奈子「夢で逢えたら」、森進一「冬のリヴィエラ」、小泉今日子「快盗ルビイ」、小林旭「熱き心に」も収録。
ドリーミーなバラードから、音頭/ノベルティ・ソング的な楽曲まで、大滝作品の幅広さを楽しめます。森 陽馬


2016年1月8日(金) ウワノソラ'67 「雨降る部屋で」

大滝詠一『DEBUT AGAIN』が発売される3月、ナイアガラ・フォロワー注目のアナログ盤もリリース決定!

当店大推薦!関西在住20代男女ユニット、ウワノソラ'67。
大滝詠一/ナイアガラへの愛情が伝わってくる大傑作アルバムからの限定アナログEPカットです。

3月中旬発売予定
・(EP)ウワノソラ'67『シェリーに首ったけ/雨降る部屋で』
(JS7S-115 1,500円+税)

A面はアルバム中でもリード・トラックだった「シェリーに首ったけ」。

ナイアガラ&フィル・スペクターサウンドをルーツにした楽曲。
ギター20本、スズやタンバリン20回、コーラス20トラック、グランドピアノ2トラック等手間をかけた録音。
PVが魅力的な「シェリーに首ったけ」はもちろん良いのですが、僕はB面「雨降る部屋で」の方が好きですね。

ウワノソラ'67の角谷博栄さんが「8分の6拍子の楽曲でビーチ・ボーイズな感じを出したくて作った」という1曲。

彼がフェイヴァリットなハチロク楽曲、吉田美奈子「時よ」や「Rainy Day」も彷彿とさせるメロディーと、サックス・ソロとストリングスが美しいアウトロ部分は何度聴いても素晴らしい!

これはアナログで聴きたい!と以前から思っていたので、うれしいリリースですね。

JET SETからのアナログ・リリースということで大手流通はなく、即完売の可能性もあります。
ご予約はお早目に。森 陽馬


2016年1月9日(土) ナイツ 「映画」 <今日のこの1曲→今日のひとネタ>

今日はちょっと趣向を変えて、新春初笑いといきましょうか。

2015年11月に発売されたナイツの『爆笑漫才スーパーベスト』。
それはそれは楽しいCDです。
(ドリー・ミュージック MUCD-1329 2,500円+税)

ナイツは千葉県出身の塙宣之と東京都出身の土屋伸行によるノブユキ・コンビ。

テレビでもお馴染みですが、映像なしで耳をそばだてて何回も聞けるCDの発売はうれしい限りです。

3秒に1回はボケる塙のマシンガンボケと、それを丁寧に訂正して解説してくれる土屋の優しくてマジメなツッコミがなんとも言えない可笑しさで、聞く者を笑わし続けてくれます。

このCDの漫才ネタは全部で6つ。
「アニメ」、「ドラマ」、「アイドル」、「映画」、「師匠」、「寿限無」。

どのネタも顔の筋肉と腹筋が痛くなるほど笑わしてくれますが、僕が最もツボにハマったのが「映画」です。

これを聞くとあなたも、スティーヴン・スピルバーグという監督の名前を耳にしただけで、顔がニヤけてしまうことうけあいです。森 勉


2016年1月10日(日) Everybody Else 「Meat Market」

ビートルズなどブリティッシュ・ロック、ファウンテンズ・オブ・ウェインやルーニー、ウィーザーなどアメリカのパワー・ポップ/ロック・ファンの方、オススメ♪

廃盤となっていたエヴリバディ・エルスの2作『エヴリバディ・エルス』(2007年)と『ワンダーラスト』(2011年)に、ボーナス曲が追加、再発されました。

キンクスの曲名が名前の由来というエヴリバディ~は、90年代にインディー・ポップ・ファンの間で人気となったバンド、プッシュ・キングスに在籍し現在はソロで活動しているキャリック・ムーアを中心としたカリフォルニアの男性3人組。

少し線の細いギター・ポップという印象のプッシュ・キングスとはまた違った、とにかくポップで歯切れの良い王道パワーポップ・ナンバーがずらり。

人気曲「Meat Market」を収録された1st『エヴリバディ・エルス』は、この曲を筆頭にくちずさみたくなる、踊りたくなる楽しい曲がたっぷり詰まっています。東尾沙紀

(国内CD VSCD-9810 ボーナストラック3曲 2,200円+税)


