トップページ        今日のこの1曲アーカイヴス



  今日のこの1曲 “Archives”

<2015月11月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー
2015年11月に更新した“今日のこの1曲”コーナー。


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2015年11月1日(日) ayU tokiO 「犬にしても」

2015年11月3日は<レコードの日>として、新しいアナログ・レコードが色々とリリース予定です。

レコードの日とは日本唯一のレコード・プレス工場<東洋化成>が中心となり、アナログ・レコードの普及を目的として今年から制定されたイベント。

近年4月第3土曜日に行われているレコード・ストア・デイと違うところは、全て東洋化成プレスのアナログ盤だということと、<レコードの日>商品は予約・通販も可能、という点でしょうか。

「通販にてお買い上げできますが、やっぱり店頭でご購入いただくのがうれしいな」
ということで、11月3日店頭で何かしらお買い上げ(レコードでなくても可)の方に、当店名入りEP内袋(紙製)をお1人様1枚オマケとして差し上げます。
←EPが入った状態  

約30年前、レコードの時代に当店で配布していたレコード内袋。(デザインは奥山和典氏)
「11月3日は店に行けないけれど欲しい!」という方は、「後日何か買うから内袋希望」とこっそりご連絡下さい。
(レコードの日商品通販にてご予約の方にも差し上げます)

さて、レコードの日アイテムの中で一番のオススメはこの1枚。
・(EP+CD)ayU tokiO『犬にしても』(NRSP-726 2,000円+税)

マイクロスター佐藤清喜さんがミックス&マスタリングを担当!
女性Voをfeatし、ドリーミーな1曲に仕上がっています。
1,000枚完全限定プレスだそうなのでお早目に。森 陽馬


2015年11月2日(月)「おてんきロッキンチェア」(『みいつけた!いすのまちミュージックアワー』より)

マイクロスター佐藤清喜さんワークスをもう1曲。

NHK Eテレで放映されている子供向け番組『みいつけた!』の音楽を集めたサントラ盤。
『みいつけた! いすのまち ミュージックアワー』。(国内CD WPCL-12252 1,900円+税)

<いすのまちコッシー>コーナーに出てくるキャラクターの歌曲集。
(声優は人気芸人サバンナの高橋茂雄、篠原ともえ、あき竹城、山崎まさよしなどが参加、アート・ディレクションは大塚いちお)

ほとんどの音楽を片岡知子さん(インスタント・シトロン)が作曲しています。

ロック、ポップス、ワールド、歌謡曲、楽しい楽曲揃いですが、その中でも14曲目「おてんきロッキンチェア」。

フィル・スペクター/ウォール・オブ・サウンドお好きな方なら、思わずニヤリ♪なキラーチューン!

ノンクレジットですが、ミックス&マスタリングは佐藤清喜さん。
かなり質の高い演奏で、大物ミュージシャンが参加しているという噂も・・・?!

片岡知子ファン、フィル・スペクター・フォロワー、マイクロスターマニアの方は要チェックですね。森 陽馬


2015年11月3日(火) 流線形「恋は流星 partⅡ」(吉田美奈子カヴァー)

11月3日は日本国憲法が公布された祝日<文化の日>でしたが、<レコードの日>でもありました。

<レコードの日>はアナログ・レコードの普及を目的として新しく制定されたイベント日。
一過性、各一部だけの催しではなく、末永く続いていくといいですね。

レコードの日リリース・アイテムは全65タイトル、そのうち何十種類かを仕入れいたしました。
当店の1番人気はこれですかね。

流線形『恋は流星 partⅡ/Dancing Into Fantasy』
(国内EP THEP-363 1,800円+税)

吉田美奈子が1977年発表したアルバム『Twilight Zone』収録曲「恋は流星」。

シングル・カットのB面に入っていた別ヴァージョン「恋は流星partⅡ」を、クニモンド瀧口による流線形がカヴァー。

元々はアルファ・レコード楽曲カヴァー・コンピ2011年発売『VELVET SONGS』(
2011年4月23日今日のこの1曲で取り上げていました)に入っていた楽曲をリマスタリング、アナログ化したのが今回のEP。

Sky High Production/ドナルド・バード「You And The Music」的メロウ・グルーヴ・アレンジがクール♪
女性ヴォーカルは、ちひろ、とクレジットされていますが、某女性シンガーの変名?

アナログ盤で持っていたい、という方、お早目に。森 陽馬


2015年11月4日(水) FUGU(E) 「Barques (小舟)」

Fugu(フギュ)ことMehdei Zannad(メディ・ザナド)は、 タヒチ80のサポート&オープニングアクトとして来日経験もあるフランス出身男性シンガーソングライター。

メディ・ザナド名義で2011年リリースされた3rdアルバム『FUGUE』が、ボーナス・トラック8曲を追加し日本盤で発売されました。
(国内CD 全18曲収録 日本語解説付 VSCD-9496 2,300円+税)

今作には、タヒチ80のグザヴィエ・ボワイエ、ペドロ・ルスンドが共同プロデュース、バックにも参加しています。

爽やかで優しい歌声、親しみやすいメロディ、全編フランス語による言葉の響きがクセになるポップな楽曲ばかり♪

中でも一番耳に残ったのが、アルバムのインターバル的インスト「Barques(小舟)」。
2分に満たない曲ですが、ピアノの音色とハーモニーが美しい1曲です。

ギター・ポップ好きな方にもおすすめの一枚です。

日本盤は彼が手掛けた映画のサントラ曲やカバーなどを追加収録した特別仕様となっています。東尾沙紀

2015年11月5日(木) シャドウズ・オブ・ナイト 「グロリア」

ビートルズを代表格としたブリティッシュ・ビート・グループの影響を受けて、アメリカの若者たちも楽器を持ち、次々と新しいバンドが自分たちなりのスタイルでデビューしたのが1965~66年あたりでした。

