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  今日のこの1曲 “Archives”

<2020月3月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2020年3月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2020年3月1日(日) James Taylor 「My Heart Stood Still」

息をすることさえもためらうような昨今の日常に、安らぎと温もりを与えてくれる1枚。

ジェイムス・テイラー『American Standard』。
(国内CD 日本盤ボーナス・トラック2曲追加 天辰保文解説・歌詞・対訳付 UCCO-1219 2,600円+税)
当店のみの先着特典:ジャケットデザインマグネット付

2015年発表『Before This World』以来5年ぶりアルバムはスタンダード・カヴァー集。
「My Blue Heaven」、「Moon River」、「Teach Me Tonight」他全16曲。
ジェイムス・テイラー自身が慣れ親しんだスタンダード名曲を、彼らしいアレンジでカヴァーした作品です。

今日のこの1曲は、11曲目「My Heart Stood Still」を。
愛する人との出逢いで変化した心の動きを描くLorenz Hartによる詞、Richard Rodgers作曲の1927年作。

Stuart Duncan奏でるヴァイオリンの音色と曲後半の口笛が、疲弊した心に優しく語りかけてくれます。森 陽馬


2020年3月2日(月) Stephen Bishop 「Almost Home」

1976年発表名盤『Careless』で知られる男性シンガー・ソングライター、スティーヴン・ビショップ。
2019年配信されていた新作がCD&アナログ盤でフィジカル・リリースされました。

Stephen Bishop『We'll Talk About It Later In The Car』
(輸入CD BMG/WINDSONG ENTERTAINMENT 5053-852894)

キャリア初期に作ったデモを基に、新レコーディングした楽曲中心の全13曲。
センチメンタルなソングライティング・センスは変わらず。
自作曲に加え、ジミー・ウェッブ作「Someone Else」カヴァーも収録。哀愁伝わる歌心が沁みる1枚です。

今日のこの1曲は、Netflix配信映画『Benji』(2018)主題歌となった1曲目「Almost Home」。

2018年10月来日公演時販売していた編集盤CDR『SONGS FOR JAPAN』収録の「Almost Home」とは別ヴァージョンで、今作のセルフカヴァーは自身の代表曲「Looking For The Right One」を彷彿とさせるアレンジ。

ライヴで聴いた時、すごくイイ曲だな、と感じていましたが、このヴァージョンはより切なく響きます。
『Careless』(1976)、『Bish』(1978)が愛聴盤の方に是非聴いてもらいたい名曲。森 陽馬


2020年3月3日(火) 寺尾紗穂 「そらとうみ」

当店が2006年デビュー時から応援している1981年生まれの女性シンガー、寺尾紗穂。
2020年発表ソロ新作『北へ向かう』が本日入荷。

寺尾紗穂『北へ向かう』
当店のみの特典ポストカード&発売記念リーフレット&先着特典エッセイ付 PCD-27044 2,700円+税)

父寺尾次郎(シュガーベイブベーシスト/翻訳家 2018年6月6日逝去)告別式の日、彼女は金沢でライヴが入っていたため焼場まで行ったものの骨を拾う前に退出。北陸新幹線で移動中作られた楽曲がタイトル曲「北へ向かう」。

哀しみに包まれているようでありながら、2017年作『たよりないもののために』ほどの重さ・暗さは感じませんね。
日々新しい愛も生まれてくるはず、というポジティブな視点も伝わってくる1枚です。

今日のこの1曲は、歌声が讃美歌のように響いてくるほど感動的な8曲目「そらとうみ」を。
寺尾紗穂2010年発表「残照」を映画『0.5ミリ』主題歌に抜擢した映画監督:安藤桃子が高知へ移住。
地元の小学生が唄える歌を、と作詞し、寺尾紗穂がその詩に曲を付けた1曲。

ちなみに、ジャケットに映っている寺尾紗穂の左手人差し指に注目!
なめくじが付いているのですが、経緯は先着特典エッセイ本及び当店作成リーフレットに書かれています。
紗穂さんらしいその興味深いエピソード、よろしければチェックしてみてください。森 陽馬

2020年3月4日(水) ヴァレリー・カーター&佐橋佳幸 「Heartache」

ヴァレリー・カーターを初めて観たのは、1994年4月ジャクソン・ブラウン来日公演でした。
1977年発表ソロ1stそのままの歌声と美しい容姿に、ステージ中央のジャクソンよりバック・コーラスの彼女ばかり観てしまった記憶があります。

そして1994年12月、佐橋佳幸がバンマスを務めヴァレリー・カーターのライヴが日本で行われました。
今作は1994年12月20日恵比寿ガーデンホールでの記念すべきライヴ音源を初音盤化した1枚です。

ヴァレリー・カーター&佐橋佳幸『LIVE IN TOKYO 1994』
(国内CD 佐橋佳幸&長門芳郎による対談形式解説付 VSCD-3987 2,700円+税)

佐橋佳幸が選んだバック布陣(小倉博和、柴田俊文、斎藤有太、有賀啓雄、小田原豊、大石真理恵)の演奏。
ヴァレリー・カーターのイメージと全く変わらない美声に、素晴らしいコンサートだったなと再認識。
約25年の時を越えて、「Heartache」を生で聴けた時の感動が甦ってきました。

佐橋佳幸の解説、そして長門芳郎含めた対談で語られている逸話が掲載されたブックレットも充実。
3年前2017年3月4日急逝したヴァレリーを悼み、多くの方に今作を聴いていただきたいと思います。森 陽馬


