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  今日のこの1曲 “Archives”

<2024月8月>

当店ペット・サウンズ・レコード店にて
その日に店内でかけていた曲の中から、
店員の独断と偏見で選んだ“今日のこの1曲”コーナー

2024年8月に更新した“今日のこの1曲”コーナー


廃盤・生産中止、規格番号の変更など、
情報が古くなっている商品もございますが、ご了承くださいませ。

<最新の“今日のこの1曲”はこちらのページをご覧ください>


2024年8月1日(木) MuchaMuchaM 「asadoya yunta」(安里屋ユンタ)

最近気に入りよく聴いていた作品が、素敵なジャケットが付いてアナログLPで発売されました。

MuchaMuchaM『Qantikala』
(国内LP 完全限定アナログ盤 SP10-004 4,400円税込)

MuchaMuchaM(ムチャムチャム)は、Shogo Satoを中心に福岡を拠点に活動しているバンド。
クルアンビンにアジアン・テイストを調合したようなエキゾチック・インスト・サウンドが魅力です。

本作『Qantikala』は、彼らのファースト・フル・アルバムで全11トラック収録。
今日のこの1曲はA面6曲目「安里屋ユンタ」のインスト・カヴァーを。

沖縄民謡の名曲が、アジアン風味なメロウ・グルーヴ・アレンジに♪
とってもクールで、ゴキゲンなナンバーです。

ちなみに、ジャケットは福岡在住のイラストレーターTOYAMEGが手掛けています。森 陽馬


2024年8月2日(金) Neighbors Complain 「Silent Screamer」(山下達郎カヴァー)

2024年8月3日(土)は、アナログ・レコードのイベント<CITY POP ON VINYL>が開催!
シティ・ポップ系の色々な作品が、アナログ・レコードで発売されます。

大貫妙子『SUNSHOWER』、『Grey Skies』、『MIGNONNE』、佐藤博『アウェイクニング』、矢野顕子『SUPER FOLK SONG』、間宮貴子『LOVE AFFAIR』、当山ひとみ12inch2種、谷村有美『FACE』、岡崎友紀『So Many Friends』、ECD『君は薔薇より美しい』、BARBER IN THE LIVINGROOM『Moon&Palms』、滝沢洋一『レオニズの彼方に』、土岐麻子『Peppermint Time』、土岐麻子『A NIght In New York』7inch、IKKUBARU7inch、曽我部恵一『スロウモーション』7inch、ジャンクフジヤマ『高気圧ガール』7inch、大橋純子『MAGICAL』、『FULL HOUSE』、『A Love Affair』7inch、Airi『中央フリーウェイ』7inch、タムリン・トミタ『Sweet Suprise』、伊東真由美『Stay With Me』、沢チエ『23』、Neighbors Complain『Made In Street 3』、etc...。

上記商品が当店に入荷し、8月3日から発売開始となります。
(リンダ・キャリエールLPは追加プレスが決定し、9月上旬入荷分を店頭で予約受付中です)

今日のこの1曲は、CITY POP ON VINYLの中から、Neighbors Complainによる山下達郎カヴァーを。

Neighbors Complain『Made In Street 3 (Live Covers)』
(国内LP 完全限定盤 VSLP4027 4,400円税込)

Neighbors Complain(ネイバーズ・コンプレイン)は、OTOを中心に2014年に結成した大阪在住ソウル・バンド。
本作は、邦楽/シティ・ポップのカヴァーを収めた8曲入りアナログ盤です。

中でも、山下達郎「Silent Screamer」のカヴァーは聴きもの。
ファンキーなトラックに、トークボックスのヴォーカルが意外にもマッチして、シティ・ポップ感を高めていますね。森陽馬


2024年8月3日(土) 大貫妙子 「4:00A.M.」

<CITY POP ON VINYL>が本日開催され、シティ・ポップ関連のレコードが色々発売されました。
暑い中ご来店・お買い上げいただいた皆々様、ありがとうございました。

シティ・ポップ・ブームが続く中で、人気アイテムも少しずつ変化していっています。
例えば、今回再発売された大貫妙子さんのアルバム3作品(『GREY SKIES』、『SUNSHOWER』、『MIGNONNE』)の中では、『MIGNONNE』の需要が最近高まっていますね。

シティ・ポップ・ブームの更なる火付け役となったのは『SUNSHOWER』(「都会」収録)でした。
テレビ東京の番組『YOUは何しに日本へ』にて、スティーヴンさんが探したレコードとして話題になりましたね。
2017年8月の放送回でしたから、もう7年が経っています。

近年はサブスクの普及により、大貫妙子「4:00A.M.」が大人気!
Spotifyの「70年代の楽曲」部門で、「4:00A.M.」が2023年再生回数ランキング1位を獲得しました。
他の人気曲と比べてもダントツで、1億回に届こうかという驚異の再生回数です。

その「4:00A.M.」収録オリジナル・アルバムが、1978年発表作『MIGNONNE』(ミニヨン)。
(国内LP セルフライナーノーツ付 完全限定盤 MHJL-335 4,620円税込)

大貫妙子さん自身は、本作録音時あまり良い思い出がないそうです。
でも、「横顔」、「突然の贈り物」、「海と少年」なども収録されていて、傑作であることは間違いありません。

今回の再発は、バーニー・グランドマンによるカッティングで180g重量盤仕様。
「4:00A.M.」を針を落として是非聴いてみてくださいね。森 陽馬


2024年8月4日(日) The Lostines 「A Tear」

カントリー・フレイヴァーなレトロ・ポップ・サウンドと、美しいハーモニーが魅力♪
ニューオリンズで結成されたCamilleとCaseyによるデュオ、The Lostinesの1stフル・アルバムがとても良い雰囲気です。

The Lostines『Meet The Lostines』
(輸入CD Gar Hole Records GHR-021)

2016年から楽曲を発表しているThe Lostines待望のフル・アルバムは、インディー・ポップ/アメリカーナ系ミュージシャンの気になる作品を色々と発表している、アーカンソー州フェイエットビルを拠点とするGar Hole Recordsからリリースされています。

今作はなんといっても、全体を通して常にハモっている2人の密接なハーモニー。
心地よいコーラス・ワーク、60'sガール・ポップ風のアレンジ、トゥワンギーなギターが鳴る「A Tear」は必聴です!

