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  今日のこの1曲 “Archives”

<2018月10月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2018年10月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2018年10月1日(月) Joey Dosik 「Inside Voice」

台風一過、真っ青な空、夏の陽射し、秋の風。

季節の移り変わりや普段は意識しないささやかな幸せを穏やかに実感させてくれる素晴らしい作品。

Joey Dosik(ジョーイ・ドーシック)『Inside Voice』
(国内CD 国内盤ボーナス・トラック6曲追加 本人による楽曲解説・歌詞・対訳付 HSE-6858 2,200円+税)

ジョーイ・ドーシックはアメリカ/ロサンゼルス出身白人男性シンガー・ソングライター。
MOCKY(モッキー)の友人&共作者で、MOCKY2015年来日公演ではツアーメンバーとして参加していたそう。

そのMOCKYやモーゼス・サムニーも参加している2018年発表今作は、彼にとって初となる1stフル・アルバム。

<成長する中で最も影響されて聴いてきた曲>として、キャロル・キング「You've Got A Friend」とビル・ウィザース「Lean On Me」を挙げているように、70'sシンガー・ソングライター&ソウルのルーツ、そしてMOCKY一派のサウンド・センスを合わせた全13曲+ボーナス・トラック6曲は耳ざわりが本当に良くて心地良く沁みます。

今日のこの1曲はMOCKYとの共作①「Inside Voice」を。
2018年ベスト候補としてだけでなく、末永く愛聴したくなる愛と優しさに満ちた1枚。森 陽馬


2018年10月2日(火) ホセ・ジェイムス 「Lean On Me」

昨日紹介したジョーイ・ドーシックのアルバムには、ビル・ウィザース「Stories」カヴァーが収録されていました。

1938年生まれ黒人男性シンガー・ソングライター、ビル・ウィザースが作った楽曲は、「Lovely Day」、「Use Me」、「Ain't No Sunshine」、「Just The Two Of Us」、「Grandma's Hands」等、多くのミュージシャンに歌われてます。

そのビル・ウィザース名曲カヴァーで統一したトリビュート・アルバムが発売されました。

ホセ・ジェイムス『Lean On Me』
(国内CD 日本盤ボーナス・トラック2曲追加 内本順一氏による解説・歌詞・対訳付 UCCO-1088 2,600円+税)

ホセ・ジェイムスは1978年生まれ黒人男性シンガー。
2008年デビュー・アルバム『The Dreamer』をリリースしてから2018年でちょうど10周年。
ジャズ・シンガーという印象が強かった彼ですが、今作はソウルフルな魅力を存分に放っています。

ドン・ウォズプロデュース、ピノ・パラディーノ(B)、ネイト・スミス(Ds)、ブラッド・アレン・ウィリアムス(G)、クリス・パワーズ(Key)、マーカス・ストリックランド(TS)、黒田卓也(Tp)、レニー・カストロ(Per)他という豪華布陣。

今日のこの1曲はタイトル曲「Lean On Me」を。
ボーナス・トラック含め全14曲、オリジナルに忠実なアレンジで素晴らしい演奏と歌が楽しめる1枚です。森 陽馬


2018年10月3日(水) The Lemon Twigs 「Rock Dreams」

ニューヨーク・ロングアイランド出身のブライアン&マイケル・ダダリオ兄弟によるユニット、ザ・レモン・ツイッグス。

2016年の1st『Do Hollywood』発表時、まだ2人とも10代ながら、ポール・マッカートニーやトッド・ラングレンなどの影響を感じさせるメロディー・センス、様々な楽器をこなす高い演奏力が評判となりました。

2作目となる新作『Go To School』では、ロック・ミュージカルに挑戦!
ほとんどの楽器はもちろん、アレンジやミックス、プロデュースも自身で手掛けた渾身の1枚。

ザ・レモン・ツイッグス『Go To School』
(国内CD 日本盤ボーナス・トラック2曲追加 解説・歌詞・対訳付 4AD0094CDJP 2,200円+税)

ある夫婦のもとで人間の男の子として育てられたチンパンジーのシェーンが学校や家族との間で葛藤しながら成長していく物語がコンセプトとなっています。

シェーンの父親役をトッド・ラングレン、母親役をダダリオ兄弟の実母スーザン・ホールが担当。
ザ・フー、ビートルズ、クイーンが混在したような「Rock Dreams」では、トッドとスーザンの掛け合いと四声のハーモニーが聴きもの!

2曲目「The Student Becomes The Teacher」には元ビッグ・スターのドラマー、ジョディ・スティーヴンスが参加しています。

11月下旬には新作を引っ提げての東名阪ツアーも決定しています。
どのような形で今作を表現するのか?!楽しみですね!東尾沙紀


2018年10月4日(木) ピンク・パラシュート 「DISCO GREAT TOKYO」

近年は、和モノ(70~80年代邦楽・歌謡曲)/ディスコ歌謡ブーム。

当時の楽曲が再評価され、昔中古レコード店で安価だった歌謡曲のアナログ盤も高騰。
あまり知られていなかった珍しい曲がDJに発掘され、若いリスナーへどんどん広まっています。

そんな和モノ・ディスコ歌謡ファン必聴!の素晴らしいコンピが出ました。

『ディスコ・グレイト・トーキョー Columbia Disco Fever1977-1980』
(国内CD 選曲:T-GROOVE 解説:吉岡正晴 COCP-40485 2,315円)

若きディスコ・クリエイターT-GROOVE(彼の作品は
2018年3月19日5月19日紹介)の選曲がとにかく凄い!

