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  今日のこの1曲 “Archives”

<2023月7月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2023年7月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2023年7月1日(土) Khruangbin 「People Everywhere (Still Alive)」

2023年に入ってから、コンサートやライヴ・イベントが一気に増えましたね。

2020~2021年はほとんどのライヴ&イベントが中止・延期になりました。
今は当たり前のように楽しんでいますが、関係者の尽力や、健康でいられることに感謝しないといけませんね。

さて、マーク・スピアー(ギター)、ドナルド"DJ"ジョンソン(ドラムス)、紅一点ローラ・リー(ベース)によるテキサス/ヒューストン発3人バンド、Khruangbin(クルアンビン)のライヴ・アルバムが発売されました。

クルアンビン&フレンズ『Live At Stubb's』
(国内CD 初回限定盤 DOC331JCD 2,640円税込)

クルアンビンの2022年ライヴ・ツアーは、様々な場所で様々なミュージシャンとコラボして行っていました。
本作は、テキサス州オースティンの名会場Stubb'sで開催された、Kelly Doyle、Ruben Moreno、The Suffers、Robert Ellisとのライヴ音源が収録されています。

今日のこの1曲は、クルアンビンのライヴ定番曲「People Everywhere (Still Alive)」を。
なお、Men I Trustとの『Live At RBC Echo Beach』は8月、Toro Y Moiとの『Live At The Fillmore Miami』は9月発売。
ローラ・リーは今懐妊中で、しばらく活動休止ですから、この音源を聴いて復活を心待ちにしましょう。森 陽馬



2023年7月2日(日) FORUM 「The River Is Wide」

1960年代中期、ラジオにかじりついて音楽を聴いていた頃。
AM810のFEN(Far East Network)にチューニングすると、日本の放送局ではまだオンエアーされていない曲がいっぱい流れてきていました。

クリッターズ「ヤンガー・ガール」、キース「98.6」、トミー・ジェイムス&シャンデルズ「クリスタル・ブルー・パースエイジョン」、サンシャイン・カンパニー「バック・オン・ザ・ストリート・アゲイン」、ネオン・フィルハーモニック「モーニング・ガール」、スパンキー&アワ・ギャング「レイジー・デイ」、マーシー「ラヴ(キャン・メイク・ユー・ハッピー)」等の曲は、みんなFENで初めて聴きました。

今日はそんな曲たちを含め1966~69年頃に全米チャートに登場したマニアックな曲がたくさん詰まったコンピCDです。

V.A『CHARTBUSTERS USA~Special Sunshine Pop Edition』
(輸入CD 24ページ英文ブックレット付 ACE CDCHD1228)

サンシャイン・ポップ、すなわち日本でいうとソフト・ロックがたっぷり全26曲。
マニアックな曲だけでなく、ビーチ・ボーイズ、ラスカルズ、アソシエイション、タートルズ、カウシルズ、ママス&パパスなどのメジャーどころの名曲も収録。充実した内容です。

今日の1曲は、全26曲中、個人的には一番マニアックな曲と思っている、フォーラム「ザ・リヴァー・イズ・ワイド」。

男1人に女2人というカリフォルニア/パサディナ出身のグループです。
1967年全米最高位45位というワン・ヒット・ワンダーで、僕はそれから2年後のグラスルーツのカヴァーでこの曲を知りました。

フォーラムのオリジナル・ヴァージョンは後から知ったのですが、なんとも不思議な魅力を持った曲ですね。森 勉



2023年7月3日(月) YUSUF/CAT STEVENS 「How Good It Feels」

愛と優しさに満ちたユスフ/キャット・スティーヴンスの新作が発売になりました。

YUSUF/CAT STEVENS『King Of A Land』
(輸入CD BMG 538856902/輸入LP 505388687)

英国出身の男性シンガー・ソングライター、キャット・スティーヴンスは、1978年にイスラム教へ改宗後、音楽活動を休んでいた時期もありましたが、現在はYUSUF/Cat Stevens名義で作品をコンスタントにリリースしています。

『父と子』(1970)を新録音した2020年発表アルバム『父と子2』(
2020年9月26日今日のこの1曲で紹介)以来となる本作は、往年の名作と同じくPaul Samwell-Smithとの共同プロデュース。ドラムスにラス・カンケルも参加。
彼らしいメッセージと包容力に溢れたオリジナル・アルバムです。

かわいい絵が描かれたブック仕様になっている歌詞カードも素敵ですね。
変わらぬ彼の歌声は、昔話の語り部のように、大事に言葉が紡がれています。

今日のこの1曲は、温もりが伝わってくる「How Good It Feels」を。
センチメンタルな導入部から、ストリングスが入っていくアレンジが美しくて感動しました。森 陽馬



2023年7月4日(火) 山下達郎 「THIS COULD BE THE NIGHT」~「2000トンの雨」

山下達郎RCA/AIR YEARS VINYL COLLECTION第3弾は、『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
2種同時入荷しました。

今日はまず、オリジナルの発売順ということで、『GO AHEAD!』から。

『GO AHEAD!』は1978年12月20日に発売されました。
なんと、約45年前。
当時、達郎さんの音楽を理解する人は少なかったのですが、再発LPが現在オリコンチャートの上位に登場するなんて・・・。なんともうれしい現象です。

