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  今日のこの1曲 “Archives”

<2024月10月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2024年10月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2024年10月1日(火) Marcos Valle 「Feels So Good」 feat Leon Ware

先月来日して素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたジルベルト・ジルは1942年生まれ。
ブラジル出身ミュージシャンの1942年生まれは、カエターノ・ヴェローゾ、ミルトン・ナシメントも同じ世代です。
3人とも現役バリバリに活動していますね。

マルコス・ヴァーリはその黄金世代と1年違いの1943年生まれですが、若々しい雰囲気で健在!
その彼が2020年作『CINZENTO』以来約4年ぶりとなる新作オリジナル・アルバムを発表しました。

マルコス・ヴァーリ『TUNEL ACUSTICO』
(国内仕様CD CDのみ3曲追加収録 解説付 UNCD-87 2,750円税込/輸入LP FARO246LP)

良質なブラジリアン/CLUB JAZZを多く輩出しているFAR OUTレーベルからのリリース。
躍動感溢れるトラック連発で、快心の1枚ですね。

今日のこの1曲は、1979年録音のデモ音源を基に共に作られた「Feels So Good」 feat レオン・ウェア。
メロウ・グルーヴの極致、と言えるサウンドが心地良く身体を揺らします。

なお、バート・バカラックへ捧げられた楽曲「Thank You Burt (For Bacharach)」も収められています。森陽馬


2024年10月2日(水) Tahiti80 「Every Little Thing」

活動開始から30年を越え、今もなお甘酸っぱく瑞々しいポップ・ソングを生み出し続けるフランスのバンド、タヒチ80。
先日リリースされた最新作も、彼ららしい軽やかなグッド・メロディーが満載です。

タヒチ80『ハロー・ハロー』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 VICP-65622 2,860円税込 /輸入オレンジ-・カラーLP+ボーナスCDもあり)

パンデミックの最中、クラウド上のやりとりで完成させた前作『ヒア・ウィズ・ユー』から約2年半ぶりの10作目。

グザヴィエ(vo)の柔らかな歌声に包まれるような「Soft Echo」、分厚いハーモニーが爽快な「Poison Flower」、メデリック(g)がメインで歌うウエスト・コースト・ロック風の「1+1」など、今作ではよりコーラス・ワークが強化されているのが嬉しいところ♪

♪大好きなあの曲やこの曲を聴けば 大切な思い出が蘇る
 人生がうまくいかない人たちだって メロディーを探している♪
本日は今作のリード・トラック①「Every Little Thing」を今日の1曲に。

今作の後半には、『Hello Halo-Collected Ambient Works』と題したアンビエント・インスト4曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。国内盤ブックレットには、フロントマンのグザヴィエ・ボワイエによる各曲解説が掲載されています。東尾沙紀


2024年10月3日(木) Hurray For The Riff Raff 「Hawkmoon」

”女性版トム・ペティ”!?

ニューヨーク/ブロンクス出身のシンガー・ソングライターAlynda Segarraが中心になって結成し、現在はニューオリンズを拠点に活動しているバンド、Hurray For The Riff Raff。
Nonesuchレーベルからの2024年作は、トム・ペティを彷彿とさせるロック・サウンドがかっこいい1枚でした。

Hurray For The Riff Raff『The Past Is Still Alive』
(輸入CD Nonesuch 075597902596)

僕が
2019年ベストに選出したWHITNEY『Forever Turn Around』や、近年はWaxahatcheeなども手掛けているベーシスト兼プロデューサーBrad Cookによるプロデュース作。

今日のこの1曲は、3曲目「Hawkmoon」を。
武骨な演奏だけでなく、歌い方もトム・ペティ的! アメリカン・ロック好きの方にオススメです。

ちなみに、トム・ペティは2017年10月2日に逝去。もう7年が経ってしまいました。森陽馬


2024年10月4日(金) 梅木マリ 「マイ・ボーイ・ロリーポップ」

初めてジャマイカの音楽を意識して聴いたのは、ミリー・スモール(イギリスではミリーのみの表記)の「マイ・ボーイ・ロリポップ」という曲でした。

1964年初夏から夏にかけてアメリカで大ヒットしていました。イギリスでも。
日本でもシングル・レコードが出て、とても気に入っていた曲だったので買いました。330円でした。
ジャケットには、この曲は新しい“スカ”というリズムで欧米では“ブルー・ビート”とも呼ばれていて、ジャマイカのリズムなんだということが書いてありました。
ミリーちゃんの若いカン高い声と、そのスカのリズムが心地良い曲で今でも大好きな曲です。

さて、先日、梅木マリがこの「マイ・ボーイ・ロリポップ」を日本語詞(安井かずみ訳)でカヴァーしたものが、アナログ・シングルで復刻されました。
梅木マリがカヴァーしていることは当時知らなかったので、今回初めて聴きましたが、なかなかいいカヴァーだと思いました。

梅木マリ『マイ・ボーイ・ロリーポップ』 c/w「トミー」
(国内7インチ・アナログレコード パンジャ・レコード JBK001 2,580円税込)

B面の「トミー」はコニー・フランシスのカヴァーです。
作曲スタン・ヴィンセント、作詞ハンク・ハンターのコンビによる隠れた名曲です。森勉


2024年10月5日(土) ブギ連 「49号線のブルース (スリーピーとハミー)」

今週店で一番よくかけていたのは、この1枚!