山下達郎がギター参加している初CD化音源⑦ヘレン・サンタ=マリア「ジェラシー」、長戸大幸が手掛け織田哲郎が歌っているらしい⑩アミューズメント・スクエア「ディスコ月光仮面」、ロッテ・チョコレートCMソング「小さな瞳」の販促用レアEP盤B面収録曲⑪しばたはつみ「My Sweet Little Eyes」等々、マニア垂涎かつ質も高い全18曲。
吉岡正晴さんによる解説も充実の1枚です。

今日のこの1曲は、アルバム・タイトルになっている⑱ピンク・パラシュート「DISCO GREAT TOKYO」を。

なんと!都はるみ1979年6月発売シングルEP『大東京音頭』のB面に収録されていたディスコ秘宝名曲!
ピンク・パラシュートはスタジオ・ミュージシャンで、石田勝範アレンジによりA面曲をディスコ調にしたナンバー。
今回が初CD化! 和モノ好き必聴のキラーチューンですね。 森 陽馬


2018年10月5日(金) 高見山大五郎 「スーパー・ジェシー」

昨日に続いて、最近リリースされたディスコ歌謡コンピをもう1枚ご紹介しましょう。

『国産ディスコ・ナイト ~吉沢dynamite.jp監修編~』
(国内CD UICZ-8196 2,000円+税)

シアター・ブルックに在籍していたDJ吉沢Dynamite.jpが選曲・監修の日本産ディスコオムニバスCD。
1970年代から1980年中頃までの国産ディスコ歌謡で珍しいナンバー選りすぐり全18曲が収録されています。

筒美京平が手掛けた野口五郎のキラーなインスト「From Tokyo To New York」から始まり、山下達郎作曲による原久美子「Magic Night」、大野雄二編曲による坂本スミ子「たそがれの御堂筋'77」。更には三上寛「オートバイの失恋」(編曲:井上鑑)、泰葉「愛はメモリー」(こちらも編曲:井上鑑)等、かっこいい珍曲連発!

今日のこの1曲は、知る人ぞ知る抱腹絶倒ディスコ・ナンバー!高見山大五郎「スーパー・ジェシー」を。

1960~80年代ハワイ出身人気力士、高見山大五郎による1977年発表ハイパー・ディスコ・チューン!
BPM速めな演奏をバックに、「どすこい!」、「ちゃんこ鍋」等、意味不明な日本語詞でグイグイ攻める強烈な1曲。

新世代相撲ファンはもちろんのこと、押しの弱い若造必聴! 森 陽馬



2018年10月6日(土) Nile Rogers & Chic 「I Dance My Dance」

ダンス/ディスコ界レジェンド、ナイル・ロジャース&シック26年ぶり新作が遂に出ました!

ナイル・ロジャース&シック『It's About Time』
(国内CD ボーナス・トラック3曲追加 内本順一氏による解説・歌詞・対訳付 UICR-1143 2,600円+税)

「私たちはみんな 自分たちの人生を生きて謳歌しないと 私は踊るの 自分のダンスを」
(6曲目「I Dance My Dance」歌詞より)


この詞が象徴するように、ナイル2度の癌、ボウイやプリンス等盟友の死を乗り越え放たれたダンス讃歌。

ムラ・マサ、クレイグ・デイヴィッド、レディー・ガガ、エルトン・ジョン、アンダーソン・パーク他ゲストが多数参加。
アップデートされた楽しいシック・サウンドは、心も身体も自然と動き出すようなダンス魂に満ちています。

最後に、1曲目「Till The World Falls」から最高にスパイスが効いた歌詞を引用しましょう。

「踊れるわ 世界が崩壊するまで ~中略~
この世はおかしくなってしまった ダンスフロアにいたほうが 安全かもね」 森 陽馬



2018年10月7日(日) チェット・アトキンス 「アイル・クライ・インステッド」(邦題:ぼくが泣く)

ソニー・ミュージック1,000円盤ラインナップから、<ギター・レジェンド>シリーズ第2弾が好評発売中です。

ジェフ・ベック、ジョニー・ウィンター、マイク・ブルームフィールド、サンタナ、スティーヴィー・レイ・ヴォーン、デレク・トラックスなどに混じって、チェット・アトキンスが1枚含まれています。うれしいですね。

チェット・アトキンス『チェット・アトキンス ビートルズを弾く』
(国内CD 日本語解説付 SICP-5901 1,000円+税)

1966年春頃に発売されたビートルズ楽曲のカヴァー集です。

ビートルズが『ラバー・ソウル』を発表したちょっと後に出たもので、その当時の最新曲「ミッシェル」カヴァーも収録されています。ビートルズ来日少し前に出た日本盤では曲順が変えられていて、本来は「アイ・フィール・ファイン」がA面1曲目でしたが、日本盤LPはその「ミッシェル」が1曲目を飾っていました。

「イエスタデイ」、「イフ・アイ・フェル」、「キャント・バイ・ミー・ラヴ」、「ハード・デイズ・ナイト」、「アイ・フォロー・ザ・サン」、「シー・ラヴズ・ユー」など全12曲、どの曲もチェット・アトキンスの指使いが冴え渡るギター・プレイが楽しめます。

その中から「アイル・クライ・インステッド」(邦題:ぼくが泣く)を選んでみました。
ハーモニカのチャーリー・マッコイが参加しています。森 勉


2018年10月8日(月) ムッシュかまやつ 「ゴロワーズ」

ファンキー&グルーヴィーな名作!
ムッシュかまやつ1994年発表アルバム『ゴロワーズ』が、2018年リマスターで再発されました。

ムッシュかまやつ『ゴロワーズ』
(国内CD BRIDGE-260 2,500円+税)