2020年3月5日(木) Venice 「Jacaranda Street」

ジャカランダとは青紫の花を咲かせる植物の名。オーストラリアでは春を告げる花としても知られています。
そんな春の到来を感じさせる心地良く爽やかな新譜この1枚。

Venice(ヴェニス)『Jacaranda Street』
(国内CD ボーナス・トラック5曲追加 金澤寿和監修・解説 歌詞・対訳付 PCD-24916 2,400円+税)

ヴェニスはMichael Lennonを中心にレノン兄弟&従兄弟4人で1977年結成されたアメリカン・ロックバンド。
(このレノン兄弟達の母親はあのガール・グループ、レノン・シスターズとのこと)

今作は2017年発表『Into The Morning Blue』以来のオリジナル・アルバム。
日本盤としては2015年8月発売された編集盤(
2015年8月8日今日のこの1曲で紹介)以来のリリースです。

真に<正統派ウエスト・コースト・ロック>!
イーグルス、ジャクソン・ブラウンお好きな方に絶対オススメのメロディー&コーラスが素晴らしい仕上がり。

今日のこの1曲はタイトル曲①「Jacaranda Street」を。
彼らの母親(レノン・シスターズ)が米国各地を家族と共に転々としていた想い出を綴っている1曲です。森 陽馬

2020年3月6日(金) Monophonics 「Last One Standing」

当店が選ぶ2019年ベスト・アルバム中の1枚に選出したKelly Finnigan(2019年7月2日今日のこの1曲で紹介)。
古き良きサザン・ソウルの薫り漂う素晴らしい作品で愛聴盤になっています。

そのKelly Finniganが在籍しているサンフランシスコ拠点ソウル・バンドMonophonics(モノフォニックス)。
2020年発表作『It's Only Us』が入荷しました。

Monophonics『It's Only Us』
(輸入CD COLEMINE RECORDS CLMN12032)

彼のソロがサザン・ソウル的だったのと比べ、今作はノーザン・ソウルな雰囲気。
Kelly Finniganの歌唱はよりソフィスティケイトされている印象。
曲もメロディアスで聴きやすく、とっても良いですね。

今日のこの1曲は3曲目「Last One Standing」。
カーティス・メイフィールド「Move On Up」を彷彿とさせるかっこいいナンバー! 森 陽馬


2020年3月7日(土) クリーム 「うれしい気持 (I'm So Glad)」ライヴ

出ました!
クリーム解散ライヴ・ツアー音源を集めた4枚組ボックス・セット。

クリーム『グッバイ・ツアー・ライヴ1968』【4CDデラックス・エディション】
(国内CD 68ページ・ブックレット付 英文ライナー和訳・歌詞・対訳付 UICY-79060 8,500円+税)

ジャケットは解散後1969年3月に発表された私的名盤『グッバイ』と同じシルヴァーのタキシードに身を包み3人がにこやかに微笑んでいる写真が使われていますね。
(ブックレット中にはステッキを右手で持った別ポーズのフォトも掲載されています。)
ジャケットの大きさは25cmLPよりちょっと小さめで厚みも2cmとそれなりにコンパクトな仕様です。

さて、音の方ですが、1968年10月4日から11月26日にかけて行われた22日間の公演中4日分のライヴが収められています。全35トラック、楽曲としては12曲分ですが同じ曲でも日によって歌・演奏が違うのでそこも聴き所です。

このボックスで初めて聴けるようになったのは19トラックですが、初めてCDとして出たディスク4ロンドン・ロイヤル・アルバート・ホールの9曲や、それまで発表されたことがある7曲もリマスターされ、音のバランスが少し変えられているので、すべてのトラックが初めて耳にするものと言っていいかもしれません。

凄まじいテンションで繰り広げられるジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカー、エリック・クラプトンの個人技、そしてそれがひとつの塊となったクリームの存在価値がたっぷり味わえます。

これらの音が録音されてから51年の時が過ぎて、35トラックのすべてが愛おしく感じます。
今日のこの1曲はディスク1カリフォルニア・オークランドでの「うれしい気持 (I'm So Glad)」を。森 勉


2020年3月8日(日) Young Gun Silver Fox 「Kids」

アンディ・プラッツ(ママズ・ガン)とショーン・リーのAORユニット、ヤング・ガン・シルヴァー・フォックス。
2020年発表新作が発売になりました。

ヤング・ガン・シルヴァー・フォックス『キャニオンズ』
(国内CD 解説・歌詞付 PCD-24918 2,400円+税)

70~80年代AOR/ウエスト・コースト・サウンド+アンディの表現力豊かな歌声、ショーンの巧みなプロデュース/アレンジ、甘く心地良いハーモニーを駆使し、良質な楽曲を生み出し続けている2人。

約2年ぶり3作目となる新作は、1stのメロウ&スウィート、2ndのソウルフル&ポップを引き継ぎつつ、更に進化したYGSFサウンドを聴かせてくれます。

キレのあるホーン・セクション、スラップ・ベースがかっこいい「Dream Woman」、
「君と離れたくない...」遠い地にいる愛する人への想いを歌う「Long Distance Love Affair」(歌詞に登場する<東京>で、アンディが家族を想い書いたのかなと想像してしまいます。)、
イントロがジョニ・ミッチェル「The Last Time I Saw Richard」を想起させる美しいピアノ・バラード「All This Love」で本編が締め括られます。