ブギ連『懲役二秒』
(ボーナスディスク付2枚組CD 先着ステッカー付 BVCL-1407 3,565円税込/国内LP BVJL-107 3,565円税込)

内田勘太郎(憂歌団)と甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)が組んだブルース・デュオ、ブギ連。
2019年発表1stアルバム『ブギ連』(
2019年6月28日今日のこの1曲で紹介)から、約5年ぶりの新作です。

勘太郎さんのわびさびが沁み込んだギター、ヒロトのシャウト&ブルース・ハープが痛快!
まさに、続けて聴くのを我慢するのが「懲役二秒」(お酒が止められない人の歌)となる傑作!

意味不明な「畑の鯛」を始め、ヒロトによるナンセンスな歌詞も最高ですが、今日のこの1曲は、内田勘太郎さんが書き下ろした「49号線のブルース (スリーピーとハミー)」を。

1976年12月に名ブルースマンのスリーピー・ジョン・エスティスとハミー・ニクソンが来日公演を行った際、憂歌団が一緒にツアーを廻ったそうで、その時の想い出が綴られています。

なお、CDのみボーナス・ディスク付2枚組仕様。本編10曲に加え、「おーい 友達」「ランブリンライトニン」「海の向こう側」「波を越えて」が追加収録。この4曲も聴きものです。森陽馬


2024年10月6日(日) The Smiths 「There Is A Light That Never Goes Out」

その人と出会って、人生が変わっていく...
2010年に観た『(500)日のサマー』は、閃光のような恋愛・青春を越えて、人生の憂いに訴えかけてくる映画でした。

使われていた音楽も個性的でしたね。
その映画のサウンドトラックが、発売15周年を記念してアナログ・レコードで復刻されました。

『(500) Days Of Summer』
(輸入2枚組LP SIRE 726743-1)

サントラ収録の16曲がレコード2枚、A、B、C、D面の4つに分けられ、各々の表情を見せて(聴かせて)くれます。

特に、『(500)日のサマー』といえばこの曲!と言えるくらい、イントロのピアノが印象的なRegina Spector「Us」収録のA面は、何時聴いても心がトキめきます。

今日のこの1曲は、そのA面に収録されている、主人公トムとサマーの出会いのきっかけとなったThe Smiths「There Is A Light That Never Goes Out」を。

「今夜僕を連れ出して ~ 10トントラックに今轢き殺されても、君と一緒に死ねるなら幸せだ」という、爽快な曲調ながら、モリッシーらしい捻じ曲がったソングライティングが魅力的なナンバー。物語ともリンクしていますね。森陽馬


2024年10月7日(月) Matthew Halsall 「The Sun In September」

今日の東京は29℃ながらとても蒸し暑くて、体感は真夏日。
ここ数日つけていなかった冷房を再びつけました。

店内の音楽も、最後(?)の夏日を惜しむように、夏の曲を色々とかけました。

そして、秋の風が吹きはじめた夜に、穏やかな気持ちにさせてくれたのがこの1枚です。

マシュー・ハルソール『Togetherness. The Best Of Matthew Halsall 2008-2023』
(国内CD 解説:ピーター・バラカン PCD-25423 2,750円税込)

Matthew Halsallは、イギリス北部のマンチェスターを拠点に2008年頃から活動しているトランペット奏者/ジャズ・ミュージシャンで、Go Go Penguin等を輩出したGondwanaレーベルの創設者でもあるアーティスト。
2023年作『An Ever Changing View』はピーター・バラカン氏が年間ベストに挙げ、ロングセラーになっています。

本作は、彼の初来日公演を記念したマシュー本人による選曲のベスト・アルバム。
2023年EUツアーにてレコードで限定販売されていた楽曲「Bright Sparkling Light」も追加収録されています。
今日のこの1曲は、2012年作『Fletcher Moss Park』からの楽曲「The Sun In September」を。

なお、来日公演は7人編成のバンドで、10/19LIVE MAGIC、10/21ブルーノート東京が予定されています。森陽馬


2024年10月8日(火) Leon Bridges 「Ain't Got Nothing On You」

冷房をつけた昨日から一転して、暖房をいれたいほど冷たい雨が一日中降りました。
秋というより冬が近づいていることを感じた今日は、温もりが伝わってくる新譜をピックアップしたいと思います。

Leon Bridges『Leon』
(輸入CD Columbia 19802843872)

アメリカ/テキサス州出身1989年生まれの黒人男性シンガー、Leon Bridges(リオン・ブリッジス)。
本作『Leon』は2021年作『Gold -Diggers Sound』以来、約3年ぶりの4thオリジナル・アルバムです。

"21世紀のサム・クック”!?
この表現は、2015年発表1st『Coming Home』(
2015年7月9日今日のこの1曲で紹介)時に形容した言葉です。
その後はサザン・ソウル的なイメージもありましたが、自身の名前を冠した入魂作といえる今回のアルバムは、ポップでメロウな、まさに、サム・クックが現代に生まれていたら、と想像したくなる1枚に仕上がっています。

今日のこの1曲は、ジョン・メイヤーっぽい雰囲気の⑤「Ain't Got Nothing On You」を。
ビヨンセやケイシー・マスグレイヴスを手掛けている若き白人編曲家Ian Fitchukによるプロデュース楽曲。
ソウルファンのみならず、ロック/ポップス好きにも是非チェックしてもらいたいですね。森 陽馬


