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  今日のこの1曲 “Archives”

<2017月10月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2017年10月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>

2017年10月1日(日) The Alan Bown 「All Along The Watchtower」

ボブ・ディランのカバーというと、時代をまたいで数えきれないほど存在するのでしょうね。

先頃、60年代イギリスのミュージシャンによって録音されたバージョンに的を絞ったコンピレーションが、英aceから発売になりました。

V.A. 『テイク・ホワット・ユー・ニード~UKカヴァーズ・オブ・ボブ・ディラン・ソングズ 1964-69』
(国内CD 英文ライナーの対訳付 PCD-17768 2,600円+税)

マリアンヌ・フェイスフル「風に吹かれて」、チャド&ジェレミー「Mr.Tambourine Man」、ジョー・コッカー「Just Like A Woman」、サンディ・ショウ「Lay Lady Lay」、サンディ・デニーのヴォーカルによるフェアポート・コンヴェンション「I'll Keep It With Mine」、オルガン・プレイが炸裂するジュリー・ドリスコール,ブライアン・オーガー&ザ・トリニティの「I Am A Lonesome Hobo」他、イギリスで初のディラン・カヴァーだったというフェアリーズの音源など、全22曲が収録されています。

今日はその中から、ジミ・ヘンドリックスを筆頭に、デイヴ・メイスン、ニール・ヤング、U2、ポール・ウェラー等沢山のアーティストにカバーされている「見張り塔からずっと (All Along The Watchtower)」を。

今コンピに収められているのは、60~70年代に活動し、一時ロバート・パーマーが在籍していた事でも知られるThe Alan Bownのバージョン(1968年)です。
ホーン・セクションを擁したサイケ・ロックなアレンジ、威勢のいいジェス・ローデンの歌が聴きものです。東尾沙紀


2017年10月2日(月) スピッツ 「スパイダー」

10月1日はスピッツ結成30周年記念ツアー最終日、宮城セキスイハイムアリーナ公演へ。

1991年デビュー曲「ヒバリのこころ」から2017年最新曲「ヘビーメロウ」「歌ウサギ」「1987→」まで25曲。
様々なファンの想いを乗せて紡がれるヒット曲、人気曲、レア曲...etc。

草野マサムネが持つ永遠の少年性、そして変わらぬ歌声に醒めない夢を彷徨った約2時間半だった。

派手なステージ演出、サプライズ的なMC、奇をてらったアレンジはほとんど無し。
そこにあるのは、30年続けてきた歌と演奏、そして夢と絶望を抱えながら彼らの歌を聴いてきたファンの眼差しだ。

30年前音楽が好きな4人が集まり組んだバンドが、時を越えそのまま演奏しているようなステージ。
集った観客の心も時空を越える。忘れかけていた記憶がフラッシュバックする。

そのことが当たり前のようだけれど、とても素敵に思えた一夜だった。

今日のこの1曲は、30周年ツアー締め括りとして、最後に歌われた1994年発表曲「スパイダー」。森 陽馬


★掲載ジャケットは、スピッツ『CYCLE HIT 1991-2017』。
(3枚組CDベスト限定盤 UPCH-7329 3,900円+税)

なお、この3CDベストが6枚組アナログLP BOXとなり12月27日発売。
このライヴ・ツアー映像も12月27日発売決定した。


2017年10月3日(火) Kitty, Daisy & Lewis 「Black Van」

イギリス/ロンドン発3人兄弟(女2男1)、キティー・デイジー&ルイス。
4thアルバム『Superscope』が発売。
(国内CD 日本盤のみボーナス・トラック1曲追加 解説・歌詞・対訳付 BRC-552 2,200円+税)

最高だった2011年発表2nd『Smoking In Heaven』に比べ、ミック・ジョーンズ(The Clash)がプロデュースした2015年発表3rd『The Third』は音がスッキリし過ぎているせいか、悪くはないけれどリピート率が低かったんですよね。

で、約2年半ぶりの今作。
コレはイイ!

作曲、プロデュース、エンジニアリングまですべて自分達で行ったとのこと。
演奏は荒々しさ抑えめで安定感がより増した印象ながら、初期のヴィンテージ感ある魅力が復活!
ロックンロールな楽曲多めでカッコイイ!

今日のこの1曲は5曲目「Black Van』。
途中からドライヴ感加わりスピード・アップする曲展開にゾクゾクさせられますね。

2018年1月22~26日来日公演も決定! 要チェック! 森 陽馬


2017年10月4日(水) 高田漣 「文違い」

2017年はベルウッド・レコード45周年、ということで、はっぴいえんどや大滝詠一の限定アナログ再発や名盤リマスター再CD化など関連アイテムが色々リイシューされましたが、こんな素晴らしい新譜も発売されました。

高田漣『ナイトライダーズ・ブルース』
(国内CD KICS-3525 2,778円+税)

父高田渡が亡くなって早12年。
今や名ギタリストとしてだけでなく、シンガーソングライター/文筆家としても一目置かれる存在となった高田漣。
ルーツ・ミュージック&フォーキーな魅力に、ブルージーな味付けも加わった快作です。

伊藤大地(Dr)、伊賀航(B)、野村卓史(P)等に加え、長岡亮介、佐藤良成(ハンバート・ハンバート)、秋田ゴールドマン(SOIL&"PIMP SESSIONS)、そしてTIN PAN(細野晴臣、林立夫、鈴木茂)もゲスト参加。

