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  今日のこの1曲 “Archives”

<2017月5月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2017年5月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2017年5月1日(月) リンダ・ロンシュタット 「Don't Cry Now」

PET SOUNDS RECORD企画による天辰保文氏トーク・イベント『Talking Man』。
第7回目の開催が2017年5月19日(金)決定いたしました。

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2017年5月19日(金)
PET SOUNDS RECORD presents“天辰保文 Talking Man Vol.7 リンダ・ロンシュタット特集”
ライヴ・カフェ アゲイン(武蔵小山)
18時半開場 19時半開演 入場料1,500円
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第7回目はリンダ・ロンシュタット特集。
愛しい瞳と美しい歌声で多くの人を魅了した女性シンガー、リンダ。
パーキンソン病を患い歌手活動を引退していますが、感謝とエールを送る意味でも、天辰保文氏のお話しを伺いながら彼女の歌を皆で聴きたいと思っております。
金曜日の夜、お時間ありましたら是非お立ち寄りください。

さて、リンダ・ロンシュタットの名唱から今日のこの1曲。
リンダ・ロンシュタット「ドント・クライ・ナウ」。

1973年発表アルバム『Don't Cry Now』は、イーグルス「Desperado」、リビー・タイタス&エリック・カズ作名曲「Love Has No Pride」のカヴァーが素晴らしいのですが、このタイトル曲も聴きもの。

ちなみに竹内まりや「人生の扉」は、雰囲気やペダル・スティールが入る展開がこの曲にそっくり。
バックがセンチのメンバー中心ですから、この「Don't Cry Now」を下敷きにしたのかもしれませんね。森 陽馬


2017年5月2日(火) 野宮真貴 「ワンダフル・サマー」

野宮真貴のニュー・アルバム『ヴァカンス渋谷系を歌う。~Wonderful Summer~』が発売になりました。

野宮真貴『ヴァカンス渋谷系を歌う。~Wonderful Summer~』
(CD UICZ-4394 2,315円+税 
当店オリジナル特典付

今回のアルバム・コンセプトは、「日本の夏、渋谷系の夏」。
センスの良い夏の歌が選ばれ、野宮真貴が涼し気なヴォーカルをたっぷり聴かせてくれます。

竹内まりや1stアルバム『ビギニングス』に収録されていた山下達郎作詞・作曲による「夏の恋人」。
かまやつひろし作品、スパイダース「サマー・ガール」。
大滝詠一『ナイアガラ・カレンダー』より「真夏の昼の夢」。
小西康陽が吉村由美(PUFFY)へ提供した「V・A・C・A・T・I・O・N」。
などがいい感じでカヴァーされています。

渡辺満里奈、横山剣(CRAZY KEN BAND)、松尾レミ(GLIM SPANKY)がヴォーカル参加した曲も入っています。

そんなゴキゲンなアルバムから1曲目に収録されているロビン・ワードのカヴァー「ワンダフル・サマー」を。

真貴さんのキュートな声にSmooth Aceのコーラスが絶妙なバランスでまぶされています。

アルバム全体を通してのアレンジ及び多くの楽曲を担当したスパム春日井の手腕が冴えています。森 勉

★当店のみのオリジナル特典!ジャケット・デザイン・マグネットを先着でプレゼント!


2017年5月3日(水) シェリル・クロウ 「Alone In The Dark」

「シェリル・クロウはやっぱり初期3作!」
という方は、2017年発表オリジナル・アルバム『Be Myself』、必聴です。

シェリル・クロウ『Be Myself』
(国内CD 日本盤ボーナス・トラック3曲追加 解説・歌詞・対訳付 WPCR-17720 2,457円+税)

ナッシュビル録音でカントリー風味だった2013年作『Feels Like Home』以来約3年半ぶりとなる今作。

デビュー時から近作まで彼女の重要曲に多く関わっているギタリスト、ジェフ・トロットが今作では全曲で共作。
更に、シェリルの初期作でエンジニアを務めていたチャド・ブレイクが久々約18年ぶりに参加。

楽曲&サウンドも初期のようなポップ・ロックな雰囲気。
女性としてのか弱さやナイーヴな面がありつつ力強くもあるシェリル・クロウ節も健在です。

今日のこの1曲は、1曲目「Alone In The Dark」。
彼女が大好きなローリング・ストーンズっぽいリズムとハーモニカが入る曲展開がNice!

なお、②「Halfway There」にはゲイリー・クラークJr、⑨「Heartbeat Away」にはドイル・ブラムホールⅡがギター参加しています。森 陽馬



2017年5月4日(木) Brinsley Schwartz 「I'll Take Good Care Of You」

ブリンズリー・シュウォーツの名曲「(What's so funny 'bout) Peace, Love and Understanding)」が収録された74年発表6枚目『The New Favourites Of...』の次の作品として録音されたものの、バンドは75年に解散。

当時日の目を見ることなくお蔵入りとなったアルバムが、40年以上の時を経て公式リリースされました。

ブリンズリー・シュウォーツ『It's All Over Now』
(国内CD 解説付 MSIG-1143 3,000円+税)

一部既発のものもあり、以前は非公式盤等でも聴けたのかもしれませんが、イアン・ゴムによるミックスが施され、正式な形で発売されたのは嬉しいかぎりです。

ニック・ロウがのちにソロで歌い直している「We Can Mess Around」。
ニックのソロよりちょっとテンポの速い「恋するふたり(Cruel To Be Kind)」のオリジナル・ヴァージョン。
デイヴ・エドマンズが76年にカヴァーした「As Lovers Do」等、オリジナル曲。
そして、バッキンガムズ、トミー・ロウ、ウィリアム・ベル、ボビー・ウーマック作のカヴァーも交えた11曲。

『The New Favourites Of...』のポップ&ソウル路線をいく、ブリンズリーらしいメロディの曲が並んでいます。

今日の一曲は、ガーネット・ミムズの66年のカヴァー「I'll Take Good Care Of You」。
ニック・ロウのリード・ヴォーカルもハマっているソウル・バラード。
良い曲なので、オリジナルも聴いてみたくなりました。東尾沙紀


2017年5月5日(金) パーカー・マッギー 「Angel Dancing」

子供の頃、寝ている時によく見た夢。
皆さんは憶えてますか?

