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  今日のこの1曲 “Archives”

<2020月7月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2020年7月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2020年7月1日(水) 忌野清志郎 「メロメロ」

清志郎デビュー50周年!
RCサクセション(
2020年4月21日今日のこの1曲紹介)に続き、忌野清志郎『COMPLETE EPLP』が出ました。

忌野清志郎『COMPLETE EPLP』
(国内3枚組CD 先着特典クリア・ファイル付 UPCY-7677 4,000円+税)

忌野清志郎+坂本龍一「い・け・な・いルージュマジック」から始まり、ソロ、&2・3's、Little Screaming Revue、ラフィータフィー名義、21枚のシングルをカップリング曲含め全47曲2020年リマスタリングして3CDに収録。
シングルB面アルバム未収録曲で入手困難だった音源含めイイ曲たくさん!

今日のこの1曲は1997年忌野清志郎 Little Screaming Revue名義でリリースしたシングル曲「メロメロ」を。
1990年RC『Baby a Go Go』セッション時にチャボと共作した楽曲。ストーンズ的で超かっこいいナンバー!

清志郎の魂宿った歌声に、自らを見失わない勇気と励まし、そして弛んだ心へ気合いを入れ直されました。森 陽馬


2020年7月2日(木) Robert Cray Band 「You'll Want Me Back」

最近気に入ってよく聴いているブルース2020年新譜この1枚。

Robert Cray Band『That's What I Heard』
(輸入CD NOZZLE RECORDS 72098CD)

1953年生まれ1980年デビューの黒人ブルース・マン、ロバート・クレイ。
2017年発表『Robert Cray & Hi Rhythm』に続き、スティーヴ・ジョーダンプロデュースによる新作。

前作はハイ・リズムをバックにメンフィス録音でしたが、今作はバンド名義でL.A.のCapitol Studio録音。
ニコ・ボラス&アル・シュミットが録音/ミックスに関わっており、歌も曲もギターも音も最高の1枚です。

今日のこの1曲は、カーティス・メイフィールド作、インプレッションズ名曲「You'll Want Me Back」カヴァー。
ファンキー&ロッキンなブルースが持ち味の彼ですが、ソウルフルな歌心あるヴォーカルも魅力ですね。森 陽馬


2020年7月3日(金) Paul Weller 「On Sunset」

ポール・ウェラー15枚目となるオリジナル・アルバムが本日発売になりました。

ポール・ウェラー『オン・サンセット』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ボーナス・トラック6曲追加 UICY-15875 2,600円+税)

2019年のライヴ盤を挟み、前作『トゥルー・ミーニングス』から約2年ぶりの新作です。

多彩な楽曲/アレンジの中、歌や演奏にリラックスしたムードが漂う今作。
先行曲「Village」、ニューオリンズ・テイスト「Baptiste」等メロディが際立った曲が多いのも非常に嬉しいところです。

2019年長男に会うためロスへ出向いた際、蘇った40年前の記憶に想いを馳せる詞が新鮮なタイトル曲「On Sunset」を今日の1曲に。美人姉妹3人組ザ・ステイヴスの美しいハーモニーが華を添えています。

ここ数作は1~2年毎に1枚と、とってもハイペース!
年齢を重ね、現在も音楽を作れることへの感謝と、何より音楽/レコードを作ることが大好きだという気持ちがこの枯れることない創作意欲に繋がっているのだなと感じます。

シンコーミュージックから書籍『ザ・コンプリート・ポール・ウェラー』も発売されました。
ザ・ジャムからソロ最新作『オン・サンセット』までのリリース作品紹介、過去&最新インタビュー、スティーヴ・ホワイト、ミック・タルボット、ニール・ジョーンズ(Stone Foundation)、実妹ニッキーら周辺人物のインタビューも掲載。全223ページです!東尾沙紀


2020年7月4日(土) Ray Lamontagne 「I Was Born To Love You」

靴工場に早朝勤務していた1973年生まれアメリカ/ニューハンプシャー出身の青年。
ある朝ラジオでかかったスティーヴン・スティルス「Treetop Flyer」に心を奪われたそうだ。

運命の1曲がきっかけで仕事を止め、音楽活動に専念し2004年RCAからアルバム・デビューを果たす。
その青年の名がレイ・ラモンターニュだ。

時は過ぎ2020年7月、着実にキャリアを重ねた彼の新作アルバム『Monovision』がこの度届けられた。

Ray Lamontagne『Monovision』
(輸入CD RCA 19439-77704-2)

求心力ある歌声、とはこういうことを言うのだろう。

ヴァン・モリソンのような⑥「Misty Morning Rain」。CCR的③「Strong Enough」。
ニール・ヤング「Comes A Time」を彷彿とさせる⑦「Rocky Mountain Healin'」。
各々魅力的だが、誰かの運命の1曲となり得る歌の力を秘めた②「I Was Born To Love You」を今日のこの1曲に。

なお、全曲の作詞作曲、演奏、プロデュースはレイ・ラモンターニュ自身。
STEREOではなく、MONOでレコーディングされている1枚。森 陽馬


2020年7月5日(日) Ruby And The Romantics 「Remember Me」

とても耳ざわりのいい声を持ったニューヨーク生まれの黒人女性シンガー、ルビー・ナッシュ・カーティスを中心にオハイオ州アクロンで結成された女性1人男性4人の5人組ヴォーカル・グループ、ルビー&ザ・ロマンティックス。