2016年1月11日(月) デヴィッド・ボウイ 「I Can't Give Everything Away」

♪ 私は全てを与えることはできない
 全てを与えきることは ♪
(デヴィッド・ボウイ「I Can't Give Everything Away」歌詞より)

1月8日(金)、69歳の誕生日に世界同時発売された新作『★』(ブラックスター)。
(国内CD SICP-30918 2,500円+税)

前作『The Next Day』(
2013年3月17日今日のこの1曲で紹介)から、更に前へと進んだ歌世界。

プロデューサー、トニー・ヴィスコンティによる音楽性は、一言でいえばジャズ・ロックですが、過去と現代の音楽全てを飲み込んだようなサウンドはまさに<ボウイ・サウンド>でした。

約10分に及ぶ言葉通り<暗黒の星>1曲目「★」、生き急ぐかのようなトライバル・キラー・チューン②「'Tis A Pity She Was A Whore」、強烈な印象を残す④「Sue (or in a season of crime)」。

そして、ラスト7曲目「I Can't Give Everything Away」。

18か月の闘病生活。ボウイ自身、死期を意識していたのでしょうか。

ダニー・マッキャスリンによるサックス、ハーモニカの音色が葬送を想起させます。
合掌。森 陽馬


2016年1月12日(火) Prince 「I Wanna Be Your Lover」

昨年末は紅白初出演、1/23、24さいたまスーパーアリーナ公演(即完売!)も控え、大ブレイク中の星野源。

12月発売後も売れ続けている新作4thアルバム『YELLOW DANCER』。
そのブックレットに記載されている星野源本人による解説はご覧になられたでしょうか?

語られているのは、彼がくも膜下出血で療養していた2013年夏の出来事。
音楽を聴く気持ちになれない期間が続いていたそうですが、そんなある日の真夜中、この1枚を聴いて心が躍り、「こんなアルバムを作りたい!」と思ったそうです。

それが今日のこの1曲。
プリンス「I Wanna Be Your Lover」。

プリンスが1979年発表した2ndアルバム『Prince (邦題:愛のペガサス)』に収録されている大ヒット曲。
(国内CD 限定プレス SHM-CD仕様 解説・歌詞・対訳付 WPCR-16785 1,300円+税)

グルーヴィーなリズムに、キラキラ感あるサウンド&楽曲。
星野源「SUN」はこの曲なしには生まれなかったでしょうね。

なお、チャカ・カーンも取り上げた「I Feel For You」、弾むようなポップ・チューン「Why You Wanna Treat Me So Bad?」も収録。
フリーソウルSHM-CDシリーズとして、お買得限定価格で発売されましたからこの機会に是非。森 陽馬


2016年1月13日(水)エンゲルベルト・フンパーディング「Winter World Of Love」(白銀の世界)

みなさんは、インドで生まれたアーノルド・ジョージ・ドーシーという歌手を御存知でしょうか?

60's、70'sに多くのヒット曲を放ったイギリス人歌手なのですが、有名になった時は立派な芸名が付いていました。

エンゲルベルト・フンパーディング。
ドイツのクラシック作曲家エンゲルベルト・フンパーディング(1854~1921)からそのままいただいた名前でした。

トム・ジョーンズを有名にしたプロダクション・マネージャー、ゴードン・ミルズの命名です。

現在の知名度は歌手のエンゲルベルト・フンパーディングの方が上になっていると思います。

「リリース・ミー」、「ラスト・ワルツ」、「愛の花咲く時」、「思い出の歌」などいろいろとヒットがありますが、今日は1969~70年にかけてヒットした冬の歌「ウィンター・ワールド・オブ・ラヴ」を。

曲を書いたのはレス・リード作曲、バリー・メイスン作詞の「ラスト・ワルツ」も書いたコンビで、地味ながら味わい深い曲です。森 勉

★掲載ジャケットは「Winter World Of Love」収録ベスト盤。
(国内CD 解説・歌詞付 全19曲 UICY-6047 1,600円+税)


2016年1月14日(木) レスリー・ダンカン 「Heaven Knows」

レコード・コレクターズ最新号(2016年2月号)が入荷。

新年号では毎年恒例の<私の収穫2015>、<リイシュー・アルバム・ベスト>など読み応えタップリ。
岡田則夫氏による蒐集奇談も相変わらず面白いですね。

さて、新年明けてまだ半月ですが、2016年リイシューベスト候補の1枚が早くも出ました。

レスリー・ダンカン『ムーン・ベイジング』
(国内CD CMYK-6338 2,300円+税)

<英国のキャロル・キング>?!とも評されている女性シンガー・ソングライター、レスリー・ダンカン。

彼女が1975年に発表した4thアルバムが世界初CD化!

