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  今日のこの1曲 “Archives”

<2021月9月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2021年9月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2021年9月1日(水) The Poppermost 「Park And Ride」

初期ビートルズ~リヴァプール・サウンドを鳴らす、新たなビートルズ・フォロワーが登場しました。

ザ・ポッパーモスト『ヒッツ・トゥ・スクエア』
(国内CD ボーナス・トラック6曲追加全20曲 解説付 ATOZ146 2,640円税込)

ザ・ポッパーモストことJoe Kaneは、スコットランド・グラスゴーを拠点に活動している男性ミュージシャンです。
Fabbey Roadと名付けた自身のスタジオでレコーディングされた『ヒッツ・トゥ・スクエア』は2021年発表のデビュー作。

作詞・作曲・プロデュース・歌/コーラス。
そして、すべての演奏を1人で手掛けており、正に<ワンマン・ビート・グループ・サウンド>。

「When I Get Home」、「抱きしめたい」、「Love Me Do」、「A Hard Day's Night」...
沢山のビートルズ・ナンバーが盛り込まれた楽曲は、パロディとしても、ヴィンテージ感あるポップス・アルバムとしても楽しませてくれる1枚です。

本日は「Ticket To Ride」なナンバー、「Park And Ride」を今日の1曲に。

ジョン・レノン『ロックンロール』を想起させるジャケット、パーロフォンを模したCDレーベル面など、サウンド以外の細かな仕掛けも楽しい1枚。ラトルズお好きな方も要チェックです。東尾沙紀


2021年9月2日(木) Brian Setzer 「Smash Up On Highway One」

9月に入って、一気に涼しくなりましたね。
ということで、秋らしい1枚をご紹介、、、ではなく、身体が熱くなるようなロックな1枚をピックアップ!

ブライアン・セッツァー『Gotta Have The Rumble』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック1曲追加 VICP-65574 2,750円税込)

ブライアン・セッツァーとしてのソロ作としては、2014年発表作『Rockabilly Riot』以来7年ぶり。
ストレイ・キャッツ名義の2019年作『40』やライヴ盤を挟んでの新作オリジナル・アルバムです。

ナッシュビルを拠点に活動しているジュリアン・レイモンドによるプロデュース。
セッツァーのホームタウンであるミネアポリスに加え、ナッシュビル録音の楽曲もあるため、バンジョーが効いた11曲目「Rockabilly Banjo」のようなカントリー・フレイヴァーな楽曲もありますが、アルバム通して、ロカビリー魂をひしひしと感じられる1枚に仕上がっています。

今日のこの1曲は、2曲目「Smash Up On Highway One」。
ディック・デイル「ミザルー」的なイントロからしてかっこいい! 森 陽馬



2021年9月3日(金) Southern Avenue 「Be The Love You Want」

昨日に続き、身体がホット!になれるこの1枚。

Southern Avenue『Be The Love You Want』
(輸入CD BMG 538684032)

サザン・アヴェニューは、メンフィスを拠点に活動しているイスラエル出身男性ギタリストOri Naftaly(オリ・ナフタリー)と、黒人女性シンガーTierinii Jackson(ティリーニ・ジャクソン)を中心にした5人組ソウル・ロック・バンド。

ロス・ロボスのSteve Berlinをプロデューサーに迎えた2021年発表の本作は、伸びのあるティリーニの歌声を存分に活かし、ソウルフルでポップなメロディーと骨太な演奏が融合した快作に仕上がっています。

今日のこの1曲は、アルバム・タイトルにもなっている1曲目「Be The Love You Want」。

“ソウル色が濃くなったレイク・ストリード・ダイヴ”な雰囲気ですね。
テデスキ・トラックス・バンドがお好きな方にもオススメです。森 陽馬



2021年9月4日(土) アース・ウィンド&ファイアー 「セプテンバー」

今年もあっという間に、9月になってしまいました。

9月と言えばセプテンバー。
セプテンバーと言えば、アース・ウィンド&ファイアー!

竹内まりやの同名異曲の方も有名ですが、今日はEW&Fの方で。
ベタすぎる曲ですが、いつ聴いても何回聴いてもいい曲なので・・・。

1978年11月に発売され、1979年2月ごろまでヒット・チャートに登場し、最高位8位を記録しています。
シック「おしゃれフリーク」、ロッド・スチュワート「アイム・セクシー」、ヴィレッジ・ピープル「Y.M.C.A」などがヒットしていた頃です。

曲を作ったのは、モーリス・ホワイト、アル・マッケイ、そして、シンガーとしても1枚だけアルバムを出したことがある女性ソングライターのアリー・ウィリス。

イントロの2本のギターのアンサンブルは、何度もリピートしたくなります。

アース・ウィンド&ファイアー『ジャパニーズ・シングル・コレクション ~グレイテスト・ヒッツ』
(国内2CD+DVD 解説・歌詞・対訳付 日本盤全シングル・ジャケットを12cmサイズで再現した44ページ・カラー・ブックレット付 SICP-31381 3,960円税込)

