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  今日のこの1曲 “Archives”

<2023月11月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2023年11月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2023年11月1日(水) はっぴいえんど 「かくれんぼ」(歌入れ最終ダビング Take1)

今年2023年は、はっぴいえんどの解散コンサート<CITY-Last Time Around>(1973年9月21日文京公会堂にて)が行われてから50年という節目。

でしたが、残念ながらそれを記念したようなイヴェントはありませんでした。

しかし、本日11月1日に、はっぴいえんどファンにはうれしい、うれしいCDが発売!
彼らが発表したスタジオ・アルバム3枚が、2023年最新リマスタリングを施され、なんとなんと、今まで完全未発表だったボーナス曲が各々に2曲収録される初回生産限定盤が出ました。

・はっぴいえんど『はっぴいえんど』 1970年8月
・はっぴいえんど『風街ろまん』 1971年11月
・はっぴいえんど『HAPPY END』 1973年2月

今日はまず、ファースト・アルバムを。
はっぴいえんど『はっぴいえんど』
(国内CD 初回生産限定盤 60ページ・ブックレット 解説・歌詞付 MHCL-30914 3,520円税込)

最新リマスターの音が素晴らしい!
そして、ボーナス曲「かくれんぼ」(歌入れ最終ダビング Take1)と、「12月の雨の日」(最終ダビング Take2)の新鮮さにビックリ!

アナログ盤も今回出ますが、ボーナス曲&豪華ブックレットが付いているのは、CDの初回盤のみです。森 勉



2023年11月2日(木) 吉田美奈子 「DREAMING」

2023年11月3日は<レコードの日>。
アナログ・レコードのプレスメーカー、東洋化成主催イベントで、様々なレコードが発売になります。

はっぴいえんど、金延幸子、くるり、小野リサ、ボビー・コールドウェル、ANZAIFURUTA、エルアール、PUNPEE、アントニオ猪木、藤波辰巳、生活の設計、中山美穂&WANDS、元ちとせ、冨田ラボ、笠置シヅ子等々を当店にて販売。
(予約で終了しているアイテムもございます。ご了承くださいませ。)

数多いアイテムの中で、PET SOUNDS RECORD一番のオススメはこの1枚!

吉田美奈子『BELLS Special Edition』
(国内LP 完全限定盤 UPJY-9325 4,180円税込)

本作は、吉田美奈子さんが1986年に自主製作盤として3,000枚限定でCDリリースした冬アルバムの名盤。
今回が初めてのアナログ・レコード化です。

LPジャケットは、自主制作だったオリジナルのCDと同じように、版画を貼り付けた仕様になっていました。
デザインはプリントかも、と思っていたので予想外のディテールでうれしいですね。
実際に手に取ると重量感もあって、音質も素晴らしい!

CDで聴いていた時とは、また違った波動で心に響いてきます。
昔の盤をお持ちの方にも是非手に取っていただきたいアナログ・レコードです。

今日のこの1曲は、自らの夢と記憶に、感謝の祈りを込めて「DREAMING」を。森 陽馬



2023年11月3日(金) 生活の設計 「キャロライン」

<レコードの日>にたくさんのご来店ありがとうございました。
東京はポカポカ陽気で、レコード日和な1日でしたね。

今日は、僕が購入した<レコードの日>アイテムから紹介しましょう。

生活の設計『キャロライン/むかしの魔法』
(国内7inchアナログ・レコード SKSK-002 1,980円税込)

生活の設計は、大塚真太郎&薫平の兄弟と辻本秀太郎による現代のポップロック・ユニット。
2023年作『季節のつかまえ方』(
2023年4月20日今日のこの1曲紹介)は、店内でかけていると「今かかっているのは何ですか?」と聞かれることが多く大好評♪ロングセラーとなっています。

そのアルバム・ラストに収録され、小西康陽さんが「7インチで欲しい曲1位!」と絶賛していた「むかしの魔法」が、遂にアナログ・レコード化!
でも、「むかしの魔法」はB面で、A面には新曲「キャロライン」が収録されました。

<新曲が最高傑作って素晴らしい!クヤシイ!>(小西康陽によるコメントより一部抜粋)

小西さんがそう嫉妬する程、疾走感に溢れ、青春迸る「キャロライン」がかっこいい!
大塚真太郎さんが沖縄へ行った時にできた曲で、ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ「Don't Take Your Time」と、彼が学生時代によく聴いていたandymoriの雰囲気を組み合わせて作ったそうです。
サニーデイ・サービスお好きな方にもオススメしたいですね。森 陽馬



2023年11月4日(土) Teenage Fanclub 「See The Light」

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本日も東京はポカポカ陽気...というよりは、昨日よりさらに気温が上がって少し汗ばむくらいでした。
でも外は爽やかな風も吹いていて、こういう一日にティーンエイジ・ファンクラブの新作はぴったりだなと思いました。

ティーンエイジ・ファンクラブ『ナッシング・ラスツ・フォーエヴァー』
(輸入国内仕様CD 日本語解説・歌詞付 PEMA20CDJ 2,970円税込)