今作も良い曲が多くて迷いますが、オープニングを飾る「Kids」を今日の1曲に。
可愛らしいミュージック・ビデオも公開されていますので是非観ていただきたいです。東尾沙紀


2020年3月9日(月) Rick Astley 「Together Forever」

大相撲、競馬は無観客開催。野球、Jリーグは開催延期が決定。
コンサートやイベント軒並み中止・延期。

今週決行すると思われたA-HA来日公演は延期。
希望者にはチケット払い戻しの措置を出し決行予定だったリック・アストリー来日公演も中止。

コロナウイルス感染の影響は、日本含めたアジアだけでなく世界的な問題になってきましたね。
深刻な状況はしばらく続きそうで、桜がもうすぐ咲くというのになんとも重たい雰囲気、、、。

こんな時こそバブリーで華やかな時代の音楽を聴きたい、と思って今日店で聴いていた1枚。

リック・アストリー『The Best Of Me』
(国内2枚組CD 日本盤のみボーナス・トラック2曲追加 解説・歌詞・対訳付 WPCR-18323 2,727円+税)

1966年生まれ英国出身、1987年デビューの男性シンガー、リック・アストリー。
カイリー・ミノーグ、バナナラマ等を手掛けたストック・エイトキン・ウォーターマンのプロデュースでヒットを連発。
90年代中盤から表立った活動は控えていましたが、近年音楽活動を本格的に再開しています。

今作は往年のヒット曲と2018年リリース作や新曲「Every One Of Us」含めたオールタイム・ベスト盤。
ディスク2には人気曲をピアノ中心のジャジーなアレンジでセルフ・カヴァーしたリイマジン・ヴァージョンを収録。

今日のこの1曲は、大ヒットした「Never Gonna Give You Up」と同じくらい好きな「Together Forever」を。森 陽馬


2020年3月10日(火) Cribas 「tu」

アルゼンチン音楽の良心を継ぐ新世代男性5人組バンド、Cribas(クリバス)。
2020年2月下旬~3月にかけての来日公演がウイルス感染の影響で中止となってしまいました。

唯一行われた東京でのライヴがとても素晴らしかったそうなので、落ち着いたらまた来日してもらいたいですね。

そのCribas2019年録音2020年発表3rdアルバム『La Ofrenda』が絶品の1枚なので紹介しましょう。

Cribas『La Ofrenda』
(輸入CD 2,273円+税)

Juan Fermin Ferraris(ヴォーカル&ピアノ)、Nocolas Padin(ギター)、Federico Aguirre(アコーディオン)、Diego Amerise(コントラバス)、Joaquin Mendy(ドラム/パーカッション)。5人が織り成す穏やかな演奏と歌。
フォルクローレ、室内楽、ジャズ他、ジャンルを越え、清い川の流れのように美しい全10曲。

今日のこの1曲は、郷愁を呼び覚ます7曲目「tu」を。森 陽馬

2020年3月11日(水) ビーチ・ボーイズ 「Why Don't They Let Us Fall In Love」

CDが何枚も入ったBOXセットというのは、発売当初は興奮して注意深く隅々まで聴くのですが、数カ月過ぎるとあまり聴かなくなり、数年過ぎると形が大きかったり変形ジャケットだったりすることもありすっかり棚の邪魔者扱いとなって、全く聴かれなくなったりするものですね。

そんなBOXの中から、これを救い出して最近よく聴いていました。
そうしたら、ブライアン・ウィルソン来日が5/6東京、5/7大阪と発表されたので、日頃の行ない?は大切だな、と思った次第です。

そのBOXというのは2013年に発売されたこれです。

ビーチ・ボーイズ『カリフォルニアの夢』(Made In California)
(国内仕様6枚組CD 英文ブックレット翻訳・歌詞・対訳入の日本語ブックレット付 TOCP-71591~6 16,000円+税)

全174曲内63曲が未発表もの。(ライヴorミックスor完全未発表曲)
ビーチ・ボーイズの1962~2012年までの歴史を辿りながら、ヒット曲とレア・トラックも聴ける編集になっています。

今日はこのBOXで初めて聴けるようになったレアものディスク5の2曲目「ホワイ・ドント・ゼイ・レット・アス・フォール・イン・ラヴ」を。

録音は1980年頃。リード・ヴォーカルはブライアンとマイク。
おそらく、ブライアンのリハビリのために彼の好きな曲を、ということでカヴァーされた曲なのでしょう。
イントロのカウント、そしてコーラスがなんともいい感じです。

オリジナルは1964年発表ヴェロニカ(ロニー・スペクター)名義のシングル。
エリー・グリニッチ&ジェフ・バリー、そしてフィル・スペクターの共作。森 勉

2020年3月12日(木) The Brecker Brothers 「Some Skunk Funk」

今年2020年は、1970年から50年であると同時に、1980年から40年、1990年から30年でもあります。
(1990年代起こったことを最近と言ってしまいがちですが、もう大昔の出来事ですね、、、)

さて、約40年前の1980年、ドイツ・ハンブルグでのブレッカー・ブラザーズ秘蔵ライヴ音源が出ました。

The Brecker Brothers『Live And Unreleased』
(国内仕様2枚組CD 英文解説翻訳付 KKJ-29 3,000円+税/輸入CDもあり)

40年前のライヴ音源ながら、音質が素晴らしい!
そして、演奏がとにかくキレキレ!!