フィドルとペダル・スティールを取り入れたカントリー・ポップ「After Party」、美しいワルツ「Last Nights」など、良曲揃いの1枚です。東尾沙紀


2024年8月5日(月) William DeVaughn 「Be Thankful For What You Got」

ブラック・ミュージックでの有名なドラムス奏者としては、
ニューオリンズやロックンロールの創世記から活躍したアール・パーマー、
モータウン・レーベルのベニー・ベンジャミン、
ニューヨークのバーナード・パーディ、メンフィスのアル・ジャクソン、
ウエスト・コーストのジェームス・ギャドソン、
マッスル・ショールズのロジャー・ホーキンス、
などが有名ですが、今日紹介するのは、フィラデルフィアを拠点に大活躍したドラマー、アール・ヤングです。

彼がドラムスを担当した曲を集めたCDが出ました。

『GROOVE MACHINE - The Earl Young Drum Sessions』
(輸入CD KENT/ACE CDTOP1629)

1965~1977年の作品全23曲収録。
ソウルの名曲を聴きながら、アール・ヤングの歌心あふれたドラミングが楽しめるコンピレーションCDです。

オージェイズ「裏切者のテーマ」、ハロルド・メルヴィン&ブルーノーツ「ラヴ・アイ・ロスト」、スリー・ディグリーズ「TSOP」他、デルフォニックス、スピナーズ、フィリー・デヴォーションズなどが入っていますが、先日サンデー・ソングブックでもオンエアーされたウィリアム・ディヴォーン「ビー・サンクフル・フォー・ホワット・ユー・ガット」を今日の1曲に。
1974年全米R&BチャートNo.1(ポップ・チャートでも第4位)を獲得した名曲です。

なお、アール・ヤングは現在もお元気で、このCDに付いている32ページ英文ブックレットにインタビューがたっぷり掲載されています。森 勉


2024年8月6日(火) Elvis Costello 「Long Distance Love」

リトル・フィートのローウェル・ジョージが亡くなったのは1979年。
2024年で45年が経ちました。

しかしながら、その影響力と存在感は年を追うごとに深まっています。
それを象徴するようなトリビュート・アルバムが発売されました。

『Long Distance Love ~A Sweet Relief Tribute To Lowell George』
(輸入2枚組CD FLATIRON FLAT2007CD)

病気などで生活支援を必要としているミュージシャンを支援するSweet Relief基金と共同で制作された作品。
様々なアーティストがローウェル・ジョージの楽曲を取り上げている2枚組全25曲のトリビュート盤です。
ローウェル・ジョージから真に影響を受けて活動をしている音楽家が参加し、そのカヴァーには愛を感じますね。

エルヴィス・コステロ、ベン・ハーパー、ヨアキム・クーダー、テイラー・ゴールドスミス(ドーズ)、マイク・ヴァイオラ、クリス・スティルス、ギャビー・モレノ...etc、そして、ローウェルの娘イナラ・ジョージもソロ&バード&ザ・ビー名義で加わっています。

今日のこの1曲は、エルヴィス・コステロが歌う「Long Distance Love」を。
コステロらしい味わい深い歌声が沁みますね。
なお、オリジナルはリトル・フィート1975年発表作『The Last Record Album』に収録されています。森 陽馬


2024年8月7日(水) 堺正章 「さらば恋人」

筒美京平さんは高校・大学の大先輩です。

そのことを知ったのは、卒業して数年経った後でしたが、同じキャンパスで学生生活をおくっていたのかと思うと、光栄であり、なんともうれしい気持ちになります。

今日はそんな筒美さんの初期の名曲をオリジナル歌手のヴァージョンで全20曲収録したこのCDからチョイスしました。

『筒美京平 TOP 10 HITS 1967~1973』
(国内CD COCP-41421 2,200円税込)

「ブルー・ライト・ヨコハマ」、「また逢う日まで」、「真夏の出来事」、「17才」、「男の子女の子」、「赤い風船」、「わたしの彼は左きき」など、1967~1973年に大ヒットした曲が収められています。

今日は元フォーク・クルセイダーズの北山修が作詞をした「さらば恋人」を。

元スパイダースのリード・ヴォーカリストであった堺正章のソロになってのファースト・シングルでした。
名曲、名唱ですね。森 勉


2024年8月8日(木) Vinicius Mendes 「Aldeia De Ogum」

出かけた先の店内でかかっている音楽にはつい反応してしまいます。

SHIPSへ先日行った時、店内でかっこいい音楽がかかっていました。

スマホのアプリで調べたら、Vinicius Mendesというミュージシャン。
帰宅後、彼がリリースしたアナログ盤を早速オーダーし、手にすることができました。
最近はこのレコードを繰り返しよく聴いています。

Vinicius Mendes『Macunaismo Tardio Vol.1&2』
(輸入2枚組LP Notes On A Journey NEWNOAJ002)