さて、『GO AHEAD!』は現在の達郎さんのライヴでも演奏される曲が多く含まれています。
「LET'S DANCE BABY」、「ついておいで」、「潮騒」、「PAPER DOLL」、そして超ファンク・ナンバー「BOMBER」。

本来はこの中から、または大好きなバラード「MONDAY BLUE」を取り上げるのが普通なのですが、今日は普通じゃないパターンでいきたいと思います。

B面ラストの2曲「THIS COULD BE THE NIGHT」と「2000トンの雨」を。
達郎さんしかできない流れの2曲です。
わかる人だけわかってください。(スミマセン)

山下達郎というミュージシャンは、大衆的存在でありながら、とてもマニアックな音楽を好む人!
そんなところが大好きだというファンの方も多いことでしょう。森 勉



2023年7月5日(水) 山下達郎 「FUNKY FLUSHIN'」

山下達郎RCA/AIR YEARS VINYL COLLECTION第3弾『MOONGLOW』、『GO AHEAD!』。
昨日『GO AHEAD!』を取り上げましたので、今日は『MOONGLOW』を。

『MOONGLOW』のオリジナル盤は、1979年10月21日発売でした。
同じレコード会社が配給していたとはいえ、AIRレーベルに移籍しての第1弾LPでした。

同年4月に出た初のCMタイアップ・シングル「愛を描いて~Let's Kiss The Sun」を含む全10曲。
A面1曲目、1人多重録音アカペラの「夜の翼」で始まり、お気に入りの曲が目白押しのアルバムで、今日の1曲を何にしようか迷いますね。

アルバムと同時発売だったAIRレーベル第1弾シングル「永遠のFULL MOON」、山下作品の中では唯一の高橋幸宏&細野晴臣によるリズム・セクションをバックにした「RAINY WALK」、シカゴ・ソウル風のゆったりグルーヴがたまらない「STORM」、ロッキン&ファンキーの「HOT SHOT」、達郎版スウィート・ソウル「TOUCH ME LIGHTLY」、アルバムが出た当時はライヴでもおなじみだった「SUNSHINE」、後の「HEY REPORTER」等に続いていくファンク・ナンバー「YELLOW CAB」、そしてJALのCMに使われた「愛を描いて」・・・名曲揃いです。

今日の1曲は、「FUNKY FLUSHIN'」。
当時のライヴの盛り上がりには欠かせなかったダンス・ナンバーです。
また、ライヴで聴きたい1曲です。森 勉



2023年7月6日(木) ザ・スクーターズ 「東京は夜の七時」

2023年7月7日は、<短冊CDの日2023 シングルCDの祭典>記念すべき第1回目!

1990年代に大流行した8cmシングル(短冊CD)は、2023年で誕生から35周年を迎えます。
「現在は希少となったこの短冊CDを通じて、アーティスト&CDショップを盛り上げていこう!」
というイベントで、計50タイトル以上の短冊CD(8cmシングル)が発売されます。

当店でお買い上げの方には、ロゴ入りコースター2枚セットを先着でプレゼント中!
懐かしい!という方だけでなく、短冊CDを知らない若い世代の方も、店頭で手に取ってみてくださいね。

まずは、注目タイトルこの1枚。
信藤三雄氏を中心としたバンド、スクーターズによるピチカート・ファイヴ「東京は夜の七時」カヴァー!

ザ・スクーターズ『東京は夜の七時』
(8cmCD HCCD9616 1,650円/7inchアナログ HCR9721 1,980円税込)

本作は2023年2月に亡くなった信藤三雄氏が手掛けたデモテープを基に制作されました。
ゲスト・コーラスに野宮真貴さんが参加。ジャケット・イラストは湯村輝彦氏。
8cmシングルと合わせて7インチ・アナログ盤も発売。限定盤ですのでお早めにどうぞ。森 陽馬


2023年7月7日(金) microstar 「inner world」

<短冊CDの日2023> たくさんのご来店ありがとうございました。

短冊CD(8cmシングル)を手に取ると、1990年代のことを色々想い出して懐かしい気持ちになりました。
8cmシングルは収録曲数や時間が少ないのですが、繰り返し聴くことによって、最初ピンとこなかった楽曲でも不思議と耳に残ったり、カップリング曲が好きになったり、と短冊CDの魅力を改めて感じましたね。

サブスクでたくさんの種類の曲を聴ける時代ですが、1曲入魂!な8cmCD、是非手に取ってみてください。

さて、PET SOUNDS RECORDによる短冊CDイチ押しアイテムは、やっぱりマイクロスターです!

microstar『1999』
(国内8cmCD  完全限定盤 HCCD-9619 1,980円税込)

佐藤清喜と飯泉裕子による夫婦ユニット、マイクロスターが1999年に制作しながらお蔵入りとなっていた、未発表音源&初期曲再録音源含む4曲収録の短冊CDです。

ファンにとって特に聴きものは、完全未発表音源の3曲目「inner world」。

「こんなにもたくさんの人達がいるわ。それなのに、その中であたしはあたしだけなんて。」
(飯泉裕子作詞の歌詞より)