モーリス・ホワイトたちが、伊賀の影丸が使った分身の術のような(表現が古いね)ミュージック・ビデオも観れます。森 勉



2021年9月5日(日) Folk9 「CIRCLES feat.Luby Sparks」

2013年にデビュー、本国だけでなく世界のインディー・ポップ・ファンからも注目を集めるタイ・バンコク拠点の男性4人組バンド、Folk9(フォークナイン)。

Folk9がファンだということで実現したLuby Sparksとのコラボ曲「CIRCLES」(2021年2月配信リリース)が7インチ化されました。

Folk9「CIRCLES feat. Luby Sparks」
(7インチ・アナログ PRNM001)

サーフ・ポップやドリーム・ポップとして語られるシンセの効いた気持ちいいサウンドを鳴らす彼ら。

英語詞による「CIRCLES」もシンセの印象的な音色、ゆるやかなメロディ、Graph(Folk9)とエリカ・マーフィー(Luby Sparks)との相性の良いヴォーカルがマッチしたクセになる1曲です。(エリカさんが出演したMVも必見です)

カップリングには7インチのために制作された、TornaDome(Folk9)による同曲のリミックスverを収録。
テンポを落としたダウナーな雰囲気に仕上がっています。

Luby Sparksは4月頃に新作レコーディングの模様がアップされましたが、2021年の間にリリースされるでしょうか?
5人の新作も心待ちにしています。東尾沙紀



2021年9月6日(月) Van Morrison 「Days Like This」

思い出が深ければ深いほど、その思い出に関わる“モノ”への愛は強くなるものだ。

Amazon Prime Video制作ドラマ『モダン・ラブ』シーズン2の1話目「あなたが愛したスポーツカー」を観た。
昔から長く乗っている車にまつわる思い出が描かれた物語で、とても感動的なドラマであった。

車に限らず、レコードや音楽もそうだが、人生の節目や印象深い瞬間に出逢ったモノというのは、単なる物質ではなく、心の奥底へ思い出と共に刻まれる、代えのきかない大切なものだ。
ドラマの主人公が抱える想いと、それに繋がる愛は、車に乗らない人でも共感できるのではないだろうか。
お時間ある方は、是非自らの目と耳で確認していただきたい。

さて、その『モダン・ラブ』シーズン2の1話目で、車と共に刻まれた思い出としてかかったのがこの曲だ。

ヴァン・モリソンが1995年に発表したアルバム『Days Like This』の収録曲「デイズ・ライク・ディス」。
嫌なことがあっても、「こんな日もあるさ」と、さりげない日常を優しく包み込んでくれるような1曲である。

ちなみに、このアルバムの曲の一部は、そのドラマの舞台であるダブリンで録音されている。
音楽映画の傑作を数多く制作しているジョン・カーニー監督らしい選曲と演出だ。森 陽馬


★掲載ジャケットは「デイズ・ライク・ディス」が収録されているヴァン・モリソンのベスト盤。
ヴァン・モリソン『エッセンシャル・ヴァン・モリソン』
(国内2枚組CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-4620 3,300円税込)



2021年9月7日(火) Trashcan Sinatras 「Hayfever」

一言で表現するならば、“青春”だろうか。

トラッシュキャン・シナトラズが1993年に発表した2ndアルバム『I've Seen Everything』。
彼らの故郷グラスゴーに吹く風のようなこの作品が、鮮やかなカラー・アナログ盤で再発された。

Trashcan Sinatras『I've Seent Everything』
(輸入LP ランダム・カラー盤 PNFG03)

ジェントル・ジャイアントのベーシストであったレイ・シャルマンによるプロデュース作。
1st『Cake』(1990)で放った甘酸っぱいメロディアスな魅力に、憂いを増したサウンド・センスが加味された傑作だ。

不安を抱えつつも、淡い夢と儚い希望を追っていたあの頃。
楽しくも切ない思い出が入り混じっている、そんな時期の記憶が甦ってくるのは何故だろう。
おそらくは、このアルバムを作っていたメンバーも皆、“青春”の最中であったからだろうか。

今日のこの1曲は、聴く者の心を躍動させるA面2曲目「hayfever」。
元friends againのPaul McGeechanによるリマスタリングは、盤面の美しいカラーと同様の鮮烈な音質。
“青春”の景色を色彩豊かに観せてくれる1枚だ。森 陽馬



2021年9月8日(水) Kara's Flowers 「Soap Disco」

大好評ロングセラーの第1弾(2019年12月1日今日のこの1曲紹介)から約2年!

BeatleDNA(ビートルズの遺伝子)を受け継ぐグッド・メロディな楽曲を集めたコンピレーション『パワー・トゥ・ザ・ポップ』の第2弾が発売されました。

V.A.『パワー・トゥ・ザ・ポップ2』
(国内2枚組CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-31472 3,300円税込)

第1弾で収録が叶わなかったというXTC/デュークス・オブ・ストラトスフィア、ニック・ロウ、エミット・ローズ、ザ・コーギスをはじめ、ジュリアン・レノン、レニー・クラヴィッツ、ジェイソン・フォークナー、ヴィニール・キングス(ラリー・リー在籍)、セス・スワースキー/ザ・レッド・バトゥン、パニック!アット・ザ・ディスコ、ザ・フージアーズ、ザ・リカリッシュ・カルテット(ジェリーフィッシュの3人で結成)等々、70年代から比較的最近のものまで幅広くセレクトされた2枚組全40曲♪

本日はその中から、マルーン5の前身バンドであるカーラズ・フラワーズの1曲を。

パリッとしたスーツ姿でビート・グループっぽいかっこ良さもあったその頃の彼ら。
アダム・レヴィーンの歌声もどこか初々しい、1997年発表のメジャーデビュー作『The Fourth World』収録の爽快なパワーポップ・ナンバーです。