マイケル・ブレッカーのサックス、ランディ・ブレッカーのトランペット。
音色に艶があって、目が覚めるような勢いを感じます。

今日のこの1曲は、スタジオ録音から更に高速化し圧巻のプレイを聴かせる「Some Skunk Funk」! 森 陽馬


2020年3月13日(金) やのとあがつま 「会いにゆく」

矢野顕子、三味線プレイヤー上妻宏光による新ユニット、やのとあがつま。

日本の民謡を自分達なりの手法で世界に発信したい...という上妻さんの提案により、以前から交流のある2人による新ユニット結成が実現。

<小惑星と蝶々>と名付けられた今作はまさに民謡の新たな世界へと誘ってくれる作品です。

やのとあがつま『Asteroid and Butterfly』
(国内CD 歌詞付 完全生産限定 暗闇で光る特殊加工の紙ジャケット仕様 VICL-65280 3,182円+税)

「こきりこ節」(富山県民謡)、「おてもやん」(熊本)、「弥三郎節」(津軽)、「あいや節」(津軽)、「淡海節 (引き潮から満ち潮へ)」(滋賀)、「斎太郎節」(宮城)の6曲に、新曲「会いにゆく」、「いけるかも」の2曲、矢野顕子『JAPANESE GIRL』収録の「ふなまち唄 Part.Ⅰ/Ⅱ」新バージョンとなる「ふなまち唄 Part Ⅲ」含む全9曲を収録。

シンセサイザー、プログラミングなどの電子音と、凛々しい音色の三味線、ピアノの融合、英語詞を交えた「おてもやん」などがとても新鮮で、民謡がより身近に感じられるような気がします。

溌剌とした矢野さん、味わいのある上妻さんのデュエットもまた素敵な新曲「会いにゆく」を今日の1曲に。
この曲にはアコースティック・ギターで吉川忠英さんが参加しています。東尾沙紀

2020年3月14日(土)The Allman Brothers Band 「Loan Me A Dime」(Live At World Music Theatre)

オールマンファン感涙!
デビュー50周年を記念したアンソロジー的5CD BOXが発売されました。

The Allman Brothers Band『Trouble No More 50th Anniversary Collection』
(輸入5CD Mercury/Universal 602577997853)

1969年デビュー時期の未発表デモ音源「Trouble No More」(マディ・ウォーターズカヴァー)から始まり、2014年10月ニューヨークBeacon Theatreでの実質的ラスト・ライヴ音源「Trouble No More」まで、時代毎5CDに纏めた全61曲。
5CD BOXながらコンパクトなサイズなのがいいですね。

今日のこの1曲は「Loan Me A Dime」のオールマン2000年シカゴWorld Music Theatreライヴ・ヴァージョン!

ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマンのヴァージョン
2016年2月18日今日のこの1曲で紹介)同様、静かな出だしから、じわじわと盛り上がっていく展開、デレク・トラックス(20歳!)による後半のギター・ソロが感動的!

サザン魂ほとばしる凄まじい演奏に圧倒されながら、グレッグが2017年逝去したため、これと同じような演奏と唄はもう2度と見れないし聴けないのだな、という切なさも痛感させられますね。森 陽馬


2020年3月15日(日) King Solomon Hicks 「I'd Rather Be Blind」

新世代ブルース、新譜この1枚!

King Solomon Hicks『Harlem』
(輸入CD Provogue PRD75612)

ニューヨークのハーレム出身、1995年生まれの黒人男性シンガー&ギタリスト、Solomon HIcks。
自らの出身地を冠した1stアルバム『Harlem』が発売。

Kirk Yanoプロデュース、ソウライヴのAlan Evans、Neal Evans、Eric Krasno等も参加。
歯切れの良い今の音で聴かせるグルーヴィー・ブルース・ロックがかっこいい!

今日のこの1曲は、フレディ・キングで知られるレオン・ラッセル作①「I'd Rather Be Blind」。
ローリング・ストーンズっぽいアンサンブルのイントロ&アレンジ♪Nice♪ 森 陽馬


2020年3月16日(月) 森園勝敏 「レィディ・ヴァイオレッタ」

森園勝敏が四人囃子時代に書いたインスト名曲「レィディ・ヴァイオレッタ」は、今までさまざまな時期、さまざまなミュージシャンと共に演奏されてきました。

この編集盤はそんな名曲の名演をいろいろな所から集めて1枚のCDに収録したものです。
彼のクールでマイルドな音色のギターが満喫できます。全8ヴァージョンにボーナス・トラックとして1977年フォーライフ・レーベルから出た教則レコード音源も加えられています。

森園勝敏『LADY VIOLETTA』
(国内CD 解説・最新インタビュー掲載ブックレット付 STPR016 2,400円+税)

四人囃子1976年発表『ゴールデン・ピクニック』に収録された浜口茂外也のフルートをフィーチャーしたアルバム・ヴァージョン、アコースティック・ギターからエレキ・ギターにうまく誘導してくれるシングル・ヴァージョン、1989年及び2002年ライヴの音源も聴くことができます。

1982年ソロ・アルバム『JUST NOW & THEN』では、山下達郎当時のツアー・バンド・メンバー青山純、伊藤広規、野力奏一をバックにした演奏や、2004年和田アキラのプリズムとジョイントしたヴァージョンも入っています。

今日は、1978年『ギター・ワーク・ショップVol.2』から、六本木ピットインでの「ファースト・ナイト」のセッションを選んでみました。
メンバーは、村上ポンタ、小原礼、ペッカー、中村哲、坂本龍一、そして森園勝敏。