Vinicius Mendesは、ブラジル/ミナス・ジェライス州出身のサックス&フルート奏者。
本作は、ジャザノヴァのユルゲン・フォン・クノブラウフ主宰レーベルNotes On A Journeyからの最新リリースで、スタイリッシュなジャズとブラジル音楽をミックスした傑作に仕上がっています。

今日のこの1曲は、ジョイスの名曲をクールにカヴァーした「Aldeia De Ogum」を。

ちなみに、SHIPS系列の店内音楽は、United Future Organizationの松浦俊夫さんが手掛けているそうです。
さすがの選曲・BGMですね。森 陽馬


2024年8月9日(金) Molly Lewis 「The Crying Game」

主役は<口笛>♪
ロサンゼルスを拠点とする女性ホイッスラー(口笛奏者)、Molly Lewis。

2022年11月27日今日のこの1曲で紹介した2nd EPから約2年ぶりとなる最新作『On The Lips』。
初のフル・アルバムでもある今作は、古い映画音楽のような優美で深みのあるサウンドも聴きものです。

Molly Lewis『On The Lips』
(輸入CD JAGJAGUWAR JAG439)

前2作と同じくプロデュースはThomas Brenneck(Sharon Jones & The Dap-tones)。
ロジャー・ジョセフ・マニングJr.など前作のメンバーに加え、Chester Hansen(BADBADNOTGOOD)、ドラマーのAbe Rounds、Alex Garcia & Sal Samano(Thee Sacred Souls)ほか、注目の若手ミュージシャンも多数参加しています。

殆どが彼女達によるオリジナル曲のなか、本編最後にはイギリスのシンガー、デイヴ・ベリー1964年ヒットで、ボーイ・ジョージのバージョンでも知られる「The Crying Game」を取り上げています。

オルガン、モーグ・シンセのミステリアスな響きと、哀愁漂う口笛が切ない余韻を残す美しいカヴァーです。東尾沙紀


2024年8月10日(土) ビートルズ 「All My Loving」

『ポール・マッカートニー写真展 1963-64 Eyes of the Storm』を先日観てきました。

ビートルズが世界中を熱狂させていた1963年から64年に、"ポールが撮影した写真"を展示した写真展です。

1960年代の輝かしい一瞬を放つ1枚1枚の写真はとても見応えがあり、予想以上に楽しめました。
平日夕方頃はすんなり入場できて、東京シティビューの素晴らしい景色も堪能できてよかったですね。

ポール自身による展覧会の音声ガイドも、アプリをダウンロードすれば無料で利用できます。
音声だけでなくスマホの画面に日本語で表示されるので、各写真の背景をじっくり味わいながら鑑賞できました。

僕が特に印象に残ったのは、飛行機客室内の窓から撮影された写真群です。
たくさんの観衆や報道陣、そして、飛行機の整備工がおどけた表情で映っている写真は、自分が体験したわけではないのに、眺めていると懐かしいような想いが込み上げ、グッときました。
なお、白黒だけでなく、後半にはカラーフィルムの写真もあって、とても色鮮やかなのも印象的でしたね。

場所は東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)で、9月24日まで開催。
大阪展も2024年10月12日~2025年1月5日で開催が決定したようです。是非チェックしてみてください。

掲載ジャケットは、ビートルズ『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』。
CDジャケットは下部分が切れていますが、ジャケット写真のポールはカメラを持参していますね。森陽馬


2024年8月11日(日) ミルトン・ナシメント、エスペランサ「Saudade Dos Avioes Da Panair (Conversando No Bar)」

「私にとって音楽は、友情、愛、子供たち、海、人生だ」
(ミルトン+エスペランサ「outro planeta」のミルトンの言葉より抜粋)

1960年代から活動し続けているブラジル音楽の至宝ミルトン・ナシメントと、女性ベーシストのエスペランサ・スポルディングが組み、連名名義で素晴らしいアルバムを発表しました。

ミルトン・ナシメント、エスペランサ『Milton+esperanza』
(国内CD 中原仁さんによる解説・歌詞・対訳付 UCCO-1243 2,860円税込)

1942年生まれミナス・ジェライス出身のミルトン・ナシメントは、80才になった2022年にライヴ活動の引退を公表し、アメリカ、ヨーロッパ、ブラジル本国を廻るラスト・ツアーを行いました。
その2022年ニューヨーク公演で、以前から親交を深めていたエスペランサがゲスト出演。そして、2023年にブラジルとアメリカでレコーディングしたのが本作です。

様々なアーティストとコラボし他ジャンルの音楽を吸収してきたミルトンらしく、ビートルズ「A Day In The Life」、マイケル・ジャクソン「Earth Song」のカヴァーから、ポール・サイモンをfeatした⑬「Um Vento Passou」等、注目曲が多数収録されていますね。
その中から、ミルトンの1975年発表名盤『ミナス」収録曲「Saudade Dos Avioes Da Panair (Conversando No Bar)」(邦題:パネール航空の記憶 バルでの会話)の再演を今日のこの1曲に。

リアン・ラ・ハヴァス、マリア・ガドゥ、チン・ベルナンデスがコーラスで加わり、更にルーラ・ガルヴォオン、カイナン・ド・ジェージ、ホナウジーニョ・シルヴァ他、ブラジル人ミュージシャンの精鋭が参加。
まさに冒頭に挙げた言葉、ミルトンが歩んできた音楽人生の豊かさが伝わってきます。森陽馬



2024年8月12日(月) 寺尾紗穂 「しゅー・しゃいん」

ペット・サウンズ・レコードが2006年デビュー時から応援している女性シンガー・ソングライター、寺尾紗穂さんの2024年新作アルバム『しゅー・しゃいん』が9月18日発売決定しました。