初めて聴くアーティストは勿論、名前を知っているアーティストでもこんな良い曲があったのかと新しい発見もあり、第1弾に引き続きポップ好きにはとっても楽しいコンピ♪
曲毎の解説もたっぷり掲載されています。東尾沙紀



2021年9月9日(木) ハンバートハンバート 「どこにいてもおなじさ」

「間違っているとか正しいとか そんなことどうでもいいと思った。
今日の晩ごはん何を食べよう 晴れてるうちに買い物しよう。
どこにも行きたくないよ ぼくは君といたい。どこにいてもおなじさ 君さえいれば。」
(ハンバートハンバート「どこにいてもおなじさ」歌詞より)

最初の一文から、ハッとさせられた。
「どこにいてもおなじさ」は、愛の深さと、一緒にいることの大事さを感じさせてくれる1曲だ。

ハンバートハンバートの2021年発表アルバムは、『FOLK』シリーズ第3弾。
「どんなときも」(槇原敬之)、「今夜はブギー・バック」(スチャダラパーfeat小沢健二)、「浪漫飛行」(米米CLUB)、「どうにかなるさ」(かまやつひろし)のカヴァーに加え、上記の「どこにいてもおなじさ」、新曲「まなざし」等全12曲が収録されている。

ハンバートハンバート『FOLK3』
(初回限定盤 2020年としまえんライヴDVD付 DDCB-94028 3,520円税込/通常CD DDCB-14027 2,530円税込)

佐藤良成、佐野遊穂、二人だけの弾き語りだが、それだけに、真っ直ぐな歌と言葉が際立っている。
ハンバートの作品は毎回そうだが、優しく癒すというより、聴く者の心を射抜き、背筋を伸ばしてくれる1枚だ。森 陽馬



2021年9月10日(金) ロビー・デュプリー 「ふたりだけの夜」

ロビー・デュプリーという名前が、日本の音楽ファンに知られるようになったのは、1980年夏に全米で大ヒットした「ふたりだけの夜」(Steal Away)からでした。

彼は1946年ニューヨーク、ブルックリン生まれなので、当時33歳。
遅咲きと言っていいかもしれません。

ソフトで適度にソウルフルな歌声と耳ざわりのいいサウンドは、AORファンに受け入れられ、日本でも1980年夏から秋にかけて、毎日ラジオから流れていました。

マイケル・マクドナルドが中心人物になっていたドゥービー・ブラザーズの雰囲気も感じられたので、“一人ドゥービー”なんて呼ばれることもありましたね。

ロビー・デュプリー『ふたりだけの夜』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-17424 1,430円税込)

このアルバムには、セカンド・ヒットとなった「ホット・ロッド・ハート」も収録されています。
これもいい曲です。森 勉



2021年9月11日(土) Pat Metheny 「It Starts When We Disappear」

2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロから、本日で20年が経ちました。
現在も不安定な世の中ではありますが、より多くの人が幸せと感じられる未来になるよう祈りたいですね。

さて、パット・メセニーがニューヨークで録音した新作『Side-Eye NYC』が昨日リリース。

Pat Metheny『Side-Eye NYC (V1.Ⅳ)』(Japanese Version)
(輸入CD BMG/Modern Recordings 5053-869955)

新進気鋭の黒人ピアニスト/キーボーディスト、James Francies(ジェイムス・フランシーズ)と、ロイ・ヘインズの孫にあたるドラマー、Marcus Gilmore(マーカス・ギルモア)を従えたトリオ編成でのジャズ・アルバム。
フレッシュな若手2人に触発されてか、パットも70年代を彷彿とさせるプレイを聴かせます。

今日のこの1曲は、14分の長尺でアグレッシヴに展開していく「It Starts When We Disappear」。

なお、本作は、国内盤がなく輸入盤のみながら、通常仕様とJapanese Versionがあります。
Japanese Versionには、『80/81』に収録されていた「The Bat」がボーナス・トラックとして追加され、中川ヨウの日本語解説もブックレットに掲載されています。森 陽馬


2021年9月12日(日) Gerry Rafferty 「Stuck In The Middle With You」

スコットランド出身男性シンガー・ソングライター、ジェリー・ラファティーが2011年に亡くなって約10年。
彼が生前残していたデモ音源に、他音楽家が演奏・アレンジを追加して完成させたアルバムが発売されました。

Gerry Rafferty『Rest In Blue』
(輸入CD Parlophone 0190296700149)

<The long awaited NEW album from Gerry Rafferty>
と書かれたシールがジャケットに貼付されているように、<待望の新作>と断言していいでしょう。
全14曲、彼のソングライティングと歌心の素晴らしさが伝わってくる1枚です。

今日のこの1曲は、彼がジョー・イーガンと結成したユニット、スティーラーズ・ホイールが1973年に放ったヒット曲「Stuck In The Middle With You」のセルフ・カヴァーを。

なお、リチャード・トンプソン作「It's Just The Motion」のカヴァーも収録。
ブリティッシュ・シンガー・ソングライターお好きな方に、是非聴いていただきたいですね。森 陽馬


2021年9月13日(月) L.E.O. 「Ya Had Me Goin'」

ELO(エレクトリック・ライト・オーケストラ)へのオマージュに溢れたプロジェクト<L.E.O.>の唯一作が2021年リマスターで再発されました!