幻想的で、はかなくて、不思議な夢。
大人になって、ふと思い出すことがあります。

夢の世界は人それぞれでしょうが、その子供の夢の情景を描いた素敵な歌を紹介しましょう。

Parker McGee「Angel Dancing」
(パーカー・マッギー1976年発表アルバム収録 国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-15652 1,143円+税)

イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリー1976年大ヒット曲「秋風の恋」(I'd ready love to see you tonight)の作者としても知られるパーカー・マッギー。
1976年発表唯一のソロ作は、ジェイムス・テイラーやジム・クロウチをお好きな方にオススメの1枚です。

聴きものは切ない7曲目「I Just Can't Say No To You」、郷愁誘う1曲目「Goodbye Old Buddies」。
そして、今日のこの1曲、5曲目「Angel Dancing」。

愛しいアニーと一緒に空を飛ぶ夢。
大人は信じてくれない無垢な心が美しくも切ないメロディーと共に語られる名曲。

曲後半で聴ける子供の会話は、パーカー・マッギーの娘アリアナ・マッギーと、今作のプロデューサー、カイル・レーニングの息子ジェイソン・レーニングによるものだそうです。森 陽馬


2017年5月6日(土) Philippe Baden Powell 「Vamos Donatear?」

ゴールデン・ウィーク、いかがお過ごしでしたでしょうか?
東京は初夏を感じさせるくらい朗らかな陽気が続きましたね。

そんな心地良い昼下がり、店でよくかけていたこの1枚。

フィリップ・バーデン・パウエル『Notes Over The Poetry』
(国内仕様CD 日本語解説付 UNCD-009 2,000円+税)

ブラジル/リオ出身名ギタリスト、バーデン・パウエル(2000年9月没)。
彼には息子が二人いて、ルイ・マルセル・パウエルはギタリスト。(
2005年5月19日今日のこの1曲で紹介)
フィリップ・バーデン・パウエルはピアニストとして活動しています。

1978年生まれピアニストのフィリップ、4枚目のリーダー作となる2017年発表オリジナル・アルバムが今作。

ビル・エヴァンスを起点にミシェル・ペトルチアーノ、ブラッド・メルドーをフェイヴァリットに挙げている彼のピアノ・スタイルは、ラヴェルやドビュッシー的クラシカルな気品を感じさせますね。

フランス人ドラマーのアンドレ・チェカレリ、キューバ/マタンサス出身ベーシスト、ラファエル・パセイロを従えたヨーロピアン・ジャズ・サウンドをベースに、FAR OUTレーベルらしい今の音&ロバート・グラスパー的現代の息吹も取り入れつつ、古き良きジャズのエッセンスを引き継ぐ新世代ブラジリアン・ジャズを聴かせます。

今日のこの1曲は、ジョアン・ドナートへ捧げた1曲目「Vamos Donatear?」。
上品なブラジリアン・フュージョン♪ 穏やかに時が流れます。森 陽馬


2017年5月7日(日) KASHIF 「On And On」

2017年ゴールデン・ウィーク中、店でかけていると「今かかっているのは何ですか?」とよく聞かれた1枚。

KASHIF『BlueSongs』
(国内CD HBRJ-1025 2,400円+税)

KASHIFは横浜の音楽クルーPan Pacific Playa所属、JINTANA&EMERALDSに在籍。
一十三十一、スチャダラパー、(((さらうんど)))、G.RINA等のギタリスト&作編曲家として活動してきた日本人男性ミュージシャン。

一十三十一ゲスト・ヴォーカル参加、鴨田潤(イルリメ)作詞、砂原良徳マスタリング。
ジャケットは大滝詠一『ロンバケ』、RECORD STORE DAYイラストで知られる永井博が手掛けたソロ1stアルバムが発売になりました。

まさに、<21世紀の゛アウェイクニング”>!?

心地良い浮遊感。
白昼夢を見ているような陶酔音感。
゛青”の世界へ現実逃避できる傑作です。

今日のこの1曲は、2曲目「On And On」。
ラストのギター・フレーズはシールズ&クロフツ「Summer Breeze」を彷彿とさせます。森 陽馬


2017年5月8日(月) 加山雄三 「お嫁においで」

今、星野源の話題と言えば5月4日NHKテレビで放送された『おげんさんといっしょ』ということになりますが、今日はその話題は横に置いておいて3週間ほど前の話です。

ラジコのタイムフリー機能で星野源『オールナイト・ニッポン』を聴いていたら、なんともうらやましい特別な会に出席というか参加したことを報告していました。

2017年で80歳を迎えた加山雄三さんのお誕生日をお祝いする会が4月中旬ブルーノート東京を貸し切り、完全クローズドの形で行われたそうです。

主催というか発起人はなんと、山下達郎・竹内まりや夫妻と桑田佳祐・原由子夫婦。
星野源は桑田佳祐と同じアミューズ所属ということもあり、そこに誘ってもらったそうです。

ステージにはハコバンとして桑田佳祐のいつものバックバンドがスタンバイ。
山下夫妻、桑田夫妻の歌も披露されたそうです。
加山さんは最後に圧巻の「マイ・ウェイ」を歌ったとのこと。

今日のこの1曲はその会で源くんが歌った「お嫁においで」。

1966年発表加山雄三『ハワイの休日』1曲目に収録されています。
(CD ドリー・ミュージック MUCD-1006 2,381円+税)