前作『エンドレス・アーケイド』から約2年半ぶりとなる新作です。
<永遠に続くものなどない>...最初に見た時は意味深なタイトルに思えてネガティヴな捉え方をしていましたが、アルバムを聴いていると、<こんな悲しみや苦しみはいつまでも続かないよ>そんなバンドの想いが込められている気がしました。

ライヴで盛り上がりそうなギター・ロック・ナンバーあり、美しいバラードあり。
60年代のソフト・ロック・グループのようなヴォーカル&ハーモニーも終始心地良い1枚です。

2024年に結成35周年を迎える彼らは、新作を引っ提げて5年ぶりの来日公演が発表されています!
2024年2月28日東京・恵比寿ガーデンホール、3月1日名古屋クラブクアトロ、3月2日大阪・梅田クラブクアトロの3公演が予定されています。東尾沙紀



2023年11月5日(日) はっぴいえんど 「颱風」(Full Size)

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はっぴいえんどの未発表音源!!!
興奮しました。

今まで(ファンは)誰も聴いた事がなかったこんなヴァージョンがあったなんて・・・。

はっぴいえんどのレコードを発売したURCレコードの版権が、今まで権利があったポニー・キャニオンからソニー・ミュージックへ移行したことで、2023年6月から高田渡、遠藤賢司、加川良などが再発されていました。

11月1日に満を持して、はっぴいえんどの3種が発売になりました。
(サード・アルバムはキング/ベルウッド・レコードから出ていましたが、今回のCDはソニーから出ています。)

11月1日はファースト・アルバム(通称『ゆでめん』)を紹介しましたが、今日はセカンドを。

はっぴいえんど『風街ろまん』
(国内CD 初回生産限定盤 60ページ・ブックレット 解説・歌詞付 MHCL-30916 3,520円税込)

ボーナス・トラックは、「はいからはくち」(完パケ Take1)と颱風(Full Size)の2曲です。

今日はボーナス・トラックの「颱風」を。
通常ヴァージョンは6分27秒ですが、これはなんと9分48秒もあります。
ただのロング・ヴァージョンではなく、別ヴァージョンと言っていいと思います。

僕としては、<つぎ、止まります>ヴァージョンと命名したいかな。
聴けばその意味がわかります。森 勉



2023年11月6日(月) Van Morrison 「Shake Rattle And Roll」

3連休は夏日になった日もあり、過ごしやすい陽気でしたね。
店では11月3日に発売されたこのアルバムをよくかけていました。

ヴァン・モリソン『ACCENTUATE THE POSITIVE』
(国内CD 天辰保文さんによる解説・歌詞・対訳付 UICB-1022 3,300円税込)

これでもか!と新作を出し続けているヴァン・モリソン。
3月に発表した『Moving On Skiffle』(
2023年3月13日今日のこの1曲紹介)に続く、本年2枚目のアルバムです。

テーマは“ロックン・ロール”!
これがヴァン・モリソン節全開でイイ!

レイ・チャールズがヒットさせたことで知られる「You Are My Sunshine」から始まり、エヴァリー・ブラザーズやリンダ・ロンシュタットで有名な「When Will I Be Loved?」、ジョニー・キッド&ザ・パイレーツ「Shakin' All Over」、チャック・ベリー「Bye Bye Johnny」等々、ゴキゲンなカヴァー連発の全19曲。

今日のこの1曲は、タジ・マハールが参加しているラスト19曲目「Shake Rattle And Roll」を。
タジがヴァンと一緒に歌っていて、楽しいセッションの様子が伝わってきますね。

ちなみに、10曲目「Lonesome Train」にはジェフ・ベックが参加。らしいギター・ソロを聴かせます。森 陽馬



2023年11月7日(火) 寺尾紗穂 「期待などすてて」

寺尾紗穂さんによるサントリーホール(小ホール)でのコンサートが12月1日(金)開催決定しました。

“ブルーローズ”と呼ばれるこのホールでの寺尾紗穂さんのライヴは、今年2023年で3回目。
2021年、2022年の年末に行われた過去2回は、心が浄化されるようなひと時でした。
ブルーローズに入るだけで、魂が清められると思います。是非チェックしてみてください。

なお、今年の公演は松井一平さんがライブドローイングで参加する予定です。
寺尾紗穂さんの演奏との化学反応にも注目ですね。

今日のこの1曲は、松井一平さんが作詞を手掛けている楽曲「期待などすてて」を。

寺尾紗穂『余白のメロディ』
(「期待などすてて」は5曲目に収録)
(国内CD KHGCD-002 3,300円税込/国内LP 限定アナログ KHGLP-002 3,850円税込)

♪本当のことは 言葉にならないな♪
歌詞のこの一節と、紗穂さんが弾くフェンダーローズの温かな音色が印象に残ります。森 陽馬



2023年11月8日(水) はっぴいえんど 「風来坊」(吉野金次ミックス)

はっぴいえんどのスタジオ録音アルバムは3枚。
発売から50年以上経っても、それぞれが個性を主張し続けてくれます。

1枚目の『はっぴいえんど』も、2枚目の『風街ろまん』も、3枚目の『HAPPY END』も・・・。。

そういえば、グループ名をそのままファースト・アルバム・タイトルにしたというは、彼が好きだったバッファロー・スプリングフィールドともモビー・グレープとも同じなんですね。
彼らの事ですから、そんな事、もちろん意識してのことなんでしょう。