L.E.O.『アルパカス・オーグリング+10』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICX-30123 2,750円税込)

2006年発表(日本盤は2007年1月発売)の今作は、ボストン出身の男性シンガーソングライターBleu(ブルウ)が発起人となり、マイク・ヴァイオラ、アンディ・スターマー(ex.ジェリーフィッシュ)を中心に結成された限定プロジェクト。

BeatleDNAシリーズより『パワー・トゥ・ザ・ポップ2』と同日にリマスター&ボーナス曲追加で発売されました。

ジェイソン・シェフ、ハンソン、スティーヴ・ゴーマン(ブラック・クロウズ)などELOが好きな仲間が集結。
メロディ・ライン、コーラスやストリングスのアレンジなど、カヴァーではなくオリジナル曲でELO風サウンドを再現していて楽しいアルバムです。

特に「Ya Had Me Goin'」、「Don't Let Me Go」などアップテンポの2曲が当時から大好きでした。
「Evil Woman」のイントロ部分を模した「Ya Had Me Goin'」はいつ聴いても心躍ります。

ボーナス・トラックには、ブルウの代表曲や配信のみでリリースされていた新曲など10曲をプラス!
後半は<ザ・ベスト・オブ・ブルウ>な内容となっています。東尾沙紀


2021年9月14日(火) The Fifth Dimension 「Aquarius/Let The Sunshine In」

映画『サマー・オブ・ソウル』を渋谷シネクイントで先日鑑賞。

これは、ソウル・ミュージック・ファン必見!の音楽映画ですね。
ソウル好きでなくても、黒人音楽に触れたことがある方なら、絶対に見ていただきたい作品です。

映画の舞台は、伝説のウッドストック・フェスティヴァルと同じ1969年のニューヨーク。
ハーレムにある公園にて、入場無料で行われた黒人音楽の野外フェスを紹介したドキュメンタリー映像です。

監督は、The Rootsのドラマーで、レコード・コレクターとしても有名なクエストラヴが担当。
当時のライヴ映像と現在のインタビューがシンクロしながら、テンポ良く進行していく感動の2時間でした。

19歳のスティーヴィー・ワンダー、キレキレのB.B.キング、ステイプル・シンガーズ、マヘリア・ジャクソン、ニーナ・シモン、グラディス・ナイト&ザ・ピップス、チェンバーズ・ブラザーズ、デヴィッド・ラフィン、モンゴ・サンタマリア、レイ・バレット、マックス・ローチ、ヒュー・マセケラ、そしてスライ&ザ・ファミリー・ストーン、etc...。
見どころはたくさんありますが、個人的にはフィフス・ディメンションがとても印象に残りました。

黒人聴衆を前に、華やかな衣装でポップな楽曲を素晴らしい歌と踊りで披露するフィフス・ディメンション。
マリリン・マックー&ビリー・デイヴィスJrによって語られた「Aquarius(輝く星座)/Let The Sunshine In」が生まれた経緯も、非常に興味深いエピソードでした。その秘密は劇場で是非確認してみてください。森 陽馬


2021年9月15日(水) コシミハル 「秘密の旅 (Voyage Secret)」

2015年発表作『MOONRAY』(2015年10月29日今日のこの1曲紹介)以来、約6年ぶり!
コシミハルさんの新作アルバム『秘密の旅』が本日発売されました。

コシミハル『秘密の旅』
(国内CD+Blu-ray 2020年に無観客の劇場で演奏した映像付 COZB-1804 5,500円税込)

コシミハルさん自身によるプロデュース&アレンジ。
フェビアン・レザ・パネ、エリック・ミヤシロ、渡辺等、今堀恒雄、則武諒、山根公男、他参加。
優雅で心豊かになる素晴らしい演奏に、“マダム・クルーナー”な彼女の歌声が夢見心地へ誘います。

「Lullaby Of Birdland」(バードランドの子守唄)、コール・ポーター作「My Heart Belongs To Daddy」のカヴァーもありますが、コシミハルさんのオリジナル楽曲が、小粋かつセンチメンタルでとっても素敵ですね。

今日のこの1曲は、日本語詞によるタイトル曲「秘密の旅」(Voyage Secret)。

香りの良い紅茶をいれながら、美味しい焼き菓子を用意して、じっくりと楽しみたい1枚。森 陽馬


2021年9月16日(木) The Felice Brothers 「To-Do List」

今月のアメリカン・ロック新譜、オススメのこの1枚。

The Felice Brothers『From Dreams To Dust』
(輸入CD YEP ROC YEP-2779)

フェリス・ブラザーズは、ニューヨーク州Catskill出身のフェリス兄弟(IanとJames)を中心にした5人組バンド。

8枚目のオリジナル・アルバムとなる本作は、ニューヨーク州北部に古くからある教会を改修してスタジオ化し、そこにバンド・メンバーが集って録音したとのこと。音にアナログ的な暖かみが感じられる1枚です。

今日のこの1曲は、2曲目「To-Do List」。
武骨かつぶっきらぼうなようでいて、歌心と味わいがあるイアン・フェリースの歌とギターがイイ!