今日のこの1曲はそのTIN PANをバックに従えた8曲目「文違い」。

「文違い」とは、落語の題目で遊郭(昔の大人の遊び場)を舞台にした騙し騙される男と女の廓話のこと。

細野晴臣節な高田漣の歌から、後半のアウトロ部分が聴きどころ。
鈴木茂のスライド・ギターが味わい深いですね。

ちなみに、TIN PANが参加しているもう1曲、5曲目「Sleepwalk」カヴァーもお聴き逃しなく。森 陽馬


2017年10月5日(木) 伊藤銀次 「堕落の夏」

ベルウッドと同じくデビュー45周年を迎えた伊藤銀次さん。
ソロ名義としては1993年『LOVE PARADE』以来、久々のオリジナル・アルバムが10月25日発売決定しました。

伊藤銀次『MAGIC TIME』
(2017年10月25日発売 国内CD BZCS-1158 2,778円+税)

2016年発表ココナツバンクのアルバムはバンドの持ち味が発揮された傑作で
当店の2016年ベストに選出。
ソロ名義の今作はシンガー・ソングライターとしての魅力が伝わる感動的な1枚に仕上がっています。

オリジナル曲以外にカヴァーも収録されており、注目は大滝詠一作「青空のように」。
そして、村田和人「堕落の夏」!

特に村田和人さん2010年発表『ずーーっとずっと、夏。』収録名曲「堕落の夏」カヴァーは泣けます、、、。

村田和人ファンにも是非聴いてもらいたい1曲ですね。森 陽馬


2017年10月6日(金) エヴァリー・ブラザーズ 「メイド・トゥ・ラヴ」

ドン・エヴァリーとフィル・エヴァリー。
兄弟二人によるエヴァリー・ブラザーズのハーモニーはワン・アンド・オンリーの響きを聴く者に与えてくれます。

エヴァリー・ブラザーズ『ア・デイト・ウィズ・エヴァリー・ブラザーズ』
(国内CD ワーナー 解説・歌詞付 WPCR-27806 952円+税)

1950年代後半ケイデンス・レーベルからヒットを連発した後、1960年にワーナー・ブラザーズ・レーベルへ移籍して発表したアルバムがこれです。

全米で5週間もNo.1を獲得した「キャシーズ・クラウン」を収録していますが、この曲以外もジミー・リード「ベイビー・ホワット・ユー・ウォント・ミー・トゥ・ドゥ」、リトル・リチャード「ルシール」のナイス・カヴァーや、ブードロウ・ブライアント作品「ラヴ・ハーツ」などが彼らならではのハモリで楽しませてくれます。

今日は1曲目に入っている弟フィルが作った「メイド・トゥ・ラヴ」を選んでみました。

この曲は2年後の1962年にエディ・ホッジスがカヴァーしてアメリカでヒットしました。
「メイド・トゥ・ラヴ」歌詞前に歌われる「ガールズ・ガールズ・ガールズ」部分が印象付けられる軽快な1曲です。森 勉


2017年10月7日(土) The Andy Tolman Cartel 「Cypher」

SpeedometerやLack Of Afro、Deep Street Soulなどの作品をリリースしているUKファンク・レーベルFREESTYLE RECORDSから、ファンク/フュージョン/サントラ好きにもおすすめのアーティストがデビュー♪

ロンドンの白人ベーシスト、アンディ・トールマンをリーダーとするアンディ・トールマン・カルテル。

ホーン・セクションを擁したグループのコンセプトのひとつとして掲げられている"Smells of 70's TV"。
1stアルバム『Cypher』には、1970年代のTVや映画テーマのゴージャスでスタイリッシュな雰囲気を漂わせるインスト・ナンバーが収録されています。

The AndyTolman Cartel『Cypher』
(国内仕様CD OTLCD-2327 2,200円+税)

キメのフレーズに気分が高まるディスコ/ファンクなタイトル曲「Cypher」がかっこいい!

スパイやサスペンスもの、ガン・アクションに空撮。
曲を聴きながら頭の中で架空のオープニング映像を想像するのもまた楽しいです。

ジャミロクワイなどで知られるドラマー、ニック・ヴァン・ゲルダーが全面参加。
本作唯一のヴォーカル入り楽曲、白人女性ソウル・シンガーJo Harmanをフィーチャーしたジャニス・ジョプリン「Move Over」カヴァーも注目です。東尾沙紀


2017年10月8日(日) Peter Gallway 「Feels Like Religion」

♪ New York Tendaberry blue berry ~ You looks like a city.
but you feel like religion to me. ♪
(ローラ・ニーロ「New York Tendaberry」歌詞より)

ローラ・ニーロが22歳の時、1969年発表した『ニューヨーク・テンダベリー』。
ニューヨーク讃歌ながら、大都市に潜む孤独感・光と陰を抽象的に描いた名作です。

同じく1969年、フィフス・アヴェニュー・バンドでデビューし、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジで当時活動していたシンガー・ソングライター、ピーター・ゴールウェイ。

彼の2017年発表アルバム『Feels Like Religion』は、ローラ・ニーロへ捧げた1枚。

Peter Gallway『Feels Like Religion』
(輸入CD Gallway Bay Music GBM112)

Jerry Marotta、Annie Gallupが参加したシンプルなバックに、変わらぬ歌声で綴られるローラ・ニーロへの想い。
そして、1960年代ニューヨーク/グリニッジ・ヴィレッジへの追憶。