なお、今回のジャケットには、森園がこの曲を作るきっかけとなったマックスフィールド・パリッシュの絵が使われています。森 勉


2020年3月17日(火) Morgan James 「Give You Up」

ボブ・ディラン来日公演中止含め、コンサート/イベントの延期・延期が相次いでいますね。
コロナ・ウイルス感染拡大は、アジアだけの問題ではなくなってきたので、まだしばらく影響が続きそうです。

スポーツもそうですが、生のライヴというのは演者だけでなくお客さんと共に成り立つものだと改めて実感。

さて、今日紹介するモーガン・ジェイムスも3月11~12日ブルーノート東京公演予定でしたが中止になりました。
その彼女の最新作はメンフィス録音。メンフィス・ソウル/ハイ・レコードの重鎮、ホッジス兄弟も参加しています。

Morgan James『Memphis Magnetic』
(国内CD 日本語解説付 AGIP-3661 2,300円+税)

モーガン・ジェイムスはアメリカ/アイダホ州出身白人女性シンガー。
ジャケットの綺麗な容姿より、グッとソウルフルな唄&サウンドが魅力!

今日のこの1曲は1曲目「Give You Up」を。
スーザン・テデスキお好きな方にもオススメ。森 陽馬


2020年3月18日(水) 金延幸子 「雨あがり」

1972年URCレーベルから発売された金延幸子『み空』は、近年若い世代の方も知っている作品らしいです。

細野晴臣が演奏に参加、アレンジ&ディレクションを担当している曲があったり、大滝詠一が作曲した曲が含まれていたりすることもありますが、なんといっても金延幸子の唄とギター、そして作詞・作曲した作品に魅力があるからだろうと思います。

そんな彼女のレア・トラックス集が久し振りに再発されました。
1998年東芝EMIがURCレーベルの権利を持っていた頃、今回とは違うジャケットで出たことがあった貴重音源ばかり全14曲を集めたものです。

金延幸子『時にまかせて ~レア・トラックス』
(国内CD ポニー・キャニオン PCCA-4921 2,000円+税)

ソロで活動する前の1969年<秘密結社○○教団>、1970年<愚>のシングル・レコード曲や、まだ『み空』を発表する前1970年と1971年中津川での<全日本フォーク・ジャンボリー>、1970年4月文京公会堂<ロック反乱祭>、1969年12月神田共立講堂<メッセージ・コンサート>など、ライヴ音源がやはり注目ですね。

今日は1970年8月<全日本フォーク・ジャンボリー>のライヴから未発表曲「雨あがり」を。
作詞・作曲金延幸子。ピュアなギター弾き語り曲です。

なお、名盤『み空』も再発されました。(PCCA-4925 2,000円+税) 森 勉


2020年3月19日(木) 大滝詠一 「Dream Boy」

はっぴいえんどが1970年デビューしレコード・リリースしてから2020年で50年。

デビュー50周年記念盤として、大滝詠一新作が2020年3月21日発売。
2020年は3月20日が祝日のため、更に1日早く本日入荷しました。

大滝詠一『HAPPY ENDING』
(初回限定2枚組 SRCL-11430 3,000円+税/通常盤1CD 2,500円+税/限定アナログ 3,500円+税)

シングル発売された「幸せな結末」(1997)、「恋するふたり」(2003)もアルバム・ヴァージョンで収録。
今まで完全未発表だった楽曲や大滝詠一の唄が連なる正真正銘の新作アルバム全11トラック。

今日のこの1曲は、1982年アンルイス『チーク2』書き下ろし曲「Dream Boy」セルフカヴァー。
アン・ルイスは前田憲男アレンジでしたが、大滝ヴァージョンは井上鑑によるストリングス中心のインスト。

「夢で逢えたら」と同じコード進行・構成で制作されたこの曲。
後半には大滝詠一による「夢で逢えたら」サビ部分のハミングも入ります。
ドリーミーなストリングスに心が穏やかになれますね。

2013年12月急逝した大滝詠一は、生きていれば71歳。
ご存命ならこんな作品を出してくれていただろうな、と感慨深い想いになりました。森 陽馬


2020年3月20日(金) Tower Of Power 「Look In My Eyes」

タワー・オブ・パワー2018年発表作『Soul Side Of Town』は、2018年ベストに選出したほど気に入っていた1枚。
あれから約2年を経て、その『Soul Side Of Town』とほぼ同時期に制作されたオリジナル新作が出ました。

タワー・オブ・パワー『Step Up』
(国内仕様CD 吉岡正晴氏による日本語解説付 KKP-1049 2,400円+税)

今作もファンキー、グルーヴィー、そして時々スウィートなTOPの魅力がギッシリ全14トラック。
新ヴォーカリストのマーカス・D・スコットがリードを取っているのは3曲で、前任レイ・グリーンが歌っているナンバーも6曲含まれていますが、現バンドの充実度を感じられる仕上がりです。

今日のこの1曲はひたすら突っ走ってかっこいい⑥「Look In My Eyes」。

なお、この曲でもブリブリとベースを弾いているオリジナル・メンバー、ロッコ。
近年は体調不良でツアーメンバーから外れていますが、代役であったマーク・ヴァン・ヴァーヘニンゲンが正式メンバーとして迎えられた旨が、エミリオ・カスティーヨからアナウンスされています。
ロッコ不在は少し寂しい感じもしますが、更に<Step Up>したTOPの今後に期待しましょう! 森 陽馬


