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  今日のこの1曲 “Archives”

<2025月9月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2025年9月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。
<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2025年9月1日(月) The Hives 「Paint A Picture」(Live)

フジロック・フェスティヴァル2025最終日、レッド・マーキーのトリを務めたスウェーデンの人気ガレージ/パンク・ロック・バンド、ザ・ハイヴス。

前回からの来日から実に11年ぶり!50代が目前に迫ってきたメンバーの変わらぬパフォーマンス、お客さんの大合唱...配信やSNSの反応をさらっただけですが、現地の熱気が十分伝わってきて嬉しくなりました。

彼らの代表曲・人気曲と共に披露された新曲を収録している約2年ぶりの新作が先日リリースされました。

ザ・ハイヴス『ザ・ハイヴス・フォーエヴァー・フォーエヴァー・ザ・ハイヴス』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック2曲追加 PIASR1579CDJ 2,970円税込)

本国1位、全英2位を獲得した2023年発表の前作『The Death Of Randy Fitzsimmons』(日本盤未発売)は、ちょっとヘヴィでザラついたサウンドがかっこいいロックンロール・アルバムでしたが、新作はそれ以上に聴いているだけで汗かきそうなテンションの高さ!

プロデュースは同郷スウェーデンのペレ・ギュナーフェルト、リード・トラック「Paint A Picture」、爆速パンク・ナンバー「O.C.D.O.D」など一部の楽曲に、ビースティ・ボーイズのマイクDもプロデューサーとして携わっています。

いつどこの録音かは明記されていませんが、日本盤ボーナス・トラックとして本編収録曲「Enough Is Enough」、「Paint A Picture」のライヴ音源が追加されています。
ライヴならではのワイルドな演奏、ペレの煽り&伸びのあるヴォーカルがかっこいい「Paint A Picture」を聴いて、厳しい残暑を乗り切りたいと思います。東尾沙紀



2025年9月2日(火) Laufey 「Lover Girl」

竹内まりやさんが、「最近購入したCD・レコード」として挙げたのはこの1枚。

Laufey(レイヴェイ)『A Matter Of Time』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICX-30244 2,970円税込)

山下達郎さんのラジオ『サンデー・ソングブック』、毎夏恒例「納涼夫婦放談」(2025年8月31日放送回)に出演した竹内まりやさんが、「最近買ったCD・レコードは何ですか?」というリスナーからの質問に、気に入っているシンガーとしてレイヴェイを紹介しました。

レイヴェイはアイスランド人の父と、クラシック・ヴァイオリニストの母を持つ1999年生まれの女性シンガー。
バークレー音楽院を卒業し、現在はアメリカ/L.A.を拠点に活動しています。

本作『A Matter Of Time』は、彼女の3作目となるオリジナル・アルバム。
ジュリー・ロンドンへのオマージュが感じられるジャケットも素敵ですね。

今日のこの1曲は、♪カウントダウンが東京で始まる♪という歌詞が出てくる「Lover Girl」を。
ジャジーかつムーディー、なおかつ可憐な歌声に惹きつけられます。

なお、「Lover Girl」のミュージック・ビデオは、7月に来日公演を行った時、東京で撮影したとのこと。
場所は下北沢、新宿が中心でしょうか。ビデオ内に出てくるラーメン店は<中華そば勝本>だそうです。森陽馬



2025年9月3日(水) 東京ローカル・ホンク 「お休みの日」

2025年で30周年を迎えた、テレビ東京の人気番組『出没!アド街ック天国』
今週末2025年9月6日(土)の放送回では、『武蔵小山特集』が放映される予定です。

前回2015年の武蔵小山特集から約10年間で、約40階のタワマンが駅前に2棟建ちました。
更に3棟建つ計画があるそうで、当店向かいの区画も2029年に着工予定になっています。

変化していく東京・武蔵小山。まだ少し下町の風情が残る現在の街を楽しんでください。
(ちなみに、PET SOUNDS REECORDも映るかも?!)

さて、今日のこの1曲は東京ローカル・ホンクが2011年に発表したアルバム『さよならカーゴカルト』から「お休みの日」。
(国内CD MR-011 2,619円税込)

♪アーケードの真ん中にあるジェラート屋さんで~♪
(「お休みの日」歌詞より)

武蔵小山の商店街を散歩している風景が目に浮かぶ、穏やかな日常を切り取ったナンバーです。森陽馬

★東京ローカル・ホンクの新作『夜明け前』に加え、『さよならカーゴカルト』(2011)、『生きものについて』(2007)、うずまき『ヒコーキのうた』(1999)のCD、『TOKYO LOCAL HONK』(2005)のLPも好評発売中。
通販でもお買い上げいただけます。



2025年9月4日(木) The Who 「My Wife」

先週から映画館で公開されているライヴ・フィルム『ザ・フー ライヴ・アット・キルバーン1977』を観てきました。

ロンドン北西部キルバーンにある小さな劇場Gaumont State Theatreで、1977年12月15日に一夜限り行われたThe Whoのライヴ映像。2008年にDVD化されたことがありましたが、本作は映像・音源共にデジタル・リストアした作品です。

映画館の大きな画面で観て良かった! The Whoの凄まじいライヴが最高でした。
腕をバンバン振り回すパフォーマンスが健在のピート・タウンゼントは、何故かずっとイライラしていて、ハラハラする場面もありながら、デンジャラスな雰囲気と迫力が伝わってきましたね。