今から50年も前に録音された若いバンドの音には、この時代にしかなかった独特なパッションがたっぷり染み込んでいるものが多い気がします。

今日はそんな1曲。
シャドウズ・オブ・ナイト『グローリア』
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-16833 1,143円+税)

シャドウズ・オブ・ナイト「グロリア」は1966年5月に全米ベスト10ヒットを記録。

僕も中学生の時に聴いて夢中になった思い出のある楽曲です。

途中、「G」、「L」、「O」、「R」、「I」、「A」とスペルをひと文字ひと文字歌っていく所に、たまらなく魅力を感じたものです。

シャドウズ・オブ・ナイトはシカゴ出身1966年当時平均年齢19歳の白人5人組。
みんなブルースが大好きだったようで、アルバムにはジョン・リー・フッカー、ボー・ディドリー、ウィリー・ディクソンなどのカヴァー曲が並んでいます。

ちなみに、グループ名は歌詞の一部から取ってネーミングされたもの。
「グロリア」はヴァン・モリソンの作品で、この話は後日また。森 勉


2015年11月6日(金) ヴァン・モリソン 「サムワン・ライク・ユー」

ヴァン・モリソン約50年の歌手生活を2枚組全37曲に凝縮したベスト盤『エッセンシャル・ヴァン・モリソン』が発売になりました。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-4620 3,000円+税)

1960年代から70年代、80年代、90年代とコンスタントに作品を出し続け、2000年代に入ってもその活動のペースは衰えないヴァン・モリソン。

彼独特の唱法による渋いながらも耳ざわりの良い楽曲たちがコンパクトな形で堪能できるおすすめCDです。

「ブラウン・アイド・ガール」、「ムーンダンス」、「クレイジー・ラヴ」、「ドミノ」、「ワイルド・ナイト」、「ブライト・サイド・オブ・ザ・ロード」、「ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー」等有名曲の他に、ザ・バンド『ラスト・ワルツ』に参加した際のライヴ、チーフタンズやクリフ・リチャードとの共演曲なども収録されています。

もちろん、ゼム時代の「グロリア」も入っています。

シャドウズ・オブ・ナイトのヴァージョンを昨日紹介しましたが、オリジナルならではの迫力を感じるのが、やはり作者であるヴァン・モリソンの歌唱です。

この「グロリア」、イギリスではB面。
アメリカではA面でしたが、1965年5月にチャート93位にちょっと顔を出しただけで終わってしまっていたんですね。(シャドウズ・オブ・ナイトのヴァージョンが大ヒットしたことによって、ゼムのヴァージョンも1966年再チャートインしています。この時は71位が最高位)

さて、今日のこの1曲は「グロリア」ではなく、1986年発表アルバム『ポエティック・チャンピオンズ・コンポーツ』に収録されていた「サムワン・ライク・ユー」を。

秋も深まり、冬が近づいてきたのでこの時期にピッタリの名バラードです。
美しいストリングスをバックにヴァン・モリソン節が映えています。森 勉


2015年11月7日(土) 天才バンド 「ロックジェネレーション」

近年CM音楽などでも引っ張りだこの奇妙礼太郎(Vo,G)、ワンダフルボーイズのリーダーSundayカミデ(Piano,B)、奇妙礼太郎トラベルスイング楽団でも活躍するテシマコージ(Dr)による3人組、天才バンド。

メジャー・デビュー・アルバムとなる2作目『アリスとテレス』が今週発売されました。
(WPCR-12256 2,700円+税)

Sundayカミデの楽曲を歌った作品を残したい、という奇妙礼太郎の想いからスタートしたこのバンド。
今作も全編、Sundayカミデ作の曲です。

ガッと音が出た瞬間掴まれる今作のリード曲①「ロックジェネレーション」。
ギター×ピアノ×ドラムの演奏、疾走感があってかっこいいですね!

他にも、奇妙礼太郎のエモーショナルな歌声が沁みるバラードが色々収録されていますが、「ダラダラ」「ロックライダー」で弾くギター・ソロも凄く良いです。

10曲目以降は、スタジオ・ジャム・セッションの音源6曲を収録。
本編とは雰囲気変わって、奇妙礼太郎が即興でメロディと歌詞を付けた自由な演奏&歌が楽しいです。
ここでは、Sundayさんがベースを担当。
「レッドホットチリ島(じま)」では、レッチリのフリー的なスラップ・ベースも披露しています。東尾沙紀

2015年11月8日(日) ビートルズ 「ドント・レット・ミー・ダウン」

またまたビートルズでお騒がせします。

今回のキャッチ・フレーズは
「こんなビートルズ、見たことない!」
というもので、メイン・アイテムは映像です。

究極のベスト・アルバムと言われた『ビートルズ1』を2015年最新ミックスしたCDに、全27曲の映像が見れるDVD又はブルーレイが付いている、という今作。

更に、その映像と別の楽曲やヴァージョンが楽しめるもう1枚のDVD又はブルーレイが付いた完全生産限定盤『ビートルズ1+デラックス・エディション』も出ています。
(国内2BD+CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-77527 9,800円+税)

僕のおすすめは、なんと言ってもこのデラックス・エディションです。

『1』に入っている全曲の映像が見れるディスク1はもちろんですが、ディスク2も大注目の映像がたっぷり収められています。

1番最初に見たいと思ったのは「ドント・レット・ミー・ダウン」。
1969年1月30日ロンドン/アップル社屋上でのあのルーフトップ・セッション映像です。

映画『レット・イット・ビー』ではカメラがビル周辺に集まってくる人々などを映し出すため、屋上にいるビートルズ4人はあまり映らなくなってしまうので、ずっと残念だなあと思っていました。

しかし!今回はずっと屋上のシーンです。
うれしいです!
3回続けて見てしまいました。

躍動感あふれる屋上ライヴシーンはいいですね。
ジョンが、ポールが、ジョージが、リンゴが解き放たれたように歌に、演奏にのめりこんでいるのが感じられる瞬間の連続です。

取り急ぎ今日はここまで。
他にも気になる映像多数! また書きます。森 勉


2015年11月9日(月) BAIN 「Wherever」

“男性版シャーデー”!?