1997年ローラが病魔で命を絶たれてから早20年。
ピーター・ゴールウェイらしい優しい眼差しと悲哀が伝わる静かな傑作。森 陽馬


2017年10月9日(月) クミコ with 風街レビュー 「恋に落ちる」

松本隆が描く大人の恋物語。

優しく穏やかなようで、哀しく、切なく、そして狂おしい恋模様にしっとりと浸れる作品が出ました。

クミコ with 風街レビュー『Deracine』(デラシネ)
(国内CD COCP-40092 2,778円+税)

クミコwith風街レビューは、歌手活動35周年を迎えたクミコが歌い、松本隆が作詞を手掛けるユニット。
冨田恵一がサウンド・プロデュースを全曲手掛けています。

菊地成孔、七尾旅人、横山剣、吉沢嘉代子、村松崇継、秦基博、亀田誠治、永積崇、つんく。
2015年に作詞家活動45周年を迎えた松本隆が、今まで組んだことがなかった作家陣へ作曲を依頼。

<大人の恋歌>をテーマに書かれた全10曲が静かに心を揺さぶります。

今日のこの1曲は、ハナレグミの永積崇が作曲した⑧「恋に落ちる」。
後半のリフレインは<恋に落ちる>心情を表現しているよう。

なお、『Deracine』(デラシネ)は、根無し草、故郷を去った人の意。
自らのルーツである土地・故郷を追われた人の喪失感、やるせない気持ち。
それを恋心と合わせ鏡にしタイトルとしたのかもしれません。森 陽馬


★この作品のアナログ盤が11月3日レコードの日に発売予定です。


2017年10月10日(火) ウワノソラ 「パールブリッジを渡ったら」

2017年邦楽ベスト・アルバム候補!

ウワノソラ『陽だまり』が本日入荷しました。
(国内CD 当店作成角谷博栄インタビューリーフレット付 UWAN-003 3,000円+税)

2012年11月結成したウワノソラは角谷博栄、桶田知道、いえもとめぐみによるユニット。
2014年発表1stアルバム『ウワノソラ』から3年。
当店の2015年ベストにも選出したウワノソラ'67名義作から2年。

2017年に入り桶田知道が脱退したとのことですが、今作には彼が書いた楽曲・角谷さんとの共作曲も収録。
70'sシティ・ポップから幅広いルーツを、2017年今の時代に呼応するサウンドで聴かせる力作に仕上がっています。

今日のこの1曲は7曲目「パールブリッジを渡ったら」。
パールブリッジ(明石海峡大橋・・・神戸市と淡路島を結ぶ3911mの世界一のつり橋)の情景が浮かぶ、聴いていてとても心地良いナンバー。

角谷さん曰く<関西若手実力No.1>というトランペット奏者、横尾昌二郎によるトランペット・ソロが素晴らしい。
(『陽だまり』のメロディーそして8曲目「夏の客船」を意識したフレーズが織り込まれているような?!)

10曲目「鳥になったようだ」、12曲目「渚まで」含め、いえもとめぐみさんの表現力豊かな歌声が活かされたバラードも聴きものです。森 陽馬


2017年10月11日(水) Beck 「Colors」

今月末、来日公演を控えているベック。
3年半ぶりの新作『カラーズ』が日本先行で発売になりました。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 HSE-6963 2,490円+税)

前作『モーニング・フェイズ』のフォーキーなサウンドから一変。
新作はビートを効かせたダンス・ポップ/ロック・アルバムに。

作品やその時代ごとに装いをかえてきたデヴィッド・ボウイや、ビートルズなどにインスパイアされたという今作。
ポリスを想起させる曲があったり一言でいうと80'sな雰囲気なのですが、メロディの良さと1曲目「Colors」から全体に広がる高揚感にグイグイと引き込まれてしまいました。

ヴィンテージ感ある音と、緻密でカラフルな現在の音がうまく融合された音作りは、共同プロデューサーであるグレッグ・カースティンの貢献も大きいのでしょう。

グレッグはイナラ・ジョージとのユニット、ザ・バーズ・アンド・ザ・ビー、アデルやSIA、最近ではフー・ファイターズやリアム・ギャラガーの新作等にも携わっている売れっ子で、今作では共作、弦以外の殆どの演奏を2人で手掛けています。
(ロジャー・ジョセフ・マニングJr.がバック・コーラスで4曲参加。)

新作を聴いたら、ライヴを観てみたくなりました!
ちなみに、ベックのバンド・ギタリストとして来日するジェイソン・フォークナーも今月末単独公演を行う予定です。東尾沙紀


2017年10月12日(木) 寺尾紗穂 「思い出どおり」feat OKI

寺尾紗穂さんが発起人として行っているりんりんふぇす。
第8回目が2017年10月15日(日)外苑前・梅窓院 祖師堂にて行われます。
りんりんふぇす 『The BIG ISSUE』 Suport Live Vol.8

路上生活者が販売員となり売り上げの6割ほどがその人の収入になる仕組の雑誌『THE BIG ISSUE』。
音楽を楽しみながら知ってもらおう、活動を通して皆の生活・仕事・将来について考えよう、という催しです。

フェスや音楽イベントが近年増えてきましたが、僕はこのりんりんふぇすが大好き!
出演者、スタッフ、観客、参加している皆1人1人の優しい眼差し、手作り感が伝わってくるイベント。
2017年も開催が決まり本当にうれしいですね。