寺尾紗穂『しゅー・しゃいん』
(国内CD KHGCD-004 3,300円税込/国内LP KHGLP-004 4,400円)
<お買い上げの方に先着で、寺尾紗穂書き下ろしエッセイ+当店のみの特典付>

タイトルは、靴磨きで生計を立てていた戦争孤児の掛け声「しゅー・しゃいん」から取られています。
NHK朝ドラ『ブギウギ』でも、戦争孤児の靴磨き少年を描いていましたね。
寺尾紗穂さんは東京都慰霊堂でのイベントに出演し戦争孤児の作文を読んで、この歌が生まれたそうです。

♪死んだ仲間もいるよ <中略> 僕も死ねばよかったろうか 爆弾でみんな死んだ日に 僕の生きる意味はどこさ あの日からずっと探している♪

亡くなった人を想うことは、悲しみに沈むのではなく、その悲しみを背負い、自らが生きていく決心をすることなのかもしれません。

ちなみに、「しゅー・しゃいん」のリズムはセカンドラインではありませんが、高橋三太によるトランペット演奏が印象深く響き、ニューオリンズでの開放的な葬送の雰囲気を感じました。森陽馬



2024年8月13日(火) TEEN DAZE 「Nothing's Gonna Change My Love」

東京の熱帯夜~明け方4時頃。
もうすぐ空が明るくなってくるかな、という時間帯に聴くと、陶酔感が味わえる1枚。

TEEN DAZE『ELEGANT RHYTHMS』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 ARTPL-218 2,420円税込)

TEEN DAZE(ティーン・デイズ)は、カナダ/バンクーバー出身のJamison Izaakによるソロ・プロジェクト。
2011年にデビューし、エレクトロニカ~チルウェイヴなインスト・サウンドが魅力のアーティストです。

コロナ渦に発表した『INTERIOR』(2021)以来約3年ぶりとなる本作『ELEGANT RHYTHMS』は、Andy Shauf、Sam Wilkesがゲスト参加。更にヴォーカルがほぼ全編に入っており、その歌声がシャーデー的女性のように聞こえて、とても気に入っています。

特に、3曲目「Nothing's Gonna Change My Love」。
Sade「No Ordinary Love」の如く、浮遊感がありながら深遠な雰囲気に心奪われました。

同じカナダ出身Michael MiloshによるRHYE(ライ)がお好きな方にオススメです。森 陽馬


2024年8月14日(水) 松尾清憲 「ロング・ロング・ビーチ」

発表された2024年6月4日にも今日のこの1曲で紹介しましたが、この真夏の時期にも聴きたい気分。
ということで、このアルバムを。

2024年夏の決定盤だと思います。

松尾清憲『Young And Innocent』
(国内CD 当店のみの特典付 CDSOL-2028 3,300円税込)

今回はアルバム全体のサウンド・プロデュースを、マイクロスター佐藤清喜さんが担当。
松尾さんならではのポップセンスが最大限に音の中に組み込まれているように感じます。

全12曲、作曲はすべて松尾清憲。
作詞は、杉真理、サエキけんぞう、鈴木博文が各1曲、他9曲は松尾自身。

そんな出来映え抜群の曲たちの中から、今日は「ロング・ロング・ビーチ」を選びました。
夏の海をテーマにしたなんともすてきな曲です。
松尾さんのコーラス・アレンジメントのセンスにも注目!

松尾清憲さんへこのアルバムに関してインタビューした当店作成リーフレットをプレゼント中です。森 勉



2024年8月15日(木) 路地 「スロウ」

多摩田園都市(東京・神奈川)を拠点とするインディー・ポップ・バンド、路地(ろじ)。

当店でも評判となった前作『KOURO』(2023年9月29日の今日のこの1曲で紹介)以来となる、4作目が発表されました。

路地『わかりあえないことから』
(国内CD PCD-25409  2,750円税込)

メンバーの卒業・離脱などもあり、現在はヴォーカル/フルートKozue、ソングライティングを手掛ける2人のギタリスト久保田敦、鈴木雄三で活動中。

キャッチーなメロディはそのままに、シティ・ポップ、ギターポップ、ソウルにラヴァーズ・ロックなど多様な音楽性を覗かせる楽曲が詰まった今作。
内省的でちょっぴりクールな詞の世界観もあり、これまでのバンドの爽やかなイメージとはひと味違った、湿度ある夜の匂いが漂う作品となっています。

<チルアウト>がコンセプトでもあるという今作のゆったりとしたリード・トラック「スロウ」を今日の1曲に。

砂の壁のドラマー大見勇人、キーボーディスト青木聖陽、宮坂遼太郎(パーカッション)ら参加ミュージシャンにも注目です。東尾沙紀


2024年8月16日(金) Nelson Super Project 「Let's Dance Baby」

山下達郎のバック・メンバーはみんな音楽大好き&仲良しで、特に1998年頃のツアー・バック・バンドは、達郎さんのコンサートがない時でも集まり、Nelson Super Projectとして都内のライヴ・ハウスで活動していました。

Nelson Super Projectのメンバーは、青山純、伊藤広規、国分友里恵、佐々木久美、佐橋佳幸、重実徹、土岐英史、難波弘之、三谷泰弘。
改めて名前を並べるだけでも、凄腕揃いですね。

彼らはライヴだけでなく、2002年にアルバム『Nelson Magic』をリリースしています。
現在は入手困難となっているその作品が、2024年11月27日に初アナログ・レコード化されることになりました。