コーネリアス&トシ矢嶋プロデュースのもと、ロンドンで録音された本作。

75年発表代表曲の1つ「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」をアップデートした「ゴロワーズ」をはじめ、ブランニュー・へヴィーズ、ジェイムス・テイラー・カルテット、スノーボーイ、D.C.リーなど当時の音楽シーンを盛り上げたアシッド・ジャズ界隈ミュージシャン達による演奏&アレンジにしびれます。

かまやつさんの描く詞の世界観や、ファンキーな歌声は、これからも絶対古びれることがない時代を超越したかっこよさがありますね。

当時の歌詞カードやライナーノーツに加え、中村俊夫さんによる新規ライナーノーツも掲載。
ボーナス・トラックとして、コーネリアスと共演した「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」ライヴ音源が追加収録されています。東尾沙紀


2018年10月9日(火) 折坂悠太 「さびしさ」

こういう作品にこそCDショップ大賞を授与したい、と思わせる傑作が出ました。

折坂悠太『平成』
(国内CD ORSK-005 2,500円+税)

1989年(平成元年)鳥取生まれ、圧倒的な歌声が魅力の男性シンガー・ソングライター、折坂悠太。

2018年1月発売されたミニ・アルバム『ざわめき』(
2018年1月16日今日のこの1曲で紹介)から更に一歩踏み込んだサウンド・アレンジで聴かせる入魂の全11曲フル・アルバムです。

折坂悠太自身によるプロデュース&全曲作詞・作曲。
寺田燿児(B)、青野慧志郎(G、Banjo、Clarinet)、飯島はるか(P)、田中久仁彦(Dr)を中心に、宮坂遼太郎(conga)、波多野敦子(Strings)、影山朋子(Vib)、ハラナツコ(sax)によるバック演奏も素晴らしいの一語。

今日のこの1曲は、10曲目「さびしさ」を。

♪さようなら さようなら 今日の日は さようなら♪ (折坂悠太「さびしさ」歌詞より)

平成という時代に生きた僕らのさびしさを代弁するように、心の底から歌われる最後のこのフレーズ。
噛みしめるように毎夜聴いています。森 陽馬


2018年10月10日(水) ウィリー・ネルソン 「マイ・ウェイ」

昨日に続いて、最近毎夜噛みしめるように聴いているこの1曲。

ウィリー・ネルソン『マイ・ウェイ』
(国内CD SICP-5850 2,400円+税)

2018年で85歳を迎えたアメリカ/ロック界の大御所、ウィリー・ネルソン。
ニール・ヤングやヴァン・モリソンに負けず劣らず毎年のように新作をリリースしています。

今回の2018年作は、フランク・シナトラのレパートリーを歌ったカヴァー・アルバム。

1978年「スターダスト」のヒット、2016年ジョージ・ガーシュウィンのトリビュート作など、今までにもジャジーな歌モノ作品を出してきましたが、より深い郷愁を感じさせてくれる歌を聴かせてくれる1枚に仕上がっています。

近年のウィリー作を手掛けているバディ・キャノンと、ジョージ・ガーシュウィン作に関わっていたマット・ローリングスによるプロデュース。「Fly Me To The Moon」、「A Foggy day」(霧深き日)、「Blue Moon」、「It Was A Very Good Year」(楽しかったあの頃)、「Night And Day」、そして「what Is This Thing Called Love」(恋とは何でしょう)ではノラ・ジョーンズとのデュエットも。

そして、ラスト11曲目「マイ・ウェイ」。
1日が無事終わった感謝を込めて。森 陽馬


2018年10月11日(木) John Cleary 「DYNA-MITE」

天辰保文氏を招き、当店地下アゲインにて行っているトーク・イベント『Talking Man』。
2018年10月12日(金)、第11回目は<ニューオリンズ特集>!

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2018年10月12日(金)
PET SOUNDS RECORD presents
天辰保文 Talking Man Vol.11 ニューオリンズ特集
ライヴ・カフェ アゲイン(武蔵小山)
18時半開場 19時半開演 入場料1500円
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天辰保文さんお気に入りのニューオリンズ音楽を一緒に楽しく聴きましょう♪
よろしければお気軽にフラッとお立ち寄りください。


さて、今日は最近リリースされたニューオリンズ関連新譜オススメ盤をご紹介。

ジョン・クリアリー『DYNA-MITE』
(国内仕様CD BSMF-2623 2,400円+税)

1962年英国ロンドン生まれ、1980年頃からニューオリンズ拠点に活動中の男性シンガー/キーボード奏者。
グラミー受賞(Best Regional Roots Music Album)
2015年作『Go Go Juice』を経て待望の2018年新作です。

今日のこの1曲は、レオ・ノセンテリ(ミーターズのギタリスト)、Jamison Ross(
2018年2月1日今日のこの1曲で紹介)他が参加しているゴキゲンなファンキーナンバー、タイトル曲①「DYNA-MITE」を。森 陽馬

★ジョン・クリアリーはピーター・バラカン主催『LIVE MAGIC2018』(2018年10月20、21日開催)に来日


2018年10月12日(金) エルヴィス・コステロ 「サスペクト・マイ・ティアーズ」

今年2018年7月に癌のため手術を行い、ヨーロッパでのコンサートを中止したということが伝わってきて、ファンを心配させていたエルヴィス・コステロ。

病気の方は11月北米ツアーは行われる予定らしいので、おそらく回復しているのだろうと思います。
ホッと一安心ですが、相変わらず過密スケジュールのツアーなので心配は心配です。
日本にもまた来てほしいですが...。

さて、そんな近況のコステロですが、新しいアルバムが発売されました。

エルヴィス・コステロ『ルック・ナウ』
(国内CD ボーナス・トラック4曲追加 解説・歌詞・対訳付 UCCO-1197 2,600円+税)