第8回目となる今年はキセル、OKI、折坂悠太、エマーソン北村、加納真実(パントマイム大道芸人)等が出演。
予約は
公式サイトから簡単にできますし当日券もあると思います。
お時間ある方は是非立ち寄ってみてください。

今日のこの1曲は、りんりんふぇすが行われる前、2009年に寺尾紗穂さんが発表したアルバム『愛の秘密』。
(国内CD MDCL-1493 3,000円+税)
トンコリ奏者OKIが参加している3曲目「思い出どおり」。森 陽馬


2017年10月13日(金) IKKUBARU feat Monari Wakita 「Cloudless Night」

2017年10月14日(土)はCASSETTE STORE DAY JAPAN 2017(カセット・ストア・デイ 2017)

カセット・テープ文化を盛り上げよう!と2013年イギリスでスタートしたイベント。
日本での開催は2回目。この日に合わせて限定カセットが色々リリースされます。

当店にて販売するカセットは以下タイトル。
・イックバル/トゥイーディーズ(ikkubaru/Tweedees)
・ヤック/ルビー・スパークス(YUCK/LUBY SPARKS)
・清水靖晃『案山子』 →こちらは入荷遅れる可能性

今日のこの1曲は、イックバルとTweedeesのスプリット・カセットテープから。

IKKUBARU/TWEESEES(イックバル/トゥイーディーズ)
(国内カセット ダウンロード・コード付 AW-008 1,500円+税)

インドネシア発シティ・ポップ・バンド、イックバルが脇田もなり2017年発表アルバム『I am ONLY』へ提供した楽曲「Cloudless Night」(
2017年7月25日今日のこの1曲で紹介)を、セルフカヴァーしたナンバー。

イックバルが日本語で歌っており、脇田もなりもヴォーカル参加。
キラキラした音色とグルーヴィーなサウンドが心ときめくアーバン・キラーチューン♪
2曲目に収録されているアルバム未収録の新曲「Skyline」もシティ・ポップファン要チェックです。森 陽馬


2017年10月14日(土) LUBY SPARKS 「THURSDAY」

<日本版シング・ストリート!?>

YUCK(UKのバンド)とのスプリット・カセットテープをカセット・ストア・デイ2017で発売したLUBY SPARKS。

2016年3月結成、Natsuki(B, Vo)、Emily(Vo)、Sunao(G)、Tamio(G)、Shin(Dr)、現役大学生5人組バンド。
人気急上昇中の彼らによる3曲入限定シングルCDが当店にて販売中です。

LUBY SPARKS『THURSDAY』
(国内CD 一部店舗のみの限定販売 DDCB-12976 500円+税)

今日のこの1曲は、ポップな楽曲にロックなアレンジが魅力的な1曲目「THURSDAY」。

20代前後の今の彼らでしか鳴らせない音。虚ろげな女性ヴォーカル、そして、瑞々しいメロディー。
初期スーパーカーが引き合いに出されるのも頷ける青春煌めくフレッシュ・キラーチューン!

なお、11月8日にはYUCKのマックスがプロデュースを担当したロンドン録音1stアルバムがリリース決定。
洋楽ギターポップファンも要注目の1枚となりそうです。森 陽馬


2017年10月15日(日) ダリル・ホール&ジョン・オーツ 「ふられた気持ち」

10月6日このコーナーで紹介したエヴァリー・ブラザーズは1950~60年代男性デュオの代表と言えると思いますが、今日は1970~80年代男性デュオの代表、ダリル・ホール&ジョン・オーツを取り上げたいと思います。

全米No.1ヒットの数では、エヴァリー4曲、ホール&オーツ6曲と、時代は違えどもホール&オーツの方に軍配が上がるんですね。

当店ペット・サウンズ・レコードがオープンした1981年4月頃に大ヒットしていた「キス・オン・マイ・リスト」。
それ以降にヒットした「プライヴェート・アイズ」、「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」、「マンイーター」、「ワン・オン・ワン」、「セイ・イット・イズント・ソー」、「アウト・オブ・タッチ」、「エヴリシング・ユア・ハート・ディザイアー」等、1990年代初めまでの10年近く、店の売り上げに貢献してくれました。

もちろん好きな曲も多く、当時発売になったシングル・レコードの何枚かを今も大切に持っています。

ということで、今日のこの1曲は1979年に出た「ウエイト・フォーミー」にしようと思ったのですが、ちょっと変化をつけて、この曲にしました。「ふられた気持ち」(You're Lost That Lovin' Feeling)。

ライチャス・ブラザーズのカヴァーで1980年全米12位のヒットを記録しています。

最初に歌い始めるのはジョン・オーツ。
ドラムのビートがフィル・スペクター関連曲であることを特徴づけしているようでいいアレンジです。

日本では1981年「キス・オン・マイ・リスト」とのカップリングでシングルが出ています。森 勉

★掲載ジャケットは、ダリル・ホール&ジョン・オーツ『ザ・シングルズ」。
(国内CD ソニー SICP-30437 解説・歌詞・対訳付 全18曲収録 1,600円+税)


2017年10月16日(月) David Crosby 「AMELIA」

雲一つない青い空の下で楽しむ音楽も良いが、静寂佇む闇夜聴く音楽もまた格別だ。

David Crosby『Sky Trails』
(輸入CD BMG 4050538286458)

The Byrds、CSN(クロスビー,スティルス&ナッシュ)、CSN&Yで知られるデヴィッド・クロスビー。
2016年発表作『Lighthouse』(
2016年11月23日今日のこの1曲で紹介)の深遠な世界観を引き継ぎながら、ジャズ的アプローチで彼らしい独特な間を聴かせる2017年発表新作。