店でかけていると「これなんですか?」とよく聴かれる1枚。

ベイン『ラブ・イン・ブルー』
(国内CD 国内盤ボーナス・トラック追加収録 日本語解説付 BBQ94CD 2,000円+税)

プリンスの出身地としても知られるアメリカ/ミネアポリスを拠点に活動してきた男性ミュージシャン、Davis Bain(デイヴィス・ベイン)と、キーボード奏者Erick Anderson(エリック・アンダーソン)、女性シンガーJayanthi Kyle(ハイアンティ・カイル)による3人組ユニット、BAIN。

2014年デジタル先行リリース、国内盤CDは2015年5月発売ですが、じわじわと評判を呼んでいます。

深く静かなスムース・サウンド。
2013年シャーデー・フォロワーとして話題になったRhye(ライ)よりも、メロディアスかつオーガニックな雰囲気。上品かつ穏やかな空間を演出してくれます。

今日のこの1曲は、シャーデー好き必聴①「Wherever」。
フェンダー・ローズ&シンセの音色が白昼夢を見させてくれる④「Let Me Know」も聴きもの。

女性シンガーが歌っているトラックもありますが、デイヴィス・ベイン自身の歌の方が僕は好きですね。森 陽馬


2015年11月10日(火) 星野みちる×松尾清憲 「My Tiny World」

松尾清憲、祝ソロデビュー30周年!

それを記念して、2015年10月から3か月連続リリース中です。

まず10月に1985年発表名作1stソロ作『SIDE EFFECTS~恋の副作用』30周年記念盤。
(UPCH-7059 3,000円+税)

今月11月18日には、待望の新作オリジナル・アルバム『This Tiny World』が発売。
(CDSOL-1689 2,800円+税)

来月12月16日には、CDブック『ニュー・ベスト・オブ・松尾清憲』がリリース予定になっています。
(DQC-1504 3,518円+税)

上記3タイトルを購入し応募券を送付すると、スペシャルCDがもれなくもらえるキャンペーンを実施!

更に来週発売される新作『This Tiny World』、当店のみの特典として、美麗ジャケット・デザイン4cm四角マグネットと、サイン入りジャケットを先着で差し上げる予定です。

松尾清憲さんの作品を聴いたことがない、という方でも、ポップス好きならば気に入ること間違いなし。
シネマ、BOX、ピカデリー・サーカス、ソロの集大成といえるメロディアスなハーモニー・ポップ♪
ご期待ください。

さて、怒涛リリース・ラッシュの間隙を突いて、プレミアムな限定EPも発売されました。

星野みちる『My Tiny World』
(国内EP+CD 完全限定盤 HCCD-9566 1,500円+税)

松尾清憲作詞・作曲による新曲「My Tiny World」を星野みちる&松尾清憲がデュエットしたA面。
松尾清憲1984年発表名曲「愛しのロージー」を星野みちるがカヴァーしたB面。
まさに星野みちる的“松尾清憲祭り”なカップリングEP!(ジャケット・アートは星野みちるさん本人によるもの)

なお「My Tiny World」編曲・演奏は、<The Velvet Tea Sets with 松尾清憲>名義。
(小室和幸、朝倉真司、小泉信彦、橋口靖正、平田崇、松尾清憲)
「愛しのロージー」カヴァーのプロデュース/ミックスはマイクロスター佐藤清喜さんが手掛けています。森 陽馬


2015年11月11日(水)ダイアナ・クラール「Heart Of Gold」(孤独の旅路) ニール・ヤング・カヴァー

明日11月12日はニール・ヤングの誕生日。
今年70歳! おめでとうニール!

アメリカお住まいのお客様から、「ニール・ヤングのコンサートを先日見に行ったが、環境問題を糾弾する政治集会に来てしまった感じで、途中へんな小芝居も入り、かなりの人が途中で席を立って帰っていた」というご報告をいただきました。

まあよくも悪くも元気いっぱいですね。
“Heart Of Gold”を探し求める旅はまだ終わっていない、ということなんでしょう。
ファンとしては末永く活動していってもらいたいものです。

ということで今日のこの1曲。

2016年2月来日公演が決定した女性ジャズ。シンガー、ダイアナ・クラール。
今年1月発売された最新アルバム『ウォールフラワー』(
2015年1月29日今日のこの1曲で紹介)に、同セッションで録音していた4曲を追加した全20曲盤が発売。
(国内CD ダイアナ・クラール『ウォールフラワー~コンプリートセッションズ』 UCCV-1152 2,800円+税)

そのラスト20曲目、追加曲の中の1曲が、ニール・ヤング「Heart Of Gold」(孤独の旅路)カヴァーなのです。

ダイアナ・クラールが歌う「Heart Of Gold」、イイですね。

デヴィッド・フォスター(ピアノ&プロデュース)、ジム・ケルトナー(ドラム)、ディーン・パークス(ギター)他参加。
ロバート・プラント&アリソン・クラウスやヨーヨーマとも共演歴があり、ダイアナ・クラールのツアーにも参加しているフィドル奏者、Stuart Duncanによるヴァイオリン・ソロが沁みます。

通常盤には入っていなかったジョニ・ミッチェル「A Case Of You」カヴァーも聴きもの。森 陽馬


2015年11月12日(木) ジェフリー・フォスケット 「恋のバンシャガラン (Wham Bam)」

ビーチ・ボーイズファン要チェック!
ジェフリー・フォスケット12月16日発売久々の新作『クラシック・ハーモニー』。
(国内CD ボーナス・トラック2曲追加 VSCD-3598 2,315円+税)

当店のみの特典が決まりました!
ジェフリーの新作とジェフ・ラーソンのCD(ベスト盤か2014年作)、計2枚お買い上げの方に未発表音源CDを先着でプレセントします!