さて、今日は1973年2月発表のサード・アルバム。

ばっぴいえんど『HAPPY END』
(国内CD 初回生産限定盤 62ページブックレット 解説・歌詞付 3,520円税込)

ここにもボーナス・トラックが2曲追加されています。
・「風来坊」(吉野金次ミックス)
・「田舎道」(吉野金次ミックス)

「田舎道」はエンディングが30秒ほど長くなっています。

今日の1曲は、細野晴臣作詞・作曲「風来坊」の方を。
以前のヴァージョンに比べると、ベースの音がくっきりとオンになっています。
ベーシスト細野晴臣がお好きな方、必聴です。森 勉



2023年11月9日(木) Nacho Casado 「EDEN」

空気が澄んだ心地良い昼下がりに、美味しい紅茶でも飲みながら聴きたい推薦盤♪

ナチョ・カサド『ナチョ・カサドの鮮やかなサウンドにようこそ!』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 HYCA-8058 2,640円税込)

Nacho Casado(ナチョ・カサド)は、スペインの男性シンガー・ソングライター。
本作は、今までに発表した3枚のアルバムから、彼自身がお気に入りの曲を選んで編集した国内盤CDです。

センスあるポップな楽曲にボッサ&フォーキーなサウンド♪
歌詞はスペイン語ながらとっても聴きやすいですね。
ハース・マルティネス、モンド・ガスカロお好きな方にオススメしたい1枚です。

今日のこの1曲は、歌詞にビーチ・ボーイズが出てくる12曲目「EDEN」を。

ちなみに、この盤には歌詞の日本語訳と、ナチョ・カサド本人による曲解説も付いています。
紅茶にお菓子、そしてCDブックレットも手に取って、ゆっくりご覧になりながらお楽しみください。森 陽馬



2023年11月10日(金) ビートルズ 「ツイスト・アンド・シャウト」(2023ミックス)

ビートルズのベスト盤、通称『赤盤』『青盤』が発売されたのは1973年。

2023年は発売から50周年だからそのリマスター盤が・・・、
という冗談のような事を昨年から知り合いと話していたら、本当にそんな事になりましたね。

2023年11月10日『赤盤』『青盤』は、大幅に曲を追加し、2023ミックスなどニューミックスも多数収録されています。
今日はまず『赤』から。

ビートルズ『1962年~1966年』
(国内2枚組CD 英文解説の和訳及び歌詞・対訳付 UICY-16200 4,180円税込)

以前の『赤盤』は全26曲でしたが、今回はなんと12曲プラスの全38曲収録。
そして、最新ミックスのアメアラレ! 果たして、その出来はいかに!?

ヘッドフォンにて、2枚組CDを1回通して聴いてみました。
長年、何回も何回も聴いている曲なのに、この新鮮さはナニ?
とにかく、興奮して全曲楽しみながら聴けました。

ビートルズがスタジオ内で録音していた頃のパッションが伝わってくるような<2023ミックス>。
すばらしかったです。

今日の1曲は、『赤盤』初登場になる曲にしようと思います。
「ジス・ボーイ」や「ユー・キャント・ドゥ・ザット」も気になりますが、「ツイスト・アンド・シャウト」に決めました。
ジョンの圧倒的なヴォーカルがよりリアルに聴こえてきます。

そう、「ア・ハード・デイズ・ナイト」のイントロの音、みなさんはどう思われましたか? 森 勉


2023年11月11日(土) Gregory Porter 「Heart For Christmas」

恵比寿ガーデン・プレイス''冬の風物詩''、バカラのシャンデリアが本日から点灯開始(~2024年1月8日)。
各地ツリーの点灯式のニュースもちらほらと見掛け、気温もグッと下がって徐々にクリスマス・ムードを感じられるようになってきましたね。

ということで本日は一足先に、先日入荷したオススメの新作クリスマス・アルバムをご紹介します。

Gregory Porter『Christmas Wish』
(輸入CD Blue Note 5566923 / 輸入LPもあり)

2023年5月に東京で行われた8年ぶりの来日公演で最高のパフォーマンスを見せてくれたアメリカのジャズ・シンガー、グレゴリー・ポーターが、初のクリスマス・アルバムをリリースしました。

「Silent Night(きよしこの夜)」、「Christmas Time Is Here」(ヴィンス・ガラルディ)などスタンダード、ポーター作によるオリジナル曲で構成され、チップ・クロフォード(p)等いつものバンドと、今作のプロデュースを手掛ける英国人ミュージシャンTroy Miller率いるオーケストラによる優雅なアレンジも加わり、ゆったりと良い気分に浸れる作品となっています。

ジャズ・ヴォーカル新星サマラ・ジョイとのデュエット「What Are You Doing New Years Eve?」も話題ですが、本日は今作のラストを飾る心温まるオリジナル曲「Heart For Christmas」を今日の1曲に。東尾沙紀



2023年11月12日(日) Neil Young 「I'm The Ocean」

11月12日はニール・ヤングの誕生日。
2023年で78歳! おめでとう、ニール!