Nelson Super Project『Nelson Magic』
(2024年11月27日発売 国内2枚組LP 完全限定盤 WQJL-188 5,720円税込)

CDのボーナス・トラックだったライヴ音源3曲も、アナログ化されるようです。
今日のこの1曲はそのライヴ音源から、「Let's Dance Baby」(2000年6月5日STB139にて録音)のカヴァーを。

ちなみに、現在も達郎さんのツアー・メンバーとして残っているのは、伊藤広規、難波弘之、三谷泰弘の3人のみ。
2013年に急逝した青山純のドラミング、2021年に病気で亡くなった土岐英史さんのブロウが懐かしいですね。森陽馬


2024年8月17日(土) Gerry & The Pacemakers 「Don't Let The Sun Catch You Crying」(ステレオ)

ブライアン・エプスタインに見初められたイギリス、リバプール出身のバンド、ジェリー&ペイスメーカーズのアンソロジー3枚組CDが出ました。

Gerry & The Pacemakers『I Like It! Anthology 1963-1966』
(輸入3枚組CD Strawberry/Cherry Red CR3JAM037)

全98曲収録。彼らの英米のヒットー「ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット」、「アイ・ライク・イット」、「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」、「マージー河のフェリーボート」、「アイル・ビー・ゼア」、「ガール・オン・ア・スウィング」など、チャートインした曲はすべて入っています。

ライヴも15曲、そしてステレオ・ヴァージョン及びストリングス(オーケストラ)あるなしヴァージョン等、多角的に彼らの名曲が楽しめる選曲です。

彼らの魅力はいろいろありますが、リード・ヴォーカル&ギターを担当するジェリー・マースデンの声になるでしょうか。
今日の1曲は、そんな彼のヴォーカル力が最大限に活かされた「Don't Let The Sun Catch You Crying」(邦題:太陽は涙が嫌い)を。
モノラルも入っていますがジョージ・マーティンが指揮するオーケストラ・アレンジの響きがよく聞こえるステレオ・ヴァージョンで。

あと、ヒット曲ではないのですが、ジャック・ケラー&ジェリー・ゴフィン作品で、トニー・オーランドが歌った隠れた名曲「チルス」をナイス・カヴァーしています。

なお、ジェリー・マースデンは残念ながら2021年に78才で亡くなってしまいましたが、彼が残した名曲を多くの人々に聴いてもらいたいと思います。森 勉


2024年8月18日(日) The Police 「Synchronicity Ⅱ」

BOXのブックレットを手に取り、中を開いたら、「お~!」と思わず声が出ました。

ザ・ポリスが1983年に発表した名盤『シンクロニシティー』の40周年記念盤。
これは、ファン必聴・必見です!

The Police『Synchronicity』(40周年記念盤スーパー・デラックス・エディション)
(国内6枚組SHM-CD仕様 完全限定盤 英文ライナー翻訳・歌詞・対訳付 UICY-80511 23,100円税込)

64ページに及ぶハード・カヴァー・ブックレットは、解説・メンバーのレアな写真に加え、当時のアルバム・シングル各種(日本盤7インチも掲載)、ポスター、Tシャツ等販促物、マスターテープ、ゴールドディスクの写真等々、マニア垂涎の内容。
(このブックレットを監修した方は、日本のロンバケ他ナイアガラ関連BOXを参考にしたのかも?)

本編(ディスク1)とB面曲など編集盤(ディスク2)以外の、ディスク3、4、5、6は全て未発表音源。
オリジナルと違う雰囲気の「見つめていたい」デモ音源(ディスク4に収録)も聴きものですが、ライヴ音源(ディスク5、6)をリピートしてしまいますね。スチュワート・コープランドのキレキレなドラミングが最高!

1983年という時代の空気。そして、スティング32才、スチュワート・コープランド31才、アンディ・サマーズ41才。3人のバランスが危うくもギリギリの状態で繋がれ放たれた傑作は、40年を経ても色褪せず、夏の陽射しのように熱く心を焦がします。森陽馬


2024年8月19日(月) Dr.Dog 「Tell Your Friends」

ポップなメロディとハーモニー、ルーツ・ロックの武骨さを兼ね備えたフィラデルフィアのロック・バンド、Dr.Dog。

スコットとトビー2人のリード・ヴォーカリストを中心に、キャリアは20年以上、スタジオ盤だけでも10枚の作品を発表しています。

ツアーは2021年で最後と宣言してから、解散もあり得る?と心配するファンも多いなか、11枚目となる2024年新作をリリース♪
自信作の表れか、再出発の意味を込めてか、セルフ・タイトルを掲げている今作...確かにどれも良い曲です。

Dr.Dog『Dr.Dog』
(輸入CD We Buy Gold Records WBGR015CD)

ローファイなサウンド、ハーモニーの心地良さはそのままに、①「Authority」からなキャッチーな曲が続く前半から、フォーク/カントリー調の穏やかな後半への流れも良い雰囲気です。

Dr.Dogといえば、個性の異なる2人のヴォーカルが特徴的ですが、本日はバンドのドラマーでソロ・シンガーとしても活躍しているエリック・スリック作の「Tell Your Friends」を今日の1曲に。

リズムが似ているせいか、Dr.Dog版「Two Of Us」といった趣のある曲。エリックの素朴な歌声もまたいい感じです。 

ストリングス・アレンジが美しい「What a Night'll Do」にはM・ウォード(シー&ヒム)がコーラスで参加しています。東尾沙紀


2024年8月20日(火) 中野有紗 「青い魚」

2024年8月20日の東京新聞夕刊に、映画『PERFECT DAYS』で描かれた公共トイレ清掃員・平山のモデルとなった、江田雄司さんに関する記事が掲載されていました。