彼の息子James Raymondがプロデュースを担当。
ベッカ・スティーヴンス参加②「Sky Trails」、マイケル・マクドナルドとの共作曲④「Before Tomorrow Falls On Love」など素晴らしいが、今日のこの1曲は⑦「Amelia」。

ジョニ・ミッチェル1976年発表作『Hejira』(逃避行)収録曲のカヴァーだ。

ジョニの1968年デビュー作をプロデュースした彼が、病床の彼女へ祈るように歌う「Amelia」。
深夜心が震える想いで聴いた。森 陽馬


2017年10月17日(火) 野宮真貴 「雪やコンコ」(原編曲:多羅尾伴内 a.k.a.大瀧詠一)

10月17日北海道・釧路で初雪を観測、というニュース。
関東では夏日が先週あり、半袖で過ごした日もあったのですが一気に寒くなりましたね。

冬の足音が聞こえてきたのと同時に、こんな素敵なアルバムも本日入荷してきました。

野宮真貴『野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う。』
(国内CD 当店のみの先着特典バッチ付 UICZ-4406 2,593円+税)

永遠の渋谷系レディー、野宮真貴さんが冬のラヴ・ソング名曲を歌った1枚。

オリジナルと同じく高野寛をfeatしての「Winter's Tale」(高野寛&田島貴男)、横山剣とのデュエット「Baby, It's Cold Outside」(日本語歌詞:吾妻光良)、いしだあゆみ&ティンパンアレーによる名曲「ウインター・コンサート」、鈴木雅之をfeatした「冬がはじまるよ」(槇原敬之)など、秋冬をテーマにした渋谷系&ルーツ名曲を聴かせる作品。

今日のこの1曲は、童謡「雪やコンコ」。

でも単なる「雪やコンコ」ではありません。
大滝詠一が多羅尾伴内楽團名義1977年発表作内でカヴァーしていた「雪やコンコ」と同じアレンジ!

フィル・スペクター・サウンド的で、ペダル・スティールの演奏も駒沢裕城が弾いていたのと同じ雰囲気♪
多羅尾伴内はインストでしたが、野宮さんの歌声が加わり、より魅力的な「雪やコンコ」になっています。森 陽馬

★当店のみの特典、先着でジャケット・デザイン・カンバッチプレセント!


2017年10月18日(水) 吉田省念 「カサナリアッテクオト」

ここのところ冷たい雨の日が続いていましたが、本日は束の間の晴れ。
太陽が顔を出して洗濯物を外に干せるだけで、ちょっとしたしあわせを感じてしまいました。

京都の男性シンガーソングライター、吉田省念が紡ぎ出すメロディや飾らない歌声にも、日常にあるちょっとしたしあわせや、ホッと心落ち着かせてくれるあったかさを感じます。

前作『黄金の館』(ポップな名作!)から1年5ヵ月ぶりとなる新作『桃源郷』が本日発売になりました。
(国内CD PCD-25241 2,500円+税)

伊藤大地(ドラム)、谷健人(ベース)、Yatchi(ピアノ)、四家卯大(チェロ)や千葉広樹(コントラバス)他、前作にも参加したメンバーらを交え、今作でも殆どの楽器を自身で担当。

前作のポップな世界観を引き継ぐ、心弾むタイトル曲「桃源郷」が耳に残りますが、「雨男」(前作には細野晴臣参加「晴れ男」という曲がありましたね)や、トイピアノの音にほっこりする「うたの木」など、今作ではそっと寄り添うような穏やかなナンバーがとても印象的です。

本編最後の「カサナリアッテクオト」はどことなく「Hey Jude」を感じさせるギターに、グッときました。東尾沙紀



2017年10月19日(木) PIPER 「Summer Breeze」

村田和人バンドのギタリスト、山本圭右によるユニット、PIPER(パイパー)。

1980年代Yupitel Recordsからリリースした4枚のアルバムが初CD化決定!
2017年12月20日リリースされることになりました。

・『I'm Not In Love』(1981)
・『Summer Breeze』(1982)
・『Gentle Breeze』(1983)
・『Sunshine Kiz』(1984)
4作とも80'sシティ・ポップ/村田和人ファンは要チェックですね。

肌寒くて夏が恋しい今日のこの1曲は、1982年発表2作目『Summer Breeze』から爽快なタイトル・チューンを。

ちなみに、品切中だった村田和人『My Crew』もこのPiperCD化と同じタイミングで再プレスされるとのこと。
PIPER含めご予約受付しております。森 陽馬



2017年10月20日(金) We Banjo 3 「Little Liza Jane」

<アイルランドのパンチ・ブラザーズ>
と評され、本国だけでなく世界で活躍する新世代ケルト×ブルーグラス・バンド、We Banjo 3(ウィ・バンジョー・スリー)。

バンジョーの魔術師とも称される名手エンダ・スカヒルを中心に、フィドル、マンドリン、ギター、バウロンなどを駆使した躍動感ある演奏が魅力の兄弟2組からなる男性4人組。

現在最新作3rd『ストリング・セオリー』を引っ提げての来日ツアー中で、10月22日(日)にはピーター・バラカンさん主催イベント
『LIVE MAGIC!』にも出演。大トリを飾る予定です。
(国内CD 天辰保文氏による解説付 VIVO-461 2,500円+税)