輸入盤は12曲収録の通常盤と、それに4曲入りCDをつけた全16曲収録2枚組デラックス盤が発売されていますが、日本版は1枚のCDに16曲を入れた仕様での発売で、1枚で全16曲、約63分楽しめるようになっています。

内容も素晴らしい! 何回も聴きたくなってしまう楽曲満載です。

バート・バカラックとの共作が3曲。1998年名作『ペインテッド・フロム・メモリー』を想い起させてくれます。
バカラックが書くメロディーとコステロの詞とヴォーカルは抜群の相性で聴き手の耳を刺激してくれます。

キャロル・キングとの共作曲「バーント・シュガー・イズ・ソー・ビター」も話題の1曲です。
約20年前に曲は完成していて、ライヴでは何度か演奏されていたらしいのですが、スタジオ録音がお披露目されるのは初めてのこと。
1996年制作映画『グレイス・オブ・マイ・ハート』へ提供した「アンウォンテッド・ナンバー」のセルフ・カヴァーにも注目ですね。とにかく気になるイイ曲めじろ押しのアルバムです。

今日は10曲目に入っているミディアム・バラードの「サスペクト・マイ・ティアーズ」を選んでみました。
サビの♪僕は泣こう 君が僕の涙を疑うまで♪のメロディーとコステロの節回しに酔いました。森 勉


2018年10月13日(土) 大滝詠一 「ハンド・クラッピング・ルンバ」

武蔵小山にあったお気に入りの蕎麦屋、吉良が2018年9月末に閉店してしまいました。

ショックを受けていたら、中華井門も2019年1月末で閉店するとのこと。
(追記:更にドスコイ酒場西海も10/28閉店するそう)
昔から馴染みの飲食店が閉まるのは寂しいですね。

ちなみに、大滝詠一さんがラジオデイズ収録のため当店地下アゲインへいらっしゃった際、中華井門にて五目粥を召し上がったエピソードがあるのです。聖地巡礼の場所とメニューがもうすぐ無くなってしまうのも残念だなぁ、、。

さて、10/12(金)天辰保文氏トーク・イベント『Talking Man』、ご来場の皆様ありがとうございました。
ニューオリンズ特集でしたが、この曲もかかりました!

大滝詠一「ハンド・クラッピング・ルンバ」
(大滝詠一1975年発表作『ナイアガラ・ムーン』収録 ナイアガラレーベル40周年記念 SRCL-8712 2,800円+税)

ニューオリンズのセカンド・ライン&ルンバのリズムを取り入れたファンキーで楽しいナンバー。

なお、この曲の間奏で「2番は1番とちょと違う」と歌われる部分。
これはハーマンズ・ハーミッツ「I'm Henry The Eighth」(邦題:ヘンリー八世君)の歌詞、♪Second Verse, Same As The First♪というフレーズのオマージュだそうです。森 陽馬


2018年10月14日(日) Paul Carrack 「You Make Me Feel Good」

現在もエリック・クラプトンのツアーメンバーを継続中、現在67歳のポール・キャラック。

約2年ぶり、17枚目となる2018年発表新作『These Days』がリリースされました。

ポール・キャラック『ジーズ・デイズ』
(国内CD 解説付 PPR-7151 2,700円+税)

今作も気持ち良いサウンドにのせて、''黄金の歌声''を聴かせる上質のブルーアイドソウル作品♪

前作は殆どの楽器を自身で演奏していましたが、今作にはスティーヴ・ガッド(drs)、プリテンダーズやポール・マッカートニーのバンド等で活躍したロビー・マッキントッシュ(g)、キャラックのサポートを以前から務めるジェレミー・ミーク(b)らが脇を固め、スクイーズのクリス・ディフォードが5曲作詞で参加しています。

エリック・クラプトン「Change The World」風の②「Life In A Bubble」にフフッとなりつつ、本日はピー・ウィー・エリスがホーン・アレンジを担当したソウルフルなナンバー「You Make Me Feel Good」を。
オルガンからスライド・ギターへのソロまわしも必聴です!

付属の47Pブックレットには、レコーディング風景を収めたモノクロ写真と、ジャケット写真を含めた彼の子供の頃の素敵な家族写真が沢山収められています。東尾沙紀


2018年10月15日(月) ビリー・ホリデイ 「君ほほえめば」(When You're Smiling)

作家の村上春樹がラジオで好きな曲をかけて、おしゃべりをする『村上RADIO』
第1回目が放送されたのは2018年8月5日のことでした。

彼自身がジョギングをする時に聴いているというテーマでの選曲で、話っぷりと共にとても楽しめた放送でした。

それが大好評だったということで、10月21日(日)に第2回目の放送があります。
選曲のテーマは『秋の夜長は村上ソングスで』だそうです。楽しみですね。

前回同様、TOKYO FMを中心としてネット局で聴けますのでご興味ある方は是非。
放送時間の時、都合が悪いという方にはRadikoのタイムフリーもありますので。

さて、そんなこともあり、今日は村上春樹が選曲したコンピレーションCDから聴いてみたいと思います。

『ポートレイト・イン・ジャズ ソニー・ミュージック編』(和田誠・村上春樹セレクション)
(国内CD SRCS-8680 2,400円+税)

イラスト&デザインは和田誠。
村上春樹「雨の夜のビリー・ホリデイ」というエッセイが寄稿されています。

この二人ならではの感性で選ばれた全11曲、なんとも味わい深いものがありますね。
ベニー・グッドマン、ビックス・バイダーベック、ジェリー・マリガン、デクスター・ゴードン、ルイ・アームストロング、マイルス・デイヴィスなどなど。

今日のこの1曲は、ジャケットにも描かれているし、村上春樹がエッセイのテーマにしているビリー・ホリデイの歌を聴いてみたいと思います。森 勉


2018年10月16日(火) 冬にわかれて 「なんにもいらない」

<冬にわかれて 私の春を生きなければならない>(尾崎翠の詩より)