それにしても、その場にいらした方々がうらやましい、、、。森 勉


2017年5月9日(火) PARK MUSIC ALLSTARS(橋本愛、染谷将太ほか) 「PARK MUSIC」

映画『PARKS』を吉祥寺オデヲンにて先日鑑賞。

2017年5月で開園100周年を迎える井の頭公園、そして吉祥寺の街を舞台にした物語。

2014年に惜しまれつつ閉館した吉祥寺名物映画館<バウスシアター>。そのオーナーであった本田拓夫氏企画の元、新世代女性監督瀬田なつきが監督・脚本・編集を担当。主演は橋本愛、永野芽郁、染谷将太。

映画ストーリーは軽いテンポの序盤から終盤幻想的というか一風変わった切実な展開となり、大衆映画とは違った余韻を残しますが、見る人によって色々な解釈ができ、不思議と後に残る作品です。
(永野芽郁演じるハルの存在をどのように捉えるかで、鑑賞後の印象も大きく変わってくると思います)

吉祥寺の高校・大学へ通っていた僕は、井の頭公園含め吉祥寺の様々な場所(駅前、サンロードはもちろん、ハモニカ横丁、ココナッツディスク、スターパインズカフェ、成蹊大学校門前等)がロケーションとして使われているのを見て昔を思い出し、とても楽しむことができました。

音楽監修はトクマルシューゴ。様々なミュージシャンがサントラへ曲提供しているだけでなく、澤部渡(スカート)、高田漣、谷口雄、シャムキャッツ、そして佐野史郎等多くのアーティストが実際に出演。
トムズキャビンの麻田浩さんが重要な役柄で出てくるのも見どころですね。

今日のこの1曲は、サントラ盤から主題歌「PARK MUSIC」。
(国内CD 映画『PARKS』オリジナルサウンドトラック TONO-004 2,500円+税)

映画を観てから聴くと、高城昌平(cero)も関わった歌詞の内容と物語がリンクし、制作者の想いが伝わってきます。森 陽馬


2017年5月10日(水) 大滝詠一 「ナイアガラ・ムーンがまた輝けば」

ナイアガラ・レーベルとファッション・ブランドSHIPSの3,000セット限定コラボ商品。
当店PET SOUNDS RECORDでも取り扱いできることになりました。

『NIAGARA×SHIPS COLLAVOX』
(2017年5/30発売 EP+Tシャツ+グッズ 8,000円+税)

WORKSHOP MU!でナイアガラ初期デザインを確立した中山泰氏によるデザイン!
<セット内容>
・大滝詠一45rpm7インチ・シングル盤
(A面「ナイアガラ・ムーンがまた輝けば」 B面「夜明け前の浜辺」)
・ナイアガラ・コラボTシャツ (原産国made in USA ホワイト S,M,Lサイズ3種)
・ナイアガラ・ポストカード(3枚セット)
・スペシャルBOX
   

大滝詠一「ナイアガラ・ムーンがまた輝けば/夜明け前の浜辺」7inchレコードと、ナイアガラ・レーベル公式Tシャツ、ポストカード3枚セットをスペシャルBOXに入れて3,000セット限定販売!

アナログA面は『Niagara Moon』収録「ナイアガラ・ムーンがまた輝けば」(初シングル化)。
B面には『Niagara Triangle Vol.1』収録「夜明け前の浜辺」(本来は『Niagara Moon』収録予定だった「夜の散歩道」に歌詞をつけた楽曲)をカップリング。

今回の選曲に関しては、SHIP=船からイメージされる水の音(A面には滝の音、B面には波の音)がSEとして挿入されているところがポイント、とのこと。
カッティングは『DEBUT AGAIN』、『NIAGARA 45RPM VOX』も手掛けたマスタリングの巨匠ティム・ヤングが担当。

3,000セット限定のため、Tシャツサイズによっては発売前に予約終了となる可能性もございます。
ご予約の際は、TシャツサイズS,M,Lをご連絡くださいませ。
(Tシャツはアメリカ仕様のため、一般的なサイズよりも大きめな感じです) 森 陽馬


2017年5月11日(木) TATSURO YAMASHITA On BRASS 「パレード」

山下達郎の名曲がブラス・アレンジされCD化されました。

『Songs Of TATSURO YAMASHITA On BRASS ~山下達郎作品集 ブラスアレンジ~』
(国内CD スマイル音楽出版 TMC-1 1,852円+税)

中学・高校の在学時代6年間、ブラス・バンドをやっていた山下達郎の監修によるもので、達郎自身の推薦文もブックレットに掲載されています。

収録曲は「アトムの子」、「パレード」、「さよなら夏の日」、「硝子の少年」、「クリスマス・イヴ」の5曲。
全曲オリジナルのメロディーの良さを残しつつ、新しい感覚で山下達郎楽曲を楽しめるものになっています。

アレンジを担当しているのは、三宅一徳、大坪稔明、そして、この「パレード」をアレンジした狭間美帆。

フルート、オーボエ、クラリネット、サックス、トランペット、トロンボーン、ホルン、チューバ等の管楽器が一斉に奏でられる迫力は、いつもより少し大きめのヴォリュームで聴きたくなります。

なお、エレキ・ベースでTOKIE、ドラムスに小笠原拓海が参加しています。森 勉


通販コーナーにて発売中。


2017年5月12日(金) Paul Weller 「Satellite Kid」

ザ・ジャムでデビューし、2017年5月で40周年。
5月25日には59歳の誕生日を迎えるポール・ウェラー。
2年ぶりとなる新作『A KIND REVOLUTION』が本日入荷致しました。
(輸入CD 0190295830595 3枚組スペシャル・エディション)

初の映画サントラ制作、ストーン・ファンデーション新作プロデュース&参加、今夏8人目の子どもが生まれるなど...様々な話題はもちろん、コンスタントに作品を届けてくれるのはとても嬉しい事です。