1963年発表したシングル「Our Day Will Come」(燃ゆる初恋)がいきなり全米No.1ヒット、人気グループとなりました。
その後、それを超える大ヒットは出なかったものの、「My Summer Love」、「Hey There Lonely Boy」や「When You're Young And In Love」等スマッシュ・ヒットも放ちました。

このCDは1963年から66年にKAPPレーベルで発表した曲を2枚組CDに収めたもので全42曲収録。
1967年に出たバリー・マン&シンシア・ワイル作品「We'll Love Again」とABCレーベル移籍後の1曲も含まれています。

Ruby And The Romantics『The Very Best Of Ruby And The Romantics ~Our Day Will Come』
(輸入CD RPM RPND-247)

今日はこのCDから1966年に出たシングルB面曲「Remember Me」を。
曲を書いたのはヴァン・マッコイとプロデューサーのクライド・オーティス。

いい曲です。アナログ・シングルが欲しくなりますね。
番号はKAPP759。探してみましょう。森 勉


2020年7月6日(月) MOONPIE 「Nesila Funk」

食べかけのパイを月に見立てたジャケットで、バンド名はムーンパイ。。。

冗談のような1枚ながら、内容バツグン!のレアな作品が世界初CD化されました。

ムーンパイ『MOONPIE』
(国内CD 初回限定盤紙ジャケット仕様 金澤寿和氏による解説付 2,400円+税)

アメリカ/ナッシュビルを拠点に活動していたという黒人1人含む8人組、1977年発表唯一のアルバム。

初っ端の①タワー・オブ・パワー「Ebony Jam」カヴァーから激かっこいい!
③スティーヴィー・ワンダー「Sunshine Of My Life」、④スティーリー・ダン「My Old School」カヴァーもNice!

⑧EW&F「Can't Hide Love」カヴァーも良いですが、今日のこの1曲はラスト9曲目「Nesila Funk」。
このオリジナル曲が超絶ファンキー! タワー・オブ・パワーお好きな方必聴です。森 陽馬


2020年7月7日(火) 鈴木茂 「Tuesday Queen」

鈴木茂の作品では『BAND WAGON』(1975)が一番有名ですよね。
でも、近年のシティ・ポップ・ブーム的観点からいえば、『Telescope』(1978)も再評価されるべき1枚でしょう。

その鈴木茂1978年発表4thアルバム『TELESCOPE』が2020年スペシャル・エディションとして再発されました。

鈴木茂『TELESCOPE』(2020 Special Edition)
(国内CD 長門芳郎氏による解説付 CRCP-20568 2,727円+税)

松本隆が全曲の作詞を担当。林立夫、松任谷正隆、後藤次利、坂本龍一、吉川忠英、斎藤ノブ他参加。
セッション仕事や編曲など様々なワークスをこなし、ミュージシャンとして脂が乗りきっていた1978年作。

この度鈴木茂本人が新たにリミックスし、インストや別テイク等ボーナス・トラックを9曲追加。
スティーヴィー・ワンダー「Another Star」を彷彿とさせる④「ストリップ・ティーズ」他聴き所満載です。

今日のこの1曲は、アバの1976年大ヒット曲「Dancing Queen」を思い起こさせる①「Tuesday Queen」を。

なお、この曲と⑤「マドモアゼル」は、チャック・レイニーがベースを弾いています!!
ボーナス・トラックに「Tuesday Queen」バッキング・トラックも収録!要チェック! 森 陽馬


2020年7月8日(水) Sloppy Joe 「Waiting For The Night Begins」

これぞネオアコ/ギター・ポップなサウンドが詰まった1枚♪

Sloppy Joe『Waiting For The Night Begins』
(国内CD FCRD-072 2,400円+税)

東京を拠点に2002年頃活動をスタートさせたSloppy Joe。
アズテック・カメラ、ザ・スミス、ペイル・ファウンテンズ、オレンジ・ジュース他、メンバーのフェイヴァリットからの影響が滲み出た80's英国的ポップ・サウンドを聴かせる日本人5人組バンドです。

2006年にミニ・アルバム『Trying To Be Funny』、2011年1st『With Kisses Four』を発表。
サポートメンバーだったトランペットの国見智子(WACK WACK RHYTHM BAND)が正式加入となり、9年ぶりとなる新作2ndがリリースされました。

キラキラと気持ち良いギター、瑞々しさと哀愁を感じさせるメロディ・ライン、胸躍るトランペットの音色、ときにグルーヴィーなベース...ギターポップお好きな方ならきっと最初の一音でグッと引き寄せられてしまうことでしょう。

一部曲を除き、マイクロスターの佐藤清喜氏がミックスとマスタリングを手掛けています。

先着で特典CD-Rが付きます。2ndから2曲のアコースティックver.と、Wallflower(大阪のインディー・バンド)、Episode Four(East Villageの前身)のカヴァー2曲の計4曲入り♪東尾沙紀


2020年7月9日(木) キングトーンズ 「ドゥーワップ・トゥナイト」(Live)