心が弾むグルーヴィー・ポップなサウンドながら、歌詞はちょっぴり切ないところがマイクロスター的ですね。森陽馬



2023年7月8日(土) イックバル 「The Man In The Mirror」

8cmシングルCDは収録時間が長くても20分弱。
CDを替えるのも手間なので、店ではリピートしてかけることが多くなります。

昨日発売されたイックバルの短冊CDも、今日だけで10回以上リピートしたでしょうか。
しかしながら、何度聴いても飽きず、続けて聴きたくなる4トラックなのです。

IKKUBARU(イックバル)『The Man In The Mirror/The Game Of Love』
(8cmシングル HYCA-8054 1,650円税込)

インドネシア出身ムハンマド・イックバルを中心とした4人組バンド、イックバル。
2020年発表作『コード&メロディーズ』は
2020年ベストに選出したくらいお気に入りの1枚でした。

約3年を経ての2023年新曲となる本作「The Man In The Mirror」はスウィート・ソウル!
シティ・ポップ的/グルーヴィーな魅力とはまた違った1面を感じさせてくれるメロウなナンバーです。
シルクソニックが大ヒットした影響もあるのかもしれませんね。

ちなみに、2曲目「The Game Of Love」も超イイ曲!
3&4曲目はカラオケですが、バック・コーラスは入っていて、ハーモニーの素晴らしさを実感できます。森 陽馬



2023年7月9日(日) 佐野史郎 meets SKYE 「MELODY HOUSE」

名俳優・佐野史郎の新作は、SKYE(鈴木茂、松任谷正隆、林立夫、小原礼)をバックに制作されています。

佐野史郎 meets SKYE『ALBUM』
(国内CD COCB-54358 3,300円税込)

彼の今までの音楽作品はフォーキーな雰囲気でしたが、さすがSKYE!
本作の演奏&サウンドは、洗練されたというか、とってもシャープでかっこいい仕上がりです。

今日のこの1曲は、2曲目「MELODY HOUSE」を。

70年代原宿にあった輸入盤レコード専門店、メロディハウスをテーマにした楽曲。
10曲目には「セントラルアパート」という曲名も。
古き良き“風街”の空気が歌の中に漂っていますね。

ちなみに、原宿のメロディハウスは閉店しましたが、ザ・メロディの店名で大阪にて営業を続けています。森 陽馬



2023年7月10日(月) 原田郁子 「いまここ」

2008年発表の3作目『銀河』から約15年ぶりとなる原田郁子最新ソロ・アルバムがリリースされました。

原田郁子『いま』
(国内CD UCCJ-2224 3,300円税込 /  初回限定ブックレット付もあり) 

日常のちょっとした物音、誰かの会話、繊細な音色のピアノ、歌声は囁くように詩を読み聴かせるように...。
宅録がベースとなっているという今作は、聴き手を親密な空間へ導いてくれる不思議な音世界が広がっています。

<トコトコ><クルクル>様々なオノマトペで構成された詞が楽しい『ぺぱぷんたす』(こども向け体験型ブック)コンテンツ曲「オ・ノ・マ・ト・ペ」をはじめ、映画主題歌や舞台のために書かれた楽曲など、近年のワークスも含めた全8曲。

呼吸する音、ドクドクと心臓の鼓動から始まる11分半に及ぶ「いまここ」は、谷川俊太郎が詩を書き下ろし、朗読(呼吸、心臓音も)で参加。
大人からこども、様々な世代がつぶやく「いまここ」と音が混ざりあって生命力を感じる1曲。
レイ・ハラカミの「Intro」をサンプリングしたパートを経て静かに幕を閉じます。東尾沙紀



2023年7月11日(火) サニーデイ・サービス 「セツナ」

映画『ドキュメント サニーデイ・サービス』を渋谷シネクイントにて鑑賞。


曽我部恵一と田中貴らを中心に1992年結成したバンド、サニーデイ・サービスのドキュメンタリー映画。
上映時間は2時間25分と長めですが、貴重なライヴ映像や証言がたくさんあって見応えがありました。

この映像作品は、元々2020年5月からのツアーに密着する予定で撮られたそうです。
結果的にコロナ禍の活動、サニーデイの歴史と紆余曲折、それでも前へ進み続ける瞬間が描かれました。

曽我部恵一の実行力、田中貴の優しい眼差し。
そして、<人生・音楽は続いていく>というメッセージにグッときた1本でしたね。

今日のこの1曲は「セツナ」を。
ドラマー丸山晴茂追悼コンサートで演奏された「セツナ」が、ドラムレスながら痛烈にかっこいい!
曽我部恵一がプログラムに記した<『DANCE TO YOU』とその前後のこと>の文章を読んでから「セツナ」を聴くと、心により響いてくると思います。

ちなみに、そのプログラム(CD付2,000円税込)は内容超充実していて素晴らしい!
鑑賞後はカレーかラーメンをとっても食べたくなりましたね。
なお、小泉今日子がナレーションを担当しているのも注目ポイントです。森 陽馬


★掲載ジャケットは「セツナ」収録の2016年発表名作『DANCE TO YOU』。
(国内CD ジャケットは永井博氏によるイラストです。ROSE198 2,750円)



2023年7月12日(水) ベンチャーズ 「ダイヤモンド・ヘッド」

九州/日本海側の方では大変な雨に見舞われた場所もあるようで、改めて自然の力の大きさに驚かされました。

東京はと言えば梅雨も明けたようで、大変な暑さの日が続いています。
学生の頃、7月中旬は期末試験も終わり、その結果が気になりながらも、もうすぐ始まる長い夏休みに心ワクワクしていたもんです。