2020年3月21日(土) レネー・ゼルウィガー 「Come Rain Or Come Shine」

先日、映画『ジュディ 虹の彼方に』を鑑賞しました。

誰もが知る名曲「Over The Rainbow (虹の彼方に)」など、1930代以降のミュージカル映画を彩ったスター、ジュディ・ガーランド。
アカデミー主演女優賞を受賞したレネー・ゼルウィガーが、47歳という若さでこの世を去るジュディの半年間を熱演。
とても切なく、胸が熱くなる作品でした。

10代の頃から苦しんだ薬物中毒/睡眠障害、家もなく幼い子供を連れて歌で食いつなぐ日々、5度の結婚。
.ユーモアを忘れず、母親として女性として最高のエンターテイナーとして激動の人生を歩んだなとこの映画を通じて知る事ができました。

ロンドンの劇場を舞台とし、レネー自身の歌唱による楽曲が劇中を彩ります。
最初の登場曲「バイ・マイセルフ」、華やかな踊り子達をバックに「ザ・トロリー・ソング」、スティーヴィー・ワンダーのカヴァーでも有名な「フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ」他。

感動的なラストシーンへと繋がる「カム・レイン・オア・カム・シャイン」の歌唱は最も高揚するシーンでした。
黒のタイトなワンピースで熱唱するレネーの姿がとてもかっこよく美しかったです。

サントラには、サム・スミスとの「Get Happy」、ルーファス・ウェインライトとの「Have Yourself A Merry Little Christmas」の、劇中では使用されていない特別なデュエット2曲も収録されています。東尾沙紀


2020年3月22日(日) Niagara Fall of Sound Orchestral 「幸せな結末」

大滝詠一2020年新作『Happy Ending』、毎日店でもかけて聴いていますがとても好評です。

井上鑑による流麗なストリングスがモヤモヤした気持ちを穏やかにさせてくれますね。

ラスト11曲目「Happy Ending」は「幸せな結末」のNiagara Fall of Sound Orchestralインスト・ヴァージョン。
2013年発売『NIAGARA SONG BOOK』30周年盤にボーナス・トラックとして「幸せな結末」と「恋するふたり」が追加収録されていましたが、そのヴァージョンとは少し違っています。

Niagara Fall of Sound Orchestral『NIAGARA SONG BOOK 30th Edition』
(CD 井上鑑アレンジ 大瀧詠一プロデュース SRCL-8004 2,000円+税)

ちなみに、東京荏原中延にある隣町珈琲(トナリマチカフェ 平川克美氏代表)の本、mal"(マル)が発売。
アゲインで2007年行われた座談会(大滝詠一×平川克美×内田樹×石川茂樹)の模様が掲載されています。
(当店でも販売中 1,400円+税) 森 陽馬



2020年3月23日(月) レニー・ウェルチ 「アイム・ドリーミング・アゲイン」

とってもいいコンピレーションCDが出ました。
60'sポップスやソフト・ロック好きの方には◎のオススメです。

『レイジー・デイ ~あなたの知らないトニー・パワーズ&ジョージ・フィショフ名曲集』
(3/25発売 国内仕様CD 英文ライナー日本語訳付 MSIG-1380 3,100円+税)

オーストラリアのマニアックな再発レーベルTeensville(ティーンズヴィル)がやってくれました。
原盤のタイトルは『The Pop Songs Of Tonny Powers & George Fischoff (1965-1968)。
マニアックなソングライターのマニアックながら耳ざわりの良い楽曲ばかりを集めた作品集です。

全30曲、ヒット以外の曲でも本当にイイ曲ばかり。
さすがサンデー・ソングブックでも特集されたことのあるソングライターだな、という感じです。
ジョージ・フィショフが作曲、トニー・パワーズが作詞という役割で、スクリーン・ジェムス/コロンビア音楽出版社に所属。3年間ほどのコンピでしたが、隠れた名曲もたくさん作っていたんですね。
アーティスト名馴染みのないものでも、どの曲も気持ちの良いメロディーとアレンジで、ソフト・ロック・コンピ感覚でも聴くことができます。

今日のこの1曲は僕が大好きな声の持ち主レニー・ウェルチ「アイム・ドリーミング・アゲイン」を。
じわじわくるバラードです。

ライナーノーツ(和訳付)には曲目解説、トニー・パワーズのインタビュー、そしてジョージ・フィショフの娘リサさんが語る思い出話が載っていて、これがいい話なんです。是非お目に留めてみてください。森 勉



2020年3月24日(火) ロイヤレッツ 「ゼア・ヒー・ゴーズ」

ポップス・ファンの元気の源!
ワーナー・ミュージック・ジャパンが世界に誇れる良質コンピレーションCD<ワーナー・ナゲッツ・シリーズ>。
2種類発売されました。

まずは、
『アタック ~ワーナー・ガール・グループ・ナゲッツ Vol.8』
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-18319 1,600円+税)

シェルビー・フリント、シェリー・フェブレー、キャシー・キャロル、アッシュズ、ドールズ、アポラスなど、今回も聴く者をほんわか気分にさせてくれる60'sガール・ポップ満載です。