2024年10月9日(水) John Douglas 「Always」

東京は昨日よりさらに気温が下がり、雨がやんでも冷たい風吹く一日でした。

トラッシュキャン・シナトラズのギタリスト、ジョン・ダグラスが2023年に発表した初ソロ・アルバムは、これからの季節にぴったり。
切なさもある素朴な歌声、アコースティック・ギターの音色が胸の奥をじんわりとあたたかくしてくれる、穏やかな弾き語り作品です。

John Douglas『John Douglas』
(輸入CD REVEAL195CDX / 輸入ホワイト・カラーLPもあり)

自身のオリジナル曲に加え、「Weightlifting」、「Oranges&Apples」他トラッシュキャンの楽曲、彼が大好きなプリファブ・スプラウトのカヴァー「We Let The Stars Go」など全11曲が収録されています。
付属の歌詞ブックレットには、各曲毎への想いやエピソードが掲載されています。

本日は、彼の奥様エディ・リーダー(フェアーグランド・アトラクション)に捧げられた「Always」を今日の1曲に。

''My autumn heart says I'll love you always'
愛は永遠に続く...シンプルなメロディと言葉で紡がれた、心のこもった美しいラヴ・ソングです。東尾沙紀


2024年10月10日(木) ヘレン・シャピロ 「アイ・ウォズ・オンリー・キディング」

ヘレン・シャピロは1960年代前半に大活躍したイギリスの女性シンガー。
イギリスでは10曲以上のチャート・ヒットを放ち、日本でもとても人気がありました。
ラジオでも彼女の歌を頻繁に聴くことが当時はできました。

「子供じゃないの」「悲しさかた想い」「夢見る恋」「リトル・ミス・ロンリー」など、バックのアレンジ、演奏も素晴らしいものがあります。クリフ・リチャードでもおなじみのノリー・パラマー・オーケストラが担当している曲が多かったようです。

今日は今でも聴く価値がある曲が満載の彼女のベストCDから。

ヘレン・シャピロ『悲しきかた想い~ベスト・オブ・ヘレン・シャピロ』
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-16665 1,320円税込)

全18曲収録。僕のエヴァーグリーン愛聴CDです。
発表から60年以上が経過したにも関わらず、ヒット曲以外にもイイ曲がいっぱいあります。

今日はその中から、アメリカの曲をカヴァーしたものを。
アン・マーグレットが歌ったジェリー・ゴフィン&キャロル・キング作品の「アイ・ウォズ・オンリー・キディング」を。
ヘレン・シャピロらしい力に満ちあふれたヴォーカルが楽しめます。

1964年に来日して、テレビの音楽番組『ザ・ヒットパレード』に出演した映像が頭の中にうっすら残っているのですが、また見てみたいという想いがあります。・・・無理かなぁ・・・。森勉


2024年10月11日(金) 浜田真理子 「ラストダンスは私に」

最近のささやかな楽しみは、フジモトマサルさんの本を読むことです。

フジモトマサルさんは1968年生まれの漫画家・イラストレーター。
村上春樹『村上さんのところ』、『村上RADIO』のイラストを手掛けていることでも有名ですね。
彼は2015年に若くして亡くなってしまいましたが、数多くの作品を残しています。

武蔵小山に先月オープンした小さな本屋「ひつじ堂ブックス」で、『フジモトマサル傑作集』を購入したことをきっかけに、少しずつ集めるようになりました。
シュールでかわいい動物たちの絵と物語は、不思議と読み返したくなるのです。
特に、『ウール100%』に出てくる羊の主人公ドリーの、さりげない日常を楽しむ姿がとても愛おしいですね。

印象的なのは、『ウール101%』。物語の中で「ラストダンスは私に」が“かかります”。
(オリジナルはドリフターズですが、岩谷時子さんによる日本語訳の歌詞が出てきます)。
ちょっと切ないけれど、素敵な場面なのです。

ちなみに、2024年9月29日放送『村上RADIO』(「安井かずみと岩谷時子の世界」特集)で、越路吹雪が歌う「ラストダンスは私に」が紹介されました。村上春樹さんもフジモトマサルさんを意識して選曲したのかもしれません。森陽馬


★掲載ジャケットは、浜田真理子さんが歌う「ラストダンスは私に」収録の作品『Love Song』。
浜田真理子『Love Song』(国内CD SFS-009 1,870円税込)


2024年10月12日(土) Amy Helm 「Silver City」

ザ・バンドのリヴォン・ヘルムとリビー・タイタスとの間に生まれた娘、エイミー・ヘルムが新作を発表しました。

Amy Helm『Silver City』
(輸入CD Sun Records 015047810420)。

2015年に1stソロ・アルバム『Didn't It Rain』(
2015年9月17日今日のこの1曲で紹介)を発表後、着実に活動を続けて、本作『Silver City』が4作目のアルバムになります。

Josh Kaufmanをプロデューサーに迎え、シンガーソングライター色の濃い1枚。
1曲1曲がどなたかへの手紙のような歌詞で、気持ちが込められているのが伝わってきます。

今日のこの1曲は、彼女の両親、そして離婚の悲しみについて書かれたという「Silver City」。
力強い彼女の歌声が心に響きました。森陽馬


2024年10月13日(日) Mike Viola 「The Bansch」

プロデューサーとしても大活躍♪
アメリカのシンガーソングライター、マイク・ヴァイオラの新作が前作から約1年半という短いスパンで届けられました。

マイク・ヴァイオラ『ロック・オブ・ボストン』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICX-203 2,860円税込)