ウルトラ・ヴァイヴ社が発売していたCDの中から203タイトルを1,000円+税という低価格で期間限定発売。
7月8日発売で103タイトルと、7月22日発売で100タイトル予定されています。

今日は7月8日発売の中からキングトーンズを。

キングトーンズ『インディペンデンス・デー ~ベニー・デッカー・シアター』(+6)
(国内CD 期間限定盤 UVPR-30012 1,000円+税)

1980年7月4日、アメリカ独立記念日に横須賀米軍基地内ベニー・デッカー劇場で行われたキングトーンズのライヴを収めたものです。

独立記念日で日本人も入場できたとは言え、観客は米軍関係のアメリカ人が多く訪れていたというこの日。
キングトーンズはかけ出しの頃、米軍キャンプ廻りをしていた1960年代前半の自分達を想い出していたのではないでしょうか。

「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」、「16キャンドルズ」、「シルエット」、「オンリー・ユー」、「アース・エンジェル」、「シンシアリー」など、50'sドゥワップ名曲のオンパレード。リード・ヴォーカルの内田正人を中心にヴォーカル・グループとしてのショーの楽しさを伝えてくれるライヴ盤になっています。

なお、大瀧詠一がプロデュースを担当したシングル曲「ドゥワップ・トゥナイト」、「ラストダンスはヘイ・ジュード」を収録したラジオ仕立てのD.J,入りノンストップ盤『ドゥーワップ・ステーション』+10及び、50's、60'sの名曲を16曲カヴァーした『渚のR&B』+14も1,000円+税で再発されています。森 勉


2020年7月10日(金) Bruce Springsteen 「I'll Stand By You」

映画『カセットテープ・ダイアリーズ』を日比谷TOHOシネマズ・シャンテにて鑑賞。

1987年イギリスの小さな町ルートン。パキスタン移民の青年がブルース・スプリングスティーンの音楽に出会い、自らの夢である文筆家の道を志す青春物語。原作者サルフラズ・マンズールによる<実話>が基になっています。

ブルースの歌が映画内でたくさんかかり、その歌詞が主人公の気持ちを代弁。
米国ではなく英国、時代背景や境遇も違えど、彼の歌は多くの人を勇気づけていたのだ、と改めて実感しました。

なお、サントラ盤にはブルースの劇中歌に加え、未発表曲も3曲収録されているので要チェック!

映画サントラ『カセットテープ・ダイアリーズ』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-6317 2,400円+税)

名曲「The River」が初披露された1979年ライヴ音源と、「The Promised Land」2014年未発表ライヴ音源。
そして、映画『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)に書き、そのまま未発表だったという「I'll Stand By You」。
力強いだけでなく、優しく滋味深いブルースの歌声が沁みるスローナンバーです。

ちなみに、映画の原題は『Blinded By The Light』。
ブルース1973年発表デビュー作『アズベリー・パークからの挨拶』冒頭の曲名から取られています。森 陽馬


2020年7月11日(土) Maceo Parker 「Hard Times」

ジェームス・ブラウン・バンドの名サックス奏者メイシオ・パーカー、2020年で77歳を迎えた彼の新作が出ました。

Maceo Parker『Soul Food -Cooking With Maceo』
(輸入CD Funk Garage/Mascot Music TFG76092)

ブルー・ノート・レーベルにてソウライヴやノラ・ジョーンズの制作に関わっていたEli Wolfプロデュース作。
ニューオリンズ録音でIvan Neville、Nikki Glaspie、Tony Hall他参加。

アラン・トゥーサン「Yes We Can Can」、ミーターズ「Just Kissed My Baby」、ドクター・ジョン「Right Place Wrong Time」、プリンス「Other Side Of The Pillow」、アレサ・フランクリン「Rock Steady」カヴァー含め全10曲。
大人のソウル&グルーヴを楽しめる1枚です。

今日のこの1曲は、メイシオが敬愛するレイ・チャールズ・バンド/サックス奏者David "Fathead" Newmanのプレイでも知られる「Hard Times」を。ニューオリンズにあるジャズ小屋の匂いが漂ってきます。森 陽馬


2020年7月12日(日) Lesley Gore 「Look The Other Way」

ACEレーベル系列のKENTより興味深いコンピレーションCDが発売されました。

『Ready Or Not THOM BELL Philly Soul Arrangements & Productions 1965-1978』
(輸入CD 20ページ英文ブックレット付 KENT SOUL/ACE CDTOP-488)

フィラデルフィア・ソウルの重要人物トム・ベルが携わった作品を全23曲収録した好選曲なCDです。
トム・ベルは作曲家であり、アレンジャーであり、プロデューサーとして活躍。
このCDでは特にアレンジャーとしての彼の力量が発揮された曲が集められています。

発想力が豊かでメリハリがあって優雅なストリングス。
壮観な景色を思わせるフレンチ・ホルンの響き。
気持ち良いドラムのビート。
ここぞのティンパニー!
ヴィブラフォン、マリンバ、ウィンドチャイム、エレクトリック・シタールの効果的な使用に耳がピクピクしてしまいます。

デルフォニックス、スタイリスティックス、イントゥルーダーズ、スピナーズ、オージェイズ等のヴォーカル・グループものを中心に、サンデーソングブックで数年前オンエアされた時にかなりの話題となったコニー・スティーヴンス「チック・タック」等のシングル・オンリーだった曲も収録。

どの曲にもトム・ベル色がよく出ていますが、今日の気分で3曲選ぶと、
・4曲目レスリー・ゴーア「ルック・ジ・アザー・ウェイ」
・11曲目コートシップ「イッツ・ザ・セイム・オールド・ラヴ」
・14曲目ロニー・ダイソン「ワン・マン・バンド」
といったところでしょうか。

しばらくこのCDが手放せない日々が続きそうです。森 勉


2020年7月13日(月) ボブ・ディラン 「Muder Most Foul」(最も卑劣な殺人)

先週発売された新譜で当店にて一番売れたアルバムはこれ!