最後から2番目のライヴとなってしまったキース・ムーン(衣装がかわいい)。
超絶なベースを弾きまくって、ある意味一番ロック(死に方も含め)なジョン・エントウィッスルもかっこいい!
ちなみに、
映画『ザ・フー キッズ・アー・オールライト』も今月末から劇場公開されるそうです。

今日のこの1曲は、ジョン・エントウィッスルがヴォーカルを取り、ピートがキレキレだった「My Wife」。森陽馬

★掲載ジャケットは、The Who『Who's Next』発表から約1か月後、1971年9月のライヴ音源が初公式リリース。
The Who『Live At The Oval 1971』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-16308 3,300円税込)



2025年9月5日(金) New Street Adventure 「The Next Chapter」

スタイル・カウンシル~ポール・ウェラーソロ初期お好きな方にもオススメ♪

ニック・コービン率いるロンドンのソウル・バンド、ニュー・ストリート・アドヴェンチャーがACID JAZZにカムバック。
ニュー・ストリート~名義では約8年ぶりとなる新作をリリースしました。

ニュー・ストリート・アドヴェンチャー『ホワット・カインド・オブ・ワールド?』
(輸入盤国内流通仕様CD 歌詞付 AJXCD846J 3,190円税込)

2017年4月2日今日のこの1曲で取り上げた2ndアルバム『Stubborn Sons』をリリースした翌2018年1月のライヴを最後にバンドは解散。その後、フロントマンのニック・コービンは自身のレーベルを設立、ソロ・アーティスト/プロデューサーとして活動を続けてきました。

2014年発表の1stアルバム『No Hard Feelings』リリース10周年記念し、2024年秋に再結成ツアーを敢行。
その熱を絶やさぬまま、この3rdアルバムへと繋がっていったようです。

彼が影響を受けた70年代ソウルのテイストはそのままに、父親になり変化したものの見方、最愛の人/女性たちへの賛歌、家族との一体感をテーマに、これまでの作品で最もソウルフルで成熟したサウンド&歌声を聴かせてくれます。

本日は、スウィートなソウル・ナンバー「The Next Chapter」を今日の1曲に。
ママズ・ガンのTerry Lewisがこの曲を含め、ゲスト・ギタリストとして5曲参加しています。東尾沙紀


2025年9月6日(土) 東京ローカル・ホンク 「お手紙」

テレビ番組『出没!アド街ック天国』の武蔵小山特集、本日放映されました。
ご覧頂いた皆さま、感想を早速お寄せいただいた方、ありがとうございました。
番組で紹介された店以外にも、武蔵小山にはいい店がたくさんあります。
よろしければ散策してみてくださいね。

ちなみに、当店への番組取材・撮影は7月中旬にありました。
それとは別に、番組司会者のイノッチこと井ノ原快彦さんにもご来店いただきました。
朗らかで気さくなイノッチの音楽愛伝わる話を伺うことができて、とてもうれしかったです。

その時、イノッチが当店でお買い上げしてくれたのがこの1枚!

東京ローカル・ホンク『TOKYO LOCAL HONK』
(国内アナログレコード2枚組 小川真一氏による解説付 TBV-67 6,600円税込)

本作は東京ローカル・ホンクが2005年に発表したアルバムに、ボーナス曲を加えたアナログ・レコード。
A面1曲目「お手紙」は、最近のライヴでも必ず披露される名曲です。
サビのコーラス「おーい、君は元気かい?」の部分で、様々な人を思い出して心にキュンときてしまいますね。
イノッチも気に入ってくれたようで、自身のラジオ番組『S.I.N NEXT GENERATION』でオンエアしてくれました。森陽馬


2025年9月7日(日) David Bowie & Mick Jagger 「Dancing In The Street」

アフリカ難民救済を目的に、ボブ・ゲルドフが提唱し実行された『ライヴ・エイド』は、1985年7月に開催され多くのミュージシャンの賛同を得て一大イヴェントとなりました。

日本でも地上波テレビで放送されました。
イギリスとアメリカの中継をうまく処理できなかったり、コマーシャルを入れるタイミングにデリカシーがなかったりで、多少の不満はありましたが、生であれだけのミュージシャンのライヴが見れたのは、洋楽ファンにとっては歴史的なテレビ中継だったと思います。

さて、その『ライヴ・エイド』のセット・チェンジの時間に流れたビデオで忘れられないのが、ミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイの共演でした。

曲は1964年にマーサ&ヴァンデラスが放った全米2位のヒット「ダンシング・イン・ザ・ストリート」のカヴァー。
短い準備期間での撮影だったようですが、初めて見た時は、なんてカッコイイ二人なの・・・と思いましたね。
その共演曲の12インチ・シングルが40周年ということもあり、ホワイト・カラー・レコードで発売になりました。

David Bowie & Mick Jagger『Dancing In The Street』
(輸入12inchアナログ・レコード Parlophone 2173265912)

なお、6月に出たミック・ジャガー『ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー』(国内2枚組CD UICY-80589 4,400円税込)にも、この共演曲が収録されています。森勉


2025年9月8日(月) Ron Sexsmith 「When Will The Morning Come」

「最近のアルバムには、穏やかな田舎暮らしのような感覚があった。だけど本作には傷を負った感覚がある。」
「パンデミック以降、世界は常軌を逸していて、神経過敏になっていたように思えたんだ。」
「この作品は、時間の経過と共にいかに物事が大切に思えてくるか、ということもテーマにしているんだ。」
<ロン・セクスミスによる本作『Hangover Terrace』に関しての発言より>

2025年で61歳を迎えたカナダ出身男性シンガー・ソングライター、ロン・セクスミス。
通算18作目となるアルバム『Hangover Terrace』が発売されました。