1.Jeffrey Foskett「Stuck In The Middle」 2.Jeff Larson「Windbrown Mind(Alt Acoustic Ver)
どちらも未発表音源! 当店のみの特典CD!(CDRではなくプレスCDです)  ご予約お待ちしております。

さて、ジェフリーの新作は本編CDも注目楽曲タップリ!

ビーチ・ボーイズ「The Warmth Of The Sun」、「Little Saint Nick」、山下達郎「踊ろよ、フィッシュ」、「This Could Be The Night」、ディラン作「My Back Page」、ニール・ヤング作「On The Way Home」など必殺カヴァー連発。

中でも僕が期待しているのは、1曲目シルヴァー「恋のバンシャガラン (Wham Bam)」カヴァー。

コレ、めちゃめちゃイイ曲なんですよねー。
オリジナルも大好きですが、ジェフリーの歌声で歌われるこのカヴァーも楽しみです。森 陽馬


2015年11月13日(金) T字路s 「恋は桃色」

体にビリビリくるような強烈な歌声!

見た目からは想像がつかないハスキーで個性的な声の持ち主である女性シンガー伊東妙子と、スカ・インスト・バンド<COOL WISE MAN>のベーシスト篠田智仁によるブルース/フォーク・デュオ、T字路s(ティージロス)。

2010年結成、これまで3枚のミニアルバムを発表している2人の最新作は、T字路sのルーツとなる楽曲を取り上げたカバー作品『Tの讃歌』。
(HXCD-9210 2,315円+税)

「銀座カンカン娘」、「見上げてごらん夜の星を」、「襟裳岬」、「時の過ぎ行くままに」、「Baby Won't You Please Come Home」他、浅川マキ、ダウンタウン・ブギウギ・バンド、中島みゆき、BO GUMBOS、ブルーハーツなど。

時代もジャンルも多様ながら、どの曲も土と夜の匂いがするT字路sワールドになっているのがすごい!

今日の1曲は、細野晴臣作『HOSONO HOUSE』収録楽曲「恋は桃色」。
ギターでの弾き語り&力強くまっすぐな歌声が印象的なカバーです。

ハンバートハンバート佐藤良成も(フィドル,ギター,コーラス)で参加。

今作のアナログ盤(HXLP-9211 3,200円+税)も発売中です。東尾沙紀


2015年11月14日(土) ビートルズ 「レヴォリューション」

「今日はお風呂先にする? 食事先にする? それともまたビートルズにする?」
「そうね、またビートルズかな。」

こんな感じで、ここ数日は家に帰ると、まずビートルズを数曲見てから、いろいろなことが始まるという日々が続いています。
(国内2BD+CD 『ビートルズ1+デラックス・エディション』 UICY-77527 9,800円+税)

先日はディスク2から「ドント・レット・ミー・ダウン」を紹介しましたが、今日もディスク2からです。

若い頃の「ツイスト&シャウト」や「ベイビー・イッツ・ユー」もいいし、美しい色彩の「レイン」、「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」、「ハロー・グッドバイ」もいいし、「ヘイ・ブルドッグ」のジョンとポールが楽しげな姿を見るのもいいし、『アンソロジー』が出た時に作られた「フリー・アズ・ア・バード」、そして涙なしには見れない「リアル・ラヴ」もいいし・・・。目移りしますね。

「レヴォリューション」は1960年代に初めて見てから大好きなビデオ。

ライヴ仕立てというのもいいですし、ジョンが右にいてその隣にジョージ、そしてポール、中央の後ろシンプルな
ドラム・セットにリンゴ、という並びが、これぞビートルズのステージ・スタイルを感じさせてくれます。

マイク・スタンドもジョンの所に1本、ジョージとポールが顔を寄せ合ってコーラスするマイクが1本。
いい構図だなぁ。

それにしてもこの「レヴォリューション」の音のヒズミ具合、スゴイです。
プロデューサーのジョージ・マーティンやエンジニアのジェフ・エメリックが針が振り切れてもOK、と心に決めて録音した音の洪水を楽しみましょう。

あと、ジョージとポールの♪パッシュビドゥビ♪コーラス最高!
お見逃し及びお聴き逃しなく。森 勉


2015年11月15日(日) ロビン・ワード 「In His Car」

「CD出ていませんか?」という問合せランキングで、絶えず上位だった1枚が遂に出ました!

ロビン・ワード『ワンダフル・サマー』
(国内CD 日本語解説付 ODR6147 1,500円+税)

オールディーズ・ファン100人中100人が夏名曲のフェイヴァリットとして挙げる「ワンダフル・サマー」。

1990年に国内盤CDがワーナーから出たことがありましたが現在廃盤。
「Wonderful Summer」やそのアンサー・ソング「Winter's Here」がコンピに入ることは時々あっても、このオリジナル・アルバム仕様では輸入盤でも永らく出ていませんでした。

1963年発表アルバムにシングル3曲をボーナス・トラックとして追加した全15曲もうれしいですね。

カスケーズやシェルビー・フリントの仕事で知られるペリー・ボトキン・ジュニアが手掛けたドリーミーなサウンド。
ハワイ出身ネブラスカ育ちである彼女の歌声とも相性抜群で、何時聴いても夢見心地にさせてくれます。

今日のこの1曲は、ボーナス・トラックとしてラストに収録されている「In His Car」。

ビーチ・ボーイズ/ブライアン・ウィルソン作「In My Room」のアンサー・ソングと言われている1964年発表曲。

♪僕はここに閉じこもり 心配や悲しみをすべて追い出してしまう。僕の部屋で、この部屋で。
~ 闇の中で一人ぼっちでも 怖くはない この部屋にいれば この部屋にいれば♪(「In My Room」歌詞より)