他アーティストのプロデュースやライヴ・サポート、自身のツアーなど忙しい合間にも曲を作り、前作『ポール・マッカーシー』(2023)と同じく、ブレンドン・ユーリー(dr/パニック!アット・ザ・ディスコ)、ジェイク・シンクレア(b)とのトリオでレコーディングされた本作。

ギターリフが耳に残るロックな曲、家族へあてたフォーキーで穏やかな曲、別れや喪失感、過去の出来事を振り返る内省的な曲...。
アナログ録音された音の雰囲気は前作と地続きながら、よりパーソナルな部分が反映された作品となっています。

奥さん、娘さん2人それぞれに書いた曲の中から、長女への想いが込められた「The Bansch」を今日の1曲に。

「君にさよならするなんてとても耐えられない」
大学進学で自分の元を離れていく娘への寂しい気持ちを、タイトなバンド・サウンドに乗せて歌ったかっこいい1曲です。東尾沙紀


2024年10月14日(月) Dawes 「House Parties」

昨日取り上げたマイク・ヴァイオラが、プロデューサーとして関わった新譜を紹介しましょう。

ジャクソン・ブラウン似の歌声とソングライティングが魅力のTaylor Goldsmith率いるDawesの2024年作です。

The Dawes『Oh Brother』
(国内仕様CD 歌詞付 AMIP-366 2,750円税込)

2022年発表『Misadventures Of Doomscroller』(
2022年7月24日今日のこの1曲参照)は、バンドとしての充実期を感じさせる力作でしたが、その後ベーシストWylie Gelber、キーボード奏者Lee Pardiniが脱退。
Dawesのメンバーは、TaylorとGriffinのGoldsmith兄弟のみとなりました。
本作は、Goldsmith兄弟にギタリストTrevor Menearが加わり、Mike Violaとの共同プロデュースで制作した1枚です。

バンド感は薄れましたが、テイラー・ゴールドスミスらしい歌世界は健在。
今日のこの1曲は、先行シングルとしてMVも公開された「House Parties」を。

ボウイ・ファン、ジョニ・ファン、そしてカニエ・ファン(皮肉も込めた意味合いか)も歌詞に登場します。森陽馬


2024年10月15日(火) 竹内まりや 「Watching Over You」 (Duet With 杏里)

書籍『PMC ぴあMUSIC COMPLEX Vol.33』 竹内まりや特集号が入荷しました。

(ぴあMOOK 1,320円税込)

竹内まりやさんへのロング・インタビュー+ぴあ名物の100Q(100問100答)。
山下達郎、杉真理&松尾清憲、林哲司、杏里、難波弘之、生田絵梨花、早見沙織へのインタビューも掲載!
10月23日発売『Precious Days』のお供に、是非ご覧くださいね。

この書籍を読んで、「Watching Over You」を改めて聴くのが楽しみになりました。
相葉雅紀主演ドラマ『和田家の男たち』(2021)の主題歌として、林哲司プロデュースのPeach & Apricot名義(竹内まりや&杏里)で発売された本楽曲。配信リリースのみだったため、CD・レコードには初収録となります。

林哲司さんの編曲に、山下達郎のカッティング・ギターが加わった、現代シティ・ポップ・チューン♪

林哲司さんのインタビュー記事によると、まりやさんが求める理想のサウンドへの追求度がかなりのものだったそうで、「Watching Over You」も最後の最後まで修正を重ねて、やっと完成したそうです。

名プロデューサーも舌を巻く音へのこだわり。
スピーカーから出る大音量で聴いて、堪能しましょう! 森陽馬

★掲載ジャケットは、10月23日に発売される竹内まりや『Precious Days』。
(CD+Blu-ray WPZL-32154 8,800円税込/CDのみ WPCL-13607 3,410円ほか、LP、カセットもあり)
初回入荷分のみ2025年ツアーの先行予約に申し込めるシリアル・ナンバー入マジックカード付

当店作成の発売記念リーフレットも差し上げます♪


2024年10月16日(水) ダン・フォーゲルバーグ 「パート・オブ・ザ・プラン」

70's、80'sに多くのヒット曲と良質なアルバムを出したダン・フォーゲルバーグ。
2007年に惜しくも病気で亡くなってしまいましたが、彼の作品にはいまだに忘れられない曲がたくさんあります。

ダン・フォーゲルバーグ『ヴェリー・ベスト・オブ・ダン・フォーゲルバーグ』
(国内CD CD EXTRA仕様デジタル・ブックレット付 SICP-3621 1,362円税込)

「ロンガー」「懐かしき恋人の歌 (Same Old Lang Syne)」「失われた影 (Missing You)」「風に呼ばれた恋 (Hard To Say)」「ランゲージ・オブ・ラヴ」「バンド・リーダーの贈り物 (Leader Of The Band)」など全14曲が入っています。

今日はこのベストCDから初のシングル・ヒット(1975年全米31位)を記録した「パート・オブ・ザ・プラン」を。

プロデュース&間奏の12弦によるリード・ギターはジョー・ウォルシュ。
バック・コーラスにグラハム・ナッシュが参加しています。

ダンの思慮深く、力強いヴォーカルが魅力です。森勉


2024年10月17日(木) ピーター・ゴールウェイ 「Save The Country」

1997年4月に急逝した女性シンガー・ソングライター、ローラ・ニーロ。
生きていれば2024年10月18日で77歳です。

その彼女の誕生日に、ピーター・ゴールウェイがローラの曲を歌う作品を発表します。

ピーター・ゴールウェイ『LAURA』
(国内CD 長門芳郎氏による解説・歌詞付 VSCD-3239 2,970円税込)