Ron Sexsmith『Hangover Terrace』
(国内仕様CD 英文解説の日本語訳付 COOKCD951J 2,970円税込/輸入LPもあり)

英国ロンドンのイーストコート・スタジオ録音で、マーティン・テレフェによるプロデュース作。
メランコリックなポップ・ナンバーを中心とした14曲入りのオリジナル・アルバムです。

今日のこの1曲は、愛する人を亡くした友人のために書いたという「When Will The Morning Come」。
さりげない日々の中に、一筋の光を与えてくれるような優しさと切なさを感じさせる1曲です。森陽馬


2025年9月9日(火) Mavis Staples「Beautiful Stranger」

ピーター・バラカン氏が選んだ音楽映画を上映するイベントが9月12日から25日まで行われます。
『ピーター・バラカン's Music Film Festival 2025』

場所は角川シネマ有楽町。(有楽町駅からすぐ、ビックカメラのビル8階)
日本初上映の映像作品が6作、注目作も色々あって楽しみですね。

観たい!のが、『ルイジアナピリ辛 クリフトン・シェニアの世界』と『テックス・メックス、アコーディオン天国』。
女性シンガーの歌手人生にスポットを当てた『ジャニス・イアン 沈黙を破る』、『マリアンヌ・フェイスフル 波乱を越えて』、『メイヴィス・ステイプルズ ゴスペル・ソウルの女王』も気になりますね。

さて、メイヴィス・ステイプルズの新しいアルバムが2025年11月7日発売決定いたしました。

Mavis Staples『Sad And Beautiful World』
(2025年11月7日発売 輸入CD Anti ATI880782/輸入LP)

2025年で86歳を迎えた彼女の包容力ある歌声が素晴らしいですね。
新作をより楽しめるように、メイヴィスの70年以上に及ぶ音楽足跡を映画でチェックしたいと思っています。森陽馬


2025年9月10日(水) Danny Wilson 「I Can't Wait (Live)」

全米チャートにもランクインした代表曲「Mary's Prayer」、UKシングル・ヒット「The Second Summer Of Love」などで知られる、スコットランド出身のGary&Kit Clark兄弟とGed Grimesによる男性3人組バンド、ダニー・ウィルソン。

「Mary's Prayer」収録の1987年1st『Meet The Danny Wilson』、よりキャッチーさが増した1989年の2nd『Bebop Moptop』。
フル・アルバムはこの2作のみでバンドは解散してしまいますが、前述の曲以外にも沢山良い曲があります。

長い間廃盤状態が続いていた上記アルバム2作に加え、B面曲、ラジオ・エディット、リミックス、ライヴ音源を収めたディスク③~⑤がセットになった計5枚組のCDボックスが発売されました。

Danny Wilson『Complete Danny Wilson』
(輸入CD5枚組 Cherry Red CRCD5BOX162)

ベストなど編集盤は随分前にいくつか発売されたことがあると思いますが、シングルB面曲など現在は容易に聴くことが出来ないものも色々纏められているのがありがたいです。(嬉しい!)

1989年10月1日London Town&Country Clubでのライヴ音源を収めたディスク⑤、Garyのソウルフルな歌声、バンドの演奏力,,,..当時このクオリティでライヴを行っていたのかと、聴いていてワクワクしました。
本日はそのライヴ音源の中から、イントロのピアノにグッとくる「I Can't Wait」を今日の1曲に。Kitのヴォーカル、バンド共に熱量の高いかっこいいバージョンです。

付属のブックレット(35Pほど)には、メンバー3人が当時のことを振り返りながら1曲1曲コメントしていたり、貴重なオフショット写真なども掲載されていて充実の内容です。東尾沙紀


2025年9月11日(木) GREAT 3 「Summer's Gone」

GREAT3のファースト・アルバム『リッチモンド・ハイ』が発売されたのは、1995年9月6日でした。

それから30年・・・。
先日2025年9月6日に丸の内コットンクラブで、ファースト・アルバムの1曲目から13曲目までを曲順通りに再現する一夜限り(2ステージあり)のライヴがありました。

僕は『リッチモンド・ハイ』がGREAT3の中では一番好きなアルバムなので、なんとも特別な気分で9月6日のライヴを楽しむことができました。
ひさしぶりにライヴで演奏する曲もあったと思いますが、どの曲も30年分パワーアップされた感があり、『リッチモンド・ハイ』の世界に没頭でき、1曲1曲に今のグレート3を感じられました。

「フール&ザ・ギャング」、「オー・ベイビー」、「マッドネス・ブルー」、「ジェットコースター日和」、「アンダー・ザ・ドッグ」など、好きな曲はたくさんありますが、今日は季節柄「サマーズ・ゴーン」を。

CDは生産中止に現在なっていますが、アナログLPは入手可能です。

GREAT3『Richmond High』
(国内2枚組LP 完全限定盤 UPJY-9103 4,950円税込)

片寄明人さんがビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソンについて語っているインタビューが、シンコーミュージックから刊行された『追悼ブライアン・ウィルソン~エンドレス・ハーモニー』(2,530円税込)に掲載されています。
当店PET SOUNDS RECORDでのエピソードも出てきます。森勉



2025年9月12日(金) Tedeschi Trucks Band & Leon Russell 「With A Little Help From My Friends」

「レオン・ラッセルやマッド・ドッグスのメンバーと過ごしたあの日々は本当に特別な時間でした。最初のリハーサルから魔法のような空気が流れていて、そこから一気に盛り上がりが加速していった。あの夜のことは一生忘れない。このライヴについて私はまだ夢なんじゃないかと頬をつねっている」(デレク・トラックスのコメント)