こう歌うブライアンに対し、
♪一緒に夢を見ましょう この車の中で。ラジオでお気に入りの曲を聴きながら。♪
と歌いかけるロビン・ワード。

ビーチ・ボーイズ的コーラス&編曲も切なく心に迫ります。森 陽馬


2015年11月16日(月) ウエス・モンゴメリー 「ロード・ソング」

ウエス・モンゴメリーならではのギターの音色が昔から好きです。

ソフトなトーンで美しくメロディを奏でる独特のオクターブ奏法は、聴く者すべてを優しく包み込んでくれるようです。

1960年代初期のリヴァー・サイド・レーベル時代もいいですが、僕の好みとしては1960年代中期以降、ヴァーヴやA&M、CTIレーベル時代によく聴くアルバムがあります。

1968年6月にウエスは43歳という若さで心臓発作により急死してしまいますが、その1か月前に録音が完了していたのが、今作『ロード・ソング』でした。
(国内CD 完全限定盤 UCCU-99179 1,000円+税)

大ヒット・アルバム『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』と同様に、プロデュースはクリード・テイラー。
アレンジはドン・セベスキーが担当。

ウエスの遺作は物悲しくも美しい楽曲が並んでいます。

アルバム・タイトルになった「ロード・ソング」はウエスのオリジナル曲。
その曲からインスパイアされたようなジャケットも印象的です。

小さい写真だと伝わりにくいかもしれませんが、格子状のフェンスが美しい曲線を描きながら続いて、道の向こうには赤いテールランプをつけた車・・・。
ウエスが遠い世界へ旅立ってしまった・・・。森 勉


2015年11月17日(火) 野宮真貴 duets with 村井邦彦 「或る日突然」

渋谷系ってどんな音楽?

「東京渋谷を発信地として1990年代に流行した日本のポピュラー音楽の一部の傾向を分類化したもの」
と、ウィキペディアには書かれていますが、定義付けはともかく、場所やジャンルを越える古くて新しい音楽だった印象があります。

1990年当時学生だった僕は、ドリカム、米米CLUB、久保田利伸などが好きでしたが、渋谷系の音楽は普段着とは違うオシャレな洋服を着る感覚と同じで背伸びして聴いていましたね。
ジャケットや曲目を眺めているだけでも、ワクワクした記憶が今も残っています。

さて、渋谷系の代表格とも言えるピチカード・ファイヴの女性シンガー、野宮真貴が新作アルバム『世界は愛を求めてる ~野宮真貴、渋谷系を歌う~』を発表しました。
(初回生産限定盤 UICZ-9056 3,700円+税)

「東京は夜の七時」(ピチカート)、「ラテンでレッツ・ラブまたは1990サマー・ビューティー計画」(フリッパーズ・ギター)、「ぼくらが旅に出る理由」(小沢健二)等、渋谷系ど真ん中な楽曲から、「ドリーミング・デイ」(山下達郎作)、「中央フリーウェイ」(荒井由実)、「ガラスの林檎」(松田聖子)、「世界は愛を求めてる」(バカラック作 スウィング・アウト・シスターのコリーンとのデュエット!)カヴァーも収録。

<野宮真貴と坂口修の対談による楽曲解説>を読んでいただければ、この選曲が売るためのマーケティングから出てきたのではなく、意義&想いが1曲毎に込められていることを実感できると思います。
(楽曲解説は信藤三雄氏デザインによる初回限定盤ブックレットにも記載)

そういう意味で最も意義深いのが、村井邦彦氏とのデュエットで聴かせる「或る日突然」。
オリジナルは村井邦彦氏作曲、山上路夫氏作詞によるトワ・エ・モワ1969年ヒット曲。

約25年前渋谷系を聴いてワクワクした気持ちとはまた違った感慨をもって、しっとりと優しく胸に響く1曲です。森 陽馬

★11月19日(木)、20日(金)ビルボードライヴ東京にて<野宮真貴 渋谷系を歌う 2015>があります。
残席少しだけあるようですのでチェックしてみてください。


2015年11月18日(水) sugar me 「Spider WEB」

リンジー・ディ・ポールの曲名からとられた名で活動している86年生まれの女性シンガーソングライター、寺岡歩美ソロ・プロジェクト<sugar me>。

CMソング、モデル・女優としても活躍の幅を広げ、最近ではLUCKY TAPE「Touch!」への客演も記憶に新しい彼女の新作2nd『AROUND the CORNER』が先日リリースされました。
(RYECD-232 2,000円+税)

エリオット・スミス、ニック・ドレイク、ジョン・レノン、ビートルズ、ジャズやオールディーズ等もルーツに持つ彼女の楽曲は、フォーキー&ポップで親しみやすく、歌声も透明感があり柔らかな雰囲気。
殆どが英語詞で洋楽ファンにも注目の存在となっています。

コーネリアス、イトケンらがゲスト参加した2013年デビュー・アルバム『Why White Y?』から約2年ぶりの新作も、殆どが英語による楽曲です。

心地良いリードトラック「Rabbit Hole Waltz」、ちょっとカゲのある「La Nuit Secrète」、今作の中で一番ポップな「Spider WEB」など、カラフルな全8曲。

今作には、現在彼女のバックを務めるイトケン、吉津卓保、青葉聡希、大和田遥子や、ドイツ×スウェーデン出身の男女デュオ、It's a musicalからドラマーのロバートが参加しています。東尾沙紀


2015年11月19日(木) Neil Young And Bluenote Cafe 「Crime In The City」

11月21日(土)14時開演、当店地下アゲインにて
PET SOUNDS RECORD企画のイベント<yojik VS wanda Vol.2>を行います。

いつも仲良し二人ユニット、yojikとwandaが歌&トークで対決!
もちろん、yojikとwandaのライヴも!
どこへ向かうかわからない二人のトークとライヴ、お楽しみに♪
(yojikさん厳選ポリス名曲ベスト3を熱弁!は確定事項)

さて、紹介したい新譜がたくさんあって迷いますが、まずはコレからいきましょう。

Neil Young And Bluenote Cafe『Bluenote Cafe』
(輸入2枚組CD Reprise 2-550219 国内盤CDは12月16日発売予定)

ニール・ヤング1988年発表作『This Note's For You』をリリースする前後のライヴ・ツアーを収めた2枚組。
久々のライヴ・アーカイヴス・シリーズ11作目です。

不評だったゲフィン時代の後、「Rockin' In The Free World」/『Freedom』前。
ホーン隊を擁するバック・バンド、“ブルーノーツ”を従えての演奏は野太くてかっこいい!