ローラとピーターは同じ年齢で、1960年代後期からニューヨークで親交がありました。
今までにも彼女へ捧げた楽曲を制作していましたが、本作は全てローラの初期3作に収められていた曲です。

全体的にピーターの歌とギターを基にしたシンプルなアレンジ。一語一音を大事に綴っています。
今日のこの1曲は、日本盤のみのボーナス曲「Save The Country」を。

長門芳郎氏のローラへの愛が滲み出た解説文も是非ご覧ください。森陽馬


2024年10月18日(金) Kelly Finnigan 「Be Your Own Shelter」

60~70'sソウルお好きな方に大推薦!
2024年ソウルのNo.1アルバム候補が本日発売になりました。

Kelly Finnigan『A Lover Was Born』
(輸入CD Colemine CLMN-12046/輸入LPもあり)

名鍵盤奏者マイク・フィニガンを父に持つケリー・フィニガン。
PET SOUNDS RECORDが選ぶ2019年ベストに選出した1stアルバム以来、約5年ぶりの2ndソロ作です。

サザン・ソウル的だったソロ1stに比べ、彼が率いるバンドMonophonicsはノーザン・ソウル的な作風でした。
本作はそれが見事にブレンドした雰囲気の傑作ですね。
ソウルフルな歌声だけでなく、演奏やアレンジからも古き良きソウルを受け継ぐ心意気が伝わってきます。

今日のこの1曲は、2曲目「Be Your Own Shelter」を。
ダニー・ハサウェイを彷彿とさせるキーボードのイントロから、グッと心を掴まれました。森陽馬


2024年10月19日(土) Kate Bollinger 「Postcard From A Cloud」

耳をくすぐるようなウィスパー・ヴォーカル、ポップ&メロウなサウンド。

60~70年代から抜け出てきたような佇まい/ヴィジュアル・センスからも目が離せない、インディー・ポップ注目の女性シンガーソングライターです。

ケイト・ボリンジャー『ソングス・フロム・ア・サウンド・フレイムス・オブ・マイ・マインド』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック2曲 ARTPL-221 2,530円税込)

ケイト・ボリンジャーは、現在ロサンゼルスを拠点に活動しているヴァージニア州出身のシンガーソングライター。
ティコ、ジンジャー・ルート等の作品をリリースしている米インディー・レーベルGHOSTLY INTERNATIONALから1stフル・アルバムがリリースされました。

フォーキーなベッドルーム・ポップ、ピアノ・バラード、儚げなロック・ナンバー...
彼女のホワンと柔らかい声とレトロなサウンドは初めて聴いてもどこか懐かしさを感じます。

曲中でテンポが変わり、展開のあるドリーミーな「Postcard From A Cloud」は、ハープシコードを用いた美しいメロディとアレンジが耳に残ります。

日本盤ボーナス・トラックには、フランソワーズ・アルディのパートナーだったことでも知られるフランスの歌手ジャック・デュトロンの「J'aime Les Filles」カヴァー他が追加収録されています。東尾沙紀


2024年10月20日(日) Matthew Halsall 「An Ever Changing View」

10月19日恵比寿で行われたピーター・バラカンさん監修の音楽フェス、LIVE MAGIC! 2024 Finaleへ行ってきました。

前売券完売(当日券はあり)で、12時開場からグッズもフードもライヴも大盛況! 21時終演まで満喫できました。
フェス形式は今年で最後とのことで寂しいですね。(何かしらの続きはあるそうです。)

以下は今回僕が観たアーティスト/ライヴ。
・Lau(ラウー)・・・スコットランドのケルト/トラッド系3人組バンド。穏やかなようで情熱的なアンサンブルが素晴らしい。男性ギタリストのクリス・ドリーヴァーによる歌声が温もりあって良かった。

・民謡交換プロジェクト(Moseb Band+こでらんに~)・・・エリオピアのMoseb Bandと、民謡クルセイダーズのフレディ塚本率いるグループ、こでらんに~のコラボ。エチオピアの男女ダンサーが素敵でした。楽しくも感動的な融和。

・オーサカ=モノレール・・・日本が誇れるJB直系ファンク・バンド。変わらずのパフォーマンスも音が大きすぎ。

・里アンナ×佐々木敏之・・・奄美出身の女性シンガー/三線奏者とドラマーのコラボ・ユニット。かっこいい!

・el tempo・・・シシドカフカ率いるハンドサインによる即興リズム・プロジェクト。少し観てから別会場へ移動...と思っていたら、あまりにも凄くて、結局最後まで観てしまった。まさに、LIVE MAGIC!

・Thee Marloes(ジー・マーローズ)・・・インドネシア・ジャヴァ島出身のソウル・バンド。ヴィンテージ感溢れる演奏ながら、若々しくて愛嬌ある雰囲気が心地良いライヴ。

・Matthew Halsall・・・英国マンチェスター発トランペット奏者/ジャズ・ミュージシャンのマシュー・ハルソール率いる7人編成バンド。ライヴが始まると、会場全体が魔法にかかったような静謐な空間に。これも、まさにLIVE MAGIC!