「ステージ、観客、演奏すべてが完璧で、私のキャリアの中でも一生残る瞬間」(スーザン・テデスキ)

世界最高のギタリスト夫婦バンド、テデスキ・トラックス・バンドの新アイテムが本日発売されました。

テデスキ・トラックス・バンド&レオン・ラッセル『Mad Dogs & Englishmen Revisited』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UCCO-45007 3,300円税込)

本作は、テデスキ・トラックス・バンド&レオン・ラッセルの2015年ヴァージニア州LOCKN'フェス・ライヴ音源。
ジョー・コッカー&レオン・ラッセル中心による1970年伝説的ツアー『マッド・ドッグス&イングリッシュメン』の45周年を記念したトリビュート・コンサートを公式CD化したアルバムです。

「The Letter」(BOX TOPSカヴァー)、「Feelin' Alright」(デイヴ・メイソンも参加!)、「Sticks And Stones」(ブラック・クロウズのクリス・ロビンソン参加)、「Bird On The Wire」、「The Weight」、「Space Captain」他名演揃い。
翌年2016年に亡くなったレオン・ラッセルに加え、リタ・クーリッジ、クリス・ステイトン、ウォーレン・ヘインズ、アンダース・オズボーン等も参加しています。

今日のこの1曲は、ビートルズ・カヴァーでジョー・コッカー名演アレンジの「With A Little Help From My Friends」。
2016年4月1日日本武道館公演(
2016年4月2日今日のこの1曲参照)のラストに歌われた感動が蘇りました。森陽馬


2025年9月13日(土) Devon Allman 「Peace To The World」

グレッグ・オールマンの息子、ディヴォン・オールマンの新作アルバムが発売されました。

Devon Allman『The Blues Summit』
(国内仕様CD 日本語解説付 BSMF-2908 3,410円税込)

2024年はAllman Betts Bandでフジロックに来日し、ソロ作『Miami Moon』も発表したDevonが、サザン・ロック界の雄Jimmy HallとLarry McCray、黒人女性シンガーSierra Greenと組み新たに立ち上げたのが本作『The Blues Summit』です。

タイトルに“Blues”とあるのでブルースな作品かと思いきや、そこまで重くなく、サザン・ロックと言えるほど骨太でもなく、全体的にソウルフルな仕上がりの1枚でした。メンフィス・ホーンズ等も参加してファンキーな楽曲もあり。
デレク&ザ・ドミノスでも有名なジミヘン作「Little Wing」のカヴァーも収録されています。

今日のこの1曲は、Trade Martin作でB.B.Kingも取り上げている「Peace To The World」のカヴァーを。
ロバート・ランドルフがゲスト参加してペダル・スティールを弾いています。森陽馬


2025年9月14日(日) チェアメン・オブ・ザ・ボード 「ギヴ・ミー・ジャスト・ア・リトル・モア・タイム」

モータウン・レーベルの大ヒットを連発したソングライター・チームのエディ・ホーランド、ラモント・ドジャー、ブライアン・ホーランドの3人は、モータウンを去った後、1960年代後半にホット・ワックスとインヴィクタスというレコード会社を設立しました。

そのインヴィクタス・レーベルからデビューしたグループが、チェアメン・オブ・ザ・ボードでした。

1970年、ラジオから流れてきて、いい曲だなぁと思ったのが、チェアメン・オブ・ザ・ボードの「ギヴ・ミー・ジャスト・ア・リトル・・モア・タイム」。
最初聴いた時は、フォー・トップスの新曲と思ってしまいました。
リード・ヴォーカルのジェネラル・ジャクソンの声とか歌い方が、フォー・トップスのリーヴァイ・スタッブスに似ていたんですね。

ウルトラヴァイヴから、<名盤1,100円>シリーズの中の1枚として、チェアメン・オブ・ザ・ボードのベスト盤が発売になりました。全23曲、アメリカのチャートに入った曲は全て収録されています。森勉

★チェアメン・オブ・ザ・ボード『ゴールデン・ベスト:コンプリート・シングル・コレクション』
(国内CD 期間限定盤 ウルトラヴァイヴ UVPR-70061 1,210円税込)


2025年9月15日(月) Cheap Trick 「Gonna Raise Hell」(Live)

チープ・トリック、最後の来日公演があと2週間後となりました。
2022年11月に予定されていた公演が仕切り直しとなったので、前回の来日からおよそ7年。
日本でのライヴはこれで見納め...とは寂しいですが、70代でもばりばりロックしているメンバーの姿を目に焼き付けたいと思います。(公演は9月29日グランキューブ大阪・、10月1日日本武道館の2日間です)

来日を記念して、ノリにノッてる1979年のライヴを収めたCDが発売になりました。

チープ・トリック『ライヴ1979』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-6706 3,000円税込)

『at 武道館』が本国でも売れ、『ドリーム・ポリス』が大ヒットしていた1979年大晦日にLAフォーラムで行われたライヴ音源。2019年レコード・ストア・デイで2LPで発売されたライヴ盤が、日本でのみCD化されました。

メンバーがステージに登場した時の大歓声!
その声に応えるように「Hello There」(「Dream Police」のフレーズを少し付け加えて)からバンドのテンションもMAX!
そのまま雪崩れ込む「Clock Strikes Ten」もまた、ライヴならではの勢いのある演奏がいいですね。