寺尾紗穂(Vo,Key,P)、伊賀航(B)、あだち麗三郎(Ds)が組んだ3人バンド。
尾崎翠による詩の一節から命名された<冬にわかれて>、1stアルバムが入荷しました。

冬にわかれて『なんにもいらない』
(国内CD PCD-28041 2,800円+税)

寺尾紗穂ソロ作とはまた違った味わいを感じさせる全10曲。
伊賀航作詞・作曲①「君の街」、あだち麗三郎作⑤「冬にわかれて」含め、各々の個性が色濃くでています。

今日のこの1曲は、タイトル曲⑧「なんにもいらない」。
心の揺れが細やかに描かれた歌詞。その揺れを表現するようにどこかへ飛んで行ってしまう如き3人の演奏。

なお、この歌を書くきっかけとなったのは、吉原聖洋というライターの死だったそう。

寺尾紗穂エッセイ集『彗星の孤独』(10/17発売書籍 スタンドブックス 1,900円+税)。
あとがきにそのことが記されています。森 陽馬


★当店のみの3大特典! 先着で以下を差し上げております。
①ササキエイコさんのアート作品を起用したジャケット・イラストのマグネット
②冬にわかれて3人が映ったポストカード
③寺尾紗穂独占インタビュー・リーフレット

★寺尾紗穂書籍『彗星の孤独』(サイン本は先着)も発売中!先着で書下ろしエッセイ付。


2018年10月17日(水) 竹内まりや 「小さな願い」

竹内まりやデビュー40周年記念日がもうすぐやってきます。
1978年11月25日がファースト・アルバム『BEGINNING』及びファースト・シングル『戻っておいで・私の時間』発売日でした。

その前に露払いのような形で本日10月17日発売になったのが、このブランニュー・シングルです。

竹内まりや『小さな願い/今を生きよう(Seize the Day)』
(国内CD WPCL-12937 1,111円+税)
歌入り4曲、カラオケ3曲を収録。

まず1曲目は10月26日に全国ロードショー公開になる映画『あいあい傘』(倉科カナ/市原隼人/立川談春/原田知世が出演)の主題歌「小さな願い」。

2曲目は「今を生きよう (Seize the Day)」。こちらは10月27日より放送がスタートするNHK総合・土曜ドラマ『ぬけまいる~女三人伊勢参り』(連続8回)の主題歌。

3曲目は「声だけ聞かせて」、2011年11月発売、松田聖子のシングル「特別な恋人」のカップリング曲として竹内まりやが提供した曲をセルフ・カヴァー。セリフ入りです。

4曲目は「シャンプー」。アン・ルイスが1979年に発表したアルバム『ピンク・キャット』(Pink Pussycat)に山下達郎が提供した曲をカヴァー。

5、6、7曲目には歌うためだけでなくバックのサウンド解明にも有意義なオリジナル・カラオケを収録。
アルバム『TRAD』及び前シングル「静かな伝説」から早4年。待ち遠しかった分、盛りだくさんのシングルでうれしい限りです。

「小さな願い」は以前の曲でいうと「スロー・ラヴ」タイプの曲で、アレンジとしては12弦ギター、間奏のオルガンは「マージービートで唄わせて」を思い出しました。
「今を生きよう」は「人生の扉」を感じる曲調で、山下達郎のアレンジとギターが耳に残ります。
この2曲は両A面扱いです。

とにかく、まりやさんの歌声が新曲として聴けるひさしぶりのシングルです。
封入のハガキで応募すると、運の良い方はまりやさん自身が出演するファン・ミーティングに参加できます。
自分自身を含めて、応募する方の幸運を祈っています。森 勉


2018年10月18日(木) 古内東子 「Enough is Enough」

「誰より好きなのに」等、恋愛の狂おしい想いを数多く描いてきた女性シンガー、古内東子。
2018年でデビュー25周年を迎えた彼女の最新オリジナル・アルバムが発売されました。

古内東子『After The Rain』
(国内CD 初回DVD付 UMCK-9970 3,600円+税/通常盤 UMCK-1610 3,000円+税)

結婚・出産を経て、2016年ユニヴァーサルへ移籍し男性とのデュエット作『with 10 legends』発売。
オリジナル・アルバムとしては2012年『夢の続き』以来となる作品です。

彼女の名作に関わってきた石成正人、河野伸、そして松本良喜、小松秀行、インコグニート他が参加。
「誰より好きなのに」のアレンジを彷彿とさせる⑨「Just Because I Know」含め全11曲。
意識的にか切ない恋心を綴った詞が多い印象ですが、『Dark Ocean』程の重さはなく、爽やかに聴ける1枚です。

今日のこの1曲はクニモンド瀧口が編曲を担当している①「Enough is Enough」。
松木俊郎(B)、北山ゆう子(Ds)、シーナアキコ(key)というバック布陣が個人的にうれしいですね。

ちなみに「Enough is Enough」は、<必要>ではなく、<もう我慢できない、もうたくさんだ>の意。
歌詞中に「Enough is Enough」の言葉は出てきませんが、この曲名に深く秘めた想いを込めたのでしょう。森 陽馬


2018年10月19日(金) 坂本龍一 「opus」

『個人的で親密な音楽-BTTBの世界』 村上春樹

上記のタイトルで、村上春樹が書き下ろしライナー・ノーツを寄稿したCDが発売されました。

坂本龍一『BTTB 20th Anniversary Edition』
(国内CD ライナー・ノーツ:村上春樹 WPCL-12924 2,600円+税)

