トップページ        今日のこの1曲アーカイヴス



  今日のこの1曲 “Archives”

<2021月7月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2021年7月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2021年7月1日(木) ikkubaru 「City Hunter」 1985 Remix by Emiri Kanou

PET SOUNDS RECORDが選ぶ2020ベストにも選出したインドネシア発バンド、イックバル。

入手困難となっていた2014年発表作『Amusement Park』(
2015年2月25日今日のこの1曲紹介)と、2015年作『Brighter』(2015年12月25日今日のこの1曲紹介)に、レア・トラックがたくさん追加収録された2CDが発売。

イックバル『アミューズメント・パーク エクスパンデッド・エディション』
(国内2枚組CD HYCA-8012 解説・歌詞・対訳付 3,080円税込)

日本未発売2012年デビューEP『Hope You Smile EP』収録曲や、『Amusement Park』インドネシア盤のみのボーナス曲、2017年来日時会場限定発売されたCD-R等、どの曲も完成度が高く、イックバルサウンドお好きな方は必聴!
2014年&2015年作は持っている、という方にもマストなCDですね。

今日のこの1曲は今作のみのトラック!ディスク2のラスト⑰「City Humter」 1985 Remix by Emiri Kanou。
人気曲「City Hunter」を、加納エミリがエレ・ポップ色濃いめのアレンジを施しリミックス♪
エミリ印なシンセ&間奏が素敵です。シングル化希望! 森 陽馬


2021年7月2日(金) ビー・ジーズ 「I Started A Joke」

2021年6月末から日本で劇場公開されている台湾映画『1秒先の彼女』を鑑賞してきました。

『ラブ ゴーゴー』、『祝宴!シェフ』などで知られる台北出身のチェン・ユーシュン監督最新作です。
ほのぼのとした(観る人によってはちょっとホラー?)夏にぴったりのファンタジー/ラブストーリーでした。

台湾はバレンタインが年2回あり、主に男性から女性にプレゼントを贈る「七夕情人節(チャイニーズ・バレンタインデー)」があるのだそうです。
人よりワンテンポ早く行動してしまう主人公の女性から何故かすっぽりと抜け落ちてしまったバレンタインデーの1日。
その日の行方を追う彼女と、そのカギを握る彼女の仕事場に毎日現れていた影のある男性。

2人それぞれの視点で展開していく物語、手作り感のある演出、ラジオDJの印象的な言葉、バスが走る美しい夕景。
謎解き的な面白さもあり、ラブコメなど苦手な方にもオススメしたい作品です。

エンドロールで流れるのはビー・ジーズ「I Started A Joke」。
映画を観た後だと詞の内容が男性のキャラクターとリンクしているようでしんみり。
でも爽やかな気持ちで映画館を出ることができました。東尾沙紀

★掲載ジャケットは「I Started A Joke」収録。
ビージーズ『アルティメイト・ベスト・オブ・ビー・ジーズ』
(国内2枚組CD 解説・歌詞・対訳付 UICY-15769 3,080円税込)


2021年7月3日(土) Nina Simone 「To Love Somebody」

「タイムマシーンがあったら観に行きたいライヴは?」
以前に何度も考えたことがあるこの質問。
枚挙にいとまがないほど沢山ありますが、ニーナ・シモンのこのライヴも候補に入るでしょう!

Nina Simone『Nina Simone The Montreux Years』
(輸入2枚組CD BMG CAT461DCD/限定アナログ2LPもあり)

スイス/モントルーにて1967年初開催されたモントルー・ジャズ・フェスティヴァル。
2020年はコロナ禍で中止されたものの、現在も継続して行われている世界有数の音楽フェスです。

そのフェスを創設した故クロード・ノブス氏所有の貴重ライヴ音源が多数発掘!
<The Montreux Years>シリーズとしてBMGから発売されていくことになりました。
第1弾リリースは黒人女性シンガー、ニーナ・シモンとエタ・ジェイムス。

ニーナ・シモンは1968年、1976年、1981年、1987年、1990年の5回出演。
そこからの選りすぐり+1968年初出演時のフル音源が今作2CDに収録されています。
歌の求心力はもちろんのこと、ピアニストとしての素晴らしさも伝わる名演揃い!

ボブ・マーリィ「No Woman No Cry」カヴァーをやっている1990年ライヴ音源等も魅力ですが、今日のこの1曲は1968年からビージーズ「To Love Somebody」カヴァー。メンバー紹介から曲へ入っていく展開がいいですね。
ちなみに、ビージーズのカヴァーはもう1曲、「Please Read Me」も披露されています。森 陽馬


2021年7月4日(日) ラスカルズ 「ICY WATER (冷たい仕打)」

1971年、ラスカルズはそれまで所属していたアトランティック・レコードを離れ、コロンビア・レコードと契約して新しいアルバムを発表しました。

ラスカルズ『ピースフル・ワールド』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-4972 1,430円税込)

このアルバムから、エディ・ブリガッティとジーン・コーニッシュが脱退し、メンバーはキーボードのフェリックス・キャヴァリエとドラムスのディノ・ダネリだけになっています。

この2人をサポートするのは、ギターのバジー・フェイトン、ベースのチャック・レイニー、サックス/フルートのジョー・ファレル、パーカッションのラルフ・マクドナルド、ベースのロン・カーター、フルートのヒューバート・ローズなど、ニューヨークの精鋭ミュージシャンです。