ボブ・ディラン『ROUGH AND ROWDY WAYS』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-6341 3,000円+税)

輸入盤発売から3週間以上遅れてリリースとなった今回のディラン国内盤。
しかしながら、ファンの方々は解説と歌詞&対訳付の日本盤を待っていたのでしょうね。

ヘッケルさんの解説をじっくり読み、歌詞カードを確認しながら聴くとより深みを感じます。
特にディスク2、17分近くに及ぶ「Murder Most Foul」(邦題:最も卑劣な殺人)。

ウルフマン・ジャック、ビートルズ、エタ・ジェイムス、ジョン・リー・フッカー、ギタースリム、ドン・ヘンリー、グレン・フライ、カール・ウィルソン、オスカー・ピーターソン、スタン・ゲッツ、アート・ペッパー、スティーヴィー・ニックス、ナット・キング・コール等人名と曲タイトル、映画や小説タイトルが連呼される歌詞。

1963年ケネディ大統領暗殺事件を描きながら、現代米国の民主主義と文化の行く末を危惧しているのでしょうか。
歌の最後に出てくる楽曲名が、まさに今唄っているこのタイトル「Murder Most Foul」というのが印象深いです。

なお、この日本盤発売後、ディラン公式サイトに歌詞が掲載。
正しい歌詞&対訳による改訂版ブックレットが新たに作成されることになりました。
初回仕様盤お買い上げの方には、応募券を送れば改訂ブックレットをもれなくもらえるそうです。
詳細は
こちらのページに掲載。お買い上げされた方はご確認くださいませ。森 陽馬


2020年7月14日(火) The Explorers Club 「Ruby」

今夏ヘビーローテーションとなりそうなサンシャイン・ポップ/ソフト・ロック新譜この1枚!

エクスプローラーズ・クラブ『The Explorers Club』
(国内仕様CD 日本語解説・帯付 GSRCD002JP 2,300円+税)

アメリカ/サウスカロライナ州出身Jason Brewer中心のThe Explorers Club。
Jasonがナッシュビルへ移住し、コロンビア・スタジオ&Gem City Studiosにてレコーディング。
2016年発表『Together』(
2016年6月25日今日のこの1曲紹介)以来約4年ぶりアルバムを発表しました。

2008年発表1st、2012年発表2ndにも関わっていたドラマーMatt GoldmanとJasonによる共同プロデュース作。
ビーチ・ボーイズ色が濃かった彼らですが、今作は60's後半ソフト・ロック色をより押し出した仕上がりです。

今日のこの1曲は1曲目「Ruby」。
タートルズ1968年発表シングルチャート6位のヒット曲「Elenore」を下敷きにした哀愁漂うポップナンバー。
ブライアン・ウィルソン・バンド/ワンダーミンツのProbyn Gregoryがゲスト参加しています。森 陽馬


2020年7月15日(水) The Explorers Club 「She'd Rather Be With Me」

昨日紹介したエクスプローラーズ・クラブ。
新作オリジナル・アルバムと併せて全曲カヴァーのアルバムも発売されました。

エクスプローラーズ・クラブ『To Sing And Be Born Again』
(国内仕様CD 日本語解説・帯付 GSRCD003JP 2,300円+税)

①トミー・ボイス&ボビー・ハート「I Wonder What She's Doing Tonite」。
⑤マンフレッド・マン1968年ヒットで有名なボブ・ディラン作「Quinn The Eskimo (The Mighty Quinn)」。
⑥ゾンビーズ「Maybe After He's Gone」(名作『Odessey And Oracle』収録曲)。
⑩フランキー・ヴァリ、ウォーカー・ブラザーズ「The Sun Ain't Gonna Shine Anymore」(太陽はもう輝かない)。

60~70'sサンシャイン・ポップなナンバーを忠実なアレンジでカヴァーしています。

今日のこの1曲は②タートルズ「She'd Rather Be With Me」カヴァーを。
♪ラッパパパ~ ラッパパパ~♪コーラスで多幸感200%アップ! 森 陽馬


2020年7月16日(木) Arthur Alexander 「Rainbow Road」

サザン・ソウルの名ソングライターで、味わい深い歌声も魅力的なアメリカン・ルーツ界重鎮、ダン・ペン。
スタジオ録音のオリジナル作としては約26年ぶり新作が2020年8月下旬発売予定になっています。