コロナ禍はライヴ活動を自粛していたニールも、今年は初夏からツアーを再開。
お蔵入りしていた70'sの作品『Chrome Dreams』が8月に正式リリースされたことも話題になりましたね。

そして年末、ニールのソロ名義による新しいアルバム『Before And After』が発売決定しました。

ニール・ヤング『Before And After』
(2023年12月13日発売 国内CD WPCR-18657 3,080円税込/輸入CD、LP、Blu-rayは12/8予定)

<今年のツアーで演奏した楽曲を中心に13曲を再録音し48分間途切れることなく収録したアルバム>、とのこと。
13曲分入っていますが、曲間がなく、曲順通りに続けて聴くことを強いているようです。
ストリーミングなどシャッフルで聴くことが多いリスニング環境への警鐘でしょうか。
いかにもニール・ヤングらしいコンセプトですね。

その1曲目が「I'm The Ocean」!
オリジナルは、パール・ジャムがバックを務めた1995年作『Mirror Ball』に収録されているナンバー。
「I'm An Accident. I was driving way too fast couldn't stop though so I let the moment last」
(俺は事故。早く運転しすぎて止まれないんだ。でもこの瞬間を持続していく。)
という歌い出しの歌詞含め、ニールらしさ全開で、僕は大好きな1曲です。

ちなみに、本作『Before And After』は国内盤CDが発売されることになりました。
ソロ・アコースティックながら、ロックな精神が込められた新作を楽しみに待ちましょう!森 陽馬



2023年11月13日(月) シュガー・ベイブ 「風の世界」(ベース:鰐川己久男)

音楽雑誌『レコード・コレクターズ』2023年12月号の特集は、「この曲のベースを聴け!日本編」です。
(ミュージック・マガジン社 930円税込)

色々なバンドや様々なミュージシャンの曲で、冴えた演奏を聴かせてくれるベーシストの方々がたくさん紹介されています。とても興味深い特集だと思います。

しかし、残念ながら、僕の大好きなバンドのベーシストが入っていなかったので、ここで紹介したくなってしまいました。

バンドはシュガー・ベイブ。
ベーシストは鰐川己久男です。

『SONGS』に収録された全11曲、どの曲も素晴らしいのですが、エモーショナルなプレイで心をふるわせてくれる、大貫妙子作詞・作曲の「風の世界」を選びました。

シュガー・ベイブ『SONGS』40周年記念エディション
(国内2枚組CD WPCL-12160 3,080円税込)

実際にプレイした鰐川己久男と、1975年という時代にこれだけの音を記録した大瀧詠一(レコーディング・エンジニア&ミックスを笛吹銅次の名で担当)に拍手! 森 勉



2023年11月14日(火) ボブ・ディラン 「Blowin' In The Wind」

ボブ・ディランが初来日したのは、今から45年前の1978年。
当時の日本武道館公演(1978年2月28日と3月1日)の音源を収めた『武道館』が、未発表音源を大幅に追加(全58トラック中、36トラックが未発表)し、完全版として発売されました。

ボブ・ディラン『コンプリート武道館』
(国内4枚組CD メモラビア+フォトブック+ブックレット 解説・歌詞・対訳付 SICP-6540 22,000円税込)

本作の何が素晴らしいかというと、企画、音源、マスターテープのミックス、アートワーク、デザイン、装丁などの全てが日本制作で行われたことです。

2007年に当時のマスターテープが奇跡的に見つかったものの、ディラン側からの返答がないまま約15年。
粘り強く交渉を続けた結果、2022年4月に許諾が下りて、遂に形となりました。
監修した菅野ヘッケル氏、当時の録音に続き2023年ミックスを手掛けた鈴木智雄氏、アートワークを担当した田島照久氏(ディランと江戸を融合したデザインが秀逸!)、そして、ソニー・ミュージック白木哲也氏の熱意が伝わってきますね。

近年は国内盤が出なかったり、出たとしても輸入盤に帯を付けた仕様が多い中、世界に誇れる<日本盤>がこうしてリリースされたことは本当に素晴らしいことだと思います。

「どれだけの大砲が宙に飛べば、撃ってはならないと決まるのか?」
「多くの人が死んだとわかるのに、どれだけの犠牲者を出せば気付くのだろうか?」
美しい演奏とアレンジによるディランの歌が心に刺さる「Blowin' In The Wind」を今日のこの1曲に。森 陽馬



2023年11月15日(水) Cat Power 「Like A Rolling Stone」

ボブ・ディランファン、女性シンガーお好きな方にもオススメの1枚。

キャット・パワー『Cat Power Sings Dylan : The 1966 Royal Albert Hall Concert』
(国内仕様2枚組CD 日本語解説付 BRWG524 2,530円税込)

女性シンガーChan Marshallのユニット“CAT POWER”が、ボブ・ディランによる1966年伝説的コンサート『ロイヤル・アルバート・ホール』を全曲カヴァーしたライヴ・アルバムです。

名ライヴ盤『ロイヤル・アルバート・ホール』(実際の録音場所はマンチェスター)の曲順通りで、前半はアコースティック、途中からエレクトリックなバンド・セットにチェンジするのも同じというこだわりの編成。
「Ballad Of A Thin Man」の曲前には、客席から「ユダ!」の声もあり。
(ディランのオリジナルは、「Like A Rolling Stone」演奏前でしたが)