このアルバムは良いですよー。

リンダ・ルイス1stでアレンジを手掛けているジミー・ホロヴィッツがプロデュースを担当。
ほっこりするような音色、心地良いグッド・メロディー。
70年代女性シンガー・ソングライター好きの方は必聴の1枚。

フリーソウルな①「I Can See Where I'm Going」やグルーヴィーな⑩「Jumped Right In The River」も良いですが、メロウで切ない②「Heaven Knows」がお気に入り。
むせび泣くようなクリス・スペディングとジム・ライアンによるギター、聴きものです。森 陽馬


2016年1月15日(金) ALO 「Simple Times」

ジャック・ジョンソン主宰Brushfire Recordsに所属するサンフランシスコ出身の男性4人組バンド、ALO。

約3年ぶり、6枚目となる新作『Tangle Of Time』が昨年リリースされました。
(輸入CD B0023652-02)

今作もザック・ギル(vo,key)を中心にメンバー全員が曲を作り、リード・ヴォーカルをとるスタイル。

2007年『Roses&Clover』以降バンドに携わっているデイヴ・サイモン・ベイカーとの共同プロデュースです。

ディスコ・ビートを取り入れたリード曲「The Ticket」や、ドラマーのデイヴが歌う「Coast To Coast」など、前作の作風を引き継ぐファンキー/ジャム・バンド的なものもあれば、ジャック・ジョンソンのようなまったりとした「Push」ほか、流行りにとらわれず良いメロディの曲をシンプルなサウンドで聴かせてくれます。

ラップ・スティール、バンジョー、ウクレレを取り入れた「Simple Times」は、ザックの穏やかな歌声、切ないメロディが心地良いシンガーソングライター的な1曲。

4人の腕利きによる演奏と唄が堪能できる1枚です。東尾沙紀


2016年1月16日(土) トレイシー・チャップマン 「Telling Stories」

1月18日(月)当店地下アゲイン、PET SOUNDS RECORD企画による天辰保文氏トーク・イベント。
<天辰保文 Talking Man Vol.3>が近づいてきました。

2016年1月18日(月)
PET SOUNDS RECORD presents
<天辰保文 Talking Man Vol.3>
ライヴ・カフェ・アゲイン 18時半開場 19時半開演 入場料1,500円

第3回目となる今回はジョニ・ミッチェル特集。
病に倒れ活動休止している彼女の楽曲を聴きながら、天辰保文氏に魅力を語っていただきます。
お時間ある方は是非お立ち寄りください。

さて、天辰保文氏がライナーノーツを手掛けたオススメ盤から今日のこの1曲。

トレイシー・チャップマン『グレイテスト・ヒッツ』
(国内CD 天辰保文氏による解説付・歌詞・対訳付 WPCR-16903 2,400円+税)

1964年オハイオ州クリーヴランド生まれ、1988年デビューの黒人女性シンガー・ソングライター、トレイシー・チャップマン。
計8枚のアルバムから彼女自身が選曲・監修、最新リマスタリングによるベスト・アルバムです。

時代を経ても色褪せないアコースティック・サウンドと芯のある歌声。
ヒット曲「Fast Car」から昨年ライヴで歌った「Stand By Me」カヴァーまで全18曲。どの曲も良いですね。

中でも1曲目「Telling Stories」。

この曲、ジャクソン・ブラウン後期名曲「The Barricades Of Heaven」にそっくりなんですよね。
(ジャクソン・ブラウン「The Barricades Of Heaven」は1996年発表作『Looking East』に収録)

トレイシーの「Telling Stories」は2000年発表ですから、ジャクソンのこの曲に影響受けたのかもしれませんね。
ちなみに、マイク・フィネガン(オルガン)、ラリー・クライン(ベース)も参加しています。森 陽馬


2016年1月17日(日) モンキーズ 「恋の終列車」(Last Train To Clarksville)