ポール・ゴーギャンによるタヒチの楽園的な絵画を使用したジャケットは、LP時代は2枚組見開きジャケットだったので、なかなかの迫力でした。

今作には全部で12曲入っていますが、10曲がフェリックス・キャヴァリエ、2曲がバジー・フェイトンの作品です。
今日はバジー・フェイトン作の「冷たい仕打」(ICY WATER)を。
昔からこの曲を聴くと、はっぴいえんど時代の鈴木茂の曲を思い浮かべてしまいます。森 勉


2021年7月5日(月) Brownsmith 「July Moon」

武蔵小山駅前に2棟目の高層マンション(40階建!)が竣工、先月末から入居が始まったようです。

武蔵小山には高層マンションがあと何棟か建築予定で、計画中の3棟に関する説明会を今月実施とのこと。
このHPを始めた2005年は電車がまだ地上を走っていましたし、街並みは本当に変化しましたね。
(当店
コラム・コーナーのフォト・ギャラリーに、武蔵小山駅の昔の写真を掲載しています)

景観の遷り変りに伴い、うちの店から見える空はどんどん狭くなっていきます。
虹が見えた!とか、月がきれい!という日でも建物の陰に隠れてしまったり...。

さて、今日紹介するのは、貴重な梅雨の晴れ間に心地良く聴ける70'sロックな1枚から。

ブラウンスミス『BROWNSMITH』
(国内仕様CD 金澤寿和氏解説付 VSCD-5973 2,970円税込)

Don BrownとGarrett SmithによるユニットBROWNSMITHが1973年発表した唯一のアルバム。
CSNにウエスト・コースト風味を加えたようなサウンドで、シンガー・ソングライター系AORお好きな方にオススメ。

イントロから聴こえる虫の音とエレピのメロウな響き、そしてサックス&トランペットの音色が情熱的に絡む5曲目「July Moon」を今日のこの1曲に。森 陽馬


2021年7月6日(火) 山弦 「クリといつまでも」

一服の清涼剤になるような音楽/ギター・インスト新譜この1枚。

小倉博和と佐橋佳幸によるアコースティック・ギター・デュオ、山弦。
2004年発表作『Island Made』以来、17年ぶり6作目のアルバム『TOKYO MUNCH』が発売されました。

山弦『TOKYO MUNCH』
(国内CD 萩原健太氏による解説付 UICZ-4493 3,300円税込)

『INDIGO MUNCH』(1999)、『hawaiian munch』(2002)に続く、MUNCHシリーズ第3弾となるカヴァー作。
キース・ジャレット「Country」、サイモン&ガーファンクル「Mrs. Robinson」、ピート・シーガー作反戦歌「Where Have All The Flowers Gone」(花はどこへ行った)他、各々のセルフカヴァーも収録した全9曲。

今日のこの1曲は、サザン/桑田ファンならお馴染みの迷曲「クリといつまでも」カヴァーを。
山弦結成のきっかけとなった桑田佳祐中心のユニット、SUPERCHIMPANZEE名義で1991年シングル発売。
桑田佳祐『フロム・イエスタデイ』(1992)ラストに収録されていたのも懐かしいですね。

ブックレットには、二人が使用したギターのモデル名&型番が曲毎に記載されています。森 陽馬


2021年7月7日(水) DYGL 「Bushes」

海外でも活躍する日本人男性4人組ロック・バンド、DYGL(デイグロー)の2年ぶり3枚目となる新作が発売になりました。

DYGL『A Daze In A Haze』
(国内CD 英詞&日本語詞付 HEC-087 2,750円税込)

2021年10~11月に日本各地19ヵ所を巡るツアーやフジロック'21の出演等が決定しているDYGL。

ライヴに行きたい!と思わせてくれる高揚感あるリード・トラック「Half Of Me」をはじめ、前作のグイグイ突っ切っていくようなガレージ・サウンドとはまた違った、90年代ロックを彷彿とさせるサウンドや、コロナ後の影響を感じさせる内省的な歌、一緒に口ずさめるようなポップなメロディが耳に残る1枚。

ポップな楽曲も良いですが、ギタリストSimonaka Yosuke作曲/メイン・ヴォーカルを担当したダウナーな雰囲気の「Bushes」が、今までのDYGLのイメージと異なり、これまたかっこいいです。

先着でDYGLのロゴが入ったミニ・ステッカーが付きます。裏面には4人の楽曲コメント等が読めるQRコード付♪
今作のインスピレーション源となった様々なミュージシャンの名前が登場しています。東尾沙紀


2021年7月8日(木) 21 「真夜中のドア~STAY WITH ME」

村田和人ファン、斎藤誠ファン、要チェック!

村田和人、斎藤誠、重実徹によるユニット、21。
1990年発表1st『Blue Coast Inn』、1991年発表2nd『GREETING』が久々にCD化されました。
永らく廃盤状態、入手困難でしたのでうれしい再発ですね。

今日のこの1曲は、山根栄子(山根麻衣の妹)の清涼感ある歌声も魅力的な2nd『GREETING』から。

21『GREETING』
(国内CD ボーナス・トラック追加収録 最新リマスター&解説付 VICL-65524 1,980円税込)

オリジナルに加え「NO NO BOY」(スパイダース)、「幸せにさよなら」(ナイアガラ・トライアングル)カヴァー。
シティ・ポップブームで近年大人気の「真夜中のドア~STAY WITH ME」(松原みき)カヴァーも聴きもの。

なお、「オン・ザ・ユニバーシティ・ストリート」、「I LOVE TOKYO」が追加収録されています。森 陽馬


2021年7月9日(金) The Wallflowers 「The Dive Bar In My Heart」

ボブ・ディランの息子ジェイコブ・ディラン率いるロック・バンド、ウォールフラワーズ。
2012年作『Glad All Over』以来9年ぶり、7作目となるアルバム『Exit Sounds』が本日発売。