親しみやすいメロディーとハーモニーを聴かせるオリジナル曲(歌もの&インスト)を中心に、アイルランドやアメリカの古い伝承曲もメドレーで繋いだりと盛りだくさん。

今日のこの1曲は、ニーナ・シモンやドクター・ジョンなどでも知られる「Little Liza Jane」。

We Banjo 3は、エリザベス・ミッチェルが子供達のためにアレンジし歌ったヴァージョンを基にしていると思われ、ボルチモアやシカゴ、東京など都市の名前が出てくる歌詞に、更に彼らが旅で訪れた土地(オハイオ、カンサス・シティ、ミルウォーキー他)を織り込むなど手を加え歌っています。

馴染みがない曲でもどこか懐かしさを感じたり、聴いていると自然と体が動きだしたり...。
そんなトラッドの魅力が詰まった1枚。

ライヴでは演奏の腕はもちろん、エネルギッシュなパフォーマンスも話題です。東尾沙紀



2017年10月21日(土) 中シゲヲ 「ひき潮 (Ebb Tide)」

ギタリスト中シゲヲの新作『タイム・ハズ・ウィングス』が発売になりました。
(国内CD 中シゲヲによる曲目解説付 78Label FNFY-34 2,593円+税)

サーフコースターズでのワイルドでエキサイティングなギター・サウンドもいいですが、ソロ名義では毎回美しいトーンのリラックスしたギター・サウンドを聴かせてくれています。

今回のアルバムは全10曲。
オリジナルとカヴァーが5曲ずつ収録されています。

カヴァーはグリーグ、フォーレ、チャイコフスキー作曲のクラシックをアレンジしたものが3曲。
それと「ひき潮」、モンキーズ「自由になりたい」が選ばれています。

オリジナルを含めてどの曲も絶品の出来ですが、今日は「ひき潮」を。

作曲者ロバート・マックスウェルのハープ演奏やライチャス・ブラザーズの歌入りヴァージョンなどスタンダード有名曲ですが、エレキ・インストではあまり聴けなかった曲かもしれません。

シャドウズのハンク・マーヴィンかシャープ・ファイヴの三根信宏か、なんとも夢見心地にさせてくれる中シゲヲのギター・テクニックを存分に堪能できます。

2曲目「ひき潮」を聴きながら書き始めたこの文章も現在8曲目。
この「自由になりたい」も凄くいい仕上がりです。
亡きデイビー・ジョーンズへの想いが込められた名演と言えると思います。

哀愁の音色に秋がいっぱい!
しばらくは店でいっぱいかかりそうです。森 勉



2017年10月22日(日) フラミンゴス 「瞳は君ゆえに」

今日は秋の夜長に聴きたいしっとりとしたアルバムを紹介したいと思います。

フラミンゴス『フラミンゴ・セレナーデ』
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-27853 952円+税)

シカゴで結成されたフラミンゴスは、ソフトなバラードを得意としていたドゥワップ・グループです。

このアルバムは1959年にENDレーベルから発表されたスタンダードを彼らのスタイルでカヴァーした実にムーディーなヴォーカルが楽しめるものです。

2014年に低価格で日本初CD化されて3年経ちました。
廃盤になる前に、ドゥワップ・ファンは手に入れておいた方がいい1枚だと思います。

今日はその中からフラミンゴス最大のヒットとなった「瞳は君ゆえに」(I Only Have Eyes For You)を。

♪ジワジワ♪と聴こえるコーラスが印象的です。

元々この曲は1935年公開映画『DAMES』(日本でのタイトルは『泥酔夢』)のために、ハリー・ウォーレンが作曲し、アル・ダービンが作詞した曲だそうです。
機会があったら映画、観てみたいですね。森 勉



2017年10月23日(月) 青野りえ 「晴海通り」

大人のシティ・ポップ/女性ヴォーカル新譜、オススメ盤。

青野りえ『パストラル』
(国内CD VSCD-3197 2,315円+税)

aoyama(2007年10月21日今日のこの1曲で紹介)、青野りえ&hums等で活動してきた女性シンガー、青野りえ。

可憐さがありながら、温もりと包容力をも感じさせる歌声が魅力の彼女。
関美彦が作曲&プロデュースを手掛けた2017年ソロ・オリジナル・アルバムをリリース。

北山ゆう子(Dr)、伊賀航(B)、山之内俊夫(G)、井上薫(key)等による都会的な演奏が心地良くてクール。
いしだあゆみ&ティン・パン・アレイ『アワー・コネクション』を彷彿とさせる語りが入っているのも良いですね。

流線形、土岐麻子など新世代シティ・サウンドお好きな方に推薦したい1枚。

今日のこの1曲は、新世代シティ・ポップ・デュオ、ブルーペパーズ井上薫が作曲した⑥「晴海通り」を。森 陽馬



2017年10月24日(火) 伊藤銀次 「ビバーチェな夜だから」

♪ ドアを開けたらそこには あたたかい料理のにおい
とびきりの笑顔のお出迎え ビバーチェな夜だから ♪
(伊藤銀次「ビバーチェな夜だから」歌詞より)

東京・水道橋A1出口からすぐの場所にあるイタリアン・レストラン、ビバーチェ。
音楽好きでもある中川浩之シェフが腕を振るう料理はどれも美味♪ 心がほんわかする素敵なお店です。