「Surrender」、「I Want You To Want Me」等人気曲もまじえ、当時の最新作『ドリーム・ポリス』からは「Writing On The Wall」を除くすべての曲が演奏されています。
「Auld Lang Syne」(「蛍の光」原曲)を歌ったり、「Happy New Year!」のMCがあったり、年越しライヴらしいムードも感じ取れます。

スタジオ盤同様に9分を超える熱演を繰り広げる「Gonna Raise Hell」は前半のハイライト!
ロビンは割と序盤に声が枯れ気味になりますが、体の奥底から絞り出すような力強いヴォーカルとヘヴィな演奏にビリビリきました。

来たるライヴに向け、今作を聴いて盛り上がっていきましょう♪

来日した後の2025年11月には、新作『All Washed Up』のリリースも予定されています。東尾沙紀


2025年9月16日(火) 大滝詠一 「幸せな結末」 Album Ver

大滝詠一『All About Niagara』ポスターを当店で販売させていただけることになりました。
 

書籍『All About Niagara 1973-2024』に合わせて作成され、リットーミュージックのイベントスペースにて2025夏に行われた<大滝詠一スタジオライヴ上映会>で販売していた限定ポスターになります。

ナイアガラ・レーベル・デザインがB2サイズ3,000円税込。
All About Niagara表紙デザインがA2サイズ2,000円税込。
10月初旬入荷予定。
通販コーナーにて予約受付中です。
上映会に参加できなかった方、買い逃した方はこの機会にご予約くださいませ。

さて、Eテレで先日放映された
ETV特集『POP 大滝詠一 幸せな結末』はご覧になりましたか?
「幸せな結末」(1997)が完成するまでの話や貴重な音源がとても興味深かったですね。
9月18日午前0時(17日水曜日深夜)に再放送されます。是非チェックしてみてください。森陽馬


★掲載ジャケットは、「幸せな結末」Album Versionが収録された2020年発表作『Happy Ending』。
(国内CD SRCL-11432 2,750円税込)
なお、「幸せな結末」Album Verは、井上鑑が手掛けたストリングスのみのバック・トラックで、大滝詠一の歌声がアカペラのようにくっきりと聴こえるヴァージョンです。


2025年9月17日(水) PAPIK presents Sea Breeze 「Lotta Love」 feat Dagmar Segbers

涼しくなってきた地域もあるようですが、東京は真夏の暑さが続いています。
昼間だけでなく、夜も約30℃のムシ暑さ。そろそろクーラーをつけずに眠りたいですね。

さて、夏がなかなか終わらないこの時期に、秋の気配を感じられる新譜が発売されました。

PAPIK presents Sea Breeze『GO BACK』
(国内CD 解説・歌詞付 PCD-26130 2,860円税込)

イタリア/ローマ出身のプロデューサー、PAPIK(パピック)が手掛けたAORプロジェクトの新作です。

2023年発表の前作『West Coast Rendez Vous』(
2023年8月25日今日のこの1曲で紹介)は大好評でした。
本作もウエスト・コーストの風を感じられる1枚に仕上がっています。

今日のこの1曲は、ニール・ヤング作でニコレッタ・ラーソンで有名な「Lotta Love」カヴァーを。
イタリアで活動しているドイツ系オランダ人女性シンガーDagmar Segbersがヴォーカルを担当。
爽やかな歌声が心地良い余韻を残しますね。

なお、マリオ・ビオンディの弟Stevie Biondiが歌うボズ・スキャッグス「JOJO」カヴァーも入っています。森陽馬


2025年9月18日(木) Kassa Overall 「Rebirth Of Slick (Cool Like Dat)」

クールでかっこいい新世代JAZZ新譜この1枚。

Kassa Overall『CREAM』
(国内CD ボーナス・トラック追加収録 日本語解説付 BRC795 2,860円税込)

アメリカ/シアトル出身の新世代ジャズ・ドラマー、Kassa Overall(カッサ・オーヴァーオール)。
彼の新作『CREAM』は、過去のHIP HOP楽曲をJAZZの生バンドで再構築(カヴァー)した作品です。

HIP HOPの楽曲はジャズやソウルの曲をサンプリングし、メロディーを引用して制作していることが多いのですが、本作の場合はそのHIP HOP曲をカヴァーすることで、サンプリング元の楽曲を再構築した仕上がりになっているのが面白いところ。

例えば、4曲目「REBIRTH OF SLICK (COOL LIKE DAT)」は、HIP HOPグループDigable Planetsによる1992年ヒット・ナンバーで、Art Blakey & The Jazz Messengers「Stretching」がサンプリングされていますが、このカッサ・オーヴァーオールのヴァージョンは、アート・ブレイキーの演奏・フレーズを活かし、新しい時代にアップデートした「Stretching」とも言える1曲になっています。

HIP HOP楽曲ながら、Rapや歌は入れず全曲ジャズ・インストのみ、というのも潔くてイイですね。
なお、2025年10月8~10日にブルーノートで
カッサの来日公演が予定されています。森陽馬


2025年9月19日(金) デラニー・ブラムレット 「Guess I Must Be Dreamin'」

オールディーズ&60's音楽好きにはおなじみのティーンズヴィル・レーベルから新譜が出ました。

『Heaven Knows You're Here ~ Sunshine, Soft & Studio Pop 1966~1972』
(輸入CD Teensville 24ページ英文ブックレット付 TV1070/国内仕様盤は10月8日発売予定)

今回もマニアック度大全開! 全32曲収録です。
シングル盤として発売されましたが、残念ながらヒットしなかった30曲と、イノセンス/ピーター・アンダースの未発表デモが2曲の充実内容。
タイトルにあるように、サンシャイン・ポップ/ソフト・ロック満載のティーンズヴィルらしいコンピレーションCDになっています。注目曲を何曲か挙げておきましょう。