The Wallflowers『Exit Sounds』
(国内仕様CD NW6497CDJ 2,750円税込)

ローレルキャニオンで引き継がれる音楽の歴史を紹介したドキュメンタリー映画『Echo In The Canyon』(
2019年12月8日今日のこの1曲紹介)で楽曲演奏を手掛け、ナビゲート役としてトム・ペティへインタビューしていたジェイコブ。
今作はまさにそのアメリカン・ロックの魂と、トム・ペティの遺志を継ぐような1枚だ。

ブッチ・ウォーカーによるプロデュース。
ジャクソン・ブラウンのバックで近年ギターを弾いているVal McCallum、女性シンガーShelby Lynn他参加。
キャッチーなサウンド・アレンジに、武骨なアメリカン・ロック・サウンドが素晴らしい。

今日のこの1曲は、アメリカン・ロックの粋を集めた男気溢れる④「The Dive Bar In My Heart」。森 陽馬


2021年7月10日(土) ジミー・マクグリフ 「レッツ・ステイ・トゥゲザー」

日本のインディーズ・レーベル<ウルトラ・ヴァイヴ>が『名盤1,000円』シリーズを7月7日発売で始めています。

全部で111作品! 第2弾の7月21日発売でも123作品が用意されています。
日本ものあり、ジャズ、ソウル、ロック、ブルース、ブラジル、イージー・リスニング等、多ジャンルに渡ってマニアックなCDがラインナップされています。

今日はソウル好きもグッとくるジャズ・オルガンの隠れた名作を。

ジミー・マクグリフ『レッツ・ステイ・トゥゲザー』
(国内CD UVPR-40061 1,100円税込)

アル・グリーンが1971年暮れに発売して、1972年に大ヒットさせた「レッツ・ステイ・トゥゲザー」をオルガン・サウンドでナイス・カヴァーした1曲。
原曲が持つ独特のグルーヴをかっこよく再現してくれています。
1972年1月ニューヨーク録音。

4曲目に入っている「ホワッツ・ゴーイン・オン」もいい雰囲気に仕上がっています。

なお、このシリーズ5枚買って応募すると、このキャンペーン・キャラクターであるレコスケくんグッズがもれなくもらえます。詳しくは
こちらのページをご参照ください。森 勉


2021年7月11日(日) 安部勇磨 「ありがとさん」

雑誌POPEYE(ポパイ)2021年8月号『GOOD MUSIC なにはともあれ、いい音楽が必要だ』特集。
PET SOUNDS RECORDのことを特集記事の中でご紹介いただきました。
(マガジンハウス社 880円税込)

KEEPONくんが選ぶ音楽CDを当店で選出し店内で撮影しました。
54ページ目あたりに掲載されています。よろしければご覧くださいね。

そのポパイ最新号にインタビューが掲載されている安部勇磨(never young beach)。
彼の初ソロ・アルバム『Fantasia』から今日のこの1曲。

安部勇磨『Fantasia』
(国内CD POCS-23012 2,970円税込)

<令和のホソノハウス>!?
声も、歌も、演奏も、雰囲気も、細野晴臣1973年発表『Hosono House』の世界観!

香田悠真、善本康平(DYGL)、市川仁也(D.A.N.)、デヴェンドラ・バンハート参加。
更に、⑧「ありがとさん」含め、細野晴臣さんが4曲ミックスを手掛けています。

ややこしいことはひとまず置いてとりあえず一服、という気分にさせてくれる1枚。森 陽馬


2021年7月12日(月) Instant Cytron 「Ma petite fille」

片岡知子さんと長瀬五郎さんによるユニット、Instant Cytron(インスタント シトロン)。
今までリリースされてきたアルバムがアナログ化されています。

<2021年6月9日発売>
・1st『Change The World』
・2nd『CHEERFUL MONSTERS +4』
<2021年7月7日発売>
・3rd『LITTLE GANG OF THE UNIVERSE』
<2021年8月11日発売>
・4th『Una Marcia』
・5th『Utrecht & Maestro』

2020年10月20日逝去した片岡知子さんは、聴くのも買うのもほとんどがアナログ盤だったそうです。
このアナログ化をとっても喜んでいるでしょうね。

今日のこの1曲は、CDも同時再発された3rd『LITTLE GANG OF THE UNIVERSE』から。

INSTANT CYTRON『LITTLE GANG OF THE UNIVERSE』
(片岡知子&長瀬五郎解説付 国内LP MHJL-183 4,070円税込 / 国内CD MHCL-30681 2,750円税込)

NRBQのテリー・アダムス&トム・アルドリーノがセッション参加!
心がウキウキしてくるようなダンサブルで楽しい演奏・サウンドなのに、胸の奥がキュッと締め付けられるような、ちょっぴりセンチメンタルな気分にもなるグルーヴィー・ナンバー♪

なお、今回の再発盤各種を当店でお買い上げの方に、片岡知子さんが手掛けたイラスト・ロゴ入りA5クリア・ファイルを先着で差し上げています。森 陽馬



2021年7月13日(火) B'z 「セクシャルバイオレットNo.1」

はっぴいえんどで1970年デビューし、2020年に作詞活動50周年を迎えた松本隆。
50周年記念トリビュート・アルバムが本日入荷。

松本隆作詞活動50周年トリビュートアルバム『風街に連れてって!』
(CD+LP+特典本『100%松本隆』 完全限定盤 COZP-1747 11,000円税込/通常CDのみ 3,300円税込)

アルバム全曲を亀田誠治がプロデュース。
吉岡聖恵、宮本浩次、幾田りら(YOASOBI)、横山剣、GLIM SPANKY、三浦大知、Daoko、池田イライザ、Little Glee Monstarメンバー等が松本隆作をカヴァー。ニューカマー川崎鷹也による「君は天然色」も収録されています。

中でも目玉は、B'zによる「セクシャルバイオレットNo.1」(桑名正博)カヴァー!
カヴァーをほとんどせず、自作以外に収録されることも滅多にないB'zの超貴重セッション!