夏休みになれば、やはり海水浴。
中学・高校時代は友達と何度も東京近郊の海へ行ったものです。

逗子、江の島、茅ヶ崎、勝浦、御宿、館山、そしてちょっと足を伸ばして茨城県の阿字ヶ浦など。
昭和40年代の海水浴場にはいつも音楽が流れていたような気がします。

音があまり良くないスピーカーから流れてくる音楽で印象に残っているのは、ベンチャーズでしょうか。
特に1965、66年は、海水浴場のBGMにはなくてはならないものでしたね。

ということで、今日はベンチャーズのオリジナル音源が30曲入ったベスト盤から「ダイアモンド・ヘッド」を。

1965年全米では70位という成績でしたが、日本では大ヒットとなった曲です。森 勉

★ベンチャーズ『ダイアモンド・ヘッド ~プレミアム・ツイン・ベスト』
(国内2枚組CD TOCP-367 2,096円税込)



2023年7月13日(木) Thomas Lauderdale Meets The Pilgrims 「Girls On The Beach」

いなたいジャケットだなぁ、、、と思った方、安心してください。
内容もいなたいです。

Thomas Lauderdale Meets The Pilgrims
(輸入CD Heinz Records HNZ045)

由紀さおりとの共演で知られるピンク・マルティーニの中心人物トーマス・ラウダーデイルが、地元オレゴン州ポートランドのサーフ・バンド、ザ・ピルグリムスと組んで制作した2023年アルバム。

ユルーいインスト中心で、ガーシュウィン作「Rhapsody In Blue」、コール・ポーター作「Night And Day」、更には「Sukiyaki」(坂本九「上を向いて歩こう」)のカヴァーも収録されています。

唯一のヴォーカル入り(歌はトーマス・ラウダーデイル)が、ビーチ・ボーイズ「Girls On The Beach」カヴァー♪
マイク・ラブの妹でハープ奏者のMaureen Loveが参加している点も注目!

全体的にゆったり&まったりした雰囲気ながら、不思議と繰り返し聴きたくなる1枚です。森 陽馬



2023年7月14日(金) The Boo Radleys 「A Shadow Darker Than The Rest」

1995年「Wake Up Boo!」のヒットで知られるイギリスのバンド、ブー・ラドリーズ。

1999年に解散しますが、2021年3人のメンバーで再結成!
2022年に自身のレーベルから24年ぶりの復活作をリリースした彼らが、2023年早くも新作を発表しました。

ブー・ラドリーズ『エイト』
(輸入国内仕様CD2枚組 歌詞・日本語解説付 BOOSTR7CDXJ 3,300円税込)

前作の内省的な雰囲気を引き継ぎ、ジャケットのイメージさながらのサイケな味付けがされた曲や重厚感のある曲が目立つ今作。

勿論ポップな曲もあります。
本日は、ギター・カッティングがビーチ・ボーイズ「Don't Worry Baby」を想起させる「A Shadow Darker Than The Rest」を今日の1曲に。キラキラとした鍵盤のアレンジ、ゆったりとしたメロディーが美しい曲です。

限定エディションはボーナス・ディスクが付いた2枚組♪
本編楽曲のバージョン違いや、2022年キャヴァーン・クラブでのライヴ音源(ジョージ・ハリスン「All Things Must Pass」カヴァー、人気曲「Find The Answer Within」ほか)など11曲が収録されています。東尾沙紀



2023年7月15日(土) ザ・フロント・ロウ 「My Melody」

『One Wonderful Night Final~島村文彦さん追悼&バースデー・ライヴ』が、新代田FEVERで本日行われました。

島村文彦さんは、ISLAND MOON MUSIC運営(村田和人『ピーカン』リリース等)、山下達郎ファンクラブ会報誌、大滝詠一の記事執筆等に携わってきましたが、2022年11月に病気で亡くなりました。

当店のレーベル第1弾アイテム、ルラルのアナログ盤(2019)を制作した際、東洋化成へ大雨の中一緒に行き、カッティング作業に立ち合って、解説文も書いていただいたのが懐かしいです。

島村さんが多くの人と人を繋ぎ、楽しい想い出を作ってくれたことへの感謝と愛を感じる一夜でした。
(ちなみに、“One Wonderful Night”は島村さんが企画して続けていたイベント・タイトルです。)

今日のこの1曲は、トリを務めたザ・フロント・ロウの曲で、島村さんがベースを弾いている「My Melody」。
島村さんの盟友・川崎太郎さんが中心のバンド、ザ・フロント・ロウは、現在、村田和人さんの息子である彼方くんがドラムを叩いています。様々なご縁があって、音楽が生まれていることを改めて実感しました。森 陽馬

★掲載ジャケットは、ザ・フロント・ロウ『白い砂と空のスクリーン』
(国内CD ISLAND MOON MUSIC 2011年発表作 「My Melody」収録 IMCT-4 1,905円+税)



2023年7月16日(日) ナイアガラ・フォーリン・スターズ 「Let's Ondo Again」

君たちはどう踊るか?! ナイアガラ盆踊り!