12年に1度の申年です。
せっかくですので、さる関連の曲を取り上げておきたいと思います。

曲名でもいろいろ考えましたが、ベタながら素直にモンキーズでいきましょうか。
モンキーズも今年2016年でレコード・デビュー50周年になりますし。

モンキーズは自然発生したグループではなく、いわゆる作られたアイドル・グループでしたが、強力なスタッフに囲まれて、実にいい曲をたくさん残してくれました。

CMなどでもおなじみの「デイドリーム・ビリーヴァー」がその筆頭に挙げられますが、今日は第一印象の強烈さを優先してデビュー・ヒットの「恋の終列車」(Last Train To Clarksville)を。

リード・ヴォーカルはミッキー・ドレンツ。
曲を作ったのはトミー・ボイスとボビー・ハート。

印象的なイントロのギターはスタジオ・ミュージシャンだったジェリー・マッギーが弾いているそうです。

この2年後の1968年には、ノーキー・エドワーズの後釜としてヴェンチャーズのリード・ギタリストになるジェリー・マッギーです。

何回聴いても強烈なインパクトを持ったギター・フレーズです。森 勉



2016年1月18日(月) Destroyer 「Dream Lover」

本日1/18は当店地下アゲインにて天辰保文氏トーク・イベントが行われました。

デストロイヤー『ポイズン・シーズン』は、天辰さん最近のお気に入りとしてイベント及びご自身のブログで紹介された1枚です。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 HSE-6010 2,100円+税)

デストロイヤーは1972年カナダ/バンクーバー生まれの男性シンガー・ソングライター、ダン・ベイハーを中心としたプロジェクト。

1996年に1stアルバムをリリース。2015年発表作『ポイズン・シーズン』でちょうど10作目となります。
ニーコ・ケースも在籍するバンド、ニューポルノグラファーズのメンバーとしても知られています。

優雅なストリングスのセッションで始まる今作は、ロック、ポップが根っこにありがなら、映画音楽やジャズなどの影響も感じさせ、ジャンルにはめられない魅力を持った1枚。

1曲目からそのままなだれ込むように始まる2曲目「Dream Lover」は、イントロのサックスがブルース・スプリングスティーンを彷彿とさせるかっこいい1曲です。
東尾沙紀


2016年1月19日(火) The Pen Friend Club 「街のアンサンブル」

ペン・フレンド・クラブ3作目となる新作『Season Of The Pen Friend Club』が本日入荷しました。

The Pen Friend Club『Season Of The Pen Friend Club』
(国内CD 竹内修による解説付 PPRD-0001 2,315円+税)

2014年発表1st『Sound Of ~』、2015年発表2nd『Spirit Of ~』も良作でしたが、今回が最高傑作!と評しても過言ではないでしょう。

新しく加入した女性シンガー、高野ジュンの歌声もペンクラの世界観にピッタリとフィット♪
(ちなみに今までの女性リード・シンガーは1stが夕暮コウ、2ndは向井はるか。お二人の歌声も素敵でしたネ)

今までは英語詞カヴァー中心でしたが、新作は全10曲中オリジナルが5曲!
それがどれも素晴らしい!

特に1曲目「街のアンサンブル」。

日本語詞も全く違和感なく、とにかく曲がポップ♪
多幸感溢れるサウンドと演奏は聴くたびに新しい音が聴こえてきますね。
(フェイドアウトする直前、ハル・ブレインを彷彿とさせる2拍3連ドラムもお聴き逃しなく)

<ビーチ・ボーイズファンにオススメ>
<オールディーズ好きの方にも>
今まで使ってきたこんな宣伝文句は不要と思わせるくらい突き抜けた快心作。

例によって、STEREOとMONO、両ヴァージョン収録された充実の全20トラック盤です。森 陽馬



2016年1月20日(水) ピーター&ゴードン 「二人の恋は」

ピーター&ゴードンのオリジナル・アルバムが8種類再発になりました。

今回は1964~68年にアメリカで発売になったUS盤LPを基調にして、ボーナス・トラックも多数追加された充実の編集です。

ピーターの妹ジェーン・アッシャーが当時ポール・マッカートニーのガールフレンドということもあり、書き下ろし楽曲を提供されいろいろと名曲を残しています。

今日はそれではなく、ロックンロール・レジェンドの曲をカヴァーした楽曲を紹介したいと思います。

『二人の恋は (True Love Ways) +15』は1965年発表4枚目のアルバム。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-16937 1,800円+税)