P.P.アーノルド&マデリン・ベルがコーラス参加/ファンキーな「Woo Se Mama」に始まり、ロバート・ワイアットがヴォーカル&トランペットで参加した「She Moves With The Fayre」、ボーイ・ジョージのソウルフルな歌声が絡む「One Tear」ほか、多彩なゲストにも注目です。

前作『サターンズ・パターン』リリース後すぐに制作に取り掛かったそうですが、近年の中では曲もアレンジも割とシンプルで、要所に挟まれる美しいバラードにもホロッ。
まだまだ聴き込みが足りませんが、特にB面にかっこいい曲が固まっているなぁという印象です。

前作にも参加していた若手ギタリスト、ジョシュ・マクローリー(ザ・ストライプス)の熱演が嬉しい「Satellite Kid」はライヴで聴きたい1曲!
新作のツアーもあるので是非是非日本にも来てほしいです。

輸入盤スペシャル・エディションは、本編+インスト・バージョン+リミックスを収録したボーナス・ディスク付3CD。
国内盤(WPCR-17832 2,457円+税)は、5月31日発売予定です。東尾沙紀

2017年5月13日(土) 坂田学 「木の奥」

名サックス奏者坂田明の息子であり、ピラニアンズ、ポラリスからムーン・ライダーズ、ハナレグミなど様々なサポートで活躍しているドラマー、坂田学。

グルーヴ感溢れるドラミングを持ち味としている彼が、ちょっと不思議なソロ・アルバムを発表しました。

坂田学『木の奥』
(国内CD LR-001 2,300円+税)

木の幹をイメージ(手触りも)したデザインのジャケット。
CDのレーベル面やブックレットの装丁、そして歌詞も゛木の奥”をコンセプトにしたトータル作品です。

おおはた雄一、高田漣、エマーソン北村、中島ノブユキ、鹿島達也、橋本歩ほか参加。
約10年の歳月を経て完成させた全8トラックの1枚。

♪遠い記憶を拾い集める ~ 子供のころの記憶はなくても 見えない場所に今も残っている ~木の奥で声が聞こえる ~♪(「木の奥」歌詞より抜粋)

木の奥に潜む遠い記憶を手繰り寄せるように歌われる内省的なシンガー・ソングライター楽曲「木の奥」。
音と音の隙間、彼の優しいまなざしが感じられる美しい1曲です。森 陽馬


2017年5月14日(日) DYGL 「Don't Know Where It Is」

渋谷シネマライズは学生時代様々な作品を観た思い出の映画館。
若者の閉塞感・ドラッグ渦を描いた『トレインスポッティング』、大ヒット作『アメリ』もここで観た記憶がある。

2016年1月閉館、今はライヴハウスWWWX(地下はWWW)となっているこの場所で、DYGLのライヴを見た。

2017年4月19日発売1stフル・アルバム『Say Goodbye To Memory Den』レコ発ツアー2日目。

20代中心の観客で熱気溢れる会場、駆け抜けるように過ぎた1時間15分。
発表した楽曲はほぼ全曲演奏し、70'sパンク名曲「Teenage Kicks」(The Undertones)カバーも披露。
ドラッグのようなクセになるメロディー、青春漲るロック・ビートに心も体も熱くさせられた。

渋谷の街はどんどん変わって、昔見た風景が無くなっている。(パルコは更地になり、GAPも閉店していた)
渋谷に限らず、時を経て様々なものが変化していく。

でも新しいものも生まれている。
過去の郷愁に浸るのではなく、DYGLのように心を躍らせてくれる新しい未来に期待したい。森 陽馬


★掲載ジャケットはDYGL『Say Goodbye To Memory Den』
(国内CD 当店にてお買い上げの方先着ポストカード付 HEC-004 2,500円+税)


2017年5月15日(月) SALAMI ROSE JOE LOUIS 「Lil Idea:Sun And The Moon」

<ヒップホップ・エイジに降り立った、未来から来たブロッサム・ディアリー>橋本徹(SUBURBIA)

サラミ・ローズ・ジョールイス『ズラティー・ソース・ネフュー』
(国内CD 日本語解説付&先着で未発表新曲2曲を収録したCDR付 RCIP-0257 2,300円+税)

フリーソウル/サバービアの橋本徹氏が評するように、独特な感性を持った新世代女性宅録ミュージシャン。

サラミ・ローズ・ジョー・ルイスは、アメリカ/カリフォルニア州サンディエゴ出身、リンゼイ・オルセン(Lindsay Olsen)によるソロ・プロジェクト。

2016年デビュー・アルバム『son of a sauce!』を配信&カセットテープのみで発売。
そして、2017年4月同じく配信&カセットのみで2ndアルバム『Zlaty Sauce Nephew』をリリース。

その2ndをApres-midi Recordsが日本のみCD化したのが今日紹介するこの1枚です。

1~2分程度の短い楽曲が全32トラック(特典CDR音源2曲含め全34トラック)。
浮遊感あるアナログ・シンセに、ウィスパー&キュートな女性ヴォーカル。
ジャケット・イメージ通り、宇宙を漂っているような不思議な感覚にさせられる音世界。

幻想的&音響系ドリーミー・ポップお好きな方は要注目のニューカマーです。森 陽馬


2017年5月16日(火) Yogee New Waves 「Ride On Waves」

Suchmos、Never Young Beachに続く2017年ブレイク必至バンド、と言えばYogee New Waves!