「Like A Rolling Stone」での語尾を伸ばした歌い方も、ディランを意識したのでしょうね。森 陽馬



2023年11月16日(木) 中納良恵 さかいゆう 趣里 「ハッピー☆ブギ」

10月に放送がスタートしたNHK朝ドラ『ブギウギ』、毎朝楽しく観ています。

趣里さん演じる福来スズ子が表情豊かで、とってもチャーミング♪
登場人物もみな魅力的で、歌や踊りのシーンも毎回ワクワクドキドキ。コテコテの大阪弁も耳に心地よいです。

大阪に居る家族、ブルースの女王・茨田りつ子との関係、羽鳥善一先生の楽曲×スズ子の化学反応...これからの展開も目が離せませんね。

第8週目突入を目前に主題歌「ハッピー☆ブギ」のシングルCDが発売になりました。

中納良恵 さかいゆう 趣里「ハッピー☆ブギ」
(国内シングルCD 歌詞付 COCA-18160 1,500円税込)

<ブギウギ ウギー 魔法の言葉 体が自然に踊り出す>

劇中の音楽を手掛けている服部隆之作詞・作曲・編曲による主題歌「ハッピー☆ブギ」は何度聴いても胸躍ります。
中納良恵(EGO-WRAPPIN')、さかいゆう、趣里の3人の歌声の相性もバツグン♪
大晦日、彼女達の生パフォーマンスが見られると良いなぁ~と今から期待しています。

2曲目には、第1話の冒頭でも趣里さんが歌われていた笠置シヅ子「東京ブギウギ」のフル・ヴァージョンがカップリング。さらにシングルCDには両曲のカラオケも収録されています。ブギウギ・ファンの方要チェックです!東尾沙紀



2023年11月17日(金) 大滝詠一 「ペパーミント・ブルー」

大滝詠一が1984年3月21日に発表した名作『EACH TIME』の40周年記念盤が発売決定しました。

<2024年3月21日発売>
大滝詠一『EACH TIME 40th Anniversary Edition』

・完全生産限定盤 豪華VOX
(3CD+Blu-ray Audio+12インチ・レコード2枚組+豪華ブックレット+歴代『EACH TIME』A4冊子(24P)+A2サイズポスター2種+ステッカー2種 先着特典:特製レコード・コースター SRCL-12700 25,000円税込)

・通常盤2枚組CD
(先着特典:ポストカード SRCL-12710 3,960円税込)

・完全生産限定盤アナログ2枚組 12インチ・レコード+7インチ・レコード
(先着特典ポストカード SRJL-1155 6,380円税込)

詳細は後日発表されますが、未発表音源も多数収録予定とのことで楽しみですね。

今日のこの1曲は、『EACH TIME』中で僕が一番好きな1曲「ペパーミント・ブルー」を。
イントロのコーラスを聴くだけで、郷愁にかられて心の奥が熱くなるのです。森 陽馬



2023年11月18日(土) ビートルズ 「ナウ・アンド・ゼン」(新曲)

ビートルズの『赤盤』『青盤』が2枚組LPとして発売されたのは、アメリカが一番早く1973年4月2日。
イギリスは4月19日。そして日本は5月20日発売だったと言われています。
(資料によっては、1~2日のズレあり)

このビートルズをアーカイヴしたベスト盤が出た1973年。
各メンバーのソロ活動はどんな感じだったか?というと・・・、
・ジョンは『マインドゲームス』
・ポールは『レッド・ローズ・スピードウェイ』
・ジョージは『リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』
・リンゴは『リンゴ』、を発表した頃でした。
みんな、のってるソロ活動をしていました。

ソロになってからファンになった人たちのビートルズ入門には、ぴったりの『赤盤』『青盤』だったわけですね。

さて、今までの『青盤』は全28曲でしたが、今回は9曲増えて全37曲収録されています。
「アイ・アム・ザ・ウォルラス」、「フール・オン・ザ・ヒル」、「マジカル・ミステリー・ツアー」、「レヴォリューション」、「ヘイ・ブルドッグ」、「オールド・ブラウン・シュー」の6曲は、<2023ミックス>です。
もちろんそれも注目ですが、なんといっても話題は新曲!の「ナウ・アンド・ゼン」でしょう。

ジョン・レノンが残したデモ録音を基に、1995~1996年のアンソロジー・プロジェクトを踏まえて、最新テクノロジーを駆使しての「ナウ・アンド・ゼン」。
何はともあれ、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴが協力してのビートルズの新曲、感動ですよね。森 勉

★掲載ジャケットは、ビートルズ『1967年~1970年」
(国内2枚組CD 英文解説和訳及び歌詞・対訳付 UICY-16202 4,180円税込)
なお、「Now And Then」の7インチシングルも発売中。シングルCD国内盤は12月1日発売予定です。



2023年11月19日(日) 村田和人 「TRUST」

2023年11月17日は、ビートルズ最後(?)の新曲「Now And Then」のアナログ・シングル発売日でした。
と同時に、村田和人さん『evergreen』と『Sweet Vibration』の再発CD発売日でもありました。

村田さんはビートルズ大好きでしたから(杉真理さんには負けるけど)、同じ発売日で喜んでいるかも!?