この曲も亀田誠治プロデュースで、いつものB'zに一味加わったようなアレンジにも注目ですね。森 陽馬


2021年7月14日(水) Martin Newell 「The Popular Girl」

BIG BEATレーベルが2019、2020年とリリースしてきたパワー・ポップ・コンピ最新盤が発売になりました。

V.A『Rockets Of Love! Power Pop Gems From The 70s,80s&90s』
(輸入CD CDTOP349)

ジャケットに登場しているチープ・トリックをはじめ、ザ・ナック、キンクス、マーシャル・クレンショウ、サーチャーズ、ザ・レコーズなど英米限らずメジャーどころから知る人ぞ知るバンドまで1980~90年代(一部2000年代も)のポップ・ナンバーを中心に集めた1枚♪

トム・ハンクス監督映画『すべてをあなたに』からザ・ワンダーズ「I Need You(That Thing You Do)」、イノセンツ「Sooner Or Later(邦題:そよ風にジャンプ)」、米バンドThe Vandaliasによるジグソー「スカイハイ」カヴァー、スミスを想起とさせるJosh Rouse「Winter In The Hamptons」、ブラッド・ジョーンズ1995年名作より「Never To Come Again」、トム・ワ―マン・プロデュースによるThe Producers...などなど全24曲を収録。

本日は英国のシンガーソングライター、マーティン・ニューウェル「The Popular Girl」を。
アンディ・パートリッジがプロデュースした1993年ソロ1st『The Greatest Living Englishman』のカセット・バージョンのボーナスとして収録されたのが最初だという爽やかなメロディの名曲です。東尾沙紀


2021年7月15日(木) nanan 「セイヴ・ザ・ラスト・ダンス・フォー・ミー」

2021年6月23日発売<マスターピース・コレクション シティ・ポップ名作選>から紹介したいと思います。

7月8日今日のこの1曲で取り上げた斎藤誠と村田和人によるこの時だけのユニット21(トゥエンティーワン)。
『Blue Coast Inn』(1990年発表)、『GREETING +2』(1991年発表)の2枚は、当店でベストセラー続行中です。

今日はそのビクターのシリーズ中から、nananというユニットのアルバムを。

nanan(ナナン)『c'est du nanan』(セ・デュ・ナナン)
(国内CD 解説付 VICL-65527 1,980円税込)

このアルバムは2000年に発表され長らく廃盤になっていたもので、メンバーは浜口茂外也(フルート、パーカッション、ヴォーカル)、吉川忠英(アコースティック・ギター)、新川博(キーボード)、高水健司(ベース)、山本潤子(ヴォーカル)。

録音はハワイのホノルル。全体的にゆったり、リラックスのサウンドは、きっとこの土地の生活のテンポ感、空気感から生まれたものなんだと思います。

全8曲。インスト4曲、ヴォーカル(スキャット含む)4曲。
山本潤子の透明感あるヴォーカルも素敵ですが、今日は昔からのよしみがある浜口茂外也のヴォーカル曲。
6曲目に入っている「セイヴ・ザ・ラスト・ダンス・フォー・ミー」を。

彼ってイイ声をしているんですよね。
浜口茂外也のヴォーカルが全曲聴けるアルバムを作ってくれるレコード会社があるといいなーと思っています。森 勉


2021年7月16日(金) 中納良恵 「ソレイユ」

<レコード店へ足を運び、レコードを聴いて音楽を楽しもう!>
2008年米国で始まった中小レコード店&アナログ・ファンのためのイベント、RECORD STORE DAY。
2021年は2回に分けて開催。大好評だった1回目6/12に続き、2回目は7/17に行われます。

当店で販売する予定の7/17発売RSD限定アイテムは以下。
イックバル、中納良恵LP3種、THE LOW-ATUS、BABYMETAL、冗談伯爵、U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS、今井優子(7inch)、川島明(7inch)、後藤輝基/レイザーラモンRG(7inch)、NON BAND(7inch)、Tokyo No.1 Soul Set(7inch)、ツチヤニボンド(7inch)、O'CHAWANZ、なんちゃらアイドル、グレンフェル/マニュエル・ピアンヴェニュ(7inch)、DEDE MOUSE&TANUKI(7inch)、三遊亭円丈(7inch)、クールス(7inch)、永原真夏(7inch)、稲村一志(7inch)。

Aretha Franklin、GANGWAY2種、Bob James、CSN&Y、Bob Dylan、Rolling Stones、Lou Reed、『Tribute To Curtis Mayfield』、Bill Fay、Ramones、Bjork×The Hamrahlid Choir、Candy Staton、Millie「My Boy Lollipop」(7inch)、Freddie Mercury(7inch)、The Flirtations(7inch)...etc。

今日のこの1曲は、即完売となりそうな中納良恵3種の中から、大好きな1枚『ソレイユ』。

中納良恵『ソレイユ』
(国内2枚組LP TFJC-38105 5,280円税込)