7月15、16、17日の3日間、原宿駅近くの代々木体育館前にて、<ナイアガラ盆踊り>が行われています。
これが予想以上の大盛況! 老若男女がナイアガラ音頭等で踊っていて、とにかく最高でした。

7月17日(月・祝)は16時から開始されます。
ナイアガラTシャツが販売されているだけでなく、ナイアガラうちわも一人1枚無料で配布中。

「ナイアガラ音頭で踊りゃんせー。かたいこと言わずに踊りゃんせー。」(「ナイアガラ音頭」歌詞より)
1970年代生まれの一風変わった音頭たちが、都会のど真ん中、大音量でかかっているだけでも痛快ですね。

今日のこの1曲は、「ナイアガラ音頭」と双璧の「Let's Ondo Again」を。
チャビー・チェッカーによる1961年楽曲「Let's Twist Again」が基になっている音頭名曲です。

なお2023年発売『大滝詠一Novelty Song Book/Niagara Ondo Book』には、「Let's Ondo Again」Let's宵・宵・宵ヴァージョン(歌手不明)と、細川たかしによる新ヴァージョンの河田為雄ミックス(1992)が収録されています。森 陽馬

★掲載ジャケットは1978年発表アルバム『Let's Ondo Again』。
(国内CD 布谷文夫歌唱「Let's Ondo Again」収録 SRCL-3502 1,602円税込)


2023年7月17日(月) ビーチ・ボーイズ 「Then I Kissed Her」

今年は今のところ夏らしい日が続いています。
毎日がビーチ・ボーイズ日和といった感じですね。

僕にとってビーチ・ボーイズの音楽は、春夏秋冬いつ聴いてもフィットするのですが、夏のフィット感は格別です。

ということで、今日は1965年発売のアルバム『サマー・デイズ(アンド・サマーナイツ!!)』から1曲選んでみました。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-25594 1,885円税込)

このアルバムには「ヘルプ・ミー・ロンダ」、「カリフォルニア・ガールズ」、そして近年ボーナス・トラックとして収録の「リトル・ガール・アイ・ワンス・ニュー」が収められていますが、もう1曲、イギリスではシングル・ヒットとして有名な曲が入っているので、今日はその曲を。

このアルバムのジャケット・フォトセッションには参加していない人のリード・ヴォーカル曲「Then I Kissed Her」(あの娘にキッス)です。

クリスタルズ1963年のヒット「Then I Kissed Me」を、男目線の歌詞に少し変えてカヴァーしたもので、アル・ジャーディンがリードを歌っています。

イギリスでは「Good Vibrations」がヒットした後に、「Then I Kissed Her」はシングル・カットされ、なんと全英4位を記録しています。
2012年のジャパン・ツアーでも歌われましたよ。森 勉



2023年7月18日(火) Peter Gallway 「It's Deliberate」

厳しい暑さが続き、「暑い」という言葉がついつい口に出てしまいますね。

そんな暑さの中でも、ピーター・ゴールウェイの2023年新作アルバム『Grace Street』を聴くと、穏やかな気持ちになって、温度が少し下がった感じがしました。

Peter Gallway『Grace Street』
(輸入CD Gallway Bay Music GBM20)

フィフス・アヴェニュー・バンド、オハイオ・ノックス、そしてソロでも活躍中のニューヨーク出身男性シンガー・ソングライター、ピーター・ゴールウェイの新作は、1994年~2022年に自身が作曲した楽曲からピックアップし、エレキ・ギター1本で新たにセルフ・カヴァーした10曲を収録。

今日のこの1曲は、2022年作のリメイクで、歌詞にジョニ・ミッチェルも登場する「It's Deliberate」を。
彼の朴訥とした渋い歌声には、力強さの中にある優しさを魅力として感じます。森 陽馬



2023年7月19日(水) Pictured Resort 「Comfortable」

1曲目からもう気持ち良い~ゆらめくギターに涼しげなシンセ・ポップ・サウンド♪
Pictured Resort(ピクチャード・リゾート)の最新コンピレーションがリリースされました。

Pictured Resort『Plaidback』
(国内CD SLYD-025 2,530円税込)

2014年に大阪で結成、2020年12月からフロントマンKoji Takagiのソロ・ユニットに移行後もアルバム発表/海外でも公演を行うなど精力的に活動を続けているシンセ・ポップ・ユニット。

今作『Plaidback』はソロ移行後の2021年2月から2023年4月の間にリリースされた12インチ/7インチ・レコード4作品(すべて初CD化となる14曲)が、発表順に1枚のCDにまとめられたものです。

本日は2021年7月に発表のミニ・アルバム『Hurry Nothing』収録されている「Comfortable」を今日の1曲に。
切ないメロディに胸がときめく名曲です。東尾沙紀



2023年7月20日(木) イハラカンタロウ 「Baby So In Love」

今日のこの1曲コーナーの5月3日にも紹介しましたが、限定LPも出ましたので、もう一度イハラカンタロウを。

4月28日以来、店で何度もかけて、なかなかいいじゃない、という感じだったのですが、レコード・コレクターズ誌2023年6月号(表紙は山下達郎『FOR YOU』)の『MUSIC GOES ON~最新音楽生活考』インタビュー記事を読んで、その良さがもっともっと自分の中に浸透してきました。

