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  今日のこの1曲 “Archives”

<2025月6月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2025年6月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。
<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2025年6月1日(日) ヘレン・シャピロ 「ヒー・ノウズ・ハウ・トゥ・ラヴ・ミー」

森勉がレコードをかけて、おしゃべりもちょっとさせていただくイヴェントのお知らせです。

2025年6月28日土曜日、14時スタート。
場所は茅ヶ崎(最寄りの駅は辻堂)の
ブランディンです。

「日本一のレコード大好き男」の異名を持つ宮治淳一さんのお店です。
レコードに囲まれた空間/いいオーディオ装置で、音楽が楽しめる最高の場所ですね。

昼間のイヴェントなので、東京の方も終電を気にせずお楽しみいただけます。
詳細はブランディンまで。

で、何をテーマにするのか? ですが、今回はこんなタイトルを考えました。

<名曲!1,000本ノック・乱れ打ち>

1,000本ノックの乱れ打ちですので、ジャンルは決めずに、1960年代/1970年代の名曲を我が家にあるシングル・レコードを使って聴いてくれる方々に、やさしくノックしていこうと思います。
アメリカン・ポップスはもちろん、イギリス、イタリア、フランス、ブラジル、そして日本の60's、70'sの隠れた名曲なども選曲するつもりです。

今日の1曲は、宮治淳一さんが制作・選曲した労作、ワーナーの『ナゲッツ』シリーズから、イギリス人女性シンガー、ヘレン・シャピロの曲を。

・『ブレイカウェイ~ワーナー・ガール・グループ・ナゲッツ Vol.6』
(ワーナー WPCR-17096 解説・歌詞付 1,760円税込)

『ナゲッツ』シリーズの中でも、いい曲が集まった、かなりの高グレードでマニアックな1枚です。森勉


2025年6月2日(月) マイケル・マクドナルド 「I Was Made To Love Her」

当店の中央特設コーナーでは、<カヴァー特集>を現在展示中。
スモーキー・ロビンソンの新作『What The World Needs Now』(2025年5月23日今日のこの1曲で紹介)を中心に、オススメのカヴァー作品を新譜・名盤揃えて紹介しています。

今日は、その<カヴァー特集>コーナーから、ロング・セラー&人気盤をピックアップ♪

マイケル・マクドナルド『モータウン2』
(国内CD 完全限定盤 解説・歌詞・対訳付 UICY-79283 1,100円税込)

本作は、マイケル・マクドナルドがモータウン・レーベルのヒット曲を中心にカヴァーしたアルバム第2弾。
2003年発表第1弾も良いのですが、この2004年発表第2弾作品も選曲含めオススメの1枚です。

今日のこの1曲は、スティーヴィー・ワンダーのカヴァー「I Was Made To Love Her」を。
ソウルフルな彼の歌声とモータウン・ナンバーの相性は抜群♪
スティーヴィー・ワンダー本人による見事なハーモニカ・ソロも聴きものです。

なお、マイケル・マクドナルドがメンバーとして復帰したドゥービー・ブラザーズの新作アルバム『Walk This Road』が今週金曜日6月6日に発売予定になっています。そちらも楽しみですね。森陽馬


2025年6月3日(火) JOAN OSBORNE 「Buckets Of Rain」 feat Amy Helm

昨日に続いて、店内中央の<カヴァー特集>コーナーから取り上げましょう。

JOAN OSBORNE『DYLANOLOGY LIVE』
(輸入CD Special Rider Music 020286245216)

アメリカ/ケンタッキー州出身1962年生まれの女性シンガー・ソングライター、ジョーン・オズボーン。
「One Of Us」(1995)のヒットで知られる彼女の2025年作は、ボブ・ディラン楽曲をカヴァーしたライヴ音源です。

2017年に『Songs Of Bob Dylan』というカヴァー・アルバムを発表しており、そのライヴ盤となる1枚ですが、バンドの演奏はなかなかにタイトでかっこよく、ジャッキー・グリーン、ロバート・ランドルフ、エイミー・ヘルムが参加しているのもいいですね。

今日のこの1曲は、かなりの雨が1日中降っていたので「Buckets Of Rain」を。

ディランのオリジナルは、1975年発表名盤『Blood On The Tracks』(血の轍)に収録。
ジョーン・オズボーンのライヴ・ヴァージョンでは、エイミー・ヘルムとのデュエットでしっとりと聴かせます。
スコット・ジョプリン「The Entertainer」のピアノ・フレーズが織り込まれているのもライヴならではですね。森陽馬


2025年6月4日(水) Lemon 「Shout To The Top」

2025年5月25日で67歳の誕生日を迎えたポール・ウェラー。
7月25日に新作カヴァー・アルバム『Find El Dorado』のリリースが発表になりました!
全編カヴァー曲で構成された作品としては2004年発表の『Studio150』以来となります。

その新作には、ボビー・チャールズ「Small Town Talk」、キンクス「Nobody's Fool」、ビー・ジーズ「I Started A Joke」をはじめ、リッチー・ヘヴンス、ホワイト・プレインズ、フライング・ブリトー・ブラザーズ、ダンカン・ブラウン他、前作よりちょっとマニアックな選曲で全15曲を収録。先行シングル「Lawdy Rolla」(オリジナルはフランスのグループThe Guerrillas/1969年)のビデオも公開されていますので是非チェックしてみてください。