エゴラッピンの女性シンガー中納良恵、2007年発表初ソロ・アルバム。
2007年ベストにも選出したお気に入りの1枚! 本当に待望の初アナログ化です。

特に、TOKIE(ベース)、あらきゆうこ(ドラムス)と組んだ3曲目「ソレイユ」~4曲目「パステル」。

♪たとえられないくらい ドキドキしていたいんだ♪(「ソレイユ」歌詞より)
心臓の鼓動を踊らせるような彼女の歌とピアノが、忘れかけてた青春の景色を見せてくれます。森 陽馬


2021年7月17日(土) Repercussions And Curtis Mayfield 「Let's Do It Again」

RECORD STORE DAY 2021、たくさんのご来店ありがとうございました。

東京は梅雨明けのピーカンな1日。暑かったですね。
そんな中、わざわざ店まで足を運んでいただいた皆さま、重ねてありがとうございます。
お気に入りの盤は見つかりましたでしょうか?

さて、昨日の中納良恵『ソレイユ』に続き、RSD2021アイテム中から僕のお目当てこの1枚。

V.A『A Tribute To Curtis Mayfield』(Blue And Grey Mix Vinyl)
(輸入2LP 限定カラー盤 Warner 9362489523)

カーティス・メイフィールドは1990年ステージに倒れてきた照明の下敷きになり脊髄を損傷。
命を取りとめたものの、ほとんど身体が動かなくなってしまいました。
今作はそのカーティスへ向けてのチャリティーと感謝を目的とした1994年発表トリビュート・アルバム。

アレサ・フランクリン、スティーヴィー・ワンダー、B.B.キング、ホイットニー・ヒューストン、アイズレー・ブラザーズ、グラディス・ナイト等ソウル界のみならず、ブルース・スプリングスティーン、エリック・クラプトン、スティーヴ・ウィンウッド、ロッド・スチュワート、フィル・コリンズ、エルトン・ジョン、レニー・クラヴィッツ他名ミュージシャンが多数参加!
カーティス作の名曲を各々個性的な素晴らしいアレンジでカヴァーしています。

今日のこの1曲は、カーティス本人が参加したリパーカッションズ&カーティス・メイフィールド「Let's Do It Again」。
身体が動かないカーティスは、ベッドで横になったままこの歌を録音したそう。
温もり溢れるカーティスの歌声を聴いて感涙したことが、昨日のように思い出されます。

発売から約27年を経て、この度初めてアナログ化!
針を落として、カーティスの曲と歌に改めて感謝を、そして心打たれたいですね。森 陽馬


2021年7月18日(日) マキシマム 「あしたてんきになれ」

村上ポンタのドラミングが好きな人、注目!

7月10日に紹介したウルトラ・ヴァイヴから発売されている名盤1,000円シリーズから、日本人アーティストものを。

マキシマム『マキシマムホット +2』
(国内CD UVPR-40032 解説・歌詞付 1,100円税込)

マキシマムは双子姉妹デュオで、1965年17歳でビクターからデビューした時はキューピッツという名でした。
ビートルズ「エイト・デイズ・ア・ウィーク」c/w「チケット・トゥ・ライド」、「シー・ラヴズ・ユー」c/w「ミスター・ムーンライト」等の曲を日本語でカヴァーしたシングルを出したりしていました。

そのキューピッツは60年代後半に活動を休止しましたが、70年代半ばにマキシマムと名前を変えて復活。
このアルバムを発表しました。
1975年27歳になった彼女たちが、トリオ・レコードから発表した時、僕個人のまわりではそれなりに話題になったレコードでした。

プロデューサーにミッキー・カーチス、アレンジに深町純、バック・ミュージシャンには深町純、村岡健、そしてこのアルバム録音時には(幻の)バンブーのメンバーとしてライヴを行っていた村上ポンタ、小原礼、大村憲司、浜口茂外也が参加しています。

「氷の世界」、「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」、「ファンキー・モンキー・ベイビー」、「マキシマムのヘイ・ユウ・ブルース」など、面白いアレンジのカヴァーが入っていますが、今日はポンタさんのドラムスがイントロから冴えているはっぴいえんどカヴァー「あしたてんきになれ」を。森 勉


2021年7月19日(月) テデスキ・トラックス・バンド 「Layla」

<僕が憶えている限り、最も古い記憶の中にあるイメージ。
そこにいるのは抽象的な、顔の一部が覆われたブロンド女性だ。>

<ギターを弾くようになった僕はデュアン・オールマンのスライドのサウンドのとりこになった。
「いとしのレイラ」での彼のプレイの精神、喜び、無謀さ、必然性のどれもが、僕が思う最高の形だ。>
(CDブックレットに記載されているデレク・トラックスインタビューより)

オールマン・ブラザーズ・バンドのドラマー、ブッチ・トラックスの甥として生まれたデレク・トラックス。
その名の通りデレク&ドミノスから名付けられ、名ギタリストに成長した彼が、自身のバンドを率いて『いとしのレイラ』を全曲カヴァーしたアルバムを発表しました。

テデスキ・トラックス・バンド『LAYLA REVISITED』(Live At Lockn')
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 日本盤ボーナス・トラック追加収録 UCCO-1228 4,070円税込)

2019年8月24日バージニア州アーリントンで行われたLOCKIN'フェスでのライヴ音源。
スーザン・テデスキとデレクを中心としたバンドに、ドイル・ブラムホールⅡ、トレイ・アナスタシオも参加。
オリジナル『レイラ』と同じ曲順&忠実なアレンジに、このバンドらしい熱量と愛が込められた名演です。