ニューヨークのFenimore Art Museumに展示されている作者不明の絵画『Winter Sunday In Norway, Maine』を使用したジャケットも印象深いですね。森 陽馬


2021年9月17日(金) スティーリー・ダン 「ペグ」

9月24日に、スティーリー・ダンとドナルド・フェイゲン、各々の名義によるライヴ盤が発売になります。

その2枚はまたここでご紹介させていただくことになると思いますが、今日はその景気づけに、スティーリー・ダンの名盤を取り上げてみようと思います。

スティーリー・ダン『彩(エイジャ)』
(国内CD 解説・歌詞・対訳、及びドナルド・フェイゲン&ウォルター・ベッカーによる1999年時のライナーノーツ付 UICY-25040 1,885円税込)

1977年発表の第6作目。
カメラマン藤井秀樹が撮影したモデル山口小夜子の写真が、ジャケットに使用されたこともあって、日本ではこのアルバムで一気にスティーリー・ダン・ファンが増えたようでした。

ドナルド・フェイゲン、ウォルター・ベッカーの2人を中心に、数多くの名うてのミュージシャンが参加しています。
バーナード・パーディ、ジム・ケルトナー、スティーヴ・ガッド、チャック・レイニー、ラリー・カールトン、ディーン・パークス、リー・リトナー、ジョー・サンプル、ウェイン・ショーター、ティモシー・シュミットなど、発売当初、レコード袋に書かれた名前を見て、聴く前も聴いた後も胸躍る気分になったものです。

今日はその中から、シングルで大ヒットもした「ペグ」を。
軽快なハイハット・ワークが印象に残るドラムスはリック・マロッタ。
ギター・ソロはジェイ・グレイドン。バック・コーラスにマイケル・マクドナルドが参加しています。

もうすぐ発売になるライヴ、どんな感じになっているのか楽しみですね。
それにしても、フェイゲン&ベッカーの作品、素晴らしい。森 勉


2021年9月18日(土) Rumer 「Sara Smile」(Live)

蒸し暑い時もありますが、夏から秋への移り変わりを日々感じるようになりましたね。
そんな季節にオススメしたい女性シンガーの新譜この1枚。

ルーマー『ライヴ・フロム・ラファイエット』
(国内CD OTCD-6839 2,750円税込)

カレン・カーペンター似の歌声が魅力的なパキスタン生まれ英国育ちの女性シンガー、ルーマー。
2020年発表アルバム『Nashville Tears』(
2020年8月14日今日のこの1曲紹介)も好評だった彼女が、2020年に行った配信コンサートの音源を収録した初ライヴ・アルバムです。

包み込むような優しい歌声は、ライヴでも本当に素晴らしい!
それを引き立てるバック・バンドの演奏も滋味深くて、落ち着いた気分にさせてくれます。

今日のこの1曲は、ダリル・ホール&ジョン・オーツの名曲カヴァー「Sara Smile」を。
曲中にメンバー紹介があり、各々ソロを取るのですが、配信ライヴなので声援&拍手がないのが寂しいですね。
CDを聴きながら、拍手をしたくなってしまいます。森 陽馬


2021年9月19日(日) The Ronnie Wood Band 「Mr. Luck」

チャーリー・ワッツが先月亡くなったのは、本当にショックでしたね...。

皆悲しいでしょうが、ローリング・ストーンズの北米ツアーは予定通り9月下旬から始まるようです。
「チャーリーが叩かなきゃローリング・ストーンズじゃない!」とか、色々と賛否あるかもしれませんが、ミック・ジャガーとキース・リチャーズが生きている限り、ストーンズは“転がり続ける”のでしょう。
そんなローリング・ストーンズというバンドを、これからも聴き続けていきたいな、と僕は思っています。

さて、ストーンズ関連アイテムとして、ロニー・ウッドの新リリースを今日は紹介しましょう。

The Ronnie Wood Band 『Mr. Luck-A Tribute To Jimmy Reed』
(輸入CD BMG 5053-8682242/輸入2LPアナログ盤 BMG 5053-868179)

ロニー・ウッドが自身のバンドを従え、2013年11月1日にロイヤル・アルバート・ホールで行った、ジミー・リード・トリビュート・コンサートが初公式音源化。

ボビー・ウーマック、ポール・ウェラー、ミック・ハックネル(シンプリー・レッド)他、ゲストの面々による歌や演奏も注目ですが、バンド・メンバーに加わっているミック・テイラーのギターがとにかくイイですね。
ロニーの歌とハーモニカにもブルース愛が伝わってきます。

今日のこの1曲は、ミック・テイラーとロニーによる泣きのギター・バトルが痺れる「Mr. Luck」を。森 陽馬


2021年9月20日(月) スピッツ 「俺のすべて」

2021年3月25日でメジャーデビュー30周年を迎えたスピッツ。

2020年春以降のライヴ・ツアーがコロナの影響で延期→中止となり、新たに日程が組み直され2021年6月からスタートした''NEW MIKKE''ツアーも9月15日の大阪公演で終了となりました。
嬉しいことにその''NEW MIKKE''ツアーから6月19日横浜ぴあアリーナMM公演が10月1~14日劇場公開されることも発表されました!(その後、約1ヶ月間のオンライン上映も)