(Dan Penn『Living On Mercy』 輸入盤は8月下旬、国内仕様盤は9月9日発売予定)
晩夏~秋、じっくり聴きたいアルバムになりそうですね。

さて、ダン・ペン楽曲含めサザン・ソウル/メンフィスの名曲を多数生み出したアメリカン・スタジオ。
そのスタジオでレジー・ヤング他が中心のセッション・ミュージシャン集団メンフィス・ボーイス。
彼らがバッキングしている素晴らしい音源を集めた編集盤が英国ACEレーベルから発売されました。

『The Soul Of The Memphis Boys』(ザ・ソウル・オブ・ザ・メンフィス・ボーイズ)
(国内仕様CD 英文解説・対訳付 PCD-17818 2,600円+税)

じっくり煮込まれたスープが五臓六腑に沁みわたる如く、ジワ~~と胸に響いてくる全24曲。
今日のこの1曲は、ラストに入っているアーサー・アレキサンダーが歌うダン・ペン&ドニー・フリッツ作を。
ドニー・フリッツ1974年発表名作『Prone To Lean』でドニー・フリッツ自身も唄っている渋い名曲。

なお、超充実のブックレット必読! 国内盤の対訳をじっくりと読みながら聴きたい1枚です。森 陽馬


2020年7月17日(金) 吉田美奈子 「わたし」

吉田美奈子が1975年10月25日に発売したRCAレーベル移籍第1弾アルバム『MINAKO』。
最新リマスタリング/ハイブリッドCD仕様で再発売されました。

吉田美奈子『MINAKO』
(SACD対応ハイブリッド・ディスク 通常CDプレイヤーでも再生可能 MHCL-10123 3,000円+税)

トリオ・レコードより1973年9月21日発売デビュー・アルバム『扉の冬』から約2年のブランクがあってのセカンド。
『扉の冬』は彼女のピアノ弾き語りを中心にシンガー・ソングライター然とした音作りでしたが、『MINAKO』は村井邦彦プロデューサーの考えで<歌手!吉田美奈子>を打ち出した作りになっています。

今作の録音当時、彼女はまだ22歳でした。
ヴォーカリストとしての才能に惚れたプロデューサーが様々な個性を持った曲調で彼女の歌手としての可能性を模索したアルバム、と言えるでしょう。

全9曲収録中、作詞&作曲共に吉田美奈子が担当しているのは2曲だけで、あとは、大瀧詠一、細野晴臣、佐藤博、荒井由実の楽曲を歌っています。

今日のこの1曲は大瀧詠一作詞・作曲の書き下ろし曲「わたし」を。
この後の「夢で逢えたら」に繋がる重要曲だと思います。

なお、このCDと同内容のアナログLPも発売中です。
(オリジナルと同色の鮮やかなピンク色の帯付 MHJL-146 3,700円+税)

7月15日同時発売された『MINAKOⅡ』も後日紹介いたします。森 勉


2020年7月18日(土) Tim Treffers 「Fair-Weather Friend」

70年代AOR、ウエスト・コースト・サウンドに影響を受けたオランダの男性シンガー、ティム・トレファーズ。

1988年生まれの彼が生み出すのは、その時代の空気感を纏った耳に残るキャッチーな楽曲♪
アルバムを出す毎に歌、演奏も洗練されていく彼の3作目が発売されました。

ティム・トレファーズ『ヤング・アンド・ディターミンド』
(国内CD 解説・歌詞付 PCD-24955 2,400円+税)

海外ではストリーミング、ダウンロードのみの新作を日本独自CD化。
前2作同様、金澤寿和氏が監修・解説を手掛ける<Light Mellow Searches>シリーズでのリリースです。

大阪で見た満月から着想を得たという「Osaka Moon」、サックス・ソロが聴きもののバラード「Where We Go Tonight」、フリューゲルホルンと美しいコーラスをフィーチャーしたメロウな「Fair-Weather Friend」など、歌はもちろんバンドの演奏をたっぷり聴かせるアレンジも良いです。

これまでにマイケル・フランクス、アート・ガーファンクルなどをカヴァーしてきた彼が今回取り上げたのは、ビル・ラバウンティ「Trail To Your Heart」(1979年)
オリジナルに割と忠実なヴァージョンながらコーラスを加えたアレンジがグッド!

ブックレットには金澤さんの解説に加え、ティム自身による全曲解説も掲載されています。東尾沙紀


2020年7月19日(日) Lianne La Havas 「Bittersweet」

<新世代のシャーデー!?>
<女性版プリンス!?>

ギリシャ系の父とジャマイカ人の母との間で1989年英国ロンドンにて生まれたLianne La Havas。
自身の名を冠した約5年ぶりアルバムが出ました。

Lianne La Havas『Lianne La Havas』
(輸入CD Warner UK 0190295234889)

恋人と別れ、愛の喪失と再生をテーマに自身の音楽を見つめ直し制作された1枚。
ナチュラルなスムースさに、より深みが加わったように感じます。

今日のこの1曲は、1曲目「Bittersweet」を。
ソウルフルかつ求心力ある歌声に聴く者皆心奪われるはず。森 陽馬


2020年7月20日(月) 吉田美奈子 「ワンス・ユー・ゲット・スターティッド」

先日7月17日紹介した吉田美奈子『MINAKO』と同時に、ライヴ盤『MINAKOⅡ』も7月15日再発売されました。

吉田美奈子『MINAKOⅡ』
(SACD対応ハイブリッドディスク 通常CDプレイヤーでも再生可能 MHCL-10234 3,000円+税)
(アナログ盤も同時発売 オリジナルと同様にジャケット左上に三角帯付 MHJL-147 3,700円+税)