坂本龍一による1998年発表ピアノ・ソロ・インスト・アルバム『BTTB』。
発売20周年を記念し新たにリマスタリングが施され、1999年発表『ウラBTTB』に収録されていた「energy flow」(リゲインCM曲)、『BTTB』インターナショナル版収録曲「reversing」を追加。

坂本龍一の思慮深いピアノの奏を堪能できる全18曲、新BTTBな1枚です。

今日のこの1曲には、冒頭①「opus」を。

村上春樹はこの作品を朝早く(5時前後)に聴くそう。
『BTTB』=『Back To The Basic』の略。心をリセットできる音楽なのかもしれませんね。森 陽馬


2018年10月20日(土) Marcia Ball 「Take A Little Lousiana」

ニューオリンズの良心を体現しているミュージシャン、と評しても過言ではないでしょう。
1949年テキサス生まれルイジアナ育ちの女性シンガー/ピアニスト、Marcia Ball(マーシャ・ボール)。

1970年代初期Freda & the Firedogsとして活動し1978年ソロ・デビュー。
日本での知名度は低いのですが、ニューオリンズ界隈では知らぬ者がいないくらい一目置かれた存在なのです。
(僕も1990年代初めてニューオリンズへ行った際、一番惚れたミュージシャンがマーシャでした!)

近年も変わらず地道に活動を続けている彼女が2018年快心のアルバムを届けてくれました。

Marcia Ball『Shine Bright』
(輸入CD Alligator Records ALCD-4982)

ロス・ロボスのSteve Berlinプロデュース。
ロック、ソウル、ブルース、ジャズ、ザディコ、ラテン等ごった煮なニューオリンズ・サウンド。
そして、持ち味であるコロコロと転がりながらグイグイ前へ出てくるピアノが最高にゴキゲンな全12曲。

今日のこの1曲はラスト12曲目、ジェシ・ウィンチェスターのカヴァー「Take A Little Louisiana」を。

なお今作は、今は亡きアラン・トゥーサン、ファッツ・ドミノ、バックウィート・ザディコへ捧げられています。森 陽馬


2018年10月21日(日) 高野寛 「Moon Shadow」

2018年10月でデビュー30周年を迎えたシンガーソングライター、高野寛。
ポップな魅力を凝縮したCD3枚組ベスト・アルバムが今月リリースされました。

高野寛『SPECTRA~30th All Time & Collaboration Best~』
(国内CD セルフライナーノーツ付 UPCY-7545 3,900円+税)

ディスク①には、デビュー曲「See You Again」、代表曲「虹の都へ」、「ベステンダンク」等88~95年までの15曲。
ディスク②には、96年『Rain or Shine』から、2017年発表作『Everything Is Good』までの15曲。
ディスク③には、田島貴男との「Winter's Tale~冬物語~」をはじめとしたコラボ曲、pupa他参加ユニット楽曲等を中心に未発表やライヴ音源を含めた16曲を収録。

「平成とCDと高野寛の30年」と題し、これまでの活動と音楽への想いを丁寧に綴ったセルフライナーノーツ、収録曲全てに対するコメント、歌詞やクレジットが記載された充実のブックレットも付いています。

本日は月がきれいに見えたので、ディスク②から斎藤誠共同プロデュース&アレンジ「Moon Shadow」を。

森川美穂&高中正義と3人でプロモ用に録音されたビーチ・ボーイズ「Good Vibrations」カヴァー(92年)などレアな音源にも注目です。東尾沙紀

2018年10月22日(月) ステファン・グラッペリ 「今宵の君は」

ヴァイオリンでジャズる心を感じさせてくれるなんて、いかしてますよね。

ステファン・グラッペリは1908年フランス・パリ生まれのヴァイオリニスト。
1930年代からギタリストのジャンゴ・ラインハルトと一緒にグループ活動をするなど、1997年に89歳で亡くなるまで、さまざまなミュージシャンと共演し、すてきな演奏をたくさん残してくれました。

今日ご紹介するのは、ステファン・グラッペリがGRPレーベルから1987年に発表した極上のスタンダード集です。

ステファン・グラッペリ『煙が目にしみる』
(国内CD ユニヴァーサル UCCV-9528 1,000円+税)

原題は『Plays Herome Kern』。
ミュージカルの作曲家として有名なジェローム・カーンの作品を集めたCDです。
二人のギタリストを含む少人数のコンボとストリングス隊をバックに、ステファン・グラッペリのヴァイオリンがその中で気持ち良く泳いでいるような軽やかな演奏が印象的です。

今日は2曲目に入っている「今宵の君は ~ The Way You Look Tonight」を。森 勉


2018年10月23日(火) エディ・リーダー 「MAID O'THE LOCH」

ひんやりとしてきた秋の空気に、温もりと郷愁を感じさせてくれる歌声。

フェアーグラウンド・アトラクション、そしてソロで長年活動し続けているスコットランド/グラスゴー出身女性シンガー・ソングライター、エディ・リーダー。

2014年発表『Vagabond』(
2014年4月11日今日のこの1曲)以来、約4年半ぶりオリジナル・アルバムが発売。

エディ・リーダー『Cavalier』(キャヴァリア)
(国内CD 日本盤ボーナス・トラック2曲追加全18曲 解説・歌詞・対訳付 SICX-30063 2,600円+税)

地元グラスゴーで、気心の通じたメンバーとのレコーディング。
夫でありトラッシュキャン・シナトラズのメンバーであるジョン・ダグラスとの共同プロデュース。
とてもポップなタイトル曲③「Cavalier」(ジョン・ダグラス作)もありつつ、今までと変わらず落ち着いて聴ける1枚。

今日のこの1曲は9曲目「Maid O'The Loch」を。
曲名のメイド・オー・ザ・ロッホは、スコットランドにあるローモンド湖にて、古くからある乗客船の名称。
多くの人々を楽しませてきた船と付随する想い出が、優しい眼差しと美しいメロディーで紡がれています。森 陽馬