本日は、スタイル・カウンシルの楽曲をなんと日本語詞でカヴァーしている女性シンガーこの1枚♪

Lemon「Shout To The Top/恋のブルーライト」
(国内7inchレコード UCT-059 2,200円税込)

Wack Wack Rhythm Band、ザ・ヘアなどでヴォーカリストを務め、現在はソロで活躍している女性シンガー、Lemon。
彼女のライヴ・レパートリーでもある「Shout To Top」のカヴァーを、キャッチーなオリジナル曲とのカップリングで7インチ化。

♪生まれてからは辛い人生歩き続けたけれど いつかチャンスを掴まえ よじのぼり這い上がる 山と谷これが人生 希望を捨てないで 今できることそれはひとつ 空へ向かい叫ぶことさ♪

オリジナルに近いアレンジで溌剌と歌い上げるLemonさんの歌声...かっこいい!東尾沙紀


2025年6月5日(木) 映画『侍タイムスリッパー』

今日の1曲はお休みして、今日は映画の話で失礼いたします。

『侍タイムスリッパー』のブルーレイ/DVDが発売になりました。

2024年8月17日に東京・池袋のシネマ・ロサ、ただ1館のみで公開された自主制作映画が話題を呼び、2か月後には全国100館→200館→300館と上映館を増やしていきました。

そして、2025年3月14日の第48回日本アカデミー賞では、メジャーな映画会社の作品を抑え、なんとなんと、<最優秀作品賞>を受賞!
公開2日目に観て感動したファンとしては、本当にうれしい瞬間でした。

山口馬木也さん、冨家ノリマサさん、沙倉ゆうのさん、主要キャスト3人の他にも、なんとも言えぬイイ味を出している役者がいっぱい出演しています。
そこのところを、ブルーレイ/DVDでまた観たいですね。未公開シーンや舞台挨拶など、約62分の特典映像、そして安田淳一監督によるオーディオ・コメンタリーも収録されています。森勉

★『侍タイムスリッパー』
(国内ブルーレイ ギャガ GABS2807 5,500円税込/国内DVD GADS2808 4,400円税込)


2025年6月6日(金) ドゥービー・ブラザーズ 「Walk This Road」 feat.メイヴィス・ステイプルズ

2025年で結成55周年を迎えたドゥービー・ブラザーズの新作アルバムが本日入荷しました。

ドゥービー・ブラザーズ『Walk This Road』
(国内CD  天辰保文氏による解説・歌詞・対訳付 WPCR-18734 2,970円税込)

2021年発表の前作『リベルテ』に続き、ジョン・シャンクスがプロデュースを務めた本作は、なんと!マイケル・マクドナルドが正式メンバーとして復帰!
2014年作『サウスバウンド』にもゲスト参加していましたが、ドゥービーのバンド・メンバーとして全面的にアルバム作りに関わるのは、約45年前の1980年作『ワン・ステップ・クローサー』以来でしょうか。
トム・ジョンストン、パトリック・シモンズ、ジョン・マクフィーと共に、バンド人生の集大成を感じさせてくれる1枚です。

今日のこの1曲は、タイトルにもなっている1曲目「Walk This Road」を。

♪私とこの道を一緒に歩いてくれ。そうすれば行き先が分かるだろう。
一緒にいるかぎり、常に故郷と繋がっている♪ (「Walk This Road」歌詞より)

バンド・メンバー、そしてファンの一人一人へ語りかけるような歌詞にドゥービー・ファンは感涙必至♪
マイケル・マクドナルド→トム・ジョンストン→パトリック・シモンズと順番に歌い継いでいき、更に、メイヴィス・ステイプルズが大トリのメイン・ヴォーカルで歌う部分にもグッときますね。森陽馬


2025年6月7日(土) Willie Nelson 「Oh What A Beautiful World」 with Rodney Crowell

スモーキー・ロビンソン85歳の新作(2025年5月23日今日のこの1曲で紹介)、タジ・マハール83歳の新作(5月24日今日のこの1曲で紹介)は、どちらも心を浄化させてくれるようなアルバムでしたが、上には上が、ということで、ウィリー・ネルソン92歳の新作も素晴らしい1枚でした。

Willie Nelson『Oh What A Beautiful World』
(輸入CD Legacy 198028872827)

2025年4月で92歳を迎えたアメリカン・ロック/カントリー界のレジェンド、ウィリー・ネルソン。
スタジオ録音のソロ・アルバムとしては77枚目!全体としては154枚目!!となる2025年作品です。

1970年代から活動しているソングライター/カントリー歌手ロドニー・クロウェルの楽曲を12曲取り上げており、彼の哀愁あるメロディーとウィリー・ネルソンの滋味深い歌声は、引き返せない時間と人生を温もりあるまなざしで包み込んでくれます。

今日のこの1曲は、ロドニー・クロウェルと一緒に歌っているタイトル曲「Oh What A Beautiful World」を。
軽快なリズムながら、ハーモニカ&ピアノの旋律がやさしく響くナンバー。

ちなみに、裏ジャケットにも“馬”が描かれているので、馬ジャケ好きの方は要チェックですね。森陽馬


2025年6月8日(日) キャロル・バーネット 「雨の日と月曜日は」

ロジャー・ニコルズの訃報が伝わってきたのは、2週間ほど前だったでしょうか。
来店される常連の方々の話題で一番多いのは、彼の死とソングライターとしての功績についてではないかと思います。