11月公開の劇場版『きのう何食べた?』の主題歌として書き下ろされた「大好物」もまだ全貌は明らかになっていないので、秋冬も色々とニュースがありそうで楽しみです。

そして、1999年発売のスペシャル・アルバム『花鳥風月』の拡張版『花鳥風月+』が先日発売になりました。

スピッツ『花鳥風月+』
(国内CD 歌詞付 UPCH-2224 3,300円税込)

シングルのカップリング曲、提供曲のセルフ・カヴァー、未発表音源などオリジナル・アルバム未収録曲で構成された編集盤をリマスタリング、さらに現在も高値で取引されている1990年のインディーズ・ミニ・アルバム『ヒバリのこころ』全6曲が追加されました。(1999年版は2曲のみ)

本日は、シングル「ロビンソン」のカップリング曲でオリジナル・アルバムには未収録ながら、ライヴの大定番である「俺のすべて」を今日の1曲に。
草野さんがタンバリンを片手にステージの端から端まで移動し、お客さんに近いところで歌う光景が目に浮かびます。
またライヴに行きたいなぁ...

初アナログ化となる『おるたな』(2012)、『色色衣』(2004)の2LP重量盤も同時発売されました!東尾沙紀


2021年9月21日(火) ウワノソラ 「ハートの手鏡」

いえもとめぐみと角谷博栄による男女ユニット、ウワノソラ。
当店がずっと応援している彼らの7インチ・アナログ盤が、10月15日発売決定しました。

<2021年10月15日発売>
ウワノソラ『ハートの手鏡/無重力のフォトグラファー』
(完全限定7インチ・アナログ盤 UWAN-006 1,980円税込)

ウワノソラの2020年発表作『くらげ』収録曲「ハートの手鏡」と「無重力のフォトグラファー」をカップリング。
ジャケット・イラストはNight Tempo等を手掛けているTree13。デザインはKwak Seunggeunが担当。

完全初回限定生産、売り切れても再プレスはない、とのことですので、お早めにどうぞ。

今日のこの1曲「ハートの手鏡」。
歌詞は、わかせせいぞう『ハートカクテル』の「思い出ワンクッション」というストーリーから着想を得たそう。
シンセベースやDX7を使用したサウンドで、ウワノソラ流シティ・ポップを楽しめるナンバーです。森 陽馬


2021年9月22日(水) ボニー・ブラムレット 「ネヴァー・ゴナ・ギヴ・ユー・アップ」

今年4月に発売され大好評を博したユニヴァーサル・ミュージックの<ロック黄金時代の隠れた名盤>シリーズ。
その続編が本日発売されました。

廃盤や生産中止などで入手困難が続いていた裏名盤を、今回は67枚ピックアップ。
色々な盤がラインナップされていますが、年代的には1976-1985年に発売された作品が選ばれています。
価格は1枚1,100円税込と買いやすいお値段です。

今日紹介するのはこの盤。

ボニー・ブラムレット『レイディーズ・チョイス』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-79714 1,100円税込)

あのデラニー&ボニーの女性シンガー、ボニーさんのソロ・アルバムです。

1976年発表、キャプリコーン・レーベル原盤。
マッスルショールズ録音なので、バックには、ロジャー・ホーキンス、デヴィッド・フッド、バリー・ベケットなどが参加して、素晴らしい演奏が聴けます。曲によっては、グレッグ・オールマンがヴォーカル、オルガンで参加しています。

JBの「シンク」、サム&デイヴ「ホールド・オン・アイム・カミング」、サム・クック「ユー・センド・ミー」、レイ・チャールズ「レッツ・ゴー・ゲット・ストーンド」など、R&Bの名曲をナイス・カヴァー。

今日はその中から、元インプレッションズのジェリー・バトラーが1968年にヒットさせた「ネヴァー・ギヴ・ユー・アップ」を。
ケニー・ギャンブル、レオン・ハフ、ジェリー・バトラーの共作です。
ボニーとデュエットしているのは、ドビー・グレイです。

なお、この曲、このアルバムでは「ネヴァー・ゴナ・ギヴ・ユー・アップ」と「ゴナ」入りで表記されていますが、正式タイトルは、「ゴナ」は入っていません。歌詞でちゃんと歌われているのにね。

どちらにしても名曲、名カヴァーです。アルバム全体の流れも最高。森 勉


2021年9月23日(木) Neil Young 「One Of These Days」

(書籍)『ニール・ヤング全公式音源攻略ガイド』が発売されました。

(河出書房新社 全240ページ 2,695円税込)

ニール・ヤングの公式音源作品を録音順に並べて解説している1冊です。
ニールのソロ作及びバッファロー・スプリングフィールド、CSN&Yに加え、デヴィッド・クロスビー、スティヴン・スティルス、グラハム・ナッシュのソロ作や、クレイジー・ホースのアルバムも紹介しています。
僕も執筆に参加させていただきました。よろしければ、手に取ってみてくださいね。

さて、中秋の名月ということで、1992年発表アルバム『ハーヴェスト・ムーン』から、素敵なこの1曲。
じんわりと沁みる「One Of These Days」。

「そのうちいつか、僕は今までに知り合った良き友人たちに、長い一通の手紙を書こう。
一緒に過ごしたグッドタイムに感謝して、みんなにお礼の言葉を送るんだ。
今は皆大人になって、バラバラになってしまったけれどね。」(「One Of These Days」歌詞より)