だから、ビートルズに続いて、村田和人さんを取り上げないといけませんね。

村田和人『evergreen』+3
(国内CD 2023年リマスター 川崎太郎氏による解説付 BRIDGE-393 2,530円税込)

本作はビクター・レコード移籍第2弾として、1994年6月22日に発売されたアルバム。
川崎太郎氏による解説は、当時の貴重なエピソード満載でファン必読の内容です。
「村田さんはMOON時代のアルバムしか聴いたことがない」という方にも、手にしてもらいたい1枚ですね。

今日のこの1曲「TRUST」は、村田さんらしいメロディー、生バンドなグルーヴが感じられる大好きなナンバー。
山下達郎がコーラス、佐橋佳幸がギターで参加しています。森 陽馬



2023年11月20日(月) 青野りえ 「TOKYO スクランブル」

“東京(TOKYO)”には、どんなイメージがありますか?

たくさんの人が行き交う街“TOKYO”は、現実とまた違った幻想的な世界で描かれることが多いですよね。

青野りえさんの新しいアルバムは、そんなファンタジックな“TOKYO”をテーマに制作された1枚です。

青野りえ『TOKYO magic』
(国内CD 先着特典CDR付 VSCF-1778 3,000円税込)

心がときめく恋がしたくなるような、シティ・ポップ・サウンドで統一された全10曲。
佐藤清喜(マイクロスター)がマスタリングを手掛けています。

今日のこの1曲は、甘く切ない愛と夢が交差する東京の街が描かれた傑作「TOKYOスクランブル」を。

なお、11月23日(木・祝)、渋谷7th FLOORにてレコ発ワンマンライヴが行われます。
バックは、本作のプロデューサー洞澤徹に加え、伊賀航、北山ゆう子、佐藤真也という鉄壁な布陣。
“TOKYOの魔法”が映し出す世界を体感しに足をお運びください。森 陽馬



2023年11月21日(火) 吉田哲人 「ラブ・ストーリーは週末に」

様々なアーティストへの楽曲提供やプロデュース/アレンジを行ってきた吉田哲人さんが、ソロ名義としては初となるメロディアスなオリジナル・アルバムを完成させました。

吉田哲人『The Summing Up』
(国内CD HYCA-8060 2,750円税込)

シングル曲「ひとめぐり」、「光の惑星」、「ムーンライト・TOKYO」他、「ひとめぐり」ライヴ音源含む全13曲入。
佐藤清喜(マイクロスター)がマスタリングを手掛けており、ポップ・ワールド全開な1枚です。

今日のこの1曲は、北海道発ガールユニットWHY@DOLL(ほわどる)へ、2017年に楽曲提供した名曲「ラブ・ストーリーは週末に」のセルフ・カヴァーを。
“恋の魔法にかけられたみたい”に、繰り返し聴きたくなりますね。

なお、2009年頃から2012年末までに制作していたアシッド/テクノ系楽曲収録の2枚組アルバム『The World Won't Listen』(HYCA-8061 2,970円税込)も一緒に発売されました。
『The Summing Up』との同時購入特典で、ボーナスCD(全11曲入!)を先着で差し上げています。
数に限りがありますので、ご希望の方はお早めにどうぞ。森 陽馬



2023年11月22日(水) Stacey Kent 「Happy Talk」

11月22日は<いい夫婦の日>。
ということで、夫婦で活動しているミュージシャンの新譜オススメ盤を紹介しましょう。

ステイシー・ケント『Summer Me, Winter Me」
(国内仕様CD 日本語解説付 KKJ-229 3,000円税込/輸入LP naive BLV8225)

ステイシー・ケントは、アメリカ/ニュージャージー州出身の女性ジャズ・シンガー。
ロンドンへ移り、サックス奏者&ギタリストのジム・トムリンソンと出会って1991年に結婚。
『Close Your Eyes』(1997)でデビューし、現在も二人三脚で作品リリース&ライヴ活動を続けています。

本作は、コンサートで以前から歌っていたものの、アルバム未収録だった人気曲を集めた1枚。
ミシェル・ルグラン作「Summer Me, Winter Me」やジョビン作のボサノヴァ名曲「Corcovado」等カヴァーから、夫ジム・トムリンソンがクリフ・ゴールドマッハーと書いたオリジナル曲「Thinking About The Rain」含む全11曲を収録。

今日のこの1曲は、1949年ミュージカル『南太平洋』使用曲で、エラ・フィッツジェラルドやハーパーズ・ビザールのカヴァーで知られるリチャード・ロジャース&オスカー・ハマースタイン作「Happy Talk」を。

彼女の可憐な歌声と、ジム・トムリンソンを中心にしたバンドの穏やかで温かな演奏は、聴いていてとても幸せな気持ちにさせてくれます。森 陽馬



2023年11月23日(木) Trashcan Sinatras 「Obscurity Knocks」

ギター・ポップ名曲「Obscurity Knocks」をはじめ、瑞々しいサウンドが詰まったトラッシュキャン・シナトラズの1stアルバムがリマスターされ、CD/LPで再発されました。