A&Mレーベルの販売権を獲得したポニー・キャニオンが1987年に『ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ』(1968年発表)を、日本のみで世界初CD化してくれた事により、日本人の洋楽ファンに浸透していったロジャー・ニコルズの名を忘れる事はないでしょう。彼の作った数々の名曲とともに・・・。

ロジャー・ニコルズが亡くなる前に企画されていた日本編集による彼の作品集が、ソニー・ミュージックより8月6日に発売。御本人公認の作品集で、世界初CD化楽曲も多く含まれます。

『ロジャー・ニコルズ・ソングブック』
(2025年8月6日発売 国内2枚組CD SICP-31776 2,860円税込)

監修&解説は濱田髙志さん。
信頼・安心のブランドです。全42曲収録でこの価格。

今日の1曲は、そのCDに収録される予定のアメリカの女優キャロル・バーネットによる「雨の日と月曜日は」を。
すてきなアレンジはアーニー・フリーマン。世界初CD化です。

ロジャー・ニコルズが亡くなったのは悲しい出来事ですが、8月6日発売のこのCDを聴いて追悼したいですね。森勉


2025年6月9日(月) Lauri Porra 「A Song For Summer」

小説、絵本、アニメーション、テーマパーク、etc...
トーベ・ヤンソンによって生み出され、世界中で長年愛され続けているムーミンの物語とキャラクター達。

小説第1作目の出版(ムーミン誕生)から80周年を記念したインストゥルメンタル作品『ムーミン谷の四季』が発売されました。

Lauri Porra『Seasons In Moominvalley』
(国内CD SICP-31766 3,300円税込/輸入CD、輸入LPもあり)

今作の作曲を手掛け、ムーミン作品に以前から携わっているラウリ・ポラーは、映画・舞台・テレビ・CM音楽などを多数手掛けるフィンランドの作曲家/キュレーター。メタル・バンド、ストラトヴァリウスのベーシストとしても活躍。有名な作曲家シベリウスのひ孫としても知られています。

『たのしいムーミン一家』、『さびしがりやのクニット』、『ムーミンパパ海へいく』ほか数作品からのイメージを元に、ムーミン谷の季節の移り変わりをピアノと弦のアンサンブルで表現した繊細で美しい室内楽作品。
鳥のさえずり、波、せせらぎ...目を瞑ると幻想的な光景がひろがります。

本日はやさしく降り注ぐ雨と柔らかな弦の音色に癒やされる「A Song For Summer」を今日の1曲に。

輸入盤LPは、キャラクターが配されたゾートロープ(回転のぞき絵)ピクチャー・ディスク仕様♪
LPジャケット・サイズのリトグラフ2枚、ポストカード4枚が封入されています。東尾沙紀


2025年6月10日(火) Sly & The Family Stone 「Everyday People」

カリフォルニア州の不法移民摘発をめぐる抗議デモに、トランプ政権は州兵を派遣した、というニュースが報道される中、スライ・ストーンが82歳で6月9日に亡くなった、との報が飛び込んできた。

♪Different Strokes For Different Folks <中略> We Got To Live Together♪
(人それぞれ、好みや考え方も違うもの。~ 僕らは一緒に生きていかなければならないんだ。)
Sly & The Family Stone「Everyday People」歌詞より

人種問題やベトナム戦争で揺れる1968年12月アメリカ。
スライ&ザ・ファミリー・ストーン「Everyday People」はそんな時代に生まれた歌だ。

Different Strokes For Diffrent Folksのフレーズは、モハメド・アリが「相手が異なれば打ち方・倒し方も違う」という意味合いで語り、スライのこの歌で広まったと言われている。

「僕はありふれた普通の人間(Everyday People)なんだ」
彼は、この歌にどんな想いを込めたのだろうか。森陽馬

★掲載ジャケットは、The Rootsのドラマー/リーダーであり、映画『サマー・オブ・ソウル』を手掛けたクエストラブ監督によるスライ&ザ・ファミリー・ストーンのドキュメンタリー映画『SLY LIVES! (aka The Burden of Black Genius)』サウンドトラック盤。願!日本公開。


2025年6月11日(水) Brian Wilson 「Love And Mercy」

これを書いているのは、6月11日の深夜26時(6月12日2時)。

ブライアン・ウィルソンが亡くなった、という報が入ってきました。

ブライアンを支えてきた奥方メリンダさんが2024年に逝去し、彼も療養中ということはファンの間でも伝わっていました。
2025年6月20日で83歳を迎える予定ながら、リリースや活動が途絶えていたため心配していましたが...。

今はとても悲しく、残念です。

素晴らしい音楽と感動をありがとう!ブライアン。

あなたの愛と慈悲が込められた音楽は、ささやかな日常に温かな陽射しを照らしてくれました。森陽馬


★掲載ジャケットは、ブライアン・ウィルソンによる2021年発表ソロ・ピアノ・アルバム。
ブライアン・ウィルソン『At My Piano』
(国内CD UCCM-1267 2,860円税込)