1975年10月3日中野サンプラザで行われたコンサートを収録し、同年12月20日に発売されたライヴ・アルバム。
佐藤博、矢野顕子、松木恒秀、伊藤銀次、高水健司、村上秀一、浜口茂外也、羽鳥幸次、村岡健、新井英治、山下達郎、大貫妙子、ハイ・ファイ・セットなどが素晴らしいバッキングを繰り広げ、吉田美奈子がヴォーカリストとしての実力を遺憾なく発揮することをサポートしています。

今日のこの1曲は、ルーファス・フィーチャリング・チャカ・カーン1975年のヒット「ワンス・ユー・ゲット・スターティッド」を見事にカヴァーした1曲目を。

このアルバムには個人的な想い出がいろいろあります。
その内、2つ披露させてください。

・このレコードを購入したのはオープンして1か月ほどだった南青山パイド・パイパー・ハウスでした。
1975年12月下旬のことでした。

・当時、このライヴをサンプラザへ観に行ったのですが、かなり早く中野に着いて商店街をぶらぶらしていたら、ライヴにパーカッション奏者として参加の浜口茂外也に偶然出会ったこと。
彼とは小学校で同じクラスになったことがあって、久し振りのうれしい再会でした。森 勉


2020年7月21日(火) 庄野真代 「大人の女になる方法」

マイクロスターファン、要チェック!

1976年デビューの女性シンガー、庄野真代。
<人生と旅>をテーマに、70~80年代のレコーディング方式にこだわり制作した14枚目のオリジナル作『66』。
1曲目「大人の女になる方法」は、マイクロスターの2人(佐藤清喜&飯泉裕子)による書き下ろし曲です!

庄野真代『66』
(国内CD COCP-41232 3,500円+税)

作曲:佐藤清喜、作詞:飯泉裕子。
マイクロスターらしいポップな楽曲&詞世界に心浮き立ちますね。

なお、庄野真代本人の楽曲に加え、杉真理、太田裕美、丸山圭子、鈴木雄大も参加しています。森 陽馬


2020年7月22日(水) Jason Mraz 「Gratitude」

「音楽はいつだって、人を楽しませるものでなければいけないのと同時に、希望に満ちた世界を呼び起こし、伝え、映し出すものでなければいけないと思う。」(ジェイソン・ムラーズの言葉 - 国内盤解説記載より抜粋)

1977年生まれ南カリフォルニア在住男性シンガー・ソングライター、ジェイソン・ムラーズ。
7作目のオリジナル・アルバム『Look For The Good』が届けられた。

ジェイソン・ムラーズ『Look For The Good』
(国内CD 日本盤のみボーナス・トラック2曲追加 解説・歌詞・対訳付 WPCR-18351 2,200円+税)

<初のレゲエ・アルバム>ながら、彼らしい愛に溢れるソングライティングは変わらず。
軽快なリズムに身体は揺れながら、深く沁みるポジティヴなメッセージに心が勇気づけられる1枚。

今日のこの1曲は、7分弱に及ぶ本編ラスト10曲目「Gratitude」(感謝の意)を。
タイトル通り、様々な事象や人(いじめっ子や自分を振った女の子へも!)へ感謝を綴るナンバー。

最後の歌詞「Look For The Good」(良いところを探そうよ)は、1曲目及び作品コンセプトへ帰する言葉だ。
小気味よいサウンドとは対照的に重みある言葉が切実に響くのは、冒頭に挙げた音楽への信念に他ならない。

最後にこの歌の中に出てくる言葉をもう一つ。
「I am grateful for the music!」(音楽に感謝しているんだ!) 森 陽馬


2020年7月23日(木) Gangway 「My Girl And Me」

2017年再結成、2019年には23年ぶりとなる新作『ワットエバー・イット・イズ』をリリース(2019年9月7日今日のこの1曲で紹介)したデンマークのネオアコ/シンセ・ポップ・バンド、ギャングウェイ。

新作国内盤を手掛けたHAYABUSA LANDINGSから、初期2作が最新リマスターで再発になりました。

人気曲「Yellow」収録/セルフ・プロデュースによる1984年1st『ザ・ツイスト』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 HYCA-8003 2,400円+税)

ストリングスやホーンが入り、よりメロディが際立った1986年2nd『シッティング・イン・ザ・パーク(オリジナル・エディション)』(国内CD 解説・歌詞・対訳付 HYCA-8004 2,400円+税)の2作品です。

様々なサウンドを模索し初々しさも感じる1stも良いですが、最高傑作と名高い2ndは人気曲「My Girl And Me」、ジャジーな「Scream」、ストリングスとシンセが心地良い「Do You Remember」他、彼らのメロディ・センスが一気に花開いた良い曲満載の1枚。

どちらもマイクロスター佐藤清喜氏による最新リマスタリング!
高円寺ディスクブルーベリー中村慶さんによる解説付です。

更に2枚同時購入先着特典として、2019年10月デンマークの都市ヘルシンゲルでのライヴを収録したCDが付きます。
「Yellow」、「My Girl And Me」、「Sitting In The Park」、「Colourful Combinations」、「Boys In The River」の5曲入り。
このライヴ音源もすごく良いので要チェックです!東尾沙紀