このCDの企画者である宮治淳一さんのねばり強い承諾要請の甲斐あってめでたく収録されたピッコラ・ピューパ「ブレイク・アウェイ」や、ハル・ブレインのドラムスがあばれているP.F.スローン&スティーヴ・バリ作品のコニー・スティーヴンス「ア・ガール・ネヴァー・ノウズ」も最高なのですが、今日はテディ・ランダッツォにプロデュースされる前のロイヤレッツによるワーナー音源を。

解説は文字数の多さで有名な皆川勝さん。
今回も筆運びが絶好調、とても楽しめます。森 勉


2020年3月25日(水) Ali Thomson 「The Reason Why」

「Take A Little Rhythm (恋はリズムにのって)」(1980年/全米15位)のヒットで知られる、スコットランド・グラスゴー出身のシンガーソングライター、アリ・トムソン。

80年代初頭にA&Mから2枚のアルバムを発表。その後はコンポーザー等裏方として活躍してきた彼のなんと約40年ぶりとなる新作3rdアルバムがリリースされました。

アリ・トムソン『ソングス・フロム・ザ・プレイルーム』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナストラック2曲 2,400円+税)

AOR、ウエストコーストロックに、UKギターポップがほどよくブレンドされた爽やかなメロディ&歌声♪
「恋はリズムにのって」をご存知の方も、初めて聴く方にも耳馴染みの良いポップ・ソングが収録されています。

全編のギターにRobbie McIntosh(ex.プリテンダーズ)、キーボードPeter-John Vettese(ジェスロ・タル他)、サックス・ソロで参加John Helliwell(スーパートランプ)などが参加。

本日は「The Reason Why」という曲を今日の1曲に。
雨模様の気怠い休日...でも君と君のお気に入りの曲があれば最高さっ♪そんな甘い詞と柔らかなハーモニーがマッチしたナンバーです。(ちなみに''君''のお気に入り曲として歌に登場するのは''ダニーが歌う「What's Goin' On」)

2019年に海外で配信リリースされた本作。
先日発売された国内盤にはさらに新曲「Hercules」と、「Take A Little Rhythm (Exclusive Version)」(2008年再録ver.)が追加収録されています。東尾沙紀


2020年3月26日(木) SING LIKE TALKING 「RISE」

アナログ・レコードを自作(!)できるトイ・レコードメーカーが発売されました。

『大人の科学マガジン トイ・レコードメーカー』
(学研 7,980円+税)

自ら組み立てて製作し、科学を学習するキット付マガジンの人気シリーズ。
46号となる新商品は、オリジナルのレコードを作れる&再生もできるキットです!

スマホに録音してある音源をレコードにカッティングして自分だけのレコードを制作可能。
同封の本には、監修者Yuri Suzukiさんとジェフ・ミルズ対談やコーネリアスへのインタビュー等掲載。
(当店ペット・サウンズ・レコードも少し紹介されています)

組立目安時間は約60分。音楽/レコードに興味ある方は是非トライしてみてくださいね。

さて、今日のこの1曲は、大好きだった曲が初アナログ化され、最近よく聴いているこの1枚から。

SING LIKE TALKING『RISE/Together』
(国内7インチ MHKL-25 1,800円+税)

佐藤竹善、藤田千章、西村智彦による3人組ユニット、シング・ライク・トーキング。
1992年発表「RISE」、1994年発表「Together」は当時8cmCDシングルで発売されましたがアナログは初。

カッティングは世界的巨匠バーニー・グランドマンが手掛けており、音質が素晴らしいです。森 陽馬


2020年3月27日(金)THE COLUMBIA SYMPHONETTE 「Les Vacances De M.Hulot」(ぼくの伯父さんの休暇)

不安な気持ちがなかなか解消されない日々だけれど、音楽がかかっている間心落ち着かせてくれる1枚を。

『The Diggers loves Sound Archives 01 : Spotlight THE COLUMBIA SYMPHONETTE
~鈴木慶一・岡田崇 コロンビア・シンフォネットを探る~』
(国内CD COCB-54297 3,000円+税)

THE COLUMBIA SYMPHONETTE(コロンビア・シンフォネット)は、日本コロンビアの専属オーケストラ。
1929年結成日本コロンビア録音用専属バンド、コロンビア・ダンス・オーケストラが母体だそうです。

このCDは、1957~70年コロンビア・シンフォネットがレコーディングで映画音楽を録音した楽曲の編集盤。
細野晴臣作品他数多くのデザインを手掛ける岡田崇氏と鈴木慶一氏が選曲と監修しています。

今日のこの1曲は、ほのぼのとした雰囲気で心和むジャック・タチ『ぼくの伯父さん』テーマ曲を。
1分1秒を争うような忙しない現代とは対照的な、ゆったりと時間が流れる空気感が演奏に感じられますね。

丁寧に作られたブックレット&解説を読みながら、穏やかな気持ちで音楽を楽しみたいと思います。森 陽馬


2020年3月28日(土) MAPACHE 「Me Voy Pa'l Pueblo」

ウイルス感染拡大の影響で、海外アーティスト作品の延期が相次いできました。

毎年4月に開催されるRECORD STORE DAYも6月20日へ延期。
日本人アーティストのリリースに関しても、ツアーと合わせてのプロモーションが難しいですからね。
今後も色々と影響が出てきそうです。

そんな中、今月リリースされた洋楽新譜から今日のこの1曲。

MAPACHE『From Liberty Street』
(輸入CD YEP ROC RECORDS YEP-2662X)