2025年6月12日(木) Brian Wilson 「Lay Down Burden」

今日はビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソンの曲を1日中ずっと聴いていました。

唯一無二のメロディーメーカーであり、オンリー・ワンのヴォーカリストであったことを再認識しましたね。
ブライアンの歌は、上手い/美しいだけではなく、求心力があって、心の琴線に響く歌声なのです。

今日のこの1曲は、ブライアン・ウィルソン「Lay Down Burden」を。

この曲が収録されたブライアン・ウィルソン1998年発表アルバム『イマジネーション』は本当によく聴きましたね。
発売当時は、AOR風なジョー・トーマスのプロデュース・ワークに批判的な声もありましたが、ポップな楽曲&ブライアンらしいコーラス・ワークに僕はとても癒されました。

「Lay Down Burden」は、1998年2月にガンで逝去した弟カール・ウィルソンへ捧げられたナンバー。
♪You're Always In My Heart. 君はいつも僕の心の中にいるんだ♪ (「Lay Down Burden」歌詞より)

改めて、人生を共に過ごしてくれる歌と音楽をありがとう。ブライアン。
あなたの音楽とその情熱は、僕らの心の中にいつまでも残り続けるでしょう。森陽馬

★掲載ジャケットは、ブライアン・ウィルソン『プレイバック~ザ・ブライアン・ウィルソン・アンソロジー』
(国内CD WPCR-17877 2,420円税込)


2025年6月13日(金) Van Morrison 「Stretching Out」

ヴァン・モリソンの新作オリジナル・アルバムが本日入荷しました。

ヴァン・モリソン『REMEMBERING NOW』
(国内CD 天辰保文氏による解説・歌詞・対訳付 UICB-1033 3,300円税込)

これが彼の晩年を代表する名盤となるであろう素晴らしい1枚でした。

近年も高いクオリティのアルバムをたくさん出していましたが、本盤はそれを更に越えた傑作!
ヴァン節全開の歌いまわしに、時を経ても色褪せないであろうサウンドと演奏は、聴くほどに味が沁み出てきます。

今日のこの1曲は、9分弱に及ぶラスト14曲目「Stretching Out」を。

Shady Laneでの遠い夏の想い出を、滔々と語るように歌う哀愁のナンバー。
♪君の瞳が、あの遠い夏の記憶を連れてくる。~ 覚えているだろうか?あのShady Laneでのこと♪

純粋な記憶と心を取り戻そうとする切実な想いが伝わってきて、胸が熱くなりました。森陽馬


2025年6月14日(土) 神野美伽 「旅立つ朝」

2022年7月3日の今日のこの1曲で取り上げた神野美伽の「旅立つ朝(あした)」が、なんとアナログ・7インチ化されました。

もともと、この「旅立つ朝」は、1971年に江利チエミがL.A.録音しシングルとして発売した知る人ぞ知る名曲です。

江利チエミ没後40周年だった2022年に彼女を敬愛する神野美伽が、オリジナルに敬意を表して完コピでカヴァーしたのですが、あまり評判にならずに時は過ぎてしまいました。

そんな経緯がある中、今回のアナログ化です。
うれしいですね。

神野美伽『旅立つ朝』
(雲見レコード 7インチ KUMOMI-004 2,200円税込)
作曲:村井邦彦、作詞:保富康午、編曲:鈴木豪

B面には別ヴァージョンが収められています。森勉


2025年6月15日(日) YMO 「Fire Bird」

高橋幸宏さんがご存命ならば73歳の誕生日であった2025年6月6日に、ワールド・ハピネスのBOXが出ました。

『WORLD HAPPINESS』
(国内4CD+Blu-ray+本 COZB-2177 22,000円税込)

ワールド・ハピネスは、高橋幸宏さんがキュレーターを務め2008年から始まった都市型フェス。
その名演の数々を4CD+ブルーレイに収めた編集盤です。
LPサイズの116ページ・ブックには貴重な写真も充実していて、これを眺めているだけでも心豊かになりますね。

今日のこの1曲は、2011年に披露されたYMO「Fire Bird」を。

東日本大震災が起きた2011年のワールド・ハピネスは、再生の道をテーマに「火の鳥」(手塚治虫)がキービジュアルとして使われました。そこでYMOが新曲を書き下ろし、ライヴで披露したのが「Fire Bird」です。

その後、「Fire Bird」は配信でリリースされましたが、CDやLPでは未収録のまま。
約14年を経て、このワールド・ハピネスBOXにて初CD化となりました。

今は生で観ることができなくなってしまったYMOの名演を、本ブックレットを手に是非聴いてください。森陽馬


2025年6月16日(月) Calibro35 「Lunedì Cinema」feat.Marco Castello

<Italian Golden Age Cinematic Sound>を掲げ、2007年から活躍するイタリアのインスト・ジャズ・ファンク/ロック・バンド♪

Calibro35『Exploration』
(輸入CD RECORD KICKS RKX103 / 輸入LPもあり)

<シネマティック・ファンク>と称され、70年代映画音楽のレトロでクールなテイストを盛り込んだサウンドを聴かせるイタリア・ミラノ発のインスト・バンド、Calibro35。
映画劇伴なども多数手掛け、有名アーティストにサンプリングネタに使われるなど世界的な活躍を続けています。