Yogee New Waves(ヨギー・ニュー・ウェーヴス)は、角舘健悟(Vo, G)を中心に粕谷哲司(Dr)と、2017年1月から正式メンバーとして加わった竹村郁哉(G)、上野恒星(B)含む4人組バンド。

山下達郎/はっぴいえんど等70's日本シティ・ポップ。サニーデイ・サービス/くるり等近代日本ロック。
そして現代の息吹とを繋げるサウンドで魅力を放つグッド・ミュージック・グループです。

曽我部恵一も大絶賛している彼らの2ndフルアルバム『WAVES』が本日入荷しました。
(YOGEE NEW WAVES『WAVES』 初回限定DVD付 ROMAN-012 3,300円+税)

全11曲入りアルバムの冒頭を飾るのは、RECORD STORE DAY 2017で限定アナログEPカットされ大好評だった゛ヨギー版Ride On Time”とも言える「Ride On Waves」。

山下達郎楽曲を彷彿とさせるベースラインやシンコペーションを散りばめながら、今の音でグルーヴィーかつポップに聴かせるキラーチューン♪

なお、初回盤DVDには、2017年3月25日リキッドルームでのライヴ映像等が52分収録されています。森 陽馬


2017年5月17日(水) Manceau (マンソー) 「クール・デイ」

タヒチ80、ギター・ポップお好きな方にもオススメ♪

フランスの男性4人組バンド、Manceau(マンソー)。

タヒチ80のグザヴィエ・ボワイエ&ペドロ・ルスンドがプロデュースしたデビュー作『マンソーの人生讃歌』(
2012年6月7日今日のこの1曲で紹介)から、約5年ぶりとなる新作2ndアルバム『アイ・ワナ』がプロダクション・デシネからリリースされました。

マンソー『アイ・ワナ』
(国内CD VSCD-9830 2,200円+税)

澄んだ歌声、気持ちのいいコーラス、ポップ度/キラキラ度もアップ♪

プールの青に、スカートの赤。
シンプルだけど夏らしいジャケット・イメージにぴったりの爽やかなメロディーが詰まった1枚。

特に1曲目「クール・デイ」の清涼感!

今日はひんやりとした1日でしたが、もう少し夏が近づいてきたら、聴くのにとっても気持ち良いと思います。東尾沙紀


2017年5月18日(木) ネルソン・リドル 「The Most Beautiful Girl In The World」

PET SOUNDS RECORD企画による天辰保文氏トーク・イベント『Talking Man』。
第7回目リンダ・ロンシュタット特集、当店地下アゲインにて5月19日(金)19時半より行います。

今までは月曜日でしたが、今回は金曜日開催です。
当日でもご入場いただけますので、週末お時間ございましたらお気軽にお越しくださいませ。

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2017年5月19日(金)
PET SOUNDS RECORD presents“天辰保文 Talking Man Vol.7 リンダ・ロンシュタット特集”
ライヴ・カフェ アゲイン(武蔵小山)
18時半開場 19時半開演 入場料1,500円
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リンダ・ロンシュタットが1980年代にリリースした『ホワッツ・ニュー』他ジャズ・スタンダード・カヴァー・アルバム3部作にて、素晴らしいストリングスを聴かせてくれた名編曲家・指揮者ネルソン・リドル。

フランク・シナトラ、ナット・キング・コールとの仕事でも知られる彼が1964年に発表した作品が世界初CD化。

ネルソン・リドル『グレイト・ミュージック、グレイト・フィルムス、グレイト・サウンズ』
(国内CD 世界初CD化 日本語解説付 WPCR-17658 1,500円+税)

映画『隊長ブーリバ』、『ジャンボ』、『戦艦バウンディ』のテーマ曲等を、流麗なストリングスで奏でた1枚。
小粋で心地良いイージーリスニングお好きな方、オススメです。森 陽馬


2017年5月19日(金) リンダ・ロンシュタット 「Ooh Baby Baby」

天辰保文氏トーク・イベント『Talking Man』Vol.7 リンダ・ロンシュタット特集。
カリフォルニアの女神が舞い降りたような青空日、たくさんのご来場ありがとうございました。

リンダ・ロンシュタットの歌の魅力、実感できましたね。
天辰さんがおっしゃっていたように、「男性に歌いたい歌があるように、女性にも歌いたい歌があるのだ」ということ、そして「リンダは色々なことを引き受けて、その歌いたい歌に自らの想いを込めていたのだ」ということ。

それを認識した上でリンダの歌を聴くことによって、その歌声の奥にある優しさであったり、切なさであったり、様々な感情が伝わってきたように思います。

愛しい瞳と美しい歌声で多くの人を魅了した女性シンガー、リンダ。
パーキンソン病を患い歌手活動を引退しましたが、彼女の歌声に改めて感謝とエールを。
そして天辰保文さん、音楽への愛情溢れるお話しをありがとうございました。

その天辰保文さんが選ぶ<リンダ・ロンシュタットの唄 ベスト3>。
まずはこの曲でした。

リンダ・ロンシュタット「ウー・ベイビ・ベイビー」
(1978年発表『ミス・アメリカ』(原題:Living In The USA)に収録)

オリジナルはスモーキー・ロビンソン作、ミラクルズ1965年発表名曲「Ooh Baby Baby」。

<宇宙でいちばんの♪ウーウー♪>(天辰さん談)
ラストに長く伸ばして歌われる♪ウー♪には何時聴いても胸が締め付けられます。森 陽馬


★掲載ジャケットは「ウー・ベイビー・ベイビー」収録『ミス・アメリカ』(原題:Living In The USA)。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-76590 1,714円+税、紙ジャケット仕様はWPCR-13857 2,667円+税)


2017年5月20日(土) キャロル・キング 「ビューティフル」

キャロル・キングの半生を描いたミュージカル『ビューティフル』がブロードウェイで上演されたのは2013年のこと。

すぐに大評判となりトニー賞を受賞。
ニューヨークだけでなく全米ツアーや海外公演が行われ、多くの観客を魅了し続けているそうです。

動画サイトで海外の公演を少し見ることができましたが、実際の舞台を見れていないのは残念です。

さて、この『ビューティフル』。
日本人キャストによる公演が決定し一般前売も始まっています。

7月26日から8月26日東京・帝国劇場で上演。
キャロル・キング役は日によってのダブル・キャストで水樹奈々と平原綾香が演じることになっています。

歌の訳詞は湯川れい子さんが担当。
まだちょっと先ですが楽しみに待つことにしましょう。
キャロル・キングだけでなく、バリー・マン&シンシア・ワイル夫婦も物語にかなり関係してくるらしいので、そこらへんも興味深いところです。