この歌を聴くと、しばらく会っていない友人やお世話になった方の顔と思い出が浮かんでくるのです。森 陽馬

★掲載ジャケットは、Neil Young『Harvest Moon』
(輸入CD 「One Of These Days」収録 Reprise 9362-45057-2)


2021年9月24日(金) Elvin Bishop 「サム・クック・メドレー」(「Good Times」~「A Change Is Gonna Come」~「Bring It On Home To Me」)

ロッキン! ブルージー!! ソウルフル!!!
オススメの熱狂ライヴ盤が、<ロック黄金時代の隠れた名盤1976-1985>1,000円シリーズで再発されました。

エルヴィン・ビショップ『エルヴィン・ビショップ・ライヴ』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-79672 1,100円税込)

オールマンで有名なキャプリコーン・レーベルから、1977年に発表されたライヴ作品。
発売当時はアナログLP2枚組でしたが、CDは1枚にギッシリと79分収録。

エルヴィン・ビショップのギタープレイもさることながら、11人編成のバック・バンドがとにかく素晴らしい!
タワー・オブ・パワーのホーン隊も一部楽曲に参加しています。

「オクラホマ/タルサから母が見に来てくれました!その母に、この曲を捧げます!」
とMCしてから披露される、ラストのサム・クック・メドレーを今日のこの1曲に。森 陽馬


2021年9月25日(土) Aztec Camera 「All I Need Is Everything (Live in Glasgow)」

アズテック・カメラ、WEA在籍時の音源を収録したCD9枚組セットが発売になりました。

アズテック・カメラ『バックワーズ・アンド・フォワーズ ザ・WEA・レコーディングス 1984-1995』
(直輸入盤帯ライナー仕様 渡辺亨氏による解説付 QCRCDBOX112J 9,900円税込/輸入CDもあり)

マーク・ノップラー・プロデュース2nd『ナイフ』(1984)、R&Bサウンドに接近した3rd『LOVE』(1987)、ザ・クラッシュのミック・ジョーンズ参加曲含む4th『ストレイ』(1990)、坂本龍一とのコラボでも話題となった5th『ドリームランド』(1993)、名曲「On The Avenue」収録/アズテック~名義での最終作『フレストーニア』(1995)のオリジナル5作品、リミックス、シングルB面、カヴァー、1991年ロニー・スコッツでのライヴなどCD9枚に全112曲を収録!
写真や各ディスクの詳細などを掲載した27ページのブックレット付きです。
(ラフ・トレードからリリースされた名作1st『ハイ・ランド,ハード・レイン』は含まれておりません。)

以前に出たCDをお持ちの方は殆ど曲が重なってしまうかと思いますが、ディスク2にはおそらく初CD化となる1985年のプロモーションLP『Live From Scotland』に収録された1984年グラスゴーでのライヴ音源6曲を収録。

「Oblivious」「All I Need Is Everything」など1st、2ndの楽曲を演奏している若さ溢れるパフォーマンス!
アルバムとは少し違ったアレンジ、お客さんの熱い歓声も聴き所です。東尾沙紀


2021年9月26日(日) グリフィン 「クラシカル・ガス」(歌入り)

毎度おなじみ、オーストラリアのマニアックなレーベル、ティーンズヴィルから、新しいコンピレーションCDが発売になりました。

『エアロプレーン・ライド~あなたの知らないソフト・ロック名曲集第7集』
(国内仕様CD 28ページ英文ブックレット&日本語解説付 MSIG-1471 3,300円税込)

全32曲収録。相変わらず知らなかった曲がいっぱい入っていますが、心地良い気分にさせてくれる曲が並んでいます。

個人的な感想ですが、今までの中で、この第7集が一番好みの曲がたっぷり詰め込まれているように思いました。
何回もリピートしたくなる曲も多いし。

発売されたのに認知されなかった曲が中心ですが、中には未発表のアセテート盤から初CD化されたボビー・ヴィーの「ハピネス・イズ」(アソシエイションがオリジナル)などの超レア曲もあります。

リック・ヘン(サンレイズ)が書いた曲、アンダース&ポンシアがプロデュースした曲、ボブ・クルーが書いてエディー・ヘイゼルトン(エディ・ランボー)が歌っている曲、バリー・デヴォーゾンが書いた曲・・・。
いろいろ注目どころがありますが、今日は1968年に全米2位まで上昇したメイソン・ウィリアムスの「クラシカル・ガス」をカヴァーしたものを選びました。

「クラシカル・ガス」はインスト曲でしたが、このグリフィンのヴァージョンはなんと歌詞付です。
初めて聴きました。

メンバーのヴィンス・モートンが歌詞を書いたようです。
1970年に出たシングルのB面曲だったそうですが、こちらをA面にしておいた方がヒットになったのでは、と思うほど良い出来に仕上がっています。
まためっけものがひとつ増えました。森 勉


2021年9月27日(月) ドクター・ジョン 「Dance The Night Away With You」

ニューオリンズの雄、ドクター・ジョンの代表作といえば、『ガンボ』(1972)でしょう。
(『イン・ザ・ライト・プレイス』(1973)も名盤!)