9作目となる2025年発表作『Exploration』でも、<映画>にまつわる曲をいくつか取り上げています。

ロイ・エアーズが音楽を手掛けた70年代アメリカ映画『コフィー』から「Coffy Is The Color」、歪ませたギターのワイルドのアレンジがかっこいい「スパイ大作戦(Mission Impossible)のテーマ」、イタリア映画音楽の作曲家ピエロ・ウミリアーニの楽曲などなど。(他にボブ・ジェームス「Nautilus」、ハービー・ハンコック「Chameleon」のカヴァーも収録されています。)

本日は、本編最後に収録された「Lunedī Cinema」feat.Marco Castelloを今日の1曲に。

オリジナルは80~90年代にイタリアのテレビ局で放送されていた金曜ロードショー的番組『Lunedīfilm』(月曜映画)のテーマ曲。ベテラン・シンガーLucio Dalla作曲のシャレたナンバーを、現代の若きSSWをフィーチャーし、ファンキーにカヴァーしています。

イタリア人の方にとっては昔懐かしい、心象風景の中にある曲のようですが、当時子供たちを怖がらせた曲(+映像)だったとの記述もあります。東尾沙紀


2025年6月17日(火) AZYMUTH 「Last Summer In Rio」feat.Bluey

今日は、夏が来た!と実感するような猛暑でしたね。
そんな夏の到来を感じた日に、涼しい部屋で聴きたいオススメのアルバムが入荷しました。

アジムス『MARCA PASSO』
(国内仕様CD UNCD-97 2,750円税込/輸入LPもあり)

マルコス・ヴァーリの名曲がバンド名の由来で、デビュー50周年を迎えたアジムスの新作です。

アジムス2016年作『Fenix』(
2016年12月4日今日のこの1曲で紹介)、唯一のオリジナル・メンバーとなったAlex Malheirosの2021年ソロ作『Tempos Futuros』(2023年1月3日今日のこの1曲で紹介)の流れを引き継ぐ、クールでメロウ・グルーヴなサウンドがとても心地良い1枚。

中でも、5曲目「Last Summer In Rio」新ヴァージョンは、極上のブラジリアン・メロウ・フュージョン♪
なお、前作に引き続き本作は、Daniel Maunickがプロデュースを担当していますが、彼はBluey(ブルーイ/インコグニート)の息子で、この「Last Summer In Rio」には父Blueyがギターで参加しています。森陽馬


2025年6月18日(水) マルコス・ヴァーリ 「ソー・ナイス (サマー・サンバ)」

あたたかい季節になってきました。
こういう陽気になってくると、ボサノヴァを聴きたくなる今日この頃。

いろいろなミュージシャンの作品がまとめて聴けるゴキゲンなオムニバスCDを紹介したいと思います。

『わたしとボサ・ノヴァ』
(国内2枚組CD UCCU-1667 解説・歌詞付 2,750円税込)

全30曲、豊富な音源を持つユニヴァーサル・ミュージックが2年ほど前に編集した2枚組CDです。
アントニオ・カルロス・ジョビン/ジョルジ・ベン/ワルター・ワンダレー/エリス・レジーナ/ミルトン・バナナ・トリオ/アストラッド・ジルベルト/ナラ・レオン/ヴィニシウス・ヂ・モライス/スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト等々収録。
ヴォーカルものとインストものがいい感じのバランスで入っています。

今日の1曲は、マルコス・ヴァーリ「ソー・ナイス (サマー・サンバ)」を。森勉


2025年6月19日(木) Julia Mestre 「Maravilhosamente Bem」

ブラジルの新世代シティ・ポップ!?

現代ブラジル音楽の注目バンド、Bala Desejo(バーラ・デセージョ)に在籍している女性シンガー・ソングライター、Julia Mestre(ジュリア・メストリ)がソロ3作目となるアルバムを発表しました。

Julia Mestre『Maarvilhosamete Bem』
(国内仕様CD 日本語解説付 UNCD-94 2,750円税込)

ジュリア・メストリは1996年ブラジル/リオ生まれのソングライター。
本作は、80年代ソウル/ディスコ・サウンドを基に制作されたアルバム(歌詞は全編ポルトガル語)ですが、シティ・ポップ的なグルーヴ+哀愁漂うメロウな雰囲気も感じさせる1枚です。

今日のこの1曲は、1曲目「Maravilhosamente Bem」を。
一十三十一「Like A First Kiss」(
2025年4月13日今日のこの1曲で紹介)と繋がっているようなキラー・チューン!
躍動感溢れるトラックとドラマチックなアレンジがかっこいい! 森陽馬


2025年6月20日(金) Neil Young And The Chrome Hearts 「Thankful」

ニール・ヤングの新作アナログLPが本日入荷しました。

Neil Young And The Chrome Hearts『Talkin To The Trees』
(輸入LP Reprise/Warner 093624835073/輸入CDは6/27予定、国内CDは7/23発売)

<The Chrome Hearts>という新編成バンドを従えての新作オリジナル・アルバムです。
メンバーはまず、スプーナー・オールダム(オルガン)!
今までにも一緒にやってきた盟友ですが、ニールのバンドに再び入るとは意外ながらうれしいですね。

あと、近年のクレイジー・ホースとのツアーでも参加していたマイカ・ネルソン(ギター)。
コーリー・マコーミック(ベース)、アンソニー・ロガーフォ(ドラムス)というバック・メンツ。
リック・ルービンが所有しているShangri La Studioでの録音です。