・Charlie Russo「Heaven Knows You're Here」
若き日のデニス・ランバート作品。

・Skunks「Small Town Girl」
グループ名らしからぬ、さわやかサウンドでアソシエイション風。

・Bo Gentry And Ritchie Cordell「Love Is Here」
トミー・ジェイムスとの仕事で知られるリッチー・コーデル。

・Rainy Day Friends「Away To Some Other World」
ジョー・サラシーノプロデュース。ジョージ・ティプトンのアレンジ。曲を作ったのはパリス・シスターズのプリシラ。

・今日の1曲は、デラニー&ボニーのデラニー・ブラムレットが1967年にIndependenceというレーベルから出した「Guess I Must Be Dreamin'」を。曲作りにレオン・ラッセルも参加しています。

それにしてもイイ曲ばかり。凄いね、ティーンズヴィル・レーベル。森勉


2025年9月20日(土) 近藤真彦 「ハイティーン・ブギ」

松本隆作詞活動55周年記念コンサート『風街ぽえてぃっく2025』
2025年9月19日(金)東京国際フォーラム、第一夜:風編へ行ってきました。

井上鑑を中心とした素晴らしいバック・バンドと、気持ちが込められた歌。
そして、松本隆が手掛けた名曲の数々が感動的な一夜でした。

約3時間半/2部構成のステージに、井上芳雄、大友康平、木下晴香、近藤真彦、斉藤由貴、鈴木瑛美子、曽我部恵一、橋本環奈、槇原敬之、三浦宏規、水谷豊、宮澤エマ、本仮屋ユイカ、安田成美が出演し2曲ずつ披露。
今回のコンセプトが<歌い継ぐ>だったこともあり、若い世代の出演者が多く、皆歌が上手かったです。

ただ、僕が一番グッときたのは、近藤真彦「スニーカーぶる~す」、「ハイティーン・ブギ」でした。

客席にはペンライトを持った女性もいて、この日一番の盛り上がり。
61歳になったマッチが歌う「ハイティーン・ブギ」には、聴いていて何故か涙が出そうになりましたね。
歌唱力がある人のカヴァーも良いですが、オリジナル歌手が歌うその歌の魅力を改めて実感しました。森陽馬

★なお、『風街ぽえてぃっく2025』コンサートの模様は、WOWOWで11月に放送予定とのこと。
掲載ジャケットは、松本隆作品集『風街図鑑』風編。
(国内CD3枚組 近藤真彦「ハイティーン・ブギ」収録 MHCL-1641 6,915円税込)



2025年9月21日(日) スピッツ 「Y」

今から30年前、1995年9月20日に生まれたスピッツ『ハチミツ』の30周年記念盤が発売されました。

スピッツ『ハチミツ』 30th Anniversary Edition
(国内CD+Blu-ray 期間限定生産盤 UPCH-7779 5,808円税込/2枚組LP、カセットテープもあり)

「ロビンソン」、「涙がキラリ☆」、「愛のことば」含むオリジナル11曲に加え、近年のライヴ音源4曲を追加。
更に、付属のブルーレイには、ミュージック・ビデオ4曲+当時のライヴ映像4曲が収録されています。

ニューヨークにあるマスタリング・スタジオThe Lodgeの創設者で、デヴィッド・ボウイやフー・ファイターズ等数多くの作品を手掛けた女性エンジニアEmily Lazarによるリマスター音源は、30年前の作品とは思えないほど、クリアでリアルなサウンドに仕上がっており、昔から愛聴してきた方には、ボーナス・トラックと共に本編の音質の素晴らしさも聴きどころです。

「ロビンソン」の大ヒットによって、多くの人に聴かれることとなった本作は、①「ハチミツ」やジャケットに映っている可愛い女性の雰囲気から、“光”の明るいイメージが先行していましたが、今回の30周年盤を聴いて、“影”の部分もあることに気付きました。

ブックレット内には、鬱蒼としたY字路に、表紙で笑顔だった女性が一人で寂しく佇む写真を掲載。
そして、「ロビンソン」の次には、「Y」という切ないバラード曲が収められています。
「Y」とは、そのブックレット内のY字路の如く、愛する二人が別れ離れていく道”Y”を表現したものなのでしょうか。

スピッツの歌には光と影のコントラストがあり、それが心を動かしていることを改めて実感しました。森陽馬


2025年9月22日(月) Evie Sands 「I Can't Let Go」

イーヴィ・サンズは現在も活動を続けている女性シンガーであり、ソングライターです。

そんな彼女のレコード・デビューから7年間に出たシングル・コレクションが、ACEレーベルからCDとして発売されました。

Evie Sands『I Can't Let Go』
(輸入CD ACE CDTOP-1658)

1963年から1970年にかけて、ABC-Paramount、Hold、Blue Cat、Cameo、A&Mの各レーベルから出たシングル曲を26曲収録しています。
この時代は自作曲が1曲だけですが、アル・ゴーゴニ、チップ・テイラー、トレイド・マーティンなどの作品をちょっと低めハスキー・ヴォイスで表情豊かに歌っています。

ホリーズでヒットした「アイ・キャント・レット・ゴー」、メリリー・ラッシュでヒットした「エンジェル・オブ・ザ・モーニング」、共に最初に歌ったのは、イーヴィ・サンズでした。
イーヴィのレコードは残念ながらヒットしませんでしたが、時の運ということなのでしょう。