今日はそんなこともあって、キャロル・キング「ビューティフル」を。

本来は『つづれおり』収録曲ですが、2016年に出たベスト盤『ビューティフル・コレクション』から。
歌詞・対訳も付き、ライナーノーツは天辰保文氏。(国内CD 全20曲 SICP-30888 1,800円+税) 森 勉


2017年5月21日(日) Francis Macdonald & Harry Pye 「Mike Love Fan Club」

2017年3月に単独公演を行ったグラスゴーの人気バンド、ティーンエイジ・ファンクラブ。

来日の頃ちょうどリリースされたのが、バンドの創設メンバーでドラマーのフランシス・マクドナルド最新ソロ・アルバム『ボンジュール』。

<ローファイ・ブリティッシュ・アートの達人>と評されたこともあるロンドン拠点のアーティスト、ハリー・パイとのコラボ作品です。
(国内CD 歌詞・対訳・本人達による曲解説付 HSE-6382 2,400円+税)

ティーンエイジ・ファンクラブ的なほわっと心温まるポップな楽曲の合間に、ハリー・パイによる長めのポエトリー・リーディングが挟み込まれるといった感じで、聴き進めていくと終盤にこんな曲が収録されています。

♪Mike was born in 1941
 We Love Mike Love! We Love Mike Love!

僕たちはマイク・ラヴが大好き!とサビで連呼する、マイク・ラヴ讃歌のような1曲。

ライナーノーツによると昔からビーチ・ボーイズが好きで、マイク・ラヴが気に入りそうな歌詞を書いたとのこと。初期ビーチ・ボーイズを意識したエレキ・ギターソロ&コーラスも聴かせてくれますが、ゆる~い感じで和みます。東尾沙紀

2017年5月22日(月) マイクロスター 「友達になろう」

PET SOUNDS RECORDが選ぶ2016年ベスト・アルバム
マイクロスター『シー・ガット・ザ・ブルース』

2017年に入ってからも大ロングセラー中の今作、限定アナログLPが明日入荷予定です。
(2017年5月24日発売 国内LP HCR-9674 3,200円+税)

当店にてお買い上げの方先着で、catchball studioロゴ入りトート・バックをプレゼント!
←W37cm×H36cm×D11cm コットンシーチング生地 LPが入る大きさです

catchball studioはマイクロスター佐藤清喜さんが1990年代に立ち上げた自主レーベル。
capitol recordsのロゴを基に佐藤清喜さん自身がデザイン制作されたロゴを使用し、catchball studioから今後新たなリリースが出てくることを期待して、当店オリジナル・トート・バックを作成いたしました。

是非お使いいただいて、catchball studio及びマイクロスターの素晴らしい音楽をより多くの方へお伝えいただければうれしいですね。

今日のこの1曲はCD4曲目、LPではA面4曲目。A&M/バカラック調な雰囲気の「友達になろう」を。

ちなみに、マイクロスターのこのアナログ盤。
近年の新品アナログLPとしては珍しく<帯>が付いています。
その帯が佐藤清喜さんこだわりの<細帯>というのも、手にした方は是非注目してください。森 陽馬


2017年5月23日(火) 伊藤銀次 「Deadly Drive」(2017Re-Mix "No SE" Long Version)

伊藤銀次『デッドリイ・ドライブ』が再発されました。
(伊藤銀次『デッドリイ・ドライブ 40周年デラックス・エディション』
当店のみの特典付WPCL-12639 3,704円+税)

1977年ワーナー・パイオニア(当時の社名)からのファースト・ソロ・アルバムです。
今回は40周年記念デラックス・エディションとして、ボーナス・トラックもタップリ2枚組CDでの発売。

オリジナル・マスター・テープが出てきたということで音質的な向上はもちろん、多くの未発表音源も見つかり、今回とても興味深い形でCD化されたのは喜ぶべきことだと思います。

・<オリジナル1977ミックス>
・<2017リミックスのバック・トラック>
・<アルバム未収録シングル・トラック>
・<オリジナル収録の全曲を2017リミックス>
・<別ヴァージョン、アウトテイクなどを2017リミックス>
・<2012年、2016年アコースティック・ライヴ・ヴァージョン>
と盛りだくさんの全34トラック収録。

上原"ユカリ"裕、田中章弘、坂本龍一、緒方泰男、斉藤ノブ、村松邦男、そしてコーラスでセンチメンタル・シティ・ロマンス、大貫妙子などが参加しており、伊藤銀次の歌&ギターと見事に打ち解けています。

CD内容充実していますが、対談/コメント/解説/ジャケットやチラシ等資料掲載のブックレットも、見て読んで楽しいものになっています。

今日のこの1曲は村松邦男とのギター・バトルが疾走感を感じさせてくれる「デッドリイ・ドライブ」。
オリジナルより1分40秒ほど長い、SEなしの2017年リミックス・ヴァージョン! 最高です。

オールマン・ブラザーズ・バンドの名インスト・ナンバー「ジェシカ」がお好きな方にはオススメの1曲です。森 勉


2017年5月24日(水) 村田和人 「Summer Invitation」

夏の到来を告げるように、東京ではここ数日で一気に暑くなりましたね。

<夏>と言えばビーチ・ボーイズ、そして村田和人、、、。

その村田和人さんの歌が旅行会社H.I.S.(エイチ・アイ・エス)のCMに使われることになりました。

5月25日から約1週間、関東・中部地方の下記放送局と街頭ビジョンにて流れるそうです。
・日本テレビ『ZIP』他
・テレビ朝日『グッドモーニング』他
・フジテレビ『ワイドナショー』(5月28日のみ)テレビ金沢/北日本放送/テレビ信州/静岡第一テレビ

オンエア楽曲は、村田和人さん2014年発表アルバム『ピーカン』1曲目「Summer Invitation」!