今日のこの1曲は、泣き叫ぶようなデレクのギターが炸裂する「Layla」。

ちなみに、スーザン・テデスキの誕生日は1970年11月9日。
デレク&ドミノス『レイラ』がリリースされたまさにその日だそう! ミラクルな巡り合わせですね。森 陽馬


2021年7月20日(火) John Mayer 「Last Train Home」

<このアルバムは他でもないソブ・ロックだ。
もしもあなたが期待しているものと違ってても、まだこの先アルバムをたくさん作るから。>

<いま目の前で起きている現実ではなく、人々が願う時代のための音楽を創ること。
本当にもしかしてだけど、音楽は美しい希望を現実に変えられる力が少しはあるかもしれない。>
(ジョン・メイヤーによるセルフ・ライナーノーツより)

2021年でメジャー・デビュー20周年を迎えた名ギタリスト/シンガー、ジョン・メイヤー。
2017年作『The Search For Everything』(
2017年4月26日今日のこの1曲紹介)以来、約4年ぶり新作が発売。

ジョン・メイヤー『Sob Rock』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-31454 2,750円税込)

コンセプトは80's!
ドン・ウォズとの共同プロデュース作、タイトルは『Sob Rock』(むせび泣くロック)。
マイケル・ジャクソンやTOTOのバックで知られるグレッグ・フィリンゲインズ(Key)、レニー・カストロ他参加。
現代に呼応した80'sサウンドに、切ない男の心情が歌われています。

今日のこの1曲はアルバム中最も80'sを感じさせるTOTO的な①「Last Train Home」。
2021年3月のグラミー賞授賞式で共演した女性カントリー・シンガーMaren Morrisがゲスト参加。

アルバム全体的には彼らしいギターも随所で聴けて、メロウかつ心地良い仕上がりの1枚。
ジャケットやPVイメージから、80'sは苦手だなあと感じた方にも聴いてもらいたいですね。森 陽馬


2021年7月21日(水) スティーヴィー・ワンダー 「リボン・イン・ザ・スカイ」

待てど暮らせど、ニュー・アルバムを出してくれないスティーヴィー・ワンダー。
早く新しい曲が聴きたいですね。

ということで、今日はスティーヴィー・ワンダーの古い曲の中から「リボン・イン・ザ・スカイ」を。

この曲はオリジナル・アルバムには入っていない曲で、1982年発表LP2枚組ベスト・アルバム『Original Musiquarium Ⅰ』で初出した新曲4曲の内の1曲でした。

その新曲はそれぞれのディスクのラストに収められていて、この曲はディスク1のB面の4曲目に静かに、そして熱く収録されていました。
その前の曲が「You Are My Sunshine Of My Life」だったので、今でもこの曲が終わると「リボン・イン・ザ・スカイ」が頭の中で再生されてしまうほど、発売当初よく聴いた曲でした。

シングルでも発売され、1982年秋全米54位が最高位という成績に終わっていますが、個人的にはスティーヴィー・ワンダーのベスト3に入れたい曲です。森 勉

★掲載ジャケットは「リボン・イン・ザ・スカイ」収録、スティーヴィー・ワンダー3CDベスト盤。
スティーヴィー・ワンダー『ラヴ・ハーモニー&エタニティー グレイテスト50』
(国内3CD 解説・歌詞・対訳付 全50曲収録 UICY-1484 4,715円税込)


2021年7月22日(木) 大木彩乃 「ハニー・ムーン」

1999年ビクターからデビュー。東京出身・秋田在住のシンガーソングライター、大木彩乃。
7月7日に配信先行で発売された初のカヴァー・アルバム『タイムトラベル』がCDでもリリースされました。

大木彩乃『タイムトラベル』
(国内CD 歌詞付 2,000円税込)

2021年7月に4作目『海に向かって歌う歌』をリリースしたかもめ児童合唱団の仮歌を大木さんが歌われていたことがきっかけで今作が生まれたのだそう。
かもめ児童合唱団の編曲を手掛ける菅原弘明氏との共同プロデュース、演奏もすべてお二人によるものです。

鈴木茂「砂の女」、大貫妙子「じゃじゃ馬娘」、荒井由実「雨の街を」、電気グルーヴ「かっこいいジャンパー」、ピチカート・ファイヴ「東京は夜の七時」、細野晴臣「ハニー・ムーン」、大滝詠一「カナリア諸島にて」の全7曲。

大木さんの伸びのある涼しげな歌声にマッチしている細野晴臣「ハニー・ムーン」カヴァーを今日の1曲に。
一音一音が美しいピアノも印象的です。

今作のCDはオフィシャルサイト通販・ライヴ物販、一部店舗のみで販売されています。東尾沙紀


2021年7月23日(金) ジャクソン・ブラウン 「Still Looking For Something」

「わたしは今も何かを探し求めている。」
(「Still Looking For Something」歌詞より)

ジャクソン・ブラウン『Standing In The Breach』(
2014年10月7日今日のこの1曲紹介)以来、約7年ぶりとなるオリジナル・アルバム『Downhill From Everywhere』が本日発売。

ジャクソン・ブラウン『Downhill From Everywhere』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICX-30122 2,860円税込)

2020年発売予定がコロナ感染もあって1年延びたこのアルバム。
冒頭の一節は、今作の1曲目「Still Looking For Something」歌い出しの言葉だ。
2021年で73歳を迎えるジャクソンだが、この歌詞が象徴しているように、現在と未来を見据えている。