未発表曲7曲含め馴染みが薄い楽曲が多いものの、伝説の名曲「Ordinary People」、ブルージーなアレンジで聴かせる「On The Way Home」、19分以上にも及ぶ長尺ラスト「Tonight The Night」など聴きどころ満載。

今日のこの1曲は、後々『Freedom』及び『WELD』に収録されることとなる「Crime In The City」。
こんな時だからこそ大音響で。森 陽馬


★なお、国内盤(2,800円+税)は12月16日発売予定。
輸入盤と同じくらいの値段なので、国内盤を待ちましょう。


2015年11月20日(金) The Beach Boys 「Good Vibrations」

ブライアン・ウィルソン来日公演が決定しました!

2016年4月12日(火)、13日(水) 東京国際フォーラム
4月15日(金) 大阪オリックス劇場

『ペット・サウンズ』がリリースされた1966年からちょうど50年。
その『ペット・サウンズ』を全曲再現するコンサートになるそうです。

2002年『Pet Sounds Tour』では、『ペット・サウンズ』全曲披露で大拍手が起こる中、「グッド・ヴァイブレーション」が続けて演奏され感動的でした。

『ペット・サウンズ』以外の楽曲がどんな構成で選曲・演奏されるかも楽しみです。
・・・と、ついわがままになってしまいますが、来日してくれるだけでも本当にうれしいですよね。

ビーチ・ボーイズ初来日が1966年ですから、それからも50周年。

当時、ブライアンは来日せず『ペット・サウンズ』をスタジオで作っていました。
50年を経て、その『ペット・サウンズ』をブライアンが歌ってくれるのです。

“愛と慈悲”をもって、ブライアンを迎えましょう。森 陽馬


★掲載ジャケットは、映画『ラヴ&マーシー』サントラ盤。
(『Love & Mercy』 輸入CD capitol B002381902)
なお、映画DVD/ブルーレイが1月29日発売決定しました。ボーナス映像収録予定。2016年色々楽しみですね。


2015年11月21日(土) シーカーズ 「恋はたったひとつ」

シーカーズは1960年代中期に活躍、オーストラリアで結成された男3人女1人のグループです。

日本では「ジョージー・ガール」がヒットしたくらいですが、イギリスでは1965年から1967年にかけて全英ナンバー・ワン2曲を含め9曲ヒット曲を放ち、かなりの人気を博しました。

そのシーカーズが当時イギリスで発表した4枚のアルバム(ライヴ盤1枚含む)に、ボーナス曲をタップリ追加して日本初CD化されました。

『二人の世界 +17』、『カム・ザ・デイ +18』、『朝日のかなたに +18』、『ライヴ・アット・トーク・オブ・ザ・タウン +8』の4枚です。

その中から今日は、1965年に発売されたイギリスでのファースト・アルバム『二人の世界 +17』(A World Of Our Own)から、デビュー・ヒットにしてイギリスでは1位を獲得した「恋はたったひとつ」(I'll Never Find Another You)を。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-16847 1,800円+税)

12弦アコースティック・ギターをフィーチャーした前奏と間奏、そして紅一点のジュディス・ダーラムを中心とした心地良いハーモニーが印象的な曲です。

曲を作ったのはシーカーズのプロデューサーでもあるトム・スプリングフィールド。
ダスティ・スプリングフィールドのお兄さんです。森 勉


2015年11月22日(日) Sproutless 「MERCY」

2014年8月16日の今日のこの一曲でご紹介した、プリファブ・スプラウトそっくりのトリビュート・プロジェクト、<Sproutless>最新作『JORDAN:REVISITED』が発売になりました。

前2作『INSIGHTS FROM RETROSPECT』、『MOVEABLE FEAST』は、プリファブそっくりにオリジナル曲を創作したものでしたが、第3弾はジャケットとタイトルからもわかるように、本家が90年に発表した名作5th『JORDAN:THE COMEBACK』をまるごとカバーした作品!

全19曲という大作を完コピではなく、19組のアーティストが各々の解釈でアレンジ(Re-imaginedと記載)し、それを前作と同じく、パディ・マクアルーン&ウェンディ・スミスそっくりのヴォーカリストが歌っているというもの。

ペダル・スティールを入れてみたり、ゾンビーズ「二人のシーズン」を意識したのかな?と思わせるものがあったり...。

アレンジャーの中には、ロードリ・マースデン(スクリッティ・ポリッティのキーボード)が居たり、演奏陣には、前作にも参加していた本家の元ドラマー、ニール・コンティや、ブライアン・ウィルソン・バンドのプロヴィン・グレゴリー(Horns&Trumpetsで2曲)等も参加しています。

今日の1曲は、「MERCY」。
原曲は1分半に満たない、パディによるギター弾き語りのバラード。
Sproutlessバージョンは、Sarah Lloydという女性ヴォーカリストがコーラスで参加し、ソウル~ゴスペルっぽいアレンジになっています。

ずーっと聴いているとオリジナルも聴きたくなってきますね。聴き比べも楽しい一枚です。東尾沙紀

2015年11月23日(月)ステイシー・ケント feat ロベルト・メネスカル 「There Will Never Be Another You」

店内中央特設コーナーでは、魅惑の女性ヴォーカル推薦盤を特集しています。

一生ものの名盤や、近年とてもやすい値段で再発されたお買い得盤等色々取り揃えていますが、新譜でオススメなのはこの1枚。

ステイシー・ケント feat ロベルト・メネスカル『テンダリー』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-4585 2,400円+税)