今日のこの1曲は、マシュー・ハルソールの2023年発表作からタイトル曲「An Ever Changing View」を。
日々変わっていく景色と世情ですが、芯の通った信念と穏やかな心は失わずにいたいですね。森陽馬


2024年10月21日(月) Carla Bley 「Ida Lupino」

女性ピアニスト/作曲家のカーラ・ブレイが2023年10月に逝去した際、ピーター・バラカン氏や大友良英さんのラジオで彼女の楽曲が色々かかりました。

その頃、カーラ・ブレイのCDは生産中止になっている名作が多く、歯がゆい思いで聞いていましたが、この度、長らく入手困難だった10枚のアルバムが国内盤でリリース。中でも、彼女にとっては異色ながら、オススメしたいのがこの1枚。
スタッフがバックを務めた1976年録音作『ディナー・ミュージック』です。

カーラ・ブレイ『Dinner Music』
(国内CD 日本語解説付 UCCE-9471 2,640円税込)

コーネル・デュプリー(G)、エリック・ゲイル(G)、リチャード・ティー(P)、ゴードン・エドワーズ(B)、スティーヴ・ガッド(Dr)、マイケル・マントラー(Tp)、ラズウェル・ラッド(Tb)、カルロス・ワード(As)、ボブ・スチュワート(tuba)による編成で、1976年6~9月ニューヨークGrog Killスタジオでの録音作。
スタッフの1stアルバムが1976年ですから、まさに彼らの絶頂期ですね。

今日のこの1曲は、ポール・ブレイ・トリオの名演でも知られるカーラ・ブレイ作曲「Ida Lupino」を。
エリック・ゲイルらしいギター・ソロ、カーラ・ブレイ自身による叙情的なサックス・ソロは、秋のやさしい風と調和して、心地良く響きます。森陽馬


2024年10月22日(火) 竹内まりや 「Smiling Days」(2024 New remix)

竹内まりや10年ぶりのオリジナル・アルバム『Precious Days』が本日入荷いたしました。

全18曲収録の大盤振舞。既発売のシングル曲やCMなどのタイアップで耳なじみの曲、プラス今回のアルバムで初お目見えの曲が絶妙な曲順で並んでいます。

今回の『Precious Days』は5形態で発売になります。
まず、映像が付いたデラックス盤。
CD+ブルーレイ、CD+DVDの2種類。価格は8,800円税込。
CDのみは3,410円税込。
カセットも出ます。3,410円税込。
アナログLP2枚組は5,500円税込。

すべての形態に、2025年4月から始まるライヴ・ツアーの先行予約ができるマジック・カードが入っています。
先着特典ポストカードと当店作成リーフレットもプレゼント中。

そんな特典も付いている今回のアルバムですが、やはり曲が命。
全18曲気になる曲ばかりですが、今日は「Smiling Days」(2024 New Remix)を。

ベルメゾンのCMに使われていた時は、ほとんど曲調がわからずという感じでしたが、これはいい曲!
大好きなパターンの曲です。
山下達郎のアレンジも冴えていますし、弾んだヴォーカルも気持ちいいなあ。

10月24日22時よりNHK総合テレビで、竹内まりやさんの特番があります。お見逃しなく。森勉

2024年10月23日(水) 竹内まりや 「May Each Day」

「1週間の毎日がいい1日でありますように。(中略)
1ヶ月の毎日がいい1日でありますように。(中略)
数週間はいつしか数ヶ月になり、数ヶ月は数年になる。
悲しむことも 喜ぶことも 笑い 涙することもあるでしょう。
それでも私はこれだけは天に祈ろう。あなたの毎日が愛に溢れた1日であることを。」
(May Each Day」歌詞の丸山京子氏による日本語訳より)

竹内まりや『Precious Days』は、1960年代にNHKで放映していた番組『アンディ・ウィリアムス・ショー』の最後に、アンディ・ウィリアムスが歌っていた「May Each Day」のカヴァーで幕を閉じます。

バックは山木秀夫、高水健司、石成正人、野力奏一。ストリングス・アレンジは服部克久氏の息子、服部隆之が担当。

"たくさんの愛に溢れた”1日でありながら、日々の生活の中ではそれを忘れがちですよね。
もちろんわかっているつもりでも、声に出しては言いづらい。
でも、心が込められた歌を聴くことで、感謝の念を感じることができる、ということを改めて実感できました。

今日のこの1曲をご覧の皆様に、「May Each Day」ラストに歌われる言葉を捧げたいと思います。

「May each day of your life be a good day and good night.」
(あなたの生きる毎日がいい日となり、いい夜でありますように。) 森陽馬

★掲載ジャケットは、竹内まりや『Precious Days』
(国内CD WPCL-13607 3,410円税込/ブルーレイorDVD付、LP、カセットもあり)


2024年10月24日(木) Yasmin Williams 「Dawning」

秋の夜長に美しいギター・インストを♪

Yasmin Williams『Acadia』
(輸入CD Nonsuch 075597902525 / 輸入LPもあり)

ギターは平面に置いて膝の上、右手でリズムを刻みながら、カリンバやハープ・ギターも駆使し、足元にはタップ・シューズ。

独創的な演奏スタイルと、美しいフォーク・インストで注目されるYasmin Williamsは、1997年生まれ/アメリカ・北ヴァージニア州出身の黒人ギタリスト。
彼女の3作目となるアルバムが、Nonsuchからリリースされています。