2020年7月24日(金) ユミ飛鳥 「恋して不安」

ユミ飛鳥、又は清水まゆみの名を聴いて、「あぁ、あの1982年に東京・青山に発足したミニFM局<KIDS Radio Station>のDJだった女の子だ」とか、1983年フォー・ライフ・レコードから発表されたLPレコード『Yumi Asuka/Merry・Go・Round』を想い出す人は果たしてどのくらいいらっしゃるでしょうか。

かくいう僕もひさしぶりにこのアルバムを聴くまで、すっかり忘れていた存在でした。

ユミ飛鳥『メリーゴーランド +4 ~コンプリート・コレクション』
(国内CD 期間限定盤 歌詞・解説付 UVPR-30039 1,000円+税)

1983年7月発売唯一のLP全曲とシングル、メジャー・デビュー前のカセット音源、そして1985年アニメ映画『ボビーに首ったけ』のエンディング・テーマ「Bobby's Girl」(マーシー・ブレインのカヴァー)も収録。

中村俊夫プロデューサーの元にツボを知っているスタッフが集まり、すばらしい作品になっています。
個性の強いバックアップ陣に負けず、ユミ飛鳥自身のキュートなヴォーカルも魅力的。
60'sガール・ポップスがお好きな方にゼッタイのオススメです。今なら1,000円+税!

今日の1曲は「恋して不安」のカセット・ヴァージョンを。
編曲はこの頃まだ20代の若者!萩原健太!
なんとも、ポップス・ファンの心を揺さぶるアレンジです。
エレキ・インスト感覚で聴けるこのヴァージョンのカラオケも収録されています。森 勉


2020年7月25日(土) 米光美保 「恋は流星 Shooting Star Of Love」

鈴木英人手掛けるジャケットの爽快さもあり、今週発売され大好評の1枚!

『角松敏生ワークス Good Digger』
(国内2枚組CD MHCL-2859 3,200円+税)

角松敏生がプロデュース、アレンジ、楽曲提供、演奏等で参加した他アーティストの音源を編集した2CD。

杏里1983年大ヒット・アルバム『Timely!!』からの「Windy Summer」や、1984年作『COOL』から「Suprise Of Summer」、日本産ファンク・バンドJADOES(ジャドーズ)によるキラーチューン「Friday Night」他、近年入手困難になっていた楽曲含め聴き所満載な全32曲。

今日のこの1曲は米光美保(東京パフォーマンスドール)が歌う「恋は流星 Shooting Star Of Love」(1995)を。

吉田美奈子作詞・作曲名曲を、角松敏生によるラグジュアリーなアレンジでナイス・カヴァー!
なお、この楽曲の初7インチ・アナログ盤も8月8日発売予定されています。森 陽馬


2020年7月26日(日) Watkins Family Hour 「Keep It Clean」

ニッケルクリーク、I'm With Herなどで活躍するアメリカのシンガー/フィドル奏者サラ・ワトキンスと、ギタリストの兄ショーンを中心としたユニット、Watkins Family Hour。
2015年1作目(
2015年9月16日今日のこの1曲紹介)から約5年ぶりとなる新作『brother sister』を発表しました。

Watkins Family Hour『brothr sister』
(輸入CD WHF002CD)

ベンモント・テンチ、グレッグ・リーズなど様々なミュージシャンが参加した前作とは異なり、新作では殆どの曲を兄妹2人の歌と演奏で録音。マイク・ヴァイオラ・プロデュース、ドラムにマット・チェンバレンが参加。
息のあったハーモニー、清々しい弦の音色、ほどよい疾走感がとっても気持ち良いアルバムです。

インストを含めたオリジナル曲を中心に、コートニー・ハートマン&テイラー・アシュトン2018年作より「Neighborhood Name」、ウォーレン・ジヴォン「Accidentally Like A Martyr」、1930年代のブルースマン、チャーリー・ジョーダン「Keep It Clean」のカヴァーを取り上げています。

今作のラストを飾る「Keep It Clean」には、ヴァン・ダイク・パークスとのコラボ作が評判となったギャビー・モレノ、俳優ジョン・C・ライリー、マイク・ヴァイオラらもヴォーカルで参加。
順番に歌い繋いでいくテンポの良いカントリーブルース♪
レコーディングの楽しい雰囲気が伝わってきます。東尾沙紀


2020年7月27日(月) PRETENDERS 「Maybe Love In NYC」

「Rock And Roll Can Never Die ロックン・ロールは絶対に死にやしない」
ニール・ヤングが「Hey Hey My My」で歌っているように、ロックン・ロールは聴く者の心に火を灯すものだ。

その想いを改めて実感させられた新譜この1枚。

PRETENDERS『HATE FOR SALE』
(輸入CD BMG 538603562)

2020年9月で69歳を迎える女性ロッカー、クリッシー・ハインド率いるプリテンダーズ。
オリジナル・メンバーMartin Chambers(Dr)が復帰、武骨で実直なロックン・ロールが詰まったアルバム。