プロデューサーの名義に、ルー・アドラーの名前が入っているのも注目!
(ルー・アドラーの現妻ペイジ・ハンナは、ニールの現妻ダリル・ハンナの妹にあたる関係だからかも)

さて、気になる内容は、先行シングル「Big Change」(
2025年1月27日今日のこの1曲で紹介)がラウドなロックだったので、アルバム全体的にもロックな感じかな、と思いきや、アコースティックな楽曲も多く入っていて、それが味わい深くてよかったですね。

今日のこの1曲は、B面ラスト5曲目「Thankful」を。
タイトル曲含め、『ハーヴェスト・ムーン』頃の雰囲気があって沁みるナンバーです。森陽馬


2025年6月21日(土) 花想い 「ららら」

''夏の海''をコンセプトにした、日本のギターポップ/ロック・アルバム推薦盤♪

花想い『The Port』
(国内CD 歌詞付 PCD-25478 2,750円税込)

花想いは、鹿児島を拠点に活動している南龍太郎(vo,g)、すいか(b)、ソノマ(g)、ニック(ds)による男性4人組バンド。
2021年の結成以降、配信での楽曲リリースを重ねてきた彼らの1stアルバム『The Port』が発売になりました。

「温泉に浸かりたい~♪」のフレーズがキャッチーなまったりソング「onsen」、女性ヴォーカルをフィーチャーし淡い夏の恋を歌う「サンダル」など、<田舎ポップ>を提唱するバンドらしいのんびりとした雰囲気が漂いながら、演奏やアレンジは洗練されていて骨太な部分も見え隠れして...なかなかクセになるサウンドで気に入っています。

本日は今夏のアンセムになりそうな予感!?
センチメンタルなメロディと、エモーショナルなギター・ソロのギャップにグッときた「ららら」を今日の1曲に。

日常の音を取り込んだ心地良いギターインスト「シグナル」に始まり、そのReprise的ナンバー「Throwback」で締め括られる全8曲入りのアルバムです。東尾沙紀

2025年6月22日(日) 忌野清志郎 「baby何もかも」

「俺がデビューした頃、ベトナム戦争とかやっていたけれど、いまだに戦争なんてやっているんだよ。この世の中は。俺はよ!そんな35年間、ベイビー!とかイエー!とかずっと言ってきたんだ! ザマーみやがれ!<中略> そんなお前らにここで一つだけ聴きたいことがある。ひとつだけ。“愛し合ってるかーーーい!”」
(2005年7月29日 FUJI ROCK FESTIVAL ホワイト・ステージ 忌野清志郎のMCより)

米軍がイランの核施設を攻撃した、というニュースが報じられた今朝。
2005年フジロックのステージで、忌野清志郎が放った言葉を思い出した。

あれから、約20年経ったが、相変わらず戦争は行われている。そして、分断も進んでいる。
でも、愛し合うことを忘れてはいけないのだ。

今日のこの1曲は、忌野清志郎「baby何もかも」。
コンサートのクライマックスでよく披露され、ジェームス・ブラウンが行っていたマントショーのように、マントをかけられ何度も立ち上がる清志郎のパフォーマンス&後半へ向けてテンポアップしていく展開が最高だった。森陽馬

★掲載ジャケットは、清志郎最後のワンマンライヴとなった2008年3月2日京都会館でのライヴ音源。
忌野清志郎『LAST LIVE at 京都会館2008』
(2025年4月2日発売 国内2枚組CD UPCY-90258 5,500円税込/国内3枚組LP 14,300円税込)
なお、「baby何もかも」オリジナルverは、2003年作『KING』に収録。


2025年6月23日(月) 寺尾紗穂 「あらぐれ」 feat.折坂悠太

2025年6月21日に行われた寺尾紗穂さんの草月ホール公演へ行ってきました。

前半は「楕円の夢」「魔法みたいに」等人気曲を中心にピアノ弾き語り。
後半は6月25日発売『わたしの好きな労働歌』の楽曲を、録音に参加したメンバーを加え次々と披露。
(出演:あだち麗三郎、伊賀航、歌島昌智、やぶくみこ、近藤達郎、音無史哉、小林うてな、折坂悠太)
これが素晴らしいセッションでしたね。

労働歌というと、昭和以前に各地で歌われてきた民謡的なイメージで、とっつきにくい印象がありました。
しかし、寺尾紗穂を中心とした<労働歌バンド>の演奏・アレンジは、音楽の醍醐味を感じさせてくれました。

今日のこの1曲は、アルバム中でも強烈な迫力を感じさせる「あらぐれ」を。

岩手の和賀郡和賀町山口に伝わる歌。紗穂さんは楽譜を見た時点で、これは折坂さんの声だ、と思ったそう。
たしかに、折坂さんのオリジナル曲のようにピッタリ合っていて、ライヴでもかっこよかったのですが、折坂さんのダイナミックな歌声以上に、紗穂さんの人の心を動かす”ロック”な歌と姿勢に圧倒されました。

更に、アンコールに出てきた時のMCで、ある政党の駅前街宣に触れはっきりと不快の意を示し、「分断や排除を越えて、人と人は繋がらないといけない」と語ったメッセージにも感動しました。森陽馬