ブックレットに掲載されたジャクソンが映っている写真のバックには、76年発表作『The Pretender』裏ジャケを彷彿とさせる、波打ち際にいる小さい子供が映っていた。
プラスティック廃棄物の海洋汚染について歌ったタイトル曲、移民問題をテーマにした「The Dreamer」。
未来をより良いものにしていくため、ジャクソンは前を向いて歌い続けるのだ。森 陽馬


2021年7月24日(土) ガル・コスタ 「Nao Identificado」(ナォン・イデンチフィカード)

<ブラジルが生んだ秘蔵の名盤>シリーズが100タイトル発売されました。

持ってて損なしの名盤/初CD化&入手困難盤が、解説・歌詞付(対訳付もあり)で1,000円+税!
こんな充実した内容&ラインナップでこのお買い得価格は、世界中見渡しても日本だけではないでしょうか。
現在、店内中央コーナーで展開中です。是非チェックしてみてくださいね。

今日のこの1曲は、60'sブラジルのトロピカリア・ムーヴメントを象徴する名盤から。

ガル・コスタ『gal costa』
(国内CD 生産限定盤 解説・歌詞付 UICY-79583 1,100円税込)

1945年サルヴァドール生まれの女性シンガー、ガル・コスタ。
カエターノとの共演作『ドミンゴ』に続き1969年発表された実質的ファースト・ソロ・アルバム。
ジルベルト・ジルがアレンジで参加し、ブラジル新時代を告げる実験的な雰囲気も加味された1枚です。

カエターノ・ヴェローゾ作の1曲目「Nao Identificado」(未確認飛行物体の意)。
サイケなイントロから、穏やかでメロウな歌曲に変わり、ラストはまたサイケなアウトロという不思議な1曲。
カルトなブラジル映画『バクラウ 地図から消された村』(2020年日本公開)のオープニングに使われました。森 陽馬


2021年7月25日(日) デヴィッド・T・ウォーカー 「リボン・イン・ザ・スカイ」

7月21日今日のこの1曲でスティーヴィー・ワンダー「リボン・イン・ザ・スカイ」を取り上げました。
今日はその曲のカヴァー・ヴァージョンを。

ジャズ・シンガーのナンシー・ウィルソン。
90'sに活躍した3人組R&Bヴォーカル・グループ、イントロ。
日本人では、久保田利伸、三浦大知、EXILEのATSUSHI、MISIAなど(CD音源以外も含む)、色々なカヴァーがあります。

今日ご紹介するのは、デヴィッド・T・ウォーカーの「リボン・イン・ザ・スカイ」です。

デヴィッド・T・ウォーカー『THOUGHTS』
(国内CD 3008年発表 12曲収録 日本語解説付 UPCH-20113 2,619円税込)

歌のないギター・インストゥルメンタルですが、彼ならではのタッチから弾き出される歌心たっぷりの演奏は、「リボン・イン・ザ・スカイ」好きの琴線を震わせてくれるはずです。森 勉


2021年7月26日(月) ブリンズリー・シュウォーツ 「恋するふたり (Cruel To Be Kind)」

ウサギのジャケットが目印♪BeatleDNA(ビートルズの遺伝子)を受け継ぐグッド・メロディな楽曲を集めた日本独自企画盤『パワー・トゥ・ザ・ポップ』(2019年12月1日今日のこの1曲紹介)の第2弾が9月8日に発売されます。

XTC、デュークス・オブ・ストラトスフィア(XTC変名バンド)、エミット・ローズ、ニック・ロウ、ジュリアン・レノン、ELO、L.E.O、レッド・バトゥン、ザ・リカリッシュ・カルテット(fromジェリーフィッシュ)、ジェット、ファントム・プラネット等々...第1弾に続いてとても素敵過ぎるラインナップです。

ブログ『HIGH-HOPES(洋楽ロック)』ではコンピ第2弾制作にあたっての裏話が色々と公開されています。

XTCやエミット・ローズらと同じく第1弾収録を泣く泣く断念したというのがニック・ロウの「Cruel To Be Kind(恋するふたり)」なのだそう。色々とご苦労された様子と共に、許諾が下りた時の喜びも伝わってきます。発売が楽しみです。

1979年のソロ・ヒットとなった「恋するふたり」。
1974年にはブリンズリー・シュウォーツでレコーディングされています。
1975年にはバンドが解散。この曲が収録された7作目も当時発売が見送られました。

2017年にはイアン・ゴムによるリマスター&別ジャケで発売されましたが、幻の英国盤LPを元にした紙ジャケット&2021年リマスター&ボーナストラック1曲で再発されました。
ソロよりちょっとテンポの速いブリンズリーver。アレンジで結構印象が変わりますね。東尾沙紀

ブリンズリー・シュウォーツ『イッツ・オール・オーヴァー・ナウ』
(国内CD 解説付 WSBAC-145 紙ジャケット 2,860円税込)


2021年7月27日(火) ジェイムス・テイラー 「Your Smiling Face」(きみの笑顔)

センチメンタル・シティ・ロマンスの中野督夫さんが本日亡くなられたそうです。

センチのライヴは何度も拝見しましたし、当店及びアゲインにもお越しいただいたことがありました。
2018年6月に病で倒れた時もショックでしたが、逝去の報はそれ以上に哀しいですね。

思い返せば、中野督夫さんの周囲にはいつも笑顔が溢れていました。
そして、中野さんと話していると、音楽愛がひしひしと伝わってきました。

しばらく、センチの曲を聴くのはちょっと切ないなあ。...
ということで、今日のこの1曲は、中野督夫さんが大好きだったジェイムス・テイラーの曲を。

ジェイムス・テイラー『JT』
(国内CD 解説付 SICP-5437 1,100円税込)