しかしながら、彼の他の作品は意外と知られていない印象があります。
おそらく、日本盤としてCDがしばらく出ていなかったからかもしれませんね。

さて、彼の1978年発表作『シティ・ライツ』が、ロック黄金時代の隠れた名盤シリーズで久々に再発されました。

ドクター・ジョン『シティ・ライツ』
(国内CD 解説・歌詞付 UICY-79698 1,100円税込)

トミー・リピューマ&ヒュー・マクラッケンによるプロデュース作。
スティーヴ・ガッド、ウィル・リー、リチャード・ティー、ジョン・トロペイ、デヴィッド・サンボーン等の洗練された演奏の中にも、味わい深いドクター・ジョンらしさが感じられる隠れた傑作アルバムです。

今日のこの1曲は、1曲目「Dance The Night Away With You」を。
アダルトかつムーディー♪ 夜に聴きたい1枚です。森 陽馬


2021年9月28日(火) Laurence Elder 「Before The Sunrise」

好きなミュージシャンがリリースした新しい作品を、手に取った時のワクワク感。
これは、本当に音楽が好きな人でないと伝わりにくい、というか、言葉ではなかなか表現しにくいものだ。

ローレンス・エルダーの2007年発表「Surrounded By You」は、深夜から明け方によく聴いた歌だった。
何もなかったようでいて色々なことがあった14年を経て、それ以来となる新作2ndアルバムが届けられた。

ローレンス・エルダー『Walk Another Mile』
(国内CD 金澤寿和氏による解説付 PCD-94059 2,640円税込)

1stアルバム『Surrounded』(
2007年7月4日今日のこの1曲紹介)でのセンチメンタルなピアノの響き、アーバンな演奏はそのままに、より美しく切ないメロディーが胸を締め付ける全10曲。

唯一のカヴァー曲「Summer Breeze」(シールズ&クロフツ)には、マイク・スターンが泣きのギターで参加。
じわじわと沁みるバラード③「I'll Remember You」、“陽はまた昇り朝が来る”⑩「Morning Comes」も印象深いが、深夜から明け方に繰り返し聴くことになるであろう①「Before The Sunrise」を今日のこの1曲に。
人の記憶に寄り添う温もりを感じさせてくれる1枚だ。森 陽馬


2021年9月29日(水) 小西康陽 「夜をぶっとばせ」(Original Loveカヴァー)

Original Love(田島貴男)、祝デビュー30周年!
ということで、豪華ミュージシャン達によるOriginal Loveカヴァー・アルバムが本日発売されました。

V.A『What A Wonderful World with Original Love?』
(初回CD+DVD 5,000枚限定 VIZL-1940 5,500円税込/通常盤CD VICL-65584 3,300円税込)
<初回DVDにはOriginal Love30周年アニバーサリー・ライヴ・ツアー映像がアンコール含め117分収録>

原田知世、長岡亮介、椎名林檎、東京事変、SOIL&"PIMP"SESSIONS & KENTO NAGATSUKA(WONK)、斉藤和義&Rei、TENDRE、小西康陽、Yogee New Waves、YONCE(Suchmos)、Original Love & Ovall、PSG & Original LoveによるOriginal Love楽曲カヴァー全12曲収録。
Original Love自身が参加している楽曲もあり、ファンならずとも楽しめる1枚です。

今日のこの1曲は、超HAPPYな気分になれるキラーチューン!小西康陽「夜をぶっとばせ」!
バート・バカラック+ハーブ・アルパート的インスト・トラックに、グルーヴィーな味付けが最高♪
更に、田島貴男本人のスキャットも入っています!聴きもの!

ちなみに、Original Love『結晶』等旧作が、2021年リマスターされ限定アナログLPで再発されました。
こちらも要チェック♪ 森 陽馬


2021年9月30日(木) ザ・クロマニヨンズ 「光の魔人」

近年は、断捨離やら整理整頓とか言われて、収集して所有することが悪いような風潮がありますよね。
音楽もストリーミング配信が主流になって、CDやレコードが出ない楽曲も増えてきました。

でも、配信だけって味気ないですよね。
便利かもしれないけれど、音だけだと、なんだか物足りない感じなのです。

例えば、楽しみにしていた好きなミュージシャンの作品がリリースされた時のこと。
それを購入して帰りの電車とかでジャケットや解説を吟味。
そして、帰宅してからレコード/CDの封を開けて、中身を手にとった時の“幸せ”。
僕にとっては、そういう幸せが音楽そのものと同じくらい重要だったりします。
(収集している人の言い訳っぽいかも...)

さて、そんな風潮に逆らうように、ザ・クロマニヨンズが6カ月連続でシングルCD&7インチを発売中です!

第1弾が2021年8月25日発売『ドライブGO!』から始まり、9月『光の魔人』、10月『大空がある』、11月『もくらとボンゴ』、12月『縄文BABY』、2022年1月『ごくつぶし』と続く予定。
第1弾『ドライブGO!』の7インチには、なんと!アナログ盤6枚収納特製BOXが付いています!
(コレ買うと、全部買わなきゃ!となってしまうけどね。ちなみにシングルCDの特製BOXは応募抽選。)

で、今週9月29日に発売されたのが、その第2弾シングル『光の魔人』。

ザ・クロマニヨンズ『光の魔人』
(CD 初回紙ジャケット仕様 BVCL-1155 1,100円税込/7inchアナログ盤 BVKL-17 1,320円税込)

とにかく最高! B面の「ここにある」も超かっこいい!
アルバムも2022年1月19日発売予定ですが、菅谷晋一氏が手掛けたシングル盤を6種集めようかな。森 陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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