★<2025年6月25日発売> 寺尾紗穂『わたしの好きな労働歌』
(国内CD 書き下ろしエッセイ+当店作成リーフレット付 KHGCD-005 3,300円税込)

★寺尾紗穂『わたしの好きな労働歌』の発売を記念して、インタビューリーフレットを作成いたしました。
歌詞カードにも曲解説が記載されていますが、リーフレットをご覧いただければ、より本作を楽しめると思います。
寺尾紗穂さん書き下ろしエッセイ『歌の生まれた場所で考える』と合わせて、よろしければお楽しみください。


2025年6月24日(火) 山下達郎 「DARLIN'」

山下達郎デビュー50周年を記念してのムーン・レーベル時代のアナログ再発第2弾は『BIG WAVE』です。

1984年に発表されたこのアルバムは全曲英語詞による作品で、A面は山下達郎のオリジナル、B面はビーチ・ボーイズのカヴァーを中心に、ブライアン・ウィルソン作品などを山下達郎がヴォーカル、コーラスはもちろん、ドラムス、ギター、キーボードなどを一人多重録音した楽曲が収められています。

ムーン・レコード移籍後のシングルB面には、「DARLIN'」、「Please Let Me Wonder」と、アマチュア時代に作った『Add Some Music To Your Day』を思い出したかのように、ビーチ・ボーイズのカヴァーをしていたことが、この『BIG WAVE』に繋がったのですね。

「Girls On The Beach」、「Please Let Me Wonder」、「DARLIN'」と続くB面は、山下達郎のビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソンに対するたくさんの愛情と敬意が溢れ出ていると感じます。

今日の1曲は「DARLIN'」。
この曲には、ブライアン・ウィルソンが1964年シャロン・マリーに書いた「Thinkin' 'bout You Baby」という原曲があります。
山下達郎ヴァージョンの「DARLIN'」は、「Thinkin' 'bout You Baby」を合体させたもので、アイディアも素晴らしいしその出来栄えも抜群。
ビーチ・ボーイズ・ファンを唸らせたこんなこと、山下達郎にしかできないでしょうね。森勉

★山下達郎『BIG WAVE』
(国内LP 山下達郎による詳細なライナーノーツ付 WPJL-10259 4,400円税込)
(カセット・テープ WPTL-10008 3,410円税込)


2025年6月25日(水) サーフコースターズ 「エボシ・ロック」

「夏だ!エレキだ!サーフィンだ!」
エレキ60周年記念で、ゴキゲンなエレキものCDがいろいろ発売になりました。

1965年ベンチャーズの来日公演をキッカケに、日本中にエレキ・ギター・ブームが爆発。
それから60周年ということで、【ニュー・エレキ・ダイナミカ】が中心となり、ウルトラヴァイヴ・レーベルからチャレンジャーズ絡みが9種、ボー・ブラメルズ2種、コンピレーションが1種の全11種が発売になりました。

特典として、【ニュー・エレキ・ダイナミカ】編集による16ページ・ブックレット(佐々木雄三氏、エディ・ウガタ氏、宮治淳一氏が執筆)を先着で差し上げております。


今日はコンピものから1曲。
V.A.『バンザイ・エレキ・ロック:ニュー・エレキ・ダイナミカ2025』
(国内CD CDSOL-3165 2,640円税込)

全29曲収録のラストには、サーフコースターズの新録音源「エボシ・ロック」も収録。
桑田佳祐の近年のバンドにも参加している中重雄の絶品エレキを御堪能あれ。森勉


2025年6月26日(木) Peter Gallway&佐橋佳幸 「English Football At The Prince Hotel」

ピーター・ゴールウェイ&佐橋佳幸 "EN" Japan Tour 2025 ビルボードライヴ東京公演を観てきました。

たくさんの"EN"(縁)が繋がり発売された共作アルバム『EN』(
2025年4月23日今日のこの1曲紹介)でバックを務めていた小原礼、屋敷豪太、Dr.Kyon、山本拓夫に、スペシャル・ゲストとして松たか子&大貫妙子も参加。
ピーターと佐橋さん自身も「夢のような」と語る素晴らしいコンサートでした。

アルバム『EN』の楽曲をピーターが丁寧に解説してから披露してくれたことに加え、彼が1966年にStrangersという名義で一番最初にレコーディングした楽曲「Land Of Music」や、フィフス・アヴェニュー・バンド「Good Lady Of Tronto」、ローラ・ニーロ作「Save The Country」もうれしい選曲でしたね。

今年78才を迎えながらも活気に満ちたピーターの歌声、佐橋さんの優しい人柄が伝わってくる温もりに溢れたギターに、心が浄化されるような気持ちになりました。

そして、ステージ上でのピーターの笑顔は、人との繋がりの大事さを教えてくれると共に、彼の音楽を聴くときには必ず思い出すであろう、感慨深いものでした。森陽馬

★ピーター・ゴールウェイ&佐橋佳幸『EN』
(国内CD 初回生産分のみA3ポスター&ステッカー封入 VSCD-3245 4,000円税込)


2025年6月27日(金) ロバート・ランドルフ 「Big Woman」

<ペダル・スティール界のジミ・ヘンドリックス>!?
ロバート・ランドルフは1977年ニュージャージー州出身、幼い時から教会でペダル・スティールを駆使しゴスペルを演奏してきた黒人ペダル・スティール奏者。2003年12月新宿リキッド・ルーム初来日公演の衝撃は強く記憶に残っています。