エヴァリー・ブラザーズ「クライング・イン・ザ・レイン」、テディ・ベアーズ「トゥ・ノウ・ユー・イズ・トゥ・ラヴ・ユー (つのる想い)」カヴァーも良いのですが、今日はバディ・ホリーをカヴァーしたタイトル曲「二人の恋は」を。

イントロのゴードン・ウォーラーによる低音の魅力がたまりません。

モノラル&ステレオで収録。うれしい! 森 勉



2016年1月21日(木) Joni Mitchell and L.A. Express 「Woodstock」

1月18日PET SOUNDS RECORD企画・天辰保文氏トーク・イベント<Talking Man Vol.3>。
ジョニ・ミッチェル特集にご来場のお客様、ありがとうございました。

ジョニ・ミッチェル『ブルー』とジェイムス・テイラー『マッド・スライド・スリム』とキャロル・キング『つづれおり』、歴史的名盤3作の関係性についての話。
ラスト・ワルツの話。(天辰さんは実際にその場へ行っていたそうです)
1983年来日公演の話。1980年代後半にインタビューした時の話。

天辰保文氏による色々なジョニ・ミッチェル話、深みがあって面白かったですね。

来場者へ配布したリーフレットは店頭でフリーペーパーとしてお持ちいただけます。
ご希望の方は店員へお気軽にお申しつけください。

さて、天辰氏が選ぶジョニのアルバム・ベスト3を紹介した際、ピックアップされた1枚から今日のこの1曲。

1974年発表ライヴ・アルバム、Joni Mitchell『Miles Of Aisles』
(輸入CD ASYLUM 7559-60539-2)。

L.A.Expressと名付けられたバック・バンド(トム・スコット、マックス・ベネット、ジョン・ゲイン、ロベン・フォード、ラリー・ナッシュ)と弾き語りで初期名曲を中心に聴かせる全18曲。(発売当時は2枚組LP)

ジョニのライヴ盤というと『シャドウズ・アンド・ライト』が有名ですが、今作も素晴らしい1枚ですね。

特に聴きものは「ウッドストック」。

CSN&Yに比べジョニのヴァージョンは地味な印象がありますが、このライヴは超グルーヴィー!

天辰さんもおっしゃってましたが、曲中ラスト間際でジョニ自身が休憩に入るというアナウンスを早口で言うところ! コレ、かっこいいんですヨ!(短いけど)  森 陽馬



2016年1月22日(金) Brinsley Schwarz 「Ever Since You're Gone」

ブリンズリー・シュウォーツのオリジナル・アルバム6作が新・名盤探険隊シリーズで再発になりました。

1st『Brinsley Schwarz』、2nd『Despite It All』は、2014年1月に同シリーズから紙ジャケ仕様でも発売されましたが、他の作品は気軽に手に入れづらい状況が続いていましたので、今回の再発は嬉しい限りです。
各作品にはボーナス・トラックも追加!

今日取り上げるのは、74年発表の6作目で最後のアルバム『The New Favourites Of Brinsle Schwarz』です。
(国内CD WPCR-17026 解説・歌詞・対訳付 1,143円+税)

ニック・ロウ作、エルヴィス・コステロのヴァージョンで知られる名曲「(What's So Funny 'Bout)Peace Love And Understanding」が収録。

デイヴ・エドモンズがプロデュースを務めた今作は、ソウル/ポップ度がグッと増した作品。
マージ―ビート風の「The Ugly Things」、イアン・ゴム&ニック・ロウ共作による「I Got The Real Thing」他良い曲が沢山収められています。

「Ever Since You're Gone」はニック・ロウ作、コーラスも充実のソウル・バラード。
ギター・ソロ~サックス・ソロも聴きものです。

ボーナス・トラックには、彼らがThe KneesやLimelightなど変名でリリースしたビートルズのカバー「I Should Have Known Better」、「Day Tripper」など6曲を追加。
「Slow Down」のカバーも結構かっこいいです。東尾沙紀



2016年1月23日(土) The Jack Moves 「Spend My Life」

スウィート・ソウル・ファン必聴!

ソウル新譜における2016年ベスト!早くも確定!?というこの1枚!