古い楽曲ではなく、最新オリジナル作から選曲されたのがうれしいですね。

村田さんはこの世からいなくなってしまったけれど、歌は永遠に生き続け、語り継がれ、そして愛され残るものなのだな、、、。

♪もういっかい愛に応えて 僕に夢とどけて ~ Have a good day. Have a good time. Have a good life.♪
(村田和人「Summer Invitation」歌詞より 作詞:安藤芳彦氏)  森 陽馬


★掲載ジャケットは「Summer Invitation」収録、村田和人『ピーカン』(IMCM-0007 2,778円+税)
PET SOUNDS RECORD店頭及び
通販コーナーにて販売中


2017年5月25日(木) オールド・クロウ・メディスン・ショー 「雨の日の女」

5/19天辰保文氏トーク・イベント『Talking Man Vol.7』にて、天辰さんが最近のお気に入り盤として紹介した1枚。

オールド・クロウ・メディスン・ショー『ブロンド・オン・ブロンド 50周年記念ライヴ』
(国内CD 天辰保文氏による日本語解説・歌詞・対訳付 SICP-5325 2,400円+税)

オールド・クロウ・メディスン・ショーは1998年から活動しているアメリカーナ・バンド。
カントリー、ブルーグラス、フォーク、アメリカン・ルーツ・ミュージックを現代の息吹で聴かせるサウンド・スタイルで、デイヴ・ローリングス/ギリアン・ウェルチとも交流がある6人組グループ。

マムフォード&サンズ、エドワード・シャープ&マグネティック・ゼロズと共に、カリフォルニアからニューオリンズまでの列車内でライヴ演奏するドキュメンタリー映像『ビッグ・イージー・エクスプレス』が2013年グラミーを受賞したことでも知られています。

そのオールド・クロウ・メディスン・ショーが、ボブ・ディラン1966年発表名作『ブロンド・オン・ブロンド』をカヴァー。
ディランのオリジナルが録音されたナッシュビルにて2016年5月行ったライヴ録音を収めたのが本盤。

「変わること、移ること、くるくると回り、常に動き続けること。それをボブから学んだ。」
「ボブがレコードでやったのと同じ演奏をする気は全くなかった。そうではなく、ボブ・ディランの50年分のやり方で演奏してみようと思った。」

オールド・クロウ・メディスン・ショーのメンバー、ケッチ・シーコアが上記のように語っている通り、『ブロンド・オン・ブロンド』の本質はそのままに、50年後の新たな『ブロンド・オン・ブロンド』を見事に表現。
気概伝わる演奏と歌に心熱くなります。森 陽馬


2017年5月26日(金) BMX BANDITS 「Forever」

キャリア30年を超すグラスゴーのポップ職人、ダグラス・T・スチュワートによるユニット、BMXバンディッツ。

歌がとびきり上手い訳ではないけれど、不思議と心惹かれるダグラスのまったりヴォイスは新作でも健在♪

前作から約5年ぶりとなる2017年発表新作『BMXバンディッツ・フォーエヴァー』が先日リリースになりました。
(国内CD 解説付 BF059 2,300円+税)

前作にも参加したデヴィッド・スコット(パールフィッシャーズ)が1曲目「My Girl Midge」で共作、以前BMX~のメンバーだったスチュワート・キッドが今作では多くの曲で共作/エンジニアなどを務めています。
新たに女性ヴォーカル、クロエ・フィリップが加入。2曲ほどリード・ヴォーカルを担当しています。

前作でもビーチ・ボーイズぽい曲がありましたが、今作ではデニス・ウィルソン作バラード、ビーチ・ボーイズ「Forever」をオリジナルに近い雰囲気でカヴァー。

この曲以外にも、マルコス・ヴァーリ「Mais Do Que Valsa (Just A Memory)」の浮遊感あるアレンジも気持ち良く、今作はこのカヴァーのインストゥルメンタルで締め括られています。東尾沙紀


2017年5月27日(土) ジョー・バルビエリ 「ありふれた場所 (Un Posto Qualunque)」

優しい陽射しが降り注ぎ、心地良い風が穏やかに薫る1日。

暑くもなく寒くもない陽気の日本晴れ昼下がり。
この1枚を聴いていると、普段見慣れている景色、ありふれた場所もより輝いて見えるようになります。

ジョー・バルビエリ『折り紙 (origami)』
(国内CD ボーナス・トラック追加収録 解説・歌詞付 RPOP-10023 2,500円+税)

ジョー・バルビエリは、イタリア/ナポリ出身1973年生まれの男性シンガー・ソングライター。
゛イタリアのカエターノ・ヴェローゾ”とも評されるサウンド・センス&情感溢れる歌声が魅力のアーティスト。

2017年発表作は日本文化と自然の調和、そして儚くも美しい折り紙(origami)の世界を表現した美しい全12曲。

ナポリ&コペンハーゲン録音、ボッサ、マヌーシュジャズ、クラシック、バンドネオン等の音楽要素をブレンドし、地中海フレイヴァーをまぶした極上の音世界。

1960年代イタリア音楽のジェノヴァ派カンタウトーレ(シンガー・ソングライター)、ルイジ・テンコへのオマージュが込められた1曲目「ありふれた場所」(Un Posto Qualunque)を今日のこの1曲に。森 陽馬


2017年5月28日(日) ビートルズ「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」

出ました!
『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』50周年<6枚組スーパー・デラックス>BOX!!
(国内CD UICY-78342 18,000円+税)

4枚のCDとブルーレイ&DVD各1枚。
一応全部見聞きしました。
(5.1chサウンドは装置がないため未聴ですが)

やぁ、やっぱり凄いアルバムです。
今回は『メイキング・オブ・サージェント・ペパーズ』という1992年に制作された約50分ほどの映像も付いているので、より深くそのサウンドを理解できます。