彼の2019年作以来となる新作アルバム『Precher Kids』が本日発売されました。

Robert Randolph『Precher Kids』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICX-30240 2,860円税込)

ゴスペル・ルーツを感じさせる前作『Brighter Days』(2019)から一転。
豪放なペダル・スティールが爆発しているかっこいい1枚!
エルヴィス・プレスリーで有名なサン・レコードからで、CDレーベル面もあの“SUN”ロゴなのがうれしいですね。

プロデュースはShooter Jennings(Waylon Jenningsの息子)が手掛けており、サザン・ロック風味も加わった、全体的に活気に溢れたサウンドの仕上がりです。

今日のこの1曲は、曲が進むにつれて熱を増していくペダル・スティールが聴きもの!①「Big Woman」。
なお、ロバート・ランドルフは2025年7月27日フジロック・フェス出演決定!
フィールド・オブ・ヘヴンは盛り上がるでしょうね。森陽馬


2025年6月28日(土) モーニングコールズ 「列車」

祝!雷音レコード設立10周年!(2025年で11周年!)

レコスケくんでお馴染みのイラストレーター/漫画家、本秀康さんが主宰しているアナログにこだわったレーベル、雷音レコードが2014年の第1回発売から、2025年で11周年を迎えました。
今までリリースしたラインナップを見ると、本さんは本当に先見の明がありますよね。

さて、今日紹介するモーニングコールズは、木村サスケと田中セージによる20代前半男性二人ユニット。
2024年末に配信リリースした彼らのデビュー曲が、雷音レコード10周年記念盤として7インチ・レコードで出ました。

モーニングコールズ『列車/猫の調子』
(国内7inch RHION-38 1,760円税込)

<喫茶ロック>コンピに入っていても違和感がないような懐かしいサウンド♪
「列車」はnever young beach等をお好きな方にもオススメしたい名曲です。

なお、雷音レコードからは、水中カメラ、マイティマウンテンズの7インチ2種が7月23日発売予定。
10周年を過ぎた今年は、たくさんのアイテムが出るそうです!楽しみですね。森陽馬


2025年6月29日(日) The Swell Season 「People We Used To Be」

『はじまりのうた』、『シング・ストリート 未来へのうた』など音楽映画の名作を送り出してきたジョン・カーニー監督の出世作『ONCE ダブリンの街角で』。
日本でも2007年に公開されサントラ共に世界的に大ヒットしました。

その映画で主演を務めたグレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァによる男女デュオ、スウェル・シーズンが16年ぶりの新作をリリースしました。

The Swell Season『Forward』
(輸入CD MASTSS01CD / 輸入カラーLPもあり)

『ONCE~』はダブリンの街を舞台に出会った男女が音楽で心を通わせていく切ないラヴ・ストーリー。
実生活でも恋仲だった2人はその後、その関係もミュージシャンとしてのコンビも解消してしまいますが、最新作では再び音楽活動を共にする喜びや、お互いへの想いが詞や歌声に溢れているなと感じます。

「昔の私たちがどれだけ恋しいか もう元に戻れないことはわかっているけれど(中略) 僕たちが懸命に築き上げてきた炎をさらに高くしようと望むなら きっとそうなるだろう」
マルケタの歌とピアノで訥々と始まる熱を帯びていく叙情的な「People We Used To Be」を今日の1曲に。

なお、ジョン・カーニー監督の人気作『はじまりのうた』が、日本公開10周年を記念して現在限定リバイバル上映中♪
『ONCE ダブリンの街角』は日本最終上映となるそうで、7月11日から劇場公開が予定されています。東尾沙紀


2025年6月30日(月) ライチャス・ブラザーズ 「ジャスト・ワンス・イン・マイ・ライフ」

ライチャス・ブラザーズのレコードを初めて買ったのは、日本のキング・レコードが出したベスト盤でした。

1960年代中頃のことです。
日本ではフィル・スペクター関連のレコードは、キング・レコードから発売されていたんですね。

日本でライチャス・ブラザーズの名前は、洋楽ファンの間では当時から知られていましたが、一般の人々(ここでは普段洋楽をあまり聴かない方々という意味)には、未知の存在だったと思います。
それがそうでもなくなった、1980~1990年代にかけてでした。

まず、1986年の映画『トップガン』。
ライチャス・ブラザーズの「ふられた気持」が劇中歌として使われていました。
当初、映画のサントラ盤には収録されていなかったので、店に問い合わせがかなりあったことを憶えています。
「映画の後半、ジュークボックスでかかる曲は?」
ライチャス・ブラザーズの曲に注目してくれる人々がいることがうれしかったですね。

それから、1990年の映画『ゴースト』。
こちらは主題歌のようなかたちで、彼らの「アンチェインド・メロディー」が使われ大ヒットしました。
オリコンにもチャートイン!

今日はそんなライチャス・ブラザーズの曲を、日本ではあまり知られていませんが、キャロル・キング&ジェリー・ゴフィンが書いた名曲の「ジャスト・ワンス・イン・マイ・ライフ」を。森勉

★掲載ジャケットは、ライチャス・ブラザーズ『ベスト~アンチェインド・メロディー』。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 全24曲収録 UICY-80024 2,305円税込)



これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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