Trashcan Sinatras『Cake』
(輸入CD PNFG40CD / 輸入LP PNFG40)

グラスゴーのインディ・レーベルLast Night From Glasgowが2021年頃から手掛けているトラッシュキャン旧作のリマスター再発シリーズ。今回は1990年発表の1stです。
アズテック・カメラやザ・スミスなど80年代ネオアコ/ギターポップのよき継承者といったイメージもありますが、改めて聴くと1枚目とは思えない成熟度♪
キラキラとしたアコースティック・ギター、ドリーミーなアレンジもリマスターでより輝きを増した気がします。

CDの方には、フランシス・リーダー(vo.)の妹Richaelとのデュエットによるペイシェンス&プルーデンス「いちごの片想い」、ジャッキー・リー「White Horses」のカヴァーなど、シングルB面など6曲をプラス。

日本流通盤LPには日本語ライナーノーツが付属されています。
レーベルのページによるとLPのカラーは4色(ブラック/ホワイト/ブルー/オレンジ)あるとのことですが、外からは何色か分からないので開けてからのお楽しみです。東尾沙紀



2023年11月24日(金) Joni Mitchell 「PIANO SUITE」

本日はBLACK FRIDAY♪
日本でも様々な店舗がセールを行うようになってきましたね。

レコード店では、<RECORD STORE DAY 秋版>として、限定のアナログ盤が毎年リリースされています。
4月の春版より少ないものの、魅力的なアナログ・レコードが今年も入荷しました。

ノラ・ジョーンズ『PLAING ALONG』、ジェフ・ベック『TRIBUTE』、リトル・フィート『Live At Manchester Free Trade Hall, July 29, 1977』、映画サントラ『ASTEROID CITY』、ジョニ・ミッチェル『Court and Spark DEMOS』、etc...。

その中から、肌寒くなってきた秋~冬に沁みるオススメの1枚を。

Joni Mitchell『Court and Spark DEMOS』
(輸入LP 180g限定重量盤 RHINO R1 712517)

ジョニ・ミッチェルのアーカイヴ・シリーズ第3弾(
2023年10月28日今日のこの1曲で紹介)に収納されている5枚のCDは、どのディスクも聴きどころ満載ですが、ディスク3前半『Court and Spark DEMOS』は気に入ってよく聴いています。
このアナログ盤は、僕が大好きなその部分を1枚のアナログLPにしたものです。

特に12分半にも及ぶピアノ弾き語りの①「PIANO SUITE」。
「Down To You」→「Court and Spark」→「Car On A Hill」→「Down To You」を繋げて歌っている感動的なトラックで、息を呑むようなジョニの歌声と、美しいピアノの響きは、冷えた身体と心を温めてくれます。森 陽馬



2023年11月25日(土) ブルース・ブラザーズ 「エクスプレスウェイ・トゥ・ユア・ハート」

アメリカのテレビ番組『サタデー・ナイト・ライヴ』は、当時の日本では放送されていなかったので、ブルース・ブラザーズを知ったのは1978年に彼らのファースト・アルバム『ブルースは絆』(Briefcase Full Of Blues)が出てからでした。

オーティス・レディングのカヴァー「お前をはなさない」や、サム&デイヴの名曲カヴァー「ソウルマン」等が入ったそのアルバムが大好きでよく聴いたものです。

その後、日本では1981年に公開(アメリカでは1980年)された、ハチャメチャでドタバタのコメディー映画ですが、すばらしい音楽映画でもある『ザ・ブルース・ブラザーズ』が登場して、益々、彼らのファンになってしまったわけであります。

ということで、今日は彼らのベスト・アルバムから、ライヴ仕立ての「エクスプレスウェイ・トゥ・ユア・ハート」を。

ジョン・ベルーシはもちろん、ダン・エイクロイドの低音ヴォイスもすてきです。

この曲のオリジナルは、ブルー・アイド・ソウル・グループ、ソウル・サヴァイヴァーズが1967年に大ヒットさせたものです。森 勉

★ブルース・ブラザーズ『ディフィニティヴ・コレクション』
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-26233 1,430円税込)



2023年11月26日(日) 無果汁団 「たおやかな季節」

元blue marbleのとんCHAN(作曲/キーボード)、ショック太郎(作詞/ミックス他)で結成されたテクノロジー・ポップス・ユニット、無果汁団。
新たな女性ヴォーカリスト<ひなふ>を迎え、彼女の名を冠した2年ぶり3枚目となる新作がリリースされました。

無果汁団『ひなふトーン』
(国内CD 歌詞付 MKJR-003 2,750円税込)

80年代へタイムスリップしたかのようなテクノ・ポップ・サウンド、メロディがクセになる無果汁団の楽曲...発売日である11月24日以降、グルグルと頭の中を駆け巡っています。

1960年代に書かれたアメリカのSF小説『中継ステーション』をヒントに制作されたという今作には、ヒューマノイド、惑星、アシモフなど近未来的なワードが散りばめられているのも印象的です。
''僕''という一人称が似合うヴォーカリスト、ひなふさんの無垢な歌声もその世界観にぴったりハマっています。

イントロ、鍵盤ハーモニカ(?)によるソロ、終盤のコーラス...儚げな雰囲気の「たおやかな季節」を今日の1曲に。

今作のマスタリングも前作と同じく佐藤清喜(microstar)が手掛けています。
先着で紙製の特典コースター付きです♪東尾沙紀



2023年11月27日(月) 民謡クルセイダーズ 「ソーラン節」

<民謡>という世界に誇れるダンス・ミュージックが日本にはあるのだ、ということを実感できる1枚!