ジャック・ムーヴス『The Jack Moves』
(国内CD ボーナス・トラック3曲追加 解説・歌詞・対訳付 2,000円+税)

ジャック・ムーヴスはアメリカ/ニュージャージーを拠点に活動しているZee Desmondes(ズィー・デスモンデス)とTeddy Powell(テディ・パウエル)による2人組R&Bユニット。

甘く切ないメロディー、ソウルフルな歌声、ヴィンテージ感あるサウンド。

本当に今のグループとは思えないほど、スウィート・ソウル・マナーなイイ曲揃いなのです。

エディー・ホルマン、デルフォニックス、ブルーマジック好きなら悶絶①「All At Once」、ジーン・ペイジ的ストリングスが映えるミディアム②「Doublin' Down」、エレクトリック・シタール使い④「Seasons Change」など全曲キラーチューン!

その中から今日のこの1曲は、国内盤ボーナス・トラックとして収録されているラスト14曲目「Spend My Life」。

山下達郎も敬愛しているスウィート・ソウル界の旗頭、ジョージ・カーをfeatした極甘スウィート・ナンバー♪

○万円以上するレアな7インチを探し続けているソウル・マニアにこそ聴いてもらいたい作品ですね。森 陽馬


2016年1月24日(日) デイヴ・クラーク・ファイヴ 「エニイ・タイム・ユー・ウォント・ラヴ」

デイヴ・クラーク・ファイヴのCDがクリンク・レコード/オールデイズ・レーベルからまた発売になりました。
今回は1964年にアメリカで発売されたオリジナル・アルバム3種です。

1964年から彼らはリーダーのデイヴ・ウラークの考えで、イギリスのグループながら活動の拠点をアメリカに置いた形でレコードの発表を行っていました。

イギリスでは1964年と1965年に各1枚のアルバムを発表しただけでしたが(1966年は発表なし、1967年はベストが1枚のみ)、アメリカでは1964年3枚、1965年4枚、1966年4枚(ベスト含む)と凄い勢いでアルバムを発表していきました。

というわけで、アメリカでのファースト『グラッド・オール・オーヴァー』+4、セカンド『リターン!』+3、サード『アメリカン・ツアー』+1が各々ボーナス・トラックをプラスしての発売です。

今日は3枚目の『アメリカン・ツアー』から1曲選んでみたいと思います。
(国内CD 日本語解説付 ODR-6173 1,500円+税)

タイトルもジャケットもライヴのようですが、ライヴではありませんのであしからず。

映画『クレイジー・ジャンボリー』出演時に使用された「ホエンエヴァー・ユーアー・アラウンド」、「シンキング・オブ・ユー・ベイビー」の他、大ヒット曲「ビコーズ」、そしてDC5らしいゴキゲンなインスト3曲も収録した全13曲。

今日はその中からシングル曲ではありませんが、DC5ファンから隠れ名曲と言われている「エニイ・タイム・ユー・ウォント・ラヴ」を。

デイヴ・クラーク(ドラムス)、マイク・スミス(オルガン、ヴォーカル)、レニー・デヴィッドソン(ギター)、デニス・ペイトン(サックス)、リック・ハクスレー(ベース)による5人のアンサンブルがなんともイイ雰囲気で迫ってくる1曲です。

申し遅れましたが、今回の3枚はすべてモノラルでの収録です。
当時はトゥルーステレオではなく疑似ステレオがほとんどだったので、モノラルで正解だと思います。森 勉



2016年1月25日(月) カーペンターズ 「雨の日と月曜日は」

映画『レッキング・クルー』日本公開が決定しました。

レッキング・クルーとは何か?というと、1960~70年代アメリカ西海岸で活動していたセッション・ミュージシャン集団のこと。

例えば、ロネッツ「Be My Baby」やクリスタルズなどのフィル・スペクター関連楽曲、ママス&パパス「夢のカリフォルニア」、ザ・バーズ「ミスター・タンブリンマン」、サイモン&ガーファンクル「明日に架ける橋」等大ヒット曲、そして「グッド・ヴァイブレーション」を筆頭にビーチ・ボーイズ楽曲の数々も、このレッキング・クルーが演奏しているのです。

レコードにクレジットされることはなく、今まで脚光を浴びることがなかった<レッキング・クルー>。
そのギタリストであったトミー・テデスコが肺がん闘病中に、その息子であるデニー・テデスコが当時関わっていたミュージシャンへ行ったインタビューをカメラへ収めたドキュメンタリーが今作。

ブライアン・ウィルソン、ジミー・ウェッブ、レオン・ラッセル、シェール、キャロル・ケイ、ハル・ブレイン等も出演。
オールディーズ・ファンは必見の映画ですね。
東京・横浜では2月20日~3月4日まで2週間限定モーニング&レイトショー公開予定です。