今日の1曲は、Blue Catレーベルから出た「アイ・キャント・レット・ゴー」を。森勉


2025年9月23日(火) Joni Mitchell 「A Bird that Whistles」

ジョニ・ミッチェルの『ブルー』は好きだけれど、ジャズ色が強くなる『逃避行』以降は・・・。
恥ずかしながら、そのような印象を僕は以前持っていました。

でも最近は、ジャズ・ミュージシャンと一緒に録音している作品の方をよく聴いています。
ジョニのジャズは、視界が広がるような解放感を与えてくれるのです。

そんな不思議な魅力を放つジョニ・ミッチェルの"JAZZ"に特化した4CD編集盤が発売になりました。

ジョニ・ミッチェル『Joni's Jazz』
(国内仕様4枚組CD 完全限定盤 英文解説翻訳・歌詞・対訳付 WPCR-18765 11,000円税込)

ジョニの全作品中からジャズ色が濃い楽曲を未発表含め61トラック集めた4CD盤。
ディスク1の1曲目は「Blue」から始まるように、初期から『Shine』(2007)まで幅広く選曲されています。

今日のこの1曲は、鳥の歌声のように響くウェイン・ショーターによるサックス演奏と、本物の鳥の鳴き声をミックスしたという「A Bird That Whistles」。

最後に、ジョニ・ミッチェルのコメントを。
<ウェイン・ショーターはわたしのお気に入りの共同制作者だった。(中略) 彼がいなくなって寂しくなるけど、彼はこれからも私のこの音楽の中に生き続ける。このアルバムは彼の想い出に捧げます。>(ジョニ・ミッチェル) 森陽馬


2025年9月24日(水) ℃-want you!「ラストナイトは踊らせて」

本秀康氏主宰、雷音レコード10周年記念7インチ・シングル♪
雷音レコード最多リリースを誇るアーティスト、今夏ママになられた℃-want you!(シー・ウォンチュ!)の新曲がリリースされました。

℃-want you!「ラストナイトは踊らせて/モコゾウ・ブギ (Swingy MIX)」
(国内7inch クリア・レッド・カラー盤 RHION-41 1,760円税込)

新曲「ラストナイトは踊らせて」は、℃-want you!作詞・作曲によるビートルズ感満載の超ゴキゲンなロックンロール・ナンバー。

「1、2、3、4!」のカウントから、「I Saw Her Standing There」、「涙の乗車券」、「Day Tripper」、「Slow Down」、「It Won't Be Long」等々、いろんなフレーズが細かく散りばめられて、とにかく楽しい♪武藤星児さんがアレンジを手掛けられています。

さらに、ジャケット・イラストにも登場している杉真理さん&松尾清憲さんがコーラス(&コーラス・アレンジ)で参加!
ウーララ~♪パッシュワ~♪お二人のコーラスもふんだんに入っており、彼女のキュートな歌声と曲の世界観をよりいっそう引き立てています。

7インチと配信ではそれぞれミックスが異なるとのこと、こだわりの''赤盤''(クリア・レッド・カラー)仕様となっています。東尾沙紀

カップリングには、2018年発表の7インチ・シングル「君だけさ」B面曲だった「モコゾウ・ブギ」の武藤星児リミックスを収録。東尾沙紀


2025年9月25日(木) 家主 「YOU」(NO FADE ver)

現代ミュージシャンの中で信頼できる指折りのロック・バンドが、家主だ。

田中ヤコブが鳴らすギターと吐き出す言葉には、一本芯が通っており裏切らない。
ロックという音楽に、夢と力が今もあることを教えてくれる。

その家主が新曲5曲を収めた新作ミニ・アルバムを発表した。

家主『NORM』
(初回CD+Blu-ray付 NFBD-002 4,000円税込/通常CD NFD-21 1,800円税込)

CDには未配信のインストを追加した全10トラック入り。
初回限定盤のBlu-rayには2024年CLUB CITTA'川崎のライヴ映像が収録されている。

中でも5曲目「YOU」は名曲だ。
シングルと違い、フェイドアウトせず約20秒長いアウトロが凄まじい。
ニール・ヤング、J・マスキスを彷彿とさせるギターソロに、魂を込めているのが伝わってきた。森陽馬


2025年9月26日(金) 鈴木実貴子ズ 「夕やけ」

「明日も要らない 未来も要らない 安心も要らない 今だけが欲しい
<中略> 来世も要らない 今だけ 今だけ 今だけが欲しい
<中略> 目の前の今をこの今を 抱きしめてみるよ」(鈴木実貴子ズ「夕やけ」歌詞より)

名古屋を拠点に活動している男女二人ロック・バンド、鈴木実貴子ズ。
傑作&大好評だったメジャー1stフルアルバム『あばら』(
2025年1月30日今日のこの1曲で紹介)から、約半年ぶりとなる作品『瞬間的備忘録』をリリースしました。

鈴木実貴子ズ『瞬間的備忘録』
(国内CD+DVD CRCP-20616 5,000円税込)

CDには、インディーズ時代に作られた楽曲を新録音した入魂の5曲。
DVDには、2025年6月28日下北沢SHELTERでのライヴ映像15曲が収録。

心の内から湧き出た真っ直ぐすぎる言葉とメロディーが、音楽なしでは生きられない僕らの心を撃ちぬきます。

今日のこの1曲は、今という瞬間を生きる力を与えてくれる「夕やけ」。森陽馬

★当店にてお買い上げの方、直筆サイン入りポスターを先着でプレゼント中!