『PERFECT DAYS』は2023年12月末に劇場公開し、僕は
年明け1月3日に鑑賞。
2月下旬に2回目を鑑賞した後は、映画のロケ地であった下北沢のレコード店フラッシュ・ディスクランチへ久々に足を運び、店主の椿さんから撮影時の話を伺うことができたのも良い想い出です。
新聞記事を読んで、"平山”にもう一度会いたくなりました。

さて、その映画『PERFECT DAYS』に、役所広司演じる主人公・平山の姪(ニコ)役として出演していた平野有紗が、劇中曲の金延幸子「青い魚」をカヴァーした7インチ・レコードがリリースされました。

中野有紗『青い魚/MOON RIVER』
(国内7inchレコード 初回生産限定盤 P7-6614 2,420円税込)

山本精一がプロデュース&演奏を担当。
金延幸子さんの歌い方を踏襲しながらも、あどけなさがやや残る中野有紗の歌声が魅力的ですね。森陽馬


★映画『PERFECT DAYS』のブルーレイ・DVD発売中。
(豪華版 TCBD-1609 14,300円税込/ブルーレイ TCED-7578 5,280円税込)


2024年8月21日(水) フランキー・ヴァリ&フォー・シーズンズ 「1963年12月」

フランキー・ヴァリ&フォー・シーズンズは、アメリカでの人気・評価に比べると、日本では知名度がずっと低かったと言えます。

レコード会社の契約の関係で、日本でレコード/CDが発売されなかった時期があったのも、ひとつの原因かもしれません。

そんな彼らの事で日本でもよく知られるようになったのが、2014年9月に公開されたクリント・イーストウッド監督による映画『ジャージー・ボーイズ』でした。(アメリカでの公開は2014年6月)
アメリカではブロードウェイ・ミュージカルとして2005年に上演され、大人気だった『ジャージー・ボーイズ』を映画化したものでした。

フランキー・ヴァリのまわりで起こる波瀾万丈の物語と、親しみやすい楽曲が一般の人々にも受け入れられたのですね。フォー・シーズンズのオールド・ファンとしてはとてもうれしかったことを思い出します。
あれから・・・もうすぐ10年です。

今日の1曲は、映画のエンディングで出演者が一斉に踊り出す、なんとも魅力的なシーンで使われた1975~6年にかけてのヒット「1963年12月」(あのすばらしき夜)を。森 勉

★フランキー・ヴァリ&フォー・シーズンズ『ヴェリー・ベスト・オブ・フランキー・ヴァリ&フォー・シーズンズ』
(国内CD 英文ライナー訳・歌詞・対訳付 WPCR-26211 1,430円税込)


2024年8月22日(木)Jason LaPierre 「I Get Along Without You Very Well (Except Sometimes)」 with mokina

連日のゲリラ豪雨はありますが、先週に比べると、暑さが多少和らいできました。
それでも、蒸し暑さはまだまだ続いていますね。

今日紹介するのは、空調の効いた部屋で、ゆったりとした気持ちで聴けるオススメの1枚です。

ジェイソン・ラピエール『フォー・クワイエット・コーナー』
(国内CD 選曲・解説:山本勇樹 RCIP-366 2,750円税込)

Jason LaPierre(ジェイソン・ラピエール)は、アメリカ・コネチケット州ニューブリテン出身の男性シンガー・ソングライター。
今までに配信で楽曲を発表していましたが、CDやレコードは出したことがありませんでした。

本作は、『クワイエット・コーナー』『バー・ブエノスアイレス』等、良質な編集盤を多く出している山本勇樹氏が、ジェイソン・ラピエールの楽曲を14曲セレクトしたCDで、彼にとっては初のフィジカル作品になります。

ルーツ音楽としてはチェット・ベイカーがあり、実際にチェットのレパートリーで有名なホーギーカーマイケル作「I Get Along Without You Very Well (Except Somethimes)」をカヴァーしています。
ブルーノ・メジャーを彷彿とさせる雰囲気もあって、ノスタルジックな気分にも浸れる歌声が魅力ですね。森 陽馬


2024年8月23日(金) Joe McAlinden 「Superstar」

グルーヴィー・リトル・ナンバーズ、スーパースター、BMXバンディッツでの活躍でも知られるスコットランドのミュージシャン、ジョー・マカリンデン。

彼の曲に初めて触れたのは、スーパースターの「Superstar」という曲で、ロッド・スチュワートのカヴァーしているバージョンでした。
誰の曲か知らなかったけれど、叙情的なメロディと印象的なギターリフが耳に残りました。
繊細で美しくて、ロックな曲...オリジナルをのちに聴いて、そう感じたことを覚えています。

90年代初頭からバンドやソロでマイペースに活動を続けてきた彼の約30年間を振り返る、日本独自のアンソロジーが、2023年ソロ最新作『Where The Clouds Go Swimming』と同じく、HAYABUSA LANDINGSからリリースされました。

ジョー・マカリンデン『サウンド・システム・オブ・ザ・ソウル』
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 HYCA-8075 2,640円税込)

上記「Superstar」をはじめ、アレックス・チルトンをフィーチャーした同バンドの「Don't Wanna Die」、BMXバンディッツ「Serious Drugs」、エドウィン・コリンズがプロデュースを手掛けたLinden名義の「If I Had Wings」、ソウル・テイストのNom「Out Od My Hands」、2023年最新作から「Light」など、マカリンデン自身がセレクトした全14曲が収録されています。東尾沙紀