アメリカ/ニュージャージー出身、1997年デビューの女性ジャズ・シンガー、ステイシー・ケント。

僕は彼女の可憐な歌声が大好きで、昨年リリースしたマルコス・ヴァリとのライヴ盤(
2014年3月7日今日のこの1曲で紹介)も愛聴盤でした。

今年79歳を迎えたブラジル出身名ギタリスト、ロベルト・メネスカルプロデュースによる今作は音数をぐっと絞り、アメリカン・スタンダードをしっとりと。

今日のこの1曲は5曲目「There Will Never Be Another You」。
ハリー・ウォーレン作曲、チェット・ベイカーで知られる名曲を、メネスカルのギター伴奏のみで優しく切なく聴かせます。森 陽馬


2015年11月24日(火) ムーンライダーズ 「悲しいしらせ」

祝!音楽活動45周年!
鈴木慶一の集大成ベスト・アルバムが本日入荷しました。
(鈴木慶一『謀らずも朝夕45年』 CD3枚組 当店のみの特典付 PCD-18804 4,500円+税)

ムーンライダーズ楽曲を中心に、はちみつばい、鈴木慶一とムーンライダース、THE BEATNIKS、THE SUZUKI、ソロ(新曲も!)、Controversial Sparkなどの音源も収録したオールタイム・ベスト2CDに、『Keiichi Suzuki songbook』と題されたソングライター/コンポーザー・ベストも付いた3枚組CD。

同封されているブックレットが秀逸で、鈴木慶一本人による全曲解説インタビューは読み応えタップリ!
澤部渡(スカート)、小川真一、佐藤優介(カメラ=万年筆)による各楽曲の解説文も記載。

はっぴいえんど『CITY』で知られる名イラストレーター、矢吹申彦氏による書き下ろしジャケット含め、音源だけでは伝わらないスタッフの熱意と愛情が詰まった装丁。是非手に取ってもらいたい作品です。

今日のこの1曲は1985年発表『ANIMAL INDEX』収録ナンバー「悲しいしらせ」。

鈴木慶一曰く、<サウンドはプリファブ・スプラウト「When Love Breaks Down」、サビの部分はビーチ・ボーイズ「サーフズ・アップ」>という1曲。

寓話のような独特かつ寂寥感漂う歌詞は、たこ八郎の急死と斉藤由貴「AXIA~かなしいことり」に触発されて書いたそうです。森 陽馬


★当店にてお買い上げの方、先着で当店のみの特典!矢吹申彦氏イラスト・ジャケット・マグネット付!


2015年11月25日(水) エリー・グリニッチ 「メイビー・アイ・ノウ」(オリジナル・デモ)

60'sポップス/ソングライター・ファンにはうれしいCDがまた出ました。

『ビー・マイ・ベイビー~エリー・グリニッチ初期作品集1962-1964』がそれです。
(国内仕様CD 日本語解説付 MSIG-1044 3,100円+税)

ACEレーベルがエリー・グリニッチ&ジェフ・バリー・ソングブックを3種発売していますが、今回はオーストラリアのレーベル、Rare Rockin' Recordsからの発売です。

何曲かダブリはありますが、トゥルー・ステレオ・ミックスでの収録だったり、エリー自身のデモ録音(7曲も入ってます)だったりとレア音源も入り、工夫が凝らされた作りになっています。
ちなみにロネッツ「ビー・マイ・ベイビー」はステレオ・ミックスで入っています。

全32曲にプラスして、エリーのスタジオでのヴォーカル入れの様子もラストに収録。

今日は1964年レスリー・ゴーアでヒットした「メイビー・アイ・ノウ」をエリー・グリニッチ自身が歌っているデモ・ヴァージョンを。

このデモを聴いて、レスリー・ゴーアが歌唱の参考にしたんですね。
50年以上前のその光景を想像するだけで幸せな気分になれます。

同様のデモは、「ドゥ・ワ・ディディ」、「ルック・オブ・ラヴ」などの曲も。森 勉



2015年11月26日(木) 松尾清憲 「プラネット -孤独な惑星-」

ソロ・デビュー30周年♪

松尾清憲、ソロでは約4年ぶり、通算10作目となる新作『This Tiny World』が11月18日に発売されました。
(CDSOL-1689 2,800円+税)

今作もブリティッシュ色全開♪
小室和幸、小泉信彦らも在籍する自身のバンド、The Velvet Tea Setsが全面サポート。
松尾さんのポップでカラフルな世界観がギュッと凝縮された1枚になっています。

杉真理コーラス参加、心躍る①「Primary Philosaphy」、鈴木慶一作詞によるちょっと不思議な歌詞と切ないメロディが耳に残る「子会社ラヴ・アフェア」他、作詞を手掛けたサエキけんぞう、高浪慶太郎、倉本美津留、多屋澄礼など、アニバーサリー・イヤーを彩るゲストも参加しています。

11月11日にEP+CDで発売された、星野みちるさんとのデュエット「My Tiny World」も収録されています。

今日は、新作発売日が今作と重なったジェフ・リン~ELOへのオマージュ的な1曲「プラネット-孤独な惑星-」を。
「Nobody But You」もまた、トラヴェリング・ウィルベリーズを彷彿とさせる1曲です。

お買い上げの方、先着でサイン入りジャケット、更に当店のみの特典として美麗ジャケット・マグネットを差し上げています。

来月12月16日には、レーベルを越えた決定盤ベスト『ニュー・ベスト・オブ・松尾清憲 CD BOOK』が発売。
付属の本(充実の136P!)には、対談・エッセイ、松尾さん自身のルーツとなった名盤100枚も掲載されるとの事で、そちらも楽しみですね!東尾沙紀


2015年11月27日(金) 相川理沙 「冬のたより」

当店で応援している福岡出身女性シンガー・ソングライター、相川理沙。

ライヴ会場限定販売の2015年発表新作『冬のたより』、当店でも取扱い開始いたしました。

相川理沙『冬のたより』(CD TK-1003 1,852円+税)