2018年10月24日(水) トム・ペティ 「Two Men Talking」

<これはソングライターであり、あらゆる面で素晴らしい男だったトム・ペティの生涯に対し、愛を込めて私達がまとめ上げたボックス・セットです。 (中略) 彼はまさにアメリカン・ドリームの申し子でした。いつも愛と希望に溢れていました。このボックス・セットにもそれが詰め込まれています。>
(トム・ペティ『アメリカン・トレジャー』ブックレット記載 エイドリア・ペティによる前書きより)

トム・ペティの長女でありアート・ディレクターのエイドリア・ペティが発起人となり、家族、親友、仲間が協力し制作されたトム・ペティ音源集『アメリカン・トレジャー』、国内仕様盤が本日発売。

トム・ペティ『アメリカン・トレジャー:デラックス・エディション』
(国内仕様CD 4枚組CD限定盤 詳細な楽曲解説含む英文ライナー対訳付 WPCR-18115 4,800円+税)

デラックス盤4CDの全63曲は、ヒット&シングル曲を基準に選曲されたのではなく、アメリカン・ロックを体現したトム・ペティの神髄を感じさせる未発表曲、ライヴ音源、別ver等中心に収録。
友人や家族との貴重な写真を多数収めた52Pブックレット含め、有名曲だけではない彼の魅力が伝わってきます。

今日のこの1曲はディスク4の9曲目に収録されている2012年録音の未発表曲「Two Men Talking」を。
マイク・キャンベルのギター、ベンモント・テンチのピアノ、後半のジャム的演奏に胸が熱くなりました。森 陽馬


2018年10月25日(木) The Marcus King Band 「Autumn Rains」

PET SOUNDS RECORDが選ぶ2016年ベストに選出したマーカス・キング・バンド。
約2年ぶり、3作目となるアルバムをリリースしました。

マーカス・キング・バンド『Carolina Confessions』
(国内CD 日本語解説・歌詞付 UCCO-1199 2,500円+税)

1996年生まれサウスカロライナ州育ちのマーカス・キングを中心としたバンド。
今作はカントリー系新録を多く手掛けグラミー受賞歴あるDave Cobbによるプロデュースでナッシュビル録音。

ウォーレン・ヘインズ(オールマン・ブラザーズ・バンド/Gov't Mule)プロデュースで豪放だった2016年2ndに比べ、サウンドの雰囲気がやや洗練され、ソウル/ブルース色が薄れた印象ですが、マーカス・キングの歌、ギター、そしてソングライティングはサザン・ロックの未来を感じさせてくれます。

今日のこの1曲は、オールマン的でアメリカの広大な大地が目に浮かぶような⑧「Autumn Rains」を。

ちなみに、元々はエリック・クラズノー(ソウライヴのギタリスト)がプロデュースを担当する予定だったとのこと。
ヴィンテージ感と新味を融合させるのが得意な彼の手による作品もいつか聴いてみたいですね。森 陽馬


2018年10月26日(金) JACYE 「Who's Gonna Save Me」

目隠ししてこの曲を聴き、テデスキ・トラックス・バンドの新作だと言われたら、そう信じてしまいそうな1曲!

スーザン・テデスキに歌がそっくり!
サウンドやバック演奏もアメリカン・ルーツの良心を感じさせる素晴らしいアルバムが出ました。

JACYE『That Was Then』
(輸入CD CCR-009)

ルイジアナ州出身女性シンガー・ソングライター、JACYE GUERINのデビュー・アルバム。
Andreas Werner(Crazy Chester Recordsオーナー)プロデュース、ナッシュビル&マッスルショールズでの録音。
David Hood(B)、Jimmy Johnson(G)等マッスルショールズの名ミュージシャンが多数参加しています。

今日のこの1曲は、かっこいい1曲目「Who's Gonna Save Me」を。

なお、中盤から後半はレイドバックした雰囲気の楽曲多め。ボニー・レイット好きの方にもオススメです。森 陽馬


2018年10月27日(土) The Magic Gang 「Oh,Saki」

メガネの人が一人いて、どこか冴えない感じも含め、現代版のハウスマーティンズ、はたまたウィ―ザーか?
と、ジャケットを初めて見た時思いました。

2015年に結成された英ブライトン出身4人組、ザ・マジック・ギャング。
2018年発表1stフル・アルバムの国内盤が今週リリースされました。

ザ・マジック・ギャング『ザ・マジック・ギャング』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 日本盤ボーナス・トラック7曲 WPCR-18097 1,980円+税)

サウンドは引き合いに出される事も多いというウィ―ザーに、UKらしいポップ・エッセンスが合わさった感じ。

ライヴの楽しさが想像できる、一緒に歌いたくなるキャッチーな曲が多く、そんな中に「Take Care」みたいな切なげな曲がポツンと入っていて、ジャケ写のメンバーからは掴みきれない魅力を感じました。

そして全国の<サキ>さんに伝えたい!1曲目のタイトルはなんと「Oh,Saki」...。

女性の名前が付けられた曲は数多くありますが、<サキ>なんて最初で最後なんじゃないでしょうか?
後半で聴かせるコーラスも地味ですがなかなかイケてます♪

11月8日(木)に代官山SPACE ODDにて一夜限りの来日ショーケース・ライヴも予定されています。東尾沙紀


2018年10月28日(日) クリフ・リチャード 「ダディーズ・ホーム」

年金受給者になった世代の洋楽ファンには、クリフ・リチャードは忘れられない存在の歌手です。

「ヤング・ワン」、「レッツ・メイク・ア・メモリー」、「バチュラー・ボーイ」、「サマー・ホリデイ」、「ラッキー・リップス」、「コンスタントリー」、「オン・ザ・ビーチ」、「いつも青空」、「コングラチュレーションズ」(全曲今日紹介のCDに収録されています)など、1960年代日本のラジオでのヒットパレード番組ではいつも上位にくい込むヒットを出していました。