滑らかなフィンガー・ピッキングなどテクニックもさることながら、美しいギターの音色やフレーズに引き込まれます。

イーファ・オドノヴァンの柔らかなハミングをフィーチャーした「Dawning」、カーキ・キング参加「Harvest」、Alison de Groot(バンジョー)とTatiana Hargreaves(フィドル)とのトリオで録音した躍動感ある「Hammingbird」、エレクトリック・ギターを使用した幻想的な「Dream Lake」など。
アルバムはもちろん、演奏している映像もギター好きの方は是非チェックしてみてください。東尾沙紀


2024年10月25日(金) Crosby, Stills, Nash & Young「Suite:Judy Blue Eyes」

「クロスビーのとてつもないエネルギーはいつも私たちの触媒となっていた。グラハムとスティヴンのヴォーカルと、デイヴィッドと私のヴォーカルが一緒になると、毎晩気持ちが高揚していくのだった。決して忘れようのない偉大な瞬間だった。」ニール・ヤング

David Crosby(The Bryds)、Stephen Stills(Buffalo Springfield)、Graham Nash(The Hollies)の3人に、Neil Youngが加わったスーパーグループ、CSN&Y。1969年9月20日にフィルモア・イーストで行ったライヴのマルチトラックテープが発掘され、サンセット・スタジオで丁寧にレストアされた音源が本日公式発売されました。

クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング『Live At Fillmore East 1969』
(国内CD ロゴ・ステッカー封入 解説・歌詞・対訳付 WPCR-18715 2,860円税込/輸入2LPもあり)

伝説のウッドストック・フェス(1969年8月)から約1か月後、名盤『Deja Vu』発売(1970年3月)より約半年前、という、4人の才能と鋭気が爆発していた時期に行われたパフォーマンスです。

音質がとてもクリアで、特にアコースティック・セットはきれい過ぎるほどすっきりしている印象。
CSN&Yのライヴ名盤『4 Way Street』(1970年6~7月録音)とも違った雰囲気ですね。

今日のこの1曲は、CSNのハーモニーが美しい「Suite:Judy Blue Eyes」(青い眼のジュディ)を。
『4 Way Street』は演奏途中からの収録でしたが、今回はフルで聴くことができます。

クロスビーが2023年1月に急逝し、CSN&Yとしての演奏はもう2度と実現することがなくなりました。
しかし、本作を聴けば、若き4人が光り輝く1969年のフィルモアへタイムスリップさせてくれるはずです。森陽馬


2024年10月26日(土) 東京ローカル・ホンク 「おにぎりソング」

“うずまき”というバンド名だった1990年代から、当店では応援し続けているバンド、東京ローカル・ホンク。
彼らにとって初!念願のアナログ・レコード盤が遂に発売となりました。

東京ローカル・ホンク『Tokyo Local Honk』
(国内2枚組アナログ・レコード 小川真一氏による解説付 TBV-67 6,600円税込)

本作は2005年発表アルバムで、当時はCDのみの発売でした。
この度、久保田麻琴さんが新ミックス&マスタリングを施し、ボーナス・トラックを5曲追加した2LP仕様です。

当初は1LPの予定でしたが、収録時間の関係で本編の曲をどれか削らなければならない状況に。
ならば、曲を追加し2LPにすれば、音質も向上して楽しめる、ということで、2枚組レコードになったそうです。

現在でもライヴでよく演奏される「ヒコーキのうた」「おにぎりソング」「社会のワレメちゃん」「おいのりのうた」「冬眠」の5曲が追加されたことにより、ホンクのベスト盤的なLPになって良かった、と僕は思っています。

今日のこの1曲は、ボーナス・トラックとして追加された「おにぎりソング」を。
当店地下にあったライヴ・カフェ・アゲインで、2008年3月28日に録音されたライヴ音源です。森陽馬


2024年10月27日(日) 竹内まりや 「Days Of Love」

竹内まりやさんのニュー・アルバム『Precious Days』、朝昼晩と何回も何回も聴いています。
全18曲、それぞれに聴き所があって、どの曲も聴けば聴くほどに味わいが深くなってきます。

今日の1曲は、「Days Of love」を。
CDでは13曲目、2枚組アナログLPではDISC2・A面の5曲目、カセットではB面4曲目に入っている曲です。

この曲は作曲が山下達郎、作詞が竹内まりや。
こういうパターンでヴォーカルが竹内まりやという曲は、なんと43年ぶりだそうです。

まりやさんの暖かいヴォーカルをほんわかとサポートする山下達郎のアレンジ妙も聴き所です。
間奏のデュアン・エディ風トワンギーなギターの音がこだわりを感じさせてくれます。

この曲は先程43年ぶりと書きましたが、現在アメリカで行われているメジャーリーグ・ベースボールの頂上決戦ワールド・シリーズも、ドジャーズとヤンキースとの対戦はなんと43年ぶりだそうです。
10月23日のテレビ番組『大下容子ワイド!スクランブル』に出演したまりやさんは、ジャケットの下にドジャースのTシャツを着ていましたね。