音数をグッと絞り、ギター弾き語りを基調にしたシンプルなサウンド。
彼女の美声が温かく優しく沁みる全6曲入。

今日のこの1曲は3曲目「冬のたより」。

倉井夏樹によるハーモニカの音色は冬の到来を告げるよう。

取り繕うことなく彼女の内側から出てきた言葉を紡いだ歌詞もスッと入ってきます。

女性シンガー好きの方、相川理沙をご存知でない方にも聴いてもらいたい1枚。森 陽馬


2015年11月28日(土) 大村憲司 「Bamboo Bong」

この曲が入っている大村憲司のソロ・アルバム『KENJI SHOCK』は1978年に発表されたL.A録音の作品です。
彼の2枚目のソロ・アルバムで、エグゼクティヴ・プロデューサーである村井邦彦が設立したアルファ・レコードからの発売でした。
(大村憲司 『KENJI SHOCK』 完全限定紙ジャケット仕様 MHCL-299 2,200円+税)

大村憲司はギターを持って海を渡り、ハーヴィー・メイスンプロデュースの元、L.A.の若い活きのいいミュージシャン達とスタジオ内で真剣勝負セッションを繰り広げています。

1978年といえば、クロスオーヴァー/フュージョンの全盛期。
人間が演奏し、コラボし、生み出されるグルーヴ感をたっぷり味わえるサウンドが聴きどころです。

参加メンバーは、まだ有名になる前のTOTOのメンバー(ジェフ・ポーカロ、マイク・ポーカロ、ステイーヴ・ルカサー、デヴィッド・ペイチ)に加えて、グレッグ・マティソン、ジェリー・ヘイ、リー・リトナー、パトリース・ラッシェン、エイブ・ラボリエル、ハーヴィー・メイスンなど。

その中で大村のギターは他のメンバーと協調しながらも、彼ならではの鋭いひらめきのフレーズを聴かせてくれます。

今日のこの1曲「Bamboo Bong」は1975年頃何度かライヴを行い大村も在籍していた幻のグループ「バンブー」のテーマ・ソング的な曲でした。

ちなみにバンブーのメンバーは、ドラムスが林立夫&村上ポンタ、ベース小原礼、キーボードにジョン山崎、パーカッション浜口茂外也。
残念ながら、バンブーのレコーディングは当時行われませんでした。森 勉


2015年11月29日(日) Beach Boys 「(I Can't Get No) Satisfaction」 #2

ビーチ・ボーイズ『Party!』にアウトテイクや未発表音源をたっぷり追加した2枚組CDが正規発売されました。

The Beach Boys『BEACH BOYS PARTY! UNCOVERED AND UNPLUGGED』
(輸入CD Capitol/Universal  0602547517630 今のところ国内盤予定なし)

ビーチ・ボーイズ『Party!』は1965年11月に発売されたアルバム。

『トゥデイ』と『サマーデイズ』、1965年は2枚の素晴らしい作品をリリースしたものの、Capitol側からクリスマス時期に売るレコードを要求され、ブライアン&メンバーが急遽制作したスタジオ・ライヴ作品です。

スタジオに飲食物を持ち込み、友人や妻&ガールフレンドも招いてパーティー仕様で録音した1枚で、今までその録音は2日もしくは3日間と言われていましたが、今回の録音データによると5日間だったそう。
・セッション1回目 1965年8月23日
・セッション2回目 1965年9月8日
・セッション3回目 1965年9月14日
・セッション4回目 1965年9月15日
・セッション5回目 1965年9月23日

和気あいあいとしたレコーディングの雰囲気が伝わってくる仕上がりながら、各楽曲何度もテイクを重ねアレンジやコーラスを練っていたということがこのCDを聴くとわかりますね。

参加クレジットがブックレットに記載されているのも注目です。
(ブライアン、カール、デニス、マイク、アル、ブルースに加え、ハル・ブレイン、ビリー・ヒンチ、テリー・メルチャー、当時のブライアンの奥さんマリリン等も参加)

そして、テイク違いはもちろんのこと、当時アルバムに収録されなかった曲が入っているのも魅力。

今日のこの1曲は「サティスファクション」。
ローリング・ストーンズの大ヒット曲をビーチ・ボーイズがカヴァー!

ハーモニカはデニスが吹いているようです。
(テイク2にて♪サティスファクション♪奇声を発しているのもデニスかな?) 森 陽馬


2015年11月30日(月) 井乃頭蓄音団 「閉店」

武蔵小山駅前再開発により、スナック街と商店街入口付近の店舗は軒並み閉店していってます。

移転先が決まっているお店でも、いつもの場所ではなくなってしまうのが寂しいですね。

さて、今日紹介する井乃頭蓄音団は2008年結成、松尾よういちろう、ヒロヒサカトー、ジョニー佐藤、大貫真也の4人組にサポートドラムを加えた5人編成で活動しているフォーク・ロック・バンド。

3rdアルバム『グッバイ東京』が11月11日リリースされ、当店でも好評発売中です。
(INORC-005 2,000円+税)

「Wichita Lineman」的フレーズが出てくる①「夢ひとつ」、エリック・クラプトン「Motherless Children」イントロのギターリフを彷彿とさせる⑦「バカ息子」など、彼らの好きな音楽やルーツが伝わってくる演奏がいいですね。

東京という街でのさりげない日常を描いた日本語詞も聴きどころ。

6曲目「閉店」は、メンバーの松尾よういちろうがよく通った杉並区の定食屋が閉店する時のことを綴った1曲。

♪初めてこのお店に来た事を思い出す いつものテーブルにあの日の僕も座る♪
♪いつもと変わらずにただただ時間は流れてく こうしていつの間にか東京は僕を残して行く♪
(井乃頭蓄音団「閉店」歌詞の一節より) 森 陽馬





これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



トップページ