クリフ・リチャード『グレイテスト・ヒッツVol.1』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 全25曲収録 WPCR-26326 1,300円+税)

本国イギリスでは1950年代後半から現在まで100曲以上をチャートインさせているという、長い年月にわたって人気を保ち、いい曲を歌い続けているレジェンドなのです。

1981年から1982年にかけてヒットした「ダディーズ・ホーム」は全英2位、全米23位を記録しました。
この曲はカヴァーで、オリジナルは1961年にヒットしたシェップ&ライムライツのドゥーワップ・ナンバー。

クリフのヴァージョンはライヴですが、彼の美声が活かされていて、ヒットした理由がわかります。森 勉


2018年10月29日(月) James Taylor 「Caroline I See You」

<秋>に聴きたくなる大好きな1枚。

James Taylor『October Road』
(輸入CD Columbia CK63584 2018年時点で国内盤は生産中止状態)

1960年代から活動し、シンガー・ソングライターの礎を築いたジェイムス・テイラー。
『Mud Slide Slim』等70年代中心に名盤を数多く残していますが、2002年発表今作は最高傑作と称したい名作。

1曲目「September Grass」、2曲目「October Road」、9曲目「Carry Me On My Way」。
日々のさりげない出来事や想い出、その大切さを気付かせてくれるのです。

今日は、長いイントロと優しい彼の歌声が解毒剤のように心に安らぎを与えてくれる⑩「Caroline I See You」を。

なお、本編最後12曲目には「Have Youself A Merry Little Christmas」カヴァーが収録。
冬の訪れも告げてくれる作品でもあります。森 陽馬


2018年10月30日(火) ジャン・ローズ 「チェイシン・ハニー」

「オマットサンデシタ」。
ずーーっと延期・延期(最初の発売日設定は2017年11月29日でした)になっていた『ワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツ』シリーズのVol.5、Vol.6、Vol.7が遂に発売となりました。

もしかしたら、もうこれはボツになってしまうのでは?と心配していましたが、このコンピを企画・選曲した宮治淳一さんのこのシリーズにかける情熱とこだわり、そして根気強いネバリがあったからこその実現だと思います。音楽ファンの一人として、「お疲れさま&ありがとう」の声をかけてあげたいと思います。次なる企画も期待しています。

さて、今日はまず『Vol.5~ナイスフォークス』からいってみましょう。

『ナイス・フォークス~ワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツVol.5』
(国内CD 日本語解説・歌詞付 WPCR-17948 1,600円+税)

アメリカ産のポップスという括りでワーナーが現在販売権を持っているレーベルを駆使して1964~1973年の音源全25曲が集められています。

ちょっと知られている曲もありますが、ほとんどはヒットしていない無名の曲です。
でも、イイ曲ばかり。ざっと注目曲を挙げておきましょう。

ラモーナ・キング「ヘイ・エヴリバディ」、ピーター・ジェイムス「ステージ・ドア」、シェール「ユアーズ・アンティル・トゥモロウ」の3曲はキャロル・キング&ジェリー・ゴフィンの隠れ名曲。
ジミー・ウェッブ作品ならではの哀愁が感じられるジェイムス・ダーレン「ディドゥント・ウィ」、ジェフ・トーマス「アイ・キープ・イット・ヒッド」。トニー・ハッチ作のキーリー・スミス「オープン・ユア・ハート」、バート・バカラック作のレスリー・アガムス「イン・ザ・ランド・オブ・メイク・ビリーヴ」の女性シンガーものやジェイムスタウン・マサカ「サマー・サン」(遥かなる夏の陽)もうれしい収録。

今日のこの1曲は、有名ソングライター曲を押しのけて、ナゾが多い12曲目ジャン・ローズ「チェイシン・ハニー」を。

皆川勝さんの詳しいライナー・ノーツは分量が多くて文字が小さくなっていますが、拡大鏡を使ってでも読む価値があると思います。特にこの曲に関しての妄想的考察は、ポップス・ファンが模範にしたい道標になるような気がします。

それにしても、まだこんないい曲が埋もれているんですね。
60'sガール・ポップ・ファンには是非聴いてもらいたい1曲です。森 勉


2018年10月31日(水) ポール・マッカートニー 「Come On To Me」

ポール・マッカートニーFRESHEN UP TOUR 2018 10/31東京ドーム公演へ行ってきました。

当日券で2階席上の方でしたが、約2時間半、とても楽しかったですね。

<FRESHEN UP TOUR>と銘打たれ、ホーン隊が3人加わった2018年の今ツアー。
以前に披露されたことがある楽曲もロック色をより強め熱を帯びたかっこいいアレンジ!
セットリストだけでは伝わらない現地・生ならではの良さが1曲毎にありました。

ポールは後半声が苦しくなる部分もありながら、こちらが心配になるくらいシャウトしまくり。
いつも以上にギターをガンガン弾いていた印象で、最高にフレッシュな76歳でしたよ。
(10/31はポールの母メアリー・マッカートニーの命日だったので、気合いが入っていたのかな)

2018年9月発売新作『エジプト・ステーション』からも3曲やってくれましたね。

ポール・マッカートニー『エジプト・ステーション』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 初回仕様UICC-10040/通常UICC-10041 2,600円+税)

今作はポールのメロディーメーカーぶりが堪能できる傑作アルバムです。
ソロ作はあまり聴いたことがないという方もこの機会に是非。森 陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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