そして、もうひとつ、43年ものを。
当店ペット・サウンズ・レコードも、1981年のオープン以来、今年で43周年を迎えることができました。森勉


2024年10月28日(月) Sondre Lerche 「Two Way Monologue (TWM Sessions)」

来週11月2日(土)名古屋公演を皮切りに、7年ぶりの来日ツアーを行うノルウェーのシンガーソングライター、ソンドレ・ラルケ。

20代前半だった彼のポップで瑞々しい感性が詰まった初期名作2nd『Two Way Monologue』は2024年で発表20周年を迎えました。

名古屋・大阪・京都・東京の4ヵ所計5公演を廻る今回のツアーは、その『Two Way Monologue』20周年を記念したものとのこと。
久々の来日を祝して日本限定のこんなCDが発売されています。

ソンドレ・ラルケ『名前は書かないよ (I Shouldn't Have To Spell My Name)』
(日本限定CD 歌詞付 FLAKES-286 2,000円税込)

本CDには、「It's Too Late」や「Counter Spark」など2ndアルバム収録曲と、その本編には入らなかった楽曲の当時の貴重なバンド・セッション音源5曲がまとめられています。

ソンドレを含めた4人での演奏はラフすぎず結構完成されたもので、各曲を装飾のないバンド・アレンジで聴くのも新鮮♪
タイトル曲「Two Way Monologue」の小気味良いギター、キャッチーなメロディを聴くと色褪せない魅力に溢れているなぁと感じます。東尾沙紀


2024年10月29日(火) 吉田美奈子 「WIND」

LIVE MAGIC!へ先日行った時、恵比寿ガーデンプレイスのセンター広場で設営を行っていました。

毎冬恒例、バカラのシャンデリアを設置する工事でした。
2024年11月9日17時から点灯予定だそうです。

冷たい雨が降り続いた今日は、このアルバムが入荷し、冬の訪れを一足早く感じました。

吉田美奈子『BELLS ~Special Edition~』
(国内CD ブックレットに版画を貼り付けたプラケース仕様 UPCY-8023 2,800円税込)

吉田美奈子さんが1986年に自主レーベルから3,000枚限定でリリースした冬アルバムの名盤。
2024年最新リマスターが施され、高音質SHM-CD仕様でユニバーサル社から再CD化されました。

今までのCDに比べ、新リマスターで音質がとてもクリアになった印象。
1曲目「WIND」最初の吉田美奈子さんによる深遠な歌声&コーラスから、リマスター効果を実感できます。
ゾクッとするほどの音圧とクッキリとした音質ですね。

今日のこの1曲「WIND」は何時聴いても、教会にいるような神聖な気持ちにさせられます。森陽馬

★本作に加え、『gazer』『Dark Crystal』『EXTREME BEAUTY』『SPELL』『KEY』の6タイトルが最新リマスターで再CD化されました。


2024年10月30日(水) Thee Sacred Souls 「I'm So Glad I Found You, Baby」

Leon Bridges『Leon』(2024年10月8日今日のこの1曲で紹介)、Kelly Finnigan『A Lover Was Born』(2024年10月18日今日のこの1曲で紹介)に続き、新世代ソウルの素晴らしい新譜がまた出ました。

Thee Sacred Souls『Got A Story To Tell』
(輸入CD DAPTONE DAP-078/輸入LPもあり)

Thee Sacred Soulsは、Alex Garcia(Dr)、Sal Samono(B)による白人のリズム・セクションに、黒人ヴォーカリストJosh Laneが加わった3人組ソウル・グループ。
本作は、現代ヴィンテージ・ソウルの傑作を多数輩出しているDAPTONEレーベルからの2ndアルバムです。

DAPTONE RECORDSのレーベルオーナーBOSCO MANN(Gabriel Roth)がプロデュースを担当。
スライ&ザ・ファミリー・ストーンのオマージュ・ジャケですが、メロウ&スウィートな1枚でした。

今日のこの1曲は、ラスト12曲目「I'm So Glad I Found You, Baby」を。
インプレッションズをより甘くしたような、温もり伝わるレトロな雰囲気のソウル・ナンバー。
これからの季節、日本茶でも飲みながら、まったり聴きたいですね。森陽馬


2024年10月31日(木) 角銅真実 「外は小雨」 feat. Sam Amidon

2024年11月3日は<レコードの日>。
アナログ・レコードのプレスメーカーである東洋化成主催のイベントで、色々なレコードが発売されます。

対象商品は例年11月3日開店時から店頭に並びますが、今年は11月2日(土)に販売開始となります。
お目当てのレコードがある方は、お早めにチェックしてみてくださいね。

さて、<レコードの日2024>アイテムから、当店のオススメ盤を1枚紹介しておきましょう。

角銅真実『Contact』
(国内2枚組LP UCJJ-9046 6,600円税込)

角銅真実は長崎出身の女性シンガー・ソングライター/打楽器奏者。
ceroのサポートや原田郁子とのくくく、近年は細野晴臣さんとも交流を深め、活動を広げています。

本作は彼女が2024年1月に発表(
2024年1月30日今日のこの1曲で紹介)したアルバムの初LP化。
メキシコのヘラルド・バスガスが描き下ろしたジャケット・イラストは、LPサイズでより映えますね。

今日のこの1曲は、Sam Amidonがフィドル等で参加し日本語で歌っている「外は小雨」を。
名フェスFRUEで2021年共演したのをきっかけにコラボし制作。
フィールドレコーディングによる虫の音を重ね、夢の中で鳴っているようなトラックです。
何処か違う世界へ浮遊していく音世界を、アナログ盤で針を落として体感してみてください。森陽馬



これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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