2024年8月24日(土) Ray Lamontagne 「Long Way Home」

レイ・ラモンターニュの歌声を聴くと、雄大な景色が広がる山の上にいるような、晴れやかで澄んだ心になります。

2020年発表作『Monovision』(
2020年7月4日今日のこの1曲で紹介)以来、彼の約4年ぶりとなる作品が出ました。

Ray Lamontagne『Long Way Home』
(輸入CD LIULA Records LR003 04355CD /輸入LP LR003 04137LP)

レイ・ラモンターニュは、アメリカ/ニューハンプシャー出身1973年生まれの男性シンガー・ソングライター。
靴工場へ出勤した朝、ラジオでかかったスティーヴン・スティルスの歌を聴き音楽活動に専念した、という経歴を持つ彼も、2004年デビューから2024年で20周年を迎えました。
Barbara S. Beckという人が手掛けたジャケット・イラストが印象的な本作も、彼の誠実さが伝わってくる1枚です。

Secret Sistersの二人(Laura Rogers、Lydia Slagle)、My Morning JacketのCarl Broemelがゲスト参加している「I Wouldn't Change A Thing」も注目ですが、今日のこの1曲は、ラストに収録されている味わい深いタイトル曲「Long Way Home」。

なお、ジャケット・イラストがプリントされたトート・バックが商品と一緒に届きました。
近作はメジャー流通(RCA)だったのが、本作は自主レーベルからのリリースで気合が入っているのかもしれません。
とにかくも、お買い上げの方へ先着で差し上げています。森陽馬


2024年8月25日(日) Neil Young 「On The Beach」

ピーター・バラカン氏のDJによるNHK FMラジオ番組『WEEKEND SUNSHINE』。
2024年8月24日(土)の放送回は、「1974年の音楽」特集でした。
ピーターさんらしい選曲でしたね。

さて、僕の好きな「1974年の音楽」はこの1枚です。

Neil Young『On The Beach』(邦題:渚にて)
(輸入CD Reprise 48497)

ニール・ヤングが1974年に発表したアルバム『On The Beach』。
雨名曲「See The Sky About To Rain」、リヴォン・ヘルム&リック・ダンコ(ザ・バンド)によるリズム隊が最高にかっこいい「Revolution Blues」は、何時聴いてもグッときます。

そして、B面の「On The Beach」。
「Rockin' In The Free World」や「Hey Hey My My」など、ロックなニールばかり聴いていた昔は、サーストン・ムーアがフェイヴァリットに挙げている、という記事を読んでも、正直いってピンときませんでした。

しかしながら、年齢を重ねるごとに、「On The Beach」の寂寥感が身にしみるようになりましたね。
渚に佇むジャケットの雰囲気含め、夏の終わりに聴きたくなるナンバーです。森陽馬


2024年8月26日(月) パソコン音楽クラブ 「Colors」 feat Haruy

身体を揺らし、踊らせてくれるエレクトロ・ポップ/ダンス・ミュージック。

パソコン音楽クラブの2024年作『Love Flutter』には、そこに哀愁のエッセンスがブレンドされています。

パソコン音楽クラブ『Love Flutter』
(国内CD 先着特典「Colors」オルゴールアレンジDLカード付 PECF-1196 3,000円税込)

パソコン音楽クラブは、大阪出身の柴田碧と西山真登による2015年結成DTMユニット。
5作目となる『Love Flutter』には、tofubeats、柴田聡子、高橋芽以(LAUSBUB)、MFS他が参加。
YMO→電気グルーヴから連なる日本エレポップの過去と現代、そして未来を繋ぐ傑作に仕上がっています。

今日のこの1曲は、2000年生まれの女性シンガーHaruy(ハリー)をfeatした「Colors」を。
ありきたりかつ焼き増しが溢れた昨今のシティ・ポップの中で、僕は”シティ”なポップをこの曲に強く感じました。

なお、当店でお買い上げの方には、「Colors」オルゴールアレンジのダウンロード・カードを先着で差し上げています。森陽馬


2024年8月27日(火) CORNELIUS 「サウナ好きすぎ、より深く」

山梨県・河口湖付近へ先日行った帰りに、ふじやま温泉へ寄りました。

富士急ハイランドのすぐ近くで、富士山に近いこともあり、海外からの観光客が多かったです。
また、以前より"サウナ推し”になって、若いサウナーが増えていました。
近年のサウナ人気を実感しましたね。

さて、コーネリアス(小山田圭吾)のアンビエントな楽曲を集め再構築・再録音した作品集『ETHEREAL ESSENCE』に、「サウナ好きすぎ、より深く」が収録されています。

CORNELIUS『ETHEREAL ESSENCE』
(国内CD WPCL-13566 3,300円税込)

「サウナ好きすぎ、より深く」は、2019年に放映されたテレビ東京ドラマ『サ道』(主演:原田泰造。原作はタナカカツキによるサウナ伝道漫画)の主題歌として、コーネリアスが書き下ろした「サウナ好きすぎ」をリアレンジした楽曲。今回が初CD化になります。
小山田さん自身もサウナーということで、"ととのえる”アンビエント・ポップなナンバーに仕上がっています。

なお、CORNELIUSはアート・リンゼイをfeatした新曲「BAD ADVICE」と、2023年発表アルバム『夢中夢 Dream In Dream』の限定アナログ盤を8月21日にリリースしました。こちらも好評発売中です。森陽馬


2024年8月28日(水) 竹内まりや 「ラスト・イン・ラヴ」、「ニュー・キッド・イン・タウン」

竹内まりやの10年ぶりのアルバム『プレシャス・デイズ』は10月16日発売ですが、その前に先行シングルが発売になりました。

竹内まりや『歌を贈ろう』
(国内CD お買い上げの方先着でジャケット・デザインと同じポストカード付 WPCL-13604 1,650円税込)