現在30歳の彼は、いい音楽経験を経てミュージシャンになったなと記事を読んで思いましたし、それをうまく自分が作るものに活かしているなと思いました。

ビル・ラバウンティ、ボズ・スキャッグス、ピーター・アレン、デイヴ・グルーシン、ジョニー・ブリストル、トム・ベル、キリンジ、山下達郎、etc...、今まで好きで聴いてきたミュージシャンのごく一部だそうですが、こんな名前が出てくるなんて素敵な30歳ですね。

斎藤誠のラジオ<MAKOTONE~It's A Beautiful Day>(FM YOKOHAMA 毎週土曜日16:00~18:30 Route847内で17:15頃から20分ほどの放送)、5月13日放送回にゲスト出演して好印象を残してくれました。

イハラカンタロウ『Portray』
(国内CD PCD-25363 2,750円税込/国内LP PLP-7625 3,850円税込)

全曲いい曲ですが、今日の1曲は3曲目「Baby So In Love」を。

なお、彼のライヴが7月23日(日)渋谷7th Floorで行われます。
サックスやコーラスも加わり、生音にこだわった素晴らしいライヴになる予感。皆さまも是非。森 勉


2023年7月21日(金) 中西保志 「二人ぶんの熱い夢」

クニモンド瀧口(流線形)が選曲・監修を手掛けている大好評シリーズ『CITY MUSIC TOKYO』。

シティ・ポップの隠れたイイ曲が色々入っていて、毎回新しい発見があるのです。
クニモンドさんによるポイントをしっかり押さえた楽曲解説もNice♪
何よりも1枚通して心地良く聴けるのがいいですね。

その『CITY MUSIC TOKYO』シリーズ、コロンビア・レコード編“multiple”が発売されました。

V.A.『CITY MUSIC TOKYO multiple』
(国内CD クニモンド瀧口による解説・歌詞付 COCP-42054 2,420円税込)

90年代以降の楽曲と70~80's楽曲とがうまく融合している全16曲。

今日のこの1曲は、ヒット曲「最後の雨」で有名な中西保志が、1993年にリリースした8cmシングル「想い出を閉じこめて」の2曲目「二人ぶんの熱い夢」を。

ジャヴァン「SAMURAI」を下敷きにしたアレンジがいいですね。
編曲はブラジル出身Osny Melo。スティーヴィー・ワンダー的ハーモニカは八木のぶおが演奏しています。森 陽馬



2023年7月22日(土) Bruno Major 「We Were Never Really Friends」

ちょっと物悲しくて切なさも伝わるけれど、温もりとやさしさが聴く者の心を包み込む1枚。

ブルーノ・メジャー『Columbo』
(国内CD ボーナス・トラック2曲追加 解説・歌詞・対訳付 BRC-742 2,640円税込)

イギリス出身1988年生まれの男性シンガー・ソングライター、ブルーノ・メジャー。
2023年発表3rdアルバム『Columbo』は、彼がコロナの規制解除後にL.A.で手に入れ“Columbo”と名付けた車(1978年製メルセデス380SL)が事故に遭い、その悲哀から生まれたメロディーが起点となって制作したそうです。

ピアノを主体にした穏やかなサウンドと、情感豊かな歌声は、繰り返し聴く毎に深みが増してきますね。

今日のこの1曲は、哀しくも美しい4曲目「We Were Never Really Friends」を。森 陽馬



2023年7月23日(日) The Japanese House 「One for sorrow,two for Joni Jones」

インディー・ポップ/ドリーム・ポップ新世代のアーティストとして注目を浴びたデビュー作から約4年。
ロンドンを拠点とするアンバー・ベインのプロジェクト、ザ・ジャパニーズ・ハウスの2ndアルバムがリリースされました。

ザ・ジャパニーズ・ハウス『イン・ジ・エンド・イット・オールウェイズ・ダズ』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック1曲追加 POCS-23034 2,750円税込)

THE 1975のジョージ・ダニエルとマシュー・ヒーリー、ジャスティン・ヴァーノン(ボン・イヴェール)、フィル・クック等が参加。

彼女が恋人との終焉を迎える頃に作られ、詞だけを読んでいるとその痛みや悲しみがヒリヒリと伝わってくるのですが、メロディーや歌声はとても穏やかな雰囲気。
ギター、ピアノやストリングスほか生楽器、シンセなどエレクトロニクスがごく自然に折り重なったシンガーソングライター作品となっています。

解説によると今作を制作する間、フリートウッド・マック、ジョニ・ミッチェル、ザ・ブルー・ナイルなどを聴いていたそう。
特に⑫「One for sorrow,two for Joni Jones」はジョニ・ミッチェルの影響を色濃く感じさせる曲です。

「誰も私を愛してはくれない 膝の上で寝ているこの犬ほどは...」彼女を唯一癒すのはジョニ・ジョーンズ(愛犬の名)。
切ない心情を歌ったピアノ・バラードを今日の1曲に。