そのビバーチェで不定期にライヴ・イベントを行っているデビュー45周年を迎えた伊藤銀次さん。
ソロ名義としては1993年『LOVE PARADE』以来、久々のオリジナル・アルバムが本日入荷しました。

伊藤銀次『MAGIC TIME』
(国内CD BZCS-1158 2,778円+税 
先着で当店のみの特典マグネット&インタビューリーフレット付

大滝詠一「青空のように」、村田和人「堕落の夏」カヴァー、太田裕美が作詞を手掛けた「星降る夜に」、1982年発表人気作「BABY BLUE」の続きとも言える「2017年のBABY BLUE」、温もり伝わる「虹」他全13曲。

2017年の今の銀次さんがパッケージングされた銀次流ウキウキ・ミュージックな仕上がりです。

そのラストに収録されているのが、「ビバーチェな夜だから」。
ビバーチェの美味しいラザニアを食べたくなりますね。森 陽馬



2017年10月25日(水) 大瀧詠一楽団 「Istanbul (Not Constantinople)」

大滝詠一ファン要注目のこの1曲!

今まで商品化されていなかった幻の大滝詠一関連楽曲が初CD化されました。

"名音楽家"井上鑑が作詞・作曲・編曲で関わった楽曲を厳選、2CDに収めた作品集が2種類発売。
そのソニーミュージック編の方に収録されています。
(国内2枚組CD 井上鑑作品集『Believing』 MHCL-30472 3,200円+税)

アーティスト名は、大瀧詠一楽団!
曲名は「Istanbul (Not Constantinople)」。

大滝詠一「恋するふたり」が主題歌となったドラマ『東京ラブ・シネマ』用に録音されていたインスト曲です。

2003年3月28日ソニーのスタジオでの録音。
演奏は、井上鑑、村上"ポンタ"秀一、高水健司、今剛、八尋和洋、仙波清彦、エリック宮城、村田陽一、山本拓夫、金山功という豪華メンバー。

ドラマ『東京ラブ・シネマ』内でも少しだけ流れたそうですが、今回リリースされたのは約3分のフル・ヴァージョン!
演奏終了後、大滝詠一本人と思われる声が入っています! お聴き逃しなく。森 陽馬



2017年10月26日(木) ジャクソン・ブラウン 「The Barricades Of Heaven」

ジャクソン・ブラウン2017来日公演(10/17~10/24)。
10月18日東京・渋谷オーチャード・ホールへ行ってきました。

今回は新作のツアーではなかったので、往年の人気曲から珍しい曲、そして先日亡くなったトム・ペティやグレッグ・オールマンのカヴァーまで、ファンのリクエストにも色々と応えてくれて充実したコンサートでしたね。

ジャクソンの歌も、バック・メンバーの演奏も、ファンの熱気も素晴らしかったと思います。

でも見終わった後、もやもやしたものが心に残ったのは僕だけでしょうか、、、。

音楽の楽しみ方には色々あって、カラオケで歌ったり、車の中で聴いたり、皆で一緒に盛り上がったり、etc...、
そういう中、僕にとって彼の歌は<夜1人で耳をそばだてるようにして聴く音楽なのだな>と実感しましたね。

ジャクソンに関するトーク・イベントを行っておきながら無責任な物言い、なおかつジャクソンの問題ではなく自身の捉え方なので大変恐縮ですが、ファンの要望へ誠実に対応しているステージ上の彼を見ながら改めてそう感じたのです。

ということで、ここ最近深夜1人で何度も繰り返し聴いているナンバー。
ジャクソン・ブラウン「The Barricades Of Heaven」を今日のこの1曲に。森 陽馬

★掲載ジャケットは、ジャクソン・ブラウン『ザ・ロード・イースト ライヴ・イン・ジャパン』
「The Barricades Of Heaven」ライヴ・ヴァージョンも収録。(国内CD SICX-30050 2,000円+税)



2017年10月27日(金) 高野寛 「Everything is good」

2018年で、デビュー30周年♪
アニバーサリー・イヤーを前に、最新ミニ・アルバムが今週リリースされました。

高野寛 『Everything is good』
(国内CD SBST-007 2,000円+税)

ライヴで磨いてきた曲や、クリエイターズ・サイトnoteで発表してきた未発表曲の中から厳選、新たに手を加えられた7曲と、ボーナス・トラックとして同曲のデモやインストver.など5曲を追加した全12曲を収録。

初期を彷彿とさせるポップな「Portrait」、92年に作れられた「炎」が元だという「Candle of Hope」、宮川剛(Dr)、鈴木正人(B/リトル・クリーチャーズ)参加「180°」、忌野清志郎の詞に影響を受けたという「DAN☆SHARI」、前作『Trio』の制作で訪れたブラジル・リオの音や想いが詰められた「Rio-Tokio」など。

高野さんらしいポップなメロディと、少しセンチメンタルな詞がギュッと凝縮された1枚。

2018年秋頃に30周年記念アルバムを発表する予定だそうですが、今作を聴いていると期待に胸が膨らんできます。
とても楽しみです。

今日の1曲は、珈琲の香りがふわ~っと漂ってきそうなゆったりとしたアコースティック・ナンバー「Everything is good」。

''僕は、といえば「Everything is good」''
これからも変わらず良い曲を届けるよ...そんなメッセージも込められているように感じました。東尾沙紀


2017年10月28日(土) ドアーズ 「ハートに火をつけて」(シングル・モノ・ヴァージョン)

今までありそうでなかったドアーズのシングル集が発売されました。

ドアーズ『ザ・シングルズ』
(国内2枚組CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-17892 3,000円+税)