民謡クルセイダーズ『日本民謡珍道中』
(国内CD UCCJ-9248 3,300円税込)

2017年12月発表1stフル・アルバム『エコーズ・オブ・ジャパン』は、アナログ化も含め大ロングセラー中。
国内外のフェスに出演し大盛況を収め、更に映画『ブリング・ミンヨー!バック』(2022)公開など、飛ぶ鳥を落とす勢いの日本・福生発のバンド、民謡クルセイダーズが、待望の2ndアルバムをリリースしました。

「ソーラン節」、佐渡おけさ」、「ハイヤ節」、「南部俵積み唄」、「木曽節」、「貝殻節」,etc....
日本各地の民謡に、ラテン、クンビア、アフロ等のワールド・ミュージックやジャズ的要素も加味したサウンド・アレンジが絶妙で、グルーヴィーな演奏に身体を揺らしながら、伝統的な民謡を違和感なく楽しむことができる傑作です。

今日のこの1曲は、ファンキーな展開で踊らずにいられない「ソーラン節」。森 陽馬



2023年11月28日(火) 金延幸子 「青い魚」

映画『ゴジラ-1.0』をT・ジョイPRINCE品川で先日観ました。
ゴジラ生誕70周年!の“VFXゴジラ”は、怖いくらいの迫力でしたね。
映画館の大画面&音響システムで体感できてよかったです。

最近観た映画の中では、『北極百貨店のコンシェルジュさん』が印象に残っています。
70分と短いアニメ映画(音楽はtofubeatsが担当)ですが、優しい気持ちになれる温かい作品でした。
大人の郷愁・忘れかけていた思いやりの心を実感できましたね。

これから一般公開される中では、
映画『PERFECT DAYS』がとても楽しみです。
『パリ、テキサス』、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』で知られるヴィム・ヴェンダース監督の新作で、東京を舞台に撮影され、主演の役所広司は本作でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞しました。

映画内では、金延幸子「青い魚」が印象的な場面でかかるそうです。
音楽好きなヴィム・ヴェンダース監督らしい選曲で、他にも色々な挿入曲が使われているとのこと。
12月22日公開予定。ゆったりした気持ちで観に行きたいですね。森 陽馬


★掲載ジャケットは、金延幸子『青い魚/あなたから遠くへ』
(国内7inchアナログ 完全生産限定盤 MHKL-84 2,090円税込)
1972年発表名作『み空』から、約50年を経て7インチ・シングル・カットされました。



2023年11月29日(水) The Gaslight Anthem 「History Books」 feat Bruce Springsteen

病気でツアーを延期し心配されたブルース・スプリングスティーンですが、11月上旬に行われた退役軍人を支援するチャリティ・コンサートに出てきて、ミニ・ライヴも披露したそうです。
2024年春からEストリート・バンドのツアーも再開されるようで、よかったですね。

今日のこの1曲は、ブルース・スプリングスティーンがゲスト参加している直球アメリカン・ロックを。

The Gaslight Anthem『History Books』
(輸入CD Thirty Tigers RICH59920CD)

ガスライト・アンセムは、2007年にデビューしたアメリカ/ニュージャージー出身の4人組ロック・バンド。
本作は2014年発表作『Get Hurt』以来約9年ぶりの新作アルバムで、身体が熱くなるロック・ナンバー①「Spider Bites」や、滋味豊かな③「Autumn」等、古き良きアメリカン・ロックの懐の深さを味わえる力作に仕上がっています。

ブルース・スプリングスティーンはタイトル曲②「History Books」にヴォーカルで参加。
同郷(ニュージャージー)で引き継がれるロック魂が込められたナンバーですね。森 陽馬



2023年11月30日(木) Goo Goo Dolls 「Naked」(Live At The Academy 1995)

グー・グー・ドールズの「Naked」は、抱えた悩みを吹き飛ばすような力強いロック・ナンバーだ。
その1995年ライヴ・ヴァージョンを聴いて、不思議と涙が溢れてきてしまった。

Goo Goo Dolls『Live At The Academy 1995』
(輸入2枚組CD Warner 9362485917)

本作は、1986年頃ニューヨーク州で結成した3人組ロック・バンド、グー・グー・ドールズが、1995年ニューヨークのフェス“CMJミュージック・マラソン”で行ったライヴ音源。
ヒット・アルバム『Boy Named Goo』をリリースした1995年の勢いが伝わってくる歌と演奏だ。

「Naked」は、サウンドチェックやアンコールでのアコースティック・ヴァージョン含め3ヴァージョン収録されているが、ディスク2の1曲目の超スピードアップしたエレキ・ヴァージョンがとにかく最高!

後半に弾けるジョン・レズニックのギター・ソロは、刹那に生きることを表しているようだ。森 陽馬





これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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