日本盤のボーナス・トラックとしてアバ「Super Trouper」のカヴァーを追加収録。

ジャパニーズ・ハウスの来日公演が、2024年1月15日大阪・梅田クラブクアトロ、17・18日渋谷クラブクアトロで行われることが決定しています。東尾沙紀



2023年7月24日(月) アルバート・ハモンド 「カリフォルニアの青い空」

アルバート・ハモンドはロンドンで生まれ、スペインなどで育ったそうです。

ブレイクするまでいろいろ苦労したそうですが、30歳の時1972年に「カリフォルニアの青い空」が大ヒットしました。

この「カリフォルニアの青い空」。
タイトルのイメージからは、<カラッとして雨が降らず、どこまでも青い空と少しだけ白い雲のカリフォルニアの風景>が頭に浮かんできますが、全体の歌詞を見るとそうでもないことが歌われているようですね。
一筋縄ではいかない人生の憂いを表現しているような・・・。

でも、でも、メロディーも素晴らしく、アルバート・ハモンドの声で歌われると、歌詞の意味は別にしてやっぱり「カリフォルニアの青い空」のタイトル通りのイメージとして聴こえてしまいます。

アルバート・ハモンド『カリフォルニアの青い空』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-4451 1,430円税込)

このCDには、2年後の1974年にホリーズがカヴァーした全英2位/全米6位のヒット曲「安らぎの世界へ」の作者ヴァージョンも入っていますし、ボーナス・トラックとして、日本では大ヒットとなった「落葉のコンチェルト」も収録されています。森 勉



2023年7月25日(火) The Isley Brothers 「Make Me Say It Again, Girl」 feat Beyonce

1950年代から活動し続けているソウル・レジェンド、アイズレー・ブラザーズの新作CDが入荷しました。

アイズレー・ブラザーズ『Make Me Say It Again, Girl』
(国内仕様CD 解説付 REDN-42 2,750円税込)

本作は2006年以来となる30作目のオリジナル・アルバム。
2022年にデジタル・リリースされていましたが、やっとCDが出ました。

ロナルド・アイズレーは80歳を越えたものの、そのシルキーな歌声は健在!
ラッパーのゲストを迎えたHIP HOP楽曲も随所に交えながら、全体的にはメロウでスムースな仕上がりです。

今日のこの1曲は、ビヨンセをfeatしたタイトル曲①「Make Me Say It Again, Girl」を。

1975年発表名盤『The Heat Is On』に収録されていたバラード曲のセルフ・カヴァー♪
ビヨンセ以上にセクシーなロナルドのヴォーカル、これぞソウルですね。森 陽馬



2023年7月26日(水) 山下達郎 「シンク・オブ・サマー」

シングルとしては、コロナ禍前2019年11月に発表の「レシピ」以来のニュー・シングルです。

山下達郎『シンク・オブ・サマー』
(国内CD WPCL-13499 1,300円税込)

カップリング曲は『ソフトリー』収録の「ラヴズ・オン・ファイア」と「ドーナツ・ソング」の歌入り3曲に、それぞれのカラオケ(これもいい)が入った全6曲。

前シングルのように何かライヴ・ヴァージョンを入れてくれるかな・・・という期待もありましたが、今年か来年には出る!というウワサ(ということにしてきます)の『JOY2』に向けてのいろいろな考えが達郎さんの中にはあるんでしょうね。

ということで、新曲の「シンク・オブ・サマー」。
山下達郎らしいサマー・ソングで、とても気に入っています。

今回CDで聴いてみて気が付いたのですが、この曲、結構前からそれなりの形がモチーフとしてできていて、ストックというか温めていたのではないか、と思いました。

いつ頃から流れ始めたかは定かではありませんが、サンデー・ソングブックのCMへ入る前のジングルとして使われていたギターのカッティングがフィーチャーされたものが原形のような気がします。

「シンク・オブ・サマー」のエンディングが終わると、「サンデー・ソングブック」というナレーションが聴こえてきてしまうのは僕だけではないと思います。森 勉



2023年7月27日(木) 村田和人 「終らない夏」

夏といえば、村田和人!
村田さんの初期3作(『また明日』、『ひとかけらの夏』、『My Crew』)が、8月9日に再発売決定しました。

2023年最新リマスタリングが施され、村田さんと親交が深かった川崎太郎氏による新規解説付。
ボーナス・トラックは2006年にワーナー・ミュージックからCD化された時と同じ曲が収録されます。

今日のこの1曲は、1982年発表1stアルバム『また明日』から「終らない夏」を

村田和人『また明日』+5
(2023年8月9日発売 川崎太郎氏による解説付 BRIDGE-380 2,530円税込)

♪ひとつ夏が過ぎて大人になる 消えてゆく想い出にSee You Again♪(「終らない夏」歌詞より)
安藤芳彦さんによる歌詞のこのフレーズがいいですよね。

永遠の青春。終らない夏。
村田さんの歌を聴くと、大事な想い出がよみがえってきます。森 陽馬



2023年7月28日(金) The Loch Ness Mouse 「Shibboleth」

''ノルウェーのプリファブ・スプラウト!?''と称したくなるほど、80'sUKポップ愛溢れるサウンドを奏でる男女6人組ポップ・バンド、ザ・ロッホ・ネス・マウス。

2022年で結成30周年♪日本デビュー盤でもある2016年作『The Loch Ness Mouse』、2019年作『Ⅱ』に続き、元メンバーらも参加したアニバーサリーに相応しい最新作『Ⅲ』を発表。
男女の絶妙なハーモニー、センスある洗練されたアレンジ...最新作.『Ⅲ』もプリファブをはじめ、エヴリシング・バット・ザ・ガール、ザ・スタイル・カウンシルなどお好きな方にもオススメしたい1枚です。