当店にて前売り鑑賞券も販売開始いたしました。
先着でオフィシャル・ステッカーをプレゼント中! 是非劇場でご覧ください。

さて、レッキング・クルーというとオールディーズ/60年代のイメージが強いのですが、70年代の名曲も色々演奏しています。

アルバート・ハモンド「カリフォルニアの青い空」、バーブラ・ストライサンド「追憶」、カーペンターズ「イエスタデイ・ワンス・モア」、キャプテン&テニール「愛ある限り」等。

今日は月曜日なので、カーペンターズ「雨の日と月曜日は」(Rainy Days And Mondays)を。
1971年ヒットのこの曲もバック演奏はレッキング・クルーです。森 陽馬



2016年1月26日(火) アルバート・ハモンド 「安らぎの世界へ」

アルバート・ハモンドは、1970年代から知っている者にとっては大ヒット曲「カリフォルニアの青い空」で。
1980年代からの人にとってはAOR風味のアルバム『風のララバイ (Your World And My World)』で有名なシンガー・ソングライターです。

今日はシンガー・ソングライターとして彼を有名にした曲を紹介したいと思います。

1972年発表ファースト・アルバムに収められている「安らぎの世界へ」(The Air That Breathe)です。

この曲は2年後の1974年にホリーズがカヴァーしてイギリスでもアメリカでもヒットしました。
当時のホリーズは、グラハム・ナッシュは脱退しているものの、リード・ヴォーカルのアラン・クラークとギターのトニー・ヒックスがしっかりグループを支えていたんですね。

さて、アルバート・ハモンド「安らぎの世界へ」は静かな曲調ながら印象に残る曲です。

後半、ハル・ブレインのドラムスが合図となって少し盛り上がるところが、アルバムの最後を飾るのに相応しい雰囲気を醸し出しています。

このCDにはボーナス・トラックとして、「落葉のコンチェルト」も収録されています。

アルバート・ハモンド『カリフォルニアの青い空』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-4451 1,300円+税)

なお、アルバート・ハモンドは1月29日、30日にビルボード・ライヴ東京、2月1日にビルボード・ライヴ大阪でライヴが決まっています。森 勉



2016年1月27日(水) Max Meazza feat Marc Jordan 「Charlie Parker Loves Me」

最近気に入っているAOR新譜この1枚。

マックス・メアッツァ『チャーリー・パーカー・ラヴズ・ミー』
(国内CD 金澤寿和氏による解説付 PCD-24452 2,400円+税)

マックス・メアッツァはイタリア/ミラノ出身、1952年生まれの男性シンガー・ソングライター。

現在もイタリア在住だそうですが、アメリカン/ウエスト・コースト・サウンド志向。
今作も全曲英語詞で、ジャジーなAOR作品に仕上がっています。

特に1曲目「Charlie Parker Loves Me」。

カナダの男性シンガー・ソングライター、マーク・ジョーダンによる楽曲(99年発表作『This Is How Men Cry』収録。ロッド・スチュワートが2001年作『Human』でカヴァー)で、マーク・ジョーダン自身がメイン・ヴォーカルで参加。

ローズ・ピアノによるイントロの音色だけでもグッとくる大人の夜の音楽。

なお、他の楽曲で聴けるマックス・メアッツァの歌声は、クリス・レアを彷彿とさせるダミ声。
味があって男の寂寥感がにじみ出ています。森 陽馬



2016年1月28日(木) Beach Boys 「I Get Around」

ビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソンファン必見映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』。
ブルーレイ/DVDが本日入荷しました。
(初回限定ブルーレイBOX DAXA-4933 6,800円+税)

当店のみの特典として、ポストカード2枚セットを先着で差し上げています。
 ←当店ロゴ入り♪

更に更に、宣伝用ポスターも先着でプレゼント中!