MAPACHEはアメリカ/カリフォルニアを拠点に活動しているClay FinchとSam Blasucciによる2人ユニット。
2019年デビュー、今作『From Liberty Street』は2枚目のアルバム。
70'sアコースティック的なフォーキー&カントリー、リラックスした雰囲気で聴ける1枚。

3曲目「Me Voy Pa'l Pueblo」はトリオ・ロス・パンチョス、セリア・クルースで有名なラテン曲カヴァー。
この騒動が早く落ち着いて、「Me Voy Pa'l Pueblo」(町へ行こう)になるといいですね。

ちなみにこの作品の初回盤には、<Strawberry Mapache Air Freshener>が封入。
CDを開封すると、甘い匂いが広がります。森 陽馬



2020年3月29日(日) The Merrymakers 「Troubled Times」

昨日の暖かさから一転、今日の午前中は雪が降り、しんしんと冷える一日となりました。
なので本日は冷えた心と体を温めてくれるとびきりポップな1枚を♪

ソニー<BEATLEDNA>シリーズからザ・メリーメーカーズ初のベスト盤が発売になりました。

ザ・メリーメーカーズ『ザ・ベリー・ベスト・オブ・ザ・メリーメーカーズ』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICX-152 1,800円+税)

ザ・メリーメーカーズは、90年代日本でも人気となった3人組スウェディッシュ・ポップ・バンド。

コンピ『パワー・トゥ・ザ・ポップ』(
2019年12月1日今日のこの1曲で紹介)にも収録された彼らの代表曲「モニュメント・オブ・ミー」は、バンドを知らずともどこかで一度は耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

今作は、ビートルズ色の濃い1st『ノー・スリープ・ティル・フェイマス』、アンディ・スターマー(ジェリーフィッシュ)が参加した2nd『バブルガン』、インディーズ期のシングル集『アンドリューズ・ストア』の3枚からセレクトした19曲と、エミット・ローズ、ポール・マッカートニーのカヴァー他ボーナス・トラック4曲を加えた全23曲入りのベスト盤です。

当時<北極圏のジェリーフィッシュ>なるキャッチフレーズがあったというのも納得の爽快さ♪
演奏もメロディも疾走感があるのにちょっと切ない...「トラブルド・タイムズ」を今日の1曲に。東尾沙紀


2020年3月30日(月) ジョー・アーノルド 「モア・トゥデイ・ザン・イエスタデイ」

先日3月24日は『ガール・ポップ・ナゲッツVol.8』を紹介しましたが、今日はもうひとつの方を。

『トゥゲザー ~ワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツVol.13』
(国内CD 解説・歌詞付 WPCR-18318 1,600円+税)

今回もなかなかの粒揃いで、レアなものが並んでいます。
チャートとは無縁の曲でも、ソングライター、プロデューサーなど裏方さんも含めて興味深く聴ける全21曲。

クライド・マクファター(ニール・セダカ&ハワード・グリーンフィールド作品)、シンダーズ(アレンジはジャック・ニッチェ)、ジェリコ・ブラウン(アレンジはデヴィッド・ゲイツ)、エンチャンターズ(トム・ベル作、ジェリー・ラガヴォイがプロデュース)、エヴァリー・ブラザーズ(ジミー・ウェッブ作)、エレクトリック・プルーンズ(ペリー・ポトキンJRがアレンジ)、ハーパース・ビザール(ジョニ・ミッチェルをカヴァー。シングル・オンリー/アルバム未収録)、トリニ・ロペス(ドン・コスタプロデュース&アレンジのテディ・ランダッツォ作品)などなど。

今日は一番ラストに入っているグルーヴィーなインスト曲を。
サックス奏者、ジョー・アーノルド「モア・トゥデイ・ザン・イエスタデイ」。

オリジナルはスパイラル・ステアケース1969年のヒット曲ですが、オリジナルのメロディーの良さを残しつつ、ゴキゲンな演奏を聴かせてくれます。途中から入ってくるヴィブラフォンの音もGood。森 勉



2020年3月31日(火) Sierra Hull 「How Long」

3月1日にオーダーしたメジャー系大物アーティストの輸入盤商品が未入荷。(普通なら納期1週間程)
輸入ディストリビューターへ問い合わせたら、EUの工場&倉庫が閉鎖中で再開次第生産&出荷予定とのこと。
ただ、再開の見通しがたっていないので、早くても4月下旬~5月、場合によっては更に入庫が遅れるそうです。

欧米の感染拡大を考えれば、店を営業できているだけでもありがたいことなのかもしれませんね。
日本もこの1か月で状況が日々変化していますから、とにかくも健康に留意し過ごしていきたいと思います。

さて、最近気に入っている輸入盤新譜CDこの1枚。

SIERRA HULL『25 TRIPS』
(輸入CD ROUNDER 1166100579)

1991年生まれの女性マンドリン奏者、シエラ・フル。
2016年発表『Weighted Mind』(
2016年11月5日今日のこの1曲で紹介)以来4年ぶりオリジナル・アルバム。

ジャケットはポップですが、内容は<女性版クリス・シーリー>!
正統派ブルーグラスに可憐な歌声&シンガー・ソングライター的要素が加わった力作です。

今日のこの1曲は3曲目「How Long」。
ジェイムス・テイラー『American Standard』にも参加していたフィドル奏者Stuart Duncan、アリソン・クラウスの兄Victor Krauss(B)、シエラの夫でワイゼンボーンを奏でるJustin Moses、シエラのマンドリンが素晴らしい!森 陽馬





これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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