The Loch Ness Mouse『Ⅲ』
(輸入LP Terno Recodings TER047)

歌詞に「Roddy Frame」(アズテック・カメラ)の名前が登場する「Tune To Green」、製材所で汗びっしょりになって働いた夏を回想するパパパ・コーラスが軽やかな「The Summer Of The Sawmill」、スタカン「The Whole Point Of No Return」を彷彿とさせる曲調/ベルリン旅の思い出を歌う「The Savigplantz」ほか、エレピ、サックスが心地良いジャジーなムード漂う「Shibboleth」も聴きものです。

今作は本国では2022年10月に発表されたアルバムですが、先日フィリピンのレーベルTerno Recordingsからジャケ色違い/限定カラーLP(半透明の盤に赤を散りばめたスプラッター・カラー)がリリースされました。
初アナログ化となる「Paul Cezanne」が、ボーナス・トラックとして追加収録されています。東尾沙紀



2023年7月29日(土) THE DELFONICS 「La-La Means I Love You」

デルフォニックスと言えば、お若い方は文具・雑貨などを扱うお店のことを思い浮かべるかもしれませんが、1960年代から音楽を聴いている方やソウル音楽ファンの方々は、60's後半から70's前半に活躍したフィラデルフィアの黒人コーラス・グループが頭に浮かんできますね。

今日はそのデルフォニックスの名曲が全20曲収録されているベスト盤から。

THE DELFONICS『The Definitive Collection』
(輸入CD BMG/CAMDEN 74321674502)

「Didn't I」、「Break Your Promise」、「Trying To Make A Fool Of Me」、「Tell Me This Is A Dream」など名曲が目白押しですが、やはりこの1曲「La-La Means I Love You」を。

1968年全米4位。多くの人にカヴァーされていますが、これがオリジナルです。

曲を作ったのは、トム・ベルとメンバーのウィリアム・ハート。
アレンジはトム・ベル、エンジニアはジョー・ターシャのゴールデン・コンビ。

ウィリアム・ハートのファルセット・ヴォーカル、すばらしい。
それにイントロのドラムス、好きですねぇ。森 勉



2023年7月30日(日) Joni Mitchell 「Amelia」

病気で生死を彷徨い再起不能とも言われていたジョニ・ミッチェルが、2022年7月24日に行われたニュー・ポート・ジャズ・フェスティヴァルで奇跡の復活を遂げました。

2022年8月1日の今日のこの1曲でも取り上げましたが、本当にうれしいニュースでしたね。
そのニュー・ポート・ジャズフェスでのライヴ<通称“ジョニ・ジャム”>が正式発売されました。

ジョニ・ミッチェル『Joni Mitchell At Newport』
(国内CD キャメロン・クロウによる解説翻訳・歌詞・対訳付 WPCR-18610 2,860円税込)

曲順が実際とは違ったり、音源も調整が施されていますが、ネット動画とは段違いの臨場感と音質。
国内盤ブックレットには、ブランディ・カーライルによる冒頭スピーチの日本語訳も掲載されています。

今日のこの1曲は、ブレイク・ミルズ&テイラー・ゴールドスミス(The Dawes)をfeatした「Amelia」を。
1976年発表名作『Hejira』(邦題:逃避行)にまつわるジョニのMCも興味深い内容です。

ちなみに、キャメロン・クロウの解説によると、ジョニのリハビリがきっかけで始まったこの“ジョニ・ジャム”は、エリック・アンダーソンが発起人として2017年に行ったのが最初だそうです。
「Blue River」で知られるエリック・アンダーソンとジョニ・ミッチェルの絆の深さを実感。

助け合いや思いやりが、やさしい未来や奇跡を生み出すのだな、ということを改めて感じました。森 陽馬



2023年7月31日(月) Blake Mills 「Breakthrough Moon」

“ジョニ・ジャム”に参加していたブレイク・ミルズは、現代アメリカで最も勢いのあるギタリスト/プロデューサーの1人、と言って過言ではないでしょう。

アラバマ・シェイクスの2015年発表アルバム『Sound & Color』をプロデュースしグラミー賞を受賞したのを筆頭に、近年はピノ・パラディーノ&サム・ゲンデルとのコラボ・アルバム&来日公演も大好評でした。
『Daisy Jones & The Six』(
2023年4月1日今日のこの1曲紹介)の音楽を手掛けたことも記憶に新しいですね。

そのブレイク・ミルズのソロ新作オリジナル・アルバム『jelly road』が発売されました。

Blake Mills『jerry road』
(輸入CD Verve Forecast 602455119575)

Chris Weismanとの共同プロデュースによる本作は、2020年発表作『Mutable Set』(
2020年7月28日今日のこの1曲紹介)の幻想的な流れを引き継ぎつつ、味わい深い歌声や彼らしいギターソロも随所に聴かせる1枚。
独特な質感ながら、聴き込むほどに新たな魅力が見つかるシンガー・ソングライター作品です。

今日のこの1曲は、ギターの音色が耳に残る8曲目「Breakthrough Moon」を。森 陽馬





これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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