コンソールの前で音を操作しながら解説してくれるジョージ・マーティンに、ビートルズ・サウンドへの心のこもった愛情を感じました。
ビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』の話も出てきて、ブライアン・ウィルソンも登場しますのでお見逃しなく。

さて、本題の音ですが、今回の<ニュー・ステレオ・ミックス>。
素晴らしいと思います。

ひとつひとつの音の粒立ちが良く、50年の時を経て世紀の名盤が理想のステレオになったような気がします。

まずは1曲目「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」。
ヴォーカルを真ん中に定位したことは大正解。
ライヴ仕立ての雰囲気がより高まり、この曲が持っている独特のワクワク感が増幅しています。森 勉


2017年5月29日(月) グレン・キャンベル 「ゲス・アイム・ダム」

コンピレーションCD『ソフト・ロック・ナゲッツ』がワーナー・ミュージック・ジャパンより4種、5月31日発売されます。

監修・選曲は<日本一のレコード大好き男>を自称し、ソフト・ロックも大好きな宮治淳一氏。
ワーナー音源だけでなく、ソニー及びユニヴァーサル音源もライセンスし収録されているので、とても充実した内容になっています。

Vol.1からVol.4まで各24曲収録。
解説は通の音楽雑誌『VANDA』を編集していたソフト・ロック・マスター佐野邦彦氏。

発売直前ですが、まずは『ソフト・ロック・ナゲッツVol.1~シルヴァー・アンド・サンシャイン』を紹介しましょう。
(国内CD ワーナー 解説・歌詞付 WPCR-17621 1,600円+税)

アソシエイション、ハーパース・ビザール、トーケンズ、ヴォーグス、ハプニングス、サンドパイパーズ、ロジャニコ、トレイドウィンズなどメジャーものに加えて、サイドキックス、パット・シャノン、プアー、コロナドスなどあまりお目にかかれなかった楽曲がうまく配されていて、実に気持ち良く聴ける1枚です。

1曲選ぶのはかなり難しいところですが、今日は2曲目に入っているグレン・キャンベル「ゲス・アイム・ダム」を。

ビーチ・ボーイズのライヴ・ツアーにブライアン・ウィルソンの代わりに参加してくれたグレンへお礼を込め贈られた曲と言われています。
1965年6月Capitol5411としてシングル発売されましたが、残念ながらヒット・チャートには顔を出しませんでした。

ブライアンとラス・タイトルマンの作。
ホーンやストリングスも使われ、『ペット・サウンズ』に繋がっていく雰囲気が感じられるサウンドです。
バック・コーラスにはハニーズ参加。森 勉


2017年5月30日(火) Looking Glass 「Brandy」

現在公開中の映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』を先日鑑賞しました。

暴れん坊のアライグマに、木のヒューマノイド...
宇宙のはみ出し者達の冒険を描いた、アメコミらしいエンターテイメント作品続編です。

2014年公開1作目(
2014年9月29日今日のこの1曲で取り上げました)以上にスケールの大きなストーリーでしたが、そんな中にも友情や親子愛など人間的なドラマも描かれ、笑いあり、涙あり、ヘンテコだけど愛らしいキャラクター共に今回も楽しめました。

1作目で主人公が母親の形見として肌身離さず持ち歩いているカセット・テープ。
今作でもカセットに収められた様々な楽曲が登場します。

ELO「Mr.Blue Sky」、ジョージ・ハリスン「My Sweet Lord」、サム・クック「Bring It On Home To Me」、シルヴァー「恋のバンジャガラン」、グレン・キャンベル「Southern Night」、フリートウッド・マック「The Chain」、キャット・スティーウンス「Father And Son」等。

特にLooking Glass「Brandy」が劇中では台詞にも登場し、過去と今を結ぶ1曲として印象的に使われています。

主人公のソニーのカセットウォークマンが最終的にあぁなってしまうのは少し寂しくも感じましたが、次回作もどんな曲が使われるのか楽しみです。

掲載ジャケットは、上記の楽曲他を収録した全14曲収録サウンド・トラック。
(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:オーサム・ミックス Vol.2』 国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICH-1007 2,500円+税) 東尾沙紀


2017年5月31日(水) 大滝詠一 「夜明け前の浜辺」

ナイアガラ・レーベルとファッション・ブランドSHIPSによる限定コラボ商品。
『NIAGARA×SHIPS COLLAVOX』(EP+Tシャツ+ポストカード+BOX 8,000円+税)
PET SOUNDS RECORDにも入荷いたしました!

ナイアガラファンには御馴染みWORKSHOP MU!中山泰氏によるデザインのオフィシャル・リリース。
大滝詠一「ナイアガラ・ムーンがまた輝けば/夜明け前の浜辺」アナログ盤はこのBOXでしか手に入りません。


当店にてお買い上げの方先着で、オリジナルで制作したオマケもご用意しております。
(SHIPS側から正規にご承諾いただきました)

Tシャツの質はもちろんのこと、アナログ盤もプレスやカッティングにこだわり、『DEBUT AGAIN』、『NIAGARA 45RPM VOX』も手掛けたマスタリングの巨匠ティム・ヤングが担当。

多少値が張りますが、質を重視してのこの価格。
3,000セット完全限定。特殊な仕様のため再生産はまずないとのことです。
ご入用の方はお早めに。

なお、Tシャツ(S,M,L)はアメリカ・サイズで大きめな作り。以下ご参照ください。
Sサイズ身幅45cm、肩幅43cm、着丈65cm、袖丈17cm
Mサイズ身幅51cm、肩幅49cm、着丈71cm、袖丈19cm
Lサイズ身幅56cm、肩幅55cm、着丈75cm、袖丈20cm

今日のこの1曲は、SHIPSとのコラボということで、SHIPS=船のイメージから波の音が入っているB面「夜明け前の浜辺」を。森 陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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