今日のこの1曲は7曲目「Maybe Love Is In NYC」を。
ニール・ヤング2000年発表ライヴ盤『Road Rock V1』収録「All Along The Watchtower」(ボブ・ディラン作カヴァー)にはクリッシー・ハインドがゲスト参加していたが、そのWatchtowerを彷彿とさせるアレンジだ。

これを聴いてもう1度繰り返したい。Rock And Roll Can Never Die。 森 陽馬


2020年7月28日(火) Blake Mills 「May Later」

<Blake Millsという名の宇宙空間で漂いながら聴くサウンドトラック!?>

米国カリフォルニア州出身1986年生まれの男性シンガー/ギタリスト/プロデューサー、ブレイク・ミルズ。

Alabama Shakes2015年発表作『Sound&Color』をプロデュースしグラミーを受賞。
ジャクソン・ブラウン他ベテラン・ミュージシャンから絶賛され、ボブ・ディラン2020年作にもギター参加。
Ted Poorのプロデュース(
2020年5月18日今日のこの1曲で紹介)も記憶に新しい彼の新作アルバムです。

Blake Milles『Mutable Set』
(輸入CD Caroline B0031838-2)

2014年発表『Heigh Ho』をアンビエントにした質感。音の隙間で曲を編むようなミニマルなアレンジ健在。
Sam Gendel(
2020年4月20日今日のこの1曲紹介)、エリオット・スミスとの仕事で知られるAaron Embry他参加。

今日のこの1曲は、異世界へ迷い込んだ白昼夢の如く不思議なワルツ②「May Later」を。
浮遊感ある演奏とささやくような彼の歌声は、1度聴いただけではわからない不穏な魅力で溢れています。森 陽馬


2020年7月29日(水) Shadows 「In The Past」

シャドウズはイギリスを代表するインストゥルメンタル・グループ。1950年代後半からクリフ・リチャードのバッキングを担当したりしていましたが、単独でも活動しイギリスでは多くのヒット曲を放っています。

1960年代日本でも何度も来日公演を行っていたヴェンチャーズ人気に比べたら負けますが、レコードも色々と発売されていましたし、ラジオでもシャドウズの曲を耳にすることが多かったと思います。

このCDはシャドウズが60'sに発表した5枚のLPを低価格5枚組CDセットにしたものです。

The Shadows『Original Album Series』
(輸入5枚組CD Parlophone/Warner 0825646179749)

1961年発表『ブルー・スター』などを収録した『The Shadows』。
1962年発表「春がいっぱい」などを収録した『Out Of The Shadows』。
1964年発表「紅の翼」などを収録した『Dance With The Shadows』。
1965年発表「ボッサルー」などを収録した『The Sounds Of The Shadows』。
1966年発表「マジック・ドール」などを収録した『Shadow Magic』の5枚がセットになっています。

今日はその中から『Shadow Magic』(邦題『これがシャドウズ』)から「In The Past」を。
この曲は、シャドウズのアルバムの中にいつも数曲入っているヴォーカル曲のひとつです。
ハンク・マーヴィンとブルース・ウェルチのハーモニーの素晴らしさも是非もっと多くの人に知ってもらいたいものです。森 勉


2020年7月30日(木) Billy Bremner 「She's No Queen」

2020年8月4日で74歳の誕生日を迎える元ロックパイルのビリー・ブレムナー。
2019年10月来日公演で現役バリバリなギタープレイとハリのある歌声を聴かせてくれたビリーの2020年発表作が入荷しました。

Billy Bremner『COCKTAIL OF THE YEAR』
(輸入CD BACCD0022020)

カントリー・ブルース「At Last The Summer Is Here」、ブギ・ウギ・ピアノが絡む表題曲「Cocktail Of The Year」、今作で一番ノリノリの必殺曲「She's No Queen」他、長年ビリーを支えるMicke Finell(b,sax,vo)との共作によるゴキゲンなロックンロール&ブルース・ナンバーがずらり♪

オリジナルが中心ですが、リンゴ・スター、NRBQ他様々なミュージシャンがカヴァーしたBruce Channelの1962年ヒット・シングル「Hey Baby」を取り上げています。

パブ・ロック界隈ではお馴染み、ゲラント・ワトキンスもピアノで参加。
記載はありませんが「French Pop」という曲ではワトキンスさん演奏によるアコーディオンらしき楽器も登場。
フランス語(?)を交えたキャッチーな曲でアルバムを締め括っています。東尾沙紀


2020年7月31日(金) Erroll Garner 「Misty」

映画『レイニー・デイ・イン・ニューヨーク』を恵比寿ガーデンシネマにて鑑賞。

ウッディ・アレン監督、ティモシー・シャラメ、エル・ファニング、セレーナ・ゴメス出演。
雨のニューヨークを舞台にした恋愛物語。

ウッディ・アレン監督らしい会話の妙&ストーリー展開で楽しく観れました。
ティモシー・シャラメのやさぐれ感、エル・ファニングのモテモテ田舎娘っぷりが良かったです。

ちなみに、音楽面ではエロール・ガーナー「ミスティ」が映画内で印象的に使われていました。

エロール・ガーナー『Misty』
(国内CD UCCU-5771 1,500円+税)

センチメンタルなピアノの奏が<雨に煙るニューヨーク>の情景にピッタリ。
そういえば、『Misty』のジャケットも雨に濡れた窓越しに美女が映っているジャケットでしたね。森 陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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