「君の笑顔を見るたびに 僕もニッコリせずにはいられないのさ」
(ジェイムス・テイラー「Your Smiling Face」歌詞より)

1977年に発表された名盤『JT』の1曲目を飾る名曲「Your Smiling Face」(邦題:きみの笑顔)。
当時シングル・カットもされて、シングル・チャート最高位20位のヒットを記録しています。森 陽馬


2021年7月28日(水) 大滝詠一 「いかすぜ!この恋」

大滝詠一のファースト・アルバム『大瀧詠一』が発売されたのは、1972年11月のことでした。

大滝詠一『大瀧詠一』
(国内CD KICS-2625 1,870円税込)

それまで、はっぴいえんどの大滝詠一、すなわち「春よ来い」、「12月の雨の日」、「いらいら」、「はいからはくち」など、グループの中での彼しか知らなかったファンは、ちょっとビックリしたアルバムでした。
なんてたって、一人多重コーラスのアカペラから始まりますからね。

個人的には、はっぴいえんどでの大滝詠一は、1960年代後半のロックが好きな人、という認識でしたが、このソロ・アルバムを聴いたことにより、1950年代後半~1960年代前半のポップスが相当好きな人、という認識も加わりました。

その想いの決定打は、やはりアルバム最後に収められていた曲「いかすぜ!この恋」でした。

やさしく愛して(Love Me Tender)、冷たい女(Hard Headed Woman)、本命はお前だ(Stuck On You)で始まるこの曲の歌詞は、全部エルヴィス・プレスリーの曲名で作られていて、ヴォーカル・スタイルもエルヴィスっぽいものになっていました。

「大滝さん、エルヴィスが大好きなんだ」
と、うれしくなる曲で、当時自分の中で、大滝さんの新しいイメージが出来上がった1曲でした。森 勉


2021年7月29日(木) エルヴィス・プレスリー 「恋の大穴」

昨日、エルヴィス・プレスリー愛にあふれた大滝詠一「いかすぜ!この恋」について書きました。

今日はそのエルヴィスの方を。

エルヴィス・プレスリー『エルヴィスのゴールデン・レコード第2集』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-4494 1,100円税込)

1958年から1959年にかけて発売されたシングル曲を中心にLP化されたベスト盤の第2集。
CD化に際してボーナス9曲をプラスした全20曲が収録されています。

その中に、大滝さんの「いかすぜ!この恋」の歌詞に出てくるタイトルが5曲入っています。
・「恋の大穴」(A Big Hunk O'Love)
・「望みがかなった」(My Wish Came True)
・「想い出の指環」(Wear My Ring Around Your Neck)
・「チャンス到来」(Doncha' Think It's Time)
・「冷たい女」(Hard Headed Woman)

この中から、今日は「恋の大穴」を。
1959年8月10日及び17日付の2週間に渡り全米チャートでNo.1を記録しています。

この頃、エルヴィスの曲を発売していたレコード会社には、競馬好きの人がいたのでは、というのが定説になっています。

「恋の大穴」の次のシングルは、「本命はお前だ」ですからね。森 勉


2021年7月30日(金) Andy Partridge 「Ghost Train」

デモ音源集『Fuzzy Warbles』に続く新たなシリーズ?!

アンディ・パートリッジ(XTC)が他アーティストに提供するため書いた楽曲を自身でレコーディングした4曲入りのEPがリリースされました。

Andy Partridge『My Failed Songwriting Career Vol.1』
(輸入CD APEEP903CD)

ジャケットになぜか日本語で書かれた今作のタイトル『成功しなかった私の作曲キャリア』。
XTCの活動以降、作曲家としてのキャリアをスタートさせようとした中で提供曲として書かれたものの、様々な事情で世に出ることのなかった楽曲をピックアップし、新たに録音しています。

誰が歌う予定の曲だったのか各々ハッキリとした記載はないのですが、意味深なヒントが散りばめられたアンディ自身のライナーノーツを読んで想像を膨らませるのもまた面白いです。

キャッチーで疾走感あるポップ・ロック・ナンバー「Ghost Train」、ポール・マッカートニーのような曲をとの依頼で女性シンガーのために書いたという「Great Day」、クリス・ブレイドがストリングス・アレンジ/鍵盤で参加した「Maid Of Stars」、タイトルのリフレインが耳に残る「The Mating Dance」。

新曲としても楽しめる1枚となっています。東尾沙紀



2021年7月31日(土) Los Lobos 「Sail On, Sailor」

ロス・ロボスによるルーツ探求カヴァー・アルバム!

彼らの地元であるアメリカ西海岸のアーティストの名曲をカヴァーした作品が発売されました。

Los Lobos『Native Son』
(輸入CD New West NW6516)

バッファロー・スプリングフィールド「Bluebird/For What It's Worth」、ジャクソン・ブラウン「Jamaica Say You Will」、WAR「The World Is A Ghetto」から、チカーノ・ソウルの名インスト曲、ルンバ、ラテン等のカヴァー、そして自身の新曲まで全13曲収録。ロス・ロボスの音楽的魅力が凝縮された1枚です。

そして、アメリカ西海岸といえば、このグループのカヴァーも入っていました!
ビーチ・ボーイズ「セイル・オン・セイラー」!

山のイメージがあるロス・ロボスだったので、少し意外な感じもしますが、これはナイス・カヴァー。
深遠な大海原をイメージさせる演奏と歌からは、彼らの音楽愛が伝わってきます。森 陽馬




これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



トップページ