1967年から1972年の間にエレクトラ・レーベルから発売されたドアーズ名義のシングル盤18枚AB面に加えて、グループ解散後に出た2枚のシングルAB面、そして「ハロー・アイ・ラヴ・ユー」、「タッチ・ミー」など4曲のモノラル・ラジオ・ヴァージョンを含めた全44曲を収録。2017年最新リマスターです。

国内盤初回プレスには日本盤シングル・ジャケットをCDサイズに縮小して繋ぎ合わせたポスターが付いています。
当時日本ではエレクトラ・レーベルの発売元はビクターでした。JETの番号が懐かしい。

今日はこの中からやっぱりこれ!
1967年4月発表セカンド・シングル「ハートに火をつけて」(Light My Fire)。

アルバムでは7分10秒ありますが、オルガン、ギターの間奏部分をばっさり切った2分53秒のシングル・ヴァージョンです。

僕らの世代が1967年夏頃、ラジオで毎日のように聴いていたのは、このモノラルのショート・ヴァージョンだったのです。
うれしい再会です。

コアなドアーズ・ファンには、アルバム未収録曲「トリートランク」などの収録も・・・。森 勉


2017年10月29日(日) ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ「Our Day Will Come」

2017年11月3日は<レコードの日>。

レコードのプレス会社、東洋化成が主催するイベントで、様々なアナログ盤がこの日発売になります。

アナログ・レコードの普及を目的として2015年から行われ今年で3回目。
若い世代にもアナログ盤の魅力が浸透してきた感じがしますね。

それを反映してか今まではインディーズからのリリースが多かったアナログ盤も、メジャー・レーベルから出ることが近年多くなりました。

2017年レコードの日にもメジャーからのリリースが色々ありますが、注目はこのアナログ!

ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ『スペシャル・7インチ・ボックス』
(国内10枚組EP BOX UIKY-75031 10,000円+税)

ロジャ・ニコがA&Mで録音したシングル8種とアルバム中の楽曲4曲、計10枚7インチEP盤で復刻!
BOXセットにまとめられ、今回のレコードの日に限定発売。

シングルEP1枚で2,000円以上することが多くなった近年、10枚入って10,000円+税はお得感ありますよね。
ロジャ・ニコ関連のアナログ盤はすぐに売切れてプレミアが付くことが多いのでご入用の方はお早めに。森 陽馬


2017年10月30日(月) アル・グリーン 「Love And Happiness」

テレビ東京の人気番組『出没!アド街ック天国』
先週10月28日の放送は『昭和の下北沢』特集。

僕は大学卒業後、下北沢のディスク・ユニオンでアルバイトをしていたので、懐かしく楽しく拝見しました。
当時は中古レコード店がたくさんあって、仕事の休憩中に他のレコード店へもよく行きましたね。

特にフラッシュ・ディスク・ランチへは1日に2回行ったりもして、アナログ盤三昧な日々でした。
変わらずお元気そうな椿正雄さん(フラッシュ店主)も番組で紹介されていて、うれしかったです。

あの頃買って聴いた盤は今でもよく覚えていて、当時の情景が聴く度に甦ってくるから不思議ですね。

今日のこの1曲は、そのフラッシュ・ディスク・ランチで中古レコードを買って好きになった作品から。

アル・グリーン『I'm Still In Love With You』
(国内CD 日本語解説付 CDSOL-5021 1,800円+税)

名ソウル・シンガー、アル・グリーンが1972年発表した5作目(ハイ・レーベルでは4作目)。
メンフィス/ロイヤル・スタジオで録音されたハイ・サウンド/サザン・ソウルの名盤。
アル・グリーンというと1971年発表作『Let's Stay Together』が有名ですが、このアルバムも素晴らしい1枚。

特に3曲目「Love And Happiness」。
これぞハイ・サウンドと言えるナンバー。
チャールズ・ホッジズによるオルガンの音色は情感豊かで、心の中まで温もりが伝わってきます。森 陽馬


2017年10月31日(火) ボーイズⅡメン 「Stay」

オールディーズ/ドゥーワップ好きの方にオススメの新譜アルバム!

ボーイズⅡメン『Under The Streetlight』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-5619 2,400円+税)

2017年デビュー25周年を迎えた黒人ヴォーカル・グループ、ボーイズⅡメン。
彼らの最新作は1950~60年代ソウル&オールディーズ名曲をカヴァーした1枚。

①フランキー・ライモン&ザ・ティーネイジャーズ「Why Do Fools Fall In Love」を筆頭に、ハートビーツによるドゥーワップ名曲②「A Thousand Miles Away」、フラミンゴス④「I Only Have Eyes For You」、リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズ⑦「Tears On My Pillow」(ブライアン・マックナイト参加)等、Doo Wopファン感涙の選曲。

キャロル・キング&ジェリー・ゴフィン作で僕の大好きな「Up On The Roof」をカヴァーしているのもうれしいですね。

今日のこの1曲は、3曲目「Stay」。
モーリス・ウィリアムズ&ザ・ゾディアックスによる<ビルボードNo.1曲中最も短い楽曲>とも言われるナンバー。
ボーイズⅡメンもそのオリジナルに忠実なアレンジでカヴァーしています。

ちなみに10月来日したジャクソン・ブラウン。
「Stay」を東京&名古屋公演ではやりませんでしたが、大阪&広島公演ではラストに披露したそうです。森 陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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