このCDには、生田絵梨花主演によるABCテレビ・テレビ朝日系ドラマ『素晴らしき哉、先生!』の主題歌の他、「おつかれ生です」のフレーズでおなじみのアサヒ生ビールCM曲として使われ続けている「元気を出して」(2024ニュー・リマスター)、そして更に、洋楽カヴァー2曲、プラス「歌を贈ろう」(山下達郎のバック・コーラスがよく聞こえます)と「元気を出して」のカラオケも収録されています。

CDブックレットには、各曲のミュージシャン・クレジット及びまりやさん本人による曲目解説が掲載されています。

今日は、J.D.サウザー1979年発表のアルバム『ユアー・オンリー・ロンリー』に収められている「The Last In Love」と、イーグルス1976年発表のアルバム『ホテル・カリフォルニア』に収められている「New Kid In Town」、まりやさんが原曲の良さを崩さずに愛情あふれるカヴァーをしている2曲を。

2曲ともバッキングは中野督夫を含めたセンチメンタル・シティ・ロマンス+佐橋佳幸。
1970年代のウエストコーストの風を感じられる、素晴らしき哉、ナイス・カヴァーです。森 勉


2024年8月29日(木) The Softies 「Headphones」

イノセントなハーモニーは健在♪

アメリカ出身の女性デュオ、The Softiesが24年ぶりとなる新作『The Bed I Made』がリリースされました。

The Softies『The Bed I Made』
(輸入CD FATHER/DAUGHTER RECORDS FD128cd 輸入LPもあり)

90年代初頭からTiger Trapをはじめ様々なバンドで活動してきたRose Melberg、Jen Sbragiaによるギター・ポップ・デュオ。

ちょっぴり苦くて切ない愛を歌う、ふんわりと柔らかな2人のハーモニー。
穏やかなエレクトリック・ギターのアンサンブルに、グロッケン&ヴィブラフォンの美しい響き。
ごくごくシンプルな演奏ながら2人が奏でる音は豊かで、子守歌を聴いているようなホッとする心地良さに包まれます。

「わたしの心に直接あなたのヘッドフォンをさして 聴いて....」
1分ほどの短い曲ながら、アルバムの中で印象的だった「Headphones」を今日の1曲に。

ジャケットを手掛けたのは日本の版画作家・柳本史(やなぎもとふみ)さん。
RoseとJenの2人が可愛く描かれたアートワークにも注目です。東尾沙紀


2024年8月30日(金) 東京ローカル・ホンク 「お手紙」

当店でずっと応援し続けているバンド、東京ローカル・ホンクの2005年発表作が、プロデューサー久保田麻琴さんによる新ミックス&リマスタリングを施し、更に5曲のボーナス・トラックを追加して、初アナログ化決定しました。

<2024年10月23日発売>
・東京ローカル・ホンク『東京ローカル・ホンク』
(国内2枚組アナログ・レコード 小川真一氏によるライナーノーツ付 6,600円税込)

本作のCDも入手困難になっていましたし、うれしい再発・アナログ化ですね。
バンド名を"うずまき”から”東京ローカル・ホンク”へ改名し、久保田麻琴さんと共にシンガーポールへ渡り制作した入魂作で、現在もライヴで必ず演奏している「お手紙」が収録された名盤です。

今回のアナログ化では、「冬眠」、「おにぎりソング」、「ヒコーキのうた」、「社会のワレメちゃん」、「おいのりのうた」の5曲がボーナス・トラックとして追加されることになりました。ホンクの代表曲的な「社会のワレメちゃん」、「おいのりのうた」をレコードで聴くのが楽しみ!

ちなみに、このアルバムが発売された2005年5月は、当店の旧店舗が立ち退きで閉店していた時期でした。
店で販売できない悔しさもありましたが、レコ発イベントへ遠くまで出かけて観に行った楽しい記憶が残っています。
蘇我の野外で観た時、「虫電車」演奏中にアラケンさんのベースに虫がとまったサプライズも良い想い出ですね。(
2005年7月2日今日のこの1曲参照) 森陽馬

予約受付中です。


2024年8月31日(土) Pat Metheny 「Here, There And Everywhere」

暑い日はまだ続くでしょうが、9月に入ると、夏も終わりだなぁ、という気持ちになりますね。
学生時代にあった夏休みのせいかもしれませんが、8月の終わりは何故か寂しくなってしまいます。

2024年の夏、皆さんはどんな音楽を聴いて過ごしていましたか?

さて、8月最後の日の夜、僕はこの1枚を聴きながら静かに過ごしたいと思っています。

Pat Metheny『Moondial』
(輸入CD BMG 9996-402684)

パット・メセニーの2024年作は、ナイロン弦バリトン・ギターを使用したソロ・ギター・アルバムです。

2023年発表『DREAM BOX』もソロ・ギターでしたが、本作はナイロン弦ということで、より温もりを感じますね。
国内盤が出ない(BMGレーベルのため出せないみたい)ので、難解なのかな、と思いきや、美しいメロディが随所に楽しめる穏やかな1枚でした。

今日のこの1曲は、ビートルズの名曲カヴァー「Here, There And Everywhere」を。

「愛は分かち合うものなんだね」
歌はなくても、パットのギターがそう語りかけてきます。森陽馬





これより以前に掲載した“今日のこの1曲”は、
 “今日のこの1曲 アーカイヴス” コーナーにてご覧になれます。■



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