2025年9月27日(土) デイヴ・メイスン 「流れるままに」(Let It Flow)

今月、新譜として発売されたテデスキ・トラックス・バンドの2015年のライヴ盤『マッド・ドッグス&イングリッシュメン・リヴィジテッド』は、ジョー・コッカーとレオン・ラッセルが中心になって行った1970年のライヴをトリビュートしたもので、とてもエキサイティングな作品でした。(2025年9月12日今日のこの1曲で紹介)

その中に、「フィーリン・オーライト」が入っています。
作者であるデイヴ・メイスンがリード・ヴォーカルで参加し、後半にはデレク・トラックスとのギターバトルが聴けました。

ということで、今日はデイヴ・メイスンを。

1970年代に発売された彼の作品は、以前に低価格で色々発売されていました。
残念ながら、それらの大半は生産中止になってしまっています。
が、しかし、このCDは先日注文したら、運良く入荷してきました。

デイヴ・メイスン『流れるままに』(LET IT FLOW)
(国内CD 日本語解説付 SICP-5494 1,100円税込)

1977年発表。
「ウィ・ジャスト・ディスアグリー」が彼のシングルとしては、最大のヒットを記録しました。(全米第12位)
続いてシングル・カットされた「流れるままに」もスマッシュ・ヒット。
アルバム全体でキーボードのマイク・フィニガンがいい仕事をしています。森勉


2025年9月28日(日) Julia Fordham 「Home (If This Is What Love Is)」

ジュリア・フォーダムの最新アルバム『earth mate』が国内盤CDで発売されました。

ジュリア・フォーダム『earth mate』
(国内CD 日本語解説・歌詞・対訳付 HYCA-8092 2,860円税込)

イギリス/ポーツマス出身で、現在はL.A.を拠点に活動している女性シンガー、ジュリア・フォーダム。
1988年に邦題『ときめきの光の中で』でデビューし、「Happy Ever After」がTVドラマ『ハートに火をつけて!』(浅野ゆう子主演)の主題歌となって、日本でもヒットしましたね。

本作『earth mate』は、愛と喪失を歌った彼女の2024年発表オリジナル・アルバム。
深遠な歌声とサウンドが心に残る①「Home (If This Is What Love Is)」を特に気に入って、真夜中によく聴いています。

ちなみに、彼女は現在来日中!
2025年9月29日(月)ビルボードライヴ東京、9月30日(火)ビルボードライヴ横浜で公演を予定しています。森陽馬


2025年9月29日(月) Dylan Mondegreen 「To Change Your Heart」

海で佇んでいる女性の後ろ姿。
アルバム名、及びアーティスト名も記載がないジャケット写真を見るだけでもいろんな物語が想像できます。

これまでの作品でもドキッとするような瞬間を切り取った素敵なジャケットが多いノルウェーの男性シンガーソングライター、ボルゲ・シルーネスのプロジェクト<ディラン・モンドグリーン>。
約7年ぶり、6枚目となる新作『A Sound Rings True』がリリースされました。

Dylan Mondegreen『A Sound Rings True』
(国内LP 歌詞付 FCRD098LP 3,960円税込)

今作の中の「君」と「僕」はかつてのパートナーだったのか、想いを伝えられない相手なのか、越えられない心の距離を綴った切ない曲が多いのですが、彼の歌声やサウンドはとても柔らかい雰囲気。
フレンチホルン、フルート、ヴィブラフォン、シンセ、女性ヴォーカル...ギターポップなイメージや前作とはまたひと味違ったメロウな作品に仕上がっています。

暑さも少し落ち着いた今の時期、心落ち着かせてくれる1枚です。

なお、今作はアナログLP(Fastcut Recordsと自身のレーベルSaikoとの共同リリース)と配信のみで、CDは発売されていません。東尾沙紀


2025年9月30日(火) Fairground Attraction 「A Smile In A Whisper」(Live)

「人生とは、出会いと縁と別れです。」(瀬戸内寂聴さんの言葉より)

年を重ねると共に、この言葉を実感するようになりました。
若い頃に出会った人たち、当たり前のように交わしていた言葉が、実は大切なひと時であったのだ、と。

フェアーグラウンド・アトラクションが34年ぶりの再結成を果たし、2024年に行った日本公演の音源を聴きながら、そのような想いを改めて感じました。

フェアーグラウンド・アトラクション『Beautiful Happening Live In Japan』
(国内2枚組CD+ブルーレイ 完全限定盤 SICX-30227 8,000円税込/通常2CD盤 SICX-30230 3,800円税込)

フェアーグラウンド・アトラクションは、エディ・リーダーとマーク・ネヴィンを中心に、ロイ・ドッズ、サイモン・エドワーズが加わり1987年に結成したグループ。1stアルバム『The First Of A Million Kisses』(1988)を発表し1989年に来日公演を行った後、1990年に解散していました。

本作は、オリジナル・メンバーに加え、グラハム・ヘンダーソン(アコーディオン)、1989年の来日公演にも帯同していたロジャー・ボジョレー(ヴィブラフォン)も入り、35年ぶりに行った2024日本公演(最終日2024年7月3日、有楽町ヒューリックホール東京での公演)を完全収録した音源&映像作品。

♪愛を語るには多くの言葉はいらない。ささやきかける微笑みがあればいい。♪
(「A Smile In A Whisper」邦題:愛の微笑み 歌詞より)

エディ・リーダーの歌声、バックの演奏、そして観客の歓声には愛が溢れています。

なお、日本盤ブックレットには、メンバーが日本に到着した2024年6月25日から、帰国の途についた7月4日までの10日間を、担当ディレクターがレポートした手記が掲載されています。森陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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