映画館でご覧になれなかった方も、ご覧になられた方もこの機会に是非。
『ペット・サウンズ』レコーディング・シーンは何度でも見たいですね。

なお、ブルーレイ限定BOXセットにはボーナスDVDが付いており、特典映像が約50分収録。
未公開シーンとして、「I Get Around」レコーディング・シーンも入っています。

「I Get Around」はビーチ・ボーイズ初の全米No.1シングルとなった1964年発表曲。

ビーチ・ボーイズ・メンバーの演奏に、レッキング・クルーによるセッション音源も重ねて録音された(ギター・ソロはグレン・キャンベル?)と言われている1曲です。

そういえば、『ラブ&マーシー』映画内には、ハル・ブレイン、キャロル・ケイなどレッキング・クルーのメンバーも色々出てきていましたよね。

ブルーレイ/DVDで改めて見る時には、その出演者達にも注目したいと思っています。森 陽馬



2016年1月29日(金) The High Llamas 「Here Comes The Rattling Trees」

ショーン・オヘイガン率いるロンドンのバンド、ハイ・ラマズ。
約5年ぶりの新作『ヒア・カムズ・ザ・ラトリング・トゥリーズ』が先週発売になりました。
(国内CD PCD-24469 解説/歌詞・対訳付 2,400円+税)

今作は2014年にロンドンなどで上演された演劇のために書かれたというサウンドトラック作品。

ショーン・オヘイガンが住む南東ロンドンのペッカムで実際に出会った人々を登場人物に、街の移り変わりや住民の心情を、フィクションも交えて描いています。
(中のブックレットには登場人物の名前やスケッチも掲載されています。)

30秒ほどのインタールードを合間に挟む感じで、歌もの&インストで全16曲30分弱。

ストリングスやホーンが入り、コーラスも十分だった前作『タラホミ・ウェイ』の華やかな雰囲気に比べると、音数は少なめですが、メロディもアレンジも変わらずハイ・ラマズらしい1枚になっています。

アコースティック・ギターやキーボード、ヴィブラフォン等を中心としたまったりとしたサウンド、優しい歌声が心地良いです。東尾沙紀



2016年1月30日(土) 柴田聡子「チョココロネをたべるのどっちから?」(『0655/2355ソングBest!』より)

NHK・Eテレで月曜日から金曜日までの毎日、6時55分と23時55分に放送されている『0655」と『2355』。

そのサントラ盤と言えるCD第2弾が発売になりました。

『0655/2355ソングBest! ~明日がくるのをお知らせします』
(特典DVD付 COZX-1132 2,400円+税)

前作が出たのは2013年8月でしたから、もう2年半の歳月が経ったんですねぇ。
2013年8月22日の今日のこの1曲で紹介)

今回はそのCDから漏れてしまった楽曲や、その後発表になったものなど全28曲。

笹倉慎介「小さな恋の物語その2~たまごとミルクパン」、「顕微鏡で覗く世界~ボルボックス編」、大橋トリオ「放物線のうた」、杉林恭雄「猫のふみふみ」、レキシ「重箱の隅つつくの助」、竹中直人「電車がきます」、中川翔子「龍安寺の歌」、細野晴臣「2355氏、金曜の夜」など、のんびり、ほのぼの気分にしてくれる楽曲満載です。

今日は柴田聡子がコミカルに甘くキュートに歌う「チョココロネをたべるのどっちから?」を。

この曲がヘビーローテーションで放送されていた時には、毎日おやつはチョココロネでした。

ちなみに僕はチョコが見えている方からガブリといきます。森 勉



2016年1月31日(日) テデスキ・トラックス・バンド 「Anyhow」

2016年もあっという間に1か月が経過。

昨年末ナタリー・コールの訃報に続き、デヴィッド・ボウイ、オーティス・クレイ、グレン・フライ、ポール・カントナーと、音楽界レジェンドが相次ぎ逝ってしまい寂しい限りですね。

往年のアーティストがそういう年齢になった、ということでしょうが、村上春樹的に言えば「自分の生の中に死が確実に存在している」と実感され、音楽的郷愁とはまた違ったショックも感じた1月でした。

でも悲しんでばかりはいられません。

現代ロック界最強の夫妻デレク・トラックス&スーザン・テデスキによるテデスキ・トラックス・バンドがこんなに素晴らしい新作アルバムを作ってくれたのですから。

テデスキ・トラックス・バンド『レット・ミー・ゲット・バイ』
(国内CD 天辰保文氏による解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック3曲追加 UCCO-1166 2,500円+税)

メンバーが更に増え12人編成となり、よりバンドとしての一体感が出てきたスタジオ録音3作目。

ジャンルや演奏がどうとかではなく、1曲・1音から<今>の音、<生>の鼓動が伝わってくるのです。

過去を引きずりながら、現在そして未来への旅立ちを決意させてくれる今作。
印象深い